JP2000351914A - 鉄系黒色複合粒子粉末及びその製造法、該鉄系黒色複合粒子粉末を用いた塗料並びに該鉄系黒色複合粒子粉末で着色したゴム・樹脂組成物 - Google Patents

鉄系黒色複合粒子粉末及びその製造法、該鉄系黒色複合粒子粉末を用いた塗料並びに該鉄系黒色複合粒子粉末で着色したゴム・樹脂組成物

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JP2000351914A
JP2000351914A JP2000104493A JP2000104493A JP2000351914A JP 2000351914 A JP2000351914 A JP 2000351914A JP 2000104493 A JP2000104493 A JP 2000104493A JP 2000104493 A JP2000104493 A JP 2000104493A JP 2000351914 A JP2000351914 A JP 2000351914A
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iron
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Kazuyuki Hayashi
一之 林
Yasuyuki Tanaka
泰幸 田中
Hiroko Morii
弘子 森井
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Toda Kogyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビヒクル中や樹脂組成物中への分散性に優れ
ており、且つ、高い黒色度を有している黒色粒子粉末を
得るとともに、当該黒色粒子粉末を顔料として含んでい
ることによって耐酸性に優れた塗膜を形成する塗料や耐
老化性に優れたゴム・樹脂組成物を得る。 【解決手段】 黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄
粒子粉末の粒子表面にフルオロアルキルシランから生成
するフッ素含有オルガノシラン化合物が被覆されてお
り、該フッ素含有オルガノシラン化合物被覆の少なくと
も1部にカーボンブラックが付着している平均粒子径
0.082〜1.05μmの鉄系黒色複合粒子粉末であ
って、上記カーボンブラックの付着量が前記黒色酸化鉄
粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末100重量部に対
して1〜30重量部であることを特徴とする鉄系黒色複
合粒子粉末。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒子表面から脱離する
カーボンブラックが少ないことにより、ビヒクル中や樹
脂組成物中への分散性が優れており、且つ、少ないカー
ボンブラック量で、カーボンブラック微粒子粉末のみを
使用した場合の黒色度に比べて同等又は遜色のない黒色
度を有している鉄系黒色複合粒子粉末を提供するととも
に、耐酸性に優れた塗膜を形成することのできる塗料や
耐老化性に優れた樹脂組成物を提供することを目的とす
る。
【0002】
【従来の技術】カーボンブラック微粒子粉末やマグネタ
イト粒子粉末は、代表的な黒色顔料であり、塗料用、印
刷インク用、化粧品用、ゴム・樹脂組成物用等の着色剤
として古くから汎用されている。
【0003】カーボンブラック微粒子粉末は、各種黒色
顔料の中では最も黒色度が優れており、カーボンブラッ
ク微粒子粉末を用いて得られた塗膜や樹脂組成物は耐酸
性や耐老化性にも優れているが、一方、カーボンブラッ
ク微粒子粉末は粒子サイズが平均粒子径0.005〜
0.05μm程度の微粒子であるため、ビヒクル中や樹
脂組成物中への分散が困難であり、また、かさ密度が
0.1g/cm程度とかさ高い粉末であるため、取り
扱いが困難で、作業性が悪いものであった。また、発ガ
ン性等の安全、衛生面からの問題も指摘されている。
【0004】即ち、カーボンブラック微粒子粉末は、使
用量が多量になるほど黒色度も優れる傾向にあるが、使
用量を多量にするとビヒクル中や樹脂組成物中への分散
が益々困難となって作業性が悪くなり、また、安全、衛
生上からも好ましくない。
【0005】一方、マグネタイト粒子粉末は、カーボン
ブラック微粒子粉末に比べ、適当な粒子サイズ、殊に、
平均粒子径0.08〜1.0μm程度を有しているため
ビヒクル中や樹脂組成物中への分散性が優れており、取
り扱いやすいものであり、しかも、無害であるという特
徴を有しているが、一方、黒色度は未だ不十分であり、
マグネタイト粒子粉末を用いて得られた塗膜や樹脂組成
物の耐酸性や耐老化性も不十分であった。
【0006】また、マグネタイト粒子粉末は磁性を有し
ているため、磁気的な凝集を生じやすいので、ビヒクル
中や樹脂組成物中への分散性改良の点から、磁性を有さ
ない鉄系黒色粒子粉末としてマンガン含有へマタイト粒
子粉末やマンガン含有含水酸化鉄粒子粉末が知られてい
るが、これらは黒色度の点においてマグネタイト粒子粉
末よりも劣るものである。
【0007】近年、着色剤としての黒色粒子粉末の諸特
性向上が望まれており、カーボンブラック微粒子粉末の
有利な特性とマグネタイト粒子粉末及びマンガン含有黒
色ヘマタイト粒子粉末等の黒色酸化鉄粒子粉末やマンガ
ン含有黒色ゲータイト粒子粉末等の黒色含水酸化鉄粒子
粉末の有利な特性とを兼ね備えた黒色粒子粉末が強く要
求されている。
【0008】即ち、ビヒクル中や樹脂組成物中への分散
が困難であり、取り扱い性等の作業性が悪く、更に安
全、衛生上の問題があるカーボンブラック微粒子粉末の
使用量を少量にしても、カーボンブラック微粒子粉末の
みを使用した場合の黒色度に比べて同等又は遜色のない
黒色を有しており、且つ、ビヒクル中や樹脂組成物中へ
の分散性が優れている黒色粒子粉末が強く要求されてい
る。そして、このような黒色粒子粉末を含んでいること
によって耐酸性に優れた塗膜を形成する塗料や耐老化性
に優れた樹脂組成物が強く要求されている。
【0009】これらの要求に応えて、カーボンブラック
微粒子粉末とマグネタイト粒子粉末とを複合化して両者
の優れた特徴をあわせもつ黒色粒子粉末を得ることが種
々試みられており、例えば、1)水溶液中から析出した
マグネタイト粒子を含む水懸濁液中にカーボンブラック
微粒子粉末を含む水性分散液を添加した後、混合攪拌し
てマグネタイト粒子粉末の粒子表面にカーボンブラック
微粒子粉末を吸着させる方法(特公昭50−13300
号公報)、2)糖蜜等の高分子量有機物質を溶解した鉄
含有廃スラッジとカーボンブラックを含む熱ガスとをス
プレー反応器中に温度450〜850℃で導入し、鉄塩
からマグネタイト粒子を生成すると同時に該マグネタイ
ト粒子表面に糖蜜を結合促進剤としてカーボンブラック
を結合させる方法(特開昭49−48725号公報)、
3)鉄塩水溶液にカーボンブラックを懸濁させた後アル
カリを添加してカーボンブラックと四三酸化鉄とを共沈
させることにより表面がカーボンブラックで被覆されて
いる共沈物を得る方法(特公昭55−39580号公
報)、4)微小板状粒子の粒子表面にカーボンブラック
等が被着されているとともに、該カーボンブラック等を
アニオン性又はカチオン性の界面活性剤、非イオン性の
界面活性剤及び有機官能性のフッ素含有オルガノシラン
化合物で固定化する方法(特開平6−145556号公
報、特開平7−316458号公報)等が知られてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】カーボンブラック微粒
子粉末の有利な特性と黒色酸化鉄粒子粉末や黒色含水酸
化鉄粒子粉末の有利な特性を兼ね備えた黒色粒子粉末
は、現在最も要求されているところであるが、前出公知
の方法による場合には、これらの諸特性を十分満足する
黒色粒子粉末は得られていない。即ち、前出公知の1)
の方法による場合には、後出の比較例6に示す通りカー
ボンブラックの脱離率が高く、ビヒクル中や樹脂組成物
中への分散に際してカーボンブラックが脱離するため、
ビヒクル中や樹脂組成物中での均一な分散が困難である
とともに、得られる塗料や樹脂組成物の黒色度が十分改
善できない。
【0011】前出公知の2)の方法による場合には、カ
ーボンブラック微粒子粉末のみを使用した場合に比べ同
等又は遜色のない黒色度を得るためには、カーボンブラ
ック微粒子粉末をマグネタイト粒子粉末100重量部に
対し280重量部程度と多量に使用する必要がある。前
出公知の3)の方法による場合も、同様にカーボンブラ
ック微粒子粉末のみを使用した場合に比べ同等又は遜色
