JP2000353729A - 歩留り阻害要因推定方法および歩留り阻害要因推定装置 - Google Patents

歩留り阻害要因推定方法および歩留り阻害要因推定装置

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JP2000353729A
JP2000353729A JP16331199A JP16331199A JP2000353729A JP 2000353729 A JP2000353729 A JP 2000353729A JP 16331199 A JP16331199 A JP 16331199A JP 16331199 A JP16331199 A JP 16331199A JP 2000353729 A JP2000353729 A JP 2000353729A
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Yoshikane Nishikawa
良謙 西川
Hitoshi Takami
斉 高見
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electronics Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】歩留りの阻害原因の工程および装置を確実、且
つ簡便に推定することのできる歩留り阻害要因推定方法
を提供する。 【解決手段】製品の出来映え検査結果を演算して得られ
た画像情報と、中間工程の異物および外観欠陥の中間検
査の結果を演算して得られた画像情報と、製品の各工程
の作業実績情報と、製造装置特有の出来映え分布を装置
別に予め求めて設定された装置別不良発生分布情報とを
用い、これらの情報を互いに対照比較して不良発生原因
の装置または工程を推定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、半導体装
置の製造プロセスなどのように複雑、且つ長大な製造プ
ロセスにおける歩留り低下の原因となっている工程およ
び装置を種々の情報に基づいて見つけ出すための歩留り
阻害要因推定方法および歩留り阻害要因推定装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、主として半導体製造ラインに代表
されるように複数の装置を用い、且つ多数の工程を必要
とする複雑、且つ長大な製造ラインでは、製品の投入か
ら払出しまでの工程を縦軸に、着工日を横軸にとった製
品進行グラフを作成し、この製品進行グラフを基にして
製造工程の作業実績を収集しながら製品の進行状況を管
理する進行管理システムや、製品の出来映え評価の検査
結果を管理する製品管理システムなどを構築することに
より、製造工場全体の物流や検査などを管理している。
また、上記のような複雑、且つ長大な製造ラインでは、
歩留りの安定および向上を図ることを目的として、上述
の管理システムを用いて歩留りの向上を阻害している要
因を特定するためのシステムが幾つか開発されている。
【0003】そのような従来の歩留り阻害要因推定シス
テムとしては、図6に示すような構成を備えたものが知
られており(特開平5-160239号公報参照)、つぎに、こ
の歩留り阻害要因推定システムについて説明する。図6
の歩留り阻害要因推定システムは、例えば半導体製造プ
ロセスにおける歩留り向上を阻害する要因となっている
工程を推定するものであって、製品の出来映え評価のた
めの検査結果や製品の特性を収集する検査結果収集用計
算機1と、製造ラインの作業実績を収集する進行管理用
計算機2と、不良発生原因の工程や装置を推定する不良
原因推定用計算機3とを備えて構成されている。検査結
果収集用計算機1および進行管理用計算機2は、ネット
ワーク(LAN)4を介して不良原因推定用計算機3に
結合されている。
【0004】検査結果収集用計算機1は、検査ネットワ
ーク(LAN)7を通じて図示しない各検査装置または
入力端末に接続されて、これら各検査装置または入力端
末から製品名、ロット番号、不良内容、不良発生率およ
び歩留りなどの検査結果などの情報を収集している。ま
た、進行管理用計算機2は、製造ネットワーク(LA
N)8を通じて図示しない各製造装置または入力端末に
接続されて、これら各製造装置または入力端末から製品
名、ロット番号、製造番号、工程番号および工程名など
の作業実績の情報を収集している。一方、不良原因推定
