JP2000354490A - シグナルペプチド - Google Patents

シグナルペプチド

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JP2000354490A
JP2000354490A JP11168271A JP16827199A JP2000354490A JP 2000354490 A JP2000354490 A JP 2000354490A JP 11168271 A JP11168271 A JP 11168271A JP 16827199 A JP16827199 A JP 16827199A JP 2000354490 A JP2000354490 A JP 2000354490A
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leu leu
gene
peptide
chlorella
amino acid
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Hawkins Richard
ホーキンス リチャード
Michi Nakamura
美智 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シグナルペプチド、該ペプチドをコードする
DNA、該DNAを含む遺伝子発現カセット、該カセットを含
む組換えベクター、及び該ベクターを含む形質転換体の
提供。 【解決手段】 次式I: Met-Ala-Asn-Lys-X1−(Leu)n−X2−Ala-Ser-Gly (I) (X1はSer又はLeuを表し、nは5〜15の整数を表し、X
2はGly Ser Leu又はProLeu Alaを表す。)に示されるア
ミノ酸配列を含むペプチド、該ペプチドをコードするDN
A、該DNAを含む遺伝子発現カセット、該カセットを含む
組換えベクター、及び該ベクターを含む形質転換体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペプチド、該ペプ
チドをコードするDNA、該DNAを含む遺伝子発現カセッ
ト、該カセットを含む組換えベクター、及び該ベクター
を含む形質転換体に関する。
【0002】
【従来の技術】真核藻類の一種であるクロレラは、光合
成又はタンパク質合成などの生化学的研究、生育の生理
学的研究材料として広く用いられている単細胞藻類であ
る。クロレラは、生育速度が速く、タンパク質含量が高
いこと(通常、乾燥質量の50〜60%)、及び必須アミノ
酸であるリシンなどを多く含むため、養殖用餌、健康食
品等にも利用されている。高いレベルのタンパク質発現
とは別に、コストが安い点、増殖のために利用する培地
組成の適用範囲が広い点、種々の増殖条件において培養
がしやすい点等のため、クロレラの利用価値は十分に残
されている。さらに、クロレラは人類によって長期にわ
たり利用されているが、生物が摂取した際の毒性は報告
されていない。従って、クロレラを遺伝子組換えによる
異種タンパク質の生産のための宿主として用いた場合、
たとえ宿主由来の夾雑物が混入してもヒトへの安全性が
高いと予想される。
【0003】一方、昨今の遺伝子操作技術は目覚しい発
展を遂げているが、まだ発展途上の段階である。細胞内
で異種タンパク質を発現させた場合、不活性な不溶性凝
集物になったり、細胞内のプロテアーゼで部分分解を受
けて不完全なものになることがある。しかし、異種タン
パク質を細胞外に分泌させた場合は活性を保っている場
合が多い。また、培養液は細胞破砕物より宿主由来のタ
ンパク質の種類が少なく、目的タンパク質の精製時が容
易になる。安全性が高いと予想されるクロレラで異種タ
ンパク質の細胞外分泌を効率よく行うためには、宿主細
胞において目的タンパク質の分泌を指揮するシグナルペ
プチドの構築が必要である。しかしながら、クロレラで
機能すると確認された分泌シグナルの配列はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ペプチド、
該ペプチドをコードするDNAを含む遺伝子発現カセッ
ト、該カセットを含む組換えベクター、該ベクターを含
む形質転換体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意研究を行った結果、特定のアミノ酸配
列を有するペプチドがシグナルペプチドとして優れてい
ることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明は、次式I: Met Ala Asn Lys-X1−(Leu)n−X2−Ala Ser Gly (I) (X1はSer又はLeuを表し、nは5〜15の整数を表し、X
2はGly Ser Leu又はProLeu Alaを表す。)に示されるア
ミノ酸配列を含むペプチドである。該ペプチドとして
は、配列番号1又は2に示されるアミノ酸配列を含むもの
が挙げられる。
【0006】さらに、本発明は、前記ペプチドをコード
するDNAである。さらに、本発明は、前記DNAにプロモー
ターが連結された遺伝子発現カセットである。プロモー
ターとしては、例えばカリフラワーモザイクウイルス35
Sプロモーター及び/又はリブロース二リン酸カルボキ
シラーゼS2プロモーターが挙げられる。さらに、本発明
は、前記遺伝子発現カセット及び発現の目的遺伝子(例
えばヒト成長ホルモン遺伝子)を含有する組換えベクタ
ーである。
【0007】さらに、本発明は、前記組換えベクターを
含む形質転換体である。該形質転換体としては、形質転
換クロレラが挙げられる。さらに、本発明は、前記形質
転換体を培養し、得られる培養物から遺伝子の発現産物
(例えばヒト成長ホルモン)を採取することを特徴とす
る前記発現産物の製造方法である。さらに、本発明は、
前記組換えベクターをクロレラに導入することを特徴と
するクロレラの形質転換方法である。以下、本発明を詳
細に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のペプチドは、クロレラに
おいて有効なタンパク質発現を可能とするものであり、
遺伝子発現タンパク質のシグナルペプチドとして機能す
ることができる。
【0009】1.ペプチドの設計 ペプチド配列:MAR(L)10PLAALG(配列番号18)は、真核
