JP2000355500A - 作業車のバッテリ充電作動制御装置 - Google Patents

作業車のバッテリ充電作動制御装置

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JP2000355500A
JP2000355500A JP11170910A JP17091099A JP2000355500A JP 2000355500 A JP2000355500 A JP 2000355500A JP 11170910 A JP11170910 A JP 11170910A JP 17091099 A JP17091099 A JP 17091099A JP 2000355500 A JP2000355500 A JP 2000355500A
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信章 武田
Yusuke Horii
裕介 堀井
Sadao Imai
貞雄 今井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体からバッテリ充電作動制御装置の操作が
可能であり、作業全体の作業効率を向上させる。 【解決手段】 伸縮ブーム11の駆動源としてバッテリ
Bで作動する電動モータMと、バッテリBを充電する充
電器Gと、バッテリBの容量に応じて充電器Gの作動を
制御するコントローラCと、運転キャビン4及び車体後
部に設けられコントローラCの作動状態を表示するとと
もに作動を操作する作動操作装置53,54と、電動駆
動モータMの駆動力をアクチュエータ9,13,15に伝
達又は遮断するパワーテイクオフ機構PTOの作動を操作
するとともに、運転キャビン4内に設けられ運転キャビ
ン4内の作動操作装置53及び車体後部の作動操作装置
54のいずれかを選択し、選択された作動操作装置5
3,54のみを有効にするPTO切替スイッチ51とを
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は作業車のバッテリ充
電作動制御装置に関し、さらに詳細には、バッテリ駆動
の電動モータにより車体上に設けられた伸縮ブーム等を
作動させる作業車のバッテリ充電作動制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】高所作業車には車体上に起伏動且つ旋回
動自在な伸縮ブームを有しているものがある。この伸縮
ブームは車体の後部に設けられた旋回台の上部に枢結さ
れ、伸縮ブーム内に伸縮シリンダを内蔵し、伸縮ブーム
の中間部と旋回台間に起伏シリンダを枢結している。こ
のため、伸縮シリンダが伸縮動して伸縮ブームを伸縮作
動させ、起伏シリンダが伸縮動して伸縮ブームを起伏作
動させる。旋回台の下方の車体には旋回モータが設けら
れ、この旋回モータが作動して旋回台を旋回作動させる
ように構成されている。
【0003】旋回モータ、起伏シリンダ及び伸縮シリン
ダ(以下、これらをまとめて「アクチュエータ」と記
す。)は油圧回路に接続され、この油圧回路にはバッテ
リで駆動する電動モータの駆動力を受けて作動する電動
駆動ポンプが設けられている。電動モータにはトランス
ミッションが接続され、トランスミッションは電動モー
タの駆動力を車両走行手段であるタイヤ又は電動駆動ポ
ンプに切り替えるパワーテイクオフ機構(以下、「PT
O機構」と記す。)に接続されている。PTO機構には
これを操作するPTO切替スイッチが車体前部に設けら
れた運転キャビン内に設けられ、このPTO切替スイッ
チを操作することで、電動モータの駆動力をタイヤ又は
電動駆動ポンプに切り替えることができる。
【0004】また、高所作業車の運転キャビン内には、
バッテリの容量が所定値よりも小さいときに点灯して知
らせるバッテリ警報示ランプや、バッテリ充電器を自動
で作動させ及び手動で作動させる操作スイッチ等を有し
たバッテリ充電作動制御装置が設けられている。
【0005】伸縮ブームを作動させるには、作業者がP
TO切替スイッチを操作した後に、バッテリ充電作動制
