JP2000336368A - コークス炉の窯口密閉方法および装置 - Google Patents

コークス炉の窯口密閉方法および装置

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JP2000336368A
JP2000336368A JP11153871A JP15387199A JP2000336368A JP 2000336368 A JP2000336368 A JP 2000336368A JP 11153871 A JP11153871 A JP 11153871A JP 15387199 A JP15387199 A JP 15387199A JP 2000336368 A JP2000336368 A JP 2000336368A
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hood
kiln
slide
opening
coke
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JP11153871A
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English (en)
Inventor
Tomoji Honda
友治 本多
Makoto Numazawa
誠 沼澤
Masaki Hashimoto
昌樹 橋本
Yasuhiko Noda
康彦 野田
Hiroshi Nakamura
宏 中村
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コークス炉のマシンサイドならびにコークサ
イドの窯口からの発塵、発煙の拡散を、少ない風量でほ
ぼ完全に防止する。 【解決手段】 マシンサイドならびにコークサイドの押
出機11、コークガイド車上に走行台車13を設置した1ポ
イント式コークス炉において、乾留中各炭化室2の両側
バックステー5間を旋回ダンパー6で密閉し、前記走行台
車13の進退範囲全体を全体集塵フード20で取囲んで覆う
と共に、窯出し時全体集塵フード20の窯口側開孔を窯口
密閉フードで密閉し、炉蓋脱着機15とシートクリーナー
17を取囲んで覆う脱着機密閉フード16とシートクリーナ
ー密閉フード18で密閉し、押出ラックビーム12の通過範
囲を押出ラックビーム密閉フード19ならびに鎧戸密閉フ
ードで密閉し、窯口からの発塵、発煙の拡散を、少ない
風量でほぼ完全に防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークス炉押出機
上の押出ラックビームの窯口側ならびにコークガイド車
上に炉団方向に進退自在の走行台車を設け、該台車上に
炉蓋脱着機、シートクリーナーまたは炉蓋脱着機、シー
トクリーナーならびに鎧戸を設置した1ポイント式の押
出機およびコークガイド車による窯出し時、押出機側
(以下マシンサイドという)ならびにコークガイド車側
(以下コークサイドという)の窯口からの発塵、発煙を防
止するための窯口密閉方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コークス炉は、炉体の下部に蓄熱室があ
り、その上部に燃焼室と炭化室とが交互に配列されてい
る。コークス原料である原料炭は、コークス炉上に敷設
された軌条に走行自在に載置された装炭車を介して炭化
室に装入され、畜熱室で予熱された空気と貧ガスあるい
は前記空気と富ガスの燃焼室での燃焼による燃焼熱によ
って、炉壁を介して高温乾留されてコークスとなる。乾
留終了したコークスは、炭化室から押出機の押出ラック
ビームによってコークガイド車の鎧戸を介してコークバ
ケットに積載され、コークス乾式消火設備で乾式消火さ
れたのち、高炉に供給される。
【0003】また、最近では、コークス炉の炭化室でコーク
ス温度が700℃〜900℃に到達した時点で窯出しを行な
い、コークスを乾式消火設備のプレチャンバーに投入
し、プレチャンバー内に空気を導入し、プレチャンバー
内でコークスから発生するガスを燃焼させて900℃以上
に加熱し、乾留を終了させるコークスの製造方法(特開
平2-194087号公報)が提案されている。
【0004】前記乾留終了したコークスの窯出し作業時にお
ける発塵は、マシンサイドならびにコークサイドの炉蓋
を炉蓋脱着機により取外す際、炭化室内のガスが粉塵を
同伴して窯口から洩れ、また、窯口部のコークスが崩れ
て粉塵が発生する。さらに、炉蓋を炉蓋掃除装置で清掃
する際にも粉塵が発生する。さらにまた、コークスを押
出した炭化室に装炭車から石炭を装入する際にも装炭口
から粉塵が漏洩する。そして量的に最も多いのは、炉蓋
を取外した炭化室から押出ラックビームによって赤熱コ
ークスを押出している間の窯口から漏洩するガスと粉塵
ならびにコークバケットに受骸している際の粉塵であ
る。
【0005】さらに、マシンサイドにおいては、赤熱コーク
スを押出したのち、炉蓋を装着して再度炭化室に装炭車
から原料炭を装入し、炉蓋の均し口の小蓋を開放して押
出機のレベラーで原料炭上端の均し作業を行なう過程
や、均し口の小蓋を開放して均し口や小蓋の清掃を行な
う過程でも発塵がある。このような粉塵を大気中に放散
させることは、作業環境を悪化させるばかりでなく、周
囲近郊に飛散して公害防止上重大な問題となる。
【0006】特に、特開平2-194087号公報に開示のコークス
温度が700℃〜900℃に到達した時点で窯出しを行なう場
合には、乾留終了したコークスを窯出しする場合に比較
し、乾留途中のコークス炉ガスが発生している状態での
窯出しとなるため、窯口やコークバケットから非常に大
量の粉塵やガスが大気中に漏洩する。
【0007】このため、コークス炉の炭化室窯口からの発
塵、発煙防止設備に対しては、種々の改善が図られてい
るが、これによっても発塵および発煙の減少効果が十分
でなく、一層の改善が望まれている。
【0008】従来、マシンサイドの窯口周辺の集塵対策とし
ては、押出機上にコークス炉の窯口部外側上方を覆う集
塵フードを設け、その集塵フード内部中央に窯口部外側
上方に近接してそこを覆う窯口とほぼ同じ幅の移動フー
ドを出没可能に設けた集塵装置(特開昭50-30903号公
報)、バックステー間の窯口部上部に集塵フードを設
け、天井と三方を遮断した防風フードでコークス押出し
作業中の窯口を覆う集塵装置(特開昭52-42503号公報)、
押出機とコークス炉との間の空間上方に全ての発塵位置
を含んで一体に覆う集塵フードを備えた集塵装置(特開
昭53-124508号公報)、屋根と側壁とを有し、運転室前方
の押出機自体の発塵部を全て覆い包む集塵フードを設け
押出機用集塵フード機構(実開昭54-120568号公報)等が
提案されている。
【0009】上記特開昭50-30903号公報、特開昭52-42503号
公報、特開昭53-124508号公報および実開昭54-120568号
公報に開示の集塵対策は、いずれも十分なものではなか
った。これらの問題点を解決するマシンサイド窯口集塵
対策としては、全体集塵フードで押出機の発塵箇所全て
を一括して覆い、各発塵箇所毎に局所集塵系を備え、全
体集塵フードのコークス炉側開口部周辺にスライドして
バックステーとの間を密閉するシャッターを設け、前記
局所集塵系の風量を全体集塵フード内の発塵を伴う機器
の動作に対応して変化させて集塵する方法(特開平6-340
880号公報)が提案されている。
【0010】また、コークサイドの窯口周辺の集塵対策とし
ては、炉蓋上部とコークバケット車上部に集塵フードを
個別に設け、地上側固定ダクトに連通されるコネクター
ハウスにそれぞれ個別のダクトで接続し、個別のダンパ
ー切替えにより、集塵タイミングをずらせて適切タイミ
ングのみを集塵する装置(実開昭62-118145号公報)、コ
ークガイド車集塵フードに消火車底板まで上下する仕切
板を設けた集塵フード(実開昭62-144959号公報)、コー
クガイド車集塵フードに消火車走行方向に延びる副集塵
フードおよび赤熱コークス落下部と副集塵フードとの間
に仕切板を設けた集塵フード(実開昭62-144960号公
報)、コークガイド車集塵フードの反ガイド側側板を消
火車の幅中央位置まで傾斜させ、下端に蓋板を設けた集
塵フード(実開昭62-144961号公報)、鎧戸に固定フー
ド、耐熱シート、耐熱パッキンを設け、バックステーに
当接させて受骸時に窯口を密閉化して集塵する装置(実
開昭63-149945号公報)、鎧戸に固定フード、耐熱シー
ト、シールブラシを設け、バックステーに当接させて受
骸時に窯口を密閉化して集塵する装置(実開平5-7225号
公報)、鎧戸を集塵コネクタ兼用とし、上下させること
