JP2000341965A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JP2000341965A
JP2000341965A JP11144269A JP14426999A JP2000341965A JP 2000341965 A JP2000341965 A JP 2000341965A JP 11144269 A JP11144269 A JP 11144269A JP 14426999 A JP14426999 A JP 14426999A JP 2000341965 A JP2000341965 A JP 2000341965A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力変換装置のスイッチングストレスを軽減
すると共に、スイッチタイミングの制限を回避する。 【解決手段】 共振ゲート信号発生器106は、搬送波
発生器100の鋸波搬送波Hに含まれるリセット信号の
タイミングに同期してゼロ電圧回路8の転流スイッチ8
A、8Bをオンに切り換える。これによりゼロ電圧回路
8から主スイッチ素子4A〜4Fのへのリンク電圧V
DCLを約零に低下したとき、制御装置120は、主スイ
ッチ素子4A〜4Fのスイッチング動作を行うので、突
入電流が発生しない。また、鋸波搬送波Hに含まれるリ
セット信号のタイミングに同期して、鋸波搬送波Hの1
周期に1回の転流回路動作で、補助スイッチ6及び転流
スイッチ8A、8Bをオンに切り換えるので、鋸波搬送
波Hの全相で主スイッチ素子4A〜4Fのターンオン動
作時のスイッチングストレスを軽減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力変換装置、特
に共振回路を利用して直流−交流又は交流−直流間で電
力を変換する電力変換装置に属する。
【0002】
【従来の技術】複数の電力用スイッチング素子により構
成され、直流電力をPWM制御によって商用電源に同期
する交流電力に変換する電力変換装置は、モータ駆動用
インバータ、無停電電源装置に用いられている。中でも
共振回路を利用してスイッチング損失を低減する共振型
電力変換装置が注目されている。
【0003】図9に示すように、従来の直流電圧リンク
共振型電力変換装置は、直流電源(1)に対し直列に且つ
互いに並列に接続された主スイッチ素子(4A〜4F)から成
るインバータ回路(4)と、各主スイッチ素子(4A〜4F)間
に接続され且つ図示しない負荷又は交流系統に交流出力
を付与する出力端子(2A〜2C)と、直流電源(1)とスイッ
チ回路(4)との間に接続されたゼロ電圧回路(8)と、直流
電源(1)の正側端子とゼロ電圧回路(8)との間に接続され
た補助スイッチ(6)と、補助スイッチ(6)に並列に接続さ
れた補助ダイオード(7)と、インバータ回路(4)とゼロ電
圧回路(8)とを制御する制御装置(120)とを備えている。
ゼロ電圧回路(8)は、直列に接続された第1の転流スイ
ッチ(8A)及び第1の転流ダイオード(9A)と、直列に接続
された第2の転流ダイオード(9B)及び第2の転流スイッ
チ(8B)と、第1の転流スイッチ(8A)と第1の転流ダイオ
ード(9A)との接続点と第2の転流ダイオード(9B)と第2
の転流スイッチ(8B)との接続点に接続されたリアクトル
(10)とを備えている。直列に接続された第1の転流スイ
ッチ(8A)とダイオード(9A)は第1の転流回路(16)を構成
し、直列に接続された第2の転流スイッチ(8B)とダイオ
ード(9B)は第2の転流回路(17)を構成する。第1の転流
回路(16)と第2の転流回路(17)は並列に接続される。イ
ンバータ回路(4)は主スイッチ素子(4A〜4F)に対し並列
に接続されたコンデンサ(5)を有する。ゼロ電圧回路(8)
とインバータ回路(4)は中継端子(3)を介して接続され
る。
【0004】主スイッチ素子(4A〜4F)並びに第1の転流
スイッチ(8A)及び第2の転流スイッチ(8B)のゲートを制
御する制御装置(120)は、複数の比較器(104A〜104C)
と、各比較器(104A〜104C)に鋸波搬送波(H)を付与する
搬送波発生器(100)と、各比較器(104A〜104C)に基準電
圧を付与する基準電圧発生器(101A〜101C)と、各比較器
(104A〜104C)の出力により主スイッチ素子(4A〜4F)にゲ
ート信号を付与する主ゲート信号発生器(105A〜105C)
と、第1の転流スイッチ(8A)及び第2の転流スイッチ(8
B)に制御信号を付与する共振ゲート信号発生器(106)よ
り構成される。図9に示す直流電圧リンク共振型電力変
換装置の動作の際に、搬送波発生器(100)から搬送波(H)
を出力し、基準電圧発生器(101A)から基準電圧(VA)を出
力すると、比較器(104A)は搬送波(H)と基準電圧(VA)と
を比較する。比較器(104A)は、制御パルスとして、基準
電圧(VA)より搬送波(H)の方が大きいと「1」の比較信
号(PA)を出力し、それ以外では「0」の比較信号(PA)を
出力する。主ゲート信号発生器(105A)は、比較信号(PA)
が「1」の時、主スイッチ素子(4A)を導通するゲート信
号を発生し、それ以外で主スイッチ素子(4B)を導通にす
るゲート信号を出力する。その他の基準電圧発生器(101
B,101C)、比較器(104B,104C)、主ゲート信号発生器(105
B,105C)も同様に作用する。
【0005】図10は、直流電源(1)からのリンク電流
DCLが負の状態からの共振ゲート信号発生器(106)の作
用を示す。時点t0から時点t1まで負の状態であるリン
ク電流IDCLは補助ダイオード(7)を介して直流電源(1)
に流れる。このとき、共振ゲート信号発生器(106)から
のゲート信号により補助スイッチ(6)はオンに保持され
