JP2000327662A - ピリジンカルボキサミジン化合物の製造方法 - Google Patents

ピリジンカルボキサミジン化合物の製造方法

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JP2000327662A
JP2000327662A JP11138908A JP13890899A JP2000327662A JP 2000327662 A JP2000327662 A JP 2000327662A JP 11138908 A JP11138908 A JP 11138908A JP 13890899 A JP13890899 A JP 13890899A JP 2000327662 A JP2000327662 A JP 2000327662A
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pyridinecarboxamidine
acid
nitroxyalkylamine
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Tetsushi Goda
哲史 郷田
Kenji Saito
憲治 齋藤
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Sumika Fine Chemicals Co Ltd
Kirin Brewery Co Ltd
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Sumika Fine Chemicals Co Ltd
Kirin Brewery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ピリジンカルボキサミジン化合物を数少ない工
程で効率よく製造しうる方法を提供すること。 【解決手段】一般式(I): 【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜4のアルキル基またはベンジ
ル基を示す)で表わされるシアノイミデート化合物と、
一般式(II): H2 N(CH2)n −ONO2 (II) (式中、nは2〜5の整数を示す)で表わされるニトロ
キシアルキルアミンとを溶媒中で反応させた後、得られ
た反応溶液中に酸を添加することを特徴とする一般式(I
II) : 【化2】 (式中、X- は酸の残基を示す。nは前記と同じ)で表
わされるピリジンカルボキサミジン化合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピリジンカルボキ
サミジン化合物の製造方法に関する。さらに詳しくは、
血管拡張剤、降圧剤などとして有用なピリジンカルボキ
サミジン化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】N−シアノ−N’−(2−ニトロキシエ
チル)−3−ピリジンカルボキサミジンの酸付加塩は、
N−シアノ−N’−(2−ニトロキシエチル)−3−ピ
リジンカルボキサミジンと対比して、熱安定性に優れ、
水溶性も良好であることが知られている(特開平4−1
28265号公報)。
【0003】このN−シアノ−N’−(2−ニトロキシ
エチル)−3−ピリジンカルボキサミジンの酸付加塩を
製造する方法としては、2−ニトロキシエチルアミンか
ら2−ニトロキシエチルアミン塩酸塩を製造し、得られ
た2−ニトロキシエチルアミン塩酸塩とN−シアノ−3
−ピリジンカルボキシイミデート化合物とを水酸化ナト
リウム水溶液中で反応させ、得られたN−シアノ−N’
−(2−ニトロキシエチル)−3−ピリジンカルボキサ
ミジンの結晶を濾過により回収した後、回収されたN−
シアノ−N’−(2−ニトロキシエチル)−3−ピリジ
ンカルボキサミジンと酸とを溶媒中で反応させることに
よって製造する方法が知られている(ケミカル・アンド
・ファーマシューティカル・ブレティン(Chem. Pharm.
