JP2000500794A - 複合材及び接着剤用途の熱硬化性重合体 - Google Patents

複合材及び接着剤用途の熱硬化性重合体

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Abstract

(57)【要約】 複合材及び接着剤用途の耐高温性能及び優れた酸化安定性を有する熱硬化性重合体が開示される。これらの重合体は、接着剤並びにRTM、樹脂フィルムインヒュージョン(infusion)、及び重合体マトリックス、繊維強化複合材部品を製造するためのプレプレッグ(prepreg)法に理想的に適している。

Description

【発明の詳細な説明】 複合材及び接着剤用途の熱硬化性重合体技術分野 本発明は、熱硬化性ビスマレイミド樹脂系及びその製造に関する。更に詳細に は、本発明は、ビスマレイミド反応物が比較的低温で残りの樹脂系成分中へスラ リー混合されるビスマレイミド系樹脂の製造に関する。 本発明は更に、液状のプロペニルベンゾフェノン共反応物と反応して熱硬化性 重合体を生成する、特定の固体のジアミンビスマレイミド樹脂反応物に関する。 その結果得られる重合体は、高温での熱処理中の重量損失が非常に小さい。発明の背景 ビスマレイミド系樹脂は、繊維強化複合材及び構造接着剤を含む種々の用途の ために商業的に重要な樹脂である。しかしながら、ビスマレイミド系樹脂は高温 において高い強度を有する一方、幾分脆い傾向にある。従って、耐衝撃性を改良 するためにコモノマーを追加して、ビスマレイミド系樹脂を改質するのが一般的 である。 芳香族ビスマレイミド及びプロペニル化合物をベースとする硬化性混合物は、 例えば、米国特許第4,871,821号、第4,917,954号、第4,7 89,704号、第4,939,305号及び第5,120,824号に開示さ れているように、ビスマレイミドとアルケニルフェニルヒドロキシエーテルから の種々の硬化性樹脂及び該樹脂から製造される積層製品に関するH.D.Ste nzenbergerらの文献(「Stenzenberger」)から既知で ある。スラリー混合によるビスマレイミドとプロペニル化合物との組み合わせは 、Ste nzenberger特許のいずれにも開示されていない。 ビスマレイミドとプロペニル化合物を含むいくつかの硬化性混合物がA.Kr amerの米国特許第5,013,804号(「Kramer」)に開示されて いる。種々の芳香族ビスマレイミドが検討されているけれどもメチレンジアニリ ンビスマレイミドを使用することは、教示も示唆もされていない。これに加えて 、Kramerは、ビスマレイミド化合物とプロペニル化合物を一緒にするため に融解工程を開示している。Kramerは、スラリー混合を用いて製造された 熱硬化性樹脂及びそれの製造について教示も示唆もしていない。 ビスマレイミド系樹脂をスラリー混合する方法は、L.Repeckaの米国 特許第5,003,018号(「Repecka」)に開示されている。o,o ’−ジアリルビスフェノールAのような液状の共反応物と組み合わせたいくつか の芳香族ビスマレイミドが開示されている。しかし、液状の共反応物としてベン ゾフェノンを使用することについての開示はない。上述の特許はすべて引用する ことによって本明細書に組み込まれる。 多くのコモノマーは、高温での初期の配合の後にビスマレイミド成分が加工中 に結晶化することがあるので、ビスマレイミド系樹脂とは物理的に非相溶である 。そのときに生成する大きな結晶の結果、樹脂系は、不均一で加工が困難であり 、繊維強化複合材を製造するために使用すると微細な亀裂が入る傾向がある系と なる。ビスマレイミド成分が物理的に相溶する樹脂系では、従来のやり方で製造 された系によってそれから製造された接着剤及びプレプレッグは、それらに望ま れているドレープ(drape)と粘着力を有しない場合が多い。 その結果、この技術分野においては、耐高温性があり、優れた酸化安定性を有 しそして、複合材部品を製造するために必要な程度の粘着力とドレープを有する ビスマレイミド系樹脂が望まれている。発明の概要 驚くべきことに、特定のビスマレイミド成分と、最適化された処方における硬 化剤としての特定の共反応物成分、及びスラリー混合技術を用いて形成されたビ スマレイミド重合体の系は、複合材、接着剤等にした際に、予想外に改良された 熱及び酸化安定性を有する系であることが見出された。特に、本発明の新規な処 方は、固体のジアミンビスマレイミド樹脂反応物及び液状プロペニルベンゾフェ ノン共反応物を含んで成り、反応物と共反応物が実質的に約1:1の重量比で存 在する組成物をスラリー混合することによって製造された熱硬化性(thermosett able curable)樹脂組成物、を含んで成るものである。この特定の組成物は、熱 老化(thermal aging)時における重量損失が減少しており、また複合材部品を製 造するために必要な粘着力とドレープを有している。 本発明は、また、粉末ビスマレイミド系樹脂反応物奔、50℃と150℃の間 に加熱した液状共反応物にスラリー混合することによる、熱硬化性樹脂組成物の 製造方法に関する。好ましい態様の説明 本発明の方法は、1種以上の固体のビスマレイミド単量体と他の樹脂系の成分 とのスラリー混合を包含する。このようにして得られたビスマレイミド樹脂系を 冷却した後に、非常に微細なビスマレイミド粒子が安定な分散液の形で存在する 。放置しておいてもビスマレイミドの実質的な結晶化が更に追加して起こること はない。従って、得られる熱硬化性 樹脂系は均質である。 本明細書においては、固体のビスマレイミド単量体はまた「特定のビスマレイ ミド成分」として「固体の反応物」及び「固体の芳香族ジアミンビスマレイミド 樹脂反応物」を含むと記載することもできる。 液状共反応物は、「硬化剤」、「プロペニル化合物」、「液状均一系ベンゾフ ェノン共反応物」及び「非相溶性コモノマー」を含むと記載することもできる。 本明細書で用いられる「樹脂組成物」なる用語は、その最終的な形態での熱硬 化性樹脂組成物を指す。その組成物は、1種以上の反応性の単量体及び/又はコ モノマー、硬化剤、必要な触媒、そして場合によっては、充填剤、レオロジー調 節剤、粘着付与剤、強靱性付与剤、希釈材、染料及び顔料を含有することができ る(但し、繊維強化材は除外する)。 本明細書で用いられる「非相溶性のコモノマー」なる用語は、それが存在する と、あるビスマレイミド成分の溶融物を冷却した際にそのビスマレイミド成分を 結晶化させてしまうコモノマー及び他の成分を指す。非相溶性のコモノマーは、 従って、他のビスマレイミドコモノマーと同様にマレイミド以外の化学官能性を 持つ1種以上の追加の成分を含んで成ることができる。 例えば、あるビスマレイミド単量体とコモノマーの特定量の均一溶融物が、冷 却の際にビスマレイミドの結晶化に関する問題をおこさないかもしれない。しか し、第二のビスマレイミドを、又は第一のビスマレイミドを追加して、その溶融 物に添加したときに、実質的な結晶化が同じ条件下で起こり得る。その結晶化は 、添加されたビスマレイミドと他の成分との間の、本発明によって使用される意 味における非相溶性を示し ている。そのような非相溶は、ビスマレイミドを高濃度にして用いた場合に、特 に単一の又は限られた数のビスマレイミドを高濃度にして用いた場合に、起こり やすい。 相溶性のない成分を含むビスマレイミド樹脂系の製造においてスラリー混合を 使用することは、単に本発明を実施する一つの方法である。この方法は、大量の 結晶性のビスマレイミドが樹脂処方に含まれる場合に、そのような処方は完全に 溶解して製造すると加工が非常に困難な場合が多いので、重要である。スラリー 混合の方法は、全体の樹脂系成分が相溶性であってもなくても有用であることが 見出された。そのような樹脂系は、相溶性のないコモノマーよりむしろ相溶性の あるコモノマーを用いる場合に生じ得る。相溶性のないコモノマーを用いる一例 は、ビスマレイミドとシアン酸エステル官能性のコモノマーの使用であり得る。 スラリー混合は、単に本発明の樹脂の製造における補助手段である。スラリー 混合は良好な抗酸化性のために必要なのではないことは注目さるべきである。良 好な抗酸化性は、製造方法にではなく単量体に関係がある。しかしながら、プレ プレッグ及び接着剤分野に凹しては、本発明は多分スラリー混合を用いて実施さ れる。他の分野例えば樹脂移送成形ではスラリー混合は必要とされないであろう 。 樹脂系には、冷却時に、多くの又は重要な量の結晶の存在が見られないのが通 常である。ある場合には樹脂系は固溶体又はガラス状の外観を呈することもある 。これらの未硬化の樹脂系は、均質な外観にもかかわらず、実際上粘着力を有し ない場合が多く、屡々非常にもろい状態である。驚くべきことに、その同じ成分 をスラリー混合すると、得られる樹脂系は優れた粘着力とドレープ(drape)を有 する。 本明細書で用いられる「実質的に約1:1の重量比」なる用語は、固体の反応 物と液状の共反応物の重量比に関するもので希釈材や他の重合体成分には関係な い。固体の反応物は、一般的に液状の共反応物と約1:1の重量比で存在する。 本明細書で用いられる「実質的に約」なる用語は、その比はある限定された範囲 にまで変化することができ、そして依然として本発明の一部と考えられるであろ うということを示している。この重量比は固体の反応物:液状の共反応物で約1 :1.5から約1.5:1まで変化し得る。しかし、好ましくは、この重量比は 固体の反応物:液状の共反応物で約1:1である。 本明細書中で用いられる「減少した重量損失」なる用語は、硬化した複合材の 、それが熱処理された後の重量損失の比較に関する。熱老化は、空気中である期 間熱で静的な(dormant)処理を受けた後の樹脂及び複合材料の影響を測定するた めに用いられる。樹脂及び複合材のある成分が老化過程で酸化されることが予想 される。ある特定の複合構造の安定性における相関関係が、重量損失を熱老化後 の複合構造から比較することによって得られる。一般的には、熱老化現象はある 特定の温度においてある期間にわたって起こる。本発明の目的にはそのような老 化に対する時間は1日から数年の範囲である。試験目的のために使用された熱老 化時間は3週間から9週間であった。本発明の目的には、熱老化を評価した温度 は約200℃〜300℃の範囲であり、好ましい温度は220℃〜280℃の範 囲である。