JP2000357495A - 電 池 - Google Patents
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Abstract
酷な条件下で長時間保存する場合においても十分な封口
耐圧を確保して漏液を確実に防止することのできる電池
を提供する。 【解決手段】電池缶1内に収容した電極体3から導出し
たリード体8が電気的接続されたプレート9における周
端部に、電池缶1の開口部のかしめ加工時に付加された
圧力によって絶縁ガスケット11内に食い込む環状の封
止用突出部17を一体形成する。
Description
ムなどの軽金属を活物質とした電極体を備えるとともに
軽金属に対し安定な非水電解液(有機電解液)を用いた
電池に関するものであり、詳しくは、その電池における
封口構造に関するものである。
属を負極活物質とし、且つ酸化物などを正極活物質とし
て、一般に帯状の負極と正極との間にセパレータを介在
してなる電極体を備えている。この非水電解液電池は、
高電圧および高エネルギ密度を有するとともに自己放電
が少なく、しかも、極めて長い貯蔵寿命を有するなどの
他の電池にない種々の特長を備えていることから、近年
において急速に需要が拡大して、多くの電子機器に使用
されている。
図3に示すような封口構造を備えたものが存在する。こ
の電池の外体ケースとなる電池缶1は、有底角筒状にな
っており、負極端子を兼ねている。この電池缶1には開
口部近傍の外周面に環状溝2が形成されている。この電
池缶1の内部には電極体3および非水電解液(図示せ
ず)が収容されており、電極体3は、周知であることか
ら図示していないが、正極板と負極板との間にセパレー
タを介在した構成になっている。
り封口されている。すなわち、電池缶1における環状溝
2の形成によって内部に膨出形成された環状の支持部4
には、電池缶1の開口部から挿入されたリング状の受け
部材7が当接支持されている。この受け部材7上には、
電極体3の正極から導出された正極リード体8の先端が
溶接により電気的接続されたプレート9と、このプレー
ト9上に電気的接続状態に載置されて正極外部端子とな
るキャップ10とが、各々の周端部を覆う絶縁ガスケッ
ト11を介して電池缶1に対し電気的に絶縁された状態
に載置されている。
9、キャップ10および絶縁ガスケット11を挿入した
状態において内方にかしめ加工することにより、プレー
ト9および絶縁ガスケット11によって液密に封止され
ている。プレート9の一部には薄肉状の安全弁体12が
形成されており、この安全弁体12は電池内圧の上昇に
より破断してキャップ10のガス放出孔13を通じてガ
スを外部に放出するためのものである。
水電解液電池では非水電解液の電池缶1からの漏液を確
実に防止する必要があり、上記の電池では、絶縁ガスケ
ット11のプレート9に対する当接面におけるかしめ加
工時の圧縮ポイントとなる箇所に環状突起14を設け
て、かしめ加工時に環状突起14を圧縮変形させてプレ
ート9に密着させることにより、非水電解液の漏液を防
止するよう封止している。しかしながら、この封口構造
は、電池の一般的な使用状態においては問題が生じない
が、高温状態などの過酷な条件下において長時間保存す
る場合には、比較的柔軟な樹脂などの素材からなる絶縁
ガスケット11が高温の影響を受けて変形し易いため、
十分な封口耐圧を確保することができず、耐漏液特性が
不十分となる欠点がある。
みてなされたもので、構成の複雑化を招くことなく、電
池にとって過酷な条件下で長時間保存する場合において
も十分な封口耐圧を確保して漏液を確実に防止すること
のできる電池を提供することを目的としている。
に、本発明の電池は、電極体および電解液を内部に収容
した電池缶と、前記電極体から導出したリード体が電気
的接続されたプレートと、前記プレートに電気的接続状
態に当接して配置されて外部端子となるキャップと、前
記プレートおよびキャップの各々の周端部を覆って前記
電池缶の開口部内に支持され、前記電池缶の開口部の内
方へのかしめ加工により前記開口部を前記プレートと共
に液密に封止する絶縁ガスケットとを備え、前記プレー
トにおける周端部に、前記かしめ加工時に付加された圧
力によって前記絶縁ガスケット内に食い込む環状の封止
用突出部が一体形成された構成になっている。
出部が、比較的柔軟な素材からなる絶縁ガスケットに対
して電池缶のかしめ加工時に強固に食い込むとともに、
剛性の高いプレートに形成されていることから、高温状
態においても変形することなく、絶縁ガスケットに対す
る食い込み状態を確実に保持するので、封口耐圧が格段
に向上して電解液の漏液を確実に防止できる。しかも、
この封口構造は、プレートに封止用突出部を一体形成す
るので、部品点数が増えないことから、コストアップを
招くことがない。
における電池缶の開口部のかしめ加工時の圧縮ポイント
となる箇所の内周側に、前記かしめ加工時の圧縮変形に
より前記プレートに密着する環状の封止用突出部が一体
形成されている構成とすることが好ましい。
えているのに加えて、絶縁ガスケットにも封止用突出部
を設けているので、この2重の封止手段により封口耐圧
特性がさらに向上して電解液の漏液を一層確実に防止で
きる。しかも、この電池の封口構造は、プレートおよび
絶縁ガスケットにそれぞれ封止用突出部を一体形成する
ので、従来電池に比較して部品点数が増えず、また、プ
レートの封止用突出部および絶縁ガスケットの封止用突
出部は共に電池缶の開口部のかしめ加工時にそれぞれ同
時に絶縁ガスケットへの食い込みおよびプレートに密着
し、工数も増えず、何らコストアップにならない。
態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明