細胞の一般的なコンセンサスシグナル配列として知られ
ている(Kohara A, et al., FEBS Lett 311: 226-230, 1
992)。本発明のペプチドは、クロレラ等の宿主において
タンパク質細胞外分泌を指揮することができるようにす
るため、上記配列を種々検討し、改変を行うことにより
得られたものであり、次式I: Met Ala Asn Lys-X1−(Leu)n−X2−Ala Ser Gly (I) に示されるものである。ここで、X1はSer又はLeuを表
し、nは5〜15の整数を表す。上記式Iの(Leu)nにおいて
は、nの数により5〜15個のロイシンの配列を得ること
ができる(下記配列参照)。
【0010】 n=5: Leu Leu Leu Leu Leu (配列番号5) n=6: Leu Leu Leu Leu Leu Leu (配列番号6) n=7: Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu (配列番号7) n=8: Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu (配列番号8) n=9: Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu (配列番号9) n=10: Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu (配列番号10) n=11: Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu (配列番号11) n=12: Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu (配列番号12) n=13: Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu (配列番号13 ) n=14: Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu (配列番 号14) n=15: Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu (配 列番号15)
【0011】また、X2はアミノ酸配列「Gly Ser Leu」
又は「Pro Leu Ala」を表す。従って、本発明のペプチ
ドは、上記X1及びX2並びにnのそれぞれにおけるアミ
ノ酸配列を任意に組み合わせて設計することができる。
例えば、X1としてSer、n=7とするLeuの配列、X2
してGly Ser Leuを選択すると、以下の配列: Met Ala Asn Lys Ser Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Gl
y Ser Leu Ala Ser Gly(配列番号1) を設計することができる。
【0012】また、X1としてLeu、n=9のLeuの配列、X
2としてPro Leu Alaを選択すると、以下の配列: Met Ala Asn Lys Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Le
u Leu Pro Leu Ala Ala Ser Gly(配列番号2) を設計することができる。本発明においては、上記配列
をシグナルペプチドとして好ましく使用することができ
る。但し、本発明は上記アミノ酸配列のペプチドに限定
されるものではない。
【0013】2.ペプチドの化学合成 本発明のペプチドの化学合成を行う場合は、ペプチド合
成の常法手段によって合成することができる。例えば、
アジド法、酸クロライド法、酸無水物法、混合酸無水物
法、DCC 法、活性エステル法、カルボイミダゾール法、
酸化還元法等が挙げられる。また、その合成は、固相合
成法及び液相合成法のいずれをも適用することができ
る。すなわち、本発明のペプチドを構成し得るアミノ酸
を縮合させ、生成物が保護基を有する場合は保護基を脱
離することにより目的とするペプチドが合成される。縮
合方法又は保護基の脱離方法については、公知のいずれ
の手法を用いてもよい(例えばBodanszky, M and M.A.
Ondetti, Peptide Synthesis, IntersciencePublisher
s, New York (1966)、Schroeder and Luebke, The Pept
ide, Academic Press, New York (1965)、泉屋信夫他,
ペプチド合成の基礎と実験, 丸善(1975)等を参照)。
【0014】反応後は、通常の精製法、例えば溶媒抽
出、蒸留、カラムクロマトグラフィー、液体クロマトグ
ラフィー、再結晶などを単独で又は適宜組み合わせて本
発明のペプチドを精製することができる。また、本発明
のペプチドは、C末端が通常カルボキシル(-COOH)基で
あるが、C末端がアミド(-CONH2)又はエステル(-COOR)で
あってもよい。ここで、エステルにおけるRとしては、
炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアル
キル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜12のア
ラルキル基などが挙げられる。
【0015】さらに、本発明のペプチドには、N末端の
アラニン残基のアミノ基が保護基で保護されているも
の、あるいは糖鎖が結合した糖ペプチドなどの複合ペプ
チド等も含まれる。精製後のペプチドの配列は、エドマ
ン分解法等の公知手法を用いて確認することができる。
通常は、自動アミノ酸分析装置により配列決定及び確認
が行われる。また、本発明のペプチドの生化学的、物理
化学的性質は、質量分析、核磁気共鳴、電気泳動、高速
液体クロマトグラフィー等により分析することができ
る。
【0016】3.遺伝子発現カセットの構築 本発明においては、本発明のペプチドをコードするDNA
にプロモーターを連結することにより遺伝子発現カセッ
トを得ることができる。 (1)本発明のペプチドをコードするDNAの取得 本発明のペプチドをコードするDNAは、本発明のペプチ
ドのアミノ酸配列をもとに設計された塩基配列を化学合
成することにより得ることができる。例えば、前記配列