る。時点t1になると、共振ゲート信号発生器(106)から
ゲート信号が付与されて、転流スイッチ(8A)及び(8B)は
オンに切り換えられる。従って、直流電源(1)の電源電
圧VDCがリアクトル(10)に印加され、コンデンサ(5)、
リアクトル(10)の容量をそれぞれC、Lとすると、リア
クトル(10)のリアクトル電流ILは、(dIL/dt)=
(VDC/L)の傾きで増加し、リンク電流IDCLは同じ
傾きで減衰する。時点t2に達して、リンク電流IDCL
零まで減衰すると、電流が反転し補助スイッチ(6)に順
方向電流が流れる。補助スイッチ(6)に順方向電流が流
れる時点t3で、補助スイッチ(6)をオフに切り換える
と、リアクトル(10)の電流はコンデンサ(5)に流れる。
この電流によりコンデンサ(5)が放電し、時点t4に達す
ると、中継端子(3)と直流電源(1)の負側端子との間のリ
ンク電圧VDCLが零まで減衰する。リンク電圧VDCLが零
になると、リアクトル(10)の電流は、転流ダイオード(9
B)及び転流スイッチ(8A)を通り還流する。図10に示す
ように、時点間t4〜t5ではリンク電圧VDCLが零とな
り、リンク電圧VDCLが零の間に主スイッチ素子(4A〜4
F)のオン・オフを切り換えると、主スイッチ素子(4A〜4
F)に突入電流が発生せず主スイッチ素子(4A〜4F)のスイ
ッチングストレスを軽減することができる。主スイッチ
素子(4A〜4F)のスイッチング動作後の時点t5で、転流
スイッチ(8A,8B)をオフに切り換えると再び共振動作を
開始し、リアクトル(10)の電流は、コンデンサ(5)を充
電し、リンク電圧VDCLが上昇する。リンク電圧VDCL
電源電圧VDCに達した時点t6で、補助スイッチ(6)がオ
ンに切り換えられる。主スイッチ素子(4A〜4F)のスイッ
チングの動作毎に、共振ゲート信号発生器(106)は、補
助スイッチ(6)及び転流スイッチ(8A,8B)を切り換える。
図11は上記動作の主な動作波形を示す。
【0006】図9に示す回路の詳細な動作は、著者「安
常秀信、中岡睦雄」、題名「新世代三相電圧形ZVS−
PWMインバータ・コンバータ用共振DCリンク回路ト
ポロジーと特性評価」、1996年発行の「電気学会パ
ワーエレクトロニクス研究会論文誌第21巻第2号68
−77頁」に開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図9に示す電力変換装
置では、搬送波発生器(100)から生ずる搬送波(H)の周期
から独立して且つゼロ電圧回路(8)の共振周波数に依存
して、補助スイッチ(6)及び転流スイッチ(8A,8B)をスイ
ッチング動作させるため、転流スイッチ(8A,8B)の動作
回数が多くなる。また、補助スイッチ(6)のターンオフ
は、補助スイッチ(6)にスイッチングストレスを増加さ
せる原因となる。他面、ゼロ電圧回路(8)のリアクトル
(10)に負荷電流より大きな電流が流れるので、大きい容
量の転流スイッチ(8A, 8B)を使用しなければならない。
更に、従来の電力変換装置では、ゼロ電圧回路(8)の共
振周期が完了するまで相当の時間を必要とするため、主
スイッチ素子(4A〜4F)のスイッチング動作を開始でき
ず、スイッチタイミングに時間的制限が生ずる。そこ
で、この発明では、スイッチングストレスが少なく、ス
イッチタイミングの制限の少ない電力変換装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による電力変換装
置は、直流電源(1)と、該直流電源(1)からの直流電力を
交流電力に変換して出力端子(2A〜2C)に送出する複数の
主スイッチ素子(4A〜4F)と、主スイッチ素子(4A〜4F)の
各々に並列に接続したコンデンサ(11A〜11F)とを有する
スイッチング回路(4)と、直流電源(1)からスイッチング
回路(4)に送られる直流電力のリンク電圧を一時的にゼ
ロに切り換えるゼロ電圧回路(8)と、スイッチング回路
(4)及びゼロ電圧回路(8)のスイッチング動作を制御する
制御装置(120)とを備えている。制御装置(120)は、鋸波
搬送波(H)を発生する搬送波発生器(100)と、出力端子(2
A〜2C)の電流符号を検出する電流符号検出器(102A〜102
C)と、電流符号検出器(102A〜102C)の出力に対応して搬
送波発生器(100)から発生する鋸波搬送波(H)を補正して
補正搬送波(H')を出力する補正搬送波発生器(103A〜103
C)と、基準電圧を発生する基準電圧発生器(101A〜101C)
と、補正搬送波発生器(103A〜103C)からの補正搬送波
(H')と基準電圧発生器(101A〜101C)からの基準電圧とを
比較する複数の比較器(104A〜104C)と、比較器(104A〜1
04C)の出力により主スイッチ素子(4A〜4F)にゲート信号
を付与する主ゲート信号発生器(105A〜105C)と、搬送波
発生器(100)の鋸波搬送波(H)に含まれるリセット信号の
タイミングに同期してゼロ電圧回路(8)のスイッチング
動作を制御する共振ゲート信号発生器(106)とを備えて
いる。補正搬送波発生器(103A〜103C)は、スイッチング
回路(4)から取り出す交流出力の周波数に対し比較器(10
4A〜104C)の出力を対称波に補正する。鋸波搬送波(H)は
出力端子(2A〜2C)を流れる電流の符号、即ち電流の向き
によって対称波に切り換えられ、主スイッチ素子(4A〜4
F)のオンへの切り換えを鋸波搬送波(H)のリセットタイ
ミングに同期させる。複数の主スイッチ素子(4A〜4F)の
各々にはコンデンサ(11A〜11F)が並列に接続されるた
め、各主スイッチ素子(4A〜4F)のスイッチング動作時
に、各主スイッチ素子(4A〜4F)に並列に接続されたコン
デンサ(11)がスナバとして作用し、ターンオン・ターン
