JP2000343187A - 真空誘導溶解炉を使用した回転急冷鋳造装置 - Google Patents

真空誘導溶解炉を使用した回転急冷鋳造装置

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JP2000343187A
JP2000343187A JP15589999A JP15589999A JP2000343187A JP 2000343187 A JP2000343187 A JP 2000343187A JP 15589999 A JP15589999 A JP 15589999A JP 15589999 A JP15589999 A JP 15589999A JP 2000343187 A JP2000343187 A JP 2000343187A
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昌宏 田所
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Abstract

(57)【要約】 【課題】真空誘導溶解炉を使用した回転急冷鋳造装置に
おいて、タンディッシュ内の溶湯の湯面を安定状態に保
持させることである。 【解決手段】タンディッシュTの内側に、該タンディッ
シュTを二分するためのせき板18を配置し、しかも、
その下端部に潜りせき19を設けることにより、炉体1
のるつぼ1aから連続注湯される溶湯Wを、上流側の注
湯室R1 に注湯される際に生じる波立ちが、下流側の供
給室R2 に貯留されている溶湯Wに及ばないようにし
て、その湯面Fを安定させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空誘導溶解炉で
溶解した金属の溶湯を、急冷ロールに連れ回して回転さ
せながら冷却させ、凝固鋳片として排出するための回転
急冷鋳造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】回転急冷鋳造装置は、真空、或いはアル
ゴン、窒素等の不活性ガス雰囲気に保持された真空誘導
溶解炉で金属を溶解し、その溶湯を、急冷ロールに連れ
回して回転させながら冷却し、凝固鋳片として排出する
ための装置である。本発明に係る回転急冷鋳造装置で
は、急冷ロールとして水冷ロールを使用している。この
水冷ロールは、金属より成る外周面を内側から冷却する
ことによって、該外周面に接触する溶湯を間接水冷する
構成のものである。図1ないし図3に示されるように、
真空誘導溶解炉Bを構成する炉体1のるつぼ1aで溶解
された溶湯Wは、該炉体1全体が傾動されることによっ
てタンディッシュT内に連続的に注湯されて貯留され
る。このタンディッシュTの端部に設けられた溶湯流出
口16は、僅かな隙間eを介して水冷ロール2の外周面
2aに臨んでいて、溶湯Wと水冷ロール2の外周面2a
とは常に接している。該水冷ロール2が所定方向に回転
すると、前記溶湯Wにおいて水冷ロール2の外周面2a
と接触する部分が、該水冷ロール2によってかき上げら
れ、連れ回されながら冷却され、凝固鋳片Vとなって排
出される。
【0003】ここで、凝固鋳片Vの品質を安定させるた
めには、タンディッシュTの溶湯Wの貯留量を一定に
し、水冷ロール2の外周面2aに連れ回される溶湯Wの
量を、常に一定にすることが必要である。ところが、る
つぼ1aから供給される溶湯Wは、タンディッシュTの
上方から落下する形態で注湯される。このため、溶湯W
がタンディッシュTに注湯される際、既に貯留されてい
る溶湯Wの湯面に衝突し、飛沫となって飛散したり、湯
面における衝突部分を押し下げたりするため湯面が波立
ち、溶湯レベルが不安定となる。このような場合、凝固
鋳片Vの品質が不安定になるおそれがある。また、タン
ディッシュTの溶湯Wの貯留量を一定にするためには、
るつぼ1aからの出湯量を一定にする必要がある。定量
出湯するためには、炉体1を溶解炉の定量パターン(傾
動角と出湯量の関係)で傾動させる。しかし、るつぼ1
aの内部にノロ、カス等が付着し、完全なるつぼ1aの