番号1記載のアミノ酸配列に基づいて合成されたオリゴ
ヌクレオチドはATGGCTCGC(CTG)7CCCCTGGCCCTGGGC(配列
番号16)であり、配列番号2記載のアミノ酸配列に基づ
いて合成されたオリゴヌクレオチドはATGGCTCGC (CTG)
10CCCCTGGCCCTGGGC(配列番号17)である。但し、本発明
においては、上記塩基配列のオリゴヌクレオチドに限定
されるものではなく、縮重コドンを考慮して任意に設計
することができる。また、上記塩基配列に変異を導入
し、本発明のペプチドと実質的に同質の変異ペプチドを
作製することもできる。この場合は、部位特異的突然変
異誘発法(例えばMutant-K(宝酒造社)やMutant-G(宝酒
造社))などを用いて、Kunkel法や Gapped duplex法等
の公知手法又はこれに準ずる方法によりDNAに変異を導
入することができる。
【0017】(2)遺伝子発現カセットの作製 本発明の遺伝子発現カセットは、上記ペプチドをコード
するDNAとプロモーター遺伝子とを連結することにより
得ることができる。連結は、適当なリガーゼを用いて処
理すればよい。また、プロモーター遺伝子を含有する適
当なベクターに、上記ペプチドをコードするDNAを挿入
し、発現カセットを作製することもできる。ペプチドDN
A、プロモーター遺伝子等を挿入するためのベクター
は、宿主中で複製可能なものであれば特に限定されず、
例えば、プラスミド DNA、ファージ DNA等が挙げられ
る。プラスミドDNAは、大腸菌やアグロバクテリウムか
らアルカリ抽出法(Birnboim,H.C. & Doly,J.(1979) Nuc
leic acid Res 7: 1513)等により調製することができ
る。また、市販のプラスミドとして例えばpUC118(宝酒
造社製)、pUC119 (宝酒造社製)、pBluescript SK+ (S
tratagene 社製)、pGEM-T (Promega 社製)等を用いて
もよい。
【0018】ファージ DNAとしては、例えば M13mp18、
M13mp19 、M13tv18等が挙げられる。プロモーターとし
ては、例えばカリフラワーモザイクウイルス35S(CaMV3
5S)プロモーター(配列番号19)、リブロース二リン酸カ
ルボキシラーゼ(rbcS2)プロモーター(配列番号20)等が
挙げられる。これらのプロモーターは市販のもの(Stra
tagene社)により、あるいは既知配列をもとにPCR法で
調製することにより入手することができる。なお、上記
プロモーターは、いずれか一つのプロモーター単独でも
よく、複数のプロモーターを組み合わせてもよい(挿入
する位置の前後は問わない)。さらに、1種又は2種以上
のプロモーターを直列に(タンデムに)連結して用いる
ことができる。従って、例えばCaMV35Sプロモーター及
びrbcS2プロモーターを各々1個ずつ連結しても、両プロ
モーターを複数個ランダムに組み合わせて連結してもよ
い。本発明の遺伝子発現カセットは、本発明のペプチド
をコードするDNAの上流に、CaMV35Sプロモーター及びrb
cS2プロモーターを1個ずつ連結したものが好ましい。
【0019】ベクターにプロモーターを挿入するには、
精製されたプロモーターを適当な制限酵素で切断し、適
当なベクター DNAの制限酵素部位又はマルチクローニン
グサイトにプロモーターを挿入する。そして、リガーゼ
処理を行ってベクターとプロモーターとを連結する方法
などが採用される。
【0020】(3)発現用組換えベクターの作製 前記(2) のようにして作製された遺伝子発現カセット、
及び発現の目的遺伝子をベクターに挿入することによ
り、発現用組換えベクターを作製することができる。但
し、プロモーターを連結したベクターにペプチドをコー
ドするDNAを挿入して発現カセットを作製した場合は、
該発現カセットに発現の目的遺伝子が組み込むことによ
り組換えベクターを得ることができる。
【0021】発現の目的となる遺伝子は、本発明では特
に限定されるものではなく、クロレラに対して異種生物
由来の遺伝子(異種遺伝子)、他のクロレラ由来の遺伝
子(同種遺伝子)、又は一部若しくは全部を化学合成し
た遺伝子(合成遺伝子)などの任意の遺伝子が挙げられ
る。また、これらの遺伝子は何らかの機能を有するもの
であり、有用タンパク質を発現するものである。発現の
目的となる遺伝子は、上記遺伝子を保有するベクター又
は微生物から、通常のクローニング手法(例えばJ.Samb
rook,et al., Molecular cloning, Cold spring Harbo
r Laboratory Press, 1989)を用いて調製することがで
きる。
【0022】発現の目的となる遺伝子は、その遺伝子の
機能が発揮されるようにベクターに組み込まれることが
必要である。そこで、本発明の発現用組換えベクターに
は、本発明の遺伝子発現カセット及び上記目的遺伝子の
ほか、ターミネーター、薬物耐性遺伝子等を組み込んで
もよい。この場合、ターミネーターとしてはノパリン合
成酵素遺伝子NOSのターミネーター、SV40のターミネー
ター、TK(チミジンキナーゼ)のターミネーターなどが
挙げられ、薬物耐性遺伝子としてはカナマイシン/ネオ
マイシン耐性遺伝子、ハイグロマイシン耐性遺伝子、オ
ーレオバシジン耐性遺伝子などが挙げられる。これらの
遺伝子が発現することにより、それぞれの遺伝子に対応
する有用タンパク質が生産される。
【0023】4.形質転換体の作製 本発明の形質転換体は、上記発現用組換えベクターを、
目的遺伝子が発現し得るように宿主中に導入することに
より得ることができる。ここで、宿主としては、単細胞
藻類、例えばクロレラ(Chlorella vulgaris、Chlorell
a sorokiniana、Chlorella ellipsoidea等)が挙げられ
る。クロレラを宿主として用いる場合は、形質転換は、
当該ベクターをポリエチレングリコール法(PEG法)、
エレクトロポレーション法、アグロバクテリウムのバイ
ナリーベクター法又はパーティクルガン法等で導入し、
細胞培養する。この場合の培地として後述の従属栄養培
地が挙げられ、室温(24℃前後)で太陽光照射のもと培
養する。
【0024】但し、本発明においては、発現用組換えベ
クターを植物細胞に導入することもできる。導入法とし
ては、プロトプラスト法、PEG法、エレクトロポレーシ
