JP2000345180A - すべり案内面用潤滑油組成物 - Google Patents

すべり案内面用潤滑油組成物

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JP2000345180A
JP2000345180A JP15524599A JP15524599A JP2000345180A JP 2000345180 A JP2000345180 A JP 2000345180A JP 15524599 A JP15524599 A JP 15524599A JP 15524599 A JP15524599 A JP 15524599A JP 2000345180 A JP2000345180 A JP 2000345180A
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sliding guide
guide surface
oil
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JP15524599A
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English (en)
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Eiji Tominaga
英二 冨永
Masahiro Hata
正広 秦
Masaaki Shibata
正明 柴田
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Mitsubishi Oil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工作機械のすべり案内面等での金属面−金属
面間や金属面−フッ素樹脂面間のスティックスリップを
防止し、機械部品等の加工精度の向上や工具寿命の延長
を図れるもすべり案内面用潤滑油組成物を提供する。 【解決手段】 鉱油、油脂及び合成油の中から選ばれる
少なくとも1種を基油とし、(A)ジチオリン酸モリブ
デン及び(B)ジチオカルバミン酸モリブデンの中から
選ばれる少なくとも1種の有機モリブデン化合物を含有
し、あるいはさらに(C)チオホスフェートおよび/ま
たは(D)ジチオリン酸を含有するすべり案内面用潤滑
油組成物により課題を解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はすべり案内面用潤滑
油組成物に関し、詳しくは、スティックスリップ防止性
に特に優れるすべり案内面用潤滑油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械の加工テーブルなどのすべり案
内面で、金属面−金属面間や金属面−フッ素樹脂面のス
ティックスリップが発生するとその摩擦振動がそのまま
加工物に転写され、その結果、加工精度が低下したり、
あるいはその振動から工具寿命が低下する等の問題が生
ずる。従って、すべり案内面用潤滑油には、低摩擦であ
ることに加えて金属面−金属面間や金属面−フッ素樹脂
面間の高いスティックスリップ防止性が要求されてい
る。しかしながら、これまで、特に油潤滑下の場合にお
ける油剤の性能差が明確に現れるような評価方法が確立
されていなかったことから、すべり案内面用潤滑油のス
ティックスリップに対する評価が十分に行われていなか
った。それ故、従来のすべり案内面用潤滑油は、スティ
ックスリップ防止性の点で、十分満足できる性能を有す
るものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スティックスリップの
防止には摩擦係数−すべり速度曲線の傾きが正勾配であ
ることが効果的であるとの知見(例えば、トライボロジ
ー入門 幸書房 岡本純三、中山景次、佐藤昌夫 著
p.24〜26)が報告されている。本発明の目的は、
低摩擦であることに加えて金属面−金属面間や金属面−
フッ素樹脂面間のスティックスリップ防止性に優れたす
べり案内面用潤滑油を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者等は、前
記スティックスリップの特性を利用して、すべり案内面
油における金属面−金属面間や金属面−フッ素樹脂面間
のスティックスリップの低減という課題を克服するため
鋭意研究を重ねた結果、特定の組成を有する潤滑油組成
物が、金属面−金属面間や金属面−フッ素樹脂面間のス
ティックスリップ防止性に特に優れることを見い出し、
本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明の請求項1は、鉱油、油脂
及び合成油の中から選ばれる少なくとも1種を基油と
し、(A)ジチオリン酸モリブデン及び(B)ジチオカ
ルバミン酸モリブデンの中から選ばれる少なくとも1種
の有機モリブデン化合物を含有することを特徴とするす
べり案内面用潤滑油組成物を提供するものである。
【0006】また、本発明の請求項2は、鉱油、油脂及
び合成油の中から選ばれる少なくとも1種を基油とし、
(A)ジチオリン酸モリブデン及び(B)ジチオカルバ
ミン酸モリブデンの中から選ばれる少なくとも1種の有
機モリブデン化合物を含有し、さらに(C)チオホスフ
ェートを含有することを特徴とするすべり案内面用潤滑
油組成物を提供するものである。
【0007】また、本発明の請求項3は、鉱油、油脂及
び合成油の中から選ばれる少なくとも1種を基油とし、
(A)ジチオリン酸モリブデン及び(B)ジチオカルバ
ミン酸モリブデンの中から選ばれる少なくとも1種の有
機モリブデン化合物を含有し、さらに(D)ジチオリン
酸を含有することを特徴とするすべり案内面用潤滑油組
成物を提供するものである。
【0008】さらに本発明の請求項4は、鉱油、油脂及
び合成油の中から選ばれる少なくとも1種を基油とし、
(A)ジチオリン酸モリブデン及び(B)ジチオカルバ
ミン酸モリブデンの中から選ばれる少なくとも1種の有
機モリブデン化合物(C)チオホスフェート並びに
(D)ジチオリン酸を含有することを特徴とするすべり
案内面用潤滑油組成物を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の態様】以下本発明の内容を詳細に説明す
