JP2000353597A - 高圧放電ランプ点灯装置および照明装置 - Google Patents

高圧放電ランプ点灯装置および照明装置

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JP2000353597A
JP2000353597A JP16379499A JP16379499A JP2000353597A JP 2000353597 A JP2000353597 A JP 2000353597A JP 16379499 A JP16379499 A JP 16379499A JP 16379499 A JP16379499 A JP 16379499A JP 2000353597 A JP2000353597 A JP 2000353597A
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discharge lamp
pressure discharge
lighting device
small
discharge vessel
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JP16379499A
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English (en)
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Hisashi Honda
久司 本田
Kazutoshi Mita
一敏 三田
Seiji Ashida
誠司 芦田
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透光性セラミックス放電容器を備えた高圧放電
ランプを瞬時再点灯可能にした高圧放電ランプ装置およ
びこれを用いた照明装置を提供する。 【解決手段】高圧放電ランプ点灯装置は、高圧放電ラン
プおよび放電ランプ点灯回路からなる。高圧放電ランプ
は、透光性セラミックス放電容器1、電極2、給電導体
3、セラミックス封止用コンパウンドのシール4および
放電媒体を備えている。透光性セラミックス放電容器1
は、放電空間を包囲する膨出部1aおよび膨出部1aの
両端に連通した一対の小径筒部1bを備えている。電極
2は、その先端が小径筒部1bの内部から膨出部1a内
に突出している。給電導体3は、封着性の部分3aおよ
び高融点導体部分3bからなる。高融点導体部分3b
は、小径筒部1bの内面との間にわずかな隙間gを形成
し、また電極2と一体に形成できる。シール4は、小径
筒部1bおよび封着性の部分3aの間を封止している。
放電ランプ点灯回路は、高圧放電ランプの始動時に10
〜30kVp-pのパルス電圧を高圧放電ランプに印加す
るとともに、2次短絡電流が1.5A以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透光性セラミックス
からなる放電容器を備えた高圧放電ランプを用いる高圧
放電ランプ点灯装置およびこれを用いた照明装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近時、透光性セラミックス放電容器を備
えた高圧放電ランプ(以下、便宜上「セラミックス放電
ランプ」と略称する。)が開発されて実用に供されてい
る。セラミックス放電ランプは、耐熱性および耐食性に
優れているため、高効率で長寿命である。また、セラミ
ックス放電ランプは、その特異な封着構造から、石英ガ
ラス製放電容器を備えた高圧放電ランプ(以下、便宜上
「石英ガラス放電ランプ」と略称する。)よりも熱容量
を小さくすることができ、低電力下でも最冷部温度が低
下することがない。
【0003】したがって、セラミックス放電ランプは、
小形で高効率な光源として、石英ガラス放電ランプより
も本質的に優れている。
【0004】一方、自動車用ヘッドライトの光源とし
て、ハロゲン電球に代えて瞬時再点灯可能に構成した高
圧放電ランプが用いられるようになりつつある。自動車
用ヘッドライトにおいては、低温時にも急速な光束立ち
上がりを行わせる必要があるために、4A程度の2次短
絡電流を示す瞬時再点灯形の点灯回路を用いて点灯する
ので、熱衝撃に強い石英ガラス放電ランプが使用されて
いる。
【0005】自動車用ヘッドライトの光源としても、高
効率で長寿命なセラミックス放電ランプを用いることが
できれば、甚だ有利である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、透光性セラ
ミックス放電容器は、熱衝撃に弱いため、上記の点灯回
路を用いて点灯すると、クラックを生じるという問題が
あり、セラミックス放電ランプを瞬時再点灯可能にする
高圧放電ランプ点灯装置は、実現できなかった。
【0007】本発明は、透光性セラミックス放電容器を
備えた高圧放電ランプを瞬時再点灯可能にする高圧放電
ランプ点灯装置およびこれを用いた照明装置を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明の高圧放
電ランプ点灯装置は、放電空間を包囲する膨出部および
膨出部の両端に連通して配置され膨出部より内径が小さ
い小径筒部を備えた透光性セラミックス放電容器、封着
性の部分および封着性の部分の先端に基端が接続されて
いる高融点導体部分を備え、透光性セラミックス放電容
器の小径筒部内に挿入されて高融点導体部分が小径筒部
の内面との間にわずかな隙間を形成しながら貫通する給
電導体、給電導体の先端に形成され先端が透光性セラミ
ックス放電容器の膨出部内に突出している電極、透光性
セラミックス放電容器の小径筒部および給電導体の封着
性の部分の間を封着しているセラミックス封止用コンパ
ウンドのシール、ならびに透光性セラミックス放電容器
内に封入された放電媒体を備えた高圧放電ランプと;出
力端が高圧放電ランプに接続されて始動時に10〜30
kVp-pのパルス電圧を発生するとともに、2次短絡電
流が1.5A以下になるように構成されている放電ラン
プ点灯回路と;を具備していることを特徴としている。
【0009】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0010】<高圧放電ランプについて> (透光性セラミックス放電容器について)「透光性セラ
