JP2000333660A - 冷凍食品、およびその製造方法、ならびにそれに使用する冷凍食品用容器 - Google Patents

冷凍食品、およびその製造方法、ならびにそれに使用する冷凍食品用容器

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JP2000333660A
JP2000333660A JP11150635A JP15063599A JP2000333660A JP 2000333660 A JP2000333660 A JP 2000333660A JP 11150635 A JP11150635 A JP 11150635A JP 15063599 A JP15063599 A JP 15063599A JP 2000333660 A JP2000333660 A JP 2000333660A
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food
frozen
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Kazuyuki Yamaguchi
和志 山口
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ZAO MEAT KK
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Freezing, Cooling And Drying Of Foods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 解凍調理、加熱調理を効率化することができ
る新規な構成からなる冷凍食品、および新規な構成から
なる冷凍食品の製造方法、ならびにそれに使用する新規
な構造の冷凍食品用容器を提供する。 【解決手段】 冷凍食品2の肉厚寸法Aの略半分程度に
達するか、あるいは冷凍後の冷凍食品2の一体形状を失
わない程度の大きさと配置として同肉厚方向に貫通状と
なる如くして、調理食品2の底面から同肉厚方向に向け
た刳り貫き部21,21,……を散在状に確保したまま
凍結させてなる冷凍食品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、調理食品を一定形状の容器
内に収容して凍結し、冷凍食品を製造する技術に関する
ものであって、特に、解凍調理、加熱調理を効率化する
ことができる新規な構成からなる冷凍食品、および新規
な構成からなる冷凍食品の製造方法、ならびにそれに使
用する新規な構造の冷凍食品用容器を提供しようとする
ものである。
【0002】
【従来の技術】冷凍食品は、常温あるいは冷蔵保存では
不可能といわれている衛生的な長期保存が可能であり、
一人分あるいは一口分毎に仕分けして冷凍保存しておけ
ば、好みに応じて適量の調理食品を、その都度短時間の
中に加熱調理することができることから、経済性に秀
れ、生活の多様化や核家族化が進んだ現代生活に欠くこ
とのできない食品として盛んに普及、利用されるように
なっている。
【0003】このような冷凍食品は、凍結前の品質をそ
のままに保存する条件として、なるべく低温で短時間の
中に凍結を終了する必要であり、これによって最大氷結
晶生成帯(潜熱を放出する温度帯域)の通過時間を短縮
し、氷結晶を微細なものとして、調理食品の結晶が同細
胞膜を破り組織を破壊してしまうことを防止できるもの
となる。しかし、急激な冷凍は、凍結中の調理食品の内
部と外部との温度差を大きくし、食品にひび割れを生じ
させ、商品価値を損ねてしまう虞れがあるので、最適な
条件で急速凍結する技術が、高品質な冷凍食品を提供す
る上で重要な要件の一つとされている。
【0004】さらに、冷凍食品を凍結前と同様の状態に
解凍するには、その解凍技術の良否も大きく影響を与え
るものであり、解凍速度や、冷凍食品が完全に解凍した
状態での食品の最高温度(凍温度)を良好な状態に操作
することを必要とし、一般家庭に広く普及している電子
レンジを使用した高周波誘電加熱解凍法が、最も好まし
いものの一手段として挙げられるが、不整形な冷凍食品
では解凍が不均一となり、必ずしも良好な加熱調理が行
えないという欠点をもつものであった。
【0005】こうした冷凍食品の全体を均質に加熱調理
する冷凍食品用容器としては、実開平1−94219号
