JP2000338143A - 電流量センサ - Google Patents

電流量センサ

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JP2000338143A
JP2000338143A JP11151977A JP15197799A JP2000338143A JP 2000338143 A JP2000338143 A JP 2000338143A JP 11151977 A JP11151977 A JP 11151977A JP 15197799 A JP15197799 A JP 15197799A JP 2000338143 A JP2000338143 A JP 2000338143A
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JP
Japan
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conductor
current
substrate
movable portion
wiring
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Pending
Application number
JP11151977A
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English (en)
Inventor
Teruhisa Shibahara
輝久 柴原
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波数の交流電流の電流量を確実に検出す
る。 【解決手段】 ガラス基板1の表面にシリコン基板2を
接合する。そして、シリコン基板2の支持部11には、
4本の撓み部12A,12B,12C,12Dを介して
平板状の可動部13を設ける。また、可動部13には直
線状に延びる第1の導体配線14を設け、支持部11の
支持辺部11Cには第1の導体配線14と略平行に延び
る第2の導体配線15を設けると共に、撓み部12Dに
はピエゾ抵抗素子16を取り付ける。これにより、第
1,第2の導体配線14,15に電流が導通したときに
は、ローレンツ力によって可動部13が水平方向に変位
し、ピエゾ抵抗素子16は導体配線14,15に導通す
る電流量を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電流量を検出する
のに用いて好適な電流量センサに関し、特にマイクロマ
シニング技術によって製造される電流量センサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、交流電流の電流量(振幅)を検
出するときには、ダイオード、二極真空管等からなる整
流回路とコンデンサ等からなる平滑回路を組合せた検波
回路が使用されている。そして、この検波回路は、交流
電流を整流回路によって整流すると共に、この整流され
た電流を平滑回路によって平滑化する。これにより、検
波回路は、交流電流の電流量に応じた直流電圧、直流電
流等を出力している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述した従
来技術では、ダイオード等からなる整流回路を使用して
いる。このため、入力電流の周波数が一定以上の高周波
数になるとダイオードの順方向に限らず逆方向にも電流
が流れるようになる。この結果、整流回路の整流特性が
悪化するから、高周波数の交流電流を入力したときに
は、その電流量を正確に検出することができなくなると
いう問題があった。
【0004】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は、高周波数の交流電流も確実に
検出することが可能な電流量センサを提供することを目
的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明による電流量センサの構成は、
支持部と該支持部に撓み部を介して支持され水平方向に
変位可能な可動部とを有する単一の基板と、該基板の可
動部に設けられ電流が導通する第1の導体配線と、該第
1の導体配線の近傍に位置して前記基板の支持部に該第
1の導体配線と略平行に設けられ、電流を導通すること
によって前記可動部と支持部との間に引力または斥力を
発生させる第2の導体配線と、前記基板の撓み部に設け
られ前記可動部の変位に応じた検出信号を出力する変位
検出素子とからなる。
【0006】このように構成したことにより、第1,第
2の導体配線に電流が導通するときには、第1の導体配
線に流れる電流と第2の導体配線によって生じる磁界と
によってローレンツ力が発生し、このローレンツ力は可
動部と支持部との間に引力または斥力を発生させる。
【0007】このため、ローレンツ力が引力として作用
したときには、可動部は第1,第2の導体配線に導通す
る電流量に応じて支持部に近付き、ローレンツ力が斥力
として作用したときには、可動部は第1,第2の導体配
線に導通する電流量に応じて支持部から遠ざかる。この
とき、変位検出素子は撓み部に設けられているから、該
変位検出素子は可動部の変位に応じた検出信号を出力す
る。この結果、検出信号によって第1,第2の導体配線
に導通する電流量を検出することができる。
【0008】また、請求項2の発明は、第1の導体配線
の両端を第1の電源に接続すると共に、第2の導体配線
の両端を第2の電源を接続したことにある。
【0009】これにより、第1,第2の導体配線に電流
を導通させ、可動部と支持部との間に引力または斥力と
なるローレンツ力を作用させることができ、第1,第2
の導体配線に流れる電流の電流量に応じて可動部を変位
させることができる。
【0010】また、請求項3の発明は、第1の導体配線
と第2の導体配線とのうち、いずれか一方の導体配線の
両端を交流電源に接続し、他方の導体配線の両端を接地
したことにある。
【0011】これにより、一方の導体配線に交流電流を
導通させたときには、他方の導体配線に誘導電流を誘起
することができる。このため、これらの交流電流と誘導
電流とによって可動部と支持部との間に斥力となるロー
レンツ力を発生させることができ、一方の導体配線に流
れる交流電流の電流量に応じて可動部を変位させること
ができる。
【0012】また、請求項4の発明は、第1の導体配線
と第2の導体配線を接続部で折返した状態で直列接続
し、第1の導体配線の一端と第2の導体配線の他端との
間に電源に接続したことにある。
【0013】これにより、第1,第2の導体配線にほぼ
同じ電流を流すことができる。また、第1の導体配線と
第2の導体配線を接続部で折返した状態で接続されてい
るから、第1の導体配線に流れる電流は第2の導体配線
に流れる電流に対して逆向きに導通する。このため、可
動部と支持部との間には、斥力となるローレンツ力を発
生させることができる。
【0014】また、請求項5の発明は、支持部と該支持
部に撓み部を介して支持され水平方向に変位可能な可動
部とを有する単一の基板と、該基板の可動部に平面状に
設けられ電流が導通可能な導体部と、該導体部の近傍に
位置して前記基板の支持部に設けられ、交流電流を導通
することによって該導体部に誘導電流を誘起して前記可
動部と支持部との間に斥力を発生させる導体配線と、前
記基板の撓み部に設けられ前記可動部の変位に応じた検
出信号を出力する変位検出素子とによって構成したこと
にある。
【0015】これにより、支持部に設けられた導体配線
に交流電流が導通するときには、この交流電流は可動部
に設けられた導体部に誘導電流を誘起する。このとき、
導体部に誘起した誘導電流と導体配線によって生じる磁
界とによってローレンツ力が発生し、このローレンツ力
は可動部と支持部との間に斥力を発生させる。そして、
可動部は導体配線に導通する電流量に応じて支持部から
遠ざかると共に、変位検出素子は可動部の変位に応じた