形状と異なるため、前記パターンを補正する必要があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した不
具合に鑑み、タンディッシュにおける溶湯レベルが常に
一定になるようにすることを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、炉体の傾動により溶湯を出湯させる真空誘
導溶解炉と、該溶解炉から出湯された溶湯を一時的に貯
留状態にして流出させるためのタンディッシュと、該タ
ンディッシュの一側面に開口した溶湯流出口の外周面が
僅かの隙間を有して臨み、しかも、該溶湯流出口から流
出された溶湯を連れ回して、その途中で急冷させるため
の急冷ロールとを備え、これらの設備が真空槽内に配設
されて、前記炉体から連続出湯される溶湯を前記タンデ
ィッシュを通過させて、前記急冷ロールの外周面に供給
して連続鋳造を行う回転急冷鋳造装置であって、前記タ
ンディッシュの内側にせき板を配置して、該せき板に潜
りせきを設けたことを特徴としている。
【0006】タンディッシュの内側に、せき板が配置さ
れていて、しかも、該せき板に潜りせきが設けられてい
る。即ち、タンディッシュの内側が二室に分割されてい
て、しかも、両室が潜りせきによって連通されている。
炉体から供給される溶湯がタンディッシュに供給される
際に、該溶湯はせき板によって仕切られた上流側に注湯
され、潜りせきを介して下流側へと流入する。下流側に
貯留された溶湯レベルは、潜りせきから流入する溶湯の
量によって基準値内で推移するものの、その湯面は常に
安定状態であり、波立つことはない。前記下流側におい
て、急冷ロールの外周面と接する部分は開口状態の溶湯
流出口となっていて、該溶湯流出口において急冷ロール
と接触する部分の溶湯が、急冷ロールの回転によってか
き上げられ、該急冷ロールに連れ回されながら冷却し、
凝固鋳片となって排出される。
【0007】更に、せき板により二分されたタンディッ
シュの下流側の溶湯の湯面にグリーンレーザ光を照射し
て、その溶湯レベルを検出するための溶湯レベル検出装
置を備えている場合、該装置の検出値を炉体の傾動装置
にフィードバックさせて、その傾動速度を制御すること
ができる。タンディッシュの下流側における溶湯の湯面
は安定状態であるため、溶湯レベルを確実に検出するこ
とができる。このため、るつぼからの出湯量を一定に保
持することができる。このレーザ光がグリーンレーザ光
であるため、溶湯の湯面が赤熱状態を呈していても、溶
湯に吸収されることがなく、その反射光を容易に検出す
ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて本発明を更
に詳細に説明する。図1は本発明に係る真空誘導溶解炉
Bを使用した回転急冷鋳造装置Aの側面図、図2は同じ
く平面図、図3は同じく一部を破断した正面図、図4は
タンディッシュTの斜視図、図5は同じく拡大平面図、
図6は図5のX−X線断面図である。図1ないし図3に
示されるように、本発明に係る回転急冷鋳造装置Aは、
傾動可能に配設された炉体1に、誘導加熱により金属を
溶解させて出湯を行うためのるつぼ1aが取付けられた
真空誘導溶解炉Bと、前記るつぼ1aから出湯された溶
湯Wを一時的に貯留するためのタンディッシュTと、前
記タンディッシュTから流出された溶湯Wを連れ回し
て、その途中で急冷させるための水冷ロール2とから構
成されている。上記した各設備は、真空槽の内部に設置
されている。本実施例の真空槽は、円筒状のベセル3
と、その下部に設けられた方形状の処理室4とから成
り、該ベセル3及び処理室4は、真空に排気された状態
でアルゴン、窒素等が送り込まれていて、不活性ガス雰
囲気に保持されている。
【0009】最初に、真空誘導溶解炉Bについて説明す
る。図1及び図2に示されるように、真空誘導溶解炉B
を構成する炉体1は耐火物から成るもので、その内部に
誘導コイル(図示せず)が設けられている。そして、該
誘導コイルを加熱させることにより、るつぼ1aに投入
された原料(金属)を溶解させる構成である。るつぼ1
aの前部には、溶解された金属(溶湯W)を出湯させる
