JP2000342258A - Dna試料調製方法及びdna試料調製装置 - Google Patents

Dna試料調製方法及びdna試料調製装置

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JP2000342258A JP11162038A JP16203899A JP2000342258A JP 2000342258 A JP2000342258 A JP 2000342258A JP 11162038 A JP11162038 A JP 11162038A JP 16203899 A JP16203899 A JP 16203899A JP 2000342258 A JP2000342258 A JP 2000342258A
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    • B01L7/52Heating or cooling apparatus; Heat insulating devices with provision for submitting samples to a predetermined sequence of different temperatures, e.g. for treating nucleic acid samples

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のDNA検体に由来する注目DNA断片
種を同じ条件下で同時にPCR増幅して、複数の注目D
NA断片種毎にPCR産物を分別回収するDNA試料調
製方法を提供する。 【解決手段】 増幅しようとする複数種類のDNA断片
にそれぞれ相補な配列を持ち、DNA断片の種類毎にそ
れぞれ特異的に結合する特異プライマーを、特異プライ
マーの種類毎に別々に保持する複数の貫通する孔301
−1、〜、301−9を持つホルダー302と、DNA
断片の5’末端に導入されたオリゴヌクレオチドの配列
に共通してハイブリダイズする共通プライマーを含むP
CR反応液、及び複数種類のDNA断片を収納し、ホル
ダーの一方の端部を受け入れる凹部を具備する反応液保
持板303とを有し、各孔の内部で、各特異プライマー
と共通プライマーとを対として、DNA断片のPCR増
幅を行ない、DNA断片の種類毎のPCR増幅産物を各
孔の内部で生成する。 【効果】 プライマー同士の干渉を排除できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数の検体にそれぞ
れ由来する複数の注目するDNA断片種の同時PCRと
PCR産物の分別回収法に関し、特に各検体間で注目す
るDNA断片種の比較を定量的に行なうために必要なP
CR、DNA検査、遺伝子診断等のDNA分析に関す
る。
【0002】
【従来の技術】遺伝子又はDNA断片の増幅法として知
られているPCRはターゲットDNAにハイブリダイズ
する2種のプライマーを用いて相補鎖合成を繰り返しこ
の2種のプライマーに挟まれたDNA配列部分のコピー
数を増やす手法である。独立した複数の部位を1つの反
応でPCR増幅させることが分析上しばしば必要になり
試みられている。しかし、複数対のプライマーを用いて
複数種類のDNA断片が含まれる試料をPCR増幅する
と、予定してないプライマーペアでPCR増幅される断
片が生じたりすることがある。また、各PCR増幅成分
を分離しようとすると非常な困難が伴う。そこで1つの
プライマーペアでPCR増幅できるDNA断片群だけを
増幅してPCR産物を分析するか、相互に影響しないプ
ライマーペアだけを選んで複数のDNA断片をPCRす
ることが行なわれる。
【0003】一方、複数種類のDNA断片の比較分析は
重要課題であり、いろいろ検討されている。しかし、P
CRにおける増幅率は反応条件に強く依存するので、P
CR条件の異なる即ち独立に増幅されたDNA断片群間
の比較は定量的な検討ができない難点があった。PCR
に影響を与えるファクターには、反応温度、プライマー
の配列、試薬の量、夾雑物の種類と量、等があり、異な
る反応でこれらファクターを同一条件にするのはかなり
やっかいである。最近、複数のDAN検体中に含まれる
同種のDNA断片を定量的に比較分析するためのPCR
技術が開発された。この方法はATAC PCR(ad
aptor−tagged competitive
PCR)と呼ばれているが、複数のDAN検体中に含ま
れる1つのDNA断片種について注目し比較分析する方
法である。注目するDNA断片種の両側に既知配列を結
合させる。既知配列は、プライマーがハイブリダイズす
る共通配列と複数の検体を識別するための識別配列から
なる。この場合、各検体中の注目DNA断片種は同じ配
列を持つので、PCR増幅すると同じ長さのPCR産物
を与えるので、検体の区別できない。そこで比較しよう
とするDAN検体毎に異なる長さの識別配列を共通配列
と目的とする注目DNA断片種の配列との間に挿入し、
PCR産物の長さがDAN検体毎に変化するように工夫
する。これは注目DNA断片種の配列にオリゴマーをラ
イゲーションで結合させる時に、オリゴマーの配列を、
各DNA検体の断片に共通して同じ配列を持つ共通配列
と、各DNA検体を識別するための識別配列とから構成
することで達成される。このように調製された注目DN
A断片種を含む検体を混合して一括してPCRを行な
う。プライミングサイトの配列及びPCR増幅される配
列の大部分が同じ配列であり、また、1つの反応容器の
中で反応するので各々の注目DNA断片種の増幅は均一
な条件で行われる。このため増幅効率は注目DNA断片
が由来する検体によらず一定であるため、定量的な検討
ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】定量的なPCRが必要
な具体例としては、遺伝子発現をモニターするためのc
DNA解析等がある。試料のcDNAは種々のDNA断
片を様々な存在比で含んだ物であり、これらを種々の検
体間で定量的に比較することにより、遺伝子の発現情報
および機能情報を得る。注目するcDNAの多くは検体
中のコピー数が僅かであり、通常PCR増幅してから計
測する。この時、定量的な検討ができるようにPCR増
幅することが必要であり検体間でPCR条件が異ならぬ
ように、同時に同じ反応容器内で反応させることが望ま
しい。複数DNA成分(種)の同時PCR増幅は従来も
試みられているが、PCR生成物を目的とするDNA断
片の種類毎に分別して回収し分析する方法は重要である
にも係わらずその難しさゆえに行われてない。このよう
な事情は遺伝子を用いた診断等のための分析にも共通す
る。
【0005】以上説明した定量的なPCRは重要である
が、注目するターゲットが1種類であり、種々環境下又
は種々異なる組織に含まれるターゲットについて比較す
る場合等には非常に有効である。しかし、複数のDNA