により消火車またはコークバケット車上部に配置した集
塵ダクト連絡管とを密閉化し集塵する方法(特開平6-271
858号公報)、受骸中の粉塵・ガス発生箇所を特定し、粉
塵・ガスの発生パターンに応じて集塵風量を抑制する方
法(特開平7-62351号公報)等が提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平6-340880号
公報に開示の集塵対策は、全体集塵フードで押出機の発
塵箇所全てを一括して覆い、横風等による粉塵の大気中
への飛散を防止し、全体集塵フード内で発生する発塵を
局所集塵系の風量を全体集塵フード内の発塵を伴う機器
の動作に対応して変化させて集塵するが、押出機の発塵
箇所全てを一括して全体集塵フードで覆っているため、
局所的に発生する発塵はどうしても全体集塵フードの中
で拡散し、効果的な集塵ができない、つまり集塵の際の
無効風量が多くなってしまう。
【0012】また、上記実開昭62-118145号公報に開示の装
置は、炉蓋上部とコークバケット車上部に局所集塵用の
フードを設けただけで、発塵ケ所は開放なので発塵拡散
および集塵の際の無効風量が多くなり集塵効率に劣ると
いう欠点を有している。また、実開昭62-144959号公報
に開示の装置は、消火車上部のみの集塵対策である。実
開昭62-144960号公報に開示の装置は、コークガイド車
集塵フード構造に対する対策のみである。実開昭62-144
961号公報に開示の装置は、コークガイド車集塵フード
に上下作動式フードを設けただけで、発塵ケ所は開放な
ので発塵拡散および集塵の際の無効風量が多くなり集塵
効率に劣るという欠点を有している。実開昭63-149945
号公報、実開平5-7225号公報に開示の装置は、鎧戸独自
で窯口を密閉するので、鎧戸のみの集塵対策であって、
鎧戸密閉化前の発塵対策ができていない。特開平6-2718
58号公報に開示の方法は、集塵ダクト連結管を介さず直
接コークバケット車とを密閉化し集塵するものである。
特開平7-62351号公報に開示の方法は、集塵ケ所の上部
に局所集塵用のフードを設けただけで、発塵ケ所は開放
なので発塵拡散および集塵の際の無効風量が多くなり集
塵効率に劣るという欠点を有している。
【0013】本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解消
し、マシンサイドならびにコークサイドの窯口からの発
塵、発煙の拡散を、少ない風量でほぼ完全に防止できる
コークス炉の窯口密閉方法および装置を提供することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1のコー
クス炉押出機側の窯口密閉方法は、コークス炉押出機上
の押出ラックビームの窯口側に炉団方向に進退自在に台
車を設け、該台車上に炉蓋脱着機、シートクリーナーを
設置した1ポイント式のコークス炉押出機の窯口密閉方
法であって、乾留中各炭化室の両側バックステー間を旋
回ダンパーで密閉し、前記走行台車の進退範囲全体を全
体集塵フードで取囲んで覆うと共に、窯出し時全体集塵
フードの窯口側開孔をバックステーに当接するスライド
フードならびに固定フードとスライドダンパーからなる
窯口密閉フードで密閉すると共に、炉蓋脱着時に炉蓋脱
着機を取囲んで覆う前記窯口密閉フードのスライドダン
パーに係合するスライドダンパーを窯口側に有する移動
フードと固定フードからなる脱着機密閉フードで密閉
し、コークス押出し時前記走行台車上の押出ラックビー
ムの通過範囲を取囲んで覆う前記窯口密閉フードのスラ
イドダンパーに係合するスライドダンパーを窯口側に有
する移動フードと固定フードからなる押出ラックビーム
密閉フードで密閉し、シート金物クリーニング時シート
クリーナーを取囲んで覆う前記窯口密閉フードのスライ
ドダンパーに係合するスライドダンパーを窯口側に有す
る移動フードと固定フードからなるシートクリーナー密
閉フードで密閉することとしている。
【0015】このように、乾留中各炭化室の両側バックステ
ー間を旋回ダンパーで密閉することによって、乾留中に
炉蓋から漏洩するコークス炉ガスは、両側バックステー
間が旋回ダンパーで密閉されているので、両側バックス
テー間を上昇し、上部に設けられた集塵フードにより吸
引処理される。また、台車の進退範囲全体を全体集塵フ
ードで取囲んで覆うことによって、窯出し作業時の窯口
からの発塵、発煙は、全体集塵フードにより飛散が防止
され、集塵処理される。さらに、窯出し時全体集塵フー
ドの窯口側開孔をバックステーに当接するスライドフー
ドならびに固定フードとスライドダンパーからなる窯口
密閉フードで密閉すると共に、炉蓋脱着時に炉蓋脱着機
を取囲んで覆う前記窯口密閉フードのスライドダンパー
に係合するスライドダンパーを窯口側に有する移動フー
ドと固定フードからなる脱着機密閉フードで密閉ことに
よって、炉蓋脱着時に窯口から漏洩する発塵、発煙は、
窯口密閉フードの上部に設けられた窯口集塵フードによ
り、少ない風量で効果的に集塵処理することができる。
さらにまた、コークス押出し時前記走行台車上の押出ラ
ックビームの通過範囲を取囲んで覆う前記窯口密閉フー
ドのスライドダンパーに係合するスライドダンパーを窯
口側に有する移動フードと固定フードからなる押出ラッ
クビーム密閉フードで密閉することによって、コークス
押出し時ならびに押出ラックビーム引戻し時に窯口から
漏洩する発塵、発煙は、窯口密閉フードの上部に設けら
れた窯口集塵フードにより、少ない風量で効果的に集塵
処理することができる。また、シート金物クリーニング
時シートクリーナーを取囲んで覆う前記窯口密閉フード
のスライドダンパーに係合するスライドダンパーを窯口
側に有する移動フードと固定フードからなるシートクリ
ーナー密閉フードで密閉することによって、シート金物
クリーニング時に窯口から漏洩する発塵、発煙は、窯口
密閉フードの上部に設けられた窯口集塵フードにより、
少ない風量で効果的に集塵処理することができる。
【0016】また、本発明の請求項2のコークス炉押出機側
の窯口密閉装置は、各炭化室の両側バックステーの上下
方向に旋回ダンパーを開閉自在に設け、前記走行台車の
進退範囲全体を取囲んで覆う全体集塵フードを設け、該
全体集塵フードの窯口側開孔を密閉するバックステーに
当接するスライドフードならびに固定フードとスライド
ダンパーからなる窯口密閉フードを配設し、前記走行台
車上に炉蓋脱着機を取囲んで覆う窯口側前面に前記窯口
密閉フードのスライドダンパーに係合するスライドダン
パーを有するスライドフードと固定フードからなる脱着
機密閉フードと、シートクリーナーを取囲んで覆う窯口
側前面に前記窯口密閉フードのスライドダンパーに係合
するスライドダンパーを有するスライドフードと固定フ
ードからなるシートクリーナー密閉フードと、押出ラッ
クビームの通過範囲を取囲んで覆う固定フードと窯口側
前面に前記窯口密閉フードのスライドダンパーに係合す
るスライドダンパーを有する前部移動フードと逆窯口側
に設けた全体集塵フードの押出ラックビームの通過開孔
周囲に当接する後部移動フードとからなる押出ラックビ
ーム密閉フードを設けることとしている。
【0017】このように、各炭化室の両側バックステーの上
下方向に旋回ダンパーを開閉自在に設けることによっ
て、両側バックステー間が旋回ダンパーにより密閉する
ことができ、乾留中に炉蓋から漏洩するコークス炉ガス
は、両側バックステー間を上昇し、上部に設けられた集
塵フードにより吸引処理される。また、走行台車の進退
範囲全体を取囲んで覆う全体集塵フードを設けたことに
よって、台車の進退範囲全体を全体集塵フードで取囲ん
で覆うことができ、窯出し作業時の窯口からの発塵、発
煙は、全体集塵フードにより飛散が防止され、集塵処理
できる。さらに全体集塵フードの窯口側開孔を密閉する
バックステーに当接するスライドフードならびに固定フ
ードとスライドダンパーからなる窯口密閉フードを配設
したことによって、全体集塵フード内の押出し窯の窯口
を前記台車移動時に窯口密閉フードで密閉でき、窯口か
らの発塵、発煙を窯口密閉フード上部の窯口集塵フード
により少ない風量で効果的に吸引処理することができ
る。さらにまた、走行台車上に炉蓋脱着機を取囲んで覆
う窯口側前面に前記窯口密閉フードのスライドダンパー
に係合するスライドダンパーを有するスライドフードと
固定フードからなる脱着機密閉フードと、シートクリー
ナーを取囲んで覆う窯口側前面に前記窯口密閉フードの
スライドダンパーに係合するスライドダンパーを有する
スライドフードと固定フードからなるシートクリーナー
密閉フードと、押出ラックビームの通過範囲を取囲んで
覆う固定フードと窯口側前面に前記窯口密閉フードのス
