JP2000500365A

JP2000500365A - 座席用可変式サポートシステム

Info

Publication number: JP2000500365A
Application number: JP9519046A
Authority: JP
Inventors: オニール，ヒュー; リンレー，ピーター，ダブリュー．
Original assignee: リンレー，ピーター，ダブリュー．
Priority date: 1995-11-14
Filing date: 1996-11-14
Publication date: 2000-01-18
Also published as: CA2237580A1; WO1997017869A1; US5678891A; EP0874572A4; AU7679696A; US5713631A; US5662384A; EP0874572A1; AU714208B2

Abstract

(57)【要約】座席用サポートクッションシステム（１０）は、１つのセル（５６）がクッション（１４）の後部にある状態で、「Ｈ」字形の空隙の中の１対の内部セル（５４，５６）充填材を用いて交互に膨張されるＨ字形の膨張可能なセル（４５）を伴うシートクッション（１４）を有している。この後部セル（５６）は同様に、横棒セル（４４）に隣接して第２の横棒セル（５６ａ）とくぼみ（６０）も有している。バッククッション（１２）は、背骨のくぼみ（２７ａ）を形成する交互に膨張させられる横に延びたセル（１９−２３，２６−２９）の２つの組（１８，２５）、及び、横に延びる背部セル（１９−２３，２６−２９）の外縁部に隣接して位置する１対の相対する膨張可能な縦方向に延びるサイドサポートセル（３２，３４）を有する。

Description

【発明の詳細な説明】座席用可変式サポートシステム発明の背景技術的分野本発明は、可変的に膨張させられる座席用システム、特に着座中に選択された身体の部位にかかる圧力の周期的軽減を提供するべく設計されたシステムに関する。背景技術身体の重みをより広い表面領域に分配し、周期的に加えられる空気圧を利用して選択的に圧力を低減させる原理は、周知のものである。座った姿勢は、それが可能な患者にとって、毎日僅かでもとることが、臨床医によって望まれている。この姿勢は分泌物の排出を助け、肺の最大限の拡張及び通気を与え、この為、肺炎の危険性を減少する一助となる。座った姿勢は同様に、高齢患者において精神的指向性を改善し、日常生活へのより大幅な参加を可能にする。残念なことに、とこずれの発生する危険性が高い患者が、約１０分以上座った姿勢をとったとき、特に坐骨粗面、尾骨及び仙骨全体にわたる組織崩壊の確率が著しく増大する。 Paulらに発行された米国特許第４７９６９４８号に開示されているように、固定式の弾力性あるサポートクッションに形成された、骨盤のくぼみに位置する選択的に膨張可能なセルを用いて、坐骨粗面の部位で幾分かの負担を軽減することが知られている。膨張可能なセルを左右に持つ同様の設計のものが、 Harzaに対し発行された米国特許第５,０２２,３８５号の中で開示されている。これらの装置は両方共、膨張可能なセルを横向きに支持する弾力性あるシートクッションからのサポートを除去することなく坐骨粗面に増大したサポートを提供する。従って、これらの設計は、坐骨粗面には大きな圧力変動を与えるが、弾力性あるクッションの大きな圧力変動は発生せず、安定した量のサポートをあたえる。発明の開示本発明は、シートクッションの表面部全体にわたり、圧力を大幅に変動させるべく複数組の可変膨張式セルにより、交互にサポート部が替わるシートサポートを提供する。本発明の１つの形態において、可変膨張式のシートクッションは、着座した人がシートの前方に向かって動くのを抑制しながら坐骨粗面に断続的なサポートを与える。本発明のクッションサポートシステムは、膨張可能なセルの第１及び第２のかみ合った形の組を有するシートクッションを含んでいる。第１のセットは、サポートシステムでサポートされた人の縦方向に対応するクッション軸に沿って延びる１対の間隔をおいて細長い縦方向セル、及び縦方向セルの間に横向きに延びる第１の横方向セルを持っている。第２のセットは、縦方向セル対の間に位置し、横方向セルにより分断され、軸方向に間隔をおいた一対の内部セルを持っている。