JP2000354162A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

Info

Publication number
JP2000354162A
JP2000354162A JP11163014A JP16301499A JP2000354162A JP 2000354162 A JP2000354162 A JP 2000354162A JP 11163014 A JP11163014 A JP 11163014A JP 16301499 A JP16301499 A JP 16301499A JP 2000354162 A JP2000354162 A JP 2000354162A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
filter
area
processing
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11163014A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3679273B2 (ja
Inventor
Toyohisa Matsuda
豊久 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP16301499A priority Critical patent/JP3679273B2/ja
Publication of JP2000354162A publication Critical patent/JP2000354162A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3679273B2 publication Critical patent/JP3679273B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
  • Editing Of Facsimile Originals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画質を向上させるためのフィルタ処理におけ
るフィルタの選択精度を高め、画像の種類に応じた適切
なフィルタ処理を施し、かつ処理速度を向上させる。 【解決手段】 入力画像は直交変換手段20によって周
波数成分が抽出される。第1領域分離手段21では、入
力画像の輝度分布に基づいて領域分離を行う。第2領域
分離手段22は、直交変換手段20によって抽出された
周波数成分に対して、領域分離処理を行う。フィルタ選
択処理手段23は、第1領域分離手段21および第2領
域分離手段22からの分離結果に基づいて、フィルタ処
理手段4でフィルタ処理を施すフィルタを選択する。フ
ィルタ処理手段4でフィルタ処理された周波数成分は、
解像度変換手段5で解像度の変換が行われ、逆直交変換
手段25で画像データに逆変換される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像の入出力を行
う装置に搭載されて、高画質を得るために用いられる画
像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、スキャナ、複写機、ファクシ
ミリ装置、プリンタ等の画像入出力を行う装置では、画
質の向上を図るために各種フィルタ処理を施す画像処理
装置が搭載されている。入出力される画像が文字や網点
などの場合には、それぞれの画像の性質に適合したフィ
ルタ処理を選択して実行することにより、画質の改善を
図ることができる。
【0003】従来の画像処理では、画質向上のために注
目画素とその周辺画素との濃度差等から1画素毎に注目
して領域を判定し、その判定結果を基に、強調フィル
タ、平滑化フィルタ等のデジタルフィルタ処理を選択し
て実行し、その後、最近隣補間法、直線補間法、3次元
畳込み補間法等に代表される空間的補間法を用いて、解
像度変換を行うことが一般的に行われている。特開平6
−176144、特開平6−133160および特開平
6−303425には、Discrete CosineTransformから
DCTと略称される離散コサイン変換などの直交変換を
用いて周波数成分を抽出し、その周波数成分の分布から
領域分離処理を行うようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来からの離散コサイ
ン変換(DCT)を用いる領域分離法では、文字と線数
の低い網点との間の判定を誤りやすく、フィルタの選択
を適切に行うことができず、画質の向上を図ることが困
難である。また、一般的な領域分離では、文字、網点あ
るいは写真といった大まかな判定しかできないので、網
点の線数などによってフィルタ処理を変更することは困
難である。このため、画像の種類に応じた適切なフィル
タ処理を選択することができず、画質の向上を充分に行
うことができない。
【0005】本発明の目的は、入力画像の領域分割を適
切に行い、領域に応じた適切なフィルタ処理を施して画
質を向上させることができる画像処理装置を提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、入力される画
像データに対して、高画質を得るための画像処理を施す
画像処理装置において、画像データで表される入力画像