る。本発明のすべり案内面用潤滑油組成物は、鉱油、油
脂及び合成油の中から選ばれる少なくとも1種を基油と
するものである。本発明で使用可能な鉱油系基油を例示
すれば、原油を常圧蒸留及び減圧蒸留して得られた潤滑
油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱
ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等
の精製処理等を適宜組み合わせて精製したパラフィン
系、ナフテン系等の鉱油系潤滑油基油やノルマルパラフ
ィン等が挙げられる。
【0010】また、油脂系基油を例示すれば、牛脂、豚
脂、大豆油、菜種油、米ぬか油、ヤシ油、パーム油、パ
ーム核油、又はこれらの水素添加物等が挙げられる。
【0011】また、合成系基油を例示すれば、ポリ−α
−オレフィン(1−オクテンオリゴマー、1−デセンオ
リゴマー、エチレン−プロピレンオリゴマー等)及びそ
の水素化物、イソブテンオリゴマー及びその水素化物、
イソパラフィン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレ
ン、ジエステル(ジトリデシルグルタレート、ジ−2−
エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、
ジトリデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバ
ケート等)、ポリオールエステル(トリメチロールプロ
パンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネ
ート、ペンタエリスリトール2−エチルヘキサノエー
ト、ペンタエリスリトールペラルゴネート等)、ポリオ
キシアルキレングリコール、ジアルキルジフェニルエー
テル、ポリフェニルエーテル、パーフルオロエーテル
油、シリコーン油等が挙げられる。
【0012】本発明におけるこれら基油は、その粘度に
格別の限定はないが、通常、40℃における動粘度の下
限値は2mm2 /sであり、一方、40℃における動粘
度の上限値は500mm2 /s、好ましくは250mm
2 /sであるのが望ましい。また、本発明における基油
の粘度指数についても、格別な限定はないが、通常、8
0以上、好ましくは90以上であるのが望ましい。
【0013】本発明のすべり案内面用潤滑油組成物にお
ける(A)成分はジチオリン酸モリブデンであり、
(B)成分はジチオカルバミン酸モリブデンであり、
(C)成分はチオホスフェートであり、(D)成分はジ
チオリン酸である。
【0014】(A)成分のジチオリン酸モリブデンとし
ては、具体的には以下の一般式(1)で表される化合物
が例示でき、(B)成分のジチオカルバミン酸モリブデ
ンとしては、具体的には以下の一般式(2)で表される
化合物が例示できる。(C)成分のチオホスフェートと
しては、具体的には以下の一般式(3)で表される化合
物が例示でき、また、(D)成分のジチオリン酸として
は、具体的には以下の一般式(4)で表される化合物が
例示できる。
【0015】
【化1】
【0016】上記一般式(1)において、R1 、R2
3 及びR4 は、それぞれ個別に、炭素数1〜24の炭
化水素基を示し、a及びbは、a=0〜4、b=0〜4
であり、かつa+b=4である整数を示している。
【0017】
【化2】
【0018】上記一般式(2)において、R5 、R6
7 及びR8 は、それぞれ個別に、炭素数1〜24の炭
化水素基を示し、c及びdは、c=0〜4、d=0〜4
であり、かつc+d=4である整数を示している。
【0019】
【化3】
【0020】上記一般式(3)において、R9 、R10
びR11は、それぞれ個別に、炭素数1〜24の炭化水素
基を示している。
【0021】
【化4】
【0022】上記一般式(4)において、R12及びR13
は、それぞれ個別に、炭素数1〜24の炭化水素基を示
している。
【0023】一般式(1)におけるR1 、R2 、R3
びR4 、一般式(2)におけるR5、R6 、R7 及びR8
、一般式(3)におけるR9 、R10及びR11、並びに
一般式(4)におけるR12及びR13は、それぞれ個別
に、炭素数1〜24の炭化水素基を示すが、これら炭素
数1〜24の炭化水素基としては、炭素数1〜24の直
鎖状又は分枝状のアルキル基、炭素数3〜24の直鎖状
又は分枝状のアルケニル基、炭素数5〜13のシクロア
ルキル基又は直鎖状若しくは分枝状アルキルシクロアル
キル基、炭素数6〜18のアリール基又は直鎖状若しく
は分枝状アルキルアリール基、炭素数7〜19のアリー
ルアルキル基等のいずれかであることが好ましい。また
アルキル基やアルケニル基としては第1級でも、第2級
でも、第3級であってもよい。
【0024】R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R
7 、R8 、R9 、R10、R11、R12及びR13としては、
具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシ基、ト
リデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサ
デシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシ
ル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリ
コシル基、テトラコシル基等のアルキル基(これらアル
キル基は直鎖状でも分枝状でも良い);
【0025】プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニ
ル基、ブタジエニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、
ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル
基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、
テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル
基、ヘプタデセニル基、オレイル基等のオクタデセニル
基、ノナデセニル基、イコセニル基、ヘンイコセニル
基、ドコセニル基、トリコセニル基、テトラコセニル基
等のアルケニル基(これらアルケニル基は直鎖状でも分
枝状でも良く、また二重結合の位置も任意である);
【0026】シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シ
クロヘプチル基等のシクロアルキル基;メチルシクロペ
ンチル基、ジメチルシクロペンチル基、エチルシクロペ
ンチル基、プロピルシクロペンチル基、エチルメチルシ
クロペンチル基、トリメチルシクロペンチル基、ジエチ
ルシクロペンチル基、エチルジメチルシクロペンチル
基、プロピルメチルシクロペンチル基、プロピルエチル
シクロペンチル基、ジ−プロピルシクロペンチル基、プ
ロピルエチルメチルシクロペンチル基、メチルシクロヘ
キシル基、ジメチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘ
キシル基、プロピルシクロヘキシル基、エチルメチルシ
クロヘキシル基、トリメチルシクロヘキシル基、ジエチ
ルシクロヘキシル基、エチルジメチルシクロヘキシル
基、プロピルメチルシクロヘキシル基、プロピルエチル
シクロヘキシル基、ジ−プロピルシクロヘキシル基、プ
ロピルエチルメチルシクロヘキシル基、メチルシクロヘ
プチル基、ジメチルシクロヘプチル基、エチルシクロヘ
プチル基、プロピルシクロヘプチル基、エチルメチルシ
クロヘプチル基、トリメチルシクロヘプチル基、ジエチ
ルシクロヘプチル基、エチルジメチルシクロヘプチル
基、プロピルメチルシクロヘプチル基、プロピルエチル
シクロヘプチル基、ジ−プロピルシクロヘプチル基、プ
ロピルエチルメチルシクロヘプチル基等のアルキルシク
ロアルキル基(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状で
も良く、またアルキル基のシクロアルキル基への結合位
置も任意である);
【0027】フェニル基、ナフチル基等のアリール基;
トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、プロピルフ
ェニル基、エチルメチルフェニル基、トリメチルフェニ
ル基、ブチルフェニル基、プロピルメチルフェニル基、
ジエチルフェニル基、エチルジメチルフェニル基、テト
ラメチルフェニル基、ペンチルフェニル基、ヘキシルフ
ェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、
ノニルフェニル基、デシルフェニル基、ウンデシルフェ
ニル基、ドデシルフェニル基等のアルキルアリール基
(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でも良く、また
アルキル基のアリール基への結合位置も任意である);
【0028】ベンジル基、メチルベンジル基、ジメチル
ベンジル基、フェネチル基、メチルフェネチル基、ジメ
チルフェネチル基等のアリールアルキル基(これらアル
キル基は直鎖状でも分枝状でも良く、またアリール基の
アルキル基への結合位置も任意である);等が例示でき
る。
【0029】R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R
7 、R8 、R9 、R10、R11、R12及びR13がとり得る
上記炭化水素基の中でも、その炭化水素基が、直鎖状又
は分枝状の炭素数1〜18のアルキル基である場合、若
しくは炭素数6〜18のアリール基又は直鎖状若しくは
分枝状アルキルアリール基である場合が特に好ましい。
【0030】本発明の(A)成分として特に好ましい化
合物としては、具体的には、一般式(1)において、R
1 、R2 、R3 及びR4 が、それぞれ個別に、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、
トリデシル基(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状で
も良い)であり、かつa=4、b=0であるジアルキル
ジチオリン酸モリブデン、
【0031】一般式(1)において、R1 、R2 、R3
及びR4 が、それぞれ個別に、ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシ
ル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基(これ
らアルキル基は直鎖状でも分枝状でも良い)であり、か
つa=0、b=4である硫化ジアルキルジチオリ酸モリ
ブデン、
【0032】一般式(1)において、R1 、R2 、R3
及びR4 が、それぞれ個別に、ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシ
ル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基(これ
らアルキル基は直鎖状でも分枝状でも良い)であり、か
つa=1〜3、b=1〜3、a+b=4であるオキシ硫
化ジアルキルジチオリン酸モリブデン並びにこれらジア
ルキルジチオリン酸モリブデン、硫化ジアルキルジチオ
リン酸モリブデン及びオキシ硫化ジアルキルジチオリン
酸モリブデンの中から選ばれる2種以上の化合物の任意
混合比での混合物等が例示できる。またさらにこれらの
化合物は、1分子中に異なる炭素数や異なる構造のアル
キルを有する化合物であっても良い。
【0033】また、本発明の(B)成分として特に好ま
しい化合物としては、具体的には、一般式(2)におい
て、R5 、R6 、R7 及びR8 が、それぞれ個別に、ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチ
ル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル
基、トリデシル基(これらアルキル基は直鎖状でも分枝
状でも良い)であり、かつc=4、d=0であるジアル
キルジチカルバミン酸モリブデン、
【0034】一般式(2)において、R5 、R6 、R7
及びR8 が、それぞれ個別に、ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシ
ル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基(これ
らアルキル基は直鎖状でも分枝状でも良い)であり、か
つc=0、d=4であるジアルキルジカルバミン酸硫化
モリブデン、
【0035】一般式(2)において、R5 、R6 、R7
及びR8 が、それぞれ個別に、ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシ
ル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基(これ
らアルキル基は直鎖状でも分枝状でも良い)であり、か
つc=1〜3、d=1〜3、c+d=4であるジアルキ
ルジチオカルバミン酸硫化オキシモリブデン並びにこれ
らジアルキルジチカルバミン酸モリブデン、ジアルキル
ジカルバミン酸硫化モリブデン及びジアルキルジチオカ
ルバミン酸硫化オキシモリブデンの中から選ばれる2種
以上の化合物の任意混合比での混合物等が例示できる。
またさらにこれらの化合物は、1分子中に異なる炭素数
や異なる構造のアルキルを有する化合物であっても良
い。
【0036】また、本発明の(C)成分として特に好ま
しい化合物としては、具体的には、トリメチルチオホス
フェート、トリエチルチオホスフェート、トリプロピル
チオホスフェート、トリブチルチオホスフェート、トリ
ペンチルチオホスフェート、トリヘキシルチオホスフェ
ート、トリヘプチルチオホスフェート、トリオクチルチ
オホスフェート、トリノニルチオホスフェート、トリデ
シルチオホスフェート、トリウンデシルチオホスフェー
ト、トリドデシチオホスフェート、トリトリデシルチオ
ホスフェート、トリテトラデシルチオホスフェート、ト
リペンタデシルチオホスフェート、トリヘキサデシルチ
オホスフェート、トリヘプタデシルチオホスフェート、
トリオクタデシルチオホスフェート等のトリアルキルチ
オホスフェート(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状
でも良い);
【0037】トリフェニルチオホスフェート;トリトリ
ルチオホスフェート、トリキシリルチオホスフェート、
トリエチルフェニルチオホスフェート、トリプロピルフ
ェニルチオホスフェート、トリブチルフェニルチオホス
フェート、トリペンチルフェニルチオホスフェート、ト
リヘキシルフェニルチオホスフェート、トリヘプチルフ
ェニルチオホスフェート、トリオクチルフェニルチオホ
スフェート、トリノニルフェニルチオホスフェート、ト
リデシルフェニルチオホスフェート、トリウンデシルフ
ェニルチオホスフェート、トリドデシルフェニルチオホ
スフェート等のトリアルキルフェニルチオホスフェート
(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でも良く、また
アルキル基のフェニル基への結合位置も任意である)及
びこれらの中から選ればれる2種以上の化合物の任意混
合比での混合物等が例示できる。またさらにこれらトリ
アルキルチオホスフェートやトリアルキルフェニルチオ
ホスフェートは、1分子中に異なる炭素数や異なる構造
のアルキルを有する化合物であっても良い。
【0038】また本発明の(D)成分として特に好まし
い化合物としては、具体的には、ジメチルジチオリン
酸、ジエチルジチオリン酸、ジプロピルジチオリン酸、
ジブチルジチオリン酸、ジペンチルジチオリン酸、ジヘ
キシルジチオリン酸、ジヘプチルジチオリン酸、ジオク
チルジチオリン酸、ジノニルジチオリン酸、ジデシルジ
チオリン酸、ジウンデシルジチオリン酸、ジドデシルジ
チオリン酸、ジトリデシルジチオリン酸、ジテトラデシ
ルジチオリン酸、ジペンタデシルジチオリン酸、ジヘキ
サデシルジチオリン酸、ジヘプタデシルジチオリン酸、
ジオクタデシルジチオリン酸等のジアルキルジチオリン
酸(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でも良い);
【0039】ジフェニルジチオリン酸;ジトリルジチオ
リン酸、ジキシリルジチオリン酸、ジエチルフェニルジ
チオリン酸、ジプロピルフェニルジチオリン酸、ジブチ
ルフェニルジチオリン酸、ジペンチルフェニルジチオリ
ン酸、ジヘキシルフェニルジチオリン酸、ジヘプチルフ
ェニルジチオリン酸、ジオクチルフェニルジチオリン
酸、ジノニルフェニルジチオリン酸、ジデシルフェニル
ジチオリン酸、ジウンデシルフェニルジチオリン酸、ジ
ドデシルフェニルジチオリン酸等のジアルキルフェニル
ジチオリン酸(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状で
も良く、またアルキル基のフェニル基への結合位置も任
意である)及びこれらの中から選ればれる2種以上の化
合物の任意混合比での混合物等が例示できる。またさら
にこれらジアルキルジチオリン酸やジアルキルフェニル
ジチオリン酸は、1分子中に異なる炭素数や異なる構造
のアルキルを有する化合物であっても良い。
【0040】本発明においては、前述した基油に、
(A)ジチオリン酸モリブデン及び(B)ジチオカルバ
ミン酸モリブデンの中から選ばれる少なくとも1種の有
機モリブデン化合物を配合することにより、スティック
スリップ防止性に優れたすべり案内面用潤滑油組成物を
得ることができる。すなわち、本発明の実施態様として
は、まず以下のものが挙げられる。
【0041】(1)鉱油、油脂及び合成油の中から選ば
れる少なくとも1種を基油とし、(A)ジチオリン酸モ
リブデンを含有することを特徴とするすべり案内面用潤
滑油組成物 (2)鉱油、油脂及び合成油の中から選ばれる少なくと
も1種を基油とし、(B)ジチオカルバミン酸モリブデ
ンを含有することを特徴とするすべり案内面用潤滑油組
成物 (3)鉱油、油脂及び合成油の中から選ばれる少なくと
も1種を基油とし、(A)ジチオリン酸モリブデンと
(B)ジチオカルバミン酸モリブデンを含有することを
特徴とするすべり案内面用潤滑油組成物
【0042】上記(1)〜(3)の実施態様における
(A)ジチオリン酸モリブデン及び(B)ジチオカルバ
ミン酸モリブデンの中から選ばれる少なくとも1種の有
機モリブデン化合物の含有量は任意であるが、通常、そ
の含有量の下限値は、組成物全量基準で好ましくは0.