検出信号を出力するから、この検出信号によって導体配
線に導通する電流量を検出することができる。
【0016】また、請求項6の発明は、支持部と該支持
部に撓み部を介して支持され水平方向に変位可能な可動
部とを有する単一の基板と、該基板の支持部に平面状に
設けられ電流が導通可能な導体部と、該導体部の近傍に
位置して前記基板の可動部に設けられ、交流電流を導通
することによって該導体部に誘導電流を誘起して前記可
動部と支持部との間に斥力を発生させる導体配線と、前
記基板の撓み部に設けられ前記可動部の変位に応じた検
出信号を出力する変位検出素子とによって構成したこと
にある。
【0017】これにより、可動部に設けられた導体配線
に交流電流が導通するときには、この交流電流は支持部
に設けられた導体部に誘導電流を誘起する。このとき、
導体部に誘起した誘導電流と導体配線によって生じる磁
界とによってローレンツ力が発生し、このローレンツ力
は可動部と支持部との間に斥力を発生させる。そして、
可動部は導体配線に導通する電流量に応じて支持部から
遠ざかると共に、変位検出素子は可動部の変位に応じた
検出信号を出力するから、この検出信号によって導体配
線に導通する電流量を検出することができる。
【0018】また、請求項7の発明は、中央に窪み部を
有する取付基板と、該取付基板上に設けられた支持部と
該支持部に撓み部を介して支持され前記窪み部と対向す
る位置で垂直方向に変位可能な可動部とを有する単一の
基板と、該基板の可動部に平面状に設けられ電流が導通
可能な導体部と、該導体部と対面して前記取付基板の窪
み部に設けられ、交流電流を導通することによって該導
体部に誘導電流を誘起して前記可動部と取付基板との間
に斥力を発生させる導体配線と、前記基板の撓み部に設
けられ前記可動部の変位に応じた検出信号を出力する変
位検出素子とによって構成したことにある。
【0019】これにより、取付基板に設けられた導体配
線に交流電流が導通するときには、この交流電流は可動
部に設けられた導体部に誘導電流を誘起する。このと
き、導体部に誘起した誘導電流と導体配線によって生じ
る磁界とによってローレンツ力が発生し、このローレン
ツ力は可動部と取付基板との間に斥力を発生させる。そ
して、可動部は導体配線に導通する電流量に応じて取付
基板から遠ざかると共に、変位検出素子は可動部の変位
に応じた検出信号を出力するから、この検出信号によっ
て導体配線に導通する電流量を検出することができる。
【0020】また、請求項8の発明は、中央に窪み部を
有する取付基板と、該取付基板上に設けられた支持部と
該支持部に撓み部を介して支持され前記窪み部と対向す
る位置で垂直方向に変位可能となった可動部とを有する
単一の基板と、前記取付基板の窪み部に平面状に設けら
れ電流が導通可能な導体部と、該導体部と対面して前記
基板の可動部に設けられ、交流電流を導通することによ
って該導体部に誘導電流を誘起して前記可動部と取付基
板との間に斥力を発生させる導体配線と、前記基板の撓
み部に設けられ前記可動部の変位に応じた検出信号を出
力する変位検出素子とによって構成したことにある。
【0021】これにより、可動部に設けられた導体配線
に交流電流が導通するときには、この交流電流は取付基
板に設けられた導体部に誘導電流を誘起する。このと
き、導体部に誘起した誘導電流と導体配線によって生じ
る磁界とによってローレンツ力が発生し、このローレン
ツ力は可動部と取付基板との間に斥力を発生させる。そ
して、可動部は導体配線に導通する電流量に応じて取付
基板から遠ざかると共に、変位検出素子は可動部の変位
に応じた検出信号を出力するから、この検出信号によっ
て導体配線に導通する電流量を検出することができる。
【0022】また、請求項9の発明は、導体部を一定の
面積を有する平面状導体部によって形成したことにあ
る。
【0023】これにより、導体配線に交流電流が導通
し、この電流によって発生した磁力線が平面状導体部を
貫通する。このため、平面状導体部にうず電流となる誘
導電流を誘起することができる。
【0024】また、請求項10の発明は、導体部を複数
のリングを同心円状に配設してなるリング状導体部とし
て形成したことにある。
【0025】これにより、導体配線に交流電流が導通
し、この電流によって発生した磁力線がリング状導体部
の各リング内を貫通する。このため、各リングにうず電
流となる誘導電流を誘起することができる。
【0026】また、請求項11の発明は、基板の支持部
を4辺を有する枠状に形成し、基板の可動部を、枠状の
支持部内に配置されると共に、対向する2つの辺に設け
られた前記撓み部を介して両持支持される構成としたこ
とにある。
【0027】このように構成したことにより、可動部
は、枠状の支持部内で撓み部を介して両持支持される。
このため、可動部にローレンツ力が作用することによっ
て、可動部は水平方向、垂直方向に変位する。
【0028】また、請求項12の発明は、変位検出素子
を撓み部の撓み量に応じて抵抗値が変化するピエゾ抵抗
素子によって構成したことにある。
【0029】この場合、ローレンツ力によって可動部が
変位したときには、撓み部に設けられたピエゾ抵抗素子
に応力が作用する。そして、撓み部の撓み量はローレン
ツ力に応じて変化すると共に、ピエゾ抵抗素子の抵抗値
は撓み部の撓み量に応じて変化する。このため、ピエゾ
抵抗素子の抵抗値を用いて導体配線に流れる電流の電流
量を検出することができる。
【0030】また、請求項13の発明は、変位検出素子
を撓み部の撓み量に応じて電圧電流特性が変化するピエ
ゾ接合素子によって構成したことにある。
【0031】これにより、ローレンツ力によって可動部
が変位したときには、撓み部に設けられたダイオードと
なるピエゾ接合素子に応力が作用する。そして、撓み部
の撓み量はローレンツ力に応じて変化すると共に、ピエ
ゾ接合素子の電流電圧特性は撓み部の撓み量に応じて変
化する。このため、ピエゾ接合素子に一定電圧を印加し
たときに流れる電流値が撓み部の撓み量に応じて変化す
るから、ピエゾ接合素子に流れる電流値を用いて導体配
線に流れる電流の電流量を検出することができる。
【0032】さらに、請求項14の発明は、変位検出素
子に低域通過フィルタを接続したことにある。
【0033】これにより、導体配線に交流電流を導通し
たときでも、変位検出素子から出力される検出信号から
交流成分を除去することができる。このため、変位検出
素子による検出信号を、ほぼ導体配線に流れる電流の電
流量に応じた信号にすることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
電流量センサを図1ないし図13に基づき詳細に説明す
る。
【0035】まず、図1ないし図3は本発明の第1の実
施の形態による電流量センサを示し、図において、1は
ガラス材料等によって形成されたガラス基板で、該ガラ
ス基板1の表面側の中央には、後述する可動部13を浮
遊状態で支持するために略四角形状の窪み部1Aが形成
されると共に、その周囲は略四角形をした枠状の支持枠
部1Bとなっている。
【0036】2はガラス基板1の表面側に設けられたシ
リコン材料等からなる基板としてのシリコン基板で、該
シリコン基板2は、例えば2〜6μm程度の薄膜状に形
成され、その外縁側が陽極接合等の手段によってガラス
基板1の表面側に接合されている。そして、シリコン基
板2には、エッチング処理を施すことによって、後述の
支持部11、撓み部12、可動部13等が形成されてい
る。
【0037】11はシリコン基板2の支持枠部1B上に
一体的に設けられた支持部で、該支持部11は、支持枠
部1Bに対応して左,右の支持辺部11A,11Bと、
前,後の支持辺部11C,11Dによって4辺をもった
略四角形の枠形状をなすと共に、ガラス基板1に陽極接
合されている。そして、該支持部11内には可動部13
が設けられている。
【0038】12A,12B,12C,12Dは支持部
11からシリコン基板2の中央側に向かって延びる4本
の撓み部(全体として撓み部12という)で、該各撓み
