JP2000324871A - 電力変換システム - Google Patents

電力変換システム

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JP2000324871A
JP2000324871A JP11123453A JP12345399A JP2000324871A JP 2000324871 A JP2000324871 A JP 2000324871A JP 11123453 A JP11123453 A JP 11123453A JP 12345399 A JP12345399 A JP 12345399A JP 2000324871 A JP2000324871 A JP 2000324871A
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voltage
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正一 佐々木
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータの体格や重量を増大させることなく、
モータと複数の直流電源とを用いて電力の変換を行なう
ことを可能にする。 【解決手段】 モータ400は三相モータであって、ス
テータにu相,v相,w相の固定巻線を備えている。u
相,v相,w相の各固定巻線は、2つの巻線が直列に接
続して構成されており、その直列に接続された2つの巻
線が共に高圧巻線を構成し、その高圧巻線を構成する2
つの巻線のうち、Y結線における中点に近い側の巻線が
低圧巻線も構成している。高圧インバータ300は、高
圧電池200とモータ400との間に接続されており、
特にモータ400側はu相,v相,w相の各高圧巻線に
それぞれ接続されている。低圧インバータ500も低圧
電池600とモータ400との間に接続されており、特
にモータ400側はu相,v相,w相の各低圧巻線にそ
れぞれ接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多相交流電動機と
複数の直流電源を用いて電力変換を行なうための技術に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来では、例えば、特開平6−2943
69号公報に記載されているように、多相交流電動機
(具体的には誘導機)のステータに、各々、別個に巻回
された高圧巻線と低圧巻線を設け、一方の高圧巻線を第
1のインバータを介して第1のバッテリに接続し、他方
の低圧巻線を第2のインバータを介して補機用の第2の
バッテリに接続すると共に、高圧巻線に関して多相交流
電動機を電動機または発電機として作動させている時
に、低圧巻線に関して多祖交流電動機を発電機として作
動させ、第2のバッテリに電力を充電させる装置が提案
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た既提案例では、多相交流電動機において、高圧巻線と
は別個に、低圧巻線が構成されているため、その低圧巻
線を設けるためのスペース分、多相交流電動機全体の体
格が大きくなると共に、その低圧巻線の重さ分、多相交
流電動機全体の重量が重くなるという問題があった。
【0004】従って、本発明の目的は、上記した従来技
術の問題点を解決し、多相交流電動機の体格や重量を増
大させることなく、多相交流電動機と複数の直流電源と
を用いて電力の変換を行なうことが可能な電力変換シス
テムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明
の電力変換システムは、電力を変換することが可能な電
力変換システムであって、ステータに各相毎に、直列に
接続された第1及び第2の巻線をそれぞれ備え、前記第
1及び第2の巻線によって第1の駆動巻線を構成し、前
記第2の巻線によって第2の駆動巻線を構成する多相交
流電動機と、所定の直流電圧を発生することが可能な第
1の直流電源と、所定の直流電圧を発生することが可能
であり、電力を充放電することが可能な第2の直流電源
と、前記第1の直流電源と前記多相交流電動機における
前記第1の駆動巻線との間に接続され、前記第1の直流
電源と前記第1の駆動巻線との間で直流−交流変換を行
なうことによって、電力のやり取りを行なわせると共
に、前記多相交流電動機における前記第1の駆動巻線に
ついて、前記多相交流電動機を駆動することが可能な第
1のインバータと、前記第2の直流電源と前記多相交流
電動機における前記第2の駆動巻線との間に接続され、
前記第2の直流電源と前記第2の駆動巻線との間で直流
−交流変換を行なうことよって、電力のやり取りを行な
わせると共に、前記多相交流電動機における前記第2の
駆動巻線について、前記多相交流電動機を駆動すること
が可能な第2のインバータと、前記第1及び第2のイン
バータを制御するための制御手段と、を備えることを要
旨とする。
【0006】このように、本発明の電力変換システムで
は、多相交流電動機は、ステータに各相毎に、直列に接
続された第1及び第2の巻線をそれぞれ備え、前記第1
及び第2の巻線によって第1の駆動巻線を構成し、前記
第2の巻線によって第2の駆動巻線を構成している。ま
た、第1のインバータは、第1の直流電源と前記多相交
流電動機における第1の駆動巻線との間に接続され、第
1の直流電源と第1の駆動巻線との間で直流−交流変換
を行なうことによって、電力のやり取りを行なわせると
共に、多相交流電動機における第1の駆動巻線につい
て、前記多相交流電動機を駆動することが可能である。
第2のインバータも、第2の直流電源と多相交流電動機
における第2の駆動巻線との間に接続され、第2の直流
電源と第2の駆動巻線との間で直流−交流変換を行なう
ことよって、電力のやり取りを行なわせると共に、多相
交流電動機における第2の駆動巻線について、多相交流
電動機を駆動することが可能である。制御手段は第1及
び第2のインバータを制御する。
【0007】従って、本発明の電力変換システムによれ
ば、多相交流電動機は、第1の駆動巻線の一部を構成す
る第2の巻線を、第2の駆動巻線として用いており、第
2の巻線を第1の駆動巻線と第2の駆動巻線とで共用し
ているため、従来のように第1の駆動巻線と第2の駆動
巻線とを別個に構成する場合に比較して、別個に設けて
いた第2の駆動巻線分のスペースが不要となり、別個に
設けていた第2の駆動巻線分の重さだけ、全体の重量が
軽減される。従って、多相交流電動機の体格や重量を増
大させることなく、多相交流電動機と複数の直流電源を
用いた電力変換を行なうことができる。
【0008】本発明の電力変換システムにおいて、前記
制御手段は、前記第1のインバータを制御して、前記第
1の直流電源から出力される電力を前記第1の駆動巻線
に供給し、前記多相交流電動機を前記第1の駆動巻線に
関して電動機として作動させ、前記第2のインバータを
制御して、前記多相交流電動機を前記第2の駆動巻線に
関して発電機として作動させ、前記第2の駆動巻線から
出力される電力を前記第2の直流電源に充電させること
が好ましい。
【0009】制御手段がこのような制御を行なうことに
より、第1の直流電源からの電力によって多相交流電動
機を力行させながら、多相交流電動機から回生される電
力によって第2の直流電源を充電させることができる。
【0010】本発明の電力変換システムにおいて、前記
第1の直流電源は、電力を充放電することが可能である
と共に、前記制御手段は、前記第1のインバータを制御
して、前記多相交流電動機を前記第1の駆動巻線に関し
て発電機として作動させ、前記第1の駆動巻線から出力
される電力を前記第1の直流電源に充電させ、前記第2
のインバータを制御して、前記多相交流電動機を前記第
2の駆動巻線に関して発電機として作動させ、前記第2
の駆動巻線から出力される電力を前記第2の直流電源に
充電させることが好ましい。
【0011】制御手段がこのような制御を行なうことに
より、多相交流電動機から回生される電力によって第1
の直流電源及び第2の直流電源を同時に充電させること
ができる。
【0012】本発明の電力変換システムにおいて、前記
制御手段は、前記第1のインバータを制御して、前記第
1の直流電源から出力される電力を前記第1の駆動巻線
に供給し、前記多相交流電動機を前記第1の駆動巻線に
関して電動機として作動させ、前記第2のインバータを
制御して、前記第2の直流電源から放電される電力を前
記第2の駆動巻線に供給し、前記多相交流電動機を前記
第2の駆動巻線に関して電動機として作動させることが
好ましい。
【0013】制御手段がこのような制御を行なうことに
より、第1の直流電源からの電力と第2の直流電源から
の電力とによって多相交流電動機を力行させることがで
きる。従って、例えば、第1の直流電源から出力される
電力が制限されている場合でも、多相交流電動機の出力
トルクの低下を抑えることができる。
【0014】本発明の電力変換システムにおいて、前記
第1の直流電源は、電力を充放電することが可能である
と共に、前記制御手段は、前記第1のインバータを制御
して、前記多相交流電動機を前記第1の駆動巻線に関し
て発電機として作動させ、前記第1の駆動巻線から出力
される電力を前記第1の直流電源に充電させ、前記第2
のインバータを制御して、前記第2の直流電源から放電
される電力を前記第2の駆動巻線に供給し、前記多相交
流電動機を前記第2の駆動巻線に関して電動機として作
動させることが好ましい。
【0015】制御手段がこのような制御を行なうことに
より、第2の直流電源からの電力によって多相交流電動
機を力行させながら、多相交流電動機から回生される電
力によって第1の直流電源を充電させることができる。
【0016】本発明の電力変換システムにおいて、前記
制御手段は、前記第1のインバータを制御して、前記第
1の駆動巻線に関して前記多相交流電動機で生じるトル
クをほぼゼロにしつつ、前記第1の直流電源から出力さ
れる電力を前記第1の駆動巻線に伝達し、前記第2のイ
ンバータを制御して、前記第2の駆動巻線について前記
多相交流電動機で生じるトルクをほぼゼロにしつつ、前
記第1の駆動巻線に伝達される前記電力を前記第2の駆
動巻線から出力して前記第2の直流電源に充電させるこ
とが好ましい。
【0017】制御手段がこのような制御を行なうことに
より、多相交流電動機にトルクを発生させることなく、
第1の直流電源からの電力を第2の直流電源に伝達して
充電させることができる。
【0018】本発明の電力変換システムにおいて、前記
第1の直流電源は、電力を充放電することが可能である
と共に、前記制御手段は、前記第2のインバータを制御
して、前記第2の駆動巻線に関して前記多相交流電動機
で生じるトルクをほぼゼロにしつつ、前記第2の直流電
源から放電される電力を前記第2の駆動巻線に伝達し、
前記第1のインバータを制御して、前記第1の駆動巻線
に関して前記多相交流電動機で生じるトルクをほぼゼロ
にしつつ、前記第1の駆動巻線に伝達される電力を前記
第1の駆動巻線から出力して前記第1の直流電源に充電
させることが好ましい。
【0019】制御手段がこのような制御を行なうことに
より、多相交流電動機にトルクを発生させることなく、
第2の直流電源からの電力を第1の直流電源に伝達して
充電させることができる。
