JP2000330191A - デジタルカメラ - Google Patents

デジタルカメラ

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JP2000330191A
JP2000330191A JP11137643A JP13764399A JP2000330191A JP 2000330191 A JP2000330191 A JP 2000330191A JP 11137643 A JP11137643 A JP 11137643A JP 13764399 A JP13764399 A JP 13764399A JP 2000330191 A JP2000330191 A JP 2000330191A
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English (en)
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Satoshi Ejima
聡 江島
Kenzaburo Suzuki
憲三郎 鈴木
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Nikon Corp
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】デジタルカメラの光学系の全長を短くする。 【解決手段】撮影レンズ1を通過して、跳ね上げられた
クイックリターンミラー3の下を直進した被写体光L
は、撮影レンズ1の一次結像面16の被写体側に設けら
れたフィールドレンズ209で集光され、ミラー210
およびミラー211で反射される。さらに、リレーレン
ズ212aおよび212b(図2)で集光されて、偏光
ビームスプリッタ219に入射される。被写体光LのP
偏光成分は偏光ビームスプリッタ219を透過して直進
し、S偏光成分は偏光ビームスプリッタ219で反射さ
れ、それぞれ互いに共役な結像面に配置された撮像素子
214aおよび214bに入射される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被写体像を撮像し
て被写体画像データとして記憶することができるデジタ
ルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】撮影レンズを通過した被写体像がクイッ
クリターンミラーによって導かれるファインダー装置
と、クイックリターンミラーの後段に配置され、被写体
像を撮像して画像信号を出力するCCDのような撮像装
置と、画像信号を表示用に画像処理する画像処理装置
と、画像処理後の画像データをJPEGなどの方式で圧
縮してフラッシュメモリなどの記録媒体に記録する記録
装置を備える一眼レフレックスタイプのデジタルスチル
カメラが知られている。
【0003】このようなデジタルスチルカメラの撮影レ
ンズは、銀塩フィルムを使用した一般の一眼レフレック
スカメラ用に広く普及している撮影レンズをそのまま使
用することができ、撮影時の画角などが銀塩フィルム用
カメラの場合と同じであると都合がよい。しかしなが
ら、一般の35mmサイズ用銀塩フィルム用カメラは2
4mm×36mmのサイズに被写体像を記録するのに対
して、デジタルスチルカメラに用いられているCCDの
光学系のサイズは、たとえば、2/3インチで銀塩フィ
ルムサイズより小さいので、銀塩フィルムカメラ用の光
学系をそのままデジタルカメラに採用すると被写界の周
辺が欠けてしまう。そこで、撮影結像光学系に縮小リレ
ー光学系を設けることにより、銀塩フィルム用撮影レン
ズで結像された35mm判の被写体像を、これより小さ
なサイズのCCD上に欠けることなく投影して、画角な
どが同じになるようにしている。
【0004】上述したようなデジタルスチルカメラは、
クイックリターンミラーの後段に設けられたフィールド
レンズおよびリレーレンズにより縮小光学系を構成し、
撮影レンズにより結像された被写体像を上記縮小光学系
の再結像面に配置されたCCD上に縮小して再結像させ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のデジタルカメラ
において、クイックリターンミラーの後段に上述したよ
うな縮小光学系が構成されると、装置の厚みが増して大
型化するという問題がある。さらに、装置の厚みが増し
て大型化すると、銀塩フィルム用一眼レフレックスカメ
ラで使用されているファインダー装置の光学系を利用す
る場合にも、ファインダーの視野率が変化してしまうと
いう問題がある。
【0006】本発明の目的は、装置の厚みを薄くして小
型化したデジタルスチルカメラを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】一実施の形態を示す図1
〜図3を参照して本発明を説明する。 (1)請求項1の発明によるデジタルカメラは、被写体
像を一次結像面16に結像させる光学手段1と、一次結
像面16より被写体側に設けられたフィールドレンズ2
09と、フィールドレンズ209を通過した被写体像を
再結像面に結像させる再結像光学手段212と、再結像
面に配置されて被写体像を撮像する撮像手段214a、
214bと、撮像手段214a、214bにより撮像さ
れた被写体像を記録用画像に処理する画像処理手段43
1a、431b、433とを備えることにより、上述し
た目的を達成する。 (2)請求項2の発明は、請求項1に記載のデジタルカ
メラにおいて、フィールドレンズ209による結像倍率
βは、β>−1であることを特徴とする。 (3)請求項3の発明によるデジタルカメラは、被写体
像を一次結像面16に結像させる光学手段1と、光学手
段1を通過した被写体像を反射する反射手段3と、反射
手段3により反射された被写体像を焦点板4に結像させ
て観察する観察手段50と、一次結像面16と反射手段
3との間に設けられたフィールドレンズ209と、フィ
ールドレンズ209を通過した被写体像を再結像面に結
像させる再結像光学手段212と、再結像面に配置され
て被写体像を撮像する撮像手段214a、214bと、
撮像手段214a、214bにより撮像された被写体像
を記録用画像に処理する画像処理手段431a、431
b、433とを備えることにより、上述した目的を達成
する。 (4)請求項4の発明は、請求項3に記載のデジタルカ
メラにおいて、フィールドレンズ209による結像倍率
βは、β>−1であることを特徴とする。 (5)請求項5の発明によるデジタルカメラは、被写体
像を一次結像面16に結像させる光学手段1と、光学手
段1を通過した被写体像を反射する反射手段3と、反射
手段3により反射された被写体像を焦点板4に結像させ
て観察する観察手段50と、一次結像面16と反射手段
3との間に設けられた第1のフィールドレンズと、一次
結像面に対して前記第1のフィールドレンズと反対側に
設けられた第2のフィールドレンズと、第1および第2
のフィールドレンズを通過した被写体像を再結像面に結
像させる再結像光学手段212と、再結像面に配置され
て被写体像を撮像する撮像手段214a、214bと、
撮像手段214a、214bにより撮像された被写体像
を記録用画像に処理する画像処理手段431a、431
b、433とを備えることにより、上述した目的を達成
する。 (6)請求項6の発明は、請求項5に記載のデジタルカ
メラにおいて、第1および第2のフィールドレンズによ
る結像倍率βは、β>−1であることを特徴とする。
【0008】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が
実施の形態に限定されるものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】−第一の実施の形態− 以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すように、第一の実施の形態による一眼レフデ
ジタルスチルカメラ100は、カメラ本体200と、カ
メラ本体200に着脱されるファインダー装置50と、
レンズ91と絞り92を内蔵してカメラ本体200に着
脱される撮影レンズ1とを備える。被写体光Lは撮影レ
ンズ1を通過してカメラ本体200に入射され、ハーフ
ミラーからなるクイックリターンミラー3により焦点検
出(オートフォーカス:AF)のための通過光L1とフ
ァインダー観察用の反射光L2とに分離される。通過光
L1は、ファインダー観察状態ではクイックリターンミ
ラー3を通過してフィールドレンズ209で集光され、
さらにミラー210で反射されて後述するミラー211
に導かれる。一方、反射光L2は、ファインダー装置5
0に導かれて撮影レンズ1の一次結像面16と共役なフ
ァインダーマット4上に被写体像を結像し、その像がペ
ンタプリズム205を介してファインダー光学系207
で拡大されて撮影者18により観察される。
【0010】デジタルスチルカメラ100がレリーズさ
れると、ハーフミラー3が破線3’で示す位置に回動
し、被写体光Lは分離されることなくミラー210側へ
進む。
【0011】上述したフィールドレンズ209は、クイ
ックリターンミラー3の後方(図1では右側)におい
て、撮影レンズ1の一次結像面16より前方(図1では
左側)に設けられている。一次結像面16の後方には、
水平方向に対して55度の角度θで固定されたミラー2
10が設けられ、被写体光Lの光束をミラー210の直
下よりも前方に設けられているミラー211に向けて反
射する。ミラー211に入射された光束は、ミラー21
1で図面奥方向に水平に反射される。デジタルスチルカ
メラ100を背面から透視した図2に示すように、ミラ
ー211で図2の右方向に反射された光束は、後述する
縮小光学系212に入射される。
【0012】図3は、上述した撮影レンズ1の一次結像
面16より後方(図3では右斜め上)に配置されている
縮小光学系212、ビームスプリッタ219および撮像
素子214aおよび214bからなる結像光学系の斜視
図である。縮小光学系212の内部には、リレーレンズ
212aと212bとに挟まれて、シャッター板208
と絞り板215とが隣接して設けられている。シャッタ
ー板208および絞り板215は円盤状に形成されてお
り、円盤の回転中心にそれぞれ設けられたステップモー
タ408、415(図2)によりシャッター板208お
よび絞り板215は回転される。
【0013】図3に示すように、シャッター板208に
は全ての被写体光束を遮光する完全遮光部208a、全
ての被写体光束を通過させる開口部208b、被写界の
水平方向に並ぶ一対の開口部を有する208cと208
d、および被写界の垂直方向に並ぶ一対の開口部208
eと208f、被写界の水平方向に対して斜め45度の
方向に並ぶ一対の開口部208gと208h、および上
記斜め45度と直交する方向に並ぶ一対の開口部208
iと208jが設けられている。そして、開口部208
c、開口部208e、開口部208g、および開口部2
08iには被写体光束からP偏光成分を透過させる偏光
板308c、308e、308g、308iが、開口部
208d、開口部208f、開口部208h、および開
口部208jには被写体光束からS偏光成分を透過させ
る偏光板308d、308f、308h、308jがそ
れぞれ設けられている。通常の撮影時には完全遮光部2
