JP2000334900A - 積層体及びその成形体 - Google Patents

積層体及びその成形体

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JP2000334900A
JP2000334900A JP11146802A JP14680299A JP2000334900A JP 2000334900 A JP2000334900 A JP 2000334900A JP 11146802 A JP11146802 A JP 11146802A JP 14680299 A JP14680299 A JP 14680299A JP 2000334900 A JP2000334900 A JP 2000334900A
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Hirobumi Mikoshiba
寛文 御子柴
Masayuki Suzuki
政幸 鈴木
Masaaki Yukitani
雅明 行谷
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Original Assignee
JSP Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリオレフィン系樹脂層を着色された接着層
を介してポリスチレン系樹脂発泡層の少なくとも片面に
形成した着色積層体において、熱成形による外観不良、
色ムラの発生のない良好な成形性を示す断熱性、耐熱
性、耐油性に優れた着色された積層体及びその成形体を
提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂を主成分とした坪
量10〜80g/m2の最外層を、(i)50〜94.
7重量%のポリスチレン系樹脂、(ii)5〜49.7重
量%ポリオレフィン系樹脂及び(iii)0.3〜20重量
%の着色剤とからなる樹脂組成物(但し、(i)、(i
i)及び(iii)の成分の合計は100重量%である)を
主成分とした坪量40〜150g/m2の接着層を介し
てポリスチレン系樹脂を主成分とした発泡層の少なくと
も片面に形成したことを特徴とする積層体及びこの積層
体を展開倍率1.2倍以上に熱成形してなる成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリスチレン系樹脂
発泡シート又は発泡板の少なくとも片面にポリオレフィ
ン系樹脂層を形成した積層体及びその成形体に関する。
更に詳しくは熱成形用途において色ムラ、成形不良の改
善された着色積層体及びその成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、発泡ポリスチレンシートの片
面又は両面に熱可塑性樹脂層を形成した積層シートは成
形により各種容器として広く用いられている。特に発泡
ポリスチレンシートにポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエステル等の樹脂層を形成した積層シートは耐熱
性、耐油性が優れていることからその用途も広がってい
る。その中でも、発泡ポリスチレンシートの基材に着色
剤を含有させ、片面又は両面に接着層を介してポリオレ
フィン系樹脂層が形成された着色積層シートや発泡ポリ
スチレンシートの片面又は両面に着色されたポリオレフ
ィン系樹脂層を全面に形成した積層シートが、意匠性に
すぐれていることもあって、丼や弁当箱等の複雑な形状
や深絞りの容器用として要望が高まっている。前記の発
泡層を着色した積層シートの場合、気泡の影響で鮮明な
着色が難しいものであった。また、着色されたポリプロ
ピレン等のポリオレフィン系樹脂層を有する積層シート
の場合、成形後の色ムラの発生のない十分な着色を施す
ためには、坪量が多い着色されたポリオレフィン系樹脂
層を設けなければならなかった。しかし、このような坪
量が多いポリオレフィン系樹脂層を有する積層シートを
熱成形する場合、発泡層の発泡ポリスチレンシートとそ
のポリオレフィン系樹脂層との成形条件が異なるため、
発泡ポリスチレンシートの加熱条件で行なうと、ポリオ
レフィン系樹脂層の加熱不足により金型形状と同様な成
形品が得られない等の成形性が悪い問題やその着色樹脂
層が不均一に引き伸ばされて色ムラが発生する問題等が
あった。一方、その着色ポリオレフィン系樹脂層の加熱
条件で行なうと、発泡ポリスチレンシートが加熱過多と
なり前記発泡ポリスチレンシートが溶融して成形品の表
面が凹凸となり外観が悪くなってしまう問題等があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリオレフ
ィン系樹脂層を着色された接着層を介してポリスチレン
系樹脂発泡層の少なくとも片面に形成した着色積層体に
おいて、熱成形による外観不良、色ムラの発生のない良
好な成形性を示す断熱性、耐熱性、耐油性に優れた着色
された積層体及びその成形体を提供することをその課題
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究した結果、最外層としてのポリオ
レフィン系樹脂層とポリスチレン系樹脂発泡体層とを接
着層を介して積層させるとともに、その接着層を発泡層
に近い組成とし且つ着色するときには、成形性の良い色
ムラの発生のない高品質の着色された積層体が得られる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発
