JP2000331883A - 電気二重層コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

電気二重層コンデンサおよびその製造方法

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JP2000331883A
JP2000331883A JP13671799A JP13671799A JP2000331883A JP 2000331883 A JP2000331883 A JP 2000331883A JP 13671799 A JP13671799 A JP 13671799A JP 13671799 A JP13671799 A JP 13671799A JP 2000331883 A JP2000331883 A JP 2000331883A
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electric double
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Keiichi Nakao
恵一 中尾
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種電気機器や電気自動車用の回生電力、電
力貯蔵用として広く用いられている捲回形や積層形の電
気二重層コンデンサにおいて、集電体中の残留水分の除
去を容易に行えるものを提供することを目的とする。 【解決手段】 電気二重層コンデンサを構成する集電体
3が未重合もしくは未硬化あるいは処理液15により柔
らかくされた状態で所定形状に捲回し、捲回後に集電体
3を硬化させることにより、集電体3の厚みが増加して
も捲回時にワレや剥がれ等の不良の発生を防止でき、そ
の製造コストも下げられ製品品質も向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種電気機器及び電
気自動車を始めとする駆動用モータの回生用や、電力貯
蔵用に用いられる電気二重層コンデンサ及びその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来電気二重層コンデンサをしては、特
開平3−280518号公報に記載されたものが知られ
ている。こうした電気二重層コンデンサは、集電体をセ
パレータを間に挟んで捲回し、非水系電極液中とともに
ケースに封止されている。
【0003】電気二重層コンデンサにおいては、大容量
化、低コスト化、信頼性の改善が要求されている。図8
に10F(ファラッド)〜数千F大電力用の捲回形電気
二重層キャパシタの構造図を示したものである。図8に
おいて、1はケース、2は導電箔であり、この導電箔2
の表面には集電体3が片面もしくは両面に形成されてい
る。5は捲回体であり、複数の集電体3が間にセパレー
タ4を挟んで捲回されている。6aは取出し電極であ
り、複数の導電箔2に互いに接続されている。7は封口
材であり、8は端子である。
【0004】従来提案されていた電気二重層コンデンサ
は、フッ素を含んだ樹脂をバインダ(結着剤あるいは接
着剤、多くの場合は樹脂)として用いることも提案され
ていたが、分散方法や専用溶剤が課題になっていた。そ
こで例えば、特公昭59−42448号公報で提案され
ているようなカルボキシメチルセルロースやカルボキシ
メチルデンプン等の多糖類をバインダとして用いるもの
が、特開平4−88619号公報では分極性電極が活性
炭の結着剤としてカルボキシメチルセルロースや水溶性
チキン等の水溶性の多糖類およびその誘導体を用いるも
のや、また特開昭63−181307号公報では電極の
バインダーとしてカルボキシル基またはそのアルカリ金
属塩を有するアルギン酸ナトリウム等の多糖類を用いる
ものが提案されている。こうした材料をバインダとし
て、活性炭を接着させ、集電体(電気二重層の構成部分
であり、ベースとなる金属箔の上に形成された活性炭塗
膜を指す)として用いる。
【0005】しかしこうした材料は、原料がパルプ(セ
ルロース)となるため、これらセルロース誘導体はすべ
て分子鎖の中央はセルロース(グルコピラノース分子が
1、4位置でβグルコシド結合をした長鎖状構造をと
る)であり、このセルロース分子はミセル状の構造を持
ち、結晶化しやすいため、植物の骨に相当するため硬く
て脆い。こうした樹脂材料を用いた電極塗膜に対して、
塗膜密度を上げるために特開昭57−60828号公報
等で提案されているプレスを行おうとしても、柔軟性が
無いため高圧のプレスでないと塗膜密度が上がらない。
【0006】また高圧のプレスの場合、電極塗膜の割
れ、剥離したりあるいはアルミ箔自身の伸びや変形に課
題があった。樹脂量を少なくすることでプレス圧力を多
少下げられるが集電体の結着力が不足する。具体的に
は、金属箔と活性炭塗膜の接着強度が不足したり、活性
炭塗膜自体の凝集破壊が発生するため捲回の際に、電極
塗膜が割れたり、剥がれたりしやすい。このためこうし
たバインダの場合では、集電体中に水分を残した柔らか
いままプレスする必要があり、集電体中に水分が残りや
すい。
【0007】特に非水溶系電解液を用いた電気二重層コ