ための出湯口1bが設けられている。この炉体1は、傾
動装置Cによって傾動可能である。即ち、炉体1の前部
には、その幅方向に沿って一対の傾動軸5が突設されて
いる。一対の傾動軸5は、炉体支持フレーム6の上面に
設置された各軸受7に支承されており、該炉体1は、前
記傾動軸5の軸心CLを中心にして傾動される。
【0010】前記炉体1の後部(出湯口1bと反対の
側)の下部には、鎖8が連結されている。この鎖8は、
鎖歯車9に掛装されていて、しかも、その他端部に、前
記鎖8に張力を付与するための重り11が取付けられて
いる。この鎖歯車9は、モータMに連結されていて、図
示しない制御装置により、その駆動が制御される。この
ため、モータMを制御させて駆動させることにより、炉
体1の傾動速度を調整することができる。
【0011】前記炉体1の前方には、るつぼ1aから出
湯された溶湯Wを、タンディッシュTに注湯するための
出湯樋12が配設されている。この出湯樋12の上部は
解放されていて、しかも、平面視においてクランク状に
屈曲されている。出湯樋12の上流側部分12aは、る
つぼ1aの出湯口1bの直下に配置されている。そし
て、その下流側はいったん屈曲されており、その端部1
2bで更に前方に屈曲されていると共に、所定の角度で
下方に傾斜されている。このように、出湯樋12を、平
面視においてクランク状に形成したのは、溶湯Wをいっ
たん出湯樋12の壁面に衝突させることにより、その流
出速度を低下させて、スムーズに流出されるようにする
ためである。出湯樋12の下流側部分12cの直下に
は、タンディッシュTが配設されている。そして、前記
下流側部分12cには、溶湯WをタンディッシュTに落
下させるための貫通孔13が、高さ方向に沿って設けら
れている。図3に示されるように、タンディッシュTの
下流側の側方には、該タンディッシュTから供給される
溶湯Wを連れ回りさせながら冷却して、凝固鋳片Vとす
るための水冷ロール2が、僅かな隙間eを有して回転可
能に配設されている。図2に示されるように、この水冷
ロール2を回転させるための軸心は、炉体1の前後方向
に沿って設けられている。
【0012】次に、タンディッシュTについて説明す
る。図4ないし図7に示されるように、このタンディッ
シュTは、長方形状の底板14の周縁部に周壁板15が
立設された箱状であり、その上部が開口されている。そ
して、前記周壁板15において、水冷ロール2の外周面
2aと相対向する部分は開口されていて、溶湯Wを流出
させるための溶湯流出口16が形成されている。この溶
湯流出口16の部分の両側(水冷ロール2のロール厚方
向)には、前記周壁板15と水冷ロール2の外周面2a
との間に形成された隙間を埋めて、この部分から溶湯W
が落下しないようにするための一対の落下防止部17が
突設されている。一対の落下防止部17において、水冷
ロール2の外周面2aと相対向する曲面部分17aの曲
率半径は、水冷ロール2の曲率半径よりも僅かに大き
い。即ち、水冷ロール2の外周面2aと一対の落下防止
部17の曲面部分17aとの間には、僅かな隙間eが設
けられている。この隙間eは、水冷ロール2が回転する
際に、該水冷ロール2とタンディッシュTが干渉しない
ようにするためのものであり、当該隙間eから溶湯Wが
落下しない寸法(例えば、約0.3mm)に設定されて
いる。
【0013】そして、本実施例のタンディッシュTの場
合、前記溶湯流出口16の近傍には、溶湯Wの流れをせ
き止める形態(溶湯Wの流出方向Pと直交する形態)で
せき板18が取付けられている。このせき板18の高さ
は、タンディッシュTの周壁板15の高さと同一であ
る。このため、タンディッシュTの内部は、該せき板1
8によって、出湯樋12から溶湯Wが注湯される注湯室
1 と、溶湯Wを貯留して、水冷ロール2の外周面2a
に接触させるための下流側の供給室R2 とに分割されて
いる。更に、せき板18の下端部には、前記注湯室R1
と供給室R2 とを連通させるための潜りせき(連通孔)
19が設けられている。このため、両室R 1,R2 におけ
る溶湯レベル(タンディッシュTにおける溶湯Wの湯面
