JP2000329921A - カラーフィルタとこれを用いた液晶素子、及びこれらの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタとこれを用いた液晶素子、及びこれらの製造方法

Info

Publication number
JP2000329921A
JP2000329921A JP11141009A JP14100999A JP2000329921A JP 2000329921 A JP2000329921 A JP 2000329921A JP 11141009 A JP11141009 A JP 11141009A JP 14100999 A JP14100999 A JP 14100999A JP 2000329921 A JP2000329921 A JP 2000329921A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
color filter
transparent conductive
conductive film
liquid crystal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11141009A
Other languages
English (en)
Inventor
Taketo Nishida
武人 西田
Takeshi Okada
岡田  健
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP11141009A priority Critical patent/JP2000329921A/ja
Publication of JP2000329921A publication Critical patent/JP2000329921A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Optical Filters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明導電膜を成膜して提供されるカラーフィ
ルタにおいて、液晶素子のセル組み立て工程におけるし
わやクラックの発生を防止する。 【解決手段】 透明導電膜を成膜する際の成膜条件とし
て、該透明導電膜をシリコンウエハに成膜した場合に、
成膜前後のシリコンウエハの曲率半径から導き出される
該透明導電膜に働く圧縮応力が600MPa以下となる
ような条件を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パーソナルコンピ
ュータのディスプレイやパチンコ遊技台などに用いられ
るカラー表示の液晶素子及び該素子の構成部材であるカ
ラーフィルタ、及びこれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータの発達、
特に携帯用パーソナルコンピュータの発達に伴い、液晶
ディスプレイ、とりわけカラー液晶ディスプレイの需要
が増加する傾向にあり、現在まで、様々なカラーフィル
タの作製方法が考案されている。
【0003】液晶素子用のカラーフィルタは、ブラック
マトリクスを設けたガラス等透明基板上に着色層を形成
した後、保護膜などを形成し、通常、液晶素子の電極と
なる透明導電膜を積層して提供される。このようなカラ
ーフィルタの着色層の形成方法には以下のような方法が
ある。
【0004】第一の方法は染色法である。染色法は、ガ
ラス基板上に染色用の材料である水溶性高分子材料を塗
布し、これをフォトリソグラフィー工程により所望の形
状にパターニングした後、得られたパターンを染色浴に
浸漬して着色されたパターンを得る。これを3回繰り返
すことでR(赤)、G(緑)、B(青)の着色層を得
る。
【0005】第二の方法は顔料分散法である。近年、染
色法に代わり広く用いられるようになっている。この方
法は、基板上に顔料を分散した感光性樹脂層を形成し、
これをパターニングすることにより単色のパターンを得
る。さらにこの工程を3回繰り返すことによりR、G、
Bの3色の着色層を得る。
【0006】上記以外にも電着法などがあるが、これら
の方法で共通する点は、R、G、Bの3色を着色するた
めに同一の工程を3回繰り返す必要があり、これにより
工程数が多くなり、コスト高や歩留まりの低下を生じ
る。
【0007】上記の方法の欠点を補う方法として、イン
クジェット方式を用いた着色層の形成方法がある。この
方法は、ブラックマトリクスが設けられた透明基板上
に、インク受容層を形成し、該インク受容層にインクジ
ェット記録装置を用いてインク液滴を付与し、着色し
て、R、G、Bの着色層を得る方法である。この方式に
よれば、R、G、Bの3色を1回の工程で着色する事が
でき、コストダウンを図ることができる。
【0008】前記したように、カラーフィルタは通常上
記着色層或いは該着色層上に形成した保護膜上に透明導
電膜を形成して提供されるが、該透明導電膜の成膜方法
としては、蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタ
リング法などがあり、大面積にむらなく、低抵抗な膜を
形成するのが比較的容易なスパッタリング法が一般的で
ある。また、透明導電膜の素材としては、ZnO、Sn
O、ITO(SnをドープしたIn23)などがある
が、導電性が良く、熱的、化学的に安定しているITO
が一般に用いられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】液晶素子の構成部材で
あるカラーフィルタ上の透明導電膜において、透過率や
比抵抗といった特性が重要な要件であると同時に、その
