JP2001313001A - メタルハライドランプおよび自動車用前照灯装置 - Google Patents

メタルハライドランプおよび自動車用前照灯装置

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JP2001313001A
JP2001313001A JP2000130603A JP2000130603A JP2001313001A JP 2001313001 A JP2001313001 A JP 2001313001A JP 2000130603 A JP2000130603 A JP 2000130603A JP 2000130603 A JP2000130603 A JP 2000130603A JP 2001313001 A JP2001313001 A JP 2001313001A
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lamp
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halide
electrodes
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Kozo Kamimura
幸三 上村
Toshihiko Ishigami
敏彦 石神
Toshio Hiruta
寿男 蛭田
Mikio Matsuda
幹男 松田
Shigehisa Kawazuru
滋久 川鶴
Isao Yamazaki
勇生 山崎
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光束立ち上がりを早くすることにより、自動車
用前照灯として好適なメタルハライドランプおよびこれ
を用いた自動車用前照灯装置を提供する。 【解決手段】放電容器1は、気密容器1aとその内部に
細長い放電空間1cの両端に封装された一対の電極1
b、1bの電極間距離L(mm)とからなり、気密容器
1aの中央寄り80%の領域における最大内径D(m
m)および最大肉厚t(mm)とが下式を満足するよう
に構成されている。放電媒体は、水銀を本質的に含まな
いで、少なくとも発光金属のハロゲン化物および希ガス
を含んでいる。そして、ランプ電力100W以下で点灯
する。 0.25≦D/L≦1.50 0.16≦t/L≦1.10

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はメタルハライド放電
ランプおよびこれを用いた自動車用前照灯装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】相対向する一対の電極を備えた発光管内
に希ガス、発光金属のハロゲン化物および水銀を封入し
たメタルハライドランプは、比較的高効率で、高演色性
であるため広く使用されている。自動車の前照灯用にお
いても、メタルハライドランプの使用が普及してきてい
る。自動車の前照灯用を含めて、現在実用されているメ
タルハライドランプは、水銀を必須としている。なお、
自動車の前照灯用のメタルハライドランプの仕様につい
ては、たとえば特開平2−7347号公報に記載されて
いるが、約2〜15mgの水銀の封入が不可欠とされて
いる。また、特開平59−111244号公報には、電
極間の中間におけるランプ容器の壁厚tを1.5〜2.
5mm、電極間の中間のランプ容器の内径Dを1〜3m
m、電極の先端間の距離dを3.5〜6mm、ランプ容
器内に突出している電極の距離lを0.5〜1.5mm
とし、ガス充填物として希ガス、水銀およびハロゲン化
金属を含有し、かつ水銀の封入量A(mg)を下式を満
足させる構成の、自動車前照灯用として好適な放電ラン
プすなわちメタルハライドランプが記載されている。こ
のメタルハライドランプにおいては、水平作動状態にて
放電アークが収縮して少なくともほぼ直線的となり、高
効率を呈する旨記述されている。
【0003】0.002(d+4・l)・D exp 2 <A<0.2(d+4/l)・D e
xp(1/3) しかしながら、環境問題が深刻化してきている現在、照
明分野においても、環境負荷が大きい水銀をランプから
減少させ、さらに廃絶することは非常に重要なことと考
えられている。
【0004】この課題に対して、メタルハライドランプ
においても、水銀を用いないための提案が既にいくつか
なされている。たとえば、特許第2982198号公
報、特開平6−84496号公報および特開平11−2
38488公報に記載されている発明は、本発明者らが
なしたものである。前者は、スカンジウムScまたは希
土類金属のハロゲン化物と希ガスとを封入して、パルス
電流で点灯制御する構成である。中者は、放電媒体を金
属ハロゲン化物と希ガスで構成することにより、広い入
力範囲で色特性の変化を少なくして調光点灯を可能にし
た構成である。後者は、主発光物質であるところの第1
のハロゲン化物に加えて、蒸気圧が高くて発光しにくい
第2のハロゲン化物を添加することにより、電気特性な
どの改善を行うようにした構成である。
【0005】また、特開平11−307048号公報に
は、スカンジウムScおよびナトリウムNaのハロゲン
化物に加えて、金属単体での電離電圧が5〜10eVで
あり、かつ動作時の蒸気圧が1×10−5であるところ
の第3のハロゲン化物としてイットリウムYおよびイン
ジウムInを添加することにより、電極の飛散による黒
化を防止する構成が記載されている。なお、この従来技
術においては、発明により得られたメタルハライドラン
プが自動車前照灯用としての全光束および色度範囲を有
している旨記述されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】メタルハライドランプ
を前照灯用ランプとして用いる場合、安全上の問題から
電源投入から所定時間後に照射面での明るさが所定値以
上になっていることが要求される。たとえば、自動車で
は日本電球工業会規格JEL−215において、ランプ
単体での光束が1秒後25%以上、4秒後80%以上と
規定されている。水銀封入のメタルハライドランプにあ
っては、概ね4秒後までは低温でも蒸発しやすい水銀が
主体で発光し、その後ハロゲン化物の発光金属が発光し
始める。このため、1秒、4秒の時点での発光効率は、
一般的なハロゲン化物の発光金属主体の発光のときの半
分以下である。そこで、点灯直後の入力電力を定常時の
約2倍に高めることで規格値を達成している。このよう
な理由から、水銀を封入したメタルハライドランプの場
合、点灯直後の発光色は水銀放電によるものであるため
光特性が非常に悪く、JEL−215に規定している白
色の色度範囲から逸脱していて、規格内に収まるまで数
十秒を要する。
【0007】これに対して、水銀を封入しないメタルハ
ライドランプの場合、ハロゲン化物の蒸気圧が水銀に比
較して、すこぶる低いため、電源投入から4秒までの光
束がわずかであり、しかも主に希ガスの発光となる。こ
のような場合の希ガスの発光は、水銀より発光効率が低
い。したがって、入力電力を2倍程度に増加しても、上
記規格値を満足できないという問題がある。特開平11
−238488公報に記載のように水銀に代えて第2の
ハロゲン化物を封入する構成のみであっても、点灯直後
の第2のハロゲン化物の蒸気圧がなお水銀蒸気圧より1
桁以上低いために、上記の問題に対する本質的な解決に
はならない。
【0008】本発明は、光束立ち上がりを早くすること
により、自動車前照灯用として好適にしたメタルハライ
ドランプおよびこれを用いた自動車用前照灯装置を提供
することを目的とする。
【0009】また、本発明は、水銀を本質的に用いない
で環境に配慮するとともに、放電容器の構造を適切にす
ることにより、光束立ち上がりを早くして、自動車前照
灯用として好適なメタルハライドランプおよびこれを用
いた自動車用前照灯装置を提供することを他の目的とす
る。
【0010】さらに、本発明は、放電容器の構造と放電
媒体との相互関係を適切にすることにより、光束立ち上
がりを早くして、自動車前照灯用として好適なメタルハ
ライドランプおよびこれを用いた自動車用前照灯装置を
提供することをさらに他の目的とする。
【0011】さらにまた、本発明は、光束立ち上がりを
早くするとともに、放電容器の膨れを防止して、自動車
前照灯用として好適なメタルハライドランプおよびこれ
を用いた自動車用前照灯装置を提供することをさらに他
の目的とする。
【0012】さらにまた、本発明は、光束立ち上がりを
早くするとともに、照射中心における光色がランプ単体
の平均光色と異なることが少なくて、自動車前照灯用と
して好適なメタルハライドランプおよびこれを用いた自
動車用前照灯装置を提供することをさらに他の目的とす
る。
【0013】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明のメタル
ハライドランプは、内部に細長い放電空間が形成される
耐火性で透光性の気密容器および気密容器内の放電空間
の両端に離間対向して封装された一対の電極を備え、電
極端間距離をL(mm)とし、電極間距離の中央寄り8
0%の領域における気密容器の放電空間の最大内径をD
(mm)とし、かつ最大肉厚をt(mm)としたとき、
D/Lおよびt/Lがそれぞれ下式を満足する放電容器
と;少なくともナトリウムNaおよびスカンジウムSc
を含む複数種の金属のハロゲン化物、ならびに希ガスを
含み、気密容器内に封入された放電媒体と;を具備し、
本質的に水銀が封入されていないとともにランプ電力1
00W以下で点灯することを特徴としている。
【0014】0.25≦D/L≦1.50 0.16≦t/L≦1.10 本発明および以下の各発明において、特に指定しない限
り用語の定義および技術的意味は次による。
【0015】<放電容器について>放電容器は、気密容
器および一対の電極を備えて構成されている。
【0016】(気密容器について)気密容器は、耐火性
で透光性である。「耐火性」とは、放電ランプの通常の
作動温度に十分耐える意味である。したがって、気密容
器は、耐火性を備える材料であり、かつ放電によって発
生した所望波長域の可視光を外部に導出することができ
れば、どのようなもので作られていてもよい。たとえ
ば、石英ガラスや透光性アルミナ、YAGなどのセラミ
ックスまたはこれらの単結晶などを用いて形成すること
ができる。なお、必要に応じて、気密容器の内面に耐ハ
ロゲン性または耐ハロゲン化物性の透明性被膜を形成す
るか、気密容器の内面を改質することが許容される。
【0017】また、気密容器は、その内部に細長い放電
空間が形成されている。細長い放電空間は、後述するよ
うに、その内径が電極間距離との相対的な数値関係によ
って規定される。また、気密容器は、後述するように、
その肉厚が電極間距離との相対的な数値関係によって規
定される。
【0018】(電極について)本発明のメタルハライド
ランプは、交流および直流のいずれで点灯するように構
成してもよい。
【0019】交流で作動する場合、一対の電極は同一構
