JP2000345342A - 高純度同位体シリコン結晶膜の製造方法 - Google Patents
高純度同位体シリコン結晶膜の製造方法Info
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- JP2000345342A JP2000345342A JP2000069557A JP2000069557A JP2000345342A JP 2000345342 A JP2000345342 A JP 2000345342A JP 2000069557 A JP2000069557 A JP 2000069557A JP 2000069557 A JP2000069557 A JP 2000069557A JP 2000345342 A JP2000345342 A JP 2000345342A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 28Si、29Siおよび、30Siの組成を制御
した同位体シリコンの高純度で、良好な結晶性の結晶膜
の提供を可能とする。 【解決手段】 シリコン同位体比を変化させたフッ化シ
リコンを原料ガスとしてプラズマCVDにより28Si、
29Si、および30Siのいずれかのシリコン同位体が自
然同位体比と異なる組成の同位体シリコン結晶膜を製造
する方法であって、プラズマCVD反応には前記フッ化
シリコンガスと希ガスおよび水素ガスを、 フッ化シリコンガス/希ガス:0.04〜1 フッ化シリコンガス/水素ガス:0.04〜1 の割合で供給するとともに、未反応のフッ化シリコンガ
スをプラズマCVD反応に循環させる。
した同位体シリコンの高純度で、良好な結晶性の結晶膜
の提供を可能とする。 【解決手段】 シリコン同位体比を変化させたフッ化シ
リコンを原料ガスとしてプラズマCVDにより28Si、
29Si、および30Siのいずれかのシリコン同位体が自
然同位体比と異なる組成の同位体シリコン結晶膜を製造
する方法であって、プラズマCVD反応には前記フッ化
シリコンガスと希ガスおよび水素ガスを、 フッ化シリコンガス/希ガス:0.04〜1 フッ化シリコンガス/水素ガス:0.04〜1 の割合で供給するとともに、未反応のフッ化シリコンガ
スをプラズマCVD反応に循環させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、高純度同
位体シリコン結晶膜の製造方法に関するものである。さ
らに詳しくは、この出願の発明は、電子材料、電気材料
および化学材料における半導体素子等の電子・電気材料
や耐熱・高温材料等として有用な、高純度同位体シリコ
ン結晶膜の製造方法に関するものである。
位体シリコン結晶膜の製造方法に関するものである。さ
らに詳しくは、この出願の発明は、電子材料、電気材料
および化学材料における半導体素子等の電子・電気材料
や耐熱・高温材料等として有用な、高純度同位体シリコ
ン結晶膜の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来より、半導体素子や耐熱
材料等にシリコンの結晶膜が用いられてきている。
材料等にシリコンの結晶膜が用いられてきている。
【0003】このようなシリコン結晶膜は、一般的に、
シラン(SiH4 、Si2 H5 等)や、塩化ケイ素(S
iCl4 、Si2 Cl5 等)、クロルシラン(SiHC
l3、SiH2 Cl2 等)等を原料として、CVD法な
どの各種エピタキシャル法によって作製されている。
シラン(SiH4 、Si2 H5 等)や、塩化ケイ素(S
iCl4 、Si2 Cl5 等)、クロルシラン(SiHC
l3、SiH2 Cl2 等)等を原料として、CVD法な
どの各種エピタキシャル法によって作製されている。
【0004】そして、これまでにも、より高性能なシリ
コン結晶膜の創製を目指して、原料化合物の最適化や、
各種エピタキシャル法の改良、製造過程における各種条
件の最適化などの研究が進められてきている。
コン結晶膜の創製を目指して、原料化合物の最適化や、
各種エピタキシャル法の改良、製造過程における各種条
件の最適化などの研究が進められてきている。
【0005】しかしながら、従来のシリコン結晶膜の性
能や機能性の向上の観点にはどうしても限界があること
は否めなかった。
能や機能性の向上の観点にはどうしても限界があること
は否めなかった。
【0006】そこで、この出願の発明者らは、従来と全
く異なる観点としてシリコンの安定同位体に着目し、こ
の安定同位体の制御によって、シリコン結晶膜の新しい
機能の創製や性能の向上を図ることを課題としてきた。
く異なる観点としてシリコンの安定同位体に着目し、こ
の安定同位体の制御によって、シリコン結晶膜の新しい
機能の創製や性能の向上を図ることを課題としてきた。
【0007】このような課題に対応するものとして、発