これらの時間と温度は複合材の促進評価に使用されている。 本発明の請求の範囲の熱硬化性樹脂系は、(無機充填剤、繊維、並びにビスマ レイミド以外の樹脂原料及び共反応物樹脂原料を除外して)1 種以上の固体のビスマレイミド反応物を約20〜80重量%含有する。固体のビ スマレイミド共反応物は、全樹脂組成物の約40〜60重量%存在するのが好ま しい。請求の範囲の熱硬化系は、又、1種以上の共反応物をも約20〜80重量 %含有する(無機充填剤、繊維、並びにビスマレイミド以外の樹脂原料及び共反 応物樹脂原料を除外して)。液状共反応物は、全樹脂組成物の40〜60重量% 存在するのが好ましい。ビスマレイミド反応物及び液状共反応物の芳香族基含有 量が高いのが好ましい。ある構造を持つビスマレイミドが顕著に改良された酸化 安定性を有することが予想外に見出された。 固体の反応物と液状共反応物が硬化時の組成物の全重量の70%を超え100 %に近いことが最も好ましい。コモノマーは液状共反応物を包含してもよい。し かし、本発明では、液状共反応物以外のコモノマーは、硬化時の組成物の全重量 の約20%以下である。本発明の最も好ましい例として、MDA−BMI(固体 の反応物として)がPPB(液状共反応物として)と重量比1:1で組み合わせ られ、その組み合わせ重量が硬化時の組成物の全重量の100%近い場合が挙げ られる。また、固体のビスマレイミドが、液状の共反応物とコモノマー中で、固 体のビスマレイミドの大部分が液体部分に溶解しないような温度で、100μ未 満の平均サイズを有するのが好ましく、20μ未満であるのがより好ましい。 数多くの適切なビスマレイミド単量体が存在する。この単量体の共通の特徴は それが高い芳香族性を有しなければならないことであり、1個より多い芳香族基 を持つのが好ましい。芳香族環に結合する基は、メチレン、イソプロピリデン、 酸素、ケトン、スルホン又はスルフィドであ り得る。そのようなビスマレイミドは、本発明において使用された場合大幅に改 良された酸化安定性を有することが空気中での熱老化の結果として見出された。 側鎖のメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル等の脂肪族基は悪影響を及 ぼす。しかし、固体の反応物中のメチレン基の存在は、酸化反応に対する芳香族 核の安定性を増大させる傾向にある。本発明の目的には、メチレンジアニリンビ スマレイミド(MDA−BMI)が好ましい。他の好ましい本発明の固体のビス マレイミド反応物の例としては、ビス(アミノフェノキシフェニル)プロパンビ スマレイミド(BAPP−BMI)、オキシジアニリンビスマレィミド(ODA −BMI)、ビス(アミノフェノキシ)ベンゼンビスマレイミド(APB−BM I)、ジアミノジフェニルスルホンビスマレイミド(DADS−BMI)、ジア ミノジフェニルイソプロピリデン、ジアミノジフェニルケトン、ジアミノジフェ ニルスルフィド、ジアミノジフェニルヘキサフルオルイソプロピリデン、ビス( ジアミノジフェニルイソプロピリデン)ベンゼン、トルエンジアニリン(TDA )、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン等が挙げられる。メチレ ンジアニリンビスマレイミド(MDA−BMI)、トルエンジアニリンビスマレ イミド(TDA−BMI)及びトリメチレンヘキサメチレンジアミン−ビスマレ イミド等を含有する、BMI単量体のいくつかの市販の共融混合物は、熱老化過 程に対してあまり安定ではない。 全脂肪族ビスマレイミド、例えばヘキサメチレン−ジアミンビスマレイミドは 、粘着力を増大させるために、熱老化性が許容範囲である限り、少量使用するこ とができる。 ビスマレイミド単量体は当業者には周知であり、一般的に、無水マレ イン酸又は置換された無水マレイン酸と、適切なジアミンとの反応によって製造 される。芳香族ジアミンと脂肪族ジアミンの両方がビスマレイミドの製造に好適 である。ビスマレイミドの製造に好適なジアミンの例としてはフェニレンジアミ ン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジフェニルイソプロピリデン、ジア ミノジフェニルケトン、ジアミノジフェニルオキシド及びジアミノジフェニルス ルフィド等のような芳香族ジアミンをも挙げることができる。 ヘテロ原子を含有するジアミンに由来するビスマレイミド、例えばアミノ停止 された、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンケト ン、ポリエーテルエーテルケトン及び類似の、米国特許第4,175,175号 に従って製造されたオリゴマー、並びにアミノ停止されたポリオキシアルキレン ポリエーテル、アミノ停止されたN,N−ジアルキルピペリジン等に由来するビ スマレイミドも又有用である。 化学量論的に過剰の1種以上のビスマレイミドとジ−又はポリアミンとの反応 を介して製造することが出来るポリアミノビスマレイミドプレポリマーも又有用 である。そのようなポリアミノビスマレイミド又は関連生成物は、前述したジア ミンの一つ、好ましくはジアミノジフェニルスルホンの一つをその樹脂系の中に 包含することによってその場で製造することもできる。 好ましいコモノマーは、アルケニルフェノール類及びアルケニルオキシフェニ ル類である。例えば、o,o’−ジアリル−及びo,o’−ジプロペニルビスフ ェノールA、ビスフェノールF及び/又はビスフェノールSのようなo,o’− ジアリル−及びo,o’−ジプロペニルビスフェノール類が好適である。また、 アルケニルフェノール停止及びアル ケニルオキシフェニル停止ジシクロペンタジエンも好適である。後者は、まず最 初に、米国特許第3,536,734号に教示されているようにフェノール化ジ シクロペンタジエン前駆体を生成させることにより製造される。次いで前駆体と 塩化アリル又は塩化プロピルのような必須のハロゲン化アルケニルとを塩基の存 在下で反応させ、アリル又はプロペニルエーエルを生成させる。これらのエーテ ルはそのままでも使用できるし、クライゼン転位によってオルト置換フェノール に異性化してもよい。種々の他のコモノマーは、米国特許第5,003,018 号に記載されており、この特許は引用することにより本明細書に組み込まれる。 本発明の樹脂系は1種以上のコモノマーを含有することができる。これらのコ モノマーはビスマレイミド単量体と反応するか又はそれ自体もしくは他のコモノ マーと反応するコモノマーであるか、あるいは、同じか又は異なった液状のビス マレイミド樹脂であることができる。他のコモノマーの例として米国特許第4, 100,140号及び第4,035,345号(これらは、引用することによっ て本明細書に組込まれる)で議論されているコモノマーが挙げられる。アリルナ ジックイミド樹脂、エポキシ樹脂、ジ−及びポリアミン、シアン酸エステル樹脂 、不飽和ポリエステル樹脂及びヨーロッパ公開出願230,741に開示されて いるものに類似した、アルキルフェノールで停止したオリゴマー系の強靱化剤が 有用である。シリコーンゴム、特にマレイミド、エポキシ、ビニル及びアミノ基 で停止したシリコーンゴムも、コモノマーとして利用できる。そのようなコモノ マーに加えて、本発明の樹脂系は、エンジニアリング樹脂系の熱可塑性強靱化剤 特にポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリアリーレンス ルフィド、ポリアリーレンスル ホン、ポリエーテルスルホン等をも含有することができる。そのような熱可塑性 の強靱化剤は、約100℃を超えるガラス転移温度、Tgを持つべきである。 好適なエポキシコモノマー樹脂は、論文Handbook of Epoxy Resins,McGraw−Hill,Inc,1967に開示されている 。そのような樹脂の例は、ビスフェノール類のビスグリシジルエーテル、特にビ スフェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールSである。更に、種々の フェノール系及びクレゾール系のノボラック型の樹脂、並びに種々のグリシドキ シアミン及びアミノフェノール、特にN,N,N’,N’−テトラキス(グリシ ジル)−4,4’−ジアミノジフェニルメタン及びN,N,O−トリス(グリシ ジル)−4−アミノフェノールも好適である。種々のジヒドリキシナフタレン及 びフェノール化ジシクロペンタジエンのグリシジルエーテルをベースとするエポ キシ樹脂も好適である。 シアン酸エステル官能性コモノマーも有用である。そのような単量体は塩化又 は臭化ジシアンとジオール又はポリオールとの反応によって製造される。好適な ジオールの例としては、ビスフェノール類、テトラメチルビスフェノール類、市 販されている及び文献にある他のシアン酸エステル、レゾルシノール、ヒドロキ シシアヌル酸エステル、イソシアヌル酸エステル等が挙げられる。そのようなシ アン酸エステル系は、当技術分野において当業者には周知であり多くの供給源か ら商業的に入手できる。それらの製造も周知でありそして米国特許第4,546 ,131号に提案されている方法によって達成できる。シアン酸エステル樹脂は 触媒を必要とする可能性がある。 本発明の樹脂系は他の成分をも含有することができ、その内のある成分はビス マレイミド単量体の相溶性に影響を与えることもあり得る。一般的には触媒が、 例えば0.01重量%〜約5.0重量%の量で、存在する。好ましい触媒の例と しては、トリフェニルホスフィン、種々な第三級アミン、イミダゾール又はジア ミンが挙げられる。コモノマーの重合のために触媒が必要となる場合もある。系 は種々の染料、顔料、充填剤及びレオロジー調節剤をも含有できる。これらの追 加の成分は当業者にとって周知である。 ラジカル抑制剤が樹脂とプレプレッグを安定化するために有用であることが分 かった。一つの抑制剤、ハイドロキノンが特に有利である。プレプレッグが0. 05%のハイドロキノンで粘着力をより長く保持するので、ハイドロキノンは殆 どの実用分野で使用される。ハイドロキノンを0.05%使用すると、大部分の 応用分野、特に樹脂移送成形分野で有用なMDA/プロペニルフェノキシベンゼ ン組成物において室温保存後の150℃ゲル化時間が50%以上増加する。 本発明の樹脂系は、ビスマレイミドを相溶性のある液状共反応物中に均質な分 散系が得られるような方法で分散させることによって製造することが好ましい。 