ミックス放電容器」とは、単結晶の金属酸化物たとえば
サファイヤと、多結晶の金属酸化物たとえば半透明の気
密性アルミニウム酸化物、イットリウム−アルミニウム
−ガーネット(YAG)、イットリウム酸化物(YO
X)と、多結晶非酸化物たとえばアルミニウム窒化物
(AlN)のような光透過性および耐熱性を備えた材料
からなる放電容器を意味する。なお、光透過性とは、放
電による発光を放電容器を透過して外部に導出できる程
度に透過すればよく、透明および光拡散性であってもよ
い。
【0011】また、透光性セラミックス放電容器を製作
するには、中央の膨出部と膨出部の両端の小径筒部とを
最初から一体に形成することができる。さらに、たとえ
ば膨出部を形成する円筒と、円筒の両端面に嵌合して閉
鎖する一対の端板と、端板の中心孔に嵌合して小径筒部
を形成する小径筒体とを、それぞれ別に仮焼結して所要
に嵌合させて、焼結することにより、一体の放電容器を
形成することもできる。
【0012】(電極について)電極は、タングステン、
ドープドタングステンなどから製作され、透光性セラミ
ックス放電容器の小径筒部の内部で基端部が給電導体に
接続し、先端部が膨出部内に突出している。
【0013】また、電極の先端部には、表面積を大きく
して放熱を良好にするために、必要に応じてタングステ
ン、ドープドタングステンなどのコイルを巻装すること
ができる。
【0014】(給電導体について)給電導体は、電源か
らバラスト手段を介して電極間に電圧を印加して、高圧
放電ランプを始動し、電流を導入して点灯するととも
に、電極を支持して透光性セラミックス放電容器の所定
の位置に固定するために、機能するものであって、透光
性セラミックス放電容器の小径筒部に後述する手段によ
り気密に封着される。そして、給電導体は、封着性の部
分および高融点導体部分からなる。
【0015】封着性の部分は、後述するセラミックス封
止用コンパウンドのシールにより透光性セラミックス放
電容器を、その小径筒部と封着性の部分との間で、また
は要すればさらにセラミックスチューブを介してシール
するのに適した材料の部分であればよく、ニオブ、タン
タル、チタン、ジルコニウム、ハフニウムおよびバナジ
ウムなどを用いることができる。封着性の部分として
は、水素および酸素に対する透過性は問わないが、上記
した材料は、結果的に水素および酸素透過性を備えてい
る。アルミニウム酸化物を用いる場合、ニオブおよびタ
ンタルは、平均熱膨張係数がアルミニウム酸化物とほぼ
同一であるから、封着性の部分として好適である。イッ
トリウム酸化物およびYAGの場合も差が少ない。窒化
アルミニウムを透光性セラミックス放電容器に用いる場
合には、封着性の部分にジルコニウムを用いるのがよ
い。
【0016】高融点導体部分は、点灯中高温になる電極
を支持しながら電極へ通電するために、高融点で、しか
も導電性の導体たとえばモリブデン、タングステンなど
の金属やサーメットなどからなが、先端に透光性セラミ
ックス放電容器の内部に突出する電極を形成する関係
で、耐熱性が最良であるタングステンが最も適してい
る。 また、高融点導体部分を、要すれば電極と一体に
形成することができる。すなわち、高融点導体部分をタ
ングステン、ドープドタングステンなどにより、しかも
長く形成して、その先端部が透光性セラミックス放電容
器の膨出部内に突出させれば、電極が一体に形成され
る。
【0017】そうして、給電導体の高融点導体部分と小
径筒部の内面との間には、キャピラリーと称される、わ
ずかな隙間が形成される。このわずかな隙間は、高圧放
電ランプの点灯中に最冷部を形成する。したがって、隙
間の間隔を適当に設定することにより、所望の最冷部温
度にすることができる。そして、余剰の放電媒体が点灯
中液化状態になってわずかな隙間に進入する。なお、高
融点導体部分と電極とが一体に形成されるか、高融点導
体部分が短くて、その先端に接続する電極が長い場合に
は、わずかな隙間は、電極と小径筒部との間に形成され
ることになるが、わずかな隙間の作用に差異はないか
ら、本発明はこのような態様も同一構成とみなす。
【0018】(セラミックス封止用コンパウンドのシー
ルについて)セラミックス封止用コンパウンドのシール
は、小径筒部の端面において封着性の部分および小径筒
部の間に施与され、加熱により溶融して小径筒部と封着
性の部分との間に浸透して両者間を気密にシールする。
このシールにより給電導体は所定の位置に固着される。
【0019】小径筒部内に挿入されている封着性の部分
は、上記シールによって完全に被覆されていることが望
ましい。さらに、シールを封着性の部分に接続している
高融点導体部分の基端部をもわずかな距離にわたって被
覆して封着性の部分が放電空間部側に露出しないように
構成すれば、封着性の部分が放電媒体に発光金属のハロ
ゲン化物を用いる場合に、当該ハロゲン化物によって腐
食されにくくなる。
【0020】(放電媒体について)放電媒体は、発光物
質およびバッファガスおよびまたはバッファ蒸気を含
む。
【0021】発光物質としては、発光金属の金属ハロゲ
ン化物または水銀などを用いることができる。発光金属
のハロゲン化物を放電媒体として含む場合は、メタルハ
ライドランプになる。また、水銀を発光物質として含む
場合は、水銀ランプになる。すなわち、本発明は、上記
のランプのいずれであってもよい。
【0022】バッファガスとしては希ガスを用いる。希
ガスとしては、アルゴン、キセノン、ネオンなどを一種
または複数種を混合して用いることができる。また、バ
ッファ蒸気としては水銀を用いることができる。
【0023】<放電ランプ点灯回路について>放電ラン
プ点灯回路は、以上説明した高圧放電ランプを瞬時再点
灯する手段であり、その瞬時再点灯を可能にするため
に、始動時に10〜30kVp-p、好ましくは10〜2
0kVp-pのパルス電圧を発生して高圧放電ランプに印
加するとともに、2次短絡電流1.5A以下好ましくは
1A以下になるように構成されている。
【0024】始動時に10〜30kVp-pのパルス電圧
を発生するために、イグナイタを用いることができる。
【0025】2次短絡電流を1.5A以下にするために
は、点灯回路の内部インピーダンスを調整すればよい。
