JP2000350367A - 直列補償装置と電力系統の直列補償システム - Google Patents

直列補償装置と電力系統の直列補償システム

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JP2000350367A
JP2000350367A JP11159175A JP15917599A JP2000350367A JP 2000350367 A JP2000350367 A JP 2000350367A JP 11159175 A JP11159175 A JP 11159175A JP 15917599 A JP15917599 A JP 15917599A JP 2000350367 A JP2000350367 A JP 2000350367A
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pulse signal
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重幸 杉本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 交流系統の状態によらず常に安定した状態で
系統のインピーダンスを補償すること。 【解決手段】 サイリスタ10、12を容量性インピー
ダンス領域で運転するときに、点弧位相角βとして0か
ら(βlim−Δβc)の範囲のものを選択し、この点
弧位相角βにしたがった制御角αの点弧パルス信号でサ
イリスタ10、12を点弧し、サイリスタ10、12を
誘導性インピーダンス領域で運転するときには、点弧位
相角βとして(βlim+Δβl)から90度の範囲内
のものを選択し、この点弧位相角βにしたがった制御角
αの点弧パルス信号でサイリスタ10、12を点弧す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直列補償装置と電
力系統の直列補償システムに係り、特に、交流送電線に
挿入された直列コンデンサと交流リアクトルにより交流
送電線のインピーダンスを補償するに好適な直列補償装
置と電力系統の直列補償システムに関する。
【0002】
【従来の技術】交流送電線で構成された交流系統におい
ては、交流送電線の定態安定度と過渡安定度の向上に効
果があるとして、交流送電線に直列に直列コンデンサを
挿入する直列補償システムが採用されている。このシス
テムは、長距離送電線の多い北欧や北米・南米を中心に
適応されている。
【0003】直列補償システムを交流送電線に適用した
場合、補償効果を多きくするために補償量を大きくする
と、送電線や発電機などのL(インダクタンス)と直列
補償装置のC(容量)による電気的な共振周波数が商用
周波数に近づき、発電機の軸ねじれ(SSR)が問題と
なる。この対策として、直列コンデンサの容量をサイリ
スタで変えるサイリスタ制御直列コンデンサ(TCS
C)がアメリカの電力研究所(EPRI)を中心に開発
され、実際の系統での適用が検討されている。
【0004】一方、わが国では環境問題や送電信頼度の
向上から電力会社間の連係が進められている。しかし、
単に広域連係を行なうと、交流系統の増大に伴って事故
時には短絡容量が増大するという問題点が生じる。そこ
で、広域連係を行なうに際しては、短絡電流が63kA
を越えるとアークの発生によって遮断器では遮断できな
いことを考慮し、交流送電線にリアクトルを入れて限流
することが考えられている。しかし、単に交流送電線に
リアクトルを挿入すると、インピーダンスが増大するた
め、系統の安定度が悪くなる。
【0005】この対策として、サイリスタ制御直列コン
デンサを用いた制御法が提案されている。この種の制御
法としては、例えば、特開平9−74682号公報に記
載されているように、交流送電線に直列に直列コンデン
サを挿入するとともに直列コンデンサと並列に交流リア
クトルと一対のサイリスタを接続し、系統の正常時に
は、安定性向上のために、交流リアクトルよりも直列コ
ンデンサに多くの電流を流し容量性インピーダンス領域
で運転して送電線の誘導性インピーダンス分を打ち消
し、系統故障時には、直列コンデンサよりも交流リアク
トルに多くの電流を流し誘導性インピーダンス領域で運
転して故障電流を抑制するようにしたものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術で
は、系統の故障時にサイリスタを誘導性インピーダンス
領域で運転する方法を採用しているが、サイリスタを点
弧位相角(制御進み角)90度で点弧し、サイリスタを
全導通するだけであり、系統故障の内容に合わせて、誘
導性インピーダンス領域を有効に利用することについて
は十分配慮されていない。すなわち、サイリスタを誘導
性インピーダンス領域で運転する場合、サイリスタに対
する点弧位相角としては90度よりも小さい範囲の角度
を利用することができる。
【0007】一方、点弧位相角0度から90度の範囲で
サイリスタを運転した場合、ある点弧位相角を境に一方