そのような分散系を形成する方法は「スラリー混合」と名付けられ、数種類の手 段で達成される。これらの手段のいくつかを以下に述べるが、他のこれと同等な 手段は樹脂配合の当業者には容易に類推できるであろう。 本発明の安定した分散系を形成するためには、固体のビスマレイミド成分の平 均粒子サイズ(容量による)は100μm未満に保持されなければならず、好ま しくは、平均粒子サイズは50μm未満である。この ビスマレイミド成分の粒子サイズは、従来からのサイズ減少法、例えば、溶液か らの沈殿、空気ジェット粉砕(air-jet milling)、3本ロール粉砕又は高せん断 混合によって得ることができる。好ましくは、所望の粒子サイズはジェット粉砕 によって達成される。 樹脂系の液相は、固体のビスマレイミド粒子又は他の成分を除いた樹脂系の部 分として定義することができる。液相は、ある場合には、相溶性のあるコモノマ ー及び液状の又は溶解したビスマレイミドをも含有することもあり得る。液相は 低いガラス転移温度を持つべきであり、その数値は個々の用途に依存する。 「液状コモノマー」なる用語は、全樹脂系の中の、スラリー混合過程中連続相 を構成する成分を意味する。これらの成分は、室温で液体、好ましくは粘調な液 体であり得る。本発明における配合に好適なそのような液状コモノマーの例とし て、ビスマレイミドの共融混合物、レゾルシノールジグリシジルエーテル(RD GE)、シス−スチルベン(C−STIL)、トランス−スチルベン(T−ST IL)、ジアリルビスフェノールA(DABA)、種々のエポキシ及びシアン酸 エステルのようなその他の樹脂系が挙げられる。 液状コモノマーは、1官能性又は2官能性であり得る。一般的に、芳香族部分 の他の基に対する比が高いことが好ましい。好ましい2官能性液状共反応物は、 4,4’−ビス[O−(1−プロペニル)−フェノキシ]ベンゾフェノン(「P PB」)及び2,6−ビス[O−(1−プロペニル)−フェノキシ]ピリジン( 「PPP」)が例として挙げられるが、これに限定されるものではない。アルケ ニル基を1個だけ持つ1官能性共反応物も又好ましい態様の一部である。そのよ うな物質は一般的 に2個のアルケニル基を持つ物質に比較して分子量が低く従って粘度が低いので プレプレッグ粘着性を与えることができる。1官能性共反応物は又、芳香族基の 脂肪族基に対する高い比率を持ち得るので酸化安定性を低下させない。1官能性 の硬化剤は分子ネットワーク中の結合を減少させる傾向がありTgを低下させる 可能性があるので、基本的には2官能性の硬化剤を有するのが一般的に好ましい 。1官能性の改質剤の一例は(3−アリル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゼン である。 液相のTgは室温程度以下であるのが好ましい。これらの低いTgは、製品が 、接着フィルム又はプレプレッグ形態である場合に、適切な粘着力とドレープを 有することができるという目的のために望ましい。もし液相の粘度又はTgが低 すぎた場合は、通常のやり方でビスマレイミドの一部を他の成分の中へ溶解させ ることによってより高い値へ上昇させることが可能である。高温で多くのビスマ レイミドを溶解し過ぎて低温での溶解性を相当程度に超過すると、ビスマレイミ ドが晶出する可能性があるので、このようなことがないように注意しなけれはな らない。この結晶化は、結晶化の核化中心として作用し得る最終樹脂系中の分散 した固体のビスマレイミドの存在によって促進される。もし単に極少量の結晶化 が起こった場合には、生じた不均一性は3本ロール粉砕のような加工を追加して 行うことによって解消することが可能である。しかし、かなりの量の結晶化が起 こった場合には、その製品は再生するか、廃棄しなければならない。 本発明の最も好ましい態様においては、樹脂系のスラリー混合は、必要量のビ スマレイミドを微細粒子形状で、好ましくは50μm未満の粒子として、液相中 に分散させることによって達成される。そのスラリー 混合は、幾分高温で、好ましくは30℃から約150℃までの温度で、但しその 場合に使用されるビスマレイミドがその他の成分と溶解もしくは相溶する温度よ り低い温度で行われる。この比較的低い温度では、ビスマレイミドの粒子サイズ が小さくても連続相に溶解するビスマレイミドは、もしあるとしても、そのごく 小部分のみであろう。 従来の高せん断混合装置を用いることができる。硬化用触媒もこの段階で添加 することができる。この様にして得られた均質な分散体は、続いて3本ロール粉 砕機にかけることもできるし、また接着剤として又はホットメルトプレプレッグ 用樹脂として使用するために直接シリコーン離型紙上に塗布することもできる。 この技術によって製造されたマトリックス樹脂は、炭素/グラファイト及びガラ ス繊維用途に特に好適である。 最高の酸化安定性が必要ではない分野での本発明の目的のために、酸化安定性 がより低い共反応物とビスマレイミドとの混合物もまた本発明の好ましい一部で ある。例えば、4,4’−ビス[O−(1−プロペニル)−フェノキシ]ベンゾ フェノン(「PPB」)と2,6−ビス[O−(1−プロペニル)−フェノキシ ]ピリジン(「PPP」)との混合物、又はPPPとジアリルビスフェノールA (DABA)との混合物が、いくつかの分野においては特に好適である。 好ましい態様は、固体のビスマレイミドの実質的な部分が固体状のまま残るこ とである。「実質的な部分」なる用語は、スラリー混合過程が微細粒子サイズの ビスマレイミドを液状の共成分に添加することによって実施される場合にそのス ラリー混合過程中に溶解する固体のビスマレイミドの量を用いて最もよく定義さ れる。この部分は、スラリー混合過程に続いて熱硬化性樹脂系から製造される樹 脂フィルム又はプレプレッ グが所望の粘着力とドレープを有するような、そして固体のビスマレイミド成分 の実質的な結晶化が起こらないような量でなければならない。 例えば、多くの系では、固体のビスマレイミドの、混合及びプレプレッグ製造 の間に溶解する部分は、0重量%に近いと推定され、一般的に添加された固体ビ スマレイミド成分全体の約20重量%未満である。しかしながら、いくつかの場 合には、固体状のままで残っているビスマレイミドのかなりの量が系の他の成分 にともなって変化し得る。固体のビスマレイミドの内スラリー混合の間に溶解す る量は、その特定のビスマレイミドの貯蔵温度での溶解度をあまり超えないこと が好ましい。ビスマレイミドの、固体状のままで残っている「実質的な量」は、 いくつかの場合には添加した固体のビスマレイミドの10%と低いが、一般的に は、そして好ましくは、それより遥かに高い。 「実質的な部分」を明らかにする種々の予言的な例が、米国特許第5,003 ,018号に見出される。この特許は引用することにより本明細書に組み込まれ る。 本発明によって成分をスラリー混合する次善の手段は、ビスマレイミド成分を その融点以上に加熱し、そしてそれを高いせん断の条件下で連続相に徐々に添加 することである。混合物はビスマレイミドの融点以下の温度に冷却するが、その 開始時期は、液状のビスマレイミド添加の前でもよいし、添加中から冷却しても よいし、又添加後に冷却してもよい。しかし、所望のビスマレイミドの微細粒子 を維持するためには、添加と冷却の過程の間高いせん断の状態を維持することが 必要である。この方法は特別に高い融点を持つビスマレイミドを使用する場合は 実用的ではない。又液状系が過冷却状態になり易い場合には、この方法は使用で き ないし、それ故に本発明の範囲に入らない。これらの条件下では、分散した固体 のビスマレイミドを初期に含有しない準安定な樹脂系が保持されるであろう。 もう一つの次善の方法では、固体のビスマレイミドを、比較的粗い粒子の形状 で、せん断力が20μm未満、好ましくは1〜5μmの範囲への急速なサイズ低 下をもたらすような高せん断下で、連続相に添加する。所望の条件を作り出すせ ん断攪拌機が市販されている。そのような高せん断攪拌機を使用する場合は、高 エネルギーせん断条件の結果生じる発熱が樹脂の温度を望ましくない高い温度に 上昇させる可能性があるので、樹脂混合物を冷却しなければならない場合が多い 。温度は、固体のビスマレイミドが完全に溶解する温度よりかなり低い温度に保 持しなければならない。 本発明を実施する更なる手段は、最初に全ビスマレイミド成分の一部分を含む 樹脂成分の少なくとも一部分を通常のやり方で一緒に溶融することである。次い で、追加の固体のビスマレイミドを、低い温度で、適切なサイズを持った微細粒 子として添加するか又は、より大きな粒子として添加した後、例えば前述したよ うな高せん断混合技術を用いることによってその場でサイズを低下させる。 本発明の方法を最善に使用するためには、混合温度が臨界的である。その温度 は、含まれている樹脂成分にとって実際的である限りにおいて低い温度であるべ きである。例えば、もし適当な高回転力攪拌機が利用できるならば、ビスマレイ ミドを高い粘度のコモノマー中へスラリー混合する場合でも室温もしくはそれ以 下の温度で行うことができるであろう。しかし、混合温度をある程度上昇させる ことが望ましい場合が多い。 室温で固体であったり粘度が高すぎるコモノマーに関しては高い温度が必要とな り得る。最も望ましい温度は、当業者が容易に決定することができる。 以下に記載するスラリー混合法は、加工を改良し、「粘着力」を増大させ、そ して室温貯蔵安定性を向上させるために使用される。固体の単量体(固体反応物 )は、固体としてスラリー中に残留した。その樹脂はスラリー混合なしでは製造 できないであろうしそしてなお良好なプレプレッグ粘着力とドレープを有してお りそしてスラリー混合は含浸された繊維(プレプレッグ)に良好な室温貯蔵安定 性を与えるので、この方法は、本発明の必要な一成分でもある。 重量損失試験を行う手順は、硬化した試験パネルからの5cmx12.5cm プレプレッグ試料から成っていた。 これらの試料を秤量し、232℃又は260℃の空気循環式の乾燥器中に静置 した。6週間後に酸化による重量損失を測定するために秤量した。重量損失%は 、6週間老化後の重量を初期重量で除し、100から引いて計算した。データは 表に報告してある。種々の複合材の重量損失を比較することによって、試験を解 析した。重量損失が少なければ少ないほど複合材は酸化に対してより安定である 。 以下の個々の実施例は、本発明のある面を具体的に示すためのものであり、本 発明の限定と解釈されるべきではない。