【0026】また、放電ランプ点灯回路は、点灯周波数
が低周波および高周波のいずれでもよい。高周波で点灯
する場合には、高周波インバータを用いて高周波を発生
させることができる。なお、本発明において、「高周
波」とは、10kHz以上の周波数をいう。
【0027】高周波インバータとしては、ハーフブリッ
ジ形インバータ。フルブリッジ形インバータ、並列イン
バータ、一石式インバータたとえばロッキング発振形イ
ンバータなどを用いることができる。
【0028】高圧放電ランプを安定して点灯するため
に、必要に応じて限流インピーダンスを高圧放電ランプ
とその電源との間に直列に接続する。インピーダンスの
種類としては、インダクタンス、キャパシタンスおよび
抵抗のいずれでもよいし、任意の組み合わせにしてもよ
い。
【0029】<本発明の作用について>本発明において
は、放電ランプ点灯回路の始動時のパルス電圧が10〜
30kVp-pであるから、少なくとも数秒以内に高圧放
電ランプが再点灯する。
【0030】また、2次短絡電流を1.5A以下にした
ことにより、点灯時の熱衝撃が少なくなって、透光性セ
ラミックス放電容器のクラック発生が著しく低減する。
なお、2次短絡電流を1A以下にすれば、実際上殆どク
ラックが生じなくなる。
【0031】さらに、透光性放電容器に熱容量の小さな
透光性セラミックスを用いているので、放電ランプ点灯
回路の短絡電流が1.5A以下の小さな値であっても、
光束の立ち上がり時間は、自動車用ヘッドライトに使用
できる程度になる。
【0032】請求項2の発明の高圧放電ランプ点灯装置
は、放電空間を包囲する膨出部および膨出部の両端に連
通して配置され膨出部より内径が小さい小径筒部を備え
た透光性セラミックス放電容器、封着性の部分および封
着性の部分の先端に基端が接続されている耐ハロゲン化
物性の高融点導体部分を備え、透光性セラミックス放電
容器の小径筒部内に挿入されて高融点導体部分が小径筒
部の内面との間にわずかな隙間を形成しながら貫通する
給電導体、給電導体の先端に形成され先端が透光性セラ
ミックス放電容器の膨出部内に突出している電極、透光
性セラミックス放電容器の小径筒部および給電導体の封
着性の部分の間を封着しているセラミックス封止用コン
パウンドのシール、ならびに金属ハロゲン化物を含み透
光性セラミックス放電容器内に封入された放電媒体を備
えた高圧放電ランプと;出力端が高圧放電ランプに接続
されて始動時に10〜30kVp-pのパルス電圧を発生
するとともに、2次短絡電流が1.5A以下になるよう
に構成されている放電ランプ点灯回路と;を具備してい
ることを特徴としている。
【0033】本発明は、放電媒体に発光金属のハロゲン
化物を含んでいるメタルハライドランプ形の高圧放電ラ
ンプを用いている。
【0034】そのため、給電導体は、その高融点導体部
分が加えて耐ハロゲン化物性を備えている。すなわち、
高融点導体部分は、高圧放電ランプの作動中に透光性セ
ラミックス放電容器内に存在するハロゲン化物および遊
離ハロゲンによる腐食作用が殆どないか、ないしは全く
起こらない物質から構成されている必要があり、たとえ
ば、タングステン、モリブデンなどからなる。
【0035】また、金属ハロゲン化物を構成するハロゲ
ンとしては、よう素、臭素、塩素またはフッ素のいずれ
か一種または複数種を用いることができる。
【0036】発光金属の金属ハロゲン化物は、発光色、
平均演色評価数Raおよび発光効率などについて所望の
発光特性を備えた放射を得るため、さらには透光性セラ
ミックス放電容器のサイズおよび入力電力に応じて、既
知の金属ハロゲン化物の中から任意所望に選択すること
ができる。たとえば、ナトリウムNa、リチウムLi、
スカンジウムSc、および希土類金属からなるグループ
の中から選択された一種または複数種のハロゲン化物を
用いることができる。
【0037】さらに、バッファ金属蒸気として適量の水
銀を封入することができる。水銀に代えて蒸気圧が比較
的高くて可視光領域における発光が少ないか、発光しな
い金属たとえばアルミニウムなどのハロゲン化物を封入
することもできる。
【0038】そうして、本発明においては、高圧放電ラ
ンプがメタルハライドランプ形であるから、高演色性お
よび高ランプ効率の高圧放電ランプ点灯装置を得ること
ができる。
【0039】請求項3の発明の高圧放電ランプ点灯装置
は、請求項1または2記載の高圧放電ランプ点灯装置に
おいて、高圧放電ランプは、ランプ電力が50W以下で
あることを特徴としている。
【0040】本発明は、高圧放電ランプのランプ電力が
50W以下、好ましくは30W以下、最適には20W以
下であることにより、始動時のパルス電圧が10〜30
kVp-pと比較的低くても再点灯が可能になる。
【0041】また、上記ランプ電力範囲の高圧放電ラン
プは、自動車用ヘッドライトの光源、店舗照明用光源な
ど比較的小形の高圧放電ランプとして広く応用できる。
【0042】請求項4の発明の高圧放電ランプ点灯装置
は、請求項1ないし3のいずれか一記載の高圧放電ラン
プ点灯装置において、高圧放電ランプは、その透光性セ
ラミックス放電容器の小径筒部の内径をD2とし、給電
導体の封着性の部分の直径をD3としたとき、以下の条
件を満足していることを特徴としている。
【0043】1.02≦D2/D3≦1.20 本発明は、透光性セラミックス放電容器の小径筒部の内
径D2と給電導体の封着性の部分の直径D3との比を所
定範囲に規定することにより、透光性セラミックス放電
容器のクラック発生を低減したものである。
【0044】すなわち、D2/D3が1.02未満であ
ると、クラック発生率が増加する。また、D2/D3が
1.2を超えてもクラック発生率が増加する。これに対
して、D2/D3が上記の範囲内にあれば、クラックが
殆ど発生しないことを実験により確認した。
【0045】請求項5の発明の高圧放電ランプ点灯装置
は、請求項1ないし4のいずれか一記載の高圧放電ラン
プ点灯装置において、高圧放電ランプは、その透光性セ
ラミックス放電容器の小径筒部の外径をD1、内径をD
2としたとき、以下の条件を満足していることを特徴と
している。
【0046】1.8≦D1/D2≦3.6 本発明は、透光性セラミックス放電容器の小径筒部の外
径D1と内径D2との比D1/D2を所定値範囲に規定
