JP2000328893A - コンクリート吹付機 - Google Patents

コンクリート吹付機

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JP2000328893A
JP2000328893A JP11144133A JP14413399A JP2000328893A JP 2000328893 A JP2000328893 A JP 2000328893A JP 11144133 A JP11144133 A JP 11144133A JP 14413399 A JP14413399 A JP 14413399A JP 2000328893 A JP2000328893 A JP 2000328893A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生コンクリートの吹付品質を向上させると共
に、急結剤を節約する。 【解決手段】 生コンクリートKと急結剤Qとを同時に
掘削壁Xに吹き付けるコンクリート吹付機において、生
コンクリートの吹付に急結剤の吹付を同期させる急結剤
同期部15を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネルや埋設坑
等の掘削坑に補強用のコンクリートを吹き付けるコンク
リート吹付機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、特願平10−37016号
において、コンクリートの吹付工法及びコンクリート吹
付機に関する技術を提案している。図4は、当該特許出
願におけるコンクリート吹付機の外観構成図である。こ
の図に示すように、従来のコンクリート吹付機本体1
は、自走可能なように車両形態を取り、その先端部には
ロボットアーム機構2、後端部にはコンクリートポンプ
3を備えている。また、ロボットアーム機構2の先端部
には、掘削壁Xに生コンクリートKを吹き付けるための
ヘッド部4が備えられており、該ヘッド部4には生コン
クリートKがコンクリート用パイプ5を介して上記コン
クリートポンプ3から供給されるようになっている。
【0003】図5は、上記特許出願におけるヘッド部4
の概略構成を示す概念図である。この図に示すように、
ヘッド部4は、上記コンクリート用パイプ5が接続され
ると共にコンクリート吹出口6が設けられた円筒状のケ
ーシング7と、該ケーシング7内に回転自在に設けら
れ、かつ外周に複数のブレード8aが形成されたインペ
ラ8と、上記コンクリート吹出口6から吹き出される生
コンクリートKに急結剤Qを吐出するノズル9とから構
成されている。生コンクリートKは、コンクリート用パ
イプ5を介してコンクリートポンプ3からケーシング7
内に供給され、インペラ8の回転によってコンクリート
吹出口6から吐出されると共に、同時にノズル9によっ
て急結剤Qが混入されて掘削壁Xに吹き付けられる。
【0004】また、このように構成されたコンクリート
吹付機本体1は、指令機Rによって遠隔操作されるよう
になっており、この指令機Rとコンクリート吹付機本体
1とがセットになってコンクリート吹付機を構成してい
る。当該コンクリート吹付機を用いて生コンクリートK
吹付作業を行う場合、作業員Aは、掘削壁Xの吹付部位
が良好に確認できる位置、つまりコンクリート吹付機本
体1からある程度離間したヘッド部4近傍に立ち、掘削
壁Xへの生コンクリートKの吹付状態を目視により確認
しながらロボットアーム機構2を操作して、掘削壁Xの
各部位に均一に生コンクリートKを吹き付けさせる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
コンクリート吹付機では、コンクリートポンプ3の性能
あるいは生コンクリートKの含水量や種類に基づく堅さ
に起因して、ヘッド部4から連続的に生コンクリートK
が吐出されず、生コンクリートKが間欠的に吐出される
場合がある。この場合、急結剤Qは、生コンクリートK
に対して独立した別の供給経路を介してノズル9に供給
されるので、生コンクリートKが吐出されない状態にお
いても、ノズル9から連続的に吐出されることになる。
【0006】すなわち、生コンクリートKがヘッド部4
から間欠的に吐出された場合、掘削壁Xに吹き付けられ
た生コンクリートKに含まれる急結剤Qの含有量にむら