【0020】本発明の電力変換システムにおいて、前記
制御手段は、少なくとも前記第2の巻線を流れる電流が
該第2の巻線の電流容量制限を超えないように、前記第
1及び第2のインバータを制御することが好ましい。
【0021】第2の巻線は第1の駆動巻線と第2の駆動
巻線とで共用しているため、第1の巻線に比較して過電
流が流れる恐れがある。しかし、制御手段が上記のよう
な制御を行なうことにより、第2の巻線を流れる電流は
電流容量制限以下に抑えられるため、過電流の流れる恐
れが無くなる。
【0022】本発明の電力変換システムにおいて、前記
制御手段は、前記第1の直流電源と前記第1のインバー
タとの間を流れる電流または前記第2の直流電源と前記
第2のインバータとの間を流れる電流が所望の電流値と
なり、かつ、前記多相交流電動機で生じるトルクが所望
のトルク値となるように、前記第1及び第2のインバー
タを制御することが好ましい。
【0023】制御手段がこのような制御をすることよ
り、多相交流電動機で発生されるトルクを所望の値に維
持しながら、第1または第2の直流電源に対し電力を適
正に充放電させることができる。
【0024】本発明の電力変換システムにおいて、前記
制御手段は、前記第1の直流電源と前記第1のインバー
タとの間に流すべき電流値または前記第2の直流電源と
前記第2のインバータとの間に流すべき電流値に基づい
て、前記多相交流電動機で生じるべきトルク値を補正す
ることが好ましい。
【0025】制御手段がこのような補正を行なうことよ
り、上記したように、直流電源とインバータとの間を流
れる電流が所望の値となり、かつ、多相交流電動機で生
じるトルクが所望の値となるような制御を実現すること
ができる。
【0026】本発明の電力変換システムにおいて、前記
第1または第2の直流電源は複数の蓄電池を直列に接続
した集合電池から成ると共に、前記制御手段は、前記第
1または第2のインバータを制御して、前記第1または
第2の直流電源を満充電状態にして前記蓄電池の充電量
の均等化を図ることが好ましい。
【0027】制御手段がこのような制御を行なうことに
より、第1または第2の直流電源の性能を向上させると
共に、寿命を延ばすことができる。
【0028】本発明の電力変換システムにおいて、前記
制御手段は、前記多相交流電動機をd−q軸モデルで表
した場合における、q軸巻線に流れる電流がほぼゼロと
なり、d軸巻線に流れる電流がゼロ以外の所望の電流値
となるように、前記第1のインバータ及び前記第2のイ
ンバータを制御することが好ましい。
【0029】制御手段がこのような制御を行なうことに
より、第1及び第2の駆動巻線に関して多相交流電動機
で生じるトルクをほぼゼロにすることができる。
【0030】本発明の第2の電力変換システムは、電力
変換を行なうための電力変換システムであって、ステー
タに各相毎に、直列に接続された第1から第nまでのn
(nは2以上の任意の整数)個の巻線をそれぞれ備え、
それらn個の巻線を用いて第1から第nまでのn個の駆
動巻線を、当該駆動巻線がi(iは1からnまでの任意
の整数)番目の駆動巻線である場合に、第iから第nま
での一連の(n−i+1)個の巻線によって構成される
ように、それぞれ、構成する多相交流電動機と、所定の
直流電圧を発生することが可能な第1から第nまでのn
個の直流電源と、当該インバータがj(jは1からnま
での任意の整数)番目のインバータである場合に、前記
第jの直流電源と前記多相交流電動機における前記第j
の駆動巻線との間に接続され、前記第jの直流電源と前
記第jの駆動巻線との間で直流−交流変換を行なうこと
によって、電力のやり取りを行なわせると共に、前記多
相交流電動機における前記第jの駆動巻線について、前
記多相交流電動機を駆動することが可能な第1から第n
までのn個のインバータと、前記第1から第nまでのイ
ンバータを制御するための制御手段と、を備えることを
要旨とする。
【0031】このように、本発明の電力変換システムで
は、多相交流電動機は、ステータに各相毎に、直列に接
続された第1から第nまでのn個の巻線をそれぞれ備
え、それらn個の巻線を用いて第1から第nまでのn個
の駆動巻線をそれぞれ構成している。その際、その駆動
巻線がi番目の駆動巻線である場合に、第iから第nま
での一連の(n−i+1)個の巻線によって構成される
ようにしている。また、第1から第nまでのn個のイン
バータは、それぞれ、そのインバータがj番目のインバ
ータである場合に、第jの直流電源と多相交流電動機に
おける第jの駆動巻線との間に接続され、第jの直流電
源と第jの駆動巻線との間で直流−交流変換を行なうこ
とによって、電力のやり取りを行なわせると共に、多相
交流電動機における第jの駆動巻線について、多相交流
電動機を駆動することが可能となっている。制御手段は
第1から第nまでのインバータを制御する。
【0032】従って、本発明の電力変換システムによれ
ば、多相交流電動機において、第p(pは2からnまで
の任意の整数)の巻線を第1から第pまでのp個の駆動
巻線によって共用しているため、従来のように、各駆動
巻線を別個に構成する場合に比較して、別個に設けてい
た駆動巻線分のスペースが不要となり、別個に設けてい
た駆動巻線分の重さだけ、全体の重量が軽減される。従
って、多相交流電動機の体格や重量を増大させることな
く、多相交流電動機と複数の直流電源を用いた電力変換
を行なうことができる。
【0033】本発明の車両は、上記した電力変換システ
ムを備え、前記多相交流電動機で生じるトルクによっ
て、推進力を得ることを要旨とする。
【0034】このように、上記した電力変換システムを
備えることにより、よりコンパクトでより軽量な動力源
を備えた車両を実現することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。図1は本発明の一実施例として
の電力変換システムの構成を示す構成図である。本実施
例の電力変換システムは、図1に示すように、高圧電池
200と、高圧インバータ300と、モータ400と、
低圧インバータ500と、低圧電池600と、制御部7
00とを主として備えている。なお、この電力変換シス
テムは、電気自動車やハイブリッド車などの車両に搭載
されているものとする。
【0036】このうち、モータ400は三相モータであ
って、ステータにu相,v相,w相の固定巻線を備えて
いる。u相,v相,w相の各固定巻線は、それぞれ、本
実施例の特徴として、2つの巻線が直列に接続して構成
されており、さらに、その直列に接続された2つの巻線
が共に高圧巻線を構成し、また、その高圧巻線を構成す
る2つの巻線のうち、Y結線における中点に近い側の巻
線が低圧巻線も構成している。即ち、u相の固定巻線で
は、直列に接続された巻線Lu1と巻線Lu2が共に高
圧巻線を構成し、その高圧巻線を構成する一方の巻線L
u2が低圧巻線も構成する。同様に、v相の固定巻線で
は、直列に接続された巻線Lv1と巻線Lv2が共に高
圧巻線を構成し、その高圧巻線を構成する一方の巻線L
v2が低圧巻線も構成し、w相の固定巻線では、直列に
接続された巻線Lw1と巻線Lw2が共に高圧巻線を構
成し、その高圧巻線を構成する一方の巻線Lw2が低圧
巻線も構成する。
【0037】なお、このモータ400の回転軸(図示せ
ず)は各種ギヤ(図示せず)を介して車両の車軸(図示
せず)に結合されている。
【0038】高圧電池200及び低圧電池600は、そ
れぞれ、二次電池であって、複数のバッテリセルを直列
に接続して構成されている。高圧電池200は比較的高
い直流電圧を発生し、低圧電池600は高圧電池200
よりも低い直流電圧を発生する。高圧電池200は、主
にモータ400を駆動するための電源として用いられ、
低圧電池600は、主に、車両の電装品(図示せず)に
電力を供給するための電源として用いられる。
【0039】高圧インバータ300及び低圧インバータ
500は、それぞれ、6つのトランジスタと6つのダイ
オードによって構成されている。このうち、高圧インバ
ータ300は、高圧電池200とモータ400との間に
接続されており、特に、モータ400側はu相,v相,
w相の各高圧巻線にそれぞれ接続されている。一方、低
圧インバータ500は低圧電池600とモータ400と
の間に接続されており、特に、モータ400側はu相,
v相,w相の各低圧巻線にそれぞれ接続されている。
【0040】制御部700は、図示せざるCPUと、R
OMと、RAMと、をそれぞれ備えている。CPUは、
ROMに記憶されている制御プログラムに従って、種々
の演算や制御を行なっている。ROMは、上記制御プロ
グラムの他、後述するマップなど種々のデータを記憶し
ているメモリである。また、RAMは、CPUによる演
算結果などの一時的なデータを記憶するためのメモリで
ある。また、制御部700からは高圧インバータ300
及び低圧インバータ500の各トランジスタに制御線が
延びている。また、制御部700には、図示せざる各種
センサから出力される検出結果が入力される。
【0041】それでは、本実施例の動作の概要について
説明する。制御部700には、各種センサから入力され
た検出結果に基づいて、高圧インバータ300及び低圧
インバータ500をそれぞれ制御する。
【0042】高圧電池200は、主にモータ400を駆
動するために用いられるが、低圧電池600の充電量が
少なくなってきた場合には、制御部700による制御に
よって、低圧電池600を充電するために用いることも
可能である。一方、低圧電池600は、前述したよう
に、主に車両内の電装品への電力供給のために用いられ
るが、モータ400において、高圧電池200からの電
力だけではパワーが足りない場合には、制御部700に
よる制御によって、そのモータ400に電力を補うため
に用いることもできるし、高圧電池200の充電量が少
なくなってきた場合には、高圧電池200を充電するた
めに用いることもできる。
【0043】また、モータ400も、制御部700によ
る制御により、電池からの電力によって力行動作(すな
わち、電動機として動作)して、車軸に動力を出力する
が、場合によっては、回生動作(すなわち、発電機とし
て動作)して、回生された電力を電池に充電することも
可能である。なお、モータ400は、前述したとおり、
Y結線における中点に近い側の巻線を共用してはいるも
のの、高圧巻線と低圧巻線をそれぞれ備えているため、
高圧巻線と低圧巻線とで独立した動作を行なうことが可
能である。
【0044】従って、本実施例においては、制御部70
0による制御によって、主な動作状態として、次のa)
〜f)の6つの動作状態を採ることができる。
【0045】a)高圧電池放電、高圧巻線力行、低圧巻
線回生、低圧電池充電 この状態では、制御部700による制御によって、高圧
インバータ300は、高圧電池200から電力を放電さ
せ、その電力をモータ400の高圧巻線に供給して、そ
の高圧巻線に関してモータ400を力行動作させる。一
方、低圧インバータ500は、低圧巻線に関してモータ
400を回生動作させ、その回生された電力を低圧電池
600に充電させる。
【0046】b)高圧電池充電、高圧巻線回生、低圧巻
線回生、低圧電池充電 この状態では、制御部700による制御によって、高圧
インバータ300は、高圧巻線に関してモータ400を
回生動作させ、その回生された電力を高圧電池200に
