JP2000336125A - 分散保存安定性に優れた活性エネルギー線硬化性水性組成物 - Google Patents

分散保存安定性に優れた活性エネルギー線硬化性水性組成物

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JP2000336125A
JP2000336125A JP14798399A JP14798399A JP2000336125A JP 2000336125 A JP2000336125 A JP 2000336125A JP 14798399 A JP14798399 A JP 14798399A JP 14798399 A JP14798399 A JP 14798399A JP 2000336125 A JP2000336125 A JP 2000336125A
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Sakiko Goto
佐紀子 後藤
Shigehiro Tanaka
重弘 田中
Masanori Takase
正則 高瀬
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性エネルギー線硬化性、密着性、耐薬品
性、耐溶剤性等の必要物性を保持し、しかも一ヶ月以上
の経時において、特に40℃以上の加温状態において、
外観変化がなく、沈殿物が生成せず、耐加水分解性があ
り、樹脂溶液の分散保存安定性が特に優れた活性エネル
ギー線硬化性水性組成物を提供する。 【解決手段】 カルボジイミド基を有する化合物を含有
することを特徴とする活性エネルギー線硬化性水性組成
物、乃至は、前記した活性エネルギー線硬化性水性組成
物が、分子中に活性エネルギー線硬化性不飽和二重結合
を有する基と塩の基とを併せ有する水性ポリウレタン組
成物である活性エネルギー線硬化性水性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木質建材用塗料、
建材化粧紙用コート剤、艶ニス塗料、アルミニウム・鉄
・ブリキ・トタン板等の金属板及びその他金属材料用塗
料、各種プラスチックフィルム・段ボール・その他包装
材料等への塗料・コーティング・インキ等に用いられる
活性エネルギー線硬化性水性組成物に関する。更に詳し
く言えば、本発明は硬化時間が短く、密着性、耐薬品性
に優れた、臭気、皮膚毒性の少ない、しかも分散安定
性、保存安定性に特に優れた水性の活性エネルギー線硬
化型の建材用塗料、金属用塗料、艶ニス塗料、各種プラ
スチックフィルム・ダンボール・その他包装材料等への
塗料・コーティング・インキ等に用いられる組成物に有
用な活性エネルギー線硬化性水性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の塗料・コーティング・インキに於
いては、塗装・印刷といった塗工工程に適した塗工粘度
を得るために、溶剤で希釈する溶剤型が主流であった
が、有機溶剤を使用することは、安全衛生性や作業環境
の面で問題がある。また無溶剤型塗料の場合は、溶剤の
乾燥工程は不必要となるが、塗工粘度を得るために塗料
の加熱が必要であったり、添加する希釈モノマーの皮膚
毒性、臭気など、溶剤型と同様に問題点が残る。しか
も、塗工粘度の制限から高分子材料を利用することが出
来ず、このため被膜の化学的・物理的性能を上げること
が容易ではなかった。
【0003】これらの問題等を解決するため、近年、水
性化の研究開発が盛んに行われている。従来、樹脂の水
系媒体への分散もしくは溶解は、分散剤或いは乳化剤を
用いることにより、または内部に局在する分散性基、乳
化性基または溶解性基(イオン性官能基或いは非イオン
性官能基)の作用により達成されているが、一般的には
後者の自己乳化型或いは自己溶解型樹脂の方が優れた性
能を確保できることが見出されている。しかし、分子内
に自己乳化可能なだけの水溶性官能基を導入する必要が
あるため、必然的に耐水性と乳化性とのバランスをとる
ことなり、架橋型のような塗膜物性は期待出来ない。
【0004】前記した問題点、すなわち、要求される塗
膜物性を確保し、尚かつ安全性や環境問題等を全て解決
する手段として、水性の活性エネルギー線硬化型の塗料
・コーティング・インキが提案されている。
【0005】しかしながら、従来の活性エネルギー線硬
化性水性組成物は、単に水に溶解乃至は分散乃至は水希
釈した状態における保存安定性、特に40℃以上の加温
状態においては、数週間で組成物に外観変化が起こり、
沈殿物が生成する。或いは、加水分解が除々に進み、組
成物の分散保存安定性が悪くなるといった問題がある。
【0006】また、これまでの活性エネルギー線硬化性
水性組成物として、特開平7−65903では、水と水
に分散した活性エネルギー線硬化性マイクロゲル粒子か
らなり、前記マイクロゲル粒子が、ポリウレタン樹脂骨
格と該骨格相互間をウレタン結合又は尿素結合を介して
架橋した架橋構造とからなるゲル状態の被膜形成性ポリ
ウレタン樹脂粒子であり、前記ポリウレタン樹脂粒子が
活性エネルギー線硬化性不飽和二重結合と塩の基とを有
する事を特徴とする「活性エネルギー線硬化性水分散
体」を提供している。この中において、被膜形成性ポリ
ウレタン樹脂粒子内部に、他の活性エネルギー線硬化性
化合物や活性エネルギー線硬化反応の開始剤を1〜50
%含有することが出来るとしている。また特開平7−1
15719では、(メタ)アクリロイル基を2個以上有
する化合物の二重結合に、活性水素を有するヒドロキシ
ル化合物をマイケル付加させてなる生成物と、酸性基を
有するポリヒドロキシ化合物、及びポリイソシアネート
化合物を必須成分として反応させたものであることを特
徴とする「ウレタンプレポリマー、活性エネルギー線硬
化性水性ポリウレタン樹脂組成物、及びその製造方法」
を提供している。また特開平10−251360では、
密着性、耐薬品性、表面硬度、耐熱黄変性に優れる塗料
コーティング、インキ用「活性エネルギー線硬化性水性
ポリウレタン組成物」を提供している。これは、分子内