Bull. )42 (12) 2475-2482 (特に、2481頁左欄下から
23〜2行)、特開平4−128265号公報)。
【0004】しかしながら、前記方法には、2−ニトロ
キシエチルアミン塩酸塩とN−シアノ−3−ピリジンカ
ルボキシイミデート化合物との反応によって得られたN
−シアノ−N’−(2−ニトロキシエチル)−3−ピリ
ジンカルボキサミジンの結晶は濾過性が悪いので、該N
−シアノ−N’−(2−ニトロキシエチル)−3−ピリ
ジンカルボキサミジンの結晶を回収するのに長時間を要
し、また2−ニトロキシエチルアミンから2−ニトロキ
シエチルアミン塩酸塩を製造する工程および一旦、N−
シアノ−N’−(2−ニトロキシエチル)−3−ピリジ
ンカルボキサミジンの結晶を回収した後、これと酸とを
反応させる工程を有するなどといった煩雑な反応工程を
有するので、生産性に劣るという欠点がある。
【0005】したがって、簡単な操作で効率よくN−シ
アノ−N’−(2−ニトロキシエチル)−3−ピリジン
カルボキサミジンの酸付加塩などのピリジンカルボキサ
ミジン化合物を製造しうる方法の開発が待ち望まれてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、ピリジンカルボキサミ
ジン化合物を数少ない工程で効率よく製造しうる方法を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
一般式(I):
【0008】
【化3】
【0009】(式中、R1 は炭素数1〜4のアルキル基
またはベンジル基を示す)で表わされるシアノイミデー
ト化合物と、一般式(II): H2 N(CH2)n −ONO2 (II) (式中、nは2〜5の整数を示す)で表わされるニトロ
キシアルキルアミンとを溶媒中で反応させた後、得られ
た反応溶液中に酸を添加することを特徴とする一般式(I
II) :
【0010】
【化4】
【0011】(式中、X- は酸の残基を示す。nは前記
と同じ)で表わされるピリジンカルボキサミジン化合物
の製造方法に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法によれば、前記
したように、一般式(I):
【0013】
【化5】
【0014】(式中、R1 は炭素数1〜4のアルキル基
またはベンジル基を示す)で表わされるシアノイミデー
ト化合物〔以下、単にシアノイミデート化合物という〕
と、一般式(II): H2 N(CH2)n −ONO2 (II) (式中、nは2〜5の整数を示す)で表わされるニトロ
キシアルキルアミン〔以下、単にニトロキシアルキルア
ミンという〕とを溶媒中で反応させた後、得られた反応
溶液中に酸を添加することにより、一般式(III) :
【0015】
【化6】
【0016】(式中、X- は酸の残基を示す。nは前記
と同じ)で表わされるピリジンカルボキサミジン化合物
が得られる。
【0017】シアノイミデート化合物は、例えば、ケミ
カル・アンド・ファーマシューティカル・ブレティン
(Chem. Pharm. Bull.)42 (12) 2475-2482 などに記載
の方法によって容易に製造することができる。
【0018】シアノイミデート化合物の代表例として
は、メチルN−シアノ−2−ピリジンカルボキシイミデ
ート、エチルN−シアノ−2−ピリジンカルボキシイミ
デート、n−プロピルN−シアノ−2−ピリジンカルボ
キシイミデート、イソプロピルN−シアノ−2−ピリジ
ンカルボキシイミデート、n−ブチルN−シアノ−2−
ピリジンカルボキシイミデート、イソブチルN−シアノ
−2−ピリジンカルボキシイミデート、sec−ブチル
N−シアノ−2−ピリジンカルボキシイミデート、te
rt−ブチルN−シアノ−2−ピリジンカルボキシイミ
デート、ベンジルN−シアノ−2−ピリジンカルボキシ
イミデート、メチルN−シアノ−3−ピリジンカルボキ
シイミデート、エチルN−シアノ−3−ピリジンカルボ
キシイミデート、n−プロピルN−シアノ−3−ピリジ
ンカルボキシイミデート、イソプロピルN−シアノ−3
−ピリジンカルボキシイミデート、n−ブチルN−シア
ノ−3−ピリジンカルボキシイミデート、イソブチルN