ライドダンパーに係合するスライドダンパーを有する前
部移動フードと逆窯口側に設けた全体集塵フードの押出
ラックビームの通過開孔周囲に当接する後部移動フード
とからなる押出ラックビーム密閉フードを設けたことに
よって、炉蓋脱着時は窯口密閉フードと脱着機密閉フー
ドにより、また、コークス押出し作業時は窯口密閉フー
ドと押出ラックビーム密閉フードにより、さらに、シー
ト金物クリーニング時は窯口密閉フードとシートクリー
ナー密閉フードにより窯口を密閉することができ、炉蓋
脱着時、シート金物クリーニング時ならびにコークス押
出し作業時、窯口からの発塵、発煙を窯口密閉フード上
部の窯口集塵フードにより少ない風量で効果的に吸引処
理することができる。
【0018】さらに、本発明の請求項3のコークス炉コーク
ガイド車側の窯口密閉方法は、乾留中各炭化室の両側バ
ックステー間を旋回ダンパーで密閉し、前記走行台車の
進退範囲全体を全体集塵フードで取囲んで覆うと共に、
窯出し時全体集塵フードの窯口側開孔をバックステーに
当接するスライドフードならびに固定フードとスライド
ダンパーからなる窯口密閉フードで密閉すると共に、炉
蓋脱着時に炉蓋脱着機を取囲んで覆う前記窯口密閉フー
ドのスライドダンパーに係合するスライドダンパーを窯
口側に有する移動フードと固定フードからなる脱着機密
閉フードで密閉し、コークス押出し時前記走行台車上の
鎧戸を取囲んで覆う前記窯口密閉フードのスライドダン
パーに係合するスライドダンパーを窯口側に有する移動
フードと固定フードからなる鎧戸密閉フードで密閉し、
シート金物クリーニング時シートクリーナーを取囲んで
覆う前記窯口密閉フードのスライドダンパーに係合する
スライドダンパーを窯口側に有する移動フードと固定フ
ードからなるシートクリーナー密閉フードで密閉するこ
ととしている。
【0019】このように、乾留中各炭化室の両側バックステ
ー間を旋回ダンパーで密閉することによって、乾留中に
炉蓋から漏洩するコークス炉ガスは、両側バックステー
間が旋回ダンパーにより密閉されているので、両側バッ
クステー間を上昇し、上部に設けられた集塵フードによ
り吸引処理することができる。また、走行台車の進退範
囲全体を全体集塵フードで取囲んで覆うことによって、
窯出し作業時の窯口からの発塵、発煙は、全体集塵フー
ドにより飛散が防止され、集塵処理することができる。
さらに、窯出し時全体集塵フードの窯口側開孔をバック
ステーに当接するスライドフードならびに固定フードと
スライドダンパーからなる窯口密閉フードで密閉すると
共に、炉蓋脱着時に炉蓋脱着機を取囲んで覆う前記窯口
密閉フードのスライドダンパーに係合するスライドダン
パーを窯口側に有する移動フードと固定フードからなる
脱着機密閉フードで密閉することによって、炉蓋脱着時
ならびにシート金物クリーニング時に窯口から漏洩する
発塵、発煙は、窯口密閉フードの上部に設けられた窯口
集塵フードにより、少ない風量で効果的に集塵処理する
ことができる。さらにまた、コークス押出し時前記走行
台車上の鎧戸を取囲んで覆う前記窯口密閉フードのスラ
イドダンパーに係合するスライドダンパーを窯口側に有
する移動フードと固定フードからなる鎧戸密閉フードで
密閉することによって、コークス押出し時の窯口から漏
洩する発塵、発煙は、窯口密閉フードの上部に設けられ
た窯口集塵フードにより、少ない風量で効果的に集塵処
理することができる。
【0020】さらにまた、本発明の請求項4のコークス炉コ
ークガイド車側の窯口密閉装置は、各炭化室の両側バッ
クステーの上下方向に旋回ダンパーを開閉自在に設け、
前記走行台車の進退範囲全体を取囲んで覆う全体集塵フ
ードを設け、該全体集塵フードの窯口側開孔を密閉する
バックステーに当接するスライドフードならびに固定フ
ードとスライドダンパーからなる窯口密閉フードを配設
し、前記走行台車上に炉蓋脱着機を取囲んで覆う窯口側
前面に前記窯口密閉フードのスライドダンパーに係合す
るスライドダンパーを有するスライドフードと固定フー
ドからなる脱着機密閉フードと、シートクリーナーを取
囲んで覆う窯口側前面に前記窯口密閉フードのスライド
ダンパーに係合するスライドダンパーを有するスライド
フードと固定フードからなるシートクリーナー密閉フー
ドと、鎧戸を取囲んで覆う固定フードと窯口側前面に前
記窯口密閉フードのスライドダンパーに係合するスライ
ドダンパーを有する前部移動フードとからなる鎧戸密閉
フードを設けることとしている。
【0021】このように、各炭化室の両側バックステーの上
下方向に旋回ダンパーを開閉自在に設けることによっ
て、両側バックステー間を旋回ダンパーにより密閉する
ことができ、乾留中に炉蓋から漏洩するコークス炉ガス
は、両側バックステー間が旋回ダンパーにより密閉され
ているので、両側バックステー間を上昇し、上部に設け
られた集塵フードにより吸引処理することができる。ま
た、走行台車の進退範囲全体を取囲んで覆う全体集塵フ
ードを設けたことによって、窯出し作業時の窯口からの
発塵、発煙は、全体集塵フードにより飛散が防止され、
集塵処理することができる。さらに、全体集塵フードの
窯口側開孔を密閉するバックステーに当接するスライド
フードならびに固定フードとスライドダンパーからなる
窯口密閉フードを配設したことによって、全体集塵フー
ド内の押出し窯の窯口を前記台車移動時に窯口密閉フー
ドで密閉でき、窯口からの発塵、発煙を窯口密閉フード
上部の窯口集塵フードにより少ない風量で効果的に吸引
処理することができる。さらにまた、前記走行台車上に
炉蓋脱着機を取囲んで覆う窯口側前面に前記窯口密閉フ
ードのスライドダンパーに係合するスライドダンパーを
有するスライドフードと固定フードからなる脱着機密閉
フードと、シートクリーナーを取囲んで覆う窯口側前面
に前記窯口密閉フードのスライドダンパーに係合するス
ライドダンパーを有するスライドフードと固定フードか
らなるシートクリーナー密閉フードと、鎧戸を取囲んで
覆う固定フードと窯口側前面に前記窯口密閉フードのス
ライドダンパーに係合するスライドダンパーを有する前
部移動フードとからなる鎧戸密閉フードを設けたことに
よって、炉蓋脱着時は窯口密閉フードと脱着機密閉フー
ドにより、また、コークス押出し作業時は窯口密閉フー
ドと鎧戸密閉フードにより、さらに、シート金物クリー
ニング時は窯口密閉フードとシートクリーナー密閉フー
ドにより窯口を密閉することができ、炉蓋脱着時、シー
ト金物クリーニング時ならびにコークス押出し作業時、
窯口からの発塵、発煙を窯口密閉フード上部の窯口集塵
フードにより少ない風量で効果的に吸引処理することが
できる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の押出機上の押出ラックビ
ームの窯口側に炉団方向に進退自在に設ける走行台車上
には、炉蓋脱着機、脱着機密閉フード、シートクリーナ
ー、シートクリーナー密閉フードならびに押出ラックビ
ーム密閉フードが設けられる。また、コークガイド車上
に炉団方向に進退自在に設ける走行台車上には、炉蓋脱
着機、脱着機密閉フード、シートクリーナー、シートク
リーナー密閉フード、鎧戸ならびに鎧戸密閉フードが設
けられる。
【0023】前記押出機上ならびにコークガイド車上の走行
台車上の脱着機密閉フードは、炉蓋脱着機を取囲んで覆
うもので、窯口側に窯口密閉フードのスライドダンパー
の係合部に係止片が係合するスライドダンパーを前面に
有するスライドフードと固定フードから構成される。ま
た、シートクリーナー密閉フードは、シートクリーナー
を取囲んで覆うもので、窯口側に窯口密閉フードのスラ
イドダンパーの係合部に係止片が係合するスライドダン
パーを前面に有するスライドフードと固定フードから構
成される。
【0024】さらに、前記押出機の台車上の押出ラックビー
ム密閉フードは、押出ラックビームの通過を許容する固
定フードと、該固定フードの窯口側に前記窯口密閉フー
ドのスライドダンパーの係合部に係止片が係合するスラ
イドダンパーを前面に有する前部移動フードと、固定フ
ードの逆窯口側に設けた全体集塵フードの押出ラックビ
ームの通過開孔周囲に当接する後部移動フードとから構
成される。
【0025】さらにまた、前記コークガイド車の台車上の鎧
戸密閉フードは、鎧戸全体を取囲んで覆う固定フード
と、固定フードの窯口側に設けた窯口密閉フードのスラ
イドダンパーの係合部に係止片が係合するスライドダン
パーを前面に有する前部移動フードと、固定フードの逆
窯口側に設けた可変式後部フラッパーとサイドフラッパ
ーとから構成される。
【0026】前記押出機ならびにコークガイド車上に設ける
走行台車は、マシンサイドならびにコークサイドを炉団