ョン法、アグロバクテリウムのバイナリーベクター法又
はパーティクルガン法等が挙げられる。形質転換された
植物細胞の培養は、通常の植物培養用培地、例えばMS基
本培地(Murashige, T. & Skoog, F. (1962) Physiol. P
lant. 15: 473)、LS基本培地(Linsmaier, E. M. & Skoo
g, F. (1965) Physiol. Plant. 18: 100)、プロトプラ
スト培養培地(LS培地を改変したもの)等を用いて行うこ
とができる。培養方法は、通常の固体培養法でもよい
が、液体培養法を採用することが好ましい。
【0025】5.有用物質の生産 前記のようにして得られた発現用組換えベクターを保有
する形質転換体の培養物から、目的遺伝子の発現産物を
有用物質として生産することができる。ここで、目的遺
伝子の発現産物としてはヒト成長ホルモン、組織プラス
ミノーゲン活性化因子(t-PA)、各種サイトカイン(イ
ンターフェロン、インターロイキン1〜18、腫瘍壊死因
子等)などのタンパク質、プロテアーゼ、プレニルトラ
ンスフェラーゼなどの酵素が挙げられる。上記発現産物
が酵素である場合には、その酵素によって触媒される反
応産物又は中間体、例えばカロテノイド、トコフェロー
ルなどのビタミン又は生理活性物質等も、生産すること
ができる。
【0026】培養終了後、培養物より有用物質を採取す
るには、各物質の通常の精製手段を用いることができ
る。培養物とは、培養上清、培養細胞のいずれをも意味
する。培養細胞から有用物質を採取するには、セルラー
ゼ、ヘミセルラーゼ、プロテアーゼ等の酵素を用いた細
胞溶解処理、超音波破砕処理、磨砕処理等により細胞を
破壊する。次いで、濾過又は遠心分離等を用いて不溶物
を除去し、粗ポリペプチド溶液を得る。培養上清から有
用物質を採取するには、培養物を遠心分離した後、上清
をそのまま粗ポリペプチド溶液として用いるか、あるい
は適当に濃縮して粗ポリペプチド溶液とする。
【0027】上記粗ポリペプチド溶液からポリペプチド
をさらに精製するには、通常のタンパク質精製法を使用
することができる。例えば、硫安塩析法、イオン交換ク
ロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー、ゲルろ過
クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィ
ー、電気泳動法等を、単独又は適宜組み合わせることに
より行う。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。ただし、本発明は、これら実施例にその技術
的範囲が限定されるものではない。 〔実施例1〕発現カセットの構築 (1) DNA合成 配列番号1に示すアミノ酸配列及び配列番号2に示すア
ミノ酸配列をもとに、それぞれ配列番号16、配列番号17
に示すオリゴヌクレオチドを化学合成した。合成は、オ
リゴヌクレオチドの5'末端又は3'末端のいずれか一方に
ClaI制限部位を含むように設計した後、Applied Biosys
tems 394 DNA合成装置を用いて行った。コドン利用は、
クロレラのGCリッチコドン傾向を反映するように選択し
た。また、得られたオリゴヌクレオチドが目的の塩基配
列を有していることを、DNA配列解析(Applied Biosyst
ems 373 DNAシークエンサー)により確認した。
【0029】(2) プロモーター 本発明では、プロモーターとしてCaMV 35Sプロモーター
(配列番号19)及びrbcS2プロモーター(配列番号20)を用
いた。CaMV 35SプロモーターはプラスミドpBK-CMV(Stra
tagene)に含まれているものを用い、rbcS2プロモーター
(Chlamydomonasreinhardtii rbcS2プロモーター)は公
知のもの(Goldschmidt-Clermont,M. and Rahire,M.,
J. Mol. Biol. 191, 421-432(1986))を用いた。
【0030】(3) 発現の目的遺伝子 本実施例では、ヒト成長ホルモン遺伝子を目的遺伝子と
して使用した。ヒト成長ホルモン遺伝子のゲノムDNA
は、化学合成したヒト成長ホルモン遺伝子を含むプラス
ミドpGH-L9(Ikehara et al., 1984, Proc Natl Acad Sc
i USA 81:5956-5960)から調製した。
【0031】(4)発現ベクターの構築 発現ベクターは、pBK-CMVファージミド(Stratagene;真
核細胞内においてG418に耐性を付与するNeor/Kanr遺伝
子を有する)を用いて、Stemmerらの手法により構築した
(Stemmer, W.P.C. et al., Gene 164: 49-53, 1995)。
組換えヒト成長ホルモン(hGH)遺伝子をファージミドpBK
-CMV(配列番号21)のマルチクローニング部位のSmaI部位
に挿入し、NheIとSpeIで消化した後セルフライゲーショ
ンさせて、lacプロモーターを取り除いた。さらに、
ClaI部位を利用し、 (1)で合成した細胞外分泌シグナル
配列をhGH遺伝子のすぐ上流に挿入した。なお、ライゲ
ーション反応は、市販のキットを用いて行った(Toyobo
"Ligation high")。
【0032】上記プロモーター配列のいずれか一方又は
これらの組み合わせが含まれるように分泌シグナル配列
遺伝子のすぐ上流に挿入し、本発明の発現用組換えベク
ターを得た。hGH遺伝子のすぐ上流にシグナル配列を連
結し、シグナル配列の上流にrbcS2及びCaMVプロモータ
ーを連結したプラスミド(pCGH)の構築図を図1に示
す。
【0033】〔実施例3〕形質転換体の作製 (1) 宿主細胞の調製 本発明においては、高い増殖率を有する点(倍加時間約9
〜14時間)、酵素処理がしやすい点、及びタンパク質の
細胞外分泌性が基本的に高い点などの理由により、クロ
レラ・ソロキニアナ(Chlorella sorokiniana ATCC 2252
1)又はクロレラ・ブルガリス(Chlorella vulgaris C-2
7)を宿主として用いた。増殖培地として、混合栄養培地
又は従属栄養培地を用いた。混合栄養培地の組成は、10
mM NH4NO3, 50mMリン酸カリウム, 2mM MgSO4・7H2O, 0.
