JP2000329649A - 偏光依存損失測定装置 - Google Patents

偏光依存損失測定装置

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JP2000329649A
JP2000329649A JP11139316A JP13931699A JP2000329649A JP 2000329649 A JP2000329649 A JP 2000329649A JP 11139316 A JP11139316 A JP 11139316A JP 13931699 A JP13931699 A JP 13931699A JP 2000329649 A JP2000329649 A JP 2000329649A
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optical
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light
pulse
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Hiroaki Satomura
裕明 里村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 敷設後の光ファイバや光デバイスによって構
成される光伝送路における偏光依存損失を測定できるよ
うにする。 【解決手段】 光ファイバアンプ中継伝送路は、光ファ
イバ2a,3a,2b,3b、光アンプ5a,5b,6
a,6b、ループバックパス4a,4bなどを用いて構
成される。この光ファイバアンプ中継伝送路に、偏波コ
ントローラ14及び駆動回路15によって直線偏光の振
動方向が時間的に変化する光パルスを入射させる。伝送
路を構成する各光デバイスの有する偏光依存損失に対応
して戻り光の強度が時間的に変動するようになるので、
その戻り光を検波器16で検出し、その振幅値に対応し
た測定波形を表示器18に表示することによって偏光依
存損失を目視で観測することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバや光デ
バイスを用いて構成された光通信システムにおける偏光
依存損失を測定する偏光依存損失測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバや光デバイスは入射光パルス
の偏波状態に応じて透過損失の異なる光パルスを出射す
ることが知られている。このように入射光の偏波状態に
応じて透過損失が異なる偏波依存損失(Polarization D
ependent Loss :PDL)は、光通信システムにおいて
信号劣化の原因となるものなので、光通信システムを構
成する光ファイバや光デバイスの偏波依存損失を正確に
測定する必要があった。
【0003】従来から知られている偏光依存損失測定装
置は、レーザ光源、偏光コントローラ、パワーメータを
含んで構成されるものである。これはレーザ光源から出
射される光を偏光コントローラで所定の偏波状態に変換
し、それを被測定光デバイスに入射させ、その出射光を
パワーメータで測定するというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の偏光依存損失測
定装置は、被測定光デバイスの一端側から光を入射し、
その他端側から出射する光を測定する透過法と呼ばれる
方法で偏光依存損失を測定していた。例えば、透過法を
用いて偏光依存損失を測定する従来技術として、特開平
8−5461号公報に開示された偏光依存損失測定装置
が知られている。この従来の偏光依存損失測定装置は、
透過法による測定が可能な状態の個々の光デバイスに対
して偏光依存損失の測定を行うものである。なお、光デ
バイスや光ファイバを用いて構成された光通信システム
に対しても透過法による測定が可能な場合、すなわち、
入射側と出射側が比較的近距離の場合には、従来のよう
な透過法によって偏光依存損失を測定することは可能で
ある。
【0005】一般的に、敷設前の光ファイバは長尺なの
で、従来の偏光依存損失測定装置による偏光依存損失の
測定は巻き取られた光ファイバに対して行うことにな
る。巻き取られた状態の光ファイバは実際の敷設状態と
は異なる応力が加わったり、また、光ファイバや光デバ
イスとの間の種々の接続状態が異なるために、その測定
結果は敷設前の個々の光ファイバや光デバイスが示す偏
光依存損失とは異なった値を示すことになる。従って、
従来は、事実上敷設後の光ファイバに対しては正確な偏
