JP2000343428A - コンロッドの表面加工方法 - Google Patents

コンロッドの表面加工方法

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JP2000343428A
JP2000343428A JP15941599A JP15941599A JP2000343428A JP 2000343428 A JP2000343428 A JP 2000343428A JP 15941599 A JP15941599 A JP 15941599A JP 15941599 A JP15941599 A JP 15941599A JP 2000343428 A JP2000343428 A JP 2000343428A
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inner peripheral
peripheral surface
large end
residual stress
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Teiji Suzuki
貞次 鈴木
Hiroyuki Naruse
裕行 成瀬
Haruo Ide
晴夫 井手
Nobuhiko Yoshimoto
信彦 吉本
Yuzo Yoshioka
勇三 吉岡
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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    • B24CABRASIVE OR RELATED BLASTING WITH PARTICULATE MATERIAL
    • B24C1/00Methods for use of abrasive blasting for producing particular effects; Use of auxiliary equipment in connection with such methods
    • B24C1/10Methods for use of abrasive blasting for producing particular effects; Use of auxiliary equipment in connection with such methods for compacting surfaces, e.g. shot-peening

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 高圧ポンプ11で加圧した流体31とガ
ラスビーズ32とを混在させ、この混在物30を射出手
段19を介してコンロッド40の大端部内周面43に投
射し、大端部内周面43に残留圧縮応力を付与するよう
にした。 【効果】 面粗度を改善しつつ、圧縮残留応力を均一に
発生させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンロッドの表面加
工方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は従来のコンロッドの表面加工方
法の一例を示す工程図である。なお、ST×××はステ
ップ番号を示す。 ST101:コンロッドWを浸炭等の処理を施す。浸炭
とは、比較的低い炭素量の鋼を対象として、浸炭剤中で
加熱することで、表面層の炭素量を増加させる熱処理法
であり、焼入れの前処理として広く採用されている工法
である。ここでは、浸炭、焼入れ、焼戻しを一括して
「浸炭等」と言う(以下、同じ)。
【0003】ST102:コンロッドWの大端部内周面
W1を研磨をする。コンロッドWの大端部内周面W1は
クランクシャフトとの受圧面にあたるために研磨を要す
る。
【0004】ST103:コンロッドWの大端部内周面
W1の疲れ強さを、さらに向上させるためにショットピ
ーニングを行なう。ショットピーニングとは、平均直径
1mm前後の鋼球を圧縮空気又は遠心力などを用いて、
高速度で部材の表面に打ち付け、表層部に発生する圧縮
残留応力と加工硬化によって部材の疲れ強さを向上させ
る表面加工方法である。すなわち、浸炭等だけでは十分
な残留圧縮応力を発生させることはできず、疲れ強さを
改善することはできないので、ST103にてコンロッ
ドWの大端部内周面W1にショットピーニングを行ない
疲れ強さの向上を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ショットピー