造とする。また、自動車前照灯用のメタルハライドラン
プの場合、電極の先端部を軸部より径大にすると好都合
である。すなわち、ランプの点滅回数が非常に多くなる
とともに、また始動時には定常時より大きな電流を流す
ので、これに対応して電極全体を径大にすると、電極軸
に接触している気密容器の構成材料が点滅のたびに熱応
力を受けてクラックを生じやすい。そこで、電極の先端
に径大部を形成することで、電極を点滅に対応させるこ
とができるが、軸部は径大になっていないから、クラッ
クを生じにくい。 直流で作動する場合、一般に陽極は
温度上昇が激しいから、先端に径大部を形成すれば放熱
面積を大きくすることができるとともに、頻繁な点滅に
対応することができる。これに対して、陰極は必ずしも
径大部を形成する必要がない。
【0020】次に、電極間距離は、実際的には6mm以
下が好適である。すなわち、電極間距離が6mmを超え
ると、点光源から離れてしまい、光学系の焦点特性が悪
くなり、たとえば自動車前照灯用光源として用いた場合
に照射面の明るさが低下してしまう。また、電極間距離
は、後述するように、気密容器の内径および肉厚との間
に密接な相互関係がある。
【0021】(気密容器の内径Dと電極間距離Lとの関
係について)放電容器の電極間距離をL(mm)とし、
その中央よりの80%の領域における放電空間の最大内
径をD(mm)とする。そして、D/Lが下式を満足す
るように設定されている必要がある。
【0022】0.25≦D/L≦1.50 なお、電極間距離L(mm)の中央寄りの80%の領域
を規定する理由は、次のとおりである。すなわち、本発
明においては、放電空間の内表面をアークに適当な距離
だけ接近させることによって、気密容器の温度上昇を早
めることを企図している。そして、電極間距離L(m
m)の中央寄りの80%の領域においては、気密容器の
内径を小さくすることによって、アークを気密容器の内
表面に接近させることができる。ところが、電極間距離
Lにおける一対の電極寄りのそれぞれ10%の領域では
電極に近いためにアークが気密容器の内表面から離れ
る。そのため、この領域においては、内径および肉厚を
規定する意味が薄れるからである。
【0023】次に、上記数式の限定理由を説明する。す
なわち、D/Lが上記範囲内であると、アークの中央部
が放電容器の内表面に適度に接近し、アークから放電容
器への伝熱量が増加して、放電容器の所期の温度上昇が
得られる。D/Lの範囲は、一般的には上記の範囲であ
るが、好ましくは0.30〜1.05である。より一層
好ましくは、0.45〜0.90である。
【0024】これに対して、D/Lが1.50超である
と、上記伝熱量の増加が少なくなりすぎる。反対に、D
/Lが0.25未満であると、放電容器の温度上昇が過
度になり、放電容器が膨れたり、ハロゲン化物または遊
離ハロゲンと放電容器とが反応して白濁したりする不都
合が生じる。
【0025】(気密容器の肉厚tと電極間距離Lとの関
係について)放電容器の電極間距離をL(mm)とし、
その中央寄りの80%の領域における放電空間の最大肉
厚をt(mm)とする。そして、t/Lが下式を満足す
るように設定されている必要がある。
【0026】0.16≦t/L≦1.10 本発明においては、前述のように放電空間の内表面をア
ークに適当な距離だけ接近させることによって、気密容
器の温度上昇を早めるのであるが、さらにこれに加え
て、放電容器の肉厚を上記の範囲内で大きくすることを
要件としている。これにより、放電容器の主として上部
においてアークから受けた熱を放電容器の側面および底
面など他の部分へ速やかに伝導して、これらの部分の温
度を上昇させることができる。t/Lの範囲は、一般的
には上記の範囲であるが、好ましくは0.21〜0.7
7である。より一層好ましくは、0.31〜0.57で
ある。
【0027】これに対して、t/Lが0.16未満であ
ると、放電容器の肉厚が小さくなって他の部分への伝熱
が遅くなりすぎる。反対に、t/Lが1.10超である
と、放電容器の熱容量が大きくなりすぎて、返って放電
容器における他の部分の温度上昇が遅くなる。
【0028】< 放電媒体について>本発明において、
放電媒体は、前述したように本質的にはハロゲン化物お
よび希ガスからなる。
【0029】(ハロゲン化物について)ハロゲン化物
は、少なくともナトリウムNaまたはスカンジウムSc
を含む複数種の金属のハロゲン化物である。上記ナトリ
ウムNaおよびスカンジウムScは、白色光を効率よく
発光する発光金属として必須である。好適にはこれらの
金属に加えて希土類金属たとえばジスプロシウムDyな
どのハロゲン化物を含むものとし、これにより発光の色
度を白色光の規格に適合させやすくなる。これらの金属
は、なお、要すれば、上記に加えて他の発光金属を封入
することが許容される。
【0030】また、本発明においては、必要に応じて発
光金属のハロゲン化物に加えて、他のハロゲン化物を封
入することができる。たとえば、点灯中の蒸気圧が相対
的に大きくて、かつ発光金属に比較して可視域に発光し
にくい金属のハロゲン化物を第2のハロゲン化物として
発光金属のハロゲン化物からなる第1のハロゲン化物に
添加することができる。第2のハロゲン化物としては、
マグネシウムMg、鉄Fe、コバルトCo、クロムC
r、亜鉛Zn、ニッケルNi、マンガンMn、アルミニ
ウムAl、アンチモンSb、ベリリウムBe、レニウム
Re、ガリウムGa、チタンTi、ジルコニウムZr、
ハフニウムHfおよびスズSnからなるグループの中か
ら選択された1種または複数種の金属のハロゲン化物を
用いることができる。また、上記のグループの中では、
鉄Fe、亜鉛Zn、マンガンMn、アルミニウムAlお
よびガリウムGaのグループの中から選択された1種ま
たは複数種の金属のハロゲン化物が好適である。なお、
スズSnは、可視域の発光であるが、Naとともに封入
すると、Naが支配的になる。また、第2のハロゲン化
物を添加することについては、特開平11−23848
8号公報に記載されている。
【0031】上記の第2のハロゲン化物を添加する態様
は、メタルハライドランプの主として電気特性の改善に
顕著な効果がある。しかし、実施に際しては、注意しな
ければならない点もあるので、以下に詳細に説明する。
すなわち、第1に寿命特性に難点が生じる場合があり、
また第2にメタルハライドランプを自動車用前照灯に組
み込んだとき、照射中心部での明るさの立ち上がりがラ
ンプ単体のときと比較して劣る場合がある。
【0032】以上説明した第2のハロゲン化物を封入す
る場合の問題点については、高圧放電ランプを最適設計
することによって回避可能である。
【0033】次に、ハロゲン化物を構成するハロゲンに
ついて説明する。すなわち、ハロゲンとしては、ヨウ素
が反応性が最も適当であり、臭素、塩素、フッ素の順に
反応性が強くなっていくが、要するに以上のいずれを用
いてもよい。また、たとえばヨウ化物および臭化物のよ
うに異なるハロゲンの化合物を併用することもできる。
【0034】(希ガスについて)希ガスは、始動ガスお
よび緩衝ガスとして作用するもので、一般的には気密容
器を透過しなければ特に限定されないが、ネオンは石英
ガラスを透過しやすいので、気密容器を石英ガラスで形
成する場合には、アルゴン、クリプトンまたはキセノン
が推奨される。始動直後の発光を希ガスに依存する場
合、最も発光効率が高いのはキセノンであるため、希ガ
スはキセノンが最適である。また、希ガスの封入圧力を
高くすると、メタルハライドランプのランプ電圧が高く
なり、同一ランプ電流に対してランプ入力を大きくし
て、光束立ち上がり特性を向上させることができる。光
束立ち上がり特性が良好であることは、どのような使用
目的であっても好都合であるが、特に自動車用前照灯装
置および液晶プロジェクタなどにおいて極めて重要であ
る。
【0035】(水銀について)本発明において、「本質
的に水銀が封入されていない」とは、水銀を全く封入し
ていないばかりでなく、気密容器の内容積1cc当たり
2mg未満、好ましくは1.0mg以下の水銀が存在し
ていることを許容するという意味である。しかし、水銀
を全く封入しないことは環境上望ましいことである。従
来のように水銀蒸気によって放電ランプの電気特性を維
持する場合には、小形の短アーク形においては気密容器
の内容積1cc当たり20〜40mg、さらに場合によ
っては50mg以上封入していたことからすれば、本発
明は水銀量が実質的に少ないといえる。
【0036】<ランプ電力について>本発明において、
ランプ電力は、安定時にメタルハライドランプに投入さ
れる電力であり、100W以下である。これは小形のメ
タルハライドランプであることを意味する。そして、こ
の種の従来のメタルハライドランプにおいては、光束立
ち上がりを早くしたいという要求が多い。
【0037】<その他の構成について> 1 他の請求項の構成の採用 本発明の実施に際して請求項2ないし5、7および8の
いずれか一または任意の複数の請求項に規定する構成を
併せて採用することができる。
【0038】2 外管について 放電容器を内部に収納する外管を具備することができ
る。その場合、外管内を排気して真空にするか、不活性
ガスを封入することができる。しかし、要すれば、外管
内を封止切らないで外気に連通している構成にしてもよ
い。
【0039】<本発明の作用について> 1 放電容器の伝熱特性の改良により光束立ち上がりが
早くなる。
【0040】以上の説明から明らかなように、本発明に
おいては、環境負荷の大きい水銀を本質的に用いない
で、しかも放電容器の電極間距離Lと放電空間の内径D
および肉厚tとを所定の数値関係になるように構成した
ことにより、アークが放電容器の上部内表面に接近する
ため、アークの熱が放電容器の主として中央部の上部に
良好に伝熱される。また、放電容器の上部に伝導した熱
は、放電容器の管壁部分を伝導し、その側面から底面へ
伝達してそれらの部分を速やかに加熱して昇温させす
る。
【0041】その結果、主として放電容器の内表面の底
部および側面にわたり付着して固化しているハロゲン化
物を速やかに加熱してこれを温度上昇させて液化させ、
さらには蒸発させるので、電源投入直後からの光束立ち
上がり特性が著しく改善される。このため、自動車用前
照灯として規定されている規格を満足させるように構成
することができる。
【0042】したがって、本発明は、自動車用前照灯の
メタルハライドランプとして好適であるが、これに限定
されるものではない。
【0043】2 本発明においては、水銀を封入するメ
タルハライドランプより電源投入直後の光束立ち上がり
が良好である。
【0044】すなわち、同一の放電容器を備えていると
しても、水銀を封入する場合、始動直後の発光は水銀主
体であり、始動後、放電容器の温度の上昇に応じて水銀
が蒸発していき、その蒸気圧に比例して光束が増加す
る。水銀は、発光効率がハロゲン化物を構成している金
属の半分程度なので、自動車用前照灯においては、これ
を補うために、一般的に始動後4秒間ないしそれ以上の
時間2倍前後のランプ電力を投入するように点灯装置を