明によれば、ポリオレフィン系樹脂を主成分とした坪量
10〜80g/m2の最外層を、(i)50〜94.7
重量%のポリスチレン系樹脂、(ii)5〜49.7重量
%ポリオレフィン系樹脂及び(iii)0.3〜20重量%
の着色剤とからなる樹脂組成物(但し、(i)、(ii)
及び(iii)の成分の合計は100重量%である)を主成
分とした坪量40〜150g/m2の接着層を介してポ
リスチレン系樹脂を主成分とした発泡層の少なくとも片
面に形成したことを特徴とする積層体が提供される。さ
らに、前記積層体を展開倍率1.2倍以上に熱成形して
なる成形体が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で用いるポリスチレン系樹
脂には、スチレンの単独重合体及び共重合体が包含さ
れ、その重合体中に含まれるスチレン系モノマー単位は
少なくとも25重量%以上、好ましくは50重量%以上
である。本発明で用いる好ましいポリスチレン系樹脂
は、下記の一般式(1)で表される構造単位を樹脂中に
少なくとも25重量%含有する樹脂である。
【化1】 前記一般式(1)において、Rは水素原子またはメチル
基を示し、Zはハロゲン原子またはメチル基を示し、p
は0または1〜3の整数である。前記ポリスチレン系樹
脂としては、ポリスチレン、ゴム変性ポリスチレン、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジ
エン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリル
酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリ
ル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重
合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン
−無水マレイン酸共重合体、ポリスチレン−ポリフェニ
レンエーテル共重合体、ポリスチレンとポリフェニレン
エーテルとの混合物などが例示される。本発明の積層体
の発泡層は上記ポリスチレン系樹脂を主成分とするもの
であり、これらのポリスチレン系樹脂に脆性改善等を目
的としてスチレン−共役ジエンブロック共重合体やその
水添物等のエラストマー、エチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合体等のゴム、リサイクル樹脂の混合等を考慮し
てポリプロピレン系樹脂や高密度ポリエチレン等のポリ
オレフィン系樹脂を30重量%以下の割合で混合したも
の等も発泡層の基材として使用することができる。尚、
ビカット軟化点が100℃以上のポリスチレン系樹脂を
使用することにより、本発明の積層体の耐熱性を向上さ
せることができる。本明細書において、樹脂のビカット
軟化点はJIS K7206(試験荷重はA法、伝熱媒
体の昇温速度は50℃/時の条件)にて求められる値を
指す。
【0006】本発明で用いるポリスチレン系樹脂におい
て、その溶融粘度は、190℃、剪断速度100sec
-1の条件下での溶融粘度で、200poise以上で1
00000poise未満、好ましくは1000〜50
000poiseである。その溶融粘度が前記範囲より
小さいと、発泡体成形時にダイスより押出された溶融樹
脂が垂れてしまい、成形困難になる虞れがある。一方、
前記範囲を超えると、粘度が高すぎて押出圧力が上昇し
て押出成形が困難になり、良質の発泡層が成形できなく
なる虞れがある。
【0007】本発明で用いる最外層の主成分であるポリ
オレフィン系樹脂には、オレフィンの単独重合体、共重
合体(ランダム共重合体、ブロック共重合体等)及びブ
レンド体等が包含される。本発明では、特に、耐熱性の
点から、ビカット軟化点が112℃以上のもの、更に該
軟化点が120℃以上のもの(該軟化点の上限値は特に
限定されないが160℃程度である)、特に高密度ポリ
エチレンやポリプロピレン系樹脂の使用が好ましい。前
記の中でも積層体において表面がこすれた場合に該表面
に跡がつきにくい点からポリプロピレン系樹脂の使用が
好ましい。前記したポリプロピレン系樹脂には、プロピ
レンの単独重合体、共重合体及びブレンド体等が包含さ
れる。プロピレン共重合体において、その共重合成分に
は、エチレン、ブチレン、その他のα−オレフィンが包
含され、そのα−オレフィンの炭素数は12以下、好ま
しくは8以下である。その共重合成分であるα−オレフ
ィンの含有量は、ブロック共重合体の場合は20重量%
以下、ランダム共重合体の場合は8重量%以下であるこ
とが好ましい。前記ポリプロピレン系樹脂の中でも成形
性の向上の点からランダム共重合体が好ましい。また、
ポリプロピレン系樹脂のブレンド体において、そのブレ
ンド用樹脂には、エチレンの単独重合体、エチレンと炭
素数が3〜12個のα−オレフィンとの共重合体、炭素
数が4〜6のα−オレフィンの単独重合体等が挙げられ
る。これらのポリプロピレン系樹脂のブレンド体におい
て、最外層となる表面の艶消しを目的にポリプロピレン
系樹脂中にポリエチレン系樹脂を含有させることができ
る。このポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン
が挙げられる。前記の中でも耐熱性の向上の点から高密
度ポリエチレンが好ましい。前記ポリプロピレン系樹脂