1mM CaCl2・2H2O, 8mM NaCl, 17.4mM 酢酸, 1ml/L Huntn
er's 溶液からなり、KOHでpHを6.8に調製した。従属栄
養培地の組成は、NH4NO3を5mMとした点、酢酸を2.5mMと
した点、そしてグルコースをオートクレーブ後5g/L添加
した点を除き、混合栄養培地の組成と同様である。
【0034】クロレラ細胞を、従属栄養的又は独立栄養
的に約1〜2×107/mlまで増殖させ、増殖後、クロレラを
下記(A)又は(B)の酵素で処理することにより細胞壁を除
去し、プロトプラストを調製した。すなわち、2×107
(培養液1〜3ml)のクロレラ細胞を15,000×gで5分の
遠心により回収し、細胞を、400μlの増殖培地及び600
μlの1Mマンニトール/ソルビトール(各0.5M) を含む
従属栄養培地中に懸濁した。37℃で一晩培養した後、細
胞をスイングアウト式ローター中600×gで5分の遠心に
より回収し、酵素溶液Aに移し、そして37℃で8時間保持
し、酵素溶液Bを添加した時点で細胞を37℃で一晩保持
し、プロトプラストを得た。
【0035】酵素溶液A:4%セルラーゼ(和光純薬工
業(Trichoderma viride由来)、2%マセラーゼ(Calb
iochem, Rhizopus由来)、4%ヘミセルラーゼ(シグマ
化学;Aspergillus niger由来)及び1%ペクチナーゼ
(Fluka Chemical Co., Mouldfungus由来) 酵素溶液B:4%ヘミセルラーゼ及び2%ドリセラーゼ
(協和発酵)
【0036】(2) ベクターの導入 クロレラ細胞を、600μlの増殖培地と400μlの1Mマン
ニトール/ソルビトールとの混合液で1回洗浄後、さらに
従属栄養増殖培地(グルコース含有)で1回洗浄した。
細胞をグルコース不含の増殖培地に懸濁し、そして45℃
で5分間熱ショックを与えた。一方、4.5%ジメチルスル
フォキシド(DMSO)、500μM クロロキン(chloroquin
e)、240mM CaCl2及び14mM MgSO4を含む溶液中に、実施
例2で調製した発現用組換えベクターを添加した。これ
を50mgの海砂(Sea Sand; 15-20mesh,ナカライテスク
社)及びクロレラ細胞とともにエッペンドルフチューブ
に添加し、エッペンドルフシェーカー上で15秒振盪し
た。31℃で1〜2時間インキュベートした後、2.25%のDMS
Oを含有する40%のポリエチレングリコール(PEG-6000)溶
液を添加し、細胞をさらに3〜4時間インキュベートし
た。増殖培地中に最終濃度1mg/mlでG418を含む溶液を選
択用薬剤として用い、これに細胞を添加した。2〜3日
後、培地の半分を除去し、500μg/mlのG418を含む増殖
培地を等量添加して培養し、形質転換体を得た。
【0037】〔実施例4〕タンパク質の発現 実施例3で得られた形質転換体を1〜3週間、室内の窓
際で培養し、得られた培養物を以下のhGH発現測定用試
料とした。 (1) ELISAによる検出 培養培地をサンプルとして取り出し、15,000×gで5分遠
心した。100μlの上清を96ウェルのELISAプレートにま
いた。プレートを37℃で一晩インキュベートした後、プ
レートをTBS(Tris buffered saline; pH7.0)で1回洗浄
し、1%のウシ血清アルブミン(BSA)を含むTBS中、37℃で
1時間インキュベートした。TBSで3回洗浄した後、ウサ
ギ抗ヒト成長ホルモン(サザンバイオテク/ロジーアソ
シエイツ社)を含むTBS/1% BSAで37℃、1時間インキュ
ベートした。プレートをTBSで3回洗浄し、TBS/1%BSAで
3,000倍に希釈したヤギ抗ウサギIgGアルカリフォスファ
ターゼコンジュゲート100μlを添加して37℃で1時間イ
ンキュベートした。プレートをTBSで2回、そして49mg/l
MgCl2を含むジエタノールアミンバッファーpH9.8で2回
洗浄した。ジエタノールアミンバッファー中100μlのパ
ラニトロフェニルリン酸二ナトリウム(和光純薬)を添
加し、室温で10分又は20分発色させた。ELISAプレート
スキャナーを用い、405nmでの吸光度を測定した。
【0038】結果を図2に示す。図2において、「hG
H」はhGH遺伝子のみを、「signal+hGH」はシグナルペプ
チド配列及びhGH遺伝子を、「CaMV+hGH」はCaMVプロモ
ーター及びhGHを、「CaMV+signal+hGH」はCaMVプロモー
ター、シグナルペプチド配列及びhGH遺伝子を、「rbcS+
signal+hGH」はrbcSプロモーター、シグナルペプチド配
列及びhGH遺伝子を、そして「CaMV+rbcS+signal+hGH」
はCaMVプロモーター、rbcSプロモーター、シグナルペプ
チド配列及びhGH遺伝子を含むベクターによって形質転
換されたクロレラにより生産されたhGH量を示す。本発
明の形質転換体(「CaMV+signal+hGH」、「rbcS+signal
+hGH」及び「CaMV+rbcS+signal+hGH」)は、効率よくタ
ンパク質を分泌することが分かった(収量は、それぞれ1
34.4ng/ml、109.4ng/ml、140.6ng/mlである(図
2)。)。
【0039】
【発明の効果】本発明により、シグナルペプチド、該ペ
プチドをコードするDNA、該DNAを含む遺伝子発現カセッ
ト、該カセットを含む組換えベクター、及び該ベクター
を含む形質転換体が提供される。本発明のペプチドは、
特に、クロレラにおいてタンパク質を発現及び分泌させ
ることができる点で有用である。
【0040】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> TOYOTA JIDOSHA KABUSIKI KAISHA <120> Signal peptide <130> P98-0746 <140> <141> <160> 21 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 18 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> modified amino acid sequence of consensus signal sequence of eucaryote <400> 1 Met Ala Asn Lys Ser Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Gly Ser Leu Ala 1 5 10 15 Ser Gly <210> 2 <211> 20 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> modified amino acid sequence of consensus signal sequence of eucaryote <400> 2 Met Ala Asn Lys Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Pro Leu 1 5 10 15 Ala Ala Ser Gly 20 <210> 3 <211> 5 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> partial amino acid sequence of the present signal peptide <400> 3 Met Ala Asn Lys Ser 1 5 <210> 4 <211> 5 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> partial amino acid sequence of the present signal peptide <400> 4 Met Ala Asn Lys Leu 1 5 <210> 5 <211> 5 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> partial amino acid sequence of