方向に炉蓋脱着機とシートクリーナーと押出ラックビー
ムまたは鎧戸の設置距離だけ進退できればよい。前記走
行台車の進退機構としては、シリンダ方式、ラックピニ
オン方式等とするのが一般的である。
【0027】脱着機密閉フード、シートクリーナー密閉フー
ド、押出ラックビーム密閉フードならびに鎧戸密閉フー
ドの窯口密閉フードのスライドダンパーの係合部に係止
片が係合するスライドダンパーを前面に有するスライド
フードの進退機構としては、スライドフードを前後進さ
せて前面のスライドダンパーの係止片を窯口密閉フード
のスライドダンパーの係合部に係合、後退できればよ
く、特に限定されないが、シリンダ方式、ラックピニオ
ン方式等とするのが一般的である。
【0028】また、押出ラックビーム密閉フードの逆窯口側
のスライドフードの進退機構としては、スライドフード
を前後進させて全体集塵フードの逆窯口側の押出ラック
ビームの通過開孔周囲に当接、後退できればよく、特に
限定されないが、シリンダ方式、ラックピニオン方式等
とするのが一般的である。
【0029】押出機上ならびにコークガイド車上の走行台車
の移動は、押出機ならびにコークガイド車を走行させて
押出ラックビームを窯出しする炭化室に位置合わせし、
コークガイド車の台車上の炉蓋脱着機を窯出しする炭化
室に位置合わせしたのち、全体集塵フードの窯口側開口
のスライドダンパーの進退機構を操作し、スライドダン
パーを前進させて先端のシール材をバックステー表面に
当接させる。しかるのち、両側バックステーの上下方向
の旋回ダンパーを開放し、脱着機密閉フードのスライド
フードの進退機構を操作し、前面のスライドダンパーの
係止片を窯口密閉フードのスライドダンパーの係合部に
係合させる。
【0030】ついで、窯口密閉フードのスライドダンパーの
進退機構を操作し、スライドダンパーを脱着機密閉フー
ドのスライドフード前面のスライドダンパーと共に後退
させて開放したのち、炉蓋脱着機を前進させて炉蓋を取
外し、炉蓋脱着機を所定位置に後退させる。しかるの
ち、窯口密閉フードのスライドダンパーの進退機構を操
作し、スライドダンパーを脱着機密閉フードのスライド
フード前面のスライドダンパーと共に閉止して密閉す
る。次いで、脱着機密閉フードのスライドフードの進退
機構を操作し、スライドフードを後退させたのち、前記
各台車の進退機構を操作して押出ラックビーム密閉フー
ドを押出ラックビームの窯口側に位置させると共に、鎧
戸密閉フードを窯出しする炭化室に位置合わせする。
【0031】押出ラックビーム密閉フードの窯口側のスライ
ドフードと逆窯口側のスライドフードの進退機構を操作
し、窯口側のスライドフード前面のスライドダンパーの
係止片を窯口密閉フードのスライドダンパーの係合部に
係合させると共に、逆窯口側のスライドフードを全体集
塵フードの逆窯口側の押出ラックビームの通過開口周囲
に当接させる。一方、鎧戸密閉フードのスライドフード
の進退機構を操作し、スライドフード前面のスライドダ
ンパーの係止片を窯口密閉フードのスライドダンパーの
係合部に係合させる。ついで、各窯口密閉フードのスラ
イドダンパーの進退機構を操作し、スライドダンパーを
押出ラックビーム密閉フードまたは鎧戸密閉フードのス
ライドダンパーと共に開放したのち、鎧戸の進退機構を
操作して鎧戸を前進させ、鎧戸の前端を窯口に当接させ
てコークスの押出し準備が完了する。この時全体集塵フ
ードの逆窯口側の押出ラックビームの通過開孔のスライ
ドダンパーは閉止している。
【0032】次いで、押出ラックビームの前進動作に連動さ
せてマシンサイドの全体集塵フードの逆窯口側の押出ラ
ックビームの通過開口のスライドダンパーの進退機構を
操作して開放し、炭化室から赤熱コークスを鎧戸を介し
てコークバケットに排出したのち、押出ラックビームを
後退させる。この際には、押出ラックビームの後退に合
わせて鎧戸を後退させたのち、コークサイドおよびマシ
ンサイドの窯口密閉フードのスライドダンパーを閉止
し、全体集塵フードの逆窯口側の押出ラックビームの通
過開口のスライドダンパーを閉止する。
【0033】しかるのち、鎧戸密閉フードのスライドフード
の進退機構を操作し、スライドフード前面のスライドダ
ンパーを窯口密閉フードのスライドダンパーから離脱さ
せると共に、押出ラックビーム密閉フードの窯口側のス
ライドフードと逆窯口側のスライドフードの進退機構を
操作し、窯口側のスライドフードと逆窯口側のスライド
フードを後退させる。この炉蓋取外しからコークス押出
し完了までの間に、炉蓋脱着機で保持した炉蓋のクリー
ニングが炉蓋クリーナーにより完了している。この炉蓋
クリーニング時に発生する粉塵は、炉蓋クリーナー集塵
フードにより集塵する。
【0034】そして、前記各台車の進退機構を操作してシー
トクリーナーをコークス押出しの完了した炭化室の窯口
に位置合わせする。しかるのち、各シートクリーナー密
閉フードのスライドフードの進退機構を操作し、スライ
ドフード前面のスライドダンパーの係止片を窯口密閉フ
ードのスライドダンパーの係合部に係合させる。つい
で、各窯口密閉フードのスライドダンパーの進退機構を
操作し、スライドダンパーをシートクリーナー密閉フー
ドのスライドフード前面のスライドダンパーと共に開放
し、シート金物のクリーニング準備が完了する。
【0035】各シートクリーナーの進退機構を操作して各シ
ートクリーナーを前進させ、コークサイドおよびマシン
サイドの窯口のシート金物をクリーニングしたのち、各
シートクリーナーを所定位置まで後退させる。しかるの
ち、各窯口密閉フードのスライドダンパーの進退機構を
操作し、スライドダンパーをシートクリーナー密閉フー
ドのスライドフード前面のスライドダンパーと共に閉止
したのち、各シートクリーナー密閉フードのスライドフ
ードの進退機構を操作し、スライドフード前面のスライ
ドダンパーを窯口密閉フードのスライドダンパーから離
脱させる。
【0036】次に、前記各台車の進退機構を操作して炉蓋脱
着機をシート金物をクリーニングした炭化室の窯口に位
置合わせする。しかるのち、各脱着機密閉フードのスラ
イドフードの進退機構を操作し、スライドフード前面の
スライドダンパーの係止片を窯口密閉フードのスライド
ダンパーの係合部に係合させる。ついで、各窯口密閉フ
ードのスライドダンパーの進退機構を操作し、スライド
ダンパーを脱着機密閉フードのスライドフード前面のス
ライドダンパーと共に開放し、炉蓋装着準備が完了す
る。
【0037】各炉蓋脱着機の進退機構を操作して炉蓋を保持
した各炉蓋脱着機を前進させ、コークサイドおよびマシ
ンサイドの窯口に炉蓋を装着したのち、各炉蓋脱着機を
所定位置まで後退させる。しかるのち、両側バックステ
ーの上下方向の旋回ダンパーを閉止すると共に、各窯口
密閉フードのスライドダンパーの進退機構を操作し、ス
ライドダンパーを脱着機密閉フードのスライドフード前
面のスライドダンパーと共に閉止する。
【0038】そして、各脱着機密閉フードのスライドフード
の進退機構を操作し、スライドフード前面のスライドダ
ンパーを窯口密閉フードのスライドダンパーから離脱さ
せ、炉蓋装着を完了したのち、全体集塵フードの窯口側
開口のスライドフードの進退機構を操作し、スライドフ
ードを後進させて先端のシール材をバックステー表面か
ら離脱させ、窯出し作業を完了し、次の窯出し窯位置へ
押出機ならびにコークガイド車を走行させる。
【0039】なお、各集塵用ダクトの系内には、燃焼装置や
冷却手段を備えておけば、可燃成分が多い場合にこれを
燃焼装置で燃焼させることもできるし、燃焼装置で可燃
成分を燃焼させた排ガスや、熱ガス吸引時にこれを冷却
することができる。
【0040】
【実施例】以下に本発明のコークス炉窯口密閉方法およ
び装置の詳細を実施の一例を示す図1〜図6に基づいて説
明する。図1は本発明のコークス炉マシンサイドの窯口
密閉装置の全体平面図、図2は図1の要部拡大図、図3は
図1の概略背面図、図4は本発明のコークス炉コークサイ
ドの窯口密閉装置の全体平面図、図5は図4の要部拡大
図、図6は図4の概略背面図である。
【0041】図1〜図6において、1はコークス炉、2はコーク
ス炉1の炭化室、3、4は炭化室2のマシンサイドおよびコ
ークサイドの窯口に装着した炉蓋、5はコークス炉1の炭
化室2のマシンサイドおよびコークサイドの窯口両側に
立設したバックステー、6はバックステー5の各マシンサ
イドおよびコークサイドの窯口に配置したシリンダ7に
より開閉する旋回ダンパーで、乾留時に炭化室2の両側
バックステー5間を密閉し、各炉蓋3、4から漏洩するガ
スをバックステー5に沿って上昇させるよう構成されて
いる。
【0042】11は炭化室2から乾留終了した赤熱コークスを
押出す押出ラックビーム12を備えた押出機、13は押出機