ンデンサの場合、内部に水分が入ると耐電圧劣化原因、
すなわち、有機溶剤系の分解電圧は3Vであるが、水系
の分解電圧は1V程度と低くなりやすい。こうした従来
のバインダの場合、それ自体が水溶性であるため、水分
の吸着性が高く残留水分の除去が難しい。こうした現象
は特開昭63−181307号公報等で提案されている
アルギン酸の多糖類でも同様に発生する。
【0008】一方、特開昭62−179711号公報や
特開昭62−16506号公報では、活性炭を人造ラテ
ックスに分散させて混合溶液を作成し、更に脱水処理し
て得られた凝集物を乾燥し、ついで凝集物を粉砕し、さ
らにこれを造粒し、この造粒粉末を加圧、成形すること
が提案されているが、このような電気二重層コンデンサ
の製造方法ではボタン形やコイン形にしか対応できない
ため、現在、産業用や電気自動車に要求されている大容
量例えば4,000F以上の捲回形あるいは積層形の電
気二重層コンデンサの製造には応用することができなか
った。
【0009】また、特開平6−316784号公報では
カーボンブラックとPTFEの均一混合粉末の製造手法
として超音波ホモジナイザーの使用が、特開平6−20
3849号公報及び特開平8−203536号公報では
燃料電池の燃料電極とその触媒製造方法及び電池の運転
方法において、触媒及びニッケルをカーボンブラックと
共に分散させる手法として超音波ホモジナイザーの使用
が提案されているが高分散化には限度があった。
【0010】また、特開昭63−104316号公報で
は、ケッチェンブラックにガラス転移温度が−10℃以
下のエラストマーからなる分極性電極を用いることが提
案されている。ここでエラストマーとしては、共重合体
や各種ゴム材料が提案されている。しかしこうした材料
は、有機溶剤にバインダーを溶解し、これにケッチェン
ブラックを混合し両者を分散し、溶剤を蒸発させた後、
更にロールでブレンドし、成形しようとするものであ
る。
【0011】しかし、こうした手法は昔よりタイヤを始
めとするゴム練物の製法で作成されたものであり、リチ
ウム二次電池や鉛二次電池に並ぶ高容量のものを作成す
ることは難しい。こうした事例としては、特開平7−3
31201号公報でも、膨張黒鉛のバインダーとして、
ゴム材を混練することが提案されている。この場合、ゴ
ム材はトルエン等の溶媒に溶解され、炭素粉末を加えて
混練された後熱処理するものである。また特開平8−2
50380号公報では、アクリルニトリルブタジエンゴ
ム等の粉末をキシレン等の溶剤に溶解させた後、活性炭
粉末やアセチレンブラックと混合させ、最後に溶剤を蒸
発させて得られた混合物を加圧成形法や押し出し成形金
形を用い厚み50〜500μmに成形する方法が提案さ
れている。
【0012】こうした従来の溶解方法では、ゴム剤が完
全溶解、言い換えると数オングストロームの分子状態ま
で溶解もしくは分散してしまうため、活性炭表面の数オ
ングストロームの微細孔まで塞いでしまい、製品の容量
値を下げてしまうことが問題になっていた。こうした課
題を解決するため、ゴムとの混練や成形方法を工夫する
ことが行われていたがどうしても限度があった。
【0013】また最近では、より環境を考慮したもの作
りとして、活性炭や導電性付与剤を樹脂と共に集電体と
して導電箔の上に塗工する際有機溶剤ではなく水を主体
とした溶剤を用いることが考えられている。しかし水を
主体とした場合、低沸点の有機溶剤を用いた場合より集
電体の乾燥エネルギーが必要になる。あるいは集電体自
体、さらには用いる樹脂自体が吸湿しやすいため、集電
体内部に残る残留水分や、仕掛かり品での水分吸収、水
分吸着が問題になる。一般的な電気二重層コンデンサと
しては、製品中の残留水分を200ppm以下にしない
と、長期の信頼性に悪影響を与える可能性があることも
実験的に確かめられている。こうした原因としては、電
圧を印加した際に残留水分にも電圧が印加され、このた
め非水系電解液より低電圧で残留水分が電気分解してし
まうためと考えられている。
【0014】また、電気二重層コンデンサの容量を増加
させるため集電体の高膜厚が望まれている。しかし集電
体が厚くなると、捲回時に集電体にヒビやクラックが発
生することが問題になる。図9(A)〜(C)は捲回性
の評価方法の一例を示すものである。図9において、9
は丸棒であり、丸棒9の周りに製品幅に切断された少な
くとも一表面に集電体3が結着されたアルミニウム箔2
を巻き付けることで、その集電体3の捲回性を評価する
ものである。図9(A)は集電体3がアルミニウム箔2
から剥がれ、更に集電体3自体が破断面10を形成した
様子を示し、この状態の評価は捲回不可能である。図9
(B)は集電体3はアルミニウム箔2から剥がれず、集
電体3の表面に微細クラック11を形成した様子を示
し、この状態の評価は捲回性不良である。図9(C)は
集電体3からアルミニウム箔2が剥がれず、集電体3の
表面に割れやクラック等のダメージが発生していない様
子、正常面12は捲回する前の状態と同じ表面状態とな
り、この状態の評価は捲回性が良好である。
【0015】なお、こうした評価はアルミニウム箔2の
両面に集電体3を形成し、この両面について交互に各1
