JP2000334394A - 洗浄用ノズル及びこれを用いたウエハー洗浄装置 - Google Patents

洗浄用ノズル及びこれを用いたウエハー洗浄装置

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JP2000334394A
JP2000334394A JP11148823A JP14882399A JP2000334394A JP 2000334394 A JP2000334394 A JP 2000334394A JP 11148823 A JP11148823 A JP 11148823A JP 14882399 A JP14882399 A JP 14882399A JP 2000334394 A JP2000334394 A JP 2000334394A
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Hironori Minami
博則 南
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KYOSHIN SEKKEI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 噴射した流線束の直進性を高め且つ空気の取
り込みのない洗浄用ノズルとこれを用いてウエハーを最
適に洗浄できるウエハー洗浄装置を提供する。 【解決手段】 円形流路断面であってその内周面に螺旋
溝3aを刻んだ導入路3と、導入路3に同軸上に連なり
下流側に向けて流路断面を収斂させ且つスリット状に切
開した噴射孔4aを備えたテーパ流路4と、噴射孔4a
からの洗浄水をほぼ扇状の扁平な噴射流線束となるよう
に拡散させるガイド4bとを備えた洗浄用ノズルを、噴
射孔4aの切開方向がウエハーWの配列中心線に対して
斜めに交差する関係として配列し、更に噴射孔4aから
の洗浄水の噴射方向とウエハーWの表面との間が交差す
るような洗浄用ノズルとウエハーWとの位置関係とした
ウエハー洗浄装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗浄水または洗浄
液を噴射してワークを洗浄するための洗浄用ノズルに係
り、特に半導体製品の基板として使用するシリコンウエ
ハーの洗浄に適した洗浄用ノズル及びこれを用いたウエ
ハー洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製品の製造では、ウエハーインゴ
ットをスライシングして薄膜の円板状ウエハーとし、こ
のウエハーを基板として半導体膜の積層またはプリント
配線基板の実装工程に送られる。そして、このようなウ
エハー表面への半導体膜の積層の工程に先立って、ウエ
ハー表面に付着した微小な切り粉やその他の物理化学的
な付着不純物を除去することが必要であり、専用の薬液
または水を使用した洗浄工程が加わる。
【0003】このようなウエハーの洗浄工程に用いる洗
浄装置は、たとえば円筒の容器状としたチャンバと、こ
のチャンバの中で回転駆動に配置されウエハーを保持す
るロータと、チャンバの内周面に配列固定されウエハー
の表面に向けて洗浄水を噴射する洗浄用のノズルとを備
えたものである。ロータは多数のウエハーどうしの間に
微小な間隔(5〜8mm程度)を持たせて同軸上に配列
して保持し、1個のノズルが1〜3枚程度のウエハーの
洗浄を担うように配列されている。
【0004】このような洗浄装置では、ノズルがチャン
バ側に固定されていても、ロータの回転によってウエハ
ーの姿勢が刻々と変わっていく。したがって、ウエハー
どうしの間にノズルから洗浄水を噴射すれば、ウエハー
の外周部だけでなく中心付近にも洗浄水を浴びせること
ができ、ウエハーの表面に付着している有機物やレジス
トなどの不純物を洗い流すことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ウエハーの製造では、