における高密度ポリエチレンの含有量は、50重量%以
下、好ましくは40重量%以下である。50重量%を超
えると積層体において表面の光沢が低下する虞がある。
尚、本明細書で言うプロピレン系樹脂には、前記プロピ
レン系樹脂に対し、少なくとも1個の二重結合を有する
化合物(たとえば、不飽和のカルボン酸、ビニルシラン
化合物等)をグラフト重合することによって得られる変
性プロピレン系樹脂も含まれる。上記の通り本発明の積
層体におけるポリオレフィン系樹脂層はポリオレフィン
系樹脂を主成分とするものであり、その他の成分とし
て、ポリスチレン系樹脂、エラストマー、ゴム等を30
重量%以下の割合で混合することができる。
【0008】本発明の接着層に用いられる着色剤として
は、例えば、黒色、灰色、茶色、黄色、赤色、桃色、緑
色、青色等の着色顔料や染料が挙げられる。上記の中で
も耐熱性の点から顔料が好ましい。顔料としては有機顔
料、無機顔料等が挙げられる。有機顔料としては、アゾ
顔料、銅フタロシアニン顔料等が挙げられる。無機顔料
としては、チタンホワイト、黄鉛、カドミ顔料、弁柄、
カーボンブラック等が挙げられる。また、着色剤をその
まま押出機に投入しても構わないが、取扱いや作業性、
樹脂に添加する際の分散性を考慮しマスターバッチ法が
好ましい。その際、マスターバッチにおける着色剤の添
加量はマスターバッチの基材樹脂100重量部に対し1
〜70重量部、好ましくは30〜60重量部である。
【0009】本発明の最外層は、無色であっても接着層
と同一又は同系色の色でも構わない。最外層を無色にし
た場合、特に食品と接触する容器の内側面が無色である
と食品に着色剤が接することがないため好ましい。ま
た、最外層を接着層と同一又は同系色の色とした場合、
接着層の色の補足ができる。本発明の積層体において、
全体の坪量は100〜800g/m2が好ましく、さら
に200〜600g/m2が好ましい。該坪量を200
〜600g/m2とすることにより熱成形した容器等の
成形体の強度が高く、断熱性や軽量性の面において優れ
たものとなる。また積層体の厚さは0.2〜5mm、好
ましくは0.3〜3mm、特に熱成形時の金型再現性に
優れる点から0.4〜2mmが好ましい。余りにも薄く
なると熱成形する際、破れが発生したり、色ムラが発生
する虞れがある。一方、余りにも厚くなると熱成形する
際に、積層体の内部と外部の加熱ムラが起こりやすく金
型形状と同様な成形体が得られるための加熱コントロー
ルが難しい。
【0010】本発明の積層体には、積層シート及び積層
板が包含される。次に、その層構成について詳述する。
本発明の積層体は、発泡層を有する。この発泡層におい
て、その密度は0.1〜0.8g/cm3、好ましくは
0.15〜0.5g/cm3であり、特に0.17〜
0.4g/cm3のものが好ましい。また、その厚さは
0.1〜4mm、好ましくは0.2〜2mmであり、特
に0.3〜1.5mmである。発泡層の密度が0.17
〜0.4g/cm3、厚さが0.3〜1.5mmの場
合、熱成形時の金型再現性の点で特に好ましい。その密
度が前記範囲より小さくなると、その積層体を熱成形し
て得られる成形品の強度が不足するばかりでなく、加熱
真空成形するときに伸び不足を生じて成形体に透孔が生
じたり、金型形状と同様な成形品が得られない虞れがあ
る。一方、その密度が前記範囲よりも大きくなると、経
済的に不利になる他、成形品の断熱性が悪くなり、容器
等の成形体に熱湯を入れたときに、その容器を手で持つ
ことができなくなることがある。また、前記発泡層の厚
さが余りにも薄くなると、真空成形等により得られる成
形体の壁厚が不十分となり、強度や断熱性の点で劣った
ものとなる。一方、その厚さが厚くなりすぎると、加熱
真空成形の際に、シートの内部と外部の加熱ムラが起り
やすく、精密な温度制御が必要となる。本明細書におい
て、厚さはJIS B 7503に規定されたダイヤル
ゲージを使用し、積層体の押出方向に対し、垂直な幅方
向の厚さを等間隔で10点測定しその平均値を採用し
た。本明細書において、発泡層の密度は、予め積層体の
厚さと坪量を測定し、電子顕微鏡により積層体の断面を
撮影し、最外層と接着層の厚さを測定する。前記各層の
厚さを積層体の厚さから引いた値を発泡層の厚さとし
た。次いで最外層と接着層の厚さに各層を構成している
樹脂密度をかけ単位換算して最外層及び接着層の坪量を
算出する。前記の最外層と接着層の坪量を積層体の坪量
から引いた値を発泡層の坪量とした。この発泡層の坪量
を前記した発泡層の厚さで割った値を単位換算し発泡層
の密度として採用した。発泡層の連続気泡率(ASTM
D2856、手順c)は、40%以下、好ましくは30
%以下、さらに好ましくは20%以下である。発泡層の
連続気泡率は、熱成形時の熱発泡性や得られる熱成形品
の品質(強度等の物性)に影響を与えるので、前記の通
りに規定するのがよい。また、本発明の発泡層は、無色
であっても接着層と同一又は同系色の色でも構わない。
着色する際の着色剤としては接着層に関して示した前記
した着色剤が挙げられる。
【0011】本発明の積層体は、前記発泡層の少なくと
も片側の全面に接着層を有する。この接着層は、(i)
50〜94.7重量%のポリスチレン系樹脂、(ii)5
〜49.7重量%のポリオレフィン系樹脂及び(iii)
0.3〜20重量%の着色剤とからなる樹脂組成物(但
し、(i)、(ii)及び(iii)の成分の合計は100重
量%である)を主成分とする。樹脂組成物におけるポリ
スチレン系樹脂の含有量の好ましい範囲は52〜89.