ニングは、鋼球を高速度でコンロッドWの大端部内周面
W1に打ち付けるので、大端部内周面W1の面粗度を悪
化させ、大端部内周面W1の摺動特性が低下させる虞れ
がある。また、ショットピーニングは、圧縮空気又は遠
心力などを用いて鋼球を部材の表面に打ち付けるもので
あるので、吹出した鋼球が円錐状に広がり、均一に大端
部内周面W1に当て難い。
【0006】そこで、本発明の目的は、面粗度を改善し
つつ、圧縮残留応力を均一に発生させ、疲れ強さを向上
することができるコンロッドの表面加工方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、高圧ポンプで加圧した流体とガラスビー
ズとを混在させ、この混在物を射出手段を介してコンロ
ッドの大端部内周面に投射し、この大端部内周面に残留
圧縮応力を付与させるコンロッドの表面加工方法であっ
て、流体の射出手段の出口圧力を50〜250MPaに
設定し、ガラスビーズの径を30〜150μmに設定し
たことを特徴とする。
【0008】流体とガラスビーズの混在物を大端部内周
面に投射するようにして、大端部内周面の面粗度の改善
を図る。例えば、ショットピーニングは鋼球を使用する
ので大端部内周面に当たったときに砕けることはなく、
面粗度の悪化を招く虞れがある。しかし、ガラスビーズ
は大端部内周面に当たったときに砕けるので大きな凹み
を付けることがなく面粗度を改善することができる。
【0009】このときに、流体の圧力が50MPa未満
では圧縮残留応力を効果的に与えることができず、流体
の圧力で圧縮残留応力にばらつきが出る。流体の圧力が
250MPaを超えると圧縮残留応力の増加が望めず、
流体の圧力を増加する効果がない。すなわち、流体の圧
力を50〜250MPaに設定することで、所定の圧縮
残留応力を均一に付加することができる。
【0010】また、ガラスビーズ径が30μm未満では
圧縮残留応力を効果的に与えることができない。ガラス
ビーズ径が150μmを超えると圧縮残留応力が低下す
る。すなわち、ガラスビーズの径を30〜150μmに
設定することで、最大範囲の圧縮残留応力を発生させる
ことができる。
【0011】請求項2は、単位面積当たりビーズの投射
量をビーズの投射密度としたときに、この投射密度を5
〜100mg/mm2に設定し、射出手段をコンロッド
に対して相対的に移動させながらコンロッドの大端部内
周面にビーズを投射することを特徴とする。
【0012】射出手段をコンロッドに対して相対的に移
動させ、大端部内周面にガラスビーズを均一に当てる。
このときに、ビーズの投射密度が5mg/mm2未満で
は、ビーズ量が少ないため処理面の不均一が発生する。
ビーズの投射密度が100mg/mm2を超えるとビー
ズが効果的に使われず、経済効果が悪い。すなわち、ビ
ーズの投射密度は、5〜100mg/mm2が最適範囲
である。
【0013】請求項3は、大端部内周面に対する射出手
段のなす角度を投射角としたときに、この投射角を20
゜を下回らぬようにしたことを特徴とする。
【0014】大端部内周面にガラスビーズを投射角を2
0゜を下回らぬ角度で投射する。このときに、投射角が
20゜未満では、圧縮残留応力を効果的に与えることが
できず、圧縮残留応力にばらつきが出る。投射角が20
゜以上になると、圧縮残留応力がほぼ一定の値になる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は本発明に係るコンロッドの表面加工
に使用するガラスビーズ投射装置の原理図である。ガラ
スビーズ投射装置10は、高圧ポンプ11の出口側にジ
ョイントホース12を介してT字管13を取付け、この
T字管13の残りの一方に流量制御弁14を取付け、残
りの他方に合流ダクト15を取付け、この合流ダクト1
5の分岐部15aにジョイントホース16を介してガラ
スビーズホッパ17を取付け、合流ダクト15の出口側
に射出手段としてのノズル19を取付けたものであり、
コンロッド40を支持するためのコンロッド支持治具2
1を備える。22は高圧ポンプ11の圧力ゲージであ
る。
【0016】コンロッド支持治具21は、ベース24に
支持フレーム25を取付け、この支持フレーム25にワ
ーク支持台26を回転可能に取付け、このワーク支持台
26にギヤ27を取付け、このギヤ27に駆動側のギヤ
28を介して駆動源29を接続したものである。すなわ
ち、ガラスビーズ投射装置10は、高圧ポンプ11で加
圧した流体としての水31とガラスビーズ32を混在さ
せ、この混在物30をノズル19を介してクランクシャ
