JP2000352667A - 投影光学系及びそれを用いた投影露光装置 - Google Patents

投影光学系及びそれを用いた投影露光装置

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JP2000352667A
JP2000352667A JP11167422A JP16742299A JP2000352667A JP 2000352667 A JP2000352667 A JP 2000352667A JP 11167422 A JP11167422 A JP 11167422A JP 16742299 A JP16742299 A JP 16742299A JP 2000352667 A JP2000352667 A JP 2000352667A
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aspherical
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projection optical
lens unit
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Takashi Kato
隆志 加藤
Chiaki Terasawa
千明 寺沢
Hiroyuki Ishii
弘之 石井
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  • Lenses (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】非球面を用いることによりNa0.65程度、
露光領域φ27.3mm程度を達成した高NAで広い露
光領域を有してレチクルパターンを半導体ウエハに投影
露光することができる投影露光装置を得ること。 【解決手段】物体の像を像面に投影する投影光学系にお
いて、該投影光学系は物体側より順に、正、負、正、負
そして正の屈折力の第1、第2、第3、第4、第5レン
ズ群を有し、軸上マージナル光線の高さをh、最軸外主
光線の高さをhbとしたとき、|hb /h|>0.35
を満足する面の少なくとも2面を非球面とし、該2つの
非球面は光軸からレンズ有効径までの最大非球面量を△
ASPH、物像間距離をLとしたとき、|△ASPH/
L|>1×10-6 を満足し、かつ面の中心から周辺部
にかけて、互いに局所曲率パワーの変化が逆符号の領域
を有すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は投影光学系及びそれ
を用いた投影露光装置に関し、例えばIC,LSI,C
CD,液晶パネル,磁気ヘッドなどの各種のデバイスの
製造装置であるステップアンドリピート方式やステップ
アンドスキャン方式の投影露光装置において、フォトマ
スクやレチクルなどの原版(以下「レチクル」という)
上の回路パターンを感光剤を塗布したウエハ面(感光基
板)上に投影転写し、デバイスを製造する際に好適なも
のである。
【0002】
【従来の技術】最近の半導体素子等のデバイスの製造技
術の進展は目覚ましく、又それに伴う微細加工技術の進
展も著しい。特に光加工技術はサブミクロンの解像力を
有する縮小投影露光装置、通称ステッパーが主流であ
り、さらなる解像力向上に向けて投影光学系の開口数
(NA)の拡大や、露光波長の短波長化が計られてい
る。
【0003】従来より投影露光装置を用い、IC、LS
I等の半導体素子のパターンをシリコン等のウエハに焼
き付けるための投影光学系には非常に高い解像力が要求
される。
【0004】一般に投影光学系による投影像の解像力は
使用する波長が短くなる程良くなるために、できる限り
の短波長の光を放射する光源が用いられている。例えば
短波長の光を放射する光源としては、エキシマレーザー
が注目されている。このエキシマレーザーはレーザー媒
体として、ArF、KrF等が使用されている。
【0005】ところでこの光源の発振波長域においては
レンズ材料として、使用可能な硝材が石英と蛍石に限ら
れてくる。これは主に透過率の低下に起因するものであ
り、この石英や蛍石に於いても従来のようにレンズの構
成枚数が多く全硝材厚が厚い光学系ではレンズの熱吸収
による焦点位置等の変動などの問題が生じることにな
る。
【0006】従来、全てのレンズが球面にて構成された
投影光学系は、例えば特開平9−105861号公報、
特開平10−48517号公報、特開平10−7934
5号公報等が提案されている。
【0007】又、非球面を用いて収差を補正させている
光学系は、例えば特公平7−048089号公報、特開
平7−128592号公報、特開平8−179204号
公報、特開平5−034593号公報、特開平10−1
97791号公報、特開平10−154657号公報、
特開平10−325922号公報、特開平11−695
7号公報等にて提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一般に高い結像性能
(光学性能)を得るには、例えば各レンズ群の屈折力を
小さくして、発生する収差量を小さくしたり、又は各レ
ンズ群のレンズ枚数を増加させて収差補正上の自由度を
増やすこと等が必要である。
【0009】「結像性能」は、投影露光装置を例にとる
と球面収差やコマ収差等の各種収差の補正状況等に加
え、より具体的に線幅(パターン線幅)によるベスト像
面位置の変化、各像高による像点位置の変化やコントラ
スト変化、各照明条件間でのディストーションの変化や
像面平坦性の変化、等の諸性能のことである。線幅によ
るベスト像面位置の変化は、補正しきれていない残存球
面収差が起因している。
【0010】各像高による像点位置の変化やコントラス
ト変化は、各像高でのサジタル、メリディオナル像面の
変化や非点収差、コマ収差の変化に起因している。各照
明条件間でのディストーションの変化や像面平坦性の変
化は、ディストーションの残存量や各照明条件の瞳上の
光線通過領域内での収差量に起因している。これらの収
差変化は短波長化、高NA化、広い露光領域の確保、等
を追求すればするほど顕著になってくる。
【0011】このために、高い開口数を有しかつ広い露
光領域を有する投影光学系を達成しようとすると、レン
ズ物像間距離が大きくなったり、レンズ径やレンズ枚数
が増加するなどしてレンズ系全体が重厚長大化してくる
という問題点が生じてくる。
【0012】更に、限られたレンズ物像間距離の範囲内
で高い開口数を有しかつ広い露光領域を有する投影光学
系を達成しようとすると、レンズ枚数も増加するのでレ
ンズの肉厚が薄くなり自重変形を大きくする。自重変形
が大きくなるとレンズ両面の曲率半径が設計値からズレ
してしまうので、結像性能が劣化してしまう。
【0013】近年、特に高集積化という業界動向によ
り、露光光源の更なる短波長化、投影光学系の更なる高
NA化等の要望があるが、レンズ全系の重厚長大化等を
抑制しつつも、目標の光学性能を達成するのは非常に困
難になってきている。特に従来例では収差補正が十分で
はなく、結像性能のさらなる改善が望まれている。
【0014】特開平9−105861号公報、特開平1
0−48517号公報、特開平10−79345号公報
で提案されている投影光学系は、すべてのレンズが球面
であり、レンズ枚数が27〜30枚もの構成であり、N
Aが0.5〜0.6程度である。
【0015】この状態で高NA化を達成しようとする
と、レンズ枚数を現状維持とした場合は収差補正が相当
困難になり、さもなくばレンズ全長を大きくしなければ
ならずレンズ径も大きくなってしまう。
【0016】レンズ枚数をさらに増加させて収差補正を
試みるとしても、レンズを追加するスペースがほとんど
ないため、個々のレンズ厚を小さくするか、さもなくば
やはりレンズ全長を大きくしなければならない。
【0017】いずれにしても、前述した自重変形が増大
し、レンズ全系も大型化してしまう。加えて上述したよ
うに光源が短波長領域においては、レンズ材料による吸
収が大きくなるために透過率が低下してくるが、この従
来例のようにレンズ構成枚数が多い光学系では、ウェハ
ー上での光露光量がさらに低下してしまうのでスループ
ットも低下してしまうし、レンズの熱吸収による焦点位
置の変動、収差変動なども増大してしまう。
【0018】又、非球面を用いた、特公平7−4808
9号、特開平7−128592号等における投影光学系
