JP2000346173A - カムフォロアの固定構造 - Google Patents

カムフォロアの固定構造

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JP2000346173A
JP2000346173A JP11161196A JP16119699A JP2000346173A JP 2000346173 A JP2000346173 A JP 2000346173A JP 11161196 A JP11161196 A JP 11161196A JP 16119699 A JP16119699 A JP 16119699A JP 2000346173 A JP2000346173 A JP 2000346173A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従動部材に差し込み固定する際に、差し込み
部の嵌め合い公差をしまりばめに設定して高精度に管理
しなくとも強固に取り付けが可能で、小型化が図れるカ
ムフォロアの固定構造を提供する。 【解決手段】 従動部材3の差し込み孔3dにカムフ
ォロア1のスタッド基部31bを差し込み固定するにあ
たり、スタッド基部の端面に、スタッド軸芯を中心とす
る円錐面を有する凹部31cを形成し、この凹部に裁頭
円錐形状部を有するくさび部材5を圧入させて、凹部を
拡径変形させることで、スタッド基部を従動部材とで挾
圧固定する。くさび部材とスタッド31とはネジ部材7
で締結し、凹部内にくさび部材を圧入させる。(スタッ
ド基部の差し込み方向の後縁には径方向外方に突出して
従動部材に当接する段部31kを一体に形成し、くさび
部材の大径側には、くさび部材とスタッド基部とを締結
させた状態で、従動部材に当接する係止部5tを一体形
成する。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カム機構の従動部
材に貫通形成した差し込み孔にカムフォロアのスタッド
を差し込んで圧入固定する際に、その差し込み部の嵌め
合い公差を中間ばめ〜若干のすきまばめ程度にして強固
に取り付けることができ、その取り付け作業性に優れ、
かつ取り付けスペースを小さく抑えることができるカム
フォロアの固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にカム機構の従動部材には、カムに
係合してカムの運動を当該従動部材に伝えるためのカム
フォロアが取り付けられるが、このカムフォロアを固定
する構造として、従来図12に示すようなものがある。
図示するようにこの固定構造では、従動部材3に貫通形
成した差し込み孔3dにカムフォロア1の円柱状のスタ
ッド基部31bを差し込んで貫通させ、裏側に突出する
スタッド基部31bの突出端に一体形成した雄ネジ部3
1sにナット15を螺合させて締結するようになってい
る。スタッド基部31bの差し込み方向の後縁の外周面
には、係止部31iとして径方向外方に拡径形成された
段部が設けられており、カラー17を介しつつこの係止
部31iとナット15とで前記従動部材3を挾圧固定し
ている。
【0003】また、別の固定構造として、図13に示す
ように、スタッド基部31bの従動部材3への圧入嵌合
部分における外周面に溝部19を形成しておき、前記従
動部材3にはその一側面から差し込み孔3dに達する雌
ネジ孔41を形成し、この雌ネジ孔41に螺合させたセ
ットボルト23の先端を前記溝部19の底面に押圧係合
させることにより、スタッド31を従動部材3に対して
移動不能にして固定する構造もある(実公昭54−20
534号公報等)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前者の固定構造の場合
は、前記ナット15の締結力により、前記スタッドの係
止部31iと前記ナット15とで前記従動部材3を挟み
込んでいるため、差し込み孔3dとスタッド基部31b
との嵌合は強固なしまりばめにせずとも、カムフォロア
1を確実に従動部材3に固定できる。しかし、前記ナッ
ト15の寸法分、必要な取り付けスペースが増加する。
また、従動部材3の差し込み方向前方側に別の部材が近
接して存在する場合にあっては、この部材と前記ナット
15とが干渉してしまうため当該固定構造の採用は困難
になる。
【0005】後者の固定構造の場合は、ナット15を使
用しないため、取り付けスペースは小さくできる。しか
し、従動部材3に固定する固定力は、従動部材3の差し
込み孔3dへスタッド基部31bを圧入することで生じ
るしまりばめ力によるため、前記差し込み孔3dの内径
とスタッド基部31bの外径との嵌め合いに関して非常
に高精度な寸法公差が要求され、製作コストが高くな
る。また、前記しまりばめの圧入作業の際には、取り付
けの直前に差し込み孔3d近傍を加熱してその内径を拡
径したり、スタッド基部31bを冷やしてその外径を縮
径する等の作業が必要で多大な労力がかかる。取り外し
についても前述と同様の作業をするため、同じく労力が
かかる。
【0006】また、従動部材3には、セットボルト23
取り付け用の雌ネジ孔41を設ける必要があるため、断
面欠損による強度低下を招き、よって従動部材3を薄肉
にして小型化が図り難い。
【0007】更に、図13に示すように、前記カムフォ
ロア1の外輪11の中心Aにラジアル荷重Fr(白抜き
矢印)(以降、Frと略記)が作用すると、このラジア
ル荷重Frに起因するモーメントM(白抜き矢印)(以
降、Mと略記)がカムフォロア1に作用する。このMに
抗して、カムフォロア1には、差し込み孔3dの差し込
み方向後縁BからFrと逆向きの荷重Fr’(白抜き矢
印)(以降、Fr’と略記)が作用するとともに、差し
込み方向前縁CからはFrと同じ向きの荷重Fr”(白
抜き矢印)(以降、F”と略記)が作用して、前記Mが
バランスする。前記Fr’は、通常Frに対してモーメ
ントアーム比分拡大されて(図13の場合は、Frのモ
ーメントアームはa、Fr’のモーメントアームはbで
あり、Fr’とFrとは次式に示す関係となる:Fr’
=(a/b)×Fr)、前記後縁Bとの当接部に過大な
荷重となり作用する。
【0008】一方、前記差し込み孔3dの差し込み方向