公報に開示されたものがあり、冷凍食品を収容する容器
の底面部に凹凸部を形成したものとし、この冷凍食品用
容器に、底面が平面状に形成された冷凍食品を収容し
て、加熱調理の際の冷凍食品下部での対流の発生を促
し、加熱時間を短縮するものであり、また、特開平5−
308942号公報に示される冷凍食品用容器は、冷凍
食品用容器の底面の一部に凹形状の滞留空間を形成し、
解凍中に冷凍食品から溶出した液分が、当該凹形状の滞
留空間内で対流を発生し、食品全体の解凍を促進するよ
う構成したものであった。
【0006】しかし、それら既に提案済みとなっている
冷凍食品用容器を用いた場合、解凍中に対流現象を発生
するような食品、例えばうどんやラーメン等のスープの
ような比較的粘度の低い液状分を含む食品には有効であ
るものの、カレーやシチューまたはグラタン等のように
比較的粘度が高く、効率的な対流が得られない食品、あ
るいはハンバーグのように対流を発生しない食品には、
所望する効果が得られないという欠点をもつものであっ
た。
【0007】この発明は、以上のように底面部付近のス
ープに発生する対流を利用して加熱効率を高めようとす
る冷凍食品用容器は、採用できる食品の範囲が狭く、解
凍の際に対流を発生しない冷凍食品は、これまで長期に
渡って解凍ならびに加熱時間の短縮が困難とされ、更に
食品の表面部分のみが熱く加熱され、中央部分が凍結状
態のままとなるような、解凍ムラが発生し易いという諸
種の事情に疑問を抱き、解凍後も粘性が高く、あるいは
解凍された後も固形状のままの調理食品に対し、効率的
で均質な解凍および加熱調理を実現することはできない
ものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、
長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返して
きた結果、今回、遂に新規な構成の冷凍食品、および冷
凍食品の新規な製造方法、ならびにそれに使用する新規
な構造の冷凍食品用容器を実現化することに成功したも
のであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実
施例と共に、その構成を詳述することとする。
【0008】
【発明の構成】図面に示すこの発明を代表する実施例か
らも明確に理解されるように、この発明に包含される冷
凍食品は、基本的に次のような構成から成り立ってい
る。即ち、形成すべき冷凍食品の肉厚寸法の略半分程度
に達するか、あるいは冷凍後の冷凍食品の一体形状を失
わない程度の大きさと配置として同肉厚方向に貫通状と
なる如くして、調理食品の底面から同肉厚方向に向けた
刳り貫き部を散在状に確保したまま凍結させてなる如く
構成されたものである。
【0009】上記のとおりの基本的な構成からなるこの
発明の冷凍食品を、表現を変えて示せば、形成すべき冷
凍食品の肉厚寸法の略半分程度に達するか、あるいは冷
凍後の一体形状を失わない程度の大きさと配置として同
肉厚方向に貫通状となる如くして、調理食品の底面から
同肉厚方向に向けた刳り貫き部を散在状に確保したまま
凍結させ、解凍時における加熱調理器による熱伝播効率
を高める如くしてなる構成を要旨とする冷凍食品という
こともできる。
【0010】調理食品は、凍結することによって長期冷
凍保存可能となる食品であって、水分を含む流動物また
は、その流動物を含む食品、または固形状あるいは半固
形状食品であり、例えば、カレー、シチュー、グラタ
ン、ハンバーグ等の一体の、あるいは凍結すると一体化
してしまう食品を採用するのが望ましいが、豆類や穀類
等のように、跨り貫き部を形成可能な粒状または粉状、
あるいはそれらを含む食品であってもよく、凍結前の同
食品を、跨り貫き部の形成可能な形状の冷凍食品用容器
に収容し、その後凍結して冷凍食品とすることが可能な
外、既に凍結された粒状あるいは粉状であり、同凍結済
みの食品を跨り貫き部の形成可能な形状の冷凍食品用容
器に収容し、当該冷凍食品用容器に収容されたまま、加
熱調理可能なものとすることもできる。また、凍結時の
全体形状は、立方体、直方体または円柱形状等、如何な
る立体形状であっても形成可能であるが、上面が平面形
であって、下面に複数の跨り貫き部を形成したものとす
べきである。
【0011】跨り貫き部は、冷凍食品の肉厚寸法を加熱
調理の際に、熱的に均質なものとする機能を果たすもの
であり、熱の伝わり難い肉厚中央部分に達する切り欠き
