JP2000349688A - デジタルマッチドフィルタ - Google Patents

デジタルマッチドフィルタ

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JP2000349688A
JP2000349688A JP16192599A JP16192599A JP2000349688A JP 2000349688 A JP2000349688 A JP 2000349688A JP 16192599 A JP16192599 A JP 16192599A JP 16192599 A JP16192599 A JP 16192599A JP 2000349688 A JP2000349688 A JP 2000349688A
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multiplication
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chip
data
filter
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JP16192599A
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Atsushi Momose
篤 百瀬
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NEC IC Microcomputer Systems Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗算器または乗算機能を果たす極性反転器の
数をフィルタのタップ数(シフトレジスタの段数)より
も減らし、フィルタ演算を1チップ期間内で分割して行
なう構成にすることで、回路規模の縮小を図るととも
に、フィルタのタップ数以下の任意のチップ長のフィル
タ演算を可能にする。 【解決手段】 フィルタ演算制御手段40は、チップ周
期の前半で、データセレクタ30にシフトレジスタ10
の1〜5段目のチップデータを選択させ、5組の乗算器
51〜55へ供給させるとともに、各チップデータに対
応した各乗算係数(タップ係数)を各乗算器51〜55
へ供給する。チップ周期の後半で、6〜10段目のチッ
プデータを選択させ、それに対応する各乗算係数(タッ
プ係数)を供給する。加算手段60は、5組の乗算器5
1〜55の乗算結果を加算するとともに、2回の乗算結
果を累積加算し、累積加算値を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スペクトル直接
拡散通信方式の受信装置等で用いられるデジタルマッチ
ドフィルタに係り、詳しくは、乗算手段の数をフィルタ
のタップ数(シフトレジスタの段数)よりも減らし、乗
算ならびに乗算結果の加算を1チップ期間内でシリアル
に分割して行なうことで、回路規模を縮小するととも
に、任意のタップ数に対応できるようにしたデジタルマ
ッチドフィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】スペクトル直接拡散通信方式は、携帯端
末等の通信方式として利用されている。送信側では、送
信データにPN(pseudo noise:擬似雑
音)系列符号を乗積して送信する。受信側では、同じP
N系列符号を乗積することで復調する。PN系列符号の
値としては、1と−1とが用いられている。PN系列符
号を複数用意することで、同一の周波数帯域に複数のデ
ータを混在させることができる(多元接続が可能であ
る)。
【0003】ここで問題になるのは、受信側でPN系列
符号を乗積するタイミングである。このタイミングは、
送信側での乗積タイミングと同一でなければデータを復
調できない。そこで一般的には、送信側で、本来の送信
データとは別にタイミング捕捉・保持用に既知の送信パ
ターンと既知のPN系列符号とを乗積したものを送信波
に加えて送信する。受信側は、このタイミング捕捉・保
持用のパターンを検出し、他のデータの復調タイミング
を得る。このタイミング捕捉・保持用のパターンは、繰
り返し送信されている。
【0004】受信側では、受信信号のあらゆるタイミン
グで既知のPN系列符号を乗積し、乗積結果を累積加算
することで、受信信号とPN系列符号との相関値を求め
る。送信側での乗積タイミングと同一タイミングになっ
た場合に相関値が最大となる。したがって、相関値が最
大となるタイミングを検出することで、同期捕捉がなさ
れる。
【0005】この同期捕捉法には、(1)シリアルサー
チ捕捉(serial search acquisi
tion)法と、(2)マッチドフィルタ(match
edfiltering)法とがある。
【0006】シリアルサーチ捕捉法は、受信機のPN系
列符号を適当なタイミングで発生させ、タイミングを少
しずつずらしながら受信信号とPN系列符号との乗積を
とり、PN系列符号の1周期分積分し、その結果で同期
検出をするものである。受信信号のPN系列符号の位相
と受信機内で発生するPN系列符号の位相が一致してい
れば、積分結果は一定レベルの比較的振幅の大きい信号
が出力される。しかし、位相がずれている場合は、低い
レベルの信号が得られるに過ぎない。
【0007】このシリアルサーチ捕捉法では、ある位相
での演算結果(相関値)を得るのにPN系列符号1周期
分の時間がかかる。このため、同期不確定の状態から捕
捉完了までの平均同期捕捉時間は、PN系列符号の1周
期の時間×(2k−1)/2となる。ここで、kはPN
系列符号の1周期の位相数である。シリアルサーチ捕捉
法は、同期捕捉に時間がかかるが、回路規模は比較的小
さい。
【0008】マッチドフィルタ法を用いた回路(マッチ
ドフィルタ)は、PN系列符号1周期分の遅延素子と乗
算器、加算器等で構成されている。受信信号が順次遅延
素子に入力されPN系列符号の1周期分格納されると、
PN系列の各位相の値とそれに対応した遅延素子に格納
された受信信号とを乗積し、その結果を全て加算する。
このようにマッチドフィルタ法では、受信信号が入力さ
れる毎に相関値が計算されるので、同期捕捉にはPN系
列符号1周期分の時間があれば良い。但し、同時に多く
の演算を行なうために、回路規模がシリアルサーチ捕捉
法に比較し大きくなり、消費電力も大きくなってしま
う。
【0009】そこで、マッチドフィルタの回路規模を削
減し、消費電力を低減する提案が以下に示すように種々
なされている。
【0010】特開平7−58669号公報には、所定チ
ップ長の拡散符号を分割してチップ長が略等しい複数の
部分拡散符号とし、受信スペクトラム拡散符号と複数の
部分拡散符号のそれぞれとの部分相関値を順次求め、全
ての部分拡散符号に対する最大の部分相関値の和を所定
チップ長の拡散符号と受信スペクトラム拡散符号との相
関値と出力する構成とすることで、相関計算のための乗
算器や受信拡散符号を保持するシフトレジスタの数を削
減し、回路規模の縮小を図ったデジタルマッチドフィル
タが記載されている。
【0011】特開平9−107271号公報には、乗算
器を極性反転器と選択回路に置き換えることによって、
回路規模を削減し、回路構成を簡略化するようにした直
接スペクトル拡散用デジタルマッチドフィルタが記載さ
れている。
【0012】図6は特開平9−107271号公報に記
載された従来の直接スペクトル拡散用デジタルマッチド
フィルタのブロック構成図である。従来の直接スペクト
ル拡散用デジタルマッチドフィルタ(従来のマッチドフ
ィルタ)200は、複数の遅延素子201〜206を縦
続接続してなるシフトレジスタ207と、複数の極性反