シートクッションに座った人が、主として、交互に替わるセルの組により支持されるように、第１及び第２のセルの組を交互に膨張及び収縮するための圧力手段が備えられている。本発明のもう１つの形態において、サポートシステムは、椅子の座面にシートクッションが置かれたときに、椅子の背に沿って上向きに延びるように設置されたバッククッションを有している。このバッククッションは、かみ合った形の細長い横方向の背部セルを２組含んでおり、２組のセルは、クッション軸に沿って位置的に交互かみ合った状態になっている。横方向の背部セルは、サポートシステムにサポートされている人の背骨を収容するためクッション軸に沿って、バッククッションの少なくとも１部分に沿って縦方向に延びる背骨のくぼみを形成する。本発明のさらにもう１つの形態においては、バッククッションは、側方に延びる背面セルの外縁部に隣接して位置する一対の相対する縦方向に延びるサイドサポートセルを持っている。これらのセルは、調整可能な設定圧力まで膨張可能であることが望ましい。望ましい実施形態において、着座用サポートクッションシステムは、シートクッション及びバッククッションを有するものが提供される。シートクッションは、Ｈ字形の膨張可能なセルを有し、この「Ｈ」字形の両側部分は、クッションにすわった人の長軸方向に対応するクッション軸に対して平行に、つまりは、大腿に対して平行に延びている。横棒セルはクッション内の中間にある。一対の内部セル対が「Ｈ」字形を充填し、クッションの後部の１つのセルは、坐骨粗面をサポートするように位置している。この後部セルは、同様に、大きな圧力無しに尾骨を収容するためのくぼみと、横棒セルに隣接した横棒セル部を有する。バックセル及びシートセルの膨張は、内部セルが膨張するのと同時に、骨盤の頂面が前方に押されるような形に調整されている。このように、骨盤は、シートクッションの安定した位置に保持される一方で、前方へ延ばされる。坐骨の前の横棒セルは、着座した人をサポートし、その人がクッションの前方に移動するの防ぐ。このようなサポートシステムの使用は、着座した人への力学的な圧力を低減し、仙骨潰瘍の人が、医学的処置又は社交のために必要なときに、座った姿勢を維持できるようにする。同様にして、皮膚の損傷のリスクが高い人を、持続的な高い接触面の圧力に対する保護と共に、何時間も座った姿勢を維持することが可能となる。本発明の上述及びその他の特長及び利点が、以下の詳細な説明及び添付の図面に示された望ましい実施形態において明確にされる。図面の簡単な説明図１は、本発明における、平らな、膨張していない状態のバッククッション及びシートクッションから成るクッションサポートシステムを示す平面図である。図２Ａ及び２Ｂは、クッションセルの交互に膨張した状態を示す、図１のライン２−２から見た断面図である。図３Ａ及び３Ｂは、クッションセルの交互に膨張した状態を示す、図１のライン３−３から見た断面図である。図４Ａ及び４Ｂは、クッションセルの交互に膨張した状態を示す、図１のライン４−４から見た断面図である。図５Ａ及び５Ｂは、クッションセルの交互に膨張した状態を示す、図１のライン５−５から見た断面図である。図６は、膨張した背部セルの全体的な形状を示す、図１のライン６−６から見た断面図である。図７は、図１に示されたエアポンプの電気及び空気回路の概略図である。図８Ａ，８Ｂ及び８Ｃは、図１のクッションサポートシステムに着座した人とシート及びバッククッションの３つの膨張状態についての圧力分布を示した図である。発明の最適な実施形態構造まず図１を参照すると、着座クッションサポートシステム１０が示されている。このシステム１０は、クッションのでサポートされた人間の長軸方向に対応するクッション軸１６に沿って延びるバッククッション1２及びシートクッション１４から成る。これらのクッションは、ポリウレタン、ナイロン又はＰＶＣといったような適度な柔軟性を持ち、そして、密閉可能な材料で作られており、図示されていない、防水性かつ透湿性の生地で覆われていることが望ましい。これらのクッションは、１つの組立単位として形成することもできるし、または、商標名ＶＥＬＣＲＯ^TMの名で知られているもののような取り外し可能な織地又はスナップ連結などによって連結されていてもいなくてもよい分離型クッションとして形成することもできる。クッション、さらに、各クッション内のセルも同様に、連結されたセルに適合したポケットをもつカバーにより組立部品単位で保持され得る。