のない黒色度を得るためには、カーボンブラック微粒子
粉末をマグネタイト粒子粉末100重量部に対し100
〜400重量部程度添加する必要があり、しかも、共沈
物の表面に付着しているカーボンブラックは脱離しやす
いものである。前出公知の4)の方法による粒子粉末
は、黒色度が劣っており、しかも、カーボンブラック微
粒子粉末が脱離しやすいものであり、この方法によって
得られた粒子粉末は黒色粒子粉末とは言い難い。
【0012】そこで、本発明は、粒子表面から脱離する
カーボンブラックが少ないことにより、ビヒクル中や樹
脂組成物中への分散性に優れており、且つ、少ないカー
ボンブラック量で、カーボンブラック微粒子粉末のみを
使用した場合の黒色度に比べて同等又は遜色のない黒色
度を有している黒色粒子粉末を得るとともに、当該黒色
粒子粉末を顔料として含んでいることによって耐酸性に
優れた塗膜を形成する塗料や耐老化性に優れたゴム・樹
脂組成物を得ることを技術的課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記技術的課題は、次の
通りの本発明によって達成できる。
【0014】即ち、本発明は、黒色酸化鉄粒子粉末又は
黒色含水酸化鉄粒子粉末、必要により、該粒子の粒子表
面にアルミニウムの水酸化物、アルミニウムの酸化物、
ケイ素の水酸化物及びケイ素の酸化物から選ばれた1種
又は2種以上が被覆されている黒色酸化鉄粒子粉末又は
黒色含水酸化鉄粒子粉末のいずれかの粒子表面にフルオ
ロアルキルシランから生成するフッ素含有オルガノシラ
ン化合物が被覆されており、該フッ素含有オルガノシラ
ン化合物被覆の少なくとも1部にカーボンブラックが付
着している平均粒子径0.082〜1.05μmの鉄系
黒色複合粒子粉末であって、上記カーボンブラックの付
着量が前記黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子
粉末100重量部に対して1〜30重量部であることを
特徴とする鉄系黒色複合粒子粉末である。
【0015】また、本発明は、平均粒子径0.08〜
1.0μmの黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒
子粉末、必要により、該粒子の粒子表面にアルミニウム
の水酸化物、アルミニウムの酸化物、ケイ素の水酸化物
及びケイ素の酸化物から選ばれた1種又は2種以上が被
覆されている黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒
子粉末とフルオロアルキルシランとを混練機を用いて混
合攪拌して前記粒子粉末の粒子表面にフルオロアルキル
シランを被覆させた後、前記黒色酸化鉄粒子粉末又は黒
色含水酸化鉄粒子粉末100重量部に対して平均粒子径
0.005〜0.05μmのカーボンブラック微粒子粉
末を1〜30重量部の割合で添加して、混合粉末を得、
次いで、該混合粉末を混練機を用いて混合攪拌するか、
又は、必要により更に、乾燥乃至加熱処理することによ
り前記フルオロアルキルシランから生成するフッ素含有
オルガノシラン化合物被覆の少なくとも1部にカーボン
ブラックを付着させることを特徴とする前記鉄系黒色複
合粒子粉末の製造法である。
【0016】また、本発明は、前記いずれかの鉄系黒色
複合粒子粉末を塗料構成基材中に配合したことを特徴と
する塗料である。
【0017】また、本発明は、前記いずれかの鉄系黒色
複合粒子粉末を用いて着色したことを特徴とするゴム・
樹脂組成物である。
【0018】本発明の構成を詳しく説明すれば、次の通
りである。
【0019】先ず、本発明に係る鉄系黒色複合粒子粉末
について述べる。
【0020】本発明に係る鉄系黒色複合粒子粉末の粒子
形状や粒子サイズは、芯粒子である黒色酸化鉄粒子粉末
や黒色含水酸化鉄粒子粉末の粒子形状や粒子サイズに大
きく依存し、芯粒子にほぼ相似する粒子形態を有し、芯
粒子よりも若干大きい粒子サイズを有している。
【0021】即ち、本発明に係る鉄系黒色複合粒子粉末
は、粒状の酸化鉄粒子粉末や含水酸化鉄粒子粉末を芯粒
子とした場合には、粒子サイズが平均粒子径0.082
〜1.05μm、好ましくは平均粒子径0.1〜0.7
μm、より好ましくは平均粒子径0.1〜0.5μmで
あり、針状又は紡錘状の酸化鉄粒子粉末や含水酸化鉄粒
子粉末を芯粒子とした場合には、平均粒子径(平均長軸
径)が0.082〜1.05μm、好ましくは0.1〜
0.7μm、より好ましくは0.1〜0.5μmであっ
て、軸比(平均長軸径/平均短軸径)(以下、「軸比」
という。)が2〜20、好ましくは3〜15、より好ま
しくは3〜10である。板状酸化鉄粒子粉末や板状含水
酸化鉄粒子粉末を芯粒子とした場合には、平均粒子径
(平均板面径)が0.082〜1.05μm、好ましく
は0.1〜0.7μm、より好ましくは0.1〜0.5
μmであって、板状比(平均板面径/平均厚み)(以
下、「板状比」という。)が2〜50、好ましくは3〜
20、より好ましくは3〜10である。
【0022】平均粒子径が0.082μm未満の場合に
は、粒子の微細化による分子間力の増大により、鉄系黒
色複合粒子粉末のビヒクル中や樹脂組成物中における分
散が困難となる。平均粒子径が1.05μmを超える場
合には、大粒子化に伴い、ビヒクル中や樹脂組成物中に
おける均一な分散が困難となる。
【0023】鉄系黒色複合粒子粉末の黒色度は、上限値
がL値で18.0である。L値が18.0を超える
場合には、明度が高くなり、黒色度が十分とは言い難
い。黒色度のより好ましい上限値はL値が17.8で
ある。下限値はL値が15.0程度である。
【0024】鉄系黒色複合粒子粉末のカーボンブラック
の脱離率は20%以下が好ましく、より好ましくは10
%以下である。カーボンブラックの脱離率が20%を超
える場合には、塗料や樹脂組成物の製造時において、脱
離したカーボンブラックにより鉄系黒色複合粒子粉末の
ビヒクル中や樹脂組成物中での均一な分散が阻害される
場合がある。
【0025】鉄系黒色複合粒子粉末は、BET比表面積
値が1〜200m/g、好ましくは2〜150m
g、より好ましくは、2.5〜100m/gである。
BET比表面積値が1m/g未満の場合には、粒子が
粗大であったり、粒子及び粒子相互間で焼結が生じた粒
子となっており、鉄系黒色複合粒子粉末のビヒクル中や
樹脂組成物中での分散性に悪影響を与えるので好ましく
ない。BET比表面積値が200m/gを超える場合
には、粒子の微細化による分子間力の増大により、鉄系
黒色複合粒子粉末のビヒクル中や樹脂組成物中における
分散が困難となる。
【0026】鉄系黒色複合粒子粉末の幾何標準偏差値
は、1.8以下であることが好ましい。幾何標準偏差値
が1.8を超える場合には、存在する粗大粒子のため、
鉄系黒色複合粒子粉末のビヒクル中や樹脂組成物中にお
ける均一な分散が困難となる。ビヒクル中や樹脂組成物
中における均一分散を考慮すれば、1.7以下が好まし
い。工業的な生産性を考慮すれば、幾何標準偏差値の下
限値は1.01である。
【0027】芯粒子は、マグネタイト粒子粉末、マンガ
ン含有ヘマタイト粒子粉末に対し5〜40重量%のマン
ガンを含有するマンガン含有ヘマタイト粒子粉末等の黒
色酸化鉄粒子粉末、又は、マンガン含有ゲータイト粒子
粉末に対し5〜40重量%のマンガンを含有するマンガ
ン含有ゲータイト粒子粉末等の黒色含水酸化鉄粒子粉末
である。
【0028】芯粒子としては各種形状の粒子があり、球
状、粒状、八面体状、六面体状、多面体状等の粒状粒子
粉末、針状、紡錘状、米粒状等の軸比が2以上の針状粒
子粉末及び板状粒子粉末等がある。
【0029】粒子サイズは、上記粒状粒子粉末の場合、
平均粒子径が0.08〜1.0μm、好ましくは0.0
98〜0.68μm、より好ましくは0.098〜0.
48μmであり、上記針状粒子粉末の場合、平均粒子径
(平均長軸径)が0.08〜1.0μm、好ましくは
0.098〜0.68μm、より好ましくは0.098
〜0.48μmであって、軸比が2〜20、好ましくは
3〜15、より好ましくは3〜10である。
【0030】上記板状粒子粉末の場合は、平均粒子径
(平均板面径)が0.08〜1.0μm、好ましくは
0.098〜0.68μm、より好ましくは0.098
〜0.48μmであり、板状比が2〜50、好ましくは
3〜20、より好ましくは3〜10である。
【0031】芯粒子粉末の黒色度は、マグネタイト粒子
粉末の場合、通常L値の下限値が18.0を超え、上
限値は25.0、好ましくは24.0である。マンガン
含有ヘマタイト粒子粉末の場合、通常L値の下限値が
18.0を超え、上限値は28.0、好ましくは25.
0である。マンガン含有ゲータイト粒子粉末の場合、通
常L値の下限値が18.0を超え、上限値は30.
