JP2000345792A - 角形シールド掘進機 - Google Patents

角形シールド掘進機

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JP2000345792A
JP2000345792A JP15943399A JP15943399A JP2000345792A JP 2000345792 A JP2000345792 A JP 2000345792A JP 15943399 A JP15943399 A JP 15943399A JP 15943399 A JP15943399 A JP 15943399A JP 2000345792 A JP2000345792 A JP 2000345792A
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JP
Japan
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cutter head
main cutter
main
sub
circle
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Withdrawn
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JP15943399A
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English (en)
Inventor
Minoru Odaka
稔 小高
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Publication date
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】角形断面のトンネルを掘削する際、最適な設計
を容易に行なえるようにする。 【解決手段】円形断面を掘るメインカッタヘッド53
と、その背面に設けられ、メインカッタヘッドの回転中
心Fの周りを公転しながら逆方向に2倍の角速度で自転
してメインカッタヘッドの掘残しを掘削する凸レンズ状
のサブカッタヘッド54とを有するシールド掘進機。サ
ブカッタヘッドを、一方の側の掘削面57がメインカッ
タヘッドの最外端が描く円Bにメインカッタヘッドが1
80°回転する毎に一致し、他方の側の掘削面58が9
0°の位相差をもってメインカッタヘッドが180°回
転する毎に円Bに一致するように形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下水道、自動車
道、鉄道、共同溝、地下河川などの地下トンネル構築、
或いは、地下鉄駅、地下駐車場、地下貯蔵施設などの地
下大空間構築に適用するための角形シールド掘進機に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】わが国の地盤は、いろいろな地層が入り
交じっており、地下トンネルの構築に困難を伴うことが
多かったが、円形シールド掘進機及び掘削技術の進歩に
より、技術的にほぼ解決された。
【0003】しかしながら、地下空間の効率的利用を考
えた時、円形断面以外の形状が求められる場合がでてき
た。特に、角形断面は、その代表的な例であり、これに
対応すべく、さまざまな角形シールド掘進機が開発さ
れ、実用に供されるようになった。これらのシールド掘
進機は、それぞれ、掘削機構に特徴を持ち、機種の統一
は不可能であるが、更なる改善と発展が期待されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、数多くの実
績と、技術的に完成状態にある円形シールド掘進機の特
徴を取り込んだメインカッターヘッドによって掘削した
円形断面の外側に残した四隅の三角状断面部分をメイン
カッターヘッドに取り付けた凸レンズ形断面形状のサブ
カッターヘッドにより掘削しようとした場合において、
掘削すべき四角形断面に対応するサブカッターヘッドの
形状、寸法及び取り付け位置を明らかにし、最適な設計
を容易に行なえるようにしたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の要望に応えるた
め、本発明の一つは、進行方向に対して直角方向に回転
して円形断面を掘削するメインカッターヘッドと、該メ
インカッターヘッドの背面に設けられ、メインカッター