後縁Bには前記Fr’の反力である圧縮荷重Fr’(黒
塗り矢印)が作用し、この圧縮荷重Fr’により、前記
後縁Bの角が丸められダレを生じる。つまり、前記後縁
Bの内径が大きくなり、カムフォロア1が傾き易くなる
等、取り付け剛性が経時的に悪くなる。
【0009】本発明は以上の様々な問題を解決するため
になされたものであり、その目的は、従動部材にカムフ
ォロアのスタッドを差し込んで圧入固定する際に、差し
込み部の嵌め合い公差をしまりばめにせずとも強固に取
り付けることができ、取り付け作業性に優れ、かつその
取り付け剛性を経時的に維持でき、取り付けスペースも
小さく抑えることができるカムフォロアの固定構造を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の請求項1に示すカムフォロアの固定構造
は、カム機構の従動部材に貫通形成した差し込み孔にカ
ムフォロアのスタッド基部を差し込んで固定するカムフ
ォロアの固定構造において、前記スタッド基部の端面に
凹設され、同面がスタッド軸芯を中心とする円錐面に形
成された凹部と、該凹部に圧入され該凹部を拡径変形さ
せることで、前記スタッド基部を前記従動部材とで挾圧
固定する、裁頭円錐形状部を有するくさび部材と、この
くさび部材とスタッドとを締結してくさび部材を凹部に
圧入固定するネジ部材とを備えた構成とした。
【0011】上記構成によれば、前記スタッド基部が前
記差し込み孔に差し込まれた後に、前記ネジ部材による
締結力により前記スタッド基部の凹部に前記くさび部材
が圧入されるにつれて、くさび効果によりくさび部材か
ら前記凹部の円錐面に垂直に当接力が作用し、この当接
力の径方向外方に向いた分力により前記凹部が拡径変形
するとともに前記スタッド基部が拡径するため、スタッ
ド基部と差し込み孔とは隙間なく当接する。そして、前
記締結力を更に大きくすると、前記くさび部材から更に
大きな当接力がスタッド基部に対し作用し、前記スタッ
ド基部は、更に拡径しようとするが、差し込み孔内周面
にて従動部材に拡径変形を押さえられ、前記スタッド基
部は、従動部材の前記内周面より径方向内方に当接力を
受ける。すなわち、スタッド基部は、くさび部材から受
ける径方向外方に向いた当接力の分力と、従動部材から
受ける径方向内方に作用する当接力とによって挾圧固定
される。
【0012】したがい、スタッド外径と差し込み孔の内
径との嵌め合い公差を高精度なしまりばめに設定しなく
とも、カムフォロアを強固に固定することができる。
【0013】また、従動部材には、セットボルト取り付
け用の雌ネジ孔が必要でないため、断面欠損による強度
低下を招くことがなく、従動部材の小型化が図れる。
【0014】更には、前記くさび部材およびネジ部材
を、概ね差し込み孔とスタッド内に収納できるため、取
り付けスペースを小さく抑えることができる。
【0015】また、本発明の請求項2に示すカムフォロ
アの固定構造は、請求項1に加えて、前記スタッドにお
けるスタッド基部の差し込み方向の後縁に位置させて、
径方向外方に突出して従動部材に当接する段部を一体に
形成した構成とした。
【0016】上記構成によれば、カムフォロアの外輪の
中心にラジアル荷重が作用して、前記カムフォロアを傾
倒するモーメントが作用しても、前記段部が従動部材に
当接することでカムフォロアの傾倒を受けて前記モーメ
ントに抗するので、差し込み孔の差し込み方向後縁部か
ら前記ラジアル荷重と逆向きに、前記モーメントに抗す
るために作用する荷重が著く軽減され、この荷重の反力
である前記差し込み孔の差し込み方向後縁に作用する圧
縮力も著く軽減される。
【0017】つまり、スタッドの傾倒を前記段部でも支
持することができるため、前記差し込み孔の差し込み方
向後縁に過大な圧縮力が作用することを防止できる。
【0018】したがい、差し込み孔の差し込み方向後縁
の角が丸められダレを生じることもなく、カムフォロア
の取り付け剛性を維持することができる。
【0019】また、前記段部が従動部材に当接すること
で、前記カムフォロアと前記従動部材とのスタッド軸方
向の位置決めもできるようになるため、取り付け精度が
向上する。
【0020】更に、本発明の請求項3に示すカムフォロ
アの固定構造は、請求項2に加えて、前記くさび部材の
大径側に、該くさび部材とスタッド基部とを締結させた
状態で、前記従動部材に当接する係止部を設けた構成と
した。
【0021】上記構成によれば、前記ネジ部材による締
結力により前記スタッド基部の凹部に前記くさび部材が
圧入されるにつれて、前記凹部が拡径変形するとともに
前記スタッド基部が拡径し、スタッド基部と差し込み孔
とは、隙間なく当接する。これと同時並行して、スタッ
ド基部の差し込み方向の後縁に位置させて径方向外方に
突出している前記段部は、従動部材に当接しつつ、前記
係止部と従動部材との間の隙間が徐々に小さくなる。そ
して、スタッド基部と差し込み孔とが当接して、前記く
さび部材と前記従動部材とでスタッド基部を挾圧固定す
るのが若干先行して、前記係止部と従動部材との間の隙
間もなくなり、前記段部と前記くさび部材の係止部とで
従動部材は挾圧固定される。
【0022】つまり、スタッド基部と差し込み孔との嵌
め合い公差をしまりばめに設定せずに、軽圧入程度の中
間ばめ若しくはすきまばめに設定しても、前記くさび部
材と前記従動部材とでスタッド基部を挾圧固定すること
に加えて、前記段部と前記係止部とで従動部材を挾圧固
定するため、非常に強固にカムフォロアを固定すること
ができる。
【0023】また、差し込み方向と逆方向の引き抜き力
がカムフォロアに作用しても、前記くさび部材の係止部
と従動部材とが当接し係止されているため、この係止部
にて前記引き抜き力に対抗して、カムフォロアの抜け落
ちを防止できる。
【0024】本発明の請求項4に示すカムフォロアの固
定構造は、請求項1から請求項3に加えて、前記ネジ部
材を複数備えた構成とした。
【0025】上記構成によれば、複数のネジ部材で前記
スタッド基部の凹部に前記くさび部材を締結固定するこ
と、つまり前記締結力を更に大きくすることができる。
このため、前記スタッド基部は、前記くさび部材および
従動部材から大きな当接力が付与され、前記くさび部材