5重量%である。更に好ましくは55〜87重量%であ
る。したがって、その接着層は、成形時の加熱条件が発
泡層と近くなるため、坪量が多い着色された接着層を形
成しても色ムラの発生がない。この接着層において、そ
のポリスチレン系樹脂の含有量が94.7重量%を超え
ると、その接着層と発泡層との間の接着強度は満足する
ものの、その接着層と最外層との間の接着強度が不十分
になる。一方、そのポリスチレン系樹脂の含有量が50
重量%より低くなると、逆に、熱成形する際の成形性が
悪くなる。尚、発泡層の少なくとも片面に接着層を形成
する際は、樹脂層と発泡層との接着性及び着色の点か
ら、発泡層全面の80%以上に形成することが好まし
い。接着層の樹脂組成物おいて、その樹脂としては、本
発明の積層体又は本発明の積層体を熱成形した容器等の
成形体を減容して得られたリサイクル樹脂を使用するこ
とができる。なお、接着層に使用されるポリオレフィン
系樹脂としては、接着性の点から接着層上に積層される
最外層に用いられるポリオレフィン系樹脂と同一の樹
脂、もしくは熱融着可能な同種のポリオレフィン系樹脂
が好ましく用いられる。また、樹脂組成物におけるポリ
オレフィン系樹脂の含有量は5〜49.7重量%であ
り、好ましくは10〜39.5重量%である。さらに好
ましくは12〜39重量%である。ポリオレフィン系樹
脂の含有量が5重量%よりも少ないと、最外層との接着
強度が不十分となる。含有量が49.7重量%を超える
と、熱成形する際の成形性が悪くなる。また、樹脂組成
物における着色剤の含有量は、0.3〜20重量%であ
り、好ましくは、0.5〜15重量%である。さらに好
ましくは、1〜10重量%である。0.3重量%よりも
小さくなると色の種類によっては接着層を着色すること
が難しい。また20重量%よりも大きくなると接着層の
物性が低下する。接着層において、その坪量は40〜1
50g/m2、好ましくは45〜140g/m2である。
その発泡層の厚さに対する割合は、好ましくは3〜50
%、さらに好ましくは5〜40%である。接着層の坪量
が40g/m2よりも小さくなると熱成形する際に色ム
ラが発生する。一方、150g/m2を超えると、発泡
層の連続気泡率が高くなる傾向にあり、また、積層体の
軽量性がそこなわれコストアップの原因となる。
【0012】本発明の積層体において、前記接着層の樹
脂組成物に対してポリスチレン系樹脂とポリオレフィン
系樹脂とを相溶化させるため相溶化成分を添加すること
ができる。この場合の相溶化成分としては、ポリスチレ
ン系樹脂とポリオレフィン系樹脂とを相溶化し得るもの
であればよく、従来公知の各種のものを用いることがで
きる。このようなものとしては、特にスチレン系熱可塑
性エラストマーの使用が好ましい。このスチレン系熱可
塑性エラストマーには、SEBS系やSEPS系のもの
や、SBS系又はSIS系のもの等が包含される。SB
S系又はSIS系のものは、ハードセグメントとしてポ
リスチレンの結晶相を有し、ソフトセグメントとしてポ
リブタジエン又はポリイソプレンがブロック的に共重合
された構造を有する。一方、SEBS系やSEPS系の
ものは、前記SBS系やSIS系のものに含まれている
ポリブタジエン、ポリイソプレンを高度に水素化してそ
の主鎖中の二重結合を飽和させたものである。これらの
SEBS系や、SEPS系、SBS系及びSIS系等の
スチレン系熱可塑性エラストマーについては、「プラス
チックエージ」、第101頁〜第106頁(June
1985)に詳述されている。
【0013】相溶化成分は、接着層の樹脂組成物100
重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは0.5
〜10重量部添加するのが好ましい。特に、スチレン系
熱可塑性エラストマーの場合には、2〜10重量部の割
合で添加するのが好ましい。
【0014】本発明の積層体において、その接着層に
は、さらに樹脂組成物の脆性改善を目的に弾性成分を添
加することができる。弾性成分としては、スチレン、α
−メチルスチレン、P−メチルスチレン等のスチレン成
分とブタジエンやイソプロピレン系のジエン成分からな
るランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重
