JP2000346759A - 試料分析装置 - Google Patents

試料分析装置

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JP2000346759A
JP2000346759A JP11157790A JP15779099A JP2000346759A JP 2000346759 A JP2000346759 A JP 2000346759A JP 11157790 A JP11157790 A JP 11157790A JP 15779099 A JP15779099 A JP 15779099A JP 2000346759 A JP2000346759 A JP 2000346759A
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JP11157790A
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Tsuneaki Maeda
恒昭 前田
Koji Ichioka
耕二 市岡
Aki Sakai
亜紀 坂井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部標準物質の状態を安定に保持すると共
に、内部標準物質の自動添加を可能として、秤量誤差を
なくし、添加量を自在に変更することのできる試料測定
装置を提供する。 【解決手段】 液体または固体の試料中に含まれる被検
成分を検出部に導入して当該成分の分析を行う液体試料
分析装置において、ガス状の内部標準を添加して前記分
析を行うようにした。当該装置は、内部標準を定流量で
一定時間添加する内部標準ガス供給手段を具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体または液体の
試料中に含まれる被検成分を分析する試料分析装置に関
するものであり、特に、上、下水、環境水等の液体試料
の水質分析において、内部標準を添加して分析を行う場
合に好適に適用することのできる試料分析装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】上下水、環境水等の試料中の揮発性有機
物を分析するに当たって、パージアンドトラップ/ガス
クロマトグラフ(GC)/質量分析(MS)法やダイナ
ミックヘッドスペース/ガスクロマトグラフ(GC)/
質量分析(MS)法が広く用いられている。これらの分
析装置では、質量分析計を検出器として使用しているた
めに、測定毎に感度が変化するという問題がある。この
ように検出器の感度が変化しやすい検出器を使用する場
合には、通常、測定毎に一定量の内部標準物質を試料に
添加して検出器の感度を補正することが行われている。
従来の分析装置では、液体の内部標準物質を測定試料に
添加して分析を行うようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液体の
内部標準物質は安定性が低く、その品質の保持に問題が
ある。すなわち、内部標準物質が液状であるため、保存
容器内で内部標準物質が気相に移ってしまい、使用時に
濃度が変わってしまう。また、多検体を連続的に分析す
る場合は、全サンプルに予め内部標準物質を添加してお
かなくてはならず、経時変化によって内部標準物質に変
性、分解が生じてしまい、内部標準物質を添加する本来
の目的である装置の補正に用いる指標としての信頼性に
欠けるという問題がある。
【0004】また、液体試料中に液状内部標準物質を手
動で添加するにはマイクロシリンジを用いるが、この場
合、秤量誤差が大きく、この誤差が分析精度に影響を及
ぼすという問題がある。
【0005】更に、内部標準の添加を自動化すれば、多
数のサンプル分析が容易になると共に、秤量誤差も解消
しやすくなるが、一定量の液体を添加するためには、定
量ポンプや計量器等が必要となり、装置が複雑になる。
また、たとえ内部標準の自動添加を達成したとしても、
保存容器内における内部標準の安定性の問題は解消でき
ない。
【0006】本発明は、このような問題を解決すべくな
されたものであり、内部標準物質に、安定性の高いガス
状のものを用いて分析の信頼性を高めるとともに、内部
標準物質を自動的に添加することを容易とし、かつ添加
量を自在に変更することができる試料測定装置を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の固体または液体の試料測定装置は、固体又
は液体の試料中に含まれる被検成分を気相に移してから
検出部に導入して当該成分の分析を行う試料分析装置に
おいて、ガス状の内部標準を分析部に導入する前の被検
成分に添加して前記分析を行うようにしたことを特徴と
する。
【0008】このように、本発明の試料分析装置では、
保存性、安定性の高いガス状の内部標準を用いているた
め、内部標準物質の変質等による分析精度への影響を抑