明者らは、28Si、29Si、および 30Siのいずれかの
シリコン同位体が自然同位体比を超える組成を有する同
位体シリコン結晶膜を、フッ化シリコンを用いたプラズ
マCVDによって製造することを特徴とする同位体シリ
コン結晶膜の製造方法を提案した(Journal of Surface
Analysis, Vol.4, No.2(1998)-pp372-376)。
明者らは、28Si、29Si、および 30Siのいずれかの
シリコン同位体が自然同位体比を超える組成を有する同
位体シリコン結晶膜を、フッ化シリコンを用いたプラズ
マCVDによって製造することを特徴とする同位体シリ
コン結晶膜の製造方法を提案した(Journal of Surface
Analysis, Vol.4, No.2(1998)-pp372-376)。
【0008】この方法によって、従来までのSi自然同
位体比、28Si:29Si:30Si=92.23:4.6
7:3.10であるシリコンの結晶膜とは本質的に異な
るものとして、Si同位体組成を制御したシリコン結晶
膜を提供することを可能とした。
位体比、28Si:29Si:30Si=92.23:4.6
7:3.10であるシリコンの結晶膜とは本質的に異な
るものとして、Si同位体組成を制御したシリコン結晶
膜を提供することを可能とした。
【0009】また、この提案された方法においては、原
料とする物質の20Si、29そして30Siのシリコン同位
体比を自然同位体比と異なるものにあらかじめ調製して
いる。
料とする物質の20Si、29そして30Siのシリコン同位
体比を自然同位体比と異なるものにあらかじめ調製して
いる。
【0010】具体的には以下のとおりである。
【0011】すなわち、フッ化シリコンガスの1種であ
るSi2 F5 ガスは、波数1000cm-1帯の赤外線領
域においてSi−F結合の非対称伸縮振動による赤外吸
収スペクトルを有している。
るSi2 F5 ガスは、波数1000cm-1帯の赤外線領
域においてSi−F結合の非対称伸縮振動による赤外吸
収スペクトルを有している。
【0012】Si−Fの振動スペクトルはSi同位体に
よってわずかに異なり、28Si、29Si、30Siとなる
につれて低波数側へ約10cm-1づつずれる。一方、通
常のCO2 ガスレーザーは同じく1000cm-1帯にい
くつかの発振を有している。従って、CO2 ガスレーザ
ーの発振の中から、適当な発振線を選択し、Si2 F 5
ガスへの照射を行うことで、29S−F、30S−Fの振動
を励起することが可能となる。
よってわずかに異なり、28Si、29Si、30Siとなる
につれて低波数側へ約10cm-1づつずれる。一方、通
常のCO2 ガスレーザーは同じく1000cm-1帯にい
くつかの発振を有している。従って、CO2 ガスレーザ
ーの発振の中から、適当な発振線を選択し、Si2 F 5
ガスへの照射を行うことで、29S−F、30S−Fの振動
を励起することが可能となる。
【0013】そして次式
【0014】
【化1】
【0015】の反応を経て、29Si、30Siを含むSi
2 F5 (ガス)は選択的にSiF4 (ガス)とSiF2
(固体)とに分解され、同位体シリコンは生成されたS
iF4やSiF2 中に濃縮される。一方、未分解のガス
中には未反応の同位体シリコンが濃縮される。
2 F5 (ガス)は選択的にSiF4 (ガス)とSiF2
(固体)とに分解され、同位体シリコンは生成されたS
iF4やSiF2 中に濃縮される。一方、未分解のガス
中には未反応の同位体シリコンが濃縮される。
【0016】以上のようなすでに提案されている方法
は、これまでにない同位体シリコン結晶膜の製造を可能
とするものとして有意なものである。
は、これまでにない同位体シリコン結晶膜の製造を可能
とするものとして有意なものである。
【0017】しかしながら、この出願の発明者のその後
の検討によって、同位体シリコン結晶膜をより高品位な
るもの、すなわち不純物の混入のない高純度なものとし
てより高い収率(100%もしくはほぼ100%)で高
効率に製造するためにはさらなる創意が必要であること
を認めざるを得なかった。
の検討によって、同位体シリコン結晶膜をより高品位な
るもの、すなわち不純物の混入のない高純度なものとし
てより高い収率(100%もしくはほぼ100%)で高
効率に製造するためにはさらなる創意が必要であること
を認めざるを得なかった。
【0018】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
のとおりの課題を解決するものとして、第1には、シリ
コン同位体比を変化させたフッ化シリコンを原料ガスと
してプラズマCVDにより28Si、29Si、および30S
iのいずれかのシリコン同位体が自然同位体比と異なる
組成の同位体シリコン結晶膜を製造する方法であって、
プラズマCVD反応には前記フッ化シリコンガスと希ガ
