JP2000329532A - パターンの欠陥抽出方法及びこれに用いられるパラメータ決定方法 - Google Patents

パターンの欠陥抽出方法及びこれに用いられるパラメータ決定方法

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JP2000329532A
JP2000329532A JP11136850A JP13685099A JP2000329532A JP 2000329532 A JP2000329532 A JP 2000329532A JP 11136850 A JP11136850 A JP 11136850A JP 13685099 A JP13685099 A JP 13685099A JP 2000329532 A JP2000329532 A JP 2000329532A
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Satoshi Kawashima
聡 川嶋
Hiroshi Hatano
弘 秦野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較用のパターン画像や精密な位置決めを必
要とせず、検査対象を撮像して得られた画像のみでパタ
ーン上の欠陥を抽出できる方法を提供する。 【解決手段】 表面にパターンを有する検査対象の画像
を取り込み、画像処理によりパターン上の欠陥を抽出す
る方法であって、暗視野照明を用いて検査対象の表面を
撮像し、得られた原画像の輝度分布を求め、求めた輝度
分布の中で予め定めた第1輝度値DL以上の画素で構成
される所定の領域内において、第1輝度値DLより所定
値H以上高く且つ予め定めた第2輝度値DH以下の輝度
値を有する特定画素が含まれる場合に、所定の領域のう
ち特定画素を含む所定の幅Wで形成される部分をパター
ン輪郭線とみなし、このパターン輪郭線部分を原画像か
ら消去することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンウェハ上
に作成されるセンサチップ等の微細チップ上のパターン
を撮像してその良否を自動的に検査する場合に用いられ
るパターンの欠陥抽出方法、及びこれに用いられるパラ
メータ決定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロマシニング技術を応用して作成
されるセンサチップ等の微細チップは、個々のサイズが
1〜2mm角程度で、一枚のシリコンウェハ上に数千個
のオーダーで作成される。これらチップの外観検査で
は、ゴミ等の付着物、割れ、チップの欠け、及びチップ
上のパターンの変形、断線等、多数の不良判定項目を確
認しなければならないが、これらは人間の目視による外
観検査で対応しているのが現状である。
【0003】しかしながら、このような検査対象は微小
であり、その数も多いため、顕微鏡を用いた長時間作業
となり、検査担当者にとって負担が大きい。また、確認
すべき項目が多い割に、不良チップとして判定される欠
陥の発生頻度は少ないので、検査経験を積みにくく、熟
練者の育成が促進されないという問題もある。このよう
な状況から、外観検査の自動化が進められている。
【0004】図15は、外観検査にて確認すべき欠陥
(不良判定項目)の例を模式的に示す。この図では、
(1)パターン上に付着物がある場合、(2)チップの
周囲に欠けがある場合、(3)パターン上にダイシング
による切り粉がある場合、(4)電極が剥離している場
合、(5)パターンに太り細りがある場合、を示してい
る。
【0005】このような不良チップとして判定される欠
陥の自動検出方法としては、画像処理技術を利用した手
法が一般的に知られている。具体的には、検査対象とな
るチップ上のパターンを撮像し、その取り込んだパター
ン画像とCAD(Computer Aided Design)データから
の良品のパターン画像とを比較し、違いがあれば不良チ
ップ(欠陥有り)と判定する手法が採られる。このよう