御装置を操作する。即ち、PTO切替スイッチを操作し
て電動モータの駆動力を電動駆動ポンプに伝達し、バッ
テリ充電作動制御装置によりバッテリ容量の大きさに応
じて充電器を作動させて電動モータを作動させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、伸縮ブ
ームを作動させるには、作業者が運転キャビン内のPT
O切替スイッチとバッテリ充電作動制御装置を操作した
後に、運転キャビンから降りて車体後部に設けられたア
クチュエータの操作レバーまで移動してこれを操作しな
ければならないので、作業者が運転キャビンから降りた
状態ではバッテリ充電作動制御装置が表示するバッテリ
の状態や操作スイッチの操作をすることはできない。こ
のため、バッテリの状態等を確認するためには作業者が
車体後部から運転キャビン内に移動しなければならず、
作業全体の作業効率を低下させる、という問題が生じ
る。
【0007】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、作業者が運転キャビンから降りた状態でも
バッテリ充電作動制御装置の確認を容易に行なうことが
でき、作業全体の作業効率の低下を防止できる作業車の
バッテリ充電作動制御装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の作業車のバッテリ充電作動制御装置は、運転
キャビンを有する車体上に設けられた作業手段(例え
ば、実施形態における伸縮ブーム11)を作動させるア
クチュエータ(例えば、実施形態における旋回モータ
9、伸縮シリンダ13、起伏シリンダ15)の駆動源と
して車体に設けられたバッテリで駆動するバッテリ駆動
手段(例えば、実施形態における電動モータM)と、バ
ッテリを充電させるバッテリ充電手段(例えば、実施形
態における充電器G)とを有し、更に、バッテリの容量
が所定値を越えている場合はバッテリ充電手段の作動を
中止させてバッテリ駆動手段を作動させ、バッテリの容
量が所定値よりも小さい場合はバッテリ充電手段を作動
させるとともにバッテリ駆動手段を作動させる充電作動
制御手段(例えば、実施形態におけるコントローラC)
と、運転キャビン及び車体の後部に設けられ充電作動制
御手段の作動状態を表示するとともに充電作動制御手段
の作動を操作する表示作動操作手段(例えば、実施形態
における作動操作装置53、54)と、運転キャビン内
及び車体後部の少なくともいずれか一方に設けられ、運
転キャビン内の表示作動操作手段及び車体後部の表示作
動操作手段のいずれかを選択し、選択された表示作動操
作手段のみを有効にする作動有効手段(例えば、実施形
態におけるPTO切替スイッチ51)とを有することが
好ましい。
【0009】車体から作業手段を作動させるには、運転
キャビン内に設けられた作動有効手段を操作して車体後
部の表示作動操作手段を選択する。表示作動操作手段は
作動有効手段に選択されることで有効になる。そして、
作業者が車体後部の表示作動操作手段を操作して充電作
動制御手段を作動させる。このとき、バッテリ容量が所
定値を越えている場合はバッテリ充電手段の作動が中止
してバッテリ駆動手段を作動させ、バッテリの容量が所
定値よりも小さい場合はバッテリ充電手段を作動させる
とともにバッテリ駆動手段を作動させる。
【0010】このため、バッテリ容量が低下しても自動
的にバッテリが充電されるので、バッテリ駆動手段を継
続して作動させることができる。また、運転キャビンか
ら降りた作業者は車体に設けられた表示作動操作手段に
より充電作動制御手段を操作することができるので、運
転キャビン内にしか表示作動操作手段がない高所作業車
と比較して、表示作動操作手段を操作するために運転キ
ャビンまで行く必要がなくなるので、作業全体の作業効
率の向上を図ることができる。
【0011】バッテリ駆動手段の駆動力をアクチュエー
タに伝達又は遮断するパワーテイクオフ機構を有し、作
動有効手段がパワーテイクオフ機構の作動を操作するパ
ワーテイクオフ作動スイッチ(例えば、実施形態におけ
るPTO切替スイッチ51)であり、パワーテイクオフ