することにより、透光性セラミックス放電容器のクラッ
ク発生を低減したものである。
【0047】すなわち、D1/D2が1.8未満である
と、クラック発生率が増加する。また、D1/D2が
3.6を超えてもクラック発生率が増加する。これに対
して、D1/D2が上記の範囲内にあれば、クラックが
殆ど発生しないことを実験により確認した。
【0048】請求項6の発明の高圧放電ランプ点灯装置
は、請求項1ないし5のいずれか一記載の高圧放電ラン
プ点灯装置において、高圧放電ランプは、ランプ電力W
l(W)に対する全重量wt(g)の比率wt/Wlが
以下の条件を満足していることを特徴としている。
【0049】 0.7×10−2≦wt/Wl≦2.5×10−2 本発明は、高圧放電ランプの全重量とランプ電力の関係
が寿命およびランプ効率を左右するとの本発明者の知見
に基づき検討の結果、ランプ電力Wl(W)に対する全
重量wt(g)の比率wt/Wlを一般的な範囲として
上記のように構成したもので、これにより長寿命になる
とともに高いランプ効率を得ることができる。
【0050】比率wt/Wlが0.7×10−2未満で
あると、寿命に対する信頼性が極端に低下する。また、
比率wt/Wlが2.5×10−2を超えると、ランプ
の最冷部温度が低下して発光効率が極端に低下する。こ
れらのことは、透光性セラミックス放電容器を構成する
セラミックス材料、電極などにそれほど影響されない。
【0051】請求項7の発明の高圧放電ランプ点灯装置
は、請求項1ないし6のいずれか一記載の高圧放電ラン
プ点灯装置において、高圧放電ランプは、ランプ電力W
l(W)に対する全重量wt(g)の比率wt/Wlが
以下の条件を満足していることを特徴としている。
【0052】 0.8×10−2≦wt/Wl≦2.0×10−2 本発明は、比率wt/Wlのさらに好適範囲を規定して
いる。
【0053】請求項8の発明の高圧放電ランプ点灯装置
は、請求項1ないし7のいずれか一記載の高圧放電ラン
プ点灯装置において、高圧放電ランプは、ランプ電力W
l(W)に対する透光性セラミックス放電容器の重量w
e(g)の比率we/Wlが以下の条件を満足している
ことを特徴としている。
【0054】 0.5×10−2≦we/Wl≦2.2×10−2 本発明は、透光性セラミックス放電容器の重量we
(g)とランプ電力Wl(W)との関係がランプ効率を
左右するとの本発明者の知見に基づき検討の結果、比率
we/Wlを一般的な範囲として上記のように構成した
もので、これにより高いランプ効率を得ることができ
る。
【0055】請求項9の発明の高圧放電ランプ点灯装置
は、請求項1ないし7のいずれか一記載の高圧放電ラン
プ点灯装置において、高圧放電ランプは、ランプ電力W
l(W)に対する透光性セラミックス放電容器の重量w
e(g)の比率we/Wlが以下の条件を満足している
ことを特徴としている。
【0056】 0.6×10−2≦we/Wl≦1.8×10−2 本発明は、比率we/Wlのさらに好適範囲を規定して
いる。
【0057】請求項10の発明の照明装置は、照明装置
本体と;照明装置本体に支持された請求項1ないし9の
いずれか一記載の高圧放電ランプ点灯装置と;を具備し
ていることを特徴としている。
【0058】本発明において、照明装置は、高圧放電ラ
ンプの発光を何らかの目的で用いるあらゆる装置を含む
広い概念であり、たとえば照明器具、自動車などの移動
体用ヘッドライト、光ファイバー用光源、画像投射装
置、光化学装置、指紋判別装置などに適用して、照明装
置に用いている高圧放電ランプを瞬時再点灯を行わせる
ことができる。
【0059】なお、照明装置本体とは、上記照明装置か
ら高圧放電ランプを除いた残余の部分をいう。
【0060】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0061】図1は、本発明の高圧放電ランプ点灯装置
の第1の実施形態における高圧放電ランプを示す一部切
欠断面図である。
【0062】図において、1は透光性セラミックス放電
容器、2は電極、3は給電導体、4はシールである。な
お、高圧放電ランプは、上下対称構造であるが、図にお
いては下側の電極2、導入導体3およびシール4を省略
している。
【0063】透光性セラミックス放電容器1は、膨出部
1aおよび小径筒部1b、1bを備えている。
【0064】膨出部1aは、両端が連続的な曲面によっ
て絞られていて、中空でほぼ球状をなしている。
【0065】小径筒部1bは、膨出部1aと連続した曲
面によってつながり一体成形によって透光性セラミック
ス放電容器2を形成している。
【0066】電極2は、ドープドタングステンからな
り、棒状をなしていて、小径筒部1内に挿通され、先端
が透光性セラミックス放電容器1の膨出部1a内に突出
している。
【0067】給電導体3は、封着性の部分3aおよび耐
ハロゲン化物性の高融点導体部分3bからなる。
【0068】封着性の部分3aは、給電導体3と小径筒
部1bとの間で透光性セラミックス放電容器1を封止す
る際に機能する。
【0069】高融点導体部分3bは、電極3と一体をな
していて、その基端が封着性の部分3aの先端に溶接に
より接続され、先端側が主として電極として作用する。
そして、高融点導体部分3bおよびまたは電極2と小径
筒部1bの内面との間にわずかな隙間gを形成してい
る。
【0070】シール4は、透光性セラミックス放電容器
1の小径筒部1bおよび給電導体3の封着性の部分3a
の間に介在して、透光性セラミックス放電容器1を気密
にシールするとともに、電極2を高融点導体部分3bを
介して所定の位置に固定している。
【0071】また、シール4を形成するには、セラミッ
クス封止用コンパウンドを小径筒部1bの端面におい
て、給電導体3の封着性の部分3aの周りに施与し、加
熱溶融させて封着性の部分3aおよび小径筒部1bの内
面の間の隙間に進入させて小径筒部1b内に挿入されて
いる封着性の部分の全体を被覆するとともに、さらに高
融点導体部分3の基端部をも被覆し、冷却により固化さ
せる。
【0072】ところで、透光性セラミックス放電容器1
内には放電媒体が封入されている。
【実施例 】図1に示す高圧放電ランプであって、以下
の仕様である。
【0073】透光性セラミックス放電容器:YAG製
で、全長25mm、膨出部1aの外径5mm、内径4.