な手法は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)
のようにチップ内部で繰り返しパターンが連続して配置
されている場合に、特に有効である。また、検査対象が
センサチップの場合は、DRAMのようにチップ内部に
繰り返しパターンが無いので、比較手法として、隣接す
るセンサチップのパターン画像と比較する方法が採られ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、センサ
チップをダイシング後に検査する場合等には、隣接する
センサチップ間の正確な位置は保証されなくなるので、
検査前に広範囲でパターンマッチング等による画像の位
置合わせが必要となり、この作業に多くの時間を要する
という問題がある。また、この検査には、比較対象とな
るパターン画像が必要であり、その画像の準備作業にも
多くの時間を要すると共に、そのパターン画像の状態は
高品質、高精度であることが要求されるので、手間のか
かる作業となっている。
【0007】本発明の目的は、比較用のパターン画像や
精密な位置決めを必要とせず、検査対象を撮像して得ら
れた画像のみでパターン上の欠陥を抽出できる方法を提
供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様は、
表面にパターンを有する検査対象の画像を取り込み、画
像処理によりパターン上の欠陥を抽出する方法であっ
て、暗視野照明を用いて検査対象の表面を撮像する工程
と、撮像して得られた原画像の輝度分布を求める工程
と、求めた輝度分布の中で予め定めた第1輝度値以上の
画素で構成される所定の領域内において、第1輝度値よ
り所定値以上高く且つ予め定めた第2輝度値以下の輝度
値を有する特定画素が含まれる場合に、所定の領域のう
ち特定画素を含む所定の幅で形成される部分をパターン
の輪郭線とみなす工程と、原画像から輪郭線を消去する
工程とを含むことを特徴とする。
【0009】第2の態様は、表面にパターンを有する検
査対象の画像を取り込み、画像処理によりパターン上の
欠陥を抽出する方法であって、暗視野照明を用いて検査
対象の表面を撮像する工程と、撮像して得られた原画像
の輝度分布を求める工程と、求めた輝度分布の中で予め
定めた第1輝度値DL以上の画素で構成される所定の領域
内において、第1輝度値DLより所定値H以上高く且つ予
め定めた第2輝度値DH以下の輝度値を有する特定画素が
含まれる場合に、所定の領域のうち特定画素を含む所定
の幅Wで形成される部分をパターンの輪郭線とみなす工
程と、パターンの輪郭線とみなした部分の画像を微分す
ることにより、その画像を構成する各画素の輝度値の変
化する方向を検出する工程と、検出した方向のうち所定
方向でない方向の成分を有する異方向成分画素を検出す
る工程と、検出した異方向成分画素のうち不適当なもの
を除去することにより、前記パターンの輪郭線とみなし
た部分の画像の太り部分及び細り部分を抽出する工程と
を含むことを特徴とする。
【0010】第3の態様は、表面にパターンを有する検
査対象の画像を取り込み、画像処理によりパターン上の
欠陥を抽出する欠陥抽出方法で用いられる、パターン輪
郭線についてのパラメータ決定方法であって、暗視野照
明を用いて検査対象の表面を撮像する工程と、撮像して
得られた原画像を構成する画素について輝度値を計測
し、輝度値の度数分布を求める工程と、前記度数分布に
おいて高輝度部分と低輝度部分の二つの部分に分割する
工程と、高輝度部分の全面積と高輝度部分の低輝度側に
ある不安定な画素の割合とからパターン輪郭線の第1輝
度値DLを求める工程と、高輝度部分の全面積と高輝度部
分の高輝度側にある不安定な画素の割合とからパターン
輪郭線の最大輝度値DHを求める工程と、検査対象を良品
の場合、その画像を構成する画素についての輝度値の度
数分布における高輝度部分の第1輝度値DL及び最大輝度
値DHからパターン輪郭線を得て、その平均幅W及びこの
幅内の輝度差の最大値Hを求める工程とを含むことを特
徴とする。
【0011】
