JP2000324352A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP2000324352A
JP2000324352A JP11134764A JP13476499A JP2000324352A JP 2000324352 A JP2000324352 A JP 2000324352A JP 11134764 A JP11134764 A JP 11134764A JP 13476499 A JP13476499 A JP 13476499A JP 2000324352 A JP2000324352 A JP 2000324352A
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image
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signal
scanner
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Koji Hayashi
浩司 林
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スキャナのCCDの分光特性のバラつきによ
り、ACC実行後に設定されたYMCKの濃度が機械毎
にばらつかないように機械差を考慮して画像処理パラメ
ータを設定し、高品質の画像を得る。 【解決手段】 画像を読み取り、分光感度の異なる複数
の信号を出力するスキャナ420からの入力信号を処理
して画像形成を行うための信号を出力する画像処理装置
において、プリンタ413が使用する複数の着色材を用
いた階調パターンを発生し、スキャナ420の分光感度
の異なる複数の信号の特性に基づいた補正係数を設定
し、スキャナ420が読み込んだ階調パターンの読み取
り信号と予め記憶されている参照データとに基づいて作
成されたパラメータを前記設定された補正係数を用いて
補正することにより画像処理パラメータを設定するよう
に構成する。これらの各処理は画像処理部の各要素40
5〜410,421,423で処理された処理結果に基
づき、CPU415が行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル方式の複
写機、プリンタ、FAX等の画像形成装置の画像処理に
好適な画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、デジタル方式の画像形成装置にお
いて、プリンタなどの出力装置(画像形成手段)の出力
特性を補正するためや、特定の濃度領域を強調するため
に、画像信号変換テーブル(Look Up Table、以下「L
UT」という)が使われている。画像形成装置は、一般
に、画像読み取り手段、画像処理手段、画像書き込み手
段などによって形成されており、前述のLUTは、画像
処理手段に内装されていて、画像読み取り手段から画像
処理手段に入力される入力画像信号を変換して出力画像
信号として画像書き込み手段に出力する。LUTは、プ
リンタ(画像形成部−画像書き込み手段)の画像濃度に
ついての出力特性を反映してつくられるため、画像形成
手段などの「劣化や汚れ」などで、プリンタの出力特性
が変化してしまった場合、補正の役割を果たさないこと
になる。
【0003】これを補正するために、画像形成装置内部
で行われるプロセス・コントロールと呼ばれる制御の1
つとして、感光体や転写体などの像担持体上に、画像濃
度の異なる複数のパターンを形成し、前記パターンを光
学センサにより、パターンからの反射光もしくは透過光
を検知し、帯電電位、現像バイアス、レーザの露光量を
変更したり、また、前記階調補正テーブル変更したりす
ることが行われる。
【0004】上記の補正方法は、装置内で自動で補正を
することができ、人の手を煩わせなくて良いというメリ
ットがあるが、光学センサの特性上、トナーの付着量が
多い高濃度側において感度が無いため、トナーの付着量
が少ない低濃度から中間濃度部へかけての補正となる。
また、転写部の転写能力の経時変化による転写されるト
ナー量の変動、または、定着部における定着性の変化に
よる画像濃度の変動を補正できない欠点がある。
【0005】これに対し、像担持体上に形成したパター
ン像を転写材に転写、定着したものをスキャナで読み取
り、その読み取ったデータに基づいて前記階調補正テー
ブルの選択・作成を行ったり、色変換係数、RGB-YMCK色
変換テーブルの作成を行う方法がある。この方法は、前
述した光学センサを用いた補正方法に比べて、排出され
た転写材を、人の手によって原稿台に載置するなどのオ
ペレータによる処理が必要となるが、トナーの付着量が
多い、高画像濃度部の補正が可能であり、また、転写部
の経時変化、定着部における定着性の変化による画像濃
度の変化を補正できるというメリットがある。
【0006】この種の公知技術として例えば特開平8−
289150号公報や特開平10−191061に開示
された発明が知られている。前者は、原稿画像を読取る
読取手段と、前記読取手段により読取られた画像を処理
する処理手段と、前記処理手段により処理された画像を
記録媒体に記録する記録手段と、前記処理手段の画像処
理条件を設定する設定手段とを備え、前記設定手段は、
前記読取手段により読取った第1の所定画像とその第1
の所定画像に関する基準データとに基づいて前記処理手
段の第1の画像処理条件を設定した後、前記記録手段に
より第2の所定画像を記録媒体に記録し、前記読取手段
により読取った前記第2の所定画像に基づいて前記処理
手段の第2の画像処理条件を設定することを要旨とした
発明であり、第1の所定画像と第2の所定画像という2
つの画像が必要である。
【0007】また、後者は、 原稿画像を光学的に走査
して読み取る手段と、この読み取る手段からの入力画像
信号を画像信号変換テーブルにより出力画像信号に変換
して出力する手段と、前記出力画像信号に応じて像担持
体上に画像情報を書き込む手段と、前記像担持体上の画
像を転写材上に転写して画像を形成する手段と、複数の
階調パターンを発生する手段と、この手段によって発生
し、転写紙上に形成された階調パターンを前記画像を読
み取る手段によって読み取った読み取り値に基づいて画
像信号変換テーブルを作成・選択する手段とを有する画
像形成装置において、前記階調パターンの読取信号を分
光感度の異なる複数の信号で構成するとともに、これら
の分光感度の異なる複数の信号に対する補正係数を記憶
する手段を設け、この記憶する手段からの前記補正係数
に基づいて前記階調パターンの読取信号を補正すること
を要旨とした発明で、読み取り値の比を用いて補正する
ように構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カラー複写
機のスキャナは、CCD(charge coupled device)のR
GBフィルタの分光特性のバラつきや、シェーディング
やランプ光量設定時に使用する白色基準版などの機械毎
のばらつきにより、同じカラーパッチ・パターンあるい
は階調パターンを読み取っても、使用する機械により、
スキャナの読み取り値が異なる。そのため、このような
画像データにより画像処理パラメータを求めても、画像
形成装置から最適な画像出力は得られないことがある。