the present signal peptide <400> 5 Leu Leu Leu Leu Leu 1 5 <210> 6 <211> 6 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> partial amino acid sequence of the present signal peptide <400> 6 Leu Leu Leu Leu Leu Leu 1 5 <210> 7 <211> 7 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> partial amino acid sequence of the present signal peptide <400> 7 Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu 1 5 <210> 8 <211> 8 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> partial amino acid sequence of the present signal peptide <400> 8 Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu 1 5 <210> 9 <211> 9 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> partial amino acid sequence of the present signal peptide <400> 9 Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu 1 5 <210> 10 <211> 10 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> partial amino acid sequence of the present signal peptide <400> 10 Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu 1 5 10 <210> 11 <211> 11 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> partial amino acid sequence of the present signal peptide <400> 11 Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu 1 5 10 <210> 12 <211> 12 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> partial amino acid sequence of the present signal peptide <400> 12 Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu 1 5 10 <210> 13 <211> 13 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> partial amino acid sequence of the present signal peptide <400> 13 Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu 1 5 10 <210> 14 <211> 14 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> partial amino acid sequence of the present signal peptide <400> 14 Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu 1 5 10 <210> 15 <211> 15 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> partial amino acid sequence of the present signal peptide <400> 15 Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu 1 5 10 15 <210> 16 <211> 45 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> oligonucleotide designed based on the sequence of SEQ. ID NO. 1 <400> 16 atggctcgcc tgctgctgct gctgctgctg cccctggccc tgggc 45 <210> 17 <211> 54 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> oligonucleotide designed based on the sequence of SEQ. ID NO. 2 <400> 17 atggctcgcc tgctgctgct gctgctgctg ctgctgctgc ccctggccct gggc 54 <210> 18 <211> 19 <212> PRT <213> Chlorella sp. <400> 18 Met Ala Arg Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Pro Leu Ala 1 5 10 15 Ala Leu Gly <210> 19 <211> 590 <212> DNA <213> cauliflower mosaic virus promoter <400> 19 tagttattaa tagtaatcaa ttacggggtc attagttcat agcccatata tggagttccg 60 cgttacataa cttacggtaa atggcccgcc tggctgaccg cccaacgacc cccgcccatt 120 gacgtcaata atgacgtatg ttcccatagt aacgccaata gggactttcc attgacgtca 180 atgggtggag tatttacggt aaactgccca cttggcagta catcaagtgt atcatatgcc 240 aagtacgccc cctattgacg tcaatgacgg taaatggccc gcctggcatt atgcccagta 300 catgacctta tgggactttc ctacttggca gtacatctac gtattagtca tcgctattac 360 catggtgatg cggttttggc agtacatcaa tgggcgtgga tagcggtttg actcacgggg 420 atttccaagt ctccacccca ttgacgtcaa tgggagtttg ttttggcacc aaaatcaacg 480 ggactttcca aaatgtcgta acaactccgc cccattgacg caaatgggcg gtaggcgtgt 540 acggtgggag gtctatataa gcagagctgg tttagtgaac cgtcagatcc 590 <210> 20 <211> 307 <212> DNA <213> Chlamydomonas reinhardtii <400> 20 ttaatagcgt cgcgaacgtc ctgagaatgc aaagtgacta tcgtgcgcgt gcacccgtgc 60 cgcatcctca ctctgcgtgc aagcccggct tcccgggcgc gccagaagga gcgcagccaa 120 accaggatga tgtttgatgg ggtatttgag cacttgcaac ccttatccgg aagccccctg 180 gcccacaaag gctaggcgcc aatgcaagca gttcgcatgc agcccctgga gcggtgccct 240 cctgataaac cggccagggg gcctatgttc tttacttttt tacaagagaa gtcactcaac 300 atcttaa 307 <210> 21 <211> 4518 <212> DNA <213> pBKCMV