に活性エネルギー線硬化性不飽和二重結合と塩の基とを
有する水性ポリウレタン化合物を含有する活性エネルギ
ー線硬化性水性ポリウレタン組成物であって、該二重結
合を有する基としてメタクリロイル基を含み、該二重結
合の和が、1.5〜4.5当量/kgであることを特徴
とする活性エネルギー線硬化性水性ポリウレタン組成物
であって、ポリウレタン組成物中のメタクリロイル基と
アクリロイル基のモル比が、100/0〜30/100
の範囲である活性エネルギー線硬化性水性組成物を提供
している。しかしながらこれらは何れも一ヶ月以上の経
時において、特に40℃以上の加温状態において、組成
物に外観変化が起こり、沈殿物が生成する。或いは、加
水分解が除々に進み、組成物の分散保存安定性が悪くな
るといった問題点を残している。また活性エネルギー線
硬化性を高めるために不飽和二重結合濃度を高くする方
法として、アクリロイル基などの不飽和二重結合を多数
もつ化合物をマイケル付加による分子内への導入、或い
はゲル粒子内に取り込むなどの方法が取られているが、
これらの化合物のwt%が多くなるほど、或いは、エス
テル結合濃度が多くなるほど、経時における組成物の分
散保存安定性は悪くなるといった欠点もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、水性
の塗料・コーティング・インキに用いることが出来、活
性エネルギー線にて充分に硬化し、しかも密着性、耐薬
品性、耐溶剤性などの優れた被膜物性を有し、しかも一
ヶ月以上の経時において、特に40℃以上の加温状態に
おいて、組成物に外観変化がなく、沈殿物が生成せず、
耐加水分解性があり、特に組成物の分散保存安定性に優
れた活性エネルギー線硬化性水性組成物を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、カルボジイミド基を有する化合物を含有する
活性エネルギー線硬化性水性組成物、又は、前記した活
性エネルギー線硬化性水性組成物が、分子中に活性エネ
ルギー線硬化性不飽和二重結合と塩の基を併せ有する化
合物を含有する水性ポリウレタン組成物である水性組成
物、或いは、前記した活性エネルギー線硬化性水性組成
物が、分子中に活性エネルギー線硬化性不飽和二重結
合、塩の基及びカルボジイミド基を併せ有する化合物を
含有する水性ポリウレタン組成物である水性組成物は、
カルボジイミド基が活性エネルギー線硬化性水性組成物
中のエステル結合が加水分解したときに生成するカルボ
ン酸と架橋反応し、分解を修復し、しかも粘度の上昇は
起こさず、沈殿物も生成せず、組成物の分散保存安定性
も良好であることを見出した。
【0009】更には、前記した、活性エネルギー線硬化
性不飽和二重結合と塩の基を併せ有する化合物を含有す
る水性ポリウレタン組成物中の塩の基、或いは、分子中
に活性エネルギー線硬化性不飽和二重結合、塩の基及び
カルボジイミド基を併せ有する化合物を含有する水性ポ
リウレタン組成物中の塩の基に於いて、反応性が低いカ
ルボキシル基を塩の基として導入する、或いは、カルボ
キシル基の量を調整することにより、分子鎖中にあるカ
ルボキシル基とカルボジイミド基との反応が起こり難く
なり、前記したと同様に組成物は、粘度の上昇を起こさ
ず、沈殿物も生成せず、分散保存安定性に優れることを
見出し、本発明に至った。
【0010】すなわち、本発明は、カルボジイミド基を
有する化合物を含有することを特徴とする活性エネルギ
ー線硬化性水性組成物であり、更には、前記した活性エ
ネルギー線硬化性水性組成物が、分子中に活性エネルギ
ー線硬化性不飽和二重結合と塩の基を併せ有する化合物
を含有する水性ポリウレタン組成物であること、或い
は、前記した活性エネルギー線硬化性水性組成物が、分
子中に活性エネルギー線硬化性不飽和二重結合、塩の基
及びカルボジイミド基を併せ有する化合物を含有する水
性ポリウレタン組成物に関するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明における、カルボジイミド基を有する化合
物を含有することを特徴とする分散保存安定性に優れた
活性エネルギー線硬化性水性組成物は、例えば、水に溶
解乃至は分散可能な、或いは水希釈性を保持した活性エ
ネルギー線硬化性組成物(a)と、カルボジイミド基を
有する化合物を含有する組成物(b)を混合、或いは反
応して得られる。
【0012】より具体的には例えば、水に溶解乃至は分
散可能な、或いは水希釈性を保持した活性エネルギー線
硬化性組成物(a)中に、単にカルボジイミド基を有す
る化合物を含有する水性組成物を混合して得られる。或
いは、水酸基、アミノ基等の活性水素等の官能基を有す
る前記した活性エネルギー線硬化性組成物と、イソシア
ネート基とカルボジイミド基を有する化合物を反応させ
た後、水に溶解乃至は分散、或いは水希釈して得られ
る。
【0013】次いで、カルボジイミド基を有する化合物
を含有することを特徴とする、分子中に活性エネルギー
線硬化性不飽和二重結合と塩の基を併せ有する化合物を
含有する水性ポリウレタン組成物の製造方法としては、
例えば、分子中に活性エネルギー線硬化性不飽和二重結
合と塩の基を併せ有する化合物を含有する水性ポリウレ
タン組成物に、カルボジイミド基を有する化合物を含有
する組成物(b)を混合して得られる。
【0014】更に、カルボジイミド基を有する化合物を
含有することを特徴とする、分子中に活性エネルギー線
硬化性不飽和二重結合と塩の基を併せ有する化合物を含
有する水性ポリウレタン組成物の代表的な製造方法とし
て、まず、塩の基を有する化合物類(c)と、2官能以
上のポリイソシアネート化合物類(d1)と、ポリオー
ル化合物類(e)とをイソシアネート基が過剰になるよ
うに配合してイソシアネート基末端ポリウレタンプレポ
リマーを得る。次いで、このイソシアネート基末端ポリ
ウレタンプレポリマーに、水酸基1個〜2個と不飽和二
重結合を1個以上有する活性エネルギー線硬化性化合物
類(f)を反応させて、末端が不飽和二重結合、乃至は