08aおよび開口部208bが用いられ、後述する瞳分
割方式の焦点検出動作時に開口部208c〜208jが
用いられる。
【0014】一方、絞り板215には絞り開口部215
a〜215gが設けられている。全ての被写体光束を通
過させる開口部215aの面積を基準にして、絞り開口
部215b〜215gの開口面積は、開口部215b〜
215gに至るまで開口面積が順に半分ずつになるよう
に設定されている。図3に示すとうり、開口面積が大き
な開口部と小さな開口部とを交互に配置することによ
り、隣接する開口部間の間隔が狭くならないように構成
されている。縮小光学系212の射出側(図3でリレー
レンズ212bの右上)には偏光ビームスプリッタ21
9が設けられている。偏光ビームスプリッタ219は、
入射された被写体光束のうちP偏光成分を透過し、S偏
光成分を反射する。偏光ビームスプリッタ219を透過
した光束のP偏光成分は撮像素子214aに入射され、
偏光ビームスプリッタ219で反射された光束のS偏光
成分は撮像素子214bに入射される。撮像素子214
aおよび214b上に結像される像は、一次結像面16
において空中像として結像された像がフィールドレンズ
209、およびリレーレンズ212a、212bの作用
により縮小されたものである。なお、図3に不図示であ
るが、図2に示すように、撮像素子214aおよび21
4bと偏光ビームスプリッタ219との間には、CCD
保護ガラス213a、213bとオプティカル・ローパ
ス・フィルター223a、223bがそれぞれ設けられ
ている。
【0015】図4は、この実施の形態のデジタルスチル
カメラ100の回路を示すブロック図である。CPU4
39はROM443に記憶されている制御プログラムが
起動されると、操作部材407から入力される操作信号
に基づいて、各部のブロックに対する制御を適宜行う。
デジタルスチルカメラ100は、後述するように被写体
像を撮像して画像データ記録する記録モードと、記録さ
れた画像データを読み出して再生する再生モードの2つ
の動作モードを有し、これらの動作モードは操作部材4
07から入力される操作信号に基づいて切換えられる。
【0016】図3において既に図示した撮像素子214
aおよび214bは同じ画素数を有するCCDであり、
各画素に結像された光画像を電気的な画像信号に光電変
換する。デジタルシグナルプロセッサ(以下、DSPと
呼ぶ)433は、撮像素子214aおよび214bに対
して水平駆動信号を供給するとともに、撮像素子駆動回
路434を制御し、撮像素子214aおよび214bに
対して垂直駆動信号を供給する。
【0017】画像処理部431a、431bは、CPU
439により制御され、撮像素子214aおよび214
bで光電変換された画像信号を所定のタイミングでサン
プリングして、所定の信号レベルとなるように増幅す
る。画像信号を増幅する増幅率は、撮影時と後述する焦
点検出時とで設定値が変更される。焦点検出時の露光時
間が短縮されるように、たとえば、焦点検出時は撮影時
の約4倍に設定される。アナログ/デジタル変換回路
(以下、A/D変換回路と呼ぶ)432は2チャンネル
の入力ポートを有し、この入力ポートには画像処理部4
31aと431bから出力された増幅後の画像信号がそ
れぞれ入力される。そして、A/D変換回路432でデ
ジタル信号に変換された画像データが上述したDSP4
33に入力され、輪郭補償やガンマ補正、ホワイトバラ
ンス調整などの画像処理が施される。
【0018】DSP433は、バッファメモリ436お
よびメモリカード424に接続されているデータバスを
制御し、画像処理が施された画像データをバッファメモ
リ436に一旦記憶させたのち、バッファメモリ436
から記憶した画像データを読み出して、撮像素子214
aおよび214bによる2つの画像データを合成する。
その後、たとえば、JPEG圧縮のために所定のフォー
マット処理を行い、フォーマット処理後の画像データを
JPEG方式で所定の比率にデータ圧縮して、メモリカ
ード424に記録させる。また、DSP433は上記の
画像処理後の画像データをフレームメモリ435に記憶
させて、カメラ本体200の背面に設けられたLCD2
20(図2)上に表示させたり、メモリカード424か
ら記録された撮影画像データを読み出して伸張し、伸張
後の撮影画像データをフレームメモリ435に記憶させ
てLCD220上に表示させる。さらに、DSP433
は、上述した画像データのメモリカード424への記
録、および伸張後の撮影画像データのバッファメモリ4
36への記録などにおけるデータ入出力のタイミング管
理を行う。
【0019】バッファメモリ436は、メモリカード4
24に対する画像データの入出力の速度の違いと、CP
U439やDSP433などにおける処理速度の違いを
緩和するために利用される。測色素子417は、被写体
およびその周囲の色温度を測定し、測定結果を測色回路
452に対して出力する。測色回路452は、測色素子
417から出力された測色結果であるアナログ信号に対
して、所定の処理を施してデジタル信号に変換し、変換
後のデジタル信号をCPU439に出力する。このデジ
タル出力信号に基づいて、上述したホワイトバランス調
整が行われる。タイマ445は時計回路を内蔵し、現在
の時刻に対応するタイムデータをCPU439に出力す
る。このタイムデータは、上述した画像データとともに
メモリカード424に記録される。
【0020】絞り駆動回路453は、上述した絞り板2
15の開口部215a〜215gのうち所定の開口部が
選択されるように、絞り板215を回転させるステップ
モータ415を駆動する。なお、絞り設定のための露出
の測定は、撮像素子214aおよび214bから出力さ
れる画像信号に基づいて行われる。シャッター駆動回路
454は、シャッター板208を回転させるステップモ
ータ408を駆動し、シャッター板208に設けられた
完全遮光部208aと全光束通過の開口部208bとを
切換えることにより、シャッターの開放時間を制御す
る。また、焦点検出時は開口部208c〜208jを切
換える。
【0021】レンズ駆動回路430は、焦点調整を行う
ために撮影レンズ1を移動させる。ファインダ内表示回
路440は、上述した各種の動作における設定内容など
をファインダ内表示素子426に表示させる。また、イ
ンターフェイス448は、たとえば、撮影画像データな
どの所定のデータを、不図示の所定の外部装置との間で
授受するように設けられている。
【0022】−焦点検出− 上述したデジタルスチルカメラ100の焦点検出動作に
ついて説明する。CPU439は、絞り駆動回路453
を制御してステップモータ415を駆動し、絞り板21
5に形成された開口部のうち、全光束を通過させる開口
部215bを光軸上にセットする。また、シャッター駆
動回路454を制御してステップモータ408を駆動
し、たとえば、シャッター板208の光軸に対して垂直
方向に形成された開口部208eと208fとの中心が
光軸上になるようにセットする。すなわち、開口部20
8eと208fは被写界内に垂直に並んで配設される。
【0023】撮影レンズ1に入射して一次結像面16で
結像した一次像は、被写体光束としてミラー210およ
び211で反射してシャッター板208に入射される。
入射された被写体光束は、P偏光成分の焦点検出光束と
S偏光成分の焦点検出光束として出射される。すなわ
ち、開口部208eに設けられたP偏光を透過する偏光
板308e(図3)の作用により、開口部208eを透
過する光束はP偏光成分のみになる。一方、開口部20
8fに設けられたS偏光を透過する偏光板308fの作
用により、開口部208fを透過する光束はS偏光成分
のみになる。このため、開口部208eを透過したP偏
光成分の焦点検出光束は、偏光ビームスプリッタ209
で反射されることなく透過して撮像素子214aに入射
される。開口部208fを透過したS偏光成分の焦点検
出光束は、偏光ビームスプリッタ209を透過すること
なく反射されて撮像素子214bに入射される。このよ
うに、撮像素子214aには開口部208eを透過した
光束が、撮像素子214bには開口部208fを透過し
た光束が入射されるので、両撮像素子214aおよび2
14bから出力される画像信号に基づいた両被写体画像
データを比較することにより、次のように焦点検出を行
うことができる。
【0024】図5は、瞳分割による焦点検出動作の原理
を説明する図である。領域800は撮影レンズ1(図
1)の射出瞳である。また、図5においてミラー21
0、211、絞り板215および偏光ビームスプリッタ
219は省略している。領域801e、801fは、シ
ャッター板208に設けられている開口部208e、2
08fをフィールドレンズ209によって領域800上
に逆投影した像の存在する領域である。領域801e、
801fを介して入射された光束は、撮影レンズ1の一
次結像面16上で焦点を結んだ後、フィールドレンズ2
09、リレーレンズ212a、開口部208e、208
fおよびリレーレンズ212bを通り、撮像素子214
a、214b上に再結像される。
【0025】これらの撮像素子214a、214b上に
再結像された一対の被写体像は、撮影レンズ1が一次結
像面16よりも前(被写体側)に被写体の鮮鋭像を結ぶ
いわゆる前ピン状態では互いに近づき、逆に一次結像面
16よりも後に被写体の鮮鋭像を結ぶいわゆる後ピン状
態では互いに遠ざかる。そして、撮像素子214a、2
14b上に結像された被写体像が所定の間隔となるとき
に、被写体の鮮鋭像は一次結像面16上に位置する。し
たがってこの一対の被写体像を撮像素子214a、21
4bで光電変換して電気信号に換え、これらの信号を演
算処理して一対の被写体像の相対距離を求めることによ
り、撮影レンズ1の焦点調節状態、つまりレンズ1によ
り鮮鋭な像が形成される位置が、一次結像面16に対し
てどの方向にどれだけ離れているか、つまり、ずれ量が
求められる。
【0026】図5において焦点検出領域は、撮影者によ
り選択された撮像素子214a、214b上の領域がリ
レーレンズ212a、212bによって逆投影されて、
一次結像面16の近傍で重なった部分に相当する。撮影
者は、焦点検出領域として、たとえば、撮像素子21
4aおよび214bによる画面内でカメラに最も近い被
写体が含まれる領域、撮像素子214aおよび214
bによる画面内で最もコントラストが強い被写体が含ま
れる領域、任意に設定する領域のうち、いずれかが選
択されるように不図示の操作部材により設定を行う。C
PU439は選択されている焦点検出領域の焦点を検出
したのち、この焦点検出データに基づいてレンズ駆動回
路430を制御して撮影レンズ1を合焦位置へ駆動す
る。このように、撮像素子214a、214bの全領域
のデータを用いずに、あらかじめ定められた特定の焦点
検出領域内のデータに基づいて焦点検出を行うことによ
り、焦点検出に要する時間を短くできる。
【0027】図3の光学系において、シャッター板20
8の開口部208eと208fを透過した画像を観測す
ることは、ミラー210およびミラー211の作用によ
り、被写界を水平方向にずれた二つの瞳に分割して観察
する事に相当するので瞳分割と呼ばれる。瞳分割の方向
は、シャッター板208を回転することにより変更され
る。たとえば、上述した開口部208eと208fの並
び方向と直交するように、シャッター板208の光軸に