が生じるため、掘削壁Xの部位に応じて生コンクリート
Kの強度や化学組成が異なり、生コンクリートKの吹付
品質が低下する。また、生コンクリートKが吹き付けら
れていないときにも、急結剤Qのみが不必要に掘削壁X
に吹き付けられるので、不経済でもある。
【0007】本発明は、上述する問題点に鑑みてなされ
たもので、以下の点を目的としている。(1)生コンク
リートの吹付品質を向上させる。(2)急結剤Qを節約
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、第1の手段として、生コンクリートと
急結剤とを同時に掘削壁に吹き付けるコンクリート吹付
機において、生コンクリートの吹付に急結剤の吹付を同
期させる同期手段を備えるという手段を採用する。
【0009】第2の手段として、インペラを回転させて
生コンクリートを掘削壁に吹き付けるヘッド部と、該ヘ
ッド部に生コンクリートを供給するコンクリートポンプ
と、インペラを回転駆動するインペラ用油圧モータと、
インペラ用油圧モータに圧油を供給するインペラ用油圧
ポンプと、急結剤を掘削壁に吹き付けるノズルと、前記
圧油の油圧に基づいてノズルへの急結剤の供給を制御す
る同期手段と、該同期手段に急結剤を供給する急結剤供
給手段とを具備する手段を採用する。
【0010】第3の手段として、上記第2の手段におい
て、インペラ用油圧ポンプからインペラ用油圧モータに
供給される圧油(駆動油)の油圧に基づいて、この駆動
油とインペラ用油圧モータからインペラ用油圧ポンプに
回帰する圧油(戻油)の出力方向を制御する方向制御弁
と、該方向制御弁から出力された駆動油と戻油とによっ
てピストンの位置が規定される複動シリンダと、前記ピ
ストンの位置に基づいて急結剤の流路を開閉する制御弁
とから同期手段を構成するという手段を採用する。
【0011】第4の手段として、上記第3の手段におい
て、ピストンロッドを介してピストンに取り付けられた
ラックと、該ラックに組み合わされ、回転によって制御
弁の開閉を制御するピニオンとを具備する手段を採用す
る。
【0012】第5の手段として、上記第2〜4いずれか
の手段において、同期手段に急結剤を供給する急結剤用
ポンプと、急結剤用ポンプを駆動するACサーボモータ
とから急結剤供給手段を構成するという手段を採用す
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係わるコンクリート吹付機の一実施形態について説明す
る。本実施形態は、本願発明をエアレス方式のコンクリ
ート吹付機に適用した場合に関するものである。なお、
以下の説明では、図4及び図5を参照して既に説明した
構成要素については、同一の参照符号を付して、その説
明を省略する。
【0014】図1は、本コンクリート吹付機の要部の機
能構成を示すブロック図である。この図において、符号
10は受信機、11はインペラ用油圧ポンプ、12はイ
ンペラ用油圧モータ、13はACサーボモータ、14は
ホースポンプ(急結剤用ポンプ)、15は急結剤同期部
(同期手段)、16は開閉弁、17はバルブ駆動部、1
8はボールバルブ(制御弁)である。なお、上記ACサ
ーボモータ13とホースポンプ14とは、急結剤供給手
段を構成するものである。
【0015】受信機10は、上述した指令機Rからの指
令電波を受信し、該指令電波の指示内容に応じてコンク
リートポンプ3、インペラ用油圧ポンプ11及びACサ
ーボモータ13を制御するものである。ここで、コンク
リートポンプ3について補足説明すると、このコンクリ
ートポンプ3は、並列に設けられた2つのピストンの往
復運動によって生コンクリートKの吸引と吐出を交互に
行うレシプロ式ポンプである。したがって、コンクリー
トポンプ3は、受信機10から入力される制御信号に基
づくピストンの往復運動に同期して、間欠的にヘッド部
4に生コンクリートKを供給する。
【0016】インペラ用油圧ポンプ11は、受信機10
から入力される制御信号に基づく圧油をインペラ用油圧
モータ12に供給することにより、該インペラ用油圧モ
ータ12を回転駆動するものである。また、インペラ用
油圧ポンプ11からインペラ用油圧モータ12に供給さ
れる圧油の一部は、急結剤同期部15にも供給されるよ
うになっている。インペラ用油圧モータ12は、インペ
ラ用油圧ポンプ11から供給される圧油によってヘッド