を、予め定める大きさの領域に分割し、各領域に対して
入力画像の周波数成分を抽出する直交変換手段と、入力
画像での輝度分布に基づいて、該領域を分離する第1領
域分離手段と、直交変換手段によって抽出される入力画
像の周波数成分の分布を基に、該領域を分離する第2領
域分離手段と、第1領域分離手段および第2領域分離手
段による分離結果に基づいて、分離された領域に対して
フィルタ処理を施すためのフィルタを選択するフィルタ
選択手段と、入力画像を周波数成分に変換した画像デー
タに対し、フィルタ選択手段によって選択されたフィル
タ処理を施すフィルタ処理手段と、フィルタ処理手段に
よってフィルタ処理された周波数成分を画像領域に戻す
逆直交変換手段とを含むことを特徴とする画像処理装置
である。
【0007】本発明に従えば、入力画像を表す画像デー
タを直交変換手段によって予め定める大きさの領域に分
割し、各領域に対して入力画像の周波数成分を抽出す
る。第1領域分離手段は、入力画像での輝度分布に基づ
いて、領域を分離する。第2領域分離手段は、直交変換
手段によって抽出される周波数成分の分布を基に、領域
を分離する。フィルタ選択手段は、第1領域分離手段お
よび第2領域分離手段による分離結果に基づいて、フィ
ルタ処理を施すためのフィルタを選択する。フィルタ処
理手段では、直交変換手段によって変換された入力画像
の周波数成分に対して、フィルタ選択手段によって選択
されたフィルタ処理を施す。フィルタ処理された周波数
成分は、逆直交変換手段によって画像領域に戻される。
周波数成分に対してフィルタ処理を施すので、演算量を
低減することができる。入力画像を第1領域分離手段お
よび第2領域分離手段の分離結果に基づいて選択される
フィルタ処理を施すので、入力画像に応じた適切なフィ
ルタ処理を施すことができ、画像に適したフィルタ処理
の選択で、画質の向上を図ることができる。
【0008】また本発明は、前記フィルタ処理手段によ
るフィルタ処理後の周波数成分を基に、解像度変換処理
を行う解像度変換手段をさらに含み、前記逆直交変換手
段は、解像度変換手段による解像度変換処理後の周波数
成分を画像領域に戻す逆直交変換を行うことを特徴とす
る。
【0009】本発明に従えば、フィルタ処理後の周波数
成分を基に解像度変換手段が解像度変換処理を行い、解
像度変換処理後の周波数成分を逆直交変換手段によって
画像領域に戻すので、フィルタ処理によって画質を向上
させた状態で解像度を変換し、画質が向上しかつ解像度
が変換された画像を得ることができる。
【0010】また本発明で前記直交変換手段および前記
逆直交変換手段は、離散コサイン変換および逆離散コサ
イン変換をそれぞれ用いることを特徴とする。
【0011】本発明に従えば、直交変換手段では、直交
変換として離散コサイン変換を用い、逆直交変換手段で
は逆直交変換として逆離散コサイン変換を用いるので、
的確に画像の周波数成分を抽出することができる。
【0012】また本発明で前記第1領域分離手段は、前
記予め定める大きさとして、画像データの2次元配列を
整数値NでN×Nの領域に分離し、各領域内で網点パタ
ーン検出を行い、線数の低い網点を検出して、N×N画
像毎に領域分離することを特徴とする。
【0013】本発明に従えば、入力画像をN×Nの領域
に分離して、各領域内で網点パターン検出を行い、線数
の低い網点を検出して、N×N画像毎に領域分離するの
で、1画素毎に注目した領域分離と比較して、領域分離
のための処理量を軽減することができる。
【0014】また本発明で前記第2領域分離手段は、文
字および網点の周波数成分の分布に基づいて領域を分離
することを特徴とする。
【0015】本発明に従えば、第2領域分離手段では、
文字および網点の周波数成分の分布に基づいて領域を分
離するので、誤判定を起こしやすい画像に対して、的確
に領域を判定して分離することができ、網点の線数や文
字の大きさを知ることが可能となる。
【0016】また本発明で前記フィルタ処理手段は、フ
ィルタ選択手段によって選択されたフィルタに応じて、
前記フィルタ処理を行う領域を変更することを特徴とす
る。
【0017】本発明に従えば、フィルタ選択手段によっ
て選択されるフィルタ処理に応じて、フィルタ処理を行
う領域を変更するので、各フィルタ処理に必要なだけの
領域に変更することによって、フィルタ処理に必要な処
理量を低減することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態と
しての画像処理装置を含む複写機の概略的な電気的構成
を示す。入力画像は、スキャナ1によって読込まれ、図
示を省略しているA/D変換器によって、多値の入力画
像データに変換される。多値の入力画像データは、γ補
正手段2によって階調再現性が高められ、領域分離手段
3によって文字、網点あるいは写真といった領域が判定
される。領域の判定結果を基に、フィルタ処理手段4お
よび解像度変換手段5によって画質の向上と解像度の変
換とを行い、中間調処理手段6によって2値化し、プリ
ンタ7で画像として出力する。このような構成のうち、
γ補正手段2から中間調処理手段6までの部分が、本実
施形態としての画像処理装置10に該当する。画像処理
装置10は、マイクロコンピュータやデジタル信号プロ
セッサ(DSP)のプログラム処理によって実現され
る。
【0019】図2は、図1に示す画像処理手段10の主
要部である領域分離手段3、フィルタ処理手段4および