対して水平方向に形成された開口部208cと208d
の中心が光軸上になるようにセットすると、被写界を垂
直方向に瞳分割して観察する事に相当する。被写界に水
平線などが含まれており、水平方向に瞳分割された被写
体画像からコントラストが得られない、すなわち、焦点
検出が難しいと判断されるときは、このように瞳分割の
方向を変えて焦点検出動作が行われる。瞳分割の方向
は、被写界に対して水平、垂直方向の他に開口部208
gと208hによる水平方向に対して斜め45度の方向
と、開口部208iと208jによる水平方向に対して
斜め−45度の方向が選択可能であり、これらの斜め方
向が被写体に応じて選択される。
【0028】なお、上述した撮像素子214a、214
bは同一平面上に配設されていないので、両撮像素子上
にそれぞれ再結像される一対の被写体像の間隔を次のよ
うに求める。図3に示されるように、撮像素子214a
および214bは互いに共役な結像面に配設されている
ので、P偏光成分の被写体像が検出される撮像素子21
4a、およびS偏光成分の被写体像が検出される撮像素
子214b上のそれぞれの画素位置に基づいて、上記一
対の被写体画像間隔を求めることができる。
【0029】次に、瞳分割により得られた一対の被写体
画像間隔を検出する動作について説明を行う。検出動作
は、上述した焦点検出領域、すなわち、被写界のうち撮
影者により選択された特定の領域の被写体画像について
行われる。図6は、撮像素子214aおよび214bの
焦点検出領域に対応した部分の拡大図である。図6(a)
に示すように、撮像素子214a上で検出された被写体
像のデータのうち、焦点検出領域に対応する画素データ
が画素群1a、画素群2a、…、画素群Naとして読み
出される。これらの画素群は、たとえば、瞳分割の方向
が被写界に対して水平方向になるように選択された場合
は、垂直方向に25画素、水平方向に4画素の合計10
0画素で構成される。読み出された各画素群において、
100画素分の出力の合計を算出してN個の画素合計出
力値を求める。隣接する画素群は、図6(a)のように互
いに2画素ピッチずつずれるように設定する。ただし、
精密な検出動作を行う場合には図6(b)に示すように1
画素ピッチずつずれるように画素群を設定してもよい。
【0030】撮像素子214a上で検出された被写体像
データと同様にして、撮像素子214b上で検出された
被写体像のデータも焦点検出領域に対応する画素データ
が画素群1b、画素群2b、…、画素群Nbとして読み
出される。図6(c)に示すように、隣接する画素群間の
画素ピッチは画素群1a〜Naと同じになるように設定
される。読み出された各画素群において、100画素分
の出力の合計を算出してN個の画素合計出力値が求めら
れる。
【0031】図7は撮像素子214aおよび撮像素子2
14b上で検出された各画素群の位置と、各画素群の画
素合計出力値との関係を表すグラフの例である。撮像素
子214aに基づいた画素群からの出力(黒丸)と撮像
素子214bに基づいた画素群からの出力(白丸)は、
それぞれ被写体に応じた曲線を示し、2つの曲線の間隔
が一対の被写体画像の間隔である。たとえば、2つの曲
線が2画素群相当ずれている場合は、撮像素子214a
および214b上における水平方向の画素ピッチを2
(2画素群のずれ)×4(画素群は水平方向4画素で構成
される)=8倍して被写体像の相対距離を求めることが
できる。求められた一対の被写体像の相対距離に基づい
て、撮影レンズ1の焦点調節状態が求められる。
【0032】このように構成されたデジタルスチルカメ
ラ100の記録モードの動作について説明する。図8〜
9は、半押しスイッチで起動されるプログラムを示すフ
ローチャートである。CPU439には、操作部材40
7の1つである不図示のレリーズ釦に連動した半押し操
作信号と全押し操作信号がそれぞれ入力される。半押し
操作信号が入力されたと判定される(ステップS1の
Y)と、画像処理部431aおよび431bで画像信号
を増幅する増幅率が、焦点検出時の所定値に変更され
る。続いて、絞り板215上の全光束を通過させる開口
部215bが光路上にセットされ(ステップS2)、シ
ャッター板208の光軸に対して垂直方向に形成された
開口部208eと208fが光路上になるようにセット
される(ステップS3)。一方、ステップS1において
半押し操作信号が入力されたと判定されないとき(ステ
ップS1のN)は、半押し操作信号が入力されるのを待
つ。
【0033】ステップS4で撮像素子214aと撮像素
子214bで撮像された画像信号に基づいた画像データ
が読み出され、上述したように選択されている焦点検出
領域において、画像データの中にコントラストがあるか
否かが判定される(ステップS5)。コントラストがあ
ると判定される(ステップS5のY)とステップS15
へ移行し、コントラストがないと判定される(ステップ
S5のN)とシャッター板208が回転され、光軸に対
して水平方向に形成された開口部208cと208dが
光路上になるようにセットされる(ステップS6)。ス
テップS7で再び撮像素子214aと撮像素子214b
で撮像された画像信号に基づいた画像データが読み出さ
れ、画像データの中の焦点検出領域において、コントラ
ストがあるか否かが判定される(ステップS8)。コン
トラストがあると判定される(ステップS8のY)とス
テップS15へ移行し、コントラストがないと判定され
る(ステップS8のN)と再びシャッター板208が回
転され、光軸に対して斜め方向に形成された開口部20
8gと208hが光路上になるようにセットされる(ス
テップS9)。
【0034】ステップS10でもう一度撮像素子214
aと撮像素子214bで撮像された画像信号に基づいた
画像データが読み出され、画像データの中で焦点検出領
域においてコントラストがあるか否かが判定される(ス
テップS11)。コントラストがあると判定される(ス
テップS11のY)とステップS15へ移行し、コント
ラストがないと判定される(ステップS11のN)とも
う一度シャッター板208が回転され、開口部208g
と208hと直交するように形成された開口部208i
と208jが光路上になるようにセットされる(ステッ
プS12)。ステップS13でさらにもう一度撮像素子
214aと撮像素子214bで撮像された画像信号に基
づいた画像データが読み出され、画像データの中で焦点
検出領域においてコントラストがあるか否かが判定され
る(ステップS14)。コントラストがあると判定され
る(ステップS14のY)とステップS15へ移行し、
コントラストがないと判定される(ステップS14の
N)と、ファインダ内表示回路440を介してファイン
ダ内表示素子426に合焦不可能の警告表示を行い(ス
テップS17)、ステップS1へ戻る。
【0035】ステップS15では、撮像素子214aと
撮像素子214bから出力される焦点検出領域に基づい
た2つの画像データが比較演算され、上述したように瞳
分割による焦点検出が行われる。そして、得られた焦点
検出データに基づいて撮影レンズ1がレンズ駆動回路4
30により合焦位置へ駆動される(ステップS16)。
全押し操作信号が入力されたと判定される(ステップS
18のY)と、クイックリターンミラー3が跳ね上げら
れ、ステップS19に続く撮影シーケンスが実行され
る。一方、全押し操作信号が入力されないと判定された
とき(ステップS18のN)は、ステップS1に戻る。
【0036】ステップS19では、シャッター板208
の全光束を通過させる開口部208bが光路上にセット
され、撮像素子214aおよび撮像素子214bからの
出力に基づいて、適正な露出が得られるようにシャッタ
ー開放時間および絞り値が計算される(ステップS2
0)。そして、画像処理部431aおよび431bで画
像信号を増幅する増幅率が、焦点検出時の設定値から撮
影時の所定の設定値に変更される。ステップS20で計
算された値に基づいて、絞り板215上の開口部215
a〜215hのいずれかが光路上にセットされ(ステッ
プS21)、撮像素子214aおよび214bが所定時
間露光される(ステップS22)。露光終了後、ステッ
プS23でシャッター板208上の完全遮光部208a
が光路上にセットされ、撮像素子214aおよび214
bから画像信号が読み出される(ステップS24)。読
み出された画像信号は、上述したようにDSP433で
所定の画像処理および合成が行われ(ステップS2
5)、所定のフォーマットにより圧縮されたデータがメ
モリカード424に記録されて(ステップS26)図8
〜9による処理が終了する。
【0037】以上の説明では、焦点検出時に撮像素子2
14aおよび214b上で検出され、焦点検出領域に対
応する被写体画像データを読み出す際、被写界に対して
垂直方向25画素、水平方向4画素からなる合計100
画素の画素群ごとに被写体画像データを読み出すように
したが、瞳分割の方向を変える場合は、瞳分割の方向に
応じて画素群を構成する画素のならびを変更すればよ
い。すなわち、被写界に対して垂直方向に分割する場合
は、画素群の構成を垂直方向4画素、水平方向25画素
として、隣接する画素群の間隔は、垂直方向に2ピッチ
ずつずらして設定する。
【0038】−スミア低減− 撮像素子214aおよび214bは同じベイヤー配列の
カラーフィルタがオンチップされたCCDで構成され
る。偏光ビームスプリッタ219の作用により、撮像素
子214b上には撮像素子214aに入射される画像の
鏡像が投影される。図3においては、一次結像面16に
「P」が結像している場合、各撮像素子214aおよび
214b上に「P」がどのように結像されるかを示して
いる。したがって、撮像素子214bで撮像された画像
データは、画像読み出し後に画素のならび順を反対にな
らべ替えて、撮像素子214aで撮像された画像データ
の画素のならび順にそろえられる。撮像素子214aの
画素のならびを図10(a)に、撮像素子214bの画素
のならびをならべ替えたものを図10(b)に示す。図に
おいて、撮像素子214aのG色の画素の配置(たとえ
ば、G112、G121)は、撮像素子214bのG色
の画素の配置(G211)と互いに補間し合う位置にあ
る。したがって、2つの撮像素子214aと214bか
らの出力に基づいた画像データを合成することにより、
全ての画素位置においてG色の画素を得ることができ
る。また、同様にR色およびB色は、2つの撮像素子2
14aと214bからの出力に基づいた画像データを合
成することにより、互いに縦1ラインおきにそれぞれの
色の画素を得ることができる。
【0039】上述したように構成される撮像素子214
aおよび214bの画素の読み出し方向を図10におい
て矢印で示す。撮像素子214aおよび214bは同じ
CCDであるが、図10(b)の画素のならび順をならべ
替えて表したので、図10(a)と(b)の読み出し方向を
示す矢印の向きは逆になっている。図において、○印を
つけた画素(図10(a)のG152、R153、B16
2、G163および、図10(b)のR252,G25
3、G262、B263)に対して強い光が入射される
ことにより、蓄積された電荷が飽和してあふれると、各
画素に蓄積された電荷が画像信号の読み出し時に読み出
し方向に向かって送られるとき、○印部分を通過する電
荷量に対してあふれた電荷が足されてスミアが発生す
る。
【0040】撮像素子214aの画像信号が読み出され