可制御に構成している。たとえば、自動車用前照灯に用
いられるメタルハライドランプにおいては、1秒後の光
束は、安定時の25%程度で、1秒以内、特に始動直後
が暗い。その後、5秒前後で100%に達する。このた
め、ハロゲン電球より光束立ち上がりが遅く、安全上、
より早い光束立ち上がりが望まれる所以である。なお、
水銀は、急速に蒸発するので、電源投入1秒後の光束を
大きくするように投入電力を調整しようとすると、その
後の立ち上がりがオーバーシュートして実用に適さな
い。
【0045】これに対して、本発明においては、始動直
後は希ガスが主に発光するとともに、ハロゲン化物を構
成する発光金属も一部発光する。その後徐々に発光金属
の発光比率が増大し、またこれに比例して光束が増加し
て安定点灯に至る。始動時の投入電力を調整することに
より、1秒後25%以上の光束を得ることができるの
で、水銀封入の場合より安全である。特に始動直後から
0.3秒までの光束の時間当たりの増加率は非常に高
く、水銀封入のメタルハライドランプの数倍以上にな
る。始動直後の光束は、その後数秒間維持され、その
後、発光金属の発光が主な発光へと移行していく。この
ため、電源投入後すぐ明るくなってハロゲン電球の感覚
に近いメタルハライドランプを得ることができる。した
がって、実用に際して始動時の投入電力などを適切化す
ることにより、1秒後の光束立ち上がりを同一消費電力
のハロゲン電球のそれと同等にすることができる。水銀
を封入するメタルハライドランプにおいては、上述した
ようなフラットな光束立ち上がりを得ることは至難の技
である。すなわち、水銀は急速に蒸発するので、1秒後
の光束立ち上がり%を大きくするように投入電力を調整
しようとすると、その後の立ち上がりがオーバーシュー
トして実用に適さないものとなってしまうからである。
【0046】3 水銀を封入した場合より放電容器の破
裂の危険性が少ない。
【0047】すなわち、現在市販されている自動車用前
照灯に用いる35Wのメタルハライドランプは、水銀1
mg前後と、発光金属のハロゲン化物および室温で4〜
6気圧のキセノンとが封入されている。そして、点灯中
の圧力は、水銀が完全蒸発するので、水銀量とキセノン
の封入圧とで決まる。なお、ハロゲン化物の蒸気圧は上
記より2桁以上低いので、考慮する必要はない。
【0048】これに対して、本発明においては、点灯中
の圧力が希ガスで決まる。希ガスの封入圧を水銀を封入
する場合より多い6〜10気圧にするにしても、明らか
に水銀封入の場合より低くなる。このため、放電容器の
耐圧性能が同等でれば、破裂の危険性は本発明の方が低
くなり、それだけ信頼性が高くなる。
【0049】4 水銀を封入する場合より再始動が容易
になる。
【0050】自動車用前照灯に用いるメタルハライドラ
ンプにおいては、その性質上要求される頻繁な点滅と素
早い光束立ち上がりとの対応させるために、再始動が必
要であるが、本発明においては放電容器内の圧力が低い
ので、その分再始動が容易になる。
【0051】5 水銀を封入する場合より光色の変化が
少ない。
【0052】本発明においては、水銀を本質的に封入し
ていないので、入力の変動に対する光色の変化が少な
い。なぜなら、水銀封入の場合、ランプからの発光は、
発光金属と水銀との発光からなる。放電容器の温度が変
わっても水銀の蒸気圧は非常に高いので、その点灯圧力
殆ど変わらないが、金属ハロゲン化物は水銀に較べて蒸
気圧がすこぶる低いので、放電容器の温度に応じて蒸気
圧が敏感に変化する。このため、ランプ入力が変化する
と、水銀の発光量は変わらないのに、金属ハロゲン化物
の発光金属の発光は大いに変化し、光色の変化が著し
い。
【0053】これに対して、本発明においては、発光金
属の発光が殆どであるから、光色の変化は殆ど生じない
からである。したがって、調光特性が良好であるととも
に、同一ランプ電力における光色のばらつきが少ない。
水銀を封入するメタルハライドランプにおいては、放電
容器の形状および寸法のばらつきに伴うランプの個々の
色温度の違いによる色むらや、長期寿命中での放電容器
の黒化などによる最冷部温度の上昇による色温度の変化
が大きな問題になるが、本発明においては、この点が改
善される。
【0054】請求項2の発明のメタルハライドランプ
は、内部に細長い放電空間が形成される耐火性で透光性
の気密容器および気密容器内の放電空間の両端に離間対
向して封装された一対の電極を備え、電極端間距離をL
(mm)とし、一対の電極の放電開始点の間を結ぶ第1
の仮想直線を引き、放電空間の中央上部の内表面から第
1の仮想直線に対して直角な第2の仮想直線を引いたと
き、第1および第2の仮想直線の交点と、放電空間の中
央上部の内表面との間の距離をDc/2(mm)とし、
電極間距離の中央寄り80%の領域における気密容器の
最大肉厚をt(mm)としたとき、Dc/Lおよびt/
Lが下式を満足する放電容器と;少なくともナトリウム
NaおよびスカンジウムScを含む複数種の金属のハロ
ゲン化物、ならびに希ガスを含み、気密容器内に封入さ
れた放電媒体と;を具備し、本質的に水銀が封入されて
いないとともにランプ電力100W以下で点灯すること
を特徴としている。
【0055】0.25≦Dc/L≦0.96 0.16≦t/L≦1.10 <本発明の構成について>本発明において、「電極の放
電開始点」とは、電極上に生じるアークスポットの位置
の中心を意味する。メタルハライドランプのいわゆる水
平点灯においては、アークが上方に湾曲しやすいことか
ら、電極の放電開始点が電極間を結ぶ仮想線より上方に
変位して形成されやすく、これに伴ってアークも全体に
上方へ変位する。このため、アークは、変位量に応じて
放電空間の内表面の上部へ接近する。
【0056】本発明は、電極の放電開始点の位置による
影響を考慮して、放電容器の放電空間の内径を実質的に
補正して規定している点で請求項1と異なる。すなわ
ち、Dc/2は、放電開始点の電極軸からの変位を補正
した半径に相当するもので、補正後の内径Dcは、Dc
/2の2倍である。
【0057】なお、本発明のさらに好適な範囲は、下式
を満足する範囲である。
【0058】0.45≦Dc/L≦0.90 0.31≦t/L≦0.57 <本発明の作用について>本発明においては、放電開始
点の電極軸からの変位を補正して放電空間の内径を規定
しているので、電極径が大きい場合や、電極の先端に径
大部が形成されていて、放電開始点が電極の軸線より上
方へ偏倚している場合であっても、放電空間の内径が放
電開始点に合わせて適切に設定されているため、光束立
ち上がりが早いとともに、温度過昇による放電容器の膨
れを生じない。
【0059】本発明のその他の作用は、内径Dcの求め
方が異なる点を除けば、基本的に請求項1と同じであ
る。
【0060】請求項3の発明のメタルハライドランプ
は、請求項1または2記載のメタルハライドランプにお
いて、ハロゲン化物は、放電容器の内容積1cc当たり
5〜110mg封入されていることを特徴としている。
【0061】<本発明の構成について>本発明は、好適
なハロゲン化物の封入量を規定している。
【0062】すなわち、一般的にハロゲン化物の封入量
を多くしていくと、放電容器の放電空間の内壁に対する
ハロゲン化物の付着領域が電極間の中央において下部か
ら側面に、さらには上部付近まで広がっていく。放電空
間の内壁の温度は、下部より側面、側面よりは上部の方
が高い。その結果、始動後壁面に付着しているハロゲン
化物の温度上昇が上部や側面で早くなり、蒸発も早くな
るので、光束立ち上がりが早くなる。
【0063】本発明においては、請求項1に規定したよ
うに放電容器の中央領域の肉厚が相対的に大きくなって
いることにより、放電容器の温度分布が相対的に均一化
されるので、ハロゲン化物の付着位置が同じであったと
しても、肉厚が大きくなっていない場合に比較すると、
高い温度分布となり、しかも均一化する。したがって、
ハロゲン化物の付着位置がたとえ同じであったとして
も、光束立ち上がりは早くなる。
【0064】次に、所与の放電空間に対してハロゲン化
物が多いと、上述したように、ハロゲン化物が付着して
いる部分の面積比率が相対的に大きくなる。しかし、ハ
ロゲン化物の付着部を透過した光は、ハロゲン化物によ
って着色する。このため、ハロゲン化物の付着領域が多
くなると、点灯中にハロゲン化物の付着部を透過して出
射する光の割合が増加し、光色が悪くなる。また、ハロ
ゲン化物の封入量が多くなると、その付着位置が不安定
になるので、光束立ち上がり時に光色の変化が許容でき
ない程度に目立つ。
【0065】本発明においては、請求項1に規定したよ
うに、放電容器の内径が相対的に小さくなっていること
により、同じ付着位置に対する封入量が減少する。そし
て、総合的な勘案により決定したハロゲン化物の好適な
封入量範囲が上述した範囲である。
【0066】なお、本発明のさらに好適な範囲は、放電
容器の内容積1cc当たり5〜35mgである。この範
囲であると、放電空間の内壁へのハロゲン化物の付着範
囲が少なくなるため、付着したハロゲン化物によるフィ
ルター作用が低減するので、光色が安定する。また、上
記と別な好適な範囲は、30〜55mgである。この範
囲であると、光束立ち上がりが一層良好になる。
【0067】<本発明の作用について>本発明の範囲で
あれば、光束立ち上がりが早く、光色の変化も許容範囲
になる。
【0068】請求項4の発明のメタルハライドランプ
は、内部に放電空間が形成される耐火性で透光性の気密
容器および気密容器の放電空間の両端に離間対向して封
装された一対の電極を備え、電極間距離の中央寄り80
%の領域における気密容器の最大肉厚がt(mm)の放
電容器と;放電容器の内容積1cc当たりの封入量q
(mg/cc)が下式を満足する少なくともナトリウム
NaおよびスカンジウムScを含む複数種の金属のハロ
ゲン化物、ならびに希ガスを含み、気密容器内に封入さ
れた放電媒体と;を具備し、本質的に水銀が封入されて
いないことを特徴としている。
【0069】q≦71.4/t <本発明の構成について>本発明は、ハロゲン化物の好
適な封入量が気密容器の肉厚により変化することを見出
してなされたものである。すなわち、ハロゲン化物の放
電空間の内壁に付着する範囲は、気密容器の軸線からの
鉛直線を基準にして軸の中心から±80°の範囲以下で
あることが望ましいことが分かった。放電空間の内壁に
付着したハロゲン化物は点灯中液相であり、この部分を
透過した光は、液化ハロゲン化物の色、たとえばSc−
Na−I系であればフィルター作用によって緑ないし黄
色に着色され、色度値が悪化するので、好ましくない。
一般に自動車用前照灯においては、遮光体を放電容器に
沿って配設することによって、上半球に向かう光をカッ
トして投射する。自動車用前照灯の遮光体は、前照灯に
おける反射鏡の構成の関係で、放電容器の下側を中心に
放電容器の約半分を覆うように配設されるので、上記の
角度範囲であれば、放電空間の内壁に付着した液相のハ
ロゲン化物を透過して着色された不所望な光はカットさ
れる。
【0070】ところで、ハロゲン化物の付着範囲は、前