システム１０はポータブル式で、従来の車椅子又は介護用椅子といったような、固定された背と座面を備えた椅子を必要とする。これは又、数多くのタイプの従来の椅子にも同様に適合する。バッククッション１２は、横に延びるセル仕切、又は、セル１９，２０，２１及び２３の第１のセット１８、及び、横に延びるセル２６，２７，２８及び２９の第２のセット２５を有する。これらのセルはかみ合わさった形となっており、図示する通り、上部と底部では小さく中央で大きいというように断面積が変化している。２つの側方サポートエアセル３２及び３４は、人間の胴体の側面のサポートを行うために膨張可能である。セル３２及び３４を膨張させるためには、さまざまな実施形態がある。図１及び図６に実線で示した１つの実施形態は、バルブ３０のような手動式バルブにより、手動で膨張させることのできるセルを備えることである。このとき、セルを、クッションでサポートされている人の望む快適なレベル又はサイズになるように選択された圧力まで膨張させることができる。セル３２及び３４は同様に、図６中のセル３２の中に示されたフォーム３１といったような弾力性あるフォームを充填することもできる。第１の形態の場合のように側方サポートセルを手動で膨張させるためのバルブ３０の場合、セルは、バルブが開かれたとき、独立して膨張することになる。そして、セルの圧力は、手動でセルを更に膨張させることによって上昇させたり、又、セル内の空気の一部を押し出すことにより降下させることができる。図１に破線で示されている第３の実施形態においては、管８０といったような加圧空気管の１本は、側方セルに連結された供給管３３を有することができる。加圧空気は、セル３２及び３４が膨張さするまで手動で制御される逆止弁３５により付加される。膨張後、逆止弁はオフにされ、そのとき、低いセル圧が望まれる場合には、余分な空気を排出するため、排気弁３７を手動制御することができる。第３の実施形態の代わりに、逆止弁３５によって供給される圧力は、ボール弁のバネにより加えられる圧力を制御するといった方法で手動で設定することが可能である。このとき、バルブ３５が側方サポートセルを望ましい硬さに維持することから、バルブ３７は不要となる。連続的給気が必要とされる場合には、第２の逆止弁により、管３３を配管７６に連結することができる。各々の横に延びるバックセルは、縁部分の細くなった、セル２７の領域２７ａといったような中心部の限られた部分を除いて、その長さに沿って全体として均等なサイズである。図６のライン６−６に沿って切り取られた断面図に示されるように、背部セルが膨張したとき、前述の限られた部分は、その両側方にあるセルの部分に比べ、直径が小さくなっている。その結果、バッククッションの縦軸方向に沿って延びるくぼみ３６が形成される。人がサポートシステムでサポートされたとき、その人の背骨は、くぼみ３６と平行となり、その中に収容され、従って、脊椎によって起こる骨の隆起に過度の圧力が加わることを防ぐ。シートクッション１４は、同様に２つセルセット、つまりセット３８及び４０を有している。セット３８は、クッションのサポート軸、又は、中心から間隔をおいて、これに沿って延びている相対する内部縦方向セル４２及び４３を持っている。これらのセルは、通常、人の大腿部と平行になり、転子をサポートするように約１９センチメートル（７.５インチ）の間隔を持つことが望ましい。シートの中心のすぐ前方で相互に連結しているセル４２及び４３は、坐骨の前の横棒セル４４と呼ばれるものである。セル４４は、サポートされた人の坐骨粗面の前方にくるように、シートの後部から約２０センチメートル（８インチ）のところに位置している。セル４２，４３及び４４は、組合わさった形で、複合Ｈ字形セル４５を形成する。リブ４７及び４８は、セルの長さの約４分の３にわたり、それぞれ内部縦方向セル４２及び４３の中心に縦方向に延びる。Ｉ字型梁の形をしたリブは、図４Ｂ及び５Ｂに示されているように、セルの表面でそれぞれわずかなくぼみ又は溝５０及び５１を形成する。その結果、セルは、全体として大腿部のための安定したサポートを提供し、同時に、殿部に大きなサポートを提供するべく拡大した後部部分で、全体的に平らになっている。シートクッション１４のセルのセット４０は、中心にあって縦方向に間隔をおいて設置された内部又は中心セル５４及び５６を持っている。