用計算機3は、検査結果収集用計算機1から不良発生率
やロット番号などの情報を取り込むとともに、進行管理
用計算機2からロット番号や工程名称または工程番号と
装置番号などの情報を取り込む。
【0005】そして、不良原因推定用計算機3は、複数
の製品の検査結果に基づいて不良発生率の高いロットを
選定するとともに、そのなかでロット投入日の異なるロ
ットを選び出し、ロットの投入から払出しまでの工程を
縦軸に、着工日を横軸にとったロット進行グラフを作成
し、このグラフ上に交点または進度差が極端に小さい点
があるか否かを判別して、その交点に存在する該当工程
を不良発生原因の工程と推定し、その該当工程の着工装
置が同一である場合に、その装置を不良発生原因の装置
と推定する。一方、グラフに交点が存在しない場合に
は、投入日の異なるロットの進度が他のロットと比較し
て大きい場合に、その工程を不良発生原因の工程と推定
する。また、或る工程で進度の差が小さくなって、その
工程以降並行してロットが進行した場合には、該当工程
以降の全工程を不良発生原因の工程と推定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
歩留り阻害要因推定システムでは、不良発生原因の工程
を推定するのに用いるロットの選定において、歩留りま
たは不良の発生率からのみ対象となるロットを判別して
いるため、歩留り低下の原因とは異なる要因で歩留りが
低下しているロットを間違って選定してしまう可能性が
高い。すなわち、処理実績の比較から選定されたロット
は、歩留りの阻害要因とは全く無関係なものであった
り、歩留り阻害要因の工程が存在しないものであったり
する可能性がある。また、或る工程を不良発生原因と推
定した場合に、その不良発生原因が工程自体またはその
工程中に使用している装置の何れであるのかを特定する
のが容易でない。そのため、従来では、歩留り低下の対
策のために不要な設備を設けて不必要な労力を費やして
しまったり、複雑で長大な製造プロセスの全工程を長期
間かけて見直したりするといった無駄な対策を施してし
まう問題がある。
【0007】そこで本発明は、上記従来の課題に鑑みて
なされたもので、歩留りの阻害原因の工程および装置を
確実、且つ簡便に推定することのできる歩留り阻害要因
推定方法および歩留り阻害要因推定装置を提供すること
を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の歩留り阻害要因推定方法は、製品の出来映
え検査結果を演算して得られた画像情報と、中間工程の
異物および外観欠陥の中間検査の結果を演算して得られ
た画像情報と、製品の各工程の作業実績情報と、製造装
置特有の出来映え分布を装置別に予め求めて設定された
装置別不良発生分布情報とを用い、これらの情報を互い
に対照比較して不良発生原因の装置または工程を推定す
るようにしたことを特徴としている。
【0009】この歩留り阻害要因推定方法は、歩留りま
たは不良の発生率からのみ対象となるロットを選別して
阻害要因を判別している従来の阻害要因推定方法とは異
なり、製品の出来映え検査結果を演算して画像情報を得
る他に、製造ラインの途中で実施される中間検査の欠陥
発生の検査結果を演算した画像情報を得て、さらに、製
造装置特有の出来映え分布を装置別に予め求めて設定さ
れた装置別不良発生分布情報を用いて、これらの画像情
報を互いに対照比較して阻害要因を推定する。このよう
に多くの画像情報の画像処理に基づいて阻害要因を推定
するので、極めて確度の高い推定結果を確実に得ること
が可能となる。
【0010】また、上記発明において、出来映え検査結
果の画像情報として、ロット毎の製品の位置別の歩留り
を表した等高線グラフを用い、前記等高線グラフの画像
情報の特徴的な形状と装置別不良発生分布情報の分布形
状が一致する装置を歩留り阻害要因の装置と推定するこ
とが好ましい。
【0011】これにより、画像処理によって製品の不良
発生状況を比較対照して、予め実験的に求めた異物や外
観欠陥の発生箇所と同じ箇所に同じ異物や外観欠陥が多
く存在していた場合に、その工程および装置を歩留り阻
害要因と推定するので、極めて高い確率の推定となり、
歩留り阻害要因になっている装置やその装置を用いる工
程を正確に特定することが可能となる。
【0012】さらに、上記発明において、出来映え検査
結果の画像情報として、ロット毎の製品の位置別の歩留
