JP2000346916A - 回転電機の異常検出装置 - Google Patents

回転電機の異常検出装置

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JP2000346916A
JP2000346916A JP15656599A JP15656599A JP2000346916A JP 2000346916 A JP2000346916 A JP 2000346916A JP 15656599 A JP15656599 A JP 15656599A JP 15656599 A JP15656599 A JP 15656599A JP 2000346916 A JP2000346916 A JP 2000346916A
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electric machine
rotating electric
stator winding
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Hironori Shioda
裕基 塩田
Kichiji Kaneda
吉治 兼田
Takao Tsurimoto
崇夫 釣本
Masafumi Doi
雅史 土井
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易にかつ高精度に固定子巻線の異常を監視
できる回転電機の異常検出装置を得る。 【解決手段】 固定子巻線4の異常検出時に、部分放電
検出器A1及びA2を、誘導電動機1におけるフランジ
7に設けられたエアーギャップ測定用穴8から固定子フ
レーム2内に挿入し、固定子巻線4の異常時に発生する
部分放電の検出を行い、異常判定を行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定子巻線の絶縁
劣化等による異常を容易にかつ様々な方法で検出し、監
視することができる電動機等の回転電機の異常検出装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、一般産業のプラントの規模は大形
化の一途をたどっており、これに伴って回転電機も大形
化すると共にその設置数も増加している。従って、この
ような回転電機にあっては特に高い信頼性が要求される
ため、保守点検を確実に行って絶縁破壊等の突発事故を
未然に防止する必要がある。
【0003】従来、回転電機停止時の絶縁劣化を診断す
る方法として、例えば固定子については、回転電機の運
転を停止した後、巻線に高電圧を印加して絶縁抵抗、交
流電流、誘電体損失角、部分放電等の電気的諸特性を測
定し、各部位の絶縁物の劣化度を推測する電気的方法が
用いられている。また、回転子については回転電機を分
解して回転子を取り出し、目視や打音により絶縁部位の
機械的損傷状態、巻線固定力の劣化状態を判断する機械
的な方法が用いられている。
【0004】一方、回転電機運転中の絶縁劣化を診断す
る方法としては、図12に示すように固定子を収納する
固定子フレーム104の内壁面に配置された固定子コア
107のスロットより外に突出している固定子巻線10
5の端部と対向する位置にループアンテナ130を配置
し、固定子巻線105の異常に伴って発生する部分放電
に基づく放射電磁波をループアンテナ130で検出する
方法が、特開平4−296673号公報で開示されてい
る。また、図13に示すように固定子を収納する固定子
フレーム104の内壁面に配置された固定子コア107
のスロットより外に突出している固定子巻線105の端
部の横断面と対向する位置に、リフレクタアンテナ13
1を円周方向に配置し、固定子巻線105の異常に伴っ
て発生する部分放電に基づく放射電磁波をリフレクタア
ンテナ131で検出する方法が、特開平4−31307
4号公報で開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、回転電機停止
時の劣化診断法では、回転電機の運転停止のみならず線
路接続の切り放しを必要とし、場合によっては回転子の
抜き取り等も必要とするため、このような一連の方法を
行うには時間、労力、費用が必要であり、頻繁な劣化判
定試験の実施が困難であった。また、特開平4−296
673号公報及び特開平4−313074号公報で開示
された回転電機運転中の劣化診断法では、回転電機製造
時にアンテナ等をあらかじめフレーム内の所定の位置に
配置しておく必要があり、回転電機1台ごとにアンテナ
が必要であることから、製造工程や費用がかかり、複雑
な回転電機の劣化診断を1種類のアンテナによる方法、
又は1種類の測定方法でしか判定できないという問題点
があった。
【0006】本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたものであり、容易にかつ高精度に固定子巻
線の異常を監視できる回転電機の異常検出装置を得るこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る回転電機
の異常検出装置は、電動機等の回転電機における固定子
巻線の異常を検出する回転電機の異常検出装置におい
て、回転電機における固定子巻線の異常時に発生する部
分放電の検出を行う少なくとも1つの部分放電検出器で
構成された部分放電検出部と、該部分放電検出部からの
検出信号に基づいて回転電機における固定子巻線の異常
判定を行う異常判定部とを備え、部分放電検出部におけ
る部分放電検出器は、回転電機の固定子コアと回転子コ
アとのエアーギャップを測定するためにあらかじめフラ
ンジに設けられた少なくとも1つの貫通穴からフレーム
内部に挿入されるものである。
【0008】また、この発明に係る回転電機の異常検出
装置は、請求項1において、回転電機における回転軸に
対して大略垂直方向にあるフレーム側面における固定子
巻線の端部と対向する位置に、貫通穴を有する少なくと