スおよび水素ガスを、容量比において、 フッ化シリコンガス/希ガス:0.04〜1 フッ化シリコンガス/水素ガス:0.04〜1 の割合で供給するとともに、未反応のフッ化シリコンガ
スをプラズマCVD反応に循環させることを特徴とする
高純度同位体シリコン結晶膜の製造方法を提供する。
のとおりの課題を解決するものとして、第1には、シリ
コン同位体比を変化させたフッ化シリコンを原料ガスと
してプラズマCVDにより28Si、29Si、および30S
iのいずれかのシリコン同位体が自然同位体比と異なる
組成の同位体シリコン結晶膜を製造する方法であって、
プラズマCVD反応には前記フッ化シリコンガスと希ガ
スおよび水素ガスを、容量比において、 フッ化シリコンガス/希ガス:0.04〜1 フッ化シリコンガス/水素ガス:0.04〜1 の割合で供給するとともに、未反応のフッ化シリコンガ
スをプラズマCVD反応に循環させることを特徴とする
高純度同位体シリコン結晶膜の製造方法を提供する。
【0019】また、この出願の発明は、第2には、プラ
ズマCVD反応に先立って、あらかじめ希ガスのみをプ
ラズマCVD反応部に供給し、プラズマ放電させること
を特徴とする前記の高純度同位体シリコン結晶膜の製造
方法を提供する。
ズマCVD反応に先立って、あらかじめ希ガスのみをプ
ラズマCVD反応部に供給し、プラズマ放電させること
を特徴とする前記の高純度同位体シリコン結晶膜の製造
方法を提供する。
【0020】そして、この出願の発明は、第3には、前
記第1または第2の方法により製造されたことを特徴と
する高純度同位体シリコン結晶膜をも提供する。
記第1または第2の方法により製造されたことを特徴と
する高純度同位体シリコン結晶膜をも提供する。
【0021】
【発明の実施の形態】この出願の発明は以上のとおりの
特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態につい
て説明うる。
特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態につい
て説明うる。
【0022】まずこの発明の製造方法が目的としている
同位体シリコン結晶膜は、すでに提案している方法と同
様に、<I>シリコンの自然同位体比に対し、28Si、
29Siおよび30Siのいずれかのシリコン同位体の存在
がこれと異なる割合で存在していること、<II>結晶膜
であること、を要件としている。
同位体シリコン結晶膜は、すでに提案している方法と同
様に、<I>シリコンの自然同位体比に対し、28Si、
29Siおよび30Siのいずれかのシリコン同位体の存在
がこれと異なる割合で存在していること、<II>結晶膜
であること、を要件としている。
【0023】そして、さらに、この発明の方法において
は、<III >原料としての同位体比が変化されたフッ化
シリコンガスからの、そして基板やプラズマCVD反応
部の装置内壁等からの多種元素の混入を極小に抑えた高
純度同位体シリコン結晶膜であること、<IV>100%
もしくはほぼ100%の反応収率で、高収率に同位体シ
リコン結晶膜を製造可能とすることをさらなる要件とし
ている。
は、<III >原料としての同位体比が変化されたフッ化
シリコンガスからの、そして基板やプラズマCVD反応
部の装置内壁等からの多種元素の混入を極小に抑えた高
純度同位体シリコン結晶膜であること、<IV>100%
もしくはほぼ100%の反応収率で、高収率に同位体シ
リコン結晶膜を製造可能とすることをさらなる要件とし
ている。
【0024】これらの要件によって、例えば、この発明
により提供される高純度同位体シリコン結晶膜は、半導
体部品の回路集積度の向上を可能とする。一般的に、28
Siは大多数を占める安定同位体である、28Siのみか
らなるSi単結晶は同位体散乱低減による熱伝導度の上
昇がある。この性質を用いることにより、28Siを主体
とするシリコン結晶膜からなるシリコン半導体は、従来
のSi自然同位体比シリコン半導体と比較して、電力消
費による発生熱をより速やかに放出することが可能とな
り、LSIなど半導体部品において、その回路集積度を
これまで以上に高めることができる。
により提供される高純度同位体シリコン結晶膜は、半導
体部品の回路集積度の向上を可能とする。一般的に、28
Siは大多数を占める安定同位体である、28Siのみか
らなるSi単結晶は同位体散乱低減による熱伝導度の上
昇がある。この性質を用いることにより、28Siを主体
とするシリコン結晶膜からなるシリコン半導体は、従来
のSi自然同位体比シリコン半導体と比較して、電力消
費による発生熱をより速やかに放出することが可能とな
り、LSIなど半導体部品において、その回路集積度を
これまで以上に高めることができる。
【0025】また、この発明は、放射化材料の体誘導化
を可能とする。つまり、29Siと30Siを主体とするS
iC材料は自然同位体SiCと比較して、より低誘導な
