JP2000337380A - 焼結含油軸受 - Google Patents
焼結含油軸受Info
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Abstract
し、それを含浸してなる摺動特性に優れた焼結含油軸受
を提供する。 【解決手段】 ポリアルファオレフィン、ポリオールエ
ステル、ジフェニルエーテル、ジエステル油、鉱油、ア
ルキルベンゼンおよびアルキルナフタレンからなる群か
ら選ばれる1種もしくは2種以上の混合物に、0.1〜
30容量%のパーフルオロポリエーテルを混合してエマ
ルジョン化した潤滑油を、軸受部材に含浸したことを特
徴とする、特にスピンドルモーター用として好適な焼結
含油軸受。
Description
フィン(PAO)やポリオールエステル、その他の基油
にパーフルオロポリエーテル(PFPE)を混合乳化し
てなる潤滑油を含浸した焼結含油軸受に関し、特にスピ
ンドルモーター用として好適な焼結含油軸受に関するも
のである。
るフッ素オイルの一部は、金属表面と反応して金属フッ
化物を形成する性質がある。生成した金属フッ化物は固
体潤滑性能を有しており、摩擦係数が低く優れた摺動特
性を示す。また、金属の表面における金属フッ化物の被
膜は、一度形成されるとフッ素オイル以外の油に入れて
もそのまま保持され、良好な摺動特性を維持する。従っ
て、そのような目的のために使用する一般に高価なフッ
素オイルは、金属表面との反応に必要な量を供給すれば
十分であるから、安価な基油に適量を添加して用いるこ
とが経済的に望ましい。しかしながら、フッ素オイルを
単に基油と混合しても、両者は2層に分離して均一な混
合物は得られず、そのような混合物を実用に供すると、
摺動特性のバラツキが大きく、優れた潤滑効果は得られ
ない。なお、特開平5−240251号公報には、パー
フルオロポリエーテルを単独で、または他の潤滑用と配
合した混成油として焼結含油軸受に含浸することが記載
されているが、混成油の製造法については具体的な技術
が開示されていない。
な従来技術に鑑み、フッ素オイルと基油との均一な混合
物を調製し、それを含浸してなる摺動特性に優れた焼結
含油軸受を提供することを目的とする。
討した結果、特定のフッ素オイルを使用することによ
り、基油との均一な混合物が得られることを見出して本
発明を完成した。すなわち、本発明の第1は、ポリアル
ファオレフィン、ポリオールエステル、ジフェニルエー
テル、ジエステル油、鉱油(精製鉱油)、アルキルベン
ゼンおよびアルキルナフタレンからなる群から選ばれる
1種、もしくは2種以上の混合物に、0.1〜30容量
%パーフルオロポリエーテルを混 合してエマルジョン
化した潤滑油を、軸受部材に含浸したことを特徴とする
焼結含油軸受に関するものである。本発明の第2は、前
記パーフルオロポリエーテルが、 CF3−[(O−CF2−CF2)p−(O−CF2)q]−
O−CF3 (ここで、pおよびqは10から200の整数)である
潤滑油を含浸した焼結含油軸受に関するものである。本
発明の第3は、前記パーフルオロポリエーテルが、 CF3−CF2−CF2−O−(CF2−CF2−O)m
−CF2−CF3 (ここで、mは10から200の整数)である潤滑油を
含浸した焼結含油軸受に関するものである。本発明の第
4は、前記パーフルオロポリエーテルのフッ素原子の少
なくとも1つを三フッ化メチル基で置換した潤滑油を含
浸した焼結含油軸受に関するものである。本発明の第5
は、両端部に回転軸を摺動支持する軸受部を設け、かつ
両軸受部の間に回転軸と接触しない中膨み部を設けた軸
受部材の、該中膨み部の外周面をハウジングの内孔に圧
入してなり、前記軸受部の外周面とハウジングの内孔面
との間に間隙を形成し、さらに軸受部材の圧入部外周面
に設けた軸方向の溝とハウジングの内孔面とにより貫通
孔を形成した軸受の軸受部材に、前記潤滑油を含浸して
なるスピンドルモータ用焼結含油軸受に関するものであ
る。本発明の第6は、前記軸受部の内周面に動圧溝を設
けてなるスピンドルモータ用焼結含油軸受に関するもの
である。本発明の第7は、前記軸受部の軸芯と直角方向
の断面が三円弧形状であるスピンドルモータ用焼結含油
軸受に関するものである。
明においては、潤滑油組成物の基油として、ポリアルフ
