JP2000336375A - 改良された高転化率の残油流動接触分解方法 - Google Patents

改良された高転化率の残油流動接触分解方法

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JP2000336375A JP2000138237A JP2000138237A JP2000336375A JP 2000336375 A JP2000336375 A JP 2000336375A JP 2000138237 A JP2000138237 A JP 2000138237A JP 2000138237 A JP2000138237 A JP 2000138237A JP 2000336375 A JP2000336375 A JP 2000336375A
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David B Bartholic
ビー.バーソリック デビッド
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス油、残油、及び低水素含有率炭化水素等
を処理して、輸送燃料生成物を高い転化率で得る改良さ
れた流動接触分解(FCC)プロセスを提供する。 【解決手段】 所望の留出生成物よりも高沸点の重いF
CC生成物(24、25)の全て又は一部を水素化し、
この水素処理した重いFCC生成物をFCC反応器系に
戻して輸送燃料(22)に転化させることとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス油、残油、及
び低水素含有率炭化水素を処理して、輸送燃料生成物を
高い転化率で得る改良された流動接触分解(FCC)プ
ロセスに関する。また本発明は特に、FCC処理系を通
る第1の通過においては輸送燃料に転化されないFCC
生成物の一部を水素処理装置で処理して、その芳香族炭
化水素の少なくとも一部を飽和させ、そして水素処理し
たFCC生成物の一部又は全てをFCC処理系に通して
輸送燃料に転化させるそのような方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】原油精
製の主要な目的は常に、最も高付加価値生成物を最大量
で生産し、低付加価値生成物の生産量を最小化すること
である。限られた市場を持つ特別な製品を除いて、最大
の市場を持つ最も高付加価値の原油精製の生成物は、輸
送燃料、例えばガソリン、ジェット燃料及びディーゼル
燃料であり、2番目は家庭用の暖房オイルである。歴史
的に、比較的低付加価値の生成物は先の2番目の家庭用
暖房オイルよりも高沸点の炭化水素種であり、これはガ
ス油(約650°F〜1000°F(343℃〜538
℃)で沸騰する部分)及び残油(約1000°F(53
8℃)よりも高い温度で沸騰する部分)を含む。原油の
ガス油部分は、FCC及び比較的費用のかかる水素分解
プロセスようなプロセスによって輸送燃料に転化させる
のに比較的手間がかかるので価値が低い。原油の残油の
部分には触媒毒が濃縮されており、更にこの部分にはF
CCプロセスにおいては容易に輸送燃料に転化させるこ
とができない多環芳香族炭化水素を比較的多く有するの
で、残油はかなり価値が低い。従来、石油精製産業にお
いては、原油の残油の部分を高付加価値の生成物に転化
させる経済的に効率的な方法を求めてきており、これは
ビスコスチーブレーキング法、コークス化(遅延及び流
体)、及び溶媒脱歴のような触媒を使用しない方法によ
って達成されている。しかしながらこれらの方法は、触
媒FCCプロセスほどは高付加価値の輸送燃料生成物に
対する選択性が高くなく、またこれらのプロセスからも
たらされる材料を許容できる生成物に転化させるには高
価で費用のかかる処理が必要である。
【0003】世界の石油精製所のほとんどは、ガス油を
輸送燃料に改質する主要なプロセスとして、既知の資本
費が安い流動接触分解(FCC)プロセスを使用してい
るので、残油の処理においてFCCプロセスを使用する
べきであると考えることは当然なことである。実際に
は、これは最近15年のことである。最近までは、FC
C又は水素処理タイプのプロセスのような触媒プロセス