転回路211〜216と、複数の選択回路221〜22
6と、加算器230と、タップ係数発生器240とから
構成されている。図6では、6段のシフトレジスタの例
を示したが、拡散符号のチップ長に対応して任意の段数
に拡張できる。
【0013】受信後A/D変換されたシリアル入力信号
(入力)は、シフトレジスタ207に入力され、シリア
ル入力信号のビット周期またはサンプリング周期に同期
して順次シフトされる。シフトレジスタ207の各段の
出力は、各極性反転回路211〜216と各選択回路2
21〜226へそれぞれ供給される。
【0014】極性反転回路211〜216は、符号ビッ
トだけを反転させるものではなく、入力信号を正→負、
または、負→正と、入力信号の極性を反転させるもので
ある。選択回路221〜226は、極性反転回路211
〜216の出力を一方の入力とし、シフトレジスタ20
7の出力を他方の入力とし、タップ係数発生器240か
ら供給されるタップ係数に基づいて、極性反転されたも
のか、そのまま出力するのかのいずれかを選択する。極
性が決定された信号は加算器230に供給されて加算さ
れ、出力される。
【0015】特開平11−8567号公報には、CDM
A(符号分割多元接続)の受信機などに用いられるマッ
チドフィルタにおいて、低消費電力化を図る技術が記載
されている。このマッチドフィルタは、順次異なる乗算
係数を乗ずる乗算器と、乗算器の出力と記憶手段の出力
とを加算して記憶手段に出力する加算器と、加算器の出
力を保持し加算器にデータを供給する記憶手段とで1組
を構成する相関器を複数備えて構成されている。複数の
相関器の乗算器の入力には、同じ入力信号が供給され、
それぞれ異なった位相の乗算係数が乗じられる。複数の
相関器の出力は、マルチプレクサにより順次選択され
る。各加算器では1チップに1回した加算を行なわない
ため、低速動作が可能である。また、一部を止めて動作
させることが可能である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】特開平7−58669
号公報に記載されたデジタルマッチドフィルタは、全チ
ップ長に対してその1/2,1/3等の短いチップ長で
相関を取る構成である。このため、通信システムのCN
比(キャリア/ノイズ比)が小さい場合、所望しないチ
ップタイミングで部分相関値が最大になることがあり、
1チップパターン周期を正確に検出できないことがあ
る。
【0017】特開平9−107271号公報に記載され
た従来の直接スペクトル拡散用デジタルマッチドフィル
タは、PN系列符号の値が1,−1であることを利用
し、乗算器を極性反転回路に置き換えることで、回路規
模の縮小を図っている。しかしながら、PN系列符号の
1周期が長くなると、極性反転回路の数が増えることは
避けられない。また、それに応じて加算器の規模が大き
くなってしまう。
【0018】特開平7−58669号公報、特開平9−
107271号公報に記載されている従来のマッチドフ
ィルタは、遅延素子の数(シフトレジスタの段数)が固
定化されるため、PN系列符号の長さ(1周期のチップ
数)が異なる場合には、別に遅延素子の数を合せたマッ
チドフィルタを用意しなければならず、回路規模増大の
要因となる。また、これら従来のマッチドフィルタで
は、異なるチップ長のPN系列符号でのフィルタ演算を
行なうことができない。このため、PN系列符号のビッ
ト長が異なる場合は、別にフィルタ回路を用意しなけれ
ばならない。
【0019】特開平11−8567号公報に記載された
マッチドフィルタは、シフトレジスタが不要であるが、
乗算器と加算器と記憶手段とからなる相関器を複数(チ
ップ長分)設ける必要がある。このため、PN系列符号
のチップ長が長い場合には回路規模が大きくなってしま
う。
【0020】
【発明の目的】この発明はこのような課題を解決するた
めなされたもので、乗算器または乗算機能を果たす極性
反転器(極性反転回路)の数をフィルタのタップ数(シ
フトレジスタの段数)よりも減らし、フィルタ演算を1
チップ期間内で分割して行なう構成にすることで、回路
規模の縮小を図るとともに、フィルタのタップ数以下の
任意のチップ長のフィルタ演算を可能にするデジタルマ
ッチドフィルタを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
この発明に係るデジタルマッチドフィルタは、乗算手段
の数をフィルタのタップ数(シフトレジスタの段数)よ
りも減らし、乗算手段へ供給するデータ(チップデー
タ)および乗算係数(PN系列符号)を切り替えること
で、1チップ期間内でフィルタ演算をシリアルに分割し
て行ない、それらの乗算結果を1チップ期間内に亘って
累積加算する構成とした。
【0022】この発明に係るデジタルマッチドフィルタ
は、乗算手段の数をフィルタのタップ数(シフトレジス
タの段数)よりも少なくしたので、乗算のための回路規
模を縮小することができる。また、乗算手段に供給する
データ数を限定することで、フィルタのタップ数(シフ
トレジスタの段数)を上限として任意のタップ数のフィ
ルタを実現できる。
【0023】なお、乗算手段は、チップデータの極性を
反転する極性反転器と、乗算係数に基づいて極性反転器
の出力またはチップデータのいずれか一方を出力するデ
ータ選択回路とから構成するのが望ましい。
【0024】このような構成にすることで、乗算手段を
簡易に構成することができ、乗算手段の回路規模を小さ
くできる。
【0025】また、この発明に係るデジタルマッチドフ
ィルタは、乗算手段に供給するチップデータを0にする
機能、または、乗算手段に供給する乗算係数を0にする
機能を備える構成としてもよい。
【0026】例えば5個の乗算手段を備えた場合、フィ
ルタタップ数が5の整数倍のフィルタを容易に構成する
ことができる。さらに、5個の中の任意の乗算手段に供
給するチップデータまたは乗算係数を0にすることで、
乗算結果を0にできる。乗算結果の0を累積加算して
も、累積加算値に影響を与えない。したがって、複数の
乗算手段の一部の乗算結果が0になるようにチップデー
タまたは乗算係数の供給を制御することで、乗算手段の
個数に拘らず任意のタップ数のフィルタ演算を行なわせ
ることができる。これにより、フィルタのタップ数(シ
フトレジスタの段数)を上限として任意のタップ数のフ
ィルタを回路構成を変更することなく容易に実現でき
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。
【0028】図1はこの発明に係る10タップ−5タッ
プ切替型のデジタルマッチドフィルタのブロック構成図
である。図1に示すデジタルマッチドフィルタ1は、シ
フトレジスタ10と、チップデータ選択手段を構成する
データセレクタ30と、フィルタ演算制御手段40と、
乗算手段50と、加算手段60とからなる。
【0029】フィルタ演算制御手段40は、タップ数切
替レジスタ41と、タイミング生成器42と、PN系列
符号発生器43と、バッファクリア回路44とを備え
る。乗算手段50は、複数(図1では5組)の乗算部5
1〜55を備える。各乗算部51〜55は、極性反転器
56とデータ選択回路57とを備える。加算手段60
は、第1の加算器61と、第2の加算器62と、バッフ
ァ回路(記憶回路)63とを備える。
【0030】図1に示した10タップ−5タップ切替型
のデジタルマッチドフィルタ1は、シフトレジスタ10
にシフト段数が10段のものを用いている。このシフト
レジスタ10に受信スペクトル拡散信号のチップデータ
が入力される。チップデータは、受信スペクトル拡散信
号を図示しないA/D変換器でA/D変換して得られた
ものである。シフトレジスタ10に供給されたチップデ
