JP2000340165A - セルフクリ−ニングイオンドーピング装置およびその方法 - Google Patents

セルフクリ−ニングイオンドーピング装置およびその方法

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JP2000340165A
JP2000340165A JP11148141A JP14814199A JP2000340165A JP 2000340165 A JP2000340165 A JP 2000340165A JP 11148141 A JP11148141 A JP 11148141A JP 14814199 A JP14814199 A JP 14814199A JP 2000340165 A JP2000340165 A JP 2000340165A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオン源内部のアノード電極を装置を大気開
放してメンテナンスすることなく、クリーニングするこ
とができ、これにより、不純物注入特性の信頼性を向上
し、歩留まりを向上することができ、さらに装置のメン
テナンスサイクルおよびアノード電極の交換サイクルを
延ばし、生産性を向上させることができるイオンドーピ
ング装置とその方法を提供する。 【解決手段】 アノード電極7またはイオン源内壁1a
をスパッタリングするための直流電圧を発生するスパッ
タ電源32と、アーク電源22の正極をアノード電極7
またはチャンバ内壁の一方に切り替え可能な第1切替装
置34と、スパッタ電源の正極をアーク電源の正極と接
続/切断可能な第2切替装置36と、スパッタ直流電源
の負極をアノード電極またはチャンバ内壁の他方に切り
替え可能な第3切替装置38とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオンドーピング
装置とその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ(LCD: Liquid Crystal
Display)における、薄膜トランジスタ(TFT: Thin Film
Tranistor)の形成プロセスにおいては、そのトランジ
スタ形成に不純物注入プロセスが必要である。この不純
物注入プロセスは、対象となる被加工物(一般的にガラ
ス基板)のサイズが半導体用のシリコンウエハーサイズ
より大型(300×300以上)のために、処理時間が
かかり、その短縮化が課題であった。これを解決するた
めに、半導体用のイオン注入装置に使用されている質量
分離器(磁界によりリンまたはボロン以外の成分を取り
除く機器)を使用しない非質量分離型のイオン注入装置
(以下、イオンドーピング装置という)が使用されてい
る。
【0003】なお、かかるイオンドーピング装置用のイ
オン源として、特開昭6212029号、特開平217
2138号、特開平2239559号等が開示されてい
る。
【0004】図4は、従来のイオンドーピング装置の全
体構成図である。この図において、1はイオン源、2は
絶縁体、3はプラズマ電極、4はイオン引出電極、5は
加速電極、6は減速電極、7はアノード電極、8はフィ
ラメント(カソード電極)、9はプラズマ室、10は防
着板(チャンバ内壁)、11はプロセス室、12は基板
(被処理物)、13はイオンビーム、14は抵抗、21
はフィラメント電源、22はアーク電源、23は引出電
源(DC100V〜3KV)、24は加速電源(DC5K〜10
0KV)、25は減速電源(DV200〜1KV)である。
【0005】液晶ディスプレイにおける薄膜トランジス
タ形成用の不純物注入には、主にリン、ボロン等を含む
ガスがイオン源1としてプラズマ室9に充填される。プ
ロセス室11内は、減速電極6とケーシングが接地され
て0Vであり、加速電極5、イオン引出電極4、及びプ
ラズマ電極3がそれぞれ減速電源25、加速電源24、
引出電源23により所定の電圧に印加されている。この
状態でフィラメント電源21によりフィラメント(カソ
ード電極)8を加熱して熱電子を放出させ、次いでアー
ク電源22によりアノード電極7とカソード電極8の間
で放電を起こさせると、この放電でイオン源1が加熱さ
れてプラズマ室9にプラズマが形成される。このプラズ
マはリン、ボロン等の陽イオンと電子が混在した状態で
あり、陽イオンは、負の電圧に印加されている引出電源
23、加速電源24、減速電源25により、プラズマか
ら引き出され、加速、減速され、プロセス室11内の基
板(被処理物)12の表面に照射され、不純物イオンが
注入されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したイオンドーピ