において残油を処理する場合の大きな問題は、残油にお
ける「触媒毒」の濃度であった。「触媒毒」は例えば、
金属類、窒素、硫黄、及びアスファルテン(コークスの
先駆物質)であり、これらは処理する原油に依存して様
々な濃度で全ての残油に存在している。これらの「触媒
毒」は触媒の失活を促進し、触媒及び操作の費用を増加
させ、従って供給物中の原油の量を制限することによっ
てのみ、多くの場合にこれらの残油処理方法は経済的に
なる。しかしながら、FCCプロセスにおいて高濃度で
触媒毒を含有する残油供給物を経済的に処理するために
利用できる技術が開発されているので、そのような残油
の処理の残りの大きな問題は輸送燃料への転化率であ
る。従って、FCC供給物中の触媒毒の上限を増加させ
ることによって、より多くの残油をFCC装置において
処理することができる。しかしながら残油の比較的低い
水素含有率及び比較的高い芳香族炭化水素濃度は、比較
的少量の輸送燃料と比較的多量の低付加価値生成物(沸
点が650°F(343℃)以上)(一般にFCCの重
い循環油(HCO)又はスラリー油と呼ばれる)をもた
らす傾向がある。従って、FCC装置における輸送燃料
への転化率が減少すると、FCCプロセスの経済性は低
下し、またFCC装置(FCCU)において経済的に処
理することができる低水素/高芳香族含有率のFCC供
給物の量は減少する。
【0004】過去50年間にわたって、FCCプロセス
及び触媒は改良されてきたので、「触媒毒」の量に関す
る上限も増加して、約7〜8wt% までのランスボトム炭
素及び約30ppmの金属(Ni+V)を伴う供給物が
処理されている。これは、FCCUにおいて循環してい
る平衡触媒の金属(Ni+V)を約11,000ppm
に維持するために、供給物に対して新しい触媒を加える
速度を約1#/bbl(0.45kg/0.16m3
することと等価である。FCCプロセスにおける最近の
商業的な改良は、例えば本発明の出願人の米国特許第
4,985,136号明細書「Ultra-Short Contact Ti
me Fluidized Catalytic Cracking Process 」(商業的
にはミリ秒接触分解(MSCC)プロセスとして言及さ
れる)で示されるようなものが開発されている。このプ
ロセスは、ランスボトム炭素、窒素、及びかなり多量の
金属含有物をほとんど制限せずに残油を処理することが
できる。高レベルの触媒毒を伴う供給物のFCC処理装
置での処理に関連する費用は減少してきているが、この
ことは水素処理又は水素分解のような固定層プロセスで
は達成されていない。ここで説明する発明を使用する利
点の1つは、これらの固定層プロセスのための供給物調
整装置としてFCCプロセスを使用することであること
に注意すべきである。つまり、FCC装置を使用して残
油及び/又は他の低水素含有率(芳香族が比較的多い)
供給物を輸送燃焼に転化させることは、水素処理タイプ
のプロセスにおいて処理する必要がある供給物の量をか
なり減少させ、且つ水素処理触媒の触媒毒の大部分を本
質的に除去する。上述のように、この改良された処理ス
キームは、残油及び/又は他の低水素含有率FCC炭化
水素供給物の水素処理と比較して、必要とされる水素処
理器容量を減少させ、水素処理触媒寿命を長くし、水素
処理器の操作及び資本費用を減少させ、且つ水素消費量
を減少させる。
【0005】FCC供給物における硫黄が増加すると、
精製所の処理コストは増加する。これらの増加した処理
コストは、許容できる低硫黄含有率の生成物を作ること
及びFCC再生器煙道ガスのSOx (硫黄酸化物)を処
理することに関連している。現在の燃料の標準及び環境
的な規制はより厳しくなっており、全てのFCCタイプ
装置は、粒子及びSOx の制御のための再生器煙道ガス
スクラビング装置を導入することが結局は必要である。
また精製所は、FCC生成物の大部分を硫黄除去のため
に処理すること、及びFCC蒸留生成物施設に芳香族飽
和設備(セタン価改良)装置及び脱硫装置を導入するこ
とも必要とされている。実際上、輸送燃料及び家庭用暖
房油への規制/仕様はFCC供給物硫黄の全ての制限を
なくす。また、FCCUは費用対効果が非常に良好な硫