充電させる。同様に、低圧インバータ500も、低圧巻
線に関してモータ400を回生動作させ、その回生され
た電力を低圧電池600に充電させる。この場合、モー
タ400からの回生される電力によって高圧電池200
及び低圧電池600を同時に充電させることができる。
【0047】c)高圧電池放電、高圧巻線力行、低圧巻
線力行、低圧電池放電 この状態では、制御部700による制御によって、高圧
インバータ300は、高圧電池200から電力を放電さ
せ、その電力をモータ400の高圧巻線に供給して、そ
の高圧巻線に関してモータ400を力行動作させる。同
様に、低圧インバータ500も、低圧電池600から電
力を放電させ、その電力をモータ400の低圧巻線に供
給して、その低圧巻線に関してモータ400を力行動作
させる。この場合、例えば、高圧電池200から出力さ
れる電力が制限されていても、低圧電池600から出力
される電力によって、モータ400で生じるトルクの低
下を抑えることができる。
【0048】d)高圧電池充電、高圧巻線回生、低圧巻
線力行、低圧電池放電 この状態では、制御部700による制御によって、高圧
インバータ300は、高圧巻線に関してモータ400を
回生動作させ、その回生された電力を高圧電池200に
充電させる。一方、低圧インバータ500は、低圧電池
600から電力を放電させ、その電力をモータ400の
低圧巻線に供給して、その低圧巻線に関してモータ40
0を力行動作させる。
【0049】e)高圧電池放電、高圧巻線トルク0、低
圧巻線トルク0、低圧電池充電 この状態では、制御部700による制御によって、高圧
インバータ300は、高圧巻線に関してモータ400で
生じるトルクをゼロにして、高圧電池200から電力を
放電させて高圧巻線に与える。一方、低圧インバータ5
00も、低圧巻線に関してモータ400で生じるトルク
をゼロにして、高圧巻線に与えられた電力を低圧巻線か
ら低圧電池600に充電させる。このとき、高圧巻線と
低圧巻線は変圧器として動作する。
【0050】f)高圧電池充電、高圧巻線トルク0、低
圧巻線トルク0、低圧電池放電 この状態では、制御部700による制御によって、低圧
インバータ500は、低圧巻線に関してモータ400で
生じるトルクをゼロにして、低圧電池600から電力を
放電させて低圧巻線に与える。一方、高圧インバータ3
00も、高圧巻線に関してモータ400で生じるトルク
をゼロにして、低圧巻線に与えられた電力を高圧巻線か
ら高圧電池200に充電させる。このときも、高圧巻線
と低圧巻線は変圧器として動作する。
【0051】e),f)の場合、モータ400にトルク
を発生させることなく、高圧電池200と低圧電池60
0との間で電力を融通し合うことができる。
【0052】このように、本実施例においては、制御部
700による制御によって、基本的に6つの動作状態が
実現される。
【0053】それでは、制御部700の詳細な構成及び
動作について説明する。制御部700は、機能的には、
モータ400で生じるトルクの目標値であるのトルク指
令値を生成するためのトルク指令生成部と、電池とイン
バータとの間を流れる電池電流の目標値である電池電流
指令値を生成するための電池電流指令生成部と、それら
生成された指令値に基づいてインバータを制御するため
のインバータ制御部と、に分けることができる。
【0054】図2は図1における制御部700を構成す
るトルク指令生成部の構成を示すブロック図である。図
2に示すように、トルク指令生成部は、トルク指令演算
部702と、トルク指令補正部704と、トルク指令分
割部706と、を備えている。
【0055】トルク指令演算部702には、車両のアク
セルペダルポジションセンサ(図示せず)から得られる
アクセル開度と、車両の車速センサ(図示せず)から得
れる車速と、が入力されている。車両の運転者は、車両
にさらなる動力が必要な場合にアクセルペダルを踏み込
むため、アクセル開度は、運転者の希望する要求動力に
相当する。一方、車両の動力は車速と車軸のトルクの積
で表される。従って、トルク指令演算部702は、入力
されたアクセル開度と車速とからモータ400で発生さ
せるべきトルク、すなわち、トルク指令値Ta*を演算
により求めることができる。
【0056】次に、トルク指令補正部704は、トルク
指令演算部702で求めたトルク指令値Ta*から、後
述するインバータ制御部から得られるトルク補正量ΔT
aを減算して、トルク指令値を補正する。
【0057】続いて、トルク指令分割部706は、補正
したトルク指令値を高圧トルク指令値TCH*と低圧ト
ルク指令値TCL*とに分割する。前述したように、モ
ータ400には、高圧巻線と低圧巻線とが存在し、高圧
巻線と低圧巻線とで独立した動作をすることが可能なた
め、モータ400のトルク指令値も、高圧巻線で生じさ
せるべきトルク分(すなわち、高圧トルク指令値)と、
低圧巻線で生じさせるべきトルク分(すなわち、低圧ト
ルク指令値)と、に分けて与える必要があるからであ
る。なお、トルク指令分割部706では、インバータ3
00,500やモータ400で生じる損失の和が最小と
なるように、高圧トルク指令値TCH*と低圧トルク指
令値TCL*との分割比を定めている。
【0058】図3は図1における制御部700を構成す
る電池電流指令生成部の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、電池電流指令生成部は、高圧電池電
流演算部708と、低圧電池電流演算部710と、優先
電池電流指令決定部712と、を備えている。
【0059】高圧電池電流演算部708には、高圧電池
温度センサ(図示せず)から得られる高圧電池200の
温度と、高圧電池電圧センサ(図示せず)から得られる
高圧電池200の端子間電圧と、高圧電池充電量センサ
(図示せず)から得られる高圧電池200の充電量(S
OC)と、が入力されている。低圧電池電流演算部71
0にも、同じように、低圧電池温度センサ(図示せず)
から得られる低圧電池600の温度と、低圧電池電圧セ
ンサ(図示せず)から得られる低圧電池600の端子間
電圧と、低圧電池充電量センサ(図示せず)から得られ
る低圧電池600の充電量と、が入力されている。
【0060】高圧電池電流演算部708では、上記検出
結果を基にして、高圧電池200と高圧インバータ30
0との間を流れる電流(高圧電池電流)の目標値である
高圧電池電流指令値IBH*と、高圧電池電流として流
すことのできる最大値である高圧電池電流最大許容値I
BHmaxと、高圧電池電流として流すことのできる最
小値である高圧電池電流最小許容値IBHminと、を
算出する。低圧電池電流演算部710でも、同様に、低
圧電池600とインバータ500との間を流れる電流
(低圧電池電流)の目標値である低圧電池電流指令値I
BL*と、低圧電池電流として流すことのできる最大値
である低圧電池電流最大許容値IBLmaxと、低圧電
池電流として流すことのできる最小値である低圧電池電
流最小許容値IBLminと、を算出する。
【0061】すなわち、電池電流演算部708,710
では、例えば、電池の充電量が低い場合には電池が積極
的に充電されるように、電池の充電量が高い場合には電
池が積極的に放電されるように、電池の充電量などに応
じて電池電流指令値を決定したり、あるいは、電池の温
度が異常に高くなって電池不良とならないように、電池
の温度などに応じて電池電流許容値を決定したりしてい
る。
【0062】なお、電池電流は、電池が放電状態にある
場合(すなわち、放電電流である場合)を正、電池が充
電状態にある場合(すなわち、充電電流である場合)を
負としている。従って、電池電流指令値が正の場合には
電池電流として放電電流を流すよう(すなわち、電池を
放電するよう)指令することになり、負の場合には充電
電流を流すよう(すなわち、電池を充電するよう)指令
することになる。また、上記した最大許容値は、電池電
流が正の場合(すなわち、放電電流の場合)の最大許容
値を意味し、上記した最小許容値は、電池電流が負の場
合(すなわち、充電電流の場合)の最大許容値を意味す
ることになる。
【0063】一方、優先電池電流指令決定部712に
は、高圧電池200の充電量と低圧電池600の充電量
とがそれぞれ入力されている。優先電池電流指令決定部
712では、これら2つの充電量に基づいて、高圧電池
電流演算部708で算出された高圧電池電流指令値IB
H*と低圧電池電流演算部710で算出された低圧電池
電流指令値IBL*のうち、何れの電流指令値を優先さ
せるか、あるいは両方の電流指令値とも優先させるかを
決定し、その決定結果Seを出力する。
【0064】本実施例においては、前述したように、指
令値として、トルク指令値Ta*と、高圧電池電流指令
値IBH*と、低圧電池電流指令値IBL*と、があ
り、これら3つの指令値がそれぞれ制御変数となってい
る。しかし、エネルギ保存の法則という規制があるた
め、これら3つの制御変数を各々独立に用いて同時に制
御することは不可能である。そこで、2つの制御変数だ
けを独立に用いて制御し、残りの1つの制御変数はそれ
ら2つの制御変数に従属させ、上記の制御結果として決
定されるようにする必要がある。すなわち、言い換えれ
ば、3つの制御変数のうち、独立の2つの制御変数は従
属の1つの制御変数よりも優先して制御に用いることに
なる。
【0065】上記した優先電池電流指令決定部712で
は、高圧電池電流指令値IBH*と低圧電池電流指令値
IBL*のうち、何れの電流指令値を優先させるか、あ
るいは両方の電流指令値とも優先させるかを決定するこ
とによって、実質的に、トルク指令値Ta*、高圧電池
電流指令値IBH*及び低圧電池電流指令値IBL*の
うち、優先して用いるべき独立の2つの制御変数とそれ
らに従属させる従属の1つの制御変数を決定している。
【0066】具体的には、優先電池電流指令決定部71
2は、図4に示すようなマップを用いて、何れを優先さ
せるかを決定している。図4は図3における優先電池電
流指令決定部712で用いられる優先順位を決定するた
めのマップを示す説明図である。図4において、横軸は
高圧電池200の充電量を示し、縦軸は低圧電池600
の充電量を示している。このマップは、予め、制御部7
00内のROMに格納され、必要に応じて参照される。
【0067】原則的には、モータ400で生じるトルク
は優先的に制御する必要があるため、トルク指令値Ta
*は独立の制御変数の1つとして優先的に用いられる。
従って、高圧電池200の充電量が値SOCH1から値
SOCH2の間にあるか、低圧電池600の充電量が値
SOCL1から値SOCL2の間にある場合には、トル
ク指令値Ta*を独立の制御変数の1つとするため、高
圧電池電流指令値IBH*と低圧電池電流指令値IBL
*のうち、何れの電流指令値を残りの独立の制御変数と
して優先させるかを決定することになる。すなわち、図
4に示すように、例えば、高圧電池200の充電量が値
SOCH1から値SOCH2の間にある場合には、高圧
電池電流指令値IBH*を残りの独立の制御変数として
優先させるよう決定し(すなわち、低圧電池電流指令値
IBL*が従属の制御変数となる)、高圧電池200の
充電量が値SOCH1以下か値SOCH2以上であっ
て、低圧電池600の充電量が値SOCL1から値SO
CL2の間にある場合には、低圧電池電流指令値IBL
*を残りの独立の制御変数として優先させるよう決定す