−シアノ−3−ピリジンカルボキシイミデート、sec
−ブチルN−シアノ−3−ピリジンカルボキシイミデー
ト、tert−ブチルN−シアノ−3−ピリジンカルボ
キシイミデート、ベンジルN−シアノ−3−ピリジンカ
ルボキシイミデート、メチルN−シアノ−4−ピリジン
カルボキシイミデート、エチルN−シアノ−3−ピリジ
ンカルボキシイミデート、n−プロピルN−シアノ−4
−ピリジンカルボキシイミデート、イソプロピルN−シ
アノ−4−ピリジンカルボキシイミデート、n−ブチル
N−シアノ−4−ピリジンカルボキシイミデート、イソ
ブチルN−シアノ−4−ピリジンカルボキシイミデー
ト、sec−ブチルN−シアノ−4−ピリジンカルボキ
シイミデート、tert−ブチルN−シアノ−4−ピリ
ジンカルボキシイミデート、ベンジルN−シアノ−4−
ピリジンカルボキシイミデートなどがあげられる。
【0019】本発明では、出発物質として、ニトロキシ
アルキルアミンが用いられているが、従来のように、ニ
トロキシアルキルアミンからニトロキシアルキルアミン
塩酸塩を製造する工程が不要である。したがって、本発
明の方法は、従来法と対比して、製造工程の簡素化が図
られており、生産性に優れている。
【0020】ニトロキシアルキルアミンの代表例として
は、2−ニトロキシエチルアミン、3−ニトロキシプロ
ピルアミン、4−ニトロキシブチルアミン、5−ニトロ
キシペンチルアミンなどがあげられる。
【0021】シアノイミデート化合物とニトロキシアル
キルアミンとを反応させる際には、溶媒を使用する。か
かる溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチルなどのエステル類、トルエン、クロロベ
ンゼン、キシレンなどの芳香族化合物などの有機溶媒を
好適に使用することができる。溶媒の使用量は、特に限
定がなく、通常、シアノイミデート化合物1重量部に対
して1〜20重量部程度、好ましくは3〜15重量部程
度であればよい。
【0022】ニトロキシアルキルアミンの量は、シアノ
イミデート化合物1モルに対して、反応を促進させる観
点から、1.0モル以上、好ましくは1.05モル以上
であることが望ましく、また未反応のニトロキシアルキ
ルアミンの残存を防止する観点から、1.5モル以下、
好ましくは1.2モル以下であることが望ましい。
【0023】シアノイミデート化合物とニトロキシアル
キルアミンとの反応は、例えば、ニトロキシアルキルア
ミンを溶媒に溶解させた溶液に、シアノイミデート化合
物を添加することによって行なうことができる。かかる
溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢
酸ブチルなどのエステル類、トルエン、クロロベンゼ
ン、キシレンなどの芳香族化合物などの有機溶媒があげ
られる。
【0024】反応温度は、反応を促進させる観点から、
−5℃以上であることが好ましく、また副生物の生成を
防止する観点から、10℃以下であることが好ましい。
【0025】反応の終了は、例えば、高速液体クロマト
グラフィーにより、容易に確認することができる。
【0026】次に、得られた反応溶液から、反応生成物
を単離することなく、該反応溶液に酸を添加することに
より、本発明の目的化合物であるピリジンカルボキサミ
ジン化合物が結晶として得られる。
【0027】本発明の方法は、このように、シアノイミ
デート化合物とニトロキシアルキルアミンとの反応溶液
から反応生成物を単離せずに、該反応溶液をそのまま使
用することができるので、従来のように反応生成物を一
旦濾過するという煩雑な操作が不要であるため、生産性
に非常に優れている。
【0028】酸の種類は、目的とするピリジンカルボキ
サミジン化合物の種類に応じて適宜選択すればよい。か
かる酸の代表例としては、例えば、メタンスルホン酸、
p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、2−ナ
フタレンスルホン酸、D−カンファー・10・スルホン
酸、塩酸、硫酸、硝酸などがあげらる。これらの酸を使
用して得られるピリジンカルボキサミジン化合物は、熱
的に安定しており、しかも水に対する溶解性に優れたも
のである。