イソシアネート基である、分子中に活性エネルギー線硬
化性不飽和二重結合と塩の基を有するポリウレタンプレ
ポリマーを得る。これらの反応は、イソシアネート基と
反応しない溶媒中で、20〜80℃の範囲内で行う。ま
たこの時、公知の重合禁止剤、反応触媒を適当量任意に
添加することが出来る。反応終了後、このポリウレタン
プレポリマー溶液に、カルボジイミド基を有する化合物
を含有する組成物(b)を添加する。更に必要に応じ
て、公知の活性エネルギー線硬化性樹脂、活性エネルギ
ー線硬化用重合開始剤、公知の樹脂化合物、アミノプラ
スト、希釈剤、界面活性剤、可塑剤、ワックス、加水分
解防止剤、乳化剤、レベリング剤、消泡剤、抗酸化剤、
抗菌剤等の各種樹脂、添加剤、助剤等を混合することが
できる。次いで、この分子中に活性エネルギー線硬化性
不飽和二重結合と塩の基を有するポリウレタンプレポリ
マー中の塩の基を50℃以下で中和し、イオン化して水
中に分散した溶液を調製する。その後、必要に応じて、
水或いは有機溶媒に溶解した架橋剤(g)を添加する。
最後に反応溶媒を減圧留去することによって、カルボジ
イミド基を有する化合物を含有することを特徴とする、
分子中に活性エネルギー線硬化性不飽和二重結合と塩の
基を併せ有する化合物を含有する水性ポリウレタン組成
物を得る事が出来る。
【0015】次いで、分子中に活性エネルギー線硬化性
不飽和二重結合、塩の基及びカルボジイミド基を併せ有
する化合物を含有する水性ポリウレタン組成物の代表的
な製造方法としては、前記した、カルボジイミド基を有
する化合物を含有することを特徴とする、分子中に活性
エネルギー線硬化性不飽和二重結合と塩の基を併せ有す
る化合物を含有する水性ポリウレタン組成物の製造方法
とほぼ同様であるが、初期のポリウレタンプレポリマー
を得る段階において、2官能以上のポリイソシアネート
化合物類(d1)の一部、或いは全てをカルボジイミド
基を有するイソシアネート化合物類(d2)を用いて反
応させる。或いは、末端が不飽和二重結合、或いはイソ
シアネート基の混合物である、分子中に活性エネルギー
線硬化性不飽和二重結合と塩の基を有するポリウレタン
プレポリマーを得た後、これにカルボジイミド基を有す
るイソシアネート化合物類(d2)を混合する。その
後、このポリウレタンプレポリマー中の塩の基を50℃
以下で中和し、イオン化して水中に分散した溶液を調製
した後、必要であれば、水或いは有機溶媒に溶解した架
橋剤(g)を添加する。その後、溶媒を減圧留去するこ
とによって、分子中に活性エネルギー線硬化性不飽和二
重結合、塩の基及びカルボジイミド基を併せ有する化合
物を含有する水性ポリウレタン組成物を得る事が出来
る。
【0016】前記した、活性エネルギー線硬化性水性組
成物は、水に溶解乃至は分散可能な、或いは水希釈性を
保持した活性エネルギー線硬化性組成物(a)であり、
例えば、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アク
リレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)
アクリレート、アルキルフェノキシポリエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジグリ
シジルエーテルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキ
サイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ
(メタ)アクリレート類等のポリエチレングリコール付
加物、或いは、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,
N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,
N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート類等の
アミン系化合物、或いは、アリルエーテルスルフォネー
ト等のスルフォネート化合物、或いは、ポリエチレング
リコールリン酸(メタ)アクリレート、カプロラクトン
変性ポリエチレングリコールリン酸(メタ)アクリレー
ト等のホスフェート化合物、或いは、アジピン酸、マレ
イン酸、コハク酸、セバチン酸、フタル酸等の二塩基酸
に付加した(メタ)アクリレート化合物やジペンタエリ
スリトールペンタアクリレートモノカルボキシド類や
(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基を塩基性化合物
で中和することによって用いる組成物、或いは、水可溶
或いは水希釈可能なウレタンアクリレート(具体例とし
て、荒川化学工業(株)性ビームセットAQシリーズ、
第一工業製薬(株)GX−8570A)、多官能ポリエ
ステルアクリレート(具体例として、東亞合成(株)性
アロニックスシリーズ)等が挙げられる。
【0017】前記した、カルボジイミド基を有する化合
物を含有する組成物(b)の例としては、請求項3に記
載の分子中に活性エネルギー線硬化性不飽和二重結合、
塩の基及びカルボジイミド基を併せ有する水性ポリウレ
タン組成物、或いは、カルボジイミド基を有する化合物
を含有する水性ポリカルボジイミド組成物(日清紡
(株)製カルボジライトVシリーズ等)等のカルボジイ
ミド基含有水性組成物が挙げられる。
【0018】或いは、カルボジライトV−07(日清紡
(株)製:脂肪属イソシアネート系ポリカルボジイミド
化合物)、及び、公知の方法で得たカルボジイミド基を
有するイソシアネート化合物類(d2)と活性水素を有
する化合物類とを反応することにより得られる、カルボ
ジイミド基含有組成物類等を挙げる事が出来る。
【0019】前記した、カルボジイミド基を有する化合
物を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性
水性組成物には、必要に応じて、公知の活性エネルギー
線硬化用重合開始剤、公知の樹脂組成物、アミノプラス