【作用及び効果】本発明によれば、センサチップ等の検
査対象に生成されているパターンの輪郭線と付着物や欠
け等の欠陥部分とが混在した暗視野照明画像から、単純
な輝度値のみに依存することなく、直接パターンの輪郭
線部分のみを抽出し、これを消去することにより欠陥部
分のみを検出する。すなわち、入力した画像のみから直
接パターンの輪郭線部分のみを除去するので、比較のた
めの画像や精密な位置決めも必要ない。また、暗視野照
明を用いるため、色の影響を受けることがなく、後の画
像処理が容易となる。
【0012】また、暗視野照明ではパターンの輪郭線部
分しか抽出されないが、本発明によれば、パターンの輪
郭線に対して微分を施し、法線方向の変化を検出するこ
とにより、パターンの太り及び細り部分の抽出も可能で
ある。これにより、目視による外観検査項目のうちの不
適合項目も自動抽出できる。
【0013】更に、本発明では、パターン輪郭線の抽出
に際していくつかのパラメータを用いるが、これも自動
的に決定できるので、照明の輝度変化等の経年変化に対
しても柔軟に対応できる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の方法を実施する
システムの構成を示す。このシステムは、検査対象の画
像を撮るための撮像装置として、顕微鏡1とCCD(Cha
rge CoupledDevice)カメラ2と照明3とを備えると共
に、CCDカメラ2からの映像信号をA/D変換して得
られる画像データを記憶するフレームメモリ6、センサ
チップ等の検査対象10を撮像装置の視野に移動させる
ためのXYテーブル4、これを制御するXYテーブルコ
ントローラ7、フレームメモリ6内の画像データを処理
して後述のように欠陥抽出処理を行い、検査対象の良否
判定を行う演算処理装置としてのコンピュータ8、自動
検査中の進捗状況を表示するためのディスプレイ9、及
び不適合品と判定された検査対象に対して黒色のインク
でマーキングするマーカ5を具備している。
【0015】ところで、検査対象が前述のセンサチップ
のように微小な場合、撮像系には顕微鏡が用いられる。
顕微鏡で通常の画像を得るための照明には、レンズの中
心から光を当てる方式(明視野照明)があるが、レンズ
の周囲から光を当てて物体の凹凸部の反射光を見ること
により、試料の周囲(エッジ部分)を強調させる方式
(暗視野照明)もある。図1のシステムにおいては、後
者の暗視野照明方式が用いられるので、照明3は暗視野
照明である。
【0016】図2は、検査対象のチップ上のパターンに
ついて明視野照明と暗視野照明による画像を対比して示
す。図2において、Aは明視野照明を用いて撮像した画
像の例、Bは暗視野照明を用いて撮像した画像の例であ
る。
【0017】図示のとおり、暗視野照明を用いた場合
は、表面に凹凸がある付着物や欠け等の欠陥部分(不適
合箇所)を白く強調させることができる。しかし、チッ
プ上に形成されているパターンの輪郭線(以下「パター
ン輪郭線」という)も、付着物や欠け等と同様に高い輝
度で白い線として映ってしまうので、このままでは付着
物や欠け等と区別することはできない。また、パターン
輪郭線の輝度と同程度の輝度を持つ欠陥部分も存在し得
るので、輝度値のみに注目した2値化処理では、これら
を分離することはできない。
【0018】そこで、本発明の欠陥抽出方法では、暗視
野照明による撮像で得られた画像(暗視野照明画像)か
ら、パターン輪郭線の画像を取り除くことで、付着物や
欠け等の欠陥箇所のみの画像を得て、これらの位置や大
きさを計測し、所定の判断基準に基づいて判定を行う。
以下、その実施例を説明する。
【0019】図3は、センサチップの暗視野照明画像を
模式的に示した図である。このように、暗視野照明画像
では、パターン輪郭線が白く強調されて見える。
【0020】図4は、図3に示された黒の横線部分の明
るさ(輝度値)をグラフにしたもの(以下「輝度の濃度
断面」という)である。縦軸は輝度値で、上に行くほど
(輝度値が大きいほど)明るく、下に行くほど(輝度値
が小さいほど)暗いことを表す。横軸は、図3の幅に対