光依存損失を測定することはできないのが現状であっ
た。
【0006】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、その目的は、敷設後の光ファイバや光デ
バイスによって構成される光伝送路における偏光依存損
失を測定することのできる偏光依存損失測定装置を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に記載された偏光依存損失測定装置
は、光パルスを出射する光パルス生成手段と、前記光パ
ルス生成手段によって生成された前記光パルスの偏波状
態を前記光パルスの発生中に時間的に変化させて被測定
光ファイバの一方端から入射させる偏波制御手段と、前
記偏波状態が時間的に変化する前記光パルスの入射に対
応して前記被測定光ファイバの一方端から出射される戻
り光の振幅値をそれぞれ測定する振幅測定手段と、前記
振幅測定手段によって測定された前記戻り光の振幅値に
対応した測定波形を表示する表示手段とを備えるもので
ある。
【0008】被測定光伝送路は、複数の光ファイバや光
アンプなどの光デバイスで構成されたループバック方式
採用の光ファイバアンプ中継伝送路や単独の光ファイバ
である。このような被測定光伝送路に偏波状態の異なる
光パルスを入射すると、被測定光伝送路の中にはその偏
波状態に応じて偏光依存損失を示すことが知られてい
る。従って、この発明では、このような被測定光伝送路
に、直線偏光の振動方向が時間的に変化する光パルスを
入射させ、その戻り光の振幅値を表示器に表示すること
によって、偏光依存損失を測定するようにした。すなわ
ち、時間的に直線偏光の振動方向が変化するような光パ
ルスが入射されると、偏光依存損失の存在によって特定
の振動方向で損失が大きくなるという現象が生じるため
に、その戻り光の強度が時間的に変動するようになる。
従って、その戻り光の振幅値に対応した測定波形を表示
することによって偏光依存損失を目視で観測することが
でき、敷設後の被測定光伝送路の偏光依存損失について
も容易に測定することができるようになる。
【0009】請求項2に記載された偏光依存損失測定装
置は、前記請求項1に記載された偏光依存損失測定装置
の一実施態様として、前記偏波制御手段が、前記光パル
ス生成手段によって生成された前記光パルスを直線偏光
に変換する偏光手段と、前記偏光手段によって偏光され
た前記直線偏光の振動方向を光軸回りに回転制御する駆
動手段とを含んで構成されるものである。この発明は偏
波制御手段を具体的に限定したものであり、光パルスを
直線偏光に変換する偏光手段を駆動手段を用いて光軸回
りに回転制御することによって偏波状態を時間的に制御
するようにした。
【0010】請求項3に記載された偏光依存損失測定装
置は、前記請求項1または2に記載された偏光依存損失
測定装置の一実施態様として、前記振幅測定手段によっ
て複数回測定された振幅値に対して同期加算を行う同期
加算手段をさらに備えるものである。一回の測定によっ
て振幅値を算出した場合だと測定結果に誤差が多く含ま
れる場合があるが、同期加算を行うことによって、その
測定精度を向上することができる。
【0011】請求項4に記載された偏光依存損失測定装
置は、前記請求項1、2または3に記載された偏光依存
損失測定装置の一実施態様として、前記光パルス生成手
段が、レーザ光源と、前記レーザ光源から出射される光
を所定時間通過させることにより前記パルス光を出射す
る光パルス発生回路と、前記光パルス発生回路によって
光を通過させる前記所定時間を指定すると共に前記偏光
制御手段の制御のタイミングを指定するタイミング制御
部とを備えるものである。この発明は、光パルス生成手
段を具体的に限定したものであり、光パルスはタイミン
グ制御部によって指定された所定時間だけ出射し、偏光
制御手段はこのタイミング制御部からのタイミング信号
に応じて偏光状態を制御するので、常に一定の条件で偏
光状態が制御されるので、偏光依存損失の測定が容易に
なる。特に、同期加算を行う場合には、常に同じタイミ
ングで同期加算を行うことができるので測定精度が向上
する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した一実施の
形態に係る偏光依存損失測定装置について図面を参照し
ながら説明する。本発明に係る偏光依存損失測定装置
は、光パルスの偏波状態を時間的に変化させながら被測
定光伝送路に入射させ、戻ってきた光パルスの振幅波形
に基づいて偏光依存損失を測定するようにしたものであ
る。