0回〜100回行うことが望ましい。例えば、同じ電極
液を用いて集電体3を製造しても、その厚みが厚くなる
ほど捲回性を評価した時にクラックや割れが発生しやす
くなる。例えば、ある組成の電極液を作成し、これを用
いてアルミニウム箔2の上に厚み30μmの集電体3を
作成しこの捲回性が良好であっても、厚み100μmの
集電体3を作成し捲回性を評価すると、割れやクラック
あるいは剥がれが発生する場合が有り、更に厚み100
0μmの集電体3を作成した場合は、多くの場合割れや
クラックあるいは剥がれが発生してしまう。
【0016】このように捲回不良は厚み100μm以上
で発生しやすいが、集電体3の組成によっては厚み50
0μmで捲回不良が発生する場合も有るし大丈夫な場合
もある。このため従来は、こうした課題を解決するに、
集電体3の厚みに応じて集電体3の塗膜の硬さや柔軟
性、例えば厚みに応じて電極液の組成を変える必要が有
り、製品のコストを上げてしまう。
【0017】また従来は、乾燥された状態の集電体3の
塗膜を、セパレータ4を介して所定回数捲回されていた
ため、セパレータ4自体は通常の紙が用いられていた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は集電体部分に
含まれる水を可能な限り少なくすることで長期の信頼性
を改善するとともに大容量化、低コスト化を図った電気
二重層コンデンサおよびその製造方法を提供することを
目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、100μm以上の厚みの捲回工程において
クラックや割れ、剥がれ等の発生しやすかった集電体塗
膜に対して、その集電体を未重合もしくは未硬化状態で
捲回することで微細クラックや割れや剥がれの発生を防
止し、捲回した状態で集電体を硬化もしくは重合させる
ことにより、より厚い集電体に対しても捲回工程におい
て塗膜の割れや欠けを最小限にすることができ、また捲
回状態で硬化させることで捲回状態で集電体に発生する
応力及び捲回状態での残留応力を極力減らすことがで
き、製品自体の安定性を高められる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、活性炭及び導電性付与剤が硬化型もしくは重合型樹
脂と片面もしくは両面に集電体として100μm以上の
厚みで塗布された導電箔が複数枚1枚もしくは複数枚の
セパレータを介して捲回状態で応力が最小になった状態
で、所定の非水系電極液中に取出し電極と共に封口され
た電気二重層コンデンサであり、捲回状態で応力を最小
にするため捲回状態での残留応力を極力減らすことがで
き、製品自体の安定性や歩留まりを高められる。
【0021】本発明の請求項2に記載の発明は、活性炭
及び導電性付与剤が硬化型もしくは重合型樹脂と片面も
しくは両面に集電体として100μm以上の厚みで塗布
された導電箔が複数枚セパレータを介して捲回され、非
水系電極液中に取出し電極と共に封口されている電気二
重層コンデンサにおいて、前記集電体は処理液が塗布さ
れ一次的に柔軟性を改善させた状態で捲回し、捲回状態
で硬化させた後、所定の非水系電極液中に取出し電極と
共に封口する電気二重層コンデンサの製造方法であり、
集電体に一次的に柔軟性を改善させる処理液を塗布し集
電体の柔軟性を改善した状態で所定形状に捲回し、捲回
後に前記処理液を除去することで集電体塗膜に割れや剥
がれが発生しにくい。また所定形状に捲回した後で、前
記集電体を硬化させるため捲回状態で応力を最小にでき
製品の信頼性を高められる。
【0022】本発明の請求項3に記載の発明は、活性炭
及び導電性付与剤が硬化型もしくは重合型樹脂と片面も
しくは両面に集電体として100μm以上の厚みで塗布
された導電箔が複数枚セパレータを介して捲回され、非
水系電極液中に取出し電極と共に封口されている電気二
重層コンデンサにおいて、前記集電体は未重合もしくは
未硬化状態で捲回し、捲回状態で硬化させた後所定の非
水系電極液中に取出し電極と共に封口する電気二重層コ
ンデンサの製造方法であり、集電体塗膜が柔らかく応力
が発生しにくい状態である未硬化もしくは未重合状態で
捲回することになり、集電体塗膜に割れや剥がれが発生
しにくい。また所定形状に捲回した後で、前記集電体を
硬化させるため捲回状態で応力を最小にでき製品の信頼
性を高められる。
【0023】本発明の請求項4に記載の発明は、活性炭
及び導電性付与剤が硬化型もしくは重合型樹脂と片面も
しくは両面に集電体として100μm以上の厚みで塗布
された導電箔が複数枚セパレータを介して捲回され、非
水系電極液中に取出し電極と共に封口されている電気二
重層コンデンサにおいて、前記集電体は未重合もしくは
未硬化状態で捲回し、捲回状態で硬化させた後所定の非
水系電極液中に取出し電極と共に封口する電気二重層コ
ンデンサの製造方法であり、集電体塗膜が柔らかく応力
が発生しにくい状態である未硬化もしくは未重合状態で
捲回することになり、集電体塗膜に割れや剥がれが発生
しにくい。また所定形状に捲回した後で導電箔もしくは
集電体に電流を印加することでジュール熱を発生させ、
前記集電体を内部から加熱でき、集電体を短時間に硬化