実施例 1 ハイドロキノン(「HQ」)を0.1%含有するPPBを120℃で完全な溶 液になるまで加熱した。HQを含有するPPB50重量部を70℃〜95℃に加 熱し、次いで粉砕したMDA−BMI50重量部及び ハイドロキノン0.05重量部を添加した。ハイドロキノンを121℃で、全て のハイドロキノンが溶解するまで加熱した。この「スラリー」混合物を均質にな るまで攪拌した。この70〜95℃のプレポリマー樹脂をシリコーン離型紙上に 秤量しながら供給し、次いでT−300 3K 70P Type の炭素繊維 布にプレスした(含浸した)。樹脂含有量は30〜35%であり、残りは炭素繊 維であった。この含浸された布を12枚重ねた。重ねた含浸布を「真空バッグ」 中に置き、オートクレーブ中で227℃、85psiで6時間加熱することによ り、試験パネルを製造した。試験片をパネルから切り出し、以下の試験の章に記 載する手順に従って重量損失について試験した。硬化した複合材の重量損失は2 32℃においては68%であり、そして260℃においては1.62%である。例 2(比較例) DABA40重量部とTPP0.15部を70℃〜95℃の間に加熱し、次い で粉砕したMDA−BMI60重量部を添加した。この「スラリー」混合物を均 質になるまで攪拌しプレポリマー樹脂を製造した。次いでこのプレポリマー樹脂 を秤量しながら供給し、含浸し、オートクレーブ中で硬化し、そして実施例1と 同様にして試験した。硬化した複合材の重量損失は232℃においては2.14 %であり、そして260℃においては4.53%である。例 3(比較例) ハイドロキノンを0.1%含有するPPB25重量部及びDABA25重量部 を70℃〜95℃の間に加熱し、次いで粉砕したMDA−BM150重量部を添 加した。この「スラリー」混合物を均質になるまで攪 拌しプレポリマー樹脂を製造した。次いでこのプレポリマー樹脂を秤量しながら 供給し、含浸し、オートクレーブ中で硬化し、そして実施例1と同様にして試験 した。硬化した複合材の重量損失は232℃においては1.22%であり、そし て260℃においては2.99%である。実施例 4 HQを含有するPPB47.5重量部及びRDGE5重量部を70℃〜95℃ の間に加熱し、次いで粉砕したMDA−BMI47.5重量部を添加した。この 「スラリー」混合物を均質になるまで攪拌しプレポリマー樹脂を製造した。次い でこのプレポリマー樹脂を秤量しながら供給し、含浸し、オートクレーブ中で硬 化し、そして実施例1と同様にして試験した。硬化した複合材の重量損失は23 2℃においては0.91%であり、そして260℃においては1.74%である 。実施例 5 HQを含有するPPB50重量部及びCPM10重量部を70℃〜95℃の間 に加熱し、次いで粉砕したMDA−BMI40重量部を添加した。この「スラリ ー」混合物を均質になるまで攪拌しプレポリマー樹脂を製造した。次いでこのプ レポリマー樹脂を秤量しながら供給し、含浸し、オートクレーブ中で硬化し、そ して実施例1と同様にして試験した。硬化した複合材の重量損失は232℃にお いては0.65%であり、そして260℃においては2.58%である。実施例 6 HQを含有するPPB40重量部及びCPMI10重量部を70℃〜95℃の 間に加熱し、次いで粉砕したMDA−BMI50重量部を添加した。この「スラ リー」混合物を均質になるまで攪拌しプレポリマー樹 脂を製造した。次いでこのプレポリマー樹脂を秤量しながら供給し、含浸し、オ ートクレーブ中で硬化し、そして実施例1と同様にして試験した。硬化した複合 材の重量損失は232℃においては0.73%であり、そして260℃において は1.57%である。実施例 7 HQを含有するPPB45重量部及びC−STIL5重量部を70℃〜95℃ の間に加熱し、次いで粉砕したMDA−BMI50重量部を添加した。この「ス ラリー」混合物を均質になるまで攪拌しプレポリマー樹脂を製造した。次いでこ のプレポリマー樹脂を秤量しながら供給し、含浸し、オートクレーブ中で硬化し 、そして実施例1と同様にして試験した。硬化した複合材の重量損失は232℃ においては0.64%であり、そして260℃においては1.50%である。実施例 8 HQを含有するPPB40重量部及びT−STIL10重量部を70℃〜95 ℃の間に加熱し、次いで粉砕したMDA−BMI50重量部を添加した。この「 スラリー」混合物を均質になるまで攪拌しプレポリマー樹脂を製造した。次いで このプレポリマー樹脂を秤量しながら供給し、含浸し、オートクレーブ中で硬化 し、そして実施例1と同様にして試験した。硬化した複合材の重量損失は232 ℃においては0.75%であり、そして260℃においては1.83%である。実施例 9 HQを含有するPPB40重量部及びTPE10重量部を70℃〜95℃の間 に加熱し、次いで粉砕したMDA−BMI50重量部を添加した。この「スラリ ー」混合物を均質になるまで攪拌しプレポリマー樹脂 を製造した。次いでこのプレポリマー樹脂を秤量しながら供給し、含浸し、オー トクレーブ中で硬化し、そして実施例1と同様にして試験した。硬化した複合材 の重量損失は232℃においては0.69%であり、そして260℃においては 1.72%である。例 10(比較例) HQを含有するPPB50重量部を70℃〜95℃の間に加熱し、次いで粉砕 したMDA−BMI50重量部を添加した。この「スラリー」混合物を均質にな るまで攪拌しプレポリマー樹脂を製造した。次いでこのプレポリマー樹脂を秤量 しながら供給し、含浸し、オートクレーブ中で硬化し、そして実施例1と同様に して試験した。硬化した複合材の重量損失は232℃においては2.47%であ り、そして260℃においては7.63%である。例 11(比較例) HQを含有するPPB50重量部を70℃〜95℃の間に加熱し、次いで粉砕 したBMI−MP50重量部を添加した。この「スラリー」混合物を均質になる まで攪拌しプレポリマー樹脂を製造した。次いでこのプレポリマー樹脂を秤量し ながら供給し、含浸し、オートクレーブ中で硬化し、そして実施例1と同様にし て試験した。硬化した複合材の重量損失は232℃においては1.60%であり 、そして260℃においては3.17%である。実施例 12 HQを含有するPPB50重量部を70℃〜95℃の間に加熱し、次いで粉砕 したMDA−BMI30重量部及び粉砕したBAPP−BMI20重量部を添加 した。この「スラリー」混合物を均質になるまで攪拌 しプレポリマー樹脂を製造した。次いでこのプレポリマー樹脂を秤量しながら供 給し、含浸し、オートクレーブ中で硬化し、そして実施例1と同様にして試験し た。硬化した複合材の重量損失は232℃においては0.79%であり、そして 260℃においては1.64%である。実施例 13 HQを含有するPPB50重量部を70℃〜95℃の間に加熱し、次いで粉砕 したMDA−BMI40重量部及び粉砕したBAPP−BMI10重量部を添加 した。この「スラリー」混合物を均質になるまで攪拌しプレポリマー樹脂を製造 した。次いでこのプレポリマー樹脂を秤量しながら供給し、含浸し、オートクレ ーブ中で硬化し、そして実施例1と同様にして試験した。硬化した複合材の重量 損失は232℃においては0.79%であり、そして260℃においては1.5 8%である。実施例 14 HQを含有するPPB49.5重量部及びハイドロキノン1重量部を70℃〜 95℃の間に加熱し、次いで粉砕したMDA−BMI49.5重量部を添加した 。この「スラリー」混合物を均質になるまで攪拌しプレポリマー樹脂を製造した 。次いでこのプレポリマー樹脂を秤量しながら供給し、含浸し、オートクレーブ 中で硬化し、そして実施例1と同様にして試験した。硬化した複合材の重量損失 は232℃においては0.72%であり、そして260℃においては1.62% である。例 15(比較例) C−796 60重量部を70℃〜95℃の間で均質になるまで加熱し、次い でHQを含有するPPB40重量部を添加した。この混合物を均質になるまで攪 拌しプレポリマー樹脂を製造した。次いでこのプレポ リマー樹脂を秤量しながら供給し、含浸し、オートクレーブ中で硬化し、そして 実施例1と同様にして試験した。硬化した複合材の重量損失は232℃において は1.12%であり、そして260℃においては2.54%である。例 16(比較例) C−353A 60重量部を70℃〜95℃の間で均質になるまで加熱し、次 いでHQを含有するPPB40重量部を添加した。この混合物を均質になるまで 攪拌しプレポリマー樹脂を製造した。次いでこのプレポリマー樹脂を秤量しなが ら供給し、含浸し、オートクレーブ中で硬化し、そして実施例1と同様にして試 験した。硬化した複合材の重量損失は232℃においては1.12%であり、そ して26.0℃においては2.54%である。実施例 17 C−353A 50重量部を70℃〜95℃の間で均質になるまで加熱し、次 いでHQを含有するPPB50重量部を添加した。この混合物を均質になるまで 攪拌しプレポリマー樹脂を製造した。次いでこのプレポリマー樹脂を秤量しなが ら供給し、含浸し、オートクレーブ中で硬化し、そして実施例1と同様にして試 験した。硬化した複合材の重量損失は232℃においては0.97%であり、そ して260℃においては2.18%である。例 18(比較例) PPP50重量部を70℃〜95℃の間に加熱し、次いで粉砕したMDA−B MI50重量部を添加した。この「スラリー」混合物を均質になるまで攪拌しプ レポリマー樹脂を製造した。次いでこのプレポリマー 樹脂を秤量しながら供給し、含浸し、オートクレーブ中で硬化し、そして実施例 1と同様にして試験した。硬化した複合材の重量損失は232℃においては1. 38%であり、そして260℃においては10.78% である。実施例 19 PPP25重量部及びPPB25部を70℃〜95℃の間に加熱し、次いで粉 砕したMDA−BMI50重量部を添加した。この「スラリー」混合物を均質に なるまで攪拌しプレポリマー樹脂を製造した。次いでこのプレポリマー樹脂を秤 量しながら供給し、含浸し、オートクレーブ中で硬化し、そして実施例1と同様 にして試験した。硬化した複合材の重量損失は232℃においては0.94%で あり、そして260℃においては2.32%である。 上記の生成物や方法に対する変更及び修正が、添付の請求の範囲に規定した本 発明の精神や範囲から離れることなく当業者によってなされ得ることが認識され るであろう。