膜質は液晶素子作製持のセル組み立て工程でのプロセス
耐性、長期保存時の信頼性にも影響を与える。
【0010】一般に透明導電膜は、基板温度を上げてス
パッタリングで形成される。この時、カラーフィルタに
よっては、着色層、保護膜、透明導電膜にしわやクラッ
クが発生する場合がある。また、透明導電膜の成膜後に
しわやクラックが発生していない場合でも、液晶素子作
製持のセル組み立て工程における温純水洗浄工程や、配
向膜焼成工程において、しわやクラックが発生する場合
がある。これらのしわやクラックの発生は、画質の劣化
を含め、品質上大きな問題となる。
【0011】本発明の目的は、透明導電膜成膜時や液晶
素子のセル組み立て工程における着色層や保護膜、透明
導電膜のしわやクラックの発生を防止し、高品質のカラ
ーフィルタを歩留まり良く製造し、該カラーフィルタを
用いて表示品質に優れたカラー表示の液晶素子を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記本発明の課題は以下
の構成をとることによって達成される。
【0013】即ち本発明のカラーフィルタの製造方法
は、少なくとも透明基板上に着色層と透明導電膜を積層
してなるカラーフィルタの製造方法であって、カラーフ
ィルタ上に上記透明導電膜を成膜する工程において、成
膜条件が、該透明導電膜をシリコンウエハに成膜した場
合に、該成膜前後のシリコンウエハの曲率半径より導き
出した該透明導電膜に働く応力が圧縮側で600MPa
以下となるような条件であることを特徴とする。
【0014】本発明のカラーフィルタの製造方法におい
て、透明導電膜をスパッタリング法により成膜すること
により、大面積にムラなく且つ比較的容易に低抵抗な膜
を形成することができ、好ましい。
【0015】また、透明導電膜がIn23を主成として
含有する場合に、他の導電材料であるZnO、SnOな
どよりも、導電性が良く、熱的・化学的に安定した透明
導電膜を形成することができ、好ましい。
【0016】さらに、本発明において好ましくは、上記
着色層上に有機保護膜を有する。染色法、顔料分散法、
電着法などのように、R、G、Bの3色を着色するため
に同一の工程を3回繰り返し作製された膜のように、各
色の着色部が互いに非連続的である場合には、その境界
での応力が緩和され、しわやクラックが発生しにくい
が、この上に保護膜のような連続的な有機膜が形成され
た場合には、しわやクラックが発生しやすく、本発明の
効果がより顕著に得られる。
【0017】本発明において好ましくは、上記着色層の
形成工程が、インク受容層をインクジェット方式により
インクを付与して着色する工程である。当該方法による
着色層は連続的な有機膜となるため、本発明によればし
わやクラックの発生が防止される。
【0018】また本発明のカラーフィルタは、少なくと
も透明基板上に着色層と透明導電膜を有し、上記本発明
のカラーフィルタの記載の製造方法によって製造された
ことを特徴とする。
【0019】さらに本発明の液晶素子は、一対の基板間
に液晶を狭持してなり、一方の基板が上記本発明のカラ
ーフィルタを用いて構成されていることを特徴とする。
【0020】さらにまた本発明の液晶素子の製造方法
は、一対の基板間に液晶を狭持してなる液晶素子の製造
方法であって、少なくとも、一方の基板の製造工程にお
いて、上記本発明のカラーフィルタの製造方法によって
カラーフィルタを製造し、該カラーフィルタを用いて当
該基板を構成することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明者等は、カラーフィルタの
着色層、或いは保護膜上に透明導電膜を設けた場合に、
以降の液晶素子のセル組み立て工程においてクラックや
しわが発生する原因について検討した結果、以下の理由
によることを見出した。
【0022】ITOからなる透明導電膜の線膨張係数は
40×10-7〜50×10-7/℃程度である。一方、カ
ラーフィルタにおいては、着色層或いは保護膜に使用さ
れる有機材料の線膨張係数は300×10-7〜700×
10-7/℃程度であり、1桁近く大きい。また、一般に
有機材料は無機材料に比べて水分を吸い易く、吸水等に
よる膨潤によって体積が大きく変化する。応力に関して
は、着色層や保護膜等有機膜については引っ張り側で3
0MPa程度であるが、ITO膜については圧縮側で1
000MPa以上になる場合もあり、カラーフィルタ構
成においてはITO膜に働く応力が積層構成において支
配的である。
【0023】液晶素子製造時のセル組み立て工程におい
ては、カラーフィルタ上に付着したゴミ等を洗浄するた
め、温純水等による洗浄が行われる。この時、カラーフ
ィルタには熱と水分が同時にかかるため、線膨張係数が
大きく且つ膨潤し易い有機膜は、無機の透明導電膜より
も体積変化が大きい。本発明者等は、該洗浄において、
透明導電膜に働く圧縮応力が大きい場合には、しわやク
ラックが発生し易く、小さい場合には発生しにくいこと
を見出した。特に、圧縮応力が600MPa以下の領域
においては、上記洗浄工程においてしわやクラックが発
生しにくいことを見出した。
【0024】また、液晶素子の構成部材である配向膜を
焼成する場合、200〜250℃程度の高温がカラーフ
ィルタに加わるが、このような場合においても、透明導
電膜の圧縮応力が小さい方が、しわやクラックの発生を
抑制できることが実験によりわかった。
【0025】本発明において、透明導電膜の応力は該膜
をシリコンウエハ上に成膜した場合の、成膜前後のシリ
コンウエハの曲率半径より導き出される。以下に具体的
に説明する。
【0026】成膜された透明導電膜内の応力は、成膜前