でき、捲回状態で応力を最小にでき製品の信頼性を高め
られる。
【0024】本発明の請求項5に記載の発明は、活性炭
及び導電性付与剤が硬化型もしくは重合型樹脂と片面も
しくは両面に集電体として100μm以上の厚みで塗布
された導電箔が複数枚セパレータを介して捲回され、非
水系電極液中に取出し電極と共に封口されている電気二
重層コンデンサにおいて、前記集電体は未重合もしくは
未硬化状態で捲回し、前記導電箔もしくは集電体にうず
電流を発生させるように外部から電磁場を印加し、前記
集電体を捲回状態で硬化させた後所定の非水系電極液中
に取出し電極と共に封口する電気二重層コンデンサの製
造方法であり、集電体塗膜が柔らかく応力が発生しにく
い状態である未硬化もしくは未重合状態で捲回すること
になり、集電体塗膜に割れや剥がれが発生しにくい。ま
た所定形状に捲回した後で導電箔もしくは集電体に渦電
流を発生させ、前記集電体を内部から加熱でき、集電体
を短時間に硬化でき、捲回状態で応力を最小にでき製品
の信頼性を高められる。
【0025】本発明の請求項6に記載の発明は、活性炭
及び導電性付与剤が硬化型もしくは重合型樹脂と片面も
しくは両面に集電体として100μm以上の厚みで塗布
された導電箔が複数枚セパレータを介して捲回され、非
水系電極液中に取出し電極と共に封口されている電気二
重層コンデンサにおいて、前記集電体は未重合もしくは
未硬化状態で捲回し、前記導電箔もしくは集電体どうし
と隙間が形成された状態で捲回され、この状態で硬化も
しくは重合され、前記集電体を捲回状態で硬化させた後
所定の非水系電極液中に取出し電極と共に封口する電気
二重層コンデンサの製造方法であり、集電体塗膜が柔ら
かく応力が発生しにくい状態である未硬化もしくは未重
合状態で捲回することになり、集電体塗膜に割れや剥が
れが発生しにくい。また隙間が形成された状態で捲回さ
れているため、この隙間から集電体内部の残留水分を容
易に除去できる。また捲回状態で硬化されているため集
電体中の応力を最小にでき製品の信頼性を高められる。
【0026】本発明の請求項7に記載の発明は、活性炭
及び導電性付与剤が硬化型もしくは重合型樹脂と片面も
しくは両面に集電体として100μm以上の厚みで塗布
された導電箔が複数枚セパレータを介して捲回され、非
水系電極液中に取出し電極と共に封口されている電気二
重層コンデンサにおいて、前記集電体は未重合もしくは
未硬化状態で捲回され重合もしくは硬化された後、真空
加熱することで前記を脱気しながら前記集電体を捲回状
態で硬化させた後所定の非水系電極液中に取出し電極と
共に封口する電気二重層コンデンサの製造方法であり、
集電体塗膜が柔らかく応力が発生しにくい状態である未
硬化もしくは未重合状態で捲回することになり、集電体
塗膜に割れや剥がれが発生しにくい。また所定形状に捲
回した後で真空加熱することで集電体内部に残留した揮
発性分の除去や脱泡が簡単にでき、更に捲回状態で硬化
されているため集電体中の応力を最小にでき製品の信頼
性を高められる。
【0027】本発明の請求項8に記載の発明は、活性炭
及び導電性付与剤が硬化型もしくは重合型樹脂と片面も
しくは両面に集電体として100μm以上の厚みで塗布
された導電箔が複数枚セパレータを介して捲回され、非
水系電極液中に取出し電極と共に封口されている電気二
重層コンデンサにおいて、前記集電体は未重合もしくは
未硬化状態で捲回し、前記集電体を捲回状態で硬化させ
た後前記集電体の中央部に治具を挿入し、前記集電体を
所定寸法まで巻き締めた後、所定の非水系電極液中に取
出し電極と共に封口する電気二重層コンデンサの製造方
法であり、捲回状態で集電体が硬化する際に集電体やセ
パレータとの間に隙間ができてもあるいはわざと隙間を
形成した捲回状態で硬化させた場合でも、あるいは捲回
状態で硬化させた後水分除去等のためわざと集電体やセ
パレータの間に隙間を形成させた場合でも、最後に硬化
させた集電体を巻き締めることによりより小さな直径に
巻き取ることができ、電気二重層コンデンサの体積当た
りの容量密度を高められる。
【0028】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図7を用いて説明する。
【0029】(実施の形態1)図1は本発明による電気
二重層コンデンサの構造及び製造方法工程の一部を示す
説明図であり、図1(A)において、13は原反であ
り、導電箔2及び集電体3が所定長さ分、〔図1(A)
において導電箔2と集電体3は省略している〕巻かれて
いる。14はスプレーであり、集電体3の表面に処理液
15を一定量噴き出す。一般的に原反13は作業性をよ
くするため、直径100〜200mmφのパイプ(つま
り中心部の直径は100〜200mmで巻き取られる)
の周りに数十〜数百mが連続的に巻き取られる。16は
セパレータであり、このセパレータ16を介して複数枚
の導電箔2及び集電体3が製品形状に捲回されて捲回体
5を形成する。捲回体5の寸法は製品寸法になるため、
捲回体5の中心部の直径は0.5mm〜3mm程度と、
原反13に比べてはるかに小さく巻かれることになる。
つまり、原反13では太いコアに集電体3を巻き付ける
ため捲回不良は発生しないが、捲回体5で中心部を0.