解像度変換手段5に関連する構成を示す。領域分離手段
13には、直交変換手段20、第1領域分離手段21、
第2領域分離手段22およびフィルタ選択処理手段23
が含まれる。解像度変換手段5には、解像度変換処理手
段24および逆直交変換手段25が含まれる。
【0020】直交変換手段20は、文字と網点とが混在
する画像に対して、入力された多値画像からN×Nの入
力画像データに注目し、図3に示すようにN×Nの画像
領域30からN×Nの周波数成分31を得る。Nは整数
であり、N=8の場合を図示する。周波数成分31で
は、左上が直流(DC)成分を表す。ただし後述する図
5以降では、周波数成分を左下が直流成分を表すように
して示す。第1領域分離手段21によって画像領域30
に対する領域の判定を行い、さらにN×Nの周波数成分
31の周波数成分分布を基に、第2領域分離手段22に
よって領域を判定する。フィルタ選択手段23は、第1
領域分離手段21および第2領域分離手段22の結果を
基に、フィルタの選択を行う。フィルタ処理手段4は、
フィルタ選択処理手段23によってフィルタ処理を施す
フィルタを選択する。フィルタ処理手段5は、選択され
たフィルタを用いてN×N周波数成分31に対応したフ
ィルタ処理を行い、フィルタ処理を施したN×N周波数
成分が得られる。解像度変換手段6は、フィルタ処理を
施したN×N周波数成分をmN×mN周波数成分に拡張
し、逆直交変換手段25によってmN×mNの画像出力
を得ることができる。
【0021】直交変換手段20では、たとえば離散コサ
イン変換を行って入力画像から周波数成分を抽出する。
このときの離散コサイン変換は、次の第1式に従って行
われる。
【0022】
【数1】
【0023】ここでx(m,n)は入力画像を表し、X
(u,v)は周波数成分を表す。また、C(u),C
(v)の値は、u,vが0のときに1/√2であり、他
の場合は1である。すなわち次の第2式を満たす。
【0024】
【数2】
【0025】また、逆離散コサイン変換は、次の第3式
に従って行う。
【0026】
【数3】
【0027】次に、N×N入力画像に対する第1領域分
離手段21での領域分離処理は、N×N入力画像から網
点パターンを検出することによって行う。先ず、N×N
入力画像の輝度値をPレベルに量子化し、レベルが同じ
でかつ規定サイズ内の画素の集合を全て検出する。
【0028】図4は、N=8およびP=5のときの網点
パターン検出処理例を示す。ここでは規定サイズを2×
2以上、かつ3×3より小さいものとしている。主走査
線方向を図4の右向きとし、副走査線方向を図4の下向
きに設定する。注目画素40について、走査に従って移
動させると、白抜き矢印で示した方向については先に検
出処理の対象となっているはずであるので、画素集合と
しての重複を避けるために黒矢印方向で示す4方向に対
する調査を行う。黒矢印で示す4方向で、注目画素40
と同じ輝度レベルで規定サイズ内に存在する画素の集合
を全て検出すると、図4の場合には斜線を施して示すレ
ベルの画素集合41,42,43が3個検出される。検
出される画素集合中に、互いに一致または包括される画
素集合41,42,43が、所定の閾値T個以上あると
きにそれを網点パターンとし、網点と判定する。この場
合、画素集合41,42は2×2の4画素から形成され
互いに一致し、また画素集合43には包括される。網点
と判定される以外の場合には文字と判定する。このと
き、前述の規定サイズは入力解像度によって、または所
定の閾値TはN×Nのサイズによって決定される。この
ようにすると、N×Nの領域毎に線数の低い網点と文字
との領域分離を行うことができる。
【0029】図5、図6、図7および図8は、第2領域
分離手段22において、たとえば入力解像度300dp
iとしたときの65線、133線および200線の網点
と、文字についての周波数成分分布の位置をそれぞれ示
す。すなわち、図5、図6および図7に示す網点では、
対角線方向に間隔をあけて周波数成分が分布しているこ
とが判る。図8に示す文字に対しては、対角線方向の周
波数成分分布はなく、主走査線方向および副走査線方向
に連続した分布となっていることが判る。
【0030】図9は、第2領域分離手段22における領
域分離処理の手順を示す。ステップS0で初期設定とし
て、パラメータh1、v1、n1、h2、v2、n2が
それぞれ初期値に設定される。このうちパラメータh
2、v2、n2にはN−1が設定される。h1、v1お
よびn1は、図10に示すような値に設定する。Hは主
走査線方向、Vは副走査線方向、Nは対角線方向を示
す。パラメータh1,v1,n1は、直流成分およびそ
の近辺の領域の境界線についての値DCh,DCv,D
Cnにそれぞれ設定する。
【0031】図9のステップS1では、図11に示すよ
うにパラメータh1,h2からH範囲が指定され、v
1,v2からV範囲が指定され、n1,n2からN範囲
が指定される。図12は、H範囲の指定の手順を示す。
V範囲およびN範囲に対しても同様に指定を行う。図1
2については後で説明する。
【0032】図9のステップS2では、H、VおよびN
範囲が全て指定不可能であるか否かを判断する。全て指
定不可能ではないと判断されるときには、ステップS3
で、指定可能な範囲についてmaxH,maxV,ma
xN,Hpos,Vpos,Nposを検出する。ステ
ップS4では、maxN>maxH+offset1で