のウエハの曲率半径R1と成膜後のウエハの曲率半径R2
を測定し、下記式を用いて導き出される。
【0027】
【数1】 σ:透明導電膜の平均応力(Pa) Es:シリコンウエハのヤング率 νs:シリコンウエハのポアッソン比 Es/(1−νs):シリコンウエハの(1,0,0)面
で1.805×1011(Pa) h:シリコンウエハの厚さ(m) t:透明導電膜の膜厚(m) R1:透明導電膜成膜前のシリコンウエハの曲率半径
(m) R2:透明導電膜成膜後のシリコンウエハの曲率半径
(m)
【0028】図2に、透明導電膜を成膜して曲率半径が
2に変化した状態を模式的に示す。図中、11はシリ
コンウエハ、12は透明導電膜である。シリコンウエハ
11の曲率半径の測定方法としては、触針による方法や
レーザースキャンによる方法がある。シリコンウエハ上
に成膜されたITO膜に働く応力は、スパッタ圧、酸素
分圧、温度などの成膜条件によって変化する。この応力
の成膜条件依存性を図5〜図7に示す。
【0029】図5は、膜厚1350Å、成膜温度25
℃、210℃の成膜条件でシリコンウエハ上に成膜され
たITO膜に働く応力の酸素分圧依存性(0%〜2.5
%)を示す。図中、縦軸は応力(+側を引っ張り側、−
側を圧縮側として表した)、横軸は酸素分圧を示す。図
5から明らかなように、ITO膜に働く応力は、酸素分
圧1.5%前後で圧縮応力の極大値をとるため、酸素分
圧1.5%以下において、低酸素分圧で成膜すること
で、シリコンウエハ上に成膜されたITO膜に働く圧縮
応力を600MPa以下に制御することができる。
【0030】図6は、膜厚1350Å、酸素分圧0.5
%、1.0%、1.5%の成膜条件でシリコンウエハ上
に成膜されたITO膜に働く応力の成膜温度依存性(2
5℃〜210℃)を示す。縦軸は応力(+側を引っ張り
側、−側を圧縮側として表した)、横軸は成膜温度を示
す。図6から明らかなように、ITO膜に働く圧縮応力
は徐々に大きくなり、成膜温度が150℃以上におい
て、急激に圧縮応力は大きくなる。ITO膜に働く圧縮
応力が酸素分圧1.5%前後で極大値をとるので、IT
O膜に働く圧縮応力は成膜温度150℃以下で600M
Pa以下となる。つまり、成膜温度が150℃以下の低
温で成膜することで、シリコンウエハ上に成膜されたI
TO膜に働く圧縮応力を600MPa以下に制御でき
る。
【0031】尚、成膜温度が結晶化温度(ITO膜で約
180℃)より低いと、結晶化が不十分で比抵抗、透過
率の特性は満足な値が得られない。ITO膜を成膜後に
結晶化温度以上で加熱することで、ITO膜の結晶化を
促進し、シート抵抗及び透過率の特性を向上することが
できる。
【0032】成膜後、真空中、230℃のホットプレー
トで5分間加熱を行った場合のITO膜に働く応力を図
7に示す。図6と図7を比較すると、成膜後の加熱を行
った方が若干圧縮応力が緩和される。つまり、成膜した
後に結晶化温度以上で加熱することによっても、シリコ
ンウエハ上に成膜されたITO膜に働く圧縮応力を60
0MPa以下に制御することができる。さらに、このよ
うな成膜で形成されたITO膜は、成膜後の加熱によっ
て結晶化が促進され、比抵抗、透過率の特性が十分満足
できるものとなる。
【0033】図8は、室温(25℃)でITO膜を成膜
後、230℃で加熱したITO膜の比抵抗の加熱時間依
存性を示す。ITO膜はブラックマトリクス、着色層な
どが設けられた透明基板上に成膜した。約4分以上の成
膜後加熱で、十分な比抵抗の値を持つITO膜を得るこ
とができる。この時、透過率も満足のゆく値であった。
【0034】図5〜図7のITO膜の例のように、酸素
分圧、成膜温度を調整することで、シリコンウエハ上に
成膜された透明導電膜に働く圧縮応力を600MPa以
下に制御することができる。本発明において、シリコン
ウエハ上に成膜された透明導電膜に働く圧縮応力が60
0MPa以下であれば、これらの成膜方法に限定される
ものではない。たとえば、透明導電膜を2層化するよう
な成膜も本発明に含まれる。この時、1層目を低応力な
膜に、2層目を比抵抗、透過率の特性が満足な値を持つ
膜にすれば、全体の圧縮応力としては600MPa以下
で且つ比抵抗、透過率の値が満足な値であるような膜を
形成することができる。
【0035】以上のような成膜条件で、着色層上、或い
は着色層上に形成された保護膜上に、透明導電膜を成膜
することで、しわやクラックの発生のないカラーフィル
タを作製することができる。
【0036】以下に本発明のカラーフィルタの製造方法
を実施形態を挙げてさらに詳細に説明する。
【0037】本発明のカラーフィルタの製造方法におい
ては、着色部の形成手段としてインクジェット方式を用
いた方法が、複数の色の着色部を一工程で着色できるた
め好ましい。インクジェット方式を用いた方法として
は、インク受容層にインクジェット方式によりインクを
付与して着色し、着色部を形成する方法と、インクジェ
ット方式によって硬化型のインクを付与し、インク自体
を硬化させて着色部を形成する方法とがある。前者の方
法の場合、着色部は連続した膜であるインク受容層に形
成されるため、特に本発明の効果が顕著に得られる。以
下に該方法を用いたカラーフィルタの製造方法について
説明する。
【0038】図1は本発明のカラーフィルタの製造方法
の一実施形態であり、着色層をインクジェット方式を用
いて形成する場合の製造工程を示す図である。以下に各
工程を説明するが、図1(a)〜(g)はそれぞれ下記
工程(a)〜(g)に対応する断面模式図である。
【0039】工程(a) 透明基板1上に、クロムなどをスパッタリング法などに
より成膜し、所定の形状にパターニングしてブラックマ
トリクス2を形成する。透明基板1としては、通常ガラ