応させて拡大表示したもので、画像の画素数を示してい
る。
【0021】本発明の方法では、入力画像から図4にお
いて「パターン輪郭線」と表示した部分を抽出する。こ
こで、パターン輪郭線部分の幅をWとしたとき、予め定
めた第1輝度値(以下「最小輝度値」という)DL以上
の輝度値を有する画素(山麓)に挟まれた(麓の二つの
画素のうち輝度の高い方からの)高さH以上の山で、そ
の山の輝度値が最大でも予め定めた第2輝度値(以下
「最大輝度値」という)DH以下のものが存在すれば、
そこに囲まれた領域(例えば、図4の破線で囲んだ領
域)を「パターン輪郭線」とする。このパターン輪郭線
を定義するパラメータDL,DH,W,Hは、後述の方
法で決定される。
【0022】上記のように定義されたパターン輪郭線に
相当する山を抽出するために、取り込んだ暗視野照明画
像(以下「原画像」という)の全領域について画素毎に
輝度値を計測し、次のようなオペレ一タを用いる。
【0023】図5は、幅W=2画素のパターン輪郭線を
抽出するためのオペレータの例で、各升は画素を示す。
2つの画素AB間,AC間,AD間,BD間,BC間,CD
間はW=2画素となっている。実際には、このオペレー
タ内の画素のみに注目して、以下の手順でパターン輪郭
線を抽出する。
【0024】 A〜Dに位置する画素が最小輝度値D
L以上の輝度値であるかどうかを判別する。Yesと判
別されると、 AB間,AC間,AD間,BC間,CD間の2つの画素
のいずれかの輝度値がA〜Dの輝度値より所定値H以上
高く、かつ最大輝度値DH以下であるとの条件を満たす
かどうかを判別する。そして、この条件を満たす画素は
パターン輪郭線画像の一部であるとする。
【0025】上記及びの作業を、1画素ずつずらし
ながら、入力した原画像の全画素に対して行う。以上の
処理により、パターン輪郭線と同程度の輝度値を持つ付
着物や欠け等を抽出することなく、パターン輪郭線のみ
を抽出することができる。
【0026】次に、上記のように抽出したパターン輪郭
線部分を原画像から取り除くことで、付着物や欠け等の
欠陥部分の画像が得られる。その処理は、次のとおりで
ある。
【0027】まず、抽出されたパターン輪郭線を原画像
から取り除く。更に、小さな不要画素を取り除くこと
で、付着物や欠け等のみの画像が得られる。これは暗視
野照明の特徴でほぼ白黒の画像であるので、2値化処理
により、背景から付着物や欠け等を容易に分離できる。
これら分離した付着物や欠け等に対し、ラベリング処理
(番号付け)を行って1つ1つの固まりに分け、それぞ
れの縦横長さや面積等を計測し、判定基準に照らして不
適合箇所か否かを判断する。
【0028】図6は、以上の欠陥抽出処理の手順を示
す。各工程は、次のとおりである。
【0029】ST1:検査対象のセンサチップの表面を
撮像して、その画像(原画像)を取り込む。
【0030】ST2:パターン輪郭線部分を抽出する。
【0031】ST3:抽出したパターン輪郭線部分を、
原画像から消去する(この消去後の画像を「画像2」と
する)。
【0032】ST4:画像2から小さな不要画素を消去
する(不要画素消去後の画像を「画像3」とする)。
【0033】ST5:画像3について2値化処理を行う
(2値化処理後の画像を「画像4」とする)。
【0034】ST6:画像4の付着物や欠けに相当する
部分に対してラベリング処理を行う。
【0035】ST7:ラベリング処理によって割り当て
られた各画像部分について、縦横長さや面積等を計測す
る。
【0036】ST8:その計測結果から、判定基準に照
らして不適合箇所を判定する。
【0037】以上の手法によれば、検査対象の入力画像
のみから付着物や欠け等の欠陥箇所を抽出することがで
きるので、比較用の画像の準備や、検査対象の画像と比
較用の画像との比較のために要する精密な位置決め機構
あるいは位置合わせの処理が不要となる。
【0038】次に、上記のようなパターン輪郭線の抽出
に用いたパラメータ、すなわち、パターン輪郭線の最小
輝度値DL、最大輝度値DH、山の高さH及び幅Wの決
定方法について説明する。