るとき、図10(a)の△印がつけられた画素位置(G1
54、R155、G156、B164、G165、B1
66)に対応する電荷量が、○印がつけられた画素位置
を通過する際にスミアが生じる。同様に、撮像素子21
4bの画像信号が読み出されるとき、図10(b)の△印
がつけられた画素位置(G251、B261)に対応す
る電荷量が、○印がつけられた画素位置を通過する際に
スミアが生じる。
【0041】図10(a)および(b)において、画素出力
が飽和している○印および△印の画素位置を比較するこ
とにより、スミアが発生した画素位置を特定することが
できる。すなわち、一方の撮像素子の画素出力が飽和し
ている場合、強い光が入射された○印に対応する他方の
撮像素子の画素出力は飽和し、スミアが発生している△
印に対応する他方の撮像素子の画素出力は飽和しない。
この現象を利用して、スミアが発生した画素位置をつか
み、スミアにより飽和した一方の撮像素子の画素出力を
飽和していない他方の画素出力で補間して、画像データ
におけるスミアの影響を低減する。
【0042】上述したスミア低減処理を図11および図
12のフローチャートを参照して説明する。図11は、
撮像素子214aのスミア低減処理を説明するフローチ
ャートであり、図12は、撮像素子214bのスミア低
減処理を説明するフローチャートである。これらの処理
は、撮影処理が行われた後に行われる。ステップS20
1およびS202において、水平方向の画素位置を示す
Xおよび垂直方向の画素位置を示すYのカウンタが1に
リセットされる。撮像素子214aの画素位置(1,
X,Y)における画素出力のA/D変換値が、8ビット
換算で略飽和レベルの250以上か否かが判定される
(ステップS203)。なお、撮像素子214aの画素
位置が(1,X,Y)で表され、撮像素子214b上の対
応する画素位置が(2,X,Y)で表される。
【0043】撮像素子214aの画素位置(1,X,Y)
における画素出力のA/D変換値が250未満と判定さ
れると(ステップS203のN)、水平方向の画素位置
を示すXが1つ進められ(ステップS204)、Xが撮
像素子の水平方向の画素数以下であるか否かが判定され
る(ステップS205)。Xが水平方向の画素数以下と
判定されると(ステップS205のY)、ステップS2
03へ戻る。一方、Xが水平方向の画素数を超えると判
定されると(ステップS205のN)、垂直方向の画素
位置を示すYが1つ進められ(ステップS206)、Y
が撮像素子の垂直方向の画素数以下であるか否かが判定
される(ステップS207)。Yが垂直方向の画素数以
下と判定されると(ステップS207のY)、ステップ
S202へ戻る。一方、Yが垂直方向の画素数を超える
と判定されると(ステップS207のN)、この処理を
終了する。
【0044】ステップS203において、撮像素子21
4aの画素位置(1,X,Y)の画素出力のA/D変換値
が250以上と判定されると(ステップS203の
Y)、ステップS208で撮像素子214b上の対応す
る画素位置(2,X,Y)の画素出力のA/D変換値
が、たとえば、8ビット換算で200以下か否かが判定
される。画素出力データが200を超えると判定される
(ステップ208のN)と、スミア現象でないと判断し
てステップS204へ戻る。一方、画素出力データが2
00以下と判定される(ステップS208のY)と、撮
像素子214aの(1,X,Y)の画素出力データと撮像
素子214bの(2,X,Y)の画素出力データとの差は
スミア現象によるものと判断される。そして、ステップ
S209で撮像素子214aの(1,X,Y)の画素がG
色か否かが判定される。G色でないと判定される(ステ
ップS209のN)とステップS211へ進み、G色と
判定される(ステップS209のY)とステップS21
0へ進む。
【0045】ステップS210では、撮像素子214b
上の対応する画素の上下左右に配置された4つのG色の
画素出力データの平均が算出され、算出された平均値と
補正係数f1との積により、飽和している撮像素子21
4aの(1,X,Y)の画素出力データが置換される。た
とえば、図10(a)、(b)において、飽和した撮像素子
214aの画素がG色の165であれば、撮像素子21
4b上のG264、G266、G255およびG275
の4つの画素出力データの平均値と補正係数f1との積
が算出される。補正係数f1は、撮像素子214aと撮
像素子214bの感度差、偏光ビームスプリッタ219
の透過率と反射率との差などを補正するために設けられ
る。偏光ビームスプリッタは、入射される光束の角度が
異なると分光透過率が変化することがあるので、補正係
数f1は撮像素子上の各画素に対応するようにテーブル
データとして用意される。
【0046】ステップS211では、撮像素子214a
の(1,X,Y)の画素がB色か否かが判定される。B色
でないと判定される(ステップS211のN)とステッ
プS213へ進み、B色と判定される(ステップS21
1のY)とステップS212へ進む。ステップS212
では、撮像素子214b上の対応する画素の上下に配置
された2つのB色の画素出力データの平均が算出され、
算出された平均値と補正係数f2との積により、飽和し
ている撮像素子214aの(1,X,Y)の画素出力デー
タが置換される。たとえば、図10(a)、(b)におい
て、飽和した撮像素子214aの画素がB色の124で
あれば、撮像素子214b上のB223およびB225
の2つの画素出力データの平均値と補正係数f2との積
が算出される。補正係数f2はf1と同様に撮像素子2
14aと撮像素子214b間の補正のために設けられ、
撮像素子上の各画素に対応するようにテーブルデータと
して用意される。
【0047】ステップS213では、撮像素子214a
の(1,X,Y)の画素がR色か否かが判定される。R色
でないと判定される(ステップS213のN)とステッ
プS204へ戻り、R色と判定される(ステップS21
3のY)とステップS214へ進む。ステップS214
では、撮像素子214b上の対応する画素の上下に配置
された2つのR色の画素出力データの平均が算出され、
算出された平均値と補正係数f3との積により、飽和し
ている撮像素子214aの(1,X,Y)の画素出力デー
タが置換される。たとえば、図10(a)、(b)におい
て、飽和した撮像素子214aの画素がR色の175で
あれば、撮像素子214b上のB274およびB276
の2つの画素出力データの平均値と補正係数f3との積
が算出される。補正係数f3は、f1およびf2と同様
に撮像素子214aと撮像素子214b間の補正のため
に設けられ、撮像素子上の各画素に対応するようにテー
ブルデータとして用意される。
【0048】図11の処理が終了すると、続いて図12
の処理が行われる。図12の処理は図11の処理と類似
しているので、相違するポイントのみ説明する。ステッ
プS303において、撮像素子214bの画素位置
(2,X,Y)の画素出力のA/D変換値が250以上と
判定される(ステップS303のY)と、ステップS3
08で撮像素子214a上の対応する画素位置(1,
X,Y)の画素出力のA/D変換値が、たとえば、8ビ
ット換算で200以下か否かが判定される。画素出力デ
ータが200を超えると判定される(ステップ308の
N)と、スミア現象でないと判断されてステップS30
4へ戻る。一方、画素出力データが200以下と判定さ
れる(ステップS308のY)と、撮像素子214bの
(2,X,Y)の画素出力データと撮像素子214aの
(1,X,Y)の画素出力データとの差はスミア現象によ
るものと判断される。そして、ステップS309で撮像
素子214bの(2,X,Y)の画素がG色か否かが判定
される。G色でないと判定される(ステップS309の
N)とステップ3211へ進み、G色と判定される(ス
テップS309のY)とステップS310へ進む。
【0049】ステップS310では、撮像素子214a
上の対応する画素の上下左右に配置された4つのG色の
画素出力データの平均が算出され、算出された平均値と
補正係数1/f1との積により、飽和している撮像素子
214bの(2,X,Y)の画素出力データが置換され
る。たとえば、図10(a)、(b)において、飽和した撮
像素子214bの画素がG色の244であれば、撮像素
子214a上のG143、G145、G134およびG
154の4つの画素出力データの平均値と補正係数1/
f1との積が算出される。補正係数1/f1は、撮像素
子214bと撮像素子214aの感度差、偏光ビームス
プリッタ219の反射率と透過率の差などを補正するた
めに設けられ、前述した補正係数f1の逆数である。こ
の他、ステップS312およびS314におけるB色、
R色における置換処理も同様にして行われる。補正係数
は、それぞれ1/f2、1/f3が用いられる。
【0050】以上の説明では、スミア現象と判断された
一方の撮像素子における画素出力データを、上記画素に
対応する他の撮像素子における画素出力データの平均値
と補正係数の積で置換するようにしたが、スミア現象と
判断された画素の周囲の2画素分の画素出力データにつ
いても同様に置換処理を行うようにしてもよい。
【0051】また、以上の説明ではスミア現象と判断さ
れた一方の撮像素子における画素出力データを、上記画
素に対応する他の撮像素子における画素出力データの平
均値と補正係数の積で置換するようにしたが、上記画素
出力データを250より小である所定の値に置換処理を
行うようにしてもよい。
【0052】なお、実際の撮像素子214aおよび21
4bは、後述する画素ずらし補間のため互いに共役な結
像面に1/2画素ピッチずらして配設されているが、上
記のスミア低減の説明では、わかりやすくするために画
素ずらしなく同じ位置に配設されたものとして説明し
た。
【0053】−フィールドレンズの構成− 上述したフィールドレンズ209をクイックリターンミ
ラー3と一次結像面16との間に配置する構成(図1)
について、本実施の形態におけるフィールドレンズ20
9に対する以下の条件式(1)〜(4)を参照して説明
する。
【数1】 N(D) > 1.60 (1) D/f > 0.01 (2) R1/f > 0.2 (3) βfL < 1.0 (4) ただし、N(D):フィールドレンズ209のD線(波長5
87.6nm)における屈折率、D:撮影レンズ1の一次
結像面16とフィールドレンズ209との距離、f:フ
ィールドレンズ209の焦点距離、R1:フィールドレ
ンズ209の物体側の曲率半径、βfL:フィールドレン
ズ209の結像倍率である。
【0054】条件式(1)は、フィールドレンズ209
の屈折率を与えるものである。フィールドレンズ209
が一次結像面16より物体側(図1の左側)に配置され
るとき、このレンズが1枚で構成される場合は物体側に
曲率半径の小さい面を向けた両凸レンズで構成し、歪曲
収差をはじめとする諸収差の発生を抑えるために屈折率
を高くする。本実施の形態では、N(D)=1.805で
ある。条件式(2)は、物体側に配置されるフィールド
レンズ209と一次結像面16との間隔Dを与えるもの
である。フィールドレンズ209が一次結像面に近づき
すぎると、ごみや傷が発生したとき画像に写し込まれて
しまう。この現象を避けるために、フィールドレンズ2
09と一次結像面16とは所定の間隔以上離すことが必
要である。本実施の形態では、D/f=0.7/48.