11上の押出ラックビーム12の窯口側に配置した走行台車
で、シリンダ14により炉団方向に進退する。15は走行台
車13上に配置した炉蓋脱着機密閉フード16で密閉された
炉蓋脱着機、17は同じく走行台車13上に配置したシート
クリーナー密閉フード18で密閉されたシートクリーナ
ー、19は同じく走行台車13上に配置した前記押出ラック
ビーム12の通過範囲を取囲んで覆う押出ラックビーム密
閉フードである。20は走行台車13の走行範囲全体を取囲
んで覆う全体集塵フードである。
【0043】21は走行台車13の押出ラックビーム密閉フード
19を押出し窯位置に位置合わせすると、炉蓋脱着機密閉
フード16と合致する炉蓋クリーナー、22は炉蓋クリーナ
ー21を取り囲む固定フード、23は固定フード22の炉蓋脱
着機15側に設けたシリンダ24により開閉するスライドダ
ンパーである。固定フード22の上部開口部の直上には、
炉蓋クリーニング時の集塵フード25が設けられ、炉蓋ク
リーニング時に発生する含塵ガスは集塵フード25により
集塵されるよう構成されている。
【0044】炉蓋脱着機密閉フード16は、炉蓋脱着機15を取
囲んで覆う逆窯口側が密閉された固定フード31と、固定
フード31の窯口側に設けたシリンダ32により進退するス
ライドフード33と、スライドフード33の窯口側を密閉す
る係合突起34を有するスライドダンパー35から構成され
る。また、シートクリーナー密閉フード18は、シートク
リーナー17を取囲んで覆う逆窯口側が密閉された固定フ
ード41と、固定フード41の窯口側に設けたシリンダ42に
より進退するスライドフード43と、スライドフード43の
窯口側を密閉する係合突起44を有するスライドダンパー
45から構成される。
【0045】押出ラックビーム密閉フード19は、押出ラック
ビーム12の走行台車13上の通過範囲を取囲んで覆う固定
フード51と、固定フード51の窯口側に設けたシリンダ52
により進退するスライドフード53と、スライドフード53
の窯口側を密閉する係合突起54を有するスライドダンパ
ー55と、固定フード51の逆窯口側に設けたシリンダ56に
より進退して全体集塵フード20の押出ラックビーム12の
通過開口の周囲に当接するスライドフード57から構成さ
れる。
【0046】61は全体集塵フード20の窯口側の押出ラックビ
ーム12の通過位置に設けた開口部、62は全体集塵フード
20の逆窯口側の押出ラックビーム12の通過位置に設けた
開口部で、開口部61の両側にはシリンダ63により進退す
る先端にシール材を有するスライドフード65が、開口部
62の両側にはシリンダ66により開閉するスライドダンパ
ー67が設けられている。68は全体集塵フード20の窯口側
の開口部61の両側背面上下方向に固定した固定フード、
69は固定フード68の逆窯口側に配置したシリンダ70によ
り開閉する前記係合突起34、44、54が係合する係合凹部
71を有するスライドダンパーである。
【0047】81はコークス炉1のコークサイドを炉団方向に
走行自在のコークガイド車、82はコークガイド車81上に
配置した走行台車で、シリンダ83により炉団方向に進退
する。84は走行台車82上に配置した鎧戸密閉フード85に
より密閉された炭化室2から押出される赤熱コークスを
コークバケット86に導く鎧戸、87は同じく走行台車82上
に配置した炉蓋脱着機密閉フード88で密閉された炉蓋脱
着機、89は同じく走行台車82上に配置したシートクリー
ナー密閉フード90で密閉されたシートクリーナーであ
る。
【0048】91は走行台車82の走行範囲全体を取囲んで覆う
全体集塵フードである。92は走行台車82の鎧戸密閉フー
ド85を押出し窯位置に位置合わせすると炉蓋脱着機密閉
フード88と合致する炉蓋クリーナー、93は炉蓋クリーナ
ー92を取り囲む固定フード、94は固定フード93の炉蓋脱
着機87側に設けたシリンダ95により開閉するスライドダ
ンパーで、固定フード93の上部開口部の直上には、炉蓋
クリーニング時の集塵フード96が設けられ、炉蓋クリー
ニング時に発生する含塵ガスは集塵フード96により集塵
されるよう構成されている。
【0049】鎧戸密閉フード85は、鎧戸84を取囲んで覆う固
定フード101と、固定フード101の窯口側に設けたシリン
ダ102により進退するスライドフード103と、スライドフ
ード103の窯口側を密閉する係合突起104を有するスライ
ドダンパー105と、固定フード101の逆窯口側に設けた可
変式後部フラッパー106、可変式側部フラッパー107、10
8から構成される。
【0050】炉蓋脱着機密閉フード88は、炉蓋脱着機87を取
囲んで覆う逆窯口側が密閉された固定フード111と、固
定フード111の窯口側に設けたシリンダ112により進退す
るスライドフード113と、スライドフード113の窯口側を
密閉する係合突起114を有するスライドダンパー115から
構成される。
【0051】また、シートクリーナー密閉フード90は、シー
トクリーナー89を取囲んで覆う逆窯口側が密閉された固
定フード121と、固定フード121の窯口側に設けたシリン
ダ122により進退するスライドフード123と、スライドフ
ード123の窯口側を密閉する係合突起124を有するスライ
ドダンパー125から構成される。
【0052】131は全体集塵フード91の窯口側の鎧戸84の前
進位置に設けた開口部で、開口部131の両側にはシリン
ダ132により進退する先端に図示しないシール材を有す
るスライドフード134が設けられている。135は全体集塵
フード91の窯口側の開口部131の両側背面上下方向に固
定した固定フード、136は固定フード135の逆窯口側に配
置したシリンダ137により開閉する前記係合突起104、11
4、124が係合する係合凹部138を有するスライドダンパ
ーである。
【0053】141、142は前記全体集塵フード20、91内から集
塵するための全体集塵ダクトで、全体集塵フード20、91
内から含塵ガスを吸引するよう構成されている。143、1
44は前記全体集塵フード20、91の窯口側の開口部61、13
1の両側に設けたスライドフード65、134の上部開口で、
該各上部開口143、144の直上には、集塵ダクト145、146
が連結された窯口集塵フード147、148が設置され、窯出
し時の窯口から漏洩する含塵ガスを吸引するよう構成さ
れている。
【0054】鎧戸密閉フード85を構成する固定フード101の
赤熱コークスのコークバケット86への落下位置の上部に
は、図示していないが鎧戸集塵口が設けられ、該鎧戸集
塵口の直上には鎧戸集塵用ダクトが接続自在に配置さ
れ、窯出し時にコークバケット86への落下位置の上部か
ら含塵ガスを吸引するよう構成されている。
【0055】上記のとおり構成したことによって、コークス
の窯出しに際し、押出機11、コークガイド車81およびコ
ークバケット86を走行させてコークスを押出す炭化室2
に位置合わせする。この時、各走行台車13、82上に設置
した炉蓋脱着機15、87は、コークスを押出す炭化室2と
合致している。次にシリンダ63、132を操作して全体集
塵フード20、91の開口部61、131の両側のスライドフー
ド65、134を前進させて先端シール材をバックステー5の
正面に当接させ、全体集塵フード20、91の窯口側開口部
61、131を下から上まで密閉する。
【0056】この時点では、当該炭化室2の両側バックステ
ー5間を密閉する旋回ダンパー6は閉止されている。ま
た、全体集塵フード20、91の窯口側の開口部61、131の
両側背面上下方向に固定した固定フード68、135の逆窯
口側のスライドダンパー69、136は閉止されている。
【0057】次に、シリンダ7を操作して当該炭化室2の両側
バックステー5間を密閉する旋回ダンパー6を開放すると
共に、シリンダ32、112を操作して炉蓋脱着機密閉フー
ド16、88のスライドフード33、113を前進させ、スライ
ドフード33、113の窯口側を密閉するスライドダンパー3
5、115の係合突起34、114を固定フード68、135のスライ
ドダンパー69、136の係合凹部71、138に係合させる。
【0058】次いでシリンダ70、137を操作してスライドダ
ンパー69、136を開放すれば、係合突起34、114が係合凹
部71、138に係合しているため、スライドフード33、113
の窯口側を密閉するスライドダンパー35、115がスライ
ドダンパー69、136と共に開放し、炉蓋3、4の脱着準備
が完了する。
【0059】次に各炉蓋脱着機15、87の図示しないシリンダ
を操作して各炉蓋脱着機15、87を前進させ、炉蓋3、4を
それぞれ炉蓋脱着機15、87で脱着保持させたのち、各炉