【0039】図7は、上記ST1で撮像した原画像か
ら、全画素について輝度値と度数を表したヒストグラム
である。横軸は0〜255の輝度値、縦軸は度数、すなわち
輝度値毎の画素数を示す。
【0040】このヒストグラムのように、度数分布は、
輝度値の小さい部分の山と輝度値の大きい部分の山とい
う、2つの大きな山に分けられる。前者は背景の暗い部
分、後者はパターン輪郭線部分である。従って、この二
つの山について原画像の2値化処理を行うことにより、
パターン輪郭線と背景との分離が可能となる。センサチ
ップの撮像位置を固定すれば、画像全体の中でパターン
輪郭線の占める割合は一定にできる。従って、背景の占
める割合も一定となる。
【0041】そこで、画像全体の中で背景の占める割合
をpとすれば、図7のヒストグラムから、
【0042】
【数1】 ここに h(i):輝度値iの度数 L :最大輝度値(=255) を満足する最小の輝度値THを求めることができる。右
辺の
【0043】
【数2】 は画像全体の面積を表すことから、輝度値THは、2値
化して背景を抽出する際の閾値に相当する。これは、p
タイル法による閾値の自動決定方式として、一般に知ら
れている。これよりパターン輪郭線は、輝度値TH+1
からLの範囲に存在することになるが、対象画像が暗視
野照明画像で背景が暗いことから、輝度値THはかなり
低い値となり、パターン輪郭線の輝度分布範囲はかなり
広いものとなる。しかし、パターン輪郭線として有効な
画素の輝度は、この範囲全体に分布しているのではな
く、実際にはある部分に集中している。そこで、さらに
分布範囲を限定していくことにする。
【0044】まず、パターン輪郭線の輝度分布を考えた
とき、最小輝度値付近と最大輝度値付近の画素は不安定
であると考えられる。パターンの輪郭線部分の全面積に
対する最小輝度値側の不安定な画素の割合をqとすれ
ば、図7のヒストグラムから、pタイル法を用いて
【0045】
【数3】 DL:パターン輪郭線画像の最小輝度値 q:最小輝度値側の不安定な画素の割合 を満足する最小の輝度値DLを求めることができ、これ
をパターン輪郭線における最小輝度値とする。
【0046】同様に、最大輝度値側の不安定な画素の割
合をqとすれば、
【0047】
【数4】 DH:パターン輪郭線画像の最大輝度値 q:最大輝度値側の不安定な画素の割合 を満足する最小の輝度値DHを求めることができ、これ
をパターン輪郭線における最大輝度値とする。
【0048】最後に、パターン輪郭線の幅Wを求める。
良品のチップを撮像した画像(以下「理想的原画像」と
いう)から、パターン輪郭線の最小輝度値(以下「理想
的最小輝度値」という)DLと最大輝度値(以下「理想
的最大輝度値」という)DHを求め、理想的最小輝度値
DL以上で理想的最大輝度値DH以下の画素を抽出する
ことにより、パターン輪郭線を得る。この場合、付着物
や欠け等がないので、パターン輪郭線の山の高さHを考
慮する必要はない。そして、このパターン輪郭線の幅の
平均値をW、この幅W内の輝度差の最大値をHとする。
【0049】上記の方法を用いると、チップの撮像位置
が決まれば、各パラメータを自動的に決定することがで
きるから、この方法をパラメータの自動調整機能として
検査機等に組む込むことができる。これにより、照明の
劣化等の経年変化に柔軟に対応することが可能となる。
【0050】図8は、図6に示した欠陥抽出処理の手順
に従って実際に付着物を抽出したときの画像の変化の例
を示す。
【0051】(i)は暗視野照明で得られた入力画像
(原画像)を示す(図6のST1)。
【0052】(ii)はパターン輪郭線画像を抽出した画
像を示す(図6のST2)。
【0053】(iii)は(i)の画像から(ii)の画像を
差し引いた差画像を示す(図6のST3)。
【0054】(iv)は、(iii)の画像から小さな不要
画素を消去し、更に2値化した画像を示す(図6のST
4及びST5)。
【0055】(v)は、(iv)の画像に対し、ラベリン
グ処理を実施した画像を示す(図6のST6)。これに
より(iv)の画像における白い固まりが、それぞれ独立