部12は、例えば10μm程度の幅寸法、100μm程
度の長さ寸法をもった細長い板状に形成されている。ま
た、これら各撓み部12のうち前側に位置する左,右の
撓み部12A,12Bは、その基端側が支持辺部11
A,11Bに取り付けられ、後側に位置する左,右の撓
み部12C,12Dは、その基端側が支持辺部11A,
11Bに取り付けられている。そして、これらの撓み部
12の先端側は後述する可動部13の四隅に取り付けら
れている。
【0039】また、シリコン基板2の前側に位置する2
本の撓み部12A,12Bは、左,右方向に向かって一
直線状に延びると共に、その表面には後述する第1の導
体配線14が設けられている。一方、シリコン基板2の
後側に位置する2本の撓み部12C,12Dも左,右方
向に向かって一直線状に延びると共に、右側に位置する
1本の撓み部12Dには後述のピエゾ抵抗素子16が配
設されている。
【0040】13は撓み部12の先端に設けられた略四
角形状の可動部で、該可動部13は、4本の撓み部12
と共に略H字状をなし、シリコン基板2の中央側に位置
している。そして、可動部13は、4本の撓み部12に
よって窪み部1Aに対向した位置で浮遊状態で支持さ
れ、可動部13とガラス基板1との間には隙間が形成さ
れている。また、可動部13は、シリコン基板2の平面
上となる支持部11の水平方向として矢示a方向に変位
可能となっている。
【0041】14は可動部13の前側に左,右方向に延
伸して設けられた第1の導体配線で、該導体配線14
は、アルミニウム等の導電性金属材料の薄膜、高濃度の
ドーパントを含む低抵抗P形シリコン領域等によって形
成され、可動部13から前側に位置する左,右の撓み部
12A,12Bに亘って直線状に延びている。そして、
導体配線14の両端側には、左,右の支持辺部11A,
11B上に位置して略四角形状の電極部14A,14B
が形成されている。
【0042】15は第1の導体配線14の近傍に位置し
て支持部11のうち前側の支持辺部11Cに設けられた
第2の導体配線で、該導体配線15は第1の導体配線1
4とほぼ同様に導電性金属材料の薄膜、低抵抗P形シリ
コン領域等によって形成されている。また、第2の導体
配線15は第1の導体配線14と例えば1〜2μm程度
の間隔をもって略平行に配設され、支持辺部11C上を
左,右方向に向かって直線状に延びている。そして、導
体配線14の両端側には、略四角形状の電極部15A,
15Bが形成されている。
【0043】16は支持部11のうち右側の支持辺部1
1Bの後側に位置して右側の撓み部12Dに設けられた
変位検出素子としてのピエゾ抵抗素子で、該ピエゾ抵抗
素子16は、シリコン基板2に不純物を添加することに
よって形成されたP形シリコン領域によって構成されて
いる。また、ピエゾ抵抗素子16は、撓み部12Dから
支持辺部11Bに亘って左,右方向に延びている。そし
て、可動部13が図1中の矢示a方向に変位したときに
は、撓み部12Dのうち撓み部12Dと支持辺部11B
との間に応力が集中する。このため、ピエゾ抵抗素子1
6には可動部13の変位量に応じた応力が作用し、ピエ
ゾ抵抗素子16の抵抗値が変化するものである。
【0044】また、ピエゾ抵抗素子16の一端側は、撓
み部12D上に位置すると共に、撓み部12Dから後側
の支持辺部11Dに亘って略コ字状に延びる電極17に
接続されている。一方、ピエゾ抵抗素子16の他端側
は、支持辺部11B上に位置すると共に、支持辺部11
Bに設けられた電極18に接続されている。
【0045】19はピエゾ抵抗素子16の近傍に位置し
て支持辺部11Bに設けられた基準となる定抵抗素子
で、該定抵抗素子19は、ピエゾ抵抗素子16と同様に
シリコン基板2に不純物を添加することによって形成さ
れたP形シリコン領域によって構成されている。しか
し、定抵抗素子19は支持辺部11Bに設けられている
から、可動部13が変位したときであっても応力が作用
することがなく、ほぼ一定の抵抗値を保持するものであ
る。そして、定抵抗素子19は、その一端側が電極17
に接続されると共に、他端側は電極20に接続されてい
る。
【0046】本実施の形態による電流量センサは上述の
如き構成を有するもので、次にこの電流量センサを用い
た検波回路の構成について図3を参照しつつ説明する。
【0047】21は第1,第2の導体配線14,15の
左側の電極部14A,15Aに接続された第1の入力端
子、22は第1,第2の導体配線14,15の右側の電
極部14B,15Bに接続された第2の入力端子をそれ
ぞれ示し、これらの第1,第2の入力端子21,22は
電源等(図示せず)に接続され、第1,第2の導体配線
14,15に測定対象となる電流Iを流すものである。
【0048】23は電極18,20に接続された検出用
の駆動電源で、該駆動電源23にはピエゾ抵抗素子1
6、定抵抗素子19が直列接続されている。このため、
ピエゾ抵抗素子16、定抵抗素子19に直流電圧が印加
されているから、ピエゾ抵抗素子16と定抵抗素子19
との間に接続された電極17は、ピエゾ抵抗素子16と
定抵抗素子19に印加される電圧のうちピエゾ抵抗素子
16に印加される分圧電圧を検出信号として出力するも
のである。
【0049】24は電極17に接続された低域通過フィ
ルタ(LPF)で、該低域通過フィルタ24は電極17
から出力される検出信号からノイズとなる交流成分を除
去するものである。そして、低域通過フィルタ24の出
力側には増幅器25が接続されている。これにより、増
幅器25は入力端子21,22間に流れる電流量に応じ
た電圧を出力信号として出力するものである。
【0050】本実施の形態による検波回路は上述の如き
構成を有するもので、次にこの検波回路による電流量の
検出動作について説明する。
【0051】まず、入力端子21,22間に測定対象と
なる電流Iとして例えば交流電流を導通させる。これに
より、第1,第2の導体配線14,15には常に同じ方
向に向かう電流Iが流れると共に、第1の導体配線14
の周囲には、第2の導体配線15に流れる電流Iによっ
て磁束密度Bの磁界が発生する。このとき、第1,第2
の導体配線14,15に流れる電流Iが、以下の数1に
示すように振幅I0 、各振動数ωをもった正弦波とした
ときには、磁束密度Bは数2に示すように電流Iに比例
するから、導体配線14,15には数3に示すローレン
ツ力F1 が引力として作用する。
【0052】
【数1】I=I0 ・sin(ωt)
【0053】
【数2】B=A・I=A・I0 ・sin(ωt)但し、
A:電流量センサの形状によって決定される定数
【0054】
【数3】
【0055】そして、可動部13はこのローレンツ力F
1 によって導体配線15側に変位するから、各撓み部1
2は電流量となる振幅I0 に応じて撓み変形する。この
とき、4本の撓み部12のうち撓み部12Dに設けられ
たピエゾ抵抗素子16は、撓み部12Dの撓み量に応じ
てその抵抗値が変化するから、電極17は振幅I0 に応
じた検出信号を出力する。
【0056】また、電極17から出力された検出信号
は、低域通過フィルタ24によって交流成分が除去され
るから、増幅器25は振幅I0 の自乗にほぼ比例した電
圧等の出力信号を出力する。この結果、増幅器25によ
る出力信号によって入力端子21,22間に流れる電流
を検出することができる。
【0057】かくして、本実施の形態では、電流量セン
サを、支持部11、撓み部12、可動部13、第1,第
2の導体配線14,15、ピエゾ抵抗素子16等によっ
て構成したから、第1,第2の導体配線14,15に流
れる電流Iの電流量(振幅I0 )をピエゾ抵抗素子16
の抵抗値として検出することができる。また、本実施の
形態による電流量センサは従来技術のように整流器を用
いることがないから、高周波の電流Iであっても確実に
検出することができる。
【0058】また、第1の導体配線14と第2の導体配
線15とを略平行に配置したから、第2の導体配線14
に電流Iが導通したときには、第1の導体配線14の周
辺にシリコン基板2の厚さ方向に向かう磁束密度Bの磁