ト、希釈剤、界面活性剤、可塑剤、ワックス、加水分解
防止剤、乳化剤、レベリング剤、消泡剤、抗酸化剤、抗
菌剤等の各種樹脂、添加剤、助剤等を混合する事が出来
る。
【0020】前記した、塩の基を有する化合物類(c)
としては、例えば、塩の基として、リン酸エステル基、
スルホン酸基、三級アミノ基、カルボキシル基、或いは
それらの中和塩基等の何れかを有するジオール類、及び
ジアミン類が適する。具体的例としては、ポリオキシエ
チレングリコール、ポリオキシエチレンジアミノプロピ
ルエーテル、トリメチロールプロパンモノリン酸エステ
ル、トリメチロールプロパンモノ硫酸エステル、二塩基
酸成分の少なくとも一部がナトリウムスルホ琥珀酸、或
いはナトリウムスルホイソフタル酸であるポリエスレル
ジオール、Nーメチルジエタノールアミン、ジアミノカ
ルボン酸類、例えばリシン、シスチン及び3,5−ジア
ミノカルボン酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸ならび
に3,5ジヒドロキシ安息香酸、2,2−ビス(ヒドロ
キシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシ
エチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシプロ
ピル)プロピオン酸、ビス(ヒドロキシメチル)酢酸、
ビス(4−ヒドロキシフィニル)酢酸、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸、酒石酸、N,
N−ジヒドロキシエチルグリシン、N,N−ビス(2−
ヒドロキシエチル)−3−カルボキシ−プロピオンアミ
ド、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸、ジヒ
ドロアルカン酸、或いは、カルボキシル基含有ポリカプ
ロラクトンジオール等が挙げられる。
【0021】塩の基の必要量は親水性基の種類、組合せ
で決まる。前記した例の中でも親水性基として特に好ま
しいものは、分子中にカルボキシル基、スルホン酸塩基
から選ばれる何れか一種或いは二種を併せ有するか、ま
たはこれらを有するものの混合物である。とりわけカル
ボキシル基を導入するのが種々の点でバランスが取り易
く、操作しやすい。この場合の固形分酸価は10〜80
KOHmg/gの範囲が好ましく、20〜50の範囲が
より好ましい。
【0022】前記した、2官能以上のポリイソシアネー
ト化合物類(d1)としては、例えば、1,6ヘキサメ
チレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキ
サメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネー
ト、脂肪族トリイソシアネート「リジントリイソシアネ
ート、前記脂肪族ジイソシアネートの三量体、低分子ト
リオールと前記脂肪族イソシアネートのアダクト体」、
イソホロンジイソシアネート、水添4,4−ジフェニル
メタンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネー
ト、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、イソプ
ロピリデンシクロヘキシル−4,4−ジイソシアネー
ト、ノルボルネンジイソシアネート、脂環族トリイソシ
アネート「前記脂環族ジイソシアネートの三量体、低分
子トリオールと前記脂環族イソシアネートのアダクト
体」、キシリレンジイソシアネート、芳香脂肪族トリイ
ソシアネート「キシリレンジイソシアネートの三量体、
低分子トリオールと前記芳香脂肪族イソシアネートのア
ダクト体」、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート、芳香族トリイソシアネ
ート「トリフェニルメタントリイソシアネート、前記芳
香族ジイソシアネートの三量体、低分子トリオールと前
記芳香属イソシアネートのアダクト体」、ポリメチレン
ポリフェニルイソシアネート等の3官能以上のポリイソ
シアネート、及びこれらの二種類以上の混合物が挙げら
れる。
【0023】前記した、活性エネルギー線硬化性ポリウ
レタン組成物乃至はポリウレタンプレポリマーを得るた
めに芳香族イソシアネートを混合して用いる方法の中で
好ましい方法としては、水酸基末端になるモル比で芳香
族イソシアネートとポリオールを先に反応させ、その末
端が水酸基の分子に脂肪族或いは脂環族ジイソシアネー
トを反応し、末端が脂肪族或いは脂環族イソシアネート
基のポリウレタンプレポリマーを得る方法が挙げられ
る。
【0024】前記した、カルボジイミド基を有するイソ
シアネート化合物類(d2)としては、例えば、コスモ
ネートLL(三井化学(株)製:カルボジイミド化した
4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4−
ジフェニルメタンジイソシアネートの混合物)、或い
は、カルボジライトV−05(日清紡(株)製:ポリカ
ルボジイミド基を有する末端脂肪属イソシアネート化合
物)等が挙げられる。或いは、公知の方法、例えば、ホ
スホレン及びホスホレンオキサイド類等の触媒の存在
下、加熱し、脱二酸化炭素を伴う縮合反応によりイソシ
アネートをカルボジイミド化する方法により得られる、
一般式O=C=N−(R−N=C=N−)nR−N=C
=Oで表される構造の化合物等が挙げられる。この原料
となるイソシアネート化合物の例としては、例えば、前
記した2官能以上のポリイソシアネート化合物類(d
1)、或いは、n−プロピルイソシアネート、イソプロ
ピルイソシアネート、n−ブチルイソシアネート、ステ
アリルイソシアネート、フェニルイソシアネート等のモ
ノイソシアネート化合物類が挙げられる。
【0025】前記した、分子中に活性エネルギー線硬化
性不飽和二重結合と塩の基を併せ有する水性ポリウレタ
ン組成物に、カルボジイミド基を有する化合物を含有す
る組成物を混合、溶解或いは分散する場合のカルボジイ