る(すなわち、高圧電池電流指令値IBH*が従属の制
御変数となる)。
【0068】また、それら以外の場合、すなわち、高圧
電池200の充電量が値SOCH1以下か値SOCH2
以上であって、かつ、低圧電池600の充電量が値SO
CL1以下か値SOCL2以上である場合には、高圧電
池200及び低圧電池600をそれぞれ積極的に充電ま
たは放電させる必要があるため、高圧電池電流指令値I
BH*及び低圧電池電流指令値IBL*を共に、独立の
制御変数として優先させることを決定する(すなわち、
トルク指令値Ta*が従属の制御変数となる)。
【0069】なお、本実施例では、高圧電池200の充
電量が値SOCH1から値SOCH2の間にあり、か
つ、低圧電池600の充電量が値SOCL1から値SO
CL2の間にある場合は、高圧電池電流指令値IBH*
を独立の制御変数として優先させている(すなわち、低
圧電池電流指令値IBL*が従属の制御変数となってい
る)が、場合によっては、低圧電池電流指令値IBL*
を独立の制御変数として優先させるよう(すなわち、高
圧電池電流指令値IBH*が従属の制御変数となるよ
う)、マップを作成しても良い。
【0070】以上のようにして、優先電池電流指令決定
部712では、独立の制御変数として優先させるべき電
流指令値を何れにするかを決定する。なお、優先電池電
流指令決定部712には、その他、充電量均等化指令も
入力されているが、これについては後ほど説明する。
【0071】次に、図5は図1における制御部700を
構成するインバータ制御部の構成を示すブロック図であ
る。図5に示すように、インバータ制御部は、高圧比例
積分制御部714と、低圧比例積分制御部716と、高
圧加減算部718と、低圧加減算部720と、加算部7
22と、モータ速度演算部724と、高圧トルク制限演
算部726と、低圧トルク制限演算部728と、トルク
指令調整部730と、高圧モータ電流指令演算部732
と、低圧モータ電流指令演算部734と、高圧PWM制
御部736と、低圧PWM制御部738と、高圧ゼロト
ルク判定部739と、低圧ゼロトルク判定部740と、
を備えている。
【0072】これらのうち、低圧比例積分制御部716
は図6に示す処理手順に従って処理を行ない、高圧比例
積分制御部714は図7に示す処理手順に従って処理を
行なう。図6は図5における低圧比例積分制御部716
の処理手順を示すフローチャート、図7は図5における
高圧比例積分制御部714の処理手順を示すフローチャ
ートである。
【0073】低圧比例積分制御部716には、図3の低
圧電池電流演算部710で算出された低圧電池電流指令
値IBL*と、優先電池電流指令決定部712での決定
結果Seと、が入力されており、高圧比例積分制御部7
14にも、同様に、高圧電池電流演算部708で算出さ
れた高圧電池電流指令値IBH*と、優先電池電流指令
決定部712での決定結果Seと、が入力されている。
低圧比例積分制御部716では、図6に示すように、そ
の決定結果Seに基づいて、低圧電池電流指令値IBL
*が優先されるべき電流指令値として決定されたか否か
を判定し(ステップS102)、高圧比例積分制御部7
14でも、図7に示すように、決定結果Seに基づい
て、高圧電池電流指令値IBH*が優先されるべき電池
電流指令値として決定されたか否かを判定する(ステッ
プS202)。
【0074】例えば、今、低圧電池600の充電量が減
っていて値SOCL1以下である場合に、高圧電池20
0の充電量は値SOCH1から値SOCH2の間にあっ
て適当な量であるとする。この場合、図4から明らかな
ように、低圧電池600を積極的に充電するために、低
圧電池電流指令値IBL*が優先されるべき電池電流指
令値として決定されることになる。
【0075】従って、この場合、低圧比例積分制御部7
16では、図6のステップS102において、低圧電池
電流指令値IBL*が優先であると判定され、ステップ
S104に進み、高圧比例積分制御部714では、図7
のステップS202において、逆に、高圧電池電流指令
値IBH*が優先でないと判定されて、ステップS22
0に進む。
【0076】次に、低圧比例積分制御部716では、現
在、低圧電池600において充電または放電されている
電力WLを求める(図6のステップS104)。すなわ
ち、低圧比例積分制御部716は、低圧電池電圧センサ
744によって得られる低圧電池600の端子間電圧V
Lと、低圧電池電流センサ748によって得られる低圧
電池600とインバータ500との間を流れる低圧電池
電流IBLと、を入力し、次の式(1)に従って、上記
した電力WLを算出する。
【0077】WL=VL・IBL …(1)
【0078】続いて、低圧比例積分制御部716では、
低圧トルク指令値TCL*についての暫定補正量TCL
1を求める(ステップS106)。低圧トルク指令値T
CL*は、図2におけるトルク指令分割部706におい
て得られたが、この低圧トルク指令値TCL*は、運転
者の希望する要求動力に対応した低圧トルク指令値に過
ぎない。一方、上述したように低圧電池600に積極的
に充電するために、低圧巻線に関してモータ400で回
生動作を行なって、回生した電力で低圧電池600の充
電を行なうものとすると、その回生動作により低圧巻線
で生じるトルクはその分変化する。従って、低圧トルク
指令値TCL*をそのまま用いて低圧インバータ500
を制御したのでは、車両の車軸に運転者の希望する要求
動力に応じたトルク(特に、低圧巻線で生じさせるべき
トルク)を発生させることはできない。
【0079】そこで、本実施例では、ステップS106
と次のステップS108において、低圧トルク指令値T
CL*を、低圧電池600に充電されるべき電力(すな
わち、低圧巻線について回生されるべき電力)に応じて
補正するための補正量を求めるようにしている。
【0080】具体的には、低圧比例積分制御部716
は、モータ速度演算部724で得られるモータ400の
回転速度Nmを入力し、ステップS102で得られた電
力WLを用い、次の式(2)に従って、上記した暫定補
正量TCL1を算出する。
【0081】 TCL1=(WL+ΔL)/Nm …(2) 但し、ΔLは低圧側における電力変換による損失分であ
り、予め実験などによって求められる値である。
【0082】なお、モータ速度演算部724では、回転
センサ758によって得られたモータ400のロータ位
置を示すロータ位置信号Protを入力して、そのロー
タ位置信号Protから演算によってモータ400の回
転速度Nmを算出している。
【0083】次に、低圧比例積分制御部716では、暫
定補正量TCL1を低圧電池電力の比例積分値で補正
し、最終的な補正量TCL2を求める(ステップS10
8)。暫定補正量TCL1は、実測値である低圧電池電
流IBLを基にして算出された値であり、その暫定補正
量TCL1には、図3の低圧電池電流演算部710で得
られた低圧電池電流指令値IBL*は加味されていな
い。そこで、本実施例では、低圧電池電流指令値IBL
*と実測値である低圧電池電流IBLとの偏差がゼロと
なるよう制御されるように、低圧電池電力の比例積分値
で暫定補正量TCL1を補正する。
【0084】すなわち、低圧比例積分制御部716は、
低圧電池電流演算部710で得られた低圧電池電流指令
値IBL*を入力し、式(3)に従って、暫定補正量T
CL1を補正し、補正量TCL2を算出する。
【0085】 TCL2=TCL1+{PI(VL・IBL*−VL・IBL)/Nm} …(3)
【0086】式(3)において、VL・IBLは、実測
値である低圧電池電流IBLを基にして得られた実測換
算での低圧電池600の電力であり、ステップS102
で算出したWLと同じものである。一方、VL・IBL
*は、低圧電池電流指令値IBL*を基にして得られた
指令値換算での低圧電池600の電力である。従って、
VL・IBL*−VL・IBLは、低圧電池600の電
圧についての指令値換算と実測換算の偏差である。
【0087】また、PI()は、()内の値を比例積分
演算することを示している。すなわち、その比例積分演
算では、上記した偏差に所定の係数をかけて比例部分の
値を求めると共に、上記した偏差を時間積分して、その
積分値に所定の係数をかけて積分部分の値を求めて、そ
れら求めた値の和を導き出す。
【0088】式(3)では、以上のようにして求めた低
圧電池600の電力についての比例積分値をモータ40
0の回転速度Nmで除算することにより、トルクに変換
し、トルク補正分を得ている。そして、そのトルク補正
分をステップS104で求めた暫定補正量TCL1に加
算して、最終的な補正量TCL2を得ている。
【0089】以上のようにして得られた低圧トルク指令
値TCL*についての補正量TCL2は、低圧比例積分
制御部716から低圧加減算部720に入力される。
【0090】また、低圧加減算部720には、図2のト
ルク指令分割部706で得られた低圧トルク指令値TC
L*が入力される他、高圧比例積分制御部714で得ら
れる低圧トルク指令値TCL*についての補正量TCL
2’が入力される。
【0091】しかし、高圧比例積分制御部714では、
前述したように、高圧電池電流指令値IBH*は優先で
ない(すなわち、従属の制御変数として用いられる)た
め、その高圧電池電流指令値IBH*を基にして補正量
を導くことはしない。従って、図7のステップS220
において、高圧比例積分制御部714は、低圧トルク指
令値についての補正量TCL2’を0に設定する。
【0092】よって、低圧加減算部720では、高圧比
例積分制御部714からの補正量TCL2’が0である
ので、低圧トルク指令値TCL*から、低圧比例積分制
御部716からの補正量TCL2を減算して、低圧トル
ク指令値を補正し、新たな低圧トルク指令値TCLh*
を導き出す。なお、仮に、高圧比例積分制御部714か
らの補正量TCL2’が0でない場合には、この補正量
TCL2’が加算されることになる。
【0093】次に、低圧比例積分制御部716では、高
圧トルク指令値TCH*についての暫定補正量TCH
1’を求める(ステップS110)。高圧トルク指令値
TCH*は、前述したようにトルク指令分割部706に
おいて、全体のトルク指令値を、低圧トルク指令値TC
L*との所望の分割比で分割して得たものである。従っ
て、低圧トルク指令値についてだけ、低圧電池600に
充電されるべき電力(すなわち、低圧巻線について回生
されるべき電力)に応じた補正を行なうと、モータ40
0における低圧巻線で生じるトルクと高圧巻線で生じる
トルクのバランスが崩れ、車両の車軸に運転者の希望す
る要求動力に応じたトルクを発生させることはできな
い。
【0094】そこで、本実施例では、ステップS110
と次のステップS112で、高圧トルク指令値TCH*
についても、低圧トルク指令値TCL*と同様に、低圧
電池600に充電されるべき電力(すなわち、低圧巻線
について回生されるべき電力)に応じて補正するための
補正量を求めるようにしている。
【0095】すなわち、低圧比例積分制御部716は、
ステップS102で得られた電力WLを用い、次の式
(4)に従って、高圧トルク指令値TCH*についての
暫定補正量TCH1’を算出する。
【0096】 TCH1’=(WL+ΔH)/Nm …(4) 但し、ΔHは高圧側における電力変換による損失分であ
り、予め実験などによって求められる値である。
