JP2000344729A - ベンズアミドオキシム類の製造法 - Google Patents

ベンズアミドオキシム類の製造法

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JP2000344729A
JP2000344729A JP11157523A JP15752399A JP2000344729A JP 2000344729 A JP2000344729 A JP 2000344729A JP 11157523 A JP11157523 A JP 11157523A JP 15752399 A JP15752399 A JP 15752399A JP 2000344729 A JP2000344729 A JP 2000344729A
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difluoro
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JP11157523A
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Hiroyuki Yamanaka
洋行 山中
Shigeru Kojima
滋 小島
Isamu Kasahara
勇 笠原
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Nippon Soda Co Ltd
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Nippon Soda Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 農医薬中間体として有用な式(II)で表さ
れるベンズアミドオキシムを安定した高収率、高純度で
提供する。 【解決手段】 式(I)で表されるベンゾニトリルとヒ
ドロキシルアミンをキレート剤の存在下で反応させた
後、後処理において酸で抽出する工程を含むことで達成
される。 【化1】 【化2】 (式中、Xは、ハロゲン原子、C1-5アルキル基、C1-3
アルコキシ基、C1-3アルキルチオ基、水酸基、メルカ
プト基、アミノ基、ニトロ基又はC1-5ハロアルキル基
を、nは、0又は1から5の整数を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農医薬中間体として有
用な式(II)
【0002】
【化6】
【0003】(式中、Xは、ハロゲン原子、C1-5アル
キル基、C1-3アルコキシ基、C1-3アルキルチオ基、水
酸基、メルカプト基、アミノ基、ニトロ基又はC1-5
ロアルキル基を、nは、0又は1から5の整数を示
す。)で表されるベンズアミドオキシムを安定した高収
率、高純度で得る製造法に関する。本発明の製造法によ
り製造される化合物のうち、特に2,3−ジフルオロ−
6−トリフルオロメチルベンズアミドオキシムは農園芸
用殺菌剤の中間体として有用である。
【0004】
【従来の技術】アミドオキシム類は一般にニトリル類と
ヒドロキシルアミン類を反応させることにより合成され
ることが知られている(Houben-Weyl Methoden der Org
anischen Chemie Band VIII Sauerstoff ver Bindungen
III p.692)。
【0005】式(II)で表されるベンズアミドオキシ
ムに含まれる2,3−ジフルオロ−6−トリフルオロメ
チルベンズアミドオキシムについても、2,3−ジフル
オロ−6−トリフルオロメチルベンゾニトリルに炭酸ナ
トリウム等の存在下、ヒドロキシルアミン塩酸塩を作用
させることにより製造できることが報告されている(W
O96/19442)。
【0006】しかしながら、従来の技術では溶媒中に鉄
などの微量金属イオンを含む場合、また反応容器として
褐色ガラス製やSUS製のものを使用する場合等ではい
ずれも目的とするアミドオキシム化合物の収率が顕著に
低下し、副生物として式(III)
【0007】
【化7】
【0008】で表されるベンズアミドが多く生成してし
まう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、式(I)で
表されるベンゾニトリルとヒドロキシルアミンとから式
(II)で表されるベンズアミドオキシムを安定した高
収率、高純度で製造することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(I)で表
されるベンゾニトリルとヒドロキシルアミンをキレート
剤の存在下で反応させた後、後処理において酸で抽出す
る工程を含むことを特徴とする式(II)で表されるベ
ンズアミドオキシムの製造法である。本発明を反応式で
示すと以下のとおりである。
【0011】
【化8】