述のように同じ封入量であっても、気密容器の肉厚が大
きいと大きくなるので、実験の結果、肉厚tに反比例す
る上記の数式を満足させることにより、ハロゲン化物の
付着の角度範囲が±80°以下となることを確認した。
【0071】なお、本発明のさらに好適には、ハロゲン
化物の封入量が放電容器の内容積cc当り71.4/t
(mg/cc)以下の範囲である。
【0072】<本発明の作用について>本発明において
は、上記の構成により、液化したハロゲン化物の膜を発
生光が透過することによって着色した光となって放射さ
れる範囲をカットしやすい範囲に限定できるので、その
影響を実質上なくすることができる。
【0073】請求項5の発明のメタルハライドランプ
は、内部に細長い放電空間が形成される耐火性で透光性
の気密容器および気密容器内の放電空間の両端に離間対
向して封装された一対の電極を備え、気密容器の中央の
内径をID(mm)とし、かつ投入電力をP(W)とし
たとき、下式を満足する放電容器と;少なくともナトリ
ウムNaおよびスカンジウムScを含む複数種の金属の
ハロゲン化物、ならびに少なくともキセノンを含む希ガ
スを含み、気密容器内に封入された放電媒体と;を具備
し、本質的に水銀が封入されていないことを特徴として
いる。
【0074】(OD−ID)×ID/P>0.21 <本発明の構成について>本発明は、水銀を本質的に封
入しないメタルハライドランプにおける光束立ち上がり
改善のために気密容器の構造を細長くした結果生じやす
い気密容器の膨れを抑制した構成を規定している。
【0075】すなわち、自動車用前照灯においては、メ
タルハライドランプを水平点灯するが、アークの曲がり
が少なくなければならない。そのため、特開平59−1
11244号公報においては、放電容器の内径寸法を適
度に小さくするなどにより、アークの曲がりを改善して
いる。また、請求項1においては、光束立ち上がりを早
くするために、放電容器の内径を程度に小さくするとと
もに、肉厚を大きくしている。上記のいずれの場合に
も、アークは放電空間の上部内壁によって押さえ付けら
れ、内壁とアークとは接近する。なお、アークは、その
物理特性上一定距離以上には内壁に接近しないで、内壁
に沿って並行に形成される。その結果、アークが放電空
間の内壁に接近して沿っている領域においては、アーク
から内壁への熱伝導が大きくなり、そのため内壁は高温
になり、気密容器に膨れが生じやすい。
【0076】<本発明の作用について>本発明において
は、気密容器の膨れを防止するために、上記数式を満足
させる範囲で、気密容器の高温になる部位を肉厚を大き
くしたり、放電容器の気密容器のサイズ当たりの投入電
力を低減したりすることにより、気密容器の膨れが抑制
されるのである。
【0077】請求項6の発明のメタルハライドランプ
は、内部に細長い放電空間が形成される耐火性で透光性
の気密容器および気密容器内の放電空間の両端に離間対
向して封装された一対の電極を備え、電極端間距離がL
(mm)の放電容器と;少なくともナトリウムNaおよ
びスカンジウムScを含む複数種の金属のハロゲン化物
からなる第1のハロゲン化物と、第1のハロゲン化物に
比較して可視域に発光しにくい金属の一種または複数種
のハロゲン化物からなる第2のハロゲン化物と、25℃
における封入圧A(気圧)が下式を満足するキセノンX
eである希ガスと,からなる放電媒体と;を具備し、本
質的に水銀が封入されていないとともにランプ電力10
0W以下で点灯することを特徴としている。
【0078】1.04≦A/L≦2.78 <本発明の構成について>本発明は、水銀を本質的に含
まない放電媒体の希ガスとしてキセノンを電極間距離に
より定まる所定圧力で封入することにより、光束立ち上
がりを早くするとともに、ランプ電流および始動電圧を
適切な値に設定でき、しかも気密容器の膨れを抑制した
ものである。A/Lが1.04未満であると、所要のラ
ンプ電圧が得られなくなり、所要の電力を投入するため
のランプ電流が大きくなりすぎるので、点灯装置の大形
化および高コスト化を招くので不可である。また、A/
Lが2.78を超えると、キセノンの圧力が高くなりす
ぎて、キセノンの絶縁破壊電圧が上昇するなどにより、
始動性が悪くなる。また、点灯中の気密容器の圧力が応
分に高くなるので、これに耐えるように肉厚を大きくす
ると、放電容器の熱容量が大きくなりすぎて、光束立ち
上がりが悪くなったり、発光効率が低下したりするの
で、不可である。さらに、希ガスとしてキセノンを選択
したのは、希ガスの中ではキセノンが最も発光効率が高
く、しかもランプ電圧も比較的高くなるからである。
【0079】なお、本発明のさらに好適な範囲は、下式
を満足する範囲である。
【0080】1.4≦A/L≦2.4 <本発明の作用について>本発明は、上述した構成であ
ることにより、光束立ち上がりが早くなるとともに、放
電容器の膨れを生じにくく、しかも始動性に問題がな
い。
【0081】請求項7の発明のメタルハライドランプ
は、内部に細長い放電空間が形成され、放電空間の両端
の内面と内面形状の変曲点との間の距離がp1(mm)
の耐火性で透光性の気密容器および気密容器内の放電空
間の両端に離間対向して封装され、放電空間への突出長
がp2(mm)の一対の電極を備え、p2/p1が下式
を満足する放電容器と;少なくともナトリウムNaまた
はスカンジウムScを含む複数種の金属のハロゲン化物
からなる第1のハロゲン化物と、第1のハロゲン化物に
比較して可視域に発光しにくい金属の一種または複数種
のハロゲン化物からなる第2のハロゲン化物と希ガスと
からなる放電媒体と;具備し、本質的に水銀が封入され
ていないとともにランプ電力100W以下で点灯するこ
とを特徴としている。
【0082】0.6≦p2/p1≦1.7 <本発明の構成について>本発明は、気密容器の形状お
よび電極の突出長の範囲を特定して光束立ち上がりを早
くする構成を規定している。
【0083】上記数式において、p1は、放電空間の両
端の内面と内面形状の変曲点との間の距離である。距離
p1は、次のようにして決定するものとする。すなわ
ち、放電空間の両端の電極の周囲には、電極軸の基部を
ほぼ頂点とする円錐状(すり鉢状)の凹部が形成され
る。また、放電空間の中間部には、円筒状または紡錘状
の胴部が形成される。そして、放電空間は、中央の胴部
と、その両端に連続する一対の凹部とで形成されてい
る。そうして、凹部のほぼ直線をなす部分に一致する第
1の仮想直線と、胴部の中央内面から放電容器の軸線に
平行に引いた第2の仮想直線との間に形成される第1の
交点から軸線に直角な第3の仮想直線を引く。そして、
第3の仮想直線と軸線との間に形成される第2の交点
と、第1の仮想直線と放電容器の軸線との間に形成され
る第3の交点との間の距離をp1とする。
【0084】次に、p2は、電極の放電空間への突出長
である。距離p2は、次のようにして決定するものとす
る。すなわち、上記第3の交点と電極先端との間の距離
をp2とする。
【0085】そうして、p2/p1が0.6未満である
と、電極の突出長が小さく、放電空間の寸法が一定であ
るとすると、電極間距離が大きくなる。また、電極間距
離が一定であるとすると、放電空間が小さくなる。この
状態では、電極の真上が傾斜した凹部となり、この部分
の電極と放電空間の内壁面との間の距離が小さくなるた
め、始動後の温度上昇が激しく、放電容器の膨れやハロ
ゲン化物と気密容器との反応が生じるので、不可であ
る。また、電極突出長が短くなると、電極のくわえ込み
部付近がアークや電極の高熱により過熱され、反応や膨
れを生じるので、これまた不可である。
【0086】これに対して、p2/p1が1.7を超え
ると、電極の突出長が大きく、放電空間の寸法が一定で
あるとすると、電極間距離が小さくなる。また、電極間
距離が一定であるとすると、放電空間が大きくなる。こ
の状態では、電極と放電空間の内壁面との間が大きすぎ
て温度上昇が遅くなって光束立ち上がりが遅くなるの
で、不可である。
【0087】なお、本発明のさらに好適な範囲は、下式
を満足する範囲である。
【0088】1.0≦p2/p1≦1.3 <本発明の作用について>本発明においては、上記の範
囲に構成されていることにより、放電容器の膨れやハロ
ゲン化物と気密容器との反応が生じない。
【0089】請求項8の発明のメタルハライドランプ
は、内部に放電空間が形成される耐火性で透光性の気密
容器および気密容器の放電空間の両端に離間対向して封
装された一対の電極を備えた放電容器と;少なくともナ
トリウムNaおよびスカンジウムScを含む複数種の金
属のハロゲン化物、ならびに希ガスを含んで気密容器内
に封入され、放電容器の軸線を水平に点灯したときに、
気密容器の電極間距離の中央寄り80%の領域におい
て、放電容器の軸線からの鉛直線を基準にして軸線の周
囲±80°の範囲内に放電媒体が付着する放電媒体と;
を具備し、本質的に水銀が封入されていないことを特徴
としている。
【0090】<本発明の構成について>本発明は、自動
車用前照灯に装着して水平点灯する場合に、点灯中放電
容器の内壁面に付着するハロゲン化物のフィルター作用
による光色の影響を実用上なくするようにした構成を規
定している。
【0091】すなわち、放電媒体の付着範囲は、放電媒
体の封入量、放電空間の内壁面の面積および放電容器の
肉厚によって変化するので、これらの設定を適切に行う
ことで本発明の構成を実現することができる。放電空間
を細くしたり、肉厚を大きくしたりしてアークからの伝
熱で放電容器の温度上昇を早めることにより、光束立ち
上がりを早くする場合、相対的にハロゲン化物の封入量
を少なめに封入するが、少なすぎると全光束が低下する
ので、適正範囲にする。
【0092】また、放電媒体の付着範囲は、基本的には
点灯中において規定されるが、消灯時の付着範囲が点灯
時のそれとそれほど変わらない場合には、消灯時の付着
範囲により判定することができるものとする。
【0093】<本発明の作用について>請求項4におけ
る説明においても既に述べたように、メタルハライドラ
ンプにおいては、点灯中蒸発しきれない余剰のハロゲン
化物が液相のまま膜状になって放電容器の内壁面に付着
する。自動車用前照灯におけるようにメタルハライドラ
ンプを水平点灯する場合には、余剰のハロゲン化物が放
電容器の主として下部から側面にかけて付着する。そし
て、液相のハロゲン化物の膜を透過して外部に出射され
る光は、ハロゲン化物がフィルター作用をするために着
色して、所望の色度からずれる。一方、自動車用前照灯
においては、放電容器の下半球から放射される光は、不
要光として遮光体によってカットする。
【0094】本発明においては、余剰のハロゲン化物か
らなる放電媒体が鉛直線に対して±80°以内に付着す
ることにより、たとえ付着した放電媒体によるフィルタ
ー作用により不所望な光色の光が発生したとしても、遮
光体によって容易かつ確実にカットできることが実験に
より確認された。
【0095】<請求項1ないし8の共通的な事項につい
て>以上、請求項1ないし8のメタルハライドランプに
ついて説明したが、請求項2ないし9においても、請求
項1におけるのと同様にその他の構成として、以下の構
