JP2000327540A - キューティクルリフトアップ抑制剤 - Google Patents
キューティクルリフトアップ抑制剤Info
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- JP2000327540A JP2000327540A JP11138237A JP13823799A JP2000327540A JP 2000327540 A JP2000327540 A JP 2000327540A JP 11138237 A JP11138237 A JP 11138237A JP 13823799 A JP13823799 A JP 13823799A JP 2000327540 A JP2000327540 A JP 2000327540A
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- anionic surfactant
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 アニオン性界面活性剤と共に用いた場合
にその系のｐＨを３．５〜５．５に維持し得る緩衝作用
物質を有効成分とするアニオン性界面活性剤による毛髪
のキューティクルリフトアップ抑制剤。 【効果】 アニオン性界面活性剤により引き起こされる
毛髪のキューティクルリフトアップを有効に抑制するこ
とができるため、長期の洗髪によってもキューティクル
にダメージを与えない毛髪化粧料を製造することができ
る。
にその系のｐＨを３．５〜５．５に維持し得る緩衝作用
物質を有効成分とするアニオン性界面活性剤による毛髪
のキューティクルリフトアップ抑制剤。 【効果】 アニオン性界面活性剤により引き起こされる
毛髪のキューティクルリフトアップを有効に抑制するこ
とができるため、長期の洗髪によってもキューティクル
にダメージを与えない毛髪化粧料を製造することができ
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、アニオン性界面活
性剤を含有する毛髪化粧料、例えばシャンプーに配合さ
れる毛髪のキューティクルリフトアップ抑制剤に関す
る。
性剤を含有する毛髪化粧料、例えばシャンプーに配合さ
れる毛髪のキューティクルリフトアップ抑制剤に関す
る。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】シャン
プーは、毛髪特にキューティクル表面上に付着した外界
由来、皮脂由来あるいはヘアケア製品由来の汚れを除去
するために広く用いられている。現在市販されているシ
ャンプーの殆どはアニオン性界面活性剤をベースとする
ものであるが、斯かる界面活性剤は、キューティクル表
面上から汚れを除去するのみでなく、洗髪過程でキュー
ティクル自体を脱落させ、パサつきや枝毛、切れ毛を引
き起こすといった問題を有している。
プーは、毛髪特にキューティクル表面上に付着した外界
由来、皮脂由来あるいはヘアケア製品由来の汚れを除去
するために広く用いられている。現在市販されているシ
ャンプーの殆どはアニオン性界面活性剤をベースとする
ものであるが、斯かる界面活性剤は、キューティクル表
面上から汚れを除去するのみでなく、洗髪過程でキュー
ティクル自体を脱落させ、パサつきや枝毛、切れ毛を引
き起こすといった問題を有している。
【０００３】斯かるアニオン性界面活性剤によるキュー
ティクルの脱落に関し、本発明者らは、毛髪がアニオン
性界面活性剤水溶液に浸漬されることにより、キューテ
ィクルが顕著な膨潤やめくれ上がり（以下、「キューテ
ィクルリフトアップ」という）を生じ、さらに洗髪過程
での擦り合いによってそのキューティクルが脱落すると
いう現象を見出し、洗髪過程でのキューティクルの脱落
は、アニオン性界面活性剤によるキューティクルリフト
アップに起因することを発見した。
ティクルの脱落に関し、本発明者らは、毛髪がアニオン
性界面活性剤水溶液に浸漬されることにより、キューテ
ィクルが顕著な膨潤やめくれ上がり（以下、「キューテ
ィクルリフトアップ」という）を生じ、さらに洗髪過程
での擦り合いによってそのキューティクルが脱落すると
いう現象を見出し、洗髪過程でのキューティクルの脱落
は、アニオン性界面活性剤によるキューティクルリフト
アップに起因することを発見した。
【０００４】本発明は、アニオン性界面活性剤によるキ
ューティクルリフトアップを有効に防止する物質を提供
することを目的とする。
ューティクルリフトアップを有効に防止する物質を提供
することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明者は、斯かるキュ
ーティクルのリフトアップを防止する手段について検討
したところ、ｐＨを一定範囲に維持し得る特定の緩衝作
用物質がアニオン性界面活性剤によるキューティクルリ
フトアップを有効に抑制できることを見出した。
ーティクルのリフトアップを防止する手段について検討