りを表した等高線グラフを用い、中間検査結果の画像情
報として、ロット毎の製品の不良発生箇所の位置別の製
品の数量を基にした不良発生の頻度を表す等高線グラフ
を用い、前記2種類の画像情報の分布形状が一致する工
程または装置を歩留り阻害要因として抽出することが好
ましい。
【0013】これにより、出来映え検査結果の等高線グ
ラフの形状と中間検査結果の等高線グラフの分布形状が
一致した工程を歩留り阻害要因であると推定するので、
製品の歩留り向上を阻害する要因になっている工程およ
び装置を一層高精度に推定することができる。
【0014】さらにまた、上記発明において、中間検査
の検査結果の情報が、異物または外観欠陥の座標位置、
数量、サイズ、種類および不良モードに関する情報を少
なくとも含み、装置別不良発生分布情報が、寸法加工精
度、製品の特性値および製品における製造工程で損傷や
破壊を受け易い位置の情報を少なくとも含んでいること
が好ましい。
【0015】これらの情報を対照比較することにより、
推定の確率が一層向上して歩留り阻害要因を迅速、且つ
完全に特定することが可能となる。
【0016】一方、本発明の歩留り阻害要因推定装置
は、製品の出来映え評価のための検査結果や製品の特性
を収集する検査結果収集手段と、前記検査結果収集手段
の情報に基づいて製品の同一箇所の検査結果をそれぞれ
重ね合わせる演算を行って、製品の位置別における不良
発生の頻度を表した等高線グラフの画像情報を作成する
検査結果演算手段と、製造ラインの作業実績情報を収集
する進行管理手段と、製造装置特有の出来映え分布を装
置別に予め求めて設定登録された装置別不良発生分布情
報記憶手段と、中間工程の異物および外観欠陥の中間検
査の結果を演算して、製品における欠陥発生箇所の位置
別の製品の数量を基にした等高線グラフの画像情報を作
成する中間検査結果演算手段と、前記検査結果演算手
段、前記進行管理手段、装置別不良発生分布情報記憶手
段からそれぞれ所要の情報を取り込んで演算することに
より、不良発生原因の工程や装置を推定する不良原因推
定手段とを備えて構成されている。
【0017】この歩留り阻害要因推定装置は、検査結果
収集手段の情報に基づいて製品の位置別における不良発
生の頻度を表した等高線グラフの画像情報を作成する検
査結果演算手段と、製造装置特有の出来映え分布を装置
別に予め求めて設定登録された装置別不良発生分布情報
記憶手段と、中間工程の異物および外観欠陥の中間検査
の結果に基づき製品における欠陥発生箇所の位置別の製
品の数量を基にした等高線グラフの画像情報を作成する
中間検査結果演算手段とを備えているから、本発明の歩
留り阻害要因推定方法を忠実に具現化して、歩留り阻害
要因推定方法と同様の効果を確実に得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明
の一実施の形態に係る歩留り阻害要因推定方法を具現化
した歩留り阻害要因推定装置を示す構成図であり、この
実施の形態では、半導体製造プロセスに適用した場合を
例示してある。したがって、この実施の形態において製
造する製品はウエハーである。同図において、図6と同
一若しくは同等のものには同一の符号を付してある。検
査結果収集用計算機1は、製品の出来映え評価のための
検査結果や製品の特性を収集するもので、検査ネットワ
ーク(LAN)7を通じて図示しない各検査装置または
入力端末に接続されて、これら各検査装置または入力端
末から製品名、ロット番号、不良内容、不良発生率、歩
留りの検査結果および製品座標などのデータを収集す
る。検査結果演算用計算機9は、ネットワーク10を通
じて検査結果収集用計算機1に結合されて、製品におけ
る同一箇所の検査結果を重ね合わせる演算を行う。
【0019】進行管理用計算機2は、製造ラインの作業
実績の情報を収集するもので、製造ネットワーク8を通
じて図示しない各製造装置または入力端末に接続され
て、これら各製造装置または入力端末から製品名、ロッ
ト番号、製造番号、工程番号および工程名などに関連付
けて作業実績を収集する。中間検査結果演算用計算機1
1は、解析ステーションネットワーク12を通じて図示
しない各異物検査装置や各外観検査装置に接続されて、
製造ラインにおける中間検査の検査結果である製品にお
ける異物や外観欠陥の発生箇所の位置座標、異物や外観
欠陥のサイズ、異物や外観欠陥の種類および不良モード
などの異物および外観欠陥に関する情報を、製品名、ロ