状に形成すべきであって、例えば平面中央に集中的に複
数を配置し、平面外側には少数を略均等に配置するの
が、加熱を効率化するのに望ましいものであり、凍結後
に冷凍食品用容器から離脱する場合には、冷凍食品の下
面側から上側に向かう程先細りとなる錐状の盲穴状、貫
通孔あるいは溝形状にするとよく、また、上端側程拡開
状となる縦断面形状としたり、先端部または中途部に鉤
状部を設ける等して、冷凍食品用容器との一体化を強化
し、冷凍食品用容器から不用意に離脱しないよう構成す
ることも可能であり、上下中途部分に段差部分を形成し
て表面積を増大し、食品への熱吸収を助長するよう形成
することもできる。
【0012】
【関連する発明1】上記した冷凍食品に関連して、この
発明にはその冷凍食品の製造方法も包含しており、その
構成の要旨は、基本的に次のとおりのものである。即
ち、所定深さの内周壁面を有し、底面からは肉厚方向に
向けて延伸する複数の突起部を設けてなる冷凍食品用容
器内に、冷凍対象の調理食品を適宜深さまで充填してい
き、各突起部が、同調理食品の肉厚寸法の略半分程度の
ところで止まるようにするか、あるいは各突起部上端部
分が露出状となるようにすると共に、当該調理食品の充
填密度を略均質化してなるものとした上、緩慢凍結ある
いは急速凍結することより、底面から肉厚方向に向けた
刳り貫き部を散在状に確保した冷凍食品に製造する構成
を要旨とするものである。
【0013】この発明の冷凍食品の製造方法を具体的に
示せば、所定深さの内周壁面を有し、底面からは肉厚方
向に向けて延伸する複数の突起部を設けてなる耐熱性素
材製の冷凍食品用容器内に、冷凍対象の調理食品を適宜
深さまで充填していき、各突起部が、同調理食品の肉厚
寸法の略半分程度のところで止まるようにするか、ある
いは各突起部上端部分が露出状となるようにすると共
に、当該調理食品の充填密度を略均質化してなるものと
した上、緩慢凍結あるいは急速凍結することより、底面
から肉厚方向に向けた刳り貫き部を散在状に確保した耐
熱性素材製の冷凍食品用容器入りの冷凍食品に製造する
構成を要旨とする冷凍食品の製造方法であるということ
ができる。
【0014】また、この発明には、所定深さの内周壁面
を有し、底面からは肉厚方向に向けて延伸する複数の突
起部を設けてなる冷凍食品用容器内に、冷凍対象の調理
食品を適宜深さまで充填していき、各突起部が、同調理
食品の肉厚寸法の略半分程度のところで止まるようにす
るか、あるいは各突起部上端部分が露出状となるように
すると共に、当該調理食品の充填密度を略均質化してな
るものとした上、緩慢凍結あるいは急速凍結することよ
り、底面から肉厚方向に向けた刳り貫き部を散在状に確
保した冷凍食品を製造した上、該冷凍食品を冷凍食品用
容器から離脱し、別途流通用包装容器に収容するように
した構成を要旨とする冷凍食品の製造方法も包含されて
いる。
【0015】更にまた、冷凍食品用容器から冷凍食品を
離脱せずに解凍する場合に、同冷凍食品が解凍後であっ
ても粘性が高いか、あるいは半固形状のままとなる食
品、例えばハンバーグであれば、同食品の凍結前に、冷
凍食品用容器の内周壁面全体にラードまたは植物油等の
解凍後に剥離を促すこのとできる素材を、予め挟み込む
ようにすることも可能である外、軟質合成樹脂フィルム
を冷凍食品用容器内周面に中敷きとして介在させ、解凍
後に冷凍食品用容器の上部開口縁部から延伸された当該
軟質合成樹脂フィルムの縁部を引き上げて、冷凍食品を
冷凍食品用容器から離脱できるように構成することも可
能である。
【0016】
【関連する発明2】更に、この発明の骨幹を成す冷凍食
品と、上記した冷凍食品の製造方法とに関連し、この発
明には、それら冷凍食品およびその製造方法の実施にお
いて必要となる、以下の構成からなる冷凍食品用容器も
関連する発明として含まれる。即ち、所定深さの内周壁
面を有し、底面からは、形成すべき冷凍食品の肉厚方向
に向けて延伸する複数の突起部を設けてなる構成を要旨
とするものである。また、この発明の冷凍食品用容器
は、突起部が、容器平面形において、中央付近程、その
配置密度を高くしてなる構成を要旨とするものや、突起
部が、上端側程細くなる中空錐状に形成されると共に、
内周壁面が、底面外周縁から上部開口側に掛けて次第に
外側に拡開するよう形成され、凍結後の冷凍食品を離脱
し易くしてなるものとした構成を要旨とする冷凍食品用
容器である。
【0017】冷凍食品用容器は、凍結する際に調理食品