界が発生する。このため、第1の導体配線14には、第
2の導体配線15によって生じる磁界に対して略直交方
向に向かう電流Iが流れるから、第1,第2の導体配線
14,15に作用するローレンツ力F1 は、可動部13
と支持辺部11Cとの間に引力として作用する。そし
て、第1,第2の導体配線14,15に流れる電流Iに
応じて可動部13が変位すると共に、撓み部12が撓み
変形する。この結果、後側の撓み部12Dに設けたピエ
ゾ抵抗素子16によって第1,第2の導体配線14,1
5に流れる電流Iを検出することができる。
【0059】また、シリコン基板2の支持部11を4辺
の支持辺部11A,11B,11C,11Dを有する枠
状に形成し、シリコン基板2の可動部13を、枠状の支
持部11内に配置すると共に、対向する2つの支持辺部
11A,11Bに設けられた撓み部12を介して両持支
持される構成としたから、可動部13にローレンツ力F
1 が作用することによって、可動部13を支持辺部11
C側に向けて水平方向に変位させることができる。
【0060】なお、本実施の形態では、導体配線14,
15の電極部14A,15Aに第1の入力端子21を接
続し、電極部14B,15Bに第2の入力端子22を接
続すると共に、第1,第2の入力端子21,22に電源
を接続する構成とした。しかし、本発明はこれに限ら
ず、図4に示す変形例のように第1の導体配線14の電
極部14A,14Bに第1,第2の入力端子31,32
を接続すると共に、第1,第2の入力端子31,32に
交流電源(図示せず)を接続し、第2の導体配線15の
電極部15A,15Bを接地する構成としてもよい。
【0061】そして、入力端子31,32を通じて第1
の導体配線14に交流電流Iを導通させると、この交流
電流Iによる磁界によって第2の導体配線15には誘導
電流I′が誘起される。このとき、第1の導体配線14
に流れる交流電流Iと第2の導体配線15に流れる誘導
電流I′は逆向きに流れるから、第1,第2の導体配線
14,15に作用するローレンツ力F2 は斥力として作
用する。
【0062】そして、可動部13はこのローレンツ力F
2 によって導体配線15から離れる方向に変位するか
ら、各撓み部12は電流量となる振幅I0 に応じて撓み
変形する。このとき、後側の撓み部12Dに設けられた
ピエゾ抵抗素子16は、撓み部12Dの撓み量に応じて
その抵抗値が変化するから、電極17は振幅I0 に応じ
て検出信号を出力する。
【0063】また、電極17から出力された検出信号
は、低域通過フィルタ24によって交流成分が除去され
るから、増幅器25は振幅I0 の自乗にほぼ比例した電
圧等の出力信号を出力する。この結果、増幅器25によ
る出力信号によって入力端子31,32間に流れる電流
Iの電流量を検出することができる。
【0064】さらに、上述した変形例では、第1の導体
配線14の電極部14A,14Bに第1,第2の入力端
子31,32を接続し、第2の導体配線15の電極部1
5A,15Bを接地する構成としたが、第1の導体配線
14の電極部14A,14Bを接地し、第2の導体配線
15の電極部15A,15Bに第1,第2の入力端子を
接続すると共に、第2の導体配線15の両端に交流電源
を接続する構成としてもよい。
【0065】次に、図5および図6は本発明の第2の実
施の形態による電流量センサを示し、本実施の形態の特
徴は変位検出素子としてピエゾ接合素子を用いたことに
ある。なお、本実施の形態では前記第1の実施の形態と
同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略す
るものとする。
【0066】41は可動部13に設けられた第1の導体
配線で、該導体配線41は、可動部13から前側に位置
する左,右の撓み部12A,12Bに亘って直線状に延
びている。そして、導体配線41は、その一端側が右側
の支持辺部11B上に位置して略四角形状の電極部41
Aが形成され、他端側が左側に支持辺部11A上に位置
して略コ字状の接続部42となっている。そして、接続
部42は、後述する第2の導体配線42に接続されてい
る。
【0067】43は第1の導体配線41の近傍に位置し
て前側の支持辺部11C上に設けられた第2の導体配線
で、該第2の導体配線43は第1の導体配線41と略平
行に配設され、支持辺部11Cの左,右方向に向かって
直線状に延びている。
【0068】そして、導体配線43は、その一端側が支
持辺部11Cの左側に位置して接続部42を介して第1
の導体配線41に接続され、他端側は支持辺部11Cの
右側に位置して略四角形状の電極部43Aが形成されて
いる。これにより、第2の導体配線43は第1の導体配
線41に折返した状態で直列接続され、第1,第2の導
体配線41,43にはほぼ同じ電流Iが流れるものであ
る。また、第1の導体配線41に流れる電流Iと第2の
導体配線43に流れる電流Iとは図6に示すように逆方
向に向けて導通するから、可動部13には斥力となるロ
ーレンツ力F3が作用するものである。
【0069】44は支持部11のうち右側の支持辺部1
1Bの後側に位置して右側の撓み部12Dに設けられた
変位検出素子としてのピエゾ接合素子で、該ピエゾ接合
素子44は、シリコン基板2に不純物を添加することに
よって形成されたP形シリコン領域とN形シリコン領域
とを接合したピエゾ接合効果を有するダイオードによっ
て構成されている。また、ピエゾ接合素子44は、撓み
部12Dから支持辺部11Bに亘って左,右方向に延び
ている。
【0070】そして、可動部13がローレンツ力F3 に
よって変位したときには、撓み部12Dのうち撓み部1
2Dと支持辺部11Bとの間に応力が集中する。このと
き、ピエゾ接合素子44には可動部13の変位量に応じ
た応力が作用するから、ピエゾ接合素子44に一定電圧
を印加したときに流れる電流値は、可動部13の変位量
に応じて変化するものである。
【0071】また、ピエゾ接合素子44の一端側は、撓
み部12D上に位置すると共に、撓み部12Dから後側
の支持辺部11Dに亘って略コ字状に延びる電極45に
接続されている。一方、ピエゾ接合素子44の他端側
は、右側の支持辺部11B上に位置すると共に、支持辺
部11Bに設けられた電極46に接続されている。
【0072】47はピエゾ接合素子44の近傍に位置し
て支持辺部11Bに設けられた基準となるダイオード
で、該ダイオード47は、ピエゾ接合素子44と同様に
シリコン基板2に不純物を添加することによって形成さ
れたP形シリコン領域とN形シリコン領域とを接合する
ことによって構成されている。しかし、ダイオード47
は支持辺部11Bに設けられているから、可動部13が
変位したときであっても応力が作用することがない。こ
のため、ダイオード47に一定電圧を印加したときに流
れる電流値は、ほぼ一定の値に保持されるものである。
そして、ダイオード47は、その一端側が電極45に接
続されると共に、他端側は電極48に接続されている。
【0073】本実施の形態による電流量センサは上述の
如き構成を有するもので、次にこの電流量センサを用い
た検波回路の構成について図6を参照しつつ説明する。
【0074】49は第1の導体配線41の電極部41A
に接続された第1の入力端子、50は第2の導体配線4
3の右側の電極部43Aに接続された第2の入力端子を
それぞれ示し、これらの第1,第2の入力端子49,5
0は電源等(図示せず)に接続され、第1,第2の導体
配線41,43に測定対象となる電流Iを流すものであ
る。
【0075】51は電極44に接続された検出用の駆動
電源で、該駆動電源51にはピエゾ接合素子44、ダイ
オード47が並列接続されいる。このため、ピエゾ接合
素子44には直流電圧が印加されているから、ピエゾ接
合素子44には可動部13の変位に応じた電流i1 が流
れる。一方、ダイオード47に流れる電流i2 は、可動
部13の変位に関係なくほぼ一定の値となる。
【0076】52,53は電極46,48に接続された
抵抗で、抵抗52はピエゾ接合素子44に流れる電流を