ァオレフィン(PAO)、ポリオールエステル、ジフェ
ニルエーテル、ジエステル油、鉱油(精製鉱油)、アル
キルベンゼンおよびアルキルナフタレンなどから選ばれ
る1種もしくは2種以上の混合物を使用する。PAOと
しては、例えば 、1−デセン、イソブチレン等をルイ
ス酸などの存在下に重合し、あるいは更に水素添加を行
ったものを用いることができる。ポリオールエステルと
しては、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール
等の多価アルコールとモノカルボン酸とのエステル化合
物等の例が挙げられる。ジエステル油としては、セバシ
ン酸、アゼライン酸、アジピン酸等の直鎖二塩基酸と、
側鎖を有する高級アルコール、例えば2−エチルヘキシ
ルアルコールとから得られるジエステル類が特に優れた
性状を示す。また、精製鉱油としては、主として石油系
の潤滑油留分を、蒸留、溶剤精製、水素化精製などの方
法により高度に精製したものを用いることができる。ア
ルキルベンゼンとしてはプロピルベンゼン、ブチルベン
ゼン、ジメチルベンゼン、トリメチルベゼンなどが、ま
たアルキルナフタレンとしては、メチルナフタレン、エ
チルナフタレン、エチルメチルナフタレンなどが例示さ
れる。
オロポリエーテル(PFPE)を混合してエマルジョン
化することが肝要である。すなわち、基油の密度は0.
8〜0.9g/cm3程度であるのに対し、PFPEの密度
は1.8〜1.9g/cm3と著しく大きいので、両油層が分
離し易いことも一因であるが、基油とPFPEとは通常
の方法により混合しても、均一な混合物を得ることは困
難である。そこで本発明者らは、混合方法について検討
を加えた結果、基油にPFPEを0.1〜30容量%の
範囲で配合してエマルジョン化することにより、性能の
優れた潤滑油を得られることを見出した。エマルジョン
に含まれるPFPEの量が0.1容量%未満ではPFP
Eの効果が発揮されず、また30容量%を超えると比重
差により沈降を生じエマルジョン状態を安定化すること
が困難であり、更にコストが増大するため、いずれも好
ましくない。PFPEは摺動特性に優れているが、非常
に高価であるのに対し、基油は摺動特性においてPFP
Eに劣るが比較的安価である。従って、少量のPFPE
を基油中に均一に分散させることはコスト低減の観点か
ら望ましい。エマルジョンを形成する方法は以下の通り
である。すなわち、基油となるオイル中へPFPEを適
量添加し、攪拌した後に乳化(エマルジョン化)が確認
されれば十分である。PFPE中へ基油を添加しても同
様に行うことができる。
下記式の化学構造を有するものが好ましい。これらはい
ずれも1分子中に多くのエーテル結合を有し、酸素原子
を多量に含有しているため、金属表面と結合し易く、従
って金属フッ化物を生成し易いので優れた摺動特性を発
揮することができる。 (1)CF3−[(O−CF2−CF2)p−(O−C
F2)q]−O−CF3 (ここで、pおよびqは10から200の整数であ
る。) (2)CF3−CF2−CF2−O−(CF2−CF2
−O)m−CF2−CF3 (ここで、mは10から200の整数である。) (3)上記(1)項において、フッ素原子の少なくとも
1つを三フッ化メチル基に置換した構造を有する化合
物、例えば、 CF3−[(O−CF(CF3)−CF2)p−(O−CF2)
q]−O−CF3 (商品名:フォンブリオン、アウジモント社製) (4)上記(2)において、フッ素原子の少なくとも1
つを三フッ化メチル基に置換した構造を有するもの、例
えば、 CF3−CF2−CF2−O−(CF(CF3)−CF2
−O)m-1−CF2−CF3 (商品名:バリエルタ、クリューバー社製;商品名:ク
ライトックス、デュポン社製)
特に好適な焼結含油軸受の構造について説明する。すな
わち、次の〔1〕項から〔3〕項の構成、及びそれらに
〔4〕項の要件を付加した構成の軸受が好ましい。 〔1〕軸受部材の内孔の両端部に軸支面を設け、両者の
中間部の内径を大きくして中膨み部を形成する。 〔2〕軸受部材の中膨み部の外周面をハウジングの内孔
に圧入し、両端側の軸支面に対応する外周面とハウジン
グ内孔面との間に間隙を設ける。中膨み部を造形する際
の軸受部材の外形に応じて、上記の構成になるようにハ