は、物体側においてテレセントリック光学系ではなく、
物体面(レチクル面)の反りによる像歪みへの影響等が
懸念される。
【0019】特開平8−179204号公報は、第5、
6実施例で共にウェハー側の最終面に非球面が施してあ
るが、非球面に関して特に説明はない。又、結像性能と
しては歪曲収差と像面湾曲、非点収差の補正が十分でな
く、各々の実施例において歪曲収差が最大27nm程
度、12nm程度、最軸外の非点収差が各々1.3μm
程度、0.9μm程度と大きな値となっている。
【0020】特開平5−034593号公報は、非球面
を用いて、レンズの透過率を確保するため少ない枚数で
構成し収差補正をしているが、解像力に寄与するNAは
0.45と小さく露光領域も10×10〜15×15と
小さいレンズ系となっている。そして記述されているよ
うに、負の第2群と正の第4群に非球面を導入すること
を手段として球面収差を補正している。即ち、ペッツバ
ール和を補正するため、負の第2群のパワーを強くしつ
つも、他の正のレンズ群とのバランスにおいて球面収差
を補正するために第2群に非球面を施しているのであ
る。
【0021】また球面収差を補正するために第4群にも
非球面を施している。しかしながら、第2群の軸上マー
ジナル光線高は第3、4群に比較するとかなり低く、非
球面を導入し効果的に球面収差を補正するには、好まし
い構成とは言えない。第2群の最軸外主光線高も低くほ
とんど光軸付近を通っているため、非球面により、物体
側テレセントリック性を確保しつつディストーションや
像面湾曲、非点収差を補正するとしても寄与が小さく好
ましくない。
【0022】この従来例では高NA化や露光領域の拡大
に対応しようとしても、まず負のパワーの大半を担って
いる第2群のパワーが小さいのでペッツバール和を補正
できずに像面湾曲、非点収差が悪化してしまう。
【0023】加えて高NA化により物体側の光束が大き
くなってくると、物体側テレセントリック性、ディスト
ーション、像面湾曲の補正を主としている物体側の正の
第1群、負の第2群が各々レンズ1枚だけで構成されて
いるので、それらのレンズ群の収差補正の負担が激増
し、良好な結像性能を達成することが困難になる。
【0024】特開平10−197791号公報は、少な
いレンズ枚数ながら広い露光領域と高解像力を確保した
ものであり、実施例では非球面を多用しているが、本文
中には非球面の説明が記述されていない。露光領域はφ
25〜φ29、NAは0.48〜0.50である。
【0025】特開平10−154657号公報は、レン
ズ系に非球面レンズを用いているが、この非球面は、記
述されているように、ある所望の仕様を持つ投影光学系
を実現するために、設計時に積極的に収差を補正するた
めに導入された非球面とは異なり、複数の光学部材を用
いて投影光学系を組み立てて製造する、例えば組み立て
調整した際に、光学部品自体の製造誤差並びに投影光学
系の調整誤差等により除去困難な残存する高次の収差を
補正しているものである。
【0026】すなわち、光学設計は、すべて球面系で行
っているため、非球面により製造誤差を補正したとして
も、製品としては球面系の設計値以上の性能は達成でき
ない。このため非球面量は非常に小さくなっている。
【0027】したがって、このまま高NA化に対応しよ
うとしても前述した課題を解決するのは、非常に困難で
ある。
【0028】特開平10−325922号公報は、本文
中の説明によれば、投影光学系を5つのレンズ群で構成
し、第1レンズ群か第2レンズ群のどちらか一方に1面
に非球面、第4レンズ群か第5レンズ群のどちらか一方
に1面に非球面、を使用することにより、少ない構成枚
数で、主に歪曲収差と球面収差を補正しようとしたもの
である。
【0029】実施例はNA0.6であり、しかも第4レ
ンズ群に非球面を使用した実施例はなく、収差的には像
面湾曲、非点収差は比較的良好に補正されているものの
球面収差の高次成分が大きくアンダーに発生しており、
歪曲収差も最大像高で30nm程度となっている。
【0030】この提案の非球面使用の目的と実施例には
大きな隔たりがあり、非球面は効果的に使用されている
とは言い難い。本文中にも補正効果の大きい面に非球面
を用いるとはあるがそれ以上の詳細な説明はない。
【0031】したがって、さらなる高NA化に対応しよ
うとしても、収差の悪化は避けられない。またレンズ枚
数を増やすことにより補正自由度を増加させて対応しよ
うとした場合、像面側には比較的スペースが残っている
ので球面収差は補正できても、物体側の第1群から第3
群にかけてはレンズが密に連続しており、レンズを新た
に追加するスペースがないので、像面湾曲、非点収差、
歪曲収差等の補正が困難になる。
【0032】レンズの中心厚を小さくして追加すると今
度は前述した自重変形という問題が生じてしまう。
【0033】特開平11−6957号公報は、非球面を
用いて主に高NA化(NA0.75〜0.80)を達成
している。説明によれば、主たる構成として第4レンズ
群または第5レンズ群が少なくとも1面の非球面を含む
ことにより、高NA化への影響が大きい収差、すなわち
サジタルコマ収差、高次の球面収差を補正している。
【0034】しかしながら、実施例についてみると、レ
ンズ構成枚数は27〜29枚であり、光学物像間距離は
1200〜1500mmと大きくなっている。
【0035】したがって光源が短波長領域(Arf等)
になるとレンズ材料の吸収によりウェハー上での露光量
が低下してしまうのでスループットも低下してしまう。
又、レンズの熱吸収による焦点位置や収差の変動なども
増大してしまう。又、高NAでレンズ物像間距離も大き
いのでレンズ径もφ284〜400mmと大きく自重変
形も増大してくる。
【0036】しかしながら、レンズ物像間距離を短縮す
る、レンズ厚を増加させる、など自重変形を抑制する手
段を施すにもスペース的に困難である。対策として、非
球面を利用してレンズ枚数を削減するなどが考えられる
が、第1実施例から第5実施例においては非球面数を2
面から6面に増加させているものの、すべてレンズ枚数
が29枚と同様の構成をしている。また6面という最も
多い非球面数を使用している第5実施例においても最軸
外像高のサジタル像面が−0.5μm程度と大きく残存
しており、歪曲収差も13nm程度であり、高次の球面
収差も残存している。従って、非球面を効果的に使用し
ているとは言い難い。
【0037】本発明は、非球面を有効に用いることによ
り、諸収差を良好に補正し、露光領域全般にわたり高い
光学性能を有するとともに、高NA化と、広い露光領域
を達成した投影光学系及びそれを用いた投影露光装置の
提供を目的とする。
【0038】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の投影光
学系は、物体の像を像面に投影する投影光学系におい
て、該投影光学系は物体側より順に、正の屈折力を有す
る第1レンズ群L1と、負の屈折力を有する第2レンズ
群L2と、正の屈折力を有する第3レンズ群L3と、負
の屈折力を有する第4レンズ群L4と、正の屈折力を有
する第5レンズ群L5とを有し、軸上マージナル光線の
高さをh、最軸外主光線の高さをhb としたとき、 |hb /h|>0.35 ‥‥‥(1) を満足する面の少なくとも2面を非球面とし、該2つの
非球面は光軸からレンズ有効径までの最大非球面量を△
ASPH、物像間距離をLとしたとき、 |△ASPH/L|>1×10ー6 ‥‥‥(2) を満足し、かつ面の中心から周辺部にかけて、互いに局
所曲率パワーの変化が逆符号の領域を有することを特徴
としている。
【0039】請求項2の発明は請求項1の発明におい
て、前記2つの非球面のうちの少なくとも1面の非球面
は、面の中心から周辺部にかけて局所曲率パワーが負の
方向へ次第に強くなる領域を有することを特徴としてい
る。
【0040】請求項3の発明は請求項1又は2の発明に
おいて、前記2つの非球面のうちの少なくとも1面の非
球面は、負の屈折力を有するレンズ群中にあることを特
徴としている。
【0041】請求項4の発明の投影光学系は、物体の像
を像面に露光する投影光学系において、該投影光学系は
物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群L1
と、負の屈折力を有する第2レンズ群L2と、正の屈折
力を有する第3レンズ群L3と、負の屈折力を有する第
4レンズ群L4と、正の屈折力を有する第5レンズ群L
5とを有し、軸上マージナル光線の高さをh、最軸外主