と従動部材とで更に強固に挾圧され、より強固にカムフ
ォロアを固定することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は
本発明に係るカムフォロアの固定構造の第1実施形態を
示す断面図である。
【0027】本実施形態のカムフォロアの固定構造は、
カム機構の従動部材3に貫通形成した差し込み孔3dに
カムフォロアのスタッド基部31bを差し込んで固定す
るカムフォロア1の固定構造において、前記スタッド基
部31bの端面に凹設され、同面がスタッド軸芯を中心
とする円錐面に形成された凹部31cと、該凹部31c
に圧入され該凹部31cを拡径変形させることで、前記
スタッド基部31bを前記従動部材3とで挾圧固定す
る、裁頭円錐形状部を有するくさび部材5と、このくさ
び部材5とスタッド31とを締結してくさび部材5を凹
部31cに圧入固定するネジ部材7とを備えて構成され
る。
【0028】前記スタッド31は円柱状をなし、その基
部31bと従動部材3の差し込み孔3dとの嵌め合い公
差は、軽圧入の中間ばめ〜すきまばめの範囲に設定され
ている。そして、スタッド31における従動部材3から
突出する部分には、周面に軌道面が形成され、この軌道
面を包囲して円筒状の外輪11が設けられている。この
外輪11の内周面にも軌道面が形成されており、これら
の軌道面間には両者に対して転がり接触する複数のニー
ドル21が介装されていて、前記外輪11は前記スタッ
ド31を中心として滑らかに回転する。また、前記スタ
ッド31の端部には、外方に突出した環状段部が二段の
階段状に形成されており、一段目の段部31tは、その
外周面を外輪11によって包囲されて、二段目の段部3
1uは、その端面31yと外輪11端面とが隙間を有し
て対向している。そして、一段目の段部31t端面31
xによって前記ニードル21のスラスト方向の位置ズレ
防止がなされ、二段面の段部31u端面31yによって
外輪11のスラスト方向の位置ズレ防止がなされる。こ
のように、カムフォロア1はスタッド31、ニードル2
1、外輪11とからなる。
【0029】ところで、前記差し込み孔3dに差し込ま
れるスタッド基部31bの端面には、前記スタッド31
軸芯を中心として裁頭円錐面を有する凹部31cが形成
され、この凹部31cの底部31eには、スタッド31
軸芯上に沿って雌ネジ31aが設けられている。また、
この凹部31cには、その円錐面に均等に当接する裁頭
円錐状のくさび部材5が圧入される。このくさび部材5
の円錐面5cのテーパー角度は、前記凹部31cと嵌合
するように、前記凹部31cの円錐のテーパー角度と一
致して設けられ、また、その裁頭面5eは、常時、前記
凹部31cの底部31eとは接触せず、その間に隙間を
有するように設定される。更に、このくさび部材5に
は、このくさび部材5の中心を挿通するボルト7の挿通
孔5gが、このボルト7との間に隙間を有して設けられ
るとともに、挿通孔5gよりも大径なボルト頭部7fが
収納されるざぐり穴5fが前記くさび部材5の大径側に
設けられる。そして、この挿通孔5gに挿通されたボル
ト7の先端部に形成された雄ネジ部7aと前記スタッド
の凹部31cの雌ネジ31aとが螺合するとともに、前
記さぐり穴5fの底部にボルト頭部7fが係止されるこ
とで、前記ボルト7に引張の締結力が生じて、前記くさ
び部材5と前記スタッド31の凹部31cとが締結固定
される。
【0030】尚、差し込み孔3d、スタッド基部外周面
31d、凹部31cおよびくさび部部材5の円錐面5c
は、前記締結固定後に前記差し込み孔3dとスタッド基
部外周面31dとの間、および前記凹部31cと前記円
錐面5cとの間で各々静止摩擦状態となるように、各々
表面粗度の調節や表面処理等が施される。
【0031】次に本実施形態にかかるカムフォロアの固
定構造の作用について説明する。
【0032】前記スタッド基部31bが前記従動部材3
の差し込み孔3dに軽圧入で差し込まれた状態では、前
記スタッド基部31bと前記差し込み孔3dとは、若干
の圧着がされているか、若しくはその間にすきまばめ程
度の若干の隙間が存在している。
【0033】前記ボルト7の雄ネジ部7aと前記スタッ
ド31の雌ネジ31aとが螺合し、前記スタッドの凹部
31cに前記くさび部材の円錐面5cが当接して前記ボ
ルト7に引張の締結力が生じると、前記くさび部材5
は、このくさび部材のさぐり穴5fの底部を介して前記
ボルト7から、前記凹部31cに押し付けられる方向に
圧入力を付与される。この圧入力は、前記くさび部材の
円錐面5cのくさび効果により、前記凹部31cの円錐
面に垂直に作用する当接力に変化する。そして、この当
接力の径方向外方に向いた分力により前記凹部31cが
拡径変形するとともに前記スタッド基部31bが拡径
し、差し込み孔3dとスタッド基部31bとが圧着され
る。
【0034】また、前記ボルト7の締結力を更に大きく
することにより、前記当接力が更に大きくなるため前記
スタッド基部31bは更に拡径しようとするが、差し込
み孔3d内周面にて従動部材3に押さえられ、スタッド
基部31bは、従動部材3の前記内周面より径方向内方
に当接力を受ける。すなわち、スタッド基部31bは、
くさび部材5から受ける径方向外方に向いた当接力の分
力と、従動部材3から受ける径方向内方に作用する当接
力によって挾圧固定される。
【0035】つまり、スタッド基部31bは、前記くさ
び部材5と前記従動部材3とで強固に挾圧固定される。
【0036】したがい、スタッド基部31bの外径およ
び差し込み孔3dの内径の嵌め合い公差を、軽圧入の中
間ばめ〜すきまばめの範囲に設定して、スタッド基部3
1bと差し込み孔3dとの間に、若干の隙間が存在する
場合であっても、前記隙間はスタッド基部31bの拡径
変形により吸収され、更にスタッド基部31bが前記く
さび部材5と前記従動部材3とで挾圧固定される。この
ため、スタッド基部31b外径と差し込み孔3d内径と
の嵌め合い公差を所定のしまりばめの範囲に高精度に管
理しなくとも、カムフォロア1を強固に取り付けること
が可能となる。
【0037】また、従動部材3には、セットボルト取り
付け用の雌ネジ孔が必要でないため、断面欠損による強
度低下を招くことがなく、従動部材3の薄肉化等の小型