ング装置では、薄膜トランジスタのn型、p型に対応し
てそれぞれイオン源内に導入するガスをn型ではリン系
(ホスフィン:PH3)、p型ではボロン系(ジボラン:B2H
6)を使用する必要がある。
【0007】そのため2種類(n型、p型)のトランジ
スタ形成を行うためには、使用するガスも、ホスフィ
ン、ジボランと切り替える必要がある。しかし、研究・
試作設備や小規模な量産設備では、各型専用の装置を保
有することは、装置コストと装置運用時間から考えて不
経済である。そのため、1台のドーピング装置で材料ガ
スを切り替えることによって、各型に使い分ける必要が
ある。また、大規模量産設備の場合であっても、片方の
装置が故障したときやメンテナンス期間中のバックアッ
プのために、材料ガスを切り替えてドーピングを行わな
ければならない場合がある。
【0008】しかしこれらの場合、材料ガスを交換する
と、それまでに使用していた材料ガスによる堆積物のた
めに、イオン源プラズマを放電により励起させているア
ノード電極の放電特性が劣化する。このため、大面積ビ
ームの面内均一性の悪化や、ドーピングを行おうとする
イオン種以外のイオン種の混合(クロスコンタミネーシ
ョン)が発生する問題点があった。言い換えれば、上述
した装置を使用する場合には、n型トランジスタ、P型
トランジスタ用にイオン源に導入するガスとして、リン
系ガス(PH3他)とボロン系ガス(B2H6他)を使
用するため、ガス交換時に前回使用したガスのイオン源
内への吸着、付着によるコンタミネーションが問題とな
っていた。
【0009】またLCDの大規模な量産設備にあって
は、各トランジスタに対して専用のイオンドーピング装
置を使用することができるが、同じ不純物ドーピング条
件でイオンドーピング装置を使用した場合、イオン源内
部には材料ガスプラズマによる堆積が生じる。この堆積
物は、イオン源内部のアノード電極にも当然堆積する。
この堆積物の量が多くなるとイオン源特性を劣化させる
ことになる。そのため、大規模な量産設備であっても、
堆積が進むとイオン源を大気開放して、イオン源のメン
テナンスをしなければならない問題点があった。
【0010】さらに、イオン源をフィラメント交換など
のためや、その他真空内の機器/装置のメンテナンスな
どにより大気開放した場合、イオン源内部表面の堆積物
は酸化され酸化膜などの絶縁性の膜が生じる。アノード
電極に堆積しているこの膜は、放電特性を劣化させプラ
ズマの不均一性をもたらし、イオン源特性を悪化させる
問題点がある。
【0011】この膜は、非常に薄い場合、アーク放電を
起こしプラズマを保持していれば、アノード電極に流入
するアーク放電電流により除去することが可能である
が、アーク放電電流は電子の流れのため除去の効果が非
常に弱く、除去するまでの時間が非常に長くなってい、
装置稼動率を悪くしてしまう。また、メンテナンスに時
間がかかると、厚い膜ができてしまい、イオン源を大気
開放してメンテナンスをしなければならなくなる。
【0012】本発明は上述した種々の問題点を解決する
ために創案されたものである。すなわち、本発明の目的
は、イオン源内部のアノード電極を装置を大気開放して
メンテナンスすることなく、クリーニングすることがで
き、これにより、不純物注入特性の信頼性を向上し、歩
留まりを向上することができ、さらに装置のメンテナン
スサイクルおよびアノード電極の交換サイクルを延ば
し、生産性を向上させることができるイオンドーピング
装置とその方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、アノー
ド電極(7)またはイオン源内壁(1a)をスパッタリ
ングするための直流電圧を発生するスパッタ電源(3
2)と、アーク電源(22)の正極をアノード電極
(7)またはチャンバ内壁の一方に切り替え可能な第1
切替装置(34)と、スパッタ電源の正極をアーク電源
の正極と接続/切断可能な第2切替装置(36)と、ス
パッタ直流電源の負極をアノード電極またはチャンバ内
壁の他方に切り替え可能な第3切替装置(38)と、を
備えたことを特徴とするセルフクリ−ニングイオンドー
ピング装置が提供される。
【0014】上記本発明の構成によれば、第1切替装置
(34)でアーク電源(22)の正極をイオン源内壁
(1a)に切り替え、第2切替装置(36)でスパッタ
電源の正極をアーク電源の正極と接続し、第3切替装置
(38)でスパッタ直流電源の負極をアノード電極に切
り替えることにより、イオン源内壁(1a)とフィラメ
ント8の間でプラズマを発生させ、このプラズマを利用
し、負に印加したアノード電極をスパッタリングするこ
とができる。また同様に、切替装置の切り替えにより、
イオン源内壁(1a)をスパッタリングすることができ
る。このクリーニング操作により、アノード電極上およ