光線の高さをhb としたとき、 |hb /h|>0.35 ‥‥‥(1) を満足する面の少なくとも1面を非球面とし、該1つの
非球面は該非球面の、光軸からレンズ有効径までの最大
非球面量を△ASPH、物像間距離をLとしたとき、 |△ASPH/L|>1×10ー6 ‥‥‥(2) を満足し、かつ面の中心から周辺部にかけて局所曲率パ
ワーが負の方向へ次第に強くなる領域を有することを特
徴としている。
【0042】請求項5の発明は請求項1から4のいずれ
か1項の発明において、前記投影光学系中に用いられて
いる非球面レンズのうち、少なくとも1つは該非球面レ
ンズの非球面加工面の裏面が平面であることを特徴とし
ている。
【0043】請求項6の発明は請求項1から4のいずれ
か1項の発明において、前記投影光学系中に用いられて
いる非球面レンズは、全て該非球面レンズの非球面加工
面の裏面が平面であることを特徴としている。
【0044】請求項7の発明は請求項1から4のいずれ
か1項の発明において、前記投影光学系中に用いられて
いる非球面レンズのうち、少なくとも1つは該非球面レ
ンズの非球面加工面の裏面が非球面であることを特徴と
している。
【0045】請求項8の発明は請求項1から4のいずれ
か1項の発明において、前記投影光学系中に用いられて
いる非球面レンズは、全て該非球面レンズの非球面加工
面の裏面が非球面であることを特徴としている。
【0046】請求項9の発明は請求項1から4のいずれ
か1項の発明において、 |hb /h|<15 ‥‥‥(1a) |△ASPH/L|<0.02 ‥‥‥(2a) を満足することを特徴としている。
【0047】請求項10の発明は請求項1から9のいず
れか1項の発明において、前記光学系の物像間距離を
L、各負レンズ群のパワーの総和をφoとしたとき、 |L×φo|>17 (φo=Σφoi φoiは第i負群のパワー) ‥‥‥(3) を満足することを特徴としている。
【0048】請求項11の発明は請求項10の発明にお
いて、 |L×φo|<70 ‥‥‥(3a) を満足することを特徴としている。
【0049】請求項12の発明の投影露光装置は請求項
1から11のいずれか1項の投影光学系を用いて、レチ
クル面のパターンを感光基板に投影していることを特徴
としている。
【0050】請求項13の発明のデバイスの製造方法
は、請求項1から11のいずれか1項の投影光学系を用
いてレチクル面上のパターンをウエハ面上に投影露光し
た後、該ウエハを現像処理工程を介してデバイスを製造
していることを特徴としている。
【0051】
【発明の実施の形態】図1は本発明の投影光学系の数値
実施例1のレンズ断面図、図2は本発明の投影光学系の
数値実施例1の非球面の局所曲率パワーの変化の説明
図、図3は本発明の投影光学系の数値実施例1の収差図
である。
【0052】図4は本発明の投影光学系の数値実施例2
のレンズ断面図、図5は本発明の投影光学系の数値実施
例2の非球面の局所曲率パワーの変化の説明図、図6は
本発明の投影光学系の数値実施例2の収差図である。
【0053】図7は本発明の投影光学系の数値実施例3
のレンズ断面図、図8は本発明の投影光学系の数値実施
例3の非球面の局所曲率パワーの変化の説明図、図9は
本発明の投影光学系の数値実施例3の収差図である。
【0054】図10は本発明の投影光学系の数値実施例
4のレンズ断面図、図11は本発明の投影光学系の数値
実施例4の非球面の局所曲率パワーの変化の説明図、図
12は本発明の投影光学系の数値実施例4の収差図であ
る。
【0055】図13は本発明の投影光学系の数値実施例
5のレンズ断面図、図14は本発明の投影光学系の数値
実施例5の非球面の局所曲率パワーの変化の説明図、図
15は本発明の投影光学系の数値実施例5の収差図であ
る。
【0056】図16は本発明の投影光学系の近軸屈折力
配置を示している。
【0057】レンズ断面図において、PLは投影光学系
である。Liは物体側(距離の長い共役側)から数えた
第iレンズ群(第i群)である。L1群は正の屈折力の
第1群、L2は負の屈折力の第2群、L3は正の屈折力
の第3群である。L4は負の屈折力の第4群、L5は正
の屈折力の第5群である。IPは像面であり、投影露光
装置に用いたときはウエハ面に相当している。絞りは第
4群と第5群の間、又は第4群、或は第5群近傍に配置
している。
【0058】本発明の投影光学系は、物体側から順に、
正の屈折力を有する第1レンズ群L1、負の屈折力を有
する第2レンズ群L2、正の屈折力を有する第3レンズ
群L3、負の屈折力を有する第4レンズ群L4、正の屈
折力を有する第5レンズ群L5、の5群から構成し、適
切な面に非球面を施して良好なる光学性能を得ている。
【0059】特に、レンズ系全体として負レンズ群を2
つ有することで光学系中に必要な強い負の屈折力を分散
し、像面湾曲を効果的に補正するとともに、全長が短い
光学系を達成している。
【0060】異なる屈折力を有する5つの群を交互に配
置する場合、全てのレンズを球面レンズにて構成しつつ
高開口数、高解像度を達成しようとすると、必然的に構
成枚数が増加してしまう。
【0061】従って、図16に示す光学系の屈折力構成
において、高い開口数を有し、かつ構成枚数が少なく良
好に収差補正された光学系を達成するために、光学系中
に少なくとも1面に非球面を導入している。
【0062】即ち本発明においては、物体の像を像面に
露光する投影光学系において、該投影光学系は物体側よ
り順に、正の屈折力を有する第1レンズ群L1と、負の
屈折力を有する第2レンズ群L2と、正の屈折力を有す
る第3レンズ群L3と、負の屈折力を有する第4レンズ
群L4と、正の屈折力を有する第5レンズ群L5とを有
し、軸上マージナル光線の高さをh、最軸外主光線の高
さをhb としたとき、 |hb /h|>0.35 ‥‥‥(1) を満足する面の少なくとも1面を非球面とし、該1つの
非球面は該非球面の、光軸からレンズ有効径までの最大
非球面量を△ASPH、物像間距離をLとしたとき、 |△ASPH/L|>1×10ー6 ‥‥‥(2) を満足する。
【0063】条件式(1)は非球面を導入するに際し適
切な面を規定している。従来から縮小型の投影光学系に
おいては、テレセントリック性を保ちつつも、歪曲収
差、像面湾曲、非点収差、加えて、メリディオナルとサ
ジタルの横収差を各々良好に補正するのは非常に困難で
あった。
【0064】というのは、テレセントリック性、歪曲収
差、像面湾曲、非点収差はどれも光束中心を通る主光線
に関する収差量であり、それらの収差等はレンズ系全体
を通して主光線高が高い物体側のレンズ配置、レンズ形
状に依存しているが、物体上のすべての物点からの主光
線に対しテレセントリック性を維持しつつも、歪曲収
差、像面湾曲、非点収差を補正するように同じ主光線を
屈折させるというのが、相当な困難を伴っていたことに
よる。
【0065】またレンズ上でメリディオナルの下側光線
は、主光線よりもさらに高い位置で屈折されているた
め、メリディオナルの横収差とそれら主光線に関する収
差とのバランスが難しい。
【0066】同時に通常は像高が高くなるにつれてアン
ダー傾向の像面湾曲を補正しようとすると、凹レンズで
強く屈折させることになるが、そうすると今度は高い像
高のサジタルの横収差の周辺部がさらにオーバーに変化
してしまい、良好にバランスさせることが難しくなって
しまう。
【0067】このような状況で高NA化、広い露光領域
の確保は、物体側光束と像高のさらなる拡大を意味し、
収差補正の困難さが増幅されてしまう。
【0068】そこで本発明においては、条件(1)式を
満足するように軸外主光線に影響の大きな面を非球面と
して、上記の改善されるべき収差を重点的に効果的に補
正することにより、他の収差補正の負担を軽減し、良好
な光学性能を実現している。この下限を越えると軸外主
光線よりも軸上マージナル光線への影響が増大してくる
ため、上記の改善されるべき収差の補正効果が低減して
しまい、高NA化、広い露光領域の確保が難しくなって
しまう。
【0069】図16において、条件式(1)を満足する
のは、およそ物体面からレンズ群L1、L2、及びL3
のレンズ群あたりまでの範囲である。よって条件式
(1)を満足するレンズ群L1,L2及びL3あたりま
での範囲の面に少なくとも1枚の非球面を導入すること
により良好な光学性能を実現することを可能としてい
る。
【0070】特に、非球面をL1群に施すと、高さhb
が最も高いので主に歪曲収差係数をコントロールするの