ウジング内孔の形状を調整する。なお、中膨み部の造形
については、後に述べるように各種方法が知られてい
る。 〔3〕軸受部材の外周面に軸方向の溝を設け、軸受部材
をハウジングの内孔に圧入したときに、その溝が通気孔
または通油孔となる軸方向の貫通孔を形成する。
の実施例の縦断面図であり、図1(d)から(f)はそ
れらの軸受の平面図である。すなわち、図1(d)は図
1(a)の軸受の平面図であり、図1(e)は図1
(b)の軸受の平面図であり、図1(f)は図1(c)
の軸受の平面図である。図1の各図において、軸受部材
1は多孔質の粉末焼結金属からなり、潤滑油を含浸する
ことができる。軸受部材1の両側部には軸受部2を有
し、かつ両軸受部2の内孔の中間に中膨み部3を有す
る。また、軸受部材1は中膨み部3の外周面においてハ
ウジング4の内孔(圧入面7)に圧入されており、軸受
部2の外周とハウジング4の内孔との間には間隙が形成
されている。更に軸受部材1の圧入部外周面には軸方向
に溝5を設け、溝5とハウジング4の内孔面(圧入面
7)とが貫通孔6を形成する。
更に次のような要件を付加することが好ましい。 〔4〕軸受部2の内孔の摺動面に動圧溝を設ける。動圧
溝としてはスパイラル形、ヘリングボーン形、傾斜形、
周囲閉塞形などの溝を形成するか、あるいは三円弧軸受
部材の形状の何れかにする。図2はこれらの動圧溝を設
けた摺動面の展開図である。図2(a)から(d)は、
それぞれスパイラル溝11a、ヘリングボーン溝11
b、傾斜溝11cおよび閉塞溝11dの例を示す。ま
た、図3は三円弧軸受部材12の軸受部2の内孔の形状
を示す横断面図であり、比較のために仮想円を点線で示
す。
斜溝および閉塞溝は、次の方法で製作することができ
る。例えば、軸受部材の摺動面に形成する動圧溝に対応
する凸部を外周に有するマンドレルに、内径寸法のやや
大きい軸受部材を嵌合し、金型中でマンドレルに圧接さ
せて軸受部材の内周面に溝を形成した後、軸受部材をマ
ンドレルと共に離型し、軸受部材をスプリングバックさ
せてマンドレルから抜き取る。三円弧軸受部材は、粉末
成形又はサイジングの際に、コアロッドを用いて造形す
る通常の方法で製作することができる。なお、三円弧軸
受部材は、動圧溝を付与した構造の変形と見られる。例
えば、日本潤滑学会編「潤滑ハンドブック」(1970)
(株)養賢堂 p.136、あるいは軸受・潤滑便覧編集委員会
編「軸受・潤滑便覧」(1961) 日刊工業新聞社 p.73など
にその構造が記載されている。
により、特に潤滑油の循環およびそれによる冷却効果が
促進され、潤滑油自体の性能がより有効に引き出され、
特に高速回転に適する軸受要素が得られる。すなわち、
比較的高速回転の小型スピンドル用として好適な構造を
提供することができる。 前記〔1〕項から〔4〕項の
構成は、それぞれ以下のような効果を発揮する。 〔1〕摺動面積が比較的小さくなり、上下両方の軸支面
の製作精度が向上する。また、中膨み部を油溜めに利用
することができるので、更に軸受要素として部材数を少
なくすることができる。 〔2〕ハウジングに組込む際に軸支面に変形が生じない
ので、組立精度が良好である。また、組立時に軸支面に
マンドレルを差し込む必要がない。 〔3〕軸受要素の空隙にある熱膨張した空気を貫通孔か
ら排出することにより、軸受要素内の潤滑油の漏出を防
止できる。また潤滑油が貫通孔を介して軸受要素内を循
環するので再潤滑及び冷却の効果を奏する。 〔4〕動圧溝を設けることにより、動圧作用によって摺
動面の潤滑がより向上し、高速回転のときに効果が顕著
に現れる。
は、下記のような方法があり、それらのいずれかを適宜
に採用することができる。 (a)特開昭10−46212号公報 円筒焼結体をダイに入れ、焼結体の内径より細いマンド
レルを用いて上下からパンチで押圧すると、両端の径が
変形縮小し、マンドレルによりサイジングが行われる。 (b)特開平2−107705号公報 マンドレルとして軸方向の中間部のみを大径としたもの
を用い、前記と同様に圧縮して焼結体の内径をマンドレ
ルに当接し、マンドレルごとダイから抜き出すと同時
に、軸受部材をスプリングバックさせてマンドレルを引
き抜く。 (c)特開昭63−270918号公報 円筒焼結体の外周中間部分を環状に切削除去形成してお