した固まりとして捉えられる。
【0056】最後に、個々の固まりの面積、重心、縦横
の長さの計測を行い、判定基準に照らして良品、不適合
品の判別を行う(図6のST7及びST8)。
【0057】次に、チップ上に形成されたパターンの不
良判定項目の一つとして、パターン輪郭線に太い箇所又
は細い箇所がある場合(この欠陥を「太り細り」とい
う)、その欠陥箇所の抽出方法について説明する。この
パターン輪郭線の太り細りの例は、前述の図15(5)
に示したとおりである。この抽出方法は、前述の手法で
抽出したパターン輪郭線について画像処理を施して、太
り細り箇所を抽出するものである。
【0058】パターン輪郭線部分に対し微分を施して、
グラジエントの大きさ及び方向を求める。ここで、グラ
ジエントとは、画像の明るさ(輝度)の微分であり、そ
の方向(法線方向)は、濃淡画像の明と暗の境界線に垂
直で、暗から明に向かうベクトルの角度で表わされる。
すなわち、この方向は、パターン輪郭線部分を構成する
画素の輝度が変化する方向であり、この方向の変化に着
目することにより、パターンの太り細り箇所の抽出が可
能となる。画像を微分する方法は各種提案されている
が、本実施例ではRobinsonのオペレータを用いる。
【0059】Robinsonのオペレータによりパターン輪郭
線部分の画像について微分を施すと、各画素に対し、図
9に示す8方向の法線のいずれかが得られる。
【0060】例えば、図10のようなパターン輪郭線に
対してRobinsonのオペレータにより微分を施すと、図1
0中に矢印で示すような法線が得られる。正常なパター
ン輪郭線では、法線は0°,90°,180°,270°の角度
で表わされる。図10の下側に示すような輪郭線の場
合、法線は90°と270°のみである。一方、パターン輪
郭線の太り細り箇所やパターン輪郭線が変化する箇所
(曲がり部分)では、その他の角度で法線が得られる。
例えば、図10の上側に示すような輪郭線の場合は、曲
がり部分において45°,135°,225°,315°の法線が
得られる。ここで、垂直方向の角度0°,90°,180°,
270°以外の45°,135°,225°,315°の角度で法線が
得られる画素を異方向成分画素と称する。
【0061】パターン輪郭線画像について、上記のよう
に各画素について法線の方向を検出すると、パターンの
太り細りと関係ない箇所でも異方向成分画素が検出され
る。すなわち、パターンが変化する曲がり部分において
も、異方向成分画素が検出される。そこで、パターンの
太り細りとは関係ない部分で検出される不要な異方向成
分画素を取り除くための前処理と後処理を行う。
【0062】前処理として、パターンの曲がり部分につ
いてマスク処理を行う。
【0063】上記のように各画素についてグラジエント
の方向を検出する場合、パターンが直角に曲がっている
部分では異方向成分画素が残りやすく、これがパターン
の太り細り箇所として誤検出される可能性がある。その
ため、このような曲がり部分を前処理として事前に消去
(マスク処理)しておく。本実施例では、パターン輪郭
線のX軸への射影で最も輝度が高い列と、Y軸への射影
で最も輝度が高い行との交点を求めることにより、曲が
り部分を抽出して消去する。
【0064】後処理としては、パターン輪郭線の傾き誤
差と太り細り箇所の識別を行う。
【0065】原画像から抽出したパターン輪郭線は、通
常完全な直線とはならず、1ないし2画素程度の凹凸や
段差が存在する。この部分では、グラジエントの方向が
異なるので、異方向成分画素が発生する。これは、パタ
ーンの太り細りによるものではないので、発生を防ぎた
いが、これらの凹凸や段差は、センサチップのわずかな
傾きや光のわずかな反射量の違いにより発生するので、
上記前処理によっても発生を防ぐことはできない。従っ
て、パターン輪郭線の画像に対してRobinsonのオペレー
タにより微分を施した後、後処理として得られた異方向
成分画素から不適当なものを取り除く必要がある。
【0066】このような不適当な異方向成分画素は、孤
立した画素として得られることが多いが、縦横に連結し