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年12月12日(1997.12.12) 【補正内容】 明細書 複合材及び接着剤用途の熱硬化性重合体 本願は、米国仮出願第60/006,447号(1995年11月13日出願 )に基づく優先権を主張する。この出願は、引用することにより本明細書中に組 み込まれる。技術分野 本発明は、熱硬化性ビスマレイミド樹脂系及びその製造に関する。更に詳細に は、本発明は、ビスマレイミド反応物が比較的低温で残りの樹脂系成分中へスラ リー混合されるビスマレイミド系樹脂の製造に関する。 本発明は更に、液状のプロペニルベンゾフェノン共反応物と反応して熱硬化性 重合体を生成する、特定の固体のジアミンビスマレイミド樹脂反応物に関する。 その結果得られる重合体は、高温での熱処理中の重量損失が非常に小さい。発明の背景 ビスマレイミド系樹脂は、繊維強化複合材及び構造接着剤を含む種々の用途の ために商業的に重要な樹脂である。しかしながら、ビスマレイミド系樹脂は高温 において高い強度を有する一方、幾分脆い傾向にある。従って、耐衝撃性を改良 するためにコモノマーを追加して、ビスマレイミド系樹脂を改質するのが一般的 である。 芳香族ビスマレイミド及びプロペニル化合物をベースとする硬化性混合物は、 例えば、米国特許第4,871,821号、第4,917,954号、第4,7 89,704号、第4,939,305号及び第5,120,824号に開示さ れているように、ビスマレイミドとアルケニルフェニルヒドロキシエーテルから の種々の硬化性樹脂及び該樹脂から 製造される積層製品に関するH.D.Stenzenbergerらの文献(「 Stenzenberger」)から既知である。スラリー混合によるビスマレ イミドとプロペニル化合物との組み合わせは、Stenzenberger特許 のいずれにも開示されていない。 ビスマレイミドとプロペニル化合物を含むいくつかの硬化性混合物がA.Kr amerの米国特許第5,013,804号(「Kramer」)に開示されて いる。種々の芳香族ビスマレイミドが検討されているけれどもメチレンジアニリ ンビスマレイミドを使用する教示も示唆も開示されていない。これに加えて、K ramerは、ビスマレイミド化合物とプロペニル化合物を一緒にするために融 解工程を開示している。Kramerは、スラリー混合を用いて製造された熱硬 化性樹脂及びそれの製造について教示も示唆もしていない。 ビスマレイミド系樹脂をスラリー混合する方法は、L.Repeckaの米国 特許第5,003,018号(「Repecka」)に開示されている。o,o ’−ジアリルビスフェノールAのような液状の共反応物と組み合わせたいくつか の芳香族ビスマレイミドが開示されている。上述の特許はすべて引用することに よって本明細書に組み込まれる。 多くのコモノマーは、高温での初期の配合の後にビスマレイミド成分が加工中 に結晶化することがあるので、ビスマレイミド系樹脂とは物理的に非相溶である 。そのときに生成する大きな結晶の結果、樹脂系は、不均一で加工が困難であり 、繊維強化複合材を製造するために使用すると微細な亀裂が入る傾向がある系と なる。ビスマレイミド成分が物理的に相溶する樹脂系では、従来のやり方で製造 された系によってそれから製造された接着剤及びプレプレッグは、それらに望ま れているドレープ (drape)と粘着力を有しない場合が多い。 その結果、この技術分野においては、耐高温性があり、優れた酸化安定性を有 しそして、複合材部品を製造するために必要な程度の粘着力とドレープを有する ビスマレイミド系樹脂が望まれている。発明の概要 驚くべきことに、特定のビスマレイミド成分と、最適化された処方における硬 化剤としての特定の共反応物成分、及びスラリー混合技術を用いて形成されたビ スマレイミド重合体の系は、複合材、接着剤等にした際に、予想外に改良された 熱及び酸化安定性を有する系であることが見出された。特に、本発明の新規な処 方は、固体のジアミンビスマレイミド樹脂反応物及び液状プロペニルベンゾフェ ノン共反応物を含んで成り、反応物と共反応物が実質的に約1:1の重量比で存 在する組成物をスラリー混合することによって製造された熱硬化性樹脂組成物、 を含んで成るものである。この特定の組成物は、熱老化時における重量損失が減 少しており、また複合材部品を製造するために必要な粘着力とドレープを有して いる。 本発明は、また、粉末ビスマレイミド系樹脂反応物を、50℃と150℃の間 に加熱した液状共反応物にスラリー混合することによる、熱硬化性樹脂組成物の 製造方法に関する。好ましい態様の説明 本発明の方法は、1種以上の固体のビスマレイミド単量体と他の樹脂系の成分 とのスラリー混合を包含する。このようにして得られたビスマレイミド樹脂系を 冷却した後に、非常に微細なビスマレイミド粒子が安定な分散液の形で存在する 。放置しておいてもビスマレイミドの実質的 な結晶化が更に追加して起こることはない。従って、得られる熱硬化性樹脂系は 均質である。 本明細書においては、固体のビスマレイミド単量体はまた、「特定のビスマレ イミド成分」、「固体の反応物」及び「固体の芳香族ジアミンビスマレイミド樹 脂反応物」と記載することもできる。 液状共反応物は、「硬化剤」、「プロペニル化合物」、「液状均一系ベンゾフ ェノン共反応物」及び「非相溶性コモノマー」を含むと記載することもできる。 本明細書で用いられる「樹脂組成物」なる用語は、その最終的な形態での熱硬 化性樹脂組成物を指す。その組成物は、1種以上の反応性の単量体及び/又はコ モノマー、硬化剤、必要な触媒、そして場合によっては、充填剤、レオロジー調 節剤、粘着付与剤、強靭性付与剤、希釈材、染料及び顔料を含有することができ る(但し、繊維強化材は除外する)。 本明細書で用いられる「非相溶性のコモノマー」なる用語は、それが存在する と、あるビスマレイミド成分の溶融物を冷却した際にそのビスマレイミド成分を 結晶化させてしまうコモノマー及び他の成分を指す。非相溶性のコモノマーは、 従って、他のビスマレイミドコモノマーと同様にマレイミド以外の化学官能性を 持つ1種以上の追加の成分を含んで成ることができる。 例えば、あるビスマレイミド単量体とコモノマーの特定量の均一溶融物が、冷 却の際にビスマレイミドの結晶化に関する問題をおこさないかもしれない。しか し、第二のビスマレイミドを、又は第一のビスマレイミドを追加して、その溶融 物に添加したときに、実質的な結晶化が同じ条件下で起こり得る。その結晶化は 、添加されたビスマレイミドと他の 成分との間の、本発明によって使用される意味における非相溶性を示している。 そのような非相溶は、ビスマレイミドを高濃度にして用いた場合に、特に単一の 又は限られた数のビスマレイミドを高濃度にして用いた場合に、起こりやすい。 相溶性のない成分を含むビスマレイミド樹脂系の製造においてスラリー混合を 使用することは、単に本発明を実施する一つの方法である。この方法は、大量の 結晶性のビスマレイミドが樹脂処方に含まれる場合に、そのような処方は完全に 溶解して製造すると加工が非常に困難な場合が多いので、重要である。スラリー 混合の方法は、全体の樹脂系成分が相溶性であってもなくても有用であることが 見出された。そのような樹脂系は、相溶性のないコモノマーよりむしろ相溶性の あるコモノマーを用いる場合に生じ得る。相溶性のないコモノマーを用いる一例 は、ビスマレイミドとシアン酸エステル官能性のコモノマーの使用であり得る。 スラリー混合は、単に本発明の樹脂の製造における補助手段である。スラリー 混合は良好な抗酸化性のために必要なのではないことは注目さるべきである。良 好な抗酸化性は、製造方法にではなく単量体に関係がある。しかしながら、プレ プレッグ及び接着剤分野に関しては、本発明は多分スラリー混合を用いて実施さ れる。他の分野例えば樹脂移送成形ではスラリー混合は必要とされないであろう 。 樹脂系には、冷却時に、多くの又は重要な量の結晶の存在が見られないのが通 常である。ある場合には樹脂系は固溶体又はガラス状の外観を呈することもある 。これらの未硬化の樹脂系は、均質な外観にもかかわらず、実際上粘着力を有し ない場合が多く、屡々非常にもろい状態である。驚くべきことに、その同じ成分 をスラリー混合すると、得られる樹 脂系は優れた粘着力とドレープ(drape)を有する。 本明細書で用いられる「実質的に約1:1の重量比」なる用語は、固体の反応 物と液状の共反応物の重量比に関するもので希釈材や他の重合体成分には関係な い。固体の反応物は、一般的に液状の共反応物と約1:1の重量比で存在する。 本明細書で用いられる「実質的に約」なる用語は、その比はある限定された範囲 にまで変化することができ、そして依然として本発明の一部と考えられるであろ うということを示している。この重量比は固体の反応物:液状の共反応物で約1 :1.5から約1.5:1まで変化し得る。しかし、好ましくは、この重量比は 固体の反応物:液状の共反応物で約1:1である。 本明細書中で用いられる「減少した重量損失」なる用語は、硬化した複合材の 、それが熱処理された後の重量損失の比較に関する。熱老化は、空気中である期 間熱で静的な(dormant)処理を受けた後の樹脂及び複合材料の影響を測定するた めに用いられる。樹脂及び複合材のある成分が老化過程で酸化されることが予想 される。ある特定の複合構造の安定性における相関関係が、重量損失を熱老化後 の複合構造から比較することによって得られる。一般的には、熱老化現象はある 特定の温度においてある期間にわたって起こる。本発明の目的にはそのような老 化に対する時間は1日から数年の範囲である。試験目的のために使用された熱老 化時間は3週間から9週間であった。本発明の目的には、熱老化を評価した温度 は約200℃〜300℃の範囲であり、好ましい温度は220℃〜280℃の範 囲である。これらの時間と温度は複合材の促進評価に使用されている。 本発明の請求の範囲の熱硬化性樹脂系は、(無機充填剤、繊維、並び にビスマレイミド以外の樹脂原料及び共反応物樹脂原料を除外して)1種以上の 固体のビスマレイミド反応物を約20〜80重量%含有する。固体のビスマレイ ミド共反応物は、全樹脂組成物の約40〜60重量%存在するのが好ましい。請 求の範囲の熱硬化系は、又、1種以上の共反応物をも約20〜80重量%含有す る(無機充填剤、繊維、並びにビスマレイミド樹脂原料及び共反応物以外の樹脂 原料を除外して)。