作動スイッチがON操作されるとパワーテイクオフ機構
によりバッテリ駆動手段の駆動力がアクチュエータに伝
達されるとともに車体後部の表示作動操作手段のみを有
効にし、パワーテイクオフ作動スイッチがOFF操作さ
れるとバッテリ駆動手段の駆動力をアクチュエータに遮
断するとともに運転キャビン内の表示作動操作手段のみ
を有効にするようにしてもよい。
【0012】運転キャビン内に設けられたパワーテイク
オフ作動スイッチを作動させ、パワーテイクオフ機構が
作動してバッテリ駆動手段の駆動力がアクチュエータに
伝達できる状態にすると、車体後部の表示作動操作手段
のみが有効になる。そして、車体後部の表示作動操作手
段が操作されると充電作動制御手段が作動してバッテリ
の容量に応じてバッテリ充電手段が作動してバッテリを
充電させる。また、パワーテイクオフ作動スイッチによ
りパワーテイクオフ機構を遮断するとバッテリ駆動手段
の駆動力がアクチュエータへの伝達を遮断するととも
に、運転キャビン内の表示作動操作手段のみを有効にす
る。
【0013】パワーテイクオフ機構が作動してバッテリ
駆動手段の駆動力がアクチュエータに伝達される状態に
すると、車両を走行させるタイヤに動力が伝達されない
ので車体を停止状態に保持することができる。また、こ
の状態において車体後部に設けられた表示作動操作手段
の操作が有効になるので、車体の停止状態が確保された
状態で作業装置を作動させることができ、作業装置の安
定作動を確保することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図1から図3に基づいて説明する。本実施の形態は
車体上に旋回且つ起伏動自在な伸縮ブームを有した高所
作業車の態様を示す。最初に本発明のバッテリ充電作動
制御装置を説明する前に、このバッテリ充電作動制御装
置を搭載した高所作業車を説明する。この高所作業車1
は、図1に示すように、トラックをベースとして構成さ
れており、車体3の前部に運転キャビン4を有し、運転
キャビン4と車体後部の各左右にタイヤ6が配設され、
車体3の前後の各左右には車体3の側方に張り出すとと
もに、下端部を接地させて車体3を安定支持するアウト
リガジャッキ5が設けられ、車体3の後部には上方へ突
出し旋回動自在な旋回台7が設けられている。車体3の
内部には旋回モータ9が設けられ、この旋回モータ9の
作動により旋回台7を旋回させるように構成されてい
る。
【0015】旋回台7の上部には伸縮ブーム11の基部
が枢結され、伸縮ブーム11の内部には伸縮シリンダ1
3が内蔵されており、この伸縮シリンダ13を伸縮作動
させることで伸縮ブーム11が伸縮動する。伸縮ブーム
11の中央下部と旋回台7の底部間には起伏シリンダ1
5の両端部が枢結されており、この起伏シリンダ15の
伸縮作動により、伸縮ブーム11が起伏作動するように
構成されている。
【0016】伸縮ブーム11の先端部には上下方向に揺
動自在な垂直ポスト17が設けられ、この垂直ポスト1
7の下部には図示しないレベリンシリンダが接続されて
おり、このレベリンシリンダの伸縮作動により伸縮ブー
ム11の起伏角度に係わらず垂直ポスト17を常時垂直
状態に保持している。垂直ポスト17の先端部には首振
り動自在な水平アーム19が接続され、この水平アーム
19の先端部に作業者が搭乗可能な作業台21が取り付
けられている。水平アーム19内には首振りモータ(図
示せず)が内蔵され、この首振りモータが作動して作業
台21を垂直ポスト17に対して首振り作動させること
ができる。このため、作業台21は水平面内で首振り作
動するとともに所望の高所位置に移動することができ
る。
【0017】前述した旋回モータ9、伸縮シリンダ1
3、起伏シリンダ15(以下、これらをまとめて「アク
チュエータ9,13,15」と記す。)は全て作動油の供
給により作動し、その作動油を供給する装置(以下、
「作動油供給装置」と記す。)を次に説明する。作動油
供給装置25は、図2に示すように、油圧ユニット27
とバッテリ充電作動制御装置50とから構成されてい
る。油圧ユニット27は電動モータMにより駆動される