【0029】酸の量は、反応溶液に含まれている反応生
成物であるN−シアノ−N’−(ニトロキシアルキル)
ピリジンカルボキサミジン1モルに対して、造塩を完結
させる観点から、1モル以上、好ましは1.2モル以上
とすることが望ましく、また経済性の観点から、3モル
以下、好ましくは2モル以下とすることが望ましい。
【0030】酸は、そのままの状態で反応溶液に添加し
てもよく、あるいはイソプロパノール、水、エタノール
などの溶媒とともに反応溶液に添加してもよい。
【0031】酸を添加する際の反応溶液の温度は、ピリ
ジンカルボキサミジン化合物の安定性の観点から、20
℃以下、好ましくは5℃以下であることが望ましく、ま
た結晶の粒度を揃える観点から、−5℃以上、好ましく
は0℃以上であることが望ましい。
【0032】かくして、本発明における目的化合物であ
る一般式(III) で表わされるピリジンカルボキサミジン
化合物を結晶として得ることができる。
【0033】なお、一般式(III) において、X- は、酸
の残基であり、使用された酸の種類によって異なる。X
- の代表例としては、例えば、CH3 SO3 - 、式:
【0034】
【化7】
【0035】Cl- 、1/2SO4 2- 、NO3 - などが
あげられる。
【0036】 得られたピリジンカルボキサミジン化合物
の結晶は、例えば、濾過した後、イソプロパノールなど
の溶媒で洗浄することにより、回収することができる。
なお、析出したピリジンカルボキサミジン化合物の結晶
の大きさは、従来法で製造されたN−シアノ−N’−
(2−ニトロキシエチル)−3−ピリジンカルボキサミ
ジンの結晶よりも大きいので、比較的短時間で濾過を行
なうことができる。
【0037】以上、説明したように、本発明の製造方法
によれば、従来のように、わざわざ濾過性の悪いN−シ
アノ−N’−(2−ニトロキシエチル)−3−ピリジン
カルボキサミジンの結晶を製造するという煩雑な操作が
不要であるので、効率よく、目的化合物であるピリジン
カルボキサミジン化合物を得ることができる。
【0038】また、ニトロキシアルキルアミンをあらか
じめニトロキシアルキルアミン塩酸塩に調製するという
操作も不要である。
【0039】したがって、本発明の製造方法は、製造工
程数が少なく、ピリジンカルボキサミジン化合物の生産
性に非常に優れた方法である。
【0040】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定される
ものではない。
【0041】製造例〔2−ニトロキシエチルアミンの調
製〕 エタノールアミン200g(3.27モル)をメタノー
ル554mlに溶解し、得られたエタノールアミンのメ
タノール溶液のpHを67.5%硝酸305.66g
(3.27モル)で7〜8に調整した。その後、溶液の
水分量が14〜16重量%となるように減圧濃縮し、1
5%含水エタノールアミン硝酸塩480.11g(3.
27モル)を得た。
【0042】次に、67.5%硝酸118.92g
(1.27モル)に、98%硫酸122.02g(1.
22モル)を10℃以下の温度で滴下することによって
得られた混酸に、前記で得られた15%含水エタノール
アミン硝酸塩100g(685ミリモル)を−5〜20
℃の温度で滴下し、室温で2時間攪拌した後、水酸化ナ
トリウムでpHを10.0〜10.2に調整し、次いで
濾過を行なった。
【0043】得られた濾液を酢酸エチル455mlで洗
浄および抽出し、2−ニトロキシエチルアミンの酢酸エ
チル溶液409gを得た。
【0044】標準品を用いて2−ニトロキシエチルアミ
ン酢酸エチル溶液中の2−ニトロキシエチルアミンの含
量を求めたところ、その含量は6.914重量%、エタ
ノールアミンからの収率は39モル%であった。
【0045】実施例1 製造例と同様にして得られた2−ニトロキシエチルアミ
ン酢酸エチル溶液337.54g(220ミリモル)を
5%食塩水26.8gで洗浄した後、これに、プロピル
N−シアノ−3−ピリジンカルボキシイミデート47.
57g(含量:79.6%、200ミリモル)を添加
し、0〜5℃の温度で4時間攪拌した。
【0046】次に、得られた反応溶液に、イソプロパノ
ール25ml、水4mlおよびメタンスルホン酸28.
