JP2000501736A - ロサルタンの新用途 - Google Patents

ロサルタンの新用途

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Abstract

(57)【要約】 治療有効量のロサルタン、その活性代謝物EXP3174、又はこれら化合物の医薬的に許容可能な塩を虚血発作後の心臓機能回復の向上に使用する。

Description

【発明の詳細な説明】 ロサルタンの新用途 発明の背景 経口にて活性の非ペプチドアンギオテンシンII(AII)レセプター拮抗薬の発 見[Wong,P.C.,他,「非ペプチドアンギオテンシンIIレセプター拮抗 薬、IV EXP6155及びEXP6803」,Hypertension 1 989,Vol.13,pp.489−97を参照]は、虚血と続く再潅流中の 心筋機能障害発生におけるレニン−アンギオテンシン系の複雑な役割解明を助け る重要な新しい手がかりを提供した。2つのAIIレセプター亜型AT1及びAT2 の特定と分類がこの発見の最初の成果であった[a)Blankley,C.J .,他,「新しいシリーズのAT−2亜型に特異的な非ペプチドアンギオテンシ ンIIレセプター結合阻害剤の合成と構造−活性相関」,J.Med.Chem. , 1991,Vol.34,pp.3248−60;b)Chang,R.S .L.,他,「ラット、ウサギ及びサル組織中のアンギオテンシンレセプター亜 型:相対分布と種依存性」,Life Sci.,1991, Vol.49,pp.1485−90;及びc)Hodges,J.C.,他, 「アンギオテンシンIIレセプター結合阻害剤」,Drug Fut.,1992 ,Vol.17,pp.575−93を参照]。心筋梗塞(MI)後のAII−A T1レセプター拮抗薬ロサルタンによる治療は心臓のポンプ性能を改善し[a) Raya,T.E.,他,「心臓疾患のラットモデルにおける変換酵素阻害と比 較した直接アンギオテンシンII遮断の血流動的効果」,Am.J.Hypert ens.,1991,Vol.4,pp.334S−40S;及びb)Capa sso,J.M.,他,「ラットにおける心筋機能障害後の心臓ポンプ性能に与 えるアンギオテンシン―変換酵素阻害とAT1レセプター遮断の有効性」,J. Cardiovasc.Pharmacol,1994,Vol.23,pp. 584−93を参照]、また、ラットにおける心室リモデリングを弱める[Sc ieffer,B.,他,「ラットにおける心筋梗塞後の心臓リモデリングに与 える慢性アンギオテンシン―変換酵素阻害とアンギオテンシンIIタイプIレセプ ター遮断の比較的効果」,Circulation,1994,Vol.89, pp.2273−2282を参照]と報じられてきた。ラット心臓に おいて、MI後2日に左右心室が共にAIIによる治療に対して感受性が高まり機 械的性能低下を生じ、この負の効果はロサルタンの共投与により遮断できること も示されてきた[Capasso,J.M.,他,「ラットにおける梗塞誘発心 臓障害後の左右心筋のANGII応答の変化」,Am.J.Physiol.,1 993,Vol.264(33)pp.H2056−2067を参照]。また、 ラットにおいてMI後3日で、梗塞心臓のAII−AT1レセプター結合密度は有 意に増加することが最近示された[Sun,Y,他,「ラットにおける心筋梗塞 後のアンギオテンシンIIレセプター結合」,Cardiovascular R esearch,1994;Vol.28.pp.1623−1628を参照] 。これら最近の実験観察は、心臓疾患誘発梗塞の治療におけるロサルタンの有用 性の臨床的示唆であり得る。最近、ラット心房のドナー組織の分離(isolation )と培養中にAT2レセプターは殆ど完全に消失するが、培養心室細胞中のAT1 レセプターの発現は培養条件により増加制御され得ることが示されたので、AII レセプター拮抗の研究に生理学的標本を使うことの重要性は強調されるべきであ ろう[Feolde,E.,他,「ラット心臓におけるアンギオテンシンIIレセプ ター 亜型と生物学的応答」,J.Mol.Cell.Cardiol.,1993, Vol.25,pp.1359−1367を参照]。他方、心臓レニン−アンギ オテンシン系(RAS)の研究に、心筋虚血のin vivo実験モデルを使用 すると、局部心臓RASの効果を循環AII効果から区別するのは困難になろう[ Graeff,P.A.,他,「各種の心臓虚血症候における心臓レニン−アン ギオテンシン系」:Lindpaitner,K. and Ganten,D .,eds.”The Cardiac−Renin Angiotensin System”,Armonk,NY:Futura Publishing Co.,Inc.,1994,pp.201−231を参照]。 