【0013】図1は、本実施の形態に係る偏光依存損失
測定装置の構成を示す図である。この実施の形態に係る
偏光依存損失測定装置10は、光ファイバが光アンプで
つながった光ファイバアンプ通信システムに対して、そ
の偏光依存損失を測定するように構成されたものであ
る。この実施の形態に係る光ファイバアンプ通信システ
ムはループバック方式採用の光ファイバアンプ中継伝送
路で構成されている。光ファイバアンプ通信システム
は、複数の光ファイバ2a,3a,2b,3bと、各中
継点に設けられた複数の光アンプ5a,5b,6a,6
bと、ループバックパス4a,4bとによって構成され
ている。なお、図では光ファイバ2a,3a,2b,3
b、光アンプ5a,5b,6a,6b及びループバック
パス4a,4bだけを示してあるが、実際はこれ以外の
複数の光ファイバ群、光アンプ群及びループバックパス
群が設けられている。光ファイバ2aの一端は溶着接続
部(図示せず)を介して偏光依存損失測定装置10の出
力端22に接続され、他端は光アンプ5aの入力端に接
続されている。光ファイバ2bの一端は溶着接続部(図
示せず)を介して偏光依存損失測定装置10の入力端2
3に接続され、他端は光アンプ6aの出力端に接続され
ている。
【0014】偏光依存損失測定装置10は、タイミング
制御部11、光源12、光パルス発生回路13、偏波コ
ントローラ14、駆動回路15、検波器16、加算回路
17、表示器18を含んで構成される。
【0015】光源12は、光通信用として使用される基
本波長1.31μm,1.55μm,1.65μmの光
を生成するものであり、例えばレーザ光源が用いられ
る。なお、光源12から出射される波長の値は、タイミ
ング制御部11から出力される波長設定信号によって任
意に設定されるように構成してもよい。
【0016】光パルス発生回路13は、光源12から出
射される光が入射され、その入射光の1次回折光を、タ
イミング制御部11から出力されるタイミング信号に応
じたタイミングで、偏波コントローラ14に出射する。
光パルス発生回路13は、図示していない音響光学変調
器(AOM)、発振器、スイッチ回路等を含んで構成さ
れる。音響光学変調器は、入射光の1次回折光を発振器
から出力される駆動信号の周波数に応じた回折角で出射
する。発振器は、所定の超音波周波数の駆動信号を出力
する。スイッチ回路はタイミング制御部11から出力さ
れるタイミング信号に応じたタイミングで発振器から出
力される所定周波数の駆動信号を音響光学変調器に印加
する。これによって、光パルス発生回路13は、タイミ
ング信号の入力タイミングに同期した光パルスを偏波コ
ントローラ14に出射する。
【0017】タイミング制御部11は、光パルスの出力
タイミングに対応したタイミング信号(プローブパル
ス)を光パルス発生回路13、駆動回路15及び加算回
路17に出力する。タイミング信号は所定の時間幅を有
するパルス状の信号である。光パルス発生回路13は、
このタイミング制御部11から入力されるタイミング信
号がハイレベルの状態にある場合に所定波長の光パルス
を偏波コントローラ14に出射しており、このタイミン
グ信号のハイレベルの時間を制御することによって光パ
ルスの幅を適当に制御することができる。
【0018】偏波コントローラ14は、光パルス発生回
路13から出射された光パルスが入射され、この光パル
スの偏波状態を直線偏光に変換し、直線偏光に変換され
た光パルスを出力端22を介して光ファイバアンプ中継
伝送路に出射する。このとき、偏波コントローラ14か
ら出射される直線偏光の振動方向は駆動回路15によっ
て時間的に制御されるようになっている。偏波コントロ
ーラ14は、自然光を直線偏光に変換する偏光子で構成
されているので、駆動回路15はこの偏光子を光軸回り
に回転制御するモータ駆動部で構成されている。すなわ
ち、駆動回路15はタイミング制御部11から出力され
るタイミング信号に同期して偏波コントローラ14の偏
光子を光軸回りに所定の周期で往復旋回させる。これに
よって、光パルス発生回路13から出射した光パルス
は、偏波コントローラ14によって振動方向が往復旋回
するような直線偏光に変換されて出射されるようにな
る。なお、偏波コントローラ14は、偏光子以外の4分
の1波長板などの種々の光学素子を適当に組み合わせて
構成されるがここではその詳細は省略する。
【0019】検波器16は、入力端子23を介して入射
される各中継点で反射及び散乱した反射光及び後方散乱
光の戻り光の振幅値を電気的なデジタル信号に変換して
加算回路17に出力する。加算回路17は、タイミング
制御部11から出力されるタイミング信号に同期したタ