黄除去プロセスであり、水素を加えずに供給された硫黄
の約50%をH2 Sに転化させることに注目すべきであ
る。
【0006】本発明の主な目的はFCCプロセスが比較
的経済的に、低水素含有率の炭化水素供給物を処理でき
るようにすることである。本発明のもう1つの目的は、
FCCプロセスにおいて経済的に処理することができる
芳香族炭化水素供給物成分の量を増加させることであ
る。本発明の他のもう1つの目的は、減圧装置、コーク
ス化装置、ビスコシチーブレーキング装置、及び大気圧
残油脱硫装置を操作する必要をなくして、石油精製プロ
セスを単純化することである。これは、原油を比較的高
付加価値の輸送燃料に改質するのに関連する資本費用及
び操作費用を低下させる。本発明の更に他の目的は、原
油1バレルから製造される高付加価値輸送燃料を増加さ
せることである。本発明の他の目的は、以下の本発明の
説明及び/又は本発明の実施から明らかになる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上述の目的及び
他の利点は、比較的高分子量の炭化水素を比較的低分子
量の炭化水素に転化させる方法を使用して達成すること
ができる。この方法は、(a)ガス油、残油、及びそれ
らの混合物からなる群より選択される炭化水素供給物
を、第1の分解反応器に導入して、ここでこの供給原料
を比較的低分子量の生成物に転化させるのに効果的な分
解条件において、流動分解触媒と接触させる工程、
(b)前記第1の反応器から、軽い画分を構成する留出
物及び比較的軽い炭化水素類と、重い画分を構成する前
記留出物炭化水素類よりも高沸点の、芳香族炭化水素類
を含む炭化水素と、を含む生成物流れを引き出す工程、
(c)前記比較的軽い生成物画分と、前記重い生成物画
分とを分離する工程、(d)得られる分離された重い生
成物の画分のうちの少なくとも一部を、水素処理反応器
に導入して、ここで前記重い画分の芳香族炭化水素を飽
和させる又は部分的に飽和させるのに効果的な条件にお
いて水素処理触媒と接触させて、水素処理生成物を作る
工程、並びに(e)水素処理生成物の少なくとも一部を
分解反応器に導入して、ここで前記水素処理生成物を比
較的低分子量の生成物に転化させるのに効果的な分解条
件において流動分解触媒と接触させる工程、を含む。
【0008】本発明のFCCプロセス系は、所望の留出
生成物よりも高沸点の重いFCC生成物の全て又は一部
を水素処理し、この水素処理した重いFCC生成物をF
CC反応器系に戻して輸送燃料に転化させることを含
む。この処理スキームは任意のタイプのFCC設計を使
用することができるが、MSCC反応器設計が好まし
い。これはMSCC短接触時間反応器系が水素移動を減
少させるためである。このことは、比較的高い水素含有
率を示す比較的小さいHCO及びスラリー油の比重をも
たらし、従って水素処理器においてあまり激条件を必要
としない。
【0009】第1のFCCプロセスの供給物は、任意の
ガス油若しくは残油又はこれら2つの任意の組み合わせ
でよい。これは、この第1のFCCプロセスは本質的に
全ての金属類、アスファルテン類、及び硫黄及び窒素の
大部分を除去して、第1のFCCからの重いFCC生成
物の水素処理の経済性を、供給物の水素処理よりも良好
にするためである。第1のFCCは水素処理触媒の触媒
毒の大部分を除去するだけでなく、第1のFCCへの供
給物の量は水素処理装置において処理する量を第1のF
CCで処理する量の1/2〜1/20にする。つまり、
第1のFCCUの操作は、少なくとも50%のFCC供
給物を輸送燃料及び比較的軽い画分に転化させ、また場
合によっては供給物の95%を輸送燃料及び比較的軽い
画分に転化させる。これは主に、供給物のタイプのに依
存する経済性に基づいている。FCC装置では多環芳香
族を輸送燃料に転化させることが容易ではなく、従って
FCCの重い生成物は供給物と比較して芳香族類により
富んでいる。また、FCCUにおける転化もFCCの重
い生成物における芳香族濃度を増加させる。FCCの重
い生成物の芳香族類レベルが増加すると、水素処理器条
件(圧力、空間速度)を激しくする必要がある。従っ
て、転化(水素処理装置供給物の量)と必要とされる水