【0009】図28にCCDのブルー(B)フィルタの
分光透過率 a), b) と、イエロー(Y)トナーの分光反射
率c)、及び付着量が少ない場合のブラック(K)トナーの
分光反射率 d)とを図示した。横軸は波長で、縦軸はC
CDの分光透過率、あるいは分光反射率を表す。図中
で、a) 、b) は、Bフィルタの分光透過率のバラつきの
一例である。ここでは、a), b) の分光特性は、h) の分
シフトしたものであると仮定するが、このような仮定を
しない場合についても同様に考察することができる。
【0010】付着量が少ない場合のブラックトナーの分
光反射率d) に対して、a) のブルーフィルタ1を透過し
た光と、b) のブルーフィルタ2を透過した光と比較す
ると、領域 e) の分、a) を透過した光が多く、領域f)
及びg)を透過した光の分少ない。ここでは、a), b) の
分光特性は、h) の分シフトしたものであるので、a)の
フィルタに対し、e) で透過した光量と、f), g) の遮光
された光量とが等しくなり、ブラックトナーについて
は、ブルー信号に対する a), b)のフィルタの差は小さ
い。上記の差を、厳密に比較するためには、光源の分光
特性とCCDの感度の波長依存性とを考慮する必要があ
るが、スキャナのシェーディング補正の際に、グレーな
どの分光反射率の可視光領域に対する波長依存性が少な
い無彩色の反射板を使用することにより、a), b) の差
は補正される。一方、イエロー(Y)トナーに対しては、
a), b) のフィルタの差は、領域 g) の透過/遮断光量
の差として表れ、明らかに、ブラックトナーに対する差
より大きくなる。また、この差は、無彩色の反射板を利
用したシェーディング補正によっては補正されない。
【0011】このようにCCDフィルタの分光透過率の
ばらつきは、白やグレーなどの無彩色に対しては、RG
Bデータが揃うように、シェーディング補正により補正
されるが、分光特性に波長依存性を有する原稿に対して
は、十分に補正されず、出力されるRGBの値が機械毎
に異なる場合がある。このCCDの分光特性のバラつき
の影響は、CCDの分光透過特性に類似した分光反射特
性を有する色について、同じパッチを読み込ませて、無
彩色を用いたシェーディングの特に、同じRGB出力に
設定した場合でも、機械毎に、その出力差が生じる。こ
の差は、YMCK各色の階調パターン、またはカラーパ
ッチを記録した転写紙をスキャナで読み取り、この読み
取り値から、プリンタ部の階調特性を補正する階調補正
テーブル(γ補正テーブル)を作成する(この一連の動
作をACC(Auto Color Calibration:自動階調補正)
と呼ぶ。)際に影響し、理想的な状態からのずれが生じ
る原因となる。これがグレーバランスのずれを生じる原
因となる。
【0012】上記のような場合、このACCを実行する
と、使用するYMCKトナーに対するRGBの出力値
が、機械毎に異なるため、結果として、決定された階調
補正テーブルを用いた場合のYMCK濃度が、最適な結
果からずれ、YMCのグレーバランスが望ましい結果が
得られない、という不具合が生じる。
【0013】また、スキャナのCCDの経時変化によ
り、分光透過特性が変化した場合や、使用するYMCK
トナーの分光特性が変化した場合に、YMCKトナーに
対するスキャナの読み取り値が変化する。上記のよう
に、YMCKトナーに対するスキャナの読み取り値の読
み取り信号が変化した後に、変化する前の補正係数を用
いて補正した場合には、かえって、適正な値からのずれ
が大きくなる。
【0014】すなわち、階調補正テーブルを作成する際
には、ROMまたはRAM中に記憶された参照データを
用いるが、参照データが固定であると、使用者の好みに
あった設定やあるいは機械毎のバラつきを吸収して、機
械毎に設定された結果がばらつかないようにすることな
どができない。従って、前記自動調整を行った場合に、
常に使用者の希望と異なった調整結果に調整されたり、
あるいは、機械毎に色合いの異なった調整結果に調整さ
れるため、色合いがばらつくと言った不具合が生じる。
【0015】また、サービスマンやユーザが、必要に応
じて補正係数を変更することにより、より良好な結果が
得られる場合がある。
【0016】さらに、製品の組立時などでは、機械毎に
異なるCCDの分光感度のバラつきを補正するためのデ
ータを、製品外部の標準となる装置で設定し、機械毎に
設定する必要がある。
【0017】本発明は、このような背景に鑑みてなされ
たもので、その第1の目的は、スキャナのCCDの分光
特性のバラつきにより、ACC実行後に設定されたYM
CKの濃度が機械毎にばらつかず、良好なグレーバラン
スを得ることができるように、補正する手段を提供する
とともに、画像の読取特性の機械差を考慮して画像処理
パラメータを設定することにより、最適な画像を出力さ
せることができる画像処理装置を提供することにある。
【0018】第2の目的は、前述のようにスキャナのC
CDの経時変化により、分光透過特性が変化した場合
や、使用するYMCKトナーの分光反射特性が変化した
場合にも、適正な値で補正できるようにすることにあ
る。
【0019】第3の目的は、必要に応じて補正係数を変
更することにより、より良好な結果が得られる場合に、
市場でサービスマンやユーザが補正係数を容易に設定で
きるための手段を提供するこことにある。
【0020】第4の目的は、機械毎に異なるCCDの分
光感度のバラつきを補正するためのデータを製品外部の
標準となる装置で設定し、機械毎に設定する必要がある
場合に、この設定を行う手段を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、本発明は、画像を読み取り、分光感度の異なる
複数の信号を出力する画像読み取り手段からの入力信号
を処理して画像形成を行うための信号を出力する画像処
理装置において、画像書き込み手段が使用する複数の着
色材を用いた階調パターンを発生する手段と、前記画像
読み取り手段の分光感度の異なる複数の信号の特性に基
づいた補正係数を設定する手段と、前記画像読み取り手
段が読み込んだ前記階調パターンの読み取り信号と予め
記憶されている参照データとに基づいて作成されたパラ
メータを前記設定された補正係数を用いて補正すること
により画像処理パラメータを設定する手段とを備えた構
成とした。
【0022】この場合、前記第2の目的を達成するた
め、前記パターンの分光感度の異なる複数の読み取り信
号の係数を設定する手段を設けるとよい。
【0023】また、前記第3の目的を達成するため、前
記パターンの分光感度の異なる複数の読み取り信号の補
正係数を設定する手段を操作部とし、この操作部から補
正係数を入力できるようにすることが望ましい。
【0024】さらに、前記第4の目的を達成するため、
前記補正係数を設定する手段を画像形成装置外に設け、
前記外部から補正係数を入力できるようにするとよい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0026】この実施形態は、本発明を画像形成装置で
ある電子写真複写機(以下、単に「「複写機」ともい
う)に実施したものである。図2は本実施形態に係る複
写機の機械的構成を示す概略構成図である。
【0027】図2において複写機本体101のほぼ中央