放射化材料であるため、この発明の29Siと30Siを主
体とする同位体シリコン結晶膜からなるSiC材料は、
より低誘導な放射化材料となる。
を可能とする。つまり、29Siと30Siを主体とするS
iC材料は自然同位体SiCと比較して、より低誘導な
放射化材料であるため、この発明の29Siと30Siを主
体とする同位体シリコン結晶膜からなるSiC材料は、
より低誘導な放射化材料となる。
【0026】さらに、この発明は、Pドープn型シリコ
ンウエハの低抵抗率化を可能とする。つまり、この発明
の30Si濃度を高めたシリコン結晶膜を用いることによ
り、均一に精度良くPドープされた、低抵抗率の大口径
n型シリコンウエハの提供が可能となり、半導体素子の
小型化を可能とする。
ンウエハの低抵抗率化を可能とする。つまり、この発明
の30Si濃度を高めたシリコン結晶膜を用いることによ
り、均一に精度良くPドープされた、低抵抗率の大口径
n型シリコンウエハの提供が可能となり、半導体素子の
小型化を可能とする。
【0027】もちろん、以上のような半導体部品の回路
集積度の向上や、放射化材料の低誘導化、Pドープn型
シリコンウエハの低抵抗率化だけに限らず、多様な可能
性が拓かれるのである。
集積度の向上や、放射化材料の低誘導化、Pドープn型
シリコンウエハの低抵抗率化だけに限らず、多様な可能
性が拓かれるのである。
【0028】例えば、シリコン結晶膜は半導体素子のみ
ならず、SiCやSi2 N4 等の耐熱、高温材料の主要
構成材料として広く利用されており、この発明のSi同
位体組成比を任意に制御した同位体シリコン結晶膜を用
いることで、その核的性質や熱物性等において、優れた
特性を実現する。
ならず、SiCやSi2 N4 等の耐熱、高温材料の主要
構成材料として広く利用されており、この発明のSi同
位体組成比を任意に制御した同位体シリコン結晶膜を用
いることで、その核的性質や熱物性等において、優れた
特性を実現する。
【0029】またさらに、この発明においては、29Si
は3種類の安定同位体の中で唯一1/2量子スピンを持
つため、核磁気共鳴の分野における材料への応用も可能
となる。
は3種類の安定同位体の中で唯一1/2量子スピンを持
つため、核磁気共鳴の分野における材料への応用も可能
となる。
【0030】以上のようなこの発明の同位体シリコン結
晶膜の製造方法においては、あらかじめ原料ガスとして
のフッ化シリコンのシリコン同位体比を変化させてお
く。
晶膜の製造方法においては、あらかじめ原料ガスとして
のフッ化シリコンのシリコン同位体比を変化させてお
く。
【0031】同位体比を変化させるための方法として
は、この発明者らの提案している方法を含めて、従来公
知の方法をはじめ各種のものであってよい。市販のガス
物質等として、たとえば同位体濃縮原料物質ガスが利用
できる。なお、同位体濃縮法として、電磁法、レーザー
法、プラズマ法などが、2)低濃縮分離操作を何回も繰
り返し高精度化する統計的分離法として、気体拡散法、
遠心分離法、蒸留法、化学交換法、気体拡散法等があ
る。
は、この発明者らの提案している方法を含めて、従来公
知の方法をはじめ各種のものであってよい。市販のガス
物質等として、たとえば同位体濃縮原料物質ガスが利用
できる。なお、同位体濃縮法として、電磁法、レーザー
法、プラズマ法などが、2)低濃縮分離操作を何回も繰
り返し高精度化する統計的分離法として、気体拡散法、
遠心分離法、蒸留法、化学交換法、気体拡散法等があ
る。
【0032】そして、この発明の高純度同位体シリコン
結晶膜の製造方法では、プラズマCVDによる成長反応
には、シリコン同位体比を変化させたフッ化シリコンガ
スとともに希ガス、および水素ガスを反応域に供給す
る。
結晶膜の製造方法では、プラズマCVDによる成長反応
には、シリコン同位体比を変化させたフッ化シリコンガ
スとともに希ガス、および水素ガスを反応域に供給す
る。
【0033】希ガスとしてはアルゴン(Ar)、ヘリウ
ム(He)等が用いられるが、これらの希ガスは高純度
同位体シリコン結晶膜の製造にとって欠かせないもので
ある。また水素ガスも同様である。そして、これらのプ
ラズマCVD反応への供給量については、単位時間当り
の容量比として、前記のように、 <A>フッ化シリコンガス/希ガス=0.04〜1 <B>フッ化シリコンガス/水素ガス=0.04〜1 とする。
ム(He)等が用いられるが、これらの希ガスは高純度
同位体シリコン結晶膜の製造にとって欠かせないもので
ある。また水素ガスも同様である。そして、これらのプ
ラズマCVD反応への供給量については、単位時間当り
の容量比として、前記のように、 <A>フッ化シリコンガス/希ガス=0.04〜1 <B>フッ化シリコンガス/水素ガス=0.04〜1 とする。
【0034】希ガスの割合が、前記<A>の比率におい
て1を超える、より少ない容量比では、プラズマが安定