て得られることもあるため、孤立点削除のため一般的に
用いられる収縮膨張処理では、完全に取り除くことがで
きない。そこで、本実施例では、ある小領域内に異方向
成分画素が何%存在するかということに注目し、適正な
画素と不要な画素を識別する。例えば、5画素×5画素
の領域内に、ある一定個数以上の異方向成分画素が存在
するときは、その領域内のすべての画素に「1」を加え
る。この処理を1画素ずつずらしながら画像全面に施す
と、各画素は最大で「25」の重みを持つこととなる。
この重みに対し、ある閾値以上の画素を選択すると、パ
ターンの太り細り箇所に対応した適正な異方向成分画素
の検出が可能となる。
【0067】例えば、5画素×5画素の領域内に5個以
上の異方向成分画素が存在するならば、その領域内の全
画素に「1」を加えることとした場合、図11に示すよ
うに、領域1内では異方向成分画素が5個以下であるか
ら、この領域内の画素には「1」を加えないが、領域2
内では異方向成分画素が5個を超えるので、当該領域内
の画素に「1」を加える。これにより、パターン輪郭線
の太り細りによる異方向成分画素のみを抽出することが
可能となる。
【0068】ここで、上記のようなパターン輪郭線の太
り細り抽出処理について、その処理の流れを図12に示
す。また、各工程(図12の各ステップ)における画像
を図13に示す。図12の各工程は、次のとおりであ
る。
【0069】ST10:検査対象のセンサチップの表面
を撮像して、その画像(原画像)を画像処理制御手段に
取り込み、パターン輪郭線部分を抽出する(図13
(I))。
【0070】ST11:パターン輪郭線の曲がり部分を
消去する(図13(II))。
【0071】ST12:曲がり部分の消去後、パターン
輪郭線の画像にRobinsonオペレータを適用する(図13
(III))。
【0072】ST13:不適当な異方向成分画素を除去
する(図13(IV))。
【0073】ST14:2値化処理及び収縮膨張処理を
施し、抽出した異方向成分画素の不連続な箇所を結合す
る(図13(V))。
【0074】ST15:パターンの太り細り箇所を抽出
する。
【0075】図14は、パターンの太り細り箇所につい
て抽出する前のパターン画像(a)と、パターン太り細
り抽出処理によって太り細り箇所のみを抽出した後の画
像(b)を示す。
【0076】以上の欠陥抽出方法によれば、不適合項目
についての多くが自動抽出できるので、目視による外観
検査項目を大幅に減らすことができ、大幅な作業効率の
向上が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するシステムの構成を示す
図。
【図2】検査対象のパターンに対して明視野照明を用い
た場合と暗視野照明を用いた場合に得られる画像の例を
示す図。
【図3】センサチップの暗視野照明によるパターン輪郭
線画像の模式図。
【図4】輝度の濃度断面を示す図。
【図5】パターン輪郭線を抽出するときに用いるオペレ
ータの一例を示す図。
【図6】欠陥抽出処理の手順を示すフローチャート。
【図7】原画像の全画素についての輝度値と度数分布を
表したヒストグラムを示す図。
【図8】欠陥抽出処理により画像の変化の例を示す図。
【図9】パターン輪郭線部分の画像を微分して得られる
画素のグラジエントの方向を示す図。
【図10】Robinsonのオペレータを適用することにより
得られたパターン輪郭線部分の法線方向を示す図。
【図11】5画素×5画素の領域内において異方向成分
画素を検出した場合の例を示す図。
【図12】パターン輪郭線の太り細り抽出処理の手順を
示すフローチャート。
【図13】図12の各ステップにおける画像の例を示す
図。
【図14】パターンの太り細り箇所について抽出する前
の画像と太り細り箇所を抽出した後の画像とを示す図。
【図15】チップの外観検査で確認すべき不良判定項目
の例を示す模式図。
【符号の説明】
1…顕微鏡、2…CCDカメラ、3…暗視野照明、4…
XYテーブル、5…マーカ、6…フレームメモリ、7…
XYテーブルコントローラ、8…コンピュータ、9…デ