も1つのカプラを設け、上記部分放電検出部における部
分放電検出器は、該カプラの貫通穴からフレーム内部に
挿入されるものである。
【0009】また、この発明に係る回転電機の異常検出
装置は、請求項2において、部分放電検出部は、複数の
部分放電検出器で構成され、該各部分放電検出器は、フ
ランジに設けられた貫通穴及び/又はカプラの貫通穴か
らそれぞれフレーム内部に挿入されるものである。
【0010】また、この発明に係る回転電機の異常検出
装置は、請求項1から請求項3のいずれかにおいて、部
分放電検出器は、回転電機における固定子巻線の異常時
に発生する部分放電に伴って放射される電磁波の検出を
行い、異常判定部は、部分放電検出器で検出された電磁
波から得られる部分放電の放電特性より固定子巻線の異
常判定を行うものである。
【0011】また、この発明に係る回転電機の異常検出
装置は、請求項4において、部分放電検出器に、固定子
巻線の部分放電に伴う放射電磁波の検出を行う縮小可能
なアンテナを使用するものである。
【0012】また、この発明に係る回転電機の異常検出
装置は、請求項5において、部分放電検出器に、ループ
アンテナを使用するものである。
【0013】また、この発明に係る回転電機の異常検出
装置は、請求項5において、部分放電検出器に、平板電
極を使用するものである。
【0014】また、この発明に係る回転電機の異常検出
装置は、請求項5において、部分放電検出器に、リフレ
クタアンテナを使用するものである。
【0015】また、この発明に係る回転電機の異常検出
装置は、請求項5において、部分放電検出器に、ロッド
アンテナを使用するものである。
【0016】また、この発明に係る回転電機の異常検出
装置は、請求項1から請求項3のいずれかにおいて、部
分放電検出器に、回転電機における固定子巻線の異常時
に発生する部分放電に伴って発生する音の検出を行う音
響検出器を使用するものである。
【0017】また、この発明に係る回転電機の異常検出
装置は、請求項10において、異常判定部は、音響検出
器で検出された音の強度から固定子巻線の異常判定を行
うものである。
【0018】また、この発明に係る回転電機の異常検出
装置は、請求項10において、異常判定部は、音響検出
器で検出された音のスペクトルから固定子巻線の異常判
定を行うものである。
【0019】また、この発明に係る回転電機の異常検出
装置は、請求項1から請求項3のいずれかにおいて、部
分放電検出器に、回転電機における固定子巻線の異常時
に発生する部分放電に伴って発生する光の検出を行う光
検出器を使用するものである。
【0020】また、この発明に係る回転電機の異常検出
装置は、請求項13において、異常判定部は、光検出器
で検出された光の強度から固定子巻線の異常判定を行う
ものである。
【0021】また、この発明に係る回転電機の異常検出
装置は、請求項13において、異常判定部は、光検出器
で検出された光のスペクトルから固定子巻線の異常判定
を行うものである。
【0022】また、この発明に係る回転電機の異常検出
装置は、請求項1から請求項3のいずれかにおいて、部
分放電検出器に、回転電機における固定子巻線の異常時
に発生する部分放電に伴って発生する磁気の検出を行う
磁気センサを使用するものである。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、図面に示す実施の形態に基
づいて、本発明を詳細に説明する。 実施の形態1.図1は、本発明の実施の形態1における
回転電機の異常検出装置を示した概略の構造図であり、
図2は、図1で示した回転電機の正面図を示している。
なお、図1及び図2では、回転電機として誘導電動機の
場合を例にして示している。図1及び図2において、誘
導電動機1は、固定子フレーム2内に設けられた、固定
子コア3及び固定子巻線4等からなる固定子、並びに回
転子コア5等からなる回転子6を有し、固定子フレーム
2はフランジ7で閉鎖されている。
【0024】固定子巻線4は、固定子コア3に設けられ
たスロット溝に納められて巻線されており、固定子コア
3の外部に出ている固定子巻線部分は固定子巻線端部と
呼ばれている。フランジ7には固定子コア3と回転子コ
ア5との間の空隙長、いわゆるエアーギャップを測定す
るためのエアーギャップ測定用穴8が設けられており、
通常運転中はボルト等の金属製部材によってエアーギャ
ップ測定用穴8は閉鎖されている。該エアーギャップ測
定用穴8は、固定子巻線4の固定子巻線端部における最
も出力側に近い巻線に対向する位置に、かつ、同一円周
上に設けられる。
【0025】ここで、通常、回転電機において、エアー
ギャップに不揃いがあると、固定子と回転子間に不平衡
磁気吸引力が生じ、機械の振動、騒音の原因となる。更
に不平衡が進展すると、軸受け部に働く荷重が増大し、
軸受け損傷を引き起こす。このため、回転電機の製作時
やメンテナンス時にはエアーギャップの測定、管理を行
わねばならず、フランジにエアーギャップ測定用穴が設
けられている。なお、図2では、4カ所のエアーギャッ
プ測定用穴8を設けた場合を例にして示したが、これは
一例であり、エアーギャップ測定用穴8の数は誘導電動
機1の機種によって異なる。
【0026】一方、誘導電動機1の固定子巻線4におけ
る絶縁劣化等による異常の検出を行う異常検出装置10
は、固定子巻線4の異常に伴って発生する部分放電に基
づく放射電磁波の検出を行う高周波アンテナ等からなる
部分放電検出器A1及びA2と、該部分放電検出器A1
及びA2で検出された信号から固定子巻線4の異常判定
を行う異常判定装置11とで構成されている。各部分放
電検出器A1及びA2は、対応する信号線S1及びS2
を介して異常判定装置11と接続されている。なお、図
1では、2つの部分放電検出器A1及びA2を使用した
場合を例にして示しているが、これは一例であり、本発
明は、少なくとも1つの部分放電検出器を使用するもの
である。
【0027】図3は、図1で示した異常判定装置11の
構成を示す概略のブロック図である。図3において、異