ヘッドの回転中心Fの周りを公転しながらメインカッタ
ーヘッドの回転方向と反対方向に2倍の角速度で自転し
てメインカッターヘッドの掘削残しを補正掘削する凸レ
ンズ状のサブカッターヘッドを有する角形シールド掘進
機であって、前記サブカッターヘッドを、その一方の側
の掘削面がメインカッターヘッドの最外端が描く円Bに
メインカッターヘッドが180°回転するごとに一致
し、他方の側の掘削面が90°の位相差をもってメイン
カッターヘッドが180°回転するごとに上記の円Bに
一致するように形成して成る角形シールド掘進機であ
る。
【0006】上記のサブカッターヘッドを用いれば、メ
インカッターヘッドが残した四隅の部分Dをサブカッタ
ーヘッドが補正掘削し、四隅に丸みを持ち、かつ、一辺
の長さがaの正方形状断面の地下トンネルを掘削でき
る。
【0007】また、本発明の他の一つは、進行方向に対
して直角方向に回転して円形断面を掘削するメインカッ
ターヘッドと、該メインカッターヘッドの背面に設けら
れ、メインカッターヘッドの回転中心Fの周りを公転し
ながらメインカッターヘッドの回転方向と反対方向に2
倍の角速度で自転してメインカッターヘッドの掘削残し
を補正掘削する凸レンズ状のサブカッターヘッドを有す
る角形シールド掘進機であって、前記サブカッターヘッ
ドを、その一方の側の掘削面がメインカッターヘッドの
最外端から更に所定の長さだけ外側に離れた部位が描く
円B1 にメインカッターヘッドが180°回転するごと
に一致し、他方の側の掘削面が90°の位相差をもって
メインカッターヘッドが180°回転するごとに上記の
円B1 に一致するように形成して成る角形シールド掘進
機である。
【0008】このサブカッターヘッドは、基本形状のサ
ブカッターヘッドにオーバーカッター又はコピカッター
を装備した場合に相当し、四隅に丸みを持ち、かつ、一
辺の長さがa+i1 の正方形状断面の地下トンネルを掘
削できる。
【0009】また、本発明の更に他の一つは、進行方向
に対して直角方向に回転して円形断面を掘削するメイン
カッターヘッドと、該メインカッターヘッドの背面に設
けられ、メインカッターヘッドの回転中心Fの周りを公
転しながらメインカッターヘッドの回転方向と反対方向
に2倍の角速度で自転してメインカッターヘッドの掘削
残しを補正掘削する凸レンズ状のサブカッターヘッドを
有する角形シールド掘進機であって、前記サブカッター
ヘッドを、その長さ方向がメインカッターヘッドの回転
中心に対して直交するように配すると共に、その回転中
心G2 を通る最大幅上に位置する一方の側の掘削部がメ
インカッターヘッドの最外端Hから更に所定の長さだけ
外側に離れた位置H2 に一致し、かつ、同側の掘削部が
メインカッターヘッドの最外側Hから更に同じ長さだけ
離れた部位が描く円B2 より小さく、該サブカッターヘ
ッドの回転中心G2 に対して前記所定の長さだけ離れた
部位が描く円B’2 より大きな円B”2 の一部と一致
し、他方の側のカッタービットの配列が90°の位相差
をもって上記と同じ状態になるように形成して成る角形
シールド掘進機である。このサブカッターヘッドを用い
れば、大きなキャンバー量を持つ地下トンネルを掘削で
きる。
【0010】更に、本発明の一つは、進行方向に対して
直角方向に回転して円形断面を掘削するメインカッター
ヘッドと、該メインカッターヘッドの背面に設けられ、
メインカッターヘッドの回転中心Fの周りを公転しなが
らメインカッターヘッドの回転方向と反対方向に2倍の
角速度で自転してメインカッターヘッドの掘削残しを補
正掘削する凸レンズ状のサブカッターヘッドを有する角
形シールド掘進機であって、前記サブカッターヘッド
を、その一方の側の掘削部がメインカッターヘッドの最
外端Hから更に所定の長さだけ外側に離れた部位H3
描く円B1 にメインカッタヘッドが180°回転するご
とに一致し、他方の側の掘削面が90°の位相差をもっ
てメインカッタヘメッドの最先端Hが描く円Bにメイン
カッタヘッドが180°回転するごとに一致するように
形成してなる角形シールド掘進機である。
【0011】上記のサブカッターヘッドを用いれば、メ
インカッターヘッドが残した掘削残余部をサブカッター
ヘッドが補正掘削し、四隅に丸みを持つ長方形状断面の
地下トンネルを掘削できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参酌しながら本発明
の実施の形態について説明する。 (イ) なお、この実施の形態では、一辺の長さがa
で、かつ、四隅に丸みを持つ正方形状断面A’の地下ト