5mm(肉厚0.5mm)、小径筒部1bの外径1.8
mm、内径0.75mm(肉厚0.53mm) 電極:直径0.25mm、電極間距離3mm 給電導体:封着性の部分がニオブで直径0.64mm、
高融点導体部分(電極と兼用) わずかな隙間:0.25mm 放電媒体:適量の水銀、発光金属のハロゲン化物および
アルゴン500torr ランプ電力:20W 図2は、本発明の高圧放電ランプ点灯装置の第1の実施
形態における放電ランプ点灯回路を示す回路図である。
【0074】図において、ASは交流電源、NFはノイ
ズフィルタ、BRはブリッジ形整流回路、BUTは昇圧
チョッパ、BDTは高圧チョッパ、FBIはフルブリッ
ジ形高周波インバータ、LCは負荷回路、IGはイグナ
イタである。
【0075】交流電源ASは、商用100V電源であ
る。
【0076】ノイズフィルタNFは、後述する昇圧チョ
ッパBUT、降圧チョッパBDTおよびフルブリッジ形
高周波インバータFBIの動作に伴って発生する高周波
ノイズを交流電源AS側に流出しないように除去する。
【0077】ブリッジ形整流回路BRは、交流電圧を全
波整流して非平滑直流電圧を得る。
【0078】昇圧チョッパBUTは、インダクタL1、
スイッチング手段Q1、ダイオードD1および平滑コン
デンサC1から構成されている。
【0079】インダクタL1は、その一端がブリッジ形
整流回路BRの直流出力端の正極に接続している。
【0080】スイッチング手段Q1は、エンハンスメン
ト形MOSFETからなり、そのドレインがインダクタ
L1の他端に接続し、ソースがブリッジ形整流回路BR
の直流出力端の負極に接続している。
【0081】ダイオードD1は、そのアノードがインダ
クタL1およびスイッチング手段Q1の接続点に接続し
ている。
【0082】平滑コンデンサC1は、ダイオードD1の
カソードとブリッジ形整流回路BRの直流出力端の負極
とに接続している。
【0083】降圧チョッパBDTは、スイッチング手段
Q2およびコンデンサC2から構成されている。
【0084】スイッチング手段Q2は、エンハンスメン
ト形MOSFETからなり、そのドレインが昇圧チョッ
パBUTの平滑コンデンサC2のプラス側に接続してい
る。
【0085】コンデンサC2は、その一端がスイッチン
グ手段Q2のソースに接続し、他端が平滑コンデンサC
1のマイナス側に接続している。
【0086】フルブリッジ形高周波インバータFBI
は、ブリッジ接続されてスイッチングブリッジSBを形
成している4個のスイッチング手段Q3〜Q6から構成
されている。
【0087】各スイッチング手段Q3〜Q6は、エンハ
ンスメント形MOSFETからなる。そして、スイッチ
ングブリッジSBの一対の入力端は、降圧チョッパBD
TのコンデンサC2の両端に接続されている。
【0088】負荷回路LCは、インダクタL2および高
圧放電ランプHDLからなり、両端がスイッチングブリ
ッジSBの一対の出力端間に接続されている。
【0089】イグナイタIGは、そのパルス電圧がフル
ブリッジ形高周波インバータFBIの出力電圧に重畳し
て高圧放電ランプHDLに印加されるように負荷回路L
Cに直列的に接続されている。
【0090】なお、以上説明した放電ランプ点灯回路
は、その2次短絡電流が実施例として1Aに設定されて
いる。
【0091】次に、回路動作について説明する。
【0092】交流電源ASを投入すると、ブリッジ形整
流回路BRにより非平滑直流に整流されて、昇圧チョッ
パBUTに入力する。
【0093】昇圧チョッパBUTでは、スイッチング手
段Q1が高周波でオン、オフするので、オンした際にブ
リッジ形整流回路BRを介して交流電源ASからインダ
クタL1、スイッチング手段Q1、ブリッジ形整流回路
BRおよび交流電源ASの経路を増加電流が流れ、イン
ダクタL1に電磁エネルギーが蓄積される。なお、「増
加電流」とは、スイッチング手段Q1のスイッチオン時
点からオフするまで増加していく電流を意味する。
【0094】次に、スイッチング手段Q1がオフする
と、インダクタL1に蓄積されていた電磁エネルギーが
放出されて、インダクタL1からダイオードD1、平滑
コンデンサC1、ブリッジ形整流回路BR、ノイズフィ
ルタNF、ブリッジ形整流回路BRおよびインダクタL
1の経路を減少電流が流れ、平滑コンデンサC1が充電
される。なお、「減少電流」とは、スイッチオフ時点か
らオンするまで減少していく電流を意味する。
【0095】以後、以上の動作を繰り返す結果、平滑コ
ンデンサC1の両端に昇圧され、かつ平滑化された直流
の出力電圧が得られる。入力電圧をVp、出力電圧をV
o、スイッチング手段Q1のオン時間をTon、オフ時
間をToffとすると、出力電圧Voは概ね下式で表す
昇圧電圧となる。
【0096】 Vo=Vp(Ton+Toff)/Toff 本実施例として入力電圧100Vに対して350Vの昇
圧された出力電圧を得るように設定している。
【0097】そうして、直流電圧は、降圧チョッパBD
Tの入力端に印加され、ここで定電力制御されながら高
圧放電ランプHDLの作動状況に応じて、70〜350
Vの間の出力電圧を得るように設定および制御される。
【0098】すなわち、降圧チョッパBDTのスイッチ
ング手段Q2は、高周波でオン、オフを繰り返し、コン
デンサC2が充電される。コンデンサC2の充電電圧
は、積分作用によってスイッチング手段Q2のオンデュ
ーティに比例する。
【0099】そうして、降圧チョッパBDTの直流出力
電圧は、フルブリッジ形高周波インバータFBIの入力
端に印加される。
【0100】フルブリッジ形高周波インバータFBI
は、その4個のスイッチング手段Q3〜Q6がスイッチ
ングブリッジSBを形成しているので、スイッチング手
段Q3、Q5と、Q4、Q6とが交互に高周波でオンオ
フを繰り返すようにドライブされる。
【0101】すなわち、スイッチング手段Q3、Q5が