ット番号,製造番号、検査工程番号、検査工程名、検査
装置番号および検査装置名などと関連付けて取り込むと
ともに、中間検査結果記憶装置17に一時記憶させ、さ
らに後述する演算を行って等高線グラフの画像情報を作
成する。
【0020】不良原因推定用計算機3は、ネットワーク
4を介して検査結果演算用計算機9、進行管理用計算機
2および中間検査結果演算用計算機11にそれぞれ結合
され、これら計算機9,2,11からそれぞれ所要の情
報を取り込んで演算することによって不良発生原因の工
程や装置を推定し、その演算処理結果を自体に備えた表
示装置14に表示する。また、不良原因推定用計算機3
に接続された装置別不良発生分布情報記憶手段13に
は、装置特有の出来映え分布情報、例えば、この実施の
形態の製品であるウエハーにおける寸法加工精度、膜成
長または膜除去精度などのウエハーの特性値に関わる情
報や、装置内の搬送機構などがウエハーに接触した場合
に機械的破壊を与えるウエハーの接触位置などに関わる
情報が予め実験的に求めて記憶登録されている。
【0021】つぎに、上記のように構成された歩留り阻
害要因推定システムの作用について、図2〜図5のフロ
ーチャートを参照しながら説明する。図2は検査結果演
算用計算機9による演算処理のアルゴリズムを示すフロ
ーチャートである。検査結果演算用計算機9は、検査結
果収集用計算機1から製品単位別の不良内容および製品
の位置別の検査結果を集計した情報などを取り込み(ス
テップS1)、製品単位での位置別の検査集計結果を、
ロット単位で重ね合わせる演算を行って、製品の位置別
の歩留りを算出する(ステップS2)。さらに、検査結
果演算用計算機9は、算出結果である製品の位置別の歩
留りを等高線グラフとして表す画像情報を作成して、そ
の画像情報を不良原因推定用計算機3に対しネットワー
ク4を通じて出力する(ステップS3)。
【0022】図3は中間検査結果演算用計算機11によ
る演算処理のアルゴリズムを示すフローチャートであ
る。同図において、中間検査結果演算用計算機11は、
製造工程の途中での中間検査における検査結果である各
種の個別情報を解析ステーションネットワーク12を通
じて取り込む(ステップS11)。この取り込む個別情
報としては、製品或いはダミー製品(ダミーウエハー)
に対する異物検査および外観欠陥検査の検査結果である
異物および外観欠陥の位置座標、サイズ、種類、不良モ
ードなどの個別情報であり、この個別情報をロット毎お
よび工程番号毎に取り込む。なお、検査結果の収集対象
の製品としては、ロット中の単数または複数でもよい
が、好ましくは全数とする。つぎに、中間検査結果演算
用計算機11は、取り込んだ異物や外観欠陥の座標、サ
イズ、種類および不良モードなどの個別情報を、先ず製
品の単位別に集計したのちに、製品における異物や外観
欠陥の発生位置別に製品単位で集計する(ステップS1
2)。
【0023】続いて、中間検査結果演算用計算機11
は、製品の発生位置別の集計結果をロット単位で重ね合
わせる演算を行って、ロット毎に製品における異物や外
観欠陥の発生箇所の位置別の製品の数量を算出する(ス
テップS13)。さらに、中間検査結果演算用計算機1
1は、算出した製品における発生箇所の位置別の製品の
数量を等高線グラフとして表す画像情報を作成して、そ
の等高線グラフの画像情報を中間検査結果記憶装置17
に記憶させる(ステップS14)。
【0024】図4および図5は不良原因推定用計算機3
による推定処理のアルゴリズムを示すフローチャートで
あり、両図における接続ポイントP1,P2は互いに接
続されている。図4に示すように、この不良原因推定用
計算機3では、検査結果演算用計算機9から出力された
製品の位置別の歩留りの等高線グラフの画像情報を取り
込み(ステップS21)、この等高線グラフの画像情報
を表示装置14に表示(ステップS22)させたのち
に、この表示装置14に表示されている等高線グラフの
形状に基づいて特徴を有する形状を示すロットを選択す
る(ステップS23)。
【0025】つぎに、不良原因推定用計算機3は、上記
選択したロットの中間検査の検査結果情報が存在するか
否かを、中間検査結果記憶装置17に記憶している情報
の検索により判別し(ステップS24)、中間検査の検
査結果情報が存在しないと判別した場合には、等高線グ
ラフにおける特徴のある形状に近い形状を有するロット
を単数または複数選び出す(ステップS25)。さら
に、不良原因推定用計算機3は、その選び出したロット