合体又はこれらの共重合体同士の混合物、或いはこれら
の共重合体とこれら共重合体以外のポリスチレン系樹脂
との混合物が挙げられる。前記弾性成分は混合樹脂10
0重量部あたり2〜50重量部、好ましくは5〜30重
量部添加することが好ましい。よって、スチレン系熱可
塑性エラストマーは特定量を樹脂組成物に添加すること
により、相溶化成分及び弾性成分として作用させること
ができるため特に好ましい。
【0015】本発明の積層体は、その接着層の上面に最
外層を有する。この最外層において、その坪量は10〜
80g/m2であり、好ましくは20〜70g/m2であ
る。その発泡層の厚さに対する割合は3〜50%が好ま
しく、更に5〜40%が好ましい。この最外層の坪量が
10g/m2よりも小さくなると、熱成形時に積層体に
透孔や破れを生じるので好ましくない。一方、坪量が8
0g/m2より大きすぎると、コストアップになるばか
りか、その最外層の加熱成形時間と発泡層の加熱成形時
間との差が開きすぎて、その最外層に最適な加熱成形時
間で積層体を成形すると、その発泡層の溶融により積層
体の表面が凹凸となり外観が悪化し、また、逆に、発泡
層に最適な加熱成形時間で積層体を成形すると最外層の
伸びムラが発生する。尚、本発明における坪量は、電子
顕微鏡により積層体の断面を撮影し、求める層の厚さを
測定する。測定された厚さに求める層を構成している樹
脂密度をかけ単位換算した値を採用した。また、接着層
の坪量が最外層の坪量よりも多い方が積層体の成形性が
良好で、色ムラ等が発生しないことから好ましい。本発
明の積層体において、その最外層は、1層又は複数の層
から構成され、最外層が複数の層から構成される場合、
複数の層の合計坪量は、前記した10〜80g/m2
範囲内である。複数の層からなる最外層を有する積層体
は該積層体を食品と接する内側面となるように熱成形す
る際に最外層のいずれかの層に透孔や破れが発生しても
収納した食品の汁や油脂が容器内部に侵入し発泡層を破
壊又は変色することがないため好ましい。また、複数の
層からなる最外層とした場合、最外層を構成する各層の
基材樹脂は、接着性の点から、同一の樹脂、もしくは熱
融着可能な同種のポリオレフィン系樹脂が好ましく用い
られる。さらに最外層を複数の層からなるものとした場
合、少なくとも該最外層の最も上面側の層を無色とし最
外層を構成するその他の層のいずれかあるいは全てを接
着層と同一又は同系色の色とすると接着層の色の補足が
でき、また、該最外層を内側面として食品容器を成形し
た場合、接着剤が直接食品と接する側に存在しない点か
ら好ましい。
【0016】本発明の積層体において、その発泡層の両
面に前記接着層を介して最外層を積層させることができ
るが、必ずしもその両面に接着層を介して最外層を積層
させる必要はなく、その発泡層の一方の片面は、未積層
面とすることができ、また、ポリスチレン系樹脂層や接
着層等の樹脂層を積層することもできる。発泡層の一方
の片面にポリスチレン系樹脂層や接着層等の樹脂層を積
層する場合に、その坪量は15〜350g/m2、好ま
しくは20〜250g/m2である。その発泡層の片面
にポリスチレン系樹脂層が積層されているものは、その
樹脂層が印刷性、光沢性にすぐれているので、印刷面と
することができる。一方、その発泡層の片面に接着層が
積層されているものは、その接着層が印刷適性にすぐ
れ、また光沢性にもすぐれているので、印刷面として有
利に用いることができると共に、共押出法により発泡層
の両面に形成する2つの接着層が同じ押出機を使用して
同時に積層することができる為、生産性において優れ
る。
【0017】本発明の積層体において、その発泡層と最
外層との間の接着強度はいずれも50gf/cm以上、
特に好ましくは150gf/cm以上、更には300g
f/cm以上という大きな接着強度を有することが好ま
しい。接着強度が50f/cmより少ないと熱成形する
際、発泡層と最外層が剥離することがある。その接着強
度の上限値は、通常、1000gf/cm程度である。
なお、発泡層と最外層との間の接着強度は、積層体より
幅25mmの試験片を切り出し、JIS Z 0237
に準拠し、剥離速度300mm/minの条件にて90
°剥離試験を行なって求めた値(g/25mm)を2.