したところ、ｐＨを一定範囲に維持し得る特定の緩衝作
用物質がアニオン性界面活性剤によるキューティクルリ
フトアップを有効に抑制できることを見出した。
【０００６】即ち、本発明は、アニオン性界面活性剤と
共に用いた場合にその系のｐＨを３．５〜５．５に維持
し得る緩衝作用物質を有効成分とするアニオン性界面活
性剤による毛髪のキューティクルリフトアップ抑制剤を
提供するものである。
共に用いた場合にその系のｐＨを３．５〜５．５に維持
し得る緩衝作用物質を有効成分とするアニオン性界面活
性剤による毛髪のキューティクルリフトアップ抑制剤を
提供するものである。
【０００７】ｐＨ緩衝剤を含有したシャンプーは、これ
までにも多数報告されているが（特開平３−４８６０９
号公報、特開昭５９−８４９９６号公報等）、何れも、
泡質、使用感、安定性及び効果の点からｐＨを調整して
いるものでありキューティクルダメージの観点からｐＨ
緩衝能を教示又は示唆している例は存在せず、緩衝作用
物質に毛髪のキューティクルリフトアップ抑制効果があ
ったことは全く意外な事実である。
までにも多数報告されているが（特開平３−４８６０９
号公報、特開昭５９−８４９９６号公報等）、何れも、
泡質、使用感、安定性及び効果の点からｐＨを調整して
いるものでありキューティクルダメージの観点からｐＨ
緩衝能を教示又は示唆している例は存在せず、緩衝作用
物質に毛髪のキューティクルリフトアップ抑制効果があ
ったことは全く意外な事実である。
【０００８】
【発明の実施の形態】本明細書中、ｐＫａは水溶液中２
５℃での測定値を意味し、ｐＨは２５℃での測定値（ガ
ラス電極測定法）を意味する。
５℃での測定値を意味し、ｐＨは２５℃での測定値（ガ
ラス電極測定法）を意味する。
【０００９】本発明のキューティクルリフトアップ抑制
剤における緩衝作用物質とは、アニオン性界面活性剤と
共に用いた場合に、その系のｐＨを３．５〜５．５に維
持できるものをいう。従って、緩衝作用物質は、斯かる
緩衝作用を発揮し得るものであればその種類は特に限定
されるものではないが、毛髪化粧料の洗浄効果とキュー
ティクルリフトアップ抑制効果の点から、例えばアニオ
ン性界面活性剤を５．０重量％以上含有する毛髪化粧料
組成物に配合した系、当該組成物を毛髪洗浄時の濃度
（約２０倍希釈）に希釈した系、更に希釈液に酸又は塩
基（例えば０．０００５〜０．００１グラム当量／Ｌ）
を添加した系においても、ｐＨを３．５〜５．５に維持
できるものが好ましく、具体的には、ｐＫａ３．５〜
５．５である有機酸とその塩が挙げられる。
剤における緩衝作用物質とは、アニオン性界面活性剤と
共に用いた場合に、その系のｐＨを３．５〜５．５に維
持できるものをいう。従って、緩衝作用物質は、斯かる
緩衝作用を発揮し得るものであればその種類は特に限定
されるものではないが、毛髪化粧料の洗浄効果とキュー
ティクルリフトアップ抑制効果の点から、例えばアニオ
ン性界面活性剤を５．０重量％以上含有する毛髪化粧料
組成物に配合した系、当該組成物を毛髪洗浄時の濃度
（約２０倍希釈）に希釈した系、更に希釈液に酸又は塩
基（例えば０．０００５〜０．００１グラム当量／Ｌ）
を添加した系においても、ｐＨを３．５〜５．５に維持
できるものが好ましく、具体的には、ｐＫａ３．５〜
５．５である有機酸とその塩が挙げられる。
【００１０】斯かる有機酸としては、カルボン酸、α−
ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸、ジカルボン酸、トリ
カルボン酸、アミノ酸等が挙げられ、具体的には、アク
リル酸（pKa＝4.26）、アジピン酸（pKa1＝4.26、pKa2
＝5.03）、アスコルビン酸（pKa1＝4.03）、アスパラギ
ン酸（pKa2＝3.70）、アゼライン酸（pKa1＝4.39、pKa2
＝5.12）、β−アラニン（pKa1＝3.53）、安息香酸（pK
a＝4.00）、イソ吉草酸（pKa＝4.58）、イソ酪酸（pKa
＝4.63）、ギ酸（pKa＝3.55）、吉草酸（pKa＝4.64）、
クエン酸（pKa2＝4.34）、グリコール酸（pKa＝3.6
3）、グルタミン酸（pKa2＝4.20）、グルタル酸（pKal
＝4.13、pKa2＝5.01）、コハク酸（pKa1＝4.00、pKa2＝
5.24）、酢酸（pKa＝4.56）、酒石酸（pKa＝3.96）、乳
酸（pKa＝3.66）、バルビツル酸（pKa＝4.06）、P−ヒ
ドロキシ安息香酸（pKa＝4.58）、ピメリン酸（pKa1＝
4.31、pKa2＝5.08）、フマル酸（pKa＝4.10）、プロピ
オン酸（pKa＝4.67）、フタル酸（pKa2＝4.93）、イソ
フタル酸（pKa1＝3.50、pKa2＝4.50）、テレフタル酸
（pKa1＝3.54、pKa2＝4.46）、マロン酸（pKa2＝5.2
8）、酪酸（pKa＝4.63）、リンゴ酸（pKa2＝4.71）、レ
ブリン酸（pKa＝4.44）等が挙げられ、中でも特にpKa4.