0、好ましくは28.0である。
【0032】L値が上記上限値を超える場合には、黒
色度が十分とは言い難く、本発明の目的とする黒色度に
優れた鉄系黒色複合粒子粉末を得ることが困難となる。
【0033】芯粒子粉末のBET比表面積値は1〜20
0m/g、好ましくは2〜150m/g、より好ま
しくは、2.5〜100m/gであり、幾何標準偏差
値は1.8以下、好ましくは1.7以下である。幾何標
準偏差値の下限値は1.01である。
【0034】本発明に係る鉄系黒色複合粒子粉末におけ
る被覆物は、化1で表わされるフルオロアルキルシラン
から生成されるフッ素含有オルガノシラン化合物から成
る。
【化1】 :−CH,−C:−CH,−C,−OCH,−OC
m:0〜15 n:1〜3の整数
【0035】フルオロアルキルシランとしては、具体的
には、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリ
デカフルオロオクチルトリメトキシシラン、ヘプタデカ
フルオロデシルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオ
ロデシルメチルジメトキシシラン、トリフルオロプロピ
ルエトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリエト
キシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシ
ラン等が挙げられる。
【0036】カーボンブラックの付着効果及び脱離率を
考慮すると、トリフルオロプロピルトリメトキシシラ
ン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、ヘ
プタデカフルオロデシルトリメトキシシランから生成す
るフッ素含有オルガノシラン化合物が好ましく、トリフ
ルオロプロピルトリメトキシシラン、トリデカフルオロ
オクチルトリメトキシシランから生成するフッ素含有オ
ルガノシラン化合物がより好ましい。
【0037】フッ素含有オルガノシラン化合物の被覆量
は、被覆黒色酸化鉄粒子粉末又は被覆黒色含水酸化鉄粒
子粉末に対し、Si換算で0.02〜5.0重量%であ
ることが好ましい。より好ましくは、0.03〜4.0
重量%、更により好ましくは0.05〜3.0重量%で
ある。
【0038】0.02重量%未満の場合には、黒色度の
優れた鉄系黒色複合粒子粉末を得ることが困難である。
【0039】5.0重量%を超える場合には、カーボン
ブラックを十分付着させることができるため、必要以上
に添加する意味がない。
【0040】カーボンブラックの付着量は、黒色酸化鉄
粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末100重量部に対
し1〜30重量部である。
【0041】1重量部未満の場合には、カーボンブラッ
クの付着量が不十分であり、十分な黒色度を有する鉄系
黒色複合粒子粉末を得ることが困難である。
【0042】30重量部を超える場合には、十分な黒色
度を有する鉄系黒色複合粒子粉末が得られるが、カーボ
ンブラックの付着量が多いためカーボンブラックが脱離
しやすくなり、その結果、鉄系黒色複合粒子粉末のビヒ
クル中や樹脂組成物中への分散性が低下する。
【0043】カーボンブラックの付着厚みは、0.04
μm以下が好ましく、より好ましくは0.03μm以
下、更に好ましくは0.02μm以下である。
【0044】本発明に係る鉄系黒色複合粒子粉末は、必
要により、黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子
粉末の粒子表面があらかじめ、アルミニウムの水酸化
物、アルミニウムの酸化物、ケイ素の水酸化物及びケイ
素の酸化物から選ばれた1種又は2種以上(以下、「ア
ルミニウムの水酸化物等による被覆」という。)で被覆
されていてもよく、アルミニウムの水酸化物等で被覆し
ない場合に比べ、ビヒクル中や樹脂組成物中への分散性
が向上する。
【0045】アルミニウムの水酸化物等の被覆量は、芯
粒子粉末に対しAl換算、SiO換算、又はAl換算
量とSiO換算量との総和で0.01〜50重量%が
好ましい。
【0046】0.01重量%未満である場合には、鉄系
黒色複合粒子粉末のビヒクル中や樹脂組成物中への分散
性改良効果が得られない。
【0047】50重量%を超える場合には、鉄系黒色複
合粒子粉末のビヒクル中や樹脂組成物中への分散性改良
効果が十分に得られ、必要以上に被覆する意味がない。
【0048】アルミニウムの水酸化物等で被覆されてい
る本発明に係る鉄系黒色複合粒子粉末は、アルミニウム
の水酸化物等で被覆されていない本発明に係る鉄系黒色
複合粒子粉末の場合とほぼ同程度の粒子サイズ、幾何標
準偏差値、BET比表面積値、黒色度L値及びカーボ
ンブラックの脱離率を有している。
【0049】次に、本発明に係る鉄系黒色複合粒子粉末
の製造法について述べる。
【0050】本発明における芯粒子粉末である粒状マグ
ネタイト粒子粉末は、第一鉄塩水溶液と水酸化アルカリ
とを反応して得られる水酸化第一鉄コロイドを含む懸濁
液中に酸素含有ガスを通気して酸化する、所謂、湿式法
により得られる。
【0051】芯粒子粉末である針状マグネタイト粒子粉
末や紡錘状マグネタイト粒子粉末は、第一鉄塩水溶液と
水酸化アルカリ水溶液、炭酸アルカリ水溶液又は水酸化
アルカリ・炭酸アルカリ水溶液とを反応して得られる水
酸化第一鉄コロイド、炭酸鉄及び鉄含有沈殿物のいずれ
かを含む懸濁液中に酸素含有ガスを通気して酸化する、
所謂、湿式法により針状ゲータイト粒子や紡錘状ゲータ
イト粒子を生成し、該ゲータイト粒子を濾別、水洗後、
還元性雰囲気下、300〜500℃で加熱還元すること
により得られる。
【0052】芯粒子粉末である粒状のマンガン含有ヘマ
タイト粒子粉末は、上記湿式法により生成した粒状マグ
ネタイト粒子を全Feに対し8〜150原子%のマンガ
ン化合物で被覆した粒子又は粒状マグネタイト粒子を生
成する上記湿式法においてマンガンの存在下で反応させ
て全Feに対し8〜150原子%のマンガンを含有する
マグネタイト粒子を生成し、次いで濾別、水洗、乾燥し
て得られたマンガン含有マグネタイト粒子粉末のいずれ
かを、空気中750〜1000℃で加熱することにより
得られる。
【0053】上記マンガン含有ヘマタイト粒子粉末は、
非磁性であるため磁気的な凝集が生じにくいので、分散
性の点からすれば好ましいものである。
【0054】芯粒子粉末である針状又は紡錘状のマンガ
ン含有ヘマタイト粒子粉末は、後出の方法により得られ
る全Feに対し8〜150原子%のマンガンを含有する
針状又は紡錘状のゲータイト粒子粉末を空気中400〜
800℃で加熱脱水することにより得ることができる。
【0055】針状又は紡錘状の上記マンガン含有ゲータ
イト粒子粉末は、針状又は紡錘状ゲータイト粒子を生成
する前記湿式法において、マンガンの存在下で反応させ
て全Feに対し8〜150原子%のマンガンを含有させ
ることにより得られる。
【0056】本発明における黒色酸化鉄粒子粉末又は黒
色含水酸化鉄粒子粉末のフルオロアルキルシランによる
被覆は、黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉
末とフルオロアルキルシランとを機械的に混合攪拌した
り、黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末に
フルオロアルキルシランを噴霧しながら機械的に混合攪
拌すればよい。添加したフルオロアルキルシランは、ほ
ぼ全量が黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉
末の粒子表面に被覆され、その1部が被覆工程を経るこ
とによって生成するフルオロアルキルシランから生成す
るフッ素含有オルガノシラン化合物として被覆されてい
てもよい。この場合においてもその後のカーボンブラッ
クの付着に影響することはない。
【0057】フルオロアルキルシランを均一に粒子表面
に被覆するためには、黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水
酸化鉄粒子粉末の凝集をあらかじめ粉砕機を用いて解き
ほぐしておくことが好ましい。
【0058】黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒
子粉末とフルオロアルキルシランとの混合攪拌やカーボ
ンブラック微粒子粉末と粒子表面にフルオロアルキルシ
ランが被覆されている黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水
酸化鉄粒子粉末との混合攪拌をするための機器として
は、粉体層にせん断力を加えることのできる装置が好ま
しく、殊に、せん断、へらなで及び圧縮が同時に行える
装置、例えば、ホイール形混練機、ボール型混練機、ブ
レード型混練機、ロール型混練機を用いることができ
る。本発明の実施にあたっては、ホイール型混練機がよ
り効果的に使用できる。
【0059】上記ホイール型混練機としては、具体的
に、エッジランナー(「ミックスマラー」、「シンプソ
ンミル」、「サンドミル」と同義語である)、マルチマ
ル、ストッツミル、ウエットパンミル、コナーミル、リ
ングマラー等があり、好ましくはエッジランナー、マル
チマル、ストッツミル、ウエットパンミル、リングマラ
ーであり、より好ましくはエッジランナーである。上記
ボール型混練機としては、具体的に、振動ミル等があ
る。上記ブレード型混練機としては、具体的に、ヘンシ
ェルミキサー、プラネタリーミキサー、ナウタミキサー
等がある。上記ロール型混練機としては、具体的に、エ
クストルーダー等がある。
【0060】混合攪拌時における条件は、黒色酸化鉄粒
子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末の粒子表面にフルオ