えることができる。また、被測定試料に内部標準を直接
添加しなくてもかまわないため添加場所を選ばず、分析
経路のいずれの位置においても内部標準を添加すること
が可能となる。また、多数の試料を自動的に分析する場
合にも、予め全ての試料について内部標準を添加してお
かなくてもよく、分析経路において分析時に内部標準を
添加することが可能となり、経時変化による内部標準の
変性、分解が生じるのを防ぐことができる。
【0009】また、本発明の固体または液体の試料分析
装置は、該装置が前記内部標準を定流量で一定時間添加
する内部標準ガス供給手段を具えることを特徴とする。
【0010】このように、内部標準を供給する流速と時
間を制御することによって、一定の容積の内部標準を計
量管等で一度に供給するのと同等の正確な量の内部標準
を添加することができると共に、簡易な構成で自動的に
添加することが可能になる。また、内部標準の添加量を
アナログ的に変化させることができるため、一回の測定
毎に、試料の種類に応じて内部標準の量、濃度を自在に
調整して添加することが可能となる。
【0011】更に、本発明の固体または液体の試料分析
装置は、前記試料分析装置が、試料を収納し、かつ試料
中の被検成分を気相に移すためのパージガスを通気する
パージ容器と、気相に移された被検成分を分析する分析
部と、パージガスを供給するパージガス供給源と、この
パージガス供給源から前記パージ容器へパージガスを送
り込むパージガス供給ラインと、前記パージ容器からパ
ージガスと共に流出する被検成分を前記分析部へ導入す
る分析部導入ラインとを具え、ガス状の内部標準を前記
パージガス供給ラインにおいてパージガスと合流させて
被検成分に添加することを特徴とする。
【0012】このように、内部標準ガスをパージガス供
給ラインでパージガスと合流させて被検成分に添加する
ことが好ましい。この場合、内部標準がパージガスと共
にパージ容器を通過するため、被検成分のパージ及び分
析部への導入が順調に行われているかどうかのチェック
が可能となる。すなわち、分析部で分析される内部標準
の量が妥当な量であるか否かをチェックすることによ
り、パージ容器や分析部導入ラインの気密性や、パブリ
ングを行う管路につまりがないこと等を確認することが
できる。また、パージガスと被検成分とが、パージ容器
通過後は同じ処理経路をたどるため、被検成分と内部標
準とが同等の条件で分析部に導入されることになり、正
確に感度補正を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1〜図4は、それぞれ、本発明
の試料分析装置の第1〜第4実施形態の構成を示す図で
ある。図1に示す第1実施形態は、パージアンドトラッ
プ方式の分析装置に本発明を適用したものであり、液体
の試料中にパージガスをバブリングにより通気させるこ
とによって、試料中の被検成分を気相に追い出すように
している。すなわち、試料容器11中に収納されている
液体試料16中に、パージガス供給ライン17からパー
ジガスを送り込んでバブリングを行い、試料16中の被
検成分を容器11の気相中に追い出して、この被検成分
を含んだパージガスを分析部導入ライン18を介して濃
縮管14へ送り込み、濃縮管14でこれを吸着、濃縮し
て、分析部2にて分析を行う。
【0014】図2に示す第2実施形態は、第1実施形態
と同様に、パージアンドトラップ方式の分析装置に本発
明を適用したものであるが、図1の装置が、気相に移し
た被検成分を一旦濃縮管14に捕集してから分析部に導
入しているのに対して、第2実施形態では、濃縮管14
を用いることなく、気相に移した被検成分を直接分析部
に導入するようにしている。
【0015】分析部2が、分離カラム自体が吸着回収機
能をかねるガスクロマトグラフを具える場合や、分析部
2が被検成分を濃縮しなくても分析できる感度を有する
場合などには、このように濃縮管14を設けることな
く、被検成分を直接分析部2に導入することができる。
【0016】図3は、第3実施形態の構成を示す図であ
り、ここではダイナミックヘッドスペース方式の分析装
置に本発明を適用している。すなわち試料16を入れた
パージ容器内の気相部分にパージガスを通気させること
により被検成分を気相に取り出すようにしている。本実
施形態および次に述べる第4実施形態においては、この
ようにパージガスを試料容器11の気相中に送り込むよ
うにしているので、液体試料のみならず固体試料につい
ても分析することができる。固体試料の例としては、ナ
フタリン、粉末コーヒーなどを挙げることができる。
【0017】図4は、第4実施形態の構成を示す図であ
り、第3実施形態と同様にダイナミックヘッドスペース
方式の分析装置に本発明を適用したものである。ただ
し、第4実施形態では、第2実施形態と同様に濃縮管1
4を用いることなく、気相に移した被検成分を直接分析
部2に導入するようにしている。
【0018】図1〜図4に示す実施形態おいて、符号