電圧に変換し、検出信号として出力するものである。ま
た、抵抗53はダイオード47に流れる電流を電圧に変
換するものである。
【0077】54,55は電極46,48に接続された
低域通過フィルタ(LPF)で、該低域通過フィルタ5
4,55は電極46,48から出力される電圧からノイ
ズとなる交流成分を除去するものである。
【0078】56は低域通過フィルタ54,55の出力
側に接続された作動増幅器で、該作動増幅器56は、低
域通過フィルタ54,55から出力された電圧の差を演
算すると共に、この差に応じた出力信号を出力するもの
である。
【0079】かくして、本実施の形態でも前記第1の実
施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。し
かし、本実施の形態では、変位検出素子をピエゾ接合素
子44によって構成したから、第1,第2の導体配線4
1,43に流れる電流Iの電流量をピエゾ接合素子44
に流れる電流値i1 として検出することができる。
【0080】また、第1,第2の導体配線41,43を
折返した状態で直列接続したから、第1,第2の導体配
線41,43にほぼ同じ電流量の電流Iを流すことがで
きると共に、第1の導体配線41に流れる電流Iと第2
の導体配線43に流れる電流Iを逆方向に導通させるこ
とができる。これにより、可動部13と支持辺部11C
との間に斥力を作用させ、可動部13を変位させること
ができる。
【0081】次に、図7および図8は本発明の第3の実
施の形態による電流量センサを示し、本実施の形態の特
徴は可動部には一定の面積を有する平面状導体部を設け
ると共に、支持部には該平面状導体部の近傍に位置して
導体配線を設けたことにある。なお、本実施の形態では
前記第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を
付し、その説明を省略するものとする。
【0082】61は可動部13の表面に設けられた一定
の面積を有する平面状導体部で、該平面状導体部61
は、アルミニウム等の導電性金属材料の薄膜、高濃度の
ドーパントを含む低抵抗P形シリコン領域等による面積
を有する平面によって形成され、可動部13のほぼ全面
を覆う略四角形状をなしている。また、平面状導体部6
1は、その一部が左前側の撓み部12Aから左側の支持
辺部11Aに向けて延び、その先端は支持辺部11A上
に位置して略四角形状の電極部61Aが形成されてい
る。そして、電極部61Aは、図8に示すように接地さ
れるものである。
【0083】62は平面状導体部61の近傍に位置して
前側の支持辺部11Cに設けられた導体配線で、該導体
配線62は、平面状導体部61と同様に導電性金属材料
の薄膜、低抵抗P形シリコン領域等によって形成されて
いる。また、導体配線62は、平面状導体部61と略平
行に配設され、支持辺部11Cの左,右方向に向かって
直線状に延びると共に、可動部13とほぼ同じ長さ寸法
を有するものである。そして、導体配線62の両端側に
は、略四角形状の電極部62A,62Bが形成されてい
る。
【0084】本実施の形態による電流量センサは上述の
如き構成を有するもので、次にこの電流量センサを用い
た検波回路の構成について図8を参照しつつ説明する。
【0085】63,64は導体配線62の電極部62
A,62Bに接続された第1,第2の入力端子で、これ
らの第1,第2の入力端子63,64は交流電源に接続
され、導体配線62に測定対象となる交流電流Iを流す
ものである。
【0086】そして、図8に示すように導体配線62に
交流電流Iが流れるときには、平面状導体部61には、
この交流電流Iによる磁界によってうず電流となる誘導
電流I′が誘起される。このとき、平面状導体部61を
流れる誘導電流I′は、導体配線62の近傍では導体配
線62を流れる交流電流Iとは逆方向に向けて導通す
る。このため、可動部13には図8に示すように斥力と
なるローレンツ力F3 が作用する。
【0087】この結果、可動部13は支持部11から離
れる方向に変位すると共に、撓み部12は導体配線62
に流れる交流電流Iの電流量に応じて撓み変形する。こ
れにより、撓み部12のうち後側の撓み部12Dに設け
たピエゾ抵抗素子16によって導体配線62に流れる交
流電流Iの電流量を検出することができる。
【0088】かくして、本実施の形態でも前記第1の実
施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。し
かし、本実施の形態では、可動部13に一定の面積を有
する平面状導体部61を設けると共に、支持部11には
該平面状導体部61の近傍に位置して導体配線62を設
けたから、導体配線62に交流電流Iを流すことによっ
て平面状導体部61に誘導電流I′を誘起することがで
きる。これにより、導体配線62に流れる交流電流Iの
電流量をピエゾ抵抗素子16の抵抗値として検出するこ
とができる。
【0089】また、平面状導体部61によって可動部1
3の全体を覆う構成としたから、可動部13の一部に平
面状導体部61を設けた場合に比べて平面状導体部61
にうず電流となる誘導電流I′を誘起し易くなる。この
結果、誘導電流I′の電流値を大きくすることができ、
可動部13の変位量を大きくすることができるから、電
流量センサの検出感度を高めることができる。
【0090】なお、第3の実施の形態では平面状導体部
61に電極部61Aを設け、電極部61Aを接地するも
のとしたが、電極部61Aは必ずしも接地する必要はな
い。この場合、電極部61Aを設けなくてもよい。
【0091】また、第3の実施の形態では可動部13に
平面状導体部61を設けると共に、導体配線62を設け
る構成としたが、図9に示す変形例のように、支持部1
1に平面状導体部61′を設けると共に、可動部13に
導体配線62′を設ける構成としてもよい。
【0092】次に、図10および図11は本発明の第4
の実施の形態による電流量センサを示し、本実施の形態
の特徴はシリコン基板の可動部に平面状導体部を設ける
と共に、ガラス基板には該平板状導体部と対面して環状
の導体配線を設けたことにある。
【0093】71はガラス材料等によって形成された取
付基板としてのガラス基板で、該ガラス基板71の表面
側の中央には、後述する可動部83を浮遊状態で支持す
るために略四角形状の窪み部71Aが形成されている。
そして、窪み部71Aの外周側には略コ字状の支持枠部
71Bとなっている。
【0094】72はガラス基板71の表面側に設けられ
たシリコン材料等からなる基板としてのシリコン基板
で、該シリコン基板72は、例えば2〜6μm程度の薄
膜板状に形成され、その左右両端側が陽極接合等の手段
によってガラス基板71の支持枠部71Bに一体的に接
合されている。そして、シリコン基板72には、エッチ
ング処理を施すことによって、略H字状に形成され、後
述の支持部81A,81B、撓み部82A,82B、可
動部83等が設けられている。
【0095】81A,81Bはシリコン基板72の左,
右方向の両端側に設けられた支持部で、該各支持部81
A,81Bは、ガラス基板71の支持枠部71Bに陽極
接合されている。そして、該支持部81A,81B間に
は可動部83が設けられている。
【0096】82A,82Bは各支持部81A,81B
からシリコン基板72の中央側に向かって延びる2つの
撓み部で、該各撓み部82A,82Bは、前,後方向の
長さ寸法が支持部81A,81Bよりも短く形成されて
いる。そして、左側の撓み部82Aは、その基端側が支
持部81Aに取り付けられると共に、先端側が後述する
可動部13の左側端部に一体的に取り付けられている。
一方、右側の撓み部82Bは、その基端側が支持部81
Bに取り付けられると共に、先端側が後述する可動部1
3の右側端部に一体的に取り付けられている。また、右
側の撓み部82Bには後述のピエゾ抵抗素子86が配設
されている。
【0097】83は撓み部82A,82Bに連続して撓
み部82A,82B間に設けられた可動部で、該可動部