成を採用するとともに、要すれば既述の請求項には規定
していない以下の構成を採用することが許容される。
【0096】1 その他の請求項の構成との組み合わせ
について 請求項1ないし7の発明のうち任意所望の一または複数
の請求項に規定する構成を組み合わせて実施することが
できる。
【0097】2 外管について 要すれば、放電容器を外管に収納することができる。外
管内は、真空、不活性ガス封入、または外気に連通のい
ずれであってもよい。
【0098】3 第2のハロゲン化物の添加について 所望により、発光金属のハロゲン化物に加えて、点灯中
の蒸気圧が相対的に大きくて、かつ発光金属に比較して
可視域に発光しにくい金属のハロゲン化物を第2のハロ
ゲン化物として添加することができる。具体的な金属名
は、請求項1において述べたとおりである。
【0099】4 気密容器について 既に述べた各請求項において規定する気密容器とは異な
るが、以下の構成を備えた二つの態様の気密容器を所望
により選択的に採用することができる。すなわち、いず
れの態様も放電空間の形状が一対の電極間を結ぶ仮想直
線を挟んで上下に非対称に構成されている。
【0100】その1は、仮想直線の下方が上方より狭く
なっている態様である。この態様は、電極間距離L(m
m)の中央において、仮想直線に対して直角な方向の放
電空間の下部内面と仮想直線との間の距離HdとLとの
比Hd/Lが下式を満足するように構成されている。
【0101】0.15≦Hd/L≦0.50 上記の構成であると、電極間距離の中央において、アー
クが放電空間の下部に接近するので、下部内面を中心に
付着しているハロゲン化物のアークからの伝熱量が増加
する。これによって発光金属の蒸気圧が早く増加するの
で、発光金属の発光の立ち上がりが早くなる。しかし、
Hd/Lが0.50より大きいと、伝熱量が多すぎるた
め、気密容器の膨れやハロゲン化物との反応が生じた
り、ハロゲン化物の付着位置が発光を導出する側面上部
まで競り上がるため、光色が悪くなったり、比較拡散に
より器具効率が著しく低下する。反対に、Hd/Lが
0.15より小さいと、光束立ち上がりを早める効果が
少なくなる。
【0102】なお、上述した態様のさらに好適な範囲
は、下式を満足する範囲である。
【0103】0.22≦Hd/L≦0.45 その2は、仮想直線の上方が下方より狭くなっている態
様である。この態様は、電極間距離L(mm)の中央に
おいて、仮想直線に対して直角な方向の放電空間の上部
内面と仮想直線との間の距離HuとLとの比Hu/Lが
下式を満足するように構成されている。
【0104】上記の構成であると、電極間距離の中央に
おいて、アークが放電空間の下側へ押されるので、下部
内面を中心に付着しているハロゲン化物のアークからの
伝熱量が増加する。これによって発光金属の蒸気圧が早
く増加するので、発光金属の発光の立ち上がりが早くな
る。しかし、Hd/Lが0.50より大きいと、伝熱量
が多すぎるため、気密容器の膨れやハロゲン化物との反
応が生じる。反対に、Hd/Lが0.15より小さい
と、光束立ち上がりを早める効果が少なくなる。
【0105】0.15≦Hu/L≦0.50 なお、上述した態様のさらに好適には、下式を満足する
範囲である。
【0106】0.22≦Hu/L≦0.45 5 希ガスについて 希ガスは、キセノンを3気圧封入することができる。
【0107】6 電極について 電極は、先端の径を軸部より大きくすることができる。
これにより、点滅が頻繁の行われるメタルハライドラン
プには、効果的である。
【0108】また、水銀を本質的に封入しないで、少な
くとも発光金属のハロゲン化物を封入する場合、直流点
灯しても発光金属が陰極に誘引され、陽極側では水銀の
みが発光するという問題がないので、直流点灯に適して
いる。この場合、陽極を先端が径大の電極とし、陰極を
軸部のみの細径の電極を用いることができる。
【0109】請求項9の発明の自動車用前照灯装置は、
自動車用前照灯装置本体と;放電容器の軸が自動車用前
照灯装置本体の光軸に沿って自動車用前照灯装置本体内
に配設された請求項1ないし8のいずれか一記載のメタ
ルハライドランプと;を具備していることを特徴として
いる。
【0110】本発明の自動車用前照灯装置は、請求項1
ないし8のメタルハライドランプを光源として備えてい
るので、光束立ち上がりが早くて安全である。なお、
「自動車用前照灯装置本体」とは、自動車用前照灯装置
からメタルハライドランプを除いた残余の全ての部分を
意味する。
【0111】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0112】図1は、本発明のメタルハライドランプの
第1の実施形態を示す正面断面図である。
【0113】図2は、同じく各部の寸法を説明するため
に放電容器の内部を模式的に示す模式図である。
【0114】図3は、同じく放電空間内のハロゲン化物
の付着範囲を示す拡大横断面図である。
【0115】各図において、1は放電容器、2は封着金
属箔、3は外部リード線、Hは付着したハロゲン化物で
ある。
【0116】放電容器1は、石英ガラス製の気密容器1
aおよび一対の電極1bからなる。気密容器1aは、中
空の紡錘形状に成形されてなり、その両端に一対の細長
い封止部1a1を一体に備えているとともに、内部に細
長い放電空間1cが形成されている。電極1bは、タン
グステン製で、電極軸1b1および径大部1b2を備え
ており、電極軸1b1の基端が封止部1a1に埋設され
ることによって所定の位置に支持されている。径大部1
b2は、電極軸1b1と一体に形成されている。また、
電極軸1b1の基部は、封止部1a1内において、封着
金属箔2の一端に溶接されている。
【0117】封着金属箔2は、モリブデン箔からなり、
気密容器1aの封止部1a1内に気密に封着されるとと
もに、他端に外部リード線3が溶接されている。
【0118】気密容器1a内には、放電媒体として、希
ガス、第1のハロゲン化物および第2のハロゲン化物が
封入されている。第1のハロゲン化物は、ナトリウムN
a、スカンジウムScおよび希土類金属のハロゲン化物
からなる。
【0119】次に、図2を参照して、各部の寸法につい
て説明する。
【0120】電極1b、1bの間の中心軸上の距離を電
極間距離L(mm)とし、その中央寄り80%の中に位
置する放電空間1cの最大内径をD(mm)とし、最大
肉厚をt(mm)とする。そして、D/Lを0.25〜
1.50、またt/Lを0.16〜1.10の範囲に設
定している。
【0121】上記のように構成されているメタルハライ
ドランプは、ランプ電力100W以下で点灯される。点
灯中液化状態で放電空間1cの内面に付着したハロゲン
化物Hは、図3に示すように、気密容器1aの中心から
垂下した鉛直線l1に対して±80°以内の範囲に入っ
ている。
【実施例1】放電容器:中央部の外径6.5mm、最大
内径4.5mm、電極間距離4.2mm、電極軸径0.
4mm、長さ7mm、径大部の直径0.6mm、D/L
約1.07、t/L0.24 放電媒体:第1のハロゲン化物−ScI0.5mg、
NaI3.5mg、第2のハロゲン化物−ZnI0.
6mg、希ガスXe5気圧 図4は、本発明のメタルハライドランプの実施例1にお
ける光束立ち上がり特性を比較例のそれととともに示す
グラフである。
【0122】図において、横軸は電源投入後経過時間
(秒)を、縦軸は全光束(%)を、それぞれ示す。図
中、曲線Aは実施例1、曲線Bは比較例、の光束立ち上
がり特性曲線をそれぞれ示す。なお、比較例は、水銀を
封入している以外は、実施例と同様な構成である。
【0123】図5は、本発明のメタルハライドランプの
第2の実施形態を示す正面断面図である。
【0124】図6は、同じく各部の寸法を説明するため
に放電容器の内部を模式的に示す模式図である。
【0125】各図において、図1および図2と同一部分
については同一符号を付して説明は省略する。本実施形
態は、放電空間1cの形状が異なる。
【0126】すなわち、放電空間1cがほぼ円筒状をな
している。このため、アークは、第1の実施形態の場合
より直線に近くなる。
【実施例2】放電容器:中央部の外径6.5mm、最大
内径3.0mm、電極間距離4.2mm、電極軸径0.
4mm、長さ7mm、径大部の直径0.6mm、D/L
約0.71、t/L0.42 放電媒体:第1のハロゲン化物−ScI0.5mg、
NaI3.5mg、第2のハロゲン化物−ZnI0.
6mg、希ガスXe5気圧 図7は、本発明のメタルハライドランプの実施例2にお
ける光束立ち上がり特性を示すグラフである。
【0127】図において、横軸は電源投入後経過時間
(秒)を、縦軸は全光束(%)を、それぞれ示す。
【0128】図8は、本発明のメタルハライドランプの
第3の実施形態における各部の寸法を説明するために放
電容器の内部を模式的に示す模式図である。
【0129】図において、図2と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。本実施形態は、電極1
bの表面に形成される放電開始点4aが電極1bの軸線
から偏倚する場合に、これを考慮して放電空間1cの形
状を決定している点で異なる。
【0130】すなわち、放電空間1c内に形成されるア
ーク4は、一対の電極1b、1bの上に生じる放電開始
点4a、4aの間に形成される。メタルハライドランプ
を水平点灯すると、アーク4が上方に湾曲するので、放
電開始点4aが電極1bの上側の部位に偏倚する。その
ため、アーク4の全体が放電空間1cの上側に変位す
る。この現象は、電極1bの径大部1b2がある程度大
きいほど顕著になる。なお、放電開始点4aは、その上
下方向の中心を基準とする。そして、放電開始点4a
と、放電空間1cの中央上部内面との間の垂直方向の距
離をDc/2とし、その2倍をDcとする。内径Dcと
電極間距離Lとの比Dc/Lを0.25〜0.96の範
囲に設定している。また、肉厚tについては、t/Lを
0.16〜1.10の設定している。なお、内径Dc、
肉厚tは、ともに電極間距離Lの中央寄り80%におけ
る最大値である。
【0131】図9は、本発明のメタルハライドランプの
第4の実施形態における各部の寸法を説明するために放
電容器の内部を模式的に示す模式図である。
【0132】本実施形態は、気密容器1の中央の内径I
D(mm)および外径OD(mm)を、ランプ電力P
(W)との関係において下式を満足するように設定して
いる。なお、ランプ電力は100W以下である。
【0133】(OD−ID)×ID/P>0.21 さらに、本発明のメタルハライドランプの第5の実施形
態においては、放電媒体の希ガスとしてキセノンを電極
間距離Lに対して下式を満足する圧力A気圧で封入す
る。
【0134】1.04≦A/L≦2.78
【実施例3】放電容器:中央部の外径6.5mm、最大
内径4.5mm、電極間距離4.2mm、電極軸径0.
4mm、長さ7mm、径大部の直径0.6mm、放電容
器は図1と同じ。 放電媒体:第1のハロゲン化物−ScI0.5mg、
NaI3.5mg、第2のハロゲン化物−ZnI0.