5で割り算して接着強度(g/cm)とした。
【0018】本発明の積層体は、従来公知の方法で製造
することができる。その代表的な方法としては、予め発
泡層を製造し、その後製造ライン上または別ラインで最
外層と接着層を別な押出機より供給して接着する方法、
発泡層を製造し、製造ライン上または別ラインで最外層
としてポリオレフィン系樹脂フィルムを導入し、接着層
を別な押出機より供給して接着する方法、共押出法によ
って発泡層の少なくとも片面に接着層及び最外層を設け
て押出製造する方法等がある。前記の共押出法により積
層体を得るための方法を更に詳しく述べると、フラッ
トダイを用いてい板状に共押出しして積層体とする方
法、環状ダイスを用い共押出して筒状積層発泡体を形
成させ、次いでこれを切り開いて積層体とする方法、
環状ダイスを用い共押出しして筒状積層発泡体を形成さ
せると共に、該発泡体の内面が接着可能な状態にあるう
ちに挟圧ロールで該発泡体を挟み込み内面を圧着貼り合
わせて積層体とする方法が挙げられる。なかでも共押出
法によって得られる積層体は、他の方法に比べて工程が
シンプルで低コストが可能であり、また発泡層と接着
層、接着層と最外層の接着強度が高くなるので好まし
い。前記の共押出法の中でも前記の環状ダイスを用い
積層体を得る方法が広幅の積層体が得られることから好
ましい。接着層に用いるポリスチレン系樹脂、ポリオレ
フィン系樹脂、着色剤および相溶化成分、弾性成分は、
ペレット状でドライブレンドした後、そのまま押出機の
投入口に入れても良く、また予め溶融混練して用いても
良い。
【0019】本発明の積層体における発泡層を製造する
場合に用いる発泡剤としては、プロパン、n−ブタン、
i−ブタン、n−ブタンとi−ブタンとの混合物、ペン
タン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロブタン、シ
クロペンタン等の環式脂肪族炭化水素、トリクロロフロ
ロメタン、ジクロロジフロロメタン、1,1−ジフルオ
ロエタン、1,1−ジフルオロ−1−クロロエタン、
1,1,1,2−テトラフルオロエタン、メチルクロラ
イド、エチルクロライド、メチレンクロライド等のハロ
ゲン化炭化水素およびこれらの混合物等が挙げられる。
更に、分解型発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、
ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブ
チロニトリル、重炭酸ナトリウム等が挙げられる。ま
た、二酸化炭素等の無機ガスや水も挙げられる。これら
の発泡剤は適宜混合して用いることができる。このなか
でもハロゲン化水素を含まないオゾン層の破壊等環境へ
の影響の少ないものを使用することが好ましい。発泡剤
の使用量は、特に限定されないが、おおむね樹脂100
gあたり0.01〜0.1モルで目標の積層体密度に対
し自由に選択することができる。
【0020】本発明の積層体に用いられるポリスチレン
系樹脂およびポリオレフィン系樹脂等には、本発明の目
的を著しく損なわない範囲で、必要に応じて通常添加さ
れる各種の添加剤、例えば、造核剤、酸化防止剤、熱安
定剤、帯電防止剤、導電性付与剤、耐候剤、紫外線吸収
剤、難燃剤、無機充填剤等を添加することができる。
【0021】本発明の成形体は、雄型及び/又は雌型か
らなる金型を使用して積層体を熱成形することにより得
ることができる。熱成形する方法としては、例えば、真
空成形、圧空成形や、これらの応用としてフリードロー
イング成形、プラグ・アンド・リッジ成形、リッジ成
形、マッチド・モールド成形、ストレート成形、ドレー
プ成形、リバースドロー成形、エアスリップ成形、プラ
グアシスト成形、プラグアシストリバースドロー成形等
やこれらを組み合わせた成形方法等が挙げられる。前記
のような成形方法を用いて所望の容器等の成形体に成形
することができる。また、このように成形体を得る熱成
形方法は、短時間に連続して成形体を得ることができる
ため好ましい。本発明の熱成形された成形体の展開倍率
は、その成形材料である積層体が特に複雑な形状や深絞
りの容器等の成形体に適しているため、1.2倍以上で
あり、さらにその上限は3.0倍以下が好ましい。展開
倍率が3.0倍より大きくなると色ムラ等の発生する慮
れがある。なお、本明細書における前記展開倍率は、容
器の開口面の最大長さをL、該最大長さLの一方の端部
から他方の端部までの容器収納部内面に沿った最短長さ
をFとするとF/Lにて求められる値を採用した。この
ように前記した積層体を用いて熱成形された成形体は、
特に成形体の展開倍率が1.2倍以上の複雑な形状や深
絞りの容器などの成形体としても色ムラの発生がなく、
成形体の表面が凹凸とならず外観が良好である。
【0022】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。
【0023】実施例1〜6、比較例1 表1及び表2に示す構成の積層シートを作製した。ま
た、表1及び表2には、この積層シート坪量(g/
2)、シート厚さ(mm)、最外層(Z)、接着層
(Y)、発泡層(X)の主成分についても示した。さら
に、表1には、その積層シートの耐油性及び外観、色ム
ラ、成形性を示した。なお、比較例1の最外層(Z1
には、PO樹脂(ポリオレフィン系樹脂)100重量部
あたり4.5重量部の赤色顔料[レジノカラー工業
(株)製 SBF―T―4586(酸化鉄)]、最外層