phagemid <400> 21 cacctgacgc gccctgtagc ggcgcattaa gcgcggcggg tgtggtggtt acgcgcagcg 60 tgaccgctac acttgccagc gccctagcgc ccgctccttt cgctttcttc ccttcctttc 120 tcgccacgtt cgccggcttt ccccgtcaag ctctaaatcg ggggctccct ttagggttcc 180 gatttagtgc tttacggcac ctcgacccca aaaaacttga ttagggtgat ggttcacgta 240 gtgggccatc gccctgatag acggtttttc gccctttgac gttggagtcc acgttcttta 300 atagtggact cttgttccaa actggaacaa cactcaaccc tatctcggtc tattcttttg 360 atttataagg gattttgccg atttcggcct attggttaaa aaatgagctg atttaacaaa 420 aatttaacgc gaattttaac aaaatattaa cgcttacaat ttacgcgtta agatacattg 480 atgagtttgg acaaaccaca actagaatgc agtgaaaaaa atgctttatt tgtgaaattt 540 gtgatgctat tgctttattt gtaaccatta taagctgcaa taaacaagtt aacaacaaca 600 attgcattca ttttatgttt caggttcagg gggaggtgtg ggaggttttt taaagcaagt 660 aaaacctcta caaatgtggt atggctgatt atgatcatga acagactgtg aggactgagg 720 ggcctgaaat gagccttggg actgtgaatc taaaatacac aaacaattag aatcagtagt 780 ttaacacatt atacacttaa aaattggatc tccattcgcc attcaggctg cgcaactgtt 840 gggaagggcg atcggtgcgg gcctcttcgc tattacgcca gctggcgaaa gggggatgtg 900 ctgcaaggcg attaagttgg gtaacgccag ggttttccca gtcacgacgt tgtaaaacga 960 cggccagtga attgtaatac gactcactat agggcgaatt gggtacactt acctggtacc 1020 ccacccgggt ggaaaatcga tgggcccgcg gccgctctag aagtactctc gagaagcttt 1080 ttgaattctt tggatccact agtgtcgacc tgcaggcgcg cgagctccag cttttgttcc 1140 ctttagtgag ggttaatttc gagcttggcg taatcaaggt catagctgtt tcctgtgtga 1200 aattgttatc cgctcacaat tccacacaat atacgagccg gaagtataaa gtgtaaagcc 1260 tggggtgcct aatgagtgag ctaactcaca gtaattgcgg ctagcggatc tgacggttca 1320 ctaaaccagc tctgcttata tagacctccc accgtacacg cctaccgccc atttgcgtca 1380 atggggcgga gttgttacga cattttggaa agtcccgttg attttggtgc caaaacaaac 1440 tcccattgac gtcaatgggg tggagacttg gaaatccccg tgagtcaaac cgctatccac 1500 gcccattgat gtactgccaa aaccgcatca ccatggtaat agcgatgact aatacgtaga 1560 tgtactgcca agtaggaaag tcccataagg tcatgtactg ggcataatgc caggcgggcc 1620 atttaccgtc attgacgtca atagggggcg tacttggcat atgatacact tgatgtactg 1680 ccaagtgggc agtttaccgt aaatactcca cccattgacg tcaatggaaa gtccctattg 1740 gcgttactat gggaacatac gtcattattg acgtcaatgg gcgggggtcg ttgggcggtc 1800 agccaggcgg gccatttacc gtaagttatg taacgcggaa ctccatatat gggctatgaa 1860 ctaatgaccc cgtaattgat tactattaat aactaatgca tggcggtaat acggttatcc 1920 acagaatcag gggataacgc aggaaagaac atgtgagcaa aaggccagca aaaggccagg 1980 aaccgtaaaa aggccgcgtt gctggcgttt ttccataggc tccgcccccc tgacgagcat 2040 cacaaaaatc gacgctcaag tcagaggtgg cgaaacccga caggactata aagataccag 2100 gcgtttcccc ctggaagctc cctcgtgcgc tctcctgttc cgaccctgcc gcttaccgga 2160 tacctgtccg cctttctccc ttcgggaagc gtggcgcttt ctcatagctc acgctgtagg 2220 tatctcagtt cggtgtaggt cgttcgctcc aagctgggct gtgtgcacga accccccgtt 2280 cagcccgacc gctgcgcctt atccggtaac tatcgtcttg agtccaaccc ggtaagacac 2340 gacttatcgc cactggcagc agccactggt aacaggatta gcagagcgag gtatgtaggc 2400 ggtgctacag agttcttgaa gtggtggcct aactacggct acactagaag gacagtattt 2460 ggtatctgcg ctctgctgaa gccagttacc ttcggaaaaa gagttggtag ctcttgatcc 2520 ggcaaacaaa ccaccgctgg tagcggtggt ttttttgttt gcaagcagca gattacgcgc 2580 agaaaaaaag gatctcaaga agatcctttg atcttttcta cggggtctga cgctcagtgg 2640 aacgaaaact cacgttaagg gattttggtc atgagattat caaaaaggat cttcacctag 2700 atccttttaa attaaaaatg aagttttaaa tcaatctaaa gtatatatga gtaacctgag 2760 gctatggcag ggcctgccgc cccgacgttg gctgcgagcc ctgggccttc acccgaactt 2820 ggggggtggg gtggggaaaa ggaagaaacg cgggcgtatt ggccccaatg gggtctcggt 2880 ggggtatcga cagagtgcca gccctgggac cgaaccccgc gtttatgaac aaacgaccca 2940 acaccgtgcg ttttattctg tctttttatt gccgtcatag cgcgggttcc ttccggtatt 3000 gtctccttcc gtgtttcagt tagcctcccc ctagggtggg cgaagaactc cagcatgaga 3060 tccccgcgct ggaggatcat ccagccggcg tcccggaaaa cgattccgaa gcccaacctt 3120 tcatagaagg