インゴットからスライシングした多数枚のものを同時に
ハンドリングできるようにすることが、生産性と歩留ま
りの向上の面で非常に重要である。このようなハンドリ
ングは、洗浄工程においても同様であり、1回の洗浄で
多数のウエハーが処理できるようにロータに多数枚のウ
エハーを搭載して処理することが効率の面では望まし
い。
【0006】ところが、たとえばチャンバやロータの容
量を一定としたとき、より多数のウエハーを同時に洗浄
処理しようとすれば、ロータに搭載するウエハーどうし
の間の間隔を密にして狭める必要がある。一方、ノズル
から噴射される洗浄水はウエハーの外周縁側から中心側
へ向かうので、隣接する2枚のウエハーのそれぞれの表
面を一様に洗浄するためには、ノズルからの噴射流がい
ずれか一方のウエハー側に偏らないようにしなければな
らない。したがって、ウエハーどうしの間の隙間が狭く
なる傾向の中で、ノズルからの洗浄水の噴射流を両方の
ウエハーの表面に同じように接触させるには、ノズルの
噴射方向の直進性を高く維持しなければならない。すな
わち、たとえば間隔をおいて配列するウエハーどうしの
隙間の中間にノズルの噴射位置を設定しても、ノズルか
らの噴射流の方向性が高い精度で保たれない限り、2枚
のウエハーが向かい合っているそれぞれの表面の洗浄度
に差を生じることになる。
【0007】また、ノズルから吐出される前の洗浄水は
ポンプで加圧された内部流れとなっているので、空気の
混入は殆どない。ところが、ノズルから洗浄水が高速で
噴射されると、洗浄水の噴射流線束に接触している空気
が噴射流線束の中に取り込まれやすく、噴射流線束の表
面が微小に波打っていたり乱流状態となっている空気の
取り込みはとくに顕著である。このように噴射流線束に
空気の微小な気泡が含まれるようになると、ウエハーに
気泡が接触してキャビテーションに似た現象を生じてウ
エハーの表面にダメージを与えたり、混入気泡によって
洗浄度が大幅に低下して部分的に洗浄できない領域がで
きたりするので、製造歩留まりに大きく影響する。
【0008】このように、ウエハーの最適な洗浄のため
には、ノズルからの洗浄水の噴射流線束の直進性が保持
できるとともに噴射流線束への空気の取り込みがないよ
うにすることが必要である。しかしながら、従来のノズ
ルは、このような噴射流線束の直進性及び空気の取り込
み防止の両面を達成しているとはいえず、ウエハーの洗
浄工程の効率及び製造歩留まりの向上の一つの障害とな
っているのが現状である。
【0009】本発明は、噴射した流線束の直進性を高め
ると同時に空気の取り込みのない洗浄用のノズル及びこ
れを用いてウエハーを最適に洗浄できるウエハー洗浄装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の洗浄用ノズル
は、洗浄用の流体の供給源に接続するほぼ円形流路断面
の導入路と、前記導入路と同軸上に連なり下流側に向け
て流路断面を収斂させたテーパ流路と、前記テーパ流路
に連通して外部に開放する噴射孔とを備える洗浄用ノズ
ルであって、前記導入路の内周に前記テーパ流路に向か
う洗浄用の流体を旋回渦流化する強制旋回機構を備え、
前記噴射孔を前記導入路のほぼ円形流路断面の半径方向
に切開したスリット状とし、前記噴射孔の下流には前記
噴射孔からの洗浄用の流体をほぼ扇状の扁平な噴射流線
束となるように拡散させるガイドを備えたことを特徴と
する。
【0011】このような構成において、前記強制旋回機
構は前記導入路の内周面に刻んだ螺旋溝とするこことが
できる。また、前記噴射孔は切開方向の両端を収斂させ
た流路断面を持ち、前記ガイドは前記噴射孔から吐出端
までにかけて形成され且つ前記噴射孔の両端の収斂部分
に対応する位置を収斂させた扁平流路断面を持つ構成と
してもよい。
【0012】また、本発明のウエハー洗浄装置は、互い
に間隔をおいてウエハーを立てた状態で配列搭載するキ