化が図れる。
【0038】更には、前記ボルト頭部7fはくさび部材
5に設けられたざぐり穴5f内に概ね収納され、前記く
さび部材5も差し込み孔3dおよびスタッド31内に収
納されるため、取り付けスペースを小さくすることがで
きる。
【0039】図2は第1実施形態の変形例を示す断面図
である。ここで、本変形例の全体的な概略構成は前述の
第1実施形態で示した図1の構成とほぼ同じであり、よ
って同一の部材には同一の符号を付して、その相違点に
ついてのみ説明する。
【0040】図2に示すように、基本的に本変形例は、
ボルトの挿通方向およびその螺合する部材が異なる点で
前記第1実施形態と相違する。
【0041】スタッド31には、その軸芯を中心とする
前記スタッド31を挿通するボルト7の挿通孔31g
が、このボルト7との間に隙間を有して設けられ、その
スタッド31の差し込み方向後方の端部の端面には、そ
の挿通孔31gよりも大径なボルト頭部7fが収納され
るざぐり穴31fが設けられる。
【0042】また、前記スタッド31の差し込み方向前
方の端部には、差し込み孔3dに差し込まれるスタッド
基部31bが設けられている。このスタッド基部31b
の端面には、前記スタッド31軸芯を中心として、円錐
面を有する凹部31cが形成されている。この凹部31
cには、その円錐面に当接する、裁頭円錐状のくさび部
材5が圧入される。このくさび部材の円錐面5cのテー
パー角度は、前記凹部31cの円錐面のテーパー角度と
一致して設けられ、また、その裁頭面5eは、常時、前
記凹部の底部31eとは接触せず、その間に隙間を有す
るように設定される。更に、このくさび部材5には、こ
のくさび部材5中心とその中心が一致するように雌ネジ
5hが設けられている。そして、前記挿通孔31gに挿
通されたボルト7の先端部に形成された雄ネジ部7aと
前記くさび部材5の雌ネジ5hとが螺合するとともに、
前記さぐり穴31fの底部にボルト頭部7fが係止され
ることで、前記ボルト7に引張の締結力が生じて、前記
くさび部材5と前記スタッド31の凹部31cとが締結
固定される。
【0043】尚、前記ざぐり穴31fの深さは、図3に
示すように深く設定しても良く、設計段階で自在に設定
可能である。
【0044】また、本変形例の作用は前述した第1実施
形態と同じであるため、その説明を省略する。
【0045】図4は本発明に係るカムフォロアの固定構
造の第2実施形態を示す断面図である。ここで、図4に
示すように、基本的に本第2実施形態は、第1実施形態
に追加して、スタッド基部31bの差し込み方向の後縁
に位置させて径方向外方に突出して従動部材3に当接す
る段部31kを形成したものであり、大半の構成は第1
実施形態と同様のため、同一の部材には同一の符号を付
して、その相違点についてのみ説明する。
【0046】本実施形態のカムフォロアの固定構造は、
カム機構の従動部材3に貫通形成した差し込み孔3dに
カムフォロアのスタッド基部31bを差し込んで固定す
るカムフォロア1の固定構造において、前記スタッド基
部31bの端面に凹設され、同面がスタッド軸芯を中心
とする円錐面に形成された凹部31cと、該凹部31c
に圧入され該凹部31cを拡径変形させることで、前記
スタッド基部31bを前記従動部材3とで挾圧固定す
る、裁頭円錐形状部を有するくさび部材5と、このくさ
び部材5とスタッド31とを締結してくさび部材5を凹
部31cに圧入固定するネジ部材7とを備えて、前記ス
タッド基部31bの差し込み方向の後縁に位置させて、
径方向外方に突出して従動部材3に当接する段部31k
を一体に形成して構成される。
【0047】前記段部31kは、その形状は断面矩形形
状で、前記スタッド31の外周面の全周に亘り一体的に
設けられて鍔状の外観を呈する。そして、この段部31
kの従動部材側の端面31mが従動部材3と当接するこ
とにより、スタッド31と従動部材3との軸方向の位置
決め、すなわちカムフォロア1と従動部材3との位置決
めがなされる。また、この段部31kは、そのもう一方
の端面31nに前述したニードル21の端面が当接する
ことで、前記ニードル21のスラスト方向の位置ズレ防
止機能も奏する。
【0048】前記段部31kは外輪11の端部により包
囲されているが、この段部31kの外径は前記外輪11
端部の内径よりも小さく設定され、その間に隙間が設け
られている。この隙間は、許容値以下のラジアル荷重が
カムフォロア1に作用しても、外輪11の内周面11p
と段部31kの外周面31pとは当接しないが、許容値
以上のラジアル荷重が作用した場合には、前記外輪11
端部の内周面11pと段部31kの外周面31pとが当
接するように設定される。これは、外輪11およびニー
ドル21およびスタッド31の前記軌道面である転がり
接触部に、許容値以上の負荷が作用しないようにして、
前記転がり接触部に精度上無視できない圧痕等の永久変
形が生じることを防止するフェールセーフ機構である。
【0049】次に本実施形態にかかるカムフォロアの固
定構造の作用について説明する。
【0050】図5は本第2実施形態のカムフォロアにラ
ジアル荷重が作用した場合に生じる荷重を示す断面図で
ある。ここで、図5に示す矢印はその部位に作用する荷
重を示し、白抜きの矢印はカムフォロア1に作用する荷
重、黒塗りの矢印は従動部材3に作用する荷重を各々示
す。
【0051】カムフォロア1の外輪11の中心にラジア
ル荷重Fr(以降、Frと略記)が作用すると、このラ
ジアル荷重Frに起因して、前記カムフォロア1を前記
ラジアル荷重Fr方向に傾倒するモーメントM(以降、
Mと略記)が作用する。このモーメントMに抗して、ス
タッド31には、差し込み孔3dの差し込み方向後縁B
から前記Frと逆向きの荷重Fr’(白抜き矢印)(以
降、Fr’と略記)および、差し込み孔3dの、スタッ
ド基部31bの差し込み方向前縁との当接部CからFr
と同じ向きの荷重Fr”(白抜き矢印)(以降、Fr”
と略記)が作用する。
【0052】しかし、この時、従動部材3に段部31k
が当接して、当接力Ftがスタッド軸方向に作用するこ
とで、カムフォロア1の傾倒を受けて前記Mに抗するた
め、前記Fr’(白抜き矢印)が著く軽減され、前記F
r’の反力である前記差し込み孔3dの差し込み方向後