ス基板が用いられるが、必要とされる強度と透明性を有
していれば、プラスチック基板なども用いることができ
る。
【0040】工程(b) ブラックマトリクス2を形成した透明基板1上にインク
受容層3を形成する。インク受容層3は、後工程におい
て付与されたインクを吸収し、着色層を形成する層であ
り、好ましくは、隣接する異なる色の着色部間での混色
を防止するための撥インク部を形成するべく感光性樹脂
組成物で形成される。このような感光性樹脂組成物は、
光照射或いは光照射と熱処理によって、インク受容性を
発現(或いは増加)もしくは消失(或いは低下)する素
材であって、具体的には、例えばアクリル系樹脂、エポ
キシ系樹脂、アミド系樹脂、フェノール系樹脂、ポリス
チレン系樹脂などを必要に応じて光開始剤(架橋剤)と
併せて用いられる。尚、本実施形態は光照射によって硬
化してインク受容性を消失するタイプの感光性樹脂組成
物を用いた例を示す。このような感光性樹脂組成物をス
ピンコート、ロールコート、バーコート、スプレーコー
ト、ディップコート等の方法により、透明基板1上に塗
布し、必要に応じてプリベークしてインク受容層3とす
る。インク受容層3の厚さは、0.3〜3.0μm程度
である。
【0041】工程(c) フォトマスク4を用いて、着色部とする領域を遮光して
パターン露光し、露光部分を硬化させてインク受容性の
ない非着色部5を形成する。未露光部は後工程で着色す
る被着色部6となる。
【0042】工程(d) インクジェット記録装置を用いて、R、G、Bの各色の
インク7を所定の着色パターンに従って被着色部6に付
与する。隣接する被着色部6間の非着色部5は、先の工
程(c)においてインク受容性を消失しており、インク
をはじくため、隣接する異なる色の着色部間での混色が
防止される。
【0043】本発明において用いられるインクジェット
方式としては、エネルギー発生素子として電気熱変換体
を用いたバブルジェットタイプ、或いは圧電素子を用い
たピエゾジェットタイプ等が使用可能であり、着色面積
及び着色パターンは任意に設定することができる。
【0044】また、用いられるインク7としては、染料
系、顔料系のいずれでも良く、インクジェット記録装置
からの吐出が可能なものであれば好ましく用いることが
できる。
【0045】工程(e) 被着色部6にインク7が十分に浸透した後、必要に応じ
て乾燥処理を施し、光照射或いは光照射と熱処理によっ
て着色された被着色部6を硬化させて着色部8を形成す
る。
【0046】工程(f) 必要に応じて保護膜9を形成する。保護膜9としては、
光硬化型、熱硬化型、或いは熱・光併用硬化型の樹脂組
成物層、或いは、蒸着、スパッタリング等による無機膜
を用いることができるが、本発明においては、しわやク
ラックの発生しやすい樹脂組成物層を保護膜9として用
いた場合に特に有効である。
【0047】工程(g) 保護膜9上に透明導電膜10を形成する。本発明におい
て透明導電膜10としては、In23を主成分として含
有する導電材が導電性及び熱的・化学的安定性の点から
好ましく、具体的にはITOが好ましく用いられる。成
膜方法としては、大面積の成膜が容易なスパッタリング
法が好ましく用いられる。例えば、搬入搬出室、スパッ
タ室、加熱室及びその搬入搬出室、スパッタ室、加熱室
との間で基板を搬送するための搬送室を備えた枚葉式成
膜装置でITO膜をスパッタ成膜する。この時、該装置
内に基板を投入する前に、基板上に予め成膜領域を制限
するマスクを固定しておき、成膜終了後に装置より取り
出した後、基板から該マスクを外す。
【0048】本発明においては、当該工程における成膜
条件を、先に説明したシリコンウエハ成膜前後における
シリコンウエハの曲率半径から導き出される該透明導電
膜に働く応力が圧縮側で600MPa以下となるような
条件に設定する。以下に該応力の測定方法を示す。
【0049】図3は、枚葉式成膜装置でシリコンウエハ
上に透明導電膜をスパッタリング成膜する様子を示す模
式図である。図中、11はシリコンウエハ、13は均熱
板、14はヒーター、15はホルダー、16はターゲッ
トである。
【0050】図3に示すように、予め平均曲率半径を測
定したシリコンウエハ11をホルダー15によって均熱
板13に固定して搬入搬出室に投入し、所定の枚数を投
入後、搬入搬出室を真空に排気する。その後、搬送室を
介して成膜室(スパッタ室)にシリコンウエハ11を搬
送し、透明導電膜を成膜する。成膜終了後、ホルダー1
5に固定されたシリコンウエハ11は、搬送室を介して
搬入搬出室に戻され、大気開放された後取り出される。
最後にホルダー15からシリコンウエハ11を取り外
す。
【0051】ここで、成膜後に透明導電膜を加熱する場
合には、ホルダー15に固定されたシリコンウエハ11
を、成膜後に搬送室を介して加熱室に搬送し加熱する。
透明導電膜を2層化する場合には、第一の成膜室で成膜
した後、搬送室を介して第二の成膜室に搬送し、先の成
膜室での成膜とは異なる条件で成膜する。どちらの場合
にも、成膜終了後、ホルダー15に固定されたシリコン
ウエハ11は、枚葉式成膜装置から取り出される。
【0052】最後に、成膜後のシリコンウエハ11の平
均曲率半径を測定し、先に計測した平均曲率半径と併せ
てITO膜に働く応力を求め、該値が600MPa以下
となるように成膜条件を設定する。
【0053】次に、本発明の液晶素子とその製造法につ
いて説明する。本発明の液晶素子は、前記本発明のカラ
ーフィルタの製造方法によって製造されたカラーフィル
タを用いて構成した基板と、もう一方の基板との間に液
晶を狭持してなる。図4はその一実施形態の断面模式図
であり、図1の工程で得られたカラーフィルタを組み込
んだTFT(薄膜トランジスタ)カラー液晶素子を示