部4のインペラ8を回転させるものである。
【0017】ACサーボモータ13は、急結剤Qの供給
用に備えられたホースポンプ14を駆動するものであ
る。このホースポンプ14は、急結剤Qが注入されたホ
ースに対して外周に突起部を有する回転体を圧接状態に
配置し、回転体をACサーボモータ13によって回転駆
動することにより、突起部によってホースを外側からし
ごくようにして急結剤Qを送り出すものである。
【0018】急結剤同期部15は、ヘッド部4による掘
削壁Xへの生コンクリートKの吹付にノズル9からの急
結剤Qの吹付を同期させるためのものであり、図示する
ようにバルブ駆動部17とボールバルブ18とから構成
されている。バルブ駆動部17は、上記インペラ用油圧
ポンプ11から供給された圧油(駆動油)に基づいてボ
ールバルブ18を開閉駆動するものである。ボールバル
ブ18は、弁箱内に収容されたボール状弁体をバルブ駆
動部17によって回転させることにより、急結剤Qの流
路を開閉するものである。
【0019】図2は、上記バルブ駆動部17の具体的な
構成例を示す平面図である。この例では、バルブ駆動部
17は、方向制御弁の一種であるピストン弁17a、複
動シリンダ17b及びラック・ピニオン機構17cとか
ら構成されている。ピストン弁17aは、上記駆動油の
圧力によって、当該駆動油及びインペラ用油圧モータ1
2からインペラ用油圧ポンプ11に回帰する圧油(戻
油)の複動シリンダ17bへの供給方向を切り換えるも
のである。
【0020】例えば、この図では、ピストン弁17aが
既定状態にあることを示している。この既定状態におい
ては、入口P1に供給された駆動油は、入口P1の直下に
位置する出口A1に出力され、上記入口P1の右側に隣接
する入口R1に供給された戻油は入口R1の直下に位置す
る出口B1に出力される。これに対して、駆動油の圧力
が所定のしきい値圧力Prに達すると、ピストン弁17
aは左方向に移動し、入口P2に供給された駆動油は、
入口P2の右側に隣接する入口R2の直下に位置する出口
B2に出力され、入口R2に供給された戻油は、上記入口
P2の直下に位置する出口A2に出力される。
【0021】複動シリンダ17bは、上記駆動油及び戻
油によってピストン17dの位置(図面の左右方向の位
置)が規定される油圧シリンダである。このピストン1
7dには、ピストンロッド17eが取り付けられてお
り、該ピストンロッド17eの先端には、上記ラック・
ピニオン機構17cを構成するラック17fの片端が取
り付けられている。このような複動シリンダ17bは、
入口aに駆動油また入口bに戻油が供給された場合にピ
ストン17dが右側に移動し、これとは反対に入口aに
戻油また入口bに駆動油が供給された場合にピストン1
7dが左側に移動するようになっている。
【0022】ラック・ピニオン機構17cは、ピストン
17dの位置に応じてラック17fが左右方向に移動す
ることによりピニオン17gが回転し、該ピニオン17
gに同軸状に連結されたボール状弁体18aを回転させ
て急結剤Qの流路18bを開閉させるものである。
【0023】また、開閉弁16は、上記ホースポンプ1
4からボールバルブ18を経由してノズル9に至る急結
剤の供給系において、急結剤同期部15の動作状態に関
わりなく、ホースポンプ14から吐出された急結剤Qを
ノズル9に供給するために設けられたものである。この
開閉弁16は、例えば急結剤Qがノズル9に供給される
か否かを確認する場合等に開状態とされ、通常の生コン
クリートKの吹き付け動作時には閉状態とされる。
【0024】次に、このように構成された本コンクリー
ト吹付機の動作について、図3に示すタイミングチャー
トを参照して説明する。
【0025】まず、指令機Rから受信機10に生コンク
リートKの吹付開始が指示されると、コンクリートポン
プ3が作動してヘッド部4に生コンクリートKが供給さ
れると同時に、インペラ用油圧ポンプ11が作動してイ
ンペラ用油圧モータ12が駆動されてインペラ8が回転
する。また、これと同時に、受信機10によってACサ
ーボモータ13が作動されてホースポンプ14が駆動さ
れて、ボールバルブ18を介して急結剤Qがノズル9に
供給される。この結果、インペラ8の回転によって生コ
ンクリートKがヘッド部4から掘削壁Xに吹き付けられ
ると同時に、急結剤Qがノズル9から生コンクリートK