縁に作用する圧縮力Fr’(黒塗り矢印)も著く軽減さ
れる。つまり、スタッド31の倒れを前記段部31kで
も支持することができるため、前記差し込み孔後縁Bに
過大な圧縮力が作用することを防止できる。
【0053】したがい、差し込み孔3dの差し込み方向
後縁Bの角が丸められダレを生じることがなく、よって
従動部材3の差し込み孔3dとスタッド基部31bとの
軸方向の接触長が保たれ、取り付け剛性を維持すること
ができる。
【0054】また、前記段部31kに従動部材3が当接
することで、前記カムフォロア1と前記従動部材3との
スタッド軸方向の位置決めができるようになり、取り付
け作業性を容易となしつつ、取り付け精度の向上が図れ
る。
【0055】図6は第2実施形態の変形例を示す断面図
である。ここで、本変形例の全体的な概略構成は前述の
第2実施形態で示した図4の構成とほぼ同じであり、よ
って同一の部材には同一の符号を付して、その相違点に
ついてのみ説明する。
【0056】図6に示すように、基本的に本変形例は、
スタッド基部31bが従動部材3の差し込み孔3dから
突出しない程度に長く設定されて、かつボルト頭部7f
が完全に前記スタッド基部31b内に埋設されている点
で前記第2実施形態と相違する。
【0057】そして、上記のようにスタッド基部31b
を長くしているので、この円筒部においても前述したカ
ムフォロア1の傾倒を受けることができて、傾倒防止作
用が向上しているとともに、カムフォロア1を取り付け
る際の位置決め時の傾きも小さくでき取り付け精度の更
なる向上が図れる。
【0058】また、ボルト7fが完全に前記スタッド基
部31b内に埋設されて、前記差し込み孔3dに完全に
収まっているので、従動部材3の近隣に位置する構造物
との干渉を可及的に防止することができる。
【0059】図7も第2実施形態の変形例を示す断面図
である。ここで、本変形例の全体的な概略構成も前述の
第2実施形態で示した図4の構成とほぼ同じであり、よ
って同一の部材には同一の符号を付して、その相違点に
ついてのみ説明する。
【0060】図7に示すように、基本的に本変形例は、
スタッド31の端部が二段の階段状段部になっていない
点で図4に示す第2実施形態と相違する。すなわち、図
4における一段目の段部31tがなく、二段目の段部3
1uのみがスタッド31端部の外周に環状に突出して形
成されている。そして、この段部31uの端面31zに
ニードル21および外輪11の端面が対向しており、こ
の端面31zによって前記ニードル21および外輪11
のスラスト方向の位置ズレ防止がなされる。
【0061】また、一段目の段部がない分、段部31k
の軸方向厚みを大きくすることができる。
【0062】図8は第2実施形態の変形例を示す断面図
である。ここで、本変形例の全体的な概略構成は前述の
第2実施形態で示した図4の構成とほぼ同じであり、よ
って同一の部材には同一の符号を付して、その相違点に
ついてのみ説明する。
【0063】図8に示すように、基本的に本変形例は、
段部の形状が異なること、および前記段部と従動部材3
との間に、カラー17を介装している点で図4に示す第
2実施形態と相違する。
【0064】本実施形態の段部31k’は、前記スタッ
ドの軌道面31qの外径より前記スタッド基部31bの
外径を小さくして、スタッドの軌道面31qとスタッド
基部31bとの境界の全周に亘り段差を形成して設けら
れる。そして、この段部31k’と従動部材3との間に
は、スタッド基部31bが挿通される孔を中央部に有す
る円環板状のカラー17が介装され、このカラー17を
介して前記段部31k’と従動部材3とは間接的に当接
している。このカラー17は、ニードル21のスラスト
方向の位置ズレ防止機能を有するとともに、前記段部3
1k’と組み合わされてカムフォロア1と従動部材3と
の位置決めとしても作用する。
【0065】前記外輪11の従動部材3と対向する端面
11zには、前記カラー17が収納される円形の凹部1
1mが設けられ、この凹部11mの内周面と前記カラー
17の外周面との間には隙間が設けられる。この隙間
が、許容値以下のラジアル荷重では前記カラー17と凹
部11mの内周面とが当接せず、許容値以上では当接す
るように設定されるのは、前述した段部31kの場合と
同様である。
【0066】次に本変形例の作用について説明する。
【0067】カムフォロア1の外輪11の中心にラジア
ル荷重Fr(白抜き矢印)が作用すると、このラジアル
荷重Frに起因して、前記カムフォロア1を前記ラジア
ル荷重Fr方向に傾倒するモーメントM(白抜き矢印)
が作用する。このモーメントMに抗して、スタッド31
には、差し込み孔3dの差し込み方向後縁Bから前記F
rと逆向きの荷重Fr’(白抜き矢印)および、差し込
み孔3dの、スタッド基部31bの差し込み方向前縁と
の当接部CからFrと同じ向きの荷重Fr”(白抜き矢
印)が作用する。
【0068】しかし、この時、段部31k’が、カラー
17を介して、従動部材3に当接して、当接力Ftがス
タッド軸方向に作用することで、このFtがカムフォロ
ア1の傾倒を受けて前記Mに抗するため、前記Fr’
(白抜き矢印)が著く軽減され、前記Fr’の反力であ
る前記差し込み孔3dの差し込み方向後縁に作用する圧
縮力Fr’(黒塗り矢印)も著く軽減される。したが
い、差し込み孔3dの差し込み方向後縁Bの角が丸めら
れダレを生じることなく、よって従動部材3の差し込み
孔3dとスタッド基部31bとの軸方向の接触長が保た
れ、取り付け剛性を維持することができる。
【0069】また、前記従動部材3のダレを軽減するに
は、前記当接力Ftを従動部材側で大きな面積で受け
て、その当接応力を小さくすることも有効である。通
常、大きな面積で受けるには、前記段部31k’の段差
を大きくする、すなわち軌道面31qとスタッド基部3
1bの外径差を大きくする必要がある。一般には軌道面
31qの外径が決まっているため、スタッド基部31b
の外径を小さくせざるを得ず、スタッド基部31bでの
曲げ剛性が低下して、倒れ防止効果が低下してしまう。
【0070】しかしながら、本変形例によれば、前記段
差が小さくてもカラーを介することによって、従動部材
3においてはFtを大きな面積で受けるように受圧面積