オフ共にソフトスイッチングとなる。
【0009】ゼロ電圧回路(8)は、直列に接続された第
1の転流スイッチ(8A)及び第1の転流ダイオード(9A)を
有する第1の転流回路(16)と、直列に接続された第2の
転流ダイオード(9B)及び第2の転流スイッチ(8B)を有す
る第2の転流回路(17)と、第1の転流スイッチ(8A)と第
1の転流ダイオード(9A)との接続点と第2の転流ダイオ
ード(9B)と第2の転流スイッチ(8B)との接続点に接続さ
れたリアクトル(10)と、直流電源(1)の陽極端子と第1
の転流回路(16)と第2の転流回路(17)との接続点との間
に接続された補助スイッチ(6)と、補助スイッチ(6)に並
列に接続された補助ダイオード(7)とを備えている。第
1の転流回路(16)及び第2の転流回路(17)は、互いに並
列に且つ直流電源(1)に直列に接続される。共振ゲート
信号発生器(106)は、搬送波発生器(100)の鋸波搬送波
(H)に含まれるリセット信号のタイミングに同期してゼ
ロ電圧回路(8)の転流スイッチ(8A,8B)及び補助スイッチ
(6)のスイッチング動作を制御して、ゼロ電圧回路(8)か
ら主スイッチ素子(4A〜4F)のへのリンク電圧VDCLを約
零に低下し、制御装置(120)は、リンク電圧VDCLが約零
に低下したとき、主スイッチ素子(4A〜4F)のスイッチン
グ動作を行う。リンク電圧VDCLが約零に低下したと
き、制御装置(120)は主スイッチ素子(4A〜4F)のスイッ
チング動作を行うので、突入電流が発生せずに主スイッ
チ素子(4A〜4F)のスイッチングストレスが軽減される。
また、鋸波搬送波(H)に含まれるリセット信号のタイミ
ングに同期して、鋸波搬送波(H)の1周期に1回の転流
回路動作で、補助スイッチ(6)及び転流スイッチ(8A,8B)
をオンに切り換えるので、鋸波搬送波(H)の全相で主ス
イッチ素子(4A〜4F)のターンオン動作時のスイッチング
ストレスを軽減できる。鋸波搬送波(H)の周期に同期し
て転流スイッチ(8A,8B)の動作が一定となり、共振動作
タイミングの重複に伴うスイッチングの制限もない。
【0010】共振ゲート信号発生器(106)の出力により
補助スイッチ(6)をオフに切り換えると同時に転流スイ
ッチ(8A, 8B)をオンに切り換えて、転流スイッチ(8A, 8
B)及びリアクトル(10)を流れる電流を発生し、リンク電
圧VDCLが約零に達したとき、主スイッチ素子(4A〜4F)
のスイッチング動作を行ってもよい。補助ダイオード
(7)が導通しているときに補助スイッチ(6)をオフされる
ため、補助スイッチ(6)に突入電流が殆ど発生せず、補
助スイッチ(6)のスイッチングストレスを軽減すること
ができる。転流スイッチ(8A, 8B)をオフに切り換えた
後、コンデンサ(11A〜11F)とリアクトル(10)との1/4
共振周期後に補助スイッチ(6)をオンに切り換える。
【0011】本発明による交流電力を直流電力に変換す
る電力変換装置は、直流電源(1)と、該直流電源(1)から
の直流電力を交流電力に変換して出力端子(2A〜2C)に送
出する複数の主スイッチ素子(4A〜4F)と、主スイッチ素
子(4A〜4F)の各々に並列に接続したコンデンサ(11A〜11
F)とを有するスイッチング回路(4)と、直流電源(1)から
スイッチング回路(4)に送られる直流電力のリンク電圧
を一時的にゼロに切り換えるゼロ電圧回路(8)と、スイ
ッチング回路(4)及びゼロ電圧回路(8)のスイッチング動
作を制御する制御装置(120)とを備えている。ゼロ電圧
回路(8)は、直列に接続された第1の転流スイッチ(8A)
及び第1の転流ダイオード(9A)を有する第1の転流回路
(16)と、直列に接続された第2の転流ダイオード(9B)及
び第2の転流スイッチ(8B)を有する第2の転流回路(17)
と、第1の転流スイッチ(8A)と第1の転流ダイオード(9
A)との接続点と第2の転流ダイオード(9B)と第2の転流
スイッチ(8B)との接続点に接続されたリアクトル(10)
と、直流電源(1)の陽極端子と第1の転流回路(16)と第
2の転流回路(17)との接続点との間に接続された補助ダ
イオード(7)とを備え、第1の転流回路(16)及び第2の
転流回路(17)は、互いに並列に且つ直流電源(1)に直列
に接続される。
【0012】制御装置(120)は、鋸波搬送波(H)を発生す
る搬送波発生器(100)と、出力端子(2A〜2C)の電流符号
を検出する電流符号検出器(102A〜102C)と、電流符号検
出器(102A〜102C)の出力に対応して搬送波発生器(100)
から発生する鋸波搬送波(H)を補正して補正搬送波(H')
を出力する補正搬送波発生器(103A〜103C)と、基準電圧
を発生する基準電圧発生器(101A〜101C)と、補正搬送波
発生器(103A〜103C)からの補正搬送波(H')と基準電圧発
生器(101A〜101C)からの基準電圧とを比較する複数の比
較器(104A〜104C)と、比較器(104A〜104C)の出力により
主スイッチ素子(4A〜4F)にゲート信号を付与する主ゲー
ト信号発生器(105A〜105C)と、搬送波発生器(100)の鋸
波搬送波(H)に含まれるリセット信号のタイミングに同
期してゼロ電圧回路(8)のスイッチング動作を制御する
共振ゲート信号発生器(106)とを備えている。補正搬送
波発生器(103A〜103C)は、スイッチング回路(4)から取
り出す交流出力の周波数に対し比較器(104A〜104C)の出
力を対称波に補正する。共振ゲート信号発生器(106)
は、搬送波発生器(100)の鋸波搬送波(H)に含まれるリセ
ット信号のタイミングに同期してゼロ電圧回路(8)の転
流スイッチ(8A,8B)のスイッチング動作を制御して、ゼ
ロ電圧回路(8)から主スイッチ素子(4A〜4F)へのリンク
電圧VDCLを約零に低下する。制御装置(120)は、リンク