0〜5.0であるアジピン酸、アスコルビン酸、アゼライン
酸、安息香酸、クエン酸、グルタミン酸、グルタル酸、
コハク酸、酢酸、ピメリン酸、フマル酸、プロピオン
酸、リンゴ酸、レブリン酸が好ましい。
ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸、ジカルボン酸、トリ
カルボン酸、アミノ酸等が挙げられ、具体的には、アク
リル酸（pKa＝4.26）、アジピン酸（pKa1＝4.26、pKa2
＝5.03）、アスコルビン酸（pKa1＝4.03）、アスパラギ
ン酸（pKa2＝3.70）、アゼライン酸（pKa1＝4.39、pKa2
＝5.12）、β−アラニン（pKa1＝3.53）、安息香酸（pK
a＝4.00）、イソ吉草酸（pKa＝4.58）、イソ酪酸（pKa
＝4.63）、ギ酸（pKa＝3.55）、吉草酸（pKa＝4.64）、
クエン酸（pKa2＝4.34）、グリコール酸（pKa＝3.6
3）、グルタミン酸（pKa2＝4.20）、グルタル酸（pKal
＝4.13、pKa2＝5.01）、コハク酸（pKa1＝4.00、pKa2＝
5.24）、酢酸（pKa＝4.56）、酒石酸（pKa＝3.96）、乳
酸（pKa＝3.66）、バルビツル酸（pKa＝4.06）、P−ヒ
ドロキシ安息香酸（pKa＝4.58）、ピメリン酸（pKa1＝
4.31、pKa2＝5.08）、フマル酸（pKa＝4.10）、プロピ
オン酸（pKa＝4.67）、フタル酸（pKa2＝4.93）、イソ
フタル酸（pKa1＝3.50、pKa2＝4.50）、テレフタル酸
（pKa1＝3.54、pKa2＝4.46）、マロン酸（pKa2＝5.2
8）、酪酸（pKa＝4.63）、リンゴ酸（pKa2＝4.71）、レ
ブリン酸（pKa＝4.44）等が挙げられ、中でも特にpKa4.