電動駆動ポンプ31と、各アクチュエータ9,13,15
毎に取り付けられ、それぞれの作動を制御する操作バル
ブ33とを有している。操作バルブ33には操作レバー
Lが設けられ、車体後部に取り付けられている。
【0018】電動駆動ポンプ31は斜板式の可変容量油
圧ポンプであり、斜板の傾き角度を制御することでポン
プから吐出する作動油の吐出量を調整することができ、
バッテリ充電作動制御装置50の一部であるコントロー
ラCに電気的に接続されている。電動駆動ポンプ31の
吐出口から各アクチュエータ9,13,15に連通するメ
イン油路35には圧力スイッチ37が設けられている。
この圧力スイッチ37は作動油圧が所定圧以上になった
ときに作動する。所定圧とは、例えば、定格油圧に設定
することができる。圧力スイッチ37はコントローラC
に電気的に接続されている。また、メイン油路35から
分岐してタンクTに連通するドレン油路39にはアンロ
ード弁41が設けられている。このアンロード弁41は
ドレン油路39を閉止する閉位置とドレン油路39を開
通させる開位置とを有し、ソレノイド41aが励磁され
ているときに閉位置に、ソレノイド41aが非励磁のと
きに開位置に位置するように構成されている。ソレノイ
ド41aはコントローラCに電気的に接続されている。
【0019】操作バルブ33には、バルブの位置がそれ
ぞれ旋回モータ9を回転作動させる位置、起伏シリンダ
15を起伏・倒伏させる位置、及び伸縮シリンダ13を
伸長・縮小させる位置(以下、「アクチュエータの作動
位置」と記す。)にあることを検出する作動位置検出ス
イッチ45が設けられている。これらの作動位置検出ス
イッチ45がコントローラCに電気的に接続されてい
る。
【0020】バッテリ充電作動制御装置50の一部であ
る電動モータMにはこれから発生する駆動力を伝えるト
ランスミッションTMが接続され、このトランスミッシ
ョンTMには電動モータMで発生する駆動力をアクチュ
エータ9,13,15に伝達又は遮断するパワーテイクオ
フ機構(以下、「PTO」と記す。)と、タイヤ6を回
転駆動させて車両を走行させる走行機構38に接続され
ている。PTOはその内部に電動駆動ポンプ用クラッチ
(図示せず)を内蔵し、この電動駆動ポンプ用クラッチ
は図1に示す運転キャビン4内に設けられたPTO切替
スイッチ51がオン操作されたときにコントローラCを
介してクラッチを接続するようになっており、このクラ
ッチが接続されることでPTOが作動する。即ち、PT
Oを切り替えることで、電動モータMで発生する駆動力
を走行機構38又は電動駆動ポンプ31に伝達するよう
に構成されている。尚、PTO切替スイッチ51は運転
キャビン4内の他に後述する作動操作装置54の近傍に
設けることができる。
【0021】次に、バッテリ充電作動制御装置50を説
明する。バッテリ充電作動制御装置50はアクチュエー
タ9,13,15の駆動源としてバッテリ駆動の電動駆動
ポンプ31を使用し、アクチュエータ9,13,15の作
動にともなってバッテリBの容量が小さくなると自動的
にエンジンEと充電器Gを作動させてバッテリBを充電
させ、アクチュエータ9,13,15の継続作動を可能に
するものである。
【0022】バッテリ充電作動制御装置50は電気モー
タMとバッテリBと充電器GとエンジンEと2つの作動
操作装置53,54とコントローラCとエンジンスイッ
チ55とPTO切替スイッチ51とバッテリ容量センサ
57とを有している。電気モータMとエンジンEは車体
3上に設けられ、充電器GはエンジンEに連設されてい
る。充電器GとエンジンEはコントローラCに電気的に
接続されており、コントローラCの作動信号に基づいて
エンジンが始動又は停止し、エンジンEの作動により充
電器Gが発電可能な状態になり、コントローラCの発電
信号に基づいて発電器GがバッテリBを充電するように
構成されている。
【0023】電動モータMとこれを駆動するバッテリB
とを電気的に接続する給電ライン43上にはモータ作動
スイッチMSが設けられている。このモータ作動スイッ
チMSはコントローラCに電気的に接続されている。