電圧VDCLが約零に低下したとき、主スイッチ素子(4A〜
4F)のスイッチング動作を行う。
【0013】制御装置(120)は、出力端子(2A〜2C)の電
流の大きさを検出して交流電流検出信号を出力する電流
検出器(107)と、該電流検出器(107)からの交流電流検出
信号の絶対値の最も大きな相を演算する選択器(108)
と、該選択器(108)から選定された相のスイッチングを
休止する電圧基準を発生する基準電圧発生器(109)とを
備えている。制御装置(120)は、直流電源(1)の電流の大
きさを検出してリンク電流検出信号を出力する電流検出
器(110)と、該電流検出器(110)のリンク電流検出信号に
基づいて転流スイッチ(8A, 8B)のスイッチングタイミン
グを演算するタイミング演算器(111)とを備えてもよ
い。共振ゲート信号発生器(106)は、電流検出器(110)か
らのリンク電流検出信号の大きさに対応して、転流スイ
ッチ(8A, 8B)の通電期間を設定することができる。制御
装置(120)は、出力端子(2A〜2C)を流れる電流の大きさ
を検出する電流検出器(107)と、出力端子(2A〜2C)の電
流と電圧基準の符号が異なる主スイッチ素子(4A〜4F)の
スイッチングを休止する2相変調の基準電圧を発生する
基準電圧発生器(109)とを備えてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明による電力変換装置
の実施の形態を図1〜図8について説明する。これらの
図面では、図9に示す箇所と同一の部分には同一の符号
を付し説明を省略する。
【0015】図1に示すように、この発明による電力変
換装置は、直流電源(1)と、該直流電源(1)からの直流電
力を交流電力に変換して出力端子(2A〜2C)に送出する複
数の主スイッチ素子(4A〜4F)と主スイッチ素子(4A〜4F)
の各々に並列に接続したコンデンサ(11A〜11F)とを有す
るスイッチング回路(4)と、直流電源(1)からスイッチン
グ回路(4)に送られる直流電力のリンク電圧を一時的に
ゼロに切り換えるゼロ電圧回路(8)と、スイッチング回
路(4)及びゼロ電圧回路(8)のスイッチング動作を制御す
る制御装置(120)とを備えている。
【0016】ゼロ電圧回路(8)は、直列に接続された第
1の転流スイッチ(8A)及び第1の転流ダイオード(9A)を
有する第1の転流回路(16)と、直列に接続された第2の
転流ダイオード(9B)及び第2の転流スイッチ(8B)を有す
る第2の転流回路(17)と、第1の転流スイッチ(8A)と第
1の転流ダイオード(9A)との接続点と前記第2の転流ダ
イオード(9B)と第2の転流スイッチ(8B)との接続点に接
続されたリアクトル(10)と、直流電源(1)の陽極端子と
第1の転流回路(16)と第2の転流回路(17)との接続点と
の間に接続された補助スイッチ(6)と、補助スイッチ(6)
に並列に接続された補助ダイオード(7)とを備えてい
る。制御装置(120)は、出力端子(2A〜2C)の電流符号を
検出する電流符号検出器(102A〜102C)と、電流符号検出
器(102A〜102C)が検出した電流符号と鋸波搬送波(H)に
より鋸波搬送波(H)を補正し、補正搬送波(H')を出力す
る補正搬送波発生器(103A〜103C)と、各アーム毎に基準
電圧(V*)を出力する基準電圧発生器(101A〜101C)と、基
準電圧(V*)と補正搬送波信号(H')を比較する比較器(104
A〜104C)と、比較器(104A〜104C)の出力から主スイッチ
素子(4A〜4F)へのゲート信号を生成する主ゲート信号発
生器(105A〜105C)と、鋸波搬送波(H)のリセットのタイ
ミングに同期してゼロ電圧回路(8)を制御する共振ゲー
ト信号発生器(106)とを有する。
【0017】直流電源(1)は、コンデンサ又はバッテリ
等で構成され、出力端子(2A〜2C)は図示しない主回路に
接続される。図2のリセットタイミング(A)に示すよう
に、鋸波搬送波(H)は、最小値から最大値に向かって徐
々に電圧が増加する立ち上がり部(Ha)と、最大値から最
小値に向かって急激に減少する立ち下がり部(Hb)とを有
し、立ち下がり部(Hb)でリセットパルスを形成する。搬
送波発生器(100)は鋸波搬送波(H)を出力し、基準電圧発
生器(101A)は、基準電圧(VA)を出力する。電流符号検出
器(102A)は、出力端子(2A)に流れる電流が正の時に
「1」を出力し、それ以外では「0」となる符号検出信
号「SA」を出力する。符号検出信号(SA)と鋸波搬送波
(H)を受信する補正搬送波発生器(103A)は、補正搬送波
(HA)を出力する。符号検出信号(SA)が1のとき及びそれ
以外のときに、補正搬送波(HA)の出力はそれぞれ「H」
「−H」である。基準電圧(VA)と補正搬送波(HA)を受信
する比較器(104A)は、基準電圧(VA)が補正搬送波(HA)よ
り大きいとき「1」、それ以外で「0」となる比較信号
(PA)を出力し、交流出力の周波数に対して対称波となる
PWM信号(U)を発生して主ゲート信号発生器(105A〜10
5C)に付与する。補正搬送波(H')では、出力端子(2A〜2
C)に流れる電流が正の時にはリセットタイミング(A)は
立ち下がり部(Hb)となるが、出力端子(2A〜2C)に流れる
電流が負の時にはリセットタイミング(A)は立ち上がり
部(Hb')となる。
【0018】主ゲート信号発生器(105A)は、比較信号(P
A)を入力し、比較信号(PA)が1のときは主スイッチ素子
(4A)が導通し、それ以外では主スイッチ素子(4B)が導通
する制御信号を出力する。その他の基準電圧発生器(101
B, 101C)、電流符号検出器(102B, 102C)、補正搬送波発
生器(103B, 103C)、比較器(104B, 104C)、主ゲート信号