フト側に嵌合させるコンロッド40の大端部内周面43
に投射し、この大端部内周面43に圧縮残留応力を付与
する装置であって、水31とガラスビーズ32との混在
物30をコンロッド40の大端部内周面43に投射する
ようにした。従って、ガラスビーズは大端部内周面に当
たったときに砕けるので大きな凹みを付けることがなく
面粗度を改善することができると共に、圧縮残留応力を
均一に発生させることができる。
【0017】図2は本発明に係る表面加工方法に用いる
ワークであるコンロッドの斜視図である。コンロッド4
0は、図示せぬピストンとクランクシャフトとの間を繋
ぐ部品であり、一端にクランクシャフトに嵌合させる大
端部41を形成し、他端にピストンに嵌合させる小端部
42を形成したものであり、一般的に、低炭素鋼、低N
i(ニッケル)鋼又はNi−Cr(ニッケルクローム)
鋼などで形成するものである。なお、43は大端部内周
面を示す。
【0018】以上に述べたガラスビーズ投射装置20を
用いたコンロッド40の表面加工方法を次に説明する。
図3は本発明に係るコンロッドの表面加工方法のフロー
チャートである。なお、ST××はステップ番号を示
す。 ST01:コンロッド40を浸炭等の処理を施す。
【0019】ST02:コンロッド40の大端部内周面
43を研磨をする。コンロッド40の大端部内周面43
がクランクシャフトとの受圧面にあたるために研磨を要
する。
【0020】ST03:さらに、ノズル19をコンロッ
ド40に対して相対的に移動させ、水31とガラスビー
ズ32の混在物30をコンロッド40の大端部内周面4
3に投射する。詳細には、ガラスビーズ投射装置10の
ノズル19を移動させつつコンロッド40を回転させな
がら、水31とガラスビーズ32の混在物30をコンロ
ッド40の大端部内周面43に投射し、この大端部内周
面43の疲れ強さを向上させる。
【0021】すなわち、ST03では、水31とガラス
ビーズ32の混在物30を大端部内周面43に投射する
ようにした。従って、ガラスビーズ32は大端部内周面
43に当たったときに砕けるので大きな凹みを付けるこ
とがなく面粗度を改善することができると共に、圧縮残
留応力を均一に発生させ大端部内周面43の疲れ強さを
向上させる。
【0022】このときに、水31とガラスビーズ32の
混在物30を次に示す条件で投射した。第1に、ノズル
19の出口圧力を50〜250MPaに設定した。第2
に、ガラスビーズ32の径を30〜150μmに設定し
た。第3に、ビーズの投射密度を、5〜100mg/m
2に設定した。第4に、大端部内周面43にガラスビ
ーズを投射角を20゜を下回らぬ角度で投射した。第5
に、水31とガラスビーズ32を投射後、水のみを一定
の時間投射して、ビーズ32の破片を流し去り、大端部
内周面43を洗浄するようにした。以下、実施例におい
て、これらの根拠を述べる。
【0023】
【実施例】本発明に係る実験例を次に説明する。なお、
本発明方法はこの実験例に限定するものではない。
【0024】図4は本発明に係るコンロッドの表面加工
方法で表面処理したコンロッドの表面深さと圧縮残留応
力との関係を示すグラフであり、(a)は比較例を示
し、(b)は実施例を示す。なお、横軸は表面深さ(μ
m)を示し、縦軸は圧縮残留応力(kg/mm2)を示
す。(a)において、コンロッド40の大端部内周面4
3を浸炭等の後、研磨した場合には、圧縮残留応力は、
表面深さが8μmで最高値(110kg/mm2)とな
り、表面深さが深くなるにつれて急激に下降する。
【0025】(b)において、コンロッド40の大端部
内周面43を浸炭等、研磨後、水31とガラスビーズ3
2の混在物30を所定の条件で投射した場合には、圧縮
残留応力は、表面深さが15μmで最高値(130kg
/mm2)となり、その曲線も表面深さが0〜30μm
でなだらかな山型を示す。すなわち、浸炭等、研磨後、
水31とガラスビーズ32の混在物30を投射すること
で、大端部内周面43に高い圧縮残留応力を表面深くま
で発生させることができ、大端部内周面43の疲れ強さ
を向上させることができることを示すものである。
【0026】図5は本発明に係るコンロッドの表面加工
方法に用いるガラスビーズ投射装置の水の圧力とコンロ
ッドの圧縮残留応力との関係を示すグラフである。な
お、圧縮残留応力は、大端部内周面の表面のものであ
る。水31の圧力が50MPa未満では圧縮残留応力を
効果的に与えることができず、水31の圧力の高さで圧
縮残留応力にばらつきが出る。水31の圧力が50〜2
50MPaでは圧縮残留応力がほぼ一定の値(120k
g/mm2)になる。水31の圧力が250MPaを超