87=0.0143である。
【0055】条件式(3)は、フィールドレンズ209
の物体側の曲率半径R1を与えるものである。フィール
ドレンズ209の諸収差を抑えるためには、曲率半径R
1を所定値以上とする。なお、本発明の効果を十分に発
揮するためには、下限値を0.5とすることが望まし
い。本実施の形態では、R1/f=42/48.87=
0.859である。条件式(4)は、フィールドレンズ
209の倍率を与えるものである。本実施の形態ではβ
fL=0.894である。
【0056】上述したようなフィールドレンズ209を
使用した結像光学系を図13に示す。(a)は一次結像面
16に対して物体側にフィールドレンズ209を配置し
た本実施の形態による結像光学系であり、(b)は一次結
像面16に対して像側にフィールドレンズ9’を配置し
た従来の結像光学系である。なお、図中の213は撮像
素子214aを保護する保護ガラスであり、223は色
モアレを防止するための空間周波数フィルター(オプテ
ィカル・ローパス・フィルター)である。本実施の形態
による図13(a)の結像光学系全体の倍率βは−0.2
91で、同図(b)による光学系の倍率β’の−0.28
5とほぼ等しくしているが、一次結像面16と最終像面
位置である撮像素子214aとの距離を短縮している。
これは、図13(a)の光学系ではフィールドレンズの倍
率を縮小倍率(βfL=0.894)で使用するのに対し
て、同図(b)の光学系では拡大倍率(βfL’=1.05
4)とするためである。この結果、縮小光学系の結像レ
ンズ212の倍率は、本実施の形態である図13(a)の
光学系ではβk=−0.326であり、同図(b)による
光学系の倍率βk’=−0.270に比べてその大きさ
を大きくできる。
【0057】一般に、レンズの主点から物点までの距離
をa、レンズの主点から像点までの距離をbとおいたと
き、次式(5)〜(6)の結像公式が知られている。
【数2】 1/fg=(1/a)−(1/b) (5) βg = b/a (6) ただし、fg:レンズの焦点距離、βg:レンズの結像倍
率である。上式(5)〜(6)において、物点像点間距離で
ある共役長L=(a+b)は、βg=−1のときに最小に
なる。すなわち、結像倍率βgが−1に近い方が共役長
Lが短くなる。以上の理由により、本実施の形態による
図13(a)の光学系では、フィールドレンズ209を一
次結像面16の左側に配置し、フィールドレンズ209
の倍率を縮小倍率にして結像レンズ212の倍率を−1
に近づけることにより、結像光学系の全長を短縮させて
いる。
【0058】図14に本実施の形態による図13(a)の
結像光学系の諸元表を、そして図15には結像光学系の
諸収差図を示す。また、比較のために、図13(b)の結
像光学系の諸元表を図16に、そして結像光学系の諸収
差図を図17に示す。図17に示す各収差図において、
球面収差図の実線は球面収差を、波線は正弦条件を示
し、非点収差図の実線はサジタル像面を、波線はメリデ
ィオナル像面を示す。コマ収差図は像高Y=4.15、
3.3、2.0、1.0、0.0mmでのコマ収差を表す。
各収差図からわかるように、本実施の形態による結像光
学系の諸収差は、結像光学系の全長に関係なく良好に補
正される。
【0059】以上の図13(a)、(b)の説明ではフィー
ルドレンズ209を1枚で構成するようにしたが、2枚
で構成するようにしてもよい。2枚のフィールドレンズ
を一次結像面16を挟んで物体側と像側とに配置するこ
ともできる。この場合、1枚のフィールドレンズを一次
結像面16の像側に配置する場合より結像光学系の全長
が短縮される上に、1枚でフィールドレンズが構成され
る場合より歪曲収差が少なくなる。
【0060】第一の実施の形態の特徴についてまとめ
る。 (1)撮影時、偏光ビームスプリッタ219により被写
体光の光束を透過光と反射光に分離し、共役な結像面に
配設された2つの撮像素子214aおよび214bに入
射されるようにした。したがって、分離された被写体光
束を同時に撮像素子214aおよび214bで撮像する
ことができる。 (2)焦点検出時の瞳分割において、分割される瞳に対
してP偏光成分とS偏光成分の偏光フィルタをそれぞれ
設け、偏光フィルタを透過したあとの偏光された焦点検
出用被写体光束が瞳に応じて2つの撮影用撮像素子21
4aおよび214b上にそれぞれ入射されるようにし
た。そして、撮像素子214a、214bのAF領域の
画像データの比較によって焦点検出を行うようにした。
したがって、焦点検出のために専用の受光素子を設ける
必要がないのでコストを軽減できる。さらに、撮影用の
撮像素子より小さな受光素子を用いる場合に比べて焦点
検出用の被写体光束を受光する範囲が広くなるので、焦
点検出領域を広くすることができる。
【0061】(3)焦点検出時の瞳分割用の一対の開口
部208c〜208jは、被写界に対して水平方向、垂
直方向、および水平方向に対して斜め+45度と−45
度の方向に設け、焦点検出動作時にいずれか一対の開口
部を選択できるようにした。この結果、選択された開口
部に基づいた被写体画像からコントラストを検出するこ
とがむずかしい場合には、他の方向に設けられた開口部
を選択して被写体画像のコントラストを再び検出させる
ことが可能になり、焦点検出動作が正しく行われる効果
が得られる。 (4)瞳分割により得られた一対の被写体像の相対距離
を求めるとき、撮像素子214aおよび214b上で検
出された画像データを垂直方向25画素、水平方向4画
素の合計100画素からなる画素群に分け、各画素群ご
とに合計出力を算出した。この結果、データに含まれる
ノイズを低減するとともに、RGB各色の画素出力をデ
ータとして使用することができる。
【0062】(5)撮像素子214aおよび214bか
ら出力される画像信号を処理する画像信号処理部431
a、431bにおいて、焦点検出時と撮影時で画像信号
増幅率を変更するようにした。これにより、焦点検出時
に撮像素子214aおよび214bの露光時間を短くす
るとともに、撮影時に信号増幅時のノイズを低減する効
果が得られる。なお、焦点検出時に信号増幅時のノイズ
が発生しても、上述したように画素群ごとに合計出力を
求めてノイズを低減する上、焦点検出時の被写体画像は
撮影画像としてメモリカード424に記録されることが
ないので問題にならない。 (6)撮像素子214aおよび214bの露光時に所定
の露光時間が経過したとき、シャッター板208で被写
体光を遮光するようにしたので、画像信号読み出し時に
撮像素子214a、214bが露光されて生じるスミア
を最小限に抑えることができる。
【0063】(7)同じベイヤ配列のカラーフィルタが
オンチップされたCCDで構成された撮像素子214a
および214bは、撮像素子上に投影される被写体像が
鏡面対称となるように配置されたことにより、画像信号
を読み出すときの電荷排出方向が撮像された画像に対し
て反対方向になる。この結果、両撮像素子から出力され
る画像信号に基づいて、スミアが発生している撮像素子
とその撮像素子上のスミア発生画素を特定でき、スミア
が発生していない他の撮像素子上の対応する画素出力に
基づいてスミアが発生した画素出力を補正することがで
きる。 (8)フィールドレンズ209を一次結像面16の物体
側に配置することによりフィールドレンズ209の結像
倍率を縮小倍率とし、結像レンズ212の倍率を等倍率
(−1)に近づけるようにした。この結果、従来の結像
光学系に比べて物体側の焦点距離が短くできるので結像
光学系の全長を短縮でき、デジタルカメラを小型化する
ことが可能になる。さらに、像側の焦点距離を長くとれ
るので軸外収差の補正にも効果がある。
【0064】(9)一次結像面16より物体側の方が被
写体光束の広がりが小さいので、配置するフィールドレ
ンズ209のレンズ径を小さくできる。この結果、小型
化およびコスト削減の効果が得られる。 (10)ミラー210の取り付け角度θを水平面に対し
て55度にしたので、ミラー210の水平投影長H4を
短くできるとともに、被写体光L(クイックリターンミ
ラー3が3’の位置に回動されているとき)の光束がミ
ラー210よりも前方(図1の左方)に反射される。こ
の結果、ミラー211および縮小光学系212をクイッ
クリターンミラー3の下部空間に配置することができ、
ミラー210の取り付け角度θを45度にした場合より
カメラ本体200の奥行き方向の長さH3が短縮され、
カメラを小型化する効果がある。
【0065】−第二の実施の形態− 続いて、上述したデジタルスチルカメラ100の表示L
CD220への表示動作について説明する。デジタルス
チルカメラ100で最終的にメモリカード424に記録
される画像データは、2つの撮像素子214aおよび2
14bでそれぞれ撮像された画像データを合成したもの
である。しかし、デジタルスチルカメラ100にファイ
ンダー表示やモニタ表示を行うために表示LCD220
が備えられている場合には、撮影前の画像および撮影後
の画像を上記LCD220上に表示させることができ
る。本実施の形態では、デジタルスチルカメラ100が
記録モードに設定されているとき、撮像素子214aお
よび214bのいずれか一方の撮像素子から出力される
画像信号に基づいて表示を行い、再生モードに設定され
ているときは両方の撮像素子214aおよび214bか
ら出力される画像信号に基づいて表示を行う。
【0066】−画像データの表示− 図18は、本実施の形態におけるデジタルスチルカメラ
100で、表示LCD220上に画像データ表示を行う
処理を説明するフローチャートである。ステップS40
1において、デジタルスチルカメラ100が記録モード
/再生モードのいずれに設定されているかが判定され
る。デジタルスチルカメラ100が操作部材407の1
つである不図示のモード切替スイッチにより記録モード
に設定されていると判定される(ステップS401の記
録モード側)と、ステップS402で半押し操作信号が
入力されたか否かが判定される。一方、デジタルスチル
カメラ100が再生モードに設定されていると判定され
る(ステップS401の再生モード側)とステップS4
11に進む。ステップS402で半押し操作信号が入力
されたと判定される(ステップS402のY)とステッ
プS403へ進み、入力されていないと判定されるとき
(ステップS402のN)は半押し操作信号が入力され