発生器(105B,105C)も同様に作用して、主スイッチ素子
(4C〜4F)のスイッチング動作を行う。鋸波搬送波(H)を
受信する共振ゲート信号発生器(106)は、鋸波搬送波(H)
の立ち下がり部(Hb)が発生してリセットされるタイミン
グに同期して補助スイッチ素子(6)、転流スイッチ素子
(8A)及び(8B)に対して制御信号を出力しゼロ電圧回路
(8)を作動する。
【0019】動作時の主な信号波形を示す図2で、主ス
イッチ素子(4A〜4F)に順方向電流が流れている場合、鋸
波搬送波(H)のリセットタイミング(A)では補助スイッチ
(6)及び転流スイッチ(8A,8B)の作用によりゼロ電圧回路
(8)が作動しリンク電圧が零にされるため、スイッチン
グ回路(4)の各主スイッチ素子(4A〜4F)をソフトスイッ
チングすることが可能である。リセットタイミング(A)
以外のスイッチングにおいては、主スイッチ素子(4A〜4
F)に並列に接続されたコンデンサ(11A〜11F)が、主スイ
ッチ素子(4A〜4F)の電圧上昇率を抑える主スイッチ素子
(4A〜4F)のスナバとなり、ソフトスイッチングを実現で
きる。一方、主スイッチ素子(4A〜4F)に逆方向電流が流
れている場合、鋸波搬送波(H)をそのまま使用するとこ
れが逆転する。すなわち、リセットタイミング(A)にお
いて、主スイッチ素子(4A〜4F)の各々に並列に接続され
たコンデンサ(11A〜11F)のスナバ作用によりソフトスイ
ッチングになるが、同時に補助スイッチ(6)及び転流ス
イッチ(8A,8B)の作用によりゼロ電圧回路(8)が作動しリ
ンク電圧が零にされる。リセットタイミング(A)以外で
は、コンデンサ(11A〜11F)のスナバ作用が働かずハード
スイッチングになってしまうため、ゼロ電圧回路(8)を
作動させなければならない。つまり、ソフトスイッチン
グを可能にする因子がリセットタイミング(A)に重なっ
てしまう点で無駄であり、そのためにゼロ電圧回路(8)
を作動させる回数を増加させている。
【0020】本発明においては上述のような補正搬送波
を使用しているため、主スイッチ素子(4A〜4F)に逆方向
電流が流れている場合の主ゲート信号発生器(105A〜105
C)からのオン、オフ指令が逆になり、すなわち、リセッ
トタイミング(A)以外でコンデンサ(11A〜11F)のスナバ
作用を機能させることが可能になる。これにより、主ス
イッチ素子(4A〜4F)における電流の流れる向きによら
ず、鋸波搬送波(H)の1周期に1回の転流回路動作で、
全てのスイッチング動作をソフトスイッチングにするこ
とが可能となり、鋸波搬送波(H)の全相で各アームの主
スイッチ素子(4A〜4F)のオン動作時のスイッチングスト
レスを軽減できる。また、補助スイッチ(6)及び転流ス
イッチ(8A,8B)のスイッチング動作がゼロ電圧回路(8)の
共振周波数に依存しないので、従来の電力変換装置と比
較して動作回数が減少するため、補助スイッチ(6)及び
転流スイッチ(8A,8B)の負担が軽減される。更に、転流
スイッチ(8A,8B)のスイッチング動作が鋸歯搬送波(H)の
周期に同期して一定となるので、従来のように共振動作
タイミングの重複に伴うスイッチング制限がない。
【0021】図3は、共振ゲート信号発生器(106)から
発生する補助スイッチ素子(6)並びに転流スイッチ素子
(8A)及び(8B)への制御信号と、主な動作波形を示す。時
点t1で転流スイッチ(8A, 8B)のオンへの切り換えと、
補助スイッチ(6)のオフへの切り換えを同時に行う。こ
れにより、共振リアクトル(10)のリアクトル電流I
Lは、(dIL/dt)=(VDC/L)の傾きで上昇す
る。リンク電流が零に達する時点t2で補助ダイオード
(7)に流れる電流が零になり、その後、補助ダイオード
(7)の電圧が復帰し、リンク電圧VDCLが減少する。スイ
ッチング前のリンク電流をIDCL、直流電源(1)の電源電
圧をVDC、共振リアクトル(10)の容量をL、コンデンサ
(11)の容量をCとし、回路中の損失を無視すると、リン
ク電圧VDCLが零になる時点t3の共振電流ILは次式
(1)で表される。 リンク電圧VDCLが零の状態では、リアクトル(10)に電
圧が印加されないため、リアクトル電流ILは減衰しな
い。リンク電圧VDCLが零の状態で、主スイッチ素子(4A
〜4F)をオン又はオフに切り換えてスイッチングを行
う。主スイッチ素子(4A〜4F)のスイッチング後、時点t
4で転流スイッチ(8A)及び(8B)をオフに切り換えると、
リンク電圧VDCLは、次式(2)に従って上昇する。 式(2)では、IL’は転流スイッチ(8A, 8B)をオフに
切り換える直前のリアクトル(10)のリアクトル電流、I
DCL’はスイッチング後のリンク電流、Lは共振リアク
トル(10)の容量、Cはコンデンサ(11)の容量、Tは転流
スイッチ(8A, 8B)のターンオフの期間である。
【0022】リンク電圧VDCLが零の状態で全ての主ス
イッチ素子(4A〜4F)をオン又はオフに切り換えるので、
式(2)のスイッチング後のリンク電流IDCL’は符号
が異なるが、式(1)のリンク電流IDCLと同じ大きさ
である。リアクトル電流:|IL|=|IL'|、リンク
電流:|IDCL|=|−IDCL'|が成立するとき、転流
スイッチ(8A)及び(8B)をオフに切り換えた後、共振周期
の1/4の期間に該当する時点t5でリンク電圧VDCL
電源電圧VDCLに達する。時点t5で補助スイッチ(6)に
導通信号を与えると、突入電流が発生せず、補助スイッ
チ(6)のスイッチングストレスが最小になる。また、リ
アクトル(10)を流れるリアクトル電流ILが、負荷電流
の大きさに達したとき、中継端子(3)でのリンク電圧V
DCLが零になるため、リアクトル(10)を流れるリアクト
ル電流ILが負荷電流程度に抑制されるため、転流回路