ンネルを掘削する土圧式の角形シールド掘進機について
説明する。
【0013】図2に示すように、角形シールド掘進機5
1は、筒状の本体52の前方にメインカッターヘッド5
3を備えている。更に、メインカッターヘッド53の背
面に二つのサブカッターヘッド54を備えている。
【0014】図1に示すように、本体52は、一辺の長
さがaで、かつ、四隅に丸みを持つ正方形状の角筒形に
形成されている。また、メインカッターヘッド53は、
その回転中心Fから放射状に配した4本のスポーク55
と、その先端部に取り付けられた円環状のカッターリン
グ56から形成され、カッターリング56の外径は、本
体52の一辺の長さaと同寸法になっている。また、ス
ポーク55の前面には、図示しない多数のカッタービッ
トが取り付けられている。
【0015】サブカッターヘッド54は、凸レンズ状に
形成され、凸状に湾曲した二つの掘削面57及び58
は、いずれも、直径aの円の一部で形成されている。こ
のサブカッターヘッド54には、掘削面57及び58に
沿って多数のカッタービット(図示せず)が設けられて
いる。
【0016】サブカッターヘッド54について、更に詳
しく説明する(図3参照)。サブカッターヘッド54の
長さをb、サブカッターヘッド54の幅をc、メインカ
ッターヘッド53の回転中心Fとサブカッターヘッド5
4の回転中心Gとの間の距離をd、正方形断面Aの頂点
Iと対角線上のサブカッターヘッドの先端I’との間の
距離をeとすると、b,c,dは、それぞれ、次式で表
される。
【0017】即ち、 b=a√2/2−e−√((a√2−e)e) ・・・・・ (1) c=a(1−(√2/2))+e−√((a√2−e)e) ・・・(2) d=a√2/4−(e/2)+√((a√2−e)e)/2 ・・・(3) なお、図3中、符号I,K,M,Oは正方形断面Aの頂
点、I’,K’,M’,O’はサブカッターヘッド54
の先端、H,J,L,Nは正方形断面Aと円形断面Bの
接点を示している。
【0018】若し、e=0とすれば、サブカッターヘッ
ド54による掘削残りPは、ゼロになり、完全な正方形
断面Aが掘削できることになるが、実際には、メインカ
ッターヘッド53の回転中心Fを共有するシャフト59
が設置されているため、サブカッターヘッド54の先端
がシャフト59に当たって回転不能になる。
【0019】従って、サブカッターヘッド54の先端が
シャフト59に接触しないようにしてければならない。
このため、シャフト59の半径をf、シャフト59とサ
ブカッターヘッド54の先端との間のクリアランスをg
とした時、eの値は、次式のようになる。
【0020】即ち、 e=(a√2−√(2a2 −4(f+g))/2 ・・・・・ (4) 即ち、クリアランスgを大きくして行けば、接触事故に
いたらないが、サブカッターヘッド54の長さが次第に
小さくなり、掘削残り代eが増加する。また、吊り下げ
シャフト76(図2参照)の強度、吊り下げシャフト7
6を取り付けるメインカッターヘッド53やサブカッタ
ーヘッド54との取り合いからも限度がある。
【0021】また、吊り下げシャフト76の回転中心G
と、吊り下げシャフト76が取り合うメインカッターヘ
ッド53の外端部又はサブカッターヘッド54の外端部
までの長さの2倍をhとした時、eは、 e=(a(√2−1)+h−√((2a−h)h))/2 ・・・ (5) で表すことができる。
【0022】ここで、fとhを次第に小さくして限界寸
法f0 、h0 に達した時、掘削残り代eの限界範囲は、
次式で示される。
【0023】 (a√2−√(2a2 −4f0 ))/2<e≦(a(√2−1)+h0 −√( (2a−h0 )h0 ))/2 ・・・・・ (6) なお、周辺支持又は中間支持方式のシールド掘進機にあ
っては、メインカッターヘッド53の支持支柱がサブカ
ッターヘッド54の回転に支障を生じないような支柱の
配置を行なわなければならない。
【0024】次に、シールド掘進機の構造について説明
すると、図2に示すように、機体52の中心には、芯鞘
形のシャフト59が設けられ、隔壁60に固定されてい
るボス部61によって回転自在に支持されている。シャ
フト59は、円筒状のメインシャフト62及び中実状の
サブシャフト63から形成されている。ボス部61の内
側には、ダストシール64及び軸受65が設けられてい
る。
【0025】隔壁60の背面に取り付けられているケー
シング66の後端板67には、駆動モーター68が取り
付けられている。駆動モーター68の回転軸69には、