の領域では容量性インピーダンス領域となり、他方の領
域では誘導性インピーダンス領域となり、両者の領域の
境となる点弧位相角に対応した制御角でサイリスタを点
弧すると、直列コンデンサと交流リアクトルが商用周波
数と共振する。このため、サイリスタを運転するに際し
ては、系統の状態を考慮して点弧位相角を設定する必要
がある。
【0008】本発明の目的は、交流系統の状態によらず
常に安定した状態で系統のインピーダンスを補償するこ
とができる直列補償装置と電力系統の直列補償システム
および電力系統の直列補償方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決るための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、交流送電線に直列に挿入された直列コン
デンサと、この直列コンデンサに並列接続された交流リ
アクトルと、この交流リアクトルに直列接続されて点弧
パルス信号に応答して前記交流リアクトルを流れる電流
の位相を制御するスイッチング素子と、前記交流送電線
の電流を検出する電流検出手段と、前記交流送電線の電
圧を検出する電圧検出手段と、前記電流検出手段の検出
電流と前記電圧検出手段の検出電圧とから前記交流送電
線のインピーダンスを算出するインピーダンス算出手段
と、容量性のインピーダンス指令値と前記インピーダン
ス算出手段の算出値との偏差に応じて前記スイッチング
素子に対する点弧位相角を算出しこの算出結果に従った
制御角の点弧パルス信号を生成して前記スイッチング素
子に出力する容量性点弧パルス信号生成手段と、誘導性
のインピーダンス指令値と前記インピーダンス算出手段
の算出値との偏差に応じて前記スイッチング素子に対す
る点弧位相角を算出しこの算出結果に従った制御角の点
弧パルス信号を生成して前記スイッチング素子に出力す
る誘導性点弧パルス信号生成手段とを備え、前記容量性
点弧パルス信号生成手段と前記誘導性点弧パルス信号生
成手段は、前記コンデンサおよび前記交流リアクトルの
インピーダンスと前記点弧位相角との関係を示すインピ
ーダンス特性の容量性インピーダンス領域と誘導性イン
ピーダンス領域との境界との間にマージンを有するリミ
ット値に従って前記点弧位相角の算出値をそれぞれ制限
してなる直列補償装置を構成したものである。
【0010】前記直列補償装置を構成するに際しては、
容量性点パルス信号生成手段と誘導製点弧パルス信号生
成手段を、コンデンサと交流リアクトルが交流送電線の
周波数で共振するときの点弧位相角との間にマージンを
有するリミット値に従って前記点弧位相角の算出値をそ
れぞれ制限してなるもので構成することができる。
【0011】前記各直列補償装置を構成するに際して
は、以下の要素を付加することができる。
【0012】(1)前記誘導性点弧パルス信号生成手段
は、前記容量性点弧パルス信号生成手段の生成による点
弧パルス信号よりもパルス幅の広い点弧パルス信号を生
成してなる。
【0013】(2)容量性のインピーダンス指令値にプ
ラスの符号を付加して前記容量性点弧パルス信号生成手
段に出力し、誘導性のインピーダンス指令値にはマイナ
スの符号を付加して前記誘導性点弧パルス信号生成手段
に出力するインピーダンス指令値出力手段を備え、前記
インピーダンス算出手段は、算出したインピーダンスの
うち容量性のインピーダンスにプラスの符号を付加して
前記容量性点弧パルス信号生成手段に出力し、誘導性の
インピーダンスにはマイナスの符号を付加して前記誘導
性点弧パルス信号生成手段に出力してなる。
【0014】(3)前記交流送電線の電気信号を取り込
みこの電気信号に同期した第1の同期基準点と第1の同
期基準点とは位相の異なる第2の同期基準点を検出する
同期基準点検出手段を備え、前記容量性点弧パルス信号
生成手段は、前記容量性インピーダンス指令値に応答し
て前記容量性点弧パルス信号の制御角に対する基準点と
して前記第1の同期基準点を選択する容量性基準点選択
手段を有し、前記誘導性点弧パルス信号生成手段は、前
記誘導性インピーダンス指令値に応答して前記誘導性点
弧パルス信号の制御角に対する基準点として前記第2の
同期基準点を選択する誘導性基準点選択手段を有してな
る。
【0015】また、本発明は、前記いずれかの直列補償
装置と、交流送電線の直列コンデンサと直列に挿入され
た限流リアクトルとを備えてなる電力系統の直列補償シ
ステムを構成したものである。
【0016】さらに、本発明は、交流送電線と直列に直
列コンデンサと限流リアクトルをそれぞれ挿入し、前記
直列コンデンサと並列に交流リアクトルを接続し、点弧
パルス信号に応答して前記交流リアクトルを流れる電流
の位相を制御するスイッチング素子を前記直列コンデン
サと前記交流リアクトルとの間に挿入してなるものにお
いて、前記交流送電線の正常時に容量性のインピーダン
ス指令値を生成するとともに、前記交流送電線の電気信
号を検出して前記交流送電線のインピーダンスを算出
し、前記容量性のインピーダンス指令値と前記インピー
ダンス算出値との偏差に応じて前記スイッチング素子に