ミド基を有する化合物の必要量としては、該水性ポリウ
レタン組成物の固形分中、0.2〜50%であることが
好ましい。この範囲より添加量が少ないと目的とする分
散保存安定性の効果が表れず、多い場合には反対に分散
保存安定性が悪くなる傾向を示すので好ましくはない。
【0026】また、分子中に活性エネルギー線硬化性不
飽和二重結合、塩の基及びカルボジイミド基を併せ有す
る活性エネルギー線硬化性水性ポリウレタン組成物中で
のカルボジイミド基を有するイソシアネート化合物類の
必要量は、該水性ポリウレタン組成物の組成分重量中、
0.2〜50%であることが好ましい。これ以外である
場合は、先記したと同様に、添加量が少ないと目的とす
る分散保存安定性の効果が表れず、多い場合には反対に
分散保存安定性が悪くなる傾向を示すので好ましくはな
い。
【0027】前記した、ポリオール化合物類(e)とし
ては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジエチレングリコール、シクロヘキサン−1,4
−ジメタノール、1,3−ブチレングリコール、1,4
−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,
6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタン
ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2
−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2
−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナン
ジオール、シクロヘキシルジメタノール、ビスフェノー
ルA、ビスフェノールF、水添ビスフェノールA、水添
ビスフェノールF、ひまし油変性ジオール、ひまし油変
性ポリオール等を挙げることが出来る。
【0028】更に、ポリエステルポリオール等の高分子
ポリオール類として、前記したポリオール類、及びこれ
らの同効成分として、エチルグリシジルエーテル、メチ
ルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2
−エチルヘキシルグリシジルエーテル、ラウリルグリシ
ジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ステアリル
グリシジルエーテル等のアルキルモノグリシジルエーテ
ル類、或いは、アルキルグリシジルエステル(製品名カ
ージュラE10:シェルジャパン製)等とアジピン酸、
アゼライン酸、セバチン酸、ダイマー酸等の脂肪族二塩
基酸、乃至は無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、無水トリメリット酸等の芳香族多塩基酸、乃至は無
水ヒドロフタル酸、ジメチル−1,4−シクロヘキサン
ジカルボン酸等の脂環族多塩基酸等との縮合反応で得ら
れるポリエステルポリオール等が挙げられる。更に、ε
−カプロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトンの
開環重合によって得られるポリエステルポリオールが挙
げられる。
【0029】更に、ポリエーテルポリオール等の高分子
ポリオール類として、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,4−ブタンジオール等のアルキレンオ
キシド付加物、及びポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール及びポリテトラメチレングリコール及
びこれらの二種以上の混合物が挙げられる。
【0030】水性ポリウレタン組成物を製造する際に
は、必要に応じて従来公知のウレタン化触媒、例えば、
ジラウリン酸ジブチル錫、オクチル酸錫、トリエチルア
ミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、水酸化ナトリ
ウム、ジエチル亜鉛テトラ(n−ブトキシ)チタン等が
挙げられる。また反応溶媒としては、イソシアネート基
に対して不活性な有機溶剤中で反応させることが好まし
く、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチ
ル、ジオキサン、アセトニトリル、テトラヒドロフラ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジグライム、ジメ
チルスルホキシド、N−メチルピロリドン等が挙げられ
る。これらは、単独或いは混合して用いることが出来
る。
【0031】前記した、水酸基1個〜2個と不飽和二重
結合を1個以上有する活性エネルギー線硬化性化合物類
(f)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロリル(メタ)ア
クリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等
のモノヒドロキシモノ(メタ)アクリレート或いは、グ
リセリンジ(メタ)アクリレート、ライトエステルG−
201P(共栄社化学(株)製)の如きモノヒドロキシ
アクリルメタクリレート、ペンタエリスリトールトリア
クリレート等のモノヒドロキシトリアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールペンタアクリレート等のモノヒドロ
キシペンタアクリレート類や、グリセリンモノ(メタ)
アクリレート等のジヒドロキシモノ(メタ)アクリレー
ト、及びこれらにエチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイド、テトラヒドロフラン或いはεカプロラクトンを
付加重合した化合物等が挙げられる。
【0032】更には、トリメチロールプロパントリアク
リレート、ペンタエルスリトールテトラアクリレート、