のロット番号を進行管理用計算機2に入力することによ
り、そのロット番号の工程名称または工程番号および装
置番号などの進行管理情報を出力するよう進行管理用計
算機2に指令して、その情報を取り込む(ステップS2
6)。
【0026】さらに、不良原因推定用計算機3は、取り
込んだ進行管理情報に基づき装置別不良発生分布情報記
憶装置13から装置別不良発生分布情報を取り込み(ス
テップS27)、そののち、等高線グラフの形状と装置
別不良発生分布の形状を比較対照して、これらが一致す
るか否かを判別する(ステップS28)。一致したと判
別した場合には、その一致した装置の設置が1台のみで
あるか否かを判別し(ステップS29)、1台のみであ
ると判別した場合には、その装置を歩留り阻害要因の装
置であると推定して表示装置14に表示して装置名をオ
ペレータに報知し(ステップS30)、そののちに検査
結果の等高線グラフを表示して製品における不良の発生
箇所をオペレータに報知する(ステップS31)。
【0027】一方、一致した装置が1台だけではないと
判別した場合(ステップS29)には、進行管理情報に
基づき装置番号が一致する機種の装置が存在するか否か
を判別して(ステップS32)、一致する機種が存在す
ると判別した場合には、その機種の装置を抽出して歩留
り阻害要因の装置であると推定し、その装置を表示装置
14に表示し(ステップS30)、且つ等高線グラフを
表示する(ステップS31)。
【0028】上記の歩留り阻害要因の推定方法では、結
果結果の演算に基づき作成したロット毎の製品の位置別
の歩留りの等高線グラフにおける特徴を有する形状に近
い形状を有するロットを選び出し、そのロットの進行管
理情報に基づいて装置別不良発生分布情報を取り込み、
等高線グラフの形状と装置別不良発生分布の形状とが一
致した装置を歩留り阻害要因の装置として推定してい
る。このように、画像処理によって製品の不良発生状況
を比較対照して、予め実験的に求めた異物や外観欠陥の
発生箇所と同じ箇所に同じ異物や外観欠陥が多く存在し
ていた場合に、その工程および装置を歩留り阻害要因と
推定するので、極めて高い確率の推定となり、歩留り阻
害要因になっている装置や工程を正確に特定することが
可能となる。
【0029】ところで、新しい工場において新規に装置
を導入した場合や、新たな装置に異常が発生した場合で
あって、その装置の異物や外観欠陥の発生に関する情報
が装置別不良発生分布情報記憶装置13の装置別不良発
生分布情報に存在しない場合などでは、等高線グラフの
形状と装置別不良発生分布の形状との比較において一致
しないと判別される(ステップS28)場合がある。こ
のような場合においては、取り込んだロットの進行管理
結果を工程順に並べて、作業実績の一致する工程または
装置の装置番号が存在するか否かを判別して(ステップ
S33)、装置番号が一致しない場合には、ステップS
23にリターンして上述と同様の処理を繰り返しながら
作業実績の一致する工程または装置を抽出し、その抽出
した工程または装置を、歩留り阻害要因の工程または装
置であると推定する。そして、この場合に作成した等高
線グラフの画像情報は、新たな装置別不良発生分布情報
であるから、装置別不良発生分布情報記憶装置13に記
憶(ステップS34)したのちに、その工程および装置
を表示装置14に表示し(ステップS30)、且つ等高
線グラフの形状を表示する(ステップS31)。
【0030】上記の歩留り阻害要因の推定方法では、結
果結果の演算に基づき作成したロット毎の製品の位置別
の歩留りの等高線グラフにおける特徴を有する形状に近
い形状を有するロットを選び出し、そのロットの進行管
理結果を工程順に並べて、作業実績の一致する工程また
は装置を選び出しており、やはり画像処理に基づき製品
の不良発生状況が一致する作業実績の一致する工程また
は装置を検索しているので、極めて高い確率の推定とな
り、歩留り阻害要因になっている装置や工程を正確に特
定することが可能となる。
【0031】一方、図5に示すように、不良原因推定用
計算機3は、ステップS24において選択中のロットの
中間検査データが存在すると判別した場合、中間検査結
果演算用計算機11に対し中間検査結果記憶装置17か
ら中間検査の等高線グラフの画像情報を出力するよう指
令して、その中間検査の等高線グラフの画像情報を取り
込み(ステップS35)、各工程番号をアドレスとする
フラグを一旦全て「0」に設定する(ステップS3