せず、成膜効率は低下する。一方、前記<A>の比率が
0.04より小さい、希ガス大過剰の場合にも、同位体
シリコン結晶膜の効率的な成膜が困難となる。このた
め、前記<A>のとおりの割合となるように希ガスを用
いる。また、前記<B>の比率が、1を超える場合は、
次式において、金属Siへ還元するのに十分な水素量を
確保できない。
て1を超える、より少ない容量比では、プラズマが安定
せず、成膜効率は低下する。一方、前記<A>の比率が
0.04より小さい、希ガス大過剰の場合にも、同位体
シリコン結晶膜の効率的な成膜が困難となる。このた
め、前記<A>のとおりの割合となるように希ガスを用
いる。また、前記<B>の比率が、1を超える場合は、
次式において、金属Siへ還元するのに十分な水素量を
確保できない。
【0035】一方、この比率が0.04より小さい場合
には、結晶性の膜が得られない。
には、結晶性の膜が得られない。
【0036】
【化2】
【0037】なお、フッ化シリコンガスについては、同
位体比が自然存在比とは異なるように変化されているも
のであれば、SiF4 、SiF6 等の各種のものであっ
てよい。
位体比が自然存在比とは異なるように変化されているも
のであれば、SiF4 、SiF6 等の各種のものであっ
てよい。
【0038】そしてまた、この発明の製造方法において
は、未反応の前記のフッ化シリコンガスをプラズマCV
D反応に循環して使用することを必要としている。この
循環使用は、同位体シリコン結晶膜を高純度なものと
し、結晶性を良好とし、しかも高い反応収率で、効率的
な成膜を行うためには欠かせない条件である。
は、未反応の前記のフッ化シリコンガスをプラズマCV
D反応に循環して使用することを必要としている。この
循環使用は、同位体シリコン結晶膜を高純度なものと
し、結晶性を良好とし、しかも高い反応収率で、効率的
な成膜を行うためには欠かせない条件である。
【0039】この循環は、未反応フッ化シリコンの全
量、もしくは少くとも70容量%以上とするのが好まし
い。
量、もしくは少くとも70容量%以上とするのが好まし
い。
【0040】希ガスおよび水素ガスの割合を前記<A>
<B>の割合とし、未反応フッ化シリコンを循環使用す
ることが、不純物の混入を極小に抑えて、つまり全体と
して1質量ppm以上のレベルにまで抑えて、高純度の
同位体シリコン結晶膜を製造可能とする理由については
断定できないが、同位体比を変化させていることが少な
からず関係しているものと推察される。
<B>の割合とし、未反応フッ化シリコンを循環使用す
ることが、不純物の混入を極小に抑えて、つまり全体と
して1質量ppm以上のレベルにまで抑えて、高純度の
同位体シリコン結晶膜を製造可能とする理由については
断定できないが、同位体比を変化させていることが少な
からず関係しているものと推察される。
【0041】また、この発明では、プラズマCVD反応
に先立って、あらかじめ希ガスを導入供給してプラズマ
放電しておくことが有効でもある。高純度同位体シリコ
ン結晶膜の純度向上、高収率、高効率成膜に寄与するこ
とになる。
に先立って、あらかじめ希ガスを導入供給してプラズマ
放電しておくことが有効でもある。高純度同位体シリコ
ン結晶膜の純度向上、高収率、高効率成膜に寄与するこ
とになる。
【0042】プラズマCVD反応における基板としては
Si、SiO2 等の各種のものを用いてよく、基板の温
度は250〜650℃の範囲とするのが好ましい。ま
た、プラズマCVD反応域の全圧は、好ましくは、6
6.7〜700Paの範囲である。
Si、SiO2 等の各種のものを用いてよく、基板の温
度は250〜650℃の範囲とするのが好ましい。ま
た、プラズマCVD反応域の全圧は、好ましくは、6
6.7〜700Paの範囲である。
【0043】プラズマ発生手段は、マイクロ波、高周波
励起、その他各種の手段であってよい。
励起、その他各種の手段であってよい。
【0044】マイクロ波照射による場合には、より好ま
しくは、出力200〜350Wの範囲、周波数1〜3G
Hzの範囲である。
しくは、出力200〜350Wの範囲、周波数1〜3G
Hzの範囲である。
【0045】以上のとおりのこの出願の発明によって、
高純度同位体シリコン結晶膜を容易に製造することがで
きる。すなわち、シリコン同位体組成を制御したフッ化
シリコンガスを用いたこの発明の方法により、高純度同
位体シリコン結晶膜が、100%もしくはほぼ100%
の収率で効率的に得られることになる。
高純度同位体シリコン結晶膜を容易に製造することがで
きる。すなわち、シリコン同位体組成を制御したフッ化
シリコンガスを用いたこの発明の方法により、高純度同
位体シリコン結晶膜が、100%もしくはほぼ100%
の収率で効率的に得られることになる。
【0046】以下、実施例を示し、さらに詳しくこの発
明について説明する。
明について説明する。
【0047】
【実施例】28Si同位体濃縮フッ化シランガス(Si2