01質量%、より好ましくは0.05質量%、最も好ま
しくは0.1質量%であり、一方、その含有量の上限値
は、組成物全量基準で好ましくは20質量%、より好ま
しくは10質量%、さらに好ましくは7質量%、最も好
ましくは5質量%である。有機モリブデン化合物の含有
量が0.01質量%に満たない場合は、スティックスリ
ップ防止性の効果に乏しく、一方、その含有量が20質
量%を超える場合は、含有量に見合うだけのスティック
スリップ防止性向上効果に乏しく、また潤滑油組成物の
貯蔵安定性が悪くなる恐れがある。
【0043】また、本発明においては、前述した基油
に、(A)ジチオリン酸モリブデン及び(B)ジチオカ
ルバミン酸モリブデンの中から選ばれる少なくとも1種
の有機モリブデン化合物を含有し、さらに(C)チオホ
スフェートを配合することにより、前述の(1)〜
(3)のすべり案内面用潤滑油組成物と比較して、ステ
ィックスリップ防止性にさらに優れたすべり案内面用潤
滑油組成物を得ることができる。すなわち、本発明の実
施態様としては、さらに以下のものが挙げられる。
【0044】(4)鉱油、油脂及び合成油の中から選ば
れる少なくとも1種を基油とし、(A)ジチオリン酸モ
リブデンと(C)チオホスフェートを含有することを特
徴とするすべり案内面用潤滑油組成物 (5)鉱油、油脂及び合成油の中から選ばれる少なくと
も1種を基油とし、(B)ジチオカルバミン酸モリブデ
ンと(C)チオホスフェートを含有することを特徴とす
るすべり案内面用潤滑油組成物 (6)鉱油、油脂及び合成油の中から選ばれる少なくと
も1種を基油とし、(A)ジチオリン酸モリブデン及び
(B)ジチオカルバミン酸モリブデンを含有し、さらに
(C)チオホスフェートを含有することを特徴とするす
べり案内面用潤滑油組成物
【0045】上記(4)〜(6)の実施態様における
(A)ジチオリン酸モリブデン及び(B)ジチオカルバ
ミン酸モリブデンの中から選ばれる少なくとも1種の有
機モリブデン化合物及び(C)チオホスフェートの含有
量はそれぞれ任意である。しかし、通常、有機モリブデ
ン化合物及び(C)チオホスフェートの含有量の下限値
は、それぞれ組成物全量基準で好ましくは0.01質量
%、より好ましくは0.05質量%、最も好ましくは
0.1質量%であり、一方、その含有量の上限値は、そ
れぞれ組成物全量基準で好ましくは20質量%、より好
ましくは10質量%、最も好ましくは7質量%である。
【0046】(A)ジチオリン酸モリブデン及び(B)
ジチオカルバミン酸モリブデンの中から選ばれる少なく
とも1種の有機モリブデン化合物の含有量が0.01質
量%に満たない場合及び/又は(C)チオホスフェート
の含有量が0.01質量%に満たない場合は、他の必須
成分との相乗効果によるスティックスリップ防止性の向
上効果に乏しく、一方、(A)ジチオリン酸モリブデン
及び(B)ジチオカルバミン酸モリブデンの中から選ば
れる少なくとも1種の有機モリブデン化合物の含有量が
20質量%を超える場合及び/又は(C)チオホスフェ
ートの含有量が20質量%を超える場合は、含有量に見
合うだけのスティックスリップ防止性向上効果に乏し
く、また潤滑油組成物の貯蔵安定性が悪くなる恐れがあ
る。
【0047】また、本発明においては、前述した基油
に、(A)ジチオリン酸モリブデン及び(B)ジチオカ
ルバミン酸モリブデンの中から選ばれる少なくとも1種
の有機モリブデン化合物を含有し、さらに(D)ジチオ
リン酸を配合することにより、前述の(1)〜(3)の
すべり案内面用潤滑油組成物と比較して、スティックス
リップ防止性にさらに優れたすべり案内面用潤滑油組成
物を得ることができる。すなわち、本発明の実施態様と
しては、さらに以下のものが挙げられる。
【0048】(7)鉱油、油脂及び合成油の中から選ば
れる少なくとも1種を基油とし、(A)ジチオリン酸モ
リブデンと(D)ジチオリン酸を含有することを特徴と
するすべり案内面用潤滑油組成物 (8)鉱油、油脂及び合成油の中から選ばれる少なくと
も1種を基油とし、(B)ジチオカルバミン酸モリブデ
ンと(D)ジチオリン酸を含有することを特徴とするす
べり案内面用潤滑油組成物 (9)鉱油、油脂及び合成油の中から選ばれる少なくと
も1種を基油とし、(A)ジチオリン酸モリブデン及び
(B)ジチオカルバミン酸モリブデンを含有し、さらに
(D)ジチオリン酸を含有することを特徴とするすべり
案内面用潤滑油組成物
【0049】上記(7)〜(9)の実施態様における
(A)ジチオリン酸モリブデン及び(B)ジチオカルバ
ミン酸モリブデンの中から選ばれる少なくとも1種の有
機モリブデン化合物及び(D)ジチオリン酸の含有量は
それぞれ任意である。しかし、通常、有機モリブデン化