ャリアカセットを洗浄槽の中に収納し、前記キャリアカ
セットに搭載されたウエハーをロータ機構によって回転
可能とし、更に前記ウエハーの表面に洗浄用の流体を噴
射して洗浄するウエハー洗浄装置であって、前記ウエハ
ーの配列面の上側に、上記の洗浄用ノズルを前記噴射孔
の切開方向が前記ウエハーの配列中心線に対して斜めに
交差する関係として配列し、更に前記洗浄用ノズルの噴
射孔からの洗浄水の噴射方向と前記ウエハーの表面との
間が交差するように前記洗浄用ノズルと前記ウエハーと
の位置関係を設定したことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明の洗浄ノズルの破断
斜視図、図2は底面図、図3の(a)は図2のA−A線
矢視による縦断面図、図3の(b)は図2のB−B線矢
視位置であってヘッド部分の縦断面図である。
【0014】図1〜図3において、洗浄用ノズルは本体
1とその先端に一体に形成したヘッド2とから構成され
たものである。本体1は一端側を開口させた円筒状であ
り、ウエハー洗浄装置のヘッダー(後述)にねじ込んで
接続するためのパイプスレッドの雄ねじ1aを外周に形
成したものである。ヘッド2は図2に示すように六角形
状の工具掛かり2aとともに形成されたものである。
【0015】本体1の内部には一様な内径の円形断面の
導入路3が形成され、ヘッド2には導入路3に同軸上で
連通して吐出端まで先細りさせたテーパ流路4が形成さ
れている。なお、導入路3の内径は8mm程度であって
導入路3の入口からヘッド2の先端までは16mm程度
であり、テーパ流路4の先端のテーパ角度は約90°で
ある。
【0016】導入路3の内周面には、螺旋溝3aが導入
路3の入口からテーパ流路4との境界部分までの間に形
成されている。この螺旋溝3aは図3の(a)において
拡大して示すように深さと開口幅をほぼ1〜2mm程度
としたほぼ半円状の切欠断面形状としたもので、導入路
3の軸線方向に3.5mm程度のピッチの螺旋として形
成されている。
【0017】テーパ流路4の終端部とヘッド2の先端面
との間には、図2に示すように左右対称の凸レンズのよ
うな開口形状を持つ噴射孔4aを形成する。図4はヘッ
ド2に噴射孔4aを切開するための加工方法を示す概略
図であり、51は加工用のカッタディスクである。この
カッタディスク51は同軸結合したスピンドル52をモ
ータ(図示せず)によって回転駆動されるもので、外周
を三角形状のカッタ刃51aとしたものである。そし
て、ヘッド2の下端面に対してカッタディスク51の軸
線が平行となる姿勢とするとともにヘッド2の中心にカ
ッタ刃51aの先端を一致させた配置とし、同図の
(a)の矢印方向にカッタディスク51を回転させなが
ら同図の(b)の矢印方向に移動させる。これにより、
カッタディスク51のカッタ刃51aがヘッド2の下端
面から切削していき、切削刃51a部分が同図(a)の
破線で示す位置まで同図(b)の矢印方向に送りを与え
る。
【0018】このようなカッタディスク51の加工によ
り、図2に示した凸レンズ状の開口の噴射孔4aと、そ
の開口幅が収斂していく部分の周りにガイド4bが形成
される。噴射孔4aの中心部は図3の(b)(図2のB
−B線矢視断面図)から明らかなように、カッタディス
ク51の厚さにほぼ等しい加工幅を持ち、端部に向かう
に連れて開口幅が次第に狭くなっていく。また、ガイド
4bはカッタディスク51のカッタ刃51aによって切
削された部分なので、図3の(a)に示すようにヘッド
2の肉部分に上に凸となる部分円弧状に形成され、その
開口断面も図3の(c)(図3の(a)のC−C線矢視
断面図)に示すようにカッタ刃51aの外形に等しい三
角形状を呈する。
【0019】以上の構成の洗浄用ノズルでは、適度に加
圧された洗浄用の水が導入路3に供給されると、流路断
面が次第に小さくなるテーパ流路4を経て噴射孔4aか
ら噴射される。そして、導入路3の流路面積に比べてテ