ジペンタエルスリトールヘキサアクリレート等の多官能
アクリレートと、ジエタノールアミン、ジイソプロパノ
ールアミン、ジプロパノールアミン、ジブタノールアミ
ン等のジアルカノールアミン或いは、メチルエタノール
アミン、エチルエタノールアミン、メチルプロパノール
アミン等のモノアルキルモノアルカノールアミンとをマ
イケル付加反応した生成物、或いは、イソホロンンジイ
ソシアネート、トリレンジジイソシアネート等の反応性
の異なる二つのイソシアネート基を持つジイソシアネー
ト類と、モノヒドロキシモノアクリレート、モノヒドロ
キシジ(メタ)アクリレート等との反応によって得られ
るハーフウレタン、或いはメタクリルイソシアネート
と、上記ジアルカノールアミン類或いは、上記モノアル
キルモノアルカノールアミン類とを反応させて得られる
生成物も挙げることが出来る。
【0033】本発明の不飽和二重結合を導入する反応に
おいて、或いは不飽和二重結合を導入後のその他の反応
時においても、ハイドロキノン、ターシャリーブチルハ
イドロキン、メトキノンのような重合禁止剤を用いるこ
とが望ましい。
【0034】前記した、水或いは有機溶媒に溶解した架
橋剤(g)としては、例えば、エチレンジアミン、ピペ
ラジン、N−アミノエチルピペラジン、ヘキサメチレン
ジアミン、ヒドラジン、ジエチルトリアミン、トリエチ
ルテトラミン、又はテトラエチレンペンタミン等の脂肪
族アミン、シクロヘキシレンジアミン、イソホロンジア
ミン、ノルボルナンジアミノメチル等の脂環族アミン、
トリレンジアミン、キシレンジアミン、フェニレンジア
ミン、トリス(2−アミノエチル)アミン、2,6−ジ
アミノピリジン等の芳香族アミン、γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、γ−ジアミノプロピルトリエトキ
シシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、又はN−β−(アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等の
アミノシランが挙げられる。更にケチミン化合物とは、
上記例示のジアミン、トリアミンの1級アミノ基とイソ
ブチルケトンとの間で脱水生成されたケチミン化合物が
挙げられる。
【0035】前記した、塩の基の代表として挙げた中
で、カルボキシル基を中和する塩基性の化合物として
は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルモ
ノエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、ジエ
タノールモノメチルアミン等を挙げることが出来る。
【0036】以上の事によって、カルボジイミド基を有
する化合物を含有することを特徴とする分散保存安定性
に優れた活性エネルギー線硬化性水性組成物であり、更
には、前記した活性エネルギー線硬化性水性組成物が、
分子中に活性エネルギー線硬化性不飽和二重結合と塩の
基を併せ有する化合物を含有する水性ポリウレタン組成
物であること、或いは、前記した活性エネルギー線硬化
性水性組成物が、分子中に活性エネルギー線硬化性不飽
和二重結合、塩の基及びカルボジイミド基を併せ有する
化合物を含有する分散保存安定性に優れた水性ポリウレ
タン組成物を得ることが出来る。
【0037】前記した、本発明の活性エネルギー線硬化
性水性組成物は、公知の方法により硬化させることが出
来る。まず、基材に塗装して水及び少量の有機溶剤が含
まれている場合はこれを蒸発乾燥させる。次いで、電子
線により硬化させる場合は、特に重合開始剤は必要せ
ず、加速電圧20〜2000KeV、好ましくは150
〜300KeVの電子線照射装置を用いて、少量の酸素
を含む、又は不活性ガス雰囲気中で、全照射量が5〜2
00kGy、好ましくは10〜100kGyとなるよう
に照射することによって、硬化塗膜を得ることが出来
る。
【0038】他の硬化手段としては、例えば水銀灯、キ
セノンランプ等から得られる紫外線により空気中または
不活性ガス雰囲気中で硬化する不法、或いは加熱硬化す
る方法等があり、これらの場合は、光重合開始剤或いは
熱重合開始剤を添加する。添加量としては、例えば、活
性エネルギー線硬化性組成物の固形分し対して、0.2
〜20%程度、好ましくは、0.5〜10%の範囲であ
る。
【0039】次に、本発明について、合成例1〜3を用
いて具体的に説明する。以下において部及び%は全て重
量比を表す。また以下の文中、粘度はガードナー粘度を
表す。
【0040】[合成例1]前記した、カルボジイミド基
を有する化合物を含有することを特徴とする、分子中に
活性エネルギー線硬化性不飽和二重結合と塩の基を併せ
有する化合物を含有する水性ポリウレタン組成物を得る
方法として、還流冷却管、及び窒素導入管、温度計を備
えた撹拌機付き反応器に、ポリエチレングリコール(M
w=600)7.66部、2,2−ビス(ヒドロキシメ
チル)プロピオン酸17.45部、ひまし油29.44
部、ブチルエチルプロパンジP−ル7.81部、トリレ
ンジイソシアネート30.57部、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート28.39部、メチルエチルケトン13
0.42部、を入れて撹拌しながら70℃まで0.5時
間で昇温し70〜75℃で5時間反応後、、tert−
ブチルハイドロキノン0.05部、ヒドロキシエチルア
クリレート7.54部、ライトエステルG−201P
(共栄社化学(株)製)21.2部を加え、窒素導入管
を空気導入管に替えて、再び70〜75℃で6時間反応
させて、ポリウレタン樹脂骨格の溶液を得た。30℃に
冷却して、この溶液に、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート7.63部、カルボジライトV−07(日
清紡(株)製脂肪属イソシアネート系ポリカルボジイミ
ド化合物)3.2部を添加して、1時間保持した。この
溶液に、トリエチルアミン13.13部、純水268.