本発明者らの研究において、虚血と再潅流中の心筋機能障害発生におけるAII の役割がAII−AT1レセプター拮抗薬ロサルタンを使い生理学的に適切な分離 された(isolated)活動ラットモデルで精査された[Cohen,S.M.,他 ,「薬剤影響を受けた活動心臓モデルの同時31−P核磁気共鳴分光分析と機械 的機能」,Drug Dev. Res.1989,Vol.18,pp.30 5−325を参照]。ロサルタンによる経口的前治療の効果をプラセボ治療及び in vitro ロサルタン治療のそれらと比較した。虚血前、中及び後の連続31P−NMR測定 により、心筋機能の観察を同じ分離活動ラット心臓の高エネルギー燐酸塩代謝及 び細胞内pH(pHi)測定と関係付けた。発明の概要 本発明により、治療有効量のロサルタン、その活性代謝物EXP3174、又 はそれらの医薬的に許容可能な塩を、かかる治療の必要な患者又は患者の分離さ れた心臓に投与する、虚血後の心臓機能回復を向上する急性治療法が提供される 。図面の簡単な説明 図1 全実験で従った潅流プロトコル。図2 in vivo及びin vitroのロサルタン治療の関数としての、(c )機械仕事量、(b)冠動脈流及び(a)全虚血20分後の心臓拍出量の回復[ 仕事量単位はml/min×mmHg]。発明の詳細な説明 本発明は虚血後の心臓機能回復を向上するために、治療有効 量のロサルタン、その活性代謝物EXP3174、又はそれらの医薬的に許容可 能な塩を、かかる治療の必要な患者又は患者の分離された心臓に投与する急性治 療法に関する。 本発明のこの観点の態様の1つは、虚血が心臓バイパス手術中に起こる上述の 方法である。 本発明の第2の観点は、移植後の患者の新しい心臓の機能回復を向上するため 、治療有効量のロサルタン、その活性代謝物EXP3174、又はそれらの医薬 的に許容可能な塩を移植に先立つ保存期間に分離された心臓に直接投与する急性 治療法である。 本発明の第3の観点は、患者の部分的に虚血した心臓の冠動脈閉塞を評価又は 矯正する挿入処置に先立って処置後の続く心臓の機能回復を向上する目的で、治 療有効量のロサルタン、その活性代謝物EXP3174、又はそれらの医薬的に 許容可能な塩をかかる患者に投与する急性治療法である。 第4の本発明の観点は、心筋梗塞後の機能回復を向上するため、治療有効量の ロサルタン、その活性代謝物EXP3174、又はそれらの医薬的に許容可能な 塩をかかる治療の必要な患者に投与する急性治療法である。 ロサルタンとその活性代謝物EX3174は、米国特許第5,138,069 号に開示されクレームされており、それぞれ次の化学名を有する: 2−ブチル−4−クロロ−1−[(2′−テトラゾール−5−イル)ビフェニ ル−4−イル]メチル−5−(ヒドロキシメチル)イミダゾール;及び 2−ブチル−4−クロロ−1−[(2′−テトラゾール−5−イル)ビフェニ ル−4−イル]メチル―イミダゾール−5−カルボン酸 ロサルタンカリウム塩は現在米国で登録商標COZAAR(R)で高血圧症治療 用に市販されている。EXP3174はロサルタンカリウムの活性代謝物として 同定されている。実験動物と薬剤治療 心臓ドナーは体重400〜500gの雄Sprague−Dawleyラット でCharles River Breeding Laboratories (Wilmington,MA)から入手した。全動物を実験動物の管理と使用 の案内書,NIH出版物No.86−23に従って管理し、全動物取扱法は本発 明者らの研究所動物管理及び使用委員会により承認され た。ラットは餌と水を適宜与えられ、手術に先立つ絶食は行われなかった。 全4治療群を次の通り設定した。 (1)ロサルタン、in vivo、N=7:1mg/kg,経口,心臓切除 前3.5時間。 (2)プラセボ,in vivo,N=8:ベヒクル,経口,心臓切除前3. 5時間。 (3)ロサルタン、in vitro、N=7:切除少なくとも20分前に再 循環潅流に4.5μMを添加。 (4)対照、in vitro、N=7:切除少なくとも20分前に再循環潅 流にベヒクルを添加。 in vivo(群1)で、ロサルタンは食餌管により水溶液として強制投与 されたが、プラセボラットは同量の水が投与された(群2)。in vitro 実験(群3)に使われたロサルタンの用量4.5μMは、AT1レセプター部位 の飽和を確実にする一方、心臓のAT2レセプター亜型に対してはロサルタンの Ki以下に十分保つように選んだ[Chang,R.S.L.,他,「MKK− 996のin vitro薬理学、新しい強力で選択的なアンギオテンシンII( AT1)レセプタ ー拮抗薬」,Drug Dev. Res.,1994,Vol.32,pp. 161−171を参照]。