に有効である。次に負のL2群に非球面を施すと主に像
面湾曲と非点収差係数をコントロールするのに有効であ
るが、正のL1群とは打ち消しの関係にあるので歪曲収
差係数のコントロールにも有効である。
【0071】正のL3群ではhが高く球面収差係数やコ
マ収差係数への寄与が大きいので、非球面を導入して球
面収差やコマ収差を補正するとよい。
【0072】以上、非球面を導入する際の光学的作用に
ついて述べてきたが、非球面の導入を結像性能により効
果的に発揮させるには、条件(2)式を満足させると良
い。
【0073】条件(2)式は非球面量に関して規定する
もので、この下限を越えると、良好な結像性能を得るた
めに設計的に積極的に非球面を用いたとしても非球面の
効果が十分に発揮されなくなる。
【0074】例えば物像間距離を1000mm、使用波
長を193nmとすると条件式(2)から△ASPH=
0.001mmとなり、ニュートンリング約10本分に
相当する。これは投影露光系に用いる非球面としてはそ
の効果を発揮できる量である。
【0075】更に、より非球面の効果を顕著に発揮させ
るためには、以下の範囲に入る非球面を少なくとも1面
以上使用するのが好ましい。
【0076】 1.0×10-5<|ΔASPH/L|‥‥‥(2b) 尚、本発明において更に好ましくは、該投影光学系の物
像間距離をL、各負レンズ群のパワーの総和をφoとし
たとき |L×φo|>17 ‥‥‥(3) を満足させるのが良い。
【0077】一般的に物像間距離Lが長くなると各凹レ
ンズ群(負レンズ群)のパワーの総和φoも小さくな
り、逆に物像間距離Lが短くなると各凹レンズ群のパワ
ーの総和φoは大きくなるが、本発明においては それ
らの積が17以上とすることにより、凹レンズ群のパワ
ーを大きく設定し、主に像面湾曲、非点収差を良好に補
正する手段としている。下限を越えると、ペッツバール
和が正の方向へ大きくなるため、像面湾曲、非点収差を
良好に補正することが困難になってくる。
【0078】以上のように本発明においてはレンズ系全
体を適切なパワー分担のもとで、適切な面に非球面を導
入することにより良好な光学性能を達成している。
【0079】尚、前述の条件式(1a)〜(3a)を満
足しないと前述の条件式(1)〜(3)と同様に良好な
る収差補正が難しくなってくる。
【0080】条件式(1a)の上限を越えると、物体面
に対してレンズが近づきすぎて作動距離が確保できなく
なる。また、投影光学系の倍率が極端に小さい場合に
は、上記条件式を超えても作動距離は確保できる場合が
あるが、このように倍率が極端に小さくなる光学系はリ
ソグラフィ用としては実用的ではない。
【0081】条件式(2a)の上限を超えると、非球面
量が大きくなりすぎる為レンズの加工時間が増大してし
まう。また、非球面にて発生する高次収差が大きくなり
収差補正を良好に行なうことが難しくなってしまう場合
がある。
【0082】条件式(3a)の上限を越えると、負屈折
力を有する負レンズ群のパワーが大きくなりすぎる為ペ
ッツバール和が補正過剰となり主に像面湾曲、非点収差
を良好に補正することが困難になる。
【0083】また、正屈折力を有する正レンズ群のレン
ズ径が大きくなったり、レンズ枚数が増加してしまう。
【0084】本発明において光学性能上、好ましくは以
下の条件の少なくとも1つを満足するのが良い。これに
よれば非球面の効果を増大させ、良好な収差補正の達成
を可能とすることが可能となる。
【0085】条件(a);条件式(1),(2)を満足
する面に少なくとも2面以上の非球面を有し、そのうち
少なくとも2面は、面の中心から周辺部にかけて、互い
に局所曲率パワーの変化が逆符号の領域を有すること。
【0086】条件(b);条件式(1),(2)を満足
する凹群(負レンズ群)中の少なくとも1面の非球面
は、面の中心から周辺部にかけて局所曲率パワーが負の
方向へ次第に強くなる領域を有すること。
【0087】条件(c);非球面のうち凸群(正レンズ
群)中の少なくとも1面の非球面は、面の中心から周辺
部にかけて局所曲率パワーが正の方向へ次第に強くなる
領域を有すること。
【0088】一般に非球面を用いて収差補正を行う際に
は2通りの考え方がある。1つは、該当面での収差発生
が小さくなるように非球面を導入する方法(補助的導
入)、もう1つは、他の面との関係において収差を打ち
消すように非球面を導入する方法(積極的導入)であ
る。本発明は基本的には後者の積極的導入の考え方を取
り入れて巧みに収差を補正している。
【0089】上記条件(a)を満足させるように2つの
非球面の局所的なパワーの打ち消しの関係を作ること
で、複数の収差が同時に最小になるような屈折力変化を
与えることが容易となる。
【0090】特に、補正が困難な高次の収差補正、例え
ば、高次領域の歪曲収差や像面湾曲、非点収差、サジタ
ル横収差、メリディオナル横収差はこの条件(a)によ
り良好に補正される。
【0091】更に好ましくは、前記条件(a)を満足す
る2枚の非球面をレンズ群L1或いはL2のどちらか一
方に配置する、或いは2枚の非球面のうち、レンズ群L
1とL2の両方の群中に各々1枚以上ずつ配置すること
は、より良好な性能を達成する上で望ましい。
【0092】これらレンズ群L1或いはL2、もしくは
レンズ群L1とレンズ群L2に上記条件を満足する非球
面を導入することで主に歪曲収差や像面を効果的に補正
することが可能となる。
【0093】又、条件(b)を満足させることは、主に
像面湾曲、メリディオナルやサジタル横収差の補正に特
に有効となってくる。
【0094】たとえ、ペッツバール和を良く補正したと
しても、高い像高の像面湾曲、特にアンダーに倒れるサ
ジタルの像面湾曲を補正するのが難しく、前述したよう
にメリディオナルやサジタル横収差とバランスさせるこ
とが困難である。
【0095】従って、本発明では条件(b)を満足する
ように非球面を導入することで、近軸のパワーを過度に
強くすることなく、光軸より周辺部分の負屈折力方向の
パワーを大きくする領域を有することになる。
【0096】この結果、像面湾曲のアンダー部分をオー
バー側に補正し、なおかつ結果的に該非球面以外の面の
収差補正自由度を増加させることが可能となり、メリデ
ィオナルやサジタル横収差、歪曲収差等の補正を良好に
行なうことが可能となる。
【0097】更に好ましくは、前記条件(b)を満足す
る非球面をレンズ群L1、或いはレンズ群L2に1枚以
上配置することは、より良好な性能を達成する上で望ま
しい。これらレンズ群L1或いはL2、もしくはレンズ
群L1とL2に上記条件を満足する非球面を導入するこ
とで主に歪曲収差や像面を効果的に補正することが可能
となる。
【0098】条件(c)のように面の中心から周辺部に
かけて局所曲率パワーが正の方向へ次第に強くなる領域
を有する非球面を有することは、更なる性能の改善に望
ましい。
【0099】このような非球面によって、主に物体側テ
レセントリック性と高次の歪曲収差の補正等に有効とな
ってくる。
【0100】本発明では5群構成のレンズ系のうち、強
い2つの負の屈折力のレンズ群のパワーを強めて、ペッ
ツバール和が関係する像面湾曲や非点収差を補正可能な
らしめるが、そうすると高次の負のパワーが影響して物
体側テレセントリック性のバランスが崩れ、同時に高次
のアンダーの歪曲収差が発生してしまう。
【0101】そこで物体側テレセントリック性のバラン
スを良好に戻し、同時に逆のオーバーの歪曲収差を発生
させて打ち消して、その補正を良好にすることが望まし
い。
【0102】以上説明したように、条件(a),(b)
を少なくとも1つ満足する非球面を有することによっ
て、解像力が高く、かつ良好に収差補正された光学系を
得ることが可能となる。又、条件(c)を満足する非球
面を有することに依っても、より性能の良い光学系を実
現する上で効果的である。
【0103】もちろん、さらに複数面の非球面を導入す
れば、全体にわたりますます良好な収差補正が可能とな
る。軸上マージナル光線の高さが高い正のパワーを有す
る群、即ち第3群L3、第5群L5に面の中心から周辺
部にかけて局所曲率パワーが正の方向に弱くなる領域を
有する非球面を導入すれば、球面収差やコマ収差の良好
な補正が可能となる。
【0104】本発明において、絞りは第4レンズ群L4
中、或いは第5レンズ群L5中に配置されていても構わ
ない。又、その他の群中、群間でも構わない。
【0105】尚、非球面レンズは、非球面の加工面の裏
面(反対側の面)が球面でなくとも構わない。例えば、