部に配置された像担持体としてのφ120[mm] の有機
感光体(OPC)ドラム102の周囲には、該感光体ド
ラム102の表面を帯電する帯電チャージャ103、一
様帯電された感光体ドラム102の表面上に半導体レー
ザ光を照射して静電潜像を形成するレーザ光学系10
4、静電潜像に各色トナーを供給して現像し、各色毎に
トナー像を得る黒現像装置105及びイエローY、マゼ
ンタM、シアンCの3つのカラー現像装置106,10
7,108、感光体ドラム102上に形成された各色毎
のトナー像を順次転写する中間転写ベルト109、上記
中間転写ベルト109に転写電圧を印加するバイアスロ
ーラ110、転写後の感光体ドラム102の表面に残留
するトナーを除去するクリーニング装置111、転写後
の感光体ドラム102の表面に残留する電荷を除去する
除電部112などが順次配列されている。また、上記中
間転写ベルト109には、転写されたトナー像を転写材
に転写する電圧を印加するための転写バイアスローラ1
13及び転写材に転写後に残留したトナー像をクリーニ
ングするためのベルトクリーニング装置114が配設さ
れている。
【0028】中間転写ベルト109から剥離された転写
材を搬送する搬送ベルト115の出口側端部には、トナ
ー像を加熱及び加圧して定着させる定着装置116が配
置されているとともに、この定着装置116の出口部に
は、排紙トレイ117が取り付けられている。
【0029】レーザ光学系104の上部には、複写機本
体101の上部に配置された原稿載置台としてのコンタ
クトガラス118、このコンタクトガラス118上の原
稿に走査光を照射する露光ランプ119、反射ミラー1
21、結像レンズ122、および光電変換素子であるC
CD(Charge Coupled Device)のイメージセンサアレ
イ123が設けられ、原稿からの反射光を反射ミラー1
21によって結像レンズ122に導き、イメージセンサ
アレイ123に入光させる。CCDのイメージセンサア
レイ123で電気信号に変換された画像信号は図示しな
い画像処理装置を経て、レーザ光学系104中の半導体
レーザのレーザ発振を制御する。
【0030】図3は前記複写機(画像形成装置)の電気
的構成、すなわち、複写機に内蔵される制御系を示す図
である。図3に示すように制御系は、メイン制御部(C
PU)130を備え、このメイン制御部130に対して
所定のROM131及びRAM132が付設されている
とともに、上記メイン制御部130には、インターフェ
ースI/O133を介してレーザ光学系制御部134、
電源回路135、光学センサ136、トナー濃度センサ
137、環境センサ138、感光体表面電位センサ13
9、トナー補給回路140、中間転写ベルト駆動部14
1、操作部142、がそれぞれ接続されている。上記レ
ーザ光学系制御部134は、前記レーザ光学系104の
レーザ出力を調整するものであり、また上記電源回路1
35は、前記帯電チャージャー113に対して所定の帯
電用放電電圧を与えると共に、現像装置105、10
6、107、108に対して所定電圧の現像バイアスを
与え、かつ前記バイアスローラ110および転写バイア
スローラ113に対して所定の転写電圧を与えるもので
ある。
【0031】光学センサ136は、前記感光体ドラム1
02の転写後の領域に近接配置される発光ダイオードな
どの発光素子とフォトセンサなどの受光素子とからな
り、感光体ドラム102上に形成される検知パターン潜
像のトナー像におけるトナー付着量及び地肌部における
トナー付着量が各色毎にそれぞれ検知されるとともに、
感光体除電後のいわゆる残留電位が検知されるようにな
っている。
【0032】この光電センサ136からの検知出力信号
は、図示を省略した光電センサ制御部に印加されてい
る。光電センサ制御部は、検知パターントナー像におけ
るトナー付着量と地肌部におけるトナー付着量との比率
を求め、その比率値を基準値と比較して画像濃度の変動
を検知し、トナー濃度センサ137の制御値の補正を行
なっている。
【0033】更に、トナー濃度センサ137は、現像装
置105から108内に存在する現像剤の透磁率変化に
基づいてトナー濃度を検知する。トナー濃度センサ13
7は、検知されたトナー濃度値と基準値とを比較し、ト
ナー濃度が一定値を下回ってトナー不足状態になった場
合に、その不足分に対応した大きさのトナー補給信号を
トナー補給回路140に印加する機能を備えている。
【0034】電位センサ139は、像担持体である感光
体102の表面電位を検知し、中間転写ベルト駆動部1
41は、中間転写ベルトの駆動を制御する。
【0035】黒現像器105内に黒トナーとキャリアを
含む現像剤が収容されていて、これは、剤攪拌部材20
2の回転によって攪拌され、現像スリーブ201B上
で、現像剤規制部材202によってスリーブ上に汲み上
げられる現像剤量を調整する。この供給された現像剤
は、現像スリーブ201B上に磁気的に担持された状態
で磁気ブラシとして現像スリーブ201Bの回転方向に
回転する(図2)。
【0036】図1は画像処理部の詳細を示すブロック図
である。図において、420はスキャナ、401はシェ
ーディング補正回路、423はエリア処理回路、402
はスキャナγ変換回路、403は画像メモリ、404は
画像分離回路、405はMTFフィルタ、406は色変
換UCR処理回路、407は変倍回路、408は画像加
工(クリエイト)回路、409は画像処理用プリンタγ
補正回路、410は階調処理回路、411はインターフ
ェース(I/F)・セレクタ、412は画像形成部用プ
リンタγ(以後プロコンγと呼ぶ)補正回路、413は
プリンタ、414はROM、415はCPU、416は
RAM、417はシステムコントローラ、418は外部
コンピュータ、419はプリンタコントローラ、42
1、422はそれぞれパターン発生回路である。
【0037】複写すべき原稿は、カラースキャナ420
によりR、G、Bに色分解されて一例として10ビット
信号で読み取られる。読みとられた画像信号は、シェー
ディング補正回路401により、主走査方向のムラが補
正され、10ビット信号で出力される。エリア処理回路
423では、現在処理を行っている画像データが原稿内
のどの領域に属するかを区別するための領域信号を発生
させる。このエリア処理回路423で発生した領域信号
により、後段の画像処理部で用いるパラメータを切り替
える。これらの領域は、指定領域毎に、文字、銀塩写真
(印画紙)、印刷原稿、インクジェット、蛍光ペン、地
図、熱転写原稿など、それぞれの原稿に最適な色補正係
数、空間フィルタ、階調変換テーブルなどの画像処理パ
ラメータをそれぞれ画像領域に応じて設定することがで
きる。
【0038】スキャナγ変換回路402では、スキャナ
420からの読み取り信号が反射率データから明度デー
タに変換される。画像メモリ403はスキャナγ変換後
の画像信号を記憶する。画像分離回路404では、文字
部と写真部の判定、及び有彩色・無彩色判定を行う。M
TFフィルタ405では、シャープな画像やソフトな画
像など、使用者の好みに応じてエッジ強調や平滑化等、
画像信号の周波数特性を変更する処理に加えて、画像信
号のエッジ度に応じたエッジ強調処理(適応エッジ強調
処理)を行う。例えば、文字エッジにはエッジ強調を行
い、網点画像にはエッジ強調を行わないという所謂適応
エッジ強調をR、G、B信号それぞれに対して行う。