ータは、チップ周期またはA/D変換のサンプリング周
期に同期して、順次シフトされる。符号11〜20は各
シフト段から出力されるチップデータである。
【0031】各シフト段から出力されるチップデータ1
1〜20は、1〜5段目のチップデータ11〜15(以
下、チップデータ群Aと記す)と、6〜9段目のチップ
データ16〜20(以下、チップデータ群Bと記す)と
の2つのチップデータ群A,Bに区分けされて、データ
セレクタ30に供給される。
【0032】データセレクタ11は、チップデータ群A
とチップデータ群Bとチップデータ群Cとの3群の入力
端子群を備えるとともに、1群のデータ出力群Dを備え
る。このデータセレクタ11は、タイミング生成器42
から供給される演算タイミング指定情報に基づいて、チ
ップデータ群A,チップデータ群B,チップデータ群C
のいずれか1つを選択して、データ出力群Dに出力す
る。
【0033】チップデータ群Aの入力端子群には、1〜
5段目のチップデータ11〜15であるチップデータ群
Aが供給される。チップデータ群Bの入力端子群には、
6〜10段目のチップデータ16〜20であるチップデ
ータ群Bが供給される。チップデータ群Aの入力端子群
には、0のデータがそれぞれ供給される。
【0034】タイミング生成器42から供給される演算
タイミング指定情報が、シフトレジスタ10の1〜5段
目のチップデータ11〜15であるチップデータ群Aに
対するフィルタ演算を指定している場合、データセレク
タ30はチップデータ群Aを選択してデータ出力群Dに
出力する。同様に、演算タイミング指定情報が6〜10
段目のチップデータ16〜20であるチップデータ群B
に対するフィルタ演算を指定している場合、データセレ
クタ30はチップデータ群Bを選択してデータ出力群D
に出力する。さらに、演算タイミング指定情報がチップ
データ群Cに対するフィルタ演算を指定している場合、
データセレクタ30はチップデータ群Cを選択してデー
タ出力群Dに出力する。この場合は、受信データ(チッ
プデータ)ではなく0のデータが選択されることにな
る。
【0035】データセレクタ30の各データ出力は、各
乗算部51〜55へ供給される。各乗算部51〜55
は、極性反転器56とデータ選択回路57とを備える。
極性反転器56は、チップデータの各ビットの値を反転
するものではなく、チップデータが正の値である場合に
は負の値に、チップデータが負の値である場合には正の
値に、チップデータの正負の極性を反転させるものであ
る。
【0036】データ選択回路57は、PN系列符号発生
器43から供給されるタップ係数(PN系列符号)に基
づいて、極性反転器56によって極性が反転されたデー
タまたは極性を反転しないデータのいずれか一方を選択
して出力する。具体的には、タップ係数(PN系列符
号)の論理値が1である場合には、極性反転器56によ
って極性が反転されたデータが選択され、タップ係数
(PN系列符号)の論理値が0である場合には、反転し
ないデータすなわちデータセレクタ30の出力データが
選択される。
【0037】各乗算部51〜55によって極性が決定さ
れた各データは、第1の加算器61へ供給されて加算さ
れる。第1の加算器61の加算出力は第2の加算器62
へ供給される。第2の加算器62は、第1の加算器61
の加算出力とバッファ回路63の出力とを加算して加算
結果を出力する。第2の加算器62の加算結果はバッフ
ァ回路63の格納される。これにより、第1の加算器6
1の加算出力を累積加算する。なお、バッファ回路63
内の累積加算値は、新たなチップデータの供給に同期し
てバッファクリア回路44から供給されるバッファクリ
ア指令信号に基づいて0にクリアされる。
【0038】フィルタ演算制御手段40内のタップ数切
替レジスタ41には、このデジタルフィルタ1の動作タ
ップ数(PN系列符号の符号長)を指定するタップ数指
定情報が格納される。タップ数切替レジスタ41に格納
されるタップ数指定情報は、外部からタップ数指定情報
を供給することで更新することができる。具体的には、
タップ数を10とする場合には、タップ数10を指定す
るデータ(タップ数指定情報)がタップ数切替レジスタ
41に格納される。タップ数を5とする場合には、タッ
プ数5を指定するデータ(タップ数指定情報)がタップ
数切替レジスタ41に格納される。タップ数切替レジス
タ41に格納されたタップ数指定情報はタイミング生成
器42へ供給される。
【0039】タイミング生成器42は、タップ数指定情
報に基づいて演算タイミング指定情報を生成して出力す
る。タイミング生成器42は、タップ数10が指定され
ている場合、1チップ周期の前半部分でチップデータ群
Aに対するフィルタ演算を指定する情報(定数a)を出
力し、1チップ周期の後半部分でチップデータ群Bに対
するフィルタ演算を指定する情報(定数b)を出力す
る。タイミング生成器42は、タップ数5が指定されて
いる場合、1チップ周期の前半部分でチップデータ群A
に対するフィルタ演算を指定する情報(定数a)を出力
し、1チップ周期の後半部分でチップデータ群Cに対す
るフィルタ演算を指定する情報(定数c)を出力する。
【0040】PN系列符号発生器43は、タイミング生
成器42から供給されるフィルタ演算指定情報がチップ
データ群Aに対するものである場合には、チップデータ
群A(シフトレジスタ10の1〜5段目のチップデータ
11〜15)に対するタップ係数(PN系列符号)を発
生する。PN系列符号発生器43は、タイミング生成器
42から供給されるフィルタ演算指定情報がチップデー
タ群Bに対するものである場合には、チップデータ群B
(シフトレジスタ10の6〜10段目のチップデータ1
6〜20)に対するタップ係数(PN系列符号)を発生
する。
【0041】PN系列符号発生器43は、タイミング生
成器42から供給されるフィルタ演算指定情報がチップ
データ群C(チップデータ0)に対するものである場合
には、各乗算部51〜55内の各データ選択回路57に
非反転データを出力させるように設定されたタップ係数
を出力する。なお、フィルタ演算指定情報がチップデー
タ群C(チップデータ0)に対するものである場合に
は、各乗算部51〜55の乗算結果は0となるので、各
データ選択回路57に反転データを出力させるように設
定されたタップ係数を供給するようにしてもよい。
【0042】なお、各乗算部51〜55内の各データ選
択回路57を、非反転データと反転データと値が0のデ
ータとの3系統を選択できるよう構成した場合、PN系
列符号発生器43は、フィルタ演算指定情報がチップデ
ータ群C(チップデータ0)に対するものであるときに
は(言い換えればチップデータに対する乗算を行なう必
要がないときには)、値が0のデータを選択させるさせ
るよう設定されたタップ係数を出力するようにしてもよ
い。なお、このような構成をとる場合、データセレクタ
30は、チップデータ群Aとチップデータ群Bとのいず
れか一方を選択して出力する構成でよい。
【0043】バッファクリア回路44は、タイミング生
成器42からチップデータ群Aに対するフィルタ演算指
定情報が供給されると、そのフィルタ演算指定情報が供
給された時点から所定の短時間に間、バッファクリア指
令信号を出力する。これによって、加算手段60内のバ
ッファ回路63に格納されて累積加算結果を0にクリア
させる。
【0044】なお、バッファクリア回路44は、一連の
フィルタ演算が終了し累積加算結果が出力された時点
で、バッファクリア指令信号を出力する構成としてもよ
い。
【0045】また、タップ数切替レジスタ41に格納さ
れたタップ数指定情報をPN系列符号発生器43へ供給
し、PN系列符号発生器43はタップ数指定情報に基づ
いて指定されたチップ長のタップ係数(PN系列符号)