常判定装置11は、n(nは自然数)個の各部分放電検
出器A1〜Anから、対応する信号線S1〜Snを介し
て入力された信号の増幅を行う増幅回路21と、フィル
タ回路22と、該フィルタ回路22を介して入力された
増幅回路21からの各信号より所定の演算を行って放電
検出を行う放電検出演算回路23と、該放電検出演算回
路23で演算された放電検出結果から異常判定を行う異
常判定回路24と、該異常判定回路24の判定結果を表
示する表示回路25とで構成されている。
【0028】このような構成において、対応するエアー
ギャップ測定用穴8からそれぞれ挿入された各部分放電
検出器A1及びA2は、自動的に固定子巻線4の巻線端
部に対向した位置に配置され、上記固定子巻線端部から
放射される電磁波の検出を行う。誘導電動機1等の回転
電機では、例えば固定子巻線4の絶縁劣化や絶縁異常が
生じると、運転中の高電圧印加によって固定子巻線4に
部分放電が発生する。この際、固定子巻線4の部分放電
発生点から電磁波が放射され、該電磁波は数十GHz近
傍までの高い周波数成分を持っている。該放射電磁波の
うち数十MHzから数十GHzのマイクロ波帯の成分
を、対応するエアーギャップ測定用穴8から固定子フレ
ーム2の内部に挿入された部分放電検出器A1及びA2
でそれぞれ検出する。
【0029】部分放電検出器A1及びA2で検出した各
検出信号は、信号線S1及びS2を介して増幅回路21
に入力され、増幅回路21で増幅された信号は、フィル
タ回路22によって雑音が少ない周波数帯域のみが取り
出され、放電検出演算回路23に入力される。放電検出
演算回路23での演算結果は異常判定回路24に入力さ
れ、異常判定回路24は、あらかじめ登録されたデータ
と比較し、放電電荷量及び発生頻度、電磁波強度の経時
変化、頻度分布、並びに電磁波発生の位相特性等によっ
て異常判定を行い、その判定結果が表示回路25で表示
される。
【0030】ここで、部分放電検出器A1及びA2とし
て、具体的にはロッドアンテナ、リフレクタアンテナ、
ループアンテナ、平板電極、これ以外の開口面アンテ
ナ、マイクロストリップアンテナ及び八木アンテナ等が
考えられる。
【0031】図4は、部分放電検出器A1及びA2に折
りたたみ式のループアンテナを使用した場合の例を示し
た図である。図4において、部分放電検出器A1及びA
2は、折りたたみ式のループアンテナ31、該ループア
ンテナ31が接続される接続部をなすと共にループアン
テナ31の方向を変えることができる自在接続部32、
及びループアンテナ31の端部と剛性を有する線33で
接続されループアンテナ31の折りたたみ及び展開を行
うための展開棒34を備えている。ループアンテナ31
は、折れ線35で折りたためるようになっており、展開
棒34を操作することによってループアンテナ31の折
りたたみ及び展開を行うことができる。
【0032】固定子巻線4の異常検出を行う場合、エア
ーギャップ測定用穴8に挿入する前のループアンテナ3
1は、折れ線35で2つに折りたたまれている。次に、
折りたたまれた状態のループアンテナ31をエアーギャ
ップ測定用穴8から固定子フレーム2内に挿入した後、
展開棒34を図4で示した矢印の方向にスライドさせる
ことで、固定子フレーム2内でループアンテナ31を展
開させる。異常検出を行った後は、展開棒34を図4で
示した矢印と逆方向にスライドさせてループアンテナ3
1を折りたたんだ後、ループアンテナ31をエアーギャ
ップ測定用穴8から固定子フレーム2外に取り出す。
【0033】誘導電動機1のエアーギャップ測定用穴8
は、機種にもよるが通常、直径数十mmと小さく、小型
の部分放電検出器しか挿入できないため、感度領域の死
角ができる可能性があった。図4に示すように折れ線3
5でループアンテナ31を2つに折りたたみ、固定子フ
レーム2内で展開することによって、放射電磁波に対す
る検知面が広いループアンテナ31を使用することがで
き、より広い感度領域を得ることができる。
【0034】また、自在接続部を使用していることか
ら、ループアンテナの向きを自由に変え、感度方向を指
定することができ、より広範囲の部分放電による電磁波
を検出することができると共に、指向性を有するアンテ
ナを使用することができる。なお、図4で示したような
アンテナの折りたたみ構造は、ループアンテナだけでな
く、平板電極、開口面アンテナ、マイクロストリップア
ンテナ及び八木アンテナ等にも適用することができる。
【0035】図5は、部分放電検出器A1及びA2に折
りたたみ式の平板電極を使用した場合の例を示した図で
ある。図5において、部分放電検出器A1及びA2は、
折りたたみ式の平板電極41、該平板電極41が接続さ
れる接続部をなすと共に平板電極41の方向を変えるこ
とができる自在接続部42、及び平板電極41の端部と
剛性を有する線43で接続され平板電極41の折りたた
み及び展開を行うための展開棒44を備えている。平板
電極41は、折れ線45〜47でW字形に折りたためる
ようになっており、展開棒44を操作することによって
平板電極41の折りたたみ及び展開を行うことができ
る。
【0036】固定子巻線4の異常検出を行う場合、エア
ーギャップ測定用穴8に挿入する前の平板電極41は、
折れ線45〜47でW字形に折りたたまれている。次
に、折りたたまれた状態の平板電極41をエアーギャッ
プ測定用穴8から固定子フレーム2内に挿入した後、展
開棒44を図5で示した矢印方向にスライドさせること
で、固定子フレーム2内で平板電極41を展開させる。
異常検出を行った後は、展開棒44を図5で示した矢印
と逆方向にスライドさせて平板電極41を折りたたんだ
後、平板電極41をエアーギャップ測定用穴8から固定
子フレーム2外に取り出す。
【0037】このように折れ線45〜47で平板電極4
1をW字形に折りたたみ、固定子フレーム2内で展開す
ることによって、図4で示したものよりも放射電磁波に
対する検知面が広いアンテナを使用することができ、よ
り広い感度領域を得ることができる。また、自在接続部