ロアルキルシランができるだけ均一に被覆されるよう
に、線荷重は19.6〜1960N/cm(2〜200
Kg/cm)、好ましくは98〜1470N/cm(1
0〜150Kg/cm)、より好ましくは147〜98
0N/cm(15〜100Kg/cm)、処理時間は5
〜120分、好ましくは10〜90分の範囲で処理条件
を適宜調整すればよい。なお、撹拌速度は2〜2000
rpm、好ましくは5〜1000rpm、より好ましく
は10〜800rpmの範囲で処理条件を適宜調整すれ
ばよい。
【0061】フルオロアルキルシランの添加量は、黒色
酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末100重量
部に対して0.15〜45重量部が好ましい。0.15
重量部未満の場合には、黒色度を改良できる程度にカー
ボンブラックを十分付着させることが困難である。45
重量部を超える場合には、カーボンブラックを十分付着
させることができるが、必要以上に添加する意味がな
い。
【0062】次いで、フルオロアルキルシランが被覆さ
れている黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉
末に、カーボンブラック微粒子粉末を添加し、混合攪拌
してフルオロアルキルシラン被覆にカーボンブラックを
付着させる。必要により更に、乾燥乃至加熱処理を行っ
てもよい。
【0063】得られた鉄系黒色複合粒子粉末の被覆に用
いられたフルオロアルキルシランは、これらの工程を経
ることにより、最終的にはフルオロアルキルシランから
生成するフッ素含有オルガノシラン化合物となって被覆
されている。
【0064】付着処理に用いるカーボンブラック微粒子
粉末は、市販のファーネスブラック、チャンネルブラッ
ク等を使用することができ、具体的には、#3050、
#3150、#3250、#3750、#3950、M
A100、MA7、#1000、#2400B、#3
0、MA77、MA8、#650、MA11、#50、
#52、#45、#2200B、MA600等(商品
名:三菱化学株式会社(製))シースト9H、シースト
7H、シースト6、シースト3H、シースト300、シ
ーストFM等(商品名、東海カーボン株式会社
(製))、Raven 1250、Raven 86
0、Raven 1000、Raven 1190UL
TRA(商品名:コロンビヤン・ケミカルズ・カンパニ
ー(製))、ケッチェンブラックEC、ケッチェンブラ
ックEC600JD(商品名:ケッチェンブラック・イ
ンターナショナル株式会社(製))、BLACK PE
ARLS−L、BLACK PEARLS 1000、
BLACK PEARLS 4630、VULCAN
XC72、REGAL 660、REGAL 400
(商品名:キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・
インク(製))等が使用できる。
【0065】フッ素含有オルガノシラン化合物との親和
性を考慮すれば、MA−100、MA7、#1000、
#2400B、#30、BLACK PEARLS−L
及びBLACK PEARLS 4630が好ましい。
【0066】付着処理に用いるカーボンブラック微粒子
粉末の平均粒子径は0.005〜0.05μm程度、よ
り好ましくは0.010〜0.035μm程度である。
【0067】0.005μm未満の場合には、カーボン
ブラック微粒子粉末があまりに微細となるため、取扱い
が困難となる。
【0068】0.05μmを超える場合には、カーボン
ブラック微粒子粉末の粒子サイズが大きいため、フルオ
ロアルキルシラン又はフッ素含有オルガノシラン化合物
被覆へ均一に付着させるために非常に大きな機械的せん
断力が必要となり、工業的に不利となる。
【0069】カーボンブラック微粒子粉末は、少量ずつ
を時間をかけながら、殊に5〜60分程度をかけて添加
するのが好ましい。
【0070】混合攪拌時における条件は、カーボンブラ
ックが均一に付着するように、線荷重は19.6〜19
60N/cm(2〜200Kg/cm)、好ましくは9
8〜1470N/cm(10〜150Kg/cm)、よ
り好ましくは147〜980N/cm(15〜100K
g/cm)、処理時間は5〜120分、好ましくは10
〜90分の範囲で処理条件を適宜調整すればよい。な
お、撹拌速度は2〜2000rpm、好ましくは5〜1
000rpm、より好ましくは10〜800rpmの範
囲で処理条件を適宜調整すればよい。
【0071】カーボンブラック微粒子粉末の添加量は、
黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末100
重量部に対して1〜30重量部である。1重量部未満の
場合には、カーボンブラックの付着量が不十分であり、
十分な黒色度が得られない。30重量部を超える場合に
は、十分な黒色度は得られるが、カーボンブラックの付
着量が多くなるため粒子表面からカーボンブラックが脱
離しやすくなり、その結果、ビヒクル中や樹脂組成物中
への分散性が低下する。
【0072】乾燥乃至加熱処理を行う場合の加熱温度
は、通常40〜200℃が好ましく、より好ましくは6
0〜150℃であり、処理時間は、10分〜12時間が
好ましく、30分〜3時間がより好ましい。
【0073】黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒
子粉末は、必要により、フルオロアルキルシランとの混
合攪拌に先立って、あらかじめ、粒子表面をアルミニウ
ムの水酸化物、アルミニウムの酸化物、ケイ素の水酸化
物及びケイ素の酸化物から選ばれる1種又は2種以上で
被覆しておいてもよい。
【0074】アルミニウムの水酸化物等による被覆は、
黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末を分散
して得られる水懸濁液に、アルミニウム化合物、ケイ素
化合物又は当該両化合物を添加して混合攪拌することに
より、又は、必要により、混合攪拌後にpH値を調整す
ることにより、前記黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸
化鉄粒子粉末の粒子表面に、アルミニウムの水酸化物、
アルミニウムの酸化物、ケイ素の水酸化物及びケイ素の
酸化物から選ばれる1種又は2種以上を被着し、次い
で、濾別、水洗、乾燥、粉砕する。必要により、更に、
脱気・圧密処理等を施してもよい。
【0075】アルミニウム化合物としては、酢酸アルミ
ニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸ア
ルミニウム等のアルミニウム塩やアルミン酸ナトリウム
等のアルミン酸アルカリ塩等が使用できる。
【0076】アルミニウム化合物の添加量は、黒色酸化
鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末に対しAl換算
で0.01〜50重量%である。0.01重量%未満で
ある場合には、鉄系黒色複合粒子粉末のビヒクル中や樹
脂組成物中への分散性改良効果が得られるだけの十分な
量のアルミニウムの水酸化物等を粒子表面に被覆するこ
とが困難である。50重量%を超える場合には、被覆効
果が飽和するため必要以上に添加する意味がない。
【0077】ケイ素化合物としては、3号水ガラス、オ
ルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、コロイ
ダルシリカ等が使用できる。
【0078】ケイ素化合物の添加量は、黒色酸化鉄粒子
粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末に対しSiO換算で
0.01〜50重量%である。0.01重量%未満であ
る場合には、鉄系黒色複合粒子粉末のビヒクル中や樹脂
組成物中への分散性改良効果が得られるだけの十分な量
のケイ素の酸化物等を粒子表面に被覆することが困難で
ある。50重量%を超える場合には、被覆効果が飽和す
るため、必要以上に添加する意味がない。
【0079】アルミニウム化合物とケイ素化合物とを併
せて使用する場合には、黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含
水酸化鉄粒子粉末に対し、Al換算量とSiO換算量
との総和で0.01〜50重量%が好ましい。
【0080】次に、本発明に係る塗料について述べる。
【0081】本発明に係る塗料は、溶剤系塗料を用いて
塗膜にした場合、黒色度L値が15〜19.5である
ことから、少ないカーボンブラック量で、カーボンブラ
ック微粒子粉末のみを使用した場合の黒色度に比べて同
等又は遜色のない黒色度を有している。また、光沢度は
85%以上であって、耐酸性はΔG値が10.0以下、
ΔL値が1.0以下である。黒色度を考慮すれば、L
値は15.0〜18.5が好ましく、15.0〜1
8.0がより好ましい。光沢度は87%以上が好まし
く、88%以上がより好ましい。耐酸性はΔG値が9.
5以下が好ましく、9.3以下がより好ましい。ΔL
値は0.9以下が好ましく、0.8以下がより好まし
い。
【0082】本発明に係る塗料は、水系塗料を用いて塗
膜にした場合、L値が15.0〜20.0であること
から、少ないカーボンブラック量で、カーボンブラック
微粒子粉末のみを使用した場合の黒色度に比べて同等又
は遜色のない黒色度を有している。また、光沢度は80
%以上であって、耐酸性はΔG値が10.0以下、ΔL
値が1.0以下である。黒色度を考慮すれば、L
は15.0〜19.0が好ましく、15.0〜18.0
がより好ましい。光沢度は83%以上が好ましく、85
%以上がより好ましい。耐酸性はΔG値が9.5以下が
好ましく、9.0以下がより好ましい。ΔL*値は0.