素処理装置条件の激しさとを考慮する。典型的に、水素
処理装置は600psi(40.8atm)超3,00
0psi(204atm)未満の圧力、0.1〜4.0
の空間速度で操作する。また水素処理装置は複数の触媒
のタイプ(芳香族飽和触媒、及び硫黄及び窒素の還元の
ための水素処理触媒)を使用することができる。水素処
理するFCCの重い生成物は、FCCプロセスにおいて
容易に転化されない3よりも多い環の芳香族構造を有す
るので、第1のFCCの重い生成物を水素処理する目的
は、少なくとも1つの環を飽和させて、この水素処理し
た材料を循環FCC反応器において処理したときにこれ
らの環の少なくとも1つを分解させて、輸送燃料生成物
の収率を増加させるようにすることである。
【0010】1つの好ましい処理スキームにおいては、
水素処理したFCCの重い生成物を、第1のFCC反応
系と並列で操作する別の循環FCC反応系において処理
する。これら2つのFCCタイプの反応系は、一般的な
触媒再生装置を共有することができる。好ましい処理ス
キームにおいては、これら2つのFCCタイプの反応系
は、別々の重油生成物分離設備、及び一般的な留出物及
び比較的軽い生成物の回収系を有する。第1のFCC反
応系からのHCO及びスラリー油生成物は水素処理器供
給物として分離することができ、水素処理循環FCC反
応系からのHCO及びスラリー油は、ニードルコーク
ス、アノードグレードコークス、又は燃料油を含む他の
タイプの生成物を製造するための生成物である。当然
に、第1のFCCプロセス及び水素処理循環FCCプロ
セスは別々の独立型FCC装置であってよい。
【0011】本発明は添付の図1に関連する以下の説明
を参照することによってより完全に理解することができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい態様において
は、残油又は低水素含有率の供給物を第1のFCC反応
器系に供給し、このFCC反応器系においてこの供給物
を高温の再生触媒と接触させて、供給物を比較的低分子
量の反応生成物に転化し、これを炭質堆積物を有する使
用済み触媒と分離する。この炭質堆積物は本質的に全
て、供給物のアルファルテン類及び金属類及び触媒のコ
ークスと有意の供給物の硫黄及び窒素とからなってい
る。使用済み触媒はスチームストリッピングを行って、
隙間の揮発性炭化水素を可能な限り除去してから、再生
器系に送って、ここで燃焼空気と接触させて炭質堆積物
を燃焼させて触媒温度を上昇させ、それによって高温の
再生触媒を反応器に戻して循環をもたらし、更なる供給
原料と接触させることができる。分離された第1のFC
C反応器の蒸気は主分留器に流して、ここでこれらの蒸
気を分離して、更なる処理をして輸送燃料及び燃料ガス
にする留出物の比較的軽い画分と、触媒微細物を含まな
いHCOからなる重い画分と、触媒微細物を含有するス
ラリーとにする。後者の2つの画分は、2つの別々な流
れとして主分留装置から取り出すことができ、又はこの
主分留装置の塔底からスラリーとして共にもたらすこと
ができる。いずれに場合においても、触媒微細物を除去
する処理をした後のスラリーは、水素処理装置において
処理して、硫黄及び窒素を除去し、且つ芳香族環のいく
らかを飽和させる。これは、水素処理タイプの触媒を使
用して高圧で、又は水素処理触媒及び芳香族飽和タイプ
触媒からなる2つの触媒タイプの系を使用して低圧で達
成することができる。硫黄及び窒素化合物の含有率が低
く水素含有率が比較的高い水素処理装置からの液体生成
物は、第1のFCC反応器への供給物と共に第1のFC
C反応器系に循環させることができる。しかしながら好
ましい方法では、この水素処理した循環物を、別個の使
用済み触媒ストリッピング区画及び一般的な再生器系を
有する別の循環FCC反応器系において処理する。当業
者は、反応器、ストリッパー、及び再生器の任意の組み
合わせを利用できることを認識するが、この場合には別
個の循環FCC反応器を使用して、第1のFCC反応器
系からの重い生成物よりも水素がかなり不足しているこ
の循環FCC反応器からの重い生成物が、第1のFCC
反応器からの重い生成物と混合しないようにする。循環
FCC反応器蒸気は別の主分留器に流す。この主分留器