(8A, 8B)の容量を小さくできる。更に、転流スイッチ(8
A, 8B)のオンへの切り換えと、補助スイッチ(6)のオフ
への切り換えとを同時に行うので、共振リアクトル電流
Lをリンク電流IDCL程度に抑制して、共振リアクトル
の銅損を抑えることができる。また従来では補助スイッ
チ(6)をオフに切り換えて補助スイッチ(6)を流れる電流
を遮断するため、遮断時に突入電流が発生したが、本実
施の形態では補助ダイオード(7)の導通時に補助スイッ
チ(6)をオフに切り換えるので、補助スイッチ(6)のオフ
時に突入電流が発生せずスイッチングストレスが少な
い。
【0023】図4は図1に示す電力変換装置から補助ス
イッチ(6)を除去した本発明の第2実施の形態による回
路図である。図4では、出力端子(2A〜2C)に流れる電流
を電流検出器(107A〜107C)によって検出し、電流検出器
(107A〜107C)の出力を選択器(108)に付与し、選択器(10
8) の出力を基準電圧発生器(109)に付与する。電流検出
器(107A〜107C)は、それぞれ、出力端子(2A〜2C)に流れ
る電流を検出し、交流電流検出信号(IA〜IC)を出力す
る。選択器(108)は、交流電流検出信号(IA〜IC)の中
で、絶対値の最も大きい相を演算により求め、選択信号
(SA〜SC)を出力する。基準電圧発生器(109)は選択信号
(SA〜SC)が発生する相のスイッチングを休止する基準電
圧(VA’, VB’, VC’)を出力する。その他の要素は図1
に示す要素と同じであり、図4では、図1に示す箇所と
同一の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。そ
の他の作用は図1と同様である。
【0024】図5は図4の主な動作波形を示す。図2に
示す基準電圧VA、VB、VCに対し、図5のVA’、
B’及びVC’は、選択器(108)の出力により補正され
た補正基準電圧を示し、それぞれVA’=VA+X、
B’=VB+X、VC’=VC+Xに基づいて形成された
波形である。図5に示す期間〜では、Xは下記の値
である。 期間: X=1−VB; VB’は1(=HBの正ピーク値) 期間: X=−1−VA; VA’は−1(=HAの負ピーク値) 期間: X=1−VC; VC’は1(=HCの正ピーク値) 期間: X=−1−VB; VB’は−1(=HBの負ピーク値) 期間: X=1−VA; VA’は1(=HAの正ピーク値) 期間: X=−1−VC; VC’は−1(=HCの負ピーク値) 図4に示す電力変換装置では、補助スイッチ(6)を省略
する分、部品数が減少して回路が簡素化される。3相変
換器では、最も大きい電流相のスイッチングを休止する
と、リンク電流の向きが片方向になる。
【0025】図6は、本発明による第3実施の形態を示
す回路図である。直流電源(1)の正側端子に取り付けら
れたリンク電流検出器(110)は、直流電源(1)の電流値を
検出し、リンク電流検出信号IDCLを出力する。リンク
電流検出信号IDCLを受信するタイミング演算器(111)
は、転流スイッチ(8A, 8B)のスイッチングタイミングT
Aを出力する。共振リアクトル(10)の容量をL、直流電
源(1)の電源電圧をVDC、リンク電流検出信号をIDCL
固定値をConst.とすると、スイッチングタイミングTA
は、次式(3)により表される。 TA=L×IDCL/VDC+Const. ・・・(3) 共振ゲート信号発生器(106)は、スイッチングタイミン
グ信号TAに応じて、転流スイッチ(8A, 8B)に制御信号
を出力する。
【0026】図7は、主な動作波形を示す。図6に示す
電力変換装置では、軽負荷時に、転流スイッチ(8A, 8B)
及びリアクトル(10)の通電期間を短縮して節電すると共
に、転流スイッチ(8A, 8B)及びリアクトル(10)の導通損
失を減らすことができる。更に、中継端子(3)でのリン
ク電圧VDCLの零期間を短縮して、リンク電圧VDCLの実
効値を上げることができ、リンク電圧VDCLが一定の直
流電源電圧VDCである従来の電力変換装置に近い制御性
が得られる。
【0027】図8は、本発明による第4実施の形態の電
気回路図を示す。3相系統(12)から力率1で電力が3相
コンバータ(14)に供給され、3相コンバータ(14)から3
相インバータ(15)を通り所望の交流電力が3相負荷(13)
に付与される。3相コンバータ(14)と3相インバータ(1
5)は同一構造の複数の主スイッチ素子(4A〜4F)及び各主
スイッチ素子(4A〜4F)に並列に接続されるコンデンサ(1
1A〜11F)によって構成される。3相コンバータ(14)と3
相インバータ(15)とでは基準電圧と交流電流の符号は逆
となる。3相コンバータ(14)で最も大きな電流相のスイ
ッチングを休止し、他の相は通常のスイッチングを行
う。スイッチングを行うアームを減らすことにより、ス
イッチング損失を軽減できる。本実施の形態では、1相
のスイッチングを休止することにより、スイッチング前
後のリンク電流IDCLの大きさに差を設けることができ
る。また、スイッチングしない相の電流が反転しないの
で、リアクトル(10)等に損失があってもリンク電圧V
DCLが直流電源(1)まで復帰する。鋸波搬送波(H)のリセ
ットタイミング時に全ての相を同時にスイッチングする
場合、負荷電流の変動を無視すると、スイッチング前後
でリンク電流IDCLの大きさに変化なく符号が反転する
のみである。共振電流の大きさは、スイッチング前のほ
ぼリンク電流IDCLの大きさになり、3相コンバータ(1
4)側のスイッチングを休止するので、スイッチング後の
リンク電流IDCLが小さくなる。図1に示す実施の形態
では、スイッチング前後のリンク電流IDCLの大きさが
等しい。回路に損失がある場合、リアクトル電流IL
式(1)より小さな値になるか又は途中で減衰して、式