0〜5.0であるアジピン酸、アスコルビン酸、アゼライン
酸、安息香酸、クエン酸、グルタミン酸、グルタル酸、
コハク酸、酢酸、ピメリン酸、フマル酸、プロピオン
酸、リンゴ酸、レブリン酸が好ましい。
【００１１】これらの塩としては、例えばナトリウム
塩、カリウム塩、アンモニウム塩の他、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等
のアルカノールアミン塩が挙げられる。
塩、カリウム塩、アンモニウム塩の他、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等
のアルカノールアミン塩が挙げられる。
【００１２】緩衝作用物質として有機酸とその塩を用い
る場合は、最も強い緩衝能を発揮させたいｐＨに対し
て、例えば±０．５、好ましくは±０．２のｐＫａを有
するものを選択すればよい。特に、緩衝作用物質を配合
した組成物の蒸留水による２０培希釈液した系のｐＨに
対して±０．２のｐＫａを有するものを選択することが
好ましい。
る場合は、最も強い緩衝能を発揮させたいｐＨに対し
て、例えば±０．５、好ましくは±０．２のｐＫａを有
するものを選択すればよい。特に、緩衝作用物質を配合
した組成物の蒸留水による２０培希釈液した系のｐＨに
対して±０．２のｐＫａを有するものを選択することが
好ましい。
【００１３】また、ｐＨを３．５〜５．５に維持し得る
ものであれば、斯かる有機酸とその塩は、一種に限られ
ず複数種を混合して用いることもでき、これらの有機酸
とその塩にリン酸、炭酸、ホウ酸等の無機酸及びその塩
を混合して用いても構わない。
ものであれば、斯かる有機酸とその塩は、一種に限られ
ず複数種を混合して用いることもでき、これらの有機酸
とその塩にリン酸、炭酸、ホウ酸等の無機酸及びその塩
を混合して用いても構わない。
【００１４】前記有機酸とその塩で緩衝作用物質を形成
させるには、予め有機酸とその塩を配合してもよいが、
有機酸と塩基性物質とをそれぞれ配合し系内で塩を形成
させてもよい。
させるには、予め有機酸とその塩を配合してもよいが、
有機酸と塩基性物質とをそれぞれ配合し系内で塩を形成
させてもよい。
【００１５】一方、本発明でいうアニオン界面活性剤
は、毛髪化粧料として通常用いられている何れのもので
あっても構わず、また、一種のみならず複数種が混合さ
れたものでもよい。具体的には、脂肪酸塩、アルキル硫
酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルエーテルリン酸
塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アル
キルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アル
キルスルホコハク酸塩、Ｎ−アシルザルコシン酸塩、Ｎ
−アシル−Ｎ−メチル−β−アラニン塩、Ｎ−アシル−
Ｎ−メチルタウリン塩、Ｎ−アシル−Ｌ−グルタミン酸
塩等が挙げられる。
は、毛髪化粧料として通常用いられている何れのもので
あっても構わず、また、一種のみならず複数種が混合さ
れたものでもよい。具体的には、脂肪酸塩、アルキル硫
酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルエーテルリン酸
塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アル
キルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アル
キルスルホコハク酸塩、Ｎ−アシルザルコシン酸塩、Ｎ
−アシル−Ｎ−メチル−β−アラニン塩、Ｎ−アシル−
Ｎ−メチルタウリン塩、Ｎ−アシル−Ｌ−グルタミン酸
塩等が挙げられる。
【００１６】本発明のキューティクルリフトアップ抑制
剤は、アニオン性界面活性剤を含有する毛髪化粧料、例
えばシャンプー組成物に配合されるが、その場合最も強
い緩衝能を発揮させたいｐＨに対応し得る緩衝作用物質
を選択し、塩基或いは酸を適量加えてｐＨ調整を行い組
成物を調製することができる。例えば緩衝作用物質とし
て有機酸とその塩を用いる場合には、緩衝作用物質を配
合した組成物の蒸留水による２０培希釈液した系のｐＨ
に対して±０．５、好ましくは±０．２のｐＫａを有す
る有機酸とその塩を用いて、所望の系が当該ｐＫａとほ
ぼ同等なｐＨを示すように調製すればよい。
剤は、アニオン性界面活性剤を含有する毛髪化粧料、例
えばシャンプー組成物に配合されるが、その場合最も強
い緩衝能を発揮させたいｐＨに対応し得る緩衝作用物質
を選択し、塩基或いは酸を適量加えてｐＨ調整を行い組
成物を調製することができる。例えば緩衝作用物質とし