を使用していることから、平板電極の向きを自由に変
え、感度方向を指定することができ、より広範囲の部分
放電による電磁波を検出することができると共に、指向
性を有するアンテナを使用することができる。なお、図
5で示したようなアンテナの折りたたみ構造は、平板電
極だけでなく、ループアンテナ、開口面アンテナ、マイ
クロストリップアンテナ及び八木アンテナ等にも適用す
ることができる。
【0038】図6は、部分放電検出器A1及びA2にス
ライド式の平板電極を使用した場合の例を示した図であ
る。図6において、部分放電検出器A1及びA2は、ス
ライド式の円形平板電極51、該平板電極51が接続さ
れる接続部をなすと共に平板電極51の方向を変えるこ
とができる自在接続部52を備えている。平板電極51
は、例えば、約1/4円の扇形をなした複数の電極片、
図6では5つの電極片51a〜51eで形成されてい
る。各電極片51a〜51eは、同一の回転軸53を中
心にしてそれぞれ円形にスライドするようになってお
り、平板電極51の各電極片51a〜51eを、回転軸
53を中心にして円形にスライドさせることによって約
1/4円の面積内に重ねたり、平板電極51を展開した
りすることができる。
【0039】固定子巻線4の異常検出を行う場合、エア
ーギャップ測定用穴8に挿入する前の平板電極51を、
各電極片51a〜51eが約1/4円の面積内に重った
状態にしておく。次に、該重なった状態の平板電極51
をエアーギャップ測定用穴8から固定子フレーム2内に
挿入した後、回転軸53を中心に図6で示した矢印の方
向に回転させることで、各電極片51a〜51eが回転
軸53を中心に円形にスライドし、固定子フレーム2内
で平板電極51を展開させる。異常検出を行った後は、
図6で示した矢印と逆方向に回転させて平板電極51の
各電極片51a〜51eを円形にスライドさせて重ねた
後、平板電極51をエアーギャップ測定用穴8から固定
子フレーム2外に取り出す。
【0040】このように回転軸53を中心にして各電極
片51a〜51eを円形にスライドさせて重ね、固定子
フレーム2内で展開することによって、放射電磁波に対
する検知面が広いアンテナを使用することができ、図5
で示した場合と同様の効果を得ることができる。なお、
図6で示したようなアンテナのスライド構造は、平板電
極だけでなく、リフレクタアンテナ、ループアンテナ、
開口面アンテナ、マイクロストリップアンテナ及び八木
アンテナ等にも適用することができる。
【0041】図7は、部分放電検出器A1及びA2にス
ライド式の平板電極を使用した場合の他の例を示した図
である。図7において、部分放電検出器A1及びA2
は、スライド式の平板電極61、該平板電極61が接続
される接続部をなすと共に平板電極61の方向を変える
ことができる自在接続部62を備えている。平板電極6
1は、複数の電極片、例えば図7では4つの電極片61
a〜61dで形成されている。各電極片61a〜61d
は、スライドさせることによって重ねたり、展開したり
することができる。
【0042】固定子巻線4の異常検出を行う場合、エア
ーギャップ測定用穴8に挿入する前の平板電極61を、
各電極片61a〜61dが重った状態にしておく。次
に、該重なった状態の平板電極61をエアーギャップ測
定用穴8から固定子フレーム2内に挿入した後、各電極
片61a〜61dを図7の矢印方向にスライドさせるこ
とで、固定子フレーム2内で平板電極61を展開させ
る。異常検出を行った後は、各電極片61a〜61dを
図7で示した矢印と逆方向にスライドさせて重ねた後、
平板電極61をエアーギャップ測定用穴8から固定子フ
レーム2外に取り出す。
【0043】このように各電極片61a〜61dをスラ
イドさせて重ね、固定子フレーム2内で展開することに
よって、放射電磁波に対する検知面が広いアンテナを使
用することができ、図8で示した場合と同様の効果を得
ることができる。なお、図7で示したようなアンテナの
スライド構造は、平板電極だけでなく、リフレクタアン
テナ、ループアンテナ、開口面アンテナ、マイクロスト
リップアンテナ及び八木アンテナ等にも適用することが
できる。
【0044】図8は、部分放電検出器A1及びA2に絞
り式のリフレクタアンテナを使用した場合の例を示した
図である。図8において、部分放電検出器A1及びA2
は、絞り式のリフレクタアンテナ71、絶縁体で形成さ
れた絞り筒72、リフレクタアンテナ71が接続される
接続部をなすと共にリフレクタアンテナ71の方向を変
えることができる自在接続部73、及び絞り筒72の端
部と剛性を有する線74で接続されリフレクタアンテナ
71の収納及び展開を行うための展開棒75を備えてい
る。
【0045】リフレクタアンテナ71は、可とう性を有
するように厚みが薄い材料、又は可とう性を有する材質
で底面が開放された大略円錐形に形成されている。絞り
筒72は、リフレクタアンテナ71の最大直径よりも小
さな最大直径を有する、底面が開放された大略円錐形に
形成されており、展開棒75を操作して絞り筒72をス
ライドさせることにより、リフレクタアンテナ71の絞
り筒72内への収納及び展開を行うことができる。
【0046】固定子巻線4の異常検出を行う場合、エア
ーギャップ測定用穴8に挿入する前のリフレクタアンテ
ナ71は、絞り筒72内に収納された状態にしておく。
次に、収納された状態のリフレクタアンテナ71をエア
ーギャップ測定用穴8から固定子フレーム2内に挿入し
た後、展開棒75を用いて絞り筒72を図8で示した矢
印の方向にスライドさせることで、固定子フレーム2内
でリフレクタアンテナ71を展開させる。異常検出を行
った後は、展開棒75を用いて絞り筒72を図8で示し
た矢印と逆方向にスライドさせてリフレクタアンテナ7
1を絞り筒72内に収納した後、リフレクタアンテナ7
1をエアーギャップ測定用穴8から固定子フレーム2外
に取り出す。
【0047】このように絞り筒72をスライドさせてリ
フレクタアンテナ71を絞り筒72内に収納し、固定子