これらのセルは、内部縦方向セル４２及び４３の間の空間を充填し、軸方向に横棒セル４４によって分断されている。前方中心セル５４は、その縦方向に延びるリブ５８を有し、後方中心セル５６は、セルの後方４分の３の位置に沿って延びるリブ６０を有する。リブ６０は、リブ４７，４８及び５８の半分の高さをもち、そのために、図３Ａに示されているような、はっきりした溝又はくぼみ６１を形成する。くぼみ６１は、着座した人の尾骨を収容し、最小限の圧力を加えるためシートクッションの後部中心に位置する。後部セルは、長さが約２０センチメートル（８インチ）で幅が１９センチメートル（７.５インチ）であることが望ましい。その結果、成人の坐骨粗面は、「＋」記号により識別された部位６２及び６３にほぼ置かれることになる。これらの部位は、シートクッションの後部から約１３センチメートル（５インチ）のところにあり、約１５センチメートル（６インチ）の間隔であることが望ましい。横棒セル４４に隣接した後部中心セル５６の前方領域５６ａは、リブにより区切られていない。図４Ａに示されているような領域５６ａは、第２の横棒セル６６を形成する。セル５６から分離されたセルとして作ることもできるセル６６は、図３Ａに示されているように、リブ６０をもつセル５６の後部部分に比べ拡大されている。セル６６は、クッション１４に着座した人が、前方にいどうするのを防止する上で横棒セル４４と同様に機能する。最後に、シートクッションのセット４０は、それぞれセル４２及び４３に沿って延びる外部縦方向セル６８も有している。これらのセルは、図３Ａ，４Ａ及び５Ａに示されているように、セル４２及び４３が収縮したときに、大腿部に対し側方サポートをもたらす。図１に示されているように、一般的に言うと、各セルセットの中のセルは、バックセル２６と２７を連結する区分７２、又は、セル５６及び７０を連結セルを連結する領域７４といったような連結領域によって相互連結されている。バッククッションセット１８及びシートクッションセット４０のセルは、空気ポンプ部７８から空気を導く配管７６により、一緒に膨張、収縮される。同様にして、図のように、配管８０は、通常の配管に用いられる、コネクタ及びＴ分岐を用いて、セット２５及び３８とともに、ポンプへと連結される。以下で記述する通り、ポンプは、各クッション内のセルの組を周期的に交互に膨張させる。ポンプ部７８は、一般的な構成により図７に示されるように構築されることが望ましい。ポンプをオン・オフ切換えするには、ロッカスイッチ８２が用いられる。ポンプモータ８３が往復ポンプ又はその他の適切な空気ポンプ機構８４を駆動する。大気はポンプ８４の中へと移動し、その後、制御可能な安全弁又は排気弁８６を通過する。ポンプアセンブリハウジングの正面のダイアル８７は、クッションに加えられるべき空気圧の大きさを制御するためにバルブ８６に連結される。この圧力は、６０ｍｍＨｇ〜１００ｍｍＨｇの範囲内にあることが望ましい。加圧空気は、バルブモータ８９により駆動された二方弁８８を通してセルに導かれる。モータ速度を決定するバルブモータへの電流は、ダイアル９１により手動制御される可変抵抗器９０により制御される。バルブモータ速度は、バック及びシートクッションの各セルの組の間で膨張を切換える上でのサイクルの時間を決定する。セルの加圧は、マイクロスイッチ９８を介してＬＥＤ９４及び９６によって示される。マイクロスイッチは、図示していないインライン圧力センサによって制御され、ＬＥＤのうちの１方は低圧であることを示し、もう１方は最大圧であることを示す。前述した通り、シートクッション１４内のセルは、ポリウレタン、ナイロン又はＰＶＣで作られていることが望ましい。これらの材料は、低空気流量で、セルが完全に膨張するように、空気不透過性である。湿気−蒸気透過性の生地で覆うことは、人とクッションの接触面での大きな通気性をもたらす。皮膚の損傷を最小限にするためには、蓄積された身体からの蒸気を除去し接触面の皮膚表面を冷却することが重要である。人とクッションの接触面の通気及び冷却は、シートクッションの中央上部表面に、レーザで作られた多数の微視的に近い孔の設けることによって著しく増強される。これらの孔は、図２Ａ，２Ｂ，３Ａ，３Ｂ，４Ａ，４Ｂ，５Ａ及び５Ｂに示されているように、Ｈ字形セル４５、及び、２つの内部セル５４及び５６の上部表面の全体にわたって、セルからの均等な通気を可能にする。