オンすると、降圧チョッパBDTのコンデンサC2のプ
ラス側からスイッチング手段Q3、負荷回路LC、スイ
ッチング手段Q5およびコンデンサC2のマイナス側の
経路を矩形波の電流が流れる。
【0102】次に、スイッチング手段Q3、Q5がオフ
し、Q4、Q6がオンすると、コンデンサC2のプラス
側からスイッチング手段Q4、負荷回路LC、スイッチ
ング手段Q6およびコンデンサC2のマイナス側の経路
を矩形波の電流が流れる。
【0103】したがって、負荷回路LCには、矩形波の
高周波電流が流れ、高圧放電ランプHDLを高周波点灯
する。
【0104】ところで、高圧放電ランプHDLの始動時
の場合、降圧チョッパBDTは、100%オンデューテ
ィでスイッチングして350Vの直流電圧を出力するの
で、フルブリッジ形高周波インバータFBIも入力電圧
に等しい高周波電圧を出力して、高圧放電ランプHDL
に印加する。また、これと同時にイグナイタIGが作動
してパルス電圧を発生するので、パルス電圧に高周波電
圧が重畳された高電圧が高圧放電ランプHDLに印加さ
れ、高圧放電ランプHDLは瞬時に点灯を開始する。こ
の場合のパルス電圧は、実施例として15kVp-pであ
る。
【0105】定常点灯状態においては、降圧チョッパB
DTの出力電圧は、定格ランプ電流で放電維持できるよ
うに低下される。実施例においては、70Vまで低下さ
れ、フルブリッジ形高周波インバータFBIの出力電圧
も70Vになる。
【0106】そうして、高圧放電ランプHDLが点灯状
態のときに何らかの動機で消灯され、その直後に再び点
灯するときであっても、降圧チョッパBDTおよびイグ
ナイタIGの動作により、高圧放電ランプHDLは瞬時
に再点灯して所定の光出力を生じる。もちろん、始動時
のパルス電圧が10〜30kVp-pの範囲で、しかも2
次短絡電流が1.5A以下であるので、高圧放電ランプ
HDLの透光性セラミックス放電容器にクラックが生じ
にくく、十分実用性を備えているとともに、しかも透光
性セラミックス放電容器を備えていることにより、高効
率で、長寿命である。
【0107】なお、フルブリッジ形高周波インバータF
BIを用いて高圧放電ランプHDLを点灯する場合、限
流インピーダンスが不要になるので、負荷回路のインダ
クタL2は、主としてランプ電流のピーク値を抑制する
作用を行う。
【0108】図3は、本発明の高圧放電ランプ点灯装置
の第1の実施形態における始動時のパルス電圧の波高値
に対する再点灯時間の関係を示すグラフである。
【0109】図において、横軸はパルス電圧の波高値
(kVp-p)を、縦軸は再点灯時間(秒)を、それぞれ
示す。
【0110】図から明かなように、パルス電圧の波高値
が10kVp-p以上であれば、実用上差し支えない程度
の瞬時再点灯時間が得られる。しかし、波高値が30k
Vp-pを超えると、始動時に発生するパルス電圧による
熱衝撃が大きくなりすぎて、2次短絡電流を1.5A以
下に設定しても、透光性セラミックス放電容器のクラッ
クが発生しやすくなるので、不可である。
【0111】図4は、本発明の高圧放電ランプ点灯装置
の第1の実施形態における放電ランプ点灯回路の2次短
絡電流に対するクラック発生率の関係を示すグラフであ
る。
【0112】図において、横軸は2次短絡電流(A)
を、縦軸はクラック発生率(%)を、それぞれ示す。
【0113】図から明かなように、2次短絡電流が1A
以下であれば、クラック発生率は0%であり、1.5A
以下であれば、クラック発生率が実用上差し支えない程
度に小さいことが分かる。
【0114】図5は、本発明の高圧放電ランプ点灯装置
の第1の実施形態における高圧放電ランプの透光性セラ
ミックス放電容器および給電導体の封着性の部分の寸法
比に対するクラック発生率の関係を示すグラフである。
【0115】図において、横軸はD2/D3を、縦軸は
クラック発生率(%)を、それぞれ示す。なお、D2
は、透光性セラミックス放電容器の小径筒部の内径を示
す。また、D3は、封着性の部分の直径を示す。
【0116】図から明かなように、D2/D3が1.0
2未満であると、クラック発生率が増加する。また、D
2/D3が1.20を超えてもクラック発生率が増加す
る。これに対して、D2/D3が1.02〜1.20の
範囲においては、クラック発生率が0%であった。
【0117】図6は、本発明の高圧放電ランプ点灯装置
の第1の実施形態における高圧放電ランプの透光性セラ
ミックス放電容器の寸法比に対するクラック発生率の関
係を示すグラフである。
【0118】図において、横軸はD1/D2を、縦軸は
クラック発生率(%)を、それぞれ示す。なお、D1
は、透光性セラミックス放電容器の小径筒部の外径を示
す。また、D2は、同じく内径を示す。
【0119】図から明かなように、D1/D2が1.8
未満であると、クラック発生率が増加する。また、D1
/D2が3.6を超えてもクラック発生率が増加する。
これに対して、D1/D2が1.8〜3.6の範囲にお
いては、クラック発生率が0%であった。
【0120】図7は、本発明の高圧放電ランプ点灯装置
の第2の実施形態における高圧放電ランプを示す正面図
である。
【0121】本実施形態は、自動車のヘッドライト用に
構成したもので、高圧放電ランプを2重管構造にした点
で第1の実施形態と異なる。
【0122】すなわち、11はガラス外管、12は発光
管、13は内部導入線、14は封着金属箔、15は外部
導入線、16は口金、17は絶縁チューブである。
【0123】ガラス外管11は、両端にピンチシール部
11a、11aを備えた両端封止形で、内部は真空にな
っている。
【0124】発光管12は、図1に示す高圧放電ランプ
と同一構造である。
【0125】内部導入線13は、その一端が発光管12
の両端の給電導体3に接続し、他端が封着金属箔14に
接続している。
【0126】封着金属箔14は、ガラス外管11のピン