す。図中、図1と同じ部材には同じ符号を伏して説明を
省略する。また、図4中、21は対向基板、22は画素
電極、23及び24は配向膜(配向制御膜)、25は液
晶化合物である。
【0054】カラー表示の液晶素子は、一般的にカラー
フィルタを一方の基板として対向基板を合わせ込み、液
晶化合物25を封入してなる。液晶素子の一方の基板2
1の内側に、TFT(不図示)と透明な画素電極22が
マトリクス状に形成される。また、もう一方の基板1の
内側には、画素電極22に対向する位置に、R、G、B
が配列するようにカラーフィルタの着色部8が設置さ
れ、その上に透明な共通電極(透明導電膜10)が一面
に形成される。ブラックマトリクス2は通常カラーフィ
ルタ側に形成されるが、BMオンアレイタイプの液晶素
子においては対向するTFT基板21に形成される。さ
らに両基板の面内には配向膜23、24が形成されてお
り、これらをラビング処理することにより液晶分子を一
定方向に配列させることができる。これらの基板はスペ
ーサー(不図示)を介して対向配置され、シール材(不
図示)によって貼り合わされ、その間隙に液晶化合物2
5が充填される。
【0055】上記液晶素子は、それぞれの基板の外側に
偏光板を接着し、一般的に蛍光灯と散乱板を組み合わせ
たバックライトを用い、液晶化合物をバックライトの光
の透過率を変化させる光シャッターとして機能させるこ
とにより表示を行う。
【0056】上記実施形態においては、TFTカラー液
晶素子について説明したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、単純マトリクス型等他の駆動タイプの液
晶素子にも好ましく適用される。
【0057】また、本発明の液晶素子においては、本発
明のカラーフィルタを用いて構成していれば良く、他の
部材については従来の技術をそのまま用いることができ
る。従って、液晶化合物についても、一般に用いられて
いるTN型液晶や強誘電性液晶等を好適に用いることが
できる。
【0058】尚、本発明の液晶素子の製造方法として
は、先に説明した本発明のカラーフィルタの製造方法に
よってカラーフィルタを製造し、該カラーフィルタを用
いて一方の基板を作製し、他方の基板と合わせ込んで液
晶化合物を封入すれば良い。
【0059】
【実施例】以下に本発明の実施例及び比較例を挙げて本
発明を具体的に示す。
【0060】以下の実施例及び比較例においては、図1
の工程によって保護膜まで形成した基板を用い、成膜条
件を変えて透明導電膜を形成した。具体的には、360
×465×0.7(mm)のガラス基板(コーニング社
製「1737」)を使用し、ブラックマトリクス2とし
て厚さ0.2μmのCrをスパッタ成膜してパターニン
グした。また、アクリル酸:3重量部、メチルメタクリ
レート:49重量部、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト:29重量部、N−メチロールアクリルアミド:19
重量部からなるアクリル系共重合体97重量部にトリフ
ェニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート3
重量部を混合し、この混合物83重量部にγ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン17重量部を混合し、
さらにこの混合物15重量部にエチルセロソルブ85重
量部を加えたものをスピンコートにより塗布し、50℃
で10分間プリベークしてインク受容層3を形成し、パ
ターン露光して被着色部6と非着色部5を形成した。続
いて、インクジェット記録装置を用いてR、G、Bの各
色の染料系インクを付与して被着色部6を着色し、90
℃で20分間及び230℃で30分間ポストベークして
硬化させ、着色部8を形成した。その上に、保護膜9と
してJSR製「オプトマー6699G」を塗布し、90
℃で20分及び230℃で60分間熱処理した。その
後、各例毎に条件を変えてITO膜を成膜した。
【0061】透明導電膜成膜時のマスクとしては厚さ
0.2mmの42アロイ材を使用した。また、透明導電
膜への応力については、レーザーによる方法を用いた
「Tencor FLX−2320」(Tencor社
製)を用いてシリコンウエハの平均曲率半径を求めて導
き出した。
【0062】各実施例及び比較例において、クラック及
びしわの評価、最大透過率、比抵抗を測定した。結果を
表1に示す。クラック及びしわの評価方法は以下の通り
である。
【0063】(1)クラック評価(温純水洗浄工程をモ
デル化したプロセス耐久試験) サンプルのカラーフィルタを85℃の温純水に60分間
浸漬した後、顕微鏡観察した。
【0064】(2)しわ評価1 透明導電膜の成膜直後に顕微鏡観察した。
【0065】(3)しわ評価2(配向膜焼成工程をモデ
ル化したプロセス耐性試験) サンプルのカラーフィルタにプレッシャークッカーテス
ト(温度125℃、湿度85%)を12時間行い、23
0℃のホットプレートで20分間加熱した後、顕微鏡観
察を行った。
【0066】(4)しわ評価3(配向膜焼成工程をモデ
ル化したプロセス耐性試験) サンプルのカラーフィルタにプレッシャークッカーテス
ト(温度125℃、湿度85%)を12時間行い、25
0℃のホットプレートで20分間加熱した後、顕微鏡観
察を行った。
【0067】上記(3)及び(4)は、プレッシャーク
ッカーテストを行うことで、カラーフィルタの長期保存
を想定した状態についての評価を行ったものである。
【0068】(実施例1)成膜温度が結晶化温度(約1
80℃)以上の210℃、スパッタ圧が0.67Pa
(不活性ガスにアルゴンを使用する)、酸素分圧が0.