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の製造法が適用できる化合
物の代表例を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】本反応は溶媒中、キレート剤の存在下、ベ
ンゾニトリル(I)に、ヒドロキシルアミン(HA)を
作用させて行う。また、反応容器にSUS製等を使用す
る場合、反応器の保護のため、炭酸水素ナトリウム等の
炭酸アルカリを反応系中に存在させてもよい。HAの使
用量は好ましくは(I):HA=1:1.5〜3であ
る。また、HAの供給形態についてはHA塩酸塩等を塩
基存在下に使用してもよいが、好ましくはフリーのHA
である。
【0015】本発明の溶媒については反応に不活性な溶
媒が好ましく、例えばアセトニトリルのような溶媒は好
ましくない。
【0016】その中で極性が高くキレート剤を溶解させ
得る溶媒が好ましく、例えばメタノール−水混合溶媒が
挙げられる。より好ましくはメタノールに対し水を過剰
に使用する。
【0017】本発明のキレート剤とは、主に鉄イオンと
錯体を形成しやすいキレート剤であり、好ましくは式
(IV)で表される8−ヒドロキシキノリンや式(V)
で表されるo−フェナントロリンが挙げられる。
【0018】
【化9】
【0019】
【化10】
【0020】キレート剤の量的割合は、ベンゾニトリル
(I)に対して、触媒量でよいが、より好ましくは
(I)に対して0.1〜1mol%である。
【0021】反応終了後、溶媒を留去し、残さをメチル
−t−ブチルエーテル(MTBE)等の難水溶性の有機
溶媒で抽出し、抽出した有機層を塩酸等の酸で抽出す
る。酸塩化抽出された溶液を水酸化ナトリウム等のアル
カリで再びフリー化した後、MTBE等の有機溶媒で再
度抽出する。この工程を取ることにより副生するベンズ
アミドを容易に除去できる。
【0022】次に実施例を挙げ本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものでは
ない。
【0023】
【実施例】参考例1(含鉄イオン溶媒中の反応) 無色透明ガラス製反応容器にてあらかじめ50%ヒドロ
キシルアミン水溶液9.91g(150mmol)、o
−フェナントロリン99mg(0.50mmol)、お
よび故意に塩化第一鉄86μg(0.00068mmo
l)を溶解させたメタノール−蒸留水(体積比1:2)
150mlの混合溶媒中へ、2,3−ジフルオロ−6−
トリフルオロメチルベンゾニトリル(I’’)10.3
6g(50.0mmol)を添加し、反応液を60℃で
6時間熟成した後、室温に戻した。反応液はHPLC
[カラム;Inertsil ODS−34.6mm φ×2
50mm(GL Sciences Inc.)、移動相;CH
3CN−H20−10% H3PO4 500:500:1
0 (v/v/v)、流量;1.0ml/min、検出波長;2
25nm、実施例2以降も同条件]上、(I’’)
(tR 16.0min)の消失を示し、2,3−ジフ
ルオロ−6−トリフルオロメチルベンズアミドオキシム
(II’)の主生成(収率76.9%、tR 3.6m
in)を、また2,3−ジフルオロ−6−トリフルオロ
メチルベンズアミド(III’)の副生(収率8.4
%、tR 4.8min)をそれぞれ示した。
【0024】参考例2(SUS製反応容器中の反応) SUS製反応容器にてあらかじめ50%ヒドロキシルア
ミン水溶液99.09g(1.50mol)およびo−
フェナントロリン198mg(1.00mmol)を溶
解させたメタノール−水(体積比1:2、水としては水
道水を使用)1.5Lの混合溶媒中へ、2,3−ジフル
オロ−6−トリフルオロメチルベンゾニトリル
(I’’)103.56g(500mmol)を添加
し、反応液を60℃で7時間熟成した後、室温に戻し
た。反応液はHPLC上(I’’)の消失を示し、2,
3−ジフルオロ−6−トリフルオロメチルベンズアミド
オキシム(II’)の主生成(収率78.9%)を、ま
た2,3−ジフルオロ−6−トリフルオロメチルベンズ
アミド(III’)の副生(収率9.0%)をそれぞれ
示した。
【0025】比較例1(含鉄イオン溶媒中の反応) 無色透明ガラス製反応容器にてあらかじめ50%ヒドロ
キシルアミン水溶液9.91g(150mmol)、お
よび故意に塩化第一鉄86μg(0.00068mmo
l)を溶解させたメタノール−蒸留水(体積比1:2)
150mlの混合溶媒中へ、2,3−ジフルオロ−6−
トリフルオロメチルベンゾニトリル(I’’)10.3
6g(50.0mmol)を添加し、反応液を60℃で
6時間熟成した後、室温に戻した。反応液はHPLC
上、(I’’)の消失を示し、2,3−ジフルオロ−6
−トリフルオロメチルベンズアミドオキシム(II’)
の主生成(収率62.4%)を、また2,3−ジフルオ
ロ−6−トリフルオロメチルベンズアミド(III’)
の顕著な副生(収率22.8%)をそれぞれ示した。