cggcggtgga atcgaaatct cgtgatggca ggttgggcgt cgcttggtcg 3180 gtcatttcga accccagagt cccgctcaga agaactcgtc aagaaggcga tagaaggcga 3240 tgcgctgcga atcgggagcg gcgataccgt aaagcacgag gaagcggtca gcccattcgc 3300 cgccaagctc ttcagcaata tcacgggtag ccaacgctat gtcctgatag cggtccgcca 3360 cacccagccg gccacagtcg atgaatccag aaaagcggcc attttccacc atgatattcg 3420 gcaagcaggc atcgccatgg gtcacgacga gatcctcgcc gtcgggcatg ctcgccttga 3480 gcctggcgaa cagttcggct ggcgcgagcc cctgatgctc ttcgtccaga tcatcctgat 3540 cgacaagacc ggcttccatc cgagtacgtg ctcgctcgat gcgatgtttc gcttggtggt 3600 cgaatgggca ggtagccgga tcaagcgtat gcagccgccg cattgcatca gccatgatgg 3660 atactttctc ggcaggagca aggtgagatg acaggagatc ctgccccggc acttcgccca 3720 atagcagcca gtcccttccc gcttcagtga caacgtcgag cacagctgcg caaggaacgc 3780 ccgtcgtggc cagccacgat agccgcgctg cctcgtcttg cagttcattc agggcaccgg 3840 acaggtcggt cttgacaaaa agaaccgggc gcccctgcgc tgacagccgg aacacggcgg 3900 catcagagca gccgattgtc tgttgtgccc agtcatagcc gaatagcctc tccacccaag 3960 cggccggaga acctgcgtgc aatccatctt gttcaatcat gcgaaacgat cctcatcctg 4020 tctcttgatc gatctttgca aaagcctagg cctccaaaaa agcctcctca ctacttctgg 4080 aatagctcag aggccgaggc ggcctcggcc tctgcataaa taaaaaaaat tagtcagcca 4140 tggggcggag aatgggcgga actgggcgga gttaggggcg ggatgggcgg agttaggggc 4200 gggactatgg ttgctgacta attgagatgc atgctttgca tacttctgcc tgctggggag 4260 cctggggact ttccacacct ggttgctgac taattgagat gcatgctttg catacttctg 4320 cctgctgggg agcctgggga ctttccacac cctaactgac acacattcca cagctggttc 4380 tttccgcctc aggactcttc ctttttcaat attattgaag catttatcag ggttattgtc 4440 tcatgagcgg atacatattt gaatgtattt agaaaaataa acaaataggg gttccgcgca 4500 catttccccg aaagtgc 4518
【0041】
【配列表フリーテキスト】配列番号1:真核生物のコン
センサスシグナル配列を改変したアミノ酸配列。 配列番号2:真核生物のコンセンサスシグナル配列を改
変したアミノ酸配列。 配列番号3:本発明のシグナルペプチドの部分アミノ酸
配列。 配列番号4:本発明のシグナルペプチドの部分アミノ酸
配列。 配列番号5:本発明のシグナルペプチドの部分アミノ酸
配列。
【0042】配列番号6:本発明のシグナルペプチドの
部分アミノ酸配列。 配列番号7:本発明のシグナルペプチドの部分アミノ酸
配列。 配列番号8:本発明のシグナルペプチドの部分アミノ酸
配列。 配列番号9:本発明のシグナルペプチドの部分アミノ酸
配列。 配列番号10:本発明のシグナルペプチドの部分アミノ酸
配列。
【0043】配列番号11:本発明のシグナルペプチドの
部分アミノ酸配列。 配列番号12:本発明のシグナルペプチドの部分アミノ酸
配列。 配列番号13:本発明のシグナルペプチドの部分アミノ酸
配列。 配列番号14:本発明のシグナルペプチドの部分アミノ酸
配列。
【0044】配列番号15:本発明のシグナルペプチドの
部分アミノ酸配列。 配列番号16:配列番号1に示すアミノ酸配列に基づいて
設計したオリゴヌクレオチド。 配列番号17:配列番号2に示すアミノ酸配列に基づいて
設計したオリゴヌクレオチド。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラスミドpCGHの構築図である。
【図2】ヒト成長ホルモンの発現試験結果を示す図であ
る。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式I: Met Ala Asn Lys -X1−(Leu)n−X2−Ala Ser Gly (I) (X1はSer又はLeuを表し、nは5〜15の整数を表し、X
    2はGly Ser Leu又はProLeu Alaを表す。)に示されるア
    ミノ酸配列を含むペプチド。
  2. 【請求項2】 配列番号1又は2に示されるアミノ酸配列
    を含むペプチド。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のペプチドをコード
    するDNA。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のDNAにプロモーターが連結
    された遺伝子発現カセット。
  5. 【請求項5】 プロモーターが、カリフラワーモザイク
    ウイルス35Sプロモーター及び/又はリブロース二リン
    酸カルボキシラーゼS2プロモーターである請求項4記載
    の遺伝子発現カセット。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の遺伝子発現カセット及び
    発現の目的遺伝子を含有する組換えベクター。
  7. 【請求項7】目的遺伝子がヒト成長ホルモン遺伝子であ
    る請求項6記載の組換えベクター。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7記載の組換えベクターを
    含む形質転換体。
  9. 【請求項9】 形質転換体が形質転換クロレラである請
    求項8記載の形質転換体。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9記載の形質転換体を培
    養し、得られる培養物から遺伝子の発現産物を採取する
    ことを特徴とする前記発現産物の製造方法。
  11. 【請求項11】 発現産物がヒト成長ホルモンである請
    求項10記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項7記載の組換えベクターをクロ
    レラに導入することを特徴とするクロレラの形質転換方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005538721A (ja) * 2002-09-16 2005-12-22 アドバンスド バイオニュートリション コーポレーション 受動免疫のための蛋白質およびペプチド発現

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JP4731907B2 (ja) * 2002-09-16 2011-07-27 アドバンスド バイオニュートリション コーポレーション 受動免疫のための蛋白質およびペプチド発現

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