6)。続いて、不良原因推定用計算機3は、最も大きい
工程番号つまり最後の工程の等高線グラフを表示装置1
4に表示(ステップS37)させたのちに、検査結果の
等高線グラフの形状と中間検査結果の等高線グラフの各
々の分布形状が一致するか否かを判別し(ステップS3
8)、一致した場合には、その工程番号をアドレスとす
るフラグを「1」に設定する(ステップS39)。
【0032】続いて、不良原因推定用計算機3は、次に
大きい工程番号つまり最後から2番目の工程番号の等高
線グラフが装置別不良発生分布情報記憶装置13に記憶
情報として存在するか否かを判別する(ステップS4
0)。なお、検査結果の等高線グラフの形状と中間検査
結果の等高線グラフの各々の分布形状が一致しないと判
別(ステップS38)した場合には、最も大きな工程番
号をアドレスとするフラグを「0」に設定したまま、次
に大きい工程番号の等高線グラフが装置別不良発生分布
情報記憶装置13に記憶情報として存在するか否かの判
別(ステップS40)を実行する。等高線グラフが存在
する場合にはその工程番号の等高線グラフを表示装置1
4に表示させ(ステップS41)たのちに、ステップS
38にリターンして上述と同様の処理を繰り返し、一つ
ずつ小さい工程番号の工程について検査結果の等高線グ
ラフの形状と中間検査結果の等高線グラフの分布形状が
一致するか否かの比較を順次実施し、一致した場合に
は、その工程番号をアドレスとするフラグを順次「1」
に設定していく(ステップS39)。
【0033】そして、等高線グラフが存在しないと判別
(ステップS40)したとき、上述のフラグが「1」に
設定された全ての工程を歩留り阻害要因の工程と推定
し、且つ各工程の何れにも設置されている装置を歩留り
阻害要因の装置であると推定して、そのフラグが「1」
に設定された工程番号の等高線グラフ情報を、装置別不
良発生分布情報として装置別不良発生分布情報記憶装置
13に記憶(ステップS42)したのちに、それを表示
装置14に表示し(ステップS30)、且つ等高線グラ
フの形状を表示する(ステップS31)。
【0034】この歩留り阻害要因の推定方法では、検査
結果の等高線グラフの形状と中間検査結果の等高線グラ
フの分布形状が一致するか否かを全ての工程について比
較して、一致した工程を歩留り阻害要因でるあると推定
し、且つその一致した全ての工程に用いられている装置
を歩留り阻害要因の装置であると推定するので、製品の
歩留り向上を阻害する要因になっている工程および装置
を一層高精度に推定することができる。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明の歩留り阻害要因
推定方法によれば、製品の出来映え検査結果を演算して
画像情報を得る他に、製造ラインの途中で実施される中
間検査の欠陥発生の検査検査を演算した画像情報を得
て、さらに、製造装置特有の出来映え分布を装置別に予
め求めて設定された装置別不良発生分布情報を用いて、
これらの画像情報を互いに対照比較して阻害要因を推定
するようにしたので、歩留りまたは不良の発生率からの
み対象となるロットを選別して阻害要因を判別している
従来の阻害要因推定方法とは異なり、多くの画像情報の
画像処理に基づいて阻害要因を推定することができ、極
めて確度の高い推定結果を確実に得ることが可能とな
る。
【0036】一方、本発明の歩留り阻害要因推定装置に
よれば、検査結果収集手段の情報に基づいて製品の位置
別における不良発生の頻度を表した等高線グラフの画像
情報を作成する検査結果演算手段と、製造装置特有の出
来映え分布を装置別に予め求めて設定登録された装置別
不良発生分布情報記憶手段と、中間工程の異物および外
観欠陥の中間検査の結果に基づき製品における欠陥発生
箇所の位置別の製品の数量を基にした等高線グラフの画
像情報を作成する中間検査結果演算手段とを備えた構成
としたので、本発明の歩留り阻害要因推定方法を忠実に
具現化して、歩留り阻害要因推定方法と同様の効果を確
実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る歩留り阻害要因推
定方法を具現化した歩留り阻害要因推定装置を示す構成
図。
【図2】同上歩留り阻害要因推定システムにおける検査
結果演算用計算機による演算処理のアルゴリズムを示す
フローチャート。
【図3】同上歩留り阻害要因推定システムにおける中間
検査結果演算用計算機による演算処理のアルゴリズムを