イミングで、検波器16から出力されるデジタル信号を
同期加算し、S/N比の向上した波形データを表示器1
8に出力する。表示器18は、加算回路17から出力さ
れる波形データに基づいた波形を表示する。
【0020】上述の光源12、光パルス発生回路13、
タイミング制御部11が光パルス生成手段に、タイミン
グ制御部11、偏波コントローラ14及び駆動回路15
が偏波制御手段に、検波器16及び加算回路17が振幅
測定手段に、表示器18が表示手段に、それぞれ対応す
る。
【0021】次に、この実施の形態に係る偏光依存損失
測定装置10の動作について図面を用いて説明する。図
2は、偏光依存損失測定装置10の動作タイミングを示
す図であり、横軸に時間を示す。タイミング制御部11
は、図2(a)に示すようなタイミング信号(プローブ
パルス)を光パルス発生回路13、駆動回路15及び加
算回路17に出力する。タイミング信号は時刻t1から
時刻t9までの時間幅を有するパルス信号である。光パ
ルス発生回路13は、このタイミング信号の入力に同期
したタイミングで図2(b)に示すような光強度の光パ
ルスを偏波コントローラ14に出射する。これと同じタ
イミングで駆動回路15は、偏波コントローラ14から
出射される直線偏光の振動方向が光軸回りに0度から9
0度の範囲で旋回するように、偏波コントローラ14の
偏光子を光軸回りに旋回させる。これによって、偏波コ
ントローラ14から出射する直線偏光の偏波状態は、p
偏光状態からs偏光状態、又はs偏光状態からp偏光状
態へと変化するようになる。
【0022】図2(c)は駆動回路15の旋回角度が0
度の場合をx軸方向とした場合における直線偏光のx成
分の振幅波形を示し、図2(d)は駆動回路15の旋回
角度が90度の場合をy軸方向とした場合における直線
偏光のy成分の振幅波形を示すものである。図2
(c),(d)の振幅波形から明らかなように、駆動回
路15は、光パルス発生回路13から光パルスが出射し
ている間(時刻t1〜t9の間)に、その光パルスの直
線偏光の振動方向を0度と90度の間で2往復させてい
る。すなわち、偏波コントローラ14から出射する直線
偏光の振動方向は、時刻t1では0度(x軸方向)、時
刻t2では45度、時刻t3では90度(y軸方向)、
時刻t4では45度、時刻t5では0度(x軸方向)、
時刻t6では45度、時刻t7では90度(y軸方
向)、時刻t8では45度、時刻t9では0度(x軸方
向)であり、時刻t1から時刻t5までの間に1往復旋
回し、時刻t5から時刻t9までの間にさらに1往復旋
回している。
【0023】偏波コントローラ14から出射される時間
的に偏波状態の変化する光パルスは、出力端22を介し
てループバック方式採用の光ファイバアンプ中継伝送路
に入射される。光ファイバアンプ中継伝送路に入射した
時間的に偏波状態の変化する光パルスは、各中継点の接
続部などで反射及び散乱して入力端23を経由して戻っ
てくる。入力端23に戻ってきた光パルスは検波器16
に入射され、そこでデジタル信号に変換され、加算回路
17に出力される。加算回路17ではこのような一連の
処理の複数回の同期加算を取り、その結果を表示器18
に表示する。
【0024】このように光ファイバアンプ中継伝送路に
入射される光パルスの偏波状態すなわち直線偏光の振動
方向が時間的に変化することによって、光ファイバアン
プ中継伝送路を構成する光デバイスや光ファイバに偏光
依存損失が存在する場合には、その偏光依存損失に応じ
て表示器18に表示される波形が変化して表示されるよ
うになる。図3及び図4は、図1の偏光依存損失測定装
置10によって、光ファイバアンプ中継伝送路内の各中
継点における偏光依存損失が表示器18にどのように表
示されるのかを示す波形図である。図3及び図4におい
て、横軸は時間(距離)を示し、縦軸は光パワーを示
す。この表示器18に表示される波形は、光ファイバの
破断点や接続損失などを測定するOTDR(optic
al time domain reflectome
try)測定装置の測定波形と同じである。図3は、図
1の光ファイバアンプ中継伝送路を構成する光デバイス
や光ファイバに偏光依存損失が存在しない場合に表示器
18に表示される測定波形の一例を示す図であり、図4
は偏光依存損失が存在する場合の測定波形の一例を示す
図である。
【0025】図3から明らかなように、光ファイバアン
プ中継伝送路に偏光依存損失が存在しない場合には、表
示器18に表示される測定波形はOTDR測定装置で測
定したものと同じ波形となる。図3の測定波形におい