液状共反応物は、全樹脂組成物の40〜60重量%存在する のが好ましい。ビスマレイミド反応物及び液状共反応物の芳香族基含有量が高い のが好ましい。ある構造を持つビスマレイミドが顕著に改良された酸化安定性を 有することが予想外に見出された。 固体の反応物と液状共反応物が硬化時の組成物の全重量の70%を超え100 %に近いことが最も好ましい。コモノマーは液状共反応物を包含してもよい。し かし、本発明では、液状共反応物以外のコモノマーは、硬化時の組成物の全重量 の約20%以下である。本発明の最も好ましい例として、MDA−BMI(固体 の反応物として)がPPB(液状共反応物として)と重量比1:1で組み合わせ られ、その組み合わせ重量が硬化時の組成物の全重量の100%近い場合が挙げ られる。また、固体のビスマレイミドが、液状の共反応物とコモノマー中で、固 体のビスマレイミドの大部分が液体部分に溶解しないような温度で、100μ未 満の平均サイズを有するのが好ましく、20μ未満であるのがより好ましい。 数多くの適切なビスマレイミド単量体が存在する。この単量体の共通の特徴は それが高い芳香族性を有しなければならないことであり、1個より多い芳香族基 を持つのが好ましい。芳香族環に結合する基は、メチ レン、イソプロピリデン、酸素、ケトン、スルホン又はスルフィドであり得る。 そのようなビスマレイミドは、本発明において使用された場合大幅に改良された 酸化安定性を有することが空気中での熱老化の結果として見出された。側鎖のメ チル、エチル、n−プロピル、i−プロピル等の脂肪族基は悪影響を及ぼす。し かし、固体の反応物中のメチレン基の存在は、酸化反応に対する芳香族核の安定 性を増大させる傾向にある。本発明の目的には、メチレンジアニリンビスマレイ ミド(MDA−BMI)が好ましい。他の好ましい本発明の固体のビスマレイミ ド反応物の例としては、ビス(アミノフェノキシフェニル)プロパンビスマレイ ミド(BAPP−BMI)、オキシジアニリンビスマレイミド(ODA−BMI )、ビス(アミノフェノキシ)ベンゼンビスマレイミド(APB−BMI)、ジ アミノジフェニルスルホンビスマレイミド(DADS−BMI)、ジアミノジフ ェニルイソプロピリデン、ジアミノジフェニルケトン、ジアミノジフェニルスル フィド、ジアミノジフェニルヘキサフルオルイソプロピリデン、ビス(ジアミノ ジフェニルイソプロピリデン)ベンゼン等が挙げられる。メチレンジアニリンビ スマレイミド(MDA−BMI)、トルエンジアニリンビスマレイミド(TDA −BMI)及びトリメチレンヘキサメチレンジアミン−ビスマレイミド等を含有 する、BMI単量体のいくつかの市販の共融混合物は、熱老化過程に対してあま り安定ではない。 全脂肪族ビスマレイミド、例えばヘキサメチレン−ジアミンビスマレイミドは 、粘着力を増大させるために、熱老化性が許容範囲である限り、少量使用するこ とができる。 ビスマレイミド単量体は当業者には周知であり、一般的に、無水マレ イン酸又は置換された無水マレイン酸と、適切なジアミンとの反応によって製造 される。芳香族ジアミンと脂肪族ジアミンの両方がビスマレイミドの製造に好適 である。ビスマレイミドの製造に好適なジアミンの例としてはフェニレンジアミ ン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジフェニルイソプロピリデン、ジア ミノジフェニルケトン、ジアミノジフェニルオキシド及びジアミノジフェニルス ルフィド等のような芳香族ジアミンをも挙げることができる。 ヘテロ原子を含有するジアミンに由来するビスマレイミド、例えばアミノ停止 された、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンケト ン、ポリエーテルエーテルケトン及び類似の、米国特許第4,175,175号 に従って製造されたオリゴマー、並びにアミノ停止されたポリオキシアルキレン ポリエーテル、アミノ停止されたN,N−ジアルキルピペリジン等に由来するビ スマレイミドも又有用である。 化学量論的に過剰の1種以上のビスマレイミドとジ−又はポリアミンとの反応 を介して製造することが出来るポリアミノビスマレイミドプレポリマーも又有用 である。そのようなポリアミノビスマレイミド又は関連生成物は、前述したジア ミンの一つ、好ましくはジアミノジフェニルスルホンの一つをその樹脂系の中に 包含することによってその場で製造することもできる。 好ましいコモノマーは、アルケニルフェノール類及びアルケニルオキシフェニ ル類である。例えば、o,o’−ジアリル−及びo,o’−ジプロペニルビスフ ェノールA、ビスフェノールF及び/又はビスフェノールSのようなo,o’− ジアリル−及びo,o’−ジプロペニルビスフェノール類が好適である。また、 アルケニルフェノール停止及びアル ケニルオキシフェニル停止ジシクロペンタジエンも好適である。後者は、まず最 初に、米国特許第3,536,734号に教示されているようにフェノール化ジ シクロペンタジエン前駆体を生成させることにより製造される。次いで前駆体と 塩化アリル又は塩化プロピルのような必須のハロゲン化アルケニルとを塩基の存 在下で反応させ、アリル又はプロペニルエーエルを生成させる。これらのエーテ ルはそのままでも使用できるし、クライゼン転位によってオルト置換フェノール に異性化してもよい。種々の他のコモノマーは、米国特許第5,003,018 号に記載されており、この特許は引用することにより本明細書に組み込まれる。 本発明の樹脂系は1種以上のコモノマーを含有することができる。これらのコ モノマーはビスマレイミド単量体と反応するか又はそれ自体もしくは他のコモノ マーと反応するコモノマーであるか、あるいは、同じか又は異なった液状のビス マレイミド樹脂であることができる。他のコモノマーの例として米国特許第4, 100,140号及び第4,035,345号(これらは、引用することによっ て本明細書に組込まれる)で議論されているコモノマーが挙げられる。アリルナ ジックイミド樹脂、エポキシ樹脂、ジ−及びポリアミン、シアン酸エステル樹脂 、不飽和ポリエステル樹脂及びヨーロッパ公開出願230,741に開示されて いるものに類似した、アルキルフェノールで停止したオリゴマー系の強靱化剤が 有用である。シリコーンゴム、特にマレイミド、エポキシ、ビニル及びアミノ基 で停止したシリコーンゴムも、コモノマーとして利用できる。そのようなコモノ マーに加えて、本発明の樹脂系は、エンジニアリング樹脂系の熱可塑性強靭化剤 特にポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリアリーレンス ルフィド、ポリアリーレンスル ホン、ポリエーテルスルホン等をも含有することができる。そのような熱可塑性 の強靱化剤は、約100℃を超えるガラス転移温度、Tgを持つべきである。 好適なエポキシコモノマー樹脂は、論文Handbook of Epoxy Resins,McGraw−Hill,Inc,1967に開示されている 。そのような樹脂の例は、ビスフェノール類のビスグリシジルエーテル、特にビ スフェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールSである。更に、種々の フェノール系及びクレゾール系のノボラック型の樹脂、並びに種々のグリシドキ シアミン及びアミノフェノール、特にN,N,N’,N’−テトラキス(グリシ ジル)−4,4’−ジアミノジフェニルメタン及びN,N,O−トリス(グリシ ジル)−4−アミノフェノールも好適である。種々のジヒドリキシナフタレン及 びフェノール化ジシクロペンタジエンのグリシジルエーテルをベースとするエポ キシ樹脂も好適である。 シアン酸エステル官能性コモノマーも有用である。そのような単量体は塩化又 は臭化ジシアンとジオール又はポリオールとの反応によって製造される。好適な ジオールの例としては、ビスフェノール類、テトラメチルビスフェノール類、市 販されている及び文献にある他のシアン酸エステル、レゾルシノール、ヒドロキ シシアヌル酸エステル、イソシアヌル酸エステル等が挙げられる。そのようなシ アン酸エステル系は、当技術分野において当業者には周知であり多くの供給源か ら商業的に入手できる。それらの製造も周知でありそして米国特許第4,546 ,131号に提案されている方法によって達成できる。シアン酸エステル樹脂は 触媒を必要とする可能性がある。 本発明の樹脂系は他の成分をも含有することができ、その内のある成分はビス マレイミド単量体の相溶性に影響を与えることもあり得る。一般的には触媒が、 例えば0.01重量%〜約5.0重量%の量で、存在する。好ましい触媒の例と しては、トリフェニルホスフィン、種々な第三級アミン、イミダゾール又はジア ミンが挙げられる。コモノマーの重合のために触媒が必要となる場合もある。系 は種々の染料、顔料、充填剤及びレオロジー調節剤をも含有できる。これらの追 加の成分は当業者にとって周知である。 ラジカル抑制剤が樹脂とプレプレッグを安定化するために有用であることが分 かった。一つの抑制剤、ハイドロキノンが特に有利である。プレプレッグが0. 05%のハイドロキノンで粘着力をより長く保持するので、ハイドロキノンは殆 どの実用分野で使用される。ハイドロキノンを0.05%使用すると、大部分の 応用分野、特に樹脂移送成形分野で有用なMDA/プロペニルフェノキシベンゼ ン組成物において室温保存後の150℃ゲル化時間が50%以上増加する。 本発明の樹脂系は、ビスマレイミドを相溶性のない液状共反応物中に均質な分 散系が得られるような方法で分散させることによって製造することが好ましい。 そのような分散系を形成する方法は「スラリー混合」と名付けられ、数種類の手 段で達成される。これらの手段のいくつかを以下に述べるが、他のこれと同等な 手段は樹脂配合の当業者には容易に類推できるであろう。 本発明の安定した分散系を形成するためには、固体のビスマレイミド成分の平 均粒子サイズ(容量による)は100μm未満に保持されなければならず、好ま しくは、平均粒子サイズは50μm未満である。この ビスマレイミド成分の粒子サイズは、従来からのサイズ減少法、例えば、溶液か らの沈殿、空気ジェット粉砕(air-jet milling)、3本ロール粉砕又は高せん断 混合によって得ることができる。好ましくは、所望の粒子サイズはジェット粉砕 によって達成される。 