を発生する構成としてもよい。このような構成にするこ
とで、タップ数5に対応するタップ係数(PN系列符
号)とタップ数10に対応するタップ係数(PN系列符
号)のチップデータ群Aに対するタップ係数(PN系列
符号)が異なる場合でも、各タップ数に対応したタップ
係数(PN系列符号)を発生させることができる。
【0046】タップ数切替レジスタ41を設けずに、ス
イッチ等を用いてフィルタタップ数の指定を行なう構成
としてもよい。また、フィルタタップ数の切り替えが不
要である場合には、タップ数指定情報のデータ線を正電
源またはグランド電源へプルアップまたはプルダウンす
る構成としてもよい。
【0047】図2はタイミング生成器の一具体例を示す
ブロック構成図である。タイミング生成器42は、第1
のデータセレクタ421と、第2のデータセレクタ42
2と、パルス発生器423とからなる。
【0048】第1のデータセレクタ421の一方の入力
端子群には定数cが供給される。第1のデータセレクタ
421の他方の入力端子群には定数bが供給される。第
1のデータセレクタ421の出力は第2のデータセレク
タ422の一方の入力端子群に供給される。第2のデー
タセレクタ422の他方の入力端子群には定数aが供給
される。
【0049】定数aは、チップデータ群Aに対するフィ
ルタ演算を指定する情報である。定数bは、チップデー
タ群Bに対するフィルタ演算を指定する情報である。定
数cは、チップデータ群Cに対するフィルタ演算を指定
する情報である。
【0050】第1のデータセレクタ421は、タップ数
指定情報が10タップを指定している場合には、定数b
を選択して出力する。第1のデータセレクタ421は、
タップ数指定情報が5タップを指定している場合には、
定数cを選択して出力する。
【0051】パルス発生器423は、チップ周期または
A/D変換のサンプリング周期を規定するチップクロッ
ク信号(図示しない)に基づいて、チップ周期(または
サンプリング周期)の前半が例えばHレベルで、後半が
例えばLレベルのクロック信号を発生する。
【0052】第2のデータセレクタ422は、パルス発
生器423から供給されるクロック信号に基づいて、チ
ップ周期の前半では定数aを選択して出力し、チップ周
期の後半では第1のデータセレクタ421の出力を選択
して出力する。
【0053】したがって、このタイミング生成器42
は、チップ周期の前半ではチップデータ群Aに対するフ
ィルタ演算を指定する情報として定数aを出力する。そ
して、チップ周期の後半では、フィルタタップ数が10
に指定されている場合には、チップデータ群Bに対する
フィルタ演算を指定する情報として定数bを出力し、フ
ィルタタップ数が5に指定されている場合には、チップ
データ群Cに対するフィルタ演算を指定する情報として
定数cを出力する。
【0054】次に、図1に示した10タップ−5タップ
切替型デジタルマッチドフィルタの動作を図3および図
4を参照に説明する。図3はフィルタタップ数が10に
設定された場合のデジタルマッチドフィルタの動作を示
すタイミングチャートである。図3(a)はシフトレジ
スタ10の入力(チップデータ)を、図3(b)はタイ
ミング生成器の出力(フィルタ演算指定情報)を、図3
(c)はデータセレクタ30の出力データを示してい
る。図3(d)はPN系列符号発生器の出力(フィルタ
演算に用いるタップ係数)を、図3(e)は第1の加算
器61の出力(加算結果)を、図3(f)は加算手段6
0の出力(バッファ回路63の出力)を、図3(g)は
バッファクリア回路44から出力されるバッファクリア
信号を示している。
【0055】図3(b)に示すように、タイミング生成
器の出力(フィルタ演算指定情報)は、チップ周期の前
半でチップデータ群Aに対するフィルタ演算を指定する
情報として定数aを出力する。データセレクタ30は、
チップデータ群Aに対するフィルタ演算を指定する情報
(定数a)に基づいて、図3(c)に示すように、シフ
トレジスタ10の1〜5段目のチップデータ11〜15
(チップデータ群A)を選択して出力する。シフトレジ
スタ10の1〜5段目のチップデータ11〜15(チッ
プデータ群A)は、各乗算部51〜55へそれぞれ供給
される。
【0056】PN系列符号発生器43は、チップデータ
群Aに対するフィルタ演算を指定する情報(定数a)に
基づいて、図3(d)に示すように、チップデータ11
〜15(チップデータ群A)に対するタップ係数(PN
系列符号)α(α1,α2,α3,α4,α5)を出力
する。
【0057】したがって、図1に示した第1の乗算部5
1は、シフトレジスタ10の1段目のチップデータ11
とタップ係数α1との乗算を行なう。第2の乗算部52
は、シフトレジスタ10の2段目のチップデータ12と
タップ係数α2との乗算を行なう。同様に、第3〜第5
の乗算部53〜55によって、チップデータ13とタッ
プ係数α3、チップデータ14とタップ係数α4、チッ
プデータ15とタップ係数α5の乗算がそれぞれなされ
る。
【0058】なお、本実施形態では、タップ係数が+1
または−1であることを利用し、チップデータの極性を
反転したデータとチップデータとの選択を行なうことで
乗算を行なう構成としている。
【0059】第1の加算器61は、第1〜第5の乗算部
51〜55の乗算結果を加算して、図3(e)に示すよ
うに加算結果Cを出力する。具体的には、(チップデー
タ11×タップ係数α1)+(チップデータ12×タッ
プ係数α2)+(チップデータ13×タップ係数α3)
+(チップデータ14×タップ係数α4)+(チップデ
ータ15×タップ係数α5)=加算結果Cとなる。
【0060】図3(b)に示すように、チップ周期の後
半では、タイミング生成器42からチップデータ群Bに
対するフィルタ演算を指定する情報(定数b)が出力さ
れる。データセレクタ30は、チップデータ群Bに対す
るフィルタ演算を指定する情報(定数b)に基づいて、
シフトレジスタ10の6〜10段目のチップデータ16
〜20(チップデータ群B)を選択して出力する。PN
系列符号発生器43は、チップデータ群Bに対するフィ
ルタ演算を指定する情報(定数b)に基づいて、図3
(d)に示すように、チップデータ16〜20(チップ
データ群B)に対するタップ係数(PN系列符号)β
(β1,β2,β3,β4,β5)を出力する。
【0061】したがって、第1の乗算部51でチップデ
ータ16×タップ係数β1の演算がなされ、第2の乗算
部52でチップデータ17×タップ係数β2の演算がな
され、第3の乗算部53でチップデータ18×タップ係
数β3の演算がなされ、第4の乗算部54でチップデー
タ19×タップ係数β4の演算がなされ、第5の乗算部
55でチップデータ20×タップ係数β5の演算がなさ
れる。
【0062】第1の加算器61は、各乗算器51〜55
の乗算結果を加算して、図3(e)に示すように加算結
果Dを出力する。具体的には、(チップデータ16×タ
ップ係数β1)+(チップデータ17×タップ係数β
2)+(チップデータ18×タップ係数β3)+(チッ
プデータ19×タップ係数β4)+(チップデータ20
×タップ係数β5)=加算結果Dとなる。
【0063】第2の加算器62は、第1の加算器61の
加算結果とバッファ回路63の出力との加算を行なっ
て、その加算結果をバッファ回路63に格納する。バッ
ファクリア回路44は、新たなチップ期間の開始時点
で、図3(g)に示すように、バッファクリア信号を発
生する。このバッファクリア信号に基づいてバッファ回
路63に格納されている累積加算値は0に初期設定され
る。
【0064】したがって、チップ周期の前半では、第2
の加算器62によって、バッファ回路63の格納値0と
チップデータ11〜15に係るフィルタ演算結果Cとの
