JP2000339674A - 磁性層厚みの測定方法 - Google Patents

磁性層厚みの測定方法

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JP2000339674A
JP2000339674A JP11155253A JP15525399A JP2000339674A JP 2000339674 A JP2000339674 A JP 2000339674A JP 11155253 A JP11155253 A JP 11155253A JP 15525399 A JP15525399 A JP 15525399A JP 2000339674 A JP2000339674 A JP 2000339674A
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magnetic
thickness
tape
magnetic layer
head
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JP11155253A
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Naoto Abe
直人 阿部
Toshiyuki Kitahara
淑行 北原
Takeshi Nagata
武史 永田
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気テープ等の磁性層厚みを、原反の長手方向
や幅方向に、高分解能で連続的に、短時間で高精度に測
定できる磁性層厚みの測定方法を提供する。 【解決手段】90度未満のアジマス角を有する記録用磁
気ヘッドによって磁気記録媒体に所定の磁気信号を記録
し、前記磁気信号を90度未満のアジマス角を有する読
取用磁気ヘッドで再生して再生波形の出力ピーク値を検
出し、予め作成した換算手段によって出力ピーク値を換
算することにより、磁気記録媒体の磁性層の厚みを求め
ることにより、前記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気テープ等の磁気
記録媒体の技術分野に属し、詳しくは、磁気記録媒体の
磁性層厚みを、簡易かつ正確に測定することができる磁
性層厚みの測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気テープ等の磁気記録媒体の磁性層厚
みを測定する方法としては、媒体の全厚をマイクロメー
タで測定した後、磁性層、バックコート層等の各層を適
当な溶剤で除去して、残りの部分の厚みを同じくマイク
ロメータで測定し、その差分から求める方法が知られて
いる。しかしながら、近年の磁気記録媒体の薄層化によ
り、この方法では磁性層厚を十分な精度で測定すること
は困難になってきている。
【0003】また、磁気記録媒体の薄層化に対応する方
法として、テープを切断し、切断面を電子顕微鏡等を用
いて観察して、磁性層の厚みを測定する方法も知られて
いるが、この方法は、測定に時間がかかる上に、ある一
部分の磁性層の厚みしか測定することができない。
【0004】他方、非破壊で磁気記録媒体の磁性層厚み
を測定する方法として、放射線(β線、γ線、X線等)
を用いた測定方法も知られている。この測定方法には、
透過型、蛍光X線型、後方散乱型等の各種の方式があ
り、いずれの方式も、放射線と磁性層を構成する物質と
の相互作用を利用し、物質の単位面積当たりの質量を測
定し、密度で除算することで磁性層厚みを求める。しか
し、この方法は、ある程度大きなサンプルが必要なた
め、得られる磁性層厚みは、採取したサンプルの平均値
となる。そのため、近年の記録密度の増大に対応した、
十分な分解能で磁性層厚みを測定することは困難であ
る。
【0005】また、これらの磁性層厚みの測定方法は、
ある一カ所、あるいは、サンプリングした領域の平均的
な磁性層の厚みしか測定することができない。そのた
め、磁気記録媒体の原反の長手方向や幅方向の磁性層厚
みを連続的に測定して、その分布等を十分な分解能で見
るためには、磁気記録媒体を複数点に細かく分割してサ
ンプリングや測定を行う必要があり、測定に非常に時間
がかかってしまい、実際的ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の問題点を解決することにあり、磁気テープ等
の磁気記録媒体の磁性層の厚みを、原反の長手方向や幅
方向等に高い分解能で連続的に、しかも、短時間で高精
度に測定することができる磁性層厚みの測定方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、90度未満のアジマス角を有する記録用
磁気ヘッドによって磁気記録媒体に所定の磁気信号を記
録し、前記磁気信号を90度未満のアジマス角を有する
読取用磁気ヘッドで再生して再生波形の出力ピーク値を
検出し、予め作成した換算手段によって前記出力ピーク
値を換算することにより、前記磁気記録媒体の磁性層の
厚みを求めることを特徴とする磁性層厚みの測定方法を
提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気記録媒体の磁
性層厚みの測定方法について、添付の図面に示される好
適実施例を基に詳細に説明する。
【0009】図1に、本発明の磁気記録媒体の磁性層厚
みの測定方法の実施に好適な測定装置の一例の概略図を
示す。図1に示される測定装置10は、磁気テープ製造
における磁気テープの原反を、幅方向や長手方向等に、
例えば、1/2インチ等の所定の幅で切り出した、長尺