これは、クッションセルからサポート部への通気を制限するため、全てのクッション表面が空気透過性であった場合に要求されるレベルよりも低い容積の空気ポンプの使用を可能にする。このような孔は、同様に、バッククッションの選択されたセル内にも具備できる。クッションの蒸気透過性の被覆の使用は、さらに、通気された空気の消散ならびに、人をサポートするクッション表面の通気及び冷却を可能にする。作用全てのセルの最初の膨張の後の作動の間、シートクッションとバッククッションの各々の１つのセルの組が同時に収縮される。セルセットの収縮は、一般的に、大気中にバルブ８８により空気を放出することによって行われる。膨張サイクルの全持続時間は、５〜１５分の間であることが望ましい。治療を目的とする場合、約１０分というサイクル時間が望ましい。単一のサイクルの間、最初に、全てのセルの組が膨張させられる。次に各クッション内の１つのセルセットが収縮され、全てのセルセットが再び膨張させられた後、各クッション内のその他のセルセットが収縮させられる。そして、収縮したセルセットは、膨張させられてそのサイクルを完了する。本発明の特徴は、シート及びバッククッションの両方を必要としないという点で、作動は、シートクッションのみ又はバッククッションのみについてのものであってよい。また、それに対応するようにシステム１０を構成することも可能である。すなわち、シートクッションの特長を、バッククッションを備えずに１つのシステムとして提供することも可能である。図２〜５は、「Ａ」と「Ｂ」というそれぞれの図の識別名によって、図１中の横断面ライン２−２から５−５から見た、交互の収縮期間中のセルセットの異なる状態を示している。「Ａ」という識別名を伴う図は、組１８及び４０のみのセルを膨張させた場合の、それに連結されたセルの状態を示す。「Ｂ」という識別名を伴う図は、組２５及び３８のみのセルを膨張させた場合の、それに連結されたセルの状態を示す。図２Ａ及び２Ｂは、使用中のバッククッション及びシートクッションの位置付け及び関係を示し、図１のライン２−２に沿ったセルを示す。図２Ａは、シートクッションの中心後部セル５６が坐骨粗面を直接サポートするために膨張させられたとき、すぐ下のセル２６に比べて径が大きくなっているバッククッションセル２０も同様に膨張しているということを示している。セル２０は、ほぼ骨盤の頂面に位置づけられる。図２Ｂは、サイクルが入れ替わった部分でのセルの膨張を示す。セル２６及び２７が膨張したときの骨盤の位置に比べ、セル２０が骨盤の頂面で大きな前方への圧力を与えていることがわかる。この為、骨盤は、坐骨粗面が内部セル５６で充分にサポートされている時、前方へ延ばされることになる。第２の横棒セル６６として上述されたセル５６の前方の肥大部分は、セル２０による骨盤の前方への移動に起因する、人の前方への移動に抵抗するようにする。このように、サポートシステム１０は、シートクッション上の望ましい位置に人を保持しながら、交互の圧力サイクルの間に、骨盤に揺れ運動を与える。図２Ｂに示されているように、シートクッションのサポートがＨ字形セル４５に替わったとき、その横棒セル４４は人の体重をサポートするのみならず、人が座面上でシートクッションの前方への移動に抵抗するのにも役立つ。図３Ｂ及び４Ｂを比べると、内部縦方向セル４２及び４３が、セルの後部に肥大した領域（図３Ｂに示されている）を持つこと、そしてこれらの肥大領域より前方ではこれらのセルがより平坦で薄いことがわかる。肥大領域は、殿部のサポートを増大させる。しかしながら、この増大したサポートは、シート内で前方へと人間を移動させる。横棒セルは、人間を決められた位置に安定的に保持することを補償する。図８Ａ−８Ｃは、サポートサイクルの３つの段階の間に、サポートシステム１０のクッション上に着座した人の代表的圧力分布を示している。これらの画像は、市販されている圧力分布測定システムによって作成されたものである。図８Ｂは、全てのセルが完全に膨張したときの圧力分布を示す。白色部分は、無圧力を表わし、外側の暗い部分は低圧力を表わし、内部の比較的明るい部分は、中程度の圧力を表わす。画像の下部はシートクッションを表わし、上部はバッククッションを表わす。まず最初に、シートクッション上で感じられる圧力に目を向けると、図８Ｂに示されているような完全膨張の場合、最大圧力の部分は、坐骨粗面の領域内にある。尾骨の位置に対応する坐骨粗面の後部に対する部分は、いずれの画像においても、非常に軽い圧力しかもたないか又は全く圧力がない。