を、所望する形状に成型する状態に収容する機能を果た
すものであり、例えばステンレスやアルミニウム合金等
の比較的熱伝導率の高い素材を用いて製造すれば、冷
却、凍結効率を高めることが可能となり、合成樹脂や発
泡樹脂等の断熱性素材を使用すると、高い保温性を確保
する容器とすることが可能である。また、非金属製耐熱
素材を使用すれば、電子レンジによる加熱調理に対応可
能となり、複数の突起部を抜き勾配を持たない柱状ある
いは段付き柱状等の形とし、各突起部が冷凍食品を当該
冷凍食品用容器内に確実に保持して、冷凍食品と一体の
まま市場へ出荷する際に不用意に離脱しないよう構成す
ることも可能である。
【0018】更に、冷凍食品用容器の容量は、カレーや
シチュー等の調理食品の、標準的な一食分の容量を収容
可能に設定すれば良いが、例えば2〜3人分あるいはそ
れ以上の複数人分の量を一纏めにすることのできる容量
とすることも可能であり、また、一口サイズやミニサイ
ズといったような弁当のおかずや軽食に適するサイズと
することも可能であって、何れの大きさとした場合に
も、底面に形成する複数の突起部の延伸構造や、内周壁
面の形状および寸法等を上述の基本的構成と同様のもの
とすべきである。更にまた、冷凍食品を収容した冷凍食
品用容器の上部開口縁部に、密閉用の合成樹脂シートを
熱溶着あるいは接着剤を用いる等して接着し、輸送や販
売中の冷凍食品が、冷凍食品用容器から不用意に離脱し
たり露出してしまうことを防止すると共に、外力から保
護し、埃、雑菌等の侵入を阻止する構造とすることもで
き、解凍または加熱調理の際に、同合成樹脂シートを冷
凍食品用容器の上部開口縁部から剥がし取り、または爪
楊枝やフォーク等を用いて穿孔する等して、開封できる
よう構成することも可能である。また、冷凍食品用容器
の上部開口縁に向かって拡開状に形成した周壁面の一部
に、液状食品を注ぎ出すのに有効な注ぎ口を一体形成す
ることもできる上、合成樹脂製の冷凍食品用容器の開口
縁部または底部付近等に飲食用のスプーンやフォーク等
を、切取り可能に一体成型したものとすることも可能で
ある。
【0019】突起部は、冷凍食品に跨り貫き部を形成す
る機能を果たすものであり、冷凍食品の一体形状を損ね
ない程度に、冷凍食品の肉厚内部に到達するよう形成さ
れなければならず、冷凍食品の肉厚中央に達するか、あ
るいは肉厚部分を貫通してしまう程度に形成さるのが望
ましいものであって、容器上方に向かう程先細りとなる
抜き勾配を有するものとしたり、その逆に容器上方に向
かう程拡開する形状とすることも可能であって、上下に
渡り同一の平断面形状となる柱状に形成することも可能
であり、更に、冷凍食品の中央部に近接する肉厚部分
や、肉厚が最も大きな部分にその配置数を増加したり、
形成する突起部の形状、寸法を大型化することも可能で
ある。以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例
と共に、その構造について詳述することとする。
【0020】
【実施例】図1の冷凍食品用容器の斜視図、および図2
の冷凍食品を収容した冷凍食品用容器の縦断面図に示さ
れる事例は、平面円形状に形成した基本的構成からなる
この発明に包含される冷凍食品、およびその製造方法、
ならびにそれに使用する冷凍食品用容器における代表的
な一実施例を示すものである。
【0021】当該冷凍食品用容器1は、全体が耐熱性発
泡樹脂を所定肉厚に一体成型したものであって、円盤状
に形成された底面部11を有し、同底面部11外周縁部
から上方に向けて拡開するように傾斜された周壁面部1
2を形成したものとなっており、また、底面部11の中
央部、および同中央部から放射状となる位置には、中空
円錐状の複数の突起部13,13,……を形成したもの
となっている。周壁面部12の高さ寸法は、冷凍食品用
容器1内に収容される冷凍食品2の上下肉厚寸法Aより
も、ある程度高くなるように設定されており、各突起部
13,13,……の高さ寸法Bは、冷凍食品2の肉厚寸
法Aの上下中央よりも高い位置に設定されたものとなっ
ている。
【0022】
【実施例2】図3の冷凍食品用容器から取り出された冷
凍食品の縦断面図に示される事例は、この発明の冷凍食
品に包含される一実施例を示すものであり、別途流通用
包装容器に収容可能とするよう構成されたものである。
当該冷凍食品2は、図1に示されるよう形成された例え
ばステンレスあるいはアルミニウム合金製の冷凍食品用