メインピニオン70及びサブピニオン71が固定されて
おり、メインピニオン70は、メインシャフト62に固
定されているメインギア72に噛合し、サブピニオン7
1は、後端板67に取り付けたフリーギア73を介して
サブシャフト63に固定されているサブシャフトギア7
4に噛合している。
【0026】従って、駆動モーター68が回転すると、
メインシャフト62とサブシャフト63は、互いに反対
方向に回転する。ここで、メインシャフト62、即ち、
メインカッターヘッド53と、サブシャフト63、即
ち、サブカッターヘッド54との回転角速度比は、1対
2に設定されている。図1中、符号75は、メインシャ
フト62を支持するコロ軸受を示している。
【0027】上記サブカッターヘッド54は、芯鞘形の
シャフト59と平行に、かつ、メインカッターヘッド5
3に回転自在に設けた吊り下げシャフト76の後端部に
取り付けられている。吊り下げシャフト76の前端部の
傘歯車77は、メインカッターヘッド53のスポーク5
5内に配した動力伝動軸78の外端部に設けた傘歯車7
9と噛合している。また、動力伝動軸78の内端部に設
けた傘歯車80は、サブシャフト63の前端部に設けた
傘歯車81に噛合している。
【0028】メインカッターヘッド53に取り付けた吊
り下げシャフト支持用のボス部82の内側には、軸受8
3、及びダストシール84が設けられている。更に、吊
り下げシャフト76は、コロ軸受85によってメインカ
ッターヘッド53に支持されている。
【0029】この例では、2個のサブカッターヘッド5
4を用いているが、掘削断面が大きい場合は、上下左
右、即ち、4本のスポーク55にそれぞれサブカッター
ヘッド54を設置する。次に、上記角形シールド掘進機
51によって四隅に丸みがある正方形状断面A’の地下
トンネルを掘削する場合について説明する。
【0030】上記の如く、メインカッターヘッド53と
サブカッターヘッド54との回転角速度比は、1対2に
設定されているため、駆動モーター68が回転すると、
メインカッターヘッド53が時計方向に1回転する間
に、サブカッターヘッド54は、メインカッターヘッド
53と一緒に時計方向に回転(公転)しながら反時計方
向に2回自転する。
【0031】従って、図4に示すように、メインカッタ
ーヘッド53によって円形断面Bを掘削した後、メイン
カッターヘッド53が掘り残した四つのコーナー部の三
角形状の掘削残余部Dを凸レンズ状のサブカッターヘッ
ド54が補正掘削して四隅に丸みを持つ正方形状断面
A’を形成する。
【0032】即ち、図4に示すように、メインカッター
ヘッド53が時計方向に半回転、つまり、180°回転
して符号0の位置から符号24の位置に達する間に、凸
レンズ状のサブカッターヘッド54は、メインカッター
ヘッド53と一緒に時計方向に回転(公転)しながら符
号,,,,で示すように、反時計方向に1回
自転し、メインカッターヘッド53が掘り残した右上の
三角形状の掘削残余部D及び右下の三角形状の掘削残余
部Dを補正掘削する。
【0033】更に、メインカッターヘッド53が、時計
方向に半回転、つまり、180°回転して符号24の位
置から符号0の位置に達する間に、凸レンズ状のサブカ
ッターヘッド54は、メインカッターヘッド53と一緒
に時計方向に回転(公転)しながら反時計方向に1回自
転し、メインカッターヘッド53が掘り残した左下の三
角形状の掘削残余部D及び左上の三角形状の掘削残余部
Dを補正掘削する。そして、四隅に丸みがある正方形状
断面A’の地下トンネルが掘削される。
【0034】その間、サブカッターヘッドの第1の掘削
面57は、符号0の位置及びそれから180°回転した
符号24の位置でメインカッターヘッド53の最外端が
描く円(円形断面)Bに合致する。これに対し、サブカ
ッターヘッドの第2の掘削面58は、メインカッターヘ
ッド53が180°回転する毎に、符号12の位置及び
符号36の位置、つまり、第1の掘削面57と90°の
位相差をもって上記円(円形断面)Bに合致する。 (ロ) 次に、一辺の長さがi1 だけ大きくなり、一辺
の長さa1 がa+i1 で、かつ、四隅に丸みを持つ正方
形状断面A’1 の地下トンネルを掘削する場合について
説明する。
【0035】この地下トンネルを掘削する角形シールド
掘進機は、サブカッターヘッドの形状に特徴があるが、
その他の部品については、図1及び図2にて既に説明し
た角形シールド掘進機と実質的に同じであるから詳しい
説明を省略する。
【0036】図示しない機体の一辺の長さは、a+i1
になるが、図5から分かるように、メインカッターヘッ