5mm〜3mmφ程度と極めて細くあるいはきつく巻く
ことになる。
【0030】図1(B)は、集電体3を処理剤処理する
様子であり、図1(A)のスプレー14付近の拡大図に
相当する。図1(B)において、導電箔2は表面に集電
体3を形成したまま矢印の方向に送られる。途中でスプ
レー14から噴き出された処理液15により含水されて
柔軟化された集電体17となる。なお集電体の種類や処
理剤によっては、図1(B)に示すように集電体3の厚
みより柔軟化された集電体17の方が厚みが厚くなるこ
とがある。なお処理液15としては、低沸点溶剤やこう
した溶剤に重合開始剤を必要に応じて添加したものを用
いることができる。つまり、集電体3に処理液15、つ
まり集電体3に硬化型もしくは重合型樹脂を用い、スプ
レー14から溶剤に希釈した重合開始剤や硬化剤を吹き
かけることで、塗膜が柔らかくなり割れや剥がれが発生
しにくくなる。
【0031】更に詳しく説明する。まず原反13の中心
部の曲率は作業性の面から100mmとした。一方、電
気二重層コンデンサの製品における集電体の中心部の曲
率は1mmとした。また同じ電極液を用いて、厚みの違
う集電体3を導電箔2の上に形成した。またセパレータ
16としては、耐溶剤性の合成紙を用いた。従来例との
比較のために、これら厚みの違う集電体を用いて同様に
電気二重層コンデンサを作成した。まず集電体厚みが5
0μmでは、曲率1mmに捲回しても図9(C)に示し
たように捲回性は良好であった。しかし集電体厚みが1
00μmのとき、部分的に図9(B)に示すように捲回
性不良に相当する個所が有った。また集電体厚みを15
0μmにした場合、図9(B)に示したような捲回性不
良(一部は図9−Aに示したような捲回不可能)となっ
た。そこで図1(A)、(B)に示したように、集電体
3をスプレー14から噴出される溶剤希釈された処理剤
15を吹きかけることで柔軟化された集電体17の場
合、集電体厚み50μm、100μm、150μm、2
00μm、300μmのどの場合においても、図9
(B)に示したような捲回性不良は発生しなかった。
【0032】本発明者らはこの現象が、集電体中にしみ
込んだ溶剤成分が一種の可塑剤として働き、捲回時に発
生する塗膜中の応力を緩和したためと想像している。ま
た本実施の形態において、捲回直前に集電体を溶剤で濡
らせば良いため、原反自体に予め含まれている残留溶剤
の影響を受けない。
【0033】図2は複数枚の柔軟化された集電体17と
セパレータ16よりなる捲回体5から溶剤成分を除去す
る様子を示す。図2において、18は誘導加熱装置であ
り、この誘導加熱装置18により捲回体5が加熱され、
溶剤成分がガス19として揮散する。こうして、スプレ
ー14で集電体3に含有させた溶剤成分は誘導加熱装置
18によって加熱除去されることになる。こうして必要
に応じて、集電体3に反応開始剤、品質安定化剤等も添
加することができる。また溶剤成分としては、一般の有
機溶剤(水と相溶性が有っても、無くとも関係なく)、
石油系有機溶剤、フロン等、どんな液体材料であっても
良い。例えば、活性炭等の水を主成分とする溶剤に分散
させて作成した集電体3に対しても、水と相溶性のない
有機溶剤に対して分散させて作成した集電体3に対して
も適応することができる。例えば、水を用いて作成した
集電体3の塗膜には残留水分が残っているため、ここに
水に相溶性の無い溶剤(例えば酢酸ブチルやケロシン)
及びこうした溶剤に溶解させた添加成分であっても、集
電体3の内部まで十分浸透させることができるあるいは
逆の場合も可能である。
【0034】なお、本発明では、耐処理液性のセパレー
タ16を用いることが望ましい。耐処理液の無いセパレ
ータ(図8のセパレータ4に相当)を用いた場合、セパ
レータが溶けたり、処理液で湿ったため強度が落ち捲回
作業中にセパレータが切れる場合が有った。
【0035】(実施の形態2)図3は実施の形態2によ
る電気二重層コンデンサの製造工程を示す。図3におい
て、20は電源である。また捲回体5は柔軟化された集
電体17とセパレータ16が複数枚捲回されて構成され
ている。本実施の形態2において集電体17は処理液1
5で濡らされたあるいは未重合もしくは未硬化状態で捲
回され、導電箔2もしくは集電体17に電流を流して発
生させたジュール熱により処理液が除去されるあるいは
集電体17が硬化もしくは重合される。
【0036】実施の形態2においては、実施の形態1と
同様に処理液15により柔軟化された集電体を用いても
良い。あるいは集電体17に硬化型もしくは重合型樹脂
を含むものを用い、これらを未重合もしくは未硬化状態
で捲回したものを用い、これを捲回状態で硬化させる際
に本実施の形態2を用いても良い。
【0037】図4はジュール熱乾燥によって、図3の捲
回体5が加熱される様子を捲回体5の中央部に差し込ん
だ熱電対によって測定した結果である。図4において、
X軸は通電時間(分)、Y軸は捲回体の中央部の温度
(℃)である。図4において黒点は実施の形態2に相当
するジュール熱処理の結果である。また白丸は比較のた
めの従来乾燥例(外部からのヒーター加熱)である従来
の加熱手法によるものである。通電加熱品は通電後1分
程度では、室温+50℃ぐらいであるが、通電後10分
を超えると中心温度は水の沸点である100℃を明らか
に超えている。こうして熱処理することで処理液15を
容易に除去できる。同時に集電体中に含まれる残留水分
や他の残留溶剤も短時間に除去できる。
【0038】また、処理液15に応じて添加していた硬
化剤、重合開始剤、反応開始剤等がこの加熱に集電体3
や柔軟化された集電体17を短時間に硬化もしくは重合