6mg、希ガスXe8気圧、A/L1. 9
【実施例4】放電容器:中央部の外径6.5mm、最大
内径3.0mm、電極間距離4.2mm、電極軸径0.
4mm、長さ7mm、径大部の直径0.6mm、放電容
器形状は図5と同じ。 放電媒体:第1のハロゲン化物−ScI0.5mg、
NaI3.5mg、第2のハロゲン化物−ZnI0.
6mg、希ガスXe8気圧、A/L1. 9 図10は、本発明のメタルハライドランプの第6の実施
形態における各部の寸法を説明するために放電容器の内
部を模式的に示す模式図である。
【0135】本実施形態は、距離p1と、電極1bの突
出長p2とを下式を満足するように設定している。
【0136】0.6≦p2/p1≦1.7 すなわち、気密容器1aの放電空間1cの内面は、その
両端にすり鉢状の凹部1c1、1c1が形成され、それ
らの間に位置する胴部1c2は紡錘状をなしている。そ
して、すり鉢状の凹部1c1と紡錘状の胴部1b2との
境界に変曲点1c3が形成されているものとする。この
変曲店c3は、凹部1c1のほぼ直線状をなす部分に一
致する第1の仮想直線l2と、胴部1c2の中央内面か
ら放電容器1の軸線l3に平行に引いた第2の仮想直線
l4との間に形成される交点P1である。また、第1の
仮想直線l2と軸線l3との間に形成される交点P2が
放電空間1cの端部の内面を示す。したがって、距離p
1は、軸線L3上に投影された交点P1とP2との間の
距離である。
【0137】一方、電極1bの突出長p2は、交点P1
と電極1bの先端との間の距離である。なお、ランプ電
力は100W以下である。
【実施例5】放電容器:中央部の外径6.5mm、最大
内径4.5mm、電極間距離4.2mm、電極軸径0.
4mm、長さ7mm、径大部の直径0.6mm、p2/
p11.0、放電容器形状は図10と同じ。 放電媒体:第1のハロゲン化物−ScI0.5mg、
NaI3.5mg、第2のハロゲン化物−ZnI0.
6mg、希ガスXe5気圧、
【実施例6】放電容器:中央部の外径6.5mm、最大
内径3.0mm、電極間距離4.2mm、電極軸径0.
4mm、長さ7mm、径大部の直径0.6mm、p2/
p11.3、放電容器形状は図5と同じ。 放電媒体:第1のハロゲン化物−ScI0.5mg、
NaI3.5mg、第2のハロゲン化物−ZnI0.
6mg、希ガスXe5気圧 図11は、本発明のメタルハライドランプの第7の実施
形態における各部の寸法を説明するために放電容器の内
部を模式的に示す模式図である。
【0138】本実施形態は、放電空間の形状が一対の電
極間を結ぶ仮想直線すなわち軸線l3を挟んで上下に非
対称に構成されている。
【0139】すなわち、軸線l3の下方が上方より狭く
なっている態様である。この態様は、電極間距離L(m
m)の中央において、軸線l3に対して直角な方向の放
電空間の下部内面と仮想直線との間の距離HdとLとの
比Hd/Lが下式を満足するように構成されている。
【0140】0.15≦Hd/L≦0.50
【実施例7】放電容器:中央部の外径6.5mm、最大
内径4.5mm、Hd1.5mm、電極間距離4.2m
m、電極軸径0.4mm、長さ7mm、径大部の直径
0.6mm、Hd/L0.36 放電媒体:第1のハロゲン化物−ScI0.5mg、
NaI3.5mg、第2のハロゲン化物−ZnI0.
6mg、希ガスXe5気圧 図12は、本発明のメタルハライドランプの第8の実施
形態における各部の寸法を説明するために放電容器の内
部を模式的に示す模式図である。
【0141】本実施形態は、放電空間の形状が一対の電
極間を結ぶ仮想直線すなわち軸線l3を挟んで上下に非
対称に構成されている。
【0142】すなわち、軸線l3の上方が下方より狭く
なっている態様である。この態様は、電極間距離L(m
m)の中央において、軸線l3に対して直角な方向の放
電空間の下部内面と仮想直線との間の距離HuとLとの
比Hu/Lが下式を満足するように構成されている。
【0143】0.15≦Hu/L≦0.50
【実施例8】放電容器:中央部の外径6.5mm、最大
内径4.5mm、Hu1.5mm、電極間距離4.2m
m、電極軸径0.4mm、長さ7mm、径大部の直径
0.6mm、Hu/L0.36 放電媒体:第1のハロゲン化物−ScI0.5mg、
NaI3.5mg、第2のハロゲン化物−ZnI0.
6mg、希ガスXe5気圧 以下、本発明のメタルハライドランプの放電媒体に第2
のハロゲン化物を添加しない第9の実施形態について説
明する。
【実施例9】放電容器:中央部の外径6.5mm、最大
内径3.0mm、電極間距離4.2mm、電極軸径0.
4mm、長さ7mm、径大部の直径0.7mm、形状は
図5に示す構造の放電容器と同じ。 放電媒体: A1ランプ;ハロゲン化物−ScI0.2mg、Na
I1.0mg、DyI0.05mg、希ガスXe8気
圧 A2ランプ;ハロゲン化物−ScI0.2mg、Na
I0.6mg、希ガスXe8気圧 比較例として、Bランプを製作した。
【0144】Bランプ ;ハロゲン化物−ScI0.
2mg、NaI0.6mg、希ガスXe8気圧、Hg1
mg 次に、上記各ランプについてランプ電圧、全光束、平均
演色評価数Raおよび色温度を測定した結果を表1に示
す。なお、周波数200Hzの矩形波の点灯装置を用い
て、ランプ電力40Wで点灯して測定した。本実施例
は、ランプ電圧が3OV代であるが、全光束は比較例に
見劣りしないものであり、自動車用前照灯として用いる
のに問題はない。
【0145】
【表1】 ランフ゜ A1 A2 B ランフ゜電圧 (V) 35 33 80 全光束 (lm) 3400 3450 3600 Ra 71 68 63 色温度(K) 4320 4040 4240 さらに、ランプ電力を15〜40Wの範囲で変化させた
ときの平均演色評価数Raおよび色温度を測定した結果
を表2に示す。
【0146】
【表2】ランフ゜ 項目 15W 20W 25W 30W 35W 40W A1 Ra 60 65 66 67 69 71 色温度(K) 4580 4520 4450 4390 4350 4320 A2 Ra 60 62 63 64 66 68 色温度(K) 4280 4220 4150 4120 4080 4040 B Ra 40 45 52 56 61 63 色温度(K) 5660 5370 5130 4660 4430 4240 表2から理解できるように、ランプBは、ランプ電力を
15Wにしても、水銀が全て蒸発しているため、色温度
が上昇し、Raが低下している。これに対して、ランプ
A1、A2においては、色温度、Raともランプ入力の
変化に対する変動が少ない。これらのランプについてラ
ンプ電力40Wで30分間点灯してから消灯し、10秒
後に再始動させたときの再始動電圧を測定した。その結
果を表3に示す。
【0147】
【表3】 ランプ 再始動電圧(kV) A1 8.8 A2 9.2 B 16.3 表3において、ランプBは、水銀蒸気圧がまだ高いた
め、再始動電圧が高い。これに対して、ランプA1、A
2は、蒸気圧が高い封入物がないので、再始動電圧が極
めて低く、再始動特性が優れていることを示している。
【0148】次に、これらのランプを自動車用前照灯に
装着して、始動時に80Wの入力を与え、その後徐々に
電力を絞り40Wの定格電力にて定電力制御するように
設定した点灯装置を用いて点灯し、自動車用前照灯の前
面の代表点において始動からの時間と色度の変化を測定
し、色度図を作成した結果、A1とBとは図5とほぼ同
様であった。なお、ランプA1とA2とは同じ傾向であ
った。本実施例によれば、水銀を封入していないことに
より、始動直後から優れた色特性が得られる。
【0149】さらに、ランプA1とBとを始動時4秒ま
でのランプ電力を変えて点灯し、1秒後および4秒後の
全光束の、ランプ電力40Wにおける定常時の全光束に
対する比率を測定した。その結果を表4に示す。
【0150】
【表4】 1秒後の全光束(%) 4秒後の全光束(%) ランプ A1 B A1 B 始動時ランフ゜電力 80W 32 25 70 78 90W 42 28 75 120 100W 51 35 82 180 表4に示すデータにおいて、1秒後の発光について、A
1の場合はXe、Sc、NaおよびDyであるが、Bは
XeおよびHgである。Bでは水銀放電のため、Xeは
低効率領域となり、全光束はA1より劣る。4秒後の発
光について、A1はXe、ScおよびNaであり、Bは
Hgが殆どで、ScおよびNaの弱い発光が重なるた
め、A1より全光束が多い。
【0151】図13は、本発明のメタルハライドランプ
の実施例10における光束立ち上がり特性をランプBの
それととともに示すグラフである。
【0152】図において、横軸は電源投入後経過時間
(秒)を、縦軸は全光束(%)を、それぞれ示す。図
中、曲線EはランプA1、曲線FはランプBの光束立ち
上がり特性曲線をそれぞれ示す。
【0153】図14は、本発明のメタルハライドランプ
の実施例10における色度の立ち上がりを比較例のそれ
ととともに示す色度図である。
【0154】図において、横軸は色度座標のx座標を、
縦軸は同じくy座標を、それぞれ示し、枠で囲まれた座
標領域は日本工業規格(JIS)で規定された自動車用
前照灯の白色領域を示している。また、図中、曲線Cは
本実施例のA1ランプの色度の立ち上がりを示し、曲線
Dは比較例であるBランプの色度の立ち上がりを示す。
なお、各曲線の測定値の傍らに付した数字は、電源投入
後の経過時間を秒の単位で表している。
【0155】図から理解できるように比較例の場合、当
初は水銀しか発光しないので、曲線Dに示すように色度
特性は悪く、JISで規定された白色領域の外であり、
白色領域に入るまで約20秒間を要する。これに対し
て、本実施例の場合には、最初からナトリウムNaとス
カンジウムScとが発光しているので、白色領域に入っ
ている。
【実施例10】実施例9と同じ構造の放電容器を用いて
表5に示すハロゲン化物およびキセノン8気圧を封入し
たメタルハライドランプを製作した。
【0156】
【表5】 ランプ ハロゲン化物 C1 ScI0.2mg、NaI1mg、 TmI0.05mg C2 ScI0.2mg、NaI1mg、 NdI0.05mg C3 ScI0.2mg、NaI1mg、 CeI0.05mg C4 ScI0.2mg、NaI1mg、 HoI0.05mg C5 ScI0.2mg、NaI0.4mg、LiI 0.5mg 表5に示す各メタルハライドランプを周波数200Hz
の矩形波の点灯装置によりランプ電力40Wで点灯した
ときの特性を表6に示す。
【0157】
【表6】 ランプ C1 C2 C3 C4 C5 ランフ゜電圧(V) 34 33 32 32 30 全光束(lm) 3420 3340 3480 3350 3210 Ra 69 71 69 72 73 色温度(K) 4410 4370 4450 4340 3820 表6から理解できるように、実施例10のメタルハライ
ドランプは、いずれも自動車用前照灯として十分な特性
を有している。
【実施例11】放電容器:中央部の外径6.5mm、最
大内径3.0mm、電極間距離4.2mm、電極軸径