ド53の外径はaである。サブカッターヘッド54a
は、凸レンズ状に形成され、凸状に湾曲した二つの掘削
面571 及び581 は、いずれも、直径a+i1 の円B
1 の一部で形成されている。換言すれば、掘削面571
及び581 に沿って多数のカッタービット(図示せず)
が設けられている。
【0037】サブカッターヘッドの形状について、更に
詳しく説明する(図5参照)。サブカッターヘッド54
aの長さをb1 、サブカッターヘッド54aの幅を
1 、メインカッターヘッド53の回転中心Fとサブカ
ッターヘッド54aの回転中心G1 との間の距離を
1 、正方形断面A1 の頂点I1 と対角線上のサブカッ
ターヘッド54aの先端I1 ’との間の距離をe1 とす
ると、b1 ,c1 ,d1は、それぞれ、次式の通りにな
る。
【0038】即ち、 b1 =√2(a+i1 )/2−e1 −√((√2(a+i1 )−e1 )e1 ) ・・・・・ (7) c1 =(1−(√2/2))(a+i1 )+e1 −√((√2(a+i1 )− e1 )e1 ) ・・・・・ (8) d1 =√2(a+i1 )/4−(e1 /2)+√((√2(a+i1 )−e1 )e1 )/2 ・・・・・ (9) なお、図5中、符号I1 ,K1 ,M1 ,O1 は正方形断
面A1 の頂点、I1 ’,K1 ’,M1 ’,O1 ’はサブ
カッターヘッド54aの先端、H1 ,J1 ,L 1 ,N1
は正方形断面A1 と仮想円形断面B1 の接点を示してい
る。
【0039】即ち、本例は、図1に示したサブカッター
ヘッド54aにオーバーカッター又はコピーカッター機
能を装備した場合に相当し、拡大した正方形状断面
1 ’を掘削できることを意味している。 (ハ) 次に、大きなキャンバー量(i2 /2)を持つ
角形断面A2 の地下トンネルを掘削する場合について説
明する。
【0040】角形断面を持つ地下トンネルは、車両交通
などの空間利用には効率的であり、地上の地形から幅規
制を受ける地下トンネルでも有効である。また、小断面
トンネルを結合して大断面トンネルに仕上げる工法にも
角形シールド掘進機が使用されている。
【0041】しかしながら、トンネルの強度を確保する
に当たっては、同じ断面積を持つ円形断面に比べて多く
の材料を必要とし、材料費が高くなる。また、角形シー
ルド掘進機本体の構造強度を保つためにも円形の掘進機
に比較すれば、材料を多く必要とする。
【0042】解決策としては、角形トンネルの天井、側
壁及び床部に丸みを持たせて円形の性質を付加すること
により、強度上、有利な形状にすることが考えられる。
係る観点から大きなキャンバー量(i2 /2)を持つ角
形トンネルを掘削するための角形シールド掘進機を提案
する。
【0043】この角形シールド掘進機は、サブカッター
ヘッドに特徴があるが、その他の部品については、図1
及び図2にて既に説明した角形シールド掘進機と実質的
に同じであるから詳しい説明を省略する。図示しない機
体の一辺の長さは、a+i2 になるが、図6から分かる
ように、メインカッターヘッド53の外径はaである。
【0044】サブカッターヘッド54bは、凸レンズ状
に形成され、凸状に湾曲した二つの掘削面572 及び5
2 に沿って多数のカッタービット(図示せず)が設け
られている。このサブカッターヘッドについて、更に詳
しく説明する(図6参照)。
【0045】サブカッターヘッド54bの長さをb2
サブカッターヘッド54bの幅をc 2 、メインカッター
ヘッド53の回転中心Fとサブカッターヘッド54bの
回転中心G2 との間の距離をd2 、正方形断面Aの頂点
Iと対角線上のサブカッターヘッド54bの先端I2
の距離をe2 とすると、b2 ,c2 ,d2 は、それぞ
れ、次式の通りになる。
【0046】即ち、 b2 =a√2/2−e2 −√((a√2−e2 )e2 ) ・・・ (10) c2 =a(1−(√2/2))+e1 +i2 −√((a√2−e2 )e2 ) ・・・・・ (11) d2 =a√2/4−(e2 /2)+√((a√2−e2 )e2 )/2 ・・・・・ (12)
【0047】なお、図7中、符号I,K,M,Oは正方
形断面Aの頂点、I2 ,K2 ,M2,O2 はサブカッタ
ーヘッド54bの先端、H,J,L,Nは正方形断面A
と円形断面Bの接点、HとH2 間,JとJ2 間,LとL
2 間,NとN2 間は夫々キャンバー量を示している。ま
た、符号B2 ,B’2 及びB”2 は、それぞれ、仮想円
を示している。
【0048】しかして、図7に示すように、メインカッ