させることができるあるいは未重合もしくは未硬化状態
の集電体塗膜であっても、短時間かつムラなく捲回状態
で応力が最小になった状態で硬化できる。特に外部から
加熱重合させる場合、熱伝導の差により、捲回体5の外
部は十分硬化されていても、内部になるほど未硬化であ
る場合がある。こうした不均一な硬化条件では、製品品
質のバラツキ発生の原因になる。なお印加する電圧や電
流値を予めプログラムしておくことで、集電体17から
の揮発成分の除去あるいは硬化や重合速度を最適化に設
定できる。なお電源20から供給する電流は、直流であ
っても交流であっても問題ない。
【0039】(実施の形態3)図5は実施の形態3によ
る電気二重層コンデンサの製造工程を示す。図5におい
て、21は渦電流発生装置である。また捲回体5は柔軟
化された集電体17とセパレータ16が複数枚捲回され
て構成されている。本実施の形態3において、集電体1
7は柔軟化された状態で捲回され、導電箔2もしくは導
電体に外部の渦電流発生装置21により渦電流を発生さ
せ、この渦電流により発生した熱により柔軟化された集
電体17を乾燥させることになる。なお本発明におい
て、柔軟化された状態の集電体17とは、処理液15が
付着して柔軟化されたものであっても良いし、処理液1
5無しで元々の集電体自体が未重合もしくは未硬化状態
のためそれ自体が柔軟化であっても良い。
【0040】どのような工程を用いても本発明におい
て、柔軟性を持った状態で捲回され捲回状態のままで硬
化もしくは重合され、捲回状態で応力発生が最小になる
ように製品を構成することになる。なお、本発明におい
て、集電体は処理液で一次的に柔軟性を改善されていた
ものでもよいし、未硬化もしくは未重合状態であっても
よい。
【0041】(実施の形態4)図6は実施の形態4によ
る電気二重層コンデンサの製造工程を示す。図6におい
て、捲回体5は柔軟化された集電体17と耐水性セパレ
ータ16と共に複数枚が、互いに隙間22が形成された
状態(ゆる巻き状態)で捲回されて構成されている。こ
のようにゆる巻きにしておくことで、柔軟化された集電
体17より処理液15を揮散させやすい。また集電体に
未硬化もしくは未重合のもを用いた場合であっても、硬
化や重合に伴って発生する水や有機成分、各種ガスを集
電体より除去しやすく、製品の品質を安定化させる。
【0042】(実施の形態5)図7は実施の形態5によ
る電気二重層コンデンサの製造工程を示す。図7におい
て、23は硬化後の集電体、24は巻き締め装置であ
る。含水状態で捲回された集電体は乾燥されると、集電
体とセパレータの間に隙間22が形成されることがあ
る。この現象は、図1(B)における集電体3が含水す
ることでその厚みが厚くなる逆の現象である。このよう
に隙間22の形成された乾燥後の集電体23を巻き締め
装置24によって巻き締めることで(硬巻きになるとと
もに)その外形直径を小さくすることができ、体積当た
りの容量密度を高めると共にケースに自動挿入しやすく
なる。
【0043】なお、含水した捲回体5やセパレータ16
を乾燥させる場合は、こうした乾燥方法を複合化して用
いることで乾燥時間を短縮でき、製品コストを下げられ
る。また含水させることで、導電箔2に取出し電極を取
付ける(集電体表面を擦り取って、導電箔の表面を露出
させる)際に、集電体3の粉が発生しにくくなり、導電
箔2と取出し電極の間に挟まりにくくなりインピーダン
スが安定することになる。また集電体の粉が舞い上がり
にくいため、作業環境を改善できる。
【0044】また、集電体3上に水を撒く時は、細かい
霧状でゆっくり集電体3の塗膜中の含水量を増やすのが
望ましい。大きな水滴が集電体3の塗膜に付着した場
合、その部分が局所的に膨れてしまい、逆にワレやヒビ
発生の原因になることがある。また集電体3が厚い場合
も急激に多量の水に浸した場合、塗膜の上下での密度差
が発生しそこがワレやヒビ発生の原因になることがあ
る。
【0045】また、柔軟化された集電体17は、ケース
の中に入れたままで乾燥させる場合は、ケース自体を加
熱してもよい。また本実施の形態で説明した乾燥手法を
複数個同時に用いても、あるいは真空乾燥等と組み合わ
せることにより、このように硬化は捲回された後で行う
ことになり、集電体中に含まれている樹脂等の重合や硬
化もこの時に行うことができる。また本発明において
は、捲回した状態で集電体を乾燥(集電体中に含まれて
いる樹脂の種類によっては加熱重合、加熱硬化)してし
まうためもはや元どおりに解くことができない。つまり
場合によっては、集電体をまっすぐ引き伸ばそうとする
と、集電体にクラックやワレが発生してしまうこともあ
る。しかしこのように本発明で製造された捲回型電気二
重層コンデンサの場合、捲回された状態の捲回体が自然
状態、つまり応力が一番小さい状態になるため、長期の
信頼性や経時変化を考えると、より優位な方向になると
考えられる。
【0046】なお本発明に用いる硬化型もしくは重合型
樹脂は、塗布前には水もしくは有機溶剤に溶解し、乾燥
もしくは硬化後は水もしくは有機溶剤に対して不溶化す
るものが望ましい。こうした樹脂としては、エマルジョ
ン状態の4フッ化エチレン(エマルジョン状態では水中
に拡散し、乾燥した後は不溶化、つまり硬化する)、カ
ルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩(水に溶解
するが、乾燥後に熱処理すると不溶化する)、あるいは
一般のカルボキシメチルセルロース、ポリビニールアル
コール、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロ
ース等の汎用の水溶性高分子であっても重合剤を添加す
る。あるいはケン化度によって本発明の硬化型樹脂とし
て用いることができる。
【0047】またエマルジョン状態のラテックス樹脂も
本発明の樹脂として用いることができる。ラテックスと
しては、天然ラテックス以外にSBR(スチレンブタジ
エンゴム)、NBR(ニトルブタジエンゴム)等の合成
品も用いることができる。このような合成ラテックスに
は、他にもブタジエン共重合体、スチレンブタジエン共
重合体、カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体が
有る。こうしたラテックスのエマルジョンは水の中に3
0から70重量%の濃度でエマルジョン状態で分散され
ているものが多いため、電極液に用いる場合、所定濃度
に純水で希釈して、活性炭や導電性付与剤を添加するこ
とが望ましい。電極塗膜用として用いるラテックスのエ
マルジョンの場合、エマルジョン粒子の大きさは0.1
μm以下のものが望ましい。0.3μm以上のもを用い
て作成した電極液の場合、凝集や沈殿が起きる場合があ
る。こうした樹脂を複合化して用いることも有効であ
る。こうした樹脂を用いて作成した電極液を塗布し、未
硬化状態(少ししっとりとした状態が望ましい)にした
状態で、所定形状に捲回し硬化させることができる。
【0048】ラテックスの場合、純水中に界面活性剤等
を用いて分散されている場合が多い。そのためできあが
ったラテックスの種類によってはPHが異なる。電気二
重層コンデンサの電極液を製造する場合は、中性もしく
は弱アルカリ性のものが望ましい。電気二重層コンデン
サに用いる活性炭の種類によっては、活性炭の処理によ
っては表面化学物質としてカルボキシル基が残留物とし
て残っている場合が有る。こうした活性炭は弱アルカリ
性の樹脂溶液中に分散させることは容易である。しかし
樹脂溶液が酸性度が高い場合、活性炭を均一に分散させ
にくくなる。このためラテックスの分散液のPHは、5
以上12以下が望ましい。
【0049】なお他には、低軟化点樹脂を添加する場合
でも、本発明を用いることで塗膜の割れ防止に効果があ
る。低軟化点樹脂としては、Tg(ガラス転移温度)
が、−10℃以下のものが望ましい。Tgが10℃以上
のものは、室温では硬く、集電体を形成した場合にヒビ
や剥がれ、微細クラックの原因になりやすい。こうした
低軟化点樹脂の中でも特に重合や架橋可能なものも多
く、こうしたものを選ぶことでより製品の信頼性を高め
られる。
【0050】なお、低軟化点樹脂としてはTg(ガラス
転移温度)が、−10℃以下のものとしては可塑剤が添
加されたものでも良いが、例えば、塩化ビニル、エチレ
ン−塩ビ共重合樹脂、塩化ビニリデン系ラテックス、塩
素化樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニールブチラール、
ポリビニールホルマール、ビスフェノール系エポキシ樹
脂、ポリウレタン樹脂等がある。またSBR(スチレン
ブタディエンラバー)、ブタジエンゴム、イソプレンゴ
ム、NBR(アクリロニトリル−ブタジエン−共重合ゴ
ム)、ウレタンゴム、シリコンゴム、アクリルゴム、各
種エラストマーを用いることができる。カルボキシメチ
ルセルロース樹脂の誘導体や、ラテックス樹脂、低軟化
点樹脂等を複数種組み合わせて用いた場合でも、本発明
で説明するように捲回状態で応力が最小になるように作
成することでより性能をいっそう安定化できる。
【0051】なお捲回状態で応力が最小かどうかは、作
成した集電体のしなり具合で簡単に判別できる。捲回さ
れた集電体をわざと広げ(伸ばし)た後、離すと元の捲
回状態に自然復帰するものが捲回状態で応力が最小にな
っていると判断できる。本発明によって作成された集電
体は、捲回された状態の集電体をわざと広げ(伸ばし)
たり、逆方向に曲げたりすることによって新しくクラッ
クや割れ、剥がれ等が生じる。これも、捲回状態で応力
が最小になっている目安になる。
【0052】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、集電体が
捲回状態で応力が最小になった状態で形成されるため、
内部応力の発生を最小限に抑え、塗膜に割れや剥がれが
発生しにくい製品の歩留まりや信頼性を高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)本発明の一実施の形態による電
気二重層コンデンサの構造及び製造方法の一部を示す図
【図2】柔軟化された集電体とセパレータよりなる捲回
体から溶剤成分を除去する様子を示す図
【図3】実施の形態2による電気二重層コンデンサの製
造工程を示す図
【図4】ジュール熱乾燥によって捲回体が加熱される様
子を示す図
【図5】実施の形態3による電気二重層コンデンサの製
造工程を示す図
【図6】実施の形態4による電気二重層コンデンサの製
造工程を示す図
【図7】実施の形態5による電気二重層コンデンサの製
造工程を示す図
【図8】10F(ファラッド)〜数千F大電力用の捲回
形電気二重層キャパシタの構造図
【図9】(A)〜(C)捲回性の評価方法の一例を示す
説明図
【符号の説明】
1 ケース 2 導電箔 3 集電体 4 セパレータ 5 捲回体 6 取出し電極 7 封口材 8 端子 9 丸棒 10 破断面 11 微細クラック 12 正常面 13 原反 14 スプレー 15 処理液 16 セパレータ 17 柔軟化された集電体 18 誘導加熱装置 19 ガス 20 電源 21 渦電流発生装置 22 隙間 23 硬化後の集電体 24 巻き締め装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭及び導電性付与剤が硬化型もしく