F5 )、Arガス、H2 ガスを原料ガスとして図1のプ
ラズマCVD装置を用いて、28Si同位体濃縮シリコン
結晶膜の作製を行った。
F5 )、Arガス、H2 ガスを原料ガスとして図1のプ
ラズマCVD装置を用いて、28Si同位体濃縮シリコン
結晶膜の作製を行った。
【0048】28Si同位体濃縮フッ化シリコンガス中の
シリコン同位体の割合は、4重極質量分析器による測定
の結果、28Si:29Si:30Si=98.02:1.6
1:0.37であり、この値は、従来までのSi自然同
位体比92.23:4.67:3.10とは大きく異っ
ている。
シリコン同位体の割合は、4重極質量分析器による測定
の結果、28Si:29Si:30Si=98.02:1.6
1:0.37であり、この値は、従来までのSi自然同
位体比92.23:4.67:3.10とは大きく異っ
ている。
【0049】この図1に示したCVD装置において、あ
らかじめ反応管内をArガスでプラズマ放電し、次いで
Arガス10sccm、H2 ガス10sccm、前記の
フッ化シランガス2sccmの容量割合となる供給量で
石英製CVD反応管内に導入し、同時に出力350Wの
マイクロ波を印加してプラズマに分解させ、下流域に設
置の450℃に加熱した基板SiO2 上に、同位体シリ
コン結晶膜を析出させた。
らかじめ反応管内をArガスでプラズマ放電し、次いで
Arガス10sccm、H2 ガス10sccm、前記の
フッ化シランガス2sccmの容量割合となる供給量で
石英製CVD反応管内に導入し、同時に出力350Wの
マイクロ波を印加してプラズマに分解させ、下流域に設
置の450℃に加熱した基板SiO2 上に、同位体シリ
コン結晶膜を析出させた。
【0050】また、未反応の前記フッ化シランはコール
ドトラップにより捕集し、再度プラズマCVD反応域に
循環導入した。
ドトラップにより捕集し、再度プラズマCVD反応域に
循環導入した。
【0051】100%の収率で、同位体シリコン結晶膜
が得られた。
が得られた。
【0052】図2は、走査型電子顕微鏡を用いて、作製
したシリコン薄膜断面の微細構造を観察したものであ
り、薄膜の法線方向に成長する柱状組織が見られる。こ
れは、図3のX線回折スペクトルの結果と合わせると、
薄膜が柱状方向に向かって、結晶成長していることを示
している。
したシリコン薄膜断面の微細構造を観察したものであ
り、薄膜の法線方向に成長する柱状組織が見られる。こ
れは、図3のX線回折スペクトルの結果と合わせると、
薄膜が柱状方向に向かって、結晶成長していることを示
している。
【0053】図3のスペクトルと結晶性についてさらに
説明すると、結晶では原子が周期的に配列し、空間的な
格子を作っており、通常その間隔は〜10-10 m程度で
あるが、この結晶格子に波長が同程度またはそれ以下の
X線が入射すると、結晶格子が回折格子として働き、X
線は特定の方向へ散乱される。結晶中の原子の集団が作
る、ある原子面に対して、特定の角度θで入射したX線
の入射角と反射角等しければ散乱波の位相は揃ってお
り、波は緩衝して互いに強め合う。図3で横軸は薄膜に
照射したX線の入射波と反射波の和である2θの角度
を、縦軸は散乱波の相対強度を示している。もし薄膜が
結晶性を示す場合、特定の原子面(図中のSi(11
1)、Si(220)、Si(311)等)からの反射
波は位相が揃い強め合うため、鋭いピークとして観測さ
れる。逆に薄膜が非結晶性の場合は、反射波の位相は全
くバラバラのため、平坦な信号しか得られない。従っ
て、図3において各原子面から鋭い回折波が観測されて
いることから、薄膜は良好な結晶性を有する薄膜である
ことがわかる。
説明すると、結晶では原子が周期的に配列し、空間的な
格子を作っており、通常その間隔は〜10-10 m程度で
あるが、この結晶格子に波長が同程度またはそれ以下の
X線が入射すると、結晶格子が回折格子として働き、X
線は特定の方向へ散乱される。結晶中の原子の集団が作
る、ある原子面に対して、特定の角度θで入射したX線
の入射角と反射角等しければ散乱波の位相は揃ってお
り、波は緩衝して互いに強め合う。図3で横軸は薄膜に
照射したX線の入射波と反射波の和である2θの角度
を、縦軸は散乱波の相対強度を示している。もし薄膜が
結晶性を示す場合、特定の原子面(図中のSi(11
1)、Si(220)、Si(311)等)からの反射
波は位相が揃い強め合うため、鋭いピークとして観測さ
れる。逆に薄膜が非結晶性の場合は、反射波の位相は全
くバラバラのため、平坦な信号しか得られない。従っ
て、図3において各原子面から鋭い回折波が観測されて
いることから、薄膜は良好な結晶性を有する薄膜である
ことがわかる。
【0054】次の表1は、得られた同位体シリコン結晶
膜における金属不純物の化学分析の結果を示したもので
ある。いずれの不純物も1質量ppm以下であり、極め
て高純度のシリコン膜が得られていることが確認され