ーパ流路4の終端側及び噴射孔4aのそれぞれの流路面
積は格段に小さく、噴射孔4aまでの内部流れの動圧は
上昇し、噴射孔4aからの水は増速されて噴射される。
【0020】一方、このような本体1及びヘッド2内で
の内部流れの加圧と同時に、本体1の内周面に刻んだ螺
旋溝3aによって内部流れは強制的に旋回流化される。
すなわち、導入路3に供給された水は噴射孔4aに向け
て進むが、本体1の内周面に沿う流れは螺旋溝3aによ
って流れの方向性が付与される。そして、螺旋溝3aは
テーパ流路4との境界部分まで連続して形成されている
ので、導入路3の入口からの水はテーパ流路4に達する
までに十分な旋回力が与えられる。このため、テーパ流
路4に入り込む直前では本体1の内部流路の断面中心周
りに螺旋状に渦を巻くような水の流れの場となる。この
ように螺旋状に渦流化された水がテーパ流路4から噴射
孔4aへと進んでいくと、流路面積が急激に縮小してい
くので、流れは一気に増速される。したがって、導入路
3内で生成された渦流状態の水は、螺旋溝3aによる螺
旋流の履歴を残して旋回力を消滅させることなく噴射孔
4aから噴射される。
【0021】ここで、噴射孔4a自身は図2に示したよ
うに凸レンズ状の開口形状を持つが、この噴射孔4aは
ヘッド2の先端面に含まれたものではない。すなわち、
図3の(a)及び(b)に示すように、噴射孔4aはテ
ーパ流路4に臨んだ面に開口し、図2において上下両端
の収斂している部分の周りからガイド4bが延長するよ
うに展開している。したがって、噴射孔4aから噴射さ
れる水はガイド4bの内面に沿って展開する拡散流とな
り、ヘッド2の先端面のガイド4bの凸レンズ状の開口
形状に倣って、扁平な流線束となって噴射される。
【0022】一方、噴射孔4aに入り込む水は旋回流化
され且つテーパ流路4の終端で細い流線となるように収
束し、生成された渦はその中心側に旋回力を作用させる
ような流れの場として噴射孔4aから噴射される。この
ように旋回力が渦の中心側に作用する履歴を持って噴射
孔4aから噴射されると、ガイド4bによって扇状に拡
散しても、流れをその流線の中心側に拘束しようとする
作用が働き、噴射流線束をまとまりのよい流れとするこ
とができる。すなわち、ガイド4bの開口端からの噴射
流れは扇状の扁平流れに変換されるが、流線束の表面が
大きく波打ったり飛沫を発生することなく、滑らかな表
面の流線束を生成できる。
【0023】また、テーパ流路4に臨んでいる噴射孔4
aに連ねて部分円弧状のガイド4bがヘッド2の先端面
の噴射端まで連なっているので、噴射孔4aからの流線
はガイド4bによって整流される。したがって、ヘッド
4からの水の噴射流線束の指向性も安定し、水の供給圧
を適度に設定しておけば、直進性の高い噴射流線束を生
成することができる。
【0024】このように、本発明の洗浄用ノズルでは、
噴射流線束の表面を滑らかにした噴射が可能なので、噴
射流線側が洗浄対象に接触するまでの間に空気を取り込
むことが抑えられる。また、ヘッド2からの水の直進性
も高く維持できるので、洗浄ポイントを外すことなく効
率的な洗浄が可能となる。
【0025】図5は以上に説明した洗浄用ノズルを備え
たウエハーの洗浄装置の概略図であって、(a)は全体
構造図,(b)は要部の縦断面図、(c)はウエハーと
洗浄用ノズルの位置関係を示す図である。
【0026】ウエハーの洗浄装置は、底部にドレン11
aを備えた洗浄槽11と、ウエハーWを搭載したキャリ
アカセット12と、図1〜図4で示した洗浄用ノズルの
本体1を装着したヘッダー13とを備え、洗浄槽11と
カセットキャリア12との間をロータ機構(図示せず)
によって連接できる構成としたものである。
【0027】キャリアカセット12は、多数のウエハー
Wを一定の間隔をおいて配列して保持可能としたもの
で、ロータ機構によってウエハーWをその中心周りに1
000〜1500rpmの回転速度で回せる機能を持