チシール部11a内に気密に埋設されている。
【0127】外部導入線15は、一端が封着金属箔14
に接続し、中間がガラス外管11と平行に延在して、他
端が口金16に接続している。
【0128】絶縁チューブ17は、外部導入線16のガ
ラス外管11と平行な部分に装着されている。
【0129】図8は、本発明の照明装置の一実施形態と
しての自動車用のヘッドライトを示す斜視図である。
【0130】図中、21はヘッドライト本体、22は前
面カバーである。
【0131】ヘッドライト本体10は、合成樹脂を成形
して形成したもので、内面にアルミニウム蒸着によって
反射面が形成されている。
【0132】前面カバー22は、透明合成樹脂を成形し
て形成されてヘッドライト本体21の前面に装着され、
必要に応じて、内面にレンズ、プリズムなどの制光手段
が形成されている。
【0133】図7に示す高圧放電ランプと同一構造のメ
タルハライド放電ランプが、ヘッドライト本体21の背
面から着脱可能に装着される。
【0134】
【発明の効果】請求項1ないし9の各発明によれば、膨
出部およびその両端に連通する一対の小径筒部を備えた
透光性セラミックス放電容器の小径筒部内に給電導体の
封着性の部分をセラミックス封止用コンパウンドのシー
ルによって封着し、給電導体の高融点導体部分に形成さ
れた電極の先端を膨出部内に突出させ、透光性セラミッ
クス放電容器内に放電媒体を封入してなる高圧放電ラン
プを、始動時に10〜30kVp-pのパルス電圧を発生
するとともに、2次短絡電流が1.5A以下になる放電
ランプ点灯回路によって点灯するように構成したことに
より、瞬時再点灯が可能で、しかもクラックが生じにく
い高圧放電ランプ点灯装置を提供することができる。
【0135】請求項2の発明によれば、加えて高圧放電
ランプの放電媒体が金属ハロゲン化物を含んでいること
により、高演色性かつ高ランプ効率の降圧放電ランプ点
灯装置を提供することができる。
【0136】請求項3の発明によれば、加えて高圧放電
ランプのランプ電力が50W以下であることにより、始
動時のパルス電圧が10〜30kVp-pと比較的低くて
も再点灯が容易であるとともに、自動車用ヘッドライ
ト、店舗用照明器具など比較的小形の高圧放電ランプを
用いるのに好適な高圧放電ランプ点灯装置を提供するこ
とができる。
【0137】請求項4の発明によれば、加えて高圧放電
ランプの透光性セラミックス放電容器の小径筒部の内径
D2と給電導体の封着性の部分の直径D3との比D2/
D3が下記条件を満足することにより、透光性放電容器
のクラックが生じにくい高圧放電ランプ点灯装置を提供
することができる。
【0138】1.02≦D2/D3≦1.20 請求項5の発明によれば、加えて高圧放電ランプの透光
性セラミックス放電容器の外径D1と内径D2の比D1
/D2が下記条件を満足することにより、透光性セラミ
ックス放電容器のクラックが生じにくい高圧放電ランプ
点灯装置を提供することができる。
【0139】1.8≦D1/D2≦3.6 請求項6の発明によれば、加えて高圧放電ランプがラン
プ電力Wl(W)に対する全重量wt(g)の比率wt
/Wlが下記条件を満足することにより、長寿命かつ高
ランプ効率の高圧放電ランプ点灯装置を提供することが
できる。
【0140】 0.7×10−2≦wt/Wl≦2.5×10−2 請求項7の発明によれば、加えて高圧放電ランプがラン
プ電力Wl(W)に対する全重量wt(g)の比率wt
/Wlが下記条件を満足することにより、さらに長寿命
かつ高ランプ効率の高圧放電ランプ点灯装置を提供する
ことができる。
【0141】 0.8×10−2≦wt/Wl2≦2.0×10−2 請求項8の発明によれば、加えて高圧放電ランプがラン
プ電力Wl(W)に対する透光性セラミックス放電容器
の重量we(g)の比率we/Wlが下記条件を満足す
ることにより、高ランプ効率の高圧放電ランプ点灯装置
を提供することができる。
【0142】 0.5×10−2≦we/Wl≦2.2×10−2 請求項9の発明によれば、加えて高圧放電ランプがラン
プ電力Wl(W)に対する透光性セラミックス放電容器
の重量we(g)の比率we/Wlが下記条件を満足す
ることにより、さらに高ランプ効率の高圧放電ランプ点
灯装置を提供することができる。
【0143】 0.6×10−2≦we/Wl≦1.8×10−2 請求項10の発明によれば、請求項1ないし9の効果を
有する照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高圧放電ランプ点灯装置の第1の実施
形態における高圧放電ランプを示す一部切欠断面図
【図2】本発明の高圧放電ランプ点灯装置の第1の実施
形態における放電ランプ点灯回路を示す回路図
【図3】本発明の高圧放電ランプ点灯装置の第1の実施
形態における始動時のパルス電圧の波高値に対する再点
灯時間の関係を示すグラフ
【図4】本発明の高圧放電ランプ点灯装置の第1の実施
形態における放電ランプ点灯回路の2次短絡電流に対す
るクラック発生率の関係を示すグラフ
【図5】本発明の高圧放電ランプ点灯装置の第1の実施
形態における高圧放電ランプの透光性セラミックス放電
容器および給電導体の封着性の部分の寸法比に対するク
ラック発生率の関係を示すグラフ
【図6】本発明の高圧放電ランプ点灯装置の第1の実施
形態における高圧放電ランプの透光性セラミックス放電
容器の寸法比に対するクラック発生率の関係を示すグラ
【図7】本発明の高圧放電ランプ点灯装置の第2の実施
形態における高圧放電ランプを示す正面図
【図8】本発明の照明装置の一実施形態としての自動車
用ヘッドライトを示す斜視図
【符号の説明】
1…透光性セラミックス放電容器 1a…膨出部 1b…小径筒部 2…電極 3…給電導体 3a…封着性の部分 3b…高融点導体部分 4…シール g…わずかな隙間