を拡大することができる。したがい、スタッド基部31
bの外径を小さくすることなく倒れ防止効果を維持しつ
つダレを軽減することができる。
【0071】更には、本変形例の場合は、前述したよう
に、スタッド31と独立した部材である前記カラー17
がニードル21の位置ズレ防止の保持機能を有するた
め、スタッドの軌道面31qの外径を大きくする等、ス
タッド軌道面31qの外径を自由に設定することがで
き、カムフォロア設計の自由度が増す。
【0072】図9は本発明に係るカムフォロアの固定構
造の第3実施形態を示す断面図である。ここで、図9に
示すように、基本的に本第3実施形態は、第2実施形態
に追加して、くさび部材5とスタッド基部31bとを締
結させた状態で、従動部材3と当接する係止部5tを前
記くさび部材5の大径側に設けたものであり、大半の構
成は第2実施形態と同様のため、同一の部材には同一の
符号を付して、その相違点についてのみ説明する。
【0073】本実施形態のカムフォロアの固定構造は、
カム機構の従動部材3に貫通形成した差し込み孔3dに
カムフォロアのスタッド基部31bを差し込んで固定す
るカムフォロア1の固定構造において、前記スタッド基
部31bの端面に凹設され、同面がスタッド軸芯を中心
とする円錐面に形成された凹部31cと、該凹部31c
に圧入され該凹部31cを拡径変形させることで、前記
スタッド基部31bを前記従動部材3とで挾圧固定す
る、裁頭円錐形状部を有するくさび部材5と、このくさ
び部材5とスタッド31とを締結してくさび部材5を凹
部31cに圧入固定するネジ部材7とを備えて、前記ス
タッド基部31bの差し込み方向の後縁に位置させて、
径方向外方に突出して従動部材3に当接する段部31k
を一体に形成されるとともに、前記くさび部材5の大径
側に、該くさび部材5とスタッド基部31bとを締結さ
せた状態で、前記従動部材3に当接する係止部5tとを
設けて構成される。
【0074】図9に示すように、スタッド基部31bの
差し込み方向の後縁には、第2実施形態と同様に、径方
向外方に突出して従動部材3に当接する段部31kが形
成されている。
【0075】前記スタッド基部31bの端面には、前記
実施形態1と同様に、凹部31cと雌ネジ31aが形成
され、この凹部31cにはくさび部材5が圧入される。
【0076】このくさび部材5の大径側には、このくさ
び部材5と前記凹部31cとを締結固定させた状態で、
前記段部31kとで前記従動部材3を挟み込む、径方向
外方に突出した環状の係止部5tが一体に形成されてい
る。
【0077】更に、このくさび部材5には、第1実施形
態と同様に、ボルト7の挿通孔5gが設けられるととも
に、ボルト頭部7fが収納されるざぐり穴5fが前記く
さび部材5の大径側に設けられる。そして、この挿通孔
5gに挿通されたボルト7の先端部に形成された雄ネジ
部7aと前記スタッドの凹部31cの雌ネジ31aとが
螺合するとともに、前記さぐり穴5fの底部とボルト頭
部7fとが係止されることで、前記くさび部材5と前記
スタッド31の凹部31cとが締結固定される。
【0078】次に本実施形態にかかるカムフォロアの固
定構造の作用について説明する。
【0079】前記スタッド基部31bが前記従動部材3
の差し込み孔3dに軽圧入で差し込まれた状態では、前
記スタッド基部31bと前記差し込み孔3dとは、若干
の圧着がされているか、若しくはその間にすきまばめ程
度の若干の隙間が存在している。また、スタッド31の
段部31kと従動部材3は当接しているが、くさび部材
5の係止部5tと従動部材3との間には隙間が存在し、
前記係止部5tと従動部材3とは当接していない。
【0080】前記ボルト7の雄ネジ部7aと前記スタッ
ド31の雌ネジ31aとが螺合し、前記スタッドの凹部
31cに前記くさび部材の円錐面5cが当接して前記ボ
ルト7に引張の締結力が生じると、前記くさび部材5
は、そのさぐり穴5fの底部を介して前記ボルト7か
ら、前記凹部31cに押し付けられる方向に圧入力を付
与され、前記係止部5tと従動部材3との間の隙間は徐
々に小さくなる。
【0081】一方、この圧入力は、前記くさび部材の円
錐面5cのくさび効果により、前記凹部の円錐面31c
に垂直に作用する当接力に変化する。そして、この当接
力の径方向外方に向いた分力により、前記凹部31cが
拡径変形するとともに前記スタッド基部31bが拡径
し、差し込み孔3dと前記スタッド基部31bとが圧着
される。
【0082】そして、前記ボルト7の締結力を更に大き
くすることにより、前記実施形態1と同様に、スタッド
基部31bが前記くさび部材5と前記従動部材3とで挾
圧固定される。これに若干後行して、前記係止部5tと
従動部材3との間の隙間もなくなり、前記スタッド31
の段部31kと前記くさび部材5の係止部5tとで従動
部材3は挾圧固定される。
【0083】したがい、スタッド基部31bと差し込み
孔3dとの嵌め合いは、強固なしまりばめにせずとも、
前記くさび部材5と前記従動部材3とでスタッド基部3
1bを挾圧固定することに加えて、前記段部31kと前
記係止部5tとで従動部材3を挾圧固定することができ
るため、非常に強固にカムフォロアを固定することがで
きる。
【0084】また、差し込み方向と逆方向の引き抜き力
がカムフォロア1に作用しても、前記くさび部材5の係
止部5tと従動部材3とが係止されているため、この係
止部5tにて前記引き抜き力に対抗して、カムフォロア
1の抜け落ちを防止できる。
【0085】図10は第3実施形態の変形例を示す断面
図である。ここで、本変形例の全体的な概略構成は前述
の第2実施形態で示した図9の構成とほぼ同じであり、
よって同一の部材には同一の符号を付して、その相違点
についてのみ説明する。
【0086】図10に示すように、基本的に本変形例
は、くさび部材5の係止部の形状および、これと係止し
当接する従動部材の形状が異なる点で前記第3実施形態
と相違する。
【0087】本変形例の係止部5vは、前記くさび部材
5の大径側に設けられ、前記差し込み方向前方に進むに
従いその外径が大径となる円錐面5wからなる。また、
前記従動部材3の取り付け孔3dには、前記くさび部材
5と前記円錐面5wにて係合するように、前記差し込み