蓋脱着機15、87を定位置まで後退させる。そして、シリ
ンダ70、137を操作してスライドダンパー69、136を閉止
すれば、係合突起34、114が係合凹部71、138に係合して
いるため、スライドフード33、113の窯口側を密閉する
スライドダンパー35、115がスライドダンパー69、136と
共に閉止する。
【0060】しかるのち、シリンダ32、112を操作して炉蓋
脱着機密閉フード16、88のスライドフード33、113を後
退させ、スライドフード33、113の窯口側を密閉するス
ライドダンパー35、115の係合突起34、114を固定フード
68、135のスライドダンパー69、136の係合凹部71、138
から離脱させ、炉蓋3、4の脱着作業を完了する。
【0061】そして、シリンダ14、83を操作して走行台車1
3、82を移動させ、押出ラックビーム密閉フード19およ
び鎧戸84をコークスを押出す炭化室2に合致させる。そ
して、シリンダ52、102を操作して押出ラックビーム密
閉フード19および鎧戸密閉フード85のスライドフード5
3、103を前進させ、スライドフード53、103の窯口側を
密閉するスライドダンパー55、105の係合突起54、104を
固定フード68、135のスライドダンパー69、136の係合凹
部71、138に係合させる。また、シリンダ56を操作して
押出ラックビーム密閉フード19の逆窯口側のスライドフ
ード57を全体集塵フード20の逆窯口側の開口部62の周囲
に当接させる。
【0062】さらに、シリンダ66を操作して逆窯口側の開口
部62のスライドダンパー67を開放したのち、シリンダ7
0、137を操作してスライドダンパー69、136を開放すれ
ば、係合突起54、104が係合凹部71、138に係合している
ため、スライドフード53、103の窯口側を密閉するスラ
イドダンパー55、105がスライドダンパー69、136と共に
開放する。しかるのち、鎧戸84を図示しないシリンダを
操作して前進させ、その先端をコークサイドの窯口に当
接させれば、コークスの押出し準備が完了する。
【0063】コークスの押出し準備が完了すれば、図示しな
い押出しモータを起動して押出ラックビーム12を前進さ
せ、炭化室2から赤熱コークスを鎧戸84を介してコーク
バケット86内に落下させる。押出ラックビーム12が鎧戸
84の端部まで前進して赤熱コークスの押出しが完了する
と、押出しモータを逆回転させて押出ラックビーム12を
後退させる。
【0064】この押出ラックビーム12の後退に連動してシリ
ンダ70、137を操作してスライドダンパー69、136を閉止
すれば、係合突起54、104が係合凹部71、138に係合して
いるため、スライドフード53、103の窯口側を密閉する
スライドダンパー55、105がスライドダンパー69、136と
共に閉止する。
【0065】押出ラックビーム12が定位置まで後退すると、
シリンダ66を操作して逆窯口側の開口部62のスライドダ
ンパー67を閉止したのち、シリンダ56を操作して押出ラ
ックビーム密閉フード19の逆窯口側のスライドフード57
を後退させて全体集塵フード20の逆窯口側の開口部62の
周囲から離脱させると共に、シリンダ52、102を操作し
て押出ラックビーム密閉フード19および鎧戸密閉フード
85のスライドフード53、103を後退させ、スライドフー
ド53、103の窯口側を密閉するスライドダンパー55、105
の係合突起54、104を固定フード68、135のスライドダン
パー69、136の係合凹部71、138から離脱させ、コークス
の押出しが完了する。この間に、炉蓋脱着機15、87で保
持した炉蓋3、4は、炉蓋クリーナー21、92によってクリ
ーニングされる。
【0066】コークスの押出しが完了すれば、シリンダ14、
83を操作して走行台車13、82を移動させ、シートクリー
ナー17、89をコークスを押出した炭化室2に合致させ
る。そして、シリンダ42、122を操作してシートクリー
ナー密閉フード18、90のスライドフード43、123を前進
させ、スライドフード43、123の窯口側を密閉するスラ
イドダンパー45、125の係合突起44、124を固定フード6
8、135のスライドダンパー69、136の係合凹部71、138に
係合させる。
【0067】次いでシリンダ70、137を操作してスライドダ
ンパー69、136を開放すれば、係合突起44、124が係合凹
部71、138に係合しているため、スライドフード43、123
の窯口側を密閉するスライドダンパー45、125がスライ
ドダンパー69、136と共に開放し、シート金物のクリー
ニング準備が完了する。
【0068】次に各シートクリーナー17、89の図示しないシ
リンダを操作して各シートクリーナー17、89を前進させ
たのち、炭化室2のマシンサイドおよびコークサイドの
窯口のシート金物のクリーニングを行なう。シート金物
のクリーニングが完了したのち、各シートクリーナー1
7、89を定位置まで後退させる。そして、シリンダ70、1
37を操作してスライドダンパー69、136を閉止すれば、
係合突起44、124が係合凹部71、138に係合しているた
め、スライドフード43、123の窯口側を密閉するスライ
ドダンパー45、125がスライドダンパー69、136と共に閉
止する。
【0069】しかるのち、シリンダ42、122を操作してシー
トクリーナー密閉フード18、90のスライドフード43、12
3を後退させ、スライドフード43、123の窯口側を密閉す
るスライドダンパー45、125の係合突起44、124を固定フ
ード68、135のスライドダンパー69、136の係合凹部71、
138から離脱させ、シート金物のクリーニングを完了す
る。
【0070】シート金物のクリーニングが完了すると、シリ
ンダ14、83を操作して走行台車13、82を移動させ、炉蓋
脱着機15、87をコークスを押出した炭化室2に合致させ
る。そして、シリンダ32、112を操作して炉蓋脱着機密
閉フード16、88のスライドフード33、113を前進させ、
スライドフード33、113の窯口側を密閉するスライドダ
ンパー35、115の係合突起34、114を固定フード68、135
のスライドダンパー69、136の係合凹部71、138に係合さ
せる。
【0071】次いでシリンダ70、137を操作してスライドダ
ンパー69、136を開放すれば、係合突起34、114が係合凹
部71、138に係合しているため、スライドフード33、113
の窯口側を密閉するスライドダンパー35、115がスライ
ドダンパー69、136と共に開放し、炉蓋3、4の装着準備
が完了する。
【0072】炉蓋3、4の装着準備が完了すると、各炉蓋脱着
機15、87の図示しないシリンダを操作して各炉蓋脱着機
15、87を前進させ、保持した炉蓋3、4を炭化室2のマシ
ンサイドおよびコークサイドの窯口に装着したのち、各
炉蓋脱着機15、87を定位置まで後退させる。そして、シ
リンダ70、137を操作してスライドダンパー69、136を閉
止すれば、係合突起34、114が係合凹部71、138に係合し
ているため、スライドフード33、113の窯口側を密閉す
るスライドダンパー35、115がスライドダンパー69、136
と共に閉止する。
【0073】しかるのち、シリンダ32、112を操作して炉蓋
脱着機密閉フード16、88のスライドフード33、113を後
退させ、スライドフード33、113の窯口側を密閉するス
ライドダンパー35、115の係合突起34、114を固定フード
68、135のスライドダンパー69、136の係合凹部71、138
から離脱させ、炉蓋3、4の装着作業を完了する。
【0074】炉蓋3、4の装着作業が完了すると、シリンダ7
を操作して当該炭化室2の両側バックステー5間を密閉す
る旋回ダンパー6を閉止すると共に、シリンダ63、132を
操作して全体集塵フード20、91の開口部61、131の両側
のスライドフード65、134を後退させて先端のシール材
をバックステー5の正面から離脱させたのち、押出機1
1、コークガイド車81を次のコークスを押出す炭化室2位
置に走行させる。また、コークバケット86を次のコーク
スを押出す炭化室2の位置に走行させる。
【0075】したがって、炭化室2で石炭を乾留中は、各炭
化室2のバックステー5間は旋回ダンパー6で密閉されて
いるので、炉蓋3、4から漏洩したガスは、バックステー
5間を上昇して上部の窯口集塵フード147、148により少
ない風量で効率的に集塵される。また、窯出し時におい
ては、炭化室2のバックステー5間が旋回ダンパー6で密
閉された状態で、押出機11およびコークガイド車81の全
体集塵フード20、91の開口部61、131両側のスライドフ