5%、膜厚が1350Åという条件でITO膜を成膜し
た。シリコンウエハに成膜した場合に該ITO膜に働く
応力は、圧縮側で364MPaであった。この条件でI
TO膜を成膜し、作製したカラーフィルタは、最大透過
率が92.0%、比抵抗が2.63×10-4Ω・cmで
あり、満足のゆく特性であった。クラック、しわの評価
を行ったところ、クラックやしわは発生しなかった。
【0069】(実施例2)成膜温度が結晶化温度以下の
25℃、スパッタ圧が0.67Pa(不活性ガスにアル
ゴンを使用する)、酸素分圧が1.0%、膜厚が135
0Åという条件でITO膜を成膜した後、該ITO膜の
結晶化を行うため、加熱室で230℃のホットプレート
により5分間加熱した。シリコンウエハに成膜されたI
TO膜に働く応力は、圧縮側で75MPaであった。こ
の条件でITO膜を成膜し、作製したカラーフィルタは
最大透過率が95.0%、比抵抗が1.89×10-4Ω
・cmであり、非常に満足のゆく特性であった。クラッ
クやしわの評価を行ったところ、クラックやしわは発生
しなかった。
【0070】(実施例3)成膜温度が結晶化温度以下の
100℃、スパッタ圧が0.67Pa(不活性ガスにア
ルゴンを使用する)、酸素分圧が1.0%、膜厚が13
50Åという条件でITO膜を成膜した後、ITO膜の
結晶化を行うため、加熱室で230℃のホットプレート
により5分間加熱した。シリコンウエハに成膜されたI
TO膜に働く応力は、圧縮側で176MPaであった。
この条件でITO膜を成膜し、作製したカラーフィルタ
は、最大透過率が95.5%、比抵抗が2.03×10
-4Ω・cmであり、非常に満足のゆく特性であった。ク
ラックやしわの評価を行ったところ、クラックやしわは
発生しなかった。
【0071】(実施例4)成膜温度が結晶化温度以下の
150℃、スパッタ圧が0.67Pa(不活性ガスにア
ルゴンを使用する)、酸素分圧が1.0%、膜厚が13
50Åという条件でITO膜を成膜した後、該ITO膜
の結晶化を行うため、加熱室で230℃のホットプレー
トにより5分間加熱した。シリコンウエハに成膜された
ITO膜に働く応力は、圧縮側で280MPaであっ
た。この条件でITO膜を成膜し、作製したカラーフィ
ルタは、最大透過率が96.0%、比抵抗が2.09×
10-4Ω・cmであり、非常に満足のゆく特性であっ
た。クラックやしわの評価を行ったところ、クラックや
しわは発生しなかった。
【0072】(実施例5)成膜温度が150℃、スパッ
タ圧が0.67Pa(不活性ガスにアルゴンを使用す
る)、酸素分圧が0.5%、膜厚が1350Åという条
件でITO膜を成膜した後、該ITO膜の結晶化を行う
ため、加熱室で230℃のホットプレートにより5分間
加熱した。実施例4より低酸素分圧でITO膜を成膜し
た結果、本例でシリコンウエハに成膜されたITO膜に
働く応力は、圧縮側で32MPaであり、実施例4より
かなり低い。この条件でITO膜を成膜し、作製したカ
ラーフィルタは、最大透過率が93.7%、比抵抗が
2.84×10-4Ω・cmであり、満足のゆく特性であ
った。クラックやしわの評価を行ったとこり、クラック
やしわは発生しなかった。
【0073】(実施例6)成膜温度が150℃、スパッ
タ圧が0.67Pa(不活性ガスにアルゴンを使用す
る)、酸素分圧が1.5%、膜厚が1350Åという条
件でITO膜を成膜した後、該ITO膜の結晶化を行う
ため、加熱室で230℃のホットプレートにより5分間
加熱した。実施例4より高酸素分圧で成膜した結果、シ
リコンウエハに成膜されたITO膜に働く応力は、圧縮
側で571MPaであり、実施例4よりかなり高い。こ
の条件でITO膜を成膜し、作製したカラーフィルタ
は、最大透過率が96.8%、比抵抗が2.70×10
-4Ω・cmであり、満足のゆく特性であった。クラック
の評価を行ったところ、クラックは発生しなかった。ま
たしわの評価を行ったところ、しわ評価1,2において
しわは発生せず、しわ評価3においてマスクによって制
限された成膜領域の端部付近でしわが若干発生した。ク
ラック評価、しわ評価1,2でしわやクラックが発生し
なければ、液晶素子作製時のセル組み立て工程において
カラーフィルタにしわやクラックは発生しないが、しわ
評価3においてもしわやクラックが発生しない方が、信
頼性にマージンを持たせることができるので本発明では
より望ましい。
【0074】(実施例7)本例では透明導電膜を2層化
した。1層目のITO膜は、成膜温度が25℃、スパッ
タ圧が0.67Pa(不活性ガスにアルゴンを使用す
る)、酸素分圧が1.0%、膜厚が500Åという条件
で成膜し、2層目のITO膜は、成膜温度が210℃、
スパッタ圧が0.67Pa(不活性ガスにアルゴンを使
用する)、酸素分圧が1.5%、膜厚が850Åという
条件で成膜した。1層目を低応力な膜に、2層目を透過
率、比抵抗の特性を向上させるための膜にした。この条
件でITO膜を成膜し、作製したカラーフィルタは、最
大透過率が96.5%、比抵抗が2.17×10-4Ω・
cmであり、非常に満足のゆく特性であった。クラック
評価を行ったところ、クラックは発生しなかった。しわ
評価を行ったところ、しわ評価1,2においてしわは発
生せず、しわ評価3においてマスクによって制限された
成膜領域の端部付近でしわが若干発生した。
【0075】(実施例8)成膜温度が170℃、スパッ
タ圧が0.67Pa(不活性ガスにアルゴンを使用す
る)、酸素分圧が1.0%、膜厚が1350Åという条
件でITO膜を成膜した。シリコンウエハに成膜された
ITO膜に働く応力は、圧縮側で410MPaであっ
た。この条件でITO膜を成膜し、作製したカラーフィ
ルタは、最大透過率が93.5%、比抵抗が2.63×
10-4Ω・cmであった。クラック評価を行ったとこ
ろ、クラックは発生しなかった。しわ評価を行ったとこ
ろ、しわ評価1,2においてしわは発生せず、しわ評価
3においてマスクによって制限された成膜領域の端部付
近でしわが若干発生した。
【0076】(実施例9)成膜温度が190℃、スパッ
タ圧が0.67Pa(不活性ガスにアルゴンを使用す
る)、酸素分圧が1.0%、膜厚が1350Åという条
件でITO膜を成膜した。シリコンウエハに成膜された
ITO膜に働く応力は、圧縮側で575MPaであっ
た。この条件でITO膜を成膜し、作製したカラーフィ
ルタは、最大透過率が94.3%、比抵抗が2.16×
10-4Ω・cmであった。クラック評価を行ったとこ
ろ、クラックは発生しなかった。しわ評価を行ったとこ
ろ、しわ評価1,2においてしわは発生せず、しわ評価