合物及び(D)ジチオリン酸の含有量の下限値は、それ
ぞれ組成物全量基準で好ましくは0.01質量%、より
好ましくは0.05質量%、最も好ましくは0.1質量
%であり、一方、その含有量の上限値は、それぞれ組成
物全量基準で好ましくは20質量%、より好ましくは1
0質量%、最も好ましくは7質量%である。
【0050】(A)ジチオリン酸モリブデン及び(B)
ジチオカルバミン酸モリブデンの中から選ばれる少なく
とも1種の有機モリブデン化合物の含有量が0.01質
量%に満たない場合及び/又は(D)ジチオリン酸の中
から選ばれる少なくとも1種の有機リン酸化合物の含有
量が0.01質量%に満たない場合は、他の必須成分と
の相乗効果によるスティックスリップ防止性の向上効果
に乏しく、一方、(A)ジチオリン酸モリブデン及び
(B)ジチオカルバミン酸モリブデンの中から選ばれる
少なくとも1種の有機モリブデン化合物の含有量が20
質量%を超える場合及び/又は(D)ジチオリン酸が2
0質量%を超える場合は、含有量に見合うだけのスティ
ックスリップ防止性向上効果に乏しく、また潤滑油組成
物の貯蔵安定性が悪くなる恐れがある。
【0051】さらに、本発明においては、前述した基油
に、(A)ジチオリン酸モリブデン及び(B)ジチオカ
ルバミン酸モリブデンの中から選ばれる少なくとも1種
の有機モリブデン化合物を含有し、さらに(C)チオホ
スフェート並びに(D)ジチオリン酸を配合することに
より、前述の(4)〜(9)のすべり案内面用潤滑油組
成物と比較して、スティックスリップ防止性にさらに優
れたすべり案内面用潤滑油組成物を得ることができる。
すなわち、本発明の実施態様としては、さらに以下のも
のが挙げられる。
【0052】(10)鉱油、油脂及び合成油の中から選
ばれる少なくとも1種を基油とし、(A)ジチオリン酸
モリブデンを含有し、さらに(C)チオホスフェート及
び(D)ジチオリン酸を含有することを特徴とするすべ
り案内面用潤滑油組成物 (11)鉱油、油脂及び合成油の中から選ばれる少なく
とも1種を基油とし、(B)ジチオカルバミン酸モリブ
デンを含有し、さらに(C)チオホスフェート及び
(D)ジチオリン酸を含有することを特徴とするすべり
案内面用潤滑油組成物 (12)鉱油、油脂及び合成油の中から選ばれる少なく
とも1種を基油とし、(A)ジチオリン酸モリブデン、
(B)ジチオカルバミン酸モリブデン、(C)チオホス
フェート及び(D)ジチオリン酸を含有することを特徴
とするすべり案内面用潤滑油組成物
【0053】上記(10)〜(12)の実施態様におけ
る(A)ジチオリン酸モリブデン及び(B)ジチオカル
バミン酸モリブデンの中から選ばれる少なくとも1種の
有機モリブデン化合物、(C)チオホスフェート及び
(D)ジチオリン酸の含有量はそれぞれ任意である。
【0054】しかし、通常、有機モリブデン化合物の含
有量の下限値は、組成物全量基準で好ましくは0.01
質量%、より好ましくは0.05質量%、最も好ましく
は0.1質量%であり、一方、その含有量の上限値は、
組成物全量基準で好ましくは20質量%、より好ましく
は10質量%、最も好ましくは7質量%である。
【0055】また、通常、(C)チオホスフェートの含
有量の下限値は、組成物全量基準で好ましくは0.01
質量%、より好ましくは0.05質量%、最も好ましく
は0.1質量%であり、一方、その含有量の上限値は、
組成物全量基準で好ましくは20質量%、より好ましく
は10質量%、最も好ましくは7質量%である。
【0056】また、通常、(D)ジチオリン酸の含有量
の下限値は、組成物全量基準で好ましくは0.01質量
%、より好ましくは0.05質量%、最も好ましくは
0.1質量%であり、一方、その含有量の上限値は、組
成物全量基準で好ましくは20質量%、より好ましくは
10質量%、最も好ましくは7質量%である。
【0057】(A)ジチオリン酸モリブデン及び(B)
ジチオカルバミン酸モリブデンの中から選ばれる少なく
とも1種の有機モリブデン化合物の含有量が0.01質
量%に満たない場合、(C)チオホスフェートの含有量
が0.01質量%に満たない場合、及び(D)ジチオリ
ン酸の含有量が0.01質量%に満たない場合のうち、
どれか1つでも該当する場合は、他の必須の2成分との
相乗効果によるスティックスリップ防止性の向上効果に
乏しく、一方、(A)ジチオリン酸モリブデン及び
(B)ジチオカルバミン酸モリブデンの中から選ばれる
少なくとも1種の有機モリブデン化合物の含有量が20
質量%を超える場合、(C)チオホスフェートの含有量
が20質量%を超える場合、及び(D)ジチオリン酸の
含有量が20質量%を超える場合のうち、どれか1つで
も該当する場合は、含有量に見合うだけのスティックス