な磁気テープT(以下、テープTとする)の磁性層の厚
みを測定するものである。図示例においては、テープT
は、原反の幅方向に切り出されたものであり、すなわ
ち、原反の幅方向の磁性層厚みの分布を測定する。
【0010】この測定装置10は、基本的に、テープT
の送出手段12と、テープTを案内するガイドローラ1
4と、重り16と、記録用の磁気ヘッド18(以下、記
録ヘッド18とする)と、記録ヘッド18の位置調整手
段20と、再生用の磁気ヘッド22(以下、再生ヘッド
22とする)と、再生ヘッド22の位置調整手段24
と、制御部26とを有して構成される。
【0011】図示例の測定装置10において、テープT
は、リール12aに巻回されており、リール12aから
引き出されて、ガイドローラ14に案内されて図中横方
向に向かう所定経路に架け渡されている。図示例におい
ては、テープTは、磁性層が下方となるように、リール
12aに巻回される。また、テープTの先端(リール1
2aと逆端)には、重り16が係合されている。重り1
6は、テープTに直接係合してもよく、シート状等の連
結部材を介してテープTに係合してもよい。従って、送
出手段12がリール12aを回転して、テープTを送り
出すことにより、テープTは、図中右方向に所定の速度
で走行される。
【0012】このようなテープTの走行経路の途中に
は、位置調整手段20によって昇降されて、テープTへ
の当接状態(ヘッドタッチ)を調節される記録ヘッド1
8と、同様に、位置調節手段24によって昇降されてヘ
ッドタッチを調節される再生ヘッド22が配置される。
【0013】記録ヘッド18は、所定速度で走行される
テープTに、所定の周期で、所定強度の磁気信号を記録
する。磁気信号の強度には特に限定はないが、磁性層の
厚みの測定精度等の点で、磁性層の最も下の部分まで信
号が記録できる強度すなわちテープTの飽和磁化の信号
であるのが好ましい。また、波形干渉の防止等の点で、
記録ヘッド18によって記録する磁気信号は、矩形波で
あるのが好ましい。再生ヘッド22は、所定速度で走行
されるテープTに記録ヘッド18によって記録された信
号を再生するものである。本発明においては、記録ヘッ
ド18および再生ヘッド22は、90度未満のアジマス
角、好ましくは45度のアジマス角を付けて配置され
る。この点については、後に詳述する。
【0014】記録ヘッド18には特に限定はなく、目的
とする磁気信号を記録できるものであれば、各種の記録
ヘッドが利用可能である。同様に、再生ヘッド22も、
各種のものが利用可能であるが、再生に速度依存性が無
い、感度が良好である等の点で、MR素子を用いたヘッ
ド(磁気抵抗型のヘッド)が好ましく利用される。
【0015】制御部26は、送出手段12によるテープ
Tの走行、両ヘッドのヘッドタッチの調整、記録ヘッド
18による磁気信号の記録等、測定装置10の全体の動
作等を制御すると共に、再生ヘッド22の出力信号を処
理して、出力波形のピーク値を検出し、予め作成したお
いた換算手段、例えば、換算式や換算テーブル等を用い
て、前記ピーク値をテープTの磁性層の厚みに換算し、
例えば、ディスプレイ表示やハードコピーとして出力す
る。
【0016】本発明者の検討によれば、テープTの種類
によって若干の特性の違いは有するものの、一定強度で
記録された磁気信号を再生した場合の出力波形のピーク
値と磁性層の厚みとは、基本的に比例関係にある。従っ
て、磁性層の厚みが既知のテープTを所定の速度で走行
しつつ、所定強度(好ましくは、飽和磁化)の磁気信号
を記録し、これを再生して再生出力のピーク値を測定す
ることにより、このピーク値を磁性層の厚みに換算する
換算手段をテープTの種類ごとに作成することができ、
前述のように、測定対象となるテープTに所定の磁気信
号を記録して、再生し、再生信号のピーク値を求め、作
成した換算手段で換算することにより、磁気記録媒体の
磁性層の厚みを精度よく測定することができる。
【0017】しかも、本発明の磁性層厚みの測定方法で
は、通常の記録/再生と同様にして、磁気信号を記録
し、再生して出力信号を処理するだけであるので、原反
の長手方向や幅方向に、高い分解能で連続的に磁性層の
厚みを測定して、磁性層厚みの分布等を得ることがで
き、しかも、このような測定を短時間で正確に行うこと
ができる。
【0018】前述のように、本発明の測定方法において
は、記録ヘッド18および再生ヘッド22は、共に、9
0度未満のアジマス角(テープTとヘッドとの相対移動
方向に対して、ギャップの中心線が成す角度)、好まし
くは、45度のアジマス角を付けて配置される。
【0019】磁気テープの製造において、塗布型の磁気
テープの配向は、通常、原反の長手方向に行われる。従
って、磁気ヘッドを通常の90度のアジマス角で配置し
た場合には、原反の長手方向に切り出したテープTは、
良好に磁気信号を記録/再生することができるが、原反
の幅方向に切り出したテープTは、ヘッドのギャップが
配向方向すなわち磁化困難軸と一致してしまい、磁気信
号を記録/再生することができない。これに対して、記
録ヘッド18および再生ヘッド22のアジマス角を90
度未満とすることにより、ヘッドのギャップが磁化困難
軸と一致することを防止することができ、原反の長手方
向および幅方向に切り出したテープTの両者に、磁気信
号の記録/再生が可能になる。特に好ましくは、アジマ
ス角を45度にすることにより、原反の長手方向に切り
出したテープTおよび幅方向に切り出したテープT共
に、全く同様に扱うことが可能となり、同様に磁気信号
の記録/再生を行って、同じ換算手段を用いて、磁性層
の厚みを測定することが可能になる。