(Z2)には、PO樹脂100重量部あたり2.5重量
部の黒色顔料[レジノカラー工業(株)製 SBF―T
―1683(カーボンブラック)]を添加した。
【0024】表1及び表2に示した積層シートにおい
て、最外層(Z1)はその表面層を示し、最外層(Z2
は裏面層を示す。
【0025】表1及び表2に示した実施例1〜6、比較
例1の積層シートの製法の具体的内容は以下の通りであ
る。 実施例1〜4、比較例1 発泡層用の押出機として直径90mmと直径120mm
の2台の押出機を、最外層用の押出機としては直径50
mmの押出機を、接着層用としては直径40mmの押出
機を各用い、口金(ダイス)としては、直径135m
m、厚さ0.5mmの円筒状細隙を有するものを用い
た。発泡層の形成のために、直径90mmの押出機で原
料投入口より所定の量の樹脂および添加剤として樹脂1
00重量部あたりタルク1重量部と着色剤(黒色顔料
[レジノカラー工業(株)製 SBF−T−1683
(カーボンブラック)])を表2に示す量添加して加熱
混練し、約200℃に調整された樹脂混合物100重量
部あたり2重量部の発泡剤(n−ブタン70wt%とi
so−ブタン30wt%からなるブタン混合物)を圧入
し、次いで、直径120mmの押出機に供給し、樹脂温
度(押出機の口金(ダイス)より押出す際の樹脂温度)
165℃に調整した。一方、最外層の形成のために、直
径50mmの押出機より、接着層は直径40mmの押出
機よりそれぞれ発泡層形成用溶融物の片面又は両面に必
要に応じて供給し、ダイス内部で発泡層形成用溶融物と
合流させ共押出した。なお、接着層には必要に応じてポ
リスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、着色剤から
なる樹脂組成物100重量部あたり添加剤を表2に示す
量添加した。
【0026】実施例5 最外層(Z)が複数の層からなるように直径50mmの
押出機を追加してダイス内部で最外層(Z1)が2層と
なるダイスを使用し、各層の坪量が30g/m2で合計
60g/m2の最外層(Z1)、接着層(Y)を介して発
泡層(X)に形成した他は、実施例1と同様に共押出を
行った。
【0027】実施例6 最外層(Z1)が2層からなり、最外層(Z1)を構成す
る最も外側の樹脂層を坪量20g/m2、無色とし、最
外層を構成する接着層側樹脂層を坪量45g/m2で接
着層と同じ赤色とした。その際、樹脂G100重量部あ
たり4.5重量部の赤色顔料[レジノカラー工業(株)
製、SBF−T−4586(酸化鉄)]を添加した。他
は、実施例5と同様に共押出を行った。
【0028】前記実施例1〜6、比較例1にて押出され
た筒状積層発泡体は、これを直径200mmの冷却され
た円筒に沿わせて引取り、その後、切開くことにより、
積層シートとなし、これを巻き取った。実施例1〜6、
比較例1で得られた積層シートの連続気泡率は8〜25
%であった。
【0029】表2に積層シートを構成する発泡層
(X)、接着層(Y1、Y2)及び最外層(Z1、Z2)の
具体的内容について以下に示す。
【0030】発泡層(X)に関して符号で示したPS樹
脂(ポリスチレン系樹脂)の具体的内容は後記に示す通
りである。また、PS樹脂に配合したタルクは松村産業
(株)製ハイフィラー#12である。接着層(Y1
2)に関してPO樹脂及び添加剤の具体的内容は、後
記において示す通りである。接着層における着色剤は、
接着層(Y1)に赤色顔料[レジノカラー工業(株)製
SBF―T―4586(酸化鉄)]、接着層(Y2
に黒色顔料[レジノカラー工業(株)製 SBF―T―
1683(カーボンブラック)]を使用した。
【0031】最外層(Z1、Z2)に関して符号で示した
PO樹脂の具体的内容は後記において示す通りである。
なお、最外層(Z1)と最外層(Z2)の成分組成は同じ
である。
【0032】前記積層シートに関しての耐油性を以下の
ようにして評価した。また、積層シートをプラグアシス
ト法により最外層(Z1)側を内側面として熱成形し、
その成形体の色ムラ、外観、成形性の評価を行なった。
評価法は以下の通りである。なお、実施例1〜4、比較
例1のシートからは、縦85×横210×高さ30(m
m)のリブを有する食品容器、実施例5、6のシートか
らは、直径50×高さ70(mm)の丼容器を熱成形し
て評価した。
【0033】(耐油性)25mm×40mmの積層シー
トの中央に米炊飯調味油(フレッシュロールホワイト、
(株)ローリング製)を0.025ml滴下し均一に延
ばした後、80℃で5分間加熱し前後の変化を調べた。 ○・・・変化なし ×・・・シート表面に侵食有り
【0034】(外観)熱成形に際してのポリスチレン系
樹脂発泡層(X)の溶融により、容器の表面に凹凸が発
生しているかを目視にて評価した。 ○・・・表面に凹凸が無い ×・・・表面に凹凸があるもの
【0035】(色ムラ)熱成形して得られた容器の表面
に色の濃淡があるかを目視にて評価した。 ○・・・容器のコーナー部、平面部の色の濃淡が無い ×・・・容器のコーナー部、平面部の色の濃淡がある (成形性)熱成形して得られた容器が金型形状と同様で
あるかを目視にて評価した。 ○・・・金型形状と同様で容器のコーナー部の形状が出
ている ×・・・金型形状、特に容器のコーナー部の形状が出て
いない
【0036】表1〜表2において符号で示した樹脂の具
体的内容は以下の通りである。 (1)樹脂A 出光石油化学(株)製、「HH32」(汎用ポリスチレ
ン(GPPS)、溶融粘度20400ポイズ、密度1.