【0039】図5は適応エッジ強調回路の例を示すブロ
ック図である。同図において、適応エッジ強調回路は平
滑化フィルタ1101、ラプラシアンフィルタ110
2、エッジ量検出フィルタ1103、平滑化フィルタ1
104、テーブル変換1105および2個の加算器から
なる。スキャナγ変換部402によって反射率リニアか
ら明度リニアに変換された画像信号は、平滑化フィルタ
回路1101によって平滑化される。一例として、以下
の係数
【0040】
【表1】
【0041】を使用する。
【0042】次段の3×3のラプラシアンフィルタ11
02によって画像データの微分成分が抽出される。ラプ
ラシアンフィルタの具体例は、
【0043】
【表2】
【0044】である。
【0045】スキャナγ変換部402でγ変換をされな
い10ビットの画像信号のうち、上位8ビット(一例で
ある)成分が、エッジ量検出フィルタ1103によりエ
ッジ検出が行われる。
【0046】エッジ量検出フィルタの具体例を図6ない
し図9に示す。このうち図6は副走査方向エッジ検出フ
ィルタの例、図7は主走査方向エッジ検出フィルタの
例、図8は斜め方向検出フィルタ(1)の例、図9は斜
め方向検出フィルタ(2)の例である。これら図6ない
し図9のエッジ検出フィルタにより得られたエッジ量の
うち、最大値がエッジ度として後段で使用される。エッ
ジ度は、必要に応じて後段の平滑化フィルタ1104に
より平滑化される。これにより、スキャナの偶数画素と
奇数画素の感度差の影響が軽減される。
【0047】一例として
【0048】
【表3】
【0049】といった係数を使用する。
【0050】このようにして平滑化した後、テーブル変
換回路1105により、求められたエッジ度をテーブル
変換する。このテーブルの値により、線や点の濃さ(コ
ントラスト、濃度を含む)および網点部の滑らかさを指
定する。テーブルの例を図10に示す。
【0051】エッジ度は、白地に黒い線や点などで最も
大きくなり、印刷の細かい網点や、銀塩写真や熱転写原
稿などのように画素の境界が滑らかなものになるほど小
さくなる。テーブル変換回路1105によって変換され
たエッジ度(画像信号C)と、ラプラシアンフィルタ1
102の出力値(画像信号B)との積(画像信号D)
が、平滑処理後の画像信号(画像信号A)に加算され、
画像信号Eとして後段の画像処理回路に伝達される。
【0052】色変換UCR処理回路406は、入力系の
色分解特性と出力系の色材の分光特性の違いを補正し、
忠実な色再現に必要な色材YMCの量を計算する色補正
処理部と、YMCの3色が重なる部分をBk(ブラッ
ク)に置き換えるためのUCR処理部からなる。色補正
処理は下式のようなマトリクス演算をすることにより実
現できる。
【0053】
【数1】
【0054】・・・(1) ここで、R,G,Bは、R,G,Bの補数を示す。マト
リクス係数aijは入力系と出力系(色材)の分光特性
によって決まる。ここでは、1次マスキング方程式を例
に挙げたが、B2 ,BGのような2次項、あるいはさ
らに高次の項を用いることにより、より精度良く色補正
することができる。また、色相によって演算式を変えた
り、ノイゲバウアー方程式を用いるようにしても良い。
何れの方法にしても、Y,M,CはB,G,R(または
B,G,Rでもよい)の値から求めることができる。
【0055】一方、UCR処理は次式を用いて演算する
ことにより行うことができる。
【0056】 Y’ = Y− α・ min(Y,M,C) M’ = M− α・ min(Y,M,C) C’ = C− α・ min(Y,M,C) Bk = α・ min(Y,M,C) ・・・(2) 上式において、αはUCRの量を決める係数で、α=1
の時100%UCR処理となる。αは一定値でも良い。
例えば、高濃度部では、αは1に近く、ハイライト部
(低画像濃度部)では、0に近くすることにより、ハイ
ライト部での画像を滑らかにすることができる。
【0057】変倍回路407では、縦横変倍が行われ、
画像加工(クリエイト)回路408では、リピート処理
などが行われる。画像処理用プリンタγ補正回路409
で、文字、写真などの画質モードに応じて、画像信号の
補正が行われる。また、地肌飛ばしなども同時に行うこ
ともできる。画像処理用プリンタγ補正回路409は、
前述したエリア処理回路402で発生した領域信号に対
応して切り替え可能な複数本(一例として10本)の階
調変換テーブルを有する。この階調変換テーブルは、文
字、銀塩写真(印画紙)、印刷原稿、インクジェット、
蛍光ペン、地図、熱転写原稿など、それぞれの原稿に最
適な階調変換テーブルを複数の画像処理パラメータの中
から選択することができる(前記第2の手段に対応)。
【0058】階調処理回路410ではディザ処理が行わ
れる。階調処理回路410の出力は、画素周波数を1/
2に下げるために、2画素分のデータを同時にプリンタ
部に転送することができるように、画像データバスは1
6ビットの幅(8ビットの画像データの2本分)を有す
る。I/F・セレクタ411は、スキャナ401で読み
込んだ画像データを外部の画像処理装置などで処理する
ために、出力したり、外部のホストコンピューターやあ
るいは画像処理装置からの画像データをプリンタ413
で出力するための切り替え機能を有する。
【0059】プロコンγ補正回路412は、I/Fセレ
クタ411からの画像信号を階調変換テーブルで変換
し、後述するレーザ変調回路に出力する。I/Fセレク
タ411、プロコンγ補正回路412、プリンタ413
及びコントローラ417でプリンタ部は構成され、スキ
ャナ・IPUとは独立しても使用可能である。ホストコ
ンピュータ418からの画像信号はプリンタコントロー
ラ419を介してI/F・セレクタ411に入力され、
プロコンγ補正回路412により階調変換され、プリン
タ413により画像形成が行われることにより、プリン
タとして使用できる。
【0060】以上の画像処理回路はCPU415により
制御される。CPU415は、ROM414とRAM4
16とBUSで接続されている。また、CPU415は
シリアルI/Fを通じて、システムコントローラー41
7と接続されており、図示しない操作部などからのコマ
ンドが、システムコントローラ417を通じて送信され
る。そして、これらの送信された画質モード、濃度情報
及び領域情報等に基づいて上述したそれぞれの画像処理
回路に各種パラメータが設定される。パターン生成回路
421,422はそれぞれ画像処理部、画像形成部で使
用する階調パターンを発生させる。
【0061】図11はエリア加工の概念図である。同図
において、原稿上の指定されたエリア情報と画像読み取
り時の読み取り位置情報とを比較し、エリア処理回路4
23からエリア信号が出力される。エリア信号に基づい
て、スキャナγ変換回路402、MTFフィルタ回路4
05、色変換UCR回路406、画像加工回路408、
画像処理用プリンタγ補正回路409,階調処理回路4
10で使用するパラメータを変更する。図11では、特
に、画像処理用プリンタγ補正回路409,階調処理回
路410を図示した。
【0062】画像処理用プリンタγ補正回路409内で
は、エリア処理回路402からのエリア信号をデコーダ
1でデコードし、セレクタ1により、文字、インクジェ
ットなどの複数の階調変換テーブルの中から選択する。