83は、撓み部82と共に略長方形状をなし、シリコン
基板2の中央側に位置している。そして、可動部83
は、2つの撓み部82A,82Bによって窪み部71A
の上側に位置して浮遊状態で支持され、ガラス基板71
との間に隙間が形成されている。これにより、可動部8
3は、窪み部71Aに対向した位置でシリコン基板72
の厚み方向となる垂直方向に変位可能となっている。
【0098】84は可動部83に設けられた一定の面積
を有する平面状導体部で、該平面状導体部84は、アル
ミニウム等の導電性金属材料の薄膜、高濃度のドーパン
トを含む低抵抗P形シリコン領域等からなる平面によっ
て形成されている。そして、平面状導体部84は、可動
部83の裏面側に設けられると共に、可動部83のほぼ
全面を覆う略四角形状をなしている。
【0099】85はガラス基板71の窪み部71Aに設
けられた導体配線をなす略環状の環状配線で、該環状配
線85はアルミニウム等の導電性金属材料によって形成
されている。また、環状配線85は、シリコン基板72
の平面状導体部84と対向すると共に、平面状導体部8
4の外縁に沿って延びている。そして、環状配線85の
両端側は、ガラス基板71の前側に位置して略四角形状
の電極部85A,85Bとなっている。
【0100】86は右側の撓み部82B上に設けられた
変位検出素子としてのピエゾ抵抗素子で、該ピエゾ抵抗
素子86は、シリコン基板72に不純物を添加すること
によって形成されたP形シリコン領域によって構成され
ている。そして、ピエゾ抵抗素子86は、撓み変形に対
する検出感度を高めるために、撓み部82Bと支持部8
1Bとの間を複数回往復する蛇行形状をなしている。
【0101】また、ピエゾ抵抗素子86の一端側は、支
持部81Bの前側に位置すると共に、電極87に接続さ
れている。一方、ピエゾ抵抗素子86の他端側は、支持
部81Bの後側に位置すると共に、電極88に接続され
ている。
【0102】89はピエゾ抵抗素子86の近傍に位置し
て右側の支持部81Bに設けられた基準となる定抵抗素
子で、該定抵抗素子89は、ピエゾ抵抗素子86と同様
な蛇行形状をなし、シリコン基板72に不純物を添加す
ることによって形成されたP形シリコン領域によって構
成されている。そして、定抵抗素子89は、その一端側
が電極87に接続されると共に、他端側は電極90に接
続されている。
【0103】本実施の形態による電流量センサは上述の
如き構成を有するもので、次にこの電流量センサを用い
た検波回路の構成について図11を参照しつつ説明す
る。
【0104】91,92は環状配線85の電極部85
A,85Bに接続された第1,第2の入力端子で、これ
らの第1,第2の入力端子91,92は交流電源(図示
せず)に接続され、環状配線85に測定対象となる交流
電流Iを流すものである。
【0105】93は電極88,90に接続された検出用
の駆動電源で、該駆動電源93にはピエゾ抵抗素子8
6、定抵抗素子89が直列接続されている。これによ
り、電極87にはピエゾ抵抗素子86の抵抗値に応じた
検出信号が出力されるものである。
【0106】94は電極87に接続された低域通過フィ
ルタ(LPF)で、該低域通過フィルタ94は電極87
から出力される検出信号からノイズとなる交流成分を除
去するものである。そして、低域通過フィルタ94の出
力側には増幅器95が接続されている。
【0107】そして、図11に示すように環状配線85
に交流電流Iが流れるときには、平面状導体部84に
は、この交流電流Iによる磁界によってうず電流となる
誘導電流I′が誘起される。このとき、平面状導体部8
4を流れる誘導電流I′は、環状配線85を流れる交流
電流Iとは逆方向に向けて導通する。このため、可動部
83には図10に示すように斥力となるローレンツ力F
5 が作用する。
【0108】この結果、可動部83はガラス基板71か
ら離れる方向として上側に向けて変位すると共に、撓み
部82A,82Bは環状配線85に流れる交流電流Iの
電流量に応じて撓み変形する。これにより、撓み部82
Bに設けたピエゾ抵抗素子86によって環状配線85に
流れる交流電流Iの電流量を検出することができる。
【0109】かくして、本実施の形態でも前記第1の実
施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。し
かし、本実施の形態では、シリコン基板72の可動部8
3に平面状導体部84を設けると共に、ガラス基板71
には環状配線85を設けたから、環状配線85に交流電
流Iを流すことによって平面状導体部84に誘導電流
I′を誘起することができる。これにより、交流電流I
の電流量に応じて可動部83が上側に変位するから、環
状配線85に流れる交流電流Iの電流量をピエゾ抵抗素
子86の抵抗値として検出することができる。
【0110】また、ガラス基板71には平面状導体部8
4と対向して略環状の環状配線85を設けたから、環状
配線85によってガラス基板71、シリコン基板72の
厚さ方向に向かう磁界を発生させ、この磁界を平面状導
体部84に貫通させることができる。このため、平面状
導体部84に平面状導体部84内を周回する誘導電流
I′の電流値が大きくなり、可動部83の変位量を大き
くすることができるから、電流量センサの検出感度を高
めることができる。
【0111】なお、前記第4の実施の形態では、シリコ
ン基板72の可動部83裏面側に平面状導体部84を設
け、ガラス基板71の窪み部71Aに環状配線85を設
けるものとしたが、図12に示す変形例のように、シリ
コン基板72の可動部83裏面側に環状配線101を設
け、ガラス基板71の窪み部71Aに平面状導体部10
2を設ける構成としてもよい。
【0112】また、前記第3,第4の実施の形態では、
導体部を一定の面積をもった平面状導体部61,84,
102によって形成するものとしたが、図13に示す他
の変形例のように、導体部を複数のリング111,11
1,…を同心円状に配置したリング状導体部112によ
って形成してもよい。
【0113】また、前記第1,第3,第4の実施の形態
では、変位検出素子としてピエゾ抵抗素子16,86を
用いるものとしたが、ピエゾ接合素子を用いてもよく、
第2の実施の形態によるピエゾ接合素子44に代えてピ
エゾ抵抗素子を用いてもよい。
【0114】また、前記各実施の形態では、電流量セン
サの入力端子21,22,31,32,49,50,6
3,64,91,92を電源、交流電源(図示せず)に
接続するものとしたが、これらの電源、交流電源には測
定対象となる電流を発生させる各種の電機機器等を含む
ものであり、本発明による電流量センサを電流が流れる
配線の途中に接続してよいことは勿論である。
【0115】一方、図3に示す第1の実施の形態では、
第1,第2の導体配線14,15に交流電流Iを導通さ
せるものとしたが、本発明はこれに限らず、第1,第2
の導体配線14,15に直流電流を導通させてもよい。
この場合、ピエゾ抵抗素子16による検出信号は交流成
分を含むことがないから、ピエゾ抵抗素子16には低域
通過フィルタ24を接続しなくてもよい。
【0116】また、前記各実施の形態ではピエゾ抵抗素
子16,86、ピエゾ接合素子44に低域通過フィルタ
24,54,94を接続するものとしたが、導体配線1
4,15,41,42,62、環状配線85,101に
導通させる交流電流Iの2倍の周波数が可動部13,8
3の共振周波数よりも低周波または高周波のときには、
低域通過フィルタを設けなくてもよい。この場合、可動
部の変位が交流電流の振動に追従しないため、可動部は
ほとんど振動しなくなる。このため、ピエゾ抵抗素子、
ピエゾ接合素子からの検出電圧にはほとんど交流成分が
含まれなくなる。
【0117】また、前記第1,第2,第3の実施の形態
では、4本の撓み部12によって可動部13を支持する
ものとしたが、例えば1,2または3本の撓み部によっ
て可動部を支持してもよく、5本以上の撓み部によって
可動部を支持してもよい。
【0118】さらに、前記第1,第2,第3の実施の形
態では、ガラス基板1にシリコン基板2を接合するもの