83g(300ミリモル)を0〜5℃の温度で添加し、
同温度で3時間攪拌した。
【0047】次に、反応溶液を濾過し、生成した結晶を
回収し、イソプロパノール143mlで洗浄し、乾燥し
て、N−シアノ−N’−(2−ニトロキシエチル)−3
−ピリジンカルボキサミジンメタンスルホネートの結晶
58.53gを得た(液体クロマトグラフィによる純
度:99.48%、プロピルN−シアノ−3−ピリジン
カルボキシイミデートからの収率:80.8%)。
【0048】実施例2 製造例と同様にして得られた2−ニトロキシエチルアミ
ン酢酸エチル溶液62.5g(40ミリモル)を5%食
塩水5gで洗浄した後、これに、プロピルN−シアノ−
4−シアノピリジンカルボキシイミデート12.03g
(含量:62.9%、40ミリモル)を添加し、0〜5
℃の温度で4時間攪拌した。
【0049】次に、得られた反応溶液に、イソプロパノ
ール5ml、水0.8mlおよびメタンスルホン酸5.
767g(60ミリモル)を0〜5℃の温度で添加し、
同温度で3時間攪拌した。
【0050】次に、反応溶液を濾過し、生成した結晶を
回収し、イソプロパノール50mlで洗浄し、乾燥し
て、N−シアノ−N’−(2−ニトロキシエチル)−4
−ピリジンカルボキサミジンメタンスルホネートの結晶
7.87gを得た(液体クロマトグラフィによる純度:
98.79%、プロピルN−シアノ−4−ピリジンカル
ボキシイミデートからの収率59.4%)。
【0051】比較例1 製造例と同様にして得られた2−ニトロキシエチルアミ
ン酢酸エチル溶液602.9gを調製し、10℃の2N
塩酸92.5mlで抽出し、さらに同温度の2N塩酸1
8.5mlで抽出し、2−ニトロキシエチルアミン塩酸
塩水溶液139.53gを得た。
【0052】得られた2−ニトロキシエチルアミン塩酸
塩水溶液中の2−ニトロキシエチルアミンの含量を標準
品を用いて求めたところ、1.365Nであった(エタ
ノールアミンからの収率52.2%)。
【0053】次に、得られた2−ニトロキシエチルアミ
ン塩酸塩の水溶液22ml(30ミリモル)を水34m
lに添加し、0〜5℃の温度で水酸化ナトリウムでpH
を10.6〜11.0に調整した。
【0054】得られた水溶液に、プロピルN−シアノ−
3−ピリジンカルボキシイミデート5.507g(含量
68.7%、20ミリモル)を滴下し、0〜5℃の温度
で、滴下時間を含めて90分間攪拌した。
【0055】次に、濾紙(No.2)を使用して50mmHg
の減圧下で吸引することにより、得られた反応溶液を濾
過し、得られた結晶を冷水6mlで洗浄した後、さらに
冷20%メタノール水溶液25mlで2回で洗浄し、湿
潤N−シアノ−N’−(2−ニトロキシエチル)−3−
ピリジンカルボキサミジン5.15g(17.2mモ
ル)を得た(プロピルN−シアノ−3−ピリジンカルボ
キシイミデートからの収率85.9モル%)。なお、濾
過洗浄の操作性は悪く、濾過には1時間を要した。
【0056】次に、得られた湿潤N−シアノ−N’−
(2−ニトロキシエチル)−3−ピリジンカルボキサミ
ジン5.15g(17.2ミリモル)をイソプロパノー
ル14ml中に添加し、得られたスラリー液に、メタン
スルホン酸1.981g(20.6ミリモル)を添加
し、室温で15分間攪拌した。
【0057】次に得られた溶液に、イソプロパノール1
4mlを添加し、室温で15分間攪拌した後、0〜5℃
の温度で1時間静置した。
【0058】反応溶液を濾過し、冷イソプロパノール1
3mlで洗浄した後、さらにイソプロパノール26ml
で洗浄し、乾燥して、N−シアノ−N’−(2−ニトロ
キシエチル)−3−ピリジンカルボキサミジンメタンス
ルホネートの結晶4.80gを得た(液体クロマトグラ
フィによる純度:99.96%、プロピルN−シアノ−
3−ピリジンカルボキシイミデートからの収率:72.