この用量は、1mg/kgの薬剤i.v.を受けるラ ットに対して最近報じられたロサルタン血漿濃度に匹敵し[Zhuo,J.,他 ,「invitroオートラジオグラフィにより示されたラット脳、腎臓及び副 腎中のAT1アンギオテンシンIIレセプターの経静脈ロサルタンによる遮断」, Clinical and Experimental Pharmacolo gy and Physiology,1994,Vol.21,pp.557 −567を参照]、経口摂取10mg/kgラットに対するピーク血漿濃度とほ ぼ等しい。経口により治療されたラット中で、ロサルタンは、親化合物より殆ど 1桁量強力な力価を持つ活性代謝物EXP3174に変換される[Mantlo ,N.B.,他,「強力な経口による活性のイミダゾ[4,5−b]ピリジン系 アンギオテンシンIIレセプター拮抗薬」,Med.Chem.,1991,Vo l.34,pp.2919−2922を参照]。その結果、見かけ上ここでin vitro治療に使われた高い用量は、in vivo用量に使われた1mg /kgのロサルタンにより与えれるとの同じ治療効果を与えるために必要で あった。活動心臓標本 ドナーラットをエーテルで麻酔し;600U/kgへパリンナトリウムを心臓 切除前約2分に抗凝結薬i.v.として与えた。切除した心臓は直ぐ心臓麻酔用 の氷冷潅流緩衝液50mlに浸した。停止した心臓はただちにLangerdo rff(逆行性)モードで潅流して冠動脈管系に十分な潅流を与え、一方、心臓 は標準技術を使い肺静脈カニューレ挿入と活動心臓(WH)潅流を調製し[a) Neely,J.R.,他,「分離ラット心臓による酸素消費に与える圧力発生 の影響」,Am.J.physiol.,1967,Vol.212,pp.8 04−814;b)Hardman,J.G. and O’Malley,B .W.,eds.“Methods in Enzymology,New Y ork”,Academic Press,1975、pp.43−60に収載 のNeely,J.R.,他,「分離ラット心臓の潅流技術」;及びc)Tae gtmmeyer,H.,他,「分離活動心臓におけるエネルギー供給基質の利 用」,Blochem.J.,1980,Vol.186,pp.701−71 1を参照]、NMR磁石 中の潅流に適合させた[Cohen,S.M.,他,Drug Dev. Re s.,1989,Vol.18,pp.305−325を参照]。全活動心臓標 本は、既に既述されたごとく虚血前に心房充満圧力(AFP)10〜11mmH g及び一定平均大動脈圧力(MAP)90mmHgで潅流した[Werrman n,J.G.,他,J. Cardiovasc.Pharmaco1.,19 94,Vol.24,pp.573−586を参照]。36.2℃でO2:CO2 (95:5)で、pH7.4の改変低燐酸塩Krebs−Henseleit緩 衝液を平衡後、唯一の基質として15mMグルコースをこれに加えて再循環潅流 液に使った[Werrmann,J.G.,他,「31P−NMRにより研究した 虚血後活動ラット心臓の機能及び代謝回復に与えるACE阻害効果とAIIレセプ ター拮抗効果の比較」J. Cardiovasc. Pharmacol., 1994,Vol.24,pp.573−586を参照]。標本の他の詳細は記 述された通りである[a)Cohen,S.M.,他,Drug Dev. R es.,1989,Vol.18,pp.305−325;及びb)Werrm ann,J.G.,他,J. Cardiovasc. Pharmacol., 1994,Vol.24,pp.573−586を参照]。潅流プロトコルは全 ての治療群で同じであり、図1に示されている。NMR条件 BrukerAM360大孔径分光計を使い31P−NMR分光を測定した。各 スペクトルは12kHz窓による60゜自由誘導減衰の84〜160走査から成 り、パルス間で2秒回復させた。かくして、各スペクトルは3.0〜5.6分間 にわたる平均代謝物水準を測定した。31P−NMRピーク面積を、前に既述され ているごとく定量化したPCr及びATPで定量した[Werrmann,J. G.,他,J. Cardiovasc. Pharmacol., 1994 ,Vol.24,pp.573−586を参照]。31P−NMRは本発明者らの 分離心臓標本の細胞内pHの直接測定結果を与えた。31P−NMRの応用は十分 確立されており、細胞内の無機燐酸塩の化学シフトがそのpKa6.8近傍のp H変化に高感度である事に基く[Cohen,S.M.,他,Drug Dev . Res.,1989,Vol. 18,pp.305−325を参照]。