非球面加工面の裏面が平面であった場合、より非球面素
子の加工及び組み立て時の調整等が容易になる。特に、
有効径の大きなレンズを非球面とする場合には有効であ
る。尚、投影光学系中で用いられている全ての非球面レ
ンズのうち、何枚かをこのような非球面の裏面を平面と
してもよい。又、投影光学系中の全ての非球面レンズの
非球面加工面の裏面を平面としてもよい。
【0106】更には、非球面加工面の裏面が非球面加工
されていても構わない。即ち両面非球面レンズを用いる
ことも可能である。この場合も、投影光学系中の全ての
非球面レンズが両面非球面であってもよいし、非球面レ
ンズのうちの一部が両面非球面レンズであってもよい。
【0107】次に非球面の加工方法の一例を以下に説明
する。リソグラフィ等に用いられる大口径レンズに対応
した非球面レンズの加工方法としては、その一例とし
て、例えば文献「Robert A.Jones;“Computer-controll
ed polishing of telescope mirror segments ,” OPTI
CAL ENGINEERING, Mar/Apr Vol.22, No.2, 1983」等に
機械加工による加工方法が報告されている。
【0108】即ち、三次元コンピュータ制御された研削
機で非球面形状を形成した後、コンピュータ制御された
研磨機(CCP)で研磨する方法で、形状精度として
0.025λrms(λ=633nm)が得られてい
る。
【0109】ここで、図17は、非球面の機械加工によ
る加工方法を示す模式図である。図中501は基板、5
02は基板回転機構、503はステージ、504は球面
パッド、505は球面パッド回転機構、506は荷重制
御機構、507は研磨液供給ノズル、508は研磨液で
ある。
【0110】移動可能なステージ503に回転自在に取
り付けられた基板501は基板回転機構502によって
回転する。回転する基板501の表面には、荷重制御機
構506によって接触圧力が制御され、球面パッド回転
機構505によって回転する球面パッド504が接触
し、研磨液供給ノズル507より接触面に供給された研
磨液508によって接触面を研磨する。
【0111】ステージ503の位置や荷重制御機構50
6によって加えられる球面パッド504の接触圧力はコ
ンピュータ(不図示)によって制御される。
【0112】尚、非球面の加工方法としては、上記に挙
げた方法に限定されるわけではなく、それ以外の方法で
も構わない。
【0113】次に本発明の数値実施例のレンズ構成の特
徴について説明する。いずれの数値実施例も、物体側
(レチクル側)及び像面側(ウエハ側)においてほぼテ
レセントリックになっている。又、投影倍率は1/4倍
であり、像側の開口数はNA=0.65、物像間距離
(物体面〜像面)はL=1000mmである。
【0114】又、基準波長は193nm、画面範囲はウ
エハ上での露光領域の直径は、φ27.3mmである。
【0115】図2,図5,図8,図11,図14の縦軸
は非球面の光軸からの高さを有効径で正規化している。
又、横軸は非球面番号であり、その各々のグラフにおけ
る左右方向は、局所曲率パワーの変化が負及び正の方向
を示している。
【0116】図1の数値実施例1では物体側より順に、
正の屈折力を有する第1レンズ群L1、負の屈折力を有
する第2レンズ群L2、正の屈折力を有する第3レンズ
群L3、負の屈折力を有する第4レンズ群L4、正の屈
折力を有する第5レンズ群L5(正の屈折力の前群L5
1と正の屈折力の後群L52により構成している。
【0117】光学系中、非球面は7面使用しており、条
件式(1),(2),(3)に対応する値を表1に示
す。尚、表1では、条件式(1)を満足する面の非球面
のみを示す。又、収差図を図3に、更に非球面の局所曲
率パワーの変化を図2に示す。
【0118】具体的なレンズ構成を以下に説明する。第
1レンズ群L1は物体側より順に、像面に凸面を向けた
平凸形状の正レンズ、物体側に凹面を向けたメニスカス
形状の正レンズ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状
の非球面正レンズ、にて構成している。
【0119】r5の非球面は局所曲率パワーの変化が正
方向である領域を有しており、前述の条件(c)の作用
を満足している。この非球面により、主に正の歪曲収差
を発生させ、歪曲収差の補正に寄与している。
【0120】第2レンズ群L2は、物体側より順に、像
側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズ、両凹形状
の非球面負レンズ、両凹形状の負レンズ、よりなる。
【0121】本実施例のように複数枚の負レンズを配置
することで、強い屈折力を分散しつつペッツバール和を
良好に補正している。r10の非球面は局所曲率パワー
の変化が負方向である領域を有しており、条件(b)の
作用を満足している。又、L1のr10との関係におい
ては、局所曲率パワーの変化が逆方向の領域を有してお
り、条件(a)の作用も満足している。
【0122】第3レンズ群L3は、第2レンズ群L2か
らの発散光束を収束光にするために正の屈折力を有す
る。物体側より順に両凸形状の正レンズ、両凸形状の非
球面正レンズ、両凸形状の正レンズ、よりなる。この第
3レンズ群L3の強い正の屈折力により、負の屈折力を
有する第4レンズ群L4への入射高を低くし、第4レン
ズ群の屈折力を強めることにより、ペッツバール和を良
好に補正している。又、非球面によって、球面収差やコ
マ収差を補正している。
【0123】第4レンズ群L4は、物体側より順に両凹
形状の負レンズ、両凹形状の非球面負レンズよりなる。
この第4レンズ群L4と第2レンズ群L2とで強い負の
屈折力を有することで、ペッツバール和を良好に補正し
ている。又、非球面を用いることで、きつい曲率を持つ
凹面で発生する主に球面収差及びコマ収差を効果的に補
正している。
【0124】第5レンズ群L5は、像側においてテレセ
ントリック光学系を構成するために、正の屈折力を有し
ている。そして、物体側より順に、両凸形状の非球面正
レンズ、両凸形状の正レンズ、両凸形状の非球面正レン
ズ、像側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズ、像
側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズ、そして、
像側に凹面を向けたメニスカス形状の非球面負レンズ、
よりなる。
【0125】この第5レンズ群においては、物体面上の
軸上から発した光束である軸上光束が高い位置において
用いられている非球面は、主にこの強い正の屈折力を有
する第5レンズ群にて発生する負の球面収差を補正する
ために用いられている。
【0126】又、像面付近の凹面にて用いられている非
球面は、主にコマ収差と歪曲収差の補正に寄与してい
る。
【0127】尚、本実施例では、非球面レンズを7枚使
用して、高開口数(高NA)でありながら合計で17枚
で光学系を達成している。
【0128】又、本実施例においては、第1レンズ群L
1〜第4レンズ群に非球面を各々1枚、第5レンズ群L
5に3枚の非球面を導入した例を示したが、L1〜L4
の各レンズ群に1枚以上の非球面を導入しても構わない
し、非球面を導入しないレンズ群があっても構わない。
このことは以下の他の実施例においても同じである。
【0129】図4の数値実施例2は図1の数値実施例1
に比べて、主に第1レンズ群L1、第5レンズ群L5の
レンズ構成及び各レンズ群の倍率、焦点距離の関係が異
なり、その他は基本的に同じである。
【0130】光学系中、非球面は8面使用されており、
条件式(1),(2),(3)に対応する値を表2に示
す。又、収差図を図6に、更に非球面の局所曲率パワー
の変化を図5に示す。
【0131】具体的なレンズ構成を以下に説明する。第
1レンズ群L1は、物体側より順に、両凸形状の非球面
正レンズ、像側に凹面を向けたメニスカス形状の負レン
ズ、両凸形状の正レンズ、よりなる。第2面の非球面に
よって、第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2にて発
生する歪曲収差を主にバランスよく補正している。
【0132】第2レンズ群L2は、物体側より順に、像
側に凹面を向けた略平凹形状の2枚の負レンズ、両凹形
状の非球面負レンズ、よりなる。r10の非球面は局所
曲率パワーの変化が負方向である領域を有しており、前