9以下が好ましく、0.8以下がより好ましい。
【0083】本発明に係る塗料中に配合されている鉄系
黒色複合粒子粉末は、塗料構成基材100重量部に対し
1.0〜100重量部である。塗料のハンドリングを考
慮すれば、好ましくは2.0〜100重量部、更に好ま
しくは5.0〜100重量部である。
【0084】上記塗料構成基材としては、樹脂及び溶剤
とともに、必要により、消泡剤、体質顔料、乾燥促進
剤、界面活性剤、硬化促進剤、助剤等である。
【0085】溶剤系塗料の場合の樹脂は、通常使用され
ているアクリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂等である。水系塗料の場
合の樹脂は、通常使用されている水溶性アルキッド樹
脂、水溶性メラミン樹脂、水溶性アクリル樹脂、水溶性
ウレタンエマルジョン樹脂等である。
【0086】溶剤系の溶剤としては、通常使用されてい
るトルエン、キシレン、ブチルアセテート、メチルアセ
テート、メチルイソブチルケトン、ブチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、ブチルアルコール、脂肪族炭化水素
等である。
【0087】水系塗料の溶剤は、水に加えて水系塗料で
通常使用されているブチルセロソルブ、ブチルアルコー
ル等である。
【0088】消泡剤は、ノプコ8034(商品名)、S
Nデフォーマー477(商品名)、SNデフォーマー5
013(商品名)、SNデフォーマー247(商品
名)、SNデフォーマー382(商品名)(以上、いず
れもサンノプコ株式会社製)、アンチホーム08(商品
名)、エマルゲン903(商品名)(以上、いずれも花
王株式会社製)等である。
【0089】次に、本発明に係るゴム・樹脂組成物につ
いて述べる。
【0090】本発明に係るゴム・樹脂組成物は、L
が15.0〜21.0であることから、少ないカーボン
ブラック量で、カーボンブラック微粒子粉末のみを使用
した場合の黒色度に比べて同等又は遜色のない黒色度を
有している。また、分散性の目視観察の結果は、4又は
5であった。耐老化性は、190℃で90分間加熱した
際の変色部分の割合が15%以下である。黒色度を考慮
すれば、L値は15.0〜20.0が好ましく、1
5.0〜19.5がより好ましい。耐老化性は10%以
下が好ましく、5%以下がより好ましい。
【0091】本発明に係るゴム・樹脂組成物中に配合さ
れている鉄系黒色複合粒子粉末は、構成基材100重量
部に対し0.5〜200重量部の範囲であり、ゴム・樹
脂組成物のハンドリングを考慮すれば、好ましくは1.
0〜150重量部、更に好ましくは2.5〜100重量
部である。
【0092】構成基材は、ゴム又は周知の熱可塑性樹脂
とともに、必要により、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、各種安定剤等の添加剤である。
【0093】添加剤は、鉄系黒色複合粒子粉末とゴム又
は樹脂との総和に対して50重量%以下であればよい。
添加剤の含有量が50重量%を超える場合には、成形性
が低下する。
【0094】本発明に係るゴム・樹脂組成物は、ゴム又
は樹脂原料と鉄系黒色複合粒子粉末をあらかじめよく混
合し、次に、混練機もしくは押出機を用いて加熱下で強
いせん断作用を加えて、鉄系黒色複合粒子粉末の凝集体
を破壊し、ゴム又は樹脂中に鉄系黒色複合粒子粉末を均
一に分散させた後、目的に応じた形状に成形加工して使
用する。
【0095】
【発明の実施の形態】本発明の代表的な実施の形態は、
次の通りである。
【0096】黒色酸化鉄粒子粉末、黒色含水酸化鉄粒子
粉末、カーボンブラック微粒子粉末及び鉄系黒色複合粒
子粉末の各粒子粉末の平均粒子径は、電子顕微鏡写真
(×20000)を縦方向及び横方向にそれぞれ4倍に
拡大した写真に示される粒子約350個について定方向
径をそれぞれ測定し、その平均値で示した。
【0097】軸比は、平均長軸径と平均短軸径との比で
示し、板状比は平均板面径と平均厚みとの比で示した。
【0098】粒子径(長軸径)の幾何標準偏差値は下記
の方法により求めた値で示した。即ち、上記拡大写真に
示される粒子の粒子径を測定した値を、その測定値から
計算して求めた粒子の実際の粒子径と個数から、統計学
的手法に従って、対数正規確率紙上の横軸に粒子径を、
縦軸に所定の粒子径区間のそれぞれに属する粒子の累積
個数( 積算フルイ下) を百分率でプロットした。そして
このグラフから粒子の累積個数が50%及び84.13
%のそれぞれに相当する粒子径の値を読み取り、幾何標
準偏差値=(積算フルイ下84.13%における粒子
径)/(積算フルイ下50%における粒子径(幾何平均
径))に従って算出した値で示した。幾何標準偏差値が
1に近いほど、粒度分布が優れていることを意味する。
【0099】比表面積値は、BET法により測定した値
で示した。
【0100】黒色酸化鉄粒子粉末、黒色含水酸化鉄粒子
粉末及び鉄系黒色複合粒子粉末の粒子内部や粒子表面に
存在するMn量、Al量、及びSi量並びに鉄系黒色複
合粒子粉末に被覆されているフッ素含有オルガノシラン
化合物に含有されるSi量のそれぞれは、「蛍光X線分
析装置3063M型」(理学電機工業(株) 製)を使用
し、JIS K0119の「けい光X線分析通則」に従
って測定した。
【0101】鉄系黒色複合粒子粉末に付着しているカー
ボンブラックの量は「堀場金属炭素・硫黄分析装置EM
IA−2200型」((株) 堀場製作所製)を用いて炭
素量を測定することにより求めた。
【0102】黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒
子粉末に付着しているカーボンブラックの付着厚みは、
「透過型電子顕微鏡JEM−2010」(日本電子株式
会社(製))を用いて加速電圧200kVの条件下で撮
影した電子顕微鏡写真を10倍に拡大した写真(×5,
000,000)に写っている粒子の表面に付着してい
るカーボンブラックの平均的な厚み部分を測定すること
により求めた。
【0103】鉄系黒色複合粒子粉末に付着しているカー
ボンブラックの脱離率(%)は、下記の方法により求め
た値で示した。カーボンブラックの脱離率が0%に近い
ほど、粒子表面からのカーボンブラックの脱離量が少な
いことを示す。
【0104】鉄系黒色複合粒子粉末3gとエタノール4
0mlを50mlの沈降管に入れ、20分間超音波分散
を行った後、120分静置し、比重差によって鉄系黒色
複合粒子粉末と脱離したカーボンブラックを分離した。
次いで、この鉄系黒色複合粒子粉末に再度エタノール4
0mlを加え、更に20分間超音波分散を行った後12
0分静置し、鉄系黒色複合粒子粉末と脱離したカーボン
ブラックを分離した。この鉄系黒色複合粒子粉末を10
0℃で1時間乾燥させ、前述の「堀場金属炭素・硫黄分
析装置EMIA−2200型」(株式会社堀場製作所
製)を用いて炭素量を測定し、下記式に従って求めた値
をカーボンブラックの脱離率(%)とした。
【0105】カーボンブラックの脱離率(%)={(W
a−We)/Wa}×100 Wa:鉄系黒色複合粒子粉末のカーボンブラック付着量 We:脱離テスト後の鉄系黒色複合粒子粉末のカーボン
ブラック付着量
【0106】黒色酸化鉄粒子粉末、黒色含水酸化鉄粒子
粉末及び鉄系黒色複合粒子粉末のそれぞれの黒色度は、
試料0.5gとヒマシ油0.7mlとをフーバー式マー
ラーで練ってペースト状とし、このペーストにクリアラ
ッカー4.5gを加え、混練、塗料化してキャストコー
ト紙上に150μm(6mil)のアプリケーターを用
いて塗布した塗布片(塗膜厚み:約30μm)を作製
し、 該塗料片について、多光源分光測色計MSC−IS
−2D(スガ試験機(株)製)を用いて測定を行い、J
IS Z 8729に定めるところに従って表色指数L
値で示した。
【0107】塗料の黒色度は、後述組成の塗料を塗布し
て得られた塗布膜の黒色度を、ゴム・樹脂組成物の黒色
度は、後述組成から成る樹脂プレートの黒色度を、それ
ぞれ多光源分光測色計MSC−IS−2D(スガ試験機
(株)製)を用いて測定を行い、JIS Z 8729
に定めるところに従って表色指数L値で示した。
【0108】ここでL値は、明度を表わし、L値が
小さいほど黒色度が優れていることを示す。
【0109】塗料ビヒクル中への分散性は、発明の実施
の形態と同様にして作製した塗膜の光沢度を測定するこ
とにより評価を行った。
【0110】光沢度は、「グロスメーター UGV−5
D」(スガ試験機(株)製)を用いて20°光沢度を測
定して求めた。光沢度が高いほど、粒子の分散性が良い
ことを示す。
【0111】塗料粘度については、後述の処方によって
調製した塗料の25℃における塗料粘度をE型粘度計
(コーンプレート型粘度計)EMD−R((株)東京計
器製)を用いて、ずり速度D=1.92sec−1にお
ける値を求めた。
【0112】樹脂組成物中への分散性は、 得られた樹脂
組成物表面における未分散の凝集粒子の個数を目視によ
り判定し、5段階で評価した。5が最も分散状態が良い
ことを示す。
【0113】1: 1cm当たりに50個以上 2: 1cm当たりに10個以上50個未満 3: 1cm当たりに5個以上10個未満 4: 1cm当たりに1個以上5個未満 5: 未分散物認められず
【0114】耐酸性は、下記のようにして求めた。
【0115】黒色粒子粉末を用いて得られた塗料を冷間
圧延鋼板(0.8mm×70mm×150mm)(JI
S G 3141)に150μmの厚みで塗布、乾燥し
て製造した塗膜を有する試料片を用意し、光沢度及び黒
色度を測定した。
【0116】次に、1000mlのビーカーに5重量%
硫酸水溶液を入れ、上記試料片を糸でつるして、約12
0mmの深さまで浸し25℃で24時間静置した。
【0117】次に、試料片を酸液から取り出して流水で
静かに洗い、水を振り切った後、試料片の中心部分の光
沢度及び黒色度を測定した。そして、試料片の酸液への
浸漬前後の光沢度変化(ΔG)、及び黒色度変化(ΔL
値)を測定し、これの大小で耐酸性を評価した。ΔG
及びΔL値がともに小さいほど耐酸性に優れているこ
とを示す。
【0118】耐老化性は、黒色粒子粉末を練り込んだ着
色樹脂プレート(縦1.5cm×横1.5cm×厚み1
mm)を190℃で加熱したときに、変色して樹脂が劣
化した部分の面積Sと加熱前の着色プレートの表面積S
(1.5×1.5=2.25cm)との比S/S
を5%刻みで定量することにより求めた。
【0119】即ち、(S/S)×100が0%のとき
は劣化が無い状態を示し、(S/S )×100が10
0%のときは樹脂が完全に劣化した状態を示す。
【0120】<鉄系黒色複合粒子粉末の製造>図1の電
子顕微鏡写真(×20000)に示すマンガン含有黒色
ヘマタイト粒子粉末(粒子形状:粒状、平均粒子径0.