対する点弧位相角を算出するとともに、前記コンデンサ
と前記交流リアクトルとが前記交流送電線の周波数で共
振するときの点弧位相角との間にマージンを有するリミ
ット値を最大値として前記点弧位相角の算出値を制限
し、前記リミット値以下に制限された点弧位相角の算出
結果に従った制御角の点弧パルス信号を生成して前記ス
イッチング素子に出力し、前記交流送電線の異常時には
誘導性のインピーダンス指令値を生成するとともに、前
記交流送電線の電気信号を検出して前記交流送電線のイ
ンピーダンスを算出し、前記誘導性のインピーダンス指
令値と前記インピーダンス算出値との偏差に応じて前記
スイッチング素子に対する点弧位相角を算出するととも
に、前記コンデンサと前記交流リアクトルとが前記交流
送電線の周波数で共振するときの点弧位相角との間にマ
ージンを有するリミット値を最小値として前記点弧位相
角の算出値を制限し、前記リミット値以上に制限された
点弧位相角の算出結果に従った制御角の点弧パルス信号
を生成して前記スイッチング素子に出力することを特徴
とする電力系統の直列補償方法を採用したものである。
【0017】前記した手段によれば、点弧パルス信号を
生成するための点弧位相角を算出するに際して、コンデ
ンサおよび交流リアクトルのインピーダンスと点弧位相
角との関係を示すインピーダンス特性の容量性インピー
ダンス領域と誘導性インピーダンス領域との境界との間
にマージンを有するリミット値に従って点弧位相角の算
出値を制限したり、コンデンサと交流リアクトルとが交
流送電線の周波数で共振するときの点弧位相角との間に
マージンを有するリミット値に従って点弧位相角の算出
値を制限するようにしたため、スイッチング素子を容量
性インピーダンス領域あるいは誘導性インピーダンス領
域で運転するときに、系統の状態によらず点弧位相角が
一定の範囲に制限することができ、スイッチング素子を
常に安定に動作させることが可能になるとともに、系統
の状態に合わせて系統のインピーダンスを補償すること
が可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を示す
直列補償装置の全体構成図である。図1において、交流
系統(電力系統)の交流送電線100には直列コンデン
サCが直列に挿入されており、この直列コンデンサCと
並列に、交流リアクトルLがサイリスタ10、12を介
して接続されている。サイリスタ10、12は互いに逆
並列接続されて交流リアクトルLと直列コンデンサCに
それぞれ接続されている。各サイリスタ10、12は制
御装置14からの点弧パルス信号に応答して交流リアク
トルLを流れる電流の位相を制御するスイッチング素子
として構成されている。また、交流送電線100には、
交流送電線100の電流を検出する電流検出手段として
の交流電流変成器16が設けられているとともに、交流
送電線100の電圧を検出する電圧検出手段としての交
流電圧変成器18が交流送電線100に接続されてい
る。そして交流電流変成器16の検出電流と交流電圧変
成器18の検出電圧はそれぞれ制御装置14に入力され
ている。
【0019】制御装置14は、交流送電線100の実際
のインピーダンスを検出するために、図2に示すよう
に、インピーダンス検出回路20等を備えて構成されて
いる。このインピーダンス検出回路20は、インピーダ
ンス算出手段として、交流電流変成器16からの電流I
ac、交流電圧変成器18からの電圧Vacとを取り込
み、入力した電流と電圧から交流送電線100のインピ
ーダンスZfを算出するとともに、算出したインピーダ
ンスのうち容量性のインピーダンスにはプラスの符号を
付加し、誘導性のインピーダンスにはマイナスの符号を
付加して出力するように構成されている。
【0020】また制御装置14は、インピーダンス検出
回路20の検出によるインピーダンスとインピーダンス
指令値Zpに基づいて各サイリスタ10、12の点弧パ
ルス信号を生成するために、図3に示すように、インピ
ーダンス指令値切替回路22、容量性インピーダンス制
御回路24、誘導性インピーダンス制御回路26、出力
切替回路28、β/α変換回路30、位相制御回路32
を備えて構成されている。
【0021】インピーダンス指令値切替回路22は、イ
ンピーダンス指令値出力手段として、インピーダンス指
令値Zpと指令値Zswとを受け、容量性のインピーダ
ンス指令値として、プラスの符号が付加されたインピー
ダンス指令値を出力し、誘導性のインピーダンス指令値
として、マイナスの符号が付加されたインピーダンス指
令値を出力するようになっている。すなわち、インピー
ダンス指令値Zpに対して、容量性のインピーダンス指
令値を出力するときには、プラスの符号が付加された指
令値Zswにしたがってインピーダンス指令値Zpにプ
ラスの符号を付加して容量性インピーダンス制御回路2
4に出力し、誘導性のインピーダンス指令値を出力する
ときには、インピーダンス指令値Zpに対して、マイナ
スの符号が付加された指令値Zswに従ってインピーダ
ンス指令値Zpにマイナスの符号を付加して誘導性イン
ピーダンス制御回路26に出力するようになっている。