断片種、即ち複数種類の遺伝子について比較を行なう場
合には、注目する遺伝子毎あるいはDNA断片毎に反応
を行なう必要があり、煩雑な手順を必要とする問題があ
る。種々試料に含まれる複数の種類のDNA断片を同時
に増幅し、それぞれを分別回収して比較分析できれば都
合がよいが、先に述べたようにプライマー同士が干渉し
あい予期せぬ生成物を作り出すという問題、及び生成物
の分別回収が難しい等の問題がある。
【0006】微量でかつ複数の注目DNA断片種の比較
分析は大きな研究課題である。微量なDNA断片種の分
析にはPCRが用いられている、PCRによる増幅率は
増幅しようとするDNA断片の配列、特にプライマーが
ハイブリダイズする領域の配列、温度、夾雑物の有無等
に依存する。このため、PCR増幅産物ともとの増幅前
の試料の間で、DNA断片種の間で存在比が変化して定
量的な検討が行ないにくくなる等の問題がある。この問
題を解決するために考案されたATAC PCR等の方
法では、複数のDNA断片種について同時に分析できな
い難点があり、複数の注目するDNA断片種を含む複数
の検体の間で定量的に比較分析するための方法、あるい
は試料調製方法の開発が重要課題であった。即ち、複数
のDNAについてそれらの種類とそれが含まれていた組
織あるいは検体等の種類とを区別しつつ、同じ条件下で
PCR増幅して生成物を比較分析する方法の開発が重要
課題であった。
【0007】本発明は、上記の各問題点、重要課題を解
決するDNA試料調製方法及びDNA試料調製装置を提
供し、プライマー同士の干渉を排除し、同時に複数の検
体の各々に由来する複数の注目DNA断片種を同じ条件
下でPCR増幅して、検体毎に複数の注目DNA断片種
のPCR産物を分別回収するDNA試料調製方法及びD
NA試料調製装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のDNA試料調製
方法では、1つの反応セル中で複数のDNA断片種を増
幅するが、DNA断片種毎に局在化した場所でPCR増
幅を行なうことによりプライマーペア間の干渉を防止し
している。具体的には、微粒子又はビーズの表面に、D
NA断片の種類毎にそれぞれ特異的に結合するプライマ
ー(特異プライマー)の種類毎に固定し、微粒子又はビ
ーズの表面に固定化された特異プライマーと、微粒子又
はビーズに固定されない遊離のプライマー(遊離プライ
マー又は共通プライマーという)とを対として、各微粒
子又はビーズの表面でDNA断片種毎にPCR増幅が行
なわれる。更に、微粒子又はビーズの表面に固定された
特異プローブ(プライマー)の種類毎に微粒子又はビー
ズを保持するセル内の位置を変えて、プライマー間での
相互干渉が起こらないようにする。PCR終了後、各微
粒子又はビーズ、各ファイバー等の互いに別々の固体サ
ポート(担体)は分別回収され、固体サポートの表面に
捕捉されたDNA断片種も分別され回収される。複数の
特異プライマーは、ほぼ同じ長さを持つが配列は異な
る。
【0009】本発明のDNA試料調製方法では、検体の
違いはDNA断片の末端に結合させるオリゴマー(プラ
イミング領域となる)の種類を変えることで識別可能と
し、DNA断片の種類はそれらDNA断片に特異に結合
するプライマー(特異プライマー)を、相互に複数の群
に識別可能な微粒子又はビーズに固定してPCR産物を
各微粒子又はビーズに捕獲すると共に、PCR産物を微
粒子又はビーズの化学的、又は物理的な性質の違いで分
別することにより分取する。DNA断片種毎に分取され
るが、この中には複数の検体に由来するDNA断片種が
同じ比率でPCR増幅されて含まれている。PCR増幅
された複数の検体に由来するDNA断片種は、末端に結
合したオリゴマーの違いに基づいて分析され比較でき
る。本発明では、複数の検体の各々に由来する複数の注
目DNA断片種の各々のをPCR増幅した後に、複数の
注目DNA断片種毎にPCR産物を分別回収する。各D
NA断片種のPCR増幅は同一条件で行われるので、各
DNA断片種の比較分析等が有効にできる。
【0010】本発明のDNA試料調製方法は、複数のD
NA成分(断片)が含まれる複数サンプル(検体)から
多種のDNA成分を同時にPCR増幅し、分別するのに
も活用できる。即ち、特異プライマーを微粒子又はビー
ズに固定し、1つの容器内で反応させたり、あるいは、
微粒子又はビーズをプローブの種類毎に区分けした状態
とし、DNAの種類毎に相互干渉が少なくなるようにP
CR増幅して、増幅後、DNAの種類毎に分別回収して
分析できる。
【0011】本発明のDNA試料調製方法は、従来技術
では不可能であった複数の検体に含まれる複数のDNA
断片種を定量分析可能な状態で、複数の検体にそれぞれ
由来する複数のDNA断片種のコピー数を増幅し、比較
分析する手法を提供できる。また、従来技術ではPCR
増幅されたDNA断片種の分別回収は手間と時間がかか
る上、DNA断片長が同じ場合にはゲル分離が適用でき
ず分別回収が困難であったが、本発明ではより簡単に分
別回収できる。本発明の試料調製方法では、複数の検体
にそれぞれ由来する複数のDNA断片種の配列決定をす
る場合に、複数の検体にそれぞれ由来する複数のDNA
断片種に関する試料調製を1つの容器内で一括して行な
い注目するDNA断片種毎に分別分取した後に、DNA
断片種毎に塩基配列決定反応を行ない生成物をゲル電気
泳動して非常に効率良く、複数のDNA断片種の塩基配
列決定ができる。以下、本発明の代表的な構成の特徴を
説明する。
【0012】本発明のDNA試料調製方法は、増幅しよ
うとする複数種類のDNA断片にそれぞれ相補な配列を
持ち、前記相補な配列の種類毎に1又は複数の分別可能
な担体の表面に固定され、前記DNA断片の種類毎にそ
れぞれ特異的に結合する特異プライマーと、溶液中に遊
離する遊離プライマーとを対として、前記DNA断片の
PCR増幅を行なう工程と、PCR増幅産物を前記DN
A断片の種類毎に分別回収する工程とを有することに特
徴があり、前記遊離プライマーが前記複数種類のDNA
断片に共通してハイブリダイズする共通プライマーであ
ること、前記遊離プライマーが前記複数種類のDNA断
片に共通してハイブリダイズする共通プライマーであ
り、前記共通プライマーは、前記DNA断片の5’末端
に導入されたオリゴヌクレオチドの配列にハイブリダイ
ズすること、前記担体が、比重又は寸法の異なる複数の
微粒子又はビーズであり、前記特異プライマーの種類と
前記比重又は寸法が対応付けられていること、前記担体
が、複数のファイバーであり、前記特異プライマーは種
類毎に異なる前記ファイバーの先端近傍に固定されてい
ること、前記担体が前記複数の群に識別可能な複数の微
粒子又はビーズであり、前記複数の微粒子又はビーズが
単一の反応セルに収納されること、前記担体が複数の微
粒子又はビーズであり、前記複数の微粒子又はビーズが
単一のキャピラリーの内部の異なる区画に分離して保持