容器1に、カレー、シチュー、グラタン、ハンバーグ等
の調理食品を、図2中に示す所定肉厚寸法Aとなるよう
充填し、気泡を除去して全体を平坦に均したものとした
後、急速冷凍して固形化し、当該冷凍食品用容器1の底
面部11に形成された各突起部13,13,……に相当
する底面側から肉厚寸法Aの、略中間付近に至る冷凍食
品2には、平面形中央付近程多くの跨り貫き部21,2
1,……が形成され、凍結した冷凍食品2を冷凍食品用
容器1から離脱したものであり、更に当該冷凍食品2
を、別途準備された図示しない流通用包装容器に収容し
て市場出荷可能とするものである。
【0023】
【作用】以上のとおりの構成からなるこの発明の発泡樹
脂製の冷凍食品用容器1に収容、凍結した冷凍食品2
は、そのまま合成樹脂シート製の外袋等に収容し、密閉
包装して市場に出荷することが可能であり、冷凍食品2
を加熱調理する際には、外袋から取り出し、耐熱性を有
する冷凍食品用容器1に収容されたまま電子レンジに投
入し、所定時間加熱調理することとなる。
【0024】冷凍食品用容器1の底面部11に形成され
た複数の突起部13,13,……によって形成された跨
り貫き部21,21,……部分が、平面中央部分程高密
度となるよう配置されており、冷凍食品2の平均的肉厚
寸法を中央側程少なくするので、電子レンジの発生する
高周波が、冷凍食品2の内部まで速やかに伝播し、冷凍
食品2全体をムラなく解凍することとなる。
【0025】また、ステンレスやアルミニウム合金等の
比較的熱伝導率の高い素材から形成された冷凍食品用容
器1に収容した調理食品2は、より急速な凍結が可能で
あり、各突起部13,13,……を円錐状に形成すると
共に、周壁面部12を上端側程拡開するよう傾斜して抜
き勾配が形成されているので、凍結した冷凍食品2を冷
凍食品用容器1から離脱する作業が容易になり、また、
冷凍食品用容器1から離脱した、冷凍食品2は、電子レ
ンジによる加熱調理に留まらず、他の容器や調理器具を
用いてガスレンジやオーブンレンジ等を使用した加熱料
理も可能となり、加熱の際には各跨り貫き部21,2
1,……が、冷凍食品2内部への熱の伝播を助長、促進
すると共に、熱を吸収する表面積を増加するものとな
る。更に、冷凍食品用容器1から離脱した冷凍食品2
を、底面の平らなフライパンや皿等の上に置き、加熱調
理すれば、各跨り貫き部21,21,……の下部がフラ
イパンや皿等の上面に接して密閉状に封鎖され、高温を
封じ込めたまま解凍を進めることが可能となり、解凍効
率を更に高めることとなる。
【0026】
【効 果】以上のとおり、この発明の冷凍食品によれ
ば、調理食品の底面から肉厚方向に向けた跨り貫き部を
散在状に確保したまま凍結させたことにより、食品全体
に渡り略均質な肉厚形状とすることが可能であって、効
率的な冷却、凍結が可能となり、急速冷凍した場合に
も、肉厚内外の温度差を生じ難いので、食品のひび割れ
の発生を防止して、解凍前の状態をそのままに保存する
ことができ、更に解凍する際には、全体に均質な肉厚で
あることから、ムラのない解凍が可能であり、対流現象
を利用せずに固形、半固形あるいは高粘度の食品であっ
ても効率的に解凍できる上、同一寸法の従来の冷凍食品
に比較して表面積を増大し、解凍効率を高め、短時間の
中に解凍調理できるという秀れた特徴を発揮するもので
ある。
【0027】この発明の冷凍食品の製造方法によれば、
底面に複数の突起部を有する冷凍食品用容器内に収容し
た調理食品が、複数の跨り貫き部を有して、略均質な肉
厚の冷凍食品として冷凍処理できるので、凍結速度にム
ラがなく、且つ速やかに凍結できるので、食品全体を略
一定微細な氷結晶とすることが可能となり、食品のひび
割れや、氷結晶の粗大化による細胞膜の破壊を防止する
ことができると共に、解凍時間を短縮することができる
冷凍食品を提供できる上、凍結後の冷凍食品を冷凍食品
用容器に収容したまま市場に出荷することも可能となる
外、凍結後冷凍食品用容器から冷凍食品を取り出し、同
冷凍食品を別途流通用包装容器に収容して出荷すること
もできるという秀れた特徴を有している。
【0028】また、この発明の冷凍食品用容器によれ
ば、所定深さの内周壁面を有し、底面から複数の突起部
を調理食品の肉厚方向に向けて延伸した構造とすること
により、調理食品の底面に複数の跨ぎ貫き部を形成し
て、冷凍食品の急速凍結を容易にすると共に、短時間の
うちに解凍することが可能となる上、従来構造の容器を