びチャンバ内壁の堆積物を除去し、放電面を清浄化する
ので、常に初期状態に維持でき、良好なイオン源特性を
得ることができる。
【0015】本発明の好ましい実施形態によれば、前記
スパッタ電源(32)は、アーク電源(22)の正極に
対するバイアス電圧が、0~-1000Vである。かかるバイア
ス電圧を用いることにより、アノード電極およびチャン
バ内壁の堆積物を効率的に除去し、短時間に放電面を清
浄化することができる。
【0016】プラズマを安定に発生させるために、イオ
ン源内壁と別に設けられたスパッタ用電極(16)を備
えるのがよい。この構成により、特にアノード電極のな
いドーピング装置の場合でも、スパッタ用電極(16)
を陽極としてプラズマを安定に発生させ、イオン源内壁
(1a)を負極としてスパッタリングによりクリーニン
グすることができる。
【0017】また本発明によれば、薄膜トランジスタ形
成プロセスに使用するイオンドーピング装置において、
イオン源内部のアノード電極(7)またはイオン源内壁
(1a)を、プラズマから引き出した陽イオンのスパッ
タリングによりクリーニングする、ことを特徴とするセ
ルフクリ−ニングイオンドーピング方法が提供される。
【0018】この方法によれば、プラズマを発生させ、
このプラズマを利用し、プラズマから引き出した陽イオ
ンをアノード電極(7)またはイオン源内壁(1a)に
スパッタリングすることにより、アノード電極上および
チャンバ内壁の堆積物を除去し、放電面を清浄化するの
で、常に初期状態に維持でき、良好なイオン源特性を得
ることができる。
【0019】本発明の好ましい実施形態によれば、クリ
ーニング用のプラズマを発生させるガスとして、ドーピ
ングに用いる材料ガス、アルゴンなどの希ガス、水素、
あるいはそれらの混合ガスを用いる。この方法により、
単にガスを交換するだけで、スパッタリングによるクリ
ーニングを最適化することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。なお、各図において共通す
る部分には同一の符号を付して使用する。図1は、本発
明のセルフクリ−ニングイオンドーピング装置の第1実
施形態を示す図である。この図に示すように、本発明の
セルフクリ−ニングイオンドーピング装置は、スパッタ
電源32、第1切替装置34、第2切替装置36、およ
び第3切替装置38を備えている。
【0021】スパッタ電源32は、アノード電極7また
はイオン源内壁1aをスパッタリングするための直流電
圧を発生する電源であり、図1の例では、アーク電源2
2の正極に対するバイアス電圧が、0~-1000Vに設定され
ている。
【0022】第1切替装置34は、図1の例では、ON
/OFFスイッチS1,S2,S3からなり、アーク電
源22の正極をアノード電極7またはイオン源内壁1a
のいずれか一方に切り替え可能になっている。
【0023】第2切替装置36と第3切替装置38は、
図1の例では、ON/OFFスイッチS5−1,S5−
2,S5−3,S5−4からなる。第2切替装置36
は、スパッタ電源32の正極をアーク電源22の正極と
接続/切断可能になっている。すなわち、図1のように
S3がONの状態でS5−1をONすることで、スパッ
タ電源32の正極をアーク電源22の正極と接続でき
る。また、S1とS5−2をONすることで、同様にス
パッタ電源32とアーク電源22の正極を接続できる。
【0024】第3切替装置38は、スパッタ電源32の
負極をアノード電極7またはイオン源内壁1aの他方
(アーク電源22の正極と接続されない側)に切り替え
可能になっている。すなわち、図1のように、S5−3
をONすることで、スパッタ電源32の負極をアノード
電極7に切り替え、S5−4をONすることで、イオン
源内壁1aに切り替えることができる。
【0025】なお、図1でS4は、アーク電源22と引
出電源23の正極を接続/切断するON/OFFスイッ
チである。また、上述した、第1切替装置34、第2切
替装置36、および第3切替装置38は、例示の回路構
成に限定されず、同一の機能を有する限りで別の回路で
あってもよい。
【0026】上述した本発明の構成によれば、第1切替
装置34でアーク電源22の正極をイオン源内壁1aに
切り替え、第2切替装置36でスパッタ電源の正極をア
ーク電源の正極と接続し、第3切替装置38でスパッタ
直流電源の負極をアノード電極に切り替えることによ
り、イオン源内壁1aとフィラメント8の間でプラズマ
を発生させ、このプラズマを利用し、負に印加したアノ
ード電極をスパッタリングすることができる。また同様
に、切替装置の切り替えにより、イオン源内壁1aをス
パッタリングすることができる。このクリーニング操作
により、アノード電極上およびチャンバ内壁の堆積物を