ターヘッド53が円形に掘削した円形断面Bの残り部分
2 をサブカッターヘッド54bが転動して掘削し、四
辺が同じ円弧の一部で構成されている正方形断面A2
掘削する。
【0049】因に、凸状に湾曲した第1,第2掘削面5
2 及び582 は、いずれも、直径((b2 2 /c2
+c2 )/2の円の一部で形成されている。 (ニ) 最後に、四隅に丸みを持つ長方形状断面の地下
トンネルを掘削する場合について説明する。
【0050】この地下トンネルを掘削する角形シールド
掘進機51cは、図8に示すように、角筒状本体52c
の前方に円形状のメインカッターヘッド53を有すると
共に、メインカッターヘッド53の背面に凸レンズ形の
サブカッターヘッド54cを備えている。このサブカッ
ターヘッド54cは、メインカッターヘッド53の回転
中心F’を中心に公転するが、サブカッターヘッド自身
の自転方向は、メインカッターヘッド53の回転方向に
対して逆になっている。
【0051】上記本体52cは、短辺98の長さがa、
長辺99の長さがa+i3 の長方形状に形成され、その
四隅に丸みを持っている。
【0052】上記メインカッターヘッド53は、その回
転中心F’から放射状に配した4本のスポーク55と、
スポーク55の先端を囲む円環状のカッターリング56
とから形成され、カッターリング56の外径は、本体5
2cの短辺98の長さaと同寸法になっている。
【0053】上記サブカッターヘッド54cは、凸レン
ズ状に形成されており、その一方の掘削面573 は、メ
インカッターヘッド53の最外端Hから更に所定の長さ
3/2だけ外側に離れた部位H3 が描く円B3 、すな
わち、直径がa+i3 の円B 3 の一部で形成されてい
る。また、他の一方の掘削面58は、直径がaの円Bの
一部で形成されている。
【0054】その他の構造については、既に説明した角
形シールド掘進機51(図1及び図2参照)と変わりが
ないため、詳しい説明を省略する。なお、上記スポーク
55の前面及びサブカッターヘッド54cの掘削面に
は、多数のカッタービット(図示せず)が設けられてい
る。次に、このシールド掘進機による地下トンネル掘削
作業について説明する。
【0055】このメインカッターヘッド53とサブカッ
ターヘッド54cの回転角速度比は、1対2に設定され
ているため、駆動モーター(図示せず)が回転すると、
メインカッターヘッド53が時計方向に1回転する間
に、サブカッターヘッド54cは、メインカッターヘッ
ド53と一緒に時計方向に回転(公転)しながら反時計
方向に2回自転する。
【0056】従って、図9に示すように、メインカッタ
ーヘッド53が時計方向に半回転、つまり、180°回
転する間に、凸レンズ状のサブカッターヘッド54c
は、メインカッターヘッド53と一緒に時計方向に回転
(公転)しながら符号,,,,,,で示
すように、反時計方向に1回自転し、メインカッターヘ
ッド53が掘り残した右上の三角形状の掘削残余部D3
及び右下の三角形状の掘削残余部D3 を補正掘削する。
【0057】更に、メインカッターヘッド53が、時計
方向に半回転、つまり、180°回転する間に、凸レン
ズ状のサブカッターヘッド54cは、メインカッターヘ
ッド53と一緒に時計方向に回転(公転)しながら反時
計方向に1回自転し、メインカッターヘッド53が掘り
残した左下の三角形状の掘削残余部D3 及び左上の三角
形状の掘削残余部D3 を補正掘削する。そして、四隅に
丸みがある長方形状断面A3 の地下トンネルが掘削され
る。
【0058】更に詳しく説明すると、サブカッターヘッ
ド54cの第1の掘削面573 は、符号0の位置及びそ
れから180°回転した符号24の位置でメインカッタ
ーヘッド53の最外端Hから更に所定の長さi3 /2だ
け外側に離れた部位H3 が描く円B3 に合致する。一
方、サブカッターヘッド54cの第2の掘削面58は、
メインカッターヘッド53が180°回転する毎に、符
号12及び36の位置、つまり、サブカッターヘッド5
4cの第1の掘削面573 と90°の位相差をもってメ
インカッターヘッド53の最外端Hが描く円Bに合致す
る。
【0059】
【発明の効果】上記のように、本発明は、サブカッター
ヘッドを、その一方の側の掘削面がメインカッターヘッ
ドの最外端が描く円Bにメインカッターヘッドが180
°回転するごとに一致し、他方の側の掘削面が90°の
位相差をもってメインカッターヘッドが180°回転す
るごとに上記の円Bに一致するように形成したため、メ
インカッターヘッドが残した四隅の部分Dを上記サブカ