されること、前記担体が前記複数の微粒子又はビーズで
あり、前記複数の微粒子又はビーズが単一のキャピラリ
ーの内部の異なる区画に、前記複数の区画を分離するス
ペーサービーズ又はスペーサー微粒子を介して分離して
保持されること、前記担体が前記複数の群に識別可能な
複数の微粒子又はビーズであり、前記微粒子又はビーズ
のサイズ、前記微粒子又はビーズの比重、前記微粒子又
はビーズに着色された色、前記微粒子又はビーズが帯び
る磁化の何れかの差異により、前記複数の群が識別可能
であること、等にも特徴がある。
【0013】また、本発明のDNA試料調製方法は、増
幅しようとする複数種類のDNA断片にそれぞれ相補な
配列を持ち、前記相補な配列の種類毎に1又は複数の分
別可能な担体の表面に固定され、前記DNA断片の種類
毎にそれぞれ特異的に結合する特異プライマーと、溶液
中に遊離する遊離プライマーとを対として、前記DNA
断片のPCR増幅を行なう工程と、PCR増幅産物を前
記DNA断片の種類毎に分別回収する工程とを有し、前
記遊離プライマーが前記複数種類のDNA断片に共通し
てハイブリダイズする共通プライマーであり、前記共通
プライマーは、前記DNA断片の5’末端に導入された
オリゴヌクレオチドの配列にハイブリダイズすることを
特徴とする。
【0014】更に、本発明のDNA試料調製装置は、増
幅しようとする複数種類のDNA断片にそれぞれ相補な
配列を持ち、前記DNA断片の種類毎にそれぞれ特異的
に結合する特異プライマーを、前記特異プライマーの種
類毎に別々に保持する複数の貫通する孔を持つホルダー
と、前記DNA断片の5’末端に導入されたオリゴヌク
レオチドの配列に共通してハイブリダイズする共通プラ
イマーを含むPCR反応液、及び、前記DNA断片を収
納し、前記ホルダーの一方の端部を受け入れる凹部を有
し、前記各孔の内部で、前記各特異プライマーと、前記
共通プライマーとを対として、前記DNA断片のPCR
増幅を行ない、前記DNA断片の種類毎のPCR増幅産
物を前記各孔の内部で生成することを特徴とし、前記特
異プライマーが固定された微粒子又はビーズが、前記細
管の内部に保持されること、前記特異プライマーが前記
細管の内壁に固定されること、前記特異プライマーが固
定されたフアイバーを含む細い部材が、前記細管の内部
に保持されることにも特徴がある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して実
施例により詳細に説明する。物理的又は化学的性質によ
り複数の群に識別して分類可能な、プラスチック、ガラ
ス、セラミック等の材質からなる微粒子又はビーズ、あ
るいは、磁気微粒子又は磁気ビーズ等の、互いに別々の
固相担体の表面に固定され、複数の各々のDAN断片種
に特異的にハイブリダイズする特異プライマーと、複数
のDAN断片種の少なくとも一部の複数のDAN断片種
に共通してハブリダイズし溶液中に遊離する共通プライ
マーとを対として行なう、複数のDAN断片種の同時P
CRと、PCR後の微粒子、ビーズ等の分別回収法につ
いて説明する。ここで用いる微粒子又はビーズのサイズ
は、直径0.5μm〜500μmでる。
【0016】以下、各実施例でPCR増幅とする試料の
調製方法について説明する。以下の各実施例の説明で
は、図1に示すように、比較しようとするDAN検体を
201−i(i=a、b、〜、f)で表示し、DNA検
体−iに由来するDNA断片種−jをDNA断片種を2
01−i−j(i=a、b、〜、f;j=1、2、〜、
9)で表示する。以下の各実施例では、複数のDNA検
体に由来する複数のDNA断片種(例えば、cDNA断
片種)202をPCR増幅して、DNA断片種毎に分離
分取する。以下の各実施例では、検体の数は6個であ
り、注目するDNA断片種の数は9個である。もちろ
ん、DNA検体の数、注目するDNA断片種の数は、タ
ーゲットDNAにより変化する。ターゲットとするDN
A(ターゲットDNA)の配列の内、増幅しようとする
注目領域を決定し、増幅しようとする注目領域の配列
(特異配列)に特異的にハイブリダイズするプライマー
(特異プライマ−j)207−j(j=1、2、〜、
9)を用意する。注目領域に存在する制限酵素切断部位
を制限酵素で切断し、得られた断片の末端に既知配列を
持つオリゴマーをライゲーションにより結合して、既知
配列と特異配列とで挟まれた領域をPCR増幅して比較
分析用の試料とする。なお、以下で説明する図1、図
2、図3に示す断片の例では図を簡略にするため、断片
201−i−jの5’末端に既知配列を持つオリゴマー
が付加されていない例を示すが、既知配列を持つオリゴ
マーが付加されていても良いことは言うまでもない。更
に、図1、図2、図3に示す例では図を簡略にするた
め、1本鎖の断片201−i−jの例をとり説明する
が、断片201−i−jが2本鎖である場合にも同様に
して、既知配列と特異配列とで挟まれた領域をPCR増
幅して比較分析用の試料とすることができることは言う
までもない。
【0017】既知配列を持つオリゴマーの配列は、DN
A検体の断片に共通する同じ配列からなる共通配列20
8と、共通配列208の5’末端に続き、DAN検体を
識別する識別配列205−i(i=a、b、〜、f)を
持つ。識別配列205−iは、DNA検体−iに由来す
るDNA断片を識別するための配列であり、DNA検体
毎に長さを変えている。即ち、DAN検体−i(i=
a、b、〜、f)に由来するDNA断片種201−i−
j(j=1、2、〜、9)の識別配列205−i(i=
a、b、〜、f)は同じ長さであり、DNA検体毎に識
別配列の長さは異なっている。DAN検体−i(i=
a、b、〜、f)に由来するDNA断片種201−i−
j(j=1、2、〜、9)の5’末端の共通配列208
は、DNA検体、及びDNA断片種によらず同じ配列で
ある。反応溶液中に遊離しているPCR増幅の遊離プラ
イマー208’は共通配列208にハイブリダイズす
る。なお、特異プライマーの5’末端がリンカーを介し
て、特異プライマーの種類毎に微粒子、ビーズ等の互い
に別々の固相担体の表面に固定される。1つの固相担体
の表面には複数分子の同一種類の特異プライマーが固定
されていることは言うまでない。
【0018】(実施例1)実施例1に説明する方法は、
複数のDNA検体201−i(i=a、b、〜、f)の
各々に由来する複数のDNA断片種201−i−j(i
=a、b、〜、f;j=1、2、〜、9)に特異的にハ
イブリダイズする特異プローブ(特異プライマー)20
7−j(j=1、2、〜、9)を、複数のDNA断片種
毎に異なる直径を持つ微粒子又はビーズ206−j(j
=1、2、〜、9)の表面に固定し、微粒子又はビーズ
を反応液中に分散させて、複数のDAN断片種の少なく
とも一部の複数に共通してハブリダイズする共通プライ
マー(遊離プライマー)208’と、特異プライマー2
07−j(j=1、2、〜、9)とを対として、複数の