3においてマスクによって制限された成膜領域の端部付
近でしわが若干発生した。
【0077】(比較例1)成膜温度が210℃、スパッ
タ圧が0.67Pa(不活性ガスにアルゴンを使用す
る)、酸素分圧が1.0%、膜厚が1350Åという条
件でITO膜を成膜した。シリコンウエハに成膜された
ITO膜に働く応力は、圧縮側で774MPaであっ
た。この条件でITO膜を成膜し、作製したカラーフィ
ルタは、最大透過率が95.0%、比抵抗が2.03×
10-4Ω・cmであった。クラック評価を行ったとこ
ろ、クラックが発生した。しわ評価を行ったところ、し
わ評価1においてしわは発生せず、しわ評価2,3にお
いてマスクによって制限された成膜領域の全体にしわが
発生した。しわの程度は評価2,3の順で悪化した。
【0078】(比較例2)成膜温度が210℃、スパッ
タ圧が0.67Pa(不活性ガスにアルゴンを使用す
る)、酸素分圧が1.5%、膜厚が1350Åという条
件でITO膜を成膜した。シリコンウエハに成膜された
ITO膜に働く応力は、圧縮側で1150MPaであっ
た。この条件でITO膜を成膜し、作製したカラーフィ
ルタは、最大透過率が96.3%、比抵抗が2.30×
10-4Ω・cmであり、満足のゆく特性であった。クラ
ック評価を行ったところ、クラックが発生した。しわ評
価を行ったところ、しわ評価1,2,3の全てにおい
て、マスクによって制限された成膜領域の全体にしわが
発生した。しわの程度は、評価1,2,3の順で悪化し
た。
【0079】
【表1】
【0080】以上の実施例、比較例より、カラーフィル
タに発生するクラックやしわは、ITO膜に働く圧縮応
力に依存していることが確認できた。比較例1,2のよ
うに、ITO膜に働く圧縮応力が高いと、カラーフィル
タにクラックやしわが発生する。その程度は、圧縮応力
が高いほど悪化する。逆に、実施例のように圧縮応力が
600MPa以下と低い場合には、クラック評価、しわ
評価1,2ではしわは発生しない。さらに、400MP
a以下であれば、しわ評価3のような非常に厳しい環境
下においてもしわは発生しない。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高温湿潤下においてもクラックやしわの発生しないプロ
セス耐性及び長期保存性を備えたカラーフィルタが提供
され、液晶素子のセル組み立て工程における歩留まりが
向上し、信頼性の高い液晶素子をより安価に提供するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルタの製造方法の一実施形
態の工程図である。
【図2】本発明のカラーフィルタの製造方法にかかる、
シリコンウエハに透明導電膜を成膜した様子を示す模式
図である。
【図3】本発明のカラーフィルタの製造方法にかかる、
シリコンウエハに透明導電膜を成膜する様子を示す模式
図である。
【図4】本発明の液晶素子の一実施形態の断面模式図で
ある。
【図5】シリコンウエハ上に成膜されたITO膜に働く
応力の酸素分圧依存性を示す図である。
【図6】シリコンウエハ上に成膜されたITO膜に働く
応力の成膜温度依存性を示す図である。
【図7】シリコンウエハ上に成膜後に加熱処理されたI
TO膜に働く応力の成膜温度依存性を示す図である。
【図8】成膜後に加熱処理したITO膜の比抵抗の加熱
時間依存性を示す図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 ブラックマトリクス 3 インク受容層 4 フォトマスク 5 非着色部 6 被着色部 7 インク 8 着色部 9 保護膜 10 透明導電膜 11 シリコンウエハ 12 透明導電膜 13 均熱板 14 ヒーター 15 ホルダー 16 ターゲット 21 対向基板 22 画素電極 23,24 配向膜 25 液晶化合物

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも透明基板上に着色層と透明導
    電膜を積層してなるカラーフィルタの製造方法であっ
    て、カラーフィルタ上に上記透明導電膜を成膜する工程
    において、成膜条件が、該透明導電膜をシリコンウエハ
    に成膜した場合に、該成膜前後のシリコンウエハの曲率
    半径より導き出した該透明導電膜に働く応力が圧縮側で
    600MPa以下となるような条件であることを特徴と
    するカラーフィルタの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記透明導電膜をスパッタリング法によ
    り成膜する請求項1記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記透明導電膜がIn23を主成分とし
    て含有する請求項2記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記着色層上に有機保護膜を有する請求
    項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 上記着色層が連続的に形成された有機膜
    からなる請求項1〜4のいずれかに記載のカラーフィル
    タの製造方法。
  6. 【請求項6】 上記着色層の形成工程が、インク受容層
    にインクジェット方式によりインクを付与して着色する
    工程である請求項5記載のカラーフィルタの製造方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも透明基板上に着色層と透明導
    電膜を有し、請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法
    によって製造されたことを特徴とするカラーフィルタ。
  8. 【請求項8】 一対の基板間に液晶を狭持してなり、一
    方の基板が請求項7記載のカラーフィルタを用いて構成
    されていることを特徴とする液晶素子。
  9. 【請求項9】 一対の基板間に液晶を狭持してなる液晶
    素子の製造方法であって、少なくとも、一方の基板の製
    造工程において、請求項1〜6のいずれかに記載の製造
    方法によってカラーフィルタを製造し、該カラーフィル
    タを用いて当該基板を構成することを特徴とする液晶素
    子の製造方法。