ッターヘッドが補正掘削し、四隅に丸みを持ち、かつ、
一辺の長さがaの正方形断面の地下トンネルを掘削する
ことができる。従って、この角形シールド掘進機を連結
して縦又は横に長い地下トンネルを掘削することもでき
る。
【0060】また、本発明は、サブカッターヘッドを、
その一方の側の掘削面がメインカッターヘッドの最外端
から更に所定の長さだけ外側に離れた部位が描く円B1
にメインカッターヘッドが180°回転するごとに一致
し、他方の側の掘削面が90°の位相差をもってメイン
カッターヘッドが180°回転するごとに上記の円B 1
に一致するように形成したため、基本形状のサブカッタ
ーヘッドにオーバーカッター又はコピカッターを装備し
た場合と同様に、四隅に丸みを持ち、かつ、一辺の長さ
がa+i1 の正方形状断面の地下トンネルを掘削するこ
とができる。
【0061】従って、曲線を持つ地下トンネルに対応で
きる。従来のボックス型シールド掘進機は、コピーカッ
ター又はオーバーカッター機構の付与が難しく、実際の
トンネルサンズより大きな断面を掘削し、その後、トン
ネル外側と掘削断面の間の大きな空隙を裏込め装置によ
りトンネル全長にわたって埋め戻す必要があり、不経済
である。
【0062】また、本発明は、サブカッターヘッドを、
その回転中心G2 を通る最大幅上に位置する一方の側の
掘削部がメインカッターヘッドの最外端から更に所定の
長さだけ外側に離れた位置に一致し、かつ、同側の掘削
部がメインカッターヘッドの最外側から更に同じ長さだ
け離れた部位が描く仮想円B2 より小さく、該サブカッ
ターヘッドの回転中心G2 に対して前記所定の長さだけ
離れた部位が描く仮想円B2 ’より大きな仮想円B2
の一部と一致し、他方の側のカッタービットの配列が9
0°の位相差をもって上記と同じ状態になるように形成
したため、大きなキャンバー量を持つ地下トンネルを掘
削することができる。
【0063】従って、トンネル強度上、及び角形シール
ド掘進機の本体強度上、有利に働き、トンネル資材費、
裏込め費、排土処理費、シールド掘進機製作費及び諸運
搬費などの節減が見込まれ、経済的なメリットが大き
い。
【0064】また、円形トンネルの利点が付与され、強
度的に安定するので、大型断面のトンネル構築が可能に
なり、例えば、円形自動車トンネルでは、2車線の空間
断面に対して、ほぼ同程度の空間断面にもかかわらず、
上下4車線の自動車道路の構築が可能になる。
【0065】更に、本発明は、サブカッターヘッドを、
その一方の側の掘削部がメインカッターヘッドの最外端
Hから更に所定の長さだけ外側に離れた部位H3 が描く
円B 3 にメインカッタヘッドが180°回転するごとに
一致し、他方の側の掘削面が90°の位相差をもってメ
インカッタヘメッドの最先端Hが描く円Bにメインカッ
タヘッドが180°回転するごとに一致するように形成
したため、メインカッターヘッドが残した掘削残余部を
サブカッターヘッドが補正掘削し、四隅に丸みを持つ長
方形状断面の地下トンネルを掘削することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】正方形状断面を掘削するシールド掘進機の正面
図である。
【図2】同機の縦断面図である。
【図3】同機のカッターヘッドの形状及び寸法説明図で
ある。
【図4】同機の掘削説明図である。
【図5】一辺の長さを一回り大きくする場合のサブカッ
ターヘッドの形状及び寸法説明図である。
【図6】キャンバー量の大きい断面を掘削する場合のカ
ッターヘッドの形状及び寸法説明図である。
【図7】同カッターヘッドによる掘削説明図である。
【図8】長方形状断面を掘削するシールド掘進機の正面
図である。
【図9】同機の掘削説明図である。
【符号の説明】
53 メインカッターヘッド 54,54a,54b サブカッターヘッド 57,58 サブカッターヘッドの掘削面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 進行方向に対して直角方向に回転して円
    形断面を掘削するメインカッターヘッドと、該メインカ
    ッターヘッドの背面に設けられ、メインカッターヘッド
    の回転中心Fの周りを公転しながらメインカッターヘッ
    ドの回転方向と反対方向に2倍の角速度で自転してメイ
    ンカッターヘッドの掘削残しを補正掘削する凸レンズ状
    のサブカッターヘッドを有する角形シールド掘進機であ
    って、前記サブカッターヘッドを、その一方の側の掘削