DNA検体の各々に由来する複数のDNA断片種201
−i−j(i=a、b、〜、f;j=1、2、〜、9)
をPCR増幅する方法である。
【0019】図1は、実施例1に於いて、特異プライマ
ーが固定された径の異なる微粒子又はビーズを用いて複
数のDNA検体の各々に由来する複数のDNA断片種を
同時にPCR増幅する方法を説明する図である。図2
は、実施例1に於いて、特異プライマーが固定された径
の異なる微粒子又はビーズを用いて複数のDNA検体の
各々に由来する複数のDNA断片種の同時PCR増幅を
模式的に示す図である。
【0020】PCR生成物を選別して分取するために、
特異プライマー207−jはその種類毎に、それぞれ異
なる直径を持つ微粒子又はビーズ206−jの表面に固
定される。特異プライマー207−jが固定された微粒
子又はビーズ206−j(j=1、2、〜、9)をまと
めて反応容器101に入れ、また、複数のDNA検体に
由来する複数のDNA断片種(cDNA断片)202
(全ての、DNA断片種201−i−j(i=a、b、
〜、f;j=1、2、〜、9))、酵素、及び反応基質
等、PCRに必要な試薬を加えPCRを実行する。
【0021】図1の(a)に示すように、DNA断片種
201−i−jの3’末端の共通配列208に相補結合
する遊離プライマー208’の伸長反応により、DNA
断片種201−i−jの相補鎖が生成する。図1の
(b)に示すように、各微粒子又はビーズ206−jの
表面では、固定された特異プライマー207−jがハイ
ブリダイズするDNA断片種201−i−jの相補鎖を
鋳型にして相補鎖合成がなされる。特異プライマー20
7−jは、DNA検体201−iに由来するDNA断片
種201−i−jの相補鎖の3’末端(又は、DNA断
片種201−i−jの5’末端に付加された既知配列の
オリゴマーの相補鎖の3’末端)と識別配列205−i
に相補な配列205’−iの3’末端と間の固有配列部
分203−j(j=1、2、〜、9)(図示せず)の領
域内でハイブリダイズする。その結果、微粒子又はビー
ズ206−jの表面に固定された特異プライマー207
−jは相補鎖伸長して複製されたDNA鎖をつくる。直
径が異なる微粒子又はビーズ206−j毎に異なる特異
プライマー(プローブ)207−jが固定されているの
で、直径が異なる微粒子又はビーズ206−j毎に異な
るcDNA断片201−i−jの相補鎖が鋳型とされ
て、対応する相補鎖がハイブリダイズした形で微粒子又
はビーズにやはりトラップされる。
【0022】図1の(c)に示すように、特異プライマ
ー207−jの伸張鎖の3’末端の共通配列208に相
補結合する遊離プライマー208’の伸長反応により、
特異プライマー207−jの伸張鎖の相補鎖が生成す
る。図2に示すように、微粒子又はビーズの表面に固定
された特異プライマーの伸長鎖107−1、107−2
に共通プローブ208’がハイブリダイズし共通プロー
ブの伸張鎖108−1、108−2が生成する。図1の
(d)に示すように、図1の(c)で生成した2本鎖の
各鎖を鋳型、特異プライマー207−j、及び遊離プラ
イマー208’をプライマーとしてPCR増幅が進行す
る。
【0023】以上の反応による生成物を精製すると、図
1の(e)に示すように、3’末端側に、共通配列20
8と、共通配列208に続きDNA検体201−iに由
来するDNA断片種201−i−jを識別するための識
別配列205−iとを持ち、5’末端側に、特異プライ
マー(微粒子又はビーズ206−jに固定されている)
207−jの配列を持つ第1の1本鎖と、第1の1本鎖
に相補な配列を持つ第2の2本鎖からなり、DNA断片
種201−i−j(i=a、b、〜、f;j=1、2、
〜、9)に由来する複製がえられる。この結果、DNA
断片種j毎に、201’−i−j(i=a、b、〜、
f;j=1、2、〜、9)を含む断片209−jが得ら
れる。DNA断片種j毎に、201’−i−j(i=
a、b、〜、f;j=1、2、〜、9)を含む断片20
9−jが、(i、j)の全てに組合わせについて得られ
る。なお、図1では、微粒子又はビーズ206−jの大
きさを●印で示し、例えば、206−1の大きさを○
印、206−9の大きさを△印で示しているDNA断片
種j毎に複製された断片209−jを鋳型とし、蛍光標
識された共通プライマー208’(共通配列208にハ
イブリダイズする)を用いた相補鎖を合成して電気泳動
を行ない、電気泳動パターンを比較することにより、複
数のDNA検体201−iの間での注目する断片種(2
01−i−j(i=a、b、〜、f;j=2、3、〜、
9))の存在比を知ることができる。
【0024】図2に示すように、微粒子又はビーズをP
CR反応液中に分散させているので、それぞれ異なる特
異プライマー207−jを保持した微粒子又はビーズ2
06−jの周辺での有効な反応領域103−j(j=
1、2、〜、9)は相互に十分離れており、PCR生成
物のDNA鎖は、2本鎖状から遊離して1本鎖になって
もその近傍に存在するので、各微粒子又はビーズに近傍
ほど濃度が高くなる。この状況を更に良く実現するため
粘度の高い物質を共存させても良い。通プローブ20
8’だけをプライマーとして増幅される鎖も生じるが、
微粒子又はビーズにトラップされたもの以外は反応後に
洗浄除去するので実害はない。
【0025】図3は、実施例1に於いて、穴付きシート
又はスリット付きシートを用いて微粒子又はビーズをサ
イズ毎に分取して、複数のDNA断片種を種類毎に分離
分取する方法を示す図である。PCR後の反応液を溶媒
で希釈し、フローさせながら穴付きシート105又はス
リット付きシート105’を用いて微粒子又はビーズを
サイズ毎に分取する。微粒子又はビーズサイズ分離用の
穴109−j(j=1、2、〜、9)の直径、あるい
は、微粒子又はビーズサイズ分離用のスリット109’
−j(j=1、2、〜、9)の径は、微粒子又はビーズ
206−jをそれぞれ通過可能な大きさを持つ。
【0026】PCR後の反応液及び希釈液を、穴付きシ
ート105又はスリット付きシート105’を傾斜させ
た状態で希釈液を左から右にフローさせながら、各穴1
09−j、又は各スリット109’−jを通過させて、
サイズ分離された微粒子又はビーズ分画106−j(j
=1、2、〜、9)を得る。図1に示す、増幅されたD
NA断片209−1、209−2、〜、209−9は、
分画106−1、106−2、〜、106−9として分
取される。なお、図2に示す微粒子又はビーズの直径の
大きさは、微粒子又はビーズ206−2、206−1
(図1では、○印で示す)、206−3、〜、206−
9(図1では、△印で示す)の順に大きくなっている。
【0027】図4は、実施例1に於いて、微粒子又はビ
ーズに代えて、特異プライマーをフアイバーの表面に固
定して、複数のDNA検体の各々に由来する複数のDN
A断片種を同時にPCR増幅して、複数のDNA断片種
を種類毎に分離分取する方法を説明する図である。図4