【0022】容量性インピーダンス制御回路24は、出
力切替回路28、β/α変換回路30、位相制御回路3
2とともに容量性点弧パルス信号生成手段として構成さ
れており、具体的には、図4に示すように、加算器3
4、容量性インピーダンス制御演算回路36、Zc/β
変換回路38を備えて構成されている。加算器34に
は、インピーダンス指令値切替回路22から、プラスの
符号が付加された容量性インピーダンス指令値Zcpが
入力されているとともに、インピーダンス検出回路20
から、算出されたインピーダンスZcfが入力されてい
る。このインピーダンスZcfには、容量性のインピー
ダンスのときにはプラスの符号が、誘導性のインピーダ
ンスのときにはマイナスの符号が付加されている。加算
器34は容量性インピーダンス指令値Zcpと算出され
たインピーダンスZcfとの偏差に応じた信号を容量性
インピーダンス制御演算回路36に出力するようになっ
ている。この制御演算回路36は、加算器34からの信
号、すなわち容量性インピーダンス指令値Zcpと算出
されたインピーダンスZcfとの偏差を0にするための
比例積分演算を行なってインピーダンスZcを算出し、
この算出結果をZc/β変換回路38に出力するように
なっている。Zc/β変換回路38は制御演算回路36
の演算により得られたインピーダンスZcを点弧位相角
βに変換して出力するようになっている。この場合、本
実施形態では、Zc/β変換回路38は、位相点弧角β
を生成する際して、点弧位相角βを一定の範囲内に制限
するリミッタとしての機能を備えて構成されている。
【0023】具体的には、図5に示すように、サイリス
タ10、12に対する点弧位相角(制御進み角)βとし
ては0〜90度の範囲で設定可能であるが、β=0度
(制御角=180度)のときにはサイリスタ10、12
は非導通状態で交流リアクトルLには電流が流れないの
で、インピーダンスは直列コンデンサCのインピーダン
スと同じ、Zc0=1/ωC(ω=2πf、f:商用周
波数)となる。一方、点弧位相角βの値を大きくしてい
くと、サイリスタ10、12に流れる電流が増加すると
ともに、交流リアクトルLに流れる電流が大きくなる。
そして点弧位相角βがβlimになると、容量性インピ
ーダンスは無限大となる。ただし点弧位相角βをβli
mにすると、直列コンデンサCと交流リアクトルLが商
用周波数で共振することになる。さらに点弧位相角βの
値をβlimより大きくすると、交流リアクトルLに流
れる電流が直列コンデンサに流れる電流よりも大きくな
り、インピーダンスは誘導性のインピーダンスZlとな
る。
【0024】そこで、容量性インピーダンスでサイリス
タ10、12を運転するに際しては、点弧位相角βとイ
ンピーダンスとの関係を示すインピーダンス特性のうち
容量性インピーダンス領域と誘導性インピーダンス領域
との境界を示す点弧位相角βlimとの間にマージンを
有するリミット値(βlim−Δβc)を最大値とし
て、点弧位相角βの値を制限することとしている。すな
わち容量性インピーダンス領域でサイリスタ10、12
を運転するときには、点弧位相角βの値を0から(βl
im−Δβc)の範囲で設定することとしている。な
お、Δβcは、例えば10度に設定されている。
【0025】一方、誘導性インピーダンス制御回路26
は、出力切替回路28、β/α変換回路30、位相制御
回路32とともに誘導性点弧パルス信号生成手段として
構成されており、具体的には、図6に示すように、加算
器40、誘導性インピーダンス制御演算回路42、Zl
/β変換回路44を備えて構成されている。
【0026】加算器40には、インピーダンス指令値切
替回路22から誘導性のインピーダンス指令値(−Zl
p)が入力されているとともに、インピーダンス検出回
路20からマイナスの符号が付加されたインピーダンス
Zlfが入力されている。加算器40は誘導性のインピ
ーダンス指令値(−Zlp)と検出されたインピーダン
スZlfとの偏差に応じた信号を誘導性インピーダンス
制御演算回路42に出力するようになっている。制御演
算回路42は、加算器40からの信号、すなわち、誘導
性のインピーダンス指令値(−Zlp)と検出されたイ
ンピーダンスZlfとの偏差を0にするための比例積分
演算を行なって誘導性インピーダンスZlを算出し、算
出値をzl/β変換回路44に出力するようになってい
る。Zl/β変換回路44は、入力された誘導性インピ
ーダンスZlを点弧位相角βに変換して出力するととも
に、誘導性インピーダンスZlを点弧位相角βに変換す
るに際して、本実施形態では、点弧位相角βの値をある
一定の範囲に制限するリミッタとしての機能を備えて構
成されている。
【0027】具体的には、図5に示すように、点弧位相
角βの値をβlimと90度の間に設定すると、サイリ
スタ10、12を誘導性インピーダンス領域で運転する
ことができ、β=90度でサイリスタ10、12を運転
すると、各サイリスタ10、12は全導通状態となり、
インピーダンスは交流リアクトルLと直列コンデンサC
の並列インピーダンス値となる。すなわち誘導性のイン