使用した場合には、中央部分程解凍に時間を要していた
ものであるが、突起部を容器平面形の中央付近程、その
配置密度を高く設定することによって冷凍食品の肉厚差
を減少し、食品全体を略均等に解凍することができると
いう、従前までの構造では得られなかった秀れた特徴を
得ることができる。
【0029】特に、実施例に説明した冷凍食品用容器1
は、内周壁面部12の平面形状を円形として、平面形の
外周縁部から中央部までの距離を全周に渡り一定のもの
とし、更に、複数の突起部13,13,……を、平面形
中央側程高い密度で配置したことにより、電子レンジに
よる解凍の際に、高周波が冷凍食品2全体に伝播し易
く、短時間のうちにムラなく解凍および加熱調理可能で
あり、また、耐熱性に秀れた発泡樹脂から形成したもの
とすれば、冷凍食品2を収容したまま電子レンジに投入
し、加熱調理可能である上、冷凍保存や輸送中の断熱を
確保し、緩衝材として冷凍食品2を外力から保護する役
目も果たすことができる一方、熱伝導率の高い金属素材
から形成すれば、急速凍結に好適に利用できると共に、
冷凍食品用容器1から冷凍食品2を離脱して冷凍食品
2,2,……を大量生産することができ、冷凍食品用容
器1,1,……を冷凍食品成型用の型として衛生的、且
つ経済的に洗浄、再利用できるものとなる。
【0030】更にまた、各突起部13,13,……を、
上端側程細くなる中空錐状に形成し、内周壁面を、底面
外周縁から上部開口側に掛けて次第に外側に拡開するよ
う形成したことにより、凍結後の冷凍食品2を冷凍食品
用容器1から容易に離脱することができ、大量に冷凍食
品2を製造する際の生産効率を高めると共に、離脱の際
に冷凍食品2が、破損してしまうことを防止できる上、
同冷凍食品2を別途準備した流通用の包装容器に収容す
ることにより、凹凸の無い包装容器に収容した製品とす
ることもできる外、合成樹脂シートから形成された外袋
に、冷凍食品用容器1から離脱した冷凍食品2のみを収
容して出荷すれば、ゴミの発生を抑えることができるも
のとなるという特徴を備えたものとすることができる。
【0031】叙述の如く、この発明の冷凍食品、および
その製造方法、ならびにそれに使用する冷凍食品用容器
は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能
とするものであり、しかも製造も容易で、従前からの冷
凍食品に比較して、経済的な負担も然程変わらず、解凍
時間を大幅に短縮することができる上、調理食品を全体
に渡り、均質にムラなく凍結および解凍できることか
ら、従前までの冷凍食品に比較して、格段の品質的な格
差と商品価値とを与えることができるものとなり、効率
的に電子レンジを利用し、調理時間を更に短縮できるよ
うにした冷凍食品作りに期待が掛かる食品業界において
高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものに
なると予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の冷凍食品、およびその製造方法、な
らびにそれに使用する冷凍食品用容器の技術的思想を具
現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
【図1】冷凍食品用容器の一実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】冷凍食品を収容した冷凍食品用容器の縦断面構
造を示す断面図である。
【図3】冷凍食品用容器から離脱した冷凍食品の縦断面
構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 冷凍食品用容器 11 同 底面部 12 同 周壁面部 13 同 突起部 B 同 突起部の高さ寸法 2 冷凍食品 21 同 跨り貫き部 A 同 肉厚寸法

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形成すべき冷凍食品の肉厚寸法の略半分
    程度に達するか、あるいは冷凍後の冷凍食品の一体形状
    を失わない程度の大きさと配置として同肉厚方向に貫通
    状となる如くして、調理食品の底面から同肉厚方向に向
    けた刳り貫き部を散在状に確保したまま凍結させてなる
    ことを特徴とする冷凍食品。
  2. 【請求項2】 形成すべき冷凍食品の肉厚寸法の略半分