に示す構成では、特異プライマーj(j=1、2、〜、
9)が種類毎に別々のファイバー408−j(j=1、
2、〜、9)の表面に固定されている。図2に示す構成
に於いて、各微粒子又はビーズ206−j(j=1、
2、〜、9)に代えて、各特異プライマー207−jが
固定された各ファイバー408−jが使用され、図2に
示す反応容器101内の反応液に、各ファイバー408
−jが浸されて、PCRが実行される。特異プライマー
207−jは、ファイバー408−jの先端部及びその
近傍の表面に固定される。フアイバーはプラスチック又
はガラスから構成されるが、フアイバーに限らず一般に
細い糸状の部材であれば良い。フアイバー等の糸状の部
材は、ファイバーは容易にハンドリングできるのでPC
R産物の分別回収は容易になる。
【0028】分別回収されるPCR産物を鋳型として、
特異プライマーに相補な蛍光標識されたプライマーを用
いた相補鎖を合成して電気泳動を行ない、電気泳動パタ
ーンを比較することにより、複数のDNA検体の間での
注目する断片の存在比を知ることができる。
【0029】(実施例2)実施例1では、固定している
特異プライマーの種類によらず微粒子又はビーズ(ある
いは、ファイバー)は、まとめて1つの反応容器に入れ
た。実施例2では、反応容器をキャピラリーで構成し、
微粒子又はビーズの表面に固定された特異プライマー
(プローブ)の種類により微粒子又はビーズを区分けし
てキャピラリー内に保持し、PCRを特異プライマーの
種類毎に空間的に分離された状態で行なう方法を開示す
る。この方法では、プライマー同士の干渉を防止すると
ともに、PCR生成物が対応する特異プライマーを保持
した微粒子又はビーズの近傍に局在するので効率のよい
多成分PCRが行える。
【0030】図5は、実施例2に於いて、特異プライマ
ーが固定された微粒子又はビーズを特異プライマーの種
類毎にキャピラリー内に区分けして保持しキャピラリー
内で複数DNA断片種の同時PCRを行なう構成を示す
図である。図5に示すように、内径220μmのキャピ
ラリー505の中に、30μmの微粒子又はビーズ20
6−j(j=1、2、〜、9)の各微粒子又はビーズ
が、ダミーの微粒子又はビーズ507を挟んで詰められ
ている。微粒子又はビーズ206−jには、j毎に異な
る特異プライマー207−j(図示せず)が固定されて
いる。
【0031】特異プライマーは種類毎に、ダミーの微粒
子又はビーズ507により区分けされている。ダミーの
微粒子又はビーズ507として200μmの微粒子又は
ビーズを用いているので、特異プローブが固定された微
粒子又はビーズ206−jはダミーの微粒子又はビーズ
507をこえて混じり合わない。キャピラリー505の
底部を図示しない150μm程度の孔を形成した膜を介
して、キャピラリー保持容器506に保持して、キャピ
ラリー505に、共通プライマーを含むPCR反応液及
び鋳型DNAを入れてPCR増幅を行なう。PCR産物
は対応する微粒子又はビーズが存在するキャピラリー内
の位置に局在するので、効率のよい増幅がそれぞれ空間
的に分離された状態で行なわれる。PCR生成物はキャ
ピラリーから順次取り出して使用できる。
【0032】順次取り出され分別回収されるPCR生成
物を、実施例1と同様にして電気泳動を行ない、複数の
DNA検体の間での注目する断片の存在比を知ることが
できる。
【0033】(実施例3)実施例3は、特異プローブを
表面に固定した微粒子又はビーズを特異プローブの種類
毎に区分けされたホルダー302のセル(穴状反応部)
に入れ、反応液及び鋳型DNAを共通反応液として反応
液保持板303から供給する方法である。各セルの間で
溶液は通過可能となっている。
【0034】図6は、実施例3に於いて、特異プローブ
を種類毎に保持する穴状反応部を持つ短冊型アレーを用
いた反応デバイスの構成を示す斜視図である。反応デバ
イスは、特異プローブ207−jが保持される穴状反応
部301−j(j=1、2、〜、9)が形成されたホル
ダー302と、共通プライマーを含むPCR反応液及び
鋳型DNAを収納し、ホルダー302の下部側面テーパ
を挿入可能な楔形の凹部を持つ反応液保持板303とか
ら構成される。ホルダー302は、内径0.2mmの穴
の穴状反応部301−jを持つ短冊型リボンである。内
径0.2mmの各穴301−jはホルダー302を貫通
している。
【0035】図6に示す構成例では、短冊型リボンの厚
さ0.5mm、高さ4mm、横方向の長さ16mmの短
冊型リボンを用いた。内径0.2mm、穴の長さ4っの
穴は0.1mmの間隔を置いて開けられている。図6に
示す例では、穴の数は9個であるが、もちろんもっと多
くすることもできる。反応液保持板303の凹部に収納
された反応液は、反応液保持板303の楔形の凹部にホ
ルダー302の下部側面テーパが挿入された時に、各穴
状反応部301−jに下部から供給される。この結果、
特定のDNA断片種だけが選択的に各穴で増幅される。
反応液保持板303の楔形の凹部に入れる反応液の量は
20μL(マイクロリットル)程度で良く、この量は通
常のPCRに用いる1回の反応液量と変わらないので、
1つの反応当たりの試薬量を約20分の1にできる。以
下、特異プローブを種類毎に穴状反応部に保持する方法
について具体的に説明する。
【0036】図7は、図6に示す短冊型アレー(ホルダ
ー302)の各穴状反応部に特異プローブを固定した微
粒子又はビーズを特異プローブの種類毎に収納する構成
を示す断面図、図8は、図6に示す短冊型アレーの各穴
状反応部の内壁に特異プローブの種類毎に固定する構成
を示す断面図、図9は、図6に示す短冊型アレーの各穴
状反応部に特異プローブを固定したファイバーを特異プ
ローブの種類毎に収納する構成を示す断面図である。
【0037】図7の構成では、各穴状反応部301−j
に、特異プローブ207−jを固定した微粒子又はビー
ズ206−jを特異プローブ207−j(図示せず)の
種類毎に収納する(実施例3では、j=1、2、〜、
9)。図7に示す構成では、微粒又はビーズ206−j
の径は、jによらず一定として良い(もちろん、jによ
って異なっていても良い)。図7の構成に於いて、図5
に示す構成のように、j(実施例3では、j=1、2、
〜、9)毎に異なる特異プライマー207−j(図示せ
ず)が固定されている微粒子又はビーズ206−jを、
特異プライマーは種類毎に、ダミーの微粒子又はビーズ
507により区分けして、同一の穴状反応部301−j
に収納しても良い。なお、ホルダー302の底部を図示
しない微粒子又はビーズ206−jを通過しない程度の
孔を形成した膜を介して、反応液保持板303にセット
する。
【0038】図8の構成では、各穴状反応部301−j
の内壁に、特異プローブ207−jの種類毎に固定する
(実施例3では、j=1、2、〜、9)。図9の構成で
は、各穴状反応部301−jに、特異プローブ207−
jを固定したファイアバー408−jを特異プローブ2