図８Ａは、セルセット１８及び４０のみが膨張させられたときの圧力分布を示す。Ｈ字形セル４５の領域内では比較的圧力が低く、２つの内部セル５４及び５６では圧力が高いことがわかる。より明るい中間リング内部の画像の最も暗い領域は、最大の圧力の場所を表わしている。最大量の圧力が骨盤領域の下及び坐骨粗面の上にあることは明白である。図８Ｃは、内部シートセル５４及び５６が収縮されＨ字形セル４５が膨張したときで、骨盤領域より下には低い圧力しか存在しないということを示している。最も重い圧力は、大腿部に沿って存在し、中程度から高い圧力は坐骨の前の横棒セル４４上に存在する。このように、図を参照すると、交互の膨張サイクルというのは、完全膨張（図８Ｂ）から、ここではセット１８及び４０の膨張である部分膨張（図８Ａ）まで、そして次に完全膨張（図８Ｂ）に戻り、それに続いて今度は、セット２５及び３８の膨張である部分膨張（図８Ｃ）、そして完全膨張に戻る（図８Ｂ）というものである。ここでバッククッションに付随する圧力分布に言及すると、バッククッションの中心に至る最小圧力によって表わされるように、膨張状態のいずれかにおいて脊柱に加わる圧力が本質的に存在しないということが極めて明確である。背中のでの最大圧力は、図８Ｃに示されているように、膨張したセル２８で肩胛骨がサポートされているときにおこる。この圧力は、図８Ｂに示されているように、全てのセルが膨張したときに中レベルまで減少し、図８Ａに示されているように、セル２８が収縮され、隣接するセル２１及び２２が膨張したとき、低レベルまで減少する。図８Ａ−８Ｃ内の画像を作成した実演においては、座った姿勢の人が、できるだけ後方に座ってはいなかったように見受けられ、従って、上述したように背中下部にセル２０の前方圧力は受けなかった。この効果は、システム１０の最大の恩恵を得るために、意図されたほど、バッククッション下部に近いところに骨盤がある状態で人が座らないということが経験上わかっている場合、このセルのサイズを大きくすることによって増大させることができる。本発明は、特に望ましい実施形態を参照して詳述したが、本発明が属する技術分野における当業者であれば、請求項の精神及び範囲から逸脱することなくさまざまな修正及び改良を加えることができることがわかるであろう。例えば望ましい実施形態において、肥大したセル部分を、別々のセルとして提供することもできるし、また、リブを有するセルを別々のセルとして形成することもできる。バッククッションのセルを、中心の両側部の各対の１つのセルを、間隔をおいた別々のセル対として提供することも可能である。この構成は同様に背骨のくぼみ３６をも形成する。同様のサポート表面を形成することのできるクッションの構造の多くの変形形態が存在する。このように、以上の開示は、例示することを目的とするものであって、限定的な意図のないものである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ

Claims

【特許請求の範囲】１．膨張可能なセル（３８，４０）の第１及び第２のかみ合った形の組を有するシートクッション（１４）であって、第１のセット（３８）には、サポートシステムにサポートされる人の長軸方向に対応するクッション軸（１６）に沿って延びる１対の間隔をおいた細長い縦方向セル（４２，４３）を有し、第２のセット（４０）には縦方向セル（４２，４３）の対の間に位置づけされた内部セル手段（５４，５６）を有し、第１及び第２のセルの組（３８，４０）のうちの少なくとも１つに、縦方向セルの側端部の中間で縦方向セル（４２，４３）の間に横に延びる横方向セル手段（４４，６６）が含まれているようなシートクッション；及びシートクッション（１４）に着座した人が、主として、交互のセルの組（３８，４０）によりサポートされるように、第１及び第２のセルの組（３８，４０）を交互に膨張及び収縮させるための圧力手段（７８）；を含んで成る、可変膨張式サポートシステム（１０）２．横方向セル手段（４４，６６）が第１のセルセット（３８）に第１の横方向セル（４４）を含んで成る、請求項１に記載のサポートシステム（１０）。３．横方向セル手段（４４，６６）がさらに、内部セル手段（５４，５６）に第１の横方向セル（４４）に隣接して位置する横方向セル部（５６ａ）を含んで成り、第１の横方向セル（４４）と横方向セル部（５６ａ）が交互に膨張及び収縮する、請求項２に記載のサポートシステム（１０）。