JP2000340204A - 電池用セパレーターおよびその製造方法、非水電解液二次電池 - Google Patents

電池用セパレーターおよびその製造方法、非水電解液二次電池

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JP2000340204A
JP2000340204A JP11145433A JP14543399A JP2000340204A JP 2000340204 A JP2000340204 A JP 2000340204A JP 11145433 A JP11145433 A JP 11145433A JP 14543399 A JP14543399 A JP 14543399A JP 2000340204 A JP2000340204 A JP 2000340204A
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battery
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separator
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Hiroshi Iwasaki
崎 博 岩
Katsuaki Furuya
矢 克 昭 降
Hiroaki Tan
弘 明 丹
Takehiko Onomi
身 毅 彦 尾
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度が高く、内部抵抗が小さく、しかも膜厚
を任意の厚さにすることができる電池用セパレーターと
その製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリマービーズを膜状に成形してなる多
孔質シートからなる電池用セパレーター。このような電
池用セパレーターは、ポリマービーズが分散媒に分散し
てなる分散液を電極材に塗布したのち、得られた塗膜を
乾燥することによって製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、電池用セパレーターおよ
び非水電解液二次電池に関するものであり、さらに詳し
くは、強度が高く、しかも透気度が高いため内部抵抗の
小さい電池用セパレーターとその製造方法および該電池
用セパレーターを用いた充放電効率の優れた非水電解液
二次電池に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】従来、非水電解液を用いた電池に
は、セパレーターとして、ポリプロピレン製の微多孔膜
が使用されていた(特公昭55-32531号参照)。
【0003】しかしながら、このポリプロピレン製微多
孔膜は、その製法によっては、フィルムが長手方向に裂
けやすくなったり、あるいは気孔率が低いために、内部
抵抗が高くなるなどの問題があった。
【0004】このため、特開平3-236155号公報には、ポ
リエチレンからなる多孔膜であって、(a)厚さが5〜5
0μm、(b)透気度が100sec/100cc以下、(c)破断強
度が500g/cm以上、(d)引裂強度が5g以上であり、
かつ(e)特定のポリスチレンラテックス阻止率を有する
電池用セパレーターが提案されている。
【0005】ところで、近年、電気機器が小型化される
のに伴い、電池の形状も、小型化、薄型される傾向にあ
り、電池用セパレーターにも薄膜化が望まれている。こ
のような情況のもと、本発明者らは、鋭意検討した結
果、ポリマービース単独で膜状に成形した多孔質シー
ト、またはポリマービーズを電極上に膜成形してなる多
孔質シートを、電池用セパレーターとして使用すること
によって、強度が高く、しかも内部抵抗の小さい電池用
セパレーターが得られ、しかも使用するポリマービーズ
の粒径によって電池用セパレーターの膜厚が所望の厚さ
に制御可能であることを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0006】
【発明の目的】本発明は、強度が高く、内部抵抗が小さ
く、しかも膜厚を任意の厚さにすることができる電池用
セパレーターとその製造方法および該電池用セパレータ
ーを用いた非水電解液二次電池を提供することを目的と
している。
【0007】
【発明の概要】本発明に係る電池用セパレーターは、ポ
リマービーズを膜状に成形してなる多孔質シートからな
ることを特徴としている。
【0008】このようなポリマービースは、ポリオレフ
ィンまたはアクリル系(共)重合体からなることが好ま
しい。また、ポリマービースの平均粒径は、1.0〜1
0μmの範囲にあることが好ましい。