の第1の実施の形態に係る電池を示す要部の縦断面図で
あり、同図において、図3と同一若しくは同等のものに
は同一の符号を付して、その説明を省略する。この電池
が図3の従来電池と相違する点は、絶縁ガスケット11
に環状突起14を形成せずに、プレート9の下面周端部
に、先端が尖った環状の封止用突出部17を形成して、
電池缶1の開口部のかしめ加工時に封止用突出部17を
絶縁ガスケット11に食い込ませるようにした構成のみ
である。
9に設けた封止用突出部17は、先端が尖った形状を有
していることから、電池缶1の開口部のかしめ加工時に
おいて比較的柔軟な素材からなる絶縁ガスケット11に
対して強固に食い込むとともに、その食い込んだ状態を
確実に保持する。そのため、従来電池の場合には比較的
柔軟な素材からなる絶縁ガスケケット11に設けた環状
突起14は高温状態が継続した場合などにおいて更に柔
軟化して変形し易いのに対し、金属製のプレート9に設
けた封止用突出部17は、高温状態においても変形する
ことなく、絶縁ガスケット11に対する食い込み状態を
確実に保持するので、封口耐圧が格段に向上して電解液
の漏液を確実に防止できる。しかも、この封口構造は、
プレート9に封止用突出部17を一体形成するだけであ
って部品点数が増えないことから、コストアップを招く
ことがない。
封口耐圧特性の最大値が12kg/cm2 であって、85℃
の環境下に放置して耐漏液特性を観察したところ、1週
間〜2週間で電解液の漏液が発生した。これに対し第1
の実施の形態の図1の電池では、封口耐圧特性が17
〜21kg/cm2 と従来電池よりも向上し、85℃の環
境下に放置して耐漏液特性を観察したところ、2週間が
経過した時点で電解液の僅かな漏液が発生した。通常、
電池を85℃の環境下に2週間もの間放置することは実際
上あり得ないので、上記実施の形態の電池は十分な耐圧
特性を有したものであるといえる。
池を示す要部の縦断面図で、同図において図1と同一若
しくは同等のものには同一の符号を付して、その説明を
省略する。この電池が図1の電池と相違する点は、絶縁
ガスケット11のプレート9に対する当接面におけるか
しめ加工時の圧縮ポイントとなる箇所の内周側に、環状
の封止用突出部18を設けて、かしめ加工時に封止用突
出部18を圧縮変形させてプレート9に密着させた構成
のみである。
形態の電池と同様に、プレート9の封止用突出部17を
備えているのに加えて、絶縁ガスケット11にも封止用
突出部18を設けているので、剛性の高い金属製のプレ
ート9に設けた封止用突出部17が比較的柔軟な素材か
らなる絶縁ガスケット11に対して強固に食い込んでそ
の状態を確実に保持するとともに、絶縁ガスケット11
の封止用突出部18が電池缶1の開口部のかしめ加工時
に圧縮変形してプレート9に密着し、この2重の封止手
段により、封口耐圧特性がさらに向上し、非水電解液の
漏液を一層確実に防止できる。
上述のように、封口耐圧特性の最大値が12kg/cm2
であって、85℃の環境下に放置して耐漏液特性を観察し
たところ、1週間〜2週間で電解液の漏液が発生した。
これに対し第2の実施の形態の図2の電池では、封口耐
圧特性が常に20kg/cm2以上 と第1の実施の形態
の電池よりもさらに向上し、85℃の環境下に放置して耐
漏液特性を観察したところ、2週間以上経過した時点で
も電解液の漏液が全く発生しなかった。
9に封止用突出部17を一体形成し、且つ絶縁ガスケッ
ト11に封止用突出部18を一体形成するので、従来電
池に比較して部品点数が増えず、また、プレート9の封
止用突出部17および絶縁ガスケット11の封止用突出
部18は、共に電池缶1の開口部のかしめ加工時にそれ
ぞれ同時に絶縁ガスケット11への食い込みおよびプレ
ート9への密着を行うので、工数も増えないから、何ら
コストアップにならない。
について説明したが、本発明の封口構造は非水電解液電
池以外の電池にも適用できるのは言うまでもなく、ま
た、角形以外に円筒形の電池缶を有する電池にも適用で
きる。
レートにおける周端部に、電池缶の開口部のかしめ加工
時に付加された圧力によって絶縁ガスケット内に食い込
む環状の封止用突出部を一体形成した構成としたので、
封止用突出部が、比較的柔軟な素材からなる絶縁ガスケ
ットに対して電池缶のかしめ加工時に強固に食い込むと
ともに、剛性の高いプレートに形成されていることか
ら、高温状態においても変形することなく、絶縁ガスケ
ットに対する食い込み状態を確実に保持し、封口耐圧が
格段に向上して電解液の漏液を確実に防止できる。しか
も、この封口構造は、プレートに封止用突出部を一体形
成するので、部品点数が増えないことから、コストアッ
プを招くことがない。
部の縦断面図。
部の縦断面図。
Claims (2)
- 【請求項1】 電極体および電解液を内部に収容した電
池缶と、 前記電極体から導出したリード体が電気的接続されたプ
レートと、 前記プレートに電気的接続状態に当接して配置されて外
部端子となるキャップと、 前記プレートおよびキャップの各々の周端部を覆って前
記電池缶の開口部内に支持され、前記電池缶の開口部の
内方へのかしめ加工により前記開口部を前記プレートと
共に液密に封止する絶縁ガスケットとを備え、 前記プレートにおける周端部に、前記かしめ加工時に付
加された圧力によって前記絶縁ガスケット内に食い込む
環状の封止用突出部が一体形成されていることを特徴と
する電池。 - 【請求項2】 絶縁ガスケットにおける電池缶の開口部
のかしめ加工時の圧縮ポイントとなる箇所の内周側に、
前記かしめ加工時の圧縮変形により前記プレートに密着
する環状の封止用突出部が一体形成されている請求項1
に記載の電池。
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