30μm、幾何標準偏差値1.46、BET比表面積値
3.6m/g、Mn含有量13.3重量%、黒色度L
値22.6)20kgを、凝集を解きほぐすために、
純水150lに攪拌機を用いて邂逅し、更に、「TKパ
イプラインホモミクサー」(製品名、特殊機化工業
(株) 製)を3回通してマンガン含有黒色ヘマタイト粒
子粉末を含むスラリーを得た。
【0121】続いて、このマンガン含有黒色ヘマタイト
粒子粉末を含むスラリーを横形サンドグラインダー「マ
イティーミルMHG−1.5L」(製品名、井上製作所
(株) 製)を用いて、軸回転数2000rpmにおいて
5回パスさせて、マンガン含有黒色ヘマタイト粒子粉末
を含む分散スラリーを得た。
【0122】得られたマンガン含有黒色ヘマタイト粒子
粉末を含む分散スラリーの325mesh(目開き44
μm)における篩残分は0%であった。この分散スラリ
ーを濾別、水洗して、マンガン含有黒色ヘマタイト粒子
粉末のケーキを得た。このマンガン含有黒色ヘマタイト
粒子粉末のケーキを120℃で乾燥した後、乾燥粉末1
1.0kgをエッジランナー「MPUV−2型」(製品
名、(株)松本鋳造鉄工所製)に投入して、294N/
cm(30Kg/cm)で30分間混合攪拌を行い、粒
子の凝集を軽く解きほぐした。
【0123】次に、トリデカフルオロオクチルトリメト
キシシラン(商品名:TSL8257:東芝シリコーン
(株)製)165gを、エッジランナーを稼動させなが
ら粒子の凝集を解きほぐした上記マンガン含有黒色ヘマ
タイト粒子粉末に添加し、588N/cm(60Kg/
cm)の線荷重で60分間混合攪拌を行い、マンガン含
有黒色ヘマタイト粒子粉末の粒子表面に被覆物を形成さ
せた。なお、この時の攪拌速度は22rpmで行った。
【0124】次に、図2の電子顕微鏡写真(×2000
0)に示すカーボンブラック微粒子粉末(粒子形状:粒
状、粒子径0.022μm、幾何標準偏差値1.68、
BET比表面積値134m/g、黒色度L値16.
6)550gを、エッジランナーを稼動させながら10
分間かけて添加し、更に588N/cm(60Kg/c
m)の線荷重で30分間混合攪拌を行い、上記被覆物の
上にカーボンブラックを付着させた後、105℃で60
分間加熱処理を行い、鉄系黒色複合粒子粉末を得た。な
お、この時の攪拌速度は22rpmで行った。
【0125】得られた鉄系黒色複合粒子粉末は、図3の
電子顕微鏡写真(×20000)に示す通り、粒子径が
0.31μmの粒状粒子粉末であった。幾何標準偏差値
は1.45であり、BET比表面積値は5.0m
g、Mn含有量は12.5重量%、黒色度L値は1
7.8、カーボンブラック脱離率は6.5%であり、付
着しているカーボンブラック量はC換算で4.77重量
%(マンガン含有黒色ヘマタイト粒子粉末100重量部
に対して5重量部に相当する)、粒子表面のカーボンブ
ラックの付着厚みは0.0022μmであって、トリデ
カフルオロオクチルトリメトキシシランから生成したフ
ッ素含有オルガノシラン化合物の被覆量はSi換算で
0.10重量%であった。図3に示す電子顕微鏡写真に
は、カーボンブラックがほとんど認められないことか
ら、カーボンブラックのほぼ全量がトリデカフルオロオ
クチルトリメトキシシランから生成するフッ素含有オル
ガノシラン化合物被覆に付着していることが認められ
た。
【0126】比較のため、トリデカフルオロオクチルト
リメトキシシランを被覆することなく、マンガン含有黒
色ヘマタイト粒子粉末とカーボンブラック微粒子粉末と
を同様にエッジランナーで混合攪拌して得られた処理粒
子粉末の電子顕微鏡写真(×20000)を図4に示
す。図4の電子顕微鏡写真に示される通り、カーボンブ
ラックがマンガン含有黒色ヘマタイト粒子の粒子表面に
付着しておらず、両粒子粉末が別々に混在していること
が認められた。
【0127】<鉄系黒色複合粒子粉末を含む溶剤系塗料
の製造>上記鉄系黒色複合粒子粉末10gとアミノアル
キッド樹脂及びシンナーとを下記割合で配合して3mm
φガラスビーズ90gとともに140mlのガラスビン
に添加し、次いで、ペイントシェーカーで90分間混合
分散し、ミルベースを作製した。
【0128】 鉄系黒色複合粒子粉末 12.2重量部 アミノアルキッド樹脂 19.5重量部 (アミラックNo.1026:関西ペイント(株)製) シンナー 7.3重量部
【0129】上記ミルベースを用いて、下記割合となる
ようにアミノアルキッド樹脂を配合してペイントシェー
カーで更に15分間混合分散して、鉄系黒色複合粒子粉
末を含む塗料を得た。
【0130】 ミルベース 39.0重量部 アミノアルキッド樹脂 61.0重量部 (アミラックNo.1026:関西ペイント(株)製)
【0131】得られた溶剤系塗料の塗料粘度は678c
Pであった。
【0132】この塗料を用いて製造した塗膜の光沢度は
96%、塗膜の黒色度L値は17.3であった。塗膜
の耐酸性テストに基づく光沢度変化ΔG値は7.2%、
明度変化ΔL値は0.7であった。
【0133】<鉄系黒色複合粒子粉末を含む水系塗料の
製造>上記鉄系黒色複合粒子粉末7.62gと水溶性ア
ルキド樹脂等とを下記割合で3mmφガラスビーズ90
gとともに140mlのガラスビンに添加し、次いでペ
イントシェーカーで45分間又は90分間混合分散し、
ミルベースを作製した。
【0134】 鉄系黒色複合粒子粉末 12.4重量部 水溶性アルキド樹脂 9.0重量部 (商品名:S−118:大日本インキ化学工業(株)製) 消泡剤 4.8重量部 (商品名:ノプコ8034:サンノプコ(株)製) 水 4.8重量部 ブチルセロソルブ 4.1重量部
【0135】上記ミルベースを用いて、塗料組成を下記
割合で配合してペイントシェーカーで更に15分間混合
分散し水系塗料を得た。
【0136】 ミルベース 30.4重量部 水溶性アルキッド樹脂 46.2重量部 (商品名:S−118:大日本インキ化学工業(株)製) 水溶性メラミン樹脂 12.6重量部 (商品名:S−695:大日本インキ化学工業(株)製) 消泡剤 0.1重量部 (商品名:ノプコ8034:サンノプコ(株)製) 水 9.1重量部 ブチルセロソルブ 1.6重量部
【0137】得られた水系塗料の塗料粘度は886cP
であった。
【0138】この塗料を用いて製造した塗膜の光沢度は
91%、塗膜の黒色度L値は17.9であった。塗膜
の耐酸性テストに基づく光沢度変化ΔG値は8.3%、
明度変化ΔL値は0.7であった。
【0139】<樹脂組成物の製造>前記鉄系黒色複合粒
子粉末2.5gとポリ塩化ビニル樹脂粉末103EP8
D(日本ゼオン(株)製)47.5gとを秤量し、これ
らを100mlポリビーカーに入れ、スパチュラでよく
混合して混合粉末を得た。
【0140】得られた混合粉末にステアリン酸カルシウ
ムを0.5g加えて混合し、160℃に加熱した熱間ロ
ールのクリアランスを0.2mmに設定した後、上記混
合粉末を少しずつロールにて練り込んで樹脂組成物が一
体となるまで混練を続けた後、樹脂組成物をロールから
剥離して着色樹脂プレート原料として用いた。
【0141】次に、表面研磨されたステンレス板の間に
上記樹脂組成物を挟んで180℃に加熱したホットプレ
ス内に入れ、98,000kPa(1トン/cm)の
圧力で加圧成形して厚さ1mmの着色樹脂プレートを得
た。得られた着色樹脂プレートの黒色度L値は18.