93部を徐々に加え、30℃で2時間保持後、純水5
0.39部、無水ピペラジン2.52部を徐々に加えて
35〜50℃で5時間保持後、サーフィノールAK02
(日信化学工業(株)製)0.06部を加えて50℃に
てメチルエチルケトンを減圧留去して、不揮発分:3
3.3%、固形分酸価45.5、ガードナー粘度:X−
W、透明液体である、カルボジイミド基を有する化合物
を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性水
性ポリウレタン組成物(J−1)を得た。
【0041】[合成例2]前記した、分子中に活性エネ
ルギー線硬化性不飽和二重結合、塩の基及びカルボジイ
ミド基を併せ有する化合物を含有する活性エネルギー線
硬化性水性ポリウレタン組成物を得る方法として、還流
冷却管、及び窒素導入管、温度計を備えた撹拌機付き反
応器に、ODX2376(大日本インキ化学工業(株)
製アジピン酸/ジエチレングリコール系ポリエステルジ
オール Mw=1000)15.71部、2,2−ビス
(ヒドロキシメチル)プロピオン酸13.96部、MP
D/TPA(クラレ(株)製)メチルペンタンジオール
/テレフタル酸系ポリエステルジオール Mw=50
0)60.48部、ブチルエチルプロパンジオール1
0.90部、トリレンジイソシアネート34.84部、
水添XDI23.30部、コスモネートLL(三井化学
(株)製カルボジイミド化ジフェニルメタンジイソシア
ネートと4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートと
の混合物 NCO%=29.0%)、メチルエチルケト
ン190.8部、を入れて撹拌しながら70℃まで0.
5時間で昇温し70〜75℃で5時間反応後、tert
−ブチルハイドロキノン0.05部、ライトエステルG
−201P(共栄社化学(株)製)37.28部を加
え、窒素導入管を空気導入管に替えて、再び70〜75
℃で15時間反応させて、ポリウレタン樹脂骨格の溶液
を得た。30℃に冷却して、この溶液に、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート11.09部、トリエチ
ルアミン10.50部、純水535.14部を徐々に加
え、30℃で2時間保持後、純水41.35部、無水ピ
ペラジン2.07部を徐々に加えて35〜50℃で5時
間保持後、サーフィノールAK02(日信化学工業
(株)製)0.10部を加えて50℃にてメチルエチル
ケトンを減圧留去して、不揮発分:37.6%、固形分
酸価25.1、ガードナー粘度:O−N、乳白色液体で
ある、分子中に活性エネルギー線硬化性不飽和二重結
合、塩の基及びカルボジイミド基を併せ有する化合物を
含有する活性エネルギー線硬化性水性ポリウレタン組成
物(J−2)を得た。
【0042】[合成例3]前記した、分子中に活性エネ
ルギー線硬化性不飽和二重結合と塩の基を併せ有する化
合物を含有する水性ポリウレタン組成物を得る方法とし
て、還流冷却管、及び窒素導入管、温度計を備えた撹拌
機付き反応器に、ポリエチレングリコール(Mw=60
0)4.71部、2,2−ジヒドロプロピオン酸38.
45部、ブチルエチルプロパンジオール、25.65
部、ODX2376(アジピン酸/ジエチレングリコー
ル系ポリエステルジオール Mw=1000)94.2
7部、トリメチロールプロパン8.58部、トリレンジ
イソシアネート148.56部、メチルエチルケトン4
06.16部を入れて撹拌しながら70℃まで0.5時
間で昇温し70〜75℃で5時間反応後、メトキノン
0.08部、ライトエステルG−201P(共栄社化学
(株)製)85.74部を加え、窒素導入管を空気導入
管に替えて、再び70〜75℃で15時間反応させて、
ポリウレタン樹脂骨格の溶液を得た。30℃に冷却し
て、この溶液に、トリエチルアミン29.09部、純水
1056.40部を徐々に加え、30℃で2時間保持
後、サーフィノールAK02(日信化学工業(株)製)
0.19部を加えて50℃にてメチルエチルケトンを減
圧留去して、不揮発分:29.0%、固形分酸価39.