A、B、C、Dは、内部標準ガスの添加位置を示す。内
部標準は、第1及び第3実施形態では、添加位置A、
B、C、第2及び第4実施形態では添加位置AまたはD
のいずれの位置で添加してもよく、それぞれ相当の効果
を得ることができるが、以下に述べる理由により、各実
施形態共に添加位置Aにて添加することが好ましい。す
なわち、パージ容器11の上流側のパージガス供給ライ
ン17において内部標準ガスを添加する(添加位置A)
ようにすると、内部標準物質がパージガスと共にパージ
容器を通過することになる。ここで、パージ容器や分析
部へ被検成分を導入するラインの気密性に問題があった
り、バブリングを行う管路に詰まりがあるような場合
は、添加した量に相当する内部標準が分析部へ導入され
ない。従って、分析部において分析される内部標準の量
が妥当な量であるか否かを調べることにより、被検成分
のパージと、内部標準の分析部への導入が順調に行われ
ているかどうかをチェックすることができる。
【0019】更に、添加位置Aにおいて内部標準を添加
する構成では、内部標準ガスは、パージ容器通過後は被
検成分と同じ処理系路をたどるため、被検成分と同等の
条件で内部標準が分析部に導入されることになり、正確
に感度補正を行うことができるという利点もある。
【0020】なお、上述したとおり、添加位置C〜Dに
おいて内部標準を添加することも可能であるが、これら
の場合は、被検成分と内部標準との分析条件が異なるこ
とになり、正確な分析結果が得られない場合がある。
【0021】
【実施例】図5〜8は、本発明にかかる試料測定装置の
実施例の構成を示す図である。これらの実施例は上述の
第1実施形態(パージアンドトラップ方式の分析装置)
に対応しており、第1実施例(図5)では添加位置A
で、第2及び第3実施例(図6及び図7)では添加位置
Bで、また第4実施例(図8)では添加位置Cで内部標
準を添加するようにしている。
【0022】図5に示すように、本発明の液体測定装置
は、サンプルから被検成分を回収する試料濃縮回収部1
と、分析装置としてのガスクロマトグラフ2と、検出部
としてのマススペクトロメータ3とを具えている。試料
濃縮回収部1は、サンプルを収納して被検成分をパージ
するパージ容器11と、パージガス供給ラインを切替え
る第1の六方弁12と、パージガスおよびキャリアガス
供給ラインを切替える第2の六方弁13と、第2の六方
弁13に配管を介して連結した濃縮管14と、内部標準
ガス自動添加機構15とを具える。第1及び第2の六方
弁のオンオフを切り替えることによって、配管共洗い、
試料濃縮、ドライパージ、試料回収の各動作が行われ
る。なお、各六方弁において、実線はオン状態の接続
を、点線はオフ状態の接続を示す。
【0023】気密に構成されたパージ容器11には、揮
発性有機化合物がとけ込んだ液体試料16が収容されて
おり、パージガスを試料16中へ送り込んでバブリング
を行う配管17と、パージされた揮発性有機化合物を捕
集する配管18とが装着されている。
【0024】第2の六方弁13には、分析装置としての
ガスクロマトグラフ2が配管20を介して連結されてお
り、このガスクロマトグラフ2にさらにマススペクロメ
ータ3が連結されている。
【0025】本実施例では、パージガス供給口21と第
1の六方弁12との間の配管22に内部標準ガス自動添
加機構15を連結して、試料16に送り込む前のパージ
ガス供給ラインに内部標準試料を添加するようにしてい
る。内部標準ガス自動添加機構15は、内部標準ガスボ
ンベ15aと、マスフローコントローラ15bと、3方
弁15cとを具え、マスフローコントローラ15bによ
って、ボンベ15aから供給される内部標準ガスの流量
を自動制御すると共に、3方弁15cの開閉時間を制御
することによって、内部標準ガスの添加量を自在に変化
させることができる。
【0026】配管共洗い過程においては、第1の六方弁
12、第2の六方弁13をともにオン状態としてパージ
ガスを供給する。パージ後のガスは第1の六方弁12、
第2の六方弁13、第1の六方弁12を通って大気中に
開放される。
【0027】試料濃縮過程においては、第1の六方弁1
2をオンに、第2の六方弁13をオフにして動作させ
る。パージガスが第1の六方弁12を介して試料16中
に送り込まれバブリングを行う。バブリングによってパ
ージされた揮発性有機化合物は第1の六方弁12、第2
の六方弁13を介して濃縮管14へ送り込まれ、ここで
吸着して濃縮される。なお、濃縮管13は液化炭酸ガス
により例えば20℃以下の温度に維持されている。
【0028】ドライパージ過程は、第1の六方弁12、
第2の六方弁13を共にオフにして行う。パージガスは
第1の六方弁12から直接第2の六方弁13へ送られ、
濃縮管14を通り、第2の六方弁13、第1の六方弁1
2を介して大気中に開放される。
【0029】試料回収過程は、第1の六方弁12をオフ
に、第2の六方弁13をオンにして行う。キャリアガス