孔3dの差し込み方向前方に設けられるとともに、差し
込み方向前方に進むに従い内径が大径となる断面テーパ
ー状孔3wが設けられている。前記係止部5vの円錐面
5wのテーパー角度と前記断面テーパー状孔3wのテー
パー角度とは一致するように設けられる。
【0088】尚、本変形例の場合は、前記断面テーパー
状孔3wのテーパー角度と前記凹部31cのテーパー角
度とを同じに設定しているが、必ずしも同じでなくても
良い。
【0089】次に本変形例の作用について説明する。
【0090】前記スタッド基部31bが前記従動部材3
の差し込み孔3dに軽圧入で差し込まれた状態では、前
記スタッド基部31bと前記差し込み孔3dとは、若干
の圧着がされているか、若しくはその間にすきまばめ程
度の若干の隙間が存在している。また、スタッド31の
段部31kと従動部材3は当接しているが、くさび部材
5の係止部5vと従動部材3との間には隙間が存在し、
前記係止部5vと従動部材3とは当接していない。
【0091】前記ボルト7の雄ネジ部7aと前記スタッ
ド31の雌ネジ31aとが螺合し、前記スタッドの凹部
31cに前記くさび部材の裁頭円錐面5cが当接して前
記ボルト7に引張の締結力が生じると、前記くさび部材
5は、前記くさび部材のさぐり穴5fの底部を介して前
記ボルト7から、前記凹部31cに押し付けられる方向
に圧入力を付与され、前記係止部5vと従動部材3との
間の隙間は徐々に小さくなる。
【0092】一方、この圧入力は、前記くさび部材の円
錐面5cのくさび効果により、前記凹部の円錐面31c
に垂直に作用する当接力に変化し、この当接力の径方向
外方に向いた分力により前記凹部31cが拡径変形する
とともに前記スタッド基部31bが拡径し、差し込み孔
3dと前記スタッド基部31bとの隙間は吸収される一
方、この圧入力は、前記くさび部材の円錐面5cのくさ
び効果により、前記凹部の円錐面31cに垂直に作用す
る当接力に変化する。そして、この当接力の径方向外方
に向いた分力により、前記凹部31cが拡径変形すると
ともに前記スタッド基部31bが拡径し、差し込み孔3
dと前記スタッド基部31bとは圧着される。
【0093】そして、前記ボルト7の締結力を更に大き
くすることにより、前記実施形態1と同様に、スタッド
基部31bが前記くさび部材5と前記従動部材3とで挾
圧固定される。これに若干後行して、前記係止部5vと
従動部材3との間の隙間もなくなり、前記係止部5vの
円錐面5wと前記従動部材3の断面テーパー状孔3wと
は、面接触状態で係合し、前記スタッド31の段部31
kと前記くさび部材5の係止部5vとで従動部材3は挾
圧固定される。
【0094】すなわち、前記くさび部材5と前記従動部
材3とでスタッド基部31bを挾圧固定することに加え
て、前記段部31kと前記係止部5vとで従動部材3を
挾圧固定するため、非常に強固にカムフォロア1を固定
することができる。
【0095】また、本変形例は、係止部5vが従動部材
3内に収納されるため、係止部5vが従動部材3の平面
から突出することなく面一にすることができ、見た目に
好ましい外観にすることができるとともに、従動部材3
に隣接する構造物との干渉を完全に防止することができ
る。
【0096】図11は第3実施形態の変形例を示す断面
図である。ここで、本変形例の全体的な概略構成は前述
の第3実施形態で示した図9の構成とほぼ同じであり、
よって同一の部材には同一の符号を付して、その相違点
についてのみ説明する。
【0097】図11に示すように、基本的に本変形例
は、くさび部材5とスタッド31とを複数のボルトで締
結固定する点で前記第3実施形態と相違する。
【0098】本変形例のくさび部材5には、このくさび
部材5の中心軸に対して各々が互いに均等な位置関係と
なるように、このくさび部材5を挿通するボルト7の挿
通孔5gが複数設けられる。例えば、前記複数の挿通孔
5gは、前記くさび部材5の中心軸からの距離が等し
く、かつ前記距離を半径とする円周上に等間隔に配設さ
れる。また、前記くさび部材5には、この挿通孔5gよ
りも大径なボルト頭部7fが収納されるざぐり穴5fが
くさび部材5の大径側に設けられる。
【0099】そして、この複数の挿通孔5gに挿通され
たボルト7の先端部に形成された雄ネジ部7aと、前記
した複数の挿通孔5gに対応して凹部31cに設けられ
た複数の雌ネジ31aとが螺合されて、くさび部材5と
前記スタッド31の凹部31cとが締結固定される。
【0100】このように複数のボルト7で締結している
ので、大きな締結力を付与することができ、より強固に
カムフォロア1を固定することが可能となる。また、当
然のことながら、この複数のボルトによる締結は前述し
た各実施形態にも適用し得る。
【0101】以上、本発明の実施形態およびその代表的
な変形例について説明したが、本発明は、かかる実施形
態および変形例に限定されるものではなく、その要旨を
逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0102】例えば、本第1実施形態では、ボルト7
(ネジ部材)とくさび部材5を別部品としたが、くさび
部材の裁頭面上に雄ネジ部のボルト部を突出して一体に
形成したくさび部材を用いても良い。この場合、前記く
さび部材の大径側の端部には、前記雄ネジ部をスタッド
31の雌ネジ31aと螺合させる際の締め付けトルクを
付与する係止部を設けることは言うまでもない。
【0103】また、前記雄ネジ部を前記くさび部材の円
錐面に形成するとともに、前記スタッド31の雌ネジを
凹部の円錐面に形成して、前記雄ネジ部と雌ネジを螺合
させて前記くさび部材とスタッドを締結固定させても同
様の作用・効果を奏する。
【0104】更には、前記くさび部材5を裁頭円錐形状
としたが、裁頭円錐形状を有する形状であればこれに限
るものではなく、例えば、くさび部材の大径側が円柱と
なっていても良い。
【0105】本第2実施形態では、前記段部31kを、
前記スタッド31の外周面の全周に亘り設けたが、前記
ラジアル荷重の方向が前記スタッドに対して一定であれ
ば、その方向のみ円周方向の一部分に倒れ防止用の段付
部を設ければ良く、全周に亘り設ける必要はない。
【0106】また、前記段部31kの断面形状について