フレーム2内で絞り筒72をスライドさせてリフレクタ
アンテナ71を展開することにより、放射電磁波に対す
る検知面が広いリフレクタアンテナ71を使用すること
ができ、より広い感度領域を得ることができる。また、
自在接続部を使用していることから、リフレクタアンテ
ナの向きを自由に変え、感度方向を指定することがで
き、より広範囲の部分放電による電磁波を検出すること
ができると共に、指向性を有するアンテナを使用するこ
とができる。なお、図8で示したようなアンテナの構造
は、リフレクタアンテナだけでなく、非常に厚さの薄
い、又は可とう性を有する材質で形成されたループアン
テナ、平板電極、開口面アンテナ、マイクロストリップ
アンテナ及び八木アンテナ等にも適用することができ
る。
【0048】図9は、部分放電検出器A1及びA2に逆
傘式のアンテナを使用した場合の例を示した図であり、
図9(a)は、エアーギャップ測定用穴8に挿入する前の
逆傘式アンテナの状態を示しており、図9(b)は、エア
ーギャップ測定用穴8に挿入した後の逆傘式アンテナの
状態を示している。図9において、部分放電検出器A1
及びA2は、逆傘式アンテナ81、該アンテナ81が接
続される接続部をなすと共にアンテナ81の方向を変え
ることができる自在接続部82、及びアンテナ81の収
納及び展開を行うための展開棒83を備えている。
【0049】逆傘式アンテナ81は、扇形をなす複数の
電極片、図9では6つの電極片81a〜81fで形成さ
れ、相対する電極片は剛性を有する剛線84a〜84c
でそれぞれ接続されている。各電極片81a〜81fに
おける扇形の円弧の中心は、それぞれ剛性のある線(図
示せず)等で展開棒83に接続されており、展開棒83
をスライドさせることによって、傘を逆にしたようにア
ンテナ81をすぼめたり広げたりすることができる。剛
線84a〜84cは、アンテナ81を広げた際に該アン
テナ81が大略放物面を形成するようにする。
【0050】固定子巻線4の異常検出を行う場合、エア
ーギャップ測定用穴8に挿入する前のアンテナ81は、
図9(a)に示すようにすぼめた状態にしておく。次に、
すぼめた状態のアンテナ81をエアーギャップ測定用穴
8から固定子フレーム2内に挿入した後、展開棒83を
図9(a)で示した矢印の方向にスライドさせて、固定子
フレーム2内でアンテナ81を図9(b)で示したような
広げた状態にする。異常検出を行った後は、展開棒83
を図9(a)で示した矢印と逆方向にスライドさせてアン
テナ81を図9(a)で示したようなすぼめた状態にした
後、アンテナ81をエアーギャップ測定用穴8から固定
子フレーム2外に取り出す。
【0051】このように展開棒83をスライドさせてア
ンテナ81をすぼめ、固定子フレーム2内で展開棒83
をスライドさせてアンテナ81を広げることによって、
放射電磁波に対する検知面が広いアンテナ81を使用す
ることができ、より広い感度領域を得ることができる。
また、自在接続部を使用していることから、アンテナの
向きを自由に変え、感度方向を指定することができ、よ
り広範囲の部分放電による電磁波を検出することができ
ると共に、指向性を有するアンテナを使用することがで
きる。なお、図9で示したようなアンテナの構造は、ル
ープアンテナ、平板電極、リフレクタアンテナ、開口面
アンテナ、マイクロストリップアンテナ及び八木アンテ
ナ等にも適用することができる。
【0052】また、部分放電発生時には音や光も発生す
ることから、部分放電検出器A1及びA2としては、上
記アンテナ以外にも集音マイク等の音響検出器、光ファ
イバ等の光検出器又は磁気センサを使用しても良い。但
し、音響検出器を使用した場合、部分放電を音の強度、
音のスペクトルで判定し、光検出器の場合も同様に部分
放電を光の強度、光のスペクトルで判定する。また、実
施の形態1では回転電機として誘導電動機の場合につい
て説明したが、発電機等の回転電機についても同様の効
果を有することは言うまでもなく、回転電機停止時だけ
ではなく、回転電機運転時においても異常検出を行うこ
とができる。
【0053】このように、本実施の形態1における回転
電機の異常検出装置は、固定子巻線4の異常検出時に、
部分放電検出器A1及びA2を誘導電動機1におけるフ
ランジ7に設けられたエアーギャップ測定用穴8から固
定子フレーム2内に挿入するようにした。このため、誘
導電動機製造時にあらかじめ部分放電検出器を固定子フ
レーム内に配置しておく必要がなく、製造工程やコスト
を低減させることができると共に、部分放電検出器をエ
アーギャップ測定用穴から出し入れできるため、1種類
の異常検出装置だけでなく、種々の帯域や検出方法での
異常検出が可能であり、より高精度な診断が可能とな
る。
【0054】また、固定子巻線4に発生する電圧は出力
端子と電気的に近い部分が最も高いため、異常は出力端
子に最も近い固定子巻線端部で発生しやすい。このこと
から、エアーギャップ測定用穴8から部分放電検出器A
1及びA2を挿入することで、部分放電の発生確率が最
も高い部分に、自動的に部分放電検出器の感度領域を配
置することができるため、固定子巻線の異常を容易に高
精度に行うことができる。
【0055】更に、高電圧が印加される固定子巻線から
十分な絶縁距離を設けることができ、誘導電動機の信頼
性を低下させることなく高周波伝播波を減衰の少ない場
所で固定子巻線の異常検出を行うと共に、回転子6の軸
方向にエアーギャップが開いているため部分放電検出器
の軸方向の感度領域が広く取れることから、該異常検出
の感度を高めることができる。また、部分放電検出器を
同一円周上に複数個配置する構成であるため、電磁波の
入射死角が無くなり、部分放電発生箇所から放射される
電磁波を高感度で検出できる。
【0056】実施の形態2.上記実施の形態1では、フ
ランジ7に設けられたエアーギャップ測定用穴8から部
分放電検出器を挿入して固定子巻線4の異常検出を行う
ようにしたが、更に、回転子6に対して大略垂直方向の
固定子フレーム2の側面における固定子巻線端部と対向