JP11141009A 1999-05-21 1999-05-21 カラーフィルタとこれを用いた液晶素子、及びこれらの製造方法 Withdrawn JP2000329921A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11141009A JP2000329921A (ja) 1999-05-21 1999-05-21 カラーフィルタとこれを用いた液晶素子、及びこれらの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11141009A JP2000329921A (ja) 1999-05-21 1999-05-21 カラーフィルタとこれを用いた液晶素子、及びこれらの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000329921A true JP2000329921A (ja) 2000-11-30

Family

ID=15282079

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11141009A Withdrawn JP2000329921A (ja) 1999-05-21 1999-05-21 カラーフィルタとこれを用いた液晶素子、及びこれらの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000329921A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004220907A (ja) * 2003-01-15 2004-08-05 Dainippon Printing Co Ltd 有機elディスプレイおよびディスプレイ用透明電極基板
WO2006092919A1 (ja) * 2005-02-28 2006-09-08 Nikon Corporation 光学素子及び光学素子の製造方法
JP2009192575A (ja) * 2008-02-12 2009-08-27 Toppan Printing Co Ltd カラーフィルタ、及びそれを用いた液晶表示装置
JP2014085585A (ja) * 2012-10-25 2014-05-12 Toppan Printing Co Ltd 液晶表示装置用カラーフィルタ及び液晶表示装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004220907A (ja) * 2003-01-15 2004-08-05 Dainippon Printing Co Ltd 有機elディスプレイおよびディスプレイ用透明電極基板
WO2006092919A1 (ja) * 2005-02-28 2006-09-08 Nikon Corporation 光学素子及び光学素子の製造方法
JP5098640B2 (ja) * 2005-02-28 2012-12-12 株式会社ニコン 光学素子及び光学素子の製造方法
JP2009192575A (ja) * 2008-02-12 2009-08-27 Toppan Printing Co Ltd カラーフィルタ、及びそれを用いた液晶表示装置
JP2014085585A (ja) * 2012-10-25 2014-05-12 Toppan Printing Co Ltd 液晶表示装置用カラーフィルタ及び液晶表示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0660159B1 (en) Method for manufactring a color filter
JPS63182627A (ja) カラ−液晶素子
US8763530B2 (en) Ink for black matrix and method of manufacturing substrate using the same
KR20010041185A (ko) 컬러필터 및 그 제조방법
JP3190219B2 (ja) 液晶用カラーフィルターの製造方法及び液晶用カラーフィルター及び該カラーフィルターを具備する液晶パネル
US7532289B2 (en) Method for fabricating color filter substrate for a liquid crystal display device with color filter having polarizing function
KR100764591B1 (ko) 필름 전사법에 의한 액정표시장치용 컬러필터 기판 및그의 제조방법
JP2000329921A (ja) カラーフィルタとこれを用いた液晶素子、及びこれらの製造方法
TWI263091B (en) A black matrix, color filter and method for manufacturing the same, liquid crystal display
JP2872594B2 (ja) カラーフィルターの製造方法及び液晶パネルの製造方法
JP2001042338A (ja) 液晶素子とその製造方法、スペーサー付基板
JP3576288B2 (ja) カラーフィルタの製造方法
JPH10282327A (ja) カラーフィルター
US20090141218A1 (en) Methods and apparatus for curing pixel matrix filter materials
JPH0470803A (ja) 液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法
JP2001083525A (ja) スペーサー付カラーフィルタとその製造方法、該カラーフィルタを用いた液晶素子
JP2003004935A (ja) カラーフィルタ及びその製造方法、該カラーフィルタを用いた液晶素子
JPH0713147A (ja) カラーフィルター基板及び液晶表示素子
CN108388041A (zh) 彩膜基板及其制造方法、遮光材料及遮光层的制造方法
JPH11194212A (ja) カラーフィルタ基板とその製造方法、該基板を用いた液晶素子
JP4451187B2 (ja) カラーフィルタ
JP2845559B2 (ja) 液晶表示装置
JPS6392921A (ja) カラ−液晶素子
JP2003057427A (ja) カラーフィルタ及びその製造方法、該カラーフィルタを用いた液晶素子
JP2000193816A (ja) カラ―フィルタの製造方法およびカラ―フィルタ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060801