示すフローチャート。
【図4】同上歩留り阻害要因推定システムにおける不良
原因推定用計算機による要因推定処理のアルゴリズムの
一部を示すフローチャート。
【図5】同上不良原因推定用計算機による要因推定処理
のアルゴリズムの他部を示すフローチャート。
【図6】従来の歩留り阻害要因推定システムを示す構成
図。
【符号の説明】
1 検査結果収集用計算機(検査結果収集手段) 2 進行管理用計算機(進行管理手段) 3 不良原因推定用計算機(不良原因推定手段) 9 検査結果演算用計算機(検査結果演算手段) 11 中間検査結果演算用計算機(中間検査結果演算手
段) 13 装置別不良発生分布情報記憶装置(装置別不良発
生分布情報手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製品の出来映え検査結果を演算して得ら
    れた画像情報と、中間工程の異物および外観欠陥の中間
    検査の結果を演算して得られた画像情報と、製品の各工
    程の作業実績情報と、製造装置特有の出来映え分布を装
    置別に予め求めて設定された装置別不良発生分布情報と
    を用い、これらの情報を互いに対照比較して不良発生原
    因の装置または工程を推定するようにしたことを特徴と
    する歩留り阻害要因推定方法。
  2. 【請求項2】 出来映え検査結果の画像情報として、ロ
    ット毎の製品の位置別の歩留りを表した等高線グラフを
    用い、前記等高線グラフの画像情報の特徴的な形状と装
    置別不良発生分布情報の分布形状が一致する装置を歩留
    り阻害要因の装置と推定するようにした請求項1に記載
    の歩留り阻害要因推定方法。
  3. 【請求項3】 出来映え検査結果の画像情報として、ロ
    ット毎の製品の位置別の歩留りを表した等高線グラフを
    用い、中間検査結果の画像情報として、ロット毎の製品
    の不良発生箇所の位置別の製品の数量を基にした不良発
    生の頻度を表す等高線グラフを用い、前記2種類の画像
    情報の分布形状が一致する工程または装置を歩留り阻害
    要因として抽出するようにした請求項1または2に記載
    の歩留り阻害要因推定方法。
  4. 【請求項4】 中間検査の検査結果の情報が、異物また
    は外観欠陥の座標位置、数量、サイズ、種類および不良
    モードに関する情報を少なくとも含み、装置別不良発生
    分布情報が、寸法加工精度、製品の特性値および製品に
    おける製造工程で損傷や破壊を受け易い位置の情報を少
    なくとも含んでいる請求項1〜3のいずれかに記載の歩
    留り阻害要因推定方法。
  5. 【請求項5】 製品の出来映え評価のための検査結果や
    製品の特性を収集する検査結果収集手段と、 前記検査結果収集手段の情報に基づいて製品の同一箇所
    の検査結果をそれぞれ重ね合わせる演算を行って、製品
    の位置別における不良発生の頻度を表した等高線グラフ
    の画像情報を作成する検査結果演算手段と、製造ライン
    の作業実績情報を収集する進行管理手段と、 製造装置特有の出来映え分布を装置別に予め求めて設定
    登録された装置別不良発生分布情報記憶手段と、 中間工程の異物および外観欠陥の中間検査の結果を演算
    して、製品における欠陥発生箇所の位置別の製品の数量
    を基にした等高線グラフの画像情報を作成する中間検査
    結果演算手段と、 前記検査結果演算手段、前記進行管理手段、前記装置別
    不良発生分布情報記憶手段からそれぞれ所要の情報を取
    り込んで演算することにより、不良発生原因の工程や装
    置を推定する不良原因推定手段と、 を備えて構成されていることを特徴とする歩留り阻害要
    因推定装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101669170B1 (ko) * 2015-04-16 2016-11-09 구흥섭 Fdc 데이터의 추세변화 분석방법
KR20210078559A (ko) * 2018-12-07 2021-06-28 에이에스엠엘 네델란즈 비.브이. 반도체 제조 프로세스에서 수율에 영향을 주는 근본 원인을 결정하기 위한 방법

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