あるかまたはmaxN>maxV+offset1であ
るか否かを判断する。なおoffset1は、ステップ
S4で定まらない範囲を定めるために用いる。いずれの
不等式も成り立たないと判断されるときには、ステップ
S5で、maxH>maxN+offset2かつma
xV>maxV+offset2であるか否かを判断す
る。なおoffset2は、ステップS5で定まらない
範囲を定めるために用いる。ステップS2でH,V,N
範囲全て指定不可能であると判断されるときには、ステ
ップS6でフィルタ処理を行わないと判断する。ステッ
プS4で、いずれの不等式かが成り立つと判断されると
きには、ステップS7で網点領域であると判断する。ス
テップS5で両方の不等式が成り立つと判断されるとき
には、ステップS8で文字領域であると判断する。ステ
ップS5でいずれかの不等式が成り立たないと判断され
るときには、ステップS9でError信号出力を行
う。H範囲、V範囲またはN範囲のいずれかにおいて範
囲指定が可能であれば、それぞれ指定可能な範囲に対し
てのみ最大値を検出し、それぞれmaxH,maxV,
maxNとする。このとき範囲指定が不可能とされた範
囲に対しては、最大値の検出を行わない。また最大値と
なる座標をHpos,Vpos,Nposとする。ma
xNがmaxHやmaxVより充分大きいときには網点
領域と判定する。maxHもしくはmaxVがmaxN
より充分大きいときには文字領域と判定する。これ以外
のときにはErrorとする。領域判定結果およびh
1,h2,v1,v2,n1,n2,Hpos,Vpo
s,Nposをフィルタ選択処理手段23に出力する。
【0033】フィルタ選択処理手段23は、網点領域で
あればmaxNとなる成分の座標Npos、およびN方
向近辺の指定範囲n1,n2から文字領域であればma
xHおよびmaxVとなる成分の座標Hpos,Vpo
s、およびH,V方向の指定範囲h1,h2,v1,v
2から図5、図6、図7および図8の周波数成分分布例
を基にしたテーブルデータに対応するフィルタ処理を選
択する。また第2領域分離手段22の領域分離結果がE
rrorであれば、第1領域分離手段21の結果を基に
フィルタの選択を行う。
【0034】図12は、図9のステップS2でのH方向
の範囲指定の動作手順を示す。ステップS10では、パ
ラメータh1にDCh、パラメータh2にh2−1を設
定する。ステップS11では、パラメータh1,h2を
比較し、h1>h2であるか否かを判断するh1>h2
でないと判断されるときには、H方向に対して、X
[0][h1]とX[0][h2]と閾値Thとの大小
比較をステップS12およびステップS13でそれぞれ
行う。なお、X[0][h1]やX[0][h2]は、
第1式のX(u,v)を使用すれば、X(0,h1)、
X(0,h2)と表すことができる。すなわち、X
(u,v)=X[u][v]である。ステップS12
で、閾値ThよりもX[0][h1]の方が小さいと判
断されるときには、ステップS14でパラメータh1の
値を1増加させ、ステップS11に戻る。ステップS1
3でX[0][h2]が閾値Thより小さいと判断され
るときには、ステップS15でパラメータh2を1だけ
小さくしてステップS11に戻る。ステップS12およ
びステップS13でともに条件が満足されないときに
は、ステップS16でH範囲の決定を行う。ステップS
11で、h1>h2となるときには、ステップS17で
H範囲を指定することができないと判断し、maxH=
0とする。
【0035】図13、図14、図15および図16は、
65線、133線、200線の網点と文字とに応じたフ
ィルタ処理を行った例を示す。ただし、各図中の0はフ
ィルタ処理を行わずに0を挿入した部分を示し、また斜
線で塗り潰した部分がフィルタ処理を行った領域に相当
する。フィルタ処理をF、周波数成分をX、フィルタ処
理後の周波数成分をXFとすると、フィルタ処理は次の
第4式のように行われる。 XF(i,j)= F(i,j)×X(i,j) …(4) ただし、0≦i,j<Nをi,jは満たし、かつ選択され
たフィルタ処理範囲内の値とする。このようにして、分
布範囲を考慮したフィルタ処理を行うことができる。
【0036】図17は、図1の解像度変換手段5による
m倍処理の例を示す。図中の0は0を挿入する領域を示
し、斜線による塗り潰し部分はフィルタ処理後の周波数
成分に相当する領域を示す。mN×mNに拡張された周
波数成分に逆直交変換手段25が逆直交変換を施すこと
によって、mN×mNに解像度が変換処理された出力画
像を得ることができる。
【0037】以上説明したように、本実施形態では画像
を指定サイズであるN×Nの大きさに分割し、直交変換
を行うことによって抽出する周波数成分から、領域分
離、フィルタ演算処理および解像度変換を行うことによ
って、高精度な出力画像を得ることができる。すなわ
ち、フィルタ処理を周波数成分に対して行うことができ
るので、規定サイズN×Nの入力画像に対して、N2
畳込み演算ではなく、N2回の積算によってフィルタ処
理結果を求めることができ、空間周波数フィルタ処理に
比べて処理速度を向上させることができる。ただし、こ
こではグレースケールに限定して説明しているけれど
も、カラーの画像に対しても、たとえば色変換を行い、
L,a,bの成分に変換して、L成分について本実施形
態と同様に画像処理を施すことによって、精度の良い出
力画像を得ることができる。また、直交変換手段20お