統計解析 治療群間の差を一方向分散分析(ANOVA)により解析し、続いてANOV Aにより示されたTukeyの多重比較試験を行った[Zar,J.H.,Bi ostatistical Analysis,2nd ed.Englewo od Cliffs,NJ:Prentice−Hall,Inc.,1984 ,p.718を参照]。全計算と解析はSASソフトウエアシステム(SAS, Cary,NC)を使い実施した。全ての報告値は平均±SEMである。材料 ロサルタン、2−n−ブチル−4−クロロ−5−ヒドロキシメチル−1−[( 2′−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル)メチル]イミ ダゾールはメルク・リサーチ・ラボラトリ、Rahway、NJで合成した。他 の全ての化学品は市販の最高級である。全虚血後の血液動的機能の回復 心臓の機械仕事量(EM)の近似は心臓の圧力仕事量(EP)と動的仕事量(EK )の和で与えられる[Niesler,R.A.,他,「分離活動ラット心臓 の熱生産、機械仕事量、及び 酸素消費の測定」,Basic Res. Cardiol.,1985,Vo l.80,pp.564−579を参照]。ここに使われる機能回復の指数、す なわち、仕事量は圧力仕事(EP)を勘定に入れ、心臓拍出量(CO)と平均発 生圧力(MAP−AFP)を乗じて、仕事量=CO×[MAP−AFP]で計算 する。かかる心臓によりなされる仕事の比較的小さい(<5%)成分である緊縮時 に消費される動的エネルギー(EK)[a)Niesler,R.A.,他,B asic Res.Cardiol.,1985,Vol.80,pp.564 −579;b)Kannengiesser G.J.,他,「局部虚血心筋の 再潅流後の障害心臓の仕事と酸素摂取」,J.Mol.Cell Cardio l.,1979,Vol.11.pp.197−207を参照]は、本発明者ら の機能測定からは省略した。この心臓の機械仕事量の近似はNeely,他及び Kannengiesser,他が使用したものと同じであり[a)Neely ,J.R.,他,「分離ラット心臓による酸素消費に与える圧力発生の影響」, Am.J.Physiol.,1967,Vol.212,pp.804−81 4;及びb)Kannengiesser G.J.,他,「局部虚血心筋 の再潅流後の障害心臓の仕事と酸素摂取」,J.Mol.Cell Cardi ol.,1979,Vol.11.pp.197−207を参照]、Reibe l及びRovettoのごとく前負荷又は心房充満圧力で行われた許容を含む[ Reibel,D.K.,他,「酸素欠乏に続く心筋ATP合成と機械的機能」 ,Am.J.Physiol.,1978,Vol.234(5),pp.H6 20−H624を参照]。 本研究で全体的な虚血に先立って活動心臓潅流中に測定した仕事量、冠動脈流 、及び心臓拍出量の基準線値は本質的に全ての研究対象治療群について等しく( 図2)、前に同じ条件で測定した基準線値と比較し得た[Werrmann,J .G.,他,J. Cardiovasc. Pharmacol.,1994 ,Vol.24,pp.573−586を参照]。各群について測定した全虚血 からの機能回復を表1に総括した。ロサルタンによるin vivo又はin vitroの治療は、対応する対照群と比較して再潅流の54分後に有意に大き な機能回復を生じた(P<0.005)。薬剤治療群のいずれも心臓について測 定した最終機能回復は同じであったが、1mg/kgロサルタンで前処理したラ ットの心臓は、プラセボ群 と比較して再潅流期間の非常に早い時間(約24分)に有意な機能回復の改善を 示し、in vitroで治療した心臓は再潅流の42分後まで機能は有意に改 善しなかった(図2)。 ロサルタンで経口により治療されたラットの心臓は、再潅流30分までCFで 持続する有意な改善を示し、再潅流期間の最後まで続いた(図2)。対照的に、 ロサルタンでin vitro治療した心臓は、再潅流期間終期近くの短い1区 間で冠動脈流の有意な改善を示したのみであった。 ロサルタンで経口治療したラットの心臓の心臓拍出量は、プラセボ群と比較し て、活動心臓再潅流の早い時間(約24分)に始まり再潅流期間の残りを通じて 有意に大きかった。ロサルタンでin vitro治療した心臓は、in vi troの対照と比較して再潅流42分後まで心臓拍出量の有意な改善はなかった 。基準線心臓速度はいずれの治療形態にも影響されなかった。心臓速度は典型的 に237±4bpmであった。