0、分散状態は5であった。
【0142】着色樹脂プレートを1.5cm角に裁断し
た試験片3枚を190℃に加熱されたギヤオーブン中に
入れ、30分毎に1枚ずつ取り出し、樹脂劣化の状態を
調べた所、30分後の樹脂劣化程度(S/S×10
0)は0%、60分後の樹脂劣化程度は5%、90分後
の樹脂劣化程度は5%であった。
【0143】
【作用】本発明において最も重要な点は、黒色酸化鉄粒
子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末、必要により、該黒
色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末の粒子表
面にアルミニウムの水酸化物、アルミニウムの酸化物、
ケイ素の水酸化物及びケイ素の酸化物から選ばれた1種
又は2種以上の化合物が被覆されている黒色酸化鉄粒子
粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末の粒子表面にフルオロ
アルキルシランから生成するフッ素含有オルガノシラン
化合物が被覆されており、該フッ素含有オルガノシラン
化合物被覆の少なくとも1部にカーボンブラックが付着
している平均粒子径0.082〜1.05μmの鉄系黒
色複合粒子粉末であって、上記カーボンブラックの付着
量が前記黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉
末100重量部に対して1〜30重量部である鉄系黒色
複合粒子粉末は、粒子表面から脱離するカーボンブラッ
クが少ないことにより、ビヒクル中や樹脂組成物中への
分散性に優れており、且つ、少ないカーボンブラック量
で、カーボンブラック微粒子粉末のみを使用した場合の
黒色度に比べて同等又は遜色のない黒色度が得られると
いう事実である。
【0144】本発明に係る鉄系黒色複合粒子粉末の粒子
表面から脱離するカーボンブラックが少ない理由につい
て、本発明者は、黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化
鉄粒子粉末の粒子内部や粒子表面に含有されているS
i、Al、Fe等の金属元素とカーボンブラックが付着
しているフルオロアルキルシランが有しているアルコキ
シ基との間で、メタロキサン結合(≡Si−O−M(但
し、MはSi、Al、Fe等の鉄系黒色粒子に含まれて
いる金属原子である。))が形成されることにより、カ
ーボンブラックが付着しているフッ素含有オルガノシラ
ン化合物が黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子
粉末の粒子表面に強固に結合するためと考えている。
【0145】本発明に係る鉄系黒色複合粒子粉末のビヒ
クル中や樹脂組成物中における分散性が優れている理由
について、本発明者は、鉄系黒色複合粒子粉末の粒子表
面から脱離するカーボンブラックが少ないことに起因し
て、カーボンブラックによって系内の分散が阻害されな
いとともに、鉄系黒色複合粒子粉末の粒子表面にカーボ
ンブラックが付着していることにより粒子表面に凹凸が
生じ、粒子相互間の接触が抑制されるためと考えてい
る。
【0146】本発明に係る鉄系黒色複合粒子粉末の黒色
度が優れている理由について、本発明者は、微粒子であ
ることに起因して、通常は凝集体として挙動するカーボ
ンブラック微粒子粉末が、黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色
含水酸化鉄粒子粉末の粒子表面にフルオロアルキルシラ
ンから生成するフッ素含有オルガノシラン化合物を介し
て均一且つ緻密に付着されているため、カーボンブラッ
クによって鉄系黒色粒子粉末の色が打ち消され、カーボ
ンブラック本来の色が発揮されることによるものと考え
ている。
【0147】そして、上記鉄系黒色複合粒子粉末を用い
て得られた塗膜は耐酸性が優れており、また、得られた
樹脂組成物は耐老化性が優れているという事実である。
【0148】本発明に係る塗膜の耐酸性及び樹脂組成物
の耐老化性が優れている理由について、本発明者は、耐
酸性や耐老化性に優れているカーボンブラックを、黒色
酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末の粒子表面
にフルオロアルキルシランから生成するフッ素含有オル
ガノシラン化合物を介して付着させたことにより、黒色
酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末が本来有し
ている酸化しやすく表面活性が高いという特性が打ち消
され、カーボンブラック本来の特性が発揮されたことに
よるものと考えている。
【0149】
【実施例】次に、実施例並びに比較例を挙げる。
【0150】芯粒子1〜7 公知の製造方法で得られた各種の黒色酸化鉄粒子粉末及
び黒色含水酸化鉄粒子粉末を準備し、上記発明の実施の
形態と同様にして凝集が解きほぐされた黒色酸化鉄粒子
粉末及び黒色含水酸化鉄粒子粉末を得た。
【0151】これら黒色酸化鉄粒子粉末及び黒色含水酸
化鉄粒子粉末の諸特性を表1に示す。
【0152】
【表1】
【0153】芯粒子8 芯粒子1の凝集が解きほぐされたマンガン含有黒色ヘマ
タイト粒子粉末20kgと水150lとを用いて、発明
の実施の形態と同様にしてマンガン含有黒色ヘマタイト
粒子粉末を含むスラリーを得た。得られたマンガン含有
黒色ヘマタイト粒子粉末を含む再分散スラリーのpH値
を水酸化ナトリウム水溶液を用いて10.5に調整し、
次いで、該スラリーに水を加えスラリー濃度を98g/
lに調整した。このスラリー150lを加熱して60℃
とし、このスラリー中に1.0mol/lのNaAlO
溶液2722ml(マンガン含有黒色ヘマタイト粒子
粉末に対してAl換算で0.5重量%に相当する)を加
え、30分間保持した後、酢酸を用いてpH値を7.5
に調整した。この状態で30分間保持した後、濾過、水
洗、乾燥、粉砕して粒子表面がアルミニウムの水酸化物
により被覆されているマンガン含有黒色ヘマタイト粒子
粉末を得た。
【0154】この時の主要製造条件を表2に、得られた
粒子表面がアルミニウムの水酸化物により被覆されてい
るマンガン含有黒色ヘマタイト粒子粉末の諸特性を表3
に示す。
【0155】尚、表面処理工程における被覆物の種類の
Aはアルミニウムの水酸化物であり、Sはケイ素の酸化
物を表わす。
【0156】芯粒子9〜14 芯粒子の種類、表面処理工程における添加物の種類、量
を種々変えた以外は芯粒子1と同様にして表面処理済黒
色酸化鉄粒子粉末及び表面処理済黒色含水酸化鉄粒子粉
末を得た。
【0157】この時の主要処理条件を表2に、得られた
表面処理済芯粒子粉末の諸特性を表3に示す。
【0158】
【表2】
【0159】
【表3】
【0160】実施例1〜14、比較例1〜5 芯粒子の種類、フルオロアルキルシランによる被覆工程
におけるフルオロアルキルシラン、シリコン化合物添加
の有無、種類及び添加量、エッジランナー処理条件、カ
ーボンブラックの付着工程におけるカーボンブラック微
粒子粉末の種類及び添加量、エッジランナーによる処理
条件を種々変えた以外は、前記発明の実施の形態と同様
にして鉄系黒色複合粒子粉末を得た。実施例1〜14の
各実施例で得られた鉄系黒色複合粒子粉末は、電子顕微
鏡観察の結果、カーボンブラックがほとんど認められな
いことから、カーボンブラックのほぼ全量がフルオロア
ルキルシランから生成するフッ素含有オルガノシラン化
合物被覆に付着していることが認められた。
【0161】使用したカーボンブラック微粒子粉末A乃
至Cの諸特性を表4に示す。
【0162】
【表4】
【0163】この時の主要処理条件を表5に、得られた
鉄系黒色複合粒子粉末の諸特性を表6に示す。
【0164】
【表5】
【0165】
【表6】
【0166】比較例6(特公昭50−13300号公報
記載の方法)芯粒子3のマグネタイト粒子粉末(ブラッ
ク酸化鉄)を含む水懸濁液(マグネタイト粒子粉末6
8.3gを含有する懸濁液1000ml)を調整し、冷
水で5回洗浄した。
【0167】次に、カーボンブラック微粒子粉末Bの水
性分散液(乾燥カーボンブラックB1.75gを含有す
る5gの水分散液)を冷水で500mlに希釈した。
【0168】このカーボンブラック懸濁液を攪拌しなが
ら、上記マグネタイト粒子粉末を含む水懸濁液に5分間
に亘って添加し、添加完了後、混合懸濁液を更に10分
間に亘って攪拌を行い、次いで放置した。
【0169】約4時間後、得られた黒色沈殿物を常法に
より、水で濾別洗浄を5回繰り返した後、100℃で空