よび逆直交変換手段25では、直交変換として離散コサ
イン変換を用いているけれども、その他にアダマール
(Hadamard)変換などを用いても同様に処理することが
可能である。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、画像の輝
度データに基づいて領域分離を行う第1領域分離手段
と、画像を周波数領域に変換して領域分離を行う第2領
域分離手段とのそれぞれ領域分離を行い、両方の領域分
離結果に基づいて入力画像のフィルタ処理を選択するの
で、精度の良い領域分離を行って、画像に適したフィル
タ処理を行うことができる。また入力画像は周波数成分
に変換してフィルタ処理を行うので、フィルタ処理の演
算量を軽減することができる。
【0039】また本発明によれば、解像度変換処理を、
フィルタ処理後の周波数成分に対して行うので、フィル
タ処理によって画質が向上した状態で解像度の変更も行
うことができる。
【0040】また本発明によれば、直交変換手段による
画像領域から周波数成分への変換と、逆直交変換手段に
よる周波数成分から画像領域への変換とを離散コサイン
変換と逆離散コサイン変換とを用いてそれぞれ行うの
で、的確な周波数成分の抽出と、画像領域への戻しとを
それぞれ行うので、画像領域から周波数成分への的確な
抽出と、周波数成分から画像領域への戻しとを的確に行
うことができる。
【0041】また本発明によれば、N×Nの領域で、線
数の低い網点を検出し、N×N画像毎に分離することが
できる。分離したN×Nの大きさの画像毎に領域分離を
行うので、領域分離に要する処理量を軽減することがで
きる。
【0042】また本発明によれば、第2領域分離手段で
は文字および網点の周波数成分の分布に基づいて領域の
分離を行うので、誤判定を起こしやすい文字と網点との
周波数成分の分布に基づいて適切に領域を分離すること
ができ、また網点の線数や文字の大きさなどについても
知ることが可能となる。
【0043】また本発明によれば、フィルタ選択手段に
よって選択されるフィルタ処理に応じてフィルタ処理手
段での処理の対象となる領域を、選択されたフィルタ処
理に応じて変更するので、フィルタ処理量を軽減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の画像処理装置10の概
略的な構成を示すブロック図である。
【図2】図1の画像処理装置10の主要部分の構成を示
すブロック図である。
【図3】図2の直交変換手段20が画像領域30から離
散コサイン変換で抽出する周波数成分の関係を示す図で
ある。
【図4】図2の第1領域分離手段21による領域分離の
考え方を示す図である。
【図5】図2の第2領域分離手段22で入力解像度30
0dpiのときの65線の網点に対する周波数成分分布
を示す図である。
【図6】図2の第2領域分離手段22で入力解像度30
0dpiのときの133線の網点に対する周波数成分分
布を示す図である。
【図7】図2の第2領域分離手段22で入力解像度30
0dpiのときの200線の網点に対する周波数成分分
布を示す図である。
【図8】図2の第2領域分離手段22で入力解像度30
0dpiのときの文字についての周波数成分分布の例を
示す図である。
【図9】図2の第2領域分離手段22が、図5〜図8に
示す周波数成分分布の特徴を利用して行う領域分離の手
順を示すフローチャートである。
【図10】図9のステップS0で初期設定するパラメー
タの例を示す図である。
【図11】図9のステップS1でH方向、V方向および
N方向に範囲を指定する例を示す図である。
【図12】図9のステップS1でのH方向の範囲指定の
手順を示すフローチャートである。
【図13】図2のフィルタ選択処理手段23で、65線
の反転領域に対して選択されるフィルタを用いてフィル
タ処理手段4がフィルタ処理を行った例を示す図であ
る。
【図14】図2のフィルタ選択処理手段23で、133
線の反転領域に対して選択されるフィルタを用いてフィ
ルタ処理手段4がフィルタ処理を行った例を示す図であ
る。
【図15】図2のフィルタ選択処理手段23で、200
線の反転領域に対して選択されるフィルタを用いてフィ
ルタ処理手段4がフィルタ処理を行った例を示す図であ
る。
【図16】図2のフィルタ選択処理手段23が文字に応
じたフィルタを選択して、フィルタ処理手段4によるフ
ィルタ処理を行った状態を示す図である。
【図17】図1の解像度変換手段5によってフィルタ処
理後の周波数成分をm倍した状態を示す図である。
【符号の説明】
1 スキャナ 2 γ補正手段 3 領域分離手段 4 フィルタ処理手段 5 解像度変換手段 6 中間調処理手段 7 プリンタ 10 画像処理装置 20 直交変換手段 21 第1領域分離手段 22 第2領域分離手段 23 フィルタ選択処理手段 24 解像度変換処理手段 25 逆直交変換手段 30 画像領域 31 周波数成分 40 注目画素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C076 AA01 AA27 AA31 AA32 BA05 BA06 CA10 5C077 LL19 MP02 MP06 PP02 PP03 PP20 PP27 PP28 PP49 PP55 PP65 PP68 PQ08 RR13 RR14 RR21 5C078 BA57 CA00 DA00 9A001 EE04 GG03 HH24 HH27