図11の原稿の例では、文字の領域0と、印画紙の領域
1と、インクジェットの領域2が存在する例を図示して
いる。文字の領域0に対しては、文字用の階調変換テー
ブル1、印画紙の領域1に対しては、印画紙用の階調変
換テーブル3、インクジェットの領域2に対しては、イ
ンクジェット用の階調変換テーブル2がそれぞれ一例と
して選択される。
【0063】画像処理用プリンタγ補正回路409で階
調変換された画像信号は、階調処理回路410の中で再
びエリア信号に対応させてデコーダ2によってデコード
された信号に基づいて、セレクタ2により、使用する階
調処理を切り替える。使用可能な階調処理としては、デ
ィザを使用しない処理、ディザを行った処理、誤差拡散
処理などを行う。誤差拡散処理は、インクジェット原稿
に対して行う。
【0064】階調処理後の画像信号は、デコーダ3によ
り、読み取り位置情報に基づいてライン1かライン2か
を選択する。ライン1及びライン2は副走査方向に1画
素異なる毎に切り替えられる。ライン1のデータはセレ
クタ3の下流に位置するFIFO(First In First Out)
メモリに一時的に蓄えられ、ライン1とライン2のデー
タが出力される。これにより、画素周波数を1/2に下
げてI/Fセレクタ411に入力させることができる。
【0065】図4はレーザ変調回路の構成を示すブロッ
ク図である。
【0066】このレーザ変調回路の書き込み周波数は、
18.6MHzであり、1画素の走査時間は、53.8
nsecである。8ビットの画像データはルックアップ
テーブル(LUT)451でγ変換を行うことができ
る。パルス幅変調回路(PWM)452で8ビットの画
像信号の上位3ビットの信号に基づいて8値のパルス幅
に変換され、パワー変調回路(PM)453で下位5ビ
ットで32値のパワー変調が行われ、レーザダイオード
(LD)454が変調された信号に基づいて発光する。
フォトディテクタ(PD)455で発光強度をモニタ
し、1ドット毎に補正を行う。レーザ光の強度の最大値
は、画像信号とは独立に8ビット(256段階)に可変
できる。
【0067】1画素の大きさに対し、主走査方向のビー
ム径(これは、静止時のビームの強度が最大値に対し、
1/e2に減衰するときの幅として定義される)は、6
00DPIの画素密度においては、1画素42.3μm
では、ビーム径は主走査方向50μm、副走査方向60
μmが使用される。なお、所定のライン1、ライン2の
画像データのそれぞれに対応して、上記のレーザ変調回
路が用意されている。ライン1及びライン2の画像デー
タは同期しており、感光体102上を主走査方向に並行
して走査する。
【0068】図12は画像読み取り系の構成を示すブロ
ック図、図13はスキャナ光学系を示す模式図である。
以下、同図を参照して画像読み取り系について説明す
る。
【0069】原稿は図13に示す露光ランプ1301に
より照射され、反射光はCCD5401のRGBフィル
タにより色分解されて読み取られ、増幅回路5402に
より所定レベルに増幅される。CCDドライバ5409
は、CCD5401を駆動するためのパルス信号を供給
する。CCDドライバ5409を駆動するために必要な
パルス源は、パルスジェネレータ5410で生成され、
パルスジェネレータ5410は水晶発振子などからなる
クロックジェネレータ5411を基準信号とする。パル
スジェネレータ5410は、サンプルホールド(S/
H)回路5403がCCD5401からの信号をサンプ
ルホールドするための必要なタイミングを供給する。S
/H回路5403によりサンプルホールドされたアナロ
グカラー画像信号は、A/D変換回路5404で8ビッ
ト信号(一例である)にデジタル化される。黒補正回路
5405は、CCD5401のチップ間、画素間の黒レ
ベル(光量が少ない場合の電気信号)のばらつきを低減
し、画像の黒部にスジやムラを生じることを防ぐ。シェ
ーディング補正回路5406は、白レベル(光量が多い
場合の電気信号)を補正する。白レベルは、スキャナ1
21を均一な白色版の位置に移動して照射した時の白色
データに基づき、照射系、光学系やCCD5401の感
度ばらつきを補正する。なお、図14は白補正・黒補正
の画像信号の概念図である。
【0070】シェーディング補正回路5405からの信
号は、画像処理部5407により処理され、プリンタ4
21で出力される。上記回路は、CPU5414により
制御され、ROM5413及びRAM5415に制御に
必要なデータを記憶する。CPU5414は、画像形成
装置全体の制御を行うシステムコントローラ419とシ
リアル I/F により通信を行っている。CPU5414
は、図示しないスキャナ駆動装置を制御し、スキャナ1
21の駆動制御を行う。
【0071】増幅回路5402の増幅量は、ある特定の
原稿濃度に対して、A/D変換回路5404の出力値が
所望の値になるように決定する。一例として、通常のコ
ピー時に原稿濃度が、0.05 (反射率で0.891)
のものを8ビット信号値で240値として得られるよう
にする。一方、シェーディング補正時には、増幅率を下
げてシェーディング補正の感度を上げる。その理由は、
通常のコピー時の増幅率では、反射光が多い場合には、
8ビット信号で255値を超える大きさの画像信号とな
ると、255値に飽和してしまい、シェーディング補正
に誤差が生じるためである。
【0072】図15は、増幅回路5402で増幅された
画像の読み取り信号がS/H回路5403でサンプルホ
ールドされる模式図である。横軸は増幅後のアナログ画
像信号がS/H回路5403を通過する時間で、縦軸は
増幅後のアナログ信号の大きさを表す。所定のサンプル
ホールド時間5501でアナログ信号がサンプルホール
ドされてA/D変換回路5404に信号が送られる。図
は前述した白レベルを読みとった画像信号で、増幅後の
画像信号は、コピー時は、一例として、A/D変換後の
値として240値、白補正時は、180値とした増幅後
の画像信号の例である。スキャナ121の光学系は、図
13に示すように、第1走行体1311および第1走行
体1311の1/2の速度で副走査方向に追従して移動
する第2走行体1312と、原稿で反射された光が導か
れるCCD5401とから主に構成されている。第1走
行体1311には光源としてランプシェード1302で
カバーされたハロゲンランプ1301と、ハロゲンラン
プ1301からの出射光を原稿に照射する第4ミラー1
324と、原稿からの反射光を受光して第2走行体13
12側に反射する第1ミラー1321とが搭載されてい
る。第2走行体1312には、第2ミラー1322およ
び第3ミラー1323が搭載され、第1ミラー132
1、第2ミラー1322および第3ミラー1323によ
って光路が形成され、前記CCD5401に原稿からの
反射光が導かれる。CCD5401の受光方向上流側に
は、2種の赤外カットフィルタ1331,1332が設
けられ、前記反射光をいずれかのフィルタ1331,1
332を透過させた後、レンズ1333に入射させ、結
像した光をCCD5401に入射させる。
【0073】これらの光学系の上部には、コンタクトガ
ラス1341が設けられ、原稿1342は原稿フィーダ
1343の原稿搬送ベルト1344に導かれ、コンタク
トガラス1341上に載置される。そして、コンタクト
ガラス1341の下側(裏面側)からハロゲンランプ1
301によって照射され、原稿の読み取りが行われる。