【0097】続いて、低圧比例積分制御部716では、
暫定補正量TCH1’を低圧電池電力の比例積分値で補
正し、最終的な補正量TCH2’を求める(ステップS
112)。すなわち、高圧比例積分制御部714は、式
(3)とほぼ同様の式(5)に従って、暫定補正量TC
L1’を補正し、補正量TCL2’を算出する。
【0098】 TCH2’=TCH1’+{PI(VL・IBL*−VL・IBL)/Nm} …(5)
【0099】以上のようにして得られた高圧トルク指令
値TCH*についての補正量TCH2’は、低圧比例積
分制御部716から高圧加減算部718に入力される。
【0100】また、高圧加減算部718には、図2のト
ルク指令分割部706で得られた高圧トルク指令値TC
H*が入力される他、高圧比例積分制御部714で得ら
れる高圧トルク指令値TCH*についての補正量TCH
2が入力される。
【0101】しかし、高圧比例積分制御部714では、
前述したように、高圧電池電流指令値IBH*は優先で
ないため、その高圧電池電流指令値IBH*を基にして
補正量を導くことはしない。従って、図7のステップS
222において、高圧比例積分制御部714は、低圧ト
ルク指令値の補正量TCH2についても0に設定する。
【0102】従って、高圧加減算部718では、高圧比
例積分制御部714からの補正量TCL2が0であるの
で、高圧トルク指令値TCH*に、低圧比例積分制御部
716からの補正量TCH2’を加算して、高圧トルク
指令値を補正し、新たな高圧トルク指令値TCHh*を
導き出す。なお、仮に、高圧比例積分制御部714から
の補正量TCH2が0でない場合には、この補正量TC
H2が減算されることになる。
【0103】ところで、低圧比例積分制御部716に
は、図5に示すように、その他、高圧電池電流センサ7
46によって得られる高圧電池200と高圧インバータ
300との間を流れる高圧電池電流IBHと、高圧電池
電流演算部708で得られた高圧電池電流最大許容値I
BHmax及び高圧電池電流最小許容値IBHmin
と、が入力されている。そこで、次に、低圧比例積分制
御部716では、図6に示すように、入力された実測値
である高圧電池電流IBHが、高圧電池電流最大許容値
IBHmaxから高圧電池電流最小許容値IBHmin
の間の許容範囲に入っているか否かを判定する(ステッ
プS114)。
【0104】判定の結果、高圧電池電流IBHが上記の
許容範囲内に入っている場合には、問題がないので、低
圧比例積分制御部716は、トルク指令値Ta*を補正
するためのトルク補正量となるΔTaHを0に設定する
(ステップS118)。しかし、高圧電池電流IBHが
上記の許容範囲内に入っていない場合には、高圧電池電
流IBHが許容範囲内に入るよう制御するために、トル
ク指令値Ta*を補正するためのトルク補正量ΔTaH
を次の式(6)に従って算出する(ステップS11
6)。
【0105】 ΔTaH=PI(IBH−IBHmax) (IBH>IBHmax) ΔTaH=PI(IBH−IBHmin) (IBH<IBHmin) …(6)
【0106】なお、式(6)では、高圧電池電流IBH
が高圧電池電流最大許容値IBHmaxより大きくなっ
て許容範囲を超えた場合は上の式を用い、高圧電池電流
最小許容値IBHminより小さくなって許容範囲を超
えた場合は下の式を用いる。従って、上の式では、高圧
電池電流IBHと高圧電池電流最大許容値IBHmax
との偏差の比例積分値が、求めるべきトルク補正量ΔT
aHとなり、下の式では、高圧電池電流IBHと高圧電
池電流最小許容値IBHminとの偏差の比例積分値
が、求めるべきトルク補正量ΔTaHとなる。
【0107】以上のようにして得られたトルク補正量Δ
TaHは、低圧比例積分制御部716から加算部722
に入力される。また、加算部722には、高圧比例積分
制御部714で得られるトルク補正量ΔTaLも入力さ
れる。加算部722では、入力されたトルク補正量ΔT
aHとΔTaLとを加算して、トルク指令値Ta*を補
正するための最終的なトルク補正量ΔTaを導き出す。
【0108】しかしながら、高圧比例積分制御部714
では、前述したように、高圧電池電流指令値IBH*は
優先でない(すなわち、従属の制御変数として用いられ
る)ため、トルク指令値Ta*についても補正量を導く
ことはしない。従って、図7のステップS224におい
て、高圧比例積分制御部714は、トルク補正量ΔTa
Lを0に設定する。
【0109】そのため、加算部722では、低圧比例積
分制御部716から入力されたトルク補正量ΔTaHが
そのまま、最終的なトルク補正量ΔTaとして得られ
る。
【0110】加算部722で導き出されたトルク補正量
ΔTaは、前述したように、図2におけるトルク指令補
正部704に与えられ、トルク指令補正部704におい
て、トルク指令演算部702で求めたトルク指令値Ta
*から減算されて、トルク指令値を補正するのに用いら
れる。この結果、前述したように、例えば、高圧電池電
流IBHが上記の許容範囲内に入っていない場合でも、
高圧電池電流IBHが許容範囲内に入るように、トルク
制御がなされる。
【0111】以上で、低圧比例積分制御部716におけ
る図6に示した処理ルーチンと高圧比例積分制御部71
4における図7に示した処理ルーチンはそれぞれ終了す
る。
【0112】なお、上記した例は、低圧電池600の充
電量が値SOCL1以下であり、高圧電池200の充電
量は値SOCH1から値SOCH2の間にあって、低圧
電池電流指令値IBL*が優先されるべき電池電流指令
値として決定された場合(すなわち、高圧電池電流指令
値IBH*は従属の制御変数として用いられる場合)で
あったが、例えば、高圧電池200の充電量が値SOC
H1以下であり、低圧電池600の充電量は値SOCL
1から値SOCL2の間にあって、高圧電池電流指令値
IBH*が優先されるべき電池電流指令値として決定さ
れた場合(すなわち、低圧電池電流指令値IBL*は従
属の制御変数として用いられる場合)には、前述した低
圧比例積分制御部716における処理と高圧比例積分制
御部714における処理とが入れ替わる。しかし、処理
が入れ替わるだけで、実施質的な処理内容は同じである
ため、詳細な説明は省略する。従って、主な点だけ簡単
に説明する。
【0113】今度の例の場合、高圧比例積分制御部71
4では、図7のステップS202において、高圧電池電
流指令値IBH*が優先であると判定され、ステップS
204に進み、低圧比例積分制御部716では、図6の
ステップS102において、低圧電池電流指令値IBL
*が優先でないと判定されて、ステップS120に進
む。
【0114】そこで、低圧比例積分制御部716では、
図7のステップS204において、高圧電池電圧センサ
742によって得られる高圧電池200の端子間電圧V
Hと、高圧電池電流センサ746によって得られる高圧
電池200と高圧インバータ300との間を流れる高圧
電池電流指令値IBHと、を入力し、次の式(7)に従
って、高圧電池200において充電または放電されてい
る電力WHを求める。
【0115】WH=VH・IBH …(7)
【0116】次に、高圧比例積分制御部714は、モー
タ速度演算部724で得られるモータ400の回転速度
Nmを入力し、ステップS202で得られた電力WHを
用い、次の式(8)に従って、高圧トルク指令値TCH
*についての暫定補正量TCH1を算出する(ステップ
S206)。
【0117】 TCH1=(WH+ΔH)/Nm …(8) 但し、ΔHは前述した高圧側における電力変換による損
失分である。
【0118】次に、高圧比例積分制御部714は、高圧
電池電流演算部708で得られた電力WHを入力し、式
(9)に従って、暫定補正量TCH1を補正し、補正量
TCH2を算出する(ステップS208)。
【0119】 TCHL2=TCH1+{PI(VH・IBH*−VH・IBH)/Nm} …(9)
【0120】一方、今度の例の場合、低圧比例積分制御
部716では、低圧電池電流指令値IBL*は優先でな
い(すなわち、従属の制御変数として用いられる)た
め、その低圧電池電流指令値IBL*を基にして補正量
を導くことはしない。従って、図6のステップS120
において、低圧比例積分制御部716は、高圧トルク指
令値についての補正量TCH2’を0に設定する。
【0121】よって、高圧加減算部718では、低圧比
例積分制御部716からの補正量TCH2’が0である
ので、高圧トルク指令値TCH*から、高圧比例積分制
御部714からの補正量TCH2を減算して、高圧トル
ク指令値を補正し、新たな高圧トルク指令値TCHh*
を導き出す。
【0122】次に、高圧比例積分制御部714は、ステ
ップS202で得られた電力WHを用い、次の式(1
0)に従って、低圧トルク指令値TCL*についての暫
定補正量TCL1’を算出する(ステップS210)。
【0123】 TCL1’=(WH+ΔL)/Nm …(10) 但し、ΔLは前述の低圧側における電力変換による損失
分である。
【0124】続いて、高圧比例積分制御部714では、
式(11)に従って、暫定補正量TCL1’を高圧電池
電力の比例積分値で補正し、最終的な補正量TCH2’
を算出する(ステップS212)。
【0125】 TCL2’=TCL1’+{PI(VH・IBH*−VH・IBH)/Nm} …(11) 一方、低圧比例積分制御部716では、低圧電池電流指
令値IBL*は優先でない(すなわち、従属の制御変数
として用いられる)ため、前述したとおり、その低圧電
池電流指令値IBL*を基にして補正量を導くことはな
く、従って、図6のステップS122において、低圧比
例積分制御部716は、低圧トルク指令値についての補
正量TCL2も0に設定する。
【0126】よって、高圧加減算部718では、低圧比
例積分制御部716からの補正量TCL2が0であるの
で、低圧トルク指令値TCL*から、高圧比例積分制御
部714からの補正量TCL2’を減算して、低圧トル
ク指令値を補正し、新たな低圧トルク指令値TCLh*
を導き出す。
【0127】ところで、高圧比例積分制御部714に
も、図5に示すように、その他、低圧電池電流センサ7
48によって得られる低圧電池600と低圧インバータ
500との間を流れる低圧電池電流指令値IBLと、低
圧電池電流演算部710で得られた低圧電池電流最大許
容値IBLmax及び低圧電池電流最小許容値IBLm
inと、が入力されている。そこで、次に、高圧比例積
分制御部714では、実測値である低圧電池電流指令値
IBLが、低圧電池電流最大許容値IBLmaxから低
圧電池電流最小許容値IBLminの間の許容範囲に入
っているか否かを判定する(ステップS214)。判定
の結果、低圧電池電流指令値IBLが上記の許容範囲内
に入っている場合には、高圧比例積分制御部714は、
トルク補正量ΔTaLを0に設定する(ステップS21
8)が、低圧電池電流指令値IBLが上記の許容範囲内
に入っていない場合には、低圧電池電流指令値IBLが
許容範囲内に入るよう制御するために、トルク補正量Δ
TaLを次の式(12)に従って算出する(ステップS
216)。
【0128】 ΔTaL=PI(IBL−IBLmax) (IBL>IBLmax) ΔTaL=PI(IBL−IBLmin) (IBL<IBLmin) …(12)
【0129】一方、低圧比例積分制御部716では、低