るのを待つ。
【0067】ステップS403では撮像素子214aの
出力に基づいた画像データがDSP433に取り込まれ
る。DSP433に取り込まれた画像データは、撮像素
子214a上の各画素位置におけるR色、G色、B色の
データを算出する画素補間処理を含む所定の画像処理が
施されると一旦バッファメモリ436に記憶されたの
ち、フレームメモリ435に記憶されて表示LCD22
0に表示される(ステップS404)。このとき表示さ
れる画像は、スルー画像と呼ばれる撮影前のモニター用
の被写体画像である。ステップS405では、撮像素子
214aからの出力に基づいて、適正な露出が得られる
ようにシャッター開放時間および絞り値が計算される。
撮像素子214aおよび214bが所定時間露光され、
撮像素子214aおよび214bからの出力に基づいた
2つの画像データが比較演算され、前述したような瞳分
割による焦点検出が行われる(ステップS406)。そ
して、得られた焦点検出データに基づいて撮影レンズ1
がレンズ駆動回路430により合焦位置へ駆動される。
【0068】全押し操作信号が入力されたと判定される
(ステップS407のY)と、クイックリターンミラー
3が跳ね上がり、ステップS408の撮影処理が実行さ
れる。一方、全押し操作信号が入力されないと判定され
たとき(ステップS407のN)は、ステップS402
に戻る。ステップS408では、シャッター板208の
全光束を通過させる開口部208bが光路上にセットさ
れ、ステップS405で計算された値に基づいて絞り板
215上の開口部215a〜215hのいずれかが光路
上にセットされると、撮像素子214aおよび214b
が所定時間露光される。
【0069】ステップS409において、撮像素子21
4aおよび214bから読み出された画像信号に対して
DSP433で所定の画像処理、および2つの撮像素子
から読み出された画像信号を1つの画像データにする合
成処理が行われる。なお、上記の画像処理は、互いに共
役な結像面に1/2画素ピッチずらして配設され2つの
撮像素子214aおよび214bの画素出力に基づいた
画素ずらし補間処理が含まれる。画像処理および合成処
理後の被写体画像が表示LCD220に表示される。こ
の表示画像は、フリーズ画像と呼ばれる撮影された被写
体画像である。そして、画像処理後の画像データは、た
とえば、JPEGなどの所定のフォーマットにより圧縮
されたデータがメモリカード424に記録される。
【0070】ステップS410では記録/再生モードが
変更されたか否かが判定され、再生モードに変更された
と判定されたとき(ステップS410のY)は、ステッ
プS411に進む。記録モードのままであると判定され
たとき(ステップS410のN)はステップS402に
戻る。ステップS411で最後にメモリカード424に
記録された合成画像データが表示LCD220上に表示
されると、他のコマの表示を行うためにキー操作が行わ
れたか否かが判定される(ステップS412)。キー操
作が行われていないと判定される(ステップS412の
N)とステップS411で行われた表示が続けられ、キ
ー操作が行われたと判定される(ステップS412の
Y)とキー操作に従ったコマの画像、たとえば、最初に
記録されたコマの画像が表示LCD220上に表示され
る(ステップS413)。ステップS414で再び記録
/再生モードが変更されたか否かが判定され、記録モー
ドに変更されたと判定されたとき(ステップS414の
Y)はステップS402に戻り、再生モードのままであ
ると判定されたとき(ステップS414のN)はステッ
プS412に戻る。
【0071】第二の実施の形態の特徴についてまとめ
る。 (1)撮影前のスルー画像を表示するときは、2つの撮
像素子のうちいずれか一方の撮像素子から出力される画
像信号に基づいて表示LCD220上に表示し、撮影後
のフリーズ画像を表示するときは、2つの撮像素子から
の画像信号を合成して表示するようにしたので、スルー
画表示時は2つの撮像素子からの画像信号を合成する合
成処理が不要になり、迅速な表示を行うことができる。
なお、表示用LCD220の表示可能な画素数は、たと
えば、横520ドット×縦220ドットであり、一般に
デジタルスチルカメラ100に備えられる撮像素子の画
素数(たとえば、横1400ドット×縦1240ドッ
ト)より遙かに少ないので、いずれか一方の撮像素子か
らの出力に基づいた画像データを表示させても実用上の
問題とならない。 (2)撮像素子214aおよび214bは同じ画素数の
CCDを用い、共役な結像面に1/2画素ピッチずらし
て配設されたので、両撮像素子から出力される画像信号
を画素ずらし補間する(ステップS409)ことによ
り、1つの撮像素子の場合の画素数と比べて画面の水平
方向、垂直方向に対して各々2倍の画素数を持つ画像デ
ータに変換できる。この結果、使用している撮像素子の
画素数を見かけ上増やすことができる。
【0072】以上の説明では、ステップS403におい
て撮像素子214aの出力に基づいた画像データをDS
P433に取り込むことにより、撮影前の画像を表示L
CD220に表示したり(ステップS404)、露出計
算を行う(ステップS405)ようにしたが、撮像素子
214aの代わりに撮像素子214bの出力に基づいて
行うようにしてもよい。
【0073】また、上記の説明では、レリーズ釦が半押
し操作入力の状態で保持された場合は、ステップS40
6で繰り返し焦点検出動作が行われるようにした。しか
し、ワンショットAFと呼ばれるように、一度被写体に
合焦させるとその状態を維持するように動作させるとき
は、合焦後はステップS406を省略してもよい。この
場合には、合焦後はいずれか一方の撮像素子のみを駆動
すればよいから消費電力を低減することができる
【0074】−第三の実施の形態− 第二の実施の形態では、デジタルスチルカメラ100が
記録モードに設定されているとき、いずれか一方の撮像
素子の出力に基づいてスルー画像表示を行い、再生モー
ドに設定されているとき、両方の撮像素子214aおよ
び214bの出力に基づいてフリーズ画像表示を行うよ
うにしたが、第三の実施の形態では記録モードおよび再
生モードのどちらのモードに設定されている場合でも、
いずれか一方の撮像素子の出力に基づいて表示を行う。
【0075】図19は、表示LCD220上に画像デー
タ表示を行う処理を説明するフローチャートである。図
18のフローチャートと相違するのはステップS408
a、S409a、S411aおよびステップS413a
であるので、これらのステップを中心に説明する。ステ
ップS408aでは、撮像素子214aおよび214b
の出力に基づいた画像データがDSP433に取り込ま
れる。DSP433に取り込まれた各画像データは、撮
像素子214aおよび214b上の各画素位置における
R色、G色、B色のデータを算出する画素補間処理を含
む所定の画像処理が施されると、一旦バッファメモリ4
36にそれぞれ記憶される。
【0076】ステップS409aにおいて、画像処理後
の画像データが、たとえば、JPEGなどの所定のフォ
ーマットにより圧縮され、2つの撮像素子に基づいた画
像データごとにそれぞれメモリカード424に記録され
る。また、表示LCD220上へ表示されるフリーズ画
像は、ステップS403でスルー画像表示に用いられた
撮像素子214aの出力に基づいた画像データが用いら
れる。
【0077】ステップS411aでは、最後にメモリカ
ード424に記録された画像データのうち、撮像素子2
14aに基づいた画像データが表示LCD220上に表
示される。ステップS413aでは、ステップS412
で検出されたキー操作に従ったコマの画像、たとえば、
最初に記録されたコマの画像データのうち撮像素子21
4aに基づいた画像データが表示LCD220上に表示
される。
【0078】第三の実施の形態の特徴についてまとめ
る。 (1)撮影後のフリーズ画像表示も、2つの撮像素子2
14aおよび214bのいずれか一方の撮像素子から出
力される画像信号に基づいて、表示LCD220上に表
示が行われるようにした。この結果、2つの画像信号に
基づいた画像データを各々メモリカードなどに記録する
場合において、フリーズ画像表示のために2つの撮像素
子214aおよび214bから出力された画像データを
合成する合成処理が不要になり、迅速なフリーズ画像表
示を行うことができる。 (2)第二の実施の形態(ステップS409)では、2
つの撮像素子214aおよび214bの出力に基づいた
画像データを画素ずらし補間する(ステップS409)
ことによりメモリ容量が4倍必要となるが、2つの撮像
素子に基づいた画像データごとにそれぞれメモリカード
424に記録する(ステップS409a)ようにしたの
で、メモリの使用量を減らすことができる。
【0079】以上の説明では、ステップS409aにお
いて、撮像素子214aおよび214bの出力に基づい
た画像データをそれぞれJPEG圧縮して、両JPEG
データをメモリカード424に記録するようにした。上
記の代わりに、撮像素子214aの出力に基づいた画像
データをJPEG圧縮し、撮像素子214bの出力に基
づいた画像データは撮像素子214aの出力に基づいた
画像データとの差分をとり、その差分をJPEG圧縮す
ることにより、両JPEGデータをメモリカード424
に記録するようにしてもよく、また、両記録方法を選択
可能としてもよい。
【0080】−第四の実施の形態− 図20は第四の実施の形態を示す図であり、撮影レンズ
1の一次結像面16より後方(図20では右斜め上)に
配置されている縮小光学系512、ビームスプリッタ5
19および撮像素子214aおよび214bからなる結
像光学系の斜視図である。縮小光学系512の内部に
は、シャッター板508と絞り板515とが隣接して設
けられ、シャッター板508と絞り板515はリレーレ
ンズ512aと512bとに挟まれている。シャッター
板508および絞り板515は円盤状に形成されてお
り、第一の実施の形態と同様に、円盤の回転中心にそれ
ぞれ設けられた不図示のステップモータにより駆動され
る。
【0081】図20に示されるように、シャッター板5
08には全ての光束を遮光する完全遮光部508a、全
ての光束を通過させる開口部508b、光軸に対して上
下左右、そして斜め方向にずれた位置に開口部508c
〜508hが設けられている。通常の撮影時には開口部