なお、これらの構成の詳細および動作は公知なので、こ
こでの説明は省略する。
【0074】また、前記図2におけるコンタクトガラス
118にはコンタクトガラス1341が、露光ランプ1
19にはハロゲンランプ1301が、反射ミラー121
には第1ないし第3ミラー1321,1322,132
3が、結像レンズ122にはレンズ1333がそれぞれ
対応している。
【0075】次に、自動補正の動作及び処理について説
明する。
【0076】画像濃度(階調性)の自動階調補正(AC
C: Auto Color Calibration)の動作を行わせる場合、
図16に示す操作部の液晶画面においてACCメニュー
を呼び出すと、図17の画面が表示される。コピー使用
時、あるいはプリンタ使用時用の自動階調補正の[実
行]を選択すると、図18に示すような画面が表示さ
れ、コピー使用時を選択した場合には、コピー使用時に
使用する階調補正テーブルが、プリンタ使用時を選択す
るとプリンタ使用時の階調補正テーブルを参照データに
基づいて変更される。
【0077】ここで、図18に示した液晶画面で、印刷
スタートキーを選択すると、図19に示すような、YM
CK各色、及び文字、写真の各画質モードに対応した、
複数の濃度階調パターンが転写材上に形成される。この
濃度階調パターンは、あらかじめIPUのROM中に記
憶・設定がなされている。パターンの書き込み値は、1
6進数表示で、00h, 11h, 22h, …, EEh, FFh の16パ
ターンである。図では、地肌部を除いて5階調分のパッ
チを表示しているが、00h-FFh の8ビット信号の内、任
意の値を選択することができる。文字モードでは、パタ
ーン処理などのディザ処理を行わず、1ドット256階
調でパターンが形成され、写真モードでは、主走査方向
に隣接した2画素ずつの書き込み値の和を配分してレー
ザの書き込み値が形成される。すなわち、主走査方向2
画素、副走査方向2画素を単位としたディザに対し、入
力画像信号 n (0≦ n ≦255)に対する出力画像信号 m
[i][[j][n] (i = 0,1: 主走査方向の画素の番号、j =
0, 1: 副走査方向の画素の番号)(0≦ m[i][j][n] ≦25
5)として、 0 ≦ n < 32 に対し m[0][0][n] = 4×n, m[0][1][n] = m[1][0][n] = m[1][1][n] = 0, 32 ≦ n < 64 m[0][0][n] = 127, m[0][1][n] = 4×(n-32) + 1 m[1][0][n] = m[1][1][n] = 0, 64≦ n < 128 m[0][0][n] = 127, m[0][1][n] = 127, m[1][0][n] = m[1][1][n] = 2×(n - 64) + 1, 128≦ n ≦ 255 m[0][1][n] = m[1][0][n] = m[1][1][n] = n, 等としたディザ処理を使用する。上記のディザ処理以外
にも、実際に画像形成時に使用しているパターン処理を
用いる。
【0078】転写材にパターンが出力された後、転写材
を原稿台118上に載置するように指示する画面が操作
画面上に表示される。パターンが形成された転写材を原
稿台に載置し、読み取りスタートを選択すると、スキャ
ナが走行し、YMCK濃度パターンのRGBデータを読
み取る。この際、パターン部のデータと転写材の地肌部
のデータを読み取る。パターンの読み取り値を、後で詳
述するRGB補正値を用いて補正する。地肌データを用
いた処理を行うと選択された場合には、読み取りデータ
に対する地肌データ処理を行い、参照データの補正を行
う場合には、参照データに対する高画像濃度部の処理を
行った後、YMCK階調補正テーブルを作成・選択を行
う。
【0079】上記の処理をYMCKの各色、及び写真、
文字の各画質モード毎に行う。処理中には、操作画面に
は図17の画面が表示される。処理終了後のYMCK階
調補正テーブルで画像形成を行った結果が、望ましくな
い場合には、処理前のYMCK階調補正テーブルを選択
することができるように、[元の値に戻す]キーが画面
中に表示されている。
【0080】地肌の補正について説明する。地肌の補正
の処理の目的として2つある。1つは、ACC時に使用
される転写材の白色度を補正することである。これは、
同一の機械に、同じ時に画像を形成しても、使用する転
写材の白色度によって、スキャナで読み取られる値が異
なるためである。これは補正しない場合のデメリットと
しては、例えば、白色度が低い、再生紙などをこのAC
Cに用いた場合、再生紙は一般にイエロー成分が多いた
めに、イエローの階調補正テーブルを作成した場合に、
イエロー成分が少なくなるように補正する。この状態
で、次に、白色度が高いアート紙などでコピーをした場
合に、イエロー成分が少ない画像となって望ましい色再
現が得られない場合がある。
【0081】もう一つの理由としては、ACC時に用い
た転写紙の厚さ(紙厚)が薄い場合には、転写材を押さ
えつける圧板など色が透けてスキャナに読み取られてし
まう。例えば、圧板の代わりにADF(Auto Document F
eeder)と呼ばれる原稿自動送り装置を装着している場合
には、原稿の搬送用にベルトを用いているが、これが使
用しているゴム系の材質により、白色度が低く、若干の
灰色味がある。そのため、読み取られた画像信号も、見
かけ上、全体に高くなった画像信号として読み取られる
ために、YMCK階調補正テーブルを作成する際に、そ
の分薄くなるように作成する。この状態で、今度は紙厚
が厚く、透過性が悪い転写紙を用いた場合には、全体の
濃度が薄い画像として再現されるため、必ずしも望まし
い画像が得られない。上記のような不具合を防ぐため
に、紙の地肌部の読み取り画像信号から紙の地肌部の画
像信号により、パターン部の読み取り画像信号の補正を
行っている。
【0082】しかし、上記の補正を行わない場合にもメ
リットがあり、常に再生紙のように、イエロー成分が多
い転写紙を用いる場合には、補正をしない方がイエロー
成分が入った色に対しては色再現が良くなる場合ができ
る。また、常に、紙厚が、薄い転写紙のみしか用いない
場合には、薄い紙に合わせた状態に階調補正テーブルが
作成されるというメリットがある。
【0083】上記のように、使用者の状況と好みとに応
じて、地肌部の補正をON/OFFを行うことができ
る。
【0084】自動補正の動作及び処理は、具体的には以
下のようになる。転写紙上に形成した階調パターン(図
19)の書き込み値を、 LD[i] (i=0,1,…,9)、 形成されたパターンのスキャナでの読み取り値をベクト
ル型式で v[t][i] ≡ (r[t][i], g[t][i], b[t][i]) (t=Y,M,C, or K, i=0,1,…,9)とする。 (r,g,b ) の代
わりに、明度、彩度、色相角 (L*, c*, h*), あるい
は、明度、赤み、青み (L*, a*, b*) などで表しても良
い。また、あらかじめROM416またはRAM417
中に記憶してある基準となる白の読み取り値を(r[W],g
[W],b[W])とする。
【0085】ACC実行時における、γ変換処理部41
0で行われる階調変換テーブル(LUT)の生成方法