つ。そして、キャリアカセット12は、図5の(a)に
示すように、同軸配置として配列されたウエハーWの軸
線を鉛直線に対して直交する関係としてこれらのウエハ
ーWを保持する。
【0028】ヘッダー13は洗浄用の水を圧送するポン
プ(図示せず)に接続されたパイプであり、洗浄槽11
の上端部に水平の軸線となる姿勢であって且つキャリア
カセット12に搭載された円板状のウエハーWの中心O
の真上に位置している(図5の(c)参照)。そして、
このヘッダー13には、キャリアカセット12に搭載さ
れた各ウエハーWのほぼ真上の位置に、図1〜図4で説
明した洗浄用ノズルの本体1を取り付けている。この洗
浄用ノズルの本体1は、図5の(b)に示すように、そ
の軸線を鉛直線に対してαの角度を持たせて雄ねじ1a
をヘッダー13にねじ込んで固定されたものである。角
度αは10°より小さければよく、図5の(a)に示す
ように1枚のウエハーWのほぼ真上に配置されたノズル
の本体1は右隣のウエハーWを向く姿勢として配列され
る。
【0029】なお、実施の形態においては、洗浄用ノズ
ルの本体1はウエハーWのほぼ真上に位置させて鉛直線
に対してαの角度の傾斜を持つものとして説明するが、
本体1を隣り合うウエハーWどうしの間の中間に位置さ
せたり傾斜させずに鉛直姿勢として本体1をヘッダー1
3に取り付ける構成としてもよい。また、洗浄用ノズル
の本体1を傾斜させるのに代えて、キャリアカセット1
2を図5の(a)において右下がりに10°程度傾斜さ
せた配置とし、洗浄用ノズルの本体1を鉛直姿勢とした
場合でも、噴射孔4aからウエハーWの表面に向かう洗
浄水の噴射形態をほぼ同じとすることができる。
【0030】図6はキャリアカセット12に保持された
ウエハーWと洗浄用ノズルとの位置関係を示す概略であ
って、(a)は要部の底面図、(b)は要部の縦断面図
である。
【0031】図6の(a)に示すように、ウエハーWど
うしの間のほぼ中間に対応させた洗浄用ノズルの本体1
は、ヘッド2の噴射孔4aの中心がウエハーWの配列中
心線CLの上に位置している。そして、噴射孔4aの中
心から収斂していく端部にかけての線分は配列中心線C
Lと直交せず、角度θの大きさで交差している。この角
度θは30°〜60°程度の範囲であればよい。
【0032】また、ヘッダー13に取り付けた洗浄用ノ
ズルの本体1は鉛直線に対して10°以下の角度で傾斜
しているので、ヘッド2の噴射孔4aから噴射される洗
浄水は隣り合う2枚のウエハーWのそれぞれの片面に向
かう。すなわち、1個の洗浄ノズルは少なくとも2枚の
ウエハーWの洗浄を担う。
【0033】以上の構成のウエハー洗浄装置では、キャ
リアカセット12に搭載されているウエハーWは図5の
(c)に示す矢印方向に1000〜1500rpmの回
転速度で回転を続け、ヘッダー13から供給された洗浄
水(純水)が全ての洗浄用ノズルの噴射孔4aから噴射
される。この噴射孔4aの洗浄水の噴射は、先に説明し
たように空気の取り込みがなくしかも直進性が高く維持
されたものである。
【0034】ここで、図6の(a)に示したように、ウ
エハーWのほぼ真上に位置している洗浄ノズルのヘッド
2の噴射孔4aは、ウエハーWの配列中心線CLに対し
て角度θで交差している。したがって、図6の(a)に
おいて3個のうちの真ん中に位置している洗浄ノズルか
らの洗浄水は、配列中心線CLより上側ではガイド4b
によって拡散されて右側のウエハーW方向に向かい、配
列中心線CLより下側では逆に左側のウエハーW方向に
向かう。すなわち、洗浄ノズルの噴射孔4aからの洗浄
水は、隣り合うウエハーWの右半分と左半分をそれぞれ
ターゲットとして噴射される。したがって、図6の
(a)から明らかなように、1個の洗浄ノズルの本体1
は左隣りのウエハーWに対しては本体1に臨んでいる側
の片面の左半分の領域に向けて洗浄水を浴びせると同時
に、右隣りのウエハーWについては本体1に臨んでいる