き、金型内で圧縮すると、焼結体の環状溝部が消失する
ように内径中間部が拡張し、両端部はマンドレルでサイ
ジングが行われる。 (d)特開昭58−84222号公報 使用するダイは軸方向に2分割されており、一体化した
ときに中間部の内径が大きくなる。円筒焼結体を金型内
で圧縮すると、焼結体はダイ孔の大径部に向かって膨出
し、内径中間部も大径となる。内径両端の小径部はマン
ドレルによって形成する。 (e)特開平6−238381号公報 内径がマンドレル径より大きい円筒焼結体を用い、焼結
体の両端側のみを外周方向から縮小する。 (f)特開平2−8302号公報 内径の一端側を小さく、中間部から他端にかけて大きく
形成した焼結体を用い、サイジングの際に金型によって
内径が大きい側の端部を外周から縮小する。 (g)特開平1−242821号公報 内径の一端側をマンドレルの径より小さく、中間部から
他端にかけて大きく形成した焼結体を用い、ダイ孔の軸
方向中間部には焼結体外径との間に間隙を生ずる大径部
を設ける。サイジングの際に内孔の小径部をマンドレル
により拡張し、他端側はダイによりマンドレル側に縮径
し、軸受部材の中間部はダイとの間隙を埋めるように拡
径する。
または鉄を40%以上含む鉄銅系の材料が好ましい。後
者は耐摩耗性が特に必要な場合に適しており、かつ低コ
ストである。
下の実施例により説明する。 (1)原料の配合 (a)青銅系の例:銅粉+10%錫粉 (b)鉄銅系の例:以下の範囲から用途に応じて選択す
る。 鉄粉:40〜80% 銅粉:20〜60% 錫粉:銅に対して4〜10% (2)圧粉成形 通常の金型を用いて、円筒形状に粉末成形を行い軸受部
材を作製する。 (3)焼結 前記青銅系および鉄銅系の場合には、アンモニア分解ガ
スの還元雰囲気中において、750℃で焼結を行う。 (4)中膨み部のサイジング 前記(d)特開昭58−84222号公報に記載された
方法により行う。前記のように、使用するダイは軸方向
に2分割されており、一体化すると中間部の内径が大き
くなっている。円筒焼結体を金型内で圧縮すると、焼結
体はダイ孔の大径部に向かって膨出し、内径中間部も大
径となる。また、内径の両端の小径部はマンドレルによ
って形成する。このサイジングの際に、軸受部材の外周
の大径部に例えば3本の縦溝を形成する。なお、別の方
法で中膨み部を造形すると、軸受部材の外形がこの方法
のものとは異なることがあり、縦溝及び後述のハウジン
グ内孔の形状は軸受部材の外形に合わせて製作する。 (5)動圧溝の形成 前述のスプリングバック方式で動圧溝を形成する場合に
は、上記(4)で造形したサイジング済みの軸受部材の
軸受部の内径寸法より僅かに細いコアロッドの表面に、
電解腐食法等により溝形状パターンに対応する凸部を形
成しておく。サイジング済みの軸受部材にコアロッドを
装着し、金型中で軸受部材の外周又は端面側を押圧して
変形し、コアロッドに密着させて軸受部材に溝を刻印
し、軸受部材をコアロッドと共に離型すると、軸受部材
がスプリングバックしてコアロッドを抜き取ることがで
きる。図4は、ヘリングボーン形動圧溝を形成するため
のコアロッドの部分斜視図である。コアロッド13の表
面には動圧溝のパターンに対応する多数の凸条14が形
成されている。なお、三円弧軸受部材は、上記(4)の
工程で造形することができる。 (6)潤滑油の含浸 ポリオールエステルなどの基油にPFPEを0.1〜3
0容量%混合してエマルジョンとした潤滑油を、常温で
通常の方法により真空含浸させる。粘度が高い場合には
加温して粘度を低下させた状態で真空含浸を行ってもよ
い。また、上記エマルジョン化オイルには、別の効果と
して含浸時の発泡を抑制する作用があり、PFPEが消
泡剤として機能する。 (7)ハウジングの製作 ハウジングの内孔はプレーンな形状の方が製作が容易で
あるから、軸受部材の形状は図1(a)に示すような外
側に大径部を有するものが好ましい。ハウジングは、溶
製棒材を切削したり、粉末冶金法を用いて造形する。 (8)軸受部材の圧入 ハウジングに軸受部材を押し込み圧入する。軸受部材の
圧入部は両軸受部の中間であり、軸受摺動部の内径に圧
入の影響は及ばないので、圧入時に芯出し用のマンドレ
ルを用いる必要はない。ただし、中膨み部を有する軸受
部材が長い場合には、軸心の歪みをできるだけ少なくす