は、パターンの読み取り値 v[t][i] ≡ (r[t][i], g[t][i], b[t][i]) において、YMCトナーの各補色の画像信号はそれぞれ
b[t][i], g[t][i], r[t][i] であるので、それぞれの
補色の画像信号のみを用いる。ここでは、後の記載を簡
単にするために、 a[t][i] (i=0,1,2,…,9; t = C,M,Y, or K) を用いて表す。階調変換テーブルを作成すると処理が簡
単である。なお、ブラックトナーについては、RGBの
いずれの画像信号を用いても十分な精度が得られるが、
ここでは、G(グリーン)成分を用いる。
【0086】参照データは、スキャナの読み取り値 v0[t][i] ≡ (r0[t][i], g0[t][i], b0[t][i]) 及び対応するレーザの書き込み値 LD[i] (i=1,2,…,m) の組によって与えられる。 同様に、YMCの補色画像
信号のみを用いて、後の記載を簡単にするために、 A[t][n[i]](0 ≦ n[i] ≦ 255; i=1,2,…,m; t = Y,M,
C, or K) と表す。m は参照データの数である。
【0087】機差補正値の一例を下記の表4に示す。
【0088】
【表4】
【0089】表4の値は、 Black (G), Cyan (R), Mage
nta (G), Yellow (B)のそれぞれのトナーに対応する補
正値で、()内は、自動階調補正の時に使用するスキャナ
のRed ( R ), Green (G), Blue (B) の信号を示す。そ
れぞれの色のトナーに対し、k(0)、k(1023) は、参照デ
ータ値 0 及び参照データ値 1023 (10ビット信号)
に対する補正値を表す。
【0090】補正後の参照データの値を A1[t][n[i]]
として、表4の値を用いて参照データ A[t][n[i]] を次
のように補正する。
【0091】 A1[t][n[i]] = A[t][n[i]] + ( k(1023)- k(0) )× n[i]/1023 + k(0) ・・・(3) 上記の関数を図に表した例を図20に示す。なお、表4
の補正値は製造時に設定され、機械内に保持されてい
る。なお、以下では、式(3)の A1[t][n[i]]を新たに
A[t][n[i]] として使用する。
【0092】YMCK階調変換テーブルは、前述した a
[LD] とROM416中に記憶されている参照データ A
[n] とを比較することによって得られる。ここで、n
は、YMCK階調変換テーブルへの入力値で、参照デー
タ A[n] は、入力値 n をYMCK階調変換した後のレ
ーザ書き込み値 LD[i] で出力したYMCトナー・パタ
ーンを、スキャナで読み取った読み取り画像信号の目標
値である。ここで、参照データは、プリンタの出力可能
な画像濃度に応じて補正を行う参照値 A[n] と補正を行
わない参照値 A[n] との2種類の値とからなる。補正を
行うかどうかの判断は、予めROMまたはRAM中に記
憶されている後述する判断用のデータにより判断され
る。この補正についての後述する。
【0093】前述した a[LD] から、A[n] に対応する L
D を求めることにより、YMCK階調変換テーブルへの
入力値 n に対応するレーザ出力値 LD[n] を求める。こ
れを、入力値 i = 0,1,…,255 (8 bit 信号の場合)に対
して求めることにより、階調変換テーブルを求めること
ができる。その際、YMCK階調変換テーブルに対する
入力値 n = 00h, 01h …, FFh (16進数)に対するすべ
ての値に対して、上記の処理を行う代わりに、ni = 0,
11h,22h, …, FFh のようなとびとびの値について上記
の処理を行い、それ以外の点については、スプライン関
数などで補間を行うか、あるいは、予めROM416中
に記憶されているYMCKγ補正テーブルの内、上記の
処理で求めた (0, LD[0]), (11h, LD[11h]), (22h, LD
[22h]),…, (FFh, LD[FFh]) の組を通る、最も近いテー
ブルを選択する。
【0094】また、表4に示す補正値は操作部画面(図
23)で入力可能となっており、入力されたデータは、
記憶保持手段(RAM416)内に記憶される。
【0095】上記の処理を図21に基づいて説明する。
図21はACCの原理を説明するための4元チャートで
ある。図の第1象現(a)の横軸はYMCK階調変換テー
ブルへの入力値 n、縦軸はスキャナの読み取り値(処理
後)で、前述した参照データA[i] を表す。スキャナの
読み取り値(処理後)は、階調パターンをスキャナで読
み取った値に対し、RGBγ変換(ここでは変換を行っ
ていない)、階調パターン内の数ヶ所の読み取りデータ
の平均処理及び加算処理後の値であり、演算精度向上の
ために、ここでは、12ビットデータ信号として処理す
る。
【0096】図の第2象現(b)の横軸は、縦軸と同じく
スキャナの読み取り値(処理後)を表す。第3象現(c)
の縦軸は、レーザ光(LD)の書き込み値を表す。この
データ a[LD]は、プリンタ部の特性を表す。また、実際
に形成するパターンの LD の書き込み値は、00h (地
肌), 11h, 22h,…, EEh, FFh の16点であり、飛び飛
びの値を示すが、ここでは、検知点の間を補間し、連続
的なグラフとして扱う。第4象現のグラフ(d)は、YM
CK階調変換テーブル LD[i] で、このテーブルを求め
ることが目的である。グラフ(f) の縦軸・横軸は、グラ
フ(d) の縦軸・横軸と同じである。検知用の階調パター
ンを形成する場合には、グラフ(f) に示したYMCK階
調変換テーブル(g)を用いる。グラフ(e) の横軸は、第
3象現(c) と同じであり、階調パターン作成時のLDの
書き込み値と階調パターンのスキャナの読み取り値(処
理後)との関係を表すための、便宜上の線形変換を表
す。ある入力値n に対して参照データ A[n] が求めら
れ、A[n] を得るための LD 出力LD[n]を階調パターンの
読み取り値a[LD]を用いて、図中の矢印(l) に沿って求
める。
【0097】演算手順を図22のフローチャートに基づ
いて説明する。
【0098】このフローチャートの工程はステップ10
1からステップ106の6つの工程からなる。
【0099】まず、ステップ101では、YMCKγ補
正テーブルを求めるために必要な入力値を決める。
【0100】ここでは、n[i] = 11(h)× i (i = 0,1,
…,imax = 15) とした。
【0101】次いで、ステップ102で 機差補正を行
う。この処理は前述した通りである。
【0102】その後、ステップ103で、参照データ A
[n]をプリンタの出力可能な画像濃度に応じて補正を行
う。
【0103】プリンタ部で作成可能な最大画像濃度を得
られるレーザの書き込み値を、FFh(16進数表示)でであ
るとし、この時のパターンの読み取り値 m[FFh]を mmax
とする。低画像濃度側から中間画像濃度側にかけて補
正を行わない参照データ A[i] (i=0,1,…, i1)、高画像
濃度側の補正を行わない参照データ A[i] (i=i2+1,…,i
max-1)(i1≦i2, i2 ≦ imax -1)、補正を行う参照デー
タ A[i] (i=i1+1,…, i2)とする。
【0104】以下では、RGB−γ変換を行わない原稿