４．内部セル手段（５４，５６）が、横方向セル手段（４４，６６）により分離された１対の内部セル（５４，５６）を含んで成り、内部セルの１つ（５６）は、膨張したとき、シートクッションに着座した人の坐骨粗面をサポートするためクッション（１４）の中心後部に隣接して位置している、請求項４に記載のサポートシステム。５．１つの内部セル（５６）の長さが１３センチメートル（５インチ）以上で幅が１５センチメートル（６インチ）以上である、請求項１に記載のサポートシステム（１０）。６．１つの内部セル（５６）の長さが約２０センチメートル（８インチ）であり、幅が約１９センチメートル（７.５インチ）である、請求項５に記載のサポートシステム（１０）。７．横方向セル手段（４４，６６）がクッションの後部から１３センチメートル（５インチ）以上のところに位置している、請求項４に記載のサポートシステム（１０）。８．横方向セル手段（４４，６６）がクッション後部から約２０センチメートル（８インチ）のところに位置している、請求項７に記載のサポートシステム（１０）。９．内部セル手段（５６）がシートの後部に隣接しており、サポートシステム（１０）がさらに、内部セル手段（５６）の後部の中心に位置するくぼみを構成する手段（６０）を含んでいる、請求項１に記載のサポートシステム（１０）。１０．長手方向セル（４２，４３）が、膨張したとき、シートクッション（１４）に着座した人の転子をサポートし坐骨粗面を楽にするため、１５センチメートル（６インチ）以上離して位置している、請求項１に記載のサポートシステム（１０）。１１．長手方向セル（４２，４３）が、約１９センチメートル（７.５インチ）離れて位置している、請求項１０に記載のサポートシステム（１０）。１２．椅子の座面上のシートクッション（１４）で椅子にサポートシステムが置かれたとき、椅子の背に沿って上向きに延びるように設置されたバッククッション（１２）を含み、このバッククッション（１２）には、横に延びるかみ合わさった形の細長い背部セル（１９−２３，２６−２９）が２組（１８，２５）含まれ、２つの組（１８，２５）内のセルがクッション軸（１６）に沿って位置的に交互に配され、圧力手段（７８）はバックセルの第１及び第２の組（１８，２５）を交互に膨張及び収縮させる、請求項１０に記載のサポートシステム（１０）。１３．圧力手段（７８）がバック（１８，２５）及びシート（３８，４０）セルを同期的に交互に膨張及び収縮させる、請求項１２に記載のサポートシステム（１０）。１４．バッククッション（１２）の１方のセルの組（１８）のうち、１つのセル（２０）がサポートシステムにサポートされた人の骨盤の頂面と１列になっており、圧力手段（７８）は、内部セル手段（５４，５６）が膨張したとき、骨盤を前べ延ばすため、シートクョションで内部セル手段（５４，５６）と同時に１つのセル（２０）を膨張させる、請求項１３に記載のサポートシステム（１０）。１５．バックセルの各セット（１８，２５）の中のセルのサイズが、サポートシステム（１０）上にサポートされた人の背中の外形に適合する外形を提供するべく漸進的に変化する、請求項１２に記載のサポートシステム。１６．バッククッション（１２）には、横に延びる背部セル（１９−２３，２６ −２９）の外縁部に隣接して位置する１対の相対する縦方向に延びたサイドサポートセル（３２，３４）が含まれている、請求項１２に記載のサポートシステム（１０）。１７．サイドサポートセル（３２，３４）が膨張可能である、請求項１６に記載のサポートシステム（１０）。１８．サイドサポートセル（３２，３４）が独立膨張式である、請求項１７に記載のサポートシステム（１０）。１９．サイドサポートセルを膨張させるためサイドサポートセル（３２，３４）に圧力手段（７８）を連結するための手段（３３，３５，３７）を含んで成る、請求項１７に記載のサポートシステム（１０）。２０．連結手段（３３，３５，３７）には、サイドサポートセル（３２，３４）の中の圧力を制御するための制御手段（３５）を含んでいる、請求項１９に記載のサポートシステム。２１．連結手段（３３，３５，３７）が前記サポートセル（３２，３４）の膨張圧力を維持する、請求項１９に記載のサポートシステム（１０）。２２．連結手段（３３，３５，３７）がサイドサポートセル（３２，３４）の連続的膨張を提供する請求項２１に記載のサポートシステム（１０）。