ピーダンスZl0となる。
【0028】しかし、点弧位相角βの値をβlimに設
定すると直列コンデンサCと交流リアクトルLとが商用
周波数で共振することになる。そこで、本実施形態で
は、容量性インピーダンス領域と誘導性インピーダンス
領域の境界を示す点弧位相角βlimとの間にマージン
を有するリミット値である点弧位相角(βlim+Δβ
l)を最小値として、点弧位相角βを(βlim+Δβ
l)から90度の範囲に制限することとしている。なお
Δβlは、例えば、10度に設定されている。
【0029】また、点弧位相角βに対するインピーダン
スは、文献“「サイリスタ制御直列コンデンサの制御方
式の検討及び縮小モデルの開発」 電気学会論文誌B、
Vol.117、No.7"に記載されているように、
送電線の基本波電圧と基本波電流の値から次式で求めら
れる。
【0030】Xtcsc=πωL/(πω2LC−2β
+sin2β) 図3に示す容量性インピーダンス制御回路24、誘導性
インピーダンス制御回路26で求められた点弧位相角β
に関する信号はそれぞれ出力回路28に入力される。こ
の出力切替回路28では、指令値Zswにしたがってい
ずれか一方の点弧位相角βを選択してβ/α変換回路3
0に出力するようになっている。すなわち、出力切替回
路28は容量性のインピーダンスが指令されたときには
容量性インピーダンス制御回路24からの点弧位相角β
を選択し、誘導性インピーダンスが指令されたときには
誘導性インピーダンス制御回路26からの点弧位相角β
を選択するようになっている。
【0031】β/α変換回路30は、入力された点弧位
相角βを制御角(制御遅れ角)αに変換するための処理
を行なうように構成されている。すなわち、点弧位相角
βの0度は制御角αの180度に相当し、サイリスタ1
0、12を実際に点弧するに際しては、制御角α=0度
を同期基準点として点弧タイミングを設定する必要があ
るので、点弧位相角βを制御角αに変換するための処理
を行なう。この場合、点弧位相角βと制御角αとの間に
は180度の差があるため、制御角α=π−βの演算を
行なって制御角αを算出し、算出した制御角αに関する
信号を位相制御回路32に出力する。
【0032】位相制御回路32は、制御角αにしたがっ
て容量性点弧パルス信号または誘導性点弧パルス信号を
生成して出力するようになっている。この場合、図7に
示すように、第1の同期基準点t1を基準としたタイミ
ングで制御角αcの容量性点弧パルス信号を出力し、第
2の同期基準点t2を基準として制御角αlの誘導性パ
ルス信号を出力することとしている。このため、位相制
御回路32は、交流送電線100から電気信号として電
流信号を取り込み、この電流信号を積分して電圧信号を
求め、この電圧信号のうち0クロス点を第1の同期基準
点t1として検出し、第1の同期基準点t1とは180
度位相の異なる点を第2の同期基準点t2として検出す
る同期基準点検出手段としての同期基準点検出回路を内
蔵している。
【0033】さらに、位相制御回路32は、指令値Zs
wに応答して、指令値Zswがプラスのときには容量性
点弧パルス信号の制御角αcに対する基準点として第1
の基準点t1を選択する容量性基準点選択手段としての
選択回路を内蔵しているとともに、指令値Zswがマイ
ナスのときには誘導性点弧パルス信号の制御角αlに対
する基準点として第2の同期基準点t2を選択する誘導
性基準点選択手段としての選択回路を内蔵している。
【0034】すなわち、図7(a)に示すように、送電
線100を流れる電流iに対して、サイリスタ10、1
2が容量性インピーダンス領域で運転されたときには直
列コンデンサCの両端の電圧は電流iよりも90度遅
れ、サイリスタ10、12が誘導性インピーダンス領域
で運転されたときには直列コンデンサCの両端の電圧は
電流iよりも90度進む。すなわち容量性インピーダン
ス領域におけるコンデンサCの両端の電圧Vcと誘導性
インピーダンス領域における直列コンデンサCの両端の
電圧Vlとは位相が180度異なる。
【0035】そこで、本実施形態においては、指令値Z
swに応じて同期基準点を180度切り替ることとして
いる。具体的には、容量性インピーダンス領域で運転す
るときには同期基準点t1を基準として制御角αcを設
定し、誘導性インピーダンス領域で運転するときには第
2の基準点t2を基準として制御角αlを設定すること
としている。そしてサイリスタ10、12を容量性イン
ピーダンス領域で運転するときには、サイリスタ10に
対しては第1の同期基準点t1を基準とした制御角αc
のタイミングで容量性点弧パルス信号を与え、サイリス
タ12に対しては第2の同期基準点t2を基準とした制
御角αcを与えることになる。
【0036】一方、サイリスタ10、12を誘導性イン
ピーダンス領域で運転するときには、サイリスタ10に
対しては、第2の同期基準点t2を基準とした設定され
た制御角αlのタイミングで誘導性点弧パルス信号を与
え、サイリスタ12に対しては第2の同期基準点t2よ
り180度位相の遅れた第1の同期基準点t1を基準と