リップ防止性向上効果に乏しく、また潤滑油組成物の貯
蔵安定性が悪くなる恐れがある。
【0058】本発明のすべり案内面用潤滑油組成物は、
必要に応じてその優れた性質をさらに高めるために、そ
の他の各種添加剤を配合した形でも用いられる。この様
な添加剤としては、ジ−tert−ブチル−p−クレゾ
ール、ビスフェノールA等のフェノール系化合物、フェ
ニル−α−ナフチルアミン、p−アルキルフェニル−α
−ナフチルアミン、N,N’−ジ(2−ナフチル)−p
−フェニレンジアミン等のアミン系化合物等の酸化防止
剤;中性、塩基性又は過塩基性の、アルカリ金属(N
a、K)やアルカリ土類金属(Mg、Ca、Ba)スル
フォネート、フェネート、サリシレート等の金属系清浄
剤;ベンゾトリアゾールやアルキルチアジアゾール等の
金属不活性化剤;シリコーン油、フルオロシリコン油等
の消泡剤;エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド
の縮合生成物等の抗乳化剤;ポリメタクリレート等の流
動点降下剤;ポリメタクリレート、ポリブテン、ポリア
ルキルスチレン、オレフィンコポリマー、スチレン−ジ
エンコポリマー、スチレン−無水マレイン酸コポリマー
等の粘度指数向上剤などが挙げられる。
【0059】本発明の潤滑油組成物に、これら添加剤を
配合する場合は、それぞれ単独で使用しても良く、また
2種類以上組み合わせて使用してもよい。これら公知の
添加剤を配合する場合の添加量は任意であるが、通常、
これら公知の添加剤の合計量が組成物全量基準で20質
量%以下となるような量を添加するのが好ましい。
【0060】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明の内容
をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例
に何ら限定されるものではない。 〔実施例1〜10〕表1に示す組成により本発明に係る
すべり案内面用潤滑油組成物を調製した。これらの組成
物に対して、以下に示す摩擦試験により評価した結果を
それぞれ表1に併記した。
【0061】〔比較例1〜6〕比較のため、表2に示す
組成により、従来よりすべり案内面油に添加されている
油性剤を配合した組成物を調製した。これらの組成物に
対して、実施例1〜10と同様にして摩擦試験により評
価した結果を表2に併記した。
【0062】[摩擦試験] (試験機) 円筒端面型摩擦摩耗試験機(オリエンテック社製 MO
DEL EFM−III −EN/F)
【0063】(試験条件) すべり速度:0.01mm/sec、0.1mm/se
c、1.0 mm/sec 面圧: 3.3 kgf/cm2 試験片材料:JIS S45C(両部材とも) 油温: 室 温
【0064】(評価方法)各試料油のすべり速度1.0
mm/secの際の摩擦係数を1.0とし、これに対す
るすべり速度0.1mm/sec及び0.01mm/s
ecの際の摩擦係数の増加比を調べる。なお、実施例及
び比較例で用いた各成分は以下の通りである。
【0065】基油 基油1:パラフィン系高度溶剤精製鉱油(動粘度68.
0mm2 /s(@40℃)、粘度指数97) 基油2:ポリ−1−デセン水素化物(数平均分子量80
0)とトリメチロールプロパントリラウレートとの5:
5(体積比)混合油(動粘度68.0mm2 /s(@4
0℃)、粘度指数160)
【0066】(A)成分 A1:ジ−(1,3−ジメチルブチル)−ジチオリン酸
モリブデン
【0067】
【化5】
【0068】A2:ジ−(2−エチルヘキシル)−ジチ
オリン酸モリブデン
【0069】
【化6】
【0070】(B)成分 B:ジ−(2−エチルヘキシル)−ジチオカルバミン酸
モリブデン
【0071】
【化7】
【0072】(C)成分 C1:トリイソラウリルチオホスフェート (RO)3 P=S (R:イソラウリル基) C2:トリアルキルチオホスフェート (RO)3 P=S (R:直鎖状及び分枝状の、ドデシ
ル基とトリデシル基との混合物)
【0073】(D)成分 D1:ジ(2−エチルヘキシル)ジチオリン酸
【0074】
【化8】
【0075】D2:ジアルキルジチオリン酸
【0076】
【化9】
【0077】(E)成分 E1:オレイン酸 E2:ジオレイルアシッドホスフェート E3:ジオレイルハイドロジェンホスファイト E4:ジ−tert−ノニルペンタサルファイド E5:硫化ラード
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】表1の摩擦試験の結果から明らかなとお
り、本発明のすべり案内面用潤滑油組成物(実施例1〜
10)は、すべり速度が0.01mm/sec及び0.