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力される画像データに対して、高画質
    を得るための画像処理を施す画像処理装置において、 画像データで表される入力画像を、予め定める大きさの
    領域に分割し、各領域に対して入力画像の周波数成分を
    抽出する直交変換手段と、 入力画像での輝度分布に基づいて、該領域を分離する第
    1領域分離手段と、 直交変換手段によって抽出される入力画像の周波数成分
    の分布を基に、該領域を分離する第2領域分離手段と、 第1領域分離手段および第2領域分離手段による分離結
    果に基づいて、分離された領域に対してフィルタ処理を
    施すためのフィルタを選択するフィルタ選択手段と、 入力画像を周波数成分に変換した画像データに対し、フ
    ィルタ選択手段によって選択されたフィルタ処理を施す
    フィルタ処理手段と、 フィルタ処理手段によってフィルタ処理された周波数成
    分を画像領域に戻す逆直交変換手段とを含むことを特徴
    とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記フィルタ処理手段によるフィルタ処
    理後の周波数成分を基に、解像度変換処理を行う解像度
    変換手段をさらに含み、 前記逆直交変換手段は、解像度変換手段による解像度変
    換処理後の周波数成分を画像領域に戻す逆直交変換を行
    うことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記直交変換手段および前記逆直交変換
    手段は、離散コサイン変換および逆離散コサイン変換を
    それぞれ用いることを特徴とする請求項1または2記載
    の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記第1領域分離手段は、前記予め定め
    る大きさとして、画像データの2次元配列を整数値Nで
    N×Nの領域に分離し、各領域内で網点パターン検出を
    行い、線数の低い網点を検出して、N×N画像毎に領域
    分離することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記第2領域分離手段は、文字および網
    点の周波数成分の分布に基づいて領域を分離することを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像処理装
    置。
  6. 【請求項6】 前記フィルタ処理手段は、フィルタ選択
    手段によって選択されたフィルタに応じて、前記フィル
    タ処理を行う領域を変更することを特徴とする請求項1
    〜5のいずれかに記載の画像処理装置。
JP16301499A 1999-06-09 1999-06-09 画像処理装置 Expired - Fee Related JP3679273B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16301499A JP3679273B2 (ja) 1999-06-09 1999-06-09 画像処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16301499A JP3679273B2 (ja) 1999-06-09 1999-06-09 画像処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000354162A true JP2000354162A (ja) 2000-12-19
JP3679273B2 JP3679273B2 (ja) 2005-08-03