加算がなされ、その加算結果Cがバッファ回路63に格
納される。チップ周期の後半では、第2の加算器62に
よって、バッファ回路63の格納値(チップデータ11
〜15に係るフィルタ演算結果C)とチップデータ16
〜20に係るフィルタ演算結果Dとの加算がなされ、2
回に分割してなされたフィルタ演算結果の累積加算値
(C+D)がバッファ回路63に格納される。
【0065】このマッチドフィルタ1の出力を利用する
装置,回路等(図示しない)では、チップ周期の後半に
出力される累積加算値(C+D)を取り込むことで、1
0タップ構成のフィルタの演算結果を得ることができ
る。なお、バッファ回路63と出力端子との間に例えば
トライステートバッファ回路を介設し、フィルタ演算結
果の累積加算値(C+D)が確定した以降にトライステ
ートバッファ回路を能動状態に制御して、累積加算値
(C+D)を出力する構成としてもよい。
【0066】次に、5タップ型フィルタとしての動作を
説明する。図4はフィルタタップ数が5に設定された場
合のデジタルマッチドフィルタの動作を示すタイミング
チャートである。図4(a)はシフトレジスタ10の入
力(チップデータ)を、図4(b)はタイミング生成器
の出力(フィルタ演算指定情報)を、図4(c)はデー
タセレクタ30の出力データを示している。図4(d)
はPN系列符号発生器の出力(フィルタ演算に用いるタ
ップ係数)を、図4(e)は第1の加算器61の出力
(加算結果)を、図4(f)は加算手段60の出力(バ
ッファ回路63の出力)を、図4(g)はバッファクリ
ア回路44から出力されるバッファクリア信号を示して
いる。
【0067】フィルタタップ数が5に設定された場合、
シフトレジスタ10の1段目〜5段目のチップデータ1
1〜15を用いてフィルタ演算を行なう。シフトレジス
タ10の連続する任意の5段を用いてもよいが、後段に
なるほど遅延時間が大となるので有効なフィルタ演算結
果が得られるまでの時間遅れが大きくなり、望ましくな
い。
【0068】図4(b)に示すように、タイミング生成
器の出力(フィルタ演算指定情報)は、チップ周期の前
半でチップデータ群Aに対するフィルタ演算を指定する
情報として定数aを出力する。データセレクタ30は、
チップデータ群Aに対するフィルタ演算を指定する情報
(定数a)に基づいて、図4(c)に示すように、シフ
トレジスタ10の1〜5段目のチップデータ11〜15
(チップデータ群A)を選択して出力する。シフトレジ
スタ10の1〜5段目のチップデータ11〜15(チッ
プデータ群A)は、各乗算部51〜55へそれぞれ供給
される。
【0069】PN系列符号発生器43は、チップデータ
群Aに対するフィルタ演算を指定する情報(定数a)に
基づいて、図4(d)に示すように、チップデータ11
〜15(チップデータ群A)に対するタップ係数(PN
系列符号)α(α1,α2,α3,α4,α5)を出力
する。
【0070】なお、10タップ用フィルタのタップ係数
の前半部分α(α1,α2,α3,α4,α5)と5タ
ップ用フィルタのタップ係数が異なる場合には、PN系
列符号発生器43にタップ数が5であることを指定する
タップ数指定情報を供給するように構成し、PN系列符
号発生器43は5タップ用のタップ係数γ(γ1,γ
2,γ3,γ4,γ5)を出力する構成としてもよい。
【0071】したがって、図1に示した第1の乗算部5
1は、シフトレジスタ10の1段目のチップデータ11
とタップ係数α1との乗算を行なう。第2の乗算部52
は、シフトレジスタ10の2段目のチップデータ12と
タップ係数α2との乗算を行なう。同様に、第3〜第5
の乗算部53〜55によって、チップデータ13とタッ
プ係数α3、チップデータ14とタップ係数α4、チッ
プデータ15とタップ係数α5の乗算がそれぞれなされ
る。
【0072】第1の加算器61は、第1〜第5の乗算部
51〜55の乗算結果を加算して、図4(e)に示すよ
うに加算結果Cを出力する。具体的には、(チップデー
タ11×タップ係数α1)+(チップデータ12×タッ
プ係数α2)+(チップデータ13×タップ係数α3)
+(チップデータ14×タップ係数α4)+(チップデ
ータ15×タップ係数α5)=加算結果Cとなる。
【0073】図4(b)に示すように、チップ周期の後
半では、タイミング生成器42からチップデータ群Cに
対するフィルタ演算を指定する情報(定数c)が出力さ
れる。データセレクタ30は、チップデータ群Cに対す
るフィルタ演算を指定する情報(定数c)に基づいて、
値がすべて0のデータを選択して各乗算部51〜55へ
供給する。PN系列符号発生器43は、チップデータ群
Cに対するフィルタ演算を指定する情報(定数c)に基
づいて、図4(d)に示すように、無効なタップ係数
(任意の係数)X(X1,X2,X3,X4,X5)を
出力する。
【0074】各乗算部51〜55に値が0のデータが供
給されるので、各乗算部51〜55の各乗算結果はタッ
プ係数の値にかかわらず全て0となる。したがって、第
1の加算部61の加算結果も0となる。
【0075】第2の加算器62は、第1の加算器61の
加算結果とバッファ回路63の出力との加算を行なっ
て、その加算結果をバッファ回路63に格納する。バッ
ファクリア回路44は、新たなチップ期間の開始時点
で、図4(g)に示すように、バッファクリア信号を発
生する。このバッファクリア信号に基づいてバッファ回
路63に格納されている累積加算値は0に初期設定され
る。
【0076】したがって、チップ周期の前半では、第2
の加算器62によって、バッファ回路63の格納値0と
チップデータ11〜15に係るフィルタ演算結果Cとの
加算がなされ、その加算結果Cがバッファ回路63に格
納される。チップ周期の後半では、第2の加算器62に
よって、バッファ回路63の格納値(チップデータ11
〜15に係るフィルタ演算結果C)と0(チップ周期後
半での乗算結果)との加算がなされるので、加算結果は
先の値C(C+0=C)のままである。したがって、バ
ッファ回路63に格納される累積加算値も先の値Cのま
ま変化しない。
【0077】なお、フィルタタップ数が5に設定された
場合は、チップ周期前半でのフィルタ演算のみを行なっ
て、累積加算値Cを出力する構成としてもよい。
【0078】なお、シフトレジスタ10の1〜5段目の
チップデータ11〜15に対する乗算を行ない、次にシ
フトレジスタ10の6〜10段目のチップデータ16〜
20に対する乗算を行なう場合を説明したが、2グルー
プに区分けしたチップデータに対する乗算順序はその逆
であってもよい。また、シフト段数の連続するチップデ
ータをグループするのではなく、例えばシフト段数が奇
数番目のチップデータ群とシフト段数が偶数番目のチッ
プデータ群と区分けして、各グループ毎に乗算を行なわ
せる構成としてもよい。
【0079】図1に示したデジタルマッチドフィルタ1
は、5組の乗算部51〜55を1チップ周期内の繰り返
し使用することで、2倍のタップ数のフィルタを実現し
ている。このため、乗算部の回路規模を削減することが
できる。乗算部の回路規模を削減効果は、タップ数が多
いほど顕著となる。例えばタップ数が128の場合、乗
算部を64個設けて2分割で乗算を行なう構成にするこ
とで、64個の乗算器を削減できる。さらに、乗算部を
32個設けて4分割で乗算を行なう構成にすることで、
96個の乗算器を削減できる。
【0080】次にこの発明の他の実施の形態を説明す
る。図5はこの発明に係る5−10−12タップ切替型
のデジタルマッチドフィルタのブロック構成図である。
図5に示す5−10−12タップ切替型のデジタルマッ
チドフィルタ2は、12段シフト構成のシフトレジスタ
110と、4系統の入力群と1系統の出力群を備えたデ