が第2の六方弁13を介して濃縮管14へ供給され、濃
縮管を所定の温度に加熱して、吸着剤により捕集した有
機化合物を脱着、回収し、ガスクロマトグラフ2に導入
して、分析を行う。
【0030】内部標準ガスは、試料濃縮過程において、
パージガスの供給時にパージガスに添加する。これによ
り、液体試料中の揮発性化合物と共に内部標準物質が濃
縮、回収されてガスクロマトグラフ2に導入される。な
お、このように、パージ中に内部標準を添加する場合
は、パージ条件に影響が生じる。すなわち、内部標準の
添加流量分だけ濃縮管14を通過する流量が増加するの
で、濃縮管14の破過容量に注意を払う必要がある。
【0031】本実施例では、パージ容器11の入り口側
において、パージガス供給ライン22に内部標準ガスを
添加しているため、分析部で分析される内部標準の量が
妥当な量であるかどうかをチェックすることによって、
パージ容器11の気密性、バブリングを行う管路17の
詰まりなどを容易に検出することができる。また、この
添加位置は、ドライパージや、試料回収の際にはライン
から切り離されるので、ドライパージや、試料回収過程
で内部標準添加ラインに残留している内部標準ガスが拡
散、あるいは逆流して測定値に影響を与えることがな
い。
【0032】図6は、本発明の第2実施例の構成を示す
図である。第2実施例においては、内部標準ガス自動添
加機構15を、添加位置B、すなわちパージ容器11と
濃縮管14との間の配管23に設けるようにした。この
場合も、試料濃縮過程において、パージ中に、パージガ
スに内部標準ガスを添加するようにする。なお、内部標
準ガス自動添加機構15の取り付け位置以外の構成につ
いては第1の実施例と同じであるので、ここではその説
明を省略する。
【0033】この他、図7に示す第3実施例のように、
内部ガス標準ガス自動添加機構15を濃縮管14と第2
の六方弁13とを連結する配管24に接続して、濃縮管
14に直接的に内部標準ガスを送込むようにしても良
い。ただし、この構成の場合、配管24内や自動添加機
構15の配管内に残留している内部標準物質がガスクロ
マトグラフ2に導入されて分析誤差が生じたり、濃縮管
14のカラムに試料が移るときに、濃縮管14に送り込
まれた内部標準ガスが配管24内に逆流して内部標準ガ
スの測定ピークが広がってしまう可能性がある。
【0034】さらに、図8に示す第4実施例のように、
加熱回収した試料を濃縮管14からガスクロマトグラフ
へ導く配管25に内部標準ガス自動添加機構15を接続
して(添加位置C)、内部標準物質を濃縮管を通過させ
ずにマススペクトロメータ3に導入することもできる。
しかし、測定する試料と条件を合致させる観点から、図
5〜図7に示すように、添加位置AまたはBに内部標準
ガス自動添加機構15を取付けて、一旦内部標準ガスを
濃縮管14に導入することが好ましい。
【0035】上記各実施例では、内部標準ガスを被検成
分のパージ中にパージガスに添加するようにしている
が、パージ動作の前あるいは後に、内部標準をパージ容
器を通過させずに直接濃縮管に流入するように流路を切
り替えて添加するようにしても良い。この場合、被検成
分をパージして濃縮管に吸着させる条件に内部標準が影
響を与えないと言う利点がある。ただし、この場合は、
被検成分をパージする時間に加えて、内部標準添加のた
めの時間が必要となるので、全体の分析時間は長くな
る。
【0036】
【実験例】試料濃縮回収部として電気化学計器株式会社
製のパージアンドトラップ装置(VOC−100型)
と、分析部として日立製作所(株)製ガスクロマトグラ
フと、検出器として日立製作所(株)製のFID(G3
000型)とで液体試料測定装置を構成するとともに、
図5に示すように、パージアンドトラップ装置のパージ
ガス供給ラインに内部標準ガス自動添加機構を取付け
て、サンプル中に含有している揮発性有機化合物の測定
実験を行い、内部標準試料導入の安定性等を評価した。
【0037】内部標準物質としてはJIS−K0125
に記載されているフルオロベンゼンを用いた。フルオロ
ベンゼンは、有害大気汚染物質の測定用に広く用いられ
ている。フルオロベンゼンには容器詰め、濃度5pp
m、窒素バランス(大陽東洋酸素社製)のものを用い
た。内部標準ガスと、サーマルマスフローコントローラ
によって定流量とし、パージ動作中に電磁弁のオン−オ
フ動作を制御して一定時間添加するようにした。
【0038】パージ容器として10mlの容器を用い、
試料の量は5mlとした。パージガスにはヘリウムガス
を用い、その流量を20ml/分として、10分間パー
ジした。また、濃縮管には、15cmのTENAX T
Aを用いて、その温度を20℃に保つようにした。試料
の回収は、1.5ml/分の割合でキャリアガスを濃縮
管に導入して行った。回収温度を280℃とし、5分間
回収した。なお、キャリアガスにはヘリウムガスを用い
た。
【0039】分析部のキャピラリカラムには、内径0.