0.4mm、長さ7mm、径大部の直径0.7mm、形
状は図6に示す構造の放電容器と同じ。 放電媒体:ハロゲン化物−ScI0.2mg、NaI
1.0mg、DyI0. 05mg、希ガス
としてXeを3、5、7、9、11、13および1
5気圧封入したランプを、それぞれ7本製作し
た。
【0158】製作したランプを自動車用前照灯に装着
し、周波数200Hzの矩形波の点灯装置を用いて、ラ
ンプ電力40Wで点灯して、自動車用前照灯の前面の代
表点で4秒後の光度を始動電力を5Wごとに変化させ
て、自動車用前照灯に必要な8000cdが得られる始
動電力を測定した。その結果を表7に示す。
【0159】
【表7】 Xe封入圧(気圧) 3 5 7 9 11 13 15 4秒後に8000cdが得られる始動電力(W) 95 90 85 80 75 70 65 表7から理解できるように、Xeの封入圧およびまたは
始動電力を大きくすることで自動車用前照灯に必要な光
度を得ることができる。このような関係になるのは、本
発明においては、水銀を封入しないので、始動4秒後の
時点ではXeの発光が主になっているからである。
【0160】また、Xeの封入圧をX(気圧)、入力す
る最適ランプ始動電力をAA(W)とすると、上記の結
果から下式を導くことができる。
【0161】AA=−2.5X+102.2 図15は、本発明のメタルハライドランプの第11の実
施形態を示す正面断面図である。
【0162】図において、図6と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。本実施形態は、放電媒
体に第2のハロゲン化物を添加しないとともに直流点灯
を行う点で異なる。
【0163】すなわち、一対の電極のうち、一方は陽極
で、他方は陰極Eである。陽極Eは、電極軸部
1b1が直径0.4mm、径大部1b2が直径0.9m
mである。陰極Eは、直径0.4mmの電極軸部1b
1のみからなる。
【実施例12】図15に示す構造の放電容器1を用いて
下記に示すハロゲン化物およびキセノン8気圧を封入し
たメタルハライドランプD1、D2および比較例Eを製
作した。 放電容器:中央部の外径6.5mm、最大内径3.0m
m、電極間距離4.2mm、陽極E;電極軸径0.4
mm、長さ7mm、径大部の直径0.9mm、陰極
;電極軸径0.4mm、長さ7mm 放電媒体: D1ランプ;ハロゲン化物−ScI0.2mg、Na
I1.0mg、DyI0.05mg D2ランプ;ハロゲン化物−ScI0.2mg、Na
I0.6mg Eランプ ;ハロゲン化物−ScI0.2mg、Na
I0.6mg、Hg1.0mg これらのランプを直流点灯装置を用いてランプ電力40
Wで点灯し、スクリーンに投影して、陽極付近と陰極付
近の色温度を測定した結果を表7に示す。
【0164】
【表8】 ランプ 陽極側色温度(K) 陰極側色温度(K) D1 4520 4150 D2 4210 3840 E 5330 3720 表8から理解できるように、本実施例のD1、D2ラン
プによれば、違和感のない点灯が得られる。これに対し
て、比較例のEランプにおいては、陽極と陰極との色温
度の差が大きく、これを前照灯の光学設計で補うことが
不可能である。また、自動車用前照灯に装着して点灯
し、前面に拡大された代表点10点の色特性を測定した
ところ、場所による色温度のばらつきが大きくて実用で
きるレベルにないことが判明した。
【0165】図16は、本発明のメタルハライドランプ
の第12の実施形態を示す正面図である。
【0166】本実施形態は、図1に示すのと同様なメタ
ルハライドランプをさらに自動車用前照灯装置に装着す
るように構成したものである。
【0167】5は外管、6は口金、7は絶縁チューブで
ある。
【0168】外管5は、紫外線カット性能を備えてお
り、内部に図1に示すのとほぼ同様な構造のメタルハラ
イドランプ10を収納していて、両端が封止部1a1に
固定されているが、気密ではなく、外気に連通してい
る。一方の封止部1a1が口金6に植立されている。他
端から導出された外部リード線3は外管5に平行に延在
して口金6内に導入され、図示しない端子に接続されて
いる。
【0169】絶縁チューブ7は、外部リード線3を被覆
する。
【0170】図17は、本発明の自動車用前照灯装置の
一実施形態を示す斜視図である。
【0171】図において、11は反射鏡、12は前面カ
バーである。
【0172】反射鏡11は、プラスチックスの成形によ
って異形の回転放物面に形成され、頂部背面から図16
に示すメタルハライドランプ(図示しない。)を着脱す
るように構成されている。
【0173】前面カバー12は、透明性のプラスチック
スの成形によりプリズムまたはレンズを一体に形成して
いて、反射鏡11の前面開口に気密に装着される。
【0174】図18は、本発明のメタルハライドランプ
を点灯する場合に用いることができるメタルハライドラ
ンプ点灯装置の第1の例を示す回路図である。
【0175】本例は、メタルハライド放電ランプを直流
点灯するように構成したものである。
【0176】図において、21は直流電源、22はチョ
ッパ、23は制御手段、24はランプ電流検出手段、2
5はランプ電圧検出手段、26は始動手段、27はメタ
ルハライドランプである。
【0177】直流電源21は、バッテリーまたは整流化
直流電源が用いられる。自動車の場合には、一般的にバ
ッテリーが用いられる。しかし、交流を整流する整流化
直流電源であってもよい。必要に応じて電解コンデンサ
21aを並列接続して平滑化を行う。
【0178】チョッパ22は、直流電圧を所要値の電圧
に変換するとともに、メタルハライドランプ27を所要
に制御する。直流電源電圧が低い場合には、昇圧チョッ
パを用い、反対に高い場合には降圧チョッパを用いる。
【0179】制御手段23は、チョッパ72を制御す
る。たとえば、点灯直後にはメタルハライドランプ27
に定格ランプ電流の3倍以上のランプ電流をチョッパ2
2から流し、その後時間の経過とともに徐々にランプ電
流を絞っていき、やがて定格ランプ電流にするように制
御する。また、制御手段23は、ランプ電流とランプ電
圧との検出信号が帰還入力されることにより、定電力制
御信号を発生して、チョッパ22を定電力制御する。さ
らに、制御手段23は、時間的な制御パターンが予め組
み込まれたマイコンが内蔵されていて、点灯直後には定
格ランプ電流の3倍以上のランプ電流をメタルハライド
ランプ27に流し、時間の経過とともにランプ電流を絞
るようにチョッパ22を制御するように構成されてい
る。
【0180】ランプ電流検出手段24は、ランプと直列
に挿入されてランプ電流を検出して制御手段23に制御
入力する。
【0181】ランプ電圧検出手段25は、ランプと並列
的に接続されてランプ電圧を検出して制御手段23に制
御入力する。
【0182】始動手段26は、始動時に20kVのパル
ス電圧をメタルハライドランプ27に供給できるように
構成されている。
【0183】そうして、メタルハライドランプ点灯装置
を用いてメタルハライドランプを直流点灯すると、点灯
直後から所要の光束を発生する。これにより、自動車用
前照灯として必要な電源投入後1秒後に定格に対して光
束25%、4秒後に光束80%の点灯を実現することが
できる。
【0184】また、直流−交流変換回路が不要になるた
め、交流点灯に比較して約30%コスト低減が可能であ
る。また、重量で15%軽減できる。これに伴い点灯回
路が安価になる。
【0185】図19は、メタルハライドランプを点灯す
る場合に用いることができるメタルハライドランプ点灯
装置の第2の例を示す回路図である。
【0186】図18と同一部分には同一符号を付して説
明は省略する。本例は、メタルハライド放電ランプを交
流点灯するように構成している。
【0187】28は交流変換手段である。この交流変換
手段28は、フルブリッジインバータからなる。すなわ
ち、一対のスイッチング手段28a、28aの直列回路
の一対をチョッパ22の出力端間に並列接続してブリッ
ジ回路を構成し、発振器28bの発振出力を4個のスイ
ッチング手段28aの対角方向のスイッチング手段に交
互に供給してブリッジ回路の出力端間に高周波交流を発
生するものである。
【0188】そうして、高周波交流によってメタルハラ
イドランプ27が点灯されるようになっている。
【0189】また、この例においても、図18と同様な
制御が行われるようになっている。
【0190】
【発明の効果】請求項1ないし8の各発明によれば、水
銀を本質的に封入しないで環境に配慮しているととも
に、光束立ち上がりが早くて自動車用前照灯に好適なメ
タルハライドランプを提供することができる。
【0191】請求項1の発明によれば、加えて電極間距
離の中央寄り80%の領域における気密容器の最大内径
D(mm)および最大肉厚t(mm)と電極間距離L
(mm)との関係が下式を満足していることにより、光
束立ち上がりが水銀を封入したものより早く、放電容器
の破裂の危険性が少なく、再始動が容易で、しかも光色
の変化が少ないメタルハライドランプを提供することが
できる。
【0192】0.25≦D/L≦1.50 0.16≦t/L≦1.10 請求項2の発明によれば、加えて電極間距離の中央寄り
80%の領域における電極の放電開始点と気密容器の上
部内面との放電開始点間を結ぶ第1の仮想直線に対して
直角方向の距離Dc/2(mm)および最大肉厚t(m
m)と電極間距離L(mm)との関係が下式を満足して
いることにより、電極径や電極の先端の径大部に影響さ
れることなく光束立ち上がりが早いメタルハライドラン
プを提供することができる。
【0193】0.25≦Dc/L≦0.96 0.16≦t/L≦1.10 請求項3の発明によれば、加えてハロゲン化物を放電容
器の内容積1cc当り15〜110mg封入しているこ
とにより、光束立ち上がりが早くて、光色の変化も許容
範囲にあるメタルハライドランプを提供することができ
る。
【0194】請求項4の発明によれば、加えて電極間距
離の中央寄り80%における最大肉厚t(mm)に対し
て放電容器の内容積1cc当りのハロゲン化物の封入量
q(mg)が下式を満足していることにより、ハロゲン
化物の放電容器の内面への付着範囲が横断面の中心から
引いた鉛直線を中心に±80°以内になって、放電容器
に付着しているハロゲン化物を透過した不所望な光色の
光をカットすることが可能なメタルハライドランプを提
供することができる。
【0195】q≦42×1.7/t 請求項5の発明によれば、加えて気密容器の中央の内径
ID(mm)、外径OD(mm)および投入電力P
(W)が下式を満足することにより、光束立ち上がりが
早いとともに、気密容器の膨れが生じにくいメタルハラ
イドランプを提供することができる。
【0196】(OD−ID)×ID/P>0.21 請求項6の発明によれば、加えて放電媒体が発光金属の
第1のハロゲン化物、蒸気圧が高くて発光が少ない金属
の第2のハロゲン化物および封入圧A((気圧)のキセノ
ンからなる希ガスを含み、電極間距離L(mm)および
Aが下式を満足することにより、光束立ち上がりが早く
なるとともに、気密容器の膨れが生じにくいメタルハラ