【0024】作動操作装置53,54は図1に示す運転
キャビン4内と車体3の後部に取り付けられ、運転キャ
ビン4内に設けられたPTO切替スイッチ51のON・
OFF操作によりいずれか一方の作動操作装置53,5
4を使用できる状態にする。更に詳細には、PTO切替
スイッチ51をON操作すると図2に示すコントローラ
Cを介してPTOが作動してクラッチを接続させるとと
もに、車体後部に設けられた作動操作装置54を使用可
能な状態にし、運転キャビン4に設けられた作動操作装
置53を使用不能な状態にする。このため、PTO切替
スイッチ51をON操作して電動モータMの駆動力を電
動駆動ポンプ31に伝達すると、走行機構38には電動
モータMの駆動力は伝達されず車両を停止状態に維持す
ることができる。
【0025】作動操作装置53,54は、図2及び図3
に示すように、バッテリBの容量が所定値よりも小さく
なったときに点灯するバッテリ警報ランプ59と、エン
ジンEが作動又は更にPTO切替スイッチ51がON操
作された状態にあるときに点灯するREADYランプ6
1と、PTOが作動してクラッチが接続された状態にあ
るときに点灯するPTO作動ランプ63と、エンジンE
が作動しているときに点灯するエンジン作動ランプ65
と、発電器Gが作動してバッテリBを充電しているとき
に点灯する発電中ランプ67と、バッテリBの累積使用
時間を表示するアワーメータ69と、バッテリBを強制
的に充電させたいときに操作する強制発電スイッチ71
と、エンジンEを常に作動させバッテリBの容量に応じ
て発電器Gを自動的に作動・停止させるONモード及び
バッテリBの容量に応じてエンジンEと発電器Gを自動
的に作動させて充電するAUTOモードを有するエンジ
ン作動モードスイッチ73と、操作レバー33の操作内
容に応じて電動駆動ポンプ31から吐出する作動油の吐
出量を制御する場合に操作するアクセルスイッチ75と
有している。
【0026】強制発電スイッチ71はこれをON作動さ
せると図2に示すエンジンEが作動し、発電器Gが発電
状態になってバッテリBを充電させる。また、強制発電
スイッチ71をOFF作動させると発電器Gの発電状態
に係わらず発電器Gの発電状態を停止させる。
【0027】エンジン作動モードスイッチ73はAUT
OモードとONモードの2つのモードを有しているが、
AUTOモードは図2に示すバッテリBの容量が所定値
(例えば、定格値)よりも大きいときにはエンジンEを
停止状態とし、バッテリBの容量が所定値よりも小さい
ときにはエンジンEと発電器Gを作動させてバッテリB
を充電させる。尚、バッテリBの容量はバッテリ容量セ
ンサ57により逐次検出されている。
【0028】これに対し、ONモードはエンジンEを常
に作動状態にし、バッテリBの容量に応じて発電器Gを
ON・OFF作動させる。ONモードはバッテリBが略
満充電の状態にあるがエンジンEを作動させたいとき、
例えば、運転キャビン内のエアコンを作動させたいとき
に使用する。このため、ONモードではエンジンEは常
に作動状態であり、バッテリBの容量が小さくなると充
電し満充電のときは充電しない。
【0029】アクセルスイッチ75は自動モードと低速
モードの2つのモードを有し、自動モードは電動駆動ポ
ンプ31が作動している状態において、操作バルブ33
の操作内容に応じて電動駆動ポンプ31の斜板の角度を
制御して電動駆動ポンプ31から吐出する作動油の流量
を高低変化させるものである。また、低速モードは操作
バルブ33の操作内容に係わらず電動駆動ポンプ31の
斜板の傾きを所定の角度にし、電動駆動ポンプ31から
吐出する作動油の流量を一定の低速状態に保持するもの
である。
【0030】作動操作装置53,54のランプ59,6
1,63,65,67やスイッチ71,73,75は、図2
に示すコントローラCに電気的に接続され、コントロー
ラCの指示にしたがってランプ59,61,63,65,6
7が点灯・消灯し、アクチュエータ9,13,15が作動
・停止する。また、コントローラCにはエンジンEの始
動を指示するエンジンスイッチ55と、バッテリBの容