は、第1のFCC反応器主分留器と共有する一般的な留
出物及び比較的軽い画分の区画を有し、重い画分(HC
O及びスラリー)の分留区画のみからなるスタブ塔又は
別の系でよい。ここでは、HCO及びスラリーを、循環
FCC反応器の留出物及び比較的軽い物質と共に、生成
物として生産することができる。
【0013】図に示されているように、原油、好ましく
は脱塩した後の原油を管路1に通して、原油蒸留塔2に
おいて処理し、典型的な比較的軽い生成物と並んで、第
1FCC反応器供給物を作る。図に示されているよう
に、管路3を経由させて反応器4に送る第1FCC反応
器供給物は、大気圧の塔(atmospheric tower )の塔底
物であるが、この供給物は重い原油を含む任意の炭化水
素供給物からなっていてよい。第1のFCCプロセスは
任意のタイプのFCCプロセスでよいが、好ましいプロ
セスは短時間接触反応器系、例えばMSCCプロセスを
使用する。この第1のFCCプロセスは使用済み触媒ス
トリッパーを具備した第1の反応器4、触媒再生器8、
再生触媒直立管7、使用済み触媒直立管6、及び再生器
煙道ガス9からなっている。管路5を経由して出る第1
反応器4の蒸気は、主分留装置16において分離する。
重い生成物は塔底部近くで取り出す。HCOは管路24
を経由させて、スラリーは管路25を経由させて取り出
す。分留器16の頂部においては、留出生成物を側流と
して管路23を経由させて取り出し、管路17を経由し
て出る塔頂蒸気は冷却器18を通して塔頂受器20に流
し、ここで管路22の塔頂の安定化していないガソリン
と、管路21のガス流れとを分離して、図示されていな
いガス濃縮装置において更なる処理をして所望の生成物
にする。
【0014】水素処理器26は、管路24からのHC
O、又は分離装置19において触媒微細物を除去する処
理をした後の管路25のスラリーのいずれかを処理し
て、いくらかの芳香族類を飽和させ、また同時にこれら
の流れの硫黄及び窒素含有率を減少させることができ
る。好ましい態様においては、HCO産出物が存在せず
に、装置19において触媒微細体を除去する処理をした
後のスラリーのみを水素処理器において処理する。典型
的に水素処理器は、600psi(40.8atm)超
3000psi(204atm)未満の圧力、0.1〜
4.0の空間速度で操作して、複数のタイプの触媒(硫
黄及び窒素のための水素処理触媒、及び芳香族飽和触
媒)を使用することができる。水素処理する第1のFC
Cの重い生成物は3以上の環の芳香族構造を有してお
り、これはFCCプロセスにおいては転化されないの
で、第1のFCCの重い生成物を水素処理する目的は、
これらの芳香族環の少なくとも1つを飽和させ、それに
よって管路27を経由させて水素処理器から引き出され
たこの水素処理材料を循環反応器12において処理した
ときに、少なくとも1つの環が分解されるようにするこ
とである。このことは、輸送燃料生成物の収率を増加さ
せる。
【0015】1つの好ましい態様においては、循環FC
C反応器12は、再生触媒直立管11と使用済み触媒直
立管10によって、一般的な再生器8に接続する。一般
的な再生器を伴うこのタイプのFCC装置の使用は、再
生器における触媒冷却の必要性を減少させる。これは、
管路27からの循環材料を循環反応器12で処理する
と、この循環材料が再生器8の熱を除去する働きをする
ためである。管路13を経由して出る循環反応器12の
蒸気は、管路29のHCO、重い生成物類、及び管路2
8のスラリーに部分的に分離し、スタブ(stub)分
留塔14においてこれを更に処理すること又は生成物と
してもたらすことができる。スタブ塔14は、図示され
ている様に別個の塔であってよいが、好ましい態様にお
いてはこの機能は、主分留器16の2つの塔底区画を分
離する邪魔板の導入によって主分留器16に組み込む。
循環FCC反応器12からの輸送燃料生成物を含み管路
15を経由してスタブ塔14を出る蒸気は、輸送燃料生
成物を含み且つ上述のように生成物に分離する第1反応
器4からの蒸気と組み合わせる。
【0016】ガス油又は同様なFCC供給物の水素処理
を説明してきたが、本発明は上述のようにそれ以上の多
くの利点を提供する。また意外なことに、本発明は1バ