て、平坦部PL1〜PL3は光パルスのフレネル反射に
相当する部分であり、偏波コントローラ14から出射さ
れる光パルスの幅に相当する時間幅を有する。ところ
が、図4に示すように、光ファイバアンプ中継伝送路を
構成する光デバイスや光ファイバが偏光依存損失を有す
る場合には、表示器18に表示される測定波形の光パル
スのフレネル反射に相当する部分の平坦部PL1〜PL
3には、図4に示すような周期的な振幅変動部VL1〜
VL3が現れるようになる。すなわち、光ファイバアン
プ中継伝送路内に所定の振動方向の直線偏光に対して偏
光依存損失を示す光デバイスや光ファイバが存在するた
めに、偏波コントローラ14から出射される光パルスの
偏光状態がその所定の振動方向と一致する場合に最大の
損失を示し、それ以外の振動方向では損失を示さなくな
るからである。
【0026】図4の測定波形は、直線偏光の振動方向が
約90度方向で最大の偏光依存損失を示す場合に対応し
ている。従って、振幅変動部VL1〜VL3の存在によ
って偏光依存損失の存在を確認することができ、また、
その振幅変動部VL1〜VL3の振幅値PDL1〜PD
L3に基づいて偏光依存損失の大きさの概略を知ること
ができる。この測定波形では、振幅変動部VL1の振幅
値PDL1と振幅変動部VL2振幅値PDL2はほぼ等
しい値であるが、振幅変動部VL3の振幅値PDL3
は、振幅値PDL1,PDL2よりも大きい。これは、
振幅変動部VL1と振幅変動部VL2との間における距
離方向に偏光依存損失を示す光デバイスが存在しなかっ
たことを示し、振幅変動部VL2と振幅変動部VL3と
の間における距離方向に約90度の方向で偏光依存損失
を示す光デバイスが新たに存在することを示すものであ
る。このように、この実施の形態に係る偏光依存損失測
定装置10によれば、測定波形を観測するだけで、距離
方向における偏光依存損失の状態を容易に測定すること
が可能となる。
【0027】図5は、図1の偏光依存損失測定装置の変
形例の構成を示す図である。図5において図1と同じ構
成のものには同一の符号が付してあるので、その説明は
省略する。図5の偏光依存損失測定装置20が図1のも
のと異なる点は、光源121が単独で光パルスを出射す
ることができ、タイミング制御部11が光源121に直
接タイミング信号を出力し、その光源121から出射さ
れる光パルスを単一の光ファイバ2に入射させて、光フ
ァイバ2の先端部5で反射した戻り光を光方向性結合器
19で分岐し、それを検波器16で検出して偏光依存損
失に対応した測定波形を表示器18で表示するようにし
た点である。なお、光方向性結合器19に代えて音響光
学偏光器(AO偏光器)を用いてもよい。
【0028】図6は、図5の偏光依存損失測定装置のさ
らに変形例を示す図である。図6において図1及び図5
と同じ構成のものには同一の符号が付してあるので、そ
の説明は省略する。図6の偏光依存損失測定装置30が
図5のものと異なる点は、偏波コントローラ14と光方
向性結合器19との順番を入れ換えてある点である。図
5のように、偏波コントローラ14と入出力端221と
の間に光方向性結合器19が存在すると、この光方向性
結合器19の偏光依存損失の影響が測定波形に現れるお
それがあるので、図6のように偏波コントローラ14と
入出力端221との間には他の光デバイスを介在させな
いようにした。
【0029】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨の範囲で種々の変形実
施が可能である。例えば、上述の実施の形態において、
所定の周波数で変調されたコヒーレント光パルスを被測
定光ファイバに出射し、戻ってきたコヒーレント光パル
スの位相をヘテロダイン方式で比較することによって振
幅値を求め、それに基づいて偏光依存損失に関する波形
を表示するようにしてもよい。
【0030】また、光源12から光パルスを送出してい
ないときでも、この光パルスと光強度がほぼ等しく、し
かも互いに識別可能な波長の非コヒーレントな光パルス
(ローディング光)を出射するようにしてもよい。
【0031】上述の実施の形態では、加算回路17を用
いて測定結果の同期加算を行う場合について示したが、
同期加算を省略してもよい。また、上述の実施の形態で
は、駆動回路15が偏波コントローラ14の偏光子を0
度から90度の範囲で往復旋回する場合について説明し
たが、0度から180度の範囲で往復旋回してもよい
し、所定の周期で回転させてもよい。すなわち、駆動回
路15は、偏波コントローラ14から出射される光パル
スの偏波状態すなわち直線偏光の振動方向が時間的に変