して設定された制御角αlのタイミングで誘導性点弧パ
ルス信号を与えることになる。
【0037】さらに、サイリスタ10、12に点弧パル
ス信号を与えるに際しては、容量性点弧パルス信号とし
て、例えば、サイリスタ10、12を点弧させるに十分
なパルス幅として、50μs程度の時間幅を有する狭幅
パルス信号を与え、誘導性点弧パルス信号をサイリスタ
10、12に与えるときには、点弧タイミングから指令
値Zswが切り替わるタイミングまでサイリスタ10、
12を導通させ続けるための広幅パルス信号を出力する
ことにしている。すなわち、誘導性インピーダンス領域
でサイリスタ10、12を点弧させる場合、点弧パルス
信号のパルス幅が狭いと、サイリスタ10、12が導通
したあと非導通状態になることがあり、サイリスタ1
0、12に流れる電流が断続し、サイリスタ10、12
がオフになって誘導性のインピーダンスを示さなくなる
恐れがある。このため、本実施形態においては、誘導性
インピーダンス領域でサイリスタ10、12を運転する
ときには、サイリスタ10、12が導通すべき期間全て
サイリスタ10、12に誘導性点弧パルス信号を与え続
け、サイリスタ10、12を導通期間全て点弧させるこ
とで、誘導性インピーダンス領域でも安定に動作させる
ことができる。
【0038】上記構成において、交流送電線の正常時、
すなわち交流送電線100が正常状態にあるときには、
容量性のインピーダンス指令値が生成され、このインピ
ーダンス指令値とインピーダンス検出回路20によって
検出された系統のインピーダンスとが比較され、両者の
偏差に応じた点弧位相角βが算出される。このとき、点
弧位相角βを0からリミット値(βlim−Δβc)の
範囲に制限する。この後、このリミット値以下に制限さ
れた点弧位相角βにしたがった制御角αを求めるととも
に、制御角αの点弧パルス信号を生成してサイリスタ1
0、12を順次点弧する制御が行なわれる。これにより
送電線100のインピーダンスは容量性インピーダンス
を示すことになる。
【0039】一方、系統の異常時、例えば、送電線10
0で短絡事故などが生じたときには、短絡電流の検出に
伴って誘導性のインピーダンス指令値が生成され、誘導
性のインピーダンス指令値とインピーダンス検出回路2
0の検出による系統のインピーダンスとが比較され、両
者の偏差に応じて点弧位相角βが算出されるとともに、
この点弧位相角βがリミット値(βlim+Δβl)か
ら90度の範囲に制限される。そして、リミット値以上
に制限された点弧制御角βにしたがった制御角αlの点
弧パルス信号が生成され、この誘導性点弧パルス信号に
したがってサイリスタ10、12が順次点弧され、送電
線100のインピーダンスが誘導性インピーダンスを示
すことになる。これにより送電線100の電流が誘導性
インピーダンスによって制限され、短絡電流を限流する
ことが可能になる。
【0040】次に、前記実施形態における直流補償装置
を電力系統に適用したときのシステム構成を図8にした
がって説明する。
【0041】本実施形態における電力系統の直流補償シ
ステムは、一方の交流系統46と他方の交流系統48と
を結ぶ交流送電線100に直流補償装置が設けられてい
るとともに、交流送電線100の線路中に直列コンデン
サCと直列に限流リアクトルとして、短絡電流抑制用リ
アクトル50が挿入されて構成されている。
【0042】本実施形態においては、系統の正常時に
は、サイリスタ10、12を容量性インピーダンス領域
で運転する制御が行なわれ、系統の異常時、例えば、短
絡故障時には、サイリスタ10、12を誘導性インピー
ダンス領域で運転するための制御が行なわれる。この場
合リアクトル50および交流リアクトルLによって短絡
電流を限流することができ、短絡電流が限流された段階
で遮断器によって短絡電流を遮断することができる。こ
のあと系統が正常状態に戻ったときには、再びサイリス
タ10、12を容量性インピーダンス領域で運転するこ
とで、系統を安定した状態で運転することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
点弧パルス信号を生成するための点弧位相角を算出する
に際して、コンデンサおよび交流リアクトルのインピー
ダンスと点弧位相角との関係を示すインピーダンス特性
の容量性インピーダンス領域と誘導性インピーダンス領
域との境界との間にマージンを有するリミット値に従っ
て点弧位相角の算出値を制限したり、コンデンサと交流
リアクトルとが交流送電線の周波数で共振するときの点
弧位相角との間にマージンを有するリミット値に従って
点弧位相角の算出値を制限するようにしたため、スイッ
チング素子を容量性インピーダンス領域あるいは誘導性
インピーダンス領域で運転するときに、系統の状態によ
らず点弧位相角が一定の範囲に制限することができ、ス
イッチング素子を常に安定に動作させることが可能にな
るとともに、系統の状態に合わせて系統のインピーダン
スを補償することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す直流補償装置のブロ