述の条件(b)の作用を満足している。
【0133】又、r10とr11との関係においては、
局所曲率パワーの変化が逆方向の領域を有しており、条
件(a)の作用も満足している。更には、レンズ群L1
のr2とレンズ群L2のr11とは同じく局所曲率パワ
ーの変化が逆方向の領域を有しており、条件(a)の作
用を満足している。
【0134】第3レンズ群L3は、物体側より、像側に
凸面を向けたメニスカス形状の正レンズ、両凸形状の正
レンズ、両凸形状の非球面正レンズ、両凸形状の正レン
ズ、よりなる。
【0135】本実施例では、第3レンズ群L3に蛍石レ
ンズを導入して、第5レンズ群L5の蛍石レンズととも
に色収差の補正を行なっている。
【0136】第4レンズ群L4は、物体側より、両凹形
状の負レンズ、両凹形状の非球面負レンズ、よりなる。
非球面により、強い凹面により発生する球面収差及びコ
マ収差等を効果的に補正している。
【0137】第5レンズ群L5は、物体側より、像側に
凸面を向けたメニスカス形状の非球面正レンズ、両凸形
状の正レンズ、両凸形状の非球面正レンズ、像側に凹面
を向けた2枚のメニスカス形状の正レンズ、像面に凹面
を向けたメニスカス形状の負レンズ、物体側に凸面を向
けたメニスカス形状の非球面正レンズ、よりなる。
【0138】この第5レンズ群において、物体面上の軸
上から発した光束である軸上光束が高い位置において用
いられている非球面は、主にこの強い正の屈折力を有す
る第5レンズ群にて発生する負の球面収差を補正するた
めに用いられている。
【0139】又、像面付近の凸面にて用いられている非
球面は、主にコマ収差と歪曲収差の補正に寄与してい
る。
【0140】本実施例では、非球面レンズを8枚使用し
て、高開口数(高NA)でありながら合計で19枚の光
学系を達成している。
【0141】図7に示す数値実施例3は光学系中、非球
面は7面使用されている。条件式(1),(2),
(3)に対応する値を表3に示す。又、収差図を図9
に、更に非球面の局所曲率パワーの変化を図8に示す。
数値実施例1との主な違いは、非球面レンズのうち、そ
の非球面レンズの加工面の裏面が平面であるレンズを含
んでいる点である。本実施例では、非球面レンズ7枚の
うち、6枚がその非球面の加工面の裏面が平面にて構成
されている。
【0142】具体的なレンズ構成を以下に説明する。第
1レンズ群L1は、物体側より順に、像側に凸面を向け
た平凸形状の正レンズ、物体側に凸面を向けた平凸形状
の非球面正レンズ、よりなる。r3の非球面は局所曲率
パワーの変化が正方向である領域を有しており、前述の
条件(c)の作用を満足している。
【0143】第2レンズ群L2は、物体側より順に、像
側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズ、像側に凹
面を向けた平凹形状の非球面負レンズ、両凹形状の負レ
ンズ、よりなる。強い負の屈折力を有することにより、
ペッツバール和を良好に補正している。r8の非球面は
局所曲率パワーの変化が負方向である領域を有してお
り、前述の条件(b)の作用を満足している。又、L1
のr3との関係においては、局所曲率パワーの変化が逆
方向の領域を有しており、条件(a)の作用も満足して
いる。
【0144】第3レンズ群L3は、物体側より順に、像
側に凸面を向けた非球面正レンズ、両凸形状の2枚の正
レンズ、よりなる。この第3レンズ群は強い正の屈折力
を有するために複数の正レンズにより構成されている。
【0145】第4レンズ群L4は、物体側より順に、像
面に凹面を向けた平凹形状の非球面負レンズ、両凹形状
の負レンズ、よりなる。特に非球面によって、主に強い
凹面で発生する高次の球面収差やコマ収差等を良好に補
正している。
【0146】第5レンズ群L5は、物体側より順に、像
側に凸面を向けた平凸形状の非球面正レンズ、両凸形状
の正レンズ、物体側に凸面を向けた平凸形状の非球面正
レンズ、像側に凹面を向けたメニスカス形状の正レン
ズ、像側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズ、像
側に凹面を向けたメニスカス形状の非球面正レンズ、よ
りなる。
【0147】そして、物体面上の軸上から発した光束で
ある軸上光束が高い位置にて用いられている非球面は、
主にこの強い正の屈折力を有する第5レンズ群にて発生
する負の球面収差を補正するために用いられている。
【0148】本実施例では、非球面レンズを7枚使用し
て、高開口数(高NA)でありながら合計で16枚の光
学系を達成している。
【0149】図10に示す数値実施例4は図7の数値実
施例3に比べて、主に第2レンズ群L2、第3レンズ群
L3、第5レンズ群L5のレンズ構成が異なっている。
【0150】本実施例では、非球面レンズ7枚のうち、
6枚がその非球面の加工面の裏面が平面にて構成してい
る。
【0151】光学系中、非球面は7面使用されており、
条件式(1),(2),(3)に対応する値を表4に示
す。又、収差図を図12に、更に非球面の局所曲率パワ
ーの変化を図11に示す。
【0152】具体的なレンズ構成を以下に説明する。第
1レンズ群L1は、物体側より順に、像側に凸面を向け
た平凸形状の非球面正レンズ、物体側に凸面を向けた平
凸形状の非球面正レンズよりなる。r3の非球面は局所
曲率パワーの変化が正方向である領域を有しており、前
述の条件(c)の作用を満足している。
【0153】第2レンズ群L2は、物体側より順に像側
に凹面を向けた平凹形状の非球面負レンズ、両凹形状の
負レンズ、よりなる。r8の非球面は局所曲率パワーの
変化が負方向である領域を有しており、前述の条件
(b)の作用を満足している。
【0154】又第1 レンズ群L1のr3との関係におい
ては、局所曲率パワーの変化が逆方向の領域を有してお
り、(a)の作用も満足している。又、同じ第2レンズ
群L2中のr6との関係においても、局所曲率パワーの
変化が逆方向の領域を有していることがわかる。
【0155】第3レンズ群L3は、物体側より順に像側
に凸面を向けた平凸形状の非球面レンズ、両凸形状の2
枚の正レンズ、像側に凹面を向けたメニスカス正レンズ
よりなる。
【0156】第4レンズ群L4は、物体側より順に、像
側に凹面を向けた平凸形状の非球面負レンズ、両凹形状
の負レンズよりなる。
【0157】第5レンズ群L5は、物体側より順に、像
面に凸面を向けた平凸形状の非球面正レンズ、両凸形状
の正レンズ、物体側に凸面を向けた平凸形状の非球面正
レンズ、両凸形状の正レンズ、像側に凹面を向けたメニ
スカス正レンズよりなる。
【0158】本実施例では、非球面レンズを7枚使用し
て、高開口数(高NA)でありながら合計で15枚の光
学系を達成している。
【0159】尚、他の実施形態として、全ての非球面レ
ンズの非球面加工面の裏面が平面であっても良い。
【0160】図13に示す数値実施例5は数値実施例1
〜4に比べて、非球面レンズのうち、その非球面レンズ
の加工面の裏面が非球面、即ちレンズの両面が非球面で
あるレンズを含んでいる点が異なっている。
【0161】本実施例では、非球面レンズ6枚全てが、
両面非球面にて構成されている。光学系中、非球面は7
面使用されており、条件式(1),(2),(3)に対
応する値を表5に示す。又、収差図を図15に、更に非
球面の局所曲率パワーの変化を図14に示す。
【0162】具体的なレンズ構成を以下に説明する。第
1レンズ群L1は、物体側より順に、物体側に凸面を向
けた略平凸形状の両面非球面正レンズ、よりなる。r1
の非球面は局所曲率パワーの変化が正方向である領域を
有しており、前述の条件(c)の作用を満足している。
【0163】又、r2との関係においては、局所曲率パ
ワーの変化が逆方向の領域を有しており、条件(a)の
作用も満足している。
【0164】第2レンズ群L2は、物体側より順に、像
側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズ、両凹形状
の両面非球面負レンズ、凹面を物体側に向けた略平凹形
状の負レンズ、よりなる。
【0165】r3の非球面は局所曲率パワーの変化が負
方向である領域を有しており、前述の条件(b)の作用
を満足している。又、r4との関係においては、局所曲
率パワーの変化が逆方向の領域を有しており、条件
(a)の作用も満足している。
【0166】更には、第1レンズ群L1のr1の非球面
と第2レンズ群L2のr3の非球面及びr4の非球面の
周縁部分が、局所曲率パワーの変化が逆方向の領域を有