【0009】また、本発明に係る電池用セパレーター
は、透気度が、好ましくは100〜2000、さらに好
ましくは100〜1000sec/100ccの範囲にあること
が好ましく、また膜厚は、5〜30μmの範囲にあるこ
とが、好ましい。
【0010】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る電池用セパレ
ーターおよび非水電解液二次電池について、具体的に説
明する。
【0011】本発明に係る電池用セパレーターは、ポリ
マービーズを膜状に成形してなる多孔質シートからなる
ことを特徴としている。まず、本発明で使用するポリマ
ービーズについて説明する。
【0012】[ポリマービーズ]本発明で使用されるポ
リマービーズは、膜状に成形できるものであれば特に制
限されることなく使用することが可能であり、たとえば
ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリメチル
ペンテン、アイオノマー、エチレン酢酸ビニル共重合
体、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、(メタ)アク
リル酸重合体、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、
ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリプロピレン変性重合体な
どからなるものが使用される。
【0013】このうち、特にポリオレフィンまたはアク
リル系(共)重合体からなるものが好適である。ポリオ
レフィンとしては、結晶性のものであっても、非晶性の
ものであってもよく、具体的には、(i) エチレン、プロ
ピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテンなどのオレフ
ィンの単独重合体、または2種以上のオレフィンの共重
合体 (ii)前記オレフィンとスチレン、酢酸ビニル、メチルメ
タクリレート、メチルアクリレート、アクリロニトリ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、メタアクリロニトリ
ル、ジエチルフマレート、無水マレイン酸などの不飽和
カルボン酸またはその酸無水物などのビニル系単量体と
の共重合体、(iii)オレフィンとブタジエン、エチリデ
ンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,5-ヘキサジ
エン、イソプレンなど共役または非共役ジエンとの共重
合体、(iv)オレフィンの単独または共重合体に、前記共
役または非共役ジエン、酢酸エチレンなどをグラフト変
性したグラフト変性物などが挙げられる。
【0014】ポリオレフィンは、ワックス状であって
も、ゴム状であってもよい。またポリオレフィンは、1
種単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。この
ようなポリオレフィンとして特に、高圧法、中圧法、低
圧法のポリエチレン、低分子量ポリエチレン(粘度平均
分子量:500〜10000、ワックス状物、熱分解ポ
リエチレンなど)、低分子量ポリプロピレン、エチレン
-ブテン-1共重合体、エチレン-4-メチル-ペンテン-1共
重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-酢
酸ビニル共重合体、低密度ポリエチレン、低密度ポリプ
ロピレン、非晶性ポリプロピレン、変性ポリプロピレン
などが好ましい。
【0015】また、ポリマービーズは、前記ポリオレフ
ィンとカルボキシル基含有ポリオレフィンとの組成物か
らなるものであってもよい。カルボキシル基含有ポリオ
レフィンは、カルボキシル基および/または酸無水物基
を含有するオレフィン重合体であり、オレフィンと不飽
和カルボン酸のエステル、アミド、イミドなどの誘導体
をグラフトさせたもの、またはケン化させたものなどが
挙げられる。
【0016】不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、
メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸などの炭素
原子数が6以下の脂肪族カルボン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、メザロン酸、シトラコン酸、イタコン酸などの脂
肪族カルボン酸、5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸な
どが挙げられる。
【0017】さらにまた、ポリマービーズは、ポリオレ