えると圧縮残留応力の増加が望めず、水31の圧力を増
加する効果がない。従って、ノズル19の出口圧力を5
0〜250MPaに設定することで、所定の圧縮残留応
力を均一に付加することができる。
【0027】図6は本発明に係るコンロッドの表面加工
方法に用いるガラスビーズ投射装置のガラスビーズ径と
の圧縮残留応力との関係を示すグラフである。なお、圧
縮残留応力は、大端部内周面43の表面のものである。
ガラスビーズ32径が30μm未満では圧縮残留応力を
効果的に与えることができない。ガラスビーズ32径が
30〜150μmでは圧縮残留応力がほぼ一定の範囲、
すなわち、100〜120kg/mm2になる。ガラス
ビーズ32径が150μmを超えると圧縮残留応力が低
下する。すなわち、ガラスビーズ32の径を30〜15
0μmに設定することで、最大範囲の圧縮残留応力を付
加することができる。
【0028】図7(a),(b)は本発明に係るコンロ
ッドの表面加工方法で用いるガラスビーズ投射装置のビ
ーズの投射密度を示す説明図である。(a)において、
コンロッド40をコンロッド支持治具21に取付け、矢
印の如く回転させ、ノズル19を矢印の如く水平移
動し、水31とガラスビーズ32の混在物30を矢印
の如く投射する。すなわち、ノズル19をコンロッド4
0に対して相対的に移動させ、水31とガラスビーズ3
2の混在物30をコンロッド40の大端部内周面43に
投射する。
【0029】(b)において、ビーズの投射密度が5m
g/mm2未満では、ビーズ量が少ないため処理面の不
均一が発生する。ビーズの投射密度が5〜100mg/
mm2では、処理面が均一になる。ビーズの投射密度が
100mg/mm2を超えるとビーズが効果的に使われ
ず、経済効果が悪い。従って、ビーズの投射密度が5m
g/mm2以上が、使用可能範囲であり、5〜100m
g/mm2が最適範囲であると言える。すなわち、ビー
ズの投射密度を、5〜100mg/mm2に設定するこ
とで、コンロッド40の表面加工の経済性の向上を図る
ことができる。
【0030】図8(a),(b)は本発明に係るコンロ
ッドの表面加工方法で用いるガラスビーズ投射装置の投
射角とコンロッドの圧縮残留応力との関係を示す説明図
である。(a)において、大端部内周面43に対するノ
ズル19の角度を投射角θとする。(b)において、投
射角θが20゜未満では、圧縮残留応力を効果的に与え
ることができず、圧縮残留応力にばらつきが出る。投射
角θが20゜以上になると、圧縮残留応力がほぼ一定の
値(120kg/mm2)になる。すなわち、大端部内
周面43に水31とガラスビーズ32の混合物30を、
投射角θを20゜を下回らぬ角度で投射することで、コ
ンロッド40の表面加工の効率を向上させ、均一な圧縮
残留応力を得ることができる。
【0031】図9は本発明に係るコンロッドの表面加工
方法で用いるガラスビーズ投射装置の水とガラスビーズ
との投射のタイミングを示す説明図であり、区間Aでは
水31とガラスビーズ32の混在物30を投射し、区間
Bでは水31のみを投射するはことを示す。水31とガ
ラスビーズ32を投射後、水31のみを一定の時間投射
して、ビーズ32の破片を流し去り、図2に示すコンロ
ッド40の大端部内周面43を洗浄する。従って、コン
ロッド40をクランクシャフトと嵌合させるときに、ビ
ーズ32の破片が混入することはなく、品質の向上を図
ることができる。
【0032】尚、実施例では図1に示すように、流体に
水を用いたが、これに限るものではなく、例えば、水に
コーティング剤などの添加物を混入したもの、蒸気、油
などでもよく、すなわち、流体とガラスビーズの混在物
を投射するものであればよい。
【0033】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、流体とガラスビーズの混在物を大端
部内周面に投射するようにしたので、大端部内周面の面
粗度の改善を図ることができる。例えば、ショットピー
ニングは鋼球を使用するので大端部内周面に当たったと
きに砕けることはなく、面粗度の悪化を招く虞れがあ
る。しかし、ガラスビーズは大端部内周面に当たったと
きに砕けるので大きな凹みを付けることがなく面粗度を
改善することができる。
【0034】また、流体の圧力が50MPa未満では圧
縮残留応力を効果的に与えることができず、流体の圧力
で圧縮残留応力にばらつきが出る。流体の圧力が250
MPaを超えると圧縮残留応力の増加が望めず、流体の
圧力を増加する効果がない。従って、流体の圧力を50
〜250MPaに設定することで、所定の圧縮残留応力