している。
【0167】第3レンズ群L3は、物体側より順に、像
側に凸面を向けた略平凸形状の正レンズ、両凸形状の両
面非球面正レンズ、像側に凹面を向けたメニスカス形状
の正レンズ、よりなる。
【0168】第4レンズ群L4は、物体側より順に、両
凹形状の両面非球面負レンズ、両凹形状の負レンズ、よ
りなる。
【0169】第5レンズ群L5は、物体側より順に、両
凸形状の正レンズ、両凸形状の両面非球面正レンズ、像
側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズ、像側に凹
面を向けたメニスカス形状の両面非球面正レンズ、より
なる。
【0170】尚、本実施例では、両面非球面レンズを6
枚使用して、高開口数(高NA)でありながら合計で1
3枚の光学系を達成している。尚、光学系中にある非球
面レンズの全てが両面非球面レンズにて構成されていた
が、全てが両面非球面でなくても良い。即ち、非球面の
加工面の裏面が球面である非球面レンズを使用しても構
わない。
【0171】又、非球面の加工面の裏面が平面である非
球面レンズと混在して用いても構わない。更には、非球
面の加工面の裏面が平面である非球面と裏面が球面であ
るものとの混在でも構わない。又、本実施例では、両面
非球面レンズを6枚用いたが導入する枚数はこれに限定
されるものではない。設計している光学系の収差補正状
況により、導入する枚数は変化しても構わない。
【0172】又、以上の数値実施例において、非球面形
状に関する円錐定数kをゼロとした設計例があるが、円
錐定数を変数にとって設計しても構わない。
【0173】更に、今回の実施例は、数値実施例2を除
いて硝材としてすべて石英レンズを用いたが、蛍石を用
いても構わない。即ち、蛍石と石英を両方とも用いるこ
とで、色収差をより小さく補正することが可能になる。
【0174】尚、より結像性能を向上させるために、非
球面を更に追加しても構わない。特に、物体より絞りま
での間に、条件式(1),(2)を満足する非球面を追
加することは、特に歪曲収差、像面湾曲等を更に良く補
正することが可能となる。
【0175】更に、今回は露光光源として波長248n
mのKrF波長或いは波長193nmのArF波長を用
いたが、例えば、より短波長のF2レーザー波長等でも
構わない。又、投影光学系の倍率は、本実施例にあるよ
うな1/4倍に限定されずに、他の倍率の場合でも構わ
ない。
【0176】以上の様に、非球面を用いることによって
レンズ枚数を大幅に削減し、かつ高い開口数を有する投
影光学系が達成している。
【0177】又、その非球面の加工面の裏面を平面とす
ることで加工・調整も容易な投影光学系を得ることがで
きる。又、非球面の裏面を非球面とすれば、設計の自由
度が増えてより良好な収差補正が可能となる。
【0178】以下に、上記の数値実施形態の構成諸元を
示す。数値実施形態において、riは物体側より順に第
i番目のレンズ面の曲率半径、diは物体側より順に第
i番目のレンズ厚及び空気間隔、niは物体側より順に
第i番目のレンズの硝子の屈折率を示すものとする。
尚、露光波長193nmに対する石英及び蛍石の屈折率
は各々1.5602,1.50140とする。
【0179】また、非球面の形状は次式、
【0180】
【数1】
【0181】にて与えられるものとする。ここに、Xは
レンズ頂点から光軸方向への変位量、Hは光軸からの距
離、riは曲率半径、kは円錐定数、A,...,Gは
非球面係数である。又、非球面の局所曲率パワーPH
は、上記非球面の式XをX(H)の関数として次式で与
えられる。
【0182】PH=(N′−N)/ρ 但し、ρ=(1+X′23/2/X″ N,N′は各々屈折面の前後の媒質の屈折率である。
【0183】数値実施例における条件式の値を表1〜表
5に示す。
【0184】
【外1】
【0185】
【外2】
【0186】
【外3】
【0187】
【外4】
【0188】
【外5】
【0189】
【表1】
【0190】
【表2】
【0191】
【表3】
【0192】
【表4】
【0193】
【表5】
【0194】図18は本発明の投影光学系を用いた半導
体デバイスの製造システムの要部概略図である。本実施
形態はレチクルやフォトマスクなどに設けた回路パター
ンをウエハ(感光基板、第2物体)上に焼き付けて半導
体デバイスを製造するものである。システムは大まかに
投影露光装置、マスクの収納装置、原板の検査装置、コ
ントローラとを有し、これらはクリーンルームに配置さ
れている。
【0195】同図において、1は光源であるエキシマレ
ーザ、2はユニット化された照明光学系であり、これら
によって露光位置E.P.にセットされたレチクル(マ
スク、第1物体)3を上部から所定のNA(開口数)で
照明している。909は例えば数値実施例1〜5の投影
光学系であり、レチクル3上に形成された回路パターン
(物体)をシリコン基板などのウエハ7上に投影して焼
き付けする。
【0196】900はアライメント系であり、露光動作
に先立ってレチクル3とウエハ7とを位置合わせする。
アライメント系900は少なくとも1つのレチクル観察
用顕微鏡系を有している。911はウエハステージであ
る。以上の各部材によって投影露光装置を構成してい
る。
【0197】914はマスクの収納装置であり、内部に
複数のマスクを収納している。913はマスク状の異物
の有無を検出する検査装置である。この検査装置913
は選択されたマスクが収納装置914から引き出されて
露光位置E.P.にセットされる前にマスク上の異物検
査を行っている。
【0198】コントローラ918はシステム全体のシー
ケンスを制御しており、収納装置914、検査装置91
3の動作指令、並びに投影露光装置の基本動作であるア
ライメント・露光・ウエハのステップ送り等のシーケン
スを制御している。
【0199】以下、本システムを用いた半導体デバイス
の製造方法の実施形態を説明する。図19は本発明の半
導体デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、或いは
液晶パネルやCCD等)の製造フローを示す。
【0200】ステップ1(回路設計)では半導体デバイ
スの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では設
計した回路パターンを形成したマスクを製作する。
【0201】一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリ
コン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4
(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、前記用意したマ
スクとウエハを用いてリソグラフィ技術によってウエハ
上に実際の回路を形成する。
【0202】次のステップ5(組立)は後工程と呼ば
れ、ステップ4によって作成されたウエハを用いて半導
体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシ
ング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の工程を含む。
【0203】ステップ6(検査)ではステップ5で作成
された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト
などの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイス
が完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0204】図20は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を形成する。
【0205】ステップ13(電極形成)ではウエハ上に
電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打
ちこみ)ではウエハにイオンを打ちこむ。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では前記説明した露光装置によってマ
スクの回路パターンをウエハに焼き付け露光する。
【0206】ステップ17(現像)では露光したウエハ
を現像する。ステップ18(エッチング)では現像した
レジスト以外の部分を削り取る。ステップ19(レジス