フィンの塩素物である塩素化オレフィン系重合体からな
るものであってもよい。塩素化オレフィン系重合体の製
造に用いられるポリオレフィンとしては、エチレン・プ
ロピレン・1-ブテン共重合体、プロピレン・4-メチルペ
ンテン共重合体、プロピレン・1-ブテン・1-ウンデシレ
ン酸共重合体、プロピレン・4-メチル-1-ペンテン・1-
ウンデシレン酸共重合体、プロピレン・1-ウンデセノー
ル共重合体、プロピレン・4-メチル-1-ペンテン・ウン
デセノール共重合体、プロピレン・1-ブテン・マレイン
酸共重合体、プロピレン・1-ブテン・イタコン酸共重合
体、プロピレン・1-ブテン・エチレン・マレイン酸共重
合体、プロピレン・1-ブテン・スチレン共重合体、プロ
ピレン・3-メチル-1-ブテン・スチレン共重合体、プロ
ピレン・4-メチル-1-ペンテン・スチレン共重合体、プ
ロピレン・3-メチル-1-ペンテン・スチレン共重合体な
どが挙げられる。
【0018】塩素化オレフィン系重合体中の塩素含有量
は、5〜40重量%、好ましくは8〜35重量%の範囲
にあることが望ましい。このようなポリオレフィンから
なるポリマービースは、ポリマービーズが水に分散した
水分散体の水分を蒸発させたものを使用してもよく、ま
たセパレーターの作製法によっては水性分散体として使
用してもよい。水分散体中の固形分濃度は、使用したポ
リマービーズの種類によるが、通常5〜50重量%、好
ましくは8〜25重量%の範囲にあることが望ましい。
この水分散体には、必要に応じて、水酸化リチウムなど
のアルカリ成分が含まれていてもよく、さらには、他の
ポリマー成分、酸化防止剤、紫外線吸収剤、塩酸吸収
剤、脱塩酸防止剤、顔料、染料、充填剤、核剤、ブロッ
キング防止剤、スリップ剤、帯電防止剤、難燃剤などの
添加剤を有していてもよい。
【0019】また、アクリル系(共)重合体としては、
アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタク
リル酸メチルなどのアクリル酸またはその誘導体の重合
体、共重合体が使用される。
【0020】本発明においてポリマービースの平均粒径
は、0.1〜50μm、好ましくは4〜10μmの範囲
にあることが好ましい。本発明では、ポリマービーズと
して、異なる粒径のものを2種以上混合して使用しても
よく、さらには、異なるポリマー成分からなる2種以上
のポリマービーズを混合して使用してもよい。
【0021】このようなポリマービーズを用いて、膜状
に成形して多孔質シートとすることにより、強度が高
く、しかも透気度が高く、このため内部抵抗の小さい電
池用セパレーターを得ることができる。また本発明の電
池用セパレーターを用いた二次電池は充放電効率に優れ
ている。しかも使用するポリマービーズの粒径によっ
て、電池用セパレーターの膜厚を、所望の厚さに制御す
ることができる。
【0022】[電池用セパレーター]本発明に係る電池
用セパレーターは、上記のようなポリマービーズが膜状
に成形してなる多孔性シートである。
【0023】このような電池用セパレーターの膜厚は、
通常5〜50μm、好ましくは5〜30μmの範囲にあ
ることが望ましい。また、電池用セパレーターの透気度
は、100〜2000sec/100cc、好ましくは100〜
1000sec/100ccの範囲にあることが好ましい。
【0024】この電池用セパレーターの空孔率は、5〜
70%、好ましくは10〜50%、特に好ましくは35
〜50%の範囲にあることが望ましい。このような電池
用セパレーターは、上記したポリマービーズに圧を加え
て圧縮成形することによって作製することができる。成
形圧としては2〜50kg/cm2が好ましい。また、例え
ば、上記したポリマービースを、必要に応じて可塑剤と
ともに、ポリマービーズが完全に溶融しない(すなわち
一部が溶融する)条件で、例えばポリマービーズの内部
が固体の状態を保持するような条件で溶融押出してシー
ト状に成形することによって作製することもできる。
【0025】可塑剤としては、ポリマービーズを構成す
るポリマー成分との相溶性がよく、沸点が溶融成形温度
以上であり、しかもシート成形中に蒸散が起こりにくい
ものが望ましく、具体的には流動パラフィン、固形パラ
フィン、ステアリルアルコール、セリルアルコールなど
が挙げられる。
【0026】なお、添加された可塑剤は、易揮発性溶剤
によって抽出除去される。易揮発性溶媒としてはペンタ
ン、ヘキサン、へプタンなどの炭化水素、塩化メチレ
ン、四塩化炭素などの塩素系炭化水素、三フッ化エタン
などのフッ化炭化水素、メタノール、エタノール、プロ
パノールなどのアルコール類が挙げられる。
【0027】また、作製した多孔性シートは、必要に応