(2)のリアクトル電流IL’とILが等しくならずに差
が生じるとき、リンク電圧VDCLが直流電源電圧VDC
で上昇しない。スイッチング後のリンク電流IL’が共
振電流よりも小さいため、コンデンサ(11)を充電する電
流が等価的に大きくなるので、リアクトル(10)の損失等
により共振電流が減衰してもリンク電圧VDCLの不足を
防ぐことができる。
【0028】
【発明の効果】本発明では、鋸波搬送波に含まれるリセ
ット信号のタイミングに同期して、鋸波搬送波の1周期
に1回の転流回路動作で、補助スイッチ及び転流スイッ
チをオンに切り換えるので、鋸波搬送波の全相で主スイ
ッチ素子のターンオン動作時のスイッチングストレスを
軽減できる。また、ゼロ電圧回路の共振周波数に依存せ
ずに作動される補助スイッチ及び転流スイッチの動作回
数を減少してスイッチングの負担を軽減することができ
る。このため、電力変換装置の寿命を延長することがで
きる。更に、鋸波搬送波の周期に同期して転流スイッチ
の動作が一定となり、共振動作タイミングの重複に伴う
スイッチングの制限もないので、所望の出力波形が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による電力変換装置の第1実施の形態
を示す回路図
【図2】 図1の回路に使用する各部の動作波形を示す
タイムチャート
【図3】 図1の回路に使用する補助スイッチ及び転流
スイッチの動作タイミングを示すタイムチャート
【図4】 本発明による第2実施の形態を示す回路図
【図5】 図4の回路に使用する各部の動作波形を示す
タイムチャート
【図6】 本発明による第3実施の形態を示す回路図
【図7】 図6の回路に使用する補助スイッチ及び転流
スイッチの動作タイミングを示すタイムチャート
【図8】 本発明による第4実施の形態を示す回路図
【図9】 従来の直流電圧リンク共振型変換器の回路図
【図10】 図9に示す直流電圧リンク共振型変換器に
使用する補助スイッチ及び転流スイッチの動作タイミン
グを示すタイムチャート
【図11】 図10の回路に使用する各部の動作波形を
示すタイムチャート
【符号の説明】
(1)・・直流電源、 (2A〜2C)・・出力端子、 (3)・・
中継端子、 (4A〜4F)・・主スイッチ素子、 (5)・・
コンデンサ、 (6)・・補助スイッチ、 (7)・・補助ダ
イオード、 (8A, 8B)・・転流スイッチ、 (9A, 9B)・
・転流ダイオード、 (10)・・リアクトル、 (11, 11A
〜11F)・・コンデンサ、 (12)・・3相系統、 (13)・
・3相負荷、 (14)・・3相コンバータ、 (15)・・3
相インバータ、 (100)・・搬送波発生器、(101, 101A
〜101C)・・基準電圧発生器、 (102A〜102C)・・電流
符号検出器、 (103A〜103C)・・補正搬送波発生器、
(104A〜104C)・・比較器、 (105, 105A〜105C)・・主
ゲート信号発生器、 (106)・・共振ゲート信号発生
器、 (107A〜107C)・・電流検出器、 (108)・・選択
器、 (109)・・基準電圧発生器、 (110)・・リンク電
流検出器、 (111)・・タイミング演算器、 (120)・・
制御装置、 VDC・・直流電源電圧、 VDCL・・リン
ク電圧、 IDCL・・リンク電流、 IL・・リアクトル
(10)の電流、 C・・コンデンサ(5)又はコンデンサ(1
1)の容量、 L・・リアクトル(10)の容量、H・・鋸波
搬送波、 HA・・補正搬送波、 VA・・基準電圧、
A・・比較信号、 SA・・符号検出信号、 SA〜SC
・・選択信号、 IA〜IC・・交流電流検出信号、

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源と、 該直流電源からの直流電力を交流電力に変換して出力端
    子に送出する複数の主スイッチ素子と、前記主スイッチ
    素子の各々に並列に接続したコンデンサとを有するスイ
    ッチング回路と、 前記直流電源から前記スイッチング回路に送られる直流
    電力のリンク電圧を一時的にゼロに切り換えるゼロ電圧
    回路と、 前記スイッチング回路及びゼロ電圧回路のスイッチング
    動作を制御する制御装置とを備えた電力変換装置におい
    て、 前記制御装置は、鋸波搬送波を発生する搬送波発生器
    と、前記出力端子の電流符号を検出する電流符号検出器
    と、前記電流符号検出器の出力に対応して搬送波発生器
    から発生する鋸波搬送波を補正して補正搬送波を出力す
    る補正搬送波発生器と、基準電圧を発生する基準電圧発
    生器と、前記補正搬送波発生器からの補正搬送波と前記
    基準電圧発生器からの基準電圧とを比較する複数の比較
    器と、前記比較器の出力により主スイッチ素子にゲート
    信号を付与する主ゲート信号発生器と、前記搬送波発生
    器の鋸波搬送波に含まれるリセット信号のタイミングに
    同期して前記ゼロ電圧回路のスイッチング動作を制御す
    る共振ゲート信号発生器とを備え、 前記補正搬送波発生器は、前記スイッチング回路から取
    り出す交流出力の周波数に対し前記比較器の出力を対称
    波に補正することを特徴とする電力変換装置。
  2. 【請求項2】 前記ゼロ電圧回路は、直列に接続された
    第1の転流スイッチ及び第1の転流ダイオードを有する
    第1の転流回路と、直列に接続された第2の転流ダイオ
    ード及び第2の転流スイッチを有する第2の転流回路
    と、前記第1の転流スイッチと前記第1の転流ダイオー
    ドとの接続点と前記第2の転流ダイオードと前記第2の
    転流スイッチとの接続点との間に接続されたリアクトル
    と、直流電源の陽極端子と第1の転流回路と第2の転流