樹脂系の液相は、固体のビスマレイミド粒子又は他の成分を除いた樹脂系の部 分として定義することができる。液相は、ある場合には、相溶性のあるコモノマ ー及び液状の又は溶解したビスマレイミドをも含有することもあり得る。液相は 低いガラス転移温度を持つべきであり、その数値は個々の用途に依存する。 「液状コモノマー」なる用語は、全樹脂系の中の、スラリー混合過程中連続相 を構成する成分を意味する。これらの成分は、室温で液体、好ましくは粘調な液 体であり得る。本発明における配合に好適なそのような液状コモノマーの例とし て、ビスマレイミドの共融混合物、レゾルシノールジグリシジルエーテル(RD GE)、シス−スチルベン(C−STIL)、トランス−スチルベン(T−ST IL)、ジアリルビスフェノールA(DABA)、種々のエポキシ及びシアン酸 エステルのようなその他の樹脂系が挙げられる。 液状コモノマーは、1官能性又は2官能性であり得る。一般的に、芳香族部分 の他の基に対する比が高いことが好ましい。好ましい2官能性液状共反応物は、 4,4’−ビス[O−(1−プロペニル)−フェノキシ]ベンゾフェノン(「P PB」)及び2,6−ビス[O−(1−プロペニル)−フェノキシ]ピリジン( 「PPP」)が例として挙げられるが、これに限定されるものではない。アルケ ニル基を1個だけ持つ1官能性共反応物も又好ましい態様の一部である。そのよ うな物質は一般的 に2個のアルケニル基を持つ物質に比較して分子量が低く従って粘度が低いので プレプレッグ粘着性を与えることができる。1官能性共反応物は又、芳香族基の 脂肪族基に対する高い比率を持ち得るので酸化安定性を低下させない。1官能性 の硬化剤は分子ネットワーク中の結合を減少させる傾向がありTgを低下させる 可能性があるので、基本的には2官能性の硬化剤を有するのが一般的に好ましい 。1官能性の改質剤の一例は(3−アリル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゼン である。 液相のTgは室温程度以下であるのが好ましい。これらの低いTgは、製品が 、接着フィルム又はプレプレッグ形態である場合に、適切な粘着力とドレープを 有することができるという目的のために望ましい。もし液相の粘度又はTgが低 すぎた場合は、通常のやり方でビスマレイミドの一部を他の成分の中へ溶解させ ることによってより高い値へ上昇させることが可能である。高温で多くのビスマ レイミドを溶解し過ぎて低温での溶解性を相当程度に超過すると、ビスマレイミ ドが晶出する可能性があるので、このようなことがないように注意しなけれはな らない。この結晶化は、結晶化の核化中心として作用し得る最終樹脂系中の分散 した固体のビスマレイミドの存在によって促進される。もし単に極少量の結晶化 が起こった場合には、生じた不均一性は3本ロール粉砕のような加工を追加して 行うことによって解消することが可能である。しかし、かなりの量の結晶化が起 こった場合には、その製品は再生するか、廃棄しなければならない。 本発明の最も好ましい態様においては、樹脂系のスラリー混合は、必要量のビ スマレイミドを微細粒子形状で、好ましくは50μm未満の粒子として、液相中 に分散させることによって達成される。そのスラリー 混合は、幾分高温で、好ましくは30℃から約150℃までの温度で、但しその 場合に使用されるビスマレイミドがその他の成分と溶解もしくは相溶する温度よ り低い温度で行われる。この比較的低い温度では、ビスマレイミドの粒子サイズ が小さくても連続相に溶解するビスマレイミドは、もしあるとしても、そのごく 小部分のみであろう。 混合物はビスマレイミドの融点以下の温度に冷却するが、その開始時期は、液状 のビスマレイミド添加の前でもよいし、添加中から冷却してもよいし、又添加後 に冷却してもよい。しかし、所望のビスマレイミドの微細粒子を維持するために は、添加と冷却の過程の間高いせん断の状態を維持することが必要である。この 方法は特別に高い融点を持つビスマレイミドを使用する場合は実用的ではない。 又液状系が過冷却状態になり易い場合には、この方法は使用できないし、それ故 に本発明の範囲に入らない。これらの条件下では、分散した固体のビスマレイミ ドを初期に含有しない準安定な樹脂系が保持されるであろう。 もう一つの次善の方法では、固体のビスマレイミドを、比較的粗い粒子の形状 で、せん断力が20μm未満、好ましくは1〜5μmの範囲への急速なサイズ低 下をもたらすような高せん断下で、連続相に添加する。所望の条件を作り出すせ ん断攪拌機が市販されている。そのような高せん断攪拌機を使用する場合は、高 エネルギーせん断条件の結果生じる発熱が樹脂の温度を望ましくない高い温度に 上昇させる可能性があるので、樹脂混合物を冷却しなければならない場合が多い 。温度は、固体のビスマレイミドが完全に溶解する温度よりかなり低い温度に保 持しなければならない。 本発明を実施する更なる手段は、最初に全ビスマレイミド成分の一部分を含む 樹脂成分の少なくとも一部分を通常のやり方で一緒に溶融することである。次い で、追加の固体のビスマレイミドを、低い温度で、適切なサイズを持った微細粒 子として添加するか又は、より大きな粒子として添加した後、例えば前述したよ うな高せん断混合技術を用いることによってその場でサイズを低下させる。 本発明の方法を最善に使用するためには、混合温度が臨界的である。その温度 は、含まれている樹脂成分にとって実際的である限りにおいて低い温度であるべ きである。例えば、もし適当な高回転力攪拌機が利用できるならば、ビスマレイ ミドを高い粘度のコモノマー中へスラリー混合する場合でも室温もしくはそれ以 下の温度で行うことができるであろう。しかし、混合温度をある程度上昇させる ことが望ましい場合が多い。室温で固体であったり粘度が高すぎるコモノマーに 関しては高い温度が必要となり得る。最も望ましい温度は、当業者が容易に決定 することができる。 以下に記載するスラリー混合法は、加工を改良し、「粘着力」を増大させ、そ して室温貯蔵安定性を向上させるために使用される。固体の単量体(固体反応物 )は、固体としてスラリー中に残留した。その樹脂はスラリー混合なしでは製造 できないであろうしそしてなお良好なプレプレッグ粘着力とドレープを有してお りそしてスラリー混合は含浸された繊維(プレプレッグ)に良好な室温貯蔵安定 性を与えるので、この方法は、本発明の必要な一成分でもある。 重量損失試験を行う手順は、硬化した試験パネルからの5cmx12.5cm プレプレッグ試料から成っていた。 これらの試料を秤量し、232℃又は260℃の空気循環式の乾燥器中に静置 した。6週間後に酸化による重量損失を測定するために秤量した。重量損失%は 、6週間老化後の重量を初期重量で除し、100を掛け、その積を100から引 いて計算した。データは表に報告してある。種々の複合材の重量損失を比較する ことによって、試験を解析した。重量損失が少なければ少ないほど複合材は酸化 に対してより安定である。 以下の個々の実施例は、本発明のある面を具体的に示すためのものであり、本 発明の限定と解釈されるべきではない。実施例 1 ハイドロキノン(「HQ」)を0.1%含有するPPBを120℃で完全な溶 液になるまで加熱した。HQを含有するPPB50重量部を70℃〜95℃に加 熱し、次いで粉砕したMDA−BMI50重量部及びハイドロキノン0.05重 量部を添加した。ハイドロキノンを121℃で、全てのハイドロキノンが溶解す るまで加熱した。この「スラリー」混合物を均質になるまで攪拌した。この70 〜95℃のプレポリマー樹脂をシリコーン離型紙上に秤量しながら供給し、次い でT−300 3K 70P Type の炭素繊維布にプレスした(含浸した )。樹脂含有量は30〜35%であり、残りは炭素繊維であった。この含浸され た布を12枚重ねた。重ねた含浸布を「真空バッグ」中に置き、オートクレーブ 中で227℃、85psiで6時間加熱することにより、試験パネルを製造した 。試験片をパネルから切り出し、上に記載した手順に従って重量損失について試 験した。硬化した複合材の重量損失は232℃においては0.68%であり、そ して260℃においては1.62%である。 請求の範囲 1. A.不飽和ジカルボン酸のN,N’−ビスイミドの少なくとも1種及び B.アルケニル化合物の少なくとも1種 を含んで成り、成分Aは、側鎖の脂肪族基を含有しない芳香族ジアミンビスマレ イミド又は該芳香族ジアミンビスマレイミドの混合物であり、そして成分Bは、 芳香族部分の他の基に対する比が高い液状アルケニルフェニル樹脂又は該液状ア ルケニルフェニル樹脂の混合物であることを特徴とする熱硬化性樹脂系。 2. 成分Aが、(i)式: (式中、mは0又は1であり、nは0又は0より大きい数であり、Bは置 換又は無置換の炭素炭素二重結合であり、各々のYは独立に、−CO−、−CH2 −、−CRH−、−CR2−、−SiR2−、−C(CF3)2−、−S−、−SO −、−SO2−、−O−、及び−CO2−からなる群から選ばれ、Rはアルキル又 はフェニル基であり、前記の芳香族基が側鎖の脂肪族基を含有しない) を有するビスマレイミド樹脂であるか、又は (ii)上記ビスマレイミド樹脂の2種以上の混合物であり、そして成分Bが、 (i)式: [式中、nは1又は2であり、Aはアルケニル基であり、Fは水素、アル コキシ、フェニル、フェニルフェノキシ、又はフェノキシからなる群から選ばれ 、nが1の場合は、Eが水素、フェニル、フェノキシ、フェニルフェノキシ、又 は式(a)、式(b)のいずれかの基からなる群から選ばれ、 式(a)は (式中、mは0又は1であり、pは0又は0より大きい数であり、各々 のGは独立に、−CO−、−CH2−、−CRH−、−CR2−、−SiR2−、 −C(CF3)2−、−S−、−SO−、−SO2−、−O−、及び−CO2−からな る群から選ばれ、そしてRはアルキル又はフェニル基である) であり、 式(b)は (式中、Gは−CO−、−CH2−、−CRH−、−CR2−、−SiR2 −、−C(CF3)2−、−S−、−SO−、−SO2−、−O−、及び−CO2− からなる群から選ばれ、Rはアルキル又はフェニル基であり、そしてJは水素、 フェニル、フェノキシ、フェニルフェノキシ、アルコキシ、クロル、又はフルオ ルからなる群から選ばれる) であり、そして nが2の場合は、Eは式(c)、式(d)のいずれかの2価の基であり、 式(c)は (式中、mは0又は1であり、pは0又は0より大きく、各々のGは独立 に、−CO−、−CH2−、−CRH−、−CR2−、−SiR2-、−C(CF3)2 −、−S−、−SO−、−SO2−、−O−、及び−CO2−からなる群から選ば れ、そしてRはアルキル又はフェニル基である) であり、 式(d)は である] を有する液状アルケニルフェニル樹脂であるか、又は (ii)上記液状アルケニルフェニル樹脂の2種以上の混合物である請求項1に 記載の熱硬化性樹脂系。 