量を検出するバッテリ容量検出センサ57と、PTO切
替スイッチ51とが電気的に接続されている。
【0031】次に、本発明のバッテリ充電作動制御装置
50の作用を説明する。最初に、図1に示す車体3に伸
縮ブーム11を格納した状態で作業現場に車両を移動さ
せるために、運転キャビン4に搭乗した運転手がPTO
切替スイッチ51をOFF操作し且つ図2に示すエンジ
ンスイッチ55をON操作する。その結果、電動モータ
Mの駆動力が走行機構38に伝達され図1に示すタイヤ
6が回転して車両が作業現場の近くまで移動する。車両
が作業現場の近くにくると車両を停止させる。
【0032】車両が停止した状態において、運転手は図
2に示すエンジンスイッチ55をON操作された状態の
ままにし、更にPTO切替スイッチ51を切り替えてO
N操作する。そして、運転キャビン4に搭乗した作業者
が運転キャビン4から降り、車体後部に設けられたジャ
ッキ操作装置(図示せず)を操作してアウトリガジャッ
キ5を張り出し、その先端部を接地させて車体3を安定
に支持する。
【0033】PTO切替スイッチ51がON操作される
と、図2に示すコントローラCが運転キャビン4内の作
動操作装置53の作動を不能にし、車体後部に設けられ
た作動操作装置54の作動を有効にする。そして、エン
ジンスイッチ55の駆動信号とPTO切替スイッチ51
の投入信号がコントローラCに受信され、これらの信号
に基づいてコントローラCが車体後部に設けられた図3
に示す作動操作装置54のREADYランプ61とPT
O作動ランプ63とエンジン作動ランプ65を点灯させ
る。尚、運転キャビン4内の作動操作装置53は作動不
能の状態になるので、この作動操作装置53のREAD
Yランプ53等は消灯している。このため、READY
ランプ53の消灯により、作業者は運転キャビン4内の
作動操作装置53が使用できない状態にあることを確認
することができる。
【0034】そして、他の作業者が図1に示す作業台2
1に搭乗する。車体後方に廻った作業者は図3に示す作
動操作装置54のREADYランプ61の点灯を確認
し、また、バッテリ警報ランプ59が消灯状態にあるこ
とを確認する。次に、作業者がエンジン作動モードスイ
ッチ73をAUTOモードにし、アクセルスイッチ75
を自動モードにする。そして、図2に示す操作バルブ3
3の操作レバーLを操作して図1に示す伸縮ブーム11
を所望の位置に移動させる。更に詳細には、作業者が操
作バルブ33の操作レバーLを操作してアクチュエータ
9,13,15の作動位置に移動させると、作動位置検出
スイッチ45がこれを検出し、この作動位置信号がコン
トローラCに受信される。
【0035】これと同時に、バッテリ容量検出センサ5
7がバッテリBの容量を検出し、この容量検出値がコン
トローラCに送られる。コントローラCは容量検出値が
所定値を越えているか否かを判定し、越えていればモー
タ作動スイッチMSをON作動させて給電ライン43を
連通させてバッテリBの電力を電動モータMに供給して
駆動させ、電動駆動ポンプ31を作動させるとともに、
エンジンEの作動を停止させる。このため、電動駆動ポ
ンプ31から吐出する作動油が操作バルブ33を介して
アクチュエータ9,13,15に流入して作動させ伸縮ブ
ーム11を所望の位置に移動させることができる。尚、
アクセルスイッチ75は自動モードになっているので、
操作バルブ33の操作内容に応じて電動駆動ポンプ31
の斜板の角度が制御され電動駆動ポンプ31からの作動
油の吐出量が調整されてアクチュエータ9,13,15が
作動し伸縮ブーム11を所望の位置に且つ所望の速度で
移動させることができる。
【0036】ここで、アクチュエータ9,13,15の作
動時間が長くなるとバッテリBが放電しその容量を低下
させる。低下した容量が所定値を下回っていることをバ
ッテリ容量検出センサ57が検出したときには、コント
ローラCがエンジンEと発電器Gを作動させてバッテリ
Bを充電させる。このため、アクチュエータ9,13,1
5を継続して作動させることができる。そして、バッテ
リBの容量が所定値を越えるとコントローラCがエンジ