レル当たりの原油から得られる輸送燃料の収率をかなり
改良できること、例えば約5vol%以上の改良が得ら
れることが分かった。
【0017】本発明の好ましい態様を説明してきたが、
本発明の本質の範囲内での変更は当業者に明らかであ
り、本発明の範囲は特許請求の範囲及びその等価物によ
って決定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい方法の概略のフロー
ダイアグラムである。
【符号の説明】
1…供給物流れ 2…蒸留塔 4…第1のFCC反応器 8…触媒再生器 12…循環FCC反応器 16…分留器 19…分離器 20…受器 26…水素処理器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ガス油、残油、及びそれらの組み
    合わせからなる群より選択される炭化水素供給物を第1
    の分解反応器に導入し、この供給物を比較的低分子量の
    生成物に転化させるのに効果的な分解条件において、こ
    の炭化水素供給物を流動分解触媒と接触させる工程、 (b)留出物及び比較的軽い炭化水素類で構成される比
    較的軽い生成物画分と、留出した前記炭化水素よりも高
    沸点の炭化水素類で構成されており芳香族炭化水素類を
    含有する重い生成物画分とを含む生成物流れを、前記第
    1の反応器から引き出す工程、 (c)前記比較的軽い生成物画分と、前記重い生成物画
    分とを分離する工程、 (d)得られる分離された前記重い生成物画分の少なく
    とも一部を水素処理反応器に導入し、この重い生成物画
    分の芳香族炭化水素類を飽和させ又は部分的に飽和させ
    て水素処理生成物を作るのに効果的な条件において、こ
    の重い生成物画分を水素処理触媒と接触させる工程、及
    び (e)前記水素処理生成物の少なくとも一部を分解反応
    器に導入し、前記水素処理生成物を比較的低分子量の生
    成物に転化させるのに効果的な条件において、この水素
    処理生成物の少なくとも1部を流動分解触媒と接触させ
    る工程、を含む比較的高分子量の炭化水素を比較的低分
    子量の炭化水素に転化させる方法。
  2. 【請求項2】 分離された前記重い生成物画分が触媒を
    同伴していない、請求項1に記載の比較的高分子量の炭
    化水素を比較的低分子量の炭化水素に転化させる方法。
  3. 【請求項3】 分離された前記重い生成物画分が触媒を
    同伴している、請求項1に記載の比較的高分子量の炭化
    水素を比較的低分子量の炭化水素に転化させる方法。
  4. 【請求項4】 同伴されている前記触媒の大部分を水素
    処理工程の前に除去する、請求項3に記載の比較的高分
    子量の炭化水素を比較的低分子量の炭化水素に転化させ
    る方法。
  5. 【請求項5】 水素処理工程からの前記水素処理生成物
    を前記第1の分解反応器とは異なる第2の分解反応器に
    導入する、請求項1に記載の比較的高分子量の炭化水素
    を比較的低分子量の炭化水素に転化させる方法。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2の分解反応器からの反
    応器蒸気をそれぞれの反応器の下流の別々の分留装置に
    おいて少なくとも部分的に生成物画分に分離する、請求
    項5に記載の比較的高分子量の炭化水素を比較的低分子
    量の炭化水素に転化させる方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の分解反応器からの前記重い生
    成物画分のみを水素化して前記第2の分解反応器に通
    す、請求項6に記載の比較的高分子量の炭化水素を比較
    的低分子量の炭化水素に転化させる方法。
  8. 【請求項8】 分離された前記重い生成物画分を前記第
    1の分解反応器に循環させる、請求項1に記載の比較的
    高分子量の炭化水素を比較的低分子量の炭化水素に転化
    させる方法。
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