じて、延伸してもよく、延伸は公知の延伸法、たとえば
二軸延伸機、チューブラー法、圧延法、テンダー法、ロ
ール法などによって行うことができる。
【0028】また、本発明に係る電池用セパレーター
は、上記のようにポリマービーズを単独で膜状に成形し
たものであっても、さらには上記のポリマービーズ分散
液を後述する電極材に塗布・乾燥して成形したものであ
ってもよい。
【0029】ポリマービーズの分散液を電極材に塗布す
る方法によって、電池用セパレーターを作製すると、電
池用セパレーターと電極材とを一体化させることができ
る。たとえば以下のような方法によって、電極材と一体
化した電池用セパレーターを作製することができる。
【0030】上記ポリマービーズを、通常、水、メタノ
ール、エタノールなどのアルコール類、エステル類、ア
セトンなどのケトン類などの非溶解性の溶媒に分散させ
て、更に必要によりポリマービーズ同士を接着させる接
着剤を加えて、ポリマービーズ分散液を調製する。この
際、ポリマービーズ分散液が水分散体の場合には、水を
上記溶媒に置換してもよい。
【0031】このポリマービーズ分散液を、正極または
負極を構成する電極材に塗布して、塗膜を作製する。得
られた塗膜は、乾燥後、必要に応じて圧縮、または加熱
する。
【0032】加熱する場合、加熱温度は、ポリマービー
ズが完全に溶融しない温度であれば特に制限されるもの
ではない。なお、本発明で使用されるポリマービーズは
その種類によってはそれ自体が接着性能を有しているの
で、接着性能を有しているポリマービーズを用いる場合
は、ポリマービーズ同士を接着させるための接着剤は必
ずしも必要ではない。
【0033】さらにまた、上記のポリマービーズを、ポ
リマービーズが膨潤する溶媒に分散させて、ポリマービ
ーズ分散液を調製し、該ポリマービーズ分散液を、電極
材に塗布したのち、乾燥することによっても、電極材と
一体化した膜状の電池用セパレーターを作製することが
できる。
【0034】ポリマービーズが膨潤する溶媒としては、
ヘキサン、オクタン、ノナン、トルエン、キシレン、モ
ノエチルベンゼン、トリメチルベンゼントルエン、テト
ラメチルベンゼン、エチルトルエン、プロピルトルエ
ン、ブチルトルエン、シメン、ジエチルベンゼン、ナフ
タレン、モノメチルナフタレン、ジメチルナフタレン、
キシレンなどが挙げられ、さらには炭素数10〜29の
アルカン類、炭素数3〜36の分枝アルキル基を有する
分枝アルキルベンゼンなども使用することができる。こ
のような溶媒は、単独であってもまたいくつかの混合溶
媒であってもよい。なお、混合溶媒としては、たとえ
ば、オクタン・ノナン・トルエン混合溶媒、ノナン・炭
素数10〜29のアルカン・モノエチルベンゼン・キシ
レン混合溶媒、炭素数10〜29のアルカン・トリまた
はテトラメチルベンゼン・アルキルトルエン・分枝アル
キルベンゼン混合溶媒、トリまたはテトラメチルベンゼ
ン・アルキルトルエン・分枝アルキルベンゼン混合溶
媒、トリまたはテトラメチルベンゼン・シメン・ジエチ
ルベンゼン・ナフタレン混合溶媒、ジエチルベンゼン・
分枝アルキルベンゼン・モノおよびジメチルナフタレン
・ナフタレン混合溶媒などが使用される。
【0035】以上のようなポリマービーズが膨潤しうる
溶媒を使用すると、膨潤したポリマービーズ同士が接触
面で接着し、膜を形成し、さらに乾燥時の球晶現象によ
り、膜に孔部が生成される。
【0036】[非水電解液二次電池]次に、本発明の電
池用セパレーターとして用いた非水電解液二次電池につ
いて詳述する。一般的に電池は正極活物質からなる正
極、負極活物質からなる負極、電解質、および上記した
電池用セパレーターより構成される。
【0037】このような非水電解液二次電池は、たとえ
ば円筒型非水電解液二次電池に適用できる。円筒型非水
電解液二次電池は、図1に示すように負極集電体9に負
極活物質を塗布してなる負極1と、正極集電体10に正
極活物質を塗布してなる正極2とを、非水電解液を注入
された上記電池用セパレーター3を介して巻回し、巻回
体の上下に絶縁板4を載置した状態で電池缶5に収納し
てなるものである。なお、上記電池用セパレーターが、
ポリマービーズ分散体を塗布して作製される場合、ポリ
マービーズ分散体を、負極1または正極2のいずれか
に、塗布すればよい。
【0038】電池缶5には電池蓋7が封口ガスケット6
を介してかしめることにより取り付けられ、それぞれ負
極リード11および正極リード12を介して負極1ある
いは正極2と電気的に接続され、電池の負極あるいは正
極として機能するように構成されている。
【0039】この電池では、正極リード12は、電流遮
断用薄板8を介して電池蓋7との電気的接続がはかられ
ていてもよい。このような電池では、電池内部の圧力が