フロントページの続き (72)発明者 芦田 誠司 東京都品川区東品川四丁目3番1号東芝ラ イテック株式会社内 Fターム(参考) 3K072 AA11 AC01 BA05 BB01 BB10 BC01 BC03 BC04 DD06 GA03 GB04 GB12 GB18 GC04 HB03 3K083 AA07 BA04 BA25 BA26 BC33 CA32 5C043 AA01 AA14 BB09 CC03 CD01 DD02 EB16 EC20

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電空間を包囲する膨出部および膨出部の
    両端に連通して配置され膨出部より内径が小さい小径筒
    部を備えた透光性セラミックス放電容器、封着性の部分
    および封着性の部分の先端に基端が接続されている高融
    点導体部分を備え、透光性セラミックス放電容器の小径
    筒部内に挿入されて高融点導体部分が小径筒部の内面と
    の間にわずかな隙間を形成しながら貫通する給電導体、
    給電導体の先端に形成され先端が透光性セラミックス放
    電容器の膨出部内に突出している電極、透光性セラミッ
    クス放電容器の小径筒部および給電導体の封着性の部分
    の間を封着しているセラミックス封止用コンパウンドの
    シール、ならびに透光性セラミックス放電容器内に封入
    された放電媒体を備えた高圧放電ランプと;出力端が高
    圧放電ランプに接続されて始動時に10〜30kVp-p
    のパルス電圧を発生するとともに、2次短絡電流が1.
    5A以下になるように構成されている放電ランプ点灯回
    路と;を具備していることを特徴とする高圧放電ランプ
    点灯装置。
  2. 【請求項2】放電空間を包囲する膨出部および膨出部の
    両端に連通して配置され膨出部より内径が小さい小径筒
    部を備えた透光性セラミックス放電容器、封着性の部分
    および封着性の部分の先端に基端が接続されている耐ハ
    ロゲン化物性の高融点導体部分を備え、透光性セラミッ
    クス放電容器の小径筒部内に挿入されて高融点導体部分
    が小径筒部の内面との間にわずかな隙間を形成しながら
    貫通する給電導体、給電導体の先端に形成され先端が透
    光性セラミックス放電容器の膨出部内に突出している電
    極、透光性セラミックス放電容器の小径筒部および給電
    導体の封着性の部分の間を封着しているセラミックス封
    止用コンパウンドのシール、ならびに金属ハロゲン化物
    を含み透光性セラミックス放電容器内に封入された放電
    媒体を備えた高圧放電ランプと;出力端が高圧放電ラン
    プに接続されて始動時に10〜30kVp-pのパルス電
    圧を発生するとともに、2次短絡電流が1.5A以下に
    なるように構成されている放電ランプ点灯回路と;を具
    備していることを特徴とする高圧放電ランプ点灯装置。
  3. 【請求項3】高圧放電ランプは、ランプ電力が50W以
    下であることを特徴とする請求項1または2記載の高圧
    放電ランプ点灯装置。
  4. 【請求項4】高圧放電ランプは、その透光性セラミック
    ス放電容器の小径筒部の内径をD2とし、給電導体の封
    着性の部分の直径をD3としたとき、以下の条件を満足
    していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    一記載の高圧放電ランプ点灯装置。 1.02≦D2/D3≦1.20
  5. 【請求項5】高圧放電ランプは、その透光性セラミック
    ス放電容器の小径筒部の外径をD1、内径をD2とした
    とき、以下の条件を満足していることを特徴とする請求
    項1ないし4のいずれか一記載の高圧放電ランプ点灯装
    置。 1.8≦D1/D2≦3.6
  6. 【請求項6】高圧放電ランプは、ランプ電力Wl(W)
    に対する全重量wt(g)の比率wt/Wlが以下の条
    件を満足していることを特徴とする請求項1ないし5の
    いずれか一記載の高圧放電ランプ点灯装置。 0.7×10−2≦wt/Wl≦2.5×10−2
  7. 【請求項7】高圧放電ランプは、ランプ電力Wl(W)
    に対する全重量wt(g)の比率wt/Wlが以下の条
    件を満足していることを特徴とする請求項1ないし6の
    いずれか一記載の高圧放電ランプ点灯装置。 0.8×10−2≦wt/Wl≦2.0×10−2
  8. 【請求項8】高圧放電ランプは、ランプ電力Wl(W)
    に対する透光性セラミックス放電容器の重量we(g)
    の比率we/Wlが以下の条件を満足していることを特
    徴とする請求項1ないし7のいずれか一記載の高圧放電
    ランプ点灯装置。 0.5×10−2≦we/Wl≦2.2×10−2
  9. 【請求項9】高圧放電ランプは、ランプ電力Wl(W)
    に対する透光性セラミックス放電容器の重量we(g)
    の比率we/Wlが以下の条件を満足していることを特
    徴とする請求項1ないし7のいずれか一記載の高圧放電
    ランプ点灯装置。 0.6×10−2≦we/Wl≦1.8×10−2
  10. 【請求項10】照明装置本体と;照明装置本体に支持さ
    れた請求項1ないし9のいずれか一記載の高圧放電ラン
    プ点灯装置と;を具備していることを特徴とする照明装
    置。
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CN108682603A (zh) * 2018-06-12 2018-10-19 浙江新光阳照明股份有限公司 环保型金卤灯的陶瓷辅助启动器的制作方法

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