た。
膜における金属不純物の化学分析の結果を示したもので
ある。いずれの不純物も1質量ppm以下であり、極め
て高純度のシリコン膜が得られていることが確認され
た。
【0055】あらかじめArバスによるプラズマ放電を
行わない場合には、不純物量の増大が確認された。
行わない場合には、不純物量の増大が確認された。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】この発明は、以上詳しく説明したよう
に、28Si、29Siおよび、30Siの組成を制御した同
位体シリコンの高純度で、良好な結晶性の結晶膜の提供
を可能とし、例えば、半導体部品の回路集積度の向上
や、放射化材料の低誘導化、Pドープn型シリコンウエ
ハの低抵抗率化などのより高性能やシリコン材料の創製
を可能とする。
に、28Si、29Siおよび、30Siの組成を制御した同
位体シリコンの高純度で、良好な結晶性の結晶膜の提供
を可能とし、例えば、半導体部品の回路集積度の向上
や、放射化材料の低誘導化、Pドープn型シリコンウエ
ハの低抵抗率化などのより高性能やシリコン材料の創製
を可能とする。
【図1】この発明の実施例で用いた実験装置を示した概
略図である。
略図である。
【図2】実施例として得られた薄膜断面のミクロ組織を
例示した電子顕微鏡(SEM)写真である。
例示した電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図3】実施例として得られた薄膜のX線回折スペクト
ル図である。
ル図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K030 AA04 AA06 AA16 AA17 BA29 BB00 BB03 CA05 DA02 DA06 EA12 FA01 JA06 LA15 5F045 AA08 AA09 AB02 AC02 AC16 DP04 EG09
Claims (3)
- 【請求項1】 シリコン同位体比を変化させたフッ化シ
リコンを原料ガスとしてプラズマCVDにより28Si、
29Si、および30Siのいずれかのシリコン同位体が自
然同位体比と異なる組成の同位体シリコン結晶膜を製造
する方法であって、プラズマCVD反応には前記フッ化
シリコンガスと希ガスおよび水素ガスを、 フッ化シリコンガス/希ガス:0.04〜1 フッ化シリコンガス/水素ガス:0.04〜1 の割合で供給するとともに、未反応のフッ化シリコンガ
スをプラズマCVD反応に循環させることを特徴とする
高純度同位体シリコン結晶膜の製造方法。 - 【請求項2】 プラズマCVD反応に先立って、あらか
じめ希ガスのみをプラズマCVD反応部に供給し、プラ
ズマ放電させることを特徴とする請求項1の高純度同位
体シリコン結晶膜の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2の方法により製造され
たことを特徴とする高純度同位体シリコン結晶膜。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000069557A JP3401561B2 (ja) | 1999-03-29 | 2000-03-13 | 高純度同位体シリコン結晶膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8712399 | 1999-03-29 | ||
| JP11-87123 | 1999-03-29 | ||
| JP2000069557A JP3401561B2 (ja) | 1999-03-29 | 2000-03-13 | 高純度同位体シリコン結晶膜の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000345342A true JP2000345342A (ja) | 2000-12-12 |
| JP3401561B2 JP3401561B2 (ja) | 2003-04-28 |
Family
ID=26428431
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000069557A Expired - Lifetime JP3401561B2 (ja) | 1999-03-29 | 2000-03-13 | 高純度同位体シリコン結晶膜の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3401561B2 (ja) |
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6365098B1 (en) * | 2001-02-05 | 2002-04-02 | Douglas Bruce Fulbright | Phoenix-1, a structural material based on nuclear isotopic concentrations of silicon |