除去し、放電面を清浄化するので、常に初期状態に維持
でき、良好なイオン源特性を得ることができる。
【0027】図2は、本発明のセルフクリ−ニングイオ
ンドーピング装置の第2実施形態を示す図である。この
例のドーピング装置では、図1のアノード電極7がなく
イオン源内壁をアノードとしてプラズマを発生させるよ
うになっている。本発明の装置では、プラズマを安定に
発生させるために、イオン源内壁と別に設けられたスパ
ッタ用電極16を備える。
【0028】この例では、第1切替装置34は、ON/
OFFスイッチS8、S9からなり、アーク電源22の
正極をイオン源内壁1aとスパッタ用電極16に切り替
え可能になっている。また第2切替装置36は、ON/
OFFスイッチS6とS9(共用)からなり、スパッタ
電源32の正極を直接アーク電源22の正極と接続/切
断可能になっている。更に、第3切替装置38は、ON
/OFFスイッチS7からなり、スパッタ電源32の負
極をイオン源内壁1aに切り替え可能になっている。
【0029】図2に示した構成によっても、第1切替装
置34でアーク電源22の正極をスパッタ用電極16に
切り替え、第2切替装置36でスパッタ電源の正極をア
ーク電源の正極と接続し、第3切替装置38でスパッタ
直流電源の負極をイオン源内壁1aに切り替えることに
より、スパッタ用電極16とフィラメント8の間でプラ
ズマを発生させ、このプラズマを利用し、負に印加した
イオン源内壁1aをスパッタリングすることができる。
このクリーニング操作により、アノード電極上およびチ
ャンバ内壁の堆積物を除去し、放電面を清浄化するの
で、常に初期状態に維持でき、良好なイオン源特性を得
ることができる。
【0030】図3は、本発明の方法を実施するフロー図
である。この図に示すように、イオン源大気開放時(S
1),材料ガス交換時(S2),長時間運転後のクリー
ニング時(S3)に、上述したアノード電極クリーニン
グ(S4),イオン源内壁クリーニング(S5)を行
い、イオン源特性の回復、例えばビーム均一性5%以
下、を確認し(S6)、本発明のクリーニングを終了す
る。
【0031】すなわち、イオン源動作時は、イオン源内
を真空排気した後、材料ガスを導入する。ここで、フィ
ラメント8を陰極、イオン源内壁1aをアノード電極と
してフィラメント8から放出される熱電子を利用しアー
ク放電を発生させる。ドーピングには、アーク放電によ
って生じたプラズマ中のイオンを引き出し、必要なエネ
ルギーまで加速し、基板12に照射する。アノード電極
は、イオン源内壁1aだけの場合とアーク放電面を特定
領域に保持しやすくするための補助的な電極7を設ける
場合とがある。
【0032】図1に示したイオン源内壁のほかに補助的
なアノード電極7を用いる場合のクリーニングでは、ド
ーピングに用いる材料ガス、アルゴンなどの希ガス、水
素、あるいはそれらの混合ガスを導入し、フィラメント
8をカソードとし、イオン源内壁1aをアノードとして
用いプラズマを発生させる。ここで、アノード電極7に
プラズマに対して負のバイアス電圧を加えることによ
り、プラズマ中の正イオンをアノード電極に加速し、ス
パッタさせる。このスパッタ作用により、アノード電極
上の堆積物は除去され、清浄なアノード電極表面を作る
ことができるので、均一な放電を起こさせることがで
き、イオン源特性を改善することができる。
【0033】また、プラズマ放電用の電源22とクリー
ニング用の電源32の配線を変更し、イオン源内壁1a
とアノード電極7の電位を変更することによって、フラ
メント8とアノード電極7の間でプラズマを維持し、イ
オン源内壁1aに負バイアス電圧をかけて、イオン源内
壁1aをスパッタクリーニングすることができる。これ
により、イオン源内壁1aをアノード電極として動作さ
せる場合の放電の均質化、安定化ができ、イオン源特性
を改善できる。
【0034】すなわち、図2のように、補助的なアノー
ド電極を用いない場合では、独立したプラズマ放電用の
電極(スパッタ用電極16)を設置し、フィラメント8
とこの電極16の間でプラズマを発生させ、イオン源内
壁1aを負バイアスにすることにより、スパッタリング
を行う。
【0035】クリーニングの手法として、以下に記述す
る時期にクリーニング操作を行うと、イオンビーム特性
を向上させ、クロスコンタミネーションを防止すること
ができる。 (1) フィラメント交換などのイオン源を大気開放さ
せた後の装置再立ち上げ時。 (2) それまでと異なる型の不純物をドーピングする
ために材料ガスを切り替えた時。 (3) 長時間使用し続け、堆積物の堆積量が増加し、
イオンビーム特性の劣化が認められる時。 (4) (3)のビーム特性を未然に防止するために、
定期的に(一定時間が過ぎた後に)クリーニングを行い
たい時。