ロサルタン治療は再潅流中の心臓速度の回復に有 意な影響を与えなかった。ATPとホスホクレアチンの代謝 in vivo又はin vitroのロサルタンによる治 療は虚血前の心筋ATP水準あるいは虚血中又は後に観察されるATP水準の変 化に影響を与えなかった。基準線ATP水準は典型的に24±1μmol/g乾 重量で、前に分離活動ラット心臓の研究で測定された基準線水準と一致した[a )Werrmann,J.G.,他,J. Cardiovasc. Phar macol.,1994,Vol.24,pp.573−586;b)Navo n,G.,他,Magn.Reson.Med.,1994,Vol.32,p p.556−564を参照]。ATP水準は、全治療群において虚血20分後に 1−から4−μmol/g乾重量に低下し、それから全治療群において再潅流5 4分後に12−から14−μmol/g乾重量まで回復した。ホスホクレアチン 水準は基準線で23±1から27±1μmol/g乾重量であった;薬剤治療は 、虚血中に観察されたホスホクレアチン水準の低下又は再潅流中のホスホクレア チンの回復度に有意な影響を与えなかった。細胞内pH ロサルタンによる経口による前処理は虚血中のアシドーシス発生を減衰するが 、この差は有意ではなかった。前虚血基準線pHiは治療に関わらず7.04± 0.02であった;全虚血 の20分後に治療群はpHiは6.06±0.05に、プラセボ群は5.97± 0.03に低下した。再潅流中のpHiの回復はこれらの群で同じであった。ロ サルタンin vitroはin vitro対照と比較してプロトコルのどの 段階でもpHiに何の効果も与えなかった。 全虚血と再潅流中の心臓RASの心筋機能障害に対する寄与を定義する助けと して、本発明者らは、分離活動心臓標本におけるA II−AT1レセプター拮抗薬 ロサルタンの効果を試験した。分離潅流器官におけるA II−AT1レセプター拮 抗効果を研究することは、虚血中及び後の心筋機能障害への循環A IIの寄与及 び他組織に位置するレニン−アンギオテンシン系の寄与を効果的に消去すること になる。本研究において、A II−AT1レセプター拮抗により全虚血20分後 の再潅流中に心筋機能は有意に改善された。in vivoでロサルタンにより 1mg/kg用量水準で治療されたラットの心臓で79±3%(表1)の機能回 復が測定された。in vitroで4.5μMロサルタンにより治療されたラ ットの心臓は約75±4%(表1)の心筋機能回復を示した。経口により治療さ れたラットにおけるロサルタンの結合親和性は部分的にロサルタンの活性代 謝物EXP3174(ロサルタンより8倍大きい結合親和性を有する)への変換 に起因しているのが最も確かのようであった[Mantlo,N.B.,他,J .Med.Chem.,1991,Vol.34,pp.2919−2922を 参照]。このように、in vivo、in vitro治療条件双方について 、このA II−AT1拮抗薬の有効なin vitro結合親和性と虚血後に生じ る機能回復改善との相関は、AT1レセプターの特異的拮抗の結果である本化合 物の作用による保護効果と一致している。 a:機能回復=[仕事量最終/仕事量初期]×100。全ての値は平均±SEM 虚血後の再潅流中に、冠動脈流と心臓拍出量はロサルタン治療により有意に改 善された。A II−AT1レセプター拮抗から生じる心筋機能障害の緩和は、AT Pとホスホクレアチンの水準に反映されるごとく本質的にロサルタン治療による 高エネルギー燐酸塩代謝に依存していなかった。ロサルタンで観察された効果は 、他の構造的に異なるA II−AT1レセプター拮抗薬、7−メチル−2−プロピ ル−3−[2′−(5−テトラゾリル)−1,1′−ビフェニル−4−イル)メ チル]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン(以後、化合物Aと呼ぶ)でな された発見と一致し、このクラスの化合物の特徴であり得る[Werrmann ,J.G.,他,「31P−NMRにより研究した虚血後活動ラット心臓の機能及 び代謝回復に与えるACE阻害効果とA IIレセプター拮抗効果の比較」J. Cardiovasc. Pharmacol.,1994,Vol.24,p p.573−586を参照]。これらA II拮抗薬の一つに特異な唯一の有意な 効果は虚血中のアシドーシスの発生と関係付けられる。化合物Aの経口による前 治療はプラセボ治療と比較して虚血中に心筋のアシドーシス発生に有意な減衰を 生じたが、ロサルタンによる経口による前治療はプラセボ治療と 比較して虚血中に心筋のアシドーシス発生に穏やかで非有意な効果しか与えなか った。