Fの位置)は、ほぼ同一である。
【0014】図4及び図7に示されるように、前記タン
ディッシュTの注湯室R1 は、出湯樋12の下流側部分
12cに設けられた貫通孔13の直下に配置されてい
る。このため、炉体1から出湯され、前記出湯樋12を
流下した溶湯Wは、タンディッシュTの上方から落下す
る形態で注湯室R1 に注湯される。その際、溶湯Wがタ
ンディッシュTの底板14に衝突し、その飛沫を周辺に
飛散させる。或いは、注湯される溶湯Wが、予め、貯留
されていた溶湯Wにおける落下部分を押し下げることに
よって、その湯面を波立たせる。しかし、注湯室R1
供給室R2 との間にせき板18が設けられていて、潜り
せき19の部分を除いて両室R1,R2 の間の大部分が遮
断されている。このため、注湯室R1 における波立ち
が、供給室R 2 の溶湯Wに及ぶことはない。注湯室R1
に注湯された溶湯Wは、前記潜りせき19の部分から、
供給室R2 における溶湯Wの湯面Fを下方から徐々に押
し上げる形態で流出されるため、前記湯面Fは常に安定
した状態で推移する。
【0015】図5に示されるように、本実施例のタンデ
ィッシュTは、平面視において略L字状に屈曲されてい
る。そして、その屈曲部(タンディッシュTにおける手
前側の周壁板15)は、前記せき板18よりも手前側に
位置している。このため、出湯樋12から注湯室R1
注湯された溶湯Wは、潜りせき19から供給室R2 に流
出され、手前側の周壁板15に衝突して、その流出方向
Pを直角に変更させて流出される。この結果、供給室R
2 の溶湯Wに生ずる波立ちは、更に消波される。
【0016】次に、前記タンディッシュTの溶湯レベル
を検出するための装置について説明する。図3に示され
るように、ベセル3の上部には、レーザ光照射部21が
取付けられている。このレーザ光照射部21から照射さ
れるレーザ光はグリーンレーザ光であり、タンディッシ
ュTの供給室R2 における溶湯Wの湯面Fに照射され
る。そして、ベセル3の上部で、前記レーザ光照射部2
1に対して所定の角度θを成す位置には、溶湯Wの湯面
Fで反射されたグリーンレーザ光を検出するための監視
カメラ部22が取付けられている。上記したように、本
実施例のレーザ光は、グリーンレーザ光である。もし、
このレーザ光が通常の赤レーザ光である場合、該レーザ
光は赤熱状態の溶湯Wに吸収されてしまい、反射光を検
出することは極めて困難である。しかし、グリーンレー
ザ光は、赤レーザ光よりも比視感度が格段に優れてい
る。このため、赤熱状態の溶湯Wであっても、監視カメ
ラ部22によってその反射光を検出することができる。
そして、図8に示されるように、溶湯Wの湯面Fに照射
し、三角測量方式で監視カメラ部22から溶湯Wの湯面
Fまでの距離を測定する。こうすることによって、溶湯
レベルの変化を常に監視することができる。なお、この
技術は公知のものである。
【0017】上記したように、レーザ光照射部21から
溶湯Wの湯面Fにグリーンレーザ光を照射し、その反射
光を監視カメラ部22によって検出することにより、タ
ンディッシュTの供給室R2 における溶湯レベルが検出
される。注湯室R1 の溶湯Wの波立ちが、せき板18に
より消波されるため、供給室R2 における溶湯Wの湯面
Fは安定状態であり、その溶湯レベルの検出が可能であ
る。この検出結果は、炉体1を傾動させるためのモータ
M(図1参照)にフィードバックされ、その駆動が制御
される。即ち、予め、溶湯レベルの上限と下限とを設定
しておく。炉体1は、所定の傾動速度をもって連続的に
傾動されている。そして、るつぼ1aの出湯口1bにノ
ロ、カス等が付着して、その出湯量が減少し、タンディ
ッシュTの供給室R2 における溶湯レベルが、予め設定
された下限よりも少なくなった場合、炉体1の傾動速度
を速くして、溶湯Wの出湯量を多くさせる。このように
して、タンディッシュTの供給室R2 における溶湯レベ
ルを、常に一定にすることができる。
【0018】本発明に係る回転急冷鋳造装置Aの作用に
ついて説明する。図7に示されるように、るつぼ1a内
で溶解された金属は、炉体1が傾動されることにより、