上昇すると、電流遮断用薄板8が押し上げられ変形し、
正極リード12が上記薄板8と溶接された部分を残して
切断され、電流が遮断されるようなっている。
【0040】このような負極1を構成する負極活物質と
しては、リチウム、リチウムアルミ合金、リチウムスズ
合金、リチウムマグネシウム合金などの金属負極、炭素
(黒鉛系のものや非黒鉛系のものを含む)、炭素ボロン
置換体(BC2N)等のリチウムイオンのドープ・脱ド
ープが可能な炭素材料、リチウムイオンのドープ・脱ド
ープが可能な酸化スズ、リチウムイオンのドープ・脱ド
ープが可能なシリコン、リチウムイオンなどを例示でき
る。
【0041】前記炭素材料としては、グラファイト、ピ
ッチコークス、合成高分子、天然高分子の焼成体が挙げ
られ、特に、以下のものが望ましい。 フェノール、ポリイミドなどの合成高分子、天然高分
子を400〜800℃の還元雰囲気下で焼成することに
より得られる絶縁性ないし半導体炭素体 石炭、ピッチ、合成高分子あるいは天然高分子を80
0〜1300℃での還元雰囲気下で焼成することにより
得られる導電性炭素体 コークス、ピッチ、合成高分子、天然高分子を200
0℃以上の温度で還元雰囲気下で焼成することによって
得られたもの 天然のグラファイト系炭素体。
【0042】本発明に使用する正極集電体としては、た
とえばステンレス鋼、金、白金、ニッケル、アルミニウ
ム、モリブデン、チタン等の金属シート、金属箔、金属
網、パンチングメタル、エキスパンドメタル、あるいは
金属メッキ繊維、金属蒸着線、金属含有合成繊維等から
なる網や不織布があげられる。これらの正極集電体のう
ち、特に、電気伝導度、化学的、電気化学的安定性、経
済性、加工性の点でアルミニウム、ステンレス、チタン
を用いることが望ましい。
【0043】また正極2を構成する正極活物質として
は、TiS2、MoS2、Co25、V25、MnO2
CoO2等の遷移金属酸化物、遷移金属カルコゲン化合
物およびこれらとLiとの複合体(Li複合酸化物)と
しては、LiMnO2、LiMn24、LiCoO2、L
iNiO2、LiCoxNi1-x2(0<x<1)、Li
Mn2-aa4、LiMn2-a-bab4(0<a<
2、0<b<2、0<a+b<2)等が挙げられる。ま
た、正極の導電性を確保するために添加される導電材と
しては、有機物の熱重合物である一次元グラファイト化
物、弗化カーボン、グラファイトあるいは10-2S/c
m以上の電気伝導度を有する導電性高分子、具体的には
ポリアニリン、ポリピロール、ポリアズレン、ポリフェ
ニレン、ポリアセチレン、ポリフタロシアニン、ポリ−
3−メチルチオフェン、ポリピリジン、ポリジフェニル
ベンジジン等の高分子およびこれらの誘導体が挙げられ
る。
【0044】非水電解液としては、通常リチウム塩を有
機溶媒に溶解したものが使用される。リチウム塩として
は、具体的に、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiA
sF6、LiOSO2CF3、LiAlCl4、LiN(SO2CF
3)2、LiC(SO2CF3)3、LiOSO249などが挙
げられる。
【0045】有機溶媒としては、エチレンカーボネー
ト、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、
メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メ
チルイソプロピルカーボネートなどのカーボネート類、
γ-ブチロラクトン、蟻酸メチル、酢酸メチルなどのエ
ステル類などが挙げられる。
【0046】また、このような非水電解液とポリエチレ
ンオキサイド重合体、ポリアクリロイルオキシカーボネ
ート重合体とからなるゲル状高分子電解質を、電池用電
解質として使用することもできる。なお、ゲル状高分子
電解質を使用する場合、電池用セパレーターとゲル状高
分子電解質とか複合化してもよい。
【0047】また、本発明に係る電池用セパレーター
は、図2に示すようなコイン型非水電解液二次電池にも
適用することができる。図2のコイン型非水電解液二次
電池では、円盤状負極13、円盤状正極14、セパレー
ター15およびステンレスの板17が、負極13、セパ
レーター15、正極14、ステンレスの板17の順序で
積層された状態で電池缶16に収納され、電池缶(蓋)
19がガスケット18を介してかしめることにより取り
付けられている。負極13、セパレーター15、正極1
4としては、前記と同様のものが使用される。また電池
缶16、電池缶(蓋)19は、電解液で腐食しにくいス
テンレスなどの材質のものが使用される。
【0048】なお、本発明に係る非水電解液二次電池
は、セパレーターとして上記説明した電池用セパレータ