508aおよび508bが用いられ、瞳分割方式の焦点
検出動作時において開口部508c〜508hが用いら
れる。
【0082】一方、絞り板515には絞り開口部515
a〜515gが設けられている。全ての被写体光束を通
過させる開口部515aの面積を基準にして、絞り開口
部515b〜515gの開口面積は、開口部515b〜
515gに至るまで開口面積が順に半分ずつになるよう
に設定されている。縮小光学系512の射出側(図20
でリレーレンズ512bの右上)には偏光作用を持たな
いビームスプリッタ519が設けられ、入射された光束
を透過光1:反射光4に分離する。ビームスプリッタ5
19を透過した光束が撮像素子214aに入射され、ビ
ームスプリッタ519で反射された光束が撮像素子21
4bに入射される。
【0083】第四の実施の形態における焦点検出動作
は、シャッター板508上において、光軸からずれた位
置に設けられた開口部508c〜508hを用いること
により時分割で行われる。たとえば、図20の光学系に
おいて、光軸に対して上下にずれた位置に設けられたシ
ャッター板508の開口部508eおよび508fを透
過した画像を観測することは、ミラー210およびミラ
ー211の作用により、被写界を水平方向にずれた二つ
の瞳に分割して観察する事に相当する。そこで、先ず開
口部508eから入射された光束による被写体像を撮像
素子214bから読み出して、DSP433で所定の画
像処理を行いバッファメモリ436に一旦記録する。
【0084】次に、シャッター板508を回転させて開
口部508fから入射された光束による被写体像を撮像
素子214bから読み出して、DSP433で所定の画
像処理を行いバッファメモリ436に一旦記録する。そ
して、バッファメモリ436に記録された2つの被写体
画像、すなわち、あらかじめ定められた特定のAF領域
内において、開口部508eから入射された光束に基づ
いて撮像素子214bで撮像された被写体像と開口部5
08fから入射された光束に基づいて撮像素子214b
で撮像された被写体像からなる一対の被写体画像の間隔
を求めることにより、第四の実施の形態による焦点検出
動作が行われる。なお、上記の一対の被写体画像間隔の
検出処理は、第一の実施の形態における処理と同様に行
われる。
【0085】上記のように時分割で焦点検出動作が行わ
れる場合、デジタルスチルカメラ100や被写体が時間
経過とともに移動することによりブレが生じることがあ
る。ブレが生じると撮影レンズ1の焦点調節状態、すな
わち、ずれ量を正確に求めることができなくなる。この
ようなブレによる焦点検出不良を防止するために、先ず
上述したように、シャッター板508の開口部508e
から入射された光束に基づいて撮像素子214b上で検
出された被写体像と、開口部508fから入射された光
束に基づいて撮像素子214b上で検出された被写体像
との間隔に基づいて撮影レンズ1の焦点のずれを算出す
る。次に、再び開口部508eから入射された光束に基
づいて撮像素子214b上で検出される被写体像をバッ
ファメモリ436に記録し、先にバッファメモリ436
に記録された撮像素子214b上で検出された被写体像
との間隔に基づいて撮影レンズ1の焦点のずれを再び算
出する。そして、得られた2つのずれ量の平均をこの実
施の形態におけるずれ量とすることにより、焦点検出動
作を行う。
【0086】次に、第四の実施の形態における画像デー
タの表示について説明する。撮像素子214aおよび2
14bは、ビームスプリッタ519の透過率と反射率の
違いにより、入射される光量に差がある。すなわち、第
一の実施の形態による偏光ビームスプリッタ219の透
過率と反射率の比より大きく、透過率1:反射率4であ
る。したがって、撮像素子214bに撮像素子214a
より多くの光量が入射され、撮像素子214aは撮像素
子214bより少ない光量が入射される。そこで、輝度
差が大きな被写体を撮影する場合は、暗い部分の画像は
光量の多い撮像素子214bによる画像データを用い、
撮像素子214bにおいて光量が多くて白トビが生じて
いる部分の画像は、光量が少なくて白トビが生じにくい
撮像素子214aによる画像データを用いて1つの画像
データを合成する。合成された画像データを撮影前のス
ルー画像として表示LCD220上に表示させる。
【0087】図21は、第四の実施の形態におけるデジ
タルスチルカメラ100で、表示LCD220上への画
像表示処理を説明するフローチャートである。ステップ
S501において、デジタルスチルカメラ100が記録
モード/再生モードのいずれに設定されているかが判定
される。デジタルスチルカメラ100が操作部材407
の1つである不図示のモード切替スイッチにより記録モ
ードに設定されていると判定される(ステップS501
の記録モード側)と、半押し操作信号の入力と無関係に
ステップS502で輝度測定が行われ、撮像素子214
aからの出力信号に基づいて測定される輝度が所定値以
上か否かが判定される(ステップS503)。一方、デ
ジタルスチルカメラ100が再生モードに設定されてい
ると判定される(ステップS501の再生モード側)と
ステップS507に進む。撮像素子214aからの出力
信号に基づいて測定される輝度が所定値以上と判定され
る(ステップS503のY)と、ビームスプリッタ51
9の透過側に配置されて入射光量が少ない撮像素子21
4aの出力に基づいた画像データが、撮影前のスルー画
像として表示LCD220上に表示され(ステップS5
04)、ステップS506へ進む。
【0088】ステップS503において、撮像素子21
4aからの出力信号に基づいて測定される輝度が所定値
未満と判定されるとき(ステップS503のN)は、ビ
ームスプリッタ519の反射側に配置されて入射光量が
多い撮像素子214bの出力に基づいた画像データが、
撮影前のスルー画像として表示LCD220上に表示さ
れる(ステップS505)。ステップS506では、前
述した半押し操作信号が入力されると撮像素子214a
または214bから出力された画像データに基づいて焦
点検出動作が行われ、全押し操作信号が入力されると撮
影してメモリカード424への記録処理が行われる。撮
影後のフリーズ画像表示は、第二の実施の形態のよう
に、撮像素子214aから出力される画像信号と撮像素
子214bから出力される画像信号とが合成処理された
画像データが表示される。記録処理が終了すると、本フ
ローチャートによる処理が終了する。
【0089】ステップS507では、デジタルスチルカ
メラ100が再生モードにあると判定されたとき(ステ
ップS501の再生モード側)、撮像素子214aおよ
び214bからの出力信号に基づいて画像処理されて、
メモリカード424に記録されている画像データが表示
LCD220上に表示される。ステップS508では、
他のコマの表示を行うための再生キー入力処理が行われ
る。すなわち、他のコマを表示するためのキー操作が行
われた場合は、キー操作に従ったコマの画像データが読
み出されて表示LCD220上に表示される。再生操作
が行われない場合は、本フローチャートによる処理が終
わる。
【0090】第四の実施の形態の特徴についてまとめ
る。 (1)2つの撮像素子に入射される被写体光の光量を変
え、被写体の輝度に応じて選択された一方の撮像素子か
らの出力に基づいて、撮影前の画像表示LCD220上
にを表示し、時分割で焦点検出動作を行うようにした。
この結果、撮影前のスルー画像表示に被写体の輝度が高
くて白トビやスミアが発生したり、被写体の輝度が低く
て黒スブレが生じることが防止されるとともに、焦点検
出時のずれ量検出が容易になる。 (2)記録モード時、2つの撮像素子のうちいずれか一
方の撮像素子から出力される画像信号に基づいて、撮影
前のスルー画像を表示LCD220上に表示するように
したので、2つの撮像素子からの画像信号を合成して表
示するときのような合成処理が不要となり、もって迅速
な画像表示ができる。また、記録モード時の撮影前は、
表示している側の撮像素子のみを駆動すればよいから消
費電力を低減することができる。
【0091】上記の説明では、開口部508eから入射
された光束に基づいて撮像素子214b上で検出された
被写体像と開口部508fから入射された光束に基づい
て撮像素子214b上で検出された被写体像からなる一
対の被写体画像の間隔を検出するようにした。これに対
して、開口部508eから入射された光束に基づいて撮
像素子214a上で検出された被写体像と開口部508
fから入射された光束に基づいて撮像素子214a上で
検出された被写体像からなる一対の被写体画像の間隔を
検出するようにしてもよい。
【0092】また、以上の説明では、ビームスプリッタ
519の透過率と反射率を1:4に設定したが、もっと
大きな比に設定してもよい。たとえば透過率1:反射率
10とすれば、撮像素子214aでスミアが発生する可
能性は非常に小さく抑えられる。このような場合には、
第一の実施の形態で説明したスミア低減処理は、図12
に示される撮像素子214b側のみを行えばよい。
【0093】さらに、上記の説明では、ビームスプリッ
タ519の透過率と反射率の比を相違させることによ
り、2つの撮像素子214aおよび214bへの入射光
量に差をつけたが、ビームスプリッタ519の透過率と
反射率の差が少ない場合には、一方の撮像素子の前に減
光のためにNDフィルタなどを挿入してもよい。
【0094】以上の第一〜第四の発明の実施の形態では
デジタルスチルカメラについて説明したが、図11およ
び図12に示したスミア低減処理をソフトウエアの形態
でCD−ROMやフロッピデイスクなどの記憶媒体に画
像処理プログラムとして格納し、パソコンで画像処理す
る際に使用することもできる。この場合、撮像素子21
4aおよび214bから出力された画像信号に基づい
て、デジタル化された両画像データを大容量の画像デー
タ用記録媒体にそれぞれ記録し、この記録媒体をパソコ
ンにセットして両画像データを取込んだ上で、上記画像
処理プログラムにより上述のようなスミア低減処理を行
うようにする。
【0095】上述したようにパソコン上で画像処理する
際、上記画像データ用記録媒体に記録された画像データ
が既にスミア低減処理を施されている場合には、スミア
低減処理が再度行われないようにプログラムを作成す