07−jの種類毎に収納する(実施例3では、j=1、
2、〜、9)。各穴状反応部301−jの穴の内径は、
キャピラリー電気泳動で用いるキャピラリーの寸法より
大きくしている。PCR後に、各穴状反応部301−j
毎で、PCR生成物を鋳型として、特異プローブ207
−jに相補な蛍光標識されたプライマーを用いた相補鎖
を合成し後に、電気泳動用のキャピラリーに導入して
(図12を参照)、キャピラリー電気泳動を行ない電気
泳動パターンを比較することにより、複数のDNA検体
の間での注目する断片の存在比を知ることができる。
【0039】なお、以上説明した、図6〜図9の構成で
は、各穴状反応部301−jを一次元に配置したが、ホ
ルダー302、及び反応液保持板303の大きさを変化
させて、2次元に各穴状反応部301−jを配置しも良
いことは言までもない。これらの配置に特徴的なこと
は、反応液が反応液保持板に303に一括保持され、各
反応セル(穴状反応部301−j)が反応液を介して連
結している点にあり、タイタープレートに反応液を分割
保持する場合と異なる。実施例3のメリットは、各反応
セルに反応液を分配する必要がない点にもある。
【0040】(実施例4)図10は、実施例4に於い
て、特異プローブを種類毎に保持する溝つきプレートを
用いた反応デバイスの構成を示す斜視図である。図11
は、図10の反応デバイスを構成する溝付きプレート4
04の平面図である。図12は、図10に於けるA−
A’断面図である。図10に示す反応デバイスは、特異
プローブ207−j(j=1、2、〜、9)が固定され
た微粒子又はビーズ206−j(j=1、2、〜、9)
を保持する反応部407−j(j=1、2、〜、9)
と、液流路用細溝406−j(j=1、2、〜、9)と
が形成された溝付きプレート404と、共通プライマー
を含むPCR反応液及び鋳型DNAを導入する反応液槽
401と、PCR生成物を含む液を排出する反応液出口
402−j(j=1、2、〜、9)とが形成された上部
プレート403とから構成される。
【0041】微粒子又はビーズ206−jの径は、jに
よらず一定としても良いし、変化させても良い。反応部
407−jと液流路用細溝406−jとは1本の深さが
異なる繋がった溝で構成され、反応部407−jは液流
路用細溝406−jよりも深さが浅い溝で構成成されて
いる。深さの浅い一方の側の液流路用細溝406−jは
反応液槽401と繋がり、深さの浅い他方の側の液流路
用細溝406−jは反応液出口402−jに繋がってい
る。
【0042】各反応部407−j、各液流路用細溝40
6−j、各反応液出口402−j、及び反応液槽401
はそれぞれ、微細加工技術を用いて平板に形成されてい
る。各反応液出口402−jの細孔の内径は、キャピラ
リー電気泳動で用いる泳動媒体501が充填されたキャ
ピラリー500−j(j=1、2、〜、9)の寸法より
大きくしている。
【0043】PCR後に、反応液槽401に特異プロー
ブ207−j(j=1、2、〜、9)の混合物を入れ
て、反応部407−j毎で、PCR生成物を鋳型とし
て、特異プローブ207−jに相補な蛍光標識されたプ
ライマーを用いた相補鎖を合成し後に、電気泳動用のキ
ャピラリーに導入して(図12を参照)、キャピラリー
電気泳動を行ない電気泳動パターンを比較することによ
り、複数のDNA検体の間での注目する断片の存在比を
知ることができる。
【0044】(実施例5)図13は、実施例5に於い
て、比重に基づいて微粒子又はビーズを分別する構成を
説明する断面図である。実施例1では微粒子又はビーズ
の分別を微粒子又はビーズのサイズで行なったが、プラ
スチック微粒子又はプラスチックビーズに金属類を混
ぜ、比重を変えた微粒子又はビーズを用いて分別しても
良い。即ち、径は同じであるが比重を変えたプラスチッ
ク微粒子又はプラスチックビーズの比重毎に対応させ
て、特異プライマーをプラスチック微粒子又はプラスチ
ックビーズに固定して、実施例1を適用して得られたP
CR生成物から、微粒子又はビーズを比重の差を検出し
て、分別回収することにより、DNA断片種毎のPCR
生成物を分離分取する。
【0045】PCR生成物を含む溶液中の塩濃度を変化
させる等して溶液の比重を大きい方から小さい方へ順次
変えていくと比重の大きい微粒子又はビーズから順に分
別できる。コック付き反応容器600の内部で、比重差
のある微粒子又はビーズを用いて、実施例1を実行して
PCR完了後に、PCR増幅産物を含む溶液602の塩
濃度を変化させて、溶液の比重を大きい方から小さい方
へ順次変えて、オンオフコック601の開閉と溶液60
2の塩濃度の変化を組合わせて、比重の大きい微粒子又
はビーズから順に分別して、微粒子又はビーズの比重毎
に異なる容器603−j(j=1、2、〜、9)に微粒
子又はビーズを回収できる。
【0046】分別回収されたPCR増幅産物は、実施例
1と同様にして電気泳動を行ない、複数のDNA検体の
間での注目する断片の存在比を知ることができる。
【0047】(実施例6)図14は、実施例6に於い
て、微粒子又はビーズの色を光学的に識別して微粒子又
はビーズを分別する構成を説明する断面図である。実施
例1では微粒子又はビーズの分別を微粒子又はビーズの
サイズで行なったが、微粒子又はビーズを種々の色で着
色して光学的に識別できる様にしておき、微粒子又はビ
ーズの色の差を検出して微粒子又はビーズを分別しても
良い。即ち、径は同じであるが色を変えたプラスチック
微粒子又はプラスチックビーズの色毎に対応させて特異
プライマーをプラスチック微粒子又はプラスチックビー
ズに固定して、実施例1を適用して得られたPCR生成
物から、微粒子又はビーズを色の差を利用することによ
り、DNA断片種毎のPCR生成物を分離分取する。分
別対象となる微粒子又はビーズは混合状態で容器730
に収納されている。
【0048】PCR増幅産物を含む溶液604と共に微
粒子又はビーズ206−j(j=1、2、〜、9)を、
吸引送流ポンプ605により吸引細管740に一定速度
で吸引して送流細管750に一定速度で送り込む。送流
細管750は、緩衝液606が入り口から流入し内部に
シースフロー607が形成されるシースフローセル71
0に結合されている。微粒子又はビーズ206−jは、
シースフロー607中に放出される。ビーズ206−j
は、空間的に互いに隣の微粒子又はビーズと間隔をおい
て、シースフローセル710の出口のキャピラリー中を
緩衝液と一緒に流れる。ースフローセル710の出口の
キャピラリーの先端近傍で、レーザー光源608からの
レーザーを照射し、レーザー照射部を通過する各微粒子
又はビーズ206−jからの反射光、あるいは、各微粒
子又はビーズ206−jから発する蛍光(この場合、各
微粒子又はビーズ206−jはそれぞれ異なる蛍光を発
するように、蛍光体が混合されたプラスチックにより微
粒子又はビーズが形成されている)を、レーザーの照射
方向と交叉する方向から光検出器609によりモニター