【0026】比較例2(SUS製反応容器中の反応) SUS製反応容器にてあらかじめ50%ヒドロキシルア
ミン水溶液99.09g(1.50mol)を溶解させ
たメタノール−水(体積比1:2、水としては参考例2
と同一の水道水を使用)1.5Lの混合溶媒中へ、2,
3−ジフルオロ−6−トリフルオロメチルベンゾニトリ
ル(I’’)103.56g(500mmol)を添加
し、反応液を60℃で7時間熟成した後、室温に戻し
た。反応液はHPLC上(I’’)の消失を示し、2,
3−ジフルオロ−6−トリフルオロメチルベンズアミド
オキシム(II’)の主生成(収率63.2%)を、ま
た2,3−ジフルオロ−6−トリフルオロメチルベンズ
アミド(III’)の顕著な副生(収率16.6%)を
それぞれ示した。
【0027】以下に2,3−ジフルオロ−6−トリフル
オロメチルベンゾニトリル(I’’)の反応を例に、反
応条件の違いによるキレート剤の効果について比較も含
め表2に示した。
【0028】
【表2】
【0029】実施例1(2,3−ジフルオロ−6−トリ
フルオロメチルベンズアミドオキシム(II’)の合
成) 2L四つ口フラスコに、50%ヒドロキシルアミン水溶
液95.0g(1.44mol)、純水960ml、炭
酸水素ナトリウム7.6g(0.09mol)、メタノ
ール480ml、8−ヒドロキシキノリン0.09gそ
して2,3−ジフルオロ−6−トリフルオロメチルベン
ゾニトリル(I’’)124.3g(0.06mol)
を室温にて加えた。徐々に昇温し、60℃にて、9時間
加熱攪拌した。HPLC上で、(I’’)(tR 1
6.0min)の消失、2,3−ジフルオロ−6−トリ
フルオロメチルベンズアミドオキシム(II’)の主生
成(収率80.3%、tR 3.6min)を、また
2,3−ジフルオロ−6−トリフルオロメチルベンズア
ミド(III’)の副生(収率4.5%、tR 4.8
min)を確認後、45℃前後にて、反応液中のメタノ
ール水(約800g)を減圧留去した。残さをメチル−
t−ブチルエーテル(MTBE)1.2Lで抽出し、有
機層を水120mlで洗浄した。これを7%塩酸300
mlで塩酸塩化抽出し、さらに有機層を7%塩酸150
mlで2回塩酸塩化抽出した。塩酸塩化抽出した水層を
あわせ、15℃以下に冷却した後、28%水酸化ナトリ
ウム水溶液170gを加えて中和し、MTBE300m
lで再抽出した。さらに水層をMTBE300mlで抽
出した。有機層をあわせ、水120mlにて洗浄後、減
圧濃縮して、目的の2,3−ジフルオロ−6−トリフル
オロメチルベンズアミドオキシム(II’)114g
(m.p.114〜115℃、収率78%、純度98.
7%)を得た。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法によ
れば、ベンゾニトリルとヒドロキシルアミンとからベン
ズアミドオキシム類を安定した高収率にて得ることがで
きる。すなわち、キレート剤を添加することにより本反
応における鉄などの微量金属イオンの混入、溶出等によ
る収率低下の変動要因を除去し、また本反応に使用する
反応容器の材質上の制約を広げ得る効果があり、更に後
処理において酸で抽出する工程を含ませることにより副
生するベンズアミドを除去できるので本発明の製造法は
工業的に優れた製造法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笠原 勇 富山県高岡市向野本町300 日本曹達株式 会社高岡工場内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC59 AD16 BA46 BA51 BB15 BB31 BB44 BE01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 (式中、Xは、ハロゲン原子、C1-5アルキル基、C1-3
    アルコキシ基、C1-3アルキルチオ基、水酸基、メルカ
    プト基、アミノ基、ニトロ基又はC1-5ハロアルキル基
    を、nは、0又は1から5の整数を示す。)で表される
    ベンゾニトリルとヒドロキシルアミンをキレート剤の存
    在下で反応させた後、後処理において酸で抽出する工程
    を含むことを特徴とする、式(II) 【化2】 で表されるベンズアミドオキシムの製造法。
  2. 【請求項2】 式(I) 【化3】 で表されるベンゾニトリルが、式(I’) 【化4】 (式中、X1はハロゲン原子又はハロアルキル基を、
    n’は0又は1から4の整数を、Xは前記と同じ意味を
    示す。)で表されるベンゾニトリルである請求項1記載
    の製造法。
  3. 【請求項3】 式(I) 【化5】 で表されるベンゾニトリルが、2,3−ジフルオロ−6
    −トリフルオロメチルベンゾニトリルである請求項1又
    は2記載の製造法。
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