ック構成図である。
【図2】インピーダンス検出回路のブロック構成図であ
る。
【図3】制御装置のブロック構成図である。
【図4】容量性インピーダンス制御回路のブロック構成
図である。
【図5】点弧位相角とインピーダンスとの関係を示すイ
ンピーダンス特性図である。
【図6】誘導性インピーダンス制御回路のブロック構成
図である。
【図7】図1に示す装置の作用を説明するための波形図
である。
【図8】電力系統の直流補償システムの構成を説明する
ブロック構成図である。
【符号の説明】
C 直列コンデンサ L 交流リアクトル 10、12 サイリスタ 14 制御装置 16 交流電流変成器 18 交流電圧変成器 20 インピーダンス検出回路 22 インピーダンス指令値切替回路 24 容量性インピーダンス制御回路 26 誘導性インピーダンス制御回路 28 出力切替回路 30 β/α変換回路 32 位相制御回路 34 加算器 36 容量性インピーダンス制御演算回路 38 Zc/β変換回路 40 加算器 42 誘導性インピーダンス制御演算回路 44 Zl/β変換回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 香田 勲 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20−1 中部電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 杉本 重幸 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20−1 中部電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 山崎 雄二 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20−1 中部電力株式会社電力技術研究所内 Fターム(参考) 5G066 DA04 FA01 FB08 FC11 5H420 BB14 CC04 DD03 EA03 EA44 EB05 FF03 FF04 FF22

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流送電線に直列に挿入された直列コン
    デンサと、この直列コンデンサに並列接続された交流リ
    アクトルと、この交流リアクトルに直列接続されて点弧
    パルス信号に応答して前記交流リアクトルを流れる電流
    の位相を制御するスイッチング素子と、前記交流送電線
    の電流を検出する電流検出手段と、前記交流送電線の電
    圧を検出する電圧検出手段と、前記電流検出手段の検出
    電流と前記電圧検出手段の検出電圧とから前記交流送電
    線のインピーダンスを算出するインピーダンス算出手段
    と、容量性のインピーダンス指令値と前記インピーダン
    ス算出手段の算出値との偏差に応じて前記スイッチング
    素子に対する点弧位相角を算出しこの算出結果に従った
    制御角の点弧パルス信号を生成して前記スイッチング素
    子に出力する容量性点弧パルス信号生成手段と、誘導性
    のインピーダンス指令値と前記インピーダンス算出手段
    の算出値との偏差に応じて前記スイッチング素子に対す
    る点弧位相角を算出しこの算出結果に従った制御角の点
    弧パルス信号を生成して前記スイッチング素子に出力す
    る誘導性点弧パルス信号生成手段とを備え、前記容量性
    点弧パルス信号生成手段と前記誘導性点弧パルス信号生
    成手段は、前記コンデンサおよび前記交流リアクトルの
    インピーダンスと前記点弧位相角との関係を示すインピ
    ーダンス特性の容量性インピーダンス領域と誘導性イン
    ピーダンス領域との境界との間にマージンを有するリミ
    ット値に従って前記点弧位相角の算出値をそれぞれ制限
    してなる直列補償装置。
  2. 【請求項2】 交流送電線に直列に挿入された直列コン
    デンサと、この直列コンデンサに並列接続された交流リ
    アクトルと、この交流リアクトルに直列接続されて点弧
    パルス信号に応答して前記交流リアクトルを流れる電流
    の位相を制御するスイッチング素子と、前記交流送電線
    の電流を検出する電流検出手段と、前記交流送電線の電
    圧を検出する電圧検出手段と、前記電流検出手段の検出
    電流と前記電圧検出手段の検出電圧とから前記交流送電
    線のインピーダンスを算出するインピーダンス算出手段
    と、容量性のインピーダンス指令値と前記インピーダン
    ス算出手段の算出値との偏差に応じて前記スイッチング
    素子に対する点弧位相角を算出しこの算出結果に従った
    制御角の点弧パルス信号を生成して前記スイッチング素
    子に出力する容量性点弧パルス信号生成手段と、誘導性
    のインピーダンス指令値と前記インピーダンス算出手段
    の算出値との偏差に応じて前記スイッチング素子に対す