ンEと発電器Gの作動を停止させる。
【0037】尚、作業者が操作バルブ33の操作レバー
Lを操作しているときに、車体後部の作動操作装置54
の作動状況・バッテリBの状態・スイッチのモードの設
定状態等を確認することができる。例えば、操作バルブ
33を操作する作業者はバッテリBの容量の状態や充電
中であるか否かをバッテリ警報ランプ59や発電中ラン
プ67の点灯・消灯で確認することができ、発電中ラン
プ67が点灯しているがバッテリ警報ランプ59がなか
なか消灯しない場合には、アワーメータ69でバッテリ
Bの累積使用時間を確認し、使用時間が短い場合にはバ
ッテリ液の量を調査し、使用時間が長い場合にはバッテ
リBの交換を検討することができる。このため、運転キ
ャビン4内にしか作動操作装置53がない高所作業車と
比較して、バッテリBの状態等を確認するために運転キ
ャビン4まで行く必要がなくなるので、作業全体の作業
効率の向上を図ることができる。
【0038】このように、アクチュエータ9,13,15
の駆動源である電動駆動ポンプ31に接続されたバッテ
リBの容量に応じてエンジンEと発電器Gを作動させて
バッテリBを充電するので、バッテリBの容量低下を防
止して伸縮ブーム11を継続して作動させることができ
る。また、伸縮ブーム11の駆動源が電動駆動モータ3
1であるので、騒音の発生を小さくすることができ、作
業現場周辺の環境の低下を防止することができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の作業車の
バッテリ充電作動制御装置によれば、バッテリの容量に
応じてバッテリ充電手段とバッテリ駆動手段の作動を制
御する充電作動制御手段と、運転キャビン及び車体の後
部に設けられ充電作動制御手段の作動状態を表示すると
ともに充電作動制御手段の作動を操作する表示作動操作
手段と、運転キャビン内及び車体後部の少なくともいず
れか一方に設けられ、運転キャビン内の表示作動操作手
段及び車体後部の表示作動操作手段のいずれかを選択
し、選択された表示作動操作手段のみを有効にする作動
有効手段とを有することで、作業手段が作動してバッテ
リ容量が低下しても自動的にバッテリが充電されるので
バッテリ駆動手段を継続して作動させることができる。
また、運転キャビンから降りた作業者は車体に設けられ
た表示作動操作手段により充電作動制御手段を操作する
ことができるので、運転キャビン内にしか表示作動操作
手段がない高所作業車と比較して、表示作動操作手段を
操作するために運転キャビンまで行く必要がなくなるの
で、作業全体の作業効率の向上を図ることができる。
【0040】また、バッテリ駆動手段の駆動力をアクチ
ュエータに伝達又は遮断するパワーテイクオフ機構を設
け、作動有効手段がパワーテイクオフ機構の作動を操作
するパワーテイクオフ作動スイッチであり、パワーテイ
クオフ作動スイッチをON操作するとバッテリ駆動手段
の駆動力がアクチュエータに伝達されるとともに車体後
部の表示作動操作手段のみを有効にし、パワーテイクオ
フ作動スイッチをOFF操作するとバッテリ駆動手段の
駆動力をアクチュエータに遮断するとともに運転キャビ
ン内の表示作動操作手段のみを有効にする場合には、パ
ワーテイクオフ機構が作動してバッテリ駆動手段の駆動
力がアクチュエータに伝達される状態にすると、車両を
走行させる車両走行手段に動力が伝達されないので車体
を停止状態に維持することができる。また、この状態に
おいて車体後部に設けられた表示作動操作手段の操作が
有効になるので、車体の停止状態が確保された状態で作
業装置を作動させることができ、作業装置の安定作動を
確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態におけるバッテリ充電
作動制御装置を搭載した高所作業車の斜視図である。
【図2】 本発明の一実施の形態におけるバッテリ充電
作動制御装置を有する作動油供給装置の回路図である。
【図3】 本発明の一実施の形態における作動操作装置
の正面図である。
【符号の説明】