片面の右半分の領域に洗浄水を浴びせる。
【0035】一方、ウエハーWは図5の(c)で説明し
たようように1000〜1500rpm程度の回転速度
で回転を続けている。したがって、ウエハーWが静止し
たままでは、その一面に対してほぼ半分の領域にしか洗
浄水が浴びせられないが、ウエハーW自身の回転によっ
て、噴射孔4aからの洗浄水を全面に当てることができ
る。すなわち、ウエハーWが1回転する間に、図6の
(a)において配列中心線CLより下側にある部分は回
転によって上側に移るので、ウエハー1の全面が洗浄さ
れることになる。
【0036】そして、洗浄ノズルの噴射孔4aからの水
は先に説明したように、表面が滑らかな噴射流線束とな
るので空気の取り込みがなくなり、ウエハーWの表面で
にキャビテーションの発生がなくダメージを抑えるとと
もに、気泡による洗浄不良を招くこともない。また、噴
射孔4aからの噴射流線束の直進性も高く維持されるの
で、回転するウエハーWの表面に対して一様な洗浄力を
及ぼすことができ、最適な洗浄が得られる。
【0037】ここで、洗浄用ノズルのヘッド2に形成す
る噴射孔4a及びガイド4bは、カッタディスクの形状
や切削深さによってさまざまに変更できるもので、これ
を図7により説明する。
【0038】図7の例は、図4で示したカッタディスク
51よりも厚くするとともにカッタ刃51aの半径方向
長さを大きくしたカッタディスクを使用して噴射孔4a
とガイド4bを形成したものである。そして、カッタ刃
51a部分だけをヘッド2の底面に切り込まれるように
送りを調整することで、図7の(b)及び(c)に示す
ように、噴射孔4a及びガイド4bはカッタ刃51aに
より上に向けて先細りするテーパ状に形成される。この
ような加工により、噴射孔4aは下広がりのテーパ開口
となり、図4の(b)に示した同じ開口幅の噴射孔4a
に比べると、ガイド4bによる拡散に加えてこれと直交
する方向への拡散も促される。したがって、洗浄水の拡
散範囲を広げることができ、たとえば図5の(a)に示
したウエハー洗浄装置において、ウエハーWどうしの間
隔が広いような場合でも効率のよい洗浄が可能となる。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明では、洗浄用の流体を表
面が滑らかな噴射流線束として噴射孔から噴射できるの
で、噴射孔を出た後の流体中に空気が取り込まれること
がなく、洗浄効率を上げることができる。また、強制旋
回による渦流化の後にスリット状の噴射孔から洗浄用の
流体を噴射するので、噴射束の表面が乱れたり飛沫を発
生することなく直進性を高く維持でき、更に洗浄効率を
上げることができる。
【0040】請求項2の発明では、導入路の内周に螺旋
溝を刻む加工だけで強制旋回機構が得られるので、専用
の部材等を組み込むことなく簡単に洗浄用ノズルを製造
できる。
【0041】請求項3の発明では、噴射孔の切開方向の
両端部及びその下流に連なるガイドの両方を収斂させて
いるので、ガイドから放出される噴射流線束の縁部分の
流れを整流化でき、空気の取り込みをより効果的に防止
できる。
【0042】請求項4の発明のウエハー洗浄装置では、
洗浄用の流体中に空気が含まれないので、ウエハーの表
面でのキャビテーションの発生を抑えて表面ダメージを
防止するとともに洗浄不良を伴うことなくウエハー洗浄
が最適化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の洗浄用ノズルの破断斜視図である。
【図2】 図1の洗浄用ノズルの底面図である。
【図3】 (a)は図2のA−A線矢視による縦断面
図、(b)は図2のB−B線矢視による要部の縦断面
図、(c)は図3の(a)のC−C線矢視による要部の
断面図である。
【図4】 カッタディスクによるヘッドへの噴射孔及び
ガイドを加工する例であって、(a)はカッタディスク
の軸線方向に観た図、(b)はカッタディスクの軸線の