して、微粒子又はビーズの種類を認識する。
【0049】キャピラリーの先端近傍の下方に配置した
スリット付の静電噴霧電極700に電界を加えて、帯電
した緩衝液の霧滴701、帯電した各微粒子又はビーズ
206−jを噴霧する。静電噴霧電極700の下方に電
界の強弱で方向を制御する方向制御板702を設けてお
く。制御器720は、各微粒子又はビーズ206−jか
ら検出された反射光又は蛍光の情報により、各微粒子又
はビーズ206−jの種類を識別し、各微粒子又はビー
ズ206−jを分取すべき分画セル705−j(j=
1、2、〜、9)を選択して、各微粒子又はビーズ20
6−jに付与すべき方向制御量の大きさを決定する。制
御器720は、分画セル705−jを持つ分取容器70
6を搭載する分取容器移動台707の移動量及び移動方
向を制御して、各微粒子又はビーズ206−jを異なる
分画セル705−jに集めて回収する。制御器720
は、各微粒子又はビーズ206−jから検出された反射
光又は蛍光の情報により、各微粒子又はビーズ206−
jの種類を識別すると共に、方向制御板702に印加す
る電界の大きさの制御及び分取容器移動台707の駆動
を制御する。
【0050】分別回収されたPCR増幅産物は、実施例
1と同様にして電気泳動を行ない、複数のDNA検体の
間での注目する断片の存在比を知ることができる。
【0051】
【発明の効果】以上述べた様に本発明によれば、複数の
検体にそれぞれ含まれる複数のDNA断片種を同じ条件
下で同時にPCR増幅し、PCR産物をDNA断片種毎
に分離して回収できる。このように一方のプライマーを
互いに別々の微粒子又はビーズ、ファイバー等の固体担
体の表面に固定することで、PCR生成物の分布を固体
担体の表面近傍に局在化させる共に、複数のDNA断片
種に特異に相補結合する特異的なプライマー同士の相互
作用で生成する目的外のDNA産物の生成を防止でき
る。これにより複数の検体の各々に含まれる複数のDN
A断片種の定量比較分析が可能となる。また、本発明の
方法では、DNA試料調製の手間が省けると共に、反応
試薬の大幅な低減が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に於いて、特異プライマーが
固定された径の異なる微粒子又はビーズを用いて、複数
のDNA断片種を同時にPCR増幅する方法を説明する
図。
【図2】本発明の実施例1に於いて、特異プライマーが
固定された径の異なる微粒子又はビーズを用いて、複数
のDNA断片種の同時PCR増幅を模式的に示す図。
【図3】本発明の実施例1に於いて、穴付きシート又は
スリット付きシートを用いて微粒子又はビーズをサイズ
毎に分取して、複数のDNA断片種を種類毎に分離分取
する方法を示す図。
【図4】本発明の実施例1に於いて、微粒子又はビーズ
に代えて、特異プライマーをフアイバーにの表面に固定
して、複数のDNA断片種を同時にPCR増幅して、複
数のDNA断片種を種類毎に分離分取する方法を説明す
る図。
【図5】本発明の実施例2に於いて、特異プライマーが
固定された微粒子又はビーズを特異プライマーの種類毎
にキャピラリー内に区分けして保持しキャピラリー内で
複数DNA断片種の同時PCRを行なう構成を示す図。
【図6】本発明の実施例3に於いて、特異プローブを種
類毎に保持する穴状反応部を持つ短冊型アレーを用いた
反応デバイスの構成を示す斜視図である。
【図7】本発明の図6に示す短冊型アレーの各穴状反応
部に特異プローブを固定した微粒子又はビーズを特異プ
ローブの種類毎に収納する構成を示す断面図である。
【図8】本発明の図6に示す短冊型アレーの各穴状反応
部の内壁に特異プローブの種類毎に固定する構成を示す
断面図である。
【図9】本発明の図6に示す短冊型アレーの各穴状反応
部に特異プローブを固定したファイバーを特異プローブ
の種類毎に収納する構成を示す断面図である。
【図10】本発明の実施例4に於いて、特異プローブを
種類毎に保持する溝きプレートを用いた反応デバイスの
構成を示す斜視図。
【図11】本発明の図10の反応デバイスを構成する溝
付きプレートの平面図。
【図12】本発明の図10に於けるA−A’断面図。
【図13】本発明の実施例5に於いて、比重に基づいて
微粒子又はビーズを分別する構成を説明する断面図。
【図14】本発明の実施例6に於いて、微粒子又はビー
ズの色を光学的に識別して微粒子又はビーズを分別する
構成を説明する断面図。
【符号の説明】
101…反応容器、103−j(j=1、2、〜、9)
…有効な反応領域、105…サイズ分離穴付きプレー
ト、105’…サイズ分離スリット付きプレート、10
6−1、106−2、〜、106−9…サイズ分離され
た微粒子又はビーズ、107−1、107−2…微粒子
又はビーズの表面に固定された特異プライマーの伸長
鎖、108−1、108−2…微粒子又はビーズに固定
化された伸長DNAにハイブリダイズした共通プローブ
の伸張鎖、109−j(j=1、2、〜、9)…微粒子
又はビーズサイズ分離用の穴の直径、109’−j(j
=1、2、〜、9)…微粒子又はビーズサイズ分離用の
スリットの径、201−i(i=a、b、〜、f)…D
NA検体−i、201−i−j(i=a、b、〜、f;
j=1、2、〜、9)…DNA検体−iに由来するDN
A断片種−j、202…複数のDNA検体に由来する複
数のDNA断片種、201’−i−j(i=a、b、
〜、f;j=1、2、〜、9)…複数のDNA検体の各
々に由来する複数のDNA断片種の複製、203−j
(j=1、2、〜、9)…各DNA検体に由来するDN
A断片種−j(注目するDNA断片種−j)の固有配列
部分、205−i(i=a、b、〜、f)…DNA検体
−iに由来するDNA断片を識別するための識別配列、
205’−i(i=a、b、〜、f)…識別配列205
に相補な配列、206−j(j=1、2、〜、9)…特
異プライマ−jが固定された微粒子又はビーズ−j、2
07−j(j=1、2、〜、9)…特異プライマ−j、
208…各DNA断片に共通な既知配列、208’…遊
離した共通プライマー、209−j(j=1、2、〜、
9)…特異プライマ−jと遊離した共通プライマーによ
り増幅されたDNA断片、301−j(j=1、2、
〜、9)…特異プローブ−jが保持される穴状反応部、
302…ホルダー、303…反応液保持板、401…反
応液槽、402−j(j=1、2、〜、9)…反応液出
口、403…上部プレート、404…溝付きプレート、
406−j(j=1、2、〜、9)…液流路用細溝、4
07−j(j=1、2、〜、9)…微粒子又はビーズを
保持する反応部、408−j(j=1、2、〜、9)…
特異プライマ−jが固定されたフアイバー−j、500
−j(j=1、2、〜、9)…電気泳動用キャピラリー
−j、501…泳動媒体、505…キャピラリー、50
6…キャピラリー保持容器、508…ダミーの微粒子又
はビーズ、600…コック付き反応容器、601…オン