圧電池電流指令値IBL*は優先でない(すなわち、従
属の制御変数として用いられる)ため、トルク指令値T
a*についても補正量を導くことはなく、従って、図6
のステップS124において、低圧比例積分制御部71
6は、トルク補正量ΔTaHを0に設定する。
【0130】そのため、加算部722では、高圧比例積
分制御部714から入力されたトルク補正量ΔTaLが
そのまま、最終的なトルク補正量ΔTaとして得られ
る。
【0131】以上で、低圧比例積分制御部716におけ
る図6に示した処理ルーチンと高圧比例積分制御部71
4における図7に示した処理ルーチンはそれぞれ終了す
る。
【0132】なお、上記した2つの例は、低圧電池電流
指令値IBL*または高圧電池電流指令値IBH*の何
れかが優先されるべき電池電流指令値として決定された
場合であったが、例えば、高圧電池200の充電量が値
SOCH1以下であり、低圧電池600の充電量も値S
OCL1以下であって、低圧電池電流指令値IBL*も
高圧電池電流指令値IBH*も優先されるべき電池電流
指令値として決定された場合(すなわち、トルク指令値
Ta*が従属の制御変数として用いられる場合)には、
低圧比例積分制御部716における処理は前者の例(す
なわち、低圧電池電流指令値IBL*が優先の場合)と
同様の処理となり、高圧比例積分制御部714における
処理は後者の例(すなわち、高圧電池電流指令値IBH
*が優先の場合)と同様の処理となる。従って、処理内
容は前述したものとほぼ同様であるので、詳細な説明は
省略する。従って、特徴的な点だけ簡単に説明する。
【0133】今度の例の場合、低圧比例積分制御部71
6では、図6のステップS102において、低圧電池電
流指令値IBL*が優先であると判定され、ステップS
104に進み、高圧比例積分制御部714でも、同様
に、図7のステップS202において、高圧電池電流指
令値IBH*が優先であると判定され、ステップS20
4に進む。
【0134】従って、結果的に、低圧比例積分制御部7
16では、ステップS104〜S112において、低圧
トルク指令値TCL*についての補正量TCL2と高圧
トルク指令値TCH*についての補正量TCH2’が得
られ、高圧比例積分制御部714では、ステップS20
4〜S212において、高圧トルク指令値TCH*につ
いての補正量TCH2と低圧トルク指令値TCL*につ
いての補正量TCL2’が得られる。よって、低圧加減
算部720では、低圧トルク指令値TCL*に対し、低
圧比例積分制御部716からの補正量TCL2を減算
し、高圧比例積分制御部714からの補正量TCL2’
を加算して、低圧トルク指令値を補正し、新たな低圧ト
ルク指令値TCLh*を導き出す。高圧加減算部718
では、高圧トルク指令値TCH*に対し、高圧比例積分
制御部714からの補正量TCH2を減算し、低圧比例
積分制御部716からの補正量TCH2’を加算して、
高圧トルク指令値を補正し、新たな高圧トルク指令値T
CHh*を導き出す。
【0135】また、低圧比例積分制御部716では、ス
テップS116またはS118でトルク補正量ΔTaH
を得て、高圧比例積分制御部714では、ステップS2
16またはS218でトルク補正量ΔTaLを得るた
め、加算部722では、それら両者を加算して、最終的
なトルク補正量ΔTaを導き出す。
【0136】以上で、高圧比例積分制御部714及び低
圧比例積分制御部716の処理についての説明を終え
る。
【0137】次に、高圧トルク制限演算部726には、
高圧インバータ温度センサ(図示せず)から得られる高
圧インバータ300の温度と、モータ高圧部温度センサ
(図示せず)から得られるモータ400の高圧巻線部分
の温度と、モータ低圧部温度センサ(図示せず)から得
られるモータ400の低圧巻線部分の温度と、が入力さ
れている。また、低圧トルク制限演算部728にも、同
じように、低圧インバータ温度センサ(図示せず)から
得られる低圧インバータ500の温度と、上記のモータ
高圧部温度センサから得られるモータ400の高圧巻線
部分の温度と、上記のモータ低圧部温度センサから得ら
れるモータ400の低圧巻線部分の温度と、が入力され
ている。
【0138】高圧トルク制限演算部726では、上記検
出結果を基にして、モータ400における高圧巻線で生
じさせることのできるトルクの最大値である高圧トルク
最大許容値TCHmaxと、同じく高圧巻線で生じさせ
ることのできるトルクの最小値である高圧トルク最小許
容値TCHminと、を算出する。また、低圧トルク制
限演算部728でも、同様に、モータ400における低
圧巻線で生じさせることのできるトルクの最大値である
低圧トルク最大許容値TCLmaxと、同じく低圧巻線
で生じさせることのできるトルクの最小値である低圧ト
ルク最小許容値TCLminと、を算出する。
【0139】一般に、モータの巻線の温度は、その巻線
を流れる電流の値に関係している。従って、モータの巻
線の温度を測定すれば、その巻線を流れる電流の値を検
出することができる。
【0140】一方、本実施例においては、前述したよう
に、モータ400は、直列に接続された2つの巻線が共
に高圧巻線を構成し、その高圧巻線を構成する2つの巻
線のうち、Y結線における中点に近い側の巻線が低圧巻
線も構成している。従って、Y結線における中点に近い
側の巻線Lu2,Lv2,Lw2(すなわち、低圧巻
線)には、低圧インバータ500によって供給される低
圧巻線用のモータ電流と、高圧インバータ300によっ
て供給される高圧巻線用のモータ電流と、が流れること
になる。よって、Y結線における中点に近い側の巻線L
u2,Lv2,Lw2には、Y結線における中点から遠
い側の巻線Lu1,Lv1,Lw1に比較して、過電流
が流れやすいため、少なくとも、Y結線における中点に
近い側の巻線Lu2,Lv2,Lw2については、その
巻線を流れるモータ電流がその巻線の電流容量を超えな
いように、モータ電流を制御する必要がある。
【0141】そこで、本実施例では、モータ400にお
ける低圧巻線部分の温度を測定し、その測定結果から低
圧巻線(巻線Lu2,Lv2,Lw2)に流れる電流の
値を得て、その値が電流容量制限を超えないように、モ
ータ400の低圧巻線で生じるトルクの許容範囲(低圧
トルク最大許容値TCLmaxと低圧トルク最小許容値
TCLmin)と高圧巻線で生じるトルクの許容範囲
(高圧トルク最大許容値TCHmaxと高圧トルク最小
許容値TCHmin)を決定している。
【0142】なお、モータ400の低圧巻線で生じるト
ルクの許容範囲と高圧巻線で生じるトルクの許容範囲の
決定にあたっては、モータ400における高圧巻線部分
の温度も併せて測定し、その測定結果から高圧巻線に流
れる電流の値を得て、高圧巻線についても、高圧巻線に
流れる電流の値が高圧巻線の電流容量制限を超えないよ
うに配慮している。
【0143】また、モータ400で生じるトルクは、モ
ータが力行動作している場合を正、回生動作をしている
場合を負としている。従って、上記したトルクの最大許
容値は、モータが力行動作している場合の最大許容値を
意味し、上記した最小許容値は、モータが回生動作をし
ている場合の最大許容値を意味することになる。
【0144】次に、トルク指令調整部730では、高圧
加減算部718で得られた高圧トルク指令値TCHh*
と、低圧加減算部720で得られた低圧トルク指令値T
CLh*と、高圧トルク制限演算部726で得られた高
圧トルク許容範囲(高圧トルク最大許容値TCHmax
及び高圧トルク最小許容値TCHmin)と、低圧トル
ク制限演算部728で得られた低圧トルク許容範囲(低
圧トルク最大許容値TCLmax及び低圧トルク最小許
容値TCLmin)を入力する。そして、高圧トルク指
令値TCHh*が高圧トルク許容範囲を超えているか、
または、低圧トルク指令値TCLh*が低圧トルク許容
範囲を超えている場合には、高圧モータ電流指令演算部
732は、その許容範囲内になるようにトルク指令値を
調整し、最終的な高圧トルク指令値TCHh*’と低圧
トルク指令値TCLh*’を導き出す。
【0145】図8は図5におけるトルク指令調整部73
0でのトルク指令値の調整方法を説明するための説明図
である。図8において、横軸は高圧トルク指令値TCH
h*を示し、縦軸は低圧トルク指令値TCLh*を示し
ている。また、高圧トルク最大許容値TCHmax及び
高圧トルク最小許容値TCHminと低圧トルク最大許
容値TCLmax及び低圧トルク最小許容値TCLmi
nとで囲まれた斜線領域がモータ400全体のトルク許
容範囲である。
【0146】今、高圧トルク指令値TCHh*として値
TCHh1を、低圧トルク指令値TCLh*として値T
CLh1を得たとすると、トルク指令値としては黒丸の
点を得たことになる。しかし、高圧トルク指令値である
値TCHh1は高圧トルク最大許容値TCHmaxを超
えているため、トルク指令調整部730では、高圧トル
ク指令値TCHh*と低圧トルク指令値TCLh*との
和が一定(TCHh*+TCLh*=const.)と
なり、かつ、高圧トルク指令値TCHh*と低圧トルク
指令値TCLh*の何れもが、上記したトルク許容範囲
内に納まるように、調整がなされる。すなわち、図8に
おいて、TCHh*+TCLh*=const.の直線
上で斜線領域に入る部分が、トルク指令値として選択可
能な範囲であるので、その範囲の中から、新たなトルク
指令値を見い出す。図8の例では、高圧トルク指令値T
CHh*を高圧トルク最大許容値であるTCHmaxに
調整し、低圧トルク指令値TCLh*を値TCLh2に
調整して、星印の点を新たなトルク指令値としている。
【0147】以上のようにして調整された高圧トルク指
令値TCHh*’は、高圧モータ電流指令演算部732
に入力され、低圧トルク指令値TCLh*’は、低圧モ
ータ電流指令演算部734に入力される。
【0148】高圧モータ電流指令演算部732及び低圧
モータ電流指令演算部734では、それぞれ、入力され
たトルク指令値から、まず、モータ400をd−q軸モ
デルで表した場合における、d軸巻線に流れる電流の目
標値であるd軸電流指令値と、q軸巻線に流れる電流の
目標値であるq軸電流指令値と、を算出し、次に、その
算出したd軸電流指令値及びq軸電流指令値から、2相
−3相変換によって、u相巻線に流すべき電流の目標値
であるu相電流指令値、v相巻線に流すべき電流の目標
値であるv相電流指令値、及びw相巻線に流すべき電流
の目標値であるw相電流指令値をそれぞれ導き出す。
【0149】その結果、高圧モータ電流指令演算部73
2からは、高圧PWM制御部736に対し、u相,v
相,w相の高圧巻線に流すべき目標値である高圧u相電
流指令値、高圧v相電流指令値及び高圧w相電流指令値
が入力され、低圧モータ電流指令演算部734からは、
低圧PWM制御部738に対し、u相,v相,w相の低
圧巻線に流すべき目標値である低圧u相電流指令値、低
圧v相電流指令値及び低圧w相電流指令値が入力され
る。
【0150】一方、高圧PWM制御部736には、その
他、u相の高圧巻線に流れるモータ電流の値が高圧u相
モータ電流センサ750によって、v相の高圧巻線に流
れるモータ電流の値が高圧v相モータ電流センサ752
によって、それぞれ検出されて入力され、同じく、低圧
PWM制御部738には、u相の低圧巻線に流れるモー
タ電流の値が低圧u相モータ電流センサ754によっ