32mm、長さ30cmの、Method624,QU
ADREX(商標名)を用いた。
【0040】上記の条件の下、内部標準ガスの流量を一
定にしておいて、内部標準試料を添加する時間を変えて
フルオロベンゼンのピーク面積の変化を調べた。その結
果を図9のグラフに示す。内部標準試料の添加量が一定
に保たれているので、図9に示すように、添加量は添加
時間に比例して増加した。ピーク面積の変動を、添加時
間を3分以上とって確認したところ、変動係数は1%以
下であった。添加時間が短いと、添加開始時の流量の変
動の影響を受けて若干のばらつきが生じた。上記装置で
は、10ml/分のサーマルマスコントローラを用いて
いるので、添加量について、流量で10倍、時間で2倍
以上の変化幅を実用とし得ることが確認できた。
【0041】以上の実験から、ガス状の内部標準試料を
用いて、これを自動添加するようにすると、人為的な秤
量誤差がなくなり、試料を安定して添加できることがで
きることが分った。また、容器詰の標準ガスを用いてい
るので、内部標準試料の品質を長期間安定に保ちうる。
更に、内部標準試料の添加量を任意に変化させることが
でき、かつ測定対象試料の濃度に応じて内部標準試料の
添加量を自在に選択することができるため、複数種類の
試料を連続的に測定する場合に、大きなメリットがあ
る。
【0042】なお、上記実施例では、パージガスとキャ
リアガス、ともにヘリウムを使用したが、パージガスに
は窒素ガスを用いても良い。
【0043】
【発明の効果】このように、本発明の試料測定装置にお
いては、ガス状の内部標準を添加するようにしているた
め、経時変化等による内部標準の変質、分解の発生を抑
えることができる。また、内部標準添加の自動化を図
り、所要の量、濃度の内部標準を自在に添加することが
可能となる。更に、内部標準を添加する位置を工夫する
ことによって、パージ容器の気密性、バブリング用の配
管の詰まりなどを容易にチェックすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかる試料測定装置の第1実
施形態の構成を示す図である。
【図2】図2は、本発明にかかる試料測定装置の第2実
施形態の構成を示す図である。
【図3】図3は、本発明にかかる試料測定装置の第3実
施形態の構成を示す図である。
【図4】図4は、本発明にかかる試料測定装置の第4実
施形態の構成を示す図である。
【図5】図5は、本発明の試料測定装置の第1実施例の
構成を示す図である。
【図6】図6は、本発明の試料測定装置の第2実施例の
構成を示す図である。
【図7】図7は、本発明の試料測定装置の第3実施例の
構成を示す図である。
【図8】図8は、本発明の試料測定装置の第4実施例の
構成を示す図である。
【図9】図9は、本発明の第1実施例に示す装置を用い
て行った内部標準試料導入実験の結果を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 試料濃縮回収部 2 ガスクロマトグラフ 3 マススペクトロメータ 11 パージ容器 12、13 六方弁 14 濃縮管 15 内部標準自動添加機構 16 測定試料 17、18、20、22、23、24 配管 21 パージガス供給口 A〜D 内部標準添加位置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体または液体の試料中に含まれる被検
    成分を気相に移してから検出部に導入して当該成分の分
    析を行う試料分析装置において、ガス状の内部標準を分
    析部に導入する前の被検成分に添加して前記分析を行う
    ようにしたことを特徴とする試料分析装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の試料分析装置におい
    て、該装置が前記内部標準を定流量で一定時間添加する
    内部標準ガス供給手段を具えることを特徴とする試料分
    析装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の試料分析装置に
    おいて、前記試料分析装置が、試料を収納し、かつ試料
    中の被検成分を気相に移すためのパージガスを通気する
    パージ容器と、気相に移された被検成分を分析する分析
    部と、パージガスを供給するパージガス供給源と、この
    パージガス供給源から前記パージ容器へパージガスを送
    り込むパージガス供給ラインと、前記パージ容器からパ
    ージガスと共に流出する被検成分を前記分析部へ導入す
    る分析部導入ラインとを具え、ガス状の内部標準を前記
    パージガス供給ラインにおいてパージガスと合流させて
    被検成分に添加することを特徴とする試料分析装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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