としたが、例えば支持部11の厚み寸法を増加する等に
よって支持部11の強度が確保できれば、ガラス基板1
を省く構成としてもよい。
【0119】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1の発明によ
れば、基板の可動部に第1の導体配線を設け、基板の支
持部に該第1の導体配線と略平行に第2の導体配線を設
けると共に、基板の撓み部に可動部の変位に応じた検出
信号を出力する変位検出素子を設けたから、第1,第2
の導体配線に電流が導通するときには、可動部と支持部
との間に引力または斥力となるローレンツ力を作用させ
ることができる。これにより、可動部は支持部に近付
き、または遠ざかり、変位検出素子は可動部の変位に応
じた検出信号を出力するから、この検出信号によって第
1,第2の導体配線に導通する電流量を検出することが
できる。また、従来技術のように整流回路を設ける必要
がないから、高周波の交流電流であってもその電流量を
正確に検出することができる。
【0120】また、請求項2の発明によれば、第1の導
体配線の両端を第1の電源に接続すると共に、第2の導
体配線の両端を第2の電源に接続したから、第1,第2
の導体配線にそれぞれ電流を導通させることができ、第
1の導体配線に流れる電流と第2の導体配線に流れる電
流とによってローレンツ力を発生させて可動部を変位さ
せることができる。
【0121】また、請求項3の発明によれば、第1の導
体配線と第2の導体配線とのうち、いずれか一方の導体
配線の両端を交流電源に接続し、他方の導体配線の両端
を接地したから、一方の導体配線に交流電流を導通させ
たときには、他方の導体配線に誘導電流を誘起すること
ができる。このため、交流電流と誘導電流とによって可
動部と支持部との間に斥力となるローレンツ力を発生さ
せることができる。
【0122】また、請求項4の発明によれば、第1の導
体配線と第2の導体配線を接続部で折返した状態で直列
接続し、第1の導体配線の一端と第2の導体配線の他端
との間に電源を接続したから、第1,第2の導体配線に
ほぼ同じ電流を流すことができると共に、第1の導体配
線に流れる電流を第2の導体配線に流れる電流に対して
逆向きに導通させることができる。このため、可動部と
支持部との間に斥力となるローレンツ力を発生させるこ
とができる。
【0123】また、請求項5の発明によれば、基板の可
動部に導体部を設け、該導体部の近傍に位置して前記基
板の支持部に導体配線を設けると共に、基板の撓み部に
可動部の変位に応じた検出信号を出力する変位検出素子
を設けたから、支持部に設けられた導体配線に交流電流
が導通するときには、この交流電流は可動部に設けられ
た導体部に誘導電流を誘起する。このとき、導体配線と
導体部との間には、交流電流と誘導電流とによってロー
レンツ力が発生し、このローレンツ力は可動部と支持部
との間に斥力を発生させる。そして、可動部を導体配線
に流れる電流の電流量に応じて支持部から遠ざかり、変
位検出素子は可動部の変位に応じた検出信号を出力する
から、この検出信号によって導体配線に導通する電流量
を検出することができる。
【0124】また、請求項6の発明によれば、基板の支
持部に導体部を設け、該導体部の近傍に位置して前記基
板の可動部に導体配線を設けると共に、基板の撓み部に
可動部の変位に応じた検出信号を出力する変位検出素子
を設けたから、請求項5の発明と同様の効果を得ること
ができる。
【0125】また、請求項7の発明によれば、基板の可
動部に導体部を設け、該導体部に対面して取付基板に導
体配線を設けると共に、基板の撓み部に可動部の変位に
応じた検出信号を出力する変位検出素子を設けたから、
取付基板に設けられた導体配線に交流電流が導通すると
きには、この交流電流は可動部に設けられた導体部に誘
導電流を誘起する。このとき、導体部に誘起した誘導電
流と導体配線によって生じる磁界とによってローレンツ
力が発生し、このローレンツ力は可動部と取付基板との
間に斥力を発生させることができる。そして、可動部は
取付基板から遠ざかり、変位検出素子は可動部の変位に
応じた検出信号を出力するから、この検出信号によって
導体配線に導通する電流量を検出することができる。
【0126】また、請求項8の発明によれば、基板の可
動部に導体配線を設け、該導体配線に対面して取付基板
に導体部を設けると共に、基板の撓み部に可動部の変位
に応じた検出信号を出力する変位検出素子を設けたか
ら、可動部に設けられた導体配線に交流電流が導通する
ときには、この交流電流は取付基板に設けられた導体部
に誘導電流を誘起する。このため、交流電流と誘導電流
とによって可動部と取付基板との間に斥力を発生し、変
位検出素子は可動部の変位に応じた検出信号を出力する
から、この検出信号によって導体配線に導通する電流量
を検出することができる。
【0127】また、請求項9の発明によれば、導体部を
一定の面積を有する平面状導体部によって形成したか
ら、導体配線に電流が導通したときには、この電流によ
って発生した磁力線は平面状導体部を貫通する。このた
め、平面状導体部には磁力線を取り囲む誘導電流を誘起
することができる。
【0128】また、請求項10の発明によれば、導体部
を複数のリングを同心円状に配置したリング状導体部に
よって構成したから、導体配線に電流が導通したときに
は、この電流によって発生した磁力線はリング状導体部
の各リング内を貫通する。このため、各リングには磁力
線を取り囲む誘導電流を誘起することができる。
【0129】また、請求項11の発明によれば、基板の
可動部を4辺を有する枠状の支持部内に配置すると共
に、支持部の対向する2辺に設けれられた撓み部を介し
て両持支持する構成としたから、可動部に作用するロー
レンツ力に応じて可動部を水平方向、垂直方向に変位さ
せることができる。
【0130】また、請求項12の発明によれば、変位検
出素子を撓み部の撓み量に応じて抵抗値が変化するピエ
ゾ抵抗素子によって構成したから、ローレンツ力によっ
て可動部が変位したときには、撓み部に設けられたピエ
ゾ抵抗素子に応力が作用する。そして、撓み部の撓み量
はローレンツ力に応じて変化すると共に、ピエゾ抵抗素
子の抵抗値は撓み部の撓み量に応じて変化する。このた
め、ピエゾ抵抗素子の抵抗値を用いて導体配線に流れる
電流の電流量を検出することができる。
【0131】また、請求項13の発明によれば、変位検
出素子を撓み部の撓み量に応じて電圧電流特性が変化す
るピエゾ接合素子によって構成したから、可動部が変位
したときには撓み部の撓み量が変化し、ピエゾ接合素子
の電流電圧特性が変化するから、ピエゾ接合素子に流れ
る電流値を用いて導体配線に流れる電流の電流量を検出
することができる。
【0132】さらに、請求項14の発明によれば、変位
検出素子に低域通過フィルタを接続したから、導体配線
に交流電流を導通したときでも、変位検出素子から出力
される検出信号から交流成分を除去することができる。
このため、変位検出素子による検出信号を、ほぼ導体配
線に流れる電流の電流量に応じた信号にすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による電流量センサ
を示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態による電流量センサを分解し
て示す分解斜視図である。
【図3】第1の実施の形態による電流量センサによる検
波回路を示す平面図である。
【図4】第1の実施の形態の変形例による検波回路を示
す平面図である。
【図5】第2の実施の形態による電流量センサを示す斜
視図である。
【図6】第2の実施の形態による電流量センサによる検
波回路を示す平面図である。
【図7】第3の実施の形態による電流量センサを示す斜
視図である。
【図8】第3の実施の形態による電流量センサによる検
波回路を示す平面図である。
【図9】第3の実施の形態の変形例による電流量センサ
を示す斜視図である。
【図10】第4の実施の形態による電流量センサを分解