て、v相の低圧巻線に流れるモータ電流の値が低圧v相
モータ電流センサ756によって、それぞれ検出されて
入力される。
【0151】そして、高圧PWM制御部736では、検
出されたu相,v相の高圧巻線を流れるモータ電流が高
圧u相電流指令値、高圧v相電流指令値に等しくなるよ
うに、高圧インバータ300を構成する各トランジスタ
のオン/オフのデューティを制御する。同様に、低圧P
WM制御部738では、検出されたu相,v相の低圧巻
線を流れるモータ電流が低圧u相電流指令値、低圧v相
電流指令値に等しくなるように、低圧インバータ500
を構成する各トランジスタのオン/オフのデューティを
制御する。
【0152】以上のようにして、制御部700が、各種
センサからの検出結果を基にして高圧インバータ300
及び低圧インバータ500を制御することにより、前述
したa)〜f)の6つの動作状態を実現することができ
る。
【0153】例えば、トルク指令調整部730から出力
される最終的な高圧トルク指令値TCHh*’が正であ
れば、高圧電池200から放電された電力によって高圧
巻線に関してモータ400は力行動作を行ない、負であ
れば、高圧巻線に関してモータ400は回生動作を行な
って、回生された電力を高圧電池200に充電する。同
様に、最終的な低圧トルク指令値TCLh*’が正であ
れば、低圧電池600から放電された電力によって低圧
巻線に関してモータ400は力行動作を行ない、負であ
れば、低圧巻線に関してモータ400は回生動作を行な
って、回生された電力を高圧電池200に充電する。
【0154】また、図2におけるトルク指令分割部70
6で得られた高圧トルク指令値TCH*と低圧トルク指
令値TCL*の何れもがゼロの場合は、高圧巻線に関し
てモータ400で生じるトルクと低圧巻線に関してモー
タ400で生じるトルクは共にゼロとなる。
【0155】理論的には、高圧トルク指令値TCH*と
低圧トルク指令値TCL*の何れもがゼロで、さらに、
高圧加減算部718及び低圧加減算部720において、
それらトルク指令値に補正がされなければ、トルク指令
調整部730から出力される最終的な高圧トルク指令値
TCHh*’,低圧トルク指令値TCLh*’もゼロと
なり、高圧モータ電流指令演算部732及び低圧モータ
電流指令演算部734において、q軸巻線に流れる電流
の目標値であるq軸電流指令値がゼロとなるため、モー
タ400で生じるトルクは何れもゼロとなる。
【0156】しかしながら、本実施例では、高圧トルク
指令値TCH*と低圧トルク指令値TCL*が共にゼロ
となった場合に、モータ400で生じるトルクが高圧巻
線,低圧巻線共に確実にゼロとなるように、高圧ゼロト
ルク判定部739及び低圧ゼロトルク判定部740を設
けている。
【0157】この高圧ゼロトルク判定部739及び低圧
ゼロトルク判定部740では、それぞれ、トルク指令分
割部706で得られた高圧トルク指令値TCH*または
低圧トルク指令値TCL*を入力し、そのトルク指令値
がゼロであるか否かを判定する。そして、判定の結果、
トルク指令値がゼロである場合には、高圧PWM制御部
736または低圧PWM制御部738にその旨を伝え
る。高圧PWM制御部736及び低圧PWM制御部73
8では、トルク指令値がゼロであることが伝えられる
と、高圧モータ電流指令演算部732または低圧モータ
電流指令演算部734から入力されたu相,v相,w相
の電流指令値のうち、例えば、u相の電流指令値をゼロ
に置き換えて、高圧インバータ300または低圧インバ
ータ500の制御を行なう。この結果、モータ400の
u相の高圧巻線及び低圧巻線を流れるモータ電流はゼロ
となるため、例え、v相,w相の巻線にモータ電流が流
れていたとしても、モータ400全体では回転磁界とな
らないので、モータ400で生じるトルクはゼロとな
る。
【0158】ところで、高圧電池200及び低圧電池6
00は、前述したように、複数のバッテリセルを直列に
接続して構成されている。しかし、これら電池を長期に
使用していると、各バッテリセルの充電量にばらつきを
生じ、電池性能が低下する場合がある。そこで、本実施
例では、必要に応じて、各バッテリセルの充電量の均等
化を図って、電池性能を向上させるようにしている。す
なわち、制御部700は、外部からの指示や、高圧電池
200及び低圧電池600の充電状態の検出結果などか
ら、バッテリセルの充電量の均等化が必要であると認識
した場合には、図3に示したように、充電量均等化指令
を優先電池電流指令決定部712に発する。この充電量
均等化指令には、高圧電池200及び低圧電池600の
何れの電池を均等化するかの情報も含まれている。
【0159】優先電池電流指令決定部712では、充電
量均等化指令が入力されると、図4に示したマップに関
わらず、均等化の対象となった電池に関わる電池電流指
令値を優先して用いるべき電池電流指令として決定す
る。これにより、均等化の対象となった電池に関わる電
池電流指令値が優先されて、上記電池に対しモータ40
0から充電がなされる。その後、その電池が満充電状態
となって、各バッテリセルの充電量にばらつきがなくな
り、均等になったら、処理を終了する。
【0160】このようにして、高圧電池200または低
圧電池600に対し、必要に応じて、各バッテリセルの
充電量の均等化を行なうことによって、電池性能を向上
させると共に、電池の寿命を延ばすことができる。
【0161】さて、以上説明したように、本実施例で
は、モータ400は、直列に接続された2つの巻線が共
に高圧巻線を構成し、その高圧巻線を構成する2つの巻
線のうち、Y結線における中点に近い側の巻線が低圧巻
線も構成している。従って、本実施例によれば、Y結線
における中点に近い側の巻線を高圧巻線と低圧巻線とで
で共用しているため、従来のように高圧巻線と低圧巻線
とを別個に構成する場合に比較して、別個に設けていた
低圧巻線分のスペースが不要となり、別個に設けていた
低圧巻線分の重さだけ、全体の重量が軽減される。従っ
て、モータ400の体格や重量を増大させることなく、
モータ400と高圧電池200及び低圧電池600を用
いて電力の変換を行なうことができる。
【0162】なお、本発明は上記した実施例や実施形態
に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の態様にて実施することが可能である。
【0163】上記した実施例においては、直流電源が高
圧電池200及び低圧電池600の2つであり、それら
直流電源に対応するインバータも2つであり、さらに、
それら直流電源に対応するモータ400の駆動巻線も高
圧巻線及び低圧巻線の2つであったが、本発明はこれに
限定されるものではない。すなわち、直流電源を3つ以
上用い、それに対応して、インバータもその直流電源の
数だけ用い、さらに、モータ400を構成する駆動巻線
も直流電源の数だけ用意するようにしても良い。但し、
その場合、モータ400における各巻線とインバータと
の結線は、例えば、図9に示す通りにする。
【0164】図9は本発明の他の実施例として電力変換
システムの構成を示す構成図である。図9に示す電力変
換システムは、第1電池1200と、第1インバータ1
300と、モータ1400と、第2インバータ1500
と、第2電池1600と、第3インバータ1800と、
第3電池1900と、制御部と、を主として備えてい
る。なお、制御部は図9では省略されている。
【0165】モータ1400は三相モータであって、ス
テータにu相,v相,w相の固定巻線を備えている。u
相,v相,w相の各固定巻線は、それぞれ、3つの巻線
が直列に接続して構成されており、さらに、その直列に
接続された3つの巻線が共に第1駆動巻線を構成し、ま
た、その第1駆動巻線を構成する3つの巻線のうち、Y
結線における中点に近い側の2つの巻線が第2駆動巻線
も構成し、さらに、その第2駆動巻線を構成する2つの
巻線のうち、Y結線における中点に最も近い側の巻線が
第3駆動巻線も構成している。即ち、例えば、u相の固
定巻線では、直列に接続された巻線Lu1,Lu2、L
u3が共に第1駆動巻線を構成し、その第1駆動巻線を
構成する巻線Lu2,Lu3が第2駆動巻線も構成し、
さらに、その第2駆動巻線を構成する巻線Lu3が第3
駆動巻線も構成する。なお、v相,w相の固定巻線につ
いても同様である。
【0166】第1電池1200,第2電池1600及び
第3電池1900はそれぞれ、二次電池である。第1イ
ンバータ1300は、第1電池1200とモータ140
0との間に接続され、特に、モータ400側はu相,v
相,w相の各第1駆動巻線にそれぞれ接続される。ま
た、第2インバータ1500は第2電池1600とモー
タ1400との間に接続され、特に、モータ400側は
u相,v相,w相の各第2駆動巻線にそれぞれ接続され
る。また、第3インバータ1800は第3電池1900
とモータ1400との間に接続され、特に、モータ40
0側はu相,v相,w相の各第3駆動巻線にそれぞれ接
続される。
【0167】以上のようにして、モータ400における
各巻線とインバータとの結線を行なうことによって、上
記した実施例と同様の効果を奏することができる。
【0168】また、上記した実施例においては、モータ
は三相モータであったが、三相以上のモータを用いるよ
うにしても良い。また、モータの種類としては、多相交
流電動機であれば良く、同期電動機、誘導電動機、リア
クタンスモータなど各種モータを用いることができる。
【0169】また、上記した実施例においては、電力変
換システムを車両に搭載するものとして説明したが、本
発明はそれに限定されるものではなく、船舶、航空機な
どの他の交通手段や、事業用または家庭用電気設備など
にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての電力変換システムの
構成を示す構成図である。
【図2】図1における制御部700を構成するトルク指
令生成部の構成を示すブロック図である。
【図3】図1における制御部700を構成する電池電流
指令生成部の構成を示すブロック図である。
【図4】図3における優先電池電流指令決定部712で
用いられる優先順位を決定するためのマップを示す説明
図である。
【図5】図1における制御部700を構成するインバー
タ制御部の構成を示すブロック図である。
【図6】図5における低圧比例積分制御部716の処理
手順を示すフローチャートである。
【図7】図5における高圧比例積分制御部714の処理
手順を示すフローチャートである。
【図8】図5におけるトルク指令調整部730でのトル
ク指令値の調整方法を説明するための説明図である。
【図9】本発明の他の実施例として電力変換システムの
構成を示す構成図である。
【符号の説明】
1200…第1電池 1300…第1インバータ 1400…モータ 1500…第2インバータ 1600…第2電池 1800…第3インバータ 1900…第3電池 200…高圧電池 300…高圧インバータ 400…モータ 500…低圧インバータ 600…低圧電池 700…制御部 702…トルク指令演算部 704…トルク指令補正部 706…トルク指令分割部 708…高圧電池電流演算部 710…低圧電池電流演算部 712…優先電池電流指令決定部 714…高圧比例積分制御部 716…低圧比例積分制御部 718…高圧加減算部 720…低圧加減算部 722…加算部 724…モータ速度演算部 726…高圧トルク制限演算部 728…低圧トルク制限演算部 730…トルク指令調整部 732…高圧モータ電流指令演算部 734…低圧モータ電流指令演算部 736…高圧PWM制御部 738…低圧PWM制御部 739…高圧ゼロトルク判定部 740…低圧ゼロトルク判定部 742…高圧電池電圧センサ 744…低圧電池電圧センサ 746…高圧電池電流センサ 748…低圧電池電流センサ 750…高圧u相モータ電流センサ 752…高圧v相モータ電流センサ 754…低圧u相モータ電流センサ 756…低圧v相モータ電流センサ 758…回転センサ