    る点弧位相角を算出しこの算出結果に従った制御角の点
    弧パルス信号を生成して前記スイッチング素子に出力す
    る誘導性点弧パルス信号生成手段とを備え、前記容量性
    点弧パルス信号生成手段と前記誘導性点弧パルス信号生
    成手段は、前記コンデンサと前記交流リアクトルとが前
    記交流送電線の周波数で共振するときの点弧位相角との
    間にマージンを有するリミット値に従って前記点弧位相
    角の算出値をそれぞれ制限してなる直列補償装置。
  3. 【請求項3】 前記誘導性点弧パルス信号生成手段は、
    前記容量性点弧パルス信号生成手段の生成による点弧パ
    ルス信号よりもパルス幅の広い点弧パルス信号を生成し
    てなる請求項1または2記載の直列補償装置。
  4. 【請求項4】 容量性のインピーダンス指令値にプラス
    の符号を付加して前記容量性点弧パルス信号生成手段に
    出力し、誘導性のインピーダンス指令値にはマイナスの
    符号を付加して前記誘導性点弧パルス信号生成手段に出
    力するインピーダンス指令値出力手段を備え、前記イン
    ピーダンス算出手段は、算出したインピーダンスのうち
    容量性のインピーダンスにプラスの符号を付加して前記
    容量性点弧パルス信号生成手段に出力し、誘導性のイン
    ピーダンスにはマイナスの符号を付加して前記誘導性点
    弧パルス信号生成手段に出力してなる請求項1、2また
    は3記載の直列補償装置。
  5. 【請求項5】 前記交流送電線の電気信号を取り込みこ
    の電気信号に同期した第1の同期基準点と第1の同期基
    準点とは位相の異なる第2の同期基準点を検出する同期
    基準点検出手段を備え、前記容量性点弧パルス信号生成
    手段は、前記容量性インピーダンス指令値に応答して前
    記容量性点弧パルス信号の制御角に対する基準点として
    前記第1の同期基準点を選択する容量性基準点選択手段
    を有し、前記誘導性点弧パルス信号生成手段は、前記誘
    導性インピーダンス指令値に応答して前記誘導性点弧パ
    ルス信号の制御角に対する基準点として前記第2の同期
    基準点を選択する誘導性基準点選択手段を有してなる請
    求項1、2、3または4記載の直列補償装置。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4または5記載の直
    列補償装置と、前記交流送電線に直列コンデンサと直列
    に挿入された限流リアクトルとを備えてなる電力系統の
    直列補償システム。
  7. 【請求項7】 交流送電線と直列に直列コンデンサと限
    流リアクトルをそれぞれ挿入し、前記直列コンデンサと
    並列に交流リアクトルを接続し、点弧パルス信号に応答
    して前記交流リアクトルを流れる電流の位相を制御する
    スイッチング素子を前記直列コンデンサと前記交流リア
    クトルとの間に挿入してなるものにおいて、 前記交流送電線の正常時に容量性のインピーダンス指令
    値を生成するとともに、前記交流送電線の電気信号を検
    出して前記交流送電線のインピーダンスを算出し、前記
    容量性のインピーダンス指令値と前記インピーダンス算
    出値との偏差に応じて前記スイッチング素子に対する点
    弧位相角を算出するとともに、前記コンデンサと前記交
    流リアクトルとが前記交流送電線の周波数で共振すると
    きの点弧位相角との間にマージンを有するリミット値を
    最大値として前記点弧位相角の算出値を制限し、前記リ
    ミット値以下に制限された点弧位相角の算出結果に従っ
    た制御角の点弧パルス信号を生成して前記スイッチング
    素子に出力し、 前記交流送電線の異常時には誘導性のインピーダンス指
    令値を生成するとともに、前記交流送電線の電気信号を
    検出して前記交流送電線のインピーダンスを算出し、前
    記誘導性のインピーダンス指令値と前記インピーダンス
    算出値との偏差に応じて前記スイッチング素子に対する
    点弧位相角を算出するとともに、前記コンデンサと前記
    交流リアクトルとが前記交流送電線の周波数で共振する
    ときの点弧位相角との間にマージンを有するリミット値
    を最小値として前記点弧位相角の算出値を制限し、前記
    リミット値以上に制限された点弧位相角の算出結果に従
    った制御角の点弧パルス信号を生成して前記スイッチン
    グ素子に出力することを特徴とする電力系統の直列補償
    方法。
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WO2018070007A1 (ja) * 2016-10-13 2018-04-19 株式会社日立製作所 電力系統のインピーダンス測定装置及び方法、並びに電力系統の力率改善装置及び方法

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