ーを含むものであり、電池の形状などは図1および図2
に示したものに限定されず、角型などであってもよい。
【0049】本発明では、電池用セパレーターとして、
特定のポリマービーズをからなる多孔質シートを使用し
ているので、たとえば、薄型や小型などの所望の形状の
電池を作製することができる。しかも、従来の多孔質セ
パレーターを用いた非水電解液二次電池と同等の充放電
効率のものが得られる。
【0050】
【発明の効果】本発明の電池用セパレーターは、ポリマ
ービーズを膜状に成形してなる多孔質シートからなって
いるので強度が高く、内部抵抗が小さく、しかも膜厚を
任意の厚さにすることができる。このため、このような
電池用セパレーターを使用すると、小型化、薄型化され
た電池にも好適に使用できる。
【0051】また本発明の電池用セパレーターを用いた
二次電池は充放電効率が優れているという特長を有す
る。
【0052】
【実施例】以下、本発明について実施例に基づいてさら
に具体的に説明するが、本発明は、これら実施例により
何等限定されるものではない。
【0053】
【実施例1】<電池用セパレーターの作製>平均粒径3
μmのポリプロピレンビーズを成形圧5kg/cm2で圧縮
成形して、膜厚425μm、空孔率32%の電池用セパ
レーターを作製した。
【0054】得られた電池用セパレーターの表面を、走
査型電子顕微鏡(SEM)によって観察した。結果を図
3に示す。図3から明らかなように、得られた電池用セ
パレーターは、微細な細孔を有した多孔質のものであっ
た。
【0055】上記のようにして得られる電池用セパレー
ターを用いて、以下のようにして、図2に示される電池
を作製した。 <電池の作製>非水電解液の調製 エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DM
C)、リン酸トリメチル(TMPA)、クロロメチルエチレンカ
ーボネート(CMEC)の混合溶媒(重量比、EC:DMC:TMPA:CM
EC=37.6:56.7:5.2:0.5)に、電解質LiPF6を溶解し、電
解質濃度1.0mol/リットルの非水電解液を調製し
た。
【0056】負極の作製 大阪ガス(株)製のメソカーボンマイクロビーズ(MCMB6
-28、d002=0.337nm、密度2.17g/cm3)の炭素粉末95重
量部と、結着剤のポリフッ化ビニリデン(PVDF)5重量部
とを混合し、溶剤のN-メチルピロリドンに分散させ、ペ
ースト状の負極合剤スラリーを調製した。
【0057】この負極合剤スラリーを厚さ20μmの帯
状銅箔製の負極集電体に塗布し、乾燥させた後、帯状の
炭素負極を得た。乾燥後の負極合剤の厚さは25μmで
あった。さらに、この帯状電極を直径15mmの円盤状に
打ち抜いた後、圧縮成形し負極電極とした。
【0058】<正極の作製>本庄ケミカル(株)製のLi
CoO2(製品名:HLC-21、平均粒径8μm)微粒子91重
量部と、導電材のグラファイト6重量部と、結着剤のポ
リフッ化ビニリデン3重量部とを混合して正極合剤を調
製し、その後N-メチルピロリドンに分散させることによ
り、正極合剤スラリーを得た。
【0059】このスラリーを厚さ20μmの帯状アルミニ
ウム箔製正極集電体に塗布し、乾燥させ、圧縮成形し
て、帯状正極を得た。乾燥後の正極合剤の厚さは40μ
mであった。さらにこの帯状電極を直径15mmの円盤状
に打ち抜くことにより正極電極とした。
【0060】<電池の作製>このようにして得られた円
盤状負極、円盤状正極、およびセパレーターを、ステン
レス製の2032サイズの電池缶に、負極、セパレータ
ー、正極の順序で積層した。その後、セパレーターに前
記非水電解液を注入し、ステンレス製の板(厚さ2.4m
m、直径15.4mm)を収納した。ポリプロピレン製のガス
ケットを介して、電池缶(蓋)をかしめることにより、
電池内の気密性を保持し、直径20mm、高さ3.2mmのボタ
ン型非水電解液二次電池を作製した。
【0061】<放電容量の測定>このようにして作製し
た二次電池の充放電容量を測定した。なお、本実施例で
は、負極にLi+がドープされる電流方向を充電、脱ドー
プされる電流方向を放電とした。充電は、4.2V、1mA定
電流定電圧充電方法で行い、充電電流が50μA以下に
なった時点で終了とした。放電は、1mAの定電流で行
い、電圧が2.7Vに達した時点で終了とした。この充放電
サイクルの充電容量と放電容量とから、次式により充放
電効率を計算した。結果を表1に示す。
【0062】
【数1】
【0063】結果を図4に示す。
【0064】
【実施例2】平均粒径4μmのポリエチレンビーズを成
形圧20kg/cm2で圧縮成形して、膜厚420μm、空
孔率27%の電池用セパレーターを作製した。