ータセレクタ130と、フィルタ演算制御手段140
と、乗算手段50と、加算手段60とからなる。フィル
タ演算制御手段140は、タップ数切替レジスタ141
と、タイミング生成器142と、PN系列符号発生器1
43と、バッファクリア回路144とを備える。乗算手
段50ならびに加算手段60の構成は、図1に示したも
のと同じである。
【0081】シフトレジスタ110には、受信スペクト
ル拡散信号のチップデータが入力される。入力されたチ
ップデータはチップ周期に同期して順次シフトされる。
符号11〜22は、シフトレジスタ110の各シフト段
から出力されるチップデータである。シフトレジスタ1
10の1〜5段目のチップデータ11〜15は、データ
セレクタ130のチップデータ群Aの入力端子群に供給
される。シフトレジスタ110の6〜10段目のチップ
データ16〜20は、データセレクタ130のチップデ
ータ群Bの入力端子群に供給される。シフトレジスタ1
10の11〜12段目のチップデータ21,22は、デ
ータセレクタ130のチップデータ群Mの入力端子群に
供給される。なお、チップデータ群Mの他の3組の入力
端子群には0のデータを供給する。データセレクタ13
0の0データ群Zの入力端子群には、0のデータを全て
供給する。データセレクタ130のデータ出力群Yに出
力された各データは、各乗算部51〜55へそれぞれ供
給される。
【0082】タップ数切替レジスタ141には、このデ
ジタルマッチドフィルタ101のタップ数指定情報が格
納される。タップ数切替レジスタ141は、格納されて
いるタップ数指定情報に対応したタップ数指定信号14
1aを出力する。タップ数指定信号141aは、タイミ
ング生成器142とPN符号系列発生器143とに供給
される。
【0083】タイミング生成器142は、1チップ周期
を前期、中期、後期に3つの区間に分けて、それぞれの
区間でフィルタ演算指定情報142aを発生する。これ
により、1チップ周期内に乗算手段50に3回の乗算を
行なわせる。フィルタ演算指定情報142aは、データ
セレクタ130の出力選択指定入力端子群130aなら
びにPN符号系列発生器143に供給される。
【0084】まず、フィルタタップ数が12に設定され
た場合について説明する。タイミング生成器142は、
タップ数指定信号141aに基づいてフィルタタップが
12に設定されていることを認識すると、1チップ周期
の前期でシフトレジスタ110の1〜5段目のチップデ
ータ11〜15に対するフィルタ演算指定情報142a
を出力し、1チップ周期の中期でシフトレジスタ110
の6〜10段目のチップデータ16〜20に対するフィ
ルタ演算指定情報142aを出力し、1チップ周期の後
期でシフトレジスタ110の11,12段目のチップデ
ータ21,22に対するフィルタ演算指定情報142a
を出力する。
【0085】データセレクタ130は、チップデータ1
1〜15に対するフィルタ演算指定情報142aが供給
された場合は、チップデータ群Aの入力端子群に供給さ
れているチップデータ11〜15を選択して、それらの
チップデータ11〜15をデータ出力群Yに出力する。
データセレクタ130は、チップデータ16〜20に対
するフィルタ演算指定情報142aが供給された場合
は、チップデータ群Bの入力端子群に供給されているチ
ップデータ16〜20を選択して、それらのチップデー
タ16〜20をデータ出力群Yに出力する。データセレ
クタ130は、チップデータ21,22に対するフィル
タ演算指定情報142aが供給された場合は、チップデ
ータ群Mの入力端子群に供給されているチップデータ2
1,22ならびに3組の0データを選択して、それらを
データ出力群Yに出力する。
【0086】PN系列符号発生器143は、タップ数指
定信号141aに基づいてフィルタタップが12に設定
されていることを認識すると、チップデータ11〜15
に対するフィルタ演算指定情報142aが供給された場
合は、チップ数が12のPN符号系列の中のチップデー
タ11〜15に対応する5個のタップ係数(12チップ
構成のPN系列符号中の5個の符号)143aを出力す
る。同様にタップ数が12の場合、PN系列符号発生器
143は、チップデータ16〜20に対するフィルタ演
算指定情報142aが供給された場合は、チップ数が1
2のPN符号系列の中のチップデータ16〜20に対応
する5個のタップ係数(12チップ構成のPN系列符号
中の他の5個の符号)143aを出力する。PN系列符
号発生器143は、チップデータ21,22に対するフ
ィルタ演算指定情報142aが供給された場合は、チッ
プ数が12のPN符号系列の中のチップデータ21,2
2に対応する2個のタップ係数(12チップ構成のPN
系列符号中の残りの2個の符号)と3個の任意のタップ
係数とを出力する。PN系列符号発生器143から出力
された5個のタップ係数(PN系列符号)143aは、
各乗算部51〜55へそれぞれ供給される。
【0087】したがって、フィルタタップ数が12に指
定されている場合、1チップ周期の前期では、各乗算部
51〜55にシフトレジスタ110の1〜5段目のチッ
プデータ11〜15が供給されるとともに、1〜5段目
のチップデータ11〜15に対応する5個のタップ係数
143aが供給される。よって、各乗算部51〜55に
よって各チップデータに対する乗算がなされ、5組の乗
算結果が出力される。1〜5段目のチップデータ11〜
15に対する5組の乗算結果は、第1の加算器61で加
算され、第1の加算器61の加算結果は第2の加算器6
2でバッファ回路63の初期値である0と加算され、そ
の加算結果が累積加算値としてバッファ回路63に格納
される。
【0088】1チップ周期の中期では、各乗算部51〜
55にシフトレジスタ110の6〜10段目のチップデ
ータ16〜20が供給されるとともに、6〜10段目の
チップデータ16〜20に対応する5個のタップ係数1
43aが供給される。よって、各乗算部51〜55によ
って各チップデータに対する乗算がなされ、5組の乗算
結果が出力される。6〜10段目のチップデータ16〜
20に対する5組の乗算結果は、第1の加算器61で加
算され、第1の加算器61の加算結果は第2の加算器6
2でバッファ回路63に格納されている1チップ周期の
前期の加算結果と加算され、その加算結果が累積加算値
(前期と中期の累積加算値)としてバッファ回路63に
格納される。
【0089】1チップ周期の後期では、各乗算部51〜
55にシフトレジスタ110の11,12段目のチップ
データ21,22ならびに3組の0データが供給される
とともに、11,12段目のチップデータ11,12に
対応する2個のタップ係数と0データに対応する任意の
タップ係数143aが供給される。よって、第1,第2
の乗算部51,2によってチップデータ11,12に対
する乗算がなされるとともに、第3〜第5の乗算部53
〜55によって0データに対する乗算がなされる。第1
の加算器61によって5組の乗算結果が加算されるが、
第3〜第5の乗算部53〜55の乗算結果は0であるの
で、実質的にはチップデータ11の乗算結果とチップデ
ータ11の乗算結果が加算されることになる。そして、
この加算結果と前期,中期の累積加算値とが第2の加算
器62によって加算されバッファ回路63に格納され
る。よって、1チップ周期の後期では、3回に分割した
フィルタ演算の累積加算値がバッファ回路63に格納さ
れ、この最終累積加算値がフィルタ演算結果として出力
されることになる。
【0090】バッファクリア回路144は、新たなチッ
プ周期の開始時点でバッファクリアパルス信号144a
を発生して、バッファ回路63に格納されている累積加
算値を0に初期設定させる。なお、バッファクリア回路
144は、一連のフィルタ演算が終了し累積加算結果が