フロントページの続き Fターム(参考) 5H115 PG04 PI14 PI16 PI29 PI30 PO17 PU09 PU10 PV10 PV23 QN03 QN06 QN09 QN22 QN23 RB22 SE04 TB01 TI01 TI05 TI06 TI10 TO05 TO12 TO21 TR01 TR04 TR19 TU11 5H576 AA15 BB03 CC04 DD02 DD04 DD05 EE09 EE11 GG02 GG04 HB02 JJ03 JJ17 JJ24 JJ25 KK06 LL01 LL22 LL24 LL38 LL44 LL45 LL60

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力変換を行なうための電力変換システ
    ムであって、 ステータに各相毎に、直列に接続された第1及び第2の
    巻線をそれぞれ備え、前記第1及び第2の巻線によって
    第1の駆動巻線を構成し、前記第2の巻線によって第2
    の駆動巻線を構成する多相交流電動機と、 所定の直流電圧を発生することが可能な第1の直流電源
    と、 所定の直流電圧を発生することが可能であり、電力を充
    放電することが可能な第2の直流電源と、 前記第1の直流電源と前記多相交流電動機における前記
    第1の駆動巻線との間に接続され、前記第1の直流電源
    と前記第1の駆動巻線との間で直流−交流変換を行なう
    ことによって、電力のやり取りを行なわせると共に、前
    記多相交流電動機における前記第1の駆動巻線につい
    て、前記多相交流電動機を駆動することが可能な第1の
    インバータと、 前記第2の直流電源と前記多相交流電動機における前記
    第2の駆動巻線との間に接続され、前記第2の直流電源
    と前記第2の駆動巻線との間で直流−交流変換を行なう
    ことよって、電力のやり取りを行なわせると共に、前記
    多相交流電動機における前記第2の駆動巻線について、
    前記多相交流電動機を駆動することが可能な第2のイン
    バータと、 前記第1及び第2のインバータを制御するための制御手
    段と、を備える電力変換システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電力変換システムにお
    いて、 前記制御手段は、前記第1のインバータを制御して、前
    記第1の直流電源から出力される電力を前記第1の駆動
    巻線に供給し、前記多相交流電動機を前記第1の駆動巻
    線に関して電動機として作動させ、前記第2のインバー
    タを制御して、前記多相交流電動機を前記第2の駆動巻
    線に関して発電機として作動させ、前記第2の駆動巻線
    から出力される電力を前記第2の直流電源に充電させる
    ことを特徴とする電力変換システム。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の電力変換システムにお
    いて、 前記第1の直流電源は、電力を充放電することが可能で
    あると共に、 前記制御手段は、前記第1のインバータを制御して、前
    記多相交流電動機を前記第1の駆動巻線に関して発電機
    として作動させ、前記第1の駆動巻線から出力される電
    力を前記第1の直流電源に充電させ、前記第2のインバ
    ータを制御して、前記多相交流電動機を前記第2の駆動
    巻線に関して発電機として作動させ、前記第2の駆動巻
    線から出力される電力を前記第2の直流電源に充電させ
    ることを特徴とする電力変換システム。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の電力変換システムにお
    いて、 前記制御手段は、前記第1のインバータを制御して、前
    記第1の直流電源から出力される電力を前記第1の駆動
    巻線に供給し、前記多相交流電動機を前記第1の駆動巻
    線に関して電動機として作動させ、前記第2のインバー
    タを制御して、前記第2の直流電源から放電される電力
    を前記第2の駆動巻線に供給し、前記多相交流電動機を
    前記第2の駆動巻線に関して電動機として作動させるこ
    とを特徴とする電力変換システム。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の電力変換システムにお
    いて、 前記第1の直流電源は、電力を充放電することが可能で
    あると共に、 前記制御手段は、前記第1のインバータを制御して、前
    記多相交流電動機を前記第1の駆動巻線に関して発電機
    として作動させ、前記第1の駆動巻線から出力される電
    力を前記第1の直流電源に充電させ、前記第2のインバ
    ータを制御して、前記第2の直流電源から放電される電
    力を前記第2の駆動巻線に供給し、前記多相交流電動機
    を前記第2の駆動巻線に関して電動機として作動させる
    ことを特徴とする電力変換システム。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の電力変換システムにお
    いて、 前記制御手段は、前記第1のインバータを制御して、前
    記第1の駆動巻線に関して前記多相交流電動機で生じる
    トルクをほぼゼロにしつつ、前記第1の直流電源から出
    力される電力を前記第1の駆動巻線に伝達し、前記第2
    のインバータを制御して、前記第2の駆動巻線について
    前記多相交流電動機で生じるトルクをほぼゼロにしつ
    つ、前記第1の駆動巻線に伝達される前記電力を前記第
    2の駆動巻線から出力して前記第2の直流電源に充電さ
    せることを特徴とする電力変換システム。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の電力変換システムにお
    いて、 前記第1の直流電源は、電力を充放電することが可能で
    あると共に、 前記制御手段は、前記第2のインバータを制御して、前
    記第2の駆動巻線に関して前記多相交流電動機で生じる
    トルクをほぼゼロにしつつ、前記第2の直流電源から放
    電される電力を前記第2の駆動巻線に伝達し、前記第1
    のインバータを制御して、前記第1の駆動巻線に関して
    前記多相交流電動機で生じるトルクをほぼゼロにしつ
    つ、前記第1の駆動巻線に伝達される電力を前記第1の
    駆動巻線から出力して前記第1の直流電源に充電させる
    ことを特徴とする電力変換システム。
  8. 【請求項8】 請求項2ないし請求項7のうちの任意の
    一つに記載の電力変換システムにおいて、 前記制御手段は、少なくとも前記第2の巻線を流れる電
    流が該第2の巻線の電流容量制限を超えないように、前
    記第1及び第2のインバータを制御することを特徴とす
    る電力変換システム。
  9. 【請求項9】 請求項2ないし請求項7のうちの任意の
    一つに記載の電力変換システムにおいて、 前記制御手段は、前記第1の直流電源と前記第1のイン
    バータとの間を流れる電流または前記第2の直流電源と
    前記第2のインバータとの間を流れる電流が所望の電流
    値となり、かつ、前記多相交流電動機で生じるトルクが
    所望のトルク値となるように、前記第1及び第2のイン
    バータを制御することを特徴とする電力変換システム。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の電力変換システムに
    おいて、 前記制御手段は、前記第1の直流電源と前記第1のイン
    バータとの間に流すべき電流値または前記第2の直流電
    源と前記第2のインバータとの間に流すべき電流値に基
    づいて、前記多相交流電動機で生じるべきトルク値を補
    正することを特徴とする電力変換システム。
  11. 【請求項11】 請求項3、請求項5または請求項7に
    記載の電力変換システムにおいて、 前記第1または第2の直流電源は複数の蓄電池を直列に
    接続した集合電池から成ると共に、 前記制御手段は、前記第1または第2のインバータを制
    御して、前記第1または第2の直流電源を満充電状態に
    して前記蓄電池の充電量の均等化を図ることを特徴とす
    る電力変換システム。
  12. 【請求項12】 請求項6または請求項7に記載の電力
    変換システムにおいて、 前記制御手段は、前記多相交流電動機をd−q軸モデル
    で表した場合における、q軸巻線に流れる電流がほぼゼ
    ロとなり、d軸巻線に流れる電流がゼロ以外の所望の電
    流値となるように、前記第1のインバータ及び前記第2
    のインバータを制御することを特徴とする電力変換シス
    テム。
  13. 【請求項13】 電力変換を行なうための電力変換シス
    テムであって、 ステータに各相毎に、直列に接続された第1から第nま
    でのn(nは2以上の任意の整数)個の巻線をそれぞれ
    備え、それらn個の巻線を用いて第1から第nまでのn
    個の駆動巻線を、当該駆動巻線がi(iは1からnまで
    の任意の整数)番目の駆動巻線である場合に、第iから
    第nまでの一連の(n−i+1)個の巻線によって構成
    されるように、それぞれ、構成する多相交流電動機と、 所定の直流電圧を発生することが可能な第1から第nま
    でのn個の直流電源と、 当該インバータがj(jは1からnまでの任意の整数)
    番目のインバータである場合に、前記第jの直流電源と
    前記多相交流電動機における前記第jの駆動巻線との間
    に接続され、前記第jの直流電源と前記第jの駆動巻線
    との間で直流−交流変換を行なうことによって、電力の
    やり取りを行なわせると共に、前記多相交流電動機にお
    ける前記第jの駆動巻線について、前記多相交流電動機
    を駆動することが可能な第1から第nまでのn個のイン
    バータと、 前記第1から第nまでのインバータを制御するための制
    御手段と、 を備える電力変換システム。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし請求項13に記載の電
    力変換システムを備え、前記多相交流電動機で生じるト
    ルクによって、推進力を得ることを特徴とする車両。
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