【0065】得られた電池用セパレーターを使用して、
実施例1と同様にコイン型非水電解液二次電池を作製
し、充放電効率を評価した。結果を図4に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非水電解液二次電池の一実施例を示す
円筒型電池の概略断面図である。
【図2】本発明の非水電解液二次電池の一実施例を示す
コイン電池の概略断面図である。
【図3】実施例1で作製した電池用セパレーターの表面
SEM観察図を示す。
【図4】実施例で評価した充放電効率を示す図である。
【符号の説明】
1,13・・・・負極 2,14・・・・正極 3,15・・・・セパレーター 4・・・・絶縁板 5,16・・・・電池缶 6・・・・封口ガスケット 7・・・・電池蓋 8・・・・電流遮断用薄板 9・・・・負極集電体 10・・・・正極集電体 11・・・・負極リード 12・・・・正極リード 17・・・・ステンレス製の板 18・・・・ガスケット 19・・・・電池缶(蓋)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丹 弘 明 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井化学株式会社内 (72)発明者 尾 身 毅 彦 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井化学株式会社内 Fターム(参考) 5H021 BB04 BB12 BB13 EE04 EE06 EE15 HH00 HH03 5H029 AJ06 AJ11 AK02 AK03 AK05 AL06 AL07 AL08 AL12 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ02 BJ03 BJ12 BJ14 CJ02 CJ22 DJ04 DJ13 DJ16 EJ12 EJ14 HJ00 HJ05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリマービーズを膜状に成形してなる多孔
    質シートからなる電池用セパレーター。
  2. 【請求項2】前記ポリマービースが、ポリオレフィンま
    たはアクリル系(共)重合体からなることを特徴とする
    請求項1に記載の電池用セパレーター。
  3. 【請求項3】前記ポリマービースの平均粒径が、0.1
    〜50μmの範囲にあることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の電池用セパレーター。
  4. 【請求項4】透気度が、100〜2000sec/100ccの
    範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の電池用セパレーター。
  5. 【請求項5】多孔体シートの膜厚が5〜50μmの範囲
    にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の電池用セパレーター。
  6. 【請求項6】ポリマービーズが分散媒に分散してなる分
    散液を電極材に塗布したのち、得られた塗膜を乾燥する
    ことを特徴とする電池用セパレーターの製造方法。
  7. 【請求項7】ポリマービーズを、ポリマービーズが膨潤
    しうる溶媒に分散させて、膨潤ポリマービーズ分散液を
    調製し、該膨潤ポリマービーズ分散液を、電極材に塗布
    したのち、乾燥することを特徴とするポリマービーズの
    製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜5のいずれかに記載の電池用セ
    パレーターと、 負極活物質として金属リチウム、リチウム含有合金、リ
    チウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料のい
    ずれかを含む負極と、 正極活物質としてリチウムと遷移金属の複合酸化物を含
    む正極と、 非水電解液とを有することを特徴とする非水電解液二次
    電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20150086707A1 (en) * 2012-05-17 2015-03-26 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method for manufacturing a battery

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