ィスプレイ、10…センサチップ。
フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA18 AA54 BB02 CC19 DD06 DD13 FF01 FF42 HH16 JJ03 JJ26 KK01 QQ06 QQ13 QQ25 QQ32 QQ34 QQ43 RR07 SS02 UU05 4M106 AA01 BA04 CA39 DB04 DB19 DB20 DB21 DJ11 DJ20 5B057 AA03 DA03 DA08 DB02 DC04 DC08 DC16 DC23

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面にパターンを有する検査対象の画像を
    取り込み、画像処理により前記パターン上の欠陥を抽出
    する方法であって、 暗視野照明を用いて前記検査対象の表面を撮像する工程
    と、 撮像して得られた原画像の輝度分布を求める工程と、 求めた輝度分布の中で予め定めた第1輝度値以上の画素
    で構成される所定の領域内において、前記第1輝度値よ
    り所定値以上高く且つ予め定めた第2輝度値以下の輝度
    値を有する特定画素が含まれる場合に、前記所定の領域
    のうち前記特定画素を含む所定の幅で形成される部分を
    パターンの輪郭線とみなす工程と、 前記原画像から前記輪郭線を消去する工程とを含むこと
    を特徴とするパターンの欠陥抽出方法。
  2. 【請求項2】表面にパターンを有する検査対象の画像を
    取り込み、画像処理により前記パターン上の欠陥を抽出
    する方法であって、 暗視野照明を用いて前記検査対象の表面を撮像する工程
    と、 撮像して得られた原画像の輝度分布を求める工程と、 求めた輝度分布の中で予め定めた第1輝度値DL以上の画
    素で構成される所定の領域内において、前記第1輝度値
    DLより所定値H以上高く且つ予め定めた第2輝度値DH以
    下の輝度値を有する特定画素が含まれる場合に、前記所
    定の領域のうち前記特定画素を含む所定の幅Wで形成さ
    れる部分をパターンの輪郭線とみなす工程と、 前記パターンの輪郭線とみなした部分の画像を微分する
    ことにより、その画像を構成する各画素の輝度値の変化
    する方向を検出する工程と、 検出した方向のうち所定方向でない方向の成分を有する
    異方向成分画素を検出する工程と、 前記異方向成分画素のうち不適当なものを除去すること
    により、前記パターンの輪郭線とみなした部分の画像の
    太り部分及び細り部分を抽出する工程とを含むことを特
    徴とする欠陥抽出方法。
  3. 【請求項3】表面にパターンを有する検査対象の画像を
    取り込み、画像処理により前記パターン上の欠陥を抽出
    する欠陥抽出方法で用いられるパターン輪郭線について
    のパラメータ決定方法であって、 暗視野照明を用いて前記検査対象の表面を撮像する工程
    と、 撮像して得られた原画像を構成する画素について輝度値
    を計測し、輝度値の度数分布を求める工程と、 前記度数分布において高輝度部分と低輝度部分の二つの
    部分に分割する工程と、 前記高輝度部分の全面積と前記高輝度部分の低輝度側に
    ある不安定な画素の割合とから、前記パターン輪郭線の
    最小輝度値DLを求める工程と、 前記高輝度部分の全面積と前記高輝度部分の高輝度側に
    ある不安定な画素の割合とから、前記パターン輪郭線の
    最大輝度値DHを求める工程と、 前記検査対象が良品の場合、その画像を構成する画素に
    ついての輝度値の度数分布における高輝度部分の最小輝
    度値DL及び最大輝度値DHからパターン輪郭線を得て、そ
    の幅の平均値W及びこの幅内の輝度差の最大値Hを求める
    工程とを含むことを特徴とするパラメータ決定方法。
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