に混入するように吹き出されて掘削壁Xに吹き付けられ
る。
【0026】ここで、コンクリートポンプ3は、上述し
たように短い時間スパンで見た場合に生コンクリートK
をヘッド部4に間欠的に供給するが、比較的長い時間ス
パンで見た場合には、ほぼ連続して生コンクリートKを
ヘッド部4に供給するので、生コンクリートKはヘッド
部4から掘削壁Xに連続的に吹き付けられる。図3は、
このような長い時間スパンに対応するタイミング関係を
示している。
【0027】この図において最上段に示すように、例え
ばヘッド部4から吐出する生コンクリートKの吐出量が
間欠的となった場合、すなわちコンクリートポンプ3に
よるヘッド部4への生コンクリートKの吐出量が間欠的
となった場合、インペラ用油圧モータ12の負荷は、生
コンクリートKの吐出量に同期して間欠的な変動とな
る。このような現象は、上述したように生コンクリート
Kの堅さ変動等に応じて生じるものである。
【0028】このようなコンクリートポンプ3から吐出
される生コンクリートKの吐出量の変動に対して、イン
ペラ用油圧モータ12を回転駆動させる上記駆動油の油
圧も、これに同期して間欠的な変動となる。すなわち、
ヘッド部4に生コンクリートKが供給される状態では、
ヘッド部4の負荷が重くなるので駆動油の油圧は高くな
り、生コンクリートKが供給されない状態では、ヘッド
部4の負荷が軽くなるので駆動油の油圧は低くなる。
【0029】急結剤同期部15は、上述したように駆動
油を駆動源として動作するように構成されており、駆動
油の油圧が上記しきい値圧力Prに達すると、ピストン
弁17aは左方向に移動する。ここで、ピストン弁17
aが既定状態にある場合、入口P1に供給された駆動油
は出口A1に出力され、かつ、入口R1に供給された戻油
は出口B1に出力されるので、駆動油は複動シリンダ1
7bの入口aに供給されると共に戻油は複動シリンダ1
7bの入口bに供給されることになる。この場合、駆動
油の油圧は戻油の油圧よりも大きいので、複動シリンダ
17bのピストン17dは右側に移動してボールバルブ
18は図示するように閉状態とされる。
【0030】これに対して、駆動油の油圧が上記しきい
値圧力Prに達すると、ピストン弁17aは左方向に移
動するので、入口P2に供給された駆動油は出口B2に出
力され、入口R2に供給された戻油は出口A2に出力され
るので、駆動油は複動シリンダ17bの入口bに供給さ
れると共に戻油は複動シリンダ17bの入口aに供給さ
れることになる。すなわち、複動シリンダ17bに入力
される駆動油と戻油とが入れ換えられる。この場合に
は、複動シリンダ17bのピストン17dは左側に移動
するので、ボールバルブ18は開状態とされる。
【0031】したがって、図3のボールバルブの開閉
(第2段目)に示すように、生コンクリートKがヘッド
部4から吐出されている状態では、駆動油の油圧はしき
い値圧力Pr以上となるので、ボールバルブ18は開状
態となり、ノズル9に急結剤Qが供給される。一方、生
コンクリートKがヘッド部4から吐出されていない状態
では、駆動油の油圧はしきい値圧力Prより低くなるの
で、ボールバルブ18は閉状態となり、ノズル9に急結
剤Qが供給されなくなる(図3の第3段参照)。
【0032】このように、本実施形態によれば、急結剤
同期部15の作用によってノズル9からの急結剤Qの吐
出が、ヘッド部4からの生コンクリートKの吐出に同期
するようになる。したがって、急結剤Qのみが掘削壁X
に吹き付けられる状態を防止することが可能であり、よ
って吹付品質の向上と急結剤Qの節約とを実現すること
ができる。なお、本実施形態では、ボールバルブ18の
開閉は駆動油の油圧によって制御されるので、図示する
ように生コンクリートKの吐出量の変化に対して時間T
の遅延を伴う。
【0033】ここで、ボールバルブ18が開閉すると、
ホースポンプ14の負荷が変動する。すなわち、ボール
バルブ18が開状態の時のホースポンプ14の負荷に対
して、ボールバルブ18が閉状態の時のホースポンプ1
4の負荷は大きくなる。このホースポンプ14の負荷変
動は、そのままホースポンプ14を駆動するACサーボ
モータ13のトルク変動になる。したがって、ACサー
ボモータ13のトルクは、ボールバルブ18が開状態の
時は低い値となり、ボールバルブ18が閉状態の時は、
上記開状態に比較して高い値となる(図3の第4段参