溶湯Wとなって出湯樋12に注湯される。この溶湯W
は、クランク状に屈曲された出湯樋12を、そのクラン
ク形状に沿って流下される。そして、出湯樋12におけ
る下流側部分12cまで流下されると、当該部分に設け
られた貫通孔13から、タンディッシュTの注湯室R1
に注湯される。タンディッシュTの注湯室R1 と供給室
2 とは、せき板18によって仕切られており、更に前
記せき板18の下端部に設けられた潜りせき19によっ
て連通されている。このため、注湯室R1における溶湯
レベルと供給室R2 における溶湯レベルは、ほぼ同一で
ある。
【0019】注湯室R1 に注湯される溶湯Wは、上方か
ら落下する形態で注湯されるため、その湯面が波立ち、
不安定である。しかし、供給室R2 は、前記せき板18
によって注湯室R1 と遮断されているため、注湯室R1
における溶湯Wの波立ちが供給室R2 における溶湯Wの
湯面Fに及ぶことは殆どない。即ち、供給室R2 の溶湯
Wの湯面は、常に安定状態を呈している。そして、注湯
室R1 に溶湯Wが注湯されると、該溶湯Wは潜りせき1
9の部分から供給室R2 に流出し、その湯面Fを下方か
ら押し上げる。このため、該湯面Fは、安定状態のまま
推移する。
【0020】上記した供給室R2 の溶湯Wの湯面Fに、
レーザ光照射部21からグリーンレーザ光が照射され
る。溶湯Wが赤熱状態を呈していても、レーザ光が緑色
なので、溶湯Wに吸収されることがない。また、タンデ
ィッシュTの供給室R2 における溶湯Wの湯面Fが安定
しているため、溶湯レベルの想定が容易である。そし
て、この反射光が監視カメラ部22に検出されることに
より、溶湯レベルが検出される。
【0021】ここで、溶湯レベルが、予め設定された基
準値から外れている場合、その検出結果が、炉体1の傾
動軸5に連結されているモータMに伝達される。そし
て、炉体1の傾動速度を変更させることによって、るつ
ぼ1aから出湯される溶湯Wの量を調整する。このた
め、タンディッシュTの供給室R2 の溶湯レベルが基準
値内に保持される。上記したプログラムを作成すること
により、るつぼ1aの内部にノロ、カス等が付着して、
その形状が変化するような場合に対しても、溶湯Wを定
量的に出湯させることができる。この結果、タンディッ
シュTの供給室R2から流出される溶湯Wの量が一定に
なり、しかも、前記供給室R2 における溶湯Wの湯面F
が安定していることと相まって、水冷ロール2にかき上
げられる溶湯Wの量が、常に一定になる。
【0022】前記タンディッシュTの供給室R2 におけ
る溶湯流出口16は開口されていて、しかも、溶湯Wが
落下しない程度の隙間eを介して、水冷ロール2の外周
面2aと相対向されている。水冷ロール2は一定の速度
で回転しているため、供給室R2 の溶湯Wは、水冷ロー
ル2の外周面2aにかき上げられて、該水冷ロール2に
連れ回される。該溶湯Wは、水冷ロール2に連れ回され
る間に徐々に冷却され、その表面にひび割れが生じ、凝
固鋳片Vとなって落下する。
【0023】
【発明の効果】本発明に係る真空誘導溶解炉を使用した
回転急冷鋳造装置は、前記真空誘導溶解炉を構成する炉
体のるつぼから出湯された溶湯を、一時的に貯留するた
めのタンディッシュにせき板を配置し、該せき板に潜り
せきを設けたことを特徴としている。そのため、炉体か
ら出湯された溶湯がタンディッシュに注湯される際に、
該溶湯はせき板によって仕切られた上流側に注湯され、
前記潜りせきを介して下流側に流出される。このため、
下流側における溶湯の湯面は常に安定している。この結
果、下流側の溶湯流出口から急冷ロールに供給される際
の溶湯の湯面を安定させることができ、凝固鋳片の厚さ
むらがなくなる等して、その品質が向上する。
【0024】せき板により二分されたタンディッシュの
下流側の溶湯の湯面にグリーンレーザ光を照射して、そ
の溶湯レベルを検出するための溶湯レベル検出装置を備
えている場合、該装置の検出値を炉体の傾動装置にフィ
ードバックさせて、その傾動速度を制御することができ
る。レーザ光が照射される湯面は、安定状態であるた
め、その検出精度が良好である。このため、るつぼから