オフコック、602…PCR増幅産物を含む溶液、60
3−j(j=1、2、〜、9)…容器、604…PCR
増幅産物を含む溶液、605…吸引送流ポンプ、606
…緩衝液、607…シースフロー、608…光源、60
9…光検出器、700…静電噴霧電極、701…緩衝液
の霧滴、702…方向制御板、705−j(j=1、
2、〜、9)…分画セル、706…分取容器、707…
分取容器移動台、710…シースフローセル、720…
制御器、730…容器、740…吸引細管、750…送
流細管。
フロントページの続き Fターム(参考) 2G045 AA40 BA13 DA13 FB01 FB02 FB15 HA14 4B024 AA11 AA20 BA80 HA14 HA19 4B063 QA01 QA17 QA18 QQ42 QR08 QR55 QR62 QS25 QS34 QX01 4C057 BB02 BB05 CC03 DD01 MM04 MM09

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】増幅しようとする複数種類のDNA断片に
    それぞれ相補な配列を持ち、前記相補な配列の種類毎に
    1又は複数の分別可能な担体の表面に固定され、前記D
    NA断片の種類毎にそれぞれ特異的に結合する特異プラ
    イマーと、溶液中に遊離する遊離プライマーとを対とし
    て、前記DNA断片のPCR増幅を行なう工程と、前記
    担体の表面に生成したPCR増幅産物を前記DNA断片
    の種類毎に分別回収する工程とを有することを特徴とす
    るDNA試料調製方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のDNA試料調製方法に於
    いて、前記遊離プライマーが前記複数種類のDNA断片
    に共通してハイブリダイズする共通プライマーであるこ
    とを特徴とするDNA試料調製方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のDNA試料調製方法に於
    いて、前記遊離プライマーが前記複数種類のDNA断片
    に共通してハイブリダイズする共通プライマーであり、
    前記共通プライマーは、前記DNA断片の5’末端に導
    入されたオリゴヌクレオチドの配列にハイブリダイズす
    ることを特徴とするDNA試料調製方法。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のDNA試料調製方法に於
    いて、前記特異プライマーを固定した前記担体が、比重
    又は寸法の異なる複数の微粒子であり、前記特異プライ
    マーの種類と前記比重又は寸法が対応付けられているこ
    とを特徴とするDNA試料調製方法。
  5. 【請求項5】請求項1に記載のDNA試料調製方法に於
    いて、前記担体が、複数のファイバーであり、前記特異
    プライマーは種類毎に異なる前記ファイバーの先端近傍
    に固定されていることを特徴とするDNA試料調製方
    法。
  6. 【請求項6】請求項1に記載のDNA試料調製方法に於
    いて、前記担体が前記複数の群に識別可能な複数の微粒
    子であり、前記複数の微粒子が単一の反応セルに収納さ
    れることを特徴とするDNA試料調製方法。
  7. 【請求項7】請求項1に記載のDNA試料調製方法に於
    いて、前記担体が複数の微粒子であり、前記複数の微粒
    子が単一のキャピラリーの内部の異なる区画に分離して
    保持されることを特徴とするDNA試料調製方法。
  8. 【請求項8】請求項1に記載のDNA試料調製方法に於
    いて、前記担体が前記複数の微粒子であり、前記複数の
    微粒子が単一のキャピラリーの内部の異なる区画に、前
    記複数の区画を分離するスペーサー微粒子を介して、分
    離して保持されることを特徴とするDNA試料調製方
    法。
  9. 【請求項9】請求項1に記載のDNA試料調製方法に於
    いて、前記担体が前記複数の群に識別可能な複数の微粒
    子であり、前記微粒子のサイズ、前記微粒子の比重、前
    記微粒子に着色された色、前記微粒子が帯びる磁化の何
    れかの差異により、前記複数の群が識別可能であること
    を特徴とするDNA試料調製方法。
  10. 【請求項10】増幅しようとする複数種類のDNA断片
    にそれぞれ相補な配列を持ち、前記相補な配列の種類毎
    に1又は複数の分別可能な担体の表面に固定され、前記
    DNA断片の種類毎にそれぞれ特異的に結合する特異プ
    ライマーと、溶液中に遊離する遊離プライマーとを対と
    して、前記DNA断片のPCR増幅を行なう工程と、P
    CR増幅産物を前記DNA断片の種類毎に分別回収する
    工程とを有し、前記遊離プライマーが前記複数種類のD
    NA断片に共通してハイブリダイズする共通プライマー
    であり、前記共通プライマーは、前記DNA断片の5’
    末端に導入されたオリゴヌクレオチドの配列にハイブリ
    ダイズすることを特徴とするDNA試料調製方法。
  11. 【請求項11】増幅しようとする複数種類のDNA断片
    にそれぞれ相補な配列を持ち、前記DNA断片の種類毎
    にそれぞれ特異的に結合する特異プライマーを、前記特
    異プライマーの種類毎に別々に保持する複数の貫通する
    孔を持つホルダーと、前記DNA断片の5’末端に導入
    されたオリゴヌクレオチドの配列に共通してハイブリダ
    イズする共通プライマーを含むPCR反応液、及び、前
    記DNA断片を収納し、前記ホルダーの一方の端部を受
    け入れる凹部を有し、前記各孔の内部で、前記各特異プ
    ライマーと、前記共通プライマーとを対として、前記D
    NA断片のPCR増幅を行ない、前記DNA断片の種類
    毎のPCR増幅産物を前記各孔の内部で生成することを
    特徴とするDNA試料調製装置。
  12. 【請求項12】請求項11に記載のDNA試料調製方法
    に於いて、前記特異プライマーが固定された微粒子が、
    前記細管の内部に保持されることを特徴とするDNA試
    料調製装置。
  13. 【請求項13】請求項11に記載のDNA試料調製方法
    に於いて、前記特異プライマーが前記細管の内壁に固定
    されることを特徴とするDNA試料調製装置。
  14. 【請求項14】請求項11に記載のDNA試料調製方法
    に於いて、前記特異プライマーが固定されたフアイバー
    を含むの細い部材が、前記細管の内部に保持されること
    を特徴とするDNA試料調製装置。
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