する位置に、部分放電検出器を挿入する少なくとも1つ
の貫通穴を設けてなるカプラを形成するようにしてもよ
く、このようにしたものを本発明の実施の形態2とす
る。
【0057】図10は、本発明の実施の形態2における
回転電機の異常検出装置の例を示した概略の構造図であ
り、図11は、図10で示した回転電機の正面図を示し
ている。なお、図10及び図11では、図1又は図2と
同じものは同じ符号で示しており、ここではその説明を
省略すると共に図1及び図2との相違点のみ説明する。
また、図10及び図11においても、回転電機として誘
導電動機の場合を例にして示している。
【0058】図10及び図11における図1及び図2と
の相違点は、回転子6に対して大略垂直方向にある固定
子フレーム2の側面における固定子巻線端部と対向する
位置に、部分放電検出器を挿入するための貫通穴を有す
る少なくとも1つのカプラ91を形成すると共に、エア
ーギャップ測定用穴8とカプラ91に部分放電検出器を
それぞれ挿入して固定子巻線4の異常検出を行うように
したことにあり、これに伴って、図1の異常検出装置1
0を異常検出装置10Aとし、図1の誘導電動機1を誘
導電動機1Aとしたことにある。
【0059】図10及び図11において、回転子6に対
して大略垂直方向にある固定子フレーム2の側面におけ
る、固定子巻線端部の最も出力側に近い巻線に対向する
位置に、部分放電検出器A3及びA4を挿入するための
貫通穴を有する少なくとも1つのカプラ91が同一円周
上に形成されている。通常運転中はボルト等の金属製部
材によってカプラ91の貫通穴は閉鎖されている。な
お、図11では、4カ所にカプラ91を設けた場合を例
にして示したが、これは一例であり、本発明では、少な
くとも1つのカプラ91を設けるものであり、カプラ9
1が1つの場合、部分放電検出器A4は不要となる。
【0060】一方、誘導電動機1Aの固定子巻線4にお
ける絶縁劣化等による異常の検出を行う異常検出装置1
0Aは、固定子巻線4の異常に伴って発生する部分放電
に基づく放射電磁波を検出する高周波アンテナ等からな
る部分放電検出器A1〜A4と、該部分放電検出器A1
〜A4で検出された信号から固定子巻線4の異常判定を
行う異常判定装置11とで構成されている。各部分放電
検出器A1〜A4は、対応する信号線S1〜S4を介し
て異常判定装置11と接続されている。なお、図10に
おいても、2つの部分放電検出器A1及びA2をエアー
ギャップ測定用穴8に挿入する場合を例にして示してい
るが、これは一例であり、本発明は、エアーギャップ測
定用穴8に少なくとも1つの部分放電検出器を挿入する
ものである。
【0061】このような構成において、対応するエアー
ギャップ測定用穴8からそれぞれ挿入された各部分放電
検出器A1及びA2、並びに対応するカプラ91からそ
れぞれ挿入された各部分放電検出器A3及びA4は、自
動的に固定子巻線4の巻線端部に対向した位置に配置さ
れ、上記固定子巻線端部から放射される電磁波を検出す
る。該放射電磁波のうち数十MHzから数十GHzのマ
イクロ波帯の成分を、対応するエアーギャップ測定用穴
8及びカプラ91から固定子フレーム2の内部に挿入さ
れた部分放電検出器A1〜A4でそれぞれ検出する。部
分放電検出器A1〜A4で検出した各検出信号は、信号
線S1〜S4を介して異常判定装置11に出力され、異
常判定装置11で、所定の異常判定処理が行われる。
【0062】なお、各部分放電検出器A3及びA4とし
ては、部分放電検出器A1及びA2と同様に、具体的に
はロッドアンテナ、リフレクタアンテナ、ループアンテ
ナ、平板電極、これ以外の開口面アンテナ、マイクロス
トリップアンテナ及び八木アンテナ等が考えられ、例え
ば図4〜図9で示したものが考えられる。また、部分放
電検出器A3及びA4においても、部分放電検出器A1
及びA2と同様に、上記アンテナ以外にも集音マイク等
の音響検出器、光ファイバ等の光検出器又は磁気センサ
を使用しても良い。また、実施の形態2においても回転
電機として誘導電動機の場合について説明したが、発電
機等の回転電機についても同様の効果を有することは言
うまでもなく、回転電機停止時だけではなく、回転電機
運転時においても異常検出を行うことができる。
【0063】このように、本実施の形態2における回転
電機の異常検出装置は、固定子巻線4の異常検出時に、
部分放電検出器A1及びA2をフランジ7に設けられた
エアーギャップ測定用穴8から固定子フレーム2内に挿
入すると共に、部分放電検出器A3及びA4を固定子フ
レーム2に設けられたカプラ91からそれぞれ固定子フ
レーム2内に挿入するようにした。このことから、実施
の形態1と同様の効果を得ることができると共に、誘導
電動機の固定子巻線5の先端部だけではなく、固定子巻
線端部の上方向からも部分放電によって発生する電磁波
を検出することができ、より一層高精度な測定ができ
る。更に、電磁波の入射死角が無くなり、部分放電発生
箇所から放射される電磁波を高感度で検出することがで
きる。
【0064】
【発明の効果】請求項1に係る回転電機の異常検出装置
は、固定子巻線の異常検出時に部分放電検出器を、フラ
ンジに設けられたエアーギャップ測定用の貫通穴からフ
レーム内に挿入するようにした。このことから、回転電
機製造時にあらかじめ部分放電検出器をフレーム内に配
置しておく必要がなく、製造工程やコストの削減を行う
ことができると共に、部分放電検出器をエアーギャップ
測定用の貫通穴から出し入れすることができるため、1
種類の異常検出装置だけでなく、種々の帯域や検出方法
での異常検出を行うことができ、より高精度な異常検出
を行うことができる。更に、最も部分放電が生じやすい
固定子巻線の端部と対向する位置に、かつ固定子と回転
子との間の隙間位置に、部分放電検出器の感度領域を自
動的に配置することができるため、回転電機の軸方向の
感度領域を広くすることができると共に容易に固定子巻
線の異常検出を行うことができる。
【0065】請求項2に係る回転電機の異常検出装置