２３．椅子の座面上のシートクッション（１４）で椅子にサポートシステムが置かれたとき、椅子の背に沿って上向きに延びるように設置されたバッククッション（１２）を含んで成り、バッククッション（１２）には、サポートシステム（１０）にサポートされた人の背骨を収容するためクッション軸（１６）に沿ってバッククッション（１２）の少なくとも一部分に沿って縦方向に延びる背骨のくぼみ（２７ａ）を構成する手段が含まれている請求項１に記載のサポートシステム（１０）。２４．シートクッションの膨張可能なセルの表面の少なくとも一部分が空気透過性をもつ、請求項１に記載のサポートシステム（１０）。２５．シートクッション（１４）のセル（４５，５４，５６）の上部表面のみが空気透過性をもつ、請求項２４に記載のサポートシステム（１０）。２６．椅子の背に沿って上向きに延びるように適合され、かみ合わさった形で細長く横に延びる背部セル（１９−２３，２６−２９）の第１及び第２の組（１８，２５）を含むバッククッション（１２）であって、２つの組（１８，２５）のセルがクッション軸（１６）に沿って位置的に交互に配され、サポートシステムに着座した人の背骨を収容するようクッション軸に沿ったバッククッション（１２）の少なくとも一部に沿って縦方向に延びる背骨のくぼみ（２７ａ）を構成する手段を含むバッククッション（１２）；及び第１及び第２のセルの組（１８，２５）を交互に膨張及び収縮させるための圧力手段（７８）；を含んで成る、可変膨張式サポートシステム（１０）。２７．バッククッション（１２）が、横に延びる背部セル（１９−２３，２６− ２９）の外縁部に隣接して位置する１対の相対する縦方向に延びるサイドサポートセル（３２，３４）を含んで成る、請求項２６に記載のサポートシステム。２８．サイドサポートセル（３２，３４）が膨張可能である請求項２７に記載のサポートシステム（１０）。２９．サイドサポートセル（３２，３４）が独立膨張式である、請求項２８に記載のサポートシステム（１０）。３０．サイドサポートセルを膨張させるためサイドサポートセル（３２，３４）に圧力手段（７８）を連結する手段（３３，３５，３７）をさらに含んで成る、請求項２８に記載のサポートシステム（１０）。３１．連結手段（３３，３５，３７）には、サイドサポートセル（３２，３４）に圧力を制御するための制御手段３５が含まれている、請求項３０に記載のサポートシステム（１０）。３２．連結手段（３３，３５，３７）がサイドサポートセル（３２，３４）の膨張圧力を維持する、請求項３０に記載のサポートシステム（１０）。３３．連結手段（３３，３５，３７）が、サイドサポートセル（３２，３４）の連続的膨張を提供する請求項３２に記載のサポートシステム（１０）。３４．椅子の背に沿って上向きに延びるように設置され、かみ合わさった形で細長く横に延びる背部セル（１９−２３，２６−２９）の第１及び第２の組（１８，２５）を含むバッククッション（１２）があって、２つの組（１８，２５）のセルがクッション軸（１６）に沿って位置的に交互に配され、横に延びる背部セル（１９−２３，２６−２９）の外縁部に隣接して位置づけされた１対の相対する縦方向に延びるサイドサポートセル（３２，３４）を含むバッククッション（１０）；及び第１及び第２のセルの組（１８，２５）を交互に膨張及び収縮させるための圧力手段（７８）；を含んで成る、可変膨張式サポートシステム（１０）。３５．サイドサポートセル（３２，３４）が膨張可能である、請求項３４に記載のサポートシステム（１０）。３６．サイドサポートセル（３２，３４）が独立膨張式である、請求項３５に記載のサポートシステム（１０）。３７．サイドサポートセルを膨張させるためサイドサポートセル（３２，３４）に圧力手段（７８）を連結する手段（３３，３５，３７）を含んで成る、請求項３５に記載のサポートシステム（１０）。３８．連結手段（３３，３５，３７）には、サイドサポートセル（３２，３４）の圧力を制御するための制御手段３５が含まれている、請求項３７に記載のサポートシステム（１０）。３９．連結手段（３３，３５，３７）がサイドサポートセル（３２，３４）の膨張圧力を維持する、請求項３７に記載のサポートシステム（１０）。４０．連結手段（３３，３５，３７）が、サイドサポートセル（３２，３４）の連続的膨張を提供する、請求項３９に記載のサポートシステム（１０）。