るために、マンドレルを用いて圧入することが好まし
い。 (9)好ましい用途例 本発明の焼結含油軸受は、CD
−ROMドライブ用のスピンドルモータ(使用時回転
数:2,000〜11,000rpm程度)、その他、M
D(ミニディスク)、LBP(レーザビームプリン
タ)、IC用の冷却ファン等のスピンドルの軸受、その
他小形高速回転機器用の軸受としての用途が挙げられ
る。図5はCD−ROMドライブ用スピンドルモーター
の例を示す縦断面図である。軸受部材1は、基盤21に
固定したハウジング4の内孔に圧入されており、軸受部
材1内に装入された軸22の下端はスラスト受板8によ
り回転自在に支承する。ディスク保持治具23、回転板
24およびローター25は軸22の上端に固定されてお
り、ローターの内側に設けた永久磁石26およびハウジ
ング4の外周に設けた電磁コイル27の磁力により高速
に回転する。
オロポリエーテルとを混合してエマルジョン化した潤滑
油は、金属表面に金属フッ化物の皮膜を形成して、優れ
た摺動特性を示す。このような潤滑油を特定の構成を有
する軸受の軸受部材に含浸することにより、高速回転の
小形スピンドルモーターなどに好適な焼結含浸軸受を提
供することができる。
施例の縦断面図であり、図1(d)から(f)はそれら
の平面図である。
摺動面の展開図であり、図2(a)から(d)は、それ
ぞれスパイラル溝、ヘリングボーン溝、傾斜溝および閉
塞溝の例を示す。
に用いるコアロッドの部分斜視図である。
の実施例の縦断面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 ポリアルファオレフィン(PAO)、ポ
リオールエステル、ジフェニルエーテル、ジエステル
油、鉱油(精製鉱油)、アルキルベンゼンおよびアルキ
ルナフタレンからなる群から選ばれる1種もしくは2種
以上の混合物に、0.1〜30容量%のパーフルオロポ
リエーテル(PFPE)を混合してエマルジョン化した
潤滑油を、軸受部材に含浸したことを特徴とする焼結含
油軸受。 - 【請求項2】 前記パーフルオロポリエーテルが、 CF3−[(O−CF2−CF2)p−(O−CF2)q]−
O−CF3 (ここで、pおよびqは10から200の整数)である
請求項1に記載の焼結含油軸受。 - 【請求項3】 前記パーフルオロポリエーテルが、 CF3−CF2−CF2−O−(CF2−CF2−O)m
−CF2−CF3 (ここで、mは10から200の整数)である請求項1
に記載の焼結含油軸受。 - 【請求項4】 前記パーフルオロポリエーテルのフッ素
原子の少なくとも1つを三フッ化メチル基で置換した化
合物である請求項2または3に記載の焼結含油軸受。 - 【請求項5】 両端部に回転軸を摺動支持する軸受部を
設け、かつ両軸受部の間に回転軸と接触しない中膨み部
を設けた軸受部材の、該中膨み部の外周面をハウジング
の内孔に圧入してなり、前記軸受部の外周面とハウジン
グの内孔面との間に間隙を形成し、さらに軸受部材の圧
入部外周面に設けた軸方向の溝とハウジングの内孔面と
により貫通孔を形成した軸受の軸受部材に、前記潤滑油
を含浸したことを特徴とする請求項1から4のいずれか
に記載のスピンドルモータ用焼結含油軸受。 - 【請求項6】 前記軸受部の内周面に動圧溝を設けたこ
とを特徴とする請求項5に記載のスピンドルモータ用焼
結含油軸受。 - 【請求項7】 前記軸受部の軸芯と直角方向の断面が三
円弧形状である請求項5に記載のスピンドルモータ用焼
結含油軸受。
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JP14267799A JP3734981B2 (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | スピンドルモータ用焼結含油軸受 |
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- 1999-05-24 JP JP14267799A patent/JP3734981B2/ja not_active Expired - Fee Related
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