照)。
【0034】本実施形態では、ホースポンプ14の駆動
用に制御応答性に優れたACサーボモータ13を用いて
いるので、このようなトルク変動に対して、ACサーボ
モータ13の回転数を殆ど時間遅れなく速やかに追従さ
せることができる(図3の最下段参照)。したがって、
ボールバルブ18が閉状態の場合に急結剤Qの供給圧力
が上昇することを抑え、急結剤Qの供給系を保護するこ
とができる。
【0035】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、以下のような変形が考えられる。 (1)上記実施形態では、インペラ8を回転させること
により生コンクリートKを掘削壁Xに吹き付けるエアレ
ス方式のコンクリート吹付機に本願発明を適用した場合
について説明したが、本発明は、圧縮空気によって生コ
ンクリートKを掘削壁Xに吹き付けるエア方式のコンク
リート吹付機にも適用可能である。
【0036】(2)上記実施形態では、ラック・ピニオ
ン機構17cを介してボールバルブ18の開閉状態を制
御するようにしたが、ボールバルブ18(制御弁)に代
えてピストン弁を用いることにより、複動シリンダ17
bのピストン17dの往復運動によって急結剤Qの流路
18bを開閉することも可能である。この場合、ラック
・ピニオン機構17cは不要となり、構成が簡略化され
る。
【0037】(3)上記実施形態では、電気的な手段を
用いることなく、ピストン弁17a及び複動シリンダ1
7bからなる油圧系及びラック・ピニオン機構17cか
らなる機械系のみから急結剤同期部15を構成してい
る。しかし、本願発明は、これに限定されるものではな
い。例えば、駆動油の油圧をセンサ等の電気的手段によ
って検出し、この検出値(電気的信号)に基づいてノズ
ル9への急結剤Qの供給を制御するようにしても良い。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わるコ
ンクリート吹付機によれば、以下のような効果を奏す
る。
【0039】(1)請求項1記載の発明によれば、生コ
ンクリートと急結剤とを同時に掘削壁に吹き付けるコン
クリート吹付機において、生コンクリートの吹付に急結
剤の吹付を同期させる同期手段を備えるので、生コンク
リートの掘削壁への吹付と急結剤の吹付とを同期させる
ことができる。したがって、生コンクリートのみが掘削
壁に吹き付けられるという状態を防止することができる
ので、生コンクリートの吹付品質を向上させることが可
能であると共に、急結剤Qを節約することが可能であ
る。
【0040】(2)請求項2記載の発明によれば、イン
ペラを回転させて生コンクリートを掘削壁に吹き付ける
ヘッド部と、該ヘッド部に生コンクリートを供給するコ
ンクリートポンプと、インペラを回転駆動するインペラ
用油圧モータと、インペラ用油圧モータに圧油を供給す
るインペラ用油圧ポンプと、急結剤を掘削壁に吹き付け
るノズルと、前記圧油の油圧に基づいてノズルへの急結
剤の供給を制御する同期手段と、該同期手段に急結剤を
供給する急結剤供給手段とを具備するので、エアレス方
式のコンクリート吹付機において、生コンクリートの掘
削壁への吹付と急結剤の吹付とを同期させることができ
る。したがって、生コンクリートのみが掘削壁に吹き付
け等れる状態を防止することができるので、生コンクリ
ートの吹付品質を向上させることが可能であると共に、
急結剤Qを節約することが可能である。
【0041】(3)請求項3記載の発明によれば、同期
手段が、インペラ用油圧ポンプからインペラ用油圧モー
タに供給される圧油(駆動油)の油圧に基づいて、この
駆動油とインペラ用油圧モータからインペラ用油圧ポン
プに回帰する圧油(戻油)の出力方向を制御する方向制
御弁と、該方向制御弁から出力された駆動油と戻油とに
よってピストンの位置が規定される複動シリンダと、前
記ピストンの位置に基づいて急結剤の流路を開閉する制
御弁とから構成されるので、油圧系のみによってノズル
への急結剤の供給を制御することができる。
【0042】(4)請求項4記載の発明によれば、ピス
トンロッドを介してピストンに取り付けられたラック
と、該ラックに組み合わされ、回転によって制御弁の開
閉を制御するピニオンとを具備するので、回転によって
急結剤の流路を開閉するタイプの制御弁を用いてノズル
への急結剤の供給を制御することができる。