1 高所作業車(作業車) 3 車体 4 運転キャビン 9 旋回モータ(アクチュエータ) 11 伸縮ブーム(作業手段) 13 伸縮シリンダ(アクチュエータ) 15 起伏シリンダ(アクチュエータ) 50 バッテリ充電作動制御装置 51 PTO切替スイッチ(作動有効手段、パワーテイ
クオフ作動スイッチ) 53,54 作動操作装置(表示作動操作手段) B バッテリ C コントローラ(充電作動制御手段) G 発電器(バッテリ充電手段) M 電動モータ(バッテリ駆動手段) PTO PTO機構(パワーテイクオフ機構)
フロントページの続き (72)発明者 小熊 宣幸 埼玉県上尾市大字領家字山下1152番地の10 株式会社アイチコーポレーション上尾工 場内 (72)発明者 武田 信章 東京都港区芝五丁目33番地8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 堀井 裕介 東京都港区芝五丁目33番地8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 今井 貞雄 東京都港区芝五丁目33番地8号 三菱自動 車工業株式会社内 Fターム(参考) 3F333 AA08 AB04 CA09 CA24 DA10 DB10 FA31 FA34 FA36

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転キャビンを有する車体上に設けられ
    た作業手段を作動させるアクチュエータの駆動源として
    前記車体に設けられたバッテリで駆動するバッテリ駆動
    手段と、前記バッテリを充電させるバッテリ充電手段と
    を有する作業車のバッテリ充電作動制御装置であって、 前記バッテリの容量が所定値を越えている場合は前記バ
    ッテリ充電手段の作動を中止させて前記バッテリ駆動手
    段を作動させ、前記バッテリの容量が所定値よりも小さ
    い場合は前記バッテリ充電手段を作動させるとともに前
    記バッテリ駆動手段を作動させる充電作動制御手段と、 前記運転キャビン及び前記車体の後部に設けられ前記充
    電作動制御手段の作動状態を表示するとともに前記充電
    作動制御手段の作動を操作する表示作動操作手段と、 前記運転キャビン内及び前記車体後部の少なくともいず
    れか一方に設けられ、前記運転キャビン内の前記表示作
    動操作手段及び車体後部の前記表示作動操作手段のいず
    れかを選択し、選択された前記表示作動操作手段のみを
    有効にする作動有効手段とを有することを特徴とする作
    業車のバッテリ充電作動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記バッテリ駆動手段の駆動力を前記ア
    クチュエータに伝達又は遮断するパワーテイクオフ機構
    を有し、前記作動有効手段が前記パワーテイクオフ機構
    の作動を操作するパワーテイクオフ作動スイッチであ
    り、前記パワーテイクオフ作動スイッチがON操作され
    ると前記パワーテイクオフ機構により前記バッテリ駆動
    手段の駆動力が前記アクチュエータに伝達されるととも
    に車体後部の前記表示作動操作手段のみを有効にし、前
    記パワーテイクオフ作動スイッチがOFF操作されると
    前記バッテリ駆動手段の駆動力を前記アクチュエータに
    遮断するとともに前記運転キャビン内の前記表示作動操
    作手段のみを有効にすることを特徴とする請求項1記載
    の作業車のバッテリ充電作動制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013056775A (ja) * 2012-12-13 2013-03-28 Tadano Ltd 作業機の油圧供給装置
JP2014122096A (ja) * 2012-12-21 2014-07-03 Kyokuto Kaihatsu Kogyo Co Ltd 塵芥収集車の架装物

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