して示す分解斜視図である。
【図11】第4の実施の形態による電流量センサによる
検波回路を示す平面図である。
【図12】第4の実施の形態の変形例による電流量セン
サを分解して示す分解斜視図である。
【図13】第4の実施の形態の他の変形例による電流量
センサを分解して示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1,71 ガラス基板(取付基板) 1A,71A 窪み部 2,72 シリコン基板(基板) 11,81A,81B 支持部 12A,12B,12C,12D,82A,82B 撓
み部 13,83 可動部 14,41 第1の導体配線 15,43 第2の導体配線 16,86 ピエゾ抵抗素子 24,54,55 低域通過フィルタ 42 接続部 44 ピエゾ接合素子 61,84,102,61′ 平板状導体部 62,62′ 導体配線 85,101 環状配線(導体配線) 111 リング 112 リング状導体部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持部と該支持部に撓み部を介して支持
    され水平方向に変位可能な可動部とを有する単一の基板
    と、該基板の可動部に設けられ電流が導通する第1の導
    体配線と、該第1の導体配線の近傍に位置して前記基板
    の支持部に該第1の導体配線と略平行に設けられ、電流
    を導通することによって前記可動部と支持部との間に引
    力または斥力を発生させる第2の導体配線と、前記基板
    の撓み部に設けられ前記可動部の変位に応じた検出信号
    を出力する変位検出素子とによって構成してなる電流量
    センサ。
  2. 【請求項2】 前記第1の導体配線の両端を第1の電源
    に接続すると共に、第2の導体配線の両端を第2の電源
    を接続してなる請求項1に記載の電流量センサ。
  3. 【請求項3】 前記第1の導体配線と第2の導体配線と
    のうち、いずれか一方の導体配線の両端を交流電源に接
    続し、他方の導体配線の両端を接地してなる請求項1に
    記載の電流量センサ。
  4. 【請求項4】 前記第1の導体配線と第2の導体配線を
    接続部で折返した状態で直列接続し、第1の導体配線の
    一端と第2の導体配線の他端との間に電源に接続してな
    る請求項1に記載の電流量センサ。
  5. 【請求項5】 支持部と該支持部に撓み部を介して支持
    され水平方向に変位可能な可動部とを有する単一の基板
    と、該基板の可動部に平面状に設けられ電流が導通可能
    な導体部と、該導体部の近傍に位置して前記基板の支持
    部に設けられ、交流電流を導通することによって該導体
    部に誘導電流を誘起して前記可動部と支持部との間に斥
    力を発生させる導体配線と、前記基板の撓み部に設けら
    れ前記可動部の変位に応じた検出信号を出力する変位検
    出素子とによって構成してなる電流量センサ。
  6. 【請求項6】 支持部と該支持部に撓み部を介して支持
    され水平方向に変位可能な可動部とを有する単一の基板
    と、該基板の支持部に平面状に設けられ電流が導通可能
    な導体部と、該導体部の近傍に位置して前記基板の可動
    部に設けられ、交流電流を導通することによって該導体
    部に誘導電流を誘起して前記可動部と支持部との間に斥
    力を発生させる導体配線と、前記基板の撓み部に設けら
    れ前記可動部の変位に応じた検出信号を出力する変位検
    出素子とによって構成してなる電流量センサ。
  7. 【請求項7】 中央に窪み部を有する取付基板と、該取
    付基板上に設けられた支持部と該支持部に撓み部を介し
    て支持され前記窪み部と対向する位置で垂直方向に変位
    可能な可動部とを有する単一の基板と、該基板の可動部
    に平面状に設けられ電流が導通可能な導体部と、該導体
    部と対面して前記取付基板の窪み部に設けられ、交流電
    流を導通することによって該導体部に誘導電流を誘起し
    て前記可動部と取付基板との間に斥力を発生させる導体
    配線と、前記基板の撓み部に設けられ前記可動部の変位
    に応じた検出信号を出力する変位検出素子とによって構
    成してなる電流量センサ。
  8. 【請求項8】 中央に窪み部を有する取付基板と、該取
    付基板上に設けられた支持部と該支持部に撓み部を介し
    て支持され前記窪み部と対向する位置で垂直方向に変位
    可能な可動部とを有する単一の基板と、前記取付基板の
    窪み部に平面状に設けられ電流が導通可能な導体部と、
    該導体部と対面して前記基板の可動部に設けられ、交流
    電流を導通することによって該導体部に誘導電流を誘起
    して前記可動部と取付基板との間に斥力を発生させる導
    体配線と、前記基板の撓み部に設けられ前記可動部の変
    位に応じた検出信号を出力する変位検出素子とによって
    構成してなる電流量センサ。
  9. 【請求項9】 前記導体部は一定の面積を有する平面状
    導体部によって形成してなる請求項5,6,7または8
    に記載の電流量センサ。
  10. 【請求項10】 前記導体部は複数のリングを同心円状
    に配設してなるリング状導体部として形成してなる請求
    項5,6,7または8に記載の電流量センサ。
  11. 【請求項11】 前記基板の支持部は4辺を有する枠状
    に形成し、前記基板の可動部は、前記枠状の支持部内に
    配置されると共に、対向する2つの辺に設けられた前記
    撓み部を介して両持支持される構成としてなる請求項
    1,2,3,4,5,6,7,8,9または10に記載
    の電流量センサ。
  12. 【請求項12】 前記変位検出素子は撓み部の撓み量に
    応じて抵抗値が変化するピエゾ抵抗素子によって構成し
    てなる請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,1
    0または11に記載の電流量センサ。
  13. 【請求項13】 前記変位検出素子は撓み部の撓み量に
    応じて電圧電流特性が変化するピエゾ接合素子によって
    構成してなる請求項1,2,3,4,5,6,7,8,
    9,10または11に記載の電流量センサ。
  14. 【請求項14】 前記変位検出素子には、低域通過フィ
    ルタを接続してなる請求項1,2,3,4,5,6,
    7,8,9,10,11,12または13に記載の電流
    量センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007101916A1 (en) * 2006-03-09 2007-09-13 Valtion Teknillinen Tutkimuskeskus Device and method for measuring electrical power
JP2008164611A (ja) * 2007-01-03 2008-07-17 General Electric Co <Ge> トンネル電流検知を使用する微小電気機械システム(mems)をベースにしたセンサを較正するための方法およびシステム
JP2010210622A (ja) * 2009-03-06 2010-09-24 Commissariat A L'energie Atomique & Aux Energies Alternatives 永久磁石を備えた磁場成分の勾配センサ
JP7434233B2 (ja) 2021-09-14 2024-02-20 株式会社東芝 センサ及び電気装置
JP7456988B2 (ja) 2021-09-15 2024-03-27 株式会社東芝 センサ及び電気装置

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