05g/cm3、ビガット軟化点100℃以上) (2)樹脂B 日本ポリオレフィン(株)製、「PM761A」(プロ
ピレン−エチレンブロック共重合体、融点163.4
℃、密度0.9g/cm3、ビカット軟化点120℃以
上) (3)樹脂C チッソ(株)製、「F8188」(プロピレン−エチレ
ンランダム共重合体、融点145.7℃、密度0.9g
/cm3、ビガット軟化点120℃以上) (4)樹脂D 出光石油化学(株)製、「210JZ」(高密度ポリエ
チレン、融点135.6℃、密度0.968g/c
3、ビガット軟化点120℃以上) (5)樹脂E 旭化成工業(株)製、「タフテックL512」(水素添
加スチレンブタジエンスチレンエラストマー、密度0.
91g/cm3) (6)樹脂F 旭化成工業(株)製、「タフプレン125」(スチレン
ブタジエンエラストマー、密度0.95g/cm3) (7)樹脂G 日本ポリオレフィン(株)製、「PM731M」(プロ
ピレン−エチレンランダム共重合体、溶融粘度6100
ポイズ、密度0.9g/cm3、ビカット軟化点120
℃以上)
【0037】前記樹脂に関して示したその溶融粘度は以
下のようにして測定されたものである。 (樹脂の溶融粘度)剪断速度100sec-1の条件下の
溶融粘度は、ノズル内径(D)が1.0mm、L/D=
10(Lはノズル長(mm))のノズルを用い樹脂温度
190℃の条件にてチアスト社製レオビス2100で測
定した。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】本発明の積層体はポリオレフィン系樹脂
を主成分とした坪量10〜80g/m 2の最外層を有す
ることから、熱成形時において、その積層体に透孔や破
れの発生がない上、発泡層の溶融もなく、積層体を熱成
形した成形体の表面が凹凸とならず外観が良好な成形体
を与える。また、50〜94.7重量%のポリスチレン
系樹脂と、5〜49.7重量%のポリオレフィン系樹脂
と0.3〜20重量%の着色剤とからなる樹脂組成物を
主成分とした坪量40〜150g/m2の接着層を有
し、しかもこの層は発泡層と近い組成であり、さらに成
形時の加熱条件も発泡層と近いことにより、本発明の積
層体は、これを、例えば、1.2倍以上の展開倍率で熱
成形する際に、その着色された接着層が均一に伸びさら
に着色層の坪量も十分多くすることが出来るため色ムラ
の発生がない。さらにビガット軟化点が112℃以上の
ポリオレフィン系樹脂を主成分とした最外層を有する積
層体は、耐熱性に著しく優れたものである。さらに、発
泡体の密度が0.17〜0.4g/m3であり、積層体
の坪量が200〜600g/m2、積層体の厚さが0.
4〜2mmである積層体であることから、熱成形する
際、金型再現性に優れている。さらに本発明の積層体を
用いて熱成形された成形体は、特に成形体の展開倍率が
1.2倍以上の複雑な形状や深絞りの容器等の成形体と
しても色ムラの発生がなく、成形体の表面が凹凸となら
ず外観が良好なものである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK03A AK03C AK03G AK05 AK12B AK12G AK62A AK62C AK62G AK64 AK66A AK66C AK66G AK73 AL02 AL03 AL05G AL09 BA02 BA03 BA06 BA10A BA10C BA15 CA13G CB00 DJ01B EH20 GB16 GB23 JA04 JA04A JA04C JA13B JA20 JB07 JJ02 JJ03 JL01 JN30 YY00 YY00A YY00B YY00C 4F208 AA03 AA13 AG03 AG20 AH55 MA01 MA02 MB01 MC01 MC02 MC03 MG05 MG13 MG22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂を主成分とした坪
    量10〜80g/m 2の最外層を、(i)50〜94.
    7重量%のポリスチレン系樹脂、(ii)5〜49.7重
    量%のポリオレフィン系樹脂及び(iii)0.3〜20重
    量%の着色剤とからなる樹脂組成物(但し、(i)、
    (ii)及び(iii)の成分の合計は100重量%である)
    を主成分とした坪量40〜150g/m2の接着層を介
    してポリスチレン系樹脂を主成分とした発泡層の少なく
    とも片面に形成したことを特徴とする積層体。
  2. 【請求項2】 ビガット軟化点が112℃以上のポリオ
    レフィン系樹脂を主成分とした最外層であることを特徴
    とする請求項1記載の積層体。
  3. 【請求項3】 発泡層の密度が0.17〜0.4g/c
    3であり、積層体の坪量が200〜600g/m2、積
    層体の厚さが0.4〜2mmであることを特徴とする請
    求項1又は2記載の積層体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれかに記載の積層体を
    展開倍率1.2倍以上に熱成形してなる成形体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014148109A (ja) * 2013-02-01 2014-08-21 Mitsui Chemicals Tohcello Inc 着色パッキンおよびその製造方法
JP2015066918A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 積水化成品工業株式会社 積層発泡シート、及び、容器
JP2016036946A (ja) * 2014-08-06 2016-03-22 株式会社ジェイエスピー ポリスチレン系樹脂発泡体

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JP2015066918A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 積水化成品工業株式会社 積層発泡シート、及び、容器
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