【0043】(5)請求項5記載の発明によれば、急結
剤供給手段が、同期手段に急結剤を供給する急結剤用ポ
ンプと急結剤用ポンプを駆動するACサーボモータとか
ら構成されるので、急結剤用ポンプによる同期手段への
急結剤の供給を応答正良く調節することが可能である。
したがって、同期手段がノズルへの急結剤の供給を停止
した場合に生じる急結剤の供給圧力の上昇に対して、急
結剤の供給系を保護することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の要部の機能構成を示す
ブロック図である。
【図2】 本発明の一実施形態における急結剤同期部の
詳細構成を示す平面図である。
【図3】 本発明の一実施形態の動作を説明するための
タイミングチャートである。
【図4】 従来及び本発明の一実施形態におけるコンク
リート吹付機の外観を示す構成図である。
【図5】 従来及び本発明の一実施形態におけるヘッド
部の概略構成を示す概念図である。
【符号の説明】
A……作業員 K……生コンクリート X……掘削壁 R……指令機 Q……急結剤 1……コンクリート吹付機本体 2……ロボットアーム機構 3……コンクリートポンプ 4……ヘッド部 5……コンクリート用パイプ 6……コンクリート吹出口 7……ケーシング 8……インペラ 8a……ブレード 9……ノズル 10……受信機 11……インペラ用油圧ポンプ 12……インペラ用油圧モータ 13……ACサーボモータ(急結剤供給手段) 14……ホースポンプ(急結剤供給手段,急結剤用ポン
プ) 15……急結剤同期部(同期手段) 16……開閉弁 17……バルブ駆動部 17a……ピストン弁(方向制御弁) 17b……複動シリンダ 17c……ラック・ピニオン機構 17d……ピストン 17e……ピストンロッド 17f……ラック 17g……ピニオン 18……ボールバルブ(制御弁)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生コンクリート(K)と急結剤(Q)と
    を同時に掘削壁(X)に吹き付けるコンクリート吹付機
    において、生コンクリートの吹付に急結剤の吹付を同期
    させる同期手段(15)を備えることを特徴とするコン
    クリート吹付機。
  2. 【請求項2】 インペラ(8)を回転させて生コンクリ
    ートを掘削壁に吹き付けるヘッド部(4)と、 該ヘッド部に生コンクリートを供給するコンクリートポ
    ンプ(3)と、 インペラを回転駆動するインペラ用油圧モータ(12)
    と、 インペラ用油圧モータに圧油を供給するインペラ用油圧
    ポンプ(11)と、 急結剤を掘削壁に吹き付けるノズル(9)と、 前記圧油の油圧に基づいてノズルへの急結剤の供給を制
    御する同期手段(15)と、 該同期手段に急結剤を供給する急結剤供給手段(13,
    14)と、 を具備することを特徴とするコンクリート吹付機。
  3. 【請求項3】 同期手段は、 インペラ用油圧ポンプからインペラ用油圧モータに供給
    される圧油(駆動油)の油圧に基づいて、この駆動油と
    インペラ用油圧モータからインペラ用油圧ポンプに回帰
    する圧油(戻油)の出力方向を制御する方向制御弁(1
    7a)と、 該方向制御弁から出力された駆動油と戻油とによってピ
    ストン(17d)の位置が規定される複動シリンダ(1
    7b)と、 前記ピストンの位置に基づいて急結剤の流路(18b)
    を開閉する制御弁(18)と、 から構成されることを特徴とする請求項2記載のコンク
    リート吹付機。
  4. 【請求項4】 ピストンロッド(17e)を介してピス
    トンに取り付けられたラック(17f)と、該ラックに
    組み合わされ、回転によって制御弁の開閉を制御するピ
    ニオン(17g)とを具備することを特徴とする請求項
    3記載のコンクリート吹付機。
  5. 【請求項5】 急結剤供給手段は、 同期手段に急結剤を供給する急結剤用ポンプ(14)
    と、 急結剤用ポンプを駆動するACサーボモータ(13)
    と、 から構成されることを特徴とする請求項2〜4いずれか
    に記載のコンクリート吹付機。
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