イドランプを提供することができる。
【0197】1.04≦A/L≦2.78 請求項7の発明によれば、加えて気密容器の放電空間の
両端の内面と内面形状の変曲点との間の電極軸線上の距
離p1および電極の突出長p2が下式を満足することに
より、光束立ち上がりが早いとともに、気密容器の膨れ
やハロゲン化物との反応が生じにくいメタルハライドラ
ンプを提供することができる。
【0198】0.6≦p2/p1≦1.7 請求項8の発明によれば、水平点灯にしたときに、気密
容器の電極間距離の中央寄り80%の領域において、放
電容器の軸線からの鉛直線を基準にして軸線の周囲±8
0°の範囲内に放電媒体が付着する放電媒体を封入して
いることにより、付着した放電媒体によるフィルター作
用によって光色が影響されるのを阻止するメタルハライ
ドランプを提供することができる。
【0199】請求項9の発明によれば、自動車用前照灯
装置本体が請求項1ないし8のいずれか一記載のメタル
ハライドランプを装着していることにより、請求項1な
いし8の効果を有する自動車用前照灯装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のメタルハライドランプの第1の実施形
態を示す正面断面図
【図2】同じく各部の寸法を説明するために放電容器の
内部を模式的に示す模式図
【図3】同じく放電空間内のハロゲン化物の付着範囲を
示す拡大横断面図
【図4】本発明のメタルハライドランプの実施例1にお
ける光束立ち上がり特性を比較例のそれととともに示す
グラフ
【図5】本発明のメタルハライドランプの第2の実施形
態を示す正面断面図
【図6】同じく各部の寸法を説明するために放電容器の
内部を模式的に示す模式図
【図7】本発明のメタルハライドランプの実施例2にお
ける光束立ち上がり特性を示すグラフ
【図8】本発明のメタルハライドランプの第3の実施形
態における各部の寸法を説明するために放電容器の内部
を模式的に示す模式図
【図9】本発明のメタルハライドランプの第4の実施形
態における各部の寸法を説明するために放電容器の内部
を模式的に示す模式図
【図10】本発明のメタルハライドランプの第6の実施
形態における各部の寸法を説明するために放電容器の内
部を模式的に示す模式図
【図11】本発明のメタルハライドランプの第7の実施
形態における各部の寸法を説明するために放電容器の内
部を模式的に示す模式図
【図12】本発明のメタルハライドランプの第8の実施
形態における各部の寸法を説明するために放電容器の内
部を模式的に示す模式図
【図13】本発明のメタルハライドランプの実施例10
における光束立ち上がり特性をランプBのそれとととも
に示すグラフ
【図14】本発明のメタルハライドランプの実施例10
における色度の立ち上がりを比較例のそれととともに示
す色度図
【図15】本発明のメタルハライドランプの第11の実
施形態を示す正面断面図
【図16】本発明のメタルハライドランプの第12の実
施形態を示す正面図
【図17】本発明の自動車用前照灯装置の一実施形態を
示す斜視図
【図18】本発明のメタルハライドランプを点灯する場
合に用いることができるメタルハライドランプ点灯装置
の第1の例を示す回路図
【図19】メタルハライドランプを点灯する場合に用い
ることができるメタルハライドランプ点灯装置の第2の
例を示す回路図
【符号の説明】
1…放電容器 1a…気密容器 1b…電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蛭田 寿男 東京都品川区東品川四丁目3番1号東芝ラ イテック株式会社内 (72)発明者 松田 幹男 東京都品川区東品川四丁目3番1号東芝ラ イテック株式会社内 (72)発明者 川鶴 滋久 東京都品川区東品川四丁目3番1号東芝ラ イテック株式会社内 (72)発明者 山崎 勇生 東京都品川区東品川四丁目3番1号東芝ラ イテック株式会社内 Fターム(参考) 3K042 AA08 AC06 5C015 PP05 QQ03 QQ08 QQ09 QQ14 QQ24 QQ32 QQ35 QQ36 QQ37 QQ38 QQ39 QQ43 QQ44 QQ45 QQ47 QQ49 QQ52 QQ56 QQ57 QQ62 QQ65 RR02 RR05 5C039 HH02 HH03 HH04 HH05 HH07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に細長い放電空間が形成される耐火性
    で透光性の気密容器および気密容器内の放電空間の両端
    に離間対向して封装された一対の電極を備え、電極間距
    離をL(mm)とし、電極間距離の中央寄り80%の領
    域における気密容器の放電空間の最大内径をD(mm)
    とし、かつ最大肉厚をt(mm)としたとき、D/Lお
    よびt/Lがそれぞれ下式を満足する放電容器と;少な
    くともナトリウムNaまたはスカンジウムScを含む複
    数種の金属のハロゲン化物、ならびに希ガスを含み、気
    密容器内に封入された放電媒体と;を具備し、本質的に
    水銀が封入されていないとともに安定時のランプ電力1
    00W以下で点灯することを特徴とするメタルハライド
    ランプ。 0.25≦D/L≦1.50 0.16≦t/L≦1.10
  2. 【請求項2】内部に細長い放電空間が形成される耐火性
    で透光性の気密容器および気密容器内の放電空間の両端
    に離間対向して封装された一対の電極を備え、電極端間
    距離をL(mm)とし、一対の電極の放電開始点の間を
    結ぶ第1の仮想直線を引き、放電空間の中央上部の内表
    面から第1の仮想直線に対して直角な第2の仮想直線を
    引いたとき、第1および第2の仮想直線の交点と、放電
    空間の中央上部の内表面との間の距離をDc/2(m
    m)とし、電極間距離の中央寄り80%の領域における
    気密容器の最大肉厚をt(mm)としたとき、Dc/L
    およびt/Lが下式を満足する放電容器と;少なくとも
    ナトリウムNa、スカンジウムScまたは希土類金属を
    含む複数種の金属のハロゲン化物、ならびに希ガスを含
    み、気密容器内に封入された放電媒体と;を具備し、本
    質的に水銀が封入されていないとともにランプ電力10
    0W以下で点灯することを特徴とするメタルハライドラ
    ンプ。 0.25≦Dc/L≦0.96 0.16≦t/L≦1.10
  3. 【請求項3】ハロゲン化物は、放電容器の内容積1cc
    当たり5〜110mg封入されていることを特徴とする
    請求項1または2記載のメタルハライドランプ。
  4. 【請求項4】内部に放電空間が形成される耐火性で透光
    性の気密容器および気密容器の放電空間の両端に離間対
    向して封装された一対の電極を備え、電極間距離の中央
    寄り80%の領域における気密容器の最大肉厚がt(m
    m)の放電容器と;放電容器の内容積1cc当たりの封
    入量q(mg/cc)が下式を満足する少なくともナト
    リウムNaまたはスカンジウムScを含む複数種の金属
    のハロゲン化物、ならびに希ガスを含み、気密容器内に
    封入された放電媒体と;を具備し、本質的に水銀が封入
    されていないことを特徴とするメタルハライドランプ。 q≦71.4/t
  5. 【請求項5】内部に細長い放電空間が形成される耐火性
    で透光性の気密容器および気密容器内の放電空間の両端
    に離間対向して封装された一対の電極を備え、気密容器
    の中央の内径をID(mm)とし、外径をOD(mm)
    とし、かつ投入電力をP(W)としたとき、下式を満足
    する放電容器と;少なくともナトリウムNaまたはスカ
    ンジウムScを含む複数種の金属のハロゲン化物、なら
    びに少なくともキセノンを含む希ガスを含み、気密容器
    内に封入された放電媒体と;を具備し、本質的に水銀が
    封入されていないことを特徴とするメタルハライドラン
    プ。 (OD−ID)×ID/P>0.21
  6. 【請求項6】内部に放電空間が形成される耐火性で透光
    性の気密容器および気密容器内の放電空間の両端に離間
    対向して封装された一対の電極を備え、電極端間距離が
    L(mm)の放電容器と;少なくともナトリウムNaま
    たはスカンジウムScを含む複数種の金属のハロゲン化
    物からなる第1のハロゲン化物と、第1のハロゲン化物
    に比較して可視域に発光しにくい金属の一種または複数
    種のハロゲン化物からなる第2のハロゲン化物と、25
    ℃における封入圧A(気圧)が下式を満足するキセノン
    Xeである希ガスと,からなる放電媒体と;を具備し、
    本質的に水銀が封入されていないとともにランプ電力1
    00W以下で点灯することを特徴とするメタルハライド
    ランプ。 1.04≦A/L≦2.78
  7. 【請求項7】内部に放電空間が形成され、放電空間の両
    端の内面と内面形状の変曲点との間の距離がp1(m
    m)の耐火性で透光性の気密容器および気密容器内の放
    電空間の両端に離間対向して封装され、放電空間への突
    出長がp2(mm)の一対の電極を備え、p2/p1が
    下式を満足する放電容器と;少なくともナトリウムNa
    またはスカンジウムScを含む複数種の金属のハロゲン
    化物からなる第1のハロゲン化物と、第1のハロゲン化
    物に比較して可視域に発光しにくい金属の一種または複
    数種のハロゲン化物からなる第2のハロゲン化物と希ガ
    スとからなる放電媒体と;を具備し、本質的に水銀が封
    入されていないとともにランプ電力100W以下で点灯
    することを特徴とするメタルハライドランプ。 0.6≦p2/p1≦1.7
  8. 【請求項8】内部に放電空間が形成される耐火性で透光
    性の気密容器および気密容器の放電空間の両端に離間対
    向して封装された一対の電極を備えた放電容器と;少な
    くともナトリウムNaまたはスカンジウムScを含む複
    数種の金属のハロゲン化物、ならびに希ガスを含んで気
    密容器内に封入され、放電容器の軸線を水平に点灯した
    ときに、気密容器の電極間距離の中央寄り80%の領域
    において、放電容器の軸線からの鉛直線を基準にして軸
    線の周囲±80°の範囲内に放電媒体が付着する放電媒
    体と;を具備し、本質的に水銀が封入されていないこと
    を特徴とするメタルハライドランプ。
  9. 【請求項9】自動車用前照灯装置本体と;放電容器の軸
    が自動車用前照灯装置本体の光軸に沿って自動車用前照
    灯装置本体内に配設された請求項1ないし8のいずれか
    一記載のメタルハライドランプと;を具備していること
    を特徴とする自動車用前照灯装置。
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