は、請求項1において、回転電機の回転軸に対して大略
垂直方向にあるフレーム側面における固定子巻線の端部
と対向する位置にも、部分放電検出器挿入用のカプラを
設けて部分放電検出器を配置するようにした。このこと
から、固定子巻線における部分放電の検出感度領域が広
がるため、より高精度な固定子巻線の異常検出を行うこ
とができる。
【0066】請求項3に係る回転電機の異常検出装置
は、請求項2において、部分放電検出器を複数個配置す
るようにしたことから、測定感度領域が広がり、より高
精度な測定が可能となる。
【0067】請求項4に係る回転電機の異常検出装置
は、請求項1から請求項3のいずれかにおいて、具体的
には、部分放電検出器は、部分放電発生箇所から放射さ
れる電磁波の検出を行い、異常判定部は、該検出された
電磁波から得られる部分放電の放電特性より固定子巻線
の異常判定を行うようにした。このことから、容易にか
つ高精度に固定子巻線の異常検出を行うことができる。
【0068】請求項5に係る回転電機の異常検出装置
は、請求項4において、上記部分放電検出器が、エアー
ギャップ測定用の貫通穴及びカプラの貫通穴からフレー
ム内部に挿入した後に展開する方式になっていることか
ら、部分放電検出器のフレーム内部への挿入後に広範囲
の感度領域が得られる。
【0069】請求項6に係る回転電機の異常検出装置
は、請求項5において、具体的には、部分放電検出器と
してループアンテナを使用したことから、回転電機の固
定子巻線に異常が発生したときに生じる部分放電に伴う
放射電磁波を広範囲で検出することができる。
【0070】請求項7に係る回転電機の異常検出装置
は、請求項5において、具体的には、部分放電検出器と
して平板電極を使用したことから、回転電機の固定子巻
線に異常が発生したときに生じる部分放電に伴う放射電
磁波を広範囲で検出することができる。
【0071】請求項8に係る回転電機の異常検出装置
は、請求項5において、具体的には、部分放電検出器と
して指向性の良いリフレクタアンテナを使用したことか
ら、回転電機の固定子巻線に異常が発生したときに生じ
る部分放電に伴う放射電磁波を広範囲で検出することが
できると共に、放射電磁波の場所の特定を行うことがで
きる。
【0072】請求項9に係る回転電機の異常検出装置
は、請求項5において、具体的には、部分放電検出器と
して安価なロッドアンテナを使用したことから、回転電
機の固定子巻線に異常が発生したときに生じる部分放電
に伴う放射電磁波を安価でかつ広範囲で検出することが
できる。
【0073】請求項10に係る回転電機の異常検出装置
は、請求項1から請求項3のいずれかにおいて、部分放
電検出器として集音マイク等の音響検出器を使用したこ
とから、回転電機の固定子巻線の異常が発生したときに
生じる部分放電を音響的に検出することができる。
【0074】請求項11に係る回転電機の異常検出装置
は、請求項10において、具体的には、異常判定部は、
音響検出器で検出された音の強度から固定子巻線の異常
判定を行うようにした。このことから、容易にかつ高精
度に固定子巻線の異常検出を行うことができる。
【0075】請求項12に係る回転電機の異常検出装置
は、請求項10において、具体的には、異常判定部は、
音響検出器で検出された音のスペクトルから固定子巻線
の異常判定を行うようにした。このことから、容易にか
つ高精度に固定子巻線の異常検出を行うことができる。
【0076】請求項13に係る回転電機の異常検出装置
は、請求項1から請求項3のいずれかにおいて、部分放
電検出器として光検出器を使用したことから、回転電機
の固定子巻線の異常が発生したときに生じる部分放電を
光学的に検出することができる。
【0077】請求項14に係る回転電機の異常検出装置
は、請求項13において、具体的には、異常判定部は、
光検出器で検出された光の強度から固定子巻線の異常判
定を行うようにした。このことから、容易にかつ高精度
に固定子巻線の異常検出を行うことができる。
【0078】請求項15に係る回転電機の異常検出装置
は、請求項13において、具体的には、異常判定部は、
光検出器で検出された光のスペクトルから固定子巻線の
異常判定を行うようにした。このことから、容易にかつ
高精度に固定子巻線の異常検出を行うことができる。
【0079】請求項16に係る回転電機の異常検出装置
は、請求項1から請求項3のいずれかにおいて、部分放
電検出器として磁気センサを使用したことから、回転電
機の固定子巻線の異常が発生したときに生じる部分放電
をノイズの影響を受けることなく検出することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における回転電機の異
常検出装置を示した概略の構造図である。
【図2】 図1で示した回転電機の正面図を示してい
る。
【図3】 図1で示した異常判定装置11の構成を示す
概略のブロック図である。
【図4】 部分放電検出器A1及びA2に折りたたみ式
のループアンテナを使用した場合の例を示した図であ
る。
【図5】 部分放電検出器A1及びA2に折りたたみ式
の平板電極を使用した場合の例を示した図である。
【図6】 部分放電検出器A1及びA2にスライド式の
平板電極を使用した場合の例を示した図である。
【図7】 部分放電検出器A1及びA2にスライド式の
平板電極を使用した場合の他の例を示した図である。
【図8】 部分放電検出器A1及びA2に絞り式のリフ
レクタアンテナを使用した場合の例を示した図である。
【図9】 部分放電検出器A1及びA2に逆傘式アンテ
ナを使用した場合の例を示した図である。
【図10】 本発明の実施の形態2における回転電機の
異常検出装置の例を示した概略の構造図である。
【図11】 図10で示した回転電機の正面図を示して
いる。
【図12】 従来における回転電機の異常検出装置の例
を示した概略の構造図である。
【図13】 従来における回転電機の異常検出装置の他
の例を示した概略の構造図である。
【符号の説明】
1,1A 誘導電動機、 2 固定子フレーム、 3
