JP2000326231A - レジノイド研削砥石 - Google Patents

レジノイド研削砥石

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JP2000326231A
JP2000326231A JP11135371A JP13537199A JP2000326231A JP 2000326231 A JP2000326231 A JP 2000326231A JP 11135371 A JP11135371 A JP 11135371A JP 13537199 A JP13537199 A JP 13537199A JP 2000326231 A JP2000326231 A JP 2000326231A
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Japan
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grinding
resinoid
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essential oil
binder
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JP11135371A
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Inventor
Shojiro Okada
昭次郎 岡田
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NIPPON GUREEN KENKYUSHO KK
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NIPPON GUREEN KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 砥石の減耗が少なく、能率よく研削でき研削
面が美麗で、作業環境を良好に維持できるレジノイド砥
石を提供する。 【解決手段】 砥粒とそれを結合するレジノイド結合剤
とからなり、前記ジレノイド結合剤に檜科、杉科、また
は松科の針葉樹の精油を改質剤として添加している。こ
の精油を相容させた結合剤を用いると、研削抵抗を下げ
て、クールカットが可能となり、微粉砥粒を使用すれば
美麗な加工面(鏡面)を創製できる。また、研削中に檜
や杉の好ましい微香がほのかに漂い、作業者の気分を爽
快にし、作業能率を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】フェノール樹脂やエポキシ樹
脂などの合成樹脂を結合剤とするレジノイド研削砥石は
全研削砥石の過半数を占め、セラミックス質結合剤を用
いるビトリファイド研削砥石を量的に凌駕し、今や自由
・精密の両研削分野の主流となっている。したがって、
レジノイド研削砥石の研削加工能率を上げ、より美麗な
仕上げ面を得ることは産業界の強い要望となっている。
【0002】
【従来の技術】従来のレジノイド砥石はフェノール樹
脂、あるいはジアリルフタレート樹脂・ポリエステル樹
脂・ポリイミド樹脂などの粉末を砥粒に被覆した配合物
を作り、これを常温あるいは加温下で圧搾成形後樹脂の
硬化温度で固化させるか、エポキシ樹脂あるいはポリエ
ステル樹脂・アクリル樹脂などの液状樹脂と砥粒を混練
し、注型後樹脂の硬化温度で固化させて製造している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】レジノイド砥石を構成
する要素は切れ刃としての砥粒と、それの結合剤である
合成樹脂からなり、結合剤としての合成樹脂は研削に関
連せず研削メカニズムとしてはむしろ邪魔な存在であ
る。すなわち加工物との間の摩擦抵抗を上げ、研削焼け
・研削むしれ・研削ビビリ、摩耗粉の付着による面粗さ
の悪化などが発生する。そして、このような問題を防ぐ
ため結合剤の量を減らすと砥石の減耗が増大する。この
対策として結合剤中に気孔を賦与することが行われる
が、気孔の分布が不均一になり易くまた気孔径の選定が
難かしい。また、研削中の潤滑性を上げるため硫黄やニ
硫化モリブデンあるいはグラファイトなどの潤滑剤を合
成樹脂中に分散させる試みもあるが環境汚染のため好ま
しくない。さらに、含油固形物(例えば潤滑油を無機多
孔質体に染み込ませた粒状物など)を合成樹脂中に分散
させる試みもあるが、砥石摩耗が増え、また油のミスト
が研削中に飛び散り作業環上好ましくない。
【0004】本発明は従来製法の砥石が有している上記
問題点を解消し、砥石の減耗が少なく、能率よく研削で
き研削面が美麗で、作業環境を良好に維持できるレジノ
イド砥石を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1のレジノイド研
削砥石は、砥粒とそれを結合するレジノイド結合剤とか
らなり、前記ジレノイド結合剤に檜科の針葉樹の精油を
改質剤として添加していることを特徴とする。請求項2
のレジノイド研削砥石は、砥粒とそれを結合するレジノ
イド結合剤とからなり、前記ジレノイド結合剤に杉科の
針葉樹の精油を、改質剤として添加していることを特徴
とする。請求項3のレジノイド研削砥石は、砥粒とそれ
を結合するレジノイド結合剤とからなり、前記ジレノイ
ド結合剤に松科の針葉樹の精油を、改質剤として添加し
ていることを特徴とする。
【0006】請求項1,2,3の発明における精油は、
本質的には潤滑性を有し、かつ健康に好ましいとされる
精油であり、結合剤として用いられる合成樹脂と相溶し
て結合剤を変性させることができる。この精油を相容さ
せた結合剤を用いると、研削抵抗を下げて、クールカッ
トが可能となり、微粉砥粒を使用すれば美麗な加工面
(鏡面)を創製できる。また、請求項1,2の発明で
は、研削中に檜や杉の好ましい微香がほのかに漂い、作
業者の気分を爽快にし、作業能率を向上させることがで
きる。
【0007】つぎに、本発明の技術原理を詳述する。本
発明者はレジノイド研削砥石の潤滑性を上げるため、健
康上また環境汚染の観点から、各種の植物油を結合剤で
ある合成樹脂に混合する含植物油レジノイド研削砥石を
製造する試みを行ってきた。しかし多くの場合、植物油
は樹脂と相性が悪く、脂ぎった硬化体になり実用に供せ
られないか、あるいは硬化体が強度的に劣化して異常に
砥石が摩耗した。しかしながら、多くの実験を繰返して
いる内に、ある種の針葉樹の精油はレジノイド砥石の結
合剤である合成樹脂と相溶性があり昇温によって樹脂化
し最適の結合剤になることを見出した。すなわち、針葉
樹である檜科、杉科、松科の精油には、モノテルペン
(リモネン・ターピネンなど)、およびそのエステル
(酢酸nボルニル、酢酸ターピニルなど)、テルピンオ
ール、セスキテルペン(カジネン、ムロレンなど)、セ
スキテルペンアルコール(カジノール、ムロロールな
ど)などが含まれており、これらの含有率は針葉樹種に
よって大きく異なるが、これらの成分は合成樹脂と相溶
して加熱によって樹脂化する素質を有しており、このよ
うにして変性した成樹脂は研削・研磨性を向上する次の
ような特性が賦与されるのである。 本質的に精油の物性が加味されるため潤滑性が向上
する 擦り減り摩耗性が向上し、被加工物の切り粉が溶着
しない 摩擦係数が減少する そして、檜科の精油は上記、、の性質および香り
の点で最良であり、杉科の精油も上記、、の性質
および香りの点で良好である。松科の精油は上記、
、の性質では良好であることが判明した。ただし、
上記成分の純粋薬品を使って試験しても檜製油の研削、
研磨効果には及ばず、またとくにあの優れた匂いは到底
得られない。このように天然物には合成物あるいは化学
薬品では得られない自然の妙があると思われる。
【0008】上記のごとく、檜科や杉科や松科の針葉樹
の精油を添加して結合剤を改質したレジノイド研削砥石
は、結合剤の潤滑性のため加工物との間の摩擦係数が少
なく、従って研削抵抗が低く、切れ味が良好でクールカ
ットが可能となり、また結合剤が均等に擦り減り摩耗す
るため微小振動が少なくなって鏡面すなわち美麗な仕上
げ面を創製しやすいという効果を奏する。さらに、付加
的には、研削中に檜や杉のほのかな好ましい微香が漂
い、作業者の気分を爽快にし、作業能率を向上するもの
である。
【0009】本発明において有用な、上記のごとき精油
を含む針葉樹としては、下記を列挙することができる。
【0010】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を説明する。
【0011】実施例1 自由研削砥石への応用として、外径100 mm、厚み6mmの
オフセット砥石を製作した。調合割合(砥石を100 重量
部としたPHG で表わす、以下同じ)はつぎのとおりであ
る。 褐色溶融アルミナ砥粒 粒度#36 70重量部 アルミナ・ジルコニア(ZrO2=40%) 30重量部 液状フェノール樹脂 4重量部 檜精油 4重量部 氷晶石粉末 10重量部 粉末状フェノール樹脂 22重量部 上記の調合物を60℃に加温した金型中で5MPa の圧力
で2枚の補強ガラス繊維を積層して圧搾成型し、このグ
リーン成型体を170 ℃で硬化した。この砥石(実施例
1)を檜精油を加えない以外は上記と同一の調合砥石
(比較例1)と比較したところ、時間当たり研削量は2
0%増加し、砥石摩耗量は変化無かった。また、手に感
じる振動を比較したところ縦方向の振動加速度は33%
減少した。また、ほのかに檜の芳香が漂い、作業者は従
来の砥石を使用する場合に比べ、気持ちよく作業ができ
た。
【0012】実施例2 鏡面加工用砥石への応用として、外形200 mm、厚み16
mm、孔径50.8mmの微粉ダイヤモンド砥石を製作した。調
合割合はつぎのとおりである。 ダイヤモンド砥粒 粒度#1000 100 重量部 フルフルアルデヒド 1.5 重量部 杉精油 6 重量部 炭酸バリウム 25 重量部 粉末状フェノール樹脂 33 重量部 上記の調合物を60℃に加温下金型中で25MPa の圧力
で圧搾成形し、このグリーン成型体を170 ℃で硬化し
た。この砥石(実施例2)を杉精油を加えない調合のレ
ジノイド砥石(比較例2)と比較したところ、面粗さR
yは従来の4ミクロンから2.5 ミクロンに改善され、所
々に発生していたスクラッチの発生も認められなかっ
た。なお、ほのかに杉の芳香が漂い、気持ちよく作業で
きた。
【0013】実施例3 硬脆材料のポリッシング作業を遊離砥粒加工から固定砥
粒加工化への試みとして、酸化セリウム砥石を製作し
た。砥石としては直径10mm、高さ10mmの円柱とし1
セット20個とした。調合割合はつぎのとおりである。 酸化セリウム 平均径6mm 100 重量部 ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂 30 重量部 酸無水物硬化剤 27 重量部 檜精油 7 重量部 上記の混合物をテフロン型に流し込み130 ℃で硬化し
た。この砥石(実施例3)を用いてガラスを研磨したと
ころ、酸化セリウムを用いた遊離砥粒加工に比べ遜色な
い仕上げ面を得た。なお、檜の芳香がほのかに漂い、気
持ちよく作業できた。
【0014】実施例4 刃物の面研削のための縦軸ロータリ研削用砥石として15
0 mm、幅49.5mm、厚み25mmのセグメント状の砥石を製作
した。調合割合は次のとおりである。 単結晶アルミナ砥粒 粒度#80 50 重量部 白色溶融アルミナ砥粒 粒度#80 50 重量部 ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂 45 重量部 芳香族アミン硬化剤 18 重量部 パーライト(粒径約1.5 mm) 10 重量部 トドマツ精油 3 重量部 エゾマツ精油 7 重量部 この混合物を混練して注型し、常温で24時間放置後、
140 ℃で3時間加熱して硬化した。この砥石(実施例
4)を比較例4(上記調合割合で精油分を0とし、エポ
キシ樹脂45重量部の砥石)と比較したところ、研削焼
けがなくなり、面粗さが向上した。また、従来切り込み
がかからなかった難削金属も容易に研削できるようにな
った。
【0015】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、切れ味が良好
でクールカットが可能となり、また微小振動が少ないた
め鏡面すなわち美麗な仕上げ面を創製しやすい。さら
に、付加的には、研削中ほのかな好ましい檜の微香が漂
い、作業者の気分を爽快にし、作業能率を向上させるこ
とができる。請求項2の発明によれば、切れ味が良好で
クールカットが可能となり、また微小振動が少ないため
鏡面すなわち美麗な仕上げ面を創製しやすい。さらに、
付加的には、研削中ほのかな好ましい杉微香が漂い、作
業者の気分を爽快にし、作業能率を向上させることがで
きる。請求項3の発明によれば、切れ味が良好でクール
カットが可能となり、また微小振動が少ないため鏡面す
なわち美麗な仕上げ面を創製しやすい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】砥粒とそれを結合するレジノイド結合剤と
    からなり、前記ジレノイド結合剤に檜科の針葉樹の精油
    を改質剤として添加していることを特徴とするレジノイ
    ド研削砥石。
  2. 【請求項2】砥粒とそれを結合するレジノイド結合剤と
    からなり、前記ジレノイド結合剤に杉科の針葉樹の精油
    を、改質剤として添加していることを特徴とするレジノ
    イド研削砥石。
  3. 【請求項3】砥粒とそれを結合するレジノイド結合剤と
    からなり、前記ジレノイド結合剤に松科の針葉樹の精油
    を、改質剤として添加していることを特徴とするレジノ
    イド研削砥石。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2380435A (en) * 2001-10-05 2003-04-09 Saint Gobain Abrasives Inc Scented engineered abrasives
JP2008012127A (ja) * 2006-07-07 2008-01-24 Yuichiro Niizaki ブラシ毛素材およびブラシ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2380435A (en) * 2001-10-05 2003-04-09 Saint Gobain Abrasives Inc Scented engineered abrasives
GB2380435B (en) * 2001-10-05 2003-12-10 Saint Gobain Abrasives Inc Scented engineered abrasives
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