3. ビスマレイミド樹脂が、メチレンジアニリンビスマレイミド、1,1−ビ ス(アミノフェニル)エタンビスマレイミド、ビス(アミノフェノキシフェニル )イソプロピリデンビスマレイミド、オキシジアニリンビスマレイミド、ビス( アミノフェノキシ)ベンゼンビスマレイミド、ジアミノジフェニルスルホンビス マレイミド、ジアミノジフェニルスルホキシドビスマレイミド、ビス(アミノフ ェニル)イソプロピリデンビスマレイミド、ジアミノジフェニルケトンビスマレ イミド、ジアミノジフェニルスルフィドビスマレイミド、ビス(アミノフェニル )ヘキサフルオルイソプロピリデンビスマレイミド及びビス(2−[アミノフェ ニル]イソプロピル)ベンゼンビスマレイミドからなる群から選ばれる請求項1 に記載の熱硬化性樹脂系。 4. 液状アルケニルフェニル樹脂がビス(アルケニルフェノキシ)ベンゾフェ ノン、ビス(アルケニルフェノキシ)ピリジン及びアルケニルフェニルフェノー ルからなる群から選ばれる請求項1に記載の熱硬化性樹脂系。 5. ビスマレイミド樹脂が、メチレンジアニリンビスマレイミド、1,1−ビ ス(アミノフェニル)エタンビスマレイミド、ビス(アミノフェノキシフェニル )イソプロピリデンビスマレイミド、オキシジアニリンビスマレイミド、ビス( アミノフェノキシ)ベンゼンビスマレイミド、ジアミノジフェニルスルホンビス マレイミド、ジアミノジフェニルスルホキシドビスマレイミド、ビス(アミノフ ェニル)イソプロピリデ ンビスマレイミド、ジアミノジフェニルケトンビスマレイミド、ジアミノジフェ ニルスルフィドビスマレイミド、ビス(アミノフェニル)ヘキサフルオルイソプ ロピリデンビスマレイミド及びビス(2−[アミノフェニル]イソプロピル)ベ ンゼンビスマレイミドからなる群から選ばれ、該液状アルケニルフェニル樹脂が 、ビス(アルケニルフェノキシ)ベンゾフェノン、ビス(アルケニルフェノキシ )ピリジン及びアルケニルフェニルフェノールからなる群から選ばれる請求項1 に記載の熱硬化性樹脂系。 6. (A)ビスマレイミド樹脂がメチレンジアニリンビスマレイミドであり、 そして (B)液状アルケニルフェニル樹脂が、4,4’−ビス[O−(1−プロ ペニル)−フェノキシ]ベンゾフェノン(「PPB」)及び2,6−ビス[O− (1−プロペニル)−フェノキシ]ピリジン(「PPP」)からなる群から選ば れる請求項1に記載の熱硬化性樹脂系。 7. 液状アルケニルフェニル樹脂が(3−アリル−2−ヒドロキシフェニル) ベンゼンである請求項1に記載の熱硬化性樹脂畜。 8. A.アルケニルフェノール、ビスマレイミドの共融混合物、エポキシ樹脂 、シアン酸エステル樹脂、シス−スチルベン(C−STIL)、トランス−スチ ルベン(T−STIL)、液体形態の他のビスマレイミド樹脂、アリルナジック イミド(allylnadicimide)樹脂、ジ−及びポリアミン、不飽和 ポリエステル樹脂並びにアルケニルフェノール−末端オリゴマー系の強靱化剤か らなる群から選ばれる1種以上のコモノマー、 B.全樹脂系成分の0.01〜約5.0重量%の量の触媒 C.シリコーンゴム、及び D.ガラス転移温度が約100℃を超えるエンジニアリング熱可塑性樹脂 系強靱化剤 の1種以上を更に含んで成る請求項1に記載の熱硬化性樹脂系。 9. 触媒がトリフェニルホスフィン、第三級アミン、イミダゾール、及びジア ミンからなる群から選ばれる請求項8に記載の熱硬化性樹脂系。 10. ビスマレイミド樹脂と液状アルケニルフェニル樹脂が実質的に約1:1 の重量比で存在する請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂系。 11. ビスマレイミド樹脂と液状アルケニルフェニル樹脂の合計が、硬化時の 全樹脂系の70重量%を超える請求項1〜7のいずれかに記載の熱硬化性樹脂系 。 12. 請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂系を十分な圧力及び温度 条件下で、そしてその熱硬化性樹脂系を硬化させるに十分な時間加熱することに よって製造される架橋した重合体。 13. (A)微細な粒子形状の所望の量のビスマレイミド樹脂を、液状アルケ ニルフェニル樹脂を含む液相に、固体のビスマレイミドの実質的な部分が混合後 に固体形態のままに残るような温度で分散させる工程、及び(B)ビスマレイミ ド樹脂の液相への均質な分散体 を得る工程を含んで成る請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂系の製造 方法。 14. 温度が約30℃から150℃である請求項13に記載の方法。 15. ビスマレイミド樹脂の平均粒子サイズ(容量による)が100 μm未満である請求項13に記載の方法。 16. ビスマレイミド樹脂の平均粒子サイズ(容量による)が50μm未満で ある請求項13に記載の方法。 17. 比較的粗い粒子形状の所望の量のビスマレイミド樹脂を、液状アルケニ ルフェニル樹脂を含む液相に、ビスマレイミド粒子のサイズが20μ未満の範囲 まで急速に低下するような高いせん断力下で、混合物の温度を固体のビスマレイ ミドが完全に溶解するであろう温度より低い温度に保持しながら、分散させる工 程を含んで成る請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂系の製造方法。 18. 初めに、全ビスマレイミド樹脂成分の一部を含む樹脂系成分の少なくと も一部を一緒に溶融し、次いで追加の固体のビスマレイミドをより低い温度で添 加する工程を含んで成る請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂系の製造 方法。 19. 繊維状原料に請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂を含浸させ ることにより製造されたプレプレッグ。 20. 請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂の接着剤としての使用。 21. 請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂の樹脂移送成形(res in transfer molding)における使用。 22. 請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂の樹脂フィルムインヒュ ージョンにおける使用。 23. 請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂の複合材部品における使 用。 24. 請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂の、接着剤で接 合した構造体における使用。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 135/00 C09J 135/00 179/04 179/04

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. スラリー混合によって製造される熱硬化性の樹脂組成物であって、 A.メチレンジアニリンビスマレイミド、ビス(アミノフェノキシフェニ ル)プロパンビスマレイミド、オキシジアニリンビスマレイミド、ビス(アミノ フェノキシ)ベンゼンビスマレイミド、ジアミノジフェニルスルホンビスマレイ ミド、ジアミノジフェニルイソプロピリデンビスマレイミド、ジアミノジフェニ ルケトンビスマレイミド、ジアミノジフェニルスルフィドビスマレイミド、ジア ミノジフェニルヘキサフルオルイソプロピリデンビスマレイミド及びビス(ジア ミノジフェニルイソプロピリデン)ベンゼンビスマレイミドから成る群から選ば れる固体のアルキレンジアニリンビスマレイミド樹脂、並びに B.液状のプロペニルベンゾフェノン共反応物 を含んで成り、反応物と共反応物が実質的に約1:1の重量比で存在し、硬化後 の組成物が熱老化において減少した重量損失を示すことを特徴とする組成物。 2. ベンゾフェノン共反応物が4,4’−ビス[O−(1−プロペニル)−フ ェノキシ]ベンゾフェノンである請求項1に記載の組成物。 3. 反応物と共反応物が、硬化時の該組成物中の反応性成分全重量の約70% を超える請求項1に記載の組成物。 4. A.粉末状のメチレンジアニリンビスマレイミド樹脂反応物を硬化剤中へ スラリー混合すること、及び B.反応物−硬化剤混合物を、50℃と150℃の間に加熱され ている液状の均質なベンゾフェノン共反応物へ組み合わせること を含んで成る熱硬化性の樹脂組成物の製造方法。 5. A.メチレンジアニリンビスマレイミド、ビス(アミノフェノキシフェニ ル)プロパンビスマレイミド、オキシジアニリンビスマレイミド、ビス(アミノ フェノキシ)ベンゼンビスマレイミド、ジアミノジフェニルスルホンビスマレイ ミド、ジアミノジフェニルイソプロピリデンビスマレイミド、ジアミノジフェニ ルケトンビスマレイミド、ジアミノジフェニルスルフィドビスマレイミド、ジア ミノジフェニルヘキサフルオルイソプロピリデンビスマレイミド及びビス(ジア ミノジフェニルイソプロピリデン)ベンゼンビスマレイミドから成る群から選ば れる固体のアルキレンジアニリンビスマレイミド樹脂、並びに B.液状のベンゾフェノン共反応物 を含んで成り、反応物と共反応物が実質的に約1:1の重量比で存在し、硬化後 の組成物が熱老化において減少した重量損失を示すことを特徴とする複合材又は 接着剤用途の熱硬化性の樹脂組成物。 6. ベンゾフェノン共反応物が4,4’−ビス[O−(1−プロペニル)−フ ェノキシ]ベンゾフェノンである請求項5に記載の組成物。 7. 反応物と共反応物が、硬化時の該組成物中の反応性成分全重量の約70% を超える請求項1に記載の組成物。
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