    回路との接続点との間に接続された補助スイッチと、補
    助スイッチに並列に接続された補助ダイオードとを備
    え、前記第1の転流回路及び第2の転流回路は、互いに
    並列に且つ前記直流電源に直列に接続され、 前記共振ゲート信号発生器は、前記搬送波発生器の鋸波
    搬送波に含まれるリセット信号のタイミングに同期して
    前記ゼロ電圧回路の転流スイッチ及び補助スイッチのス
    イッチング動作を制御して、前記ゼロ電圧回路から前記
    主スイッチ素子のへのリンク電圧VDCLを約零に低下
    し、 前記制御装置は、前記リンク電圧VDCLが約零に低下し
    たとき、前記主スイッチ素子のスイッチング動作を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 【請求項3】 前記共振ゲート信号発生器の出力により
    前記補助スイッチをオフに切り換えると同時に前記転流
    スイッチをオンに切り換えて、前記転流スイッチ及び前
    記リアクトルを流れる電流を発生し、前記リンク電圧V
    DCLが約零に達したとき、前記主スイッチ素子のスイッ
    チング動作を行う請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 【請求項4】 前記転流スイッチをオフに切り換えた
    後、前記コンデンサとリアクトルとの1/4共振周期後
    に前記補助スイッチをオンに切り換える請求項3に記載
    の電力変換装置。
  5. 【請求項5】 直流電源と、 該直流電源からの直流電力を交流電力に変換して出力端
    子に送出する複数の主スイッチ素子と、前記主スイッチ
    素子の各々に並列に接続したコンデンサとを有するスイ
    ッチング回路と、 前記直流電源から前記スイッチング回路に送られる直流
    電力のリンク電圧を一時的にゼロに切り換えるゼロ電圧
    回路と、 前記スイッチング回路及びゼロ電圧回路のスイッチング
    動作を制御する制御装置とを備え、交流電力を直流電力
    に変換する電力変換装置において、 前記ゼロ電圧回路は、直列に接続された第1の転流スイ
    ッチ及び第1の転流ダイオードを有する第1の転流回路
    と、直列に接続された第2の転流ダイオード及び第2の
    転流スイッチを有する第2の転流回路と、前記第1の転
    流スイッチと前記第1の転流ダイオードとの接続点と前
    記第2の転流ダイオードと前記第2の転流スイッチとの
    接続点に接続されたリアクトルと、直流電源の陽極端子
    と第1の転流回路と第2の転流回路との接続点との間に
    接続された補助ダイオードとを備え、前記第1の転流回
    路及び第2の転流回路は、互いに並列に且つ前記直流電
    源に直列に接続されることを特徴とする電力変換装置。
  6. 【請求項6】 前記制御装置は、鋸波搬送波を発生する
    搬送波発生器と、前記出力端子の電流符号を検出する電
    流符号検出器と、前記電流符号検出器の出力に対応して
    搬送波発生器から発生する鋸波搬送波を補正して補正搬
    送波を出力する補正搬送波発生器と、基準電圧を発生す
    る基準電圧発生器と、前記補正搬送波発生器からの補正
    搬送波と前記基準電圧発生器からの基準電圧とを比較す
    る複数の比較器と、前記比較器の出力により主スイッチ
    素子にゲート信号を付与する主ゲート信号発生器と、前
    記搬送波発生器の鋸波搬送波に含まれるリセット信号の
    タイミングに同期して前記ゼロ電圧回路のスイッチング
    動作を制御する共振ゲート信号発生器とを備え、前記補
    正搬送波発生器は、前記スイッチング回路から取り出す
    交流出力の周波数に対し前記比較器の出力を対称波に補
    正し、 前記共振ゲート信号発生器は、前記搬送波発生器の鋸波
    搬送波に含まれるリセット信号のタイミングに同期して
    前記ゼロ電圧回路の転流スイッチのスイッチング動作を
    制御して、前記ゼロ電圧回路から前記主スイッチ素子へ
    のリンク電圧V DCLを約零に低下し、 前記制御装置は、前記リンク電圧VDCLが約零に低下し
    たとき、前記主スイッチ素子のスイッチング動作を行う
    ことを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 【請求項7】 前記制御装置は、前記出力端子の電流の
    大きさを検出して交流電流検出信号を出力する電流検出
    器と、該電流検出器からの交流電流検出信号の絶対値の
    最も大きな相を演算する選択器と、 該選択器から選定された相のスイッチングを休止する電
    圧基準を発生する基準電圧発生器とを備え請求項5に記
    載の電力変換装置。
  8. 【請求項8】 前記制御装置は、前記直流電源の電流の
    大きさを検出してリンク電流検出信号を出力する電流検
    出器と、 該電流検出器のリンク電流検出信号に基づいて前記転流
    スイッチのスイッチングタイミングを演算するタイミン
    グ演算器とを備え、 前記共振ゲート信号発生器は、前記電流検出器からのリ
    ンク電流検出信号の大きさに対応して、前記転流スイッ
    チの通電期間を設定する請求項2又は6に記載の電力変
    換装置。
  9. 【請求項9】 前記制御装置は、前記出力端子を流れる
    電流の大きさを検出する電流検出器と、 前記出力端子の電流と電圧基準の符号が異なる前記主ス
    イッチ素子のスイッチングを休止する2相変調の基準電
    圧を発生する基準電圧発生器とを備えた請求項1又は2
    に記載の電力変換装置。
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