固定子コア、 4 固定子巻線、 5 回転子コア、
6 回転子、 7 フランジ、 8 エアーギャップ測
定用穴、 10,10A 異常検出装置、 11 異常
判定装置、 91 カプラ、 A1〜A4 部分放電検
出器、 S1〜S4 信号線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 釣本 崇夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 土井 雅史 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2G015 AA12 BA02 CA01 2G016 BA00 BA01 BA02 BA03 BA04 BB00 BB03 BC02 BD06 BD07 BD08 BD09 BD12 5H611 AA01 BB01 BB02 BB04 PP02 QQ00 QQ09 RR04 UA03 UB01

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機等の回転電機における固定子巻線
    の異常を検出する回転電機の異常検出装置において、 上記回転電機における固定子巻線の異常時に発生する部
    分放電の検出を行う少なくとも1つの部分放電検出器で
    構成された部分放電検出部と、 該部分放電検出部からの検出信号に基づいて回転電機に
    おける固定子巻線の異常判定を行う異常判定部と、を備
    え、 上記部分放電検出部における部分放電検出器は、回転電
    機の固定子コアと回転子コアとのエアーギャップを測定
    するためにあらかじめフランジに設けられた少なくとも
    1つの貫通穴からフレーム内部に挿入されることを特徴
    とする回転電機の異常検出装置。
  2. 【請求項2】 上記回転電機における回転軸に対して大
    略垂直方向にあるフレーム側面における固定子巻線の端
    部と対向する位置に、貫通穴を有する少なくとも1つの
    カプラを設け、上記部分放電検出部における部分放電検
    出器は、該カプラの貫通穴からフレーム内部に挿入され
    ることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の異常検
    出装置。
  3. 【請求項3】 上記部分放電検出部は、複数の部分放電
    検出器で構成され、該各部分放電検出器は、上記フラン
    ジに設けられた貫通穴及び/又は上記カプラの貫通穴か
    らそれぞれフレーム内部に挿入されることを特徴とする
    請求項2に記載の回転電機の異常検出装置。
  4. 【請求項4】 上記部分放電検出器は、回転電機におけ
    る固定子巻線の異常時に発生する部分放電に伴って放射
    される電磁波の検出を行い、上記異常判定部は、部分放
    電検出器で検出された電磁波から得られる部分放電の放
    電特性より固定子巻線の異常判定を行うことを特徴とす
    る請求項1から請求項3のいずれかに記載の回転電機の
    異常検出装置。
  5. 【請求項5】 上記部分放電検出器は、固定子巻線の部
    分放電に伴う放射電磁波の検出を行う縮小可能なアンテ
    ナであることを特徴とする請求項4に記載の回転電機の
    異常検出装置。
  6. 【請求項6】 上記部分放電検出器は、ループアンテナ
    であることを特徴とする請求項5に記載の回転電機の異
    常検出装置。
  7. 【請求項7】 上記部分放電検出器は、平板電極である
    ことを特徴とする請求項5に記載の回転電機の異常検出
    装置。
  8. 【請求項8】 上記部分放電検出器は、リフレクタアン
    テナであることを特徴とする請求項5に記載の回転電機
    の異常検出装置。
  9. 【請求項9】 上記部分放電検出器は、ロッドアンテナ
    であることを特徴とする請求項5に記載の回転電機の異
    常検出装置。
  10. 【請求項10】 上記部分放電検出器は、回転電機にお
    ける固定子巻線の異常時に発生する部分放電に伴って発
    生する音の検出を行う音響検出器であることを特徴とす
    る請求項1から請求項3のいずれかに記載の回転電機の
    異常検出装置。
  11. 【請求項11】 上記異常判定部は、音響検出器で検出
    された音の強度から固定子巻線の異常判定を行うことを
    特徴とする請求項10に記載の回転電機の異常検出装
    置。
  12. 【請求項12】 上記異常判定部は、音響検出器で検出
    された音のスペクトルから固定子巻線の異常判定を行う
    ことを特徴とする請求項10に記載の回転電機の異常検
    出装置。
  13. 【請求項13】 上記部分放電検出器は、回転電機にお
    ける固定子巻線の異常時に発生する部分放電に伴って発
    生する光の検出を行う光検出器であることを特徴とする
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の回転電機の異
    常検出装置。
  14. 【請求項14】 上記異常判定部は、光検出器で検出さ
    れた光の強度から固定子巻線の異常判定を行うことを特
    徴とする請求項13に記載の回転電機の異常検出装置。
  15. 【請求項15】 上記異常判定部は、光検出器で検出さ
    れた光のスペクトルから固定子巻線の異常判定を行うこ
    とを特徴とする請求項13に記載の回転電機の異常検出
    装置。
  16. 【請求項16】 上記部分放電検出器は、回転電機にお
    ける固定子巻線の異常時に発生する部分放電に伴って発
    生する磁気の検出を行う磁気センサであることを特徴と
    する請求項1から請求項3のいずれかに記載の回転電機
    の異常検出装置。
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