    面がメインカッターヘッドの最外端が描く円Bにメイン
    カッターヘッドが180°回転するごとに一致し、他方
    の側の掘削面が90°の位相差をもってメインカッター
    ヘッドが180°回転するごとに上記の円Bに一致する
    ように形成して成る角形シールド掘進機。
  2. 【請求項2】 進行方向に対して直角方向に回転して円
    形断面を掘削するメインカッターヘッドと、該メインカ
    ッターヘッドの背面に設けられ、メインカッターヘッド
    の回転中心Fの周りを公転しながらメインカッターヘッ
    ドの回転方向と反対方向に2倍の角速度で自転してメイ
    ンカッターヘッドの掘削残しを補正掘削する凸レンズ状
    のサブカッターヘッドを有する角形シールド掘進機であ
    って、前記サブカッターヘッドを、その一方の側の掘削
    面がメインカッターヘッドの最外端から更に所定の長さ
    だけ外側に離れた部位が描く円B1 にメインカッターヘ
    ッドが180°回転するごとに一致し、他方の側の掘削
    面が90°の位相差をもってメインカッターヘッドが1
    80°回転するごとに上記の円B1 に一致するように形
    成して成る角形シールド掘進機。
  3. 【請求項3】 進行方向に対して直角方向に回転して円
    形断面を掘削するメインカッターヘッドと、該メインカ
    ッターヘッドの背面に設けられ、メインカッターヘッド
    の回転中心Fの周りを公転しながらメインカッターヘッ
    ドの回転方向と反対方向に2倍の角速度で自転してメイ
    ンカッターヘッドの掘削残しを補正掘削する凸レンズ状
    のサブカッターヘッドを有する角形シールド掘進機であ
    って、前記サブカッターヘッドを、その長さ方向がメイ
    ンカッターヘッドの回転中心に対して直交するように配
    すると共に、その回転中心G2 を通る最大幅上に位置す
    る一方の側の掘削部がメインカッターヘッドの最外端H
    から更に所定の長さだけ外側に離れた位置H2 に一致
    し、かつ、同側の掘削部がメインカッターヘッドの最外
    側Hから更に同じ長さだけ離れた部位が描く円B2 より
    小さく、該サブカッターヘッドの回転中心G2 に対して
    前記所定の長さだけ離れた部位が描く円B’ 2 より大き
    な円B”2 の一部と一致し、他方の側のカッタービット
    の配列が90°の位相差をもって上記と同じ状態になる
    ように形成して成る角形シールド掘進機。
  4. 【請求項4】 進行方向に対して直角方向に回転して円
    形断面を掘削するメインカッターヘッドと、該メインカ
    ッターヘッドの背面に設けられ、メインカッターヘッド
    の回転中心Fの周りを公転しながらメインカッターヘッ
    ドの回転方向と反対方向に2倍の角速度で自転してメイ
    ンカッターヘッドの掘削残しを補正掘削する凸レンズ状
    のサブカッターヘッドを有する角形シールド掘進機であ
    って、前記サブカッターヘッドを、その一方の側の掘削
    部がメインカッターヘッドの最外端Hから更に所定の長
    さだけ外側に離れた部位H3 が描く円B3 にメインカッ
    タヘッドが180°回転するごとに一致し、他方の側の
    掘削面が90°の位相差をもってメインカッタヘメッド
    の最先端Hが描く円Bにメインカッタヘッドが180°
    回転するごとに一致するように形成してなる角形シール
    ド掘進機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112360490A (zh) * 2020-11-16 2021-02-12 安徽唐兴机械装备有限公司 一种击打式顶管机刀盘
CN113931651A (zh) * 2021-09-18 2022-01-14 上海隧道工程有限公司 异型双刀盘式全断面切削方形顶管机的切削装置

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CN112360490A (zh) * 2020-11-16 2021-02-12 安徽唐兴机械装备有限公司 一种击打式顶管机刀盘
CN112360490B (zh) * 2020-11-16 2022-11-15 安徽唐兴装备科技股份有限公司 一种击打式顶管机刀盘
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