Family

ID=15765565

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16301499A Expired - Fee Related JP3679273B2 (ja) 1999-06-09 1999-06-09 画像処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3679273B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009033534A (ja) * 2007-07-27 2009-02-12 Canon Inc 画像処理装置及び方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009033534A (ja) * 2007-07-27 2009-02-12 Canon Inc 画像処理装置及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3679273B2 (ja) 2005-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8384964B2 (en) Image processing apparatus and image processing method
JPH0435167A (ja) 線画分離方法および装置
JP3868654B2 (ja) 画像処理装置
JP2001326815A (ja) 画像処理方法および画像処理装置
JP2022145776A (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
US7545540B2 (en) Method and system for processing color image data
JP3679273B2 (ja) 画像処理装置
JPH10283470A (ja) 画像処理装置、画像処理方法および記録媒体
JP2784278B2 (ja) 画像変倍処理装置
JP4792893B2 (ja) 画像処理装置およびプログラム
JPH0775395B2 (ja) 画像処理装置
JP3468966B2 (ja) 画像処理装置
JP4176053B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置及びコンピュータプログラム
KR100537829B1 (ko) 스캔 영상의 상역 분리 방법
JP3587740B2 (ja) 画像処理装置
JP2005020413A (ja) 画像処理装置、画像処理方法およびその方法をコンピュータに実行させるためのプログラム
JP4165599B2 (ja) 画像処理装置
JP3183788B2 (ja) 網点領域判定装置
JP2001352453A (ja) 画像再生装置
JPH08340447A (ja) 裏写り除去機能付き画像処理装置
JP4032735B2 (ja) 画像処理装置および画像処理方法
JP2004145634A (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
JP2836992B2 (ja) 画像変倍処理装置
JP2006120019A (ja) 画像処理装置
JP2000261664A (ja) 画像処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040802

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041012

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050510

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050512

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080520

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090520

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100520

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110520

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110520

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120520

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120520

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130520

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees