JP2000327319A - クラスター及びその製造方法 - Google Patents

クラスター及びその製造方法

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JP2000327319A
JP2000327319A JP11130158A JP13015899A JP2000327319A JP 2000327319 A JP2000327319 A JP 2000327319A JP 11130158 A JP11130158 A JP 11130158A JP 13015899 A JP13015899 A JP 13015899A JP 2000327319 A JP2000327319 A JP 2000327319A
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metal
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clusters
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JP11130158A
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Hidefumi Hiura
英文 日浦
Toshihiko Kanayama
敏彦 金山
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NEC Corp
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属原子もしくは金属原子団(金属クラスタ
ー)が、シリコン(Si)もしくは水素化シリコンによ
って、全体もしくは一部が覆われている金属シリコンク
ラスターならびに水素化金属シリコンクラスターを提供
する。 【解決手段】 金属原子もしくは金属クラスターをシラ
ン(SiH)ガスと逐次的に反応させることにより、
Si(M:金属、m:1以上の整数、n:1
以上の整数、x:0以上の整数)の分子式で表される金
属を含有したシリコンクラスター(x=0)、ならびに
金属を含有した水素化シリコンクラスター(x≧1)を
生成させる。金属とシリコン、もしくは、金属、シリコ
ンと水素の組成が原子レベルで制御されている金属とシ
リコンから構成される種々の材料、例えば、高選択性の
触媒、耐熱・耐火材料、金属材料、半導体材料、磁性材
料、超伝導材料、蛍光体材料、光学材料として、あるい
はこれらの材料を形成するための中間物質として有用で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属とシリコン
(Si)から構成される種々の材料、例えば、高選択性
の触媒、耐熱・耐火材料、金属材料、半導体材料、磁性
材料、超伝導材料、蛍光体材料、光学材料として、ある
いはこれらの材料を形成するための中間物質として利用
されるシリコン含有クラスター及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】金属とシリコン(Si)から構成される
化合物の1つとして、一連の金属珪化物(シリサイド)
が既に知られている。シリサイドは独立した分子単位、
もしくはクラスター単位を持っている訳ではなく、無限
構造の固体である。
【0003】一般に、金属のホスト格子とそのすき間
(例えば、六方最密充填構造の場合は八面体型サイト、
立方最密充填構造の場合は四面体型サイト)を占めるシ
リコンから成り立つ金属間化合物(侵入型化合物)であ
り、組成は必ずしも正確な化学量論比を満足しない。シ
リサイドの組成としては、MSi(但し、M=Mg、
Ca、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、P
t、Pb)、MSi(但し、M=Na、K、Rb、C
s、Ca、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Pb、C
e)、MSi(但し、M=Ca、Sr、Ba、Ce、
Ti、V、Cr、Mn、Co、Ni、Zr、Nb、M
o、Ta、W、Re、Ce、Th、U、Pu)のものが
多いが、MSi(但し、M=Li、V、Cr、Fe、
Ni、Cu)、MSi(M=Ca、Fe、Co、N
i)、MSi(但し、M=Cr、Ni、Mo、W、
Th)、MSi(但し、M=Co)、MSi(但
し、M=Fe)なども知られている。
【0004】このように、今までに知られているシリサ
イドにおいて、金属原子に対するシリコン原子の比は高
々3程度であり、この値を越える組成のものは知られて
いない。シリサイドは、固相反応で得られ、製法とし
て、成分元素の直接反応による方法、二酸化ケイ素と過
剰の金属との反応による方法、または二酸化ケイ素と金
属酸化物を高温で金属により還元する方法が知られてい
る。
【0005】ところで、シリサイドの一般的特徴として
は、硬度が大きく、高融点で、金属光沢を持ち、熱や電
気の良導体であるなど、典型的な金属の特徴を残してい
ることである。また、金属に対するシリコンの割合が大
きくなると、半導体的な性質に変化する。
【0006】シリサイドの用途は、その多様な性質を生
かして多岐に渡っている。例えば、融点がきわめて高い
こと、酸化に対する耐性が高いことから、航空宇宙産業
などで用いられる耐熱構造剤、高温炉材料、金属の耐火
・耐熱保護被膜に利用される。
【0007】また、集積回路の分野では、シリサイド薄
膜が、多結晶シリコンより抵抗が1桁小さいこと、シリ
コン基板との整合性が良いことなどの理由から、回路の
接点や連結部として用いられるほか、エピタキシャル成
長したCoSiやNiSi は、金属ベーストランジ
スターといった新規デバイスに利用される。
【0008】一方、PtSi、PdSi、IrSi等
は、赤外光検知材料の有力な候補であり、実際、PtS
iは商業レベルでカメラに用いられている。
【0009】さらに、クロム、マンガン、鉄などの半導
体ジシリサイドは、太陽光−電気のエネルギー変換材料
としての用途がある。
【0010】その他、磁気的性質として、シリサイド
は、一般に常磁性であるが、FeSiやFeSi
は強磁性であることが確かめられており、磁石としての
用途も見込まれている。
【0011】また、VSi、CoSi、Mo
i、PtSi、PdSi、ThSi 等は、超伝導
を呈し、特にVSiは17.1ケルビン(K)という
高い超伝導転移温度を持っている。
【0012】ここで、シリサイド以外の金属とシリコン
の化合物としては、シリコンクラスレートが知られてい
る(山中昭司、川路均、堀江洋臣、石川満夫:固体物
理、Vol.30(No.5)、(1995)第74−
79頁、参照)。
【0013】その例として、ナトリウムシリサイド:N
aSiを高真空中あるいはアルゴン不活性雰囲気中で加
熱して一部のナトリウムを除くと、NaSi46およ
びNaSi136(1.5<x<24)の組成式で表
されるクラスレート化合物が得られる。このクラスレー
ト化合物の内で、NaSi46は、シリコン20個で
構成されるSi2012面体と、24個で構成されるS
2414面体とが面を共有して連結し、一方、Na
Si136はSi2012面体およびSi2816面体
よりなり、同じように面を共有して無限の3次元骨格構
造を作っている。なお、ナトリウムは、多面体の中心に
位置している。
【0014】この様に、シリコンクラスレート化合物
は、金属を内包したシリコン多面体を基本単位にしてい
るが、独立したクラスターがその内部に存在する訳では
なく、シリコン多面体が互いに面同士で3次元的に連結
し、全体として無限構造の固体を形成している。ここ
で、NaSi46は金属であり、一方、NaSi
13 (1.5<x<24)はxが増加するに従い、半
導体から金属に変化する。また、ナトリウム以外でもア
ルカリ金属(K,Rb,Cs)を内包するシリコンクラ
スレート化合物が合成されている。
【0015】また、ナトリウムの一部がバリウム(B
a)で置換されたBaNaSi46は、超伝導物質で
あることが最近明らかとなっている。その他、Na
46に類似したクラスレート構造を持つBa(T,
Si)Si40(但し、T=Ni、Pd、Pt、Cu、
Ag、Au)が合成されており、Si20で構成される
12面体同士が面で連結し、連結面上にあるシリコン6
個のうち2個が遷移金属:Tで置換された構造を持って
いる。
【0016】このような一連のシリコンクラスレート化
合物は、その多様な電気伝導物性を利用出来る可能性が
あること、現代のエレクトロニクス産業を支えるシリコ
ンを骨格とした材料であるので、技術開発が比較的容易
であろうという予想から、エレクトロニクス分野の新規
材料として注目されている。
【0017】このように、シリサイドに代表される金属
とシリコンで構成される物質は、耐熱性、耐酸化性、半
導体物性、電気伝導性、超伝導物性、強磁性、及び光伝
導性など多岐に渡る望ましい物性を持ち、産業上重要な
材料として広範に利用されている。
【0018】しかしながら、現在知られている金属とシ
リコンで構成される物質は、シリサイドやシリコンクラ
スレートなどの無限構造の固体のみで、独立したクラス
ターが、産業上、利用を図られたという報告はない。
【0019】また、メタロセン触媒や金属カルボニル錯
体など、金属原子や金属原子団の周辺に炭素(C)、酸
素(O)、窒素(N)、水素(H)などの軽元素が結合
した分子は、周辺に結合した原子団の構造や性質に応じ
て多彩な触媒活性を呈し、例えば、オレフィン重合の高
機能触媒として多用され始めている。この様な高機能触
媒活性は、金属原子あるいは金属原子団の周辺の立体構
造および電子状態が軽元素の存在で変化することに基づ
く。従って、金属原子あるいは金属原子団に結合させる
軽元素を上記以外の元素、例えばシリコンに替えると、
特性を大幅に変化させられると期待できるが、この様な
試みは未だ行われていない。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】物質を分割して行く
と、その物性はバルクの固体の持つ物性から外挿した予
想とは著しく異なることが知られ、一般に、原子数が概
ね10以下になった超微小物質は、クラスターと呼ば
れる。このクラスターは、構成原子数が少ないため、サ
イズが1原子違っただけでもその性質は著しく変化し、
また、構成原子の種類によって原子間の結合様式が変化
し、その物性も大きく異なったものとなる。このこと
は、クラスターのサイズを制御したり、構成原子を選択
することにより、多様な物性を発現することが可能であ
ることを意味する。
【0021】さらに、所定のサイズと組成を持ったクラ
スターで構成されるミクロな構造を形成すれば、バルク
の固体にはない新たな物性を産み出すことが出来る。
【0022】従って、適切に制御されたクラスターを安
定に効率良く生産する技術は、産業上、幅広い分野で利
用価値が非常に高い。特に、金属とシリコン(Si)か
ら構成されるクラスターは、シリサイドの有用性から類
推されるように、望ましい物性を持つ新規材料として次
世代の産業分野に大きく貢献するものと考えられる。
【0023】ところで、クラスターは、構成元素が多い
ほど物性の多様性が増すので、3種類の元素からなる金
属―シリコン―水素クラスターも、幅広い分野で重要な
材料としての役割を果たすと思われる。従って、金属原
子とシリコン原子、もしくは金属原子とシリコン原子と
水素原子とから構成される単独のクラスターの開発が望
まれている。
【0024】また、金属原子やその原子団の触媒活性を
変化させ、高機能触媒を作製するために、金属原子ある
いはその原子団を含有したクラスターが望まれていた。
【0025】そこで、本発明の技術的課題は、金属原子
もしくは金属原子団(金属クラスター)が、シリコン
(Si)もしくは水素化シリコンによって、全体もしく
は一部が覆われている金属シリコンクラスターならびに
水素化金属シリコンクラスターのいずれかかななるシリ
コン含有のクラスターとその製造方法とを提供すること
にある。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記の目的のために、本
発明では、金属原子とシリコン(Si)原子、ならびに
金属原子とシリコン原子と水素原子から構成されるシリ
コン含有のクラスターを用いる。
【0027】本発明で示されるクラスターは、金属、シ
リコン、水素の組成が原子単位で制御されていることを
特徴とし、MSi(M:金属、Si:シリコ
ン、m:1以上の整数、n:1以上の整数、x:0以上
の整数)の分子式で表され、今までに報告が全くない新
規物質群である。
【0028】バルク固体の金属(もしくは金属化合物)
とシリコン(もしくはシリコン化合物)を固相、もしく
は液相で反応させても、金属−シリコンクラスターを製
造することは出来ない。もし、反応したとしても、上記
に示すようなバルクのシリサイドやシリコンクラスレー
トが生成するのみである。
【0029】上記目的を達成するためには、物質の最小
単位である原子、分子から出発して製造することが必要
である。
【0030】本発明によれば、単独の金属原子もしくは
金属原子団(金属クラスター)を含むシリコン(Si)
クラスターからなるか又は金属原子もしくは金属原子団
(金属クラスター)を含む水素化シリコンクラスターか
らなることを特徴とするクラスターが得られる。
【0031】また、本発明によれば、金属原子もしくは
金属原子団(金属クラスター)が、シリコン(Si)及
び水素化シリコンの内の少なくとも1種によって、全体
もしくは一部が覆われており、金属及びシリコン、又は
水素、金属、及びシリコンから構成されていることを特
徴とするクラスターが得られる。
【0032】また、本発明によれば、前記いずれかのク
ラスターにおいて、MSi(M:金属、Si:
シリコン、m:1以上の整数、n:1以上の整数、x:
0又は1以上の整数)の組成式で表される金属を含有し
たクラスターであって、x=0のシリコンクラスターか
らなるか、又は、x≧1の金属を含有した水素化シリコ
ンクラスターからなることを特徴とするクラスターが得
られる。
【0033】また、本発明によれば、前記いずれかのク
ラスターにおいて、前記金属原子あるいは前記クラスタ
ーを構成する金属が、遷移金属ならびに希土類金属であ
ることを特徴とするクラスターが得られる。
【0034】また、本発明によれば、前記いずれかのク
ラスターにおいて、前記金属原子あるいは前記クラスタ
ーを構成する金属が、スカンジウム(Sc)、コバルト
(Co)、ニッケル(Ni)、イットリウム(Y)、ジ
ルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(M
o)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、銀(A
g)、ランタン(La)、ハフニウム(Hf)、タンタ
ル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、
イリジウム(Ir)、金(Au)、エルビウム(Er)
の内の少なくとも1種からなることを特徴とするクラス
ターが得られる。
【0035】また、本発明によれば、前記クラスターに
おいて、Mがスカンジウム(Sc)で、m=1、n=1
〜2であることを特徴とするクラスターが得られる。
【0036】また、本発明によれば、前記クラスターに
おいて、Mがコバルト(Co)で、m=1、n=1〜1
4であることを特徴とするクラスターが得られる。
【0037】また、本発明によれば、前記クラスターに
おいて、Mがニッケル(Ni)で、m=1、n=1〜1
5であることを特徴とするクラスターが得られる。
【0038】また、本発明によれば、前記クラスターに
おいて、Mがイットリウム(Y)で、m=1、n=1〜
2であることを特徴とするクラスターが得られる。
【0039】また、本発明によれば、前記クラスターに
おいて、Mがジルコニウム(Zr)で、m=1、n=1
〜3であることを特徴とするクラスターが得られる。
【0040】また、本発明によれば、前記クラスターに
おいて、Mがニオブ(Nb)で、m=1、n=1〜13
であることを特徴とするクラスターが得られる。
【0041】また、本発明によれば、前記クラスターに
おいて、Mがモリブデン(Mo)で、m=1、n=1〜
15であることを特徴とするクラスターが得られる。
【0042】また、本発明によれば、前記クラスターに
おいて、Mがロジウム(Rh)で、m=1、n=1〜2
であることを特徴とするクラスターが得られる。
【0043】また、本発明によれば、前記クラスターに
おいて、Mがパラジウム(Pd)で、m=1、n=1〜
4であることを特徴とするクラスターが得られる。
【0044】また、本発明によれば、前記クラスターに
おいて、Mが銀(Ag)で、m=1、n=1〜4ならび
にm=2、n=1〜4であることを特徴とするクラスタ
ーが得られる。
【0045】また、本発明によれば、前記クラスターに
おいて、Mがランタン(La)で、m=1、n=1〜4
であることを特徴とするクラスターが得られる。
【0046】また、本発明によれば、前記クラスターに
おいて、Mがハフニウム(Hf)で、m=1、n=1〜
16であることを特徴とするクラスターが得られる。
【0047】また、本発明によれば、前記クラスターに
おいて、Mがタンタル(Ta)で、m=1〜2、n=1
〜14であることを特徴とするクラスターが得られる。
【0048】また、本発明によれば、前記クラスターに
おいて、Mがタングステン(W)で、m=1、n=1〜
14又はm=2、n=1〜20であることを特徴とする
クラスターが得られる。
【0049】また、本発明によれば、前記クラスターに
おいて、Mがレニウム(Re)で、m=1、n=1〜1
2であることを特徴とするクラスターが得られる。
【0050】また、本発明によれば、前記クラスターに
おいて、Mがイリジウム(Ir)で、m=1、n=1〜
12であることを特徴とするクラスターが得られる。
【0051】また、本発明によれば、前記クラスターに
おいて、Mが金(Au)で、m=1、n=1〜4又はm
=2、n=1〜2であることを特徴とするクラスターが
得られる。
【0052】また、本発明によれば、前記クラスターに
おいて、Mがエルビウム(Er)で、m=1、n=1で
あることを特徴とするクラスターが得られる。
【0053】また、本発明によれば、金属原子もしくは
金属クラスターをシラン(SiH)ガスと逐次的に反
応させることにより、組成が一般式MSi
(M:金属、m:1以上の整数、n:1以上の整数、
x:0以上の整数)で表される金属を含有したシリコン
クラスター(x=0)又は金属を含有した水素化シリコ
ンクラスター(x≧1)を生成することを特徴とするク
ラスターの製造方法が得られる。
【0054】また、本発明によれば、金属もしくは金属
クラスターのイオンをシラン(SiH)ガスと逐次的
に反応させることにより、組成が一般式MSi
(M:金属、m:1以上の整数、n:1以上の整数、
x:0以上の整数)で表される金属を含有したシリコン
クラスター(x=0)又は金属を含有した水素化シリコ
ンクラスター(x≧1)を生成することを特徴とするク
ラスターの製造方法が得られる。
【0055】また、本発明によれば、金属原子もしくは
金属クラスターのイオンを電気的に所定の領域内に保持
しながら、シラン(SiH)ガスと逐次的に反応させ
ることにより、組成が一般式MSi(M:金
属、m:1以上の整数、n:1以上の整数、x:0以上
の整数)で表される金属を含有したシリコンクラスター
(x=0)又は金属を含有した水素化シリコンクラスタ
ー(x≧1)を生成することを特徴とするクラスターの
製造方法が得られる。
【0056】また、本発明によれば、金属の加熱により
生じる金属蒸気をシラン(SiH)ガスと逐次的に反
応させることにより、組成が一般式MSi
(M:金属、m:1以上の整数、n:1以上の整数、
x:0以上の整数)で表される金属を含有したシリコン
クラスター(x=0)又は金属含有した水素化シリコン
クラスター(x≧1)を生成することを特徴とするクラ
スターの製造方法が得られる。
【0057】さらに、本発明によれば、金属ターゲット
をイオンスパッターすることにより生成する金属原子も
しくは金属クラスターあるいはこれらイオンをシラン
(SiH)ガスと逐次的に反応させることにより、組
成が一般式MSi(M:金属、m:1以上の整
数、n:1以上の整数、x:0以上の整数)で表わされ
る金属を含有したシリコンクラスター(x=0)及び金
属含有した水素化シリコンクラスター(x≧1)を生成
することを特徴とするクラスターの製造方法が得られ
る。
【0058】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0059】まず、本発明についてさらに、具体的に説
明する。
【0060】本発明では、出発原料として、金属蒸気
(金属原子や金属原子から構成される金属クラスター)
とシランガス(SiH)を使用して、室温で、反応容
器中、気相で混合することにより、課題のクラスターを
製造する。反応開始のためにイオン化を行うと、金属蒸
気中の金属原子もしくは金属クラスターと、シラン分子
は、逐次反応によりクラスター成長して行く。この時、
金属蒸気濃度に対してシランガス濃度を過剰にすると、
金属原子もしくは金属クラスターが核となり、シランガ
スと次々に反応して、シリコンもしくは水素化シリコン
が金属の核を覆うように成長する。1個の金属原子は1
2個のシリコン原子で完全に被覆され、2原子から成る
金属クラスター(金属分子)は最低17個のシリコン原
子で完全に覆われる。
【0061】逐次反応の各段階で、シランガスに由来す
る水素原子は、水素分子:Hの形で脱離する。水素脱
離が完全な場合に金属−シリコンクラスターが生成し、
完全でない場合には、水素化した金属−シリコンクラス
ターが生成する。クラスターの水素化の度合いは、反応
容器に緩衝ガス(水素:H、ヘリウム:He、ネオ
ン:Ne、アルゴン:Ar、キセノン:Xeなど)を導
入し、緩衝ガスの種類やガス圧を選択することで調節す
ることが可能である。水素:H、ヘリウム:Heなど
の質量の小さな緩衝ガスの場合、緩衝ガスによってクラ
スターが冷却され、水素脱離が抑制されるため、ガス圧
が高くなるほど、水素化の度合いが高くなる傾向があ
る。
【0062】キセノン:Xeなどの質量の大きい緩衝ガ
スの場合は、緩衝ガスが衝突脱離を誘起するため、ガス
圧が高くなると、水素化の度合いが低くなる。
【0063】また、成長中の各段階で、クラスターは荷
電しているので、静電場を利用して、任意の大きさに成
長したクラスターを反応容器から取り出すことが可能で
ある。また、後述するEQSITイオントラップを備え
た反応容器中でクラスター成長を行った場合、EQSI
Tイオントラップの輸送機能を利用して、成長したクラ
スターを質量選別し、イオンビームとして取り出すこと
も可能である。
【0064】以上の結果として、金属とシリコンから構
成されるクラスターならびに水素と金属とシリコンから
構成されるクラスターが得られる。これらクラスター
は、金属原子もしくは金属原子団(金属クラスター)が
シリコンもしくは水素化シリコンによって、全体もしく
は一部が覆われているものである。
【0065】次に、本発明の実施の形態によるシリコン
含有クラスターの具体例を以下に示す。図1は本発明の
実施の形態によるシリコン含有クラスターの製造に用い
る反応装置を示す図である。図1に示すように、反応装
置は、反応容器(反応チャンバー)1を備えている。反
応容器1は、真空を保てる密閉構造を持ち、真空排気の
ための図示しない真空ポンプ、原料のシランガス:Si
、緩衝用ガス(ヘリウムなどの不活性ガス)導入の
ための配管4、原子や分子のイオン化に用いる電子ビー
ム発生源2、金属蒸気発生源14、クラスター成長を確
認するための質量分析計9,13、クラスターイオンを
効率良く捕獲、保持、輸送するためのEQSIT(Exte
rnal Quadrupole and Static attraction Ion Tr
ap、特開平09−61597号公報参照)イオントラッ
プ装置7が備わっている。イオントラップ装置7の内部
には、4重極6が配置されており、第1の4重極質量分
析計9の容器内の入口の正面には、収束レンズ5が設け
られており、一方、第2の4重極質量分析計13の容器
内の入口の正面には、引き出し電極12が設けられてい
る。尚、符号10,11は夫々直流電源及び交流電源で
ある。
【0066】電子ビーム発生には、熱フィラメントから
の熱電子を静電場で加速する方法が一般的である。ま
た、金属蒸気発生には、タンタル(Ta)、タングステ
ン(W)、レニウム(Re)、イリジウム(Ir)、ニ
オブ(Nb)、モリブデン(Mo)などの高融点金属の
場合は、それら金属のフィラメントに直接通電する抵抗
加熱が最も簡便である。この場合、金属蒸気とともに熱
電子も同時に発生するので、電子ビーム発生源を兼ねる
ことも可能である。直接の通電加熱で十分な蒸気圧が得
られる前に溶融してしまう金属は、その金属線を高融点
金属のフィラメントに巻き付けたり、その金属を高融点
金属のるつぼやボートにを入れて高融点金属に通電して
間接的に加熱蒸発させれば良い。また、高融点金属と目
的の金属が反応してしまう場合はセラミックス製のるつ
ぼやボートを利用する。
【0067】金属蒸気発生源の替わりに、イオンスパッ
ター法などで金属イオンを直接発生する機構を用いても
良い。イオンスパッター法の方が金属イオンに対する金
属クラスターイオンの発生効率が高いが、機構が複雑に
なる。
【0068】質量分析計9,13やクラスターを捕獲、
保持、輸送する機構は必ずしも必要でなく、また別のも
のを使用しても問題ない。
【0069】以下の例では、反応容器1の壁部からの不
純物の脱ガスがない十分な真空下、シランガスと必要に
応じて緩衝ガスを配管4のガス導入口から導入し、金属
蒸気発生源14からの抵抗加熱で生じる金属蒸気を、電
子ビーム発生源2からの電子ビームでイオン化し、金属
イオンとシランガスと反応させた。金属イオンや生成途
中のクラスターイオンは、EQSITイオントラップ装
置7で捕獲・保持する。製造したクラスターイオンは、
次に示す2種類の方法でイオントラップ装置7の外に取
り出した。
【0070】まず、第1は、静電場で強制的にクラスタ
ーイオンを引き出す方法で、パルス状の電子ビーム照射
で反応を開始し、所定の反応時間の後に成長しているク
ラスターを瞬間的に取り出す場合に用いた。第2は、E
QSITイオントラップの4重極電極の内側の空間を通
してクラスターを質量選択的に輸送する方法で、連続的
な電子ビーム照射によって、EQSITイオントラップ
7内に定常的に存在する様々な成長段階にあるクラスタ
ーを連続的に取り出す場合に用いた。取り出されたクラ
スターイオンの質量スペクトルを四重極質量分析計(AB
B Extrel社、MEMX−1000質量分析システム)を用いて
測定し、クラスターの収量、組成、反応速度を分析し
た。クラスターの原料であるSiHガスは高純度半導
体製造用のもの、金属源の金属は純度:99.5〜9
9.99%のものを用いた。
【0071】(例1)まず、タングステン(W)を含有
するシリコン(Si)クラスターならびに水素化Siク
ラスター:WSi(m:1以上の整数、n:1
以上の整数、x:0以上の整数)について説明する。
【0072】図2は電子ビーム照射後、イオントラップ
中、タングステンイオン:Wがシランガスと反応し
て、WSi クラスターイオンが経時的に成長し
て行く様子を示す時間分解四重極質量スペクトルを示す
図である。図2において、質量スペクトルの横軸は、質
量/電荷(amu単位)、縦軸はイオンのカウント数で
ある。
【0073】実験条件は、以下の通りである。
【0074】SiHガスの圧力:5.0×10−6
orr、バッファーガスのヘリウム(He)の圧力:
1.0×10−6Torr、金属源と電子ビーム源:W
フィラメント(エミッション電流:12.5mA)。
【0075】なお、イオントラップ装置7からのクラス
ターの取り出しは、前述の第1の方法を用いた。
【0076】図2の(a)から(g)に行くに従って、
電子ビーム照射(パルス幅:10ms)後のイオンを保
持する時間、すなわち、クラスターを成長させる時間が
長い。電子ビーム照射直後、Wイオンに対応するピー
クとともに、WSiHx、WSiHxなどのクラ
スターイオンのピークも同時に立ち上がる。この観察結
果は、WとSiH分子との反応、それに引き続くW
SiHxとSiH分子との反応が迅速に起こること
を示している。その後、保持時間が長くなるにつれ、ク
ラスターイオンはSi原子1個分ずつ逐次的に成長し
(WSiHx〜WSi11Hx)、保持時間数秒
でn=12のWSi12Hxが出現する。
【0077】Si原子数:n≧13のクラスターはこの
場合ほとんど成長しない。なお、電子衝突で生成するS
iH分子由来の中性ラジカル(シリルラジカル:Si
、シリレン:SiHなど)の生成濃度を高くする
と、これら反応性の高いラジカルと金属イオンのラジカ
ルーイオン反応が迅速に起こり、n≧13のクラスター
も生成する。
【0078】WSiHx(n=12)の成長速度
は、nが増加するほど小さくなり、WSi10Hx
降、成長が極端に遅くなる。これは成長サイトが金属原
子上にあり、クラスター成長とともに金属原子がSiで
覆われるため反応し難くなるためと考えられる。
【0079】含有する金属がタングステン(W)の場
合、クラスター中の水素(H)原子数:xは比較的少な
く(x=0,2,4、n=1〜12)、このことは各S
iが多配位結合を有するか、縮合環を構成していること
を示唆する。また、xは偶数のクラスターが支配的で、
金属を含まない水素化Siクラスターイオンが不対電子
をなくすために奇数個の水素を持とうとすると対照的で
ある。
【0080】また、後述するWSi クラスタ
ーイオンの高分解能質量スペクトルの解析の結果、nが
特定の数(n=3,12)の時、x=0のクラスターイ
オン、すなわち、完全に脱水素されたクラスターイオン
が支配的になる。このことは、nが特定の数の時のクラ
スターが電子的に安定な閉殻構造をとっていると思われ
る。
【0081】MSiクラスターの電子的安定性は、次
に述べる有効原子番号の概念(所謂、オクテット則もし
くは18電子則)から定性的に理解される。
【0082】有効原子番号の概念は、“金属原子の全電
子数と金属を取り囲む配位子から供与される電子数の和
が、その金属が属する周期の閉殻構造をとる貴ガスの電
子数と同じになる時、その電子配置は電子的に安定であ
る”、という経験則である。この経験則は、メタロセン
やカルボニル金属錯体の安定性の説明に有効であること
が知られ、有効原子番号の概念を拡張した電子数計算
(electron counting)法は、多面体型水素化ボランク
ラスター(B、n:整数)や金属クラスターに適
用され、クラスターの安定度を定性的に理解することに
成功している。
【0083】n=12のWSi12の全電子数を計算す
ると、Wは内殻電子:68電子と価電子:6電子の計7
4電子、Siの価電子:4電子のうち、Si同士が結合
に用いる3電子の残りの1電子が供与されるとすると、
Siが12原子であるので計12電子、合計86電子と
なり、同周期のキセノン(Xe)の全電子数と一致す
る。後述するように、Wより1電子少ないタンタル(T
a)では、x=0となるのは、n=13、3電子多いイ
リジウム(Ir)では、n=9であり、TaSi 13
IrSiでも合計電子数は86電子で、同周期のXe
の全電子数と一致する。
【0084】従って、有効原子番号の概念は一般のMS
について有効であり、WSi ,TaSi13
IrSiは、電子的に安定と考えられる。
【0085】この電子的に安定な閉殻構造をとるという
ことは、不対電子がなく化学的に安定であるということ
を意味し、これらクラスターを中間物質としてではな
く、最終の材料として利用するとき、特に有利な性質で
ある。
【0086】例えば、WSi12で構築される分子結晶
的な薄膜や微細構造は、空気中の酸素、水に対して安定
であると予想される。逆に、閉殻構造を持たない、すな
わち、不対電子を持つクラスターは、ラジカル的な反応
性を持つと考えられる。このような活性なクラスターど
うしをラジカル反応させれば、クラスターどうしが共有
結合で結ばれた強固な結晶が形成され、耐薬品、耐熱被
膜として利用出来ると予想される。また、活性の高い触
媒としての応用も期待出来る。
【0087】WSi12の分子構造は同定されていない
が、幾何学的な安定性を考慮に入れると、図3(a)、
(b)、(c))に示す様な3種類の最密充填構造が考
えられる。図3(a)は、正20面体構造(icosahedro
n、I対称)、(b)は面心立方構造(fcc)、
(c)は六方最密充填(hcp)構造であり、どの場合
も12個のSi原子が殻を構成し、その中心に金属原子
が位置している。
【0088】一般に、構成原子が12個のクラスターの
場合(中心原子がある場合は13個)、対称性の高い正
20面体構造が幾何学的に特に安定であることが知られ
ている。従って、n=12のWSi12は、図3(a)
の正20面体構造をとっている可能性が高い。このI
対称のクラスターとして、フラーレン:C60が良く知
られ、閉殻構造を持った化学的に安定な分子であり、高
い対称性に由来する多彩な機能を持つ新規材料として期
待されている。しかしながら、実用上、より潜在性を持
つ材料と考えられている金属を内包したC60(M@C
60、M:金属)は、非常に生成し難く、M@C60
再現性良く得られたという報告は今のところない。その
点、WSi12は、図2に示すように、一連のクラスタ
ー成長の最終生成物として、常に収率良く製造可能であ
り、実用上問題はない。
【0089】図4は、図2と同様に、金属源がWで、イ
オントラップからのクラスターの取り出しを前述の第2
の方法で行った場合の質量スペクトルである。実験条件
は、SiHガス圧:2.5×10−6Torrで、バ
ッファーガスは用いておらず、金属源と電子源としてW
フィラメントを使用した。なお、W以上の質量を持つ
イオンを取り出す条件でイオントラップを作動させた。
図2の結果と同様、WSiH 〜WSi12
クラスターイオンの生成が確認される。相対的に生成量
の多いクラスターイオンは、WSi とWSi
10 であり、これは前述した様に、各クラスター
の生成速度に由来するものである。イオントラップの条
件を変化することにより、取り出すイオンの下限の質量
を任意に変化出来ることは別の実験から明らかとなって
おり、この結果は、目的のクラスターを安定にイオンビ
ームとして取り出すことが可能であることを示してい
る。
【0090】次に、W原子を含むクラスターの水素の含
有数の分析結果について述べる。典型的な例として、W
SiH 、WSi 、WSi12 の高分
解能質量スペクトルを図5乃至7に示す。自然界に存在
するWは、質量数180の 80Wが0.12%、18
2の182Wが26.50%、183の183Wが1
4.31%、184の184Wが30.64%、186
186Wが28.43%から成り、同様に、Siに
は、質量数28の28Siが92.2297%、29の
29Siが4.68832%、30の30Siが3.0
872%が含まれる。従って、たとえ単一の分子であっ
ても、質量スペクトルはいくつかのピークからなる同位
体分布を示す。
【0091】WSiのようにHを含む分子がいく
つか混在している場合、Hの質量数が1(99.988
5%)もしくは2(0.0115%)と小さいため、そ
れぞれの同位体分布が重なることになる。この理由か
ら、例えば、WSi中のH含有の分布、すなわ
ち、WSiがどんなH含有のクラスターから構成
されているかを知るためには、実測の質量スペクトルを
解析する必要がある。
【0092】解析の結果、WSiH は、WSi:1
8.6%とWSiH:81.3%、WSi
は、WSi:28.1%とWSiH:71.9
%、WSi は、WSi12 :67.5
%とWSi12 :32.5%から構成されている
ことが分かった。図5乃至7の添え図は、この解析結果
に基づいて計算したスペクトルであり、実測スペクトル
を再現しており、解析結果が正しいことを証明してい
る。前述のように、Si原子数が特定の値、すなわち、
n=3、12の時、水素を全く含まないクラスター:W
Si 、WSi12 の存在比が高くなっており、特
別の安定性があるものと思われる。
【0093】図8及び図9はW原子が2個含まれている
クラスターイオン:WSi の生成を示す質量
スペクトルである。図8はWSi (n=1〜
3)の質量スペクトルである。図9では、W原子1個を
含むWSi13 とWSi14 の高質量側
に、質量:620付近のピークから始まってSi原子1
個分の質量:28おきに質量:940付近のピークまで
が観察されが、これらはWSi 〜WSi
20 に対応する。WSi (n=4〜
8)のクラスターイオンに対応するピークはW原子が1
個含まれるWSi のピークと重なるため確認で
きないが、Si原子が1個分ずつ増加するクラスター成
長の様式を考えると、n=4〜8のクラスターイオンが
生成していることは間違いない。
【0094】図9を詳しくみると、WSi17 の生
成量が相対的に多い。これはWSi17 が特に安定
であることを意味すると思われ、この特別の安定化は幾
何学的要因に因るものと推定される。
【0095】WSi12の場合と同様に、WSi17
の場合も2原子のWを取り囲むようにSi原子が殻を構
成した構造をとっている可能性が高いが、金属2原子を
最小限のSi原子を用いて最密充填で取り囲む様式とし
て、図10(a)のicosahedral型(異性体I)、
(b)のicosahedral型(異性体II)、(c)のfc
c型、(d)のhcp型が可能である。図10(a)と
(b)とでは、金属2原子を覆うのに最低限必要なSi
原子数は17個であり、(c)と(d)とでは18個で
ある。
【0096】従って、WSi17は図10(a)また
は(b)のicosahedral型構造をとっている可能性が高
い。以上から、どの金属の場合も、金属原子が1個、2
個の場合、ともに金属原子を中心としSi原子が殻を構
成するicosahedral型の構造が、幾何学的な要因から特
別の安定性を得ていると推定される。この考えを押し進
めると、金属3原子の場合は、図11(a)、(b)の
様な構造が安定に存在することが類推される。
【0097】図11(a)は3原子が直列に並んだ場合
で取り囲むSi原子は22個であり、図11(b)は正
三角形を構成した場合でSi原子は20個である。金属
4原子の場合、金属の配列の様式がいくつか考えられる
が、金属4原子で正4面体を構成する場合は取り囲むS
i原子は22個、金属4原子が直列する場合は27個で
ある。一般に、m個の金属原子が直列する場合、icosah
edral型でそれを取り囲むのに必要な最低限のSi原子
は、5(m+1)+2個であり、分子式はMSi
5(m+1)+2(m:自然数)で表すことが出来る。
mが十分大きければ、MSi5(m+1)+2は究極
の量子細線として働くと考えられる。なお、mが大きな
Si5(m+1)+2は見い出されていないが、例
えば、Wの場合、速度論的に安定性の高いWSi10
のうちのWSi10 をイオンビームとして取り出
し、W蒸気中を通過させれば、図12に示す様な重合反
応で1次元構造を持つWSi5mを製造することが原
理的に可能である。
【0098】金属蒸気を他の金属に替えれば、交互に異
なる金属が並んだ細線の製造も出来る。量子細線的な1
次元構造を持つために最近注目を浴びている単層カーボ
ン・ナノチューブ(single-walled carbon nanotube
s)は、電界放出型微小電子源、FET(Field Effect
Transistor)、その他の電子デバイス、走査型トンネ
ル顕微鏡(STM)や原子間力顕微鏡(AFM)用の探
針など多岐に渡る用途が見込まれ、実用化に向けて開発
が進んでいる。
【0099】図12に示す1次元構造はSiで構成され
るナノチューブであり、カーボン・ナノチューブと同様
の産業上への応用が期待出来る。ここで示すSiナノチ
ューブは、原子レベル制御されたクラスターから構築さ
れるため、再現性良く所定の微細構造を作ることが可能
であること、通常では存在できない金属原子が連結した
量子細線をSiで構成される強固な殻が保護しているこ
と、穏和な条件で電子回路などの所定の局所的な位置に
ナノ構造を構築できることなどの特長が挙げられる。こ
れらはカーボン・ナノチューブでは実現され得ない長所
である。
【0100】(例2)次に、タンタル(Ta)を含有す
るSiクラスターならびに水素化Siクラスター:Ta
Si(m:1以上の整数、n:1以上の整数、
x:0以上の整数)について説明する。
【0101】図13はTaSi の生成を示す質
量スペクトルで、添え図は、質量:500以上の拡大図
である。実験は、SiHガス圧力:5.0×10−7
Torr、バッファーガス:なし、金属源と電子ビーム
はTaフィラメントを使用し、電子ビーム照射は連続で
行った。また、クラスターイオンの取り出しは、前述の
第2の方法で取り出した。以下、特に断りがない限り、
同条件で実験を行った。
【0102】図13から明らかなように、TaSi
(n=1〜14)のクラスターイオンが生成してい
る。高分解能質量スペクトルの測定から解析された各n
における水素を含むクラスターイオンの分布を下記表1
に示す。
【0103】
【表1】 上記表1の結果から、含まれる金属がTaの場合、n=
4,12,13の時、水素を含まないクラスターイオン
の割合が大きくなっている。水素を含むTaSi13
(x≧2)に対して完全に脱水素されたTaSi
13 の割合が高いのは、閉殻構造をとることによる電
子的安定化のためであり、TaSi12 の割合が高い
のは、icosahedral構造をとることによる幾何学的安定
化のためと考えられる。
【0104】図14はTaSi が成長してい
ることを表す質量スペクトルである。TaSi
(n=1〜3、9〜17)のピークは、図14に示す
様に明瞭に観測される。TaSi (n=4〜
8)のピークは、TaSi のピークに隠されて
観測できなかったが、W含有のクラスターイオン同様、
TaSi (n=4〜8)も生成していることは
明らかである。
【0105】(例3)例3では、ハフニウム(Hf)を
含有するSiクラスターならびに水素化Siクラスタ
ー:HfSi(n:1以上の整数、x:0以上の
整数)について説明する。
【0106】図15はHfSi (n=1〜1
6)が生成することを証明する質量スペクトルである。
Hfは融点は高いが、融点付近での蒸気圧が低いため、
高融点金属WのボートにHfシートを入れて、Wボート
への通電加熱で間接的にHf蒸気を発生させた。高分解
能質量スペクトルの測定によると、各Si原子数:nに
おける、H原子数:xに関する支配的なクラスターイオ
ンは、以下のような分布を示す。すなわち、HfSiH
ではx=2、HfSiH ではx=2,4、H
SiH ではx=2,4,6、HfSiH
ではx=2,4,6、HfSiH ではx=0,
2,4、HfSiH ではx=2,4,6、Hf
SiH ではx=2,4,6、HfSiH では
x=4,6、HfSiH ではx=4,6、Hf
10SiH ではx=4,6,8、Hf11SiH
ではx=6,8、Hf12SiH ではx=6,
8,10、Hf13SiH ではx=4,6,8,1
0、Hf14SiH ではx=0,2,4,6であ
る。
【0107】Hfではn=14のHfSi14 が閉殻
構造をとることによる特別の電子的安定化を受けている
と考えられる。
【0108】(例4)例4では、レニウム(Re)を含
有するSiクラスターならびに水素化Siクラスター:
ReSi(n:1以上の整数、x:0以上の整
数)について説明する。
【0109】図16はReSi (n=1〜1
2)が生成していることを示す高分解能質量スペクトル
である。Re蒸気はReフィラメントへの通電加熱で得
た。金属がReの場合も、上記のW、Ta、Hf同様、
金属を含んだSiクラスターならびに水素化Siクラス
ターが合成されていることは明らかである。
【0110】図17、図18、及び図19は、図16の
一部を拡大したもので、それぞれ、ReSi
ReSi 、ReSi10 の質量スペクト
ルに対応する。
【0111】図17、図18、及び図19の添え図は、
自然界の同位体分布をもとに計算された質量スペクトル
で、それぞれ、ReSi 、ReSi 、ReSi
10 に対応する。
【0112】図17乃至図19の実測スペクトルと計算
スペクトルを比較すると、図17と図18とでは一致せ
ず、図19ではほとんど一致する。すなわち、n=8,
9のクラスター中にはHを含まないクラスターは少なく
て、n=10のクラスター中にはHを含まないクラスタ
ーが多いということである。H含有率について、n=1
1のクラスターも、n=10のクラスターと同様の傾向
を示し、n=11でも完全に脱水素されたReSi11
が支配的なクラスターイオンである。
【0113】尚、脱水素されたReSi11 の割合が
高いのは、前述のように、閉殻構造をとることによる電
子的安定化のためである。
【0114】(例5)例5では、イリジウム(Ir)を
含有するSiクラスターならびに水素化Siクラスタ
ー:IrSi(n:1以上の整数、x:0以上の
整数)について説明する。
【0115】図20はIrSi (n=1〜1
2)の質量スペクトルである。金属源はIrフィラメン
トを用いた。Irを含んだSiクラスターならびに水素
化Siクラスターが生成していることは明らかである。
他の金属ではn=1,2において、x=が支配的なクラ
スターイオンであるが、Irではn=1,2において、
水素化したクラスターはほとんど見られず、x=0のI
rSi、IrSi がほとんどを占める(図21、
図22参照)。
【0116】また、有効原子番号の概念に基づくと、I
rの場合で閉殻構造をとることによる電子的安定化を受
けるために水素を必要としないクラスターは、n=9と
予想されるが、実際、n=9では、IrSi
(x≧2)はごく少数派で、IrSi が多数派
を占める(図22参照)。
【0117】(例6)例6では、金(Au)を含有する
Siクラスターならびに水素化Siクラスター:Au
Si(m:1以上の整数、n:1以上の整数、
x:0以上の整数)について説明する。
【0118】図24はAuSi ならびにAu
Si の質量スペクトルである。添え図は拡大図
である。Auは融点が低く、直接の通電加熱ではクラス
ター生成に必要な十分な蒸気圧を得られないので、Wボ
ートでAu線を間接的に加熱した。Auの場合は、Au
原子を1個ならびに2個含んだSiクラスターおよび水
素化Siクラスターイオンが成長し、Au原子1個の場
合はn=1〜6、2個の場合はn=1〜2のクラスター
イオンが観察される。図24にAu原子1個のn=1〜
4の場合に支配的なxを記している。
【0119】(例7)例7では、ランタン(La)を含
有するSiクラスターならびに水素化Siクラスター:
LaSi(n:1以上の整数、x:0以上の整
数)について説明する。
【0120】図25はLaSi の高分解能質量
スペクトルである。LaもAu同様、融点が低く、直接
の通電加熱ではクラスター生成に必要な十分な蒸気圧を
得られないので、WボートでLaの小片(削り屑)を間
接的に加熱した。バッファーガスとして水素(H)を
導入した。Hバッファーのもとでは、水素化されたク
ラスターイオンがほとんどを占め、nの増加とともにx
も増加し、その分子式はLaSi2n で表され
る。バッファーガスを使用しない場合は、LaSi
以外にLaSi 、LaSi 以外に
LaSi も生成し、それぞれ全体の約30%を
占めている。
【0121】(例8)例8では、エルビウム(Er)を
含有するSiクラスターならびに水素化Siクラスタ
ー:ErSi(n:1以上の整数、x:0以上の
整数)について説明する。
【0122】図26はErSi の高分解能質量
スペクトルである。Er蒸気はWボートでErの小片
(削り屑)を間接的に加熱することにより得た。Erの
場合は、nが3以上のErSi はほとんど観察
されない。
【0123】(例9)例9では、イットリウム(Y)を
含有するSiクラスターならびに水素化Siクラスタ
ー:YSi(n:1以上の整数、x:0以上の整
数)について説明する。
【0124】図27はYSi の高分解能質量ス
ペクトルである。Y蒸気はWボートでYの小片(削り
屑)を間接的に加熱することにより得た。Yの場合は、
n=1でほぼ100%がx=2のYSiH であり、
n=2ではx=2,4のYSi 、YSi
がそれぞれ約50%ずつを占める。
【0125】(例10)例10では、ジルコニウム(Z
r)を含有するSiクラスターならびに水素化Siクラ
スター:ZrSi(n:1以上の整数、x:0以
上の整数)について、説明する。
【0126】図28はZrSi の高分解能質量
スペクトルである。添え図は拡大図である。Zr蒸気は
WボートでZr線を間接的に加熱することにより得た。
Zrの場合は、n=1〜3のクラスターイオンが得られ
る。n=1,2ではx=2のクラスターイオンが支配的
である。
【0127】(例11)例11では、ニオブ(Nb)を
含有するSiクラスターならびに水素化Siクラスタ
ー:NbSi(n:1以上の整数、x:0以上の
整数)について、説明する。
【0128】図29はNbSi の高分解能質量
スペクトルである。Nbは高融点金属であるので、Nb
シートに直接通電し加熱することによりNb蒸気を発生
させた。n=1のNbSiH から始まって、n=1
3のNbSi12 までのクラスターイオンの生成
が確認される。NbはTaと同族のVb元素であるた
め、各nにおけるHの含有量、x=0となるnの値など
の傾向が類似している。
【0129】(例12)例12では、モリブデン(M
o)を含有するSiクラスターならびに水素化Siクラ
スター:MoSi(n:1以上の整数、x:0以
上の整数)について説明する。
【0130】図30はMoSi の質量スペクト
ルである。Moも高融点金属であるので、Moフィラメ
ントへの通電加熱によりMo蒸気を得た。なお、Moの
場合、SiHガス圧は2.5×10−6 Torrで
あり、バッファーガスとしてネオン(Ne):1×10
−6Torrを導入した。MoSi (n=1〜
15)のクラスターイオンが成長することが分かる。M
oはWと同族のVIb元素であるため、各nにおけるH
の含有量、x=0となるnの値などの傾向が類似してい
る。
【0131】(例13)例13では、ロジウム(Rh)
を含有するSiクラスターならびに水素化Siクラスタ
ー:RhSi(n:1以上の整数、x:0以上の
整数)について説明する。
【0132】図31はRhSi の高分解能質量
スペクトルである。Rh蒸気は、Rhの粉末をWボート
に入れ加熱することにより発生させた。Rhの場合はR
hSi (n=1,2)のクラスターイオンの生
成が確認された。n=1の時、RhSiが約3分の
1、RhSiH が約3分の2を占め、n=2ではR
hSi が約4分の3以上を占める。
【0133】(例14)例14では、パラジウム(P
d)を含有するSiクラスターならびに水素化Siクラ
スター:PdSi(n:1以上の整数、x:0以
上の整数)について説明する。
【0134】図32はPdSi の高分解能質量
スペクトルである。Pd蒸気は、Rd線をWシートで包
んで加熱することにより発生させた。Rdの場合はn=
1〜4のRdSi :クラスターイオンが生成す
ること確認される。成長するクラスターのH含有率、成
長するクラスターのnの最大値などに関して、後述する
同族のNiを含有するクラスターとの類似性はなく、ど
ちらかというと、Auまたは後述のAgを含有するクラ
スターに良く似た傾向を示す。
【0135】(例15)例15では、銀(Ag)を含有
するSiクラスターならびに水素化Siクラスター:A
Si(m:1以上の整数、n:1以上の整
数、x:0以上の整数)について説明する。
【0136】図33はAgSi の質量スペク
トルである。Agは融点が低く、融点付近の蒸気圧が十
分ではないので、Ag線をWシートで包んで加熱するこ
とによりAg蒸気を発生させた。Agの場合は、Ag原
子を1個含んだものと2個含んだクラスターイオンが成
長する。m=1,2の双方とも、n=1〜4のクラスタ
ーイオンが生成すること確認される。図33に、m=1
の場合において、各nでのxの取り得る値を示した。
【0137】(例16)例16では、スカンジウム(S
c)を含有するSiクラスターならびに水素化Siクラ
スター:ScSi(n:1以上の整数、x:0以
上の整数)について説明する。
【0138】図34はScSi の高分解能質量
スペクトルである。添え図は拡大図である。Sc蒸気は
WボートでScの小片(削り屑)を間接的に加熱するこ
とにより得た。Scの場合は、n=1が生成され、x=
2のScSiH が大部分を占める。
【0139】(例17)例17では、コバルト(Co)
を含有するSiクラスターならびに水素化Siクラスタ
ー:CoSi(n:1以上の整数、x:0以上の
整数)について説明する。
【0140】図35はCoSi の質量スペクト
ルである。Coの小片をWシートで包み、Wシートに通
電することによりCo蒸気を得た。MoSi
(n=1〜14)のクラスターイオンの生成が確認
される。
【0141】(例18)例19では、ニッケル(Ni)
を含有するSiクラスターならびに水素化Siクラスタ
ー:NiSi(n:1以上の整数、x:0以上の
整数)について説明する。
【0142】図36はNiSi の質量スペクト
ルである。添え図は拡大図である。Ni蒸気はNiの小
片をWシートで包み、Wシートを通電し間接的にNi小
片を加熱することにより発生させた。n=1〜15に対
応するNiSi が成長することが確認される。
【0143】以上説明したように、本発明の実施の形態
によるクラスターは、金属とシリコンの組成が原子レベ
ルで制御されていることを特徴とするので、ナノメート
ルという寸法で代表される原子のスケールで精度の高い
構造形成のための所定のミクロな原子配列を持つ構成部
品として利用することが可能である。
【0144】従って、化学からエレクトロニクスに渡る
次世代の産業分野、特に化学、触媒、金属、電子デバイ
スを扱うエレクトロニクスの分野での応用が期待され
る。
【0145】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
金属原子もしくは金属原子団(金属クラスター)を含む
シリコン(Si)クラスター、ならびに金属原子もしく
は金属原子団(金属クラスター)を含む水素化シリコン
クラスターの製造が可能であり、金属とシリコン、もし
くは、金属、シリコンと水素の組成が原子レベルで制御
されており、金属とシリコンから構成される種々の材
料、例えば、高選択性の触媒、耐熱・耐火材料、金属材
料、半導体材料、磁性材料、超伝導材料、蛍光体材料、
光学材料として、あるいはこれらの材料を形成するため
の中間物質として利用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクラスター製造のためのイオントラッ
プを備えた反応装置の概略構成を示す図である。
【図2】WSi の成長を示す時間分解4重極質
量スペクトルを示す図である。
【図3】MSi12(M:金属)の可能な3種類の最密
充填型の分子構造を示す図であり、(a)は正20面体
構造(icosahedral)、(b)は面心立方構造(fcc)、
(c)は六方最密充填構造(hcp)を示す図である。
【図4】WSi の生成を示す質量スペクトルを
示す図である。
【図5】WSiH の高分解能質量スペクトルを示す
図である。添え図は同位体分布を考慮に入れ、計算され
た質量スペクトルを示す図である。
【図6】WSi の高分解能質量スペクトルを示
す図である。添え図は同位体分布を考慮に入れ、計算さ
れた質量スペクトルを示す図である。
【図7】WSi12 の高分解能質量スペクトルを
示す図である。添え図は同位体分布を考慮に入れ、計算
された質量スペクトルを示す図である。
【図8】W原子を2個含むWSi の質量スペ
クトルを示す図で、WSiH 〜WSi
の場合を示す。
【図9】W原子を2個含むWSi の質量スペ
クトルを示す図で、WSi 〜WSi20
の場合を示す。
【図10】金属2原子をSi原子の最密充填で取り囲ん
だ場合の分子構造を示す図で、(a),(b)はicosah
edral型構造、(c)はfcc型構造、(d)はhcp型構造
を夫々示す。
【図11】金属3原子をSi原子でicohedral型で取り
囲んだ場合の可能な分子構造を示す図で、(a)金属が
直列する場合、(b)金属が正3角形を形成する場合を
示す図である。
【図12】金属を内包したSiナノチューブの成長を表
す模式図である。
【図13】TaSi の生成を示す質量スペクト
ルを示す図である。
【図14】Ta原子2個を含むTaSi の生
成を示す質量スペクトルを示す図である。
【図15】HfSi の生成を示す質量スペクト
ルを示す図である。
【図16】ReSi の生成を示す高分解能質量
スペクトルを示す図である。
【図17】ReSi の高分解能質量スペクトル
を示す図で、添え図は、ReSi に対応する計算さ
れた質量スペクトルを示す図である。
【図18】ReSi の高分解能質量スペクト
ルを示す図であり、添え図は、ReSi に対応する
計算された質量スペクトルを示す図である。
【図19】ReSi10 の高分解能質量スペクト
ルを示す図であり、添え図は、ReSi10 に対応す
る計算された質量スペクトルを示す図である。
【図20】IrSi の生成を示す質量スペクト
ルを示す図である。
【図21】IrSiH の高分解能質量スペクトルを
示す図である。添え図は、それぞれ、IrSiに対応
する計算された質量スペクトルを示す図である。
【図22】IrSi の高分解能質量スペクトル
を示す図である。添え図は、それぞれ、IrSi
対応する計算された質量スペクトルを示す図である。
【図23】IrSi の高分解能質量スペクトル
を示す図である。添え図は、それぞれ、IrSi
対応する計算された質量スペクトルを示す図である。
【図24】AuSi ならびにAuSi
の生成を示す質量スペクトルを示す図である。
【図25】LaSi の生成を示す高分解能質量
スペクトルを示す図である。
【図26】ErSi の生成を示す高分解能質量
スペクトルを示す図である。
【図27】YSi の生成を示す高分解能質量ス
ペクトルを示す図である。
【図28】ZrSi の生成を示す高分解能質量
スペクトルを示す図である。
【図29】NbSi の生成を示す高分解能質量
スペクトルを示す図である。
【図30】MoSi の生成を示す質量スペクト
ルを示す図である。
【図31】RhSi の生成を示す高分解能質量
スペクトルを示す図である。
【図32】PdSi の生成を示す高分解能質量
スペクトルを示す図である。
【図33】AgSi の生成を示す高分解能質量
スペクトルを示す図である。
【図34】ScSi の生成を示す高分解能質量
スペクトルを示す図である。
【図35】CoSi の生成を示す質量スペクト
ルを示す図である。
【図36】NiSi の生成を示す質量スペクト
ルを示す図である。
【符号の説明】
1 反応チャンバー 2 電子ビーム発生源 3 加速電極 4 配管 5 収束レンズ 6 4重極 7 イオントラップ装置 8 捕獲されたイオン 9,13 質量分析計 10 直流電源 11 交流電源 12 引き出し電極 14 金属蒸気発生源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日浦 英文 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 金山 敏彦 茨城県つくば市東一丁目1番4 工業技術 院産業技術融合領域研究所内 Fターム(参考) 4G072 AA41 AA50 HH04 JJ25 4G077 AA03 BA07 BA08 BA10 DA11 DB04 4K017 AA02 AA06 BA09 BB02 BB04 BB06 BB08 BB09 BB12 CA09 DA01 DA02 DA09 EK08 FA02 FB11 4M104 BB04 BB05 BB07 BB08 BB09 BB13 BB16 BB17 BB18 DD36

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単独の金属原子もしくは金属原子団又は
    金属クラスターを含むシリコン(Si)クラスターから
    なるか又は金属原子もしくは金属原子団(金属クラスタ
    ー)を含む水素化シリコンクラスターからなることを特
    徴とするクラスター。
  2. 【請求項2】 金属原子もしくは金属原子団又は金属ク
    ラスターが、シリコン(Si)及び水素化シリコンの内
    の少なくとも1種によって、全体もしくは一部が覆われ
    ており、金属及びシリコン、又は水素、金属、及びシリ
    コンから構成されていることを特徴とするクラスター。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のクラスターにおい
    て、MSi(M:金属、Si:シリコン、m:
    1以上の整数、n:1以上の整数、x:0又は1以上の
    整数)の組成式で表される金属を含有したクラスターで
    あって、x=0のシリコンクラスターからなるか、又
    は、x≧1の金属を含有した水素化シリコンクラスター
    からなることを特徴とするクラスター。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の内のいずれかに記載の
    クラスターにおいて、前記金属原子あるいは前記クラス
    ターを構成する金属が、遷移金属ならびに希土類金属で
    あることを特徴とするクラスター。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3の内のいずれかに記載の
    クラスターにおいて、前記金属原子あるいは前記クラス
    ターを構成する金属が、スカンジウム(Sc)、コバル
    ト(Co)、ニッケル(Ni)、イットリウム(Y)、
    ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン
    (Mo)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、銀
    (Ag)、ランタン(La)、ハフニウム(Hf)、タ
    ンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(R
    e)、イリジウム(Ir)、金(Au)、エルビウム
    (Er)の内の少なくとも1種からなることを特徴とす
    るクラスター。
  6. 【請求項6】 請求項3記載のクラスターにおいて、M
    がスカンジウム(Sc)で、m=1、n=1〜2である
    ことを特徴とするクラスター。
  7. 【請求項7】 請求項3記載のクラスターにおいて、M
    がコバルト(Co)で、m=1、n=1〜14であるこ
    とを特徴とするクラスター。
  8. 【請求項8】 請求項3記載のクラスターにおいて、M
    がニッケル(Ni)で、m=1、n=1〜15であるこ
    とを特徴とするクラスター。
  9. 【請求項9】 請求項3記載のクラスターにおいて、M
    がイットリウム(Y)で、m=1、n=1〜2であるこ
    とを特徴とするクラスター。
  10. 【請求項10】 請求項3記載のクラスターにおいて、
    Mがジルコニウム(Zr)で、m=1、n=1〜3であ
    ることを特徴とするクラスター。
  11. 【請求項11】 請求項3記載のクラスターにおいて、
    Mがニオブ(Nb)で、m=1、n=1〜13であるこ
    とを特徴とするクラスター。
  12. 【請求項12】 請求項3記載のクラスターにおいて、
    Mがモリブデン(Mo)で、m=1、n=1〜15であ
    ることを特徴とするクラスター。
  13. 【請求項13】 請求項3記載のクラスターにおいて、
    Mがロジウム(Rh)で、m=1、n=1〜2であるこ
    とを特徴とするクラスター。
  14. 【請求項14】 請求項3記載のクラスターにおいて、
    Mがパラジウム(Pd)で、m=1、n=1〜4である
    ことを特徴とするクラスター。
  15. 【請求項15】 請求項3記載のクラスターにおいて、
    Mが銀(Ag)で、m=1、n=1〜4ならびにm=
    2、n=1〜4であることを特徴とするクラスター。
  16. 【請求項16】 請求項3記載のクラスターにおいて、
    Mがランタン(La)で、m=1、n=1〜4であるこ
    とを特徴とするクラスター。
  17. 【請求項17】 請求項3記載のクラスターにおいて、
    Mがハフニウム(Hf)で、m=1、n=1〜16であ
    ることを特徴とするクラスター。
  18. 【請求項18】 請求項3記載のクラスターにおいて、
    Mがタンタル(Ta)で、m=1〜2、n=1〜14で
    あることを特徴とするクラスター。
  19. 【請求項19】 請求項3記載のクラスターにおいて、
    Mがタングステン(W)で、m=1、n=1〜14又は
    m=2、n=1〜20であることを特徴とするクラスタ
    ー。
  20. 【請求項20】 請求項3記載のクラスターにおいて、
    Mがレニウム(Re)で、m=1、n=1〜12である
    ことを特徴とするクラスター。
  21. 【請求項21】 請求項3記載のクラスターにおいて、
    Mがイリジウム(Ir)で、m=1、n=1〜12であ
    ることを特徴とするクラスター。
  22. 【請求項22】 請求項3記載のクラスターにおいて、
    Mが金(Au)で、m=1、n=1〜4又はm=2、n
    =1〜2であることを特徴とするクラスター。
  23. 【請求項23】 請求項3記載のクラスターにおいて、
    Mがエルビウム(Er)で、m=1、n=1であること
    を特徴とするクラスター。
  24. 【請求項24】 金属原子もしくは金属クラスターをシ
    ラン(SiH)ガスと逐次的に反応させることによ
    り、組成が一般式MSi(M:金属、m:1以
    上の整数、n:1以上の整数、x:0以上の整数)で表
    される金属を含有したシリコンクラスター(x=0)又
    は金属を含有した水素化シリコンクラスター(x≧1)
    を生成することを特徴とするクラスターの製造方法。
  25. 【請求項25】 金属もしくは金属クラスターのイオン
    をシラン(SiH)ガスと逐次的に反応させることに
    より、組成が一般式MSi(M:金属、m:1
    以上の整数、n:1以上の整数、x:0以上の整数)で
    表される金属を含有したシリコンクラスター(x=0)
    又は金属を含有した水素化シリコンクラスター(x≧
    1)を生成することを特徴とするクラスターの製造方
    法。
  26. 【請求項26】 金属原子もしくは金属クラスターのイ
    オンを電気的に所定の領域内に保持しながら、シラン
    (SiH)ガスと逐次的に反応させることにより、組
    成が一般式MSi(M:金属、m:1以上の整
    数、n:1以上の整数、x:0以上の整数)で表される
    金属を含有したシリコンクラスター(x=0)又は金属
    を含有した水素化シリコンクラスター(x≧1)を生成
    することを特徴とするクラスターの製造方法。
  27. 【請求項27】 金属の加熱により生じる金属蒸気をシ
    ラン(SiH)ガスと逐次的に反応させることによ
    り、組成が一般式MSi(M:金属、m:1以
    上の整数、n:1以上の整数、x:0以上の整数)で表
    される金属を含有したシリコンクラスター(x=0)又
    は金属含有した水素化シリコンクラスター(x≧1)を
    生成することを特徴とするクラスターの製造方法。
  28. 【請求項28】 金属ターゲットをイオンスパッターす
    ることにより生成する金属原子もしくは金属クラスター
    あるいはこれらイオンをシラン(SiH)ガスと逐次
    的に反応させることにより、組成が一般式MSi
    (M:金属、m:1以上の整数、n:1以上の整数、
    x:0以上の整数)で表わされる金属を含有したシリコ
    ンクラスター(x=0)及び金属含有した水素化シリコ
    ンクラスター(x≧1)を生成することを特徴とするク
    ラスターの製造方法。
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