の出湯量を一定に保持することができ、タンディッシュ
の下流側の部分における溶湯レベルを、常に一定のもの
にすることができる。前記レーザ光がグリーンレーザ光
であるため、溶湯の湯面が赤熱状態を呈していても、溶
湯に吸収されることがなく、その反射光を確実に検出す
ることができ、誤動作のおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る真空誘導溶解炉Bを使用した回転
急冷鋳造装置Aの側面図である。
【図2】同じく平面図である。
【図3】同じく一部を破断した正面図である。
【図4】タンディッシュTの斜視図である。
【図5】同じく拡大平面図である。
【図6】図5のX−X線断面図である。
【図7】回転急冷鋳造装置Aの作用説明図である。
【図8】グリーンレーザ光で溶湯Wの湯面Fを検出する
状態を示す図である。
【符号の説明】
A:回転急冷鋳造装置 B:真空誘導溶解炉 C:傾動装置 e:隙間 F:湯面 R1 :注湯室(タンディッシュ) R2 :供給室(下流側部分) T:タンディッシュ W:溶湯 1:炉体 2:水冷ロール(急冷ロール) 2a:外周面 3:ベセル(真空槽) 4:処理室(真空槽) 15:周壁板(屈曲部) 16:溶湯流出口 17a:曲面部分(外周面) 18:せき板 19:潜りせき 21:レーザ光照射部(溶湯レベル検出装置) 22:監視カメラ部(溶湯レベル検出装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01F 23/28 J Fターム(参考) 2F014 AC06 FA01 FA04 4E004 DB02 MB02 MB17 PA10 TB09 4K056 AA05 AA06 BA03 BA04 BA06 BB07 CA01 FA01 FA17

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉体の傾動により溶湯を出湯させる真空
    誘導溶解炉と、該溶解炉から出湯された溶湯を一時的に
    貯留状態にして流出させるためのタンディッシュと、該
    タンディッシュの一側面に開口した溶湯流出口の外周面
    が僅かの隙間を有して臨み、しかも、該溶湯流出口から
    流出された溶湯を連れ回して、その途中で急冷させるた
    めの急冷ロールとを備え、 これらの設備が真空槽内に配設されて、前記炉体から連
    続出湯される溶湯を前記タンディッシュを通過させて、
    前記急冷ロールの外周面に供給して連続鋳造を行う回転
    急冷鋳造装置であって、 前記タンディッシュの内側にせき板を配置して、該せき
    板に潜りせきを設けたことを特徴とする真空誘導溶解炉
    を使用した回転急冷鋳造装置。
  2. 【請求項2】 せき板により二分されたタンディッシュ
    の下流側の溶湯の湯面にグリーンレーザ光を照射させ
    て、該下流側の溶湯レベルを検出するための溶湯レベル
    検出装置を備え、 該装置の検出値を炉体の傾動装置にフィードバックさせ
    て、その傾動速度を制御することにより、前記炉体から
    の出湯量を一定に保持することを特長とする請求項1に
    記載の真空誘導溶解炉を使用した回転急冷鋳造装置。
  3. 【請求項3】 前記タンディッシュは、平面視において
    L字状に屈曲していて、前記せき板の手前側に屈曲部が
    設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の真空誘導溶解炉を使用した回転急冷鋳造装置。
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JP2002248547A (ja) * 2001-02-21 2002-09-03 Ulvac Japan Ltd 溶湯の供給装置および供給方法
JP2010265498A (ja) * 2009-05-13 2010-11-25 Panasonic Corp 蒸着装置およびそれを用いた蒸着方法

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