出力された時点でバッファクリアパルス信号144aを
出力する構成としてもよい。
【0091】なお、シフトレジスタ110の1〜5段目
のチップデータ11〜15に対する乗算、シフトレジス
タ110の6〜10段目のチップデータ16〜20に対
する乗算、シフトレジスタ110の11,12段目のチ
ップデータ21,22に対する乗算の順でフィルタ演算
を行なう場合を説明したが、3グループに区分けしたチ
ップデータに対する乗算順序は任意でよい。
【0092】次に、フィルタタップ数が10に設定され
た場合について説明する。タイミング生成器142は、
タップ数指定信号141aに基づいてフィルタタップが
10に設定されていることを認識すると、1チップ周期
の前期でシフトレジスタ110の1〜5段目のチップデ
ータ11〜15に対するフィルタ演算指定情報142a
を出力し、1チップ周期の中期でシフトレジスタ110
の6〜10段目のチップデータ16〜20に対するフィ
ルタ演算指定情報142aを出力し、1チップ周期の後
期で0データに対するフィルタ演算指定情報142aを
出力する。
【0093】データセレクタ130は、チップデータ1
1〜15に対するフィルタ演算指定情報142aが供給
された場合は、チップデータ群Aの入力端子群に供給さ
れているチップデータ11〜15を選択して、それらの
チップデータ11〜15をデータ出力群Yに出力する。
データセレクタ130は、チップデータ16〜20に対
するフィルタ演算指定情報142aが供給された場合
は、チップデータ群Bの入力端子群に供給されているチ
ップデータ16〜20を選択して、それらのチップデー
タ16〜20をデータ出力群Yに出力する。データセレ
クタ130は、0データに対するフィルタ演算指定情報
142aが供給された場合は、0データ群Mの入力端子
群に供給されている5組の0データを選択して、それら
をデータ出力群Yに出力する。
【0094】PN系列符号発生器143は、タップ数指
定信号141aに基づいてフィルタタップが10に設定
されていることを認識すると、チップデータ11〜15
に対するフィルタ演算指定情報142aが供給された場
合は、チップ数が10のPN符号系列の中のチップデー
タ11〜15に対応する5個のタップ係数(10チップ
構成のPN系列符号中の5個の符号)143aを出力す
る。同様にタップ数が10の場合、PN系列符号発生器
143は、チップデータ16〜20に対するフィルタ演
算指定情報142aが供給された場合は、チップ数が1
0のPN符号系列の中のチップデータ16〜20に対応
する5個のタップ係数(10チップ構成のPN系列符号
中の他の5個の符号)143aを出力する。PN系列符
号発生器143は、0データに対するフィルタ演算指定
情報142aが供給された場合は、5個の任意のタップ
係数を出力する。PN系列符号発生器143から出力さ
れた5個のタップ係数(PN系列符号の一部)143a
は、各乗算部51〜55へそれぞれ供給される。
【0095】したがって、フィルタタップ数が10に指
定されている場合、1チップ周期の前期では、各乗算部
51〜55にシフトレジスタ110の1〜5段目のチッ
プデータ11〜15が供給されるとともに、1〜5段目
のチップデータ11〜15に対応する5個のタップ係数
143aが供給される。よって、各乗算部51〜55に
よって各チップデータに対する乗算がなされ、5組の乗
算結果が出力される。1〜5段目のチップデータ11〜
15に対する5組の乗算結果は、第1の加算器61で加
算され、第1の加算器61の加算結果は第2の加算器6
2でバッファ回路63の初期値である0と加算され、そ
の加算結果が累積加算値としてバッファ回路63に格納
される。
【0096】1チップ周期の中期では、各乗算部51〜
55にシフトレジスタ110の6〜10段目のチップデ
ータ16〜20が供給されるとともに、6〜10段目の
チップデータ16〜20に対応する5個のタップ係数1
43aが供給される。よって、各乗算部51〜55によ
って各チップデータに対する乗算がなされ、5組の乗算
結果が出力される。6〜10段目のチップデータ16〜
20に対する5組の乗算結果は、第1の加算器61で加
算され、第1の加算器61の加算結果は第2の加算器6
2でバッファ回路63に格納されている1チップ周期の
前期の加算結果と加算され、その加算結果が累積加算値
(前期と中期の累積加算値)としてバッファ回路63に
格納される。
【0097】1チップ周期の後期では、各乗算部51〜
55に0データがそれぞれ供給されるので、各乗算部5
1〜55の乗算結果はすべて0となる。したがって、累
積加算値は変化しない。このため、実質的には前期と中
期との累積加算値がフィルタ演算結果として出力される
ことになる。
【0098】なお、タイミング生成器142は、フィル
タタップ数が10に指定された場合、チップ周期を前半
と後半の2つの区間に区分し、チップ周期の前半で5個
のチップデータに対する乗算を行なわせ、チップ周期の
後半で残りの5個のチップデータに対する乗算を行なわ
せ、各乗算結果の累積加算値を求めるようにしてもよ
い。
【0099】次に、フィルタタップ数が5に設定された
場合について説明する。タイミング生成器142は、タ
ップ数指定信号141aに基づいてフィルタタップが5
に設定されていることを認識すると、1チップ周期の前
期でシフトレジスタ110の1〜5段目のチップデータ
11〜15に対するフィルタ演算指定情報142aを出
力し、1チップ周期の中期ならびに1チップ周期の後期
で0データに対するフィルタ演算指定情報142aを出
力する。
【0100】PN系列符号発生器143は、タップ数指
定信号141aに基づいてフィルタタップが5に設定さ
れていることを認識すると、チップデータ11〜15に
対するフィルタ演算指定情報142aが供給された場合
は、チップ数が5のPN符号系列の各タップ係数(5チ
ップ構成のPN系列符号)143aを出力する。同様に
タップ数が5の場合、PN系列符号発生器143は、0
データに対するフィルタ演算指定情報142aが供給さ
れた場合は、5個の任意のタップ係数を出力する。PN
系列符号発生器143から出力された5個のタップ係数
(PN系列符号の一部)143aは、各乗算部51〜5
5へそれぞれ供給される。
【0101】したがって、フィルタタップ数が5に指定
されている場合、1チップ周期の前期では、各乗算部5
1〜55にシフトレジスタ110の1〜5段目のチップ
データ11〜15が供給されるとともに、1〜5段目の
チップデータ11〜15に対応する5個のタップ係数1
43aが供給される。よって、各乗算部51〜55によ
って各チップデータに対する乗算がなされ、5組の乗算
結果が出力される。1〜5段目のチップデータ11〜1
5に対する5組の乗算結果は、第1の加算器61で加算
され、第1の加算器61の加算結果は第2の加算器62
でバッファ回路63の初期値である0と加算され、その
加算結果が累積加算値としてバッファ回路63に格納さ
れる。
【0102】1チップ周期の中期ならびに後期では、各
乗算部51〜55に0データがそれぞれ供給されるの
で、各乗算部51〜55の乗算結果はすべて0となる。
したがって、累積加算値は変化しない。このため、実質
的には前期の累積加算値がフィルタ演算結果として出力
されることになる。
【0103】なお、タイミング生成器142は、フィル
タタップ数が5に指定された場合、チップ周期を区分せ
ずに、5個のチップデータに対する乗算を行なわせて、
それらの乗算結果の累積加算値を求めるようにしてもよ
い。
【0104】例えば乗算部を5組設け、その5組の乗算
部で乗算を時系列的に繰り返す構成とした場合、フィル
タのタップ数は5,10,15…と5の倍数に対応する