平行に観た図である。
【図5】 本発明のウエハー洗浄装置の概略であって、
(a)は全体構造図、(b)は要部の縦断面図、(c)
はウエハーと洗浄用ノズルの位置関係を示す図である。
【図6】 ウエハーと洗浄用ノズルとの位置関係を示す
概略であって、(a)は要部の底面図、(b)は要部の
縦断面図である。
【図7】 ノズルのヘッドに設ける噴射孔及びガイドを
下広がりのテーパ状とした例の要部の概略であって、
(a)及び(b)はそれぞれ図2のA−A線及びB−B
得矢視に対応する縦断面図、(c)は図7の(a)のD
−D線矢視によるガイドの形状を示すための断面図であ
る。
【符号の説明】
1 本体 1a 雄ねじ 2 ヘッド 2a 工具掛かり 3 導入路 3a 螺旋溝 4 テーパ流路 4a 噴射孔 4b ガイド 11 洗浄槽 11a ドレン 12 キャリアカセット 13 ヘッダー 51 カッタディスク 51a カッタ刃 52 スピンドル W ウエハー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄用の流体の供給源に接続するほぼ円
    形流路断面の導入路と、前記導入路と同軸上に連なり下
    流側に向けて流路断面を収斂させたテーパ流路と、前記
    テーパ流路に連通して外部に開放する噴射孔とを備える
    洗浄用ノズルであって、前記導入路の内周に前記テーパ
    流路に向かう洗浄用の流体を旋回渦流化する強制旋回機
    構を備え、前記噴射孔を前記導入路のほぼ円形流路断面
    の半径方向に切開したスリット状とし、前記噴射孔の下
    流には前記噴射孔からの洗浄用の流体をほぼ扇状の扁平
    な噴射流線束となるように拡散させるガイドを備えたこ
    とを特徴とする洗浄用ノズル。
  2. 【請求項2】 前記強制旋回機構は前記導入路の内周面
    に刻んだ螺旋溝であることを特徴とする請求項1記載の
    洗浄用ノズル。
  3. 【請求項3】 前記噴射孔は切開方向の両端を収斂させ
    た流路断面を持ち、前記ガイドは前記噴射孔から吐出端
    までにかけて形成され且つ前記噴射孔の両端の収斂部分
    に対応する位置を収斂させた扁平流路断面を持つことを
    特徴とする請求項1または2記載の洗浄用ノズル。
  4. 【請求項4】 互いに間隔をおいてウエハーを立てた状
    態で配列搭載するキャリアカセットを洗浄槽の中に収納
    し、前記キャリアカセットに搭載されたウエハーをロー
    タ機構によって回転可能とし、更に前記ウエハーの表面
    に洗浄用の流体を噴射して洗浄するウエハー洗浄装置で
    あって、前記ウエハーの配列面の上側に、請求項1から
    3のいずれかに記載の洗浄用ノズルを前記噴射孔の切開
    方向が前記ウエハーの配列中心線に対して斜めに交差す
    る関係として配列し、更に前記洗浄用ノズルの噴射孔か
    らの洗浄水の噴射方向と前記ウエハーの表面との間が交
    差するように前記洗浄用ノズルと前記ウエハーとの位置
    関係を設定したことを特徴とするウエハー洗浄装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013131550A (ja) * 2011-12-20 2013-07-04 Hikari Kobayashi ウェハの洗浄装置および洗浄方法
JP2019150067A (ja) * 2019-06-19 2019-09-12 株式会社アクト 洗浄装置
CN111077742A (zh) * 2018-10-19 2020-04-28 细美事有限公司 液体分配喷嘴和基板处理装置
KR102401453B1 (ko) * 2021-12-03 2022-05-24 주식회사 현대밸브 세척효율성을 강화한 필터 세척장치

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