虚血中のpHiに与えるA II拮抗の効果は化合物Aに特異的でありA II 拮抗治療全般で観察されるものではなく、ロサルタンがアシドーシス発生を有意 に減衰しないことは、化合物Aと比較して心筋機能に与える保護効果を低下させ るものではない。 ロサルタンin vitro群と比較してロサルタンin vivo群により 示された血液動的機能の迅速な回復(図2)は、虚血前にin vitro群が 受けた薬剤への20分曝露期間と比較して、経口的に前処理された群の薬剤に対 するより長い期間の心筋の曝露期間に因るものであるかも知れない。経口による 前投与群により示された迅速な回復は、本研究で使われた短期間虚血後の心筋障 害発生の緩和と一致する;しかし、この効果に対応する正確な機構は明確ではな い。in vivo治療で考慮すべき因子の1つはロサルタンのより強力で活性 のある代謝物EXP3174への代謝である。in vitroロサルタンの有 益な影響の遅れは、多分この条件下でEXP3174が存在しないことに関係し ている。ロサルタンによる経口による前治療された群はロサルタンでin vi tro治 療された群より迅速に血流動的機能を回復したが、それぞれの薬剤治療された群 が再潅流期間54分後終期に受けた最終的回復は、本質的に同じであったことは 強調されるべきである。従って使われた治療モード間の機能回復の差はただ虚血 からの回復速度に関係し、得られた全回復には関係しない。 ロサルタンについての本観察はまたACE阻害剤、リシノプリルin viv oによる治療が分離潅流心臓の虚血後の心筋障害を緩和するという本発明者らの 最初の研究結果とも一致する[Werrmann,J.G.,他,J. Car diovasc. Pharmacol.,1994,Vol.24,pp.5 73−586を参照]。他研究者はそれぞれの分離潅流心臓モデルのACE阻害 剤治療による同じ保護効果を報じてきた[a)Cohen,S.M.,他,Dr ug Dev.Res.,1989,Vol.18,pp.305−325;b )Linz,W.,他,「虚血ラット心臓における変換酵素阻害剤、ラマプリル の有益な効果」,J.Cardiovasc.Pharmacol.,1986 ,Vol.8(Suppl.10),pp.S91−S99;c)Li,K., 他,「ラットの心筋虚血及び再潅流障害に与えるカプトプリル及びエナラ プリルの保護効果」,J.Mol.Cell.Cardiol.,1987,V ol.19,pp.909−915;d)Linz,W.,他,「虚血心臓にお けるブラジキニン分解の局部阻害」,J.Carudiovasc.Pharm acol.,1990,Vol.15(Suppl.6),pp.S99−S1 09;Liu,X.,他,「スルフヒドリル−含有アンギオテンシン変換酵素阻 害剤による心筋再潅流障害の減衰」,Cardiovasc.Drugs Th er.,1992,Vol.,pp.437−443を参照]。いずれかのA I I−AT1レセプター拮抗薬in vitroで治療した心臓の再潅流期間に測定 された心筋機能の有意な改善とは対照的に、リシノプリルin vitro治療 は心筋障害を緩和しなかった[Werrmann,J.G.,他,J. Car diovasc. Pharmacol.,1994,Vol.24,pp.5 73−586を参照]。組織A II水準は測定されていないが、本発明者らの分 離心臓モデルにおけるACE阻害剤in vitro治療の急性効果がないこと は、虚血衝撃に先立つACE阻害による内因性組織A IIの不完全な洗浄による と推測される。A II−AT1レセプター拮抗薬は、直接レセプター水準に作用し A IIの効果 を遮断する迅速な機構を提供するので、心筋梗塞の急性治療において有用である ことを証することが可能である。 本発見は、減少したA II水準に付随するAT1−A IIレセプター刺激の減少 がACE阻害剤の主な心臓保護機構であり得るという示唆と一致する。 ロサルタンによるAT1レセプター拮抗が本発明者らの条件下で虚血及び再潅 流中の心筋機能疾患を緩和し得る他の可能な機構は、虚血及び再潅流中に起こる 細胞内ナトリウムと続くカルシウムの増加(Na/Ca交換を通じて)を減衰す ることにある。本発明者らは既に示した通り[Navon,G.,他,「細胞内 ナトリウムと活動及び虚血心臓のpHに与えるNa+/H+交換の効果に関する31 P−NMR及び三重量子濾過23Na−NMR研究」Magn.Reson.Me d.,1994,Vol.32,pp.556−564を参照]、これらの同じ 実験条件下で細胞内ナトリウム水準[Nai]は虚血中と再潅流の初期段階に実 質的に増加し、この[Nai]の増加はNa+/H+対輸送担体阻害剤EPIA( N−エチル−N−イソプロピル)アミロリドにより有意に減衰される。