る。この場合、上記画像データ用記録媒体には、スミア
低減処理フラグも合わせて記憶しておき、上記パソコン
上で画像処理を行う際にスミア低減処理が行われた画像
データか否かの判定処理を行うための情報として使用す
る。一方、上記画像データ用記録媒体に記録された画像
データがスミア低減処理を施されていない場合には、ス
ミア低減処理が行われるようにプログラムを作成する。
この場合、上記画像データ用記録媒体にスミア低減処理
フラグがセットされていないことで、スミア低減未処理
画像データであることが識別される。
【0096】以上の説明では、一眼レフデジタルスチル
カメラについて説明したが、レンズ交換ができないデジ
タルスチルカメラ、動画像も取込めるデジタルビデオカ
メラにも本発明を適用できる。
【0097】特許請求の範囲における各構成要素と、発
明の実施の形態における各構成要素との対応について説
明すると、撮影レンズ1が光学手段に、縮小光学系21
2が再結像光学手段に、撮像素子214a、214bが
撮像手段に、画像処理部431a、431bおよびDS
P433が画像処理手段に、クイックリターンミラー3
が反射手段に、ファインダーマット4が焦点板に、ファ
インダー装置50が観察手段にそれぞれ対応する。
【0098】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明では、
次のような効果を奏する。 (1)請求項1、3の発明では、撮影レンズの一次結像
面より被写体側にフィールドレンズを設け、このフィー
ルドレンズを通過した被写体像を再結像光学手段により
再結像面に再結像させるようにした。この結果、フィー
ルドレンズの結像倍率が同じ場合は光学系の全長を短く
することができるので、カメラの厚みを薄くすることが
可能になる。また、被写体光束の広がりは、撮影レンズ
の一次結像面の像側より被写体側の方が小さいので、フ
ィールドレンズのレンズ径を小さくすることができる。
したがって、カメラのサイズを小型化することが可能に
なる。 (2)請求項2、4、6の発明では、フィールドレンズ
の結像倍率βをβ>−1としたので、β<−1の場合に
比べて再結像光学手段における被写体側の焦点距離を短
くすることができる。したがって、再結像光学手段によ
る光学系の全長を短くできるので、カメラのサイズを小
型化することが可能になる。 (3)請求項5の発明では、撮影レンズの一次結像面の
被写体側および像側に第1および第2のフィールドレン
ズをそれぞれ設け、これらのフィールドレンズを通過し
た被写体像を再結像光学手段により再結像面に再結像さ
せるようにした。この結果、1枚のフィールドレンズを
撮影レンズの一次結像面の像側に配置する構成に比べ
て、フィールドレンズのレンズ径を小さくできるからカ
メラを小型化することができる。さらに、1枚のフィー
ルドレンズによる構成に比べて歪曲収差が生じにくいと
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態による一眼レフデジタルスチ
ルカメラの構成を示す図である。
【図2】図1の一眼レフデジタルスチルカメラを背面か
ら見た図である。
【図3】図1の一眼レフデジタルスチルカメラの結像光
学系を示す図である。
【図4】図1の一眼レフデジタルスチルカメラの回路を
示すブロック図である。
【図5】瞳分割による焦点検出動作の原理を説明する図
である。
【図6】焦点検出用の被写体画像を読み出す画素群を説
明する図である。
【図7】画素群位置と各画素群の合計出力の関係を表す
図である。
【図8】半押しスイッチで起動されるプログラムの前半
のフローチャートである。
【図9】半押しスイッチで起動されるプログラムの後半
のフローチャートである。
【図10】撮像素子上の画素のならびを示す図であり、
(a)は撮像素子214aのならびで(b)は撮像素子21
4bのならびである。
【図11】撮像素子214aのスミア低減処理のフロー
チャートである。
【図12】撮像素子214bのスミア低減処理のフロー
チャートである。
【図13】フィールドレンズを含む結像光学系を示す図
であり、(a)はフィールドレンズを撮影レンズの一次結
像面より物体側に配置したもので、(b)はフィールドレ
ンズを一次結像面より像側に配置したものである。
【図14】図13(a)の第一の実施の形態による結像光
学系の諸元表を示す図である。
【図15】図13(a)の第一の実施の形態による結像光
学系の諸収差図である。
【図16】図13(b)の結像光学系の諸元表を示す図で
ある。
【図17】図13(b)の結像光学系の諸収差図である。
【図18】第二の実施の形態によるデジタルスチルカメ
ラの画像データ表示処理のフローチャートである。
【図19】第三の実施の形態によるデジタルスチルカメ
ラの画像データ表示処理のフローチャートである。
【図20】第四の実施の形態による結像光学系を示す図
である。
【図21】第四の実施の形態によるデジタルスチルカメ
ラの画像データ表示処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1…撮影レンズ、3…クイックリターンミラー、4…焦
点板、16…一次結像面、50…ファインダー装置、2
00…カメラ本体、208…シャッター板、208a…
完全遮光部、208b〜208j…開口部、209…フ
ィールドレンズ、210、211…ミラー、212…縮
小光学系、212a、212b…リレーレンズ、213
a、213b…保護ガラス、214a、214b…撮像
素子、215…絞り板、215a〜215g…開口部、
219…偏光ビームスプリッタ、220…表示LCD、
223a、223b…オプティカル・ローパス・フィル
ター、308c〜308j…偏光板、407…操作部
材、424…メモリカード、433…DSP、435…
フレームメモリ、436…バッファメモリ、439…C
PU、508…シャッター板、508a…完全遮光部、
508b〜508h…開口部、512a、512b…リ
レーレンズ、515…絞り板、515a〜515g…開
口部、519…ビームスプリッタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H054 AA01 BB07 CD00 5C022 AA13 AB12 AB27 AC03 AC14 AC42 AC52 AC54 AC55 AC56 AC74

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体像を一次結像面に結像させる光学手
    段と、 前記一次結像面より被写体側に設けられたフィールドレ
    ンズと、 前記フィールドレンズを通過した前記被写体像を再結像
    面に結像させる再結像光学手段と、 前記再結像面に配置されて前記被写体像を撮像する撮像
    手段と、 前記撮像手段により撮像された前記被写体像を記録用画
    像に処理する画像処理手段とを備えることを特徴とする
    デジタルカメラ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のデジタルカメラにおい
    て、 前記フィールドレンズによる結像倍率βは、β>−1で
    あることを特徴とするデジタルカメラ。
  3. 【請求項3】被写体像を一次結像面に結像させる光学手
    段と、 前記光学手段を通過した前記被写体像を反射する反射手
    段と、 前記反射手段により反射された前記被写体像を焦点板に
    結像させて観察する観察手段と、 前記一次結像面と前記反射手段との間に設けられたフィ
    ールドレンズと、 前記フィールドレンズを通過した前記被写体像を再結像
    面に結像させる再結像光学手段と、 前記再結像面に配置されて前記被写体像を撮像する撮像
    手段と、 前記撮像手段により撮像された前記被写体像を記録用画
    像に処理する画像処理手段とを備えることを特徴とする
    デジタルカメラ。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のデジタルカメラにおい
    て、 前記フィールドレンズによる結像倍率βは、β>−1で
    あることを特徴とするデジタルカメラ。
  5. 【請求項5】被写体像を一次結像面に結像させる光学手
    段と、 前記光学手段を通過した前記被写体像を反射する反射手
    段と、 前記反射手段により反射された前記被写体像を焦点板に
    結像させて観察する観察手段と、 前記一次結像面と前記反射手段との間に設けられた第1
    のフィールドレンズと、 前記一次結像面に対して前記第1のフィールドレンズと
    反対側に設けられた第2のフィールドレンズと、 前記第1および第2のフィールドレンズを通過した前記
    被写体像を再結像面に結像させる再結像光学手段と、 前記再結像面に配置されて前記被写体像を撮像する撮像
    手段と、 前記撮像手段により撮像された前記被写体像を記録用画
    像に処理する画像処理手段とを備えることを特徴とする
    デジタルカメラ。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のデジタルカメラにおい
    て、 前記第1および第2のフィールドレンズによる結像倍率
    βは、β>−1であることを特徴とするデジタルカメ
    ラ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017026983A (ja) * 2015-07-28 2017-02-02 キヤノン株式会社 撮像装置及びそれを有する撮像システム
US10578843B2 (en) 2015-07-28 2020-03-03 Canon Kabushiki Kaisha Image pickup apparatus, rear attachment lens, and image pickup system including the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017026983A (ja) * 2015-07-28 2017-02-02 キヤノン株式会社 撮像装置及びそれを有する撮像システム
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