て有機酸とその塩を用いる場合には、緩衝作用物質を配
合した組成物の蒸留水による２０培希釈液した系のｐＨ
に対して±０．５、好ましくは±０．２のｐＫａを有す
る有機酸とその塩を用いて、所望の系が当該ｐＫａとほ
ぼ同等なｐＨを示すように調製すればよい。
【００１７】本発明の緩衝作用物質が配合された毛髪化
粧料組成物としては、例えば、（Ａ）ｐＫａ３．５〜
５．５の有機酸とその塩を総量で０．０５モル／Ｋｇ以
上（Ｂ）アニオン性界面活性剤を５．０重量％以上含有
したもの、好ましくは、（Ａ）ｐＫａ３．５〜５．５の
有機酸とその塩を総量で０．０５モル／Ｋｇ以上（Ｂ）
アニオン性界面活性剤を１０．０〜５０．０重量％含有
したものであって、それの蒸留水による２０培希釈液に
少なくとも０．０００５好ましくは０．００１グラム当
量／Ｌの酸又は塩基の何れを添加した場合においてもｐ
Ｈ３．５〜５．５の緩衝能を示すものが挙げられる。
粧料組成物としては、例えば、（Ａ）ｐＫａ３．５〜
５．５の有機酸とその塩を総量で０．０５モル／Ｋｇ以
上（Ｂ）アニオン性界面活性剤を５．０重量％以上含有
したもの、好ましくは、（Ａ）ｐＫａ３．５〜５．５の
有機酸とその塩を総量で０．０５モル／Ｋｇ以上（Ｂ）
アニオン性界面活性剤を１０．０〜５０．０重量％含有
したものであって、それの蒸留水による２０培希釈液に
少なくとも０．０００５好ましくは０．００１グラム当
量／Ｌの酸又は塩基の何れを添加した場合においてもｐ
Ｈ３．５〜５．５の緩衝能を示すものが挙げられる。
【００１８】斯かる本発明の緩衝作用物質を配合した毛
髪化粧料組成物は、実施例１〜１０に示すように当該緩
衝作用物質を配合していないものと比べて毛髪のキュー
ティクルリフトアップを有効に防止する。即ち、当該緩
衝作用物質はアニオン性界面活性剤により引き起こされ
る毛髪のキューティクルリフトアップ抑制剤として有用
であり、各種のアニオン性界面活性剤を含有する毛髪化
粧料、例えばシャンプーに配合できる。
髪化粧料組成物は、実施例１〜１０に示すように当該緩
衝作用物質を配合していないものと比べて毛髪のキュー
ティクルリフトアップを有効に防止する。即ち、当該緩
衝作用物質はアニオン性界面活性剤により引き起こされ
る毛髪のキューティクルリフトアップ抑制剤として有用
であり、各種のアニオン性界面活性剤を含有する毛髪化
粧料、例えばシャンプーに配合できる。
【００１９】
【実施例】〔実施例１〜５〕表１に示すように本発明の
キューティクルリフトアップ抑制剤を配合したシャンプ
ー組成物を製造し、蒸留水による２０培希釈液のｐＨ、
蒸留水による２０培希釈液に０．０００５グラム当量／
Ｌの塩酸又は水酸化ナトリウムを添加した際のｐＨ及び
キューティクルのリフトアップ度を評価した。尚、リフ
トアップ度は以下のように測定し算出した。リフトアッ
プ度が１．０以下であれば、キューティクルのリフトア
ップが抑制されていると判断される。
キューティクルリフトアップ抑制剤を配合したシャンプ
ー組成物を製造し、蒸留水による２０培希釈液のｐＨ、
蒸留水による２０培希釈液に０．０００５グラム当量／
Ｌの塩酸又は水酸化ナトリウムを添加した際のｐＨ及び
キューティクルのリフトアップ度を評価した。尚、リフ
トアップ度は以下のように測定し算出した。リフトアッ
プ度が１．０以下であれば、キューティクルのリフトア
ップが抑制されていると判断される。
【００２０】〔リフトアップ度の測定〕２０代日本人女
性の毛根部から１８〜２４ｃｍの部位の毛髪の毛根部末
端を接着剤等によリスライドグラスに固定し、シャンプ
ー２０倍希釈液を数滴たらした際のキューティクルの画
像を写真により得る。その後、毛髪を固定したスライド
グラスを蒸留水１００mLに１０分間浸漬し、乾燥後、蒸
留水を数滴たらしてシャンプー２０倍希釈液で観察した
ものと同一のキューティクルについて画像を得る。図１
に示すような様式に基づいて、シャンプー２０倍希釈液
浸漬時のキューティクル角度及び蒸留水浸漬時のキュー
ティクル角度を求め、画像（少なくとも３０以上のキュ
ーティクル角度が測定できるもの）中の全てのキューテ
ィクルにおいて角度を測定し、シャンプー２０倍希釈液
浸漬時のキューティクル角度の平均値θａ、及び蒸留水
浸漬時のキューティクル角度の平均値θｂを算出する。
Ｘ＝（θａ−θｂ）／θｂの式に基づいてＸ＝（リフト
アップ度）を算出する。結果を表１に併せて示す。
性の毛根部から１８〜２４ｃｍの部位の毛髪の毛根部末
端を接着剤等によリスライドグラスに固定し、シャンプ
ー２０倍希釈液を数滴たらした際のキューティクルの画
像を写真により得る。その後、毛髪を固定したスライド
グラスを蒸留水１００mLに１０分間浸漬し、乾燥後、蒸
留水を数滴たらしてシャンプー２０倍希釈液で観察した