は矩形形状としたが、従動部材3と当接して、カムフォ
ロア1の傾倒を支持できればこれに限るものではない。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、本請求項1に示す
カムフォロアの固定構造によれば、くさび部材とスタッ
ド基部の凹部とを締結して圧入固定するネジ部材の締結
力により、スタッド基部の凹部に前記くさび部材が圧入
されるにつれて、くさび効果によりくさび部材から前記
凹部の円錐面に垂直に当接力が作用し、この当接力の径
方向外方に向いた分力により前記凹部が拡径変形すると
ともに前記スタッド基部の外径が拡径するようになって
いるので、スタッド基部と差し込み孔の嵌め合い公差を
高精度なしまりばめに設定しなくても、両者間の嵌め合
い時の隙間は、スタッド基部の拡径変形により吸収さ
れ、スタッド基部は、前記くさび部材と前記従動部材と
で挾圧固定される。
【0108】したがい、前記した高精度な嵌め合い公差
は必要なく、カムフォロアの製作工数、取り付け作業工
数の大幅な削減が可能となる。また、従動部材には、セ
ットボルト取り付け用の雌ネジ孔が必要でないため、断
面欠損による強度低下を招くことがなく、従動部材の小
型化が図れる。更には、前記くさび部材およびネジ部材
を、概ね差し込み孔とスタッド内に収納できるため、取
り付けスペースを小さく抑えることができる。
【0109】本請求項2に示すカムフォロアの固定構造
によれば、請求項1に加えて、スタッド基部の差し込み
方向の後縁に位置させて径方向外方に突出して従動部材
に当接する段部を一体に形成したので、カムフォロアに
ラジアル荷重が作用して、前記カムフォロアを傾倒する
モーメントが作用しても、前記段部が従動部材に当接す
ることでカムフォロアの傾倒を受けて前記モーメントに
抗するため、前記差し込み孔の差し込み方向後縁に過大
な圧縮力が作用することを防止できる。
【0110】したがい、差し込み孔の差し込み方向後縁
の角が丸められダレを生じることもなく、カムフォロア
の取り付け剛性を維持することができる。また、前記段
部に従動部材が当接することで、前記カムフォロアと前
記従動部材とのスタッド軸方向の位置決めもできるよう
になるため、取り付け精度が向上する。
【0111】本請求項3に示すカムフォロアの固定構造
によれば、請求項2に加えて、前記くさび部材の大径側
に、このくさび部材とスタッド基部とを締結させた状態
で、前記従動部材に当接する係止部を設けた構成とした
ので、前記請求項1記載の、スタッド基部が前記くさび
部材と前記従動部材とで挾圧固定されることに追加し
て、前記スタッドの段部と前記くさび部材の係止部とで
前記従動部材を挟み込み固定することができるので、非
常に強固にカムフォロアを固定することができる。
【0112】また、差し込み方向と逆方向の引き抜き力
がカムフォロアに作用しても、前記くさび部材の係止部
と従動部材とが当接し係止されているため、この係止部
にて前記引き抜き力に対抗して、カムフォロアの抜け落
ちを防止できる。
【0113】本請求項4に示すカムフォロアの固定構造
によれば、請求項1から請求項3に加えて、前記ネジ部
材を複数備えたので、前記スタッド基部の凹部に前記く
さび部材をより強固に締結固定でき、前記くさび部材と
従動部材とで前記スタッド基部を更に強固に挾圧できる
ため、より強固にカムフォロアを固定することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカムフォロアの固定構造の第1実
施形態を示す断面図である。
【図2】第1実施形態の変形例を示す断面図である。
【図3】第1実施形態の変形例を示す断面図である。
【図4】本発明に係るカムフォロアの固定構造の第2実
施形態を示す断面図である。
【図5】第2実施形態の作用を説明するための作用荷重
分布を示す断面図である。
【図6】第2実施形態の変形例を示す断面図である。
【図7】第2実施形態の変形例を示す断面図である。
【図8】第2実施形態の変形例を示す断面図である。
【図9】本発明に係るカムフォロアの固定構造の第3実
施形態を示す断面図である。
【図10】第3実施形態の変形例を示す断面図である。
【図11】第3実施形態の変形例を示す断面図である。
【図12】従来のカムフォロアの固定構造を示す断面図
である。
【図13】従来のカムフォロアの固定構造を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 カムフォロア 31 スタッド 31a 雌ネジ 31b スタッド基部 31c 凹部 31k 段部 3 従動部材 3d 差し込み孔 5 くさび部材 5t 係止部 7 ボルト(ネジ部材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カム機構の従動部材に貫通形成した差し
    込み孔にカムフォロアのスタッド基部を差し込んで固定
    するカムフォロアの固定構造において、前記スタッド基
    部の端面に凹設され、同面がスタッド軸芯を中心とする
    円錐面に形成された凹部と、該凹部に圧入され該凹部を
    拡径変形させることで、前記スタッド基部を前記従動部
    材とで挾圧固定する、裁頭円錐形状部を有するくさび部
    材と、このくさび部材とスタッドとを締結してくさび部
    材を凹部に圧入固定するネジ部材とを備えたことを特徴
    とするカムフォロアの固定構造。
  2. 【請求項2】 前記スタッドにおけるスタッド基部の差
    し込み方向の後縁に位置させて、径方向外方に突出して
    従動部材に当接する段部を一体に形成したことを特徴と
    する請求項1記載のカムフォロアの固定構造。
  3. 【請求項3】 前記くさび部材の大径側に、該くさび部
    材とスタッド基部とを締結させた状態で、前記従動部材
    に当接する係止部を設けたことを特徴とする請求項2記
    載のカムフォロアの固定構造。
  4. 【請求項4】 前記ネジ部材を複数備えたことを特徴と
    する請求項1若しくは請求項2または請求項3記載のカ
    ムフォロアの固定構造。
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