【0036】上記時期にクリーニング操作を行うことに
より、クリーニング操作を行わないときに比べて、良質
なイオンビーム特性を短時間で得ることができ、あるい
は、常に良質なイオンビーム特性を得ることができるの
で、イオンドーピング装置の稼動率を長くすることがで
きる。
【0037】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更でき
ることは勿論である。
【0038】
【発明の効果】上述したように、本発明のセルフクリ−
ニングイオンドーピング装置およびその方法は、以下の
効果を有する。 (1) イオン源内面をスパッタクリーニングすること
により、従来よりもクリーニング効果が高まるため、イ
オン源メンテナンス後の再立ち上げ時間を短縮できる。 (2) 真空容器を大気開放せずに、イオン源内をクリ
ーニングできるので、長時間連続運転などによるイオン
源内部の堆積物によるイオン源性能劣化を、大気開放な
しに回復できる。 (3) 大気開放なしにイオン源のクリーニングが行え
るので、イオン源内部表面の酸化などによるイオン源性
能劣化が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセルフクリ−ニングイオンドーピング
装置の第1実施形態を示す図である。
【図2】本発明のセルフクリ−ニングイオンドーピング
装置の第2実施形態を示す図である。
【図3】本発明の方法を実施するフロー図である。
【図4】従来のイオンドーピング装置の構成図である。
【符号の説明】
1 イオン源 2 絶縁体 3 プラズマ電極 4 イオン引出電極 5 加速電極 6 減速電極 7 アノード電極 8 フィラメント(カソード電極) 9 プラズマ室 10 防着板(チャンバ内壁) 11 プロセス室 12 基板(被処理物) 13 イオンビーム 14 抵抗 16 スパッタ用電極 21 フィラメント電源 22 アーク電源 23 引出電源 24 加速電源 25 減速電源 32 スパッタ電源 34 第1切替装置 36 第2切替装置 38 第3切替装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桑原 一 東京都江東区豊洲3丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 Fターム(参考) 4K029 DA09 DC27 DE00 5C030 DD05 DE01 DE10 5C034 CC01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アノード電極(7)またはイオン源内壁
    (1a)をスパッタリングするための直流電圧を発生す
    るスパッタ電源(32)と、アーク電源(22)の正極
    をアノード電極(7)またはチャンバ内壁の一方に切り
    替え可能な第1切替装置(34)と、スパッタ電源の正
    極をアーク電源の正極と接続/切断可能な第2切替装置
    (36)と、スパッタ直流電源の負極をアノード電極ま
    たはチャンバ内壁の他方に切り替え可能な第3切替装置
    (38)と、を備えたことを特徴とするセルフクリ−ニ
    ングイオンドーピング装置。
  2. 【請求項2】 前記スパッタ電源(32)は、アーク電
    源(22)の正極に対するバイアス電圧が、0~-1000Vで
    ある、ことを特徴とする請求項1に記載のセルフクリ−
    ニングイオンドーピング装置。
  3. 【請求項3】 プラズマを安定に発生させるために、イ
    オン源内壁と別に設けられたスパッタ用電極(16)を
    備える、ことを特徴とする請求項1に記載のセルフクリ
    −ニングイオンドーピング装置。
  4. 【請求項4】 薄膜トランジスタ形成プロセスに使用す
    るイオンドーピング装置において、イオン源内部のアノ
    ード電極(7)またはイオン源内壁(1a)を、プラズ
    マから引き出した陽イオンのスパッタリングによりクリ
    ーニングする、ことを特徴とするセルフクリ−ニングイ
    オンドーピング方法。
  5. 【請求項5】 クリーニング用のプラズマを発生させる
    ガスとして、ドーピングに用いる材料ガス、アルゴンな
    どの希ガス、水素、あるいはそれらの混合ガスを用い
    る、ことを特徴とする請求項4に記載のセルフクリ−ニ
    ングイオンドーピング方法。
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Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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