| JP2002284518A (ja) * | 2001-03-27 | 2002-10-03 | Japan Science & Technology Corp | ボロン及びボロン化合物結晶とそれらの製造方法 |
| US6653658B2 (en) | 2001-07-05 | 2003-11-25 | Isonics Corporation | Semiconductor wafers with integrated heat spreading layer |
| JP2005019463A (ja) * | 2003-06-23 | 2005-01-20 | Toshiba Corp | 半導体装置 |
| JP2006013510A (ja) * | 2004-06-23 | 2006-01-12 | Agere Systems Inc | 同位体的に濃縮したケイ素を用いたデバイスおよびその製造のための処理方法 |
| JP2008303078A (ja) * | 2007-06-05 | 2008-12-18 | Japan Atomic Energy Agency | シリコン薄膜または同位体濃縮シリコン薄膜の製造方法 |
| JP2009135159A (ja) * | 2007-11-29 | 2009-06-18 | Nuflare Technology Inc | 気相成長装置及び気相成長方法 |
| US20160046849A1 (en) * | 2010-02-26 | 2016-02-18 | Entegris, Inc. | Enriched silicon precursor compositions and apparatus and processes for utilizing same |
| CN105431927A (zh) * | 2013-05-21 | 2016-03-23 | 恩特格里斯公司 | 富集硅的前体组合物及使用其的设备和方法 |
| US9754786B2 (en) | 2010-02-26 | 2017-09-05 | Entegris, Inc. | Method and apparatus for enhanced lifetime and performance of ion source in an ion implantation system |
| CN120453160A (zh) * | 2025-07-11 | 2025-08-08 | 合肥晶合集成电路股份有限公司 | 一种非晶硅薄膜、非晶硅栅极结构及制造方法 |
-
2000
- 2000-03-13 JP JP2000069557A patent/JP3401561B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (14)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| US9754786B2 (en) | 2010-02-26 | 2017-09-05 | Entegris, Inc. | Method and apparatus for enhanced lifetime and performance of ion source in an ion implantation system |
| KR20180039189A (ko) * | 2010-02-26 | 2018-04-17 | 엔테그리스, 아이엔씨. | 이온 주입에 사용하기 위한 패키지된 가스 혼합물 |
| KR101982457B1 (ko) | 2010-02-26 | 2019-05-24 | 엔테그리스, 아이엔씨. | 이온 주입에 사용하기 위한 패키지된 가스 혼합물 |
| CN105431927A (zh) * | 2013-05-21 | 2016-03-23 | 恩特格里斯公司 | 富集硅的前体组合物及使用其的设备和方法 |
| EP3000123A4 (en) * | 2013-05-21 | 2016-12-28 | Entegris Inc | ENHANCED SILICON PREPARATION COMPOSITIONS AND DEVICE AND METHOD FOR USE THEREOF |
| CN120453160A (zh) * | 2025-07-11 | 2025-08-08 | 合肥晶合集成电路股份有限公司 | 一种非晶硅薄膜、非晶硅栅极结构及制造方法 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3401561B2 (ja) | 2003-04-28 |
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