Na+/ H+交換の阻害は、EPIA被治療心臓の虚血及び再潅流に続く機械的機 能を、対照心臓と比較して有意に改善した。ウサギ心室心筋におけるアンギオテ ンシンIIによるNa+/H+交換の刺激が最近報じられている[Matsui,H .,他,「アンギオテンシンIIは成熟ウサギ心室筋細胞におけるナトリウム−水 素交換を刺激する」,Cardiovasc.,1995,Vol.29,pp .215−221を参照]。アンギオテンシンIIによるNa+/H+交換の促進は OKP細胞、コモリネズミ腎臓細胞株で示され[Cano,A.,他,「OKP 細胞においてはNa−H対向輸送担体活性のアンギオテンシンII刺激はcAMP に無関係である」,Am.J.Physiol.,1994,vol.26(C ell Physiol 35),pp.C1603−C1608を参照]、こ こでも、更にロサルタンを使用してこの効果がAT1レセプター結合機構により 媒介されたことが示された。 本研究は、分離潅流心臓の全虚血20分後の再潅流中の心筋機能障害の有意な 緩和の最初の観察を、ロサルタンによる急性AII−AT1レセプター拮抗の結果 として報じる。治療された心臓の心筋機能障害の緩和は、共に高度に有意(P< 0.005)で高エネルギー燐酸塩代謝とは無関係なCF及びCOの回復の 改善により特徴づけられた。ロサルタン治療は虚血中のアシドーシスの発生また は再潅流時の細胞内pHの回復に有意な効果を与えない。全体的に、本分離活動 心臓研究の結果は、更に虚血及び再潅流中の心筋機能障害発生における心臓RA Sの統合的役割を示す。分離潅流心臓の研究における強力な特異的A IIレセプ ター拮抗薬の使用は、心筋虚血における局部心臓RASの生理学的意味を強調す る広範な手法を提供する。 医薬的に適切な塩は、金属(無機)塩及び有機塩を含み、そのリストはRem ington’s Pharmaceutical Sciences,17版 ,1418頁(1985)に収載されている。当業界の熟練者には適切な塩の形 態が物理的及び化学的安定性、流動性、吸湿性、及び溶解度に基いて選ばれるこ とはよく知られている。本発明の好ましい塩は、限定されることなく、ロサルタ ンとその活性代謝物EXP3174のカリウム、ナトリウム、カルシウム及びア ンモニウム塩を含む。 本発明の範囲に含まれるのは、ロサルタン、その活性代謝物EXP3174ま たはそれらの医薬的に許容可能な塩と適切な医薬的担体を含む医薬的組成物を使 う上記の治療法である。投与形態 本発明の医薬組成物は、活性成分化合物と作用部位を接触させる任意の手段に よって本発明の治療方法として投与することが可能である。例えば、投与は非経 口的、即ち、皮下投与、静脈内投与、筋肉内投与、又は腹膜内投与の形で行うこ とが可能である。又は、同時に、場合に応じて経口的投与を行うことが可能であ る。 本発明の医薬組成物を、医薬品と組合せて慣用の手段により投与することが可 能である。医薬組成物は単独に投与することができるが、一般的には、選んだ投 与経路と標準的調剤慣行に基いて選択された医薬担体と共に投与される。 本発明の開示目的に関して、患者とは哺乳動物、好ましくはヒトである。 投与用量は投与対象者の年齢、健康状態、体重、疾病の程度、同時治療の種類 、更に必要に応じて、治療頻度及び期待効果の性質により決定されるであろう。 通常、活性成分化合物の日用量は1日当たり薬剤1から500ミリグラムであろ う。普通は一日当り10から100ミリグラムを1回または複数回に行うのが期 待の成果を得るために有効であろう。 活性成分は経口的には固体投与形態(例えばカプセル、錠剤及び粉末)、又は 液体投与形態(例えばエリキシルシロップ、及び懸濁剤)で投与することが可能 である。或いは非経口的に無菌液体投与形態で投与することも可能である。 ゼラチンカプセルは、活性成分と粉末担体(例えば、ラクトース、デンプン、 セルロース誘導体、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸など)を含む。同 様の希釈剤を圧縮錠剤を作るために使用することが可能である。錠剤とカプセル は共に一定期間に亘る薬剤の連続放出を生じさせる持続放出型製品として製造す ることも可能である。不快な味を覆い且つ雰囲気から錠剤を保護するために圧縮 錠剤を糖もしくはフィルムで被覆するか、又は、胃腸管内で選択的崩壊を受ける ために腸溶被覆を施すことも可能である。 経口投与のための液体投与形態は患者が摂取し易くするための着色剤と着香料 を含むことができる。 一般的に、水、適切な油、塩類液、水性デキストロース(グルコース)と関連 の糖溶液、及びグリコール(例えば、プロピレングリコール、又はポリエチレン グリコール)が、非経口投与用の溶液に適した担体である。