ード65、134先端のシール材がバックステー5に当接され
て上下方向が密閉され、かつ、固定フード68、135のス
ライドダンパー69、136により二重に密閉される。
【0076】炉蓋3、4の装着、脱着時は、炭化室2のバック
ステー5間の旋回ダンパー6を開放したのち、炉蓋脱着機
密閉フード16、88のスライドフード33、113を前進さ
せ、スライドダンパ35、115の係合突起34、114を固定フ
ード68、135のスライドダンパー69、136の係合凹部71、
138に係合させたのち、スライドダンパー69、136と共に
スライドダンパ35、115を開放するから、炉蓋3、4の装
着、脱着時に窯口から漏洩する粉塵およびガスは、完全
に密閉された状態で両側スライドフード65、134間を上
昇し、上部の窯口集塵フード147、148により少ない風量
で効率的に集塵される。
【0077】また、炉蓋3、4を脱着後は、固定フード68、13
5のスライドダンパー69、136を閉止して窯口を密閉状態
としたのち、炉蓋脱着機密閉フード16、88のスライドフ
ード33、113を後退させるから、窯口から漏洩する粉塵
およびガスは、固定フード68、135およびスライドダン
パー69、136で完全に密閉された状態で両側スライドフ
ード65、134間を上昇し、上部の窯口集塵フード147、14
8により少ない風量で効率的に集塵される。
【0078】炭化室2からコークスを押出す際には、押出ラ
ックビーム密閉フード19および鎧戸密閉フード85のスラ
イドフード53、103を前進させ、スライドダンパー55、1
05の係合突起54、104を固定フード68、135のスライドダ
ンパー69、136の係合凹部71、138に係合させたのち、押
出ラックビーム密閉フード19のスライドフード57を全体
集塵フード20の開口部62の周囲に当接させる。
【0079】しかるのち、スライドダンパー69、136を開放
してスライドダンパー55、105を開放し、次いで鎧戸84
を前進させて先端を窯口に当接させたのち、押出ラック
ビーム12を前進させてコークスを炭化室2から押出すの
で、常に窯口の密閉化を図ることができ、窯口から漏洩
する粉塵およびガスは、固定フード68、135およびスラ
イドフード53、103で完全に密閉された状態で両側スラ
イドフード65、134間を上昇し、上部の窯口集塵フード1
47、148により少ない風量で効率的に集塵される。
【0080】さらに、コークス押出し完了後は、固定フード
68、135のスライドダンパー69、136を閉止したのち、押
出ラックビーム密閉フード19および鎧戸密閉フード85の
スライドフード53、103を後退させ、スライドダンパー5
5、105の係合突起54、104を固定フード68、135のスライ
ドダンパー69、136の係合凹部71、138から離脱させるの
で、常に窯口の密閉化を図ることができ、窯口から漏洩
する粉塵およびガスは、固定フード68、135およびスラ
イドダンパー69、136で完全に密閉された状態で両側ス
ライドフード65、134間を上昇し、上部の窯口集塵フー
ド147、148により少ない風量で効率的に集塵される。
【0081】さらにまた、シート金物のクリーニング時は、
シートクリーナー密閉フード18、90のスライドフード4
3、123を前進させ、スライドダンパー45、125の係合突
起44、124を固定フード68、135のスライドダンパー69、
136の係合凹部71、138に係合させたのち、スライドダン
パー69、136を開放してスライドダンパー45、125を開放
し、シートクリーナー17、89を前進させてシート金物を
クリーニングするから、常に窯口の密閉化を図ることが
でき、窯口から漏洩する粉塵およびガスは、固定フード
68、135およびスライドダンパー43、123で完全に密閉さ
れた状態で両側スライドフード65、134間を上昇し、上
部の窯口集塵フード147、148により少ない風量で効率的
に集塵される。
【0082】炉蓋3、4を装着後は、旋回ダンパー6を閉止し
てバックステー5間を密閉したのち、全体集塵フード2
0、91の開口部61、131の両側のスライドフード65、134
を後退させて先端のシール材をバックステー5の正面か
ら離脱させるから、窯口の密閉化を図ることができ、乾
留中に窯口から漏洩する粉塵およびガスは、旋回ダンパ
ー6で完全に密閉された状態で両側バックステー5間を上
昇し、上部の窯口集塵フード147、148により少ない風量
で効率的に集塵される。また、走行台車13、82の進退範
囲全体を全体集塵フード20、91で取囲んで覆うことによ
って、窯出し作業時の窯口からの発塵、発煙は、全体集
塵フード20、91により飛散が防止され、集塵処理され
る。
【0083】
【発明の効果】本発明の請求項1のコークス炉押出機側
の窯口密閉方法は、各炭化室の窯口を両側バックステー
の上下方向に設けた旋回ダンパーで密閉し、走行台車の
進退範囲全体を全体集塵フードで取囲んで覆うと共に、
全体集塵フード内の押出し窯の窯口を、固定フードとス
ライドダンパーからなる窯口密閉フードで密閉し、走行
台車上の炉蓋脱着機とシートクリーナーを、前記窯口密
閉フードのスライドダンパーに係合するスライドダンパ
ーを有するスライドフードと固定フードからなる脱着機
密閉フードとシートクリーナー密閉フードで密閉し、前
記台車上の押出ラックビームの通過範囲を固定フード
と、前記窯口密閉フードのスライドダンパーに係合する
スライドダンパーを有する前部移動フードと、後部移動
フードと、固定フードの窯口側開口を閉塞する旋回ダン
パーからなる押出ラックビーム密閉フードで密閉するか
ら、乾留中ならびにコークス窯出し時の押出機側の窯口
は、常に密閉化を図ることができる。
【0084】本発明の請求項2のコークス炉押出機側の窯口
密閉装置は、各炭化室の両側バックステーの上下方向に
旋回ダンパーを開閉自在に設け、走行台車の進退範囲全
体を取囲んで覆う全体集塵フードを設け、該全体集塵フ
ードの押出ラックビームの進行方向と同一位置の両側に
バックステーに当接するスライドフードとスライドダン
パーにより開閉する押出ラックビームの通過開孔を設
け、全体集塵フードの窯口側開孔に固定フードとスライ
ドダンパーからなる窯口密閉フードを配設し、走行台車
上の炉蓋脱着機およびシートクリーナーを取囲んで覆う
脱着機密閉フードを設けると共に、押出ラックビームの
通過を許容する押出ラックビーム密閉フードを設けたこ
とによって、乾留中ならびにコークス窯出し時の押出機
側の窯口を常に密閉化することができる。
【0085】本発明の請求項3のコークス炉コークガイド車
側の窯口密閉方法は、乾留中各炭化室の両側バックステ
ー間を旋回ダンパーで密閉し、走行台車の進退範囲全体
を全体集塵フードで取囲んで覆うと共に、全体集塵フー
ド内の押出し窯の窯口を固定フードとスライドダンパー
からなる窯口密閉フードで密閉し、走行台車上の炉蓋脱
着機とシートクリーナーを取囲んで覆う前記窯口密閉フ
ードのスライドダンパーに係合するスライドダンパーを
有するスライドフードと固定フードからなる脱着機密閉
フードとシートクリーナー密閉フードで密閉し、前記走
行台車上の鎧戸を取囲んで覆う前記窯口密閉フードのス
ライドダンパーに係合するスライドダンパーを窯口側に
有する移動フードと固定フードからなる鎧戸密閉フード
で密閉するから、乾留中ならびにコークス窯出し時のコ
ークガイド車側の窯口は、常に密閉化を図ることができ
る。
【0086】本発明の請求項4のコークス炉コークガイド車
側の窯口密閉装置は、各炭化室の両側バックステーの上
下方向に旋回ダンパーを開閉自在に設け、走行台車の進
退範囲全体を取囲んで覆う全体集塵フードを設け、該全
体集塵フードの窯口側開孔を密閉するバックステーに当
接するスライドフードならびに固定フードとスライドダ
ンパーからなる窯口密閉フードを配設し、前記走行台車
上に炉蓋脱着機とシートクリーナーを取囲んで覆う窯口
側前面に前記窯口密閉フードのスライドダンパーに係合
するスライドダンパーを有するスライドフードと固定フ
ードからなる脱着機密閉フードとシートクリーナー密閉
フードと、鎧戸を取囲んで覆う固定フードと窯口側前面
に前記窯口密閉フードのスライドダンパーに係合するス
ライドダンパーを有する前部移動フードとからなる鎧戸
密閉フードを設けたことによって、乾留中ならびにコー
クス窯出し時のコークガイド車側の窯口を常に密閉化す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコークス炉マシンサイドの窯口密閉装
置の要部概略説明図である。
【図2】図1の主要部の拡大図である。
【図3】本発明のコークス炉マシンサイドの窯口密閉装
置の要部概略背面図である。