    は重合型樹脂と片面もしくは両面に集電体として100
    μm以上の厚みで塗布された導電箔が複数枚1枚もしく
    は複数枚のセパレータを介して捲回し応力が最小になっ
    た状態で、所定の非水系電極液中に取出し電極と共に封
    口された電気二重層コンデンサ。
  2. 【請求項2】 活性炭及び導電性付与剤が硬化型もしく
    は重合型樹脂と片面もしくは両面に集電体として100
    μm以上の厚みで塗布された導電箔が複数枚セパレータ
    を介して捲回され、非水系電極液中に取出し電極と共に
    封口されている電気二重層キャパシタにおいて、前記集
    電体は処理液が塗布され一次的に柔軟性を改善させた状
    態で捲回し捲回状態で硬化させた後、所定の非水系電極
    液中に取出し電極と共に封口する電気二重層コンデンサ
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 活性炭及び導電性付与剤が硬化型もしく
    は重合型樹脂と片面もしくは両面に集電体として100
    μm以上の厚みで塗布された導電箔が複数枚セパレータ
    を介して捲回され、非水系電極液中に取出し電極と共に
    封口されている電気二重層キャパシタにおいて、前記集
    電体は未重合もしくは未硬化状態で捲回し、捲回状態で
    硬化させた後、所定の非水系電極液中に取出し電極と共
    に封口する電気二重層コンデンサの製造方法。
  4. 【請求項4】 活性炭及び導電性付与剤が硬化型もしく
    は重合型樹脂と片面もしくは両面に集電体として100
    μm以上の厚みで塗布された導電箔が複数枚セパレータ
    を介して捲回され、非水系電極液中に取出し電極と共に
    封口されている電気二重層キャパシタにおいて、前記集
    電体は未重合もしくは未硬化状態で捲回し、前記集電体
    もしくは集電体に電流を印加して発熱させ前記集電体を
    捲回状態で硬化させた後、所定の非水系電極液中に取出
    し電極と共に封口する電気二重層コンデンサの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 活性炭及び導電性付与剤が硬化型もしく
    は重合型樹脂と片面もしくは両面に集電体として100
    μm以上の厚みで塗布された導電箔が複数枚セパレータ
    を介して捲回され、非水系電極液中に取出し電極と共に
    封口されている電気二重層キャパシタにおいて、前記集
    電体は未重合もしくは未硬化状態で捲回し、前記導電箔
    もしくは集電体にうず電流を発生させるように外部から
    電磁場を印加して、前記集電体を捲回状態で硬化させた
    後、所定の非水系電極液中に取出し電極と共に封口する
    電気二重層コンデンサの製造方法。
  6. 【請求項6】 活性炭及び導電性付与剤が硬化型もしく
    は重合型樹脂と片面もしくは両面に集電体として100
    μm以上の厚みで塗布された導電箔が複数枚セパレータ
    を介して捲回され、非水系電極液中に取出し電極と共に
    封口されている電気二重層キャパシタにおいて、前記集
    電体は未重合もしくは未硬化状態で捲回し、前記集電箔
    もしくは集電体どうしと隙間が形成された状態で捲回さ
    れ、この状態で硬化もしくは重合して、前記集電体を捲
    回状態で硬化させた後、所定の非水系電極液中に取出し
    電極と共に封口する電気二重層コンデンサの製造方法。
  7. 【請求項7】 活性炭及び導電性付与剤が硬化型もしく
    は重合型樹脂と片面もしくは両面に集電体として100
    μm以上の厚みで塗布された導電箔が複数枚セパレータ
    を介して捲回され、非水系電極液中に取出し電極と共に
    封口されている電気二重層キャパシタにおいて、前記集
    電体は未重合もしくは未硬化状態で捲回された重合もし
    くは硬化された後、真空加熱することで前記を脱気しな
    がら前記集電体を捲回状態で硬化させた後、所定の非水
    系電極液中に取出し電極と共に封口する電気二重層コン
    デンサの製造方法。
  8. 【請求項8】 活性炭及び導電性付与剤が硬化型もしく
    は重合型樹脂と片面もしくは両面に集電体として100
    μm以上の厚みで塗布された導電箔が複数枚セパレータ
    を介して捲回され、非水系電極液中に取出し電極と共に
    封口されている電気二重層キャパシタにおいて、前記集
    電体は未重合もしくは未硬化状態で捲回し、前記集電体
    を捲回状態で硬化させた後、前記集電体の中央部に治具
    を挿入し前記集電体を所定寸法まで巻き締めた後、所定
    の非水系電極液中に取出し電極と共に封口する電気二重
    層コンデンサの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007281385A (ja) * 2006-04-12 2007-10-25 Mitsubishi Electric Corp 電気二重層キャパシタの塗布型電極シートの製造方法
JP2010087314A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Nippon Chemicon Corp 電気二重層キャパシタ用電極

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