ト剥離)ではエッチングがすんで不要となったレジスト
を取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによ
ってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0207】本実施形態の製造方法を用いれば、従来は
製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを容易に製
造することができる。
【0208】尚、以上の実施形態の投影露光装置はレチ
クル3上の回路パターンを1度でウエハ上に露光する投
影露光装置であったが、これに代えてレーザー光源から
の光を照明光学系を介してレチクル3の一部分に照射
し、該レチクル3上の回路パターンを投影光学系でウエ
ハ7上にレチクル3とウエハ7の双方を投影光学系の光
軸と垂直方向に該投影光学系に対応させて走査して投影
・露光する所謂走査型の投影露光装置としても良い。
【0209】
【発明の効果】本発明は、非球面を有効に用いることに
より、諸収差を良好に補正し、露光領域全般にわたり高
い光学性能を有するとともに、高NA化と、広い露光領
域を達成した投影光学系及びそれを用いた投影露光装置
を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の投影光学系の数値実施例1のレンズ断
面図
【図2】本発明の投影光学系の数値実施例1の非球面の
局所曲率パワー変化の説明図
【図3】本発明の投影光学系の数値実施例1の収差図
【図4】本発明の投影光学系の数値実施例2のレンズ断
面図
【図5】本発明の投影光学系の数値実施例2の非球面の
局所曲率パワー変化の説明図
【図6】本発明の投影光学系の数値実施例2の収差図
【図7】本発明の投影光学系の数値実施例3のレンズ断
面図
【図8】本発明の投影光学系の数値実施例3の非球面の
局所曲率パワー変化の説明図
【図9】本発明の投影光学系の数値実施例3の収差図
【図10】本発明の投影光学系の数値実施例4のレンズ
断面図
【図11】本発明の投影光学系の数値実施例4の非球面
の局所曲率パワー変化の説明図
【図12】本発明の投影光学系の数値実施例4の収差図
【図13】本発明の投影光学系の数値実施例5のレンズ
断面図
【図14】本発明の投影光学系の数値実施例5の非球面
の局所曲率パワー変化の説明図
【図15】本発明の投影光学系の数値実施例5の収差図
【図16】本発明に係る非球面加工の説明図
【図17】本発明において非球面を導入するときの5群
構成の光学的作用の説明図
【図18】本発明の半導体デバイスの製造システムの要
部ブロック図
【図19】本発明の半導体デバイスの製造方法のフロー
チャート
【図20】本発明の半導体デバイスの製造方法のフロー
チャート
【符号の説明】
Li 第i群 IP 像面 M メリディオナル像面 S サジタル像面 Y 像高 1 エキシマレーザ 2 照明光学系 3 レチクル(物体) 7 ウエハ 909 投影光学系 900 アライメント光学系 911 ウエハステージ 918 コントローラ 914 収納装置 913 検査装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 弘之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H087 KA21 LA01 NA02 NA04 PA13 PA15 PA17 PB13 PB15 PB16 PB17 PB19 QA01 QA02 QA06 QA13 QA14 QA21 QA22 QA25 QA26 QA32 QA34 QA37 QA41 QA42 QA45 RA05 RA12 RA13 RA32 UA03 UA04 5F046 BA04 CA04 CA08 CB12 CB25

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体の像を像面に投影する投影光学系に
    おいて、該投影光学系は物体側より順に、正の屈折力を
    有する第1レンズ群L1と、負の屈折力を有する第2レ
    ンズ群L2と、正の屈折力を有する第3レンズ群L3
    と、負の屈折力を有する第4レンズ群L4と、正の屈折
    力を有する第5レンズ群L5とを有し、軸上マージナル
    光線の高さをh、最軸外主光線の高さをhb としたと
    き、 |hb /h|>0.35 を満足する面の少なくとも2面を非球面とし、該2つの
    非球面は光軸からレンズ有効径までの最大非球面量を△
    ASPH、物像間距離をLとしたとき、 |△ASPH/L|>1×10-6 を満足し、かつ面の中心から周辺部にかけて、互いに局
    所曲率パワーの変化が逆符号の領域を有することを特徴
    とする投影光学系。
  2. 【請求項2】 前記2つの非球面のうちの少なくとも1
    面の非球面は、面の中心から周辺部にかけて局所曲率パ
    ワーが負の方向へ次第に強くなる領域を有することを特
    徴とする請求項1記載の投影光学系。
  3. 【請求項3】 前記2つの非球面のうちの少なくとも1
    面の非球面は、負の屈折力を有するレンズ群中にあるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の投影光学系。
  4. 【請求項4】 物体の像を像面に露光する投影光学系に
    おいて、該投影光学系は物体側より順に、正の屈折力を
    有する第1レンズ群L1と、負の屈折力を有する第2レ
    ンズ群L2と、正の屈折力を有する第3レンズ群L3
    と、負の屈折力を有する第4レンズ群L4と、正の屈折
    力を有する第5レンズ群L5とを有し、軸上マージナル
    光線の高さをh、最軸外主光線の高さをhb としたと
    き、 |hb /h|>0.35 を満足する面の少なくとも1面を非球面とし、該1つの
    非球面は該非球面の、光軸からレンズ有効径までの最大
    非球面量を△ASPH、物像間距離をLとしたとき、 |△ASPH/L|>1×10-6 を満足し、かつ面の中心から周辺部にかけて局所曲率パ
    ワーが負の方向へ次第に強くなる領域を有することを特
    徴とする投影光学系。
  5. 【請求項5】 前記投影光学系中に用いられている非球
    面レンズのうち、少なくとも1つは該非球面レンズの非
    球面加工面の裏面が平面であることを特徴とする請求項
    1から4のいずれか1項の投影光学系。
  6. 【請求項6】 前記投影光学系中に用いられている非球
    面レンズは、全て該非球面レンズの非球面加工面の裏面
    が平面であることを特徴とする請求項1から4のいずれ
    か1項の投影光学系。
  7. 【請求項7】 前記投影光学系中に用いられている非球
    面レンズのうち、少なくとも1つは該非球面レンズの非
    球面加工面の裏面が非球面であることを特徴とする請求
    項1から4のいすれか1項の投影光学系。
  8. 【請求項8】 前記投影光学系中に用いられている非球
    面レンズは、全て該非球面レンズの非球面加工面の裏面
    が非球面であることを特徴とする請求項1から4のいず
    れか1項の投影光学系。
  9. 【請求項9】|hb /h|<15 |△ASPH/L|<0.02 を満足することを特徴とする請求項1から4のいずれか
    1項の投影光学系。
  10. 【請求項10】 前記光学系の物像間距離をL、各負レ
    ンズ群のパワーの総和をφoとしたとき、 |L×φo|>17 (φo=Σφoi φoiは第i
    負群のパワー) を満足することを特徴とする請求項1から9のいずれか
    1項の投影光学系。
  11. 【請求項11】|L×φo|<70 を満足することを特徴とする請求項10の投影光学系。
  12. 【請求項12】 請求項1から11のいずれか1項の投
    影光学系を用いて、レチクル面のパターンを感光基板に
    投影していることを特徴とする投影露光装置。
  13. 【請求項13】 請求項1から11のいずれか1項の投
    影光学系を用いてレチクル面上のパターンをウエハ面上
    に投影露光した後、該ウエハを現像処理工程を介してデ
    バイスを製造していることを特徴とするデバイスの製造
    方法。
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