4モル%)。
【0059】比較例2 製造例と同様にして得られた2−ニトロキシエチルアミ
ン酢酸エチル溶液578.26gを調製し、10℃の2
N塩酸90.3mlで抽出し、さらに同温度の2N塩酸
18.1mlで抽出し、2−ニトロキシエチルアミン塩
酸塩水溶液133.82gを得た。
【0060】得られた2−ニトロキシエチルアミン塩酸
塩水溶液中の2−ニトロキシエチルアミンの含量を標準
品を用いて求めたところ、1.415Nであった(エタ
ノールアミンからの収率52.0モル%)。
【0061】次に、得られた2−ニトロキシエチルアミ
ン塩酸塩水溶液42.4ml(60ミリモル)を水68
mlに添加し、0〜5℃の温度で水酸化ナトリウムでp
Hを10.6〜11.0に調整した。
【0062】得られた水溶液に、プロピルN−シアノ−
4−ピリジンカルボキシイミデート12.03g(含量
62.9%、40ミリモル)を滴下し、0〜5℃の温度
で、滴下時間を含めて90分間攪拌した。
【0063】次に、濾紙(No.2)を使用して50mmHg
の減圧下で吸引することにより、得られた反応溶液を濾
過し、得られた結晶を冷水12mlで洗浄した後、さら
に冷20%メタノール水溶液50mlで2回で洗浄し、
湿潤N−シアノ−N’−(2−ニトロキシエチル)−4
−ピリジンカルボキサミジン9.85g(35.3ミリ
モル)を得た(プロピルN−シアノ−4−ピリジンカル
ボキシイミデートからの収率88.4モル%)。なお、
濾過洗浄の操作性は悪く、濾過には0.5時間を要し
た。
【0064】次に、得られた湿潤N−シアノ−N’−
(2−ニトロキシエチル)−4−ピリジンカルボキサミ
ジン9.85g(35.5ミリモル)をイソプロパノー
ル19ml中に添加し、得られたスラリー液に、メタン
スルホン酸4.09g(42.6ミリモル)を添加し、
室温で15分間攪拌した。
【0065】次に得られた溶液に、イソプロパノール1
9mlを添加し、室温で15分間攪拌した後、0〜5℃
の温度で1時間静置した。
【0066】反応溶液を濾過し、冷イソプロパノール1
8mlで洗浄した後、さらに冷イソプロパノール35m
lで洗浄し、乾燥して、N−シアノ−N’−(2−ニト
ロキシエチル)−4−ピリジンカルボキサミジンメタン
スルホネートの粗結晶8.1gを得た(液体クロマトグ
ラフィによる純度:98.76%、プロピルN−シアノ
−4−ピリジンカルボキシイミデートからの収率:6
1.1モル%)。
【0067】実施例1〜2の方法によれば、従来法であ
る比較例1〜2の方法と対比して、目的化合物であるピ
リジンカルボキサミジン化合物を数少ない工程で、効率
よく製造することができることがわかる。
【0068】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、ピリジンカ
ルボキサミジン化合物を数少ない工程で効率よく製造す
ることができるという効果が奏される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 齋藤 憲治 大阪市西淀川区歌島3丁目1番21号 住化 ファインケム株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4C055 AA01 BA01 CA01 CA02 CA06 CA27 CA30 CB02 CB08 CB19 DA01 DA06 DA27 DA30 DB02 DB15 DB19

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜4のアルキル基またはベンジ
    ル基を示す)で表わされるシアノイミデート化合物と、
    一般式(II): H2 N(CH2)n −ONO2 (II) (式中、nは2〜5の整数を示す)で表わされるニトロ
    キシアルキルアミンとを溶媒中で反応させた後、得られ
    た反応溶液中に酸を添加することを特徴とする一般式(I
    II) : 【化2】 (式中、X- は酸の残基を示す。nは前記と同じ)で表
    わされるピリジンカルボキサミジン化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 ニトロキシアルキルアミンを溶媒に溶解
    させた溶液に、シアノイミデート化合物を添加すること
    により、シアノイミデート化合物とニトロキシアルキル
    アミンとを反応させる請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 反応温度が−5〜10℃である請求項1
    または2記載の製造方法。
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