のが通常であるが、ここでは5タップ分に満たないタッ
プデータに対して0データを供給することで、0〜5タ
ップまでの任意にタップ数に対しても対応できる構成と
したので、乗算器の組数の倍数だけでなく、例えば12
タップ等の任意のタップ数のデジタルマッチドフィルタ
を同一の回路で実現できる。
【0105】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明に係るデジ
タルマッチドフィルタは、乗算手段の数をフィルタのタ
ップ数(シフトレジスタの段数)よりも少なくしたの
で、乗算のための回路規模を縮小することができる。ま
た、乗算手段に供給するデータ数を限定することで、フ
ィルタのタップ数(シフトレジスタの段数)を上限とし
て任意のタップ数のフィルタを実現できる。
【0106】なお、乗算手段は、チップデータの極性を
反転する極性反転器と、乗算係数に基づいて極性反転器
の出力またはチップデータのいずれか一方を出力するデ
ータ選択回路とから構成することで、乗算手段を簡易に
構成することができ、乗算手段の回路規模を小さくでき
る。
【0107】また、乗算手段に供給するチップデータを
0にする機能、または、乗算手段に供給する乗算係数を
0にする機能を備えることで、同一の回路構成で任意の
タップ数のフィルタを容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る10タップ−5タップ切替型の
デジタルマッチドフィルタのブロック構成図である。
【図2】タイミング生成器の一具体例を示すブロック構
成図である。
【図3】フィルタタップ数が10に設定された場合のデ
ジタルマッチドフィルタの動作を示すタイミングチャー
トであり、図3(a)はシフトレジスタ10の入力、図
3(b)はタイミング生成器42の出力、図3(c)は
データセレクタ30の出力、図3(d)はPN系列符号
(タップ係数)、図3(e)は第1の加算器61の出
力、図3(f)は加算手段60の出力、図3(g)はバ
ッファクリア信号である。
【図4】フィルタタップ数が5に設定された場合のデジ
タルマッチドフィルタの動作を示すタイミングチャート
であり、図4(a)はシフトレジスタ10の入力、図4
(b)はタイミング生成器42の出力、図4(c)はデ
ータセレクタ30の出力、図4(d)はPN系列符号
(タップ係数)、図4(e)は第1の加算器61の出
力、図4(f)は加算手段60の出力、図4(g)はバ
ッファクリア信号である。
【図5】この発明に係る5−10−12タップ切替型の
デジタルマッチドフィルタのブロック構成図である。
【図6】従来の直接スペクトル拡散用デジタルマッチド
フィルタのブロック構成図である。
【符号の説明】
1,101 デジタルマッチドフィルタ 11〜20,11〜22 各シフト段から出力されるチ
ップデータ 10,110 シフトレジスタ 30,130 データセレクタ 40,140 フィルタ演算制御手段 41,141 タップ数切替レジスタ 42,142 タイミング生成器 43,143 PN系列符号発生器 44,144 バッファクリア回路 50 乗算手段 51,52,53,54,55 乗算部 56 極性反転器 57 データ選択回路 60 加算手段 61 第1の加算器 62 第2の加算器 63 バッファ回路(記憶回路)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信スペクトル拡散信号のチップデータ
    を所定チップ数に亘って時系列との対応を付けて保持す
    るチップデータ保持手段と、 前記所定チップ数よりも少ない個数の乗算手段と、 前記所定チップ数のチップデータを前記乗算手段の個数
    以下のグループに区分けし、区分けしたチップデータを
    前記乗算手段へ供給するとともに、区分けしたチップデ
    ータに対応する乗算係数を前記乗算手段へ供給すること
    を、1チップ期間内で繰り返すことで乗算手段の個数よ
    りも大きな乗算回数の乗算を行なわせるフィルタ演算制
    御手段と、 前記乗算手段の乗算結果を前記1チップ期間内に亘って
    累積加算する加算手段とを備えたことを特徴とするデジ
    タルマッチドフィルタ。
  2. 【請求項2】 前記乗算手段は、前記チップデータの極
    性を反転する極性反転器と、前記乗算係数に基づいて前
    記極性反転器の出力または前記チップデータのいずれか
    一方を出力するデータ選択回路とからなることを特徴と
    する請求項1記載のデジタルマッチドフィルタ。
  3. 【請求項3】 受信スペクトル拡散信号のチップデータ
    を時系列との対応を付けて保持する所定段数のシフトレ
    ジスタと、 前記シフトレジスタの段数よりも少ない個数の乗算手段
    と、 フィルタタップ数指定情報に基づいて前記乗算手段に供
    給するチップデータならびに乗算係数を切り替えること
    で、前記乗算手段に1チップ期間内に複数回の乗算を行
    なわせるフィルタ演算制御手段と、 前記乗算手段の乗算結果を累積加算する加算手段と、 を備えたことを特徴とするデジタルマッチドフィルタ。
  4. 【請求項4】 前記乗算手段は、前記チップデータの極
    性を反転する極性反転器と、前記乗算係数に基づいて前
    記極性反転器の出力または前記チップデータのいずれか
    一方を出力するデータ選択回路とからなることを特徴と
    する請求項3記載のデジタルマッチドフィルタ。
  5. 【請求項5】 受信スペクトル拡散信号のチップデータ
    が入力される所定段数のシフトレジスタと、 前記シフトレジスタの段数よりも少ない個数の乗算手段
    と、 前記シフトレジスタの各段の出力と前記複数の乗算手段
    との間に介設されたチップデータ選択手段と、 前記チップデータ選択手段を介して前記乗算手段へ供給
    するチップデータの切り替えを制御するとともに、前記
    乗算手段へ供給するチップデータに対応して前記乗算手
    段へ供給する乗算係数の切り替えを制御するフィルタ演
    算制御手段と、前記乗算手段の乗算結果を累積加算する
    加算手段と、 を備えたことを特徴とするデジタルマッチドフィルタ。
  6. 【請求項6】 前記乗算手段は、前記チップデータの極
    性を反転する極性反転器と、前記乗算係数に基づいて前
    記極性反転器の出力または前記チップデータのいずれか
    一方を出力するデータ選択回路とからなることを特徴と
    する請求項5記載のデジタルマッチドフィルタ。
  7. 【請求項7】 前記フィルタ演算制御手段は、前記乗算
    手段に供給するチップデータを0にする機能を備えたこ
    とを特徴とする請求項1,3または5記載のデジタルマ
    ッチドフィルタ。
  8. 【請求項8】 前記フィルタ演算制御手段は、前記乗算
    手段に供給する乗算係数を0にする機能を備えたことを
    特徴とする請求項1,3または5記載のデジタルマッチ
    ドフィルタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100447178B1 (ko) * 2001-12-18 2004-09-04 엘지전자 주식회사 유한 임펄스 응답 필터
JP2016537723A (ja) * 2013-11-15 2016-12-01 クゥアルコム・インコーポレイテッドQualcomm Incorporated フィルタベクトル処理動作のためのタップ付き遅延線を利用するベクトル処理エンジンと、関連するベクトル処理システムおよび方法

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