ものと同一のキューティクルについて画像を得る。図１
に示すような様式に基づいて、シャンプー２０倍希釈液
浸漬時のキューティクル角度及び蒸留水浸漬時のキュー
ティクル角度を求め、画像（少なくとも３０以上のキュ
ーティクル角度が測定できるもの）中の全てのキューテ
ィクルにおいて角度を測定し、シャンプー２０倍希釈液
浸漬時のキューティクル角度の平均値θａ、及び蒸留水
浸漬時のキューティクル角度の平均値θｂを算出する。
Ｘ＝（θａ−θｂ）／θｂの式に基づいてＸ＝（リフト
アップ度）を算出する。結果を表１に併せて示す。
【００２１】
【表１】
【００２２】表１より、本発明のキューティクルリフト
アップ抑制剤を配合したシャンプー組成物は、蒸留水に
よる２０倍希釈時及びこれに酸又はアルカリが添加され
たときにもキューティクルのリフトアップが抑制される
ことがわかる。
アップ抑制剤を配合したシャンプー組成物は、蒸留水に
よる２０倍希釈時及びこれに酸又はアルカリが添加され
たときにもキューティクルのリフトアップが抑制される
ことがわかる。
【００２３】〔実施例６〜１０〕表２に示すように本発
明のキューティクルリフトアップ抑制剤を配合したシャ
ンプー組成物を製造し、実施例１〜５と同様の評価を行
った。結果を表２に併せて示す。
明のキューティクルリフトアップ抑制剤を配合したシャ
ンプー組成物を製造し、実施例１〜５と同様の評価を行
った。結果を表２に併せて示す。
【００２４】
【表２】
【００２５】表２より、本発明のキューティクルリフト
アップ抑制剤を配合したシャンプー組成物は、蒸留水に
よる２０倍希釈液において優れた緩衝能を有し、２０倍
希釈時及びこれに酸又はアルカリが添加されたときにも
キューティクルのリフトアップが抑制されることがわか
る。
アップ抑制剤を配合したシャンプー組成物は、蒸留水に
よる２０倍希釈液において優れた緩衝能を有し、２０倍
希釈時及びこれに酸又はアルカリが添加されたときにも
キューティクルのリフトアップが抑制されることがわか
る。
【００２６】
【発明の効果】本発明のキューティクルリフトアップ抑
制剤をアニオン性界面活性剤を含有する毛髪化粧料、例
えばシャンプーに配合させることにより、アニオン性界
面活性剤により引き起こされる毛髪のキューティクルリ
フトアップを有効に抑制することができるため、長期の
洗髪によってもキューティクルにダメージを与えない毛
髪化粧料を製造することができる。
制剤をアニオン性界面活性剤を含有する毛髪化粧料、例
えばシャンプーに配合させることにより、アニオン性界
面活性剤により引き起こされる毛髪のキューティクルリ
フトアップを有効に抑制することができるため、長期の
洗髪によってもキューティクルにダメージを与えない毛
髪化粧料を製造することができる。
【図１】キューティクル角度の算出法を示したものであ
る。
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大石 進 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 藤倉 芳明 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 Ｆターム(参考） 4C083 AB032 AB051 AC242 AC292 AC302 AC482 AC642 AC712 AC782 BB05 BB42 BB44 CC38 DD23 DD27 EE29
Claims (3)
- 【請求項１】 アニオン性界面活性剤と共に用いた場合
にその系のｐＨを３．５〜５．５に維持し得る緩衝作用
物質を有効成分とするアニオン性界面活性剤による毛髪
のキューティクルリフトアップ抑制剤。 - 【請求項２】 緩衝作用物質が有機酸とその塩からなる
ものである請求項１記載のキューティクルリフトアップ
抑制剤。 - 【請求項３】 有機酸とその塩が総量で０．０５モル／
Ｋｇ以上、アニオン性界面活性剤が５．０重量％以上で
あり、組成物の蒸留水による２０培希釈液に少なくとも
０．００１グラム当量／Ｌの酸又は塩基の何れを添加し
た場合においてもｐＨ３．５〜５．５の緩衝能を示すも
のである請求項２記載のキューティクルリフトアップ抑
制剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11138237A JP2000327540A (ja) | 1999-05-19 | 1999-05-19 | キューティクルリフトアップ抑制剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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