8、ガードナー粘度:R、透明液体である、活性エネル
ギー線硬化性水性ポリウレタン組成物(J−3)を得
た。
【0043】次に本発明を、活性エネルギー線硬化性水
性組成物、或いは、混合物として調製し、分散保存安定
性試験、耐加水分解性試験を行った結果を示す。
【0044】(分散保存安定性試験)活性エネルギー線
硬化性水性組成物、或いは、混合物として調製したもの
について、ガラス瓶密閉容器に入れ、40℃オーブン内
で1ヶ月間放置し、溶液の外観変化を観察した。 ○:溶液が混合直後と比較して変化がない。 ×:溶液に変化があり、沈殿物を生成或いは白濁してい
る。
【0045】(分散保存安定性試験1)前記した、カル
ボジイミド基を有する化合物を含有することを特徴とす
る活性エネルギー線硬化性組成物として、下記の配合表
に沿って調製した溶液について、分散保存安定性試験を
行った。
【0046】
【表1】
【0047】PEG#300:第一工業製薬(株)製ニ
ューフロンティアシリーズ (ポリエチレングリコールジアクリレート/エチレンオ
キサイド変性n=6mol) TMP−15:第一工業製薬(株)製ニューフロンティ
アシリーズ (トリメチロールプロパントリアクリレート/エチレン
オキサイド変性n=15mol) カルボジライトV−04:日清紡(株)製 (カルボジイミド基を有する化合物を含有する水性組成
物 不揮発分40%)
【0048】(分散保存安定性試験2)前記した、カル
ボジイミド基を有する化合物を含有することを特徴とす
る、分子中に活性エネルギー線硬化性不飽和二重結合と
塩の基を併せ有する化合物を含有する水性ポリウレタン
組成物として、合成例1〜3で得られた活性エネルギー
線硬化性水性ポリウレタン組成物(J−1、J−2、J
−3)に、活性エネルギー線硬化性水性組成物、及びカ
ルボジイミド基を有する化合物を含有する組成物下記の
配合表に沿って、不揮発分が30.0%となるように純
水にて調製した混合液について、分散保存安定性試験を
行った。
【0049】
【表2】
【0050】(分散保存安定性試験3)前記した、カル
ボジイミド基を有する化合物を含有することを特徴とす
る、分子中に活性エネルギー線硬化性不飽和二重結合と
塩の基を併せ有する化合物を含有する水性ポリウレタン
組成物として、合成例1〜3で得られた活性エネルギー
線硬化性水性ポリウレタン組成物(J−1、J−2、J
−3)に、カルボジイミド基を有する化合物を含有する
組成物を下記の配合表に沿って、不揮発分が30.0%
前後となるように純水にて調製した混合液について、分
散保存安定性試験を行った。
【0051】
【表3】
【0052】(耐加水分解性試験)活性エネルギー線硬
化性水性組成物、或いは、混合物として調製したものに
ついて、調製或いは混合直後からの溶液酸価を経時で測
定した。酸価が低下していくものは溶液中のカルボジイ
ミド基とカルボキシル基の反応が進んでいること、酸価
の変化率が小さいものはカルボジイミド基とカルボキシ
ル基の反応と加水分解の進行がバランスのとれている状
態であること、酸価が増加していくものは加水分解の進
行が進んでいるものである。
【0053】(耐加水分解性試験1)
【0054】
【表4】
【0055】
【発明の効果】上記の結果からも明らかなように、本発
明のカルボジイミド基を有する化合物を含有することを
特徴とする活性エネルギー線硬化性水性組成物は、カル
ボジイミド基を有する化合物を含有する組成物を混合、
或いは、分子鎖中にカルボジイミド基を導入させること
により、エステル結合の加水分解を修復し、しかも粘度
上昇がなく、沈殿物が生成せず、むしろ分散保存安定性
に優れる活性エネルギー線硬化性水性組成物を提供出来
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/00 C09D 5/00 A 4J039 11/10 11/10 175/14 175/14 Fターム(参考) 4J002 BG073 BG133 CK02W CM05X EN016 EN036 EN046 EN076 EQ026 EU046 EU136 EX076 FD146 GH01 HA07 4J011 PA36 PA38 PA43 PA47 PA95 PA97 PB30 PC02 QA03 QA04 QA06 QA07 QA12 QA13 QA22 QA37 QA38 QA40 QA42 QB17 UA01 UA08 WA02 4J027 AG03 AG04 AG07 AG13 AG14 AG15 AG23 AG24 AG25 AG27 AG28 AG33 AG34 CA10 CB08 CC02 CC03 CC05 CD08 4J034 BA08 CA04 CA14 CA15 CA16 CC03 CC08 CC23 CC26 CC28 CC29 CC34 CC37 CC52 CC67 CD15 DA01 DF11 DF12 DF15 DF22 DG03 DG04 DG06 DG14 EA12 FA02 FA04 FB01 FC01 HA07 HA08 HB06 HB07 HB12 HC03 HC17 HC22 HC46 HC52 HC54 HC64 HC65 HC67 HC71 HC73 JA21 JA42 KC02 KC17 KD02 KD12 LA23 LA33 RA07 4J038 DG001 DG211 GA01 GA08 MA08 PA17 4J039 AE04 CA03 CA06 EA04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボジイミド基を有する化合物を含有
    することを特徴とする活性エネルギー線硬化性水性組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記した、活性エネルギー線硬化性水性
    組成物が、分子中に活性エネルギー線硬化性不飽和二重
    結合と塩の基を併せ有する化合物を含有する水性ポリウ
    レタン組成物である請求項1に記載の活性エネルギー線
    硬化性水性組成物。
  3. 【請求項3】 前記した、活性エネルギー線硬化性水性
    組成物が、分子中に活性エネルギー線硬化性不飽和二重
    結合、塩の基及びカルボジイミド基を併せ有する化合物
    を含有する水性ポリウレタン組成物である請求項1に記
    載の活性エネルギー線硬化性水性組成物。
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