気中で乾燥した。
【0170】得られた黒色粒子粉末の黒色度L値は2
0.2、カーボンブラック脱離率は50.2%であり、
芯粒子粉末であるマグネタイト粒子粉末の黒色度とほと
んど変わらない値であった。
【0171】<溶剤系塗料の製造> 実施例15〜28、比較例7〜21 黒色粒子粉末の種類を種々変えた以外は、前記発明の実
施の形態と同様にして溶剤系塗料を製造した。
【0172】この時の主要製造条件及び塗膜の諸特性を
表7及び表8に示した。
【0173】
【表7】
【0174】
【表8】
【0175】<水系塗料の製造> 実施例29〜42、比較例22〜36 黒色粒子粉末の種類を種々変えた以外は、前記発明の実
施の形態と同様にして水系塗料を製造した。
【0176】この時の主要製造条件及び塗膜の諸特性を
表9及び表10に示した。
【0177】
【表9】
【0178】
【表10】
【0179】<樹脂組成物の製造> 実施例43〜56、比較例37〜51 黒色粒子粉末の種類を種々変えた以外は、前記発明の実
施の形態と同様にして着色樹脂プレートを製造した。
【0180】この時の主要製造条件及び着色樹脂プレー
トの諸特性を表11及び表12に示した。
【0181】
【表11】
【0182】
【表12】
【0183】
【発明の効果】本発明に係る鉄系黒色複合粒子粉末は、
粒子表面から脱離するカーボンブラックが少ないことに
より、ビヒクル中や樹脂組成物中における分散性に優れ
ており、且つ、少ないカーボンブラック量で、カーボン
ブラック微粒子粉末のみを使用した場合の黒色度に比べ
て同等又は遜色のない黒色度を有しているので、塗料
用、印刷インク用、化粧品用、ゴム・樹脂成形物用等の
黒色顔料として好ましいものである。
【0184】上記鉄系黒色複合粒子粉末を用いて得られ
る本発明に係る塗料は、少ないカーボンブラック量で、
カーボンブラック微粒子粉末のみを使用した場合の塗膜
の黒色度に比べて同等又は遜色のない黒色度を有してい
るとともに、得られた塗膜の耐酸性が優れているので、
黒色塗料として好適である。
【0185】上記鉄系黒色複合粒子粉末を用いて得られ
る本発明に係るゴム・樹脂組成物は、少ないカーボンブ
ラック量で、カーボンブラック微粒子粉末のみを使用し
た場合のゴム・樹脂組成物黒色度に比べて同等又は遜色
のない黒色度を有しているとともに、耐酸性が優れてい
るので、黒色のゴム・樹脂組成物として好ましいもので
ある。
【0186】そして、本発明に係る鉄系黒色複合粒子粉
末は、ビヒクル中や樹脂組成物中への分散性が優れてお
り、取り扱いやすく作業性に優れているので、工業的及
び経済的に有利である。
【0187】また、カーボンブラック微粒子粉末の使用
量が少ないので、安全上、衛生上からも好ましいもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 発明の実施の形態で使用したマンガン含有黒
色ヘマタイト粒子粉末の粒子構造を示す電子顕微鏡写真
(×20000)である。
【図2】 発明の実施の形態で使用したカーボンブラッ
ク微粒子粉末の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(×20
000)である。
【図3】 発明の実施の形態で得られた鉄系黒色複合粒
子粉末の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(×2000
0)である。
【図4】 比較のために示したマンガン含有黒色ヘマタ
イト粒子粉末とカーボンブラック微粒子粉末との混合粒
子粉末の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(×2000
0)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 21/00 C08L 21/00 101/00 101/00 C09C 3/12 C09C 3/12 C09D 7/12 C09D 7/12 Z 17/00 17/00 201/00 201/00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄
    粒子粉末の粒子表面にフルオロアルキルシランから生成
    するフッ素含有オルガノシラン化合物が被覆されてお
    り、該フッ素含有オルガノシラン化合物被覆の少なくと
    も1部にカーボンブラックが付着している平均粒子径
    0.082〜1.05μmの鉄系黒色複合粒子粉末であ
    って、上記カーボンブラックの付着量が前記黒色酸化鉄
    粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末100重量部に対
    して1〜30重量部であることを特徴とする鉄系黒色複
    合粒子粉末。
  2. 【請求項2】 黒色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄
    粒子粉末の粒子表面に下層としてアルミニウムの水酸化
    物、アルミニウムの酸化物、ケイ素の水酸化物及びケイ
    素の酸化物から選ばれた1種又は2種以上が被覆され、
    上層としてフルオロアルキルシランから生成するフッ素
    含有オルガノシラン化合物が被覆されており、該フッ素
    含有オルガノシラン化合物被覆の少なくとも1部にカー
    ボンブラックが付着している平均粒子径0.082〜
    1.05μmの鉄系黒色複合粒子粉末であって、上記カ
    ーボンブラックの付着量が前記黒色酸化鉄粒子粉末又は
    黒色含水酸化鉄粒子粉末100重量部に対して1〜30
    重量部であることを特徴とする鉄系黒色複合粒子粉末。
  3. 【請求項3】 平均粒子径0.08〜1.0μmの黒色
    酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末とフルオロ
    アルキルシランとを混練機を用いて混合攪拌して上記黒
    色酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末の粒子表
    面にフルオロアルキルシランを被覆させた後、前記黒色
    酸化鉄粒子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末100重量
    部に対して平均粒子径0.005〜0.05μmのカー
    ボンブラック微粒子粉末を1〜30重量部の割合で添加
    して混合粉末を得、次いで、該混合粉末を混練機を用い
    て混合攪拌するか、又は、必要により更に、乾燥乃至加
    熱処理することにより前記フルオロアルキルシランから
    生成するフッ素含有オルガノシラン化合物被覆の少なく
    とも1部にカーボンブラックを付着させることを特徴と
    する請求項1記載の鉄系黒色複合粒子粉末の製造法。
  4. 【請求項4】 粒子表面にアルミニウムの水酸化物、ア
    ルミニウムの酸化物、ケイ素の水酸化物及びケイ素の酸
    化物から選ばれた1種又は2種以上が被覆されている平
    均粒子径0.08〜1.0μmの黒色酸化鉄粒子粉末又
    は黒色含水酸化鉄粒子粉末とフルオロアルキルシランと
    を混練機を用いて混合攪拌して上記黒色酸化鉄粒子粉末
    又は黒色含水酸化鉄粒子粉末の粒子表面にフルオロアル
    キルシランを被覆させた後、前記黒色酸化鉄粒子粉末又
    は黒色含水酸化鉄粒子粉末100重量部に対して平均粒
    子径0.005〜0.05μmのカーボンブラック微粒
    子粉末を1〜30重量部の割合で添加して混合粉末を
    得、次いで、該混合粉末を混練機を用いて混合攪拌する
    か、又は、必要により更に、乾燥乃至加熱処理すること
    により前記フルオロアルキルシランから生成するフッ素
    含有オルガノシラン化合物被覆の少なくとも1部にカー
    ボンブラックを付着させることを特徴とする請求項2記
    載の鉄系黒色複合粒子粉末の製造法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2に記載の鉄系黒色
    複合粒子粉末を塗料構成基材中に配合したことを特徴と
    する塗料。
  6. 【請求項6】 請求項1又は請求項2に記載の鉄系黒色
    複合粒子粉末を用いて着色したことを特徴とするゴム・
    樹脂組成物。
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