    程度に達するか、あるいは冷凍後の一体形状を失わない
    程度の大きさと配置として同肉厚方向に貫通状となる如
    くして、調理食品の底面から同肉厚方向に向けた刳り貫
    き部を散在状に確保したまま凍結させ、解凍時における
    加熱調理器による熱伝播効率を高める構造に形成してな
    ることを特徴とする冷凍食品。
  3. 【請求項3】 所定深さの内周壁面を有し、底面からは
    肉厚方向に向けて延伸する複数の突起部を設けてなる冷
    凍食品用容器内に、冷凍対象の調理食品を適宜深さまで
    充填していき、各突起部が、同調理食品の肉厚寸法の略
    半分程度のところで止まるようにするか、あるいは各突
    起部上端部分が露出状となるようにすると共に、当該調
    理食品の充填密度を略均質化してなるものとした上、緩
    慢凍結あるいは急速凍結することより、底面から肉厚方
    向に向けた刳り貫き部を散在状に確保した冷凍食品に製
    造する、請求項1または2何れか記載の冷凍食品の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 所定深さの内周壁面を有し、底面からは
    肉厚方向に向けて延伸する複数の突起部を設けてなる耐
    熱性素材製の冷凍食品用容器内に、冷凍対象の調理食品
    を適宜深さまで充填していき、各突起部が、同調理食品
    の肉厚寸法の略半分程度のところで止まるようにする
    か、あるいは各突起部上端部分が露出状となるようにす
    ると共に、当該調理食品の充填密度を略均質化してなる
    ものとした上、緩慢凍結あるいは急速凍結することよ
    り、底面から肉厚方向に向けた刳り貫き部を散在状に確
    保した耐熱性素材製の冷凍食品用容器入りの冷凍食品に
    製造する、請求項1または2何れか記載の冷凍食品の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 所定深さの内周壁面を有し、底面からは
    肉厚方向に向けて延伸する複数の突起部を設けてなる冷
    凍食品用容器内に、冷凍対象の調理食品を適宜深さまで
    充填していき、各突起部が、同調理食品の肉厚寸法の略
    半分程度のところで止まるようにするか、あるいは各突
    起部上端部分が露出状となるようにすると共に、当該調
    理食品の充填密度を略均質化してなるものとした上、緩
    慢凍結あるいは急速凍結することより、底面から肉厚方
    向に向けた刳り貫き部を散在状に確保した冷凍食品を製
    造した上、該冷凍食品を冷凍食品用容器から離脱し、別
    途流通用包装容器に収容するようにした、請求項1また
    は2何れか記載の冷凍食品の製造方法。
  6. 【請求項6】 所定深さの内周壁面を有し、底面から
    は、形成すべき冷凍食品の肉厚方向に向けて延伸する複
    数の突起部を設けてなる、請求項3ないし5何れか記載
    の冷凍食品の製造方法に使用する冷凍食品用容器。
  7. 【請求項7】 突起部が、容器平面形において、中央付
    近程、その配置密度を高くしてなる、請求項6記載の冷
    凍食品用容器。
  8. 【請求項8】 突起部が、上端側程細くなる中空錐状に
    形成されると共に、内周壁面が、底面外周縁から上部開
    口側に掛けて次第に外側に拡開するよう形成され、凍結
    後の冷凍食品を離脱し易くしてなるものとした、請求項
    6または7何れか記載の冷凍食品用容器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013100965A (ja) * 2011-11-09 2013-05-23 Ke Corporation:Kk 食品の冷却・冷凍保存方法及び冷却・冷凍装置
JP2020130152A (ja) * 2019-02-26 2020-08-31 ヤマト科学株式会社 保存容器および解凍装置

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JP2020130152A (ja) * 2019-02-26 2020-08-31 ヤマト科学株式会社 保存容器および解凍装置
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