【0020】本発明の測定方法において、テープTの走
行速度および記録ヘッド18による磁気信号の記録周期
(間隔)、すなわちテープT上における磁気信号(その
ピーク)の記録間隔には特に限定はなく、目的とする分
解能(テープTの走行方向)に応じて適宜決定すればよ
い。ここで、磁気信号の記録間隔は、狭い方が高分解能
の測定を行うことができる反面、あまり狭いと磁気信号
同士が干渉を起こして正確な測定ができなくなる。逆
に、記録間隔を広くすると、干渉は防止できるが、分解
能が低くなる上に、測定対象となるテープTを原反の幅
方向に切り出した場合に、テープTの製造において稀に
発生する、原反の長手方向に延在する磁性層の厚みムラ
(以下、塗布スジとする)を検出することができないこ
とがある。
【0021】本発明者の検討によれば、テープTの性能
にもよるが、本発明の測定方法において、磁気信号同士
の干渉は、テープT上における磁気信号の間隔が10μ
m未満になると頻繁に発生する。また、統計的に、塗布
スジの幅(原反の幅方向の長さ)は、数十μm〜数百μ
m程度であることが多い。以上の点を考慮すると、記録
ヘッド18によって記録する磁気信号のテープT上にお
ける間隔を、好ましくは10μm〜100μm、特に1
0μm〜50μmとすることにより、磁気信号同士の干
渉を防止し、かつ、塗布スジの検出を確実に行って、好
適な磁性層の厚み測定を行うことができる。従って、こ
れを実現できるように、テープTの走行速度や記録ヘッ
ド18による磁気信号の記録周期を設定するのが好まし
い。
【0022】図1に示される測定装置10は、磁気テー
プの製造における原反を、長手方向や幅方向に切り出し
て、測定対象(サンプル)となる長尺なテープTを得、
その磁性層の厚みを、オフラインで測定するものである
が、本発明は、これに限定はされず、磁気テープ製造の
オンラインで、磁性層の厚みを測定してもよい。例え
ば、磁気テープ製造におけるスリッタの下流に、本発明
の測定方法を実施する記録ヘッドおよび再生ヘッドを配
置して、再生ヘッドからの出力を処理することにより、
原反の長手方向に連続的に磁性層厚みの測定を行っても
よい。あるいは、スリッタの上流に、幅方向に配列して
記録ヘッドおよび再生ヘッドを配置して、同様に磁性層
厚みの測定を行ってもよい。
【0023】以上、本発明の磁性層の厚み測定方法につ
いて詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はさ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の
変更や改良を行ってもよいのは、もちろんである。例え
ば、以上の例では、テープTを搬送して磁気信号の記録
/再生を行っているが、本発明においては、テープTを
固定して、磁気ヘッドを移動して磁気信号の記録/再生
を行って磁性層の厚みを測定してもよい。また、磁気テ
ープ以外にも、フロッピーディスク等の各種の磁気記録
媒体の磁性層の厚みも、同様にして測定することができ
る。
【0024】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
磁気記録媒体の磁性層の厚み測定方法によれば、磁気テ
ープ等の各種の磁気記録媒体の磁性層の厚み測定を、原
反の長手方向や幅方向等に連続的に、かつ分解能で、し
かも、短時間で高精度に行うことができ、磁気テープ等
の製造管理や品質管理を、より良好に行うことが可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気記録媒体の磁性層厚みの測定方
法を実施する測定装置好適な一例の概略図である。
【符号の説明】
10 測定装置 12 送出手段 14 ガイドローラ 16 重り 18 記録ヘッド(記録用の磁気ヘッド) 20,24 位置調整手段 22 再生ヘッド(再生用の磁気ヘッド) 26 制御部 T (磁気)テープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永田 武史 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 5D112 AA01 AA05 JJ01 JJ09

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】90度未満のアジマス角を有する記録用磁
    気ヘッドによって磁気記録媒体に所定の磁気信号を記録
    し、前記磁気信号を90度未満のアジマス角を有する読
    取用磁気ヘッドで再生して再生波形の出力ピーク値を検
    出し、予め作成した換算手段によって前記出力ピーク値
    を換算することにより、前記磁気記録媒体の磁性層の厚
    みを求めることを特徴とする磁性層厚みの測定方法。
JP11155253A 1999-06-02 1999-06-02 磁性層厚みの測定方法 Withdrawn JP2000339674A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006228385A (ja) * 2005-02-21 2006-08-31 Hitachi Maxell Ltd 磁気記録媒体の評価方法および装置
KR100688486B1 (ko) * 2000-12-14 2007-03-09 삼성전자주식회사 프로텍팅 그룹이 있는 감광성 중합체 및 이를 포함하는포토레지스트 조성물

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Effective date: 20060905