【図4】本発明のコークス炉コークサイドの窯口密閉装
置の要部概略説明図である。
【図5】図4の主要部の拡大図である。
【図6】本発明のコークス炉コークサイドの窯口密閉装
置の要部概略背面図である。
【符号の説明】
1 コークス炉 2 炭化室 3、4 炉蓋 5 バックステー 6 旋回ダンパー 7、14、24、32、42、52、56、63、66、70、83、95、10
2、112、122、132、137 シリンダ 11 押出機 12 押出ラックビーム 13、82 走行台車 15、87 炉蓋脱着機 16、88 炉蓋脱着機密閉フード 17、89 シートクリーナー 18、90 シートクリーナー密閉フード 19 押出ラックビーム密閉フード 20、91 全体集塵フード 21、92 炉蓋クリーナー 22、31、41、51、93、101、111、121、135 固定フード 25、96 集塵フード 33、43、53、57、65、103、113、123、134 スライドフ
ード 34、44、54、104、114、124 係合突起 23、35、45、55、67、69、94、105、115、125、136 ス
ライドダンパー 61、62、131 開口部 71、138 係合凹部 81 コークガイド車 84 鎧戸 85 鎧戸密閉フード 86 コークバケット 106 可変式後部フラッパー 107、108 可変式側部フラッパー 141、142 全体集塵ダクト 143、144 上部開口 145、146 集塵ダクト 147、148 窯口集塵フード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 昌樹 和歌山県和歌山市湊1850番地 住友金属工 業株式会社和歌山製鉄所内 (72)発明者 野田 康彦 和歌山県和歌山市湊1850番地 住友金属工 業株式会社和歌山製鉄所内 (72)発明者 中村 宏 和歌山県和歌山市湊1850番地 住友金属工 業株式会社和歌山製鉄所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉押出機上の押出ラックビーム
    の窯口側に炉団方向に進退自在の走行台車を設け、該台
    車上に炉蓋脱着機、シートクリーナーを設置した1ポイ
    ント式のコークス炉押出機側の窯口密閉方法であって、
    乾留中および押出し作業中各炭化室の両側バックステー
    間を旋回ダンパーで密閉し、前記走行台車の進退範囲全
    体を全体集塵フードで取囲んで覆うと共に、窯出し時全
    体集塵フードの窯口側開孔をバックステーに当接するス
    ライドフードならびに固定フードとスライドダンパーか
    らなる窯口密閉フードで密閉し、炉蓋脱着時に炉蓋脱着
    機を取囲んで覆う前記窯口密閉フードのスライドダンパ
    ーに係合するスライドダンパーを窯口側に有する移動フ
    ードと固定フードからなる脱着機密閉フードで密閉し、
    コークス押出し時前記走行台車上の押出ラックビームの
    通過範囲を取囲んで覆う前記窯口密閉フードのスライド
    ダンパーに係合するスライドダンパーを窯口側に有する
    移動フードと固定フードからなる押出ラックビーム密閉
    フードで密閉し、シート金物クリーニング時シートクリ
    ーナーを取囲んで覆う前記窯口密閉フードのスライドダ
    ンパーに係合するスライドダンパーを窯口側に有する移
    動フードと固定フードからなるシートクリーナー密閉フ
    ードで密閉することを特徴とするコークス炉押出機側の
    窯口密閉方法。
  2. 【請求項2】 コークス炉押出機上の押出ラックビーム
    の窯口側に炉団方向に進退自在の走行台車を設け、該台
    車上に炉蓋脱着機、シートクリーナーを設置した1ポイ
    ント式のコークス炉押出機の窯口密閉装置であって、各
    炭化室の両側バックステーの上下方向に旋回ダンパーを
    開閉自在に設け、前記走行台車の進退範囲全体を取囲ん
    で覆う全体集塵フードを設け、該全体集塵フードの窯口
    側開孔を密閉するバックステーに当接するスライドフー
    ドならびに固定フードとスライドダンパーからなる窯口
    密閉フードを配設し、前記走行台車上に炉蓋脱着機を取
    囲んで覆う窯口側前面に前記窯口密閉フードのスライド
    ダンパーに係合するスライドダンパーを有するスライド
    フードと固定フードからなる脱着機密閉フードと、シー
    トクリーナーを取囲んで覆う窯口側前面に前記窯口密閉
    フードのスライドダンパーに係合するスライドダンパー
    を有するスライドフードと固定フードからなるシートク
    リーナー密閉フードと、押出ラックビームの通過範囲を
    取囲んで覆う固定フードと窯口側前面に前記窯口密閉フ
    ードのスライドダンパーに係合するスライドダンパーを
    有する前部移動フードと逆窯口側に設けた全体集塵フー
    ドの押出ラックビームの通過開孔周囲に当接する後部移
    動フードとからなる押出ラックビーム密閉フードを設け
    たことを特徴とするコークス炉押出機側の窯口密閉装
    置。
  3. 【請求項3】 コークガイド車上に炉団方向に進退自在
    の走行台車を設け、該台車上に炉蓋脱着機、シートクリ
    ーナーならびに鎧戸を設置した1ポイント式のコークガ
    イド車の窯口密閉方法であって、乾留中各炭化室の両側
    バックステー間を旋回ダンパーで密閉し、前記走行台車
    の進退範囲全体を全体集塵フードで取囲んで覆うと共
    に、窯出し時全体集塵フードの窯口側開孔をバックステ
    ーに当接するスライドフードならびに固定フードとスラ
    イドダンパーからなる窯口密閉フードで密閉すると共
    に、炉蓋脱着時に炉蓋脱着機を取囲んで覆う前記窯口密
    閉フードのスライドダンパーに係合するスライドダンパ
    ーを窯口側に有する移動フードと固定フードからなる脱
    着機密閉フードで密閉し、コークス押出し時前記走行台
    車上の鎧戸を取囲んで覆う前記窯口密閉フードのスライ
    ドダンパーに係合するスライドダンパーを窯口側に有す
    る移動フードと固定フードからなる鎧戸密閉フードで密
    閉し、シート金物クリーニング時シートクリーナーを取
    囲んで覆う前記窯口密閉フードのスライドダンパーに係
    合するスライドダンパーを窯口側に有する移動フードと
    固定フードからなるシートクリーナー密閉フードで密閉
    することを特徴とするコークス炉コークガイド車側の窯
    口密閉化方法。
  4. 【請求項4】 コークガイド車上に炉団方向に進退自在
    の走行台車を設け、該台車上に炉蓋脱着機、シートクリ
    ーナーならびに鎧戸を設置した1ポイント式のコークガ
    イド車の窯口密閉装置であって、各炭化室の両側バック
    ステーの上下方向に旋回ダンパーを開閉自在に設け、前
    記走行台車の進退範囲全体を取囲んで覆う全体集塵フー
    ドを設け、該全体集塵フードの窯口側開孔を密閉するバ
    ックステーに当接するスライドフードならびに固定フー
    ドとスライドダンパーからなる窯口密閉フードを配設
    し、前記走行台車上に炉蓋脱着機を取囲んで覆う窯口側
    前面に前記窯口密閉フードのスライドダンパーに係合す
    るスライドダンパーを有するスライドフードと固定フー
    ドからなる脱着機密閉フードと、シートクリーナーを取
    囲んで覆う窯口側前面に前記窯口密閉フードのスライド
    ダンパーに係合するスライドダンパーを有するスライド
    フードと固定フードからなるシートクリーナー密閉フー
    ドと、鎧戸を取囲んで覆う固定フードと窯口側前面に前
    記窯口密閉フードのスライドダンパーに係合するスライ
    ドダンパーを有する前部移動フードとからなる鎧戸密閉
    フードを設けたことを特徴とするコークス炉コークガイ
    ド車側の窯口密閉装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI450953B (zh) * 2007-09-29 2014-09-01 Thyssenkrupp Uhde Gmbh 用於煉焦爐甑餾器架構之清洗裝置

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TWI450953B (zh) * 2007-09-29 2014-09-01 Thyssenkrupp Uhde Gmbh 用於煉焦爐甑餾器架構之清洗裝置

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