を均一に付加することができる。
【0035】さらに、ガラスビーズ径が30μm未満で
は圧縮残留応力を効果的に与えることができない。ガラ
スビーズ径が150μmを超えると圧縮残留応力が低下
する。従って、ガラスビーズの径を30〜150μmに
設定することで、最大範囲の圧縮残留応力を発生させる
ことができる。
【0036】請求項2は、射出手段をコンロッドに対し
て相対的に移動させ、大端部内周面にガラスビーズを均
一に当てるようにした。このときに、ビーズの投射密度
が5mg/mm2未満では、ビーズ量が少ないため処理
面の不均一が発生する。ビーズの投射密度が100mg
/mm2を超えるとビーズが効果的に使われず、経済効
果が悪い。従って、ビーズの投射密度を、5〜100m
g/mm2に設定し、射出手段をコンロッドに対して相
対的に移動させるようにしたので、コンロッドの表面加
工の経済性の向上を図ることができる。
【0037】請求項3は、大端部内周面にガラスビーズ
を投射角を20゜を下回らぬ角度で投射するようにし
た。このときに、投射角が20゜未満では、圧縮残留応
力を効果的に与えることができず、圧縮残留応力にばら
つきが出る。従って、大端部内周面にガラスビーズを投
射角を20゜を下回らぬ角度で投射したので、コンロッ
ドの表面加工の効率を向上させ、均一な圧縮残留応力を
発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンロッドの表面加工に使用する
ガラスビーズ投射装置の原理図
【図2】本発明に係る表面加工方法に用いるワークであ
るコンロッドの斜視図
【図3】本発明に係るコンロッドの表面加工方法のフロ
ーチャート
【図4】本発明に係るコンロッドの表面加工方法で表面
処理したコンロッドの表面深さと圧縮残留応力との関係
を示すグラフ
【図5】本発明に係るコンロッドの表面加工方法に用い
るガラスビーズ投射装置の水の圧力とコンロッドの圧縮
残留応力との関係を示すグラフ
【図6】本発明に係るコンロッドの表面加工方法に用い
るガラスビーズ投射装置のガラスビーズ径との圧縮残留
応力との関係を示すグラフ
【図7】本発明に係るコンロッドの表面加工方法で用い
るガラスビーズ投射装置のビーズの投射密度を示す説明
【図8】本発明に係るコンロッドの表面加工方法で用い
るガラスビーズ投射装置の投射角とコンロッドの圧縮残
留応力との関係を示す説明図
【図9】本発明に係るコンロッドの表面加工方法で用い
るガラスビーズ投射装置の水とガラスビーズとの投射の
タイミングを示す説明図
【図10】従来のコンロッドの表面加工方法の一例を示
す工程図
【符号の説明】
11…高圧ポンプ、19…投射手段(ノズル)、30…
混在物、31…流体(水)、32…ガラスビーズ、40
…コンロッド、43…大端部内周面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井手 晴夫 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 吉本 信彦 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 吉岡 勇三 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧ポンプで加圧した流体とガラスビー
    ズとを混在させ、この混在物を射出手段を介してコンロ
    ッドの大端部内周面に投射し、この大端部内周面に残留
    圧縮応力を付与させるコンロッドの表面加工方法であっ
    て、前記流体の射出手段の出口圧力を50〜250MP
    aに設定し、前記ガラスビーズの径を30〜150μm
    に設定したことを特徴とするコンロッドの表面加工方
    法。
  2. 【請求項2】 単位面積当たりビーズの投射量をビーズ
    の投射密度としたときに、この投射密度を5〜100m
    g/mm2に設定し、射出手段をコンロッドに対して相
    対的に移動させながらコンロッドの大端部内周面にビー
    ズを投射することを特徴とする請求項1記載のコンロッ
    ドの表面加工方法。
  3. 【請求項3】 大端部内周面に対する射出手段のなす角
    度を投射角としたときに、この投射角を20゜を下回ら
    ぬようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2記
    載のコンロッドの表面加工方法。
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