1mm/secの際の摩擦係数比が1.0より小さく、
摩擦係数−すべり速度曲線が正勾配となりスティックス
リップ防止性に優れていることが判る。さらに、(C)
成分及び/又は(D)成分を併用した実施例6〜10の
組成物はこれらを併用していない実施例1〜5の組成物
と比較して正勾配の度合いが大きく、特に(C)成分と
(D)成分を併用した実施例10は最も大きくなってお
り、成分併用の相乗効果により、スティックスリップ防
止性が大きく向上していることがわかる。
【0081】これに対して表2の摩擦試験の結果から明
らかなとおり、比較例1〜6の組成物は、すべり速度が
0.01mm/sec及び0.1mm/secの際には
焼付きが発生するか、または摩擦係数比が1.0より大
きく摩擦係数−すべり速度曲線が負勾配となり、実施例
と比較してスティックスリップ防止性に大きく劣ること
が判る。
【0082】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のすべり案内面用
潤滑油組成物は、工作機械のすべり案内面等での金属面
−金属面間や金属面−フッ素樹脂面間のスティックスリ
ップを防止し、機械部品等の加工精度の向上や工具寿命
の延長を図れるものである。
【0083】(C)成分を併用した本発明の請求項2記
載のすべり案内面用潤滑油組成物は請求項1記載のすべ
り案内面用潤滑油組成物に比較して工作機械のすべり案
内面等での金属面−金属面間や金属面−フッ素樹脂面間
のスティックスリップ防止性にさらに優れている。
【0084】(D)成分を併用した本発明の請求項3記
載のすべり案内面用潤滑油組成物は請求項1記載のすべ
り案内面用潤滑油組成物に比較して工作機械のすべり案
内面等での金属面−金属面間や金属面−フッ素樹脂面間
のスティックスリップ防止性にさらに優れている。
【0085】(C)成分および(D)成分を併用した本
発明の請求項4記載のすべり案内面用潤滑油組成物は請
求項2あるいは請求項3記載のすべり案内面用潤滑油組
成物に比較して工作機械のすべり案内面等での金属面−
金属面間や金属面−フッ素樹脂面間のスティックスリッ
プ防止性にさらに優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 正明 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日石三 菱株式会社潤滑油部潤滑油研究所内 Fターム(参考) 4H104 BG10C BH06C BH07C DA02A DA06A EB02 FA06 LA20 PA01 PA22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉱油、油脂及び合成油の中から選ばれる
    少なくとも1種を基油とし、(A)ジチオリン酸モリブ
    デン及び(B)ジチオカルバミン酸モリブデンの中から
    選ばれる少なくとも1種の有機モリブデン化合物を含有
    することを特徴とするすべり案内面用潤滑油組成物。
  2. 【請求項2】 鉱油、油脂及び合成油の中から選ばれる
    少なくとも1種を基油とし、(A)ジチオリン酸モリブ
    デン及び(B)ジチオカルバミン酸モリブデンの中から
    選ばれる少なくとも1種の有機モリブデン化合物を含有
    し、さらに(C)チオホスフェートを含有することを特
    徴とするすべり案内面用潤滑油組成物。
  3. 【請求項3】 鉱油、油脂及び合成油の中から選ばれる
    少なくとも1種を基油とし、(A)ジチオリン酸モリブ
    デン及び(B)ジチオカルバミン酸モリブデンの中から
    選ばれる少なくとも1種の有機モリブデン化合物を含有
    し、さらに(D)ジチオリン酸を含有することを特徴と
    するすべり案内面用潤滑油組成物。
  4. 【請求項4】 鉱油、油脂及び合成油の中から選ばれる
    少なくとも1種を基油とし、(A)ジチオリン酸モリブ
    デン及び(B)ジチオカルバミン酸モリブデンの中から
    選ばれる少なくとも1種の有機モリブデン化合物を含有
    し、さらに(C)チオホスフェート並びに(D)ジチオ
    リン酸を含有することを特徴とするすべり案内面用潤滑
    油組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002083823A1 (fr) * 2001-04-06 2002-10-24 Nippon Oil Corporation Huile de coupe et de rectification pour systeme d'alimentation en huile a volume ultra faible et pour surface coulissante, ainsi que procede faisant appel a cette huile pour couper et rectifier dans un systeme d'alimentation a volume ultra faible

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002083823A1 (fr) * 2001-04-06 2002-10-24 Nippon Oil Corporation Huile de coupe et de rectification pour systeme d'alimentation en huile a volume ultra faible et pour surface coulissante, ainsi que procede faisant appel a cette huile pour couper et rectifier dans un systeme d'alimentation a volume ultra faible
US7723276B2 (en) 2001-04-06 2010-05-25 Nippon Oil Corporation Oil for cutting and grinding by ultra low volume oil feed system and for sliding surface and method for cutting and grinding by ultra low volume feed system using the oil

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