化するような制御を行うものであればよい。
【0032】また、上述の実施の形態では、偏波コント
ローラ14は光パルスを直線偏光に変換する場合につい
て説明したが、これ以外の円偏光や楕円偏光に変換して
もよい。さらに、この実施の形態に係る偏光依存損失測
定装置は、図1に示した光ファイバアンプ中継伝送路以
外の光通信経路や光デバイス単独の測定についても同様
に適用できることはいうまでもない。
【0033】上述の実施の形態では、入力端23や、入
出力端221を介して戻ってきた戻り光を直接検波器1
6を用いて検出する場合について説明したが、入力端2
3と検波器16との間に、戻り光を偏光していない自然
光に変換する脱偏光素子を設けてもよい。検波器16自
体が偏光依存損失特性を有することがあるが、これを設
けることによってその影響を除去することができる。ま
た、図5及び図6の場合も同様に検波器16の前に脱偏
光素子を設けてもよいことは言うまでもない。
【0034】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、敷設
後の光ファイバや光デバイスによって構成される光伝送
路における偏光依存損失を容易に測定することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る偏光依存損失測定装置の構
成を示す図である。
【図2】偏光依存損失測定装置の動作タイミングを示す
図である。
【図3】偏光依存損失が存在しない光ファイバアンプ中
継伝送路内の各中継点における偏光依存損失が表示器に
どのように表示されるのかを示す波形図である。
【図4】偏光依存損失が存在する光ファイバアンプ中継
伝送路内の各中継点における偏光依存損失が表示器にど
のように表示されるのかを示す波形図である。
【図5】図1の偏光依存損失測定装置の変形例の構成を
示す図である。
【図6】図5の偏光依存損失測定装置のさらに変形例を
示す図である。
【符号の説明】
10,20,30 偏光依存損失測定装置 11 タイミング制御部 12,121 光源 13 光パルス発生回路 14 偏波コントローラ 15 駆動回路 16 検波器 17 加算回路 18 表示器 19 光方向性結合器 22 出力端 23 入力端 221 入出力端 2a,2b,3a,3c 光ファイバ 5a,5b,6a,6b 光アンプ 4a,4b ループバックパス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光パルスを出射する光パルス生成手段
    と、 前記光パルス生成手段によって生成された前記光パルス
    の偏波状態を前記光パルスの発生中に時間的に変化させ
    て被測定光ファイバの一方端から入射させる偏波制御手
    段と、 前記偏波状態が時間的に変化する前記光パルスの入射に
    対応して前記被測定光ファイバの一方端から出射される
    戻り光の振幅値をそれぞれ測定する振幅測定手段と、 前記振幅測定手段によって測定された前記戻り光の振幅
    値に対応した測定波形を表示する表示手段と、 を備えることを特徴とする偏光依存損失測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記偏波制御手段は、前記光パルス生成手段によって生
    成された前記光パルスを直線偏光に変換する偏光手段
    と、 前記偏光手段によって偏光された前記直線偏光の振動方
    向を光軸回りに回転制御する駆動手段と、 を含んで構成されることを特徴とする偏光依存損失測定
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記振幅測定手段によって複数回測定された振幅値に対
    して同期加算を行う同期加算手段をさらに備えることを
    特徴とする偏光依存損失測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記光パルス生成手段が、レーザ光源と、前記レーザ光
    源から出射される光を所定時間通過させることにより前
    記パルス光を出射する光パルス発生回路と、前記光パル
    ス発生回路によって光を通過させる前記所定時間を指定
    すると共に前記偏光制御手段の制御のタイミングを指定
    するタイミング制御部とを備えることを特徴とする偏光
    依存損失測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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