非経口投与用の溶液 は、好ま しくは上記活性成分の水溶性塩、適切な安定化剤、及び、必要に応じて緩衝剤物 質を含む。酸化防止剤(例えば、単独の、又は組合せた亜硫酸水素ナトリウム、 亜硫酸ナトリウム、又はアスコルビン酸)が、適切な安定化剤である。更に、ク エン酸とその塩、及びナトリウムEDTAも使用される。加えて、非経口投与用 溶液は、保存剤(例えば、塩化ベンズアルコニウム、メチルパラベン又はプロピ ルパラベン、及びクロロブタノール)を含むことが可能である。 適切な医薬担体は当業界における標準参考文献であるRemington’s Pharmaceutical Sciences,A.Osolに記載されて いる。 本発明のロサルタン又はEXP3174投与のための使用可能な医薬投与形態 は次のように示すことが可能である: カプセル 標準的なツーピースハードゼラチンカプセルに、各カプセル毎に製剤的に適切 なミリグラム量の粉末活性成分、ラクトース150ミリグラム、セルロース50 ミリグラム、及びステアリン酸マグネシウム6ミリグラムを充填して多数の単位 カプセルを調製する。ソフトゼラチンカプセル 消化可能な油(例えば、大豆油、綿実油、又はオリーブ油)中に活性成分を含 む混合物を調製し、製剤的に適切なミリグラム量の活性成分を含むソフトゼラチ ンカプセルを形成するようにゼラチン内にポジティブ置換ポンプによって注入す る。カプセルを洗浄し乾燥させる。 錠剤 用量単位が製剤的に適切なミリグラム量の活性成分、コロイド質二酸化ケイ素 0.2ミリグラム、ステアリン酸マグネシウム5ミリグラム、微晶質セルロース 275ミリグラム、デンプン11ミリグラム、及びラクトース98.8ミリグラ ムとなるように、従来通りの手順で多数の錠剤を調製する。味を良くするために 、又は吸収を遅らせるために適切な被覆を行うことが可能である。 注射液 注射に適した非経口投与組成物を、プロピレングリコール10容積%中で製剤 的に適切なミリグラム量の活性成分を攪拌することによって調製する。この溶液 に水を加えて注射用規定量にし、殺菌する。懸濁液 懸濁液5ミリリットル当たり製剤的に適切なミリグラム量の微粉砕活性成分、 カルボキシメチルセルロースナトリウム100ミリグラム、安息香酸ナトリウム 5ミリグラム、ソルビトール溶液(米国薬局方)1.0グラム、バニリン0.0 25ミリリットルを含むように、経口投与用の水性懸濁液を調製する。 上記の投与形態と経路は治療法に依存するであろう。もし治療法が移植中また は心臓がバイパス中の分離心臓の機能回復を向上するためであれば、投与経路は 移植処理中に典型的に使われる保存溶液への直接添加、またはバイパス中の心臓 への添加であろう。加えるに、治療法は、以上概観した伝統的な経路の一つによ る患者へのロサルタン又はEXP3174の投与が必要であろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CN,CU,CZ, EE,GE,HU,IL,IS,JP,KG,KR,K Z,LC,LK,LR,LT,LV,MD,MG,MK ,MN,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SG, SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,US,U Z,VN (72)発明者 ウエルマン,ジエフリー・ジー アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.虚血後の心臓機能回復を向上するために治療有効量のロサルタン、EXP3 174、又はそれらの医薬的に許容可能な塩を、かかる治療の必要な患者又は患 者の分離された心臓に投与する急性治療法。 2.虚血が心臓バイパス手術中に生じる請求項1に記載した方法。 3.移植後の患者の新しい心臓の機能回復を向上するため、治療有効量のロサル タン、その活性代謝物EXP3174、又はそれらの医薬的に許容可能な塩を移 植に先立つ保存期間に分離された心臓に直接投与する急性治療法 4.患者の部分的に虚血した心臓の冠動脈閉塞を評価又は矯正する挿入処置に先 立って処置後の続く心臓の機能回復を向上する目的で、治療有効量のロサルタン 、EXP3174、又はそれらの医薬的に許容可能な塩をかかる患者に投与する 急性治療法。 5.心筋梗塞後の機能回復を向上するため、治療有効量のロサルタン、EXP3 174、又はそれらの医薬的に許容可能な塩 をかかる治療の必要な患者に投与する急性治療法。
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