反射率に比例した画像信号として仮定して、具体的な計
算方法を述べる。補正を行わない参照データの内、高画
像濃度部の最も画像濃度が低い参照データ A[i2+1]と、
低画像濃度部の最も画像濃度が低い参照データ A[i1]
とから、そのデータの差 Δref を求める。すなわち、 Δref = A[i1] - A[i2+1] ・・・(4) ここで、反転処理であるRGB− γ変換を行わない反
射率リニアあるいは明度リニアの場合には、Δref > 0
である。
【0105】一方、プリンタ部で作成可能な最大画像濃
度を得られるパターンの読み取り値mmax から、同様に
差 Δdet を求める。すなわち、 Δdet = A[i1] - mmax ・・・(5) とする。
【0106】これにより、高濃度部の補正を行った参照
データ A[i] (i=i1+1,…, i2) を、 A[i] = A[i1] + (A[i] - A[i1])×(Δdet/Δref) (i = i1+1,i1+2,…,i2-1, i2) ・・・(6) とする。
【0107】ステップ104では、n[i] に対応するス
キャナの読み取り画像信号 m[i] を参照データ A[n] か
ら求める。実際には、飛び飛びの n[j] に対応する参照
データ A[n[j]] (0 ≦ n[j] ≦ 255, j = 0,1,…jmax、n[j] ≦
n[k] for j ≦ k) を次のようにする:n[j] ≦ n[i] < n[j+1] となる j
(0 ≦ j ≦ jmax) を求める。
【0108】8 bit 画像信号の場合、n[0] = 0, n[jma
x] = 255、n[jmax + 1] = n[jmax] +1、A[jmax + 1] =
A[jmax] として参照データを求めておくと計算が簡単に
なる。また、参照データの間隔は、n[j] はできるだけ
小さい間隔である方が、最終的に求めるγ補正テーブル
の精度が高くなる。
【0109】ステップ105では、上記のようにして求
めた j から、m[i] を次式から求める。
【0110】 m[i] = A[j] + (A[j + 1] - A[i])・(n[i] - n[j])/(n[j + 1] - n[j]) ・・・(7) ここでは、一次式により補間したが、高次関数やスプラ
イン関数などで補間を行っても良い。その場合には、 m[i] = f( n[i] ) とする。k 次関数の場合には、
【0111】
【数2】
【0112】などとする。
【0113】ステップ106では、 m[i] を得るための
LDの書き込み値 LD[i] をと同様な手順によって求め
る:RGBγ変換を行っていない画像信号データを処理
する場合には、LD の値が大きくなるに応じて、a[LD]
が小さくなる。すなわち、LD[k] < LD[k+1] に対して、
a[ LD[k] ] ≧ a[ LD[k+1] ]となる。
【0114】ここで、パターン形成時の値を LD[k] = 0
0h, 11h, 22h,…,66h,88h,AAh, FFh, (k = 0,1,…,9)
の10値とした。これは、トナー付着量が少ない画像濃
度では、トナー付着量に対するスキャナの読み取り値の
変化が大きいため、パターンの書き込み値 LD[k] の間
隔を密にし、トナー付着量が多い画像濃度では、トナー
付着量に対するスキャナの読み取り値の変化が小さいた
めに、間隔を広げて読み込むためである。
【0115】これによるメリットとしては、LD[k] = 00
h, 11h, 22h,…,EEh, FFh (計16点)などとパターンの
数を増やす場合に比べて、トナー消費を抑えられるこ
と、また、高画像濃度領域では、LD書き込み値に対す
る変化が少ないこと、感光体上の電位ムラ、トナーの付
着ムラ、定着ムラ、電位ムラなどの影響で、読み取り値
が逆転したりしやすいため、LD書き込み値の間隔を狭
めても必ずしも精度の向上に有効ではないことなどか
ら、上記のようなLD書き込み値でパターンを形成し
た。
【0116】そこで、 a[ LD[k] ] ≧ m[i] > a[ LD[k+1] ] となる LD[k] に対して、 LD[i] = LD[k] + (LD[k+1] - LD[k])・(m[i] - a[ LD[k]
])/(a[ LD[k+1] ] - a[ LD[k] ]) とする。また、0 ≦ k ≦ kmax (kmax > 0)としたと
き、a[ LD[kmax] ] > m[i]の場合(参照データから求め
た目標値の画像濃度が高い場合)には、 LD[i] = LD[k] + (LD[kmax] - LD[kmax - 1])・(m[i] -
a[ LD[kmax - 1] ])/(a[ LD[kmax] ] - a[ LD[kmax -
1] ]) として、1次式で外挿を行うことによって予測する。な
お、1次式のほか、対数を取るなどして他の方法で外挿
を行っても良い。
【0117】これにより、YMCKγ補正テーブルへの
入力値 n[i] と出力値 LD[i] の組(n[i], LD[i]) (i =
0,1,…,15) が求められる。求められた (n[i], LD[i])
(i= 0,1,…,15) を元に、スプライン関数などで内挿を
行うか、あるいは、ROM中に有しているγ補正テーブ
ルを選択する。
【0118】システムとしては、図24に示すように画
像形成装置(複写機)2401と機差補正値の演算装置
とが相互に通信可能に、有線(あるいは、無線)通信手
段により接続されている。なお、演算装置はデータ処理
兼制御用のコンピュータ2402からなる。
【0119】補正値の作成は以下のように行う。作成手
順を図25のフローチャートに基づいて説明する。
【0120】まず、ステップ121で既知の分光反射特
性を有するYMCKのカラーパッチ(基準となるカラー
原稿または階調パターン)2403を画像形成装置の原
稿台のコンタクトガラス上に載置する。カラーパッチ2
403は、図26に示すようにYMCKのインキなどや
グレーなどの塗装されたカラーパッチからなる。図に
は、YMCKそれぞれについて、2種類の濃度を図示し
たが、色合いは1種類でも良い。次いで、ステップ12
2で画像形成装置2401のスキャナにより、前記カラ
ーパッチ2403を読み取る。そして、ステップ123
で前記カラーパッチ2403の読み取り値を外部演算装
置すなわちコンピュータ2402にダウンロードする。
【0121】ダウンロードが終了すると、ステップ12
4でコンピュータ2404内にダウンロードされたカラ
ーパッチ2403のRGBの読み取り値v[t][s](t = W,
Y,M,C,or K; s = R,G, or B)と、基準となるRGBの読
み取り値 v0[t][s]](t = Y,M,C,or K; s = R,G, or B)
とを比較し、それぞれのずれ量から補正値を演算する。
基準となるRGBの読み取り値は基準となるカラーパッ
チ2403(画像形成装置2401で読み取ったものと
同一のカラーパッチ)を濃度測定器2404で読み取っ
てコンピュータ2402に格納した値である。なお、こ
こでは、各トナーの補色成分のみを用いて補正した。こ
の読み取り値の一例を図27に示す。図の横軸は、パッ
チの読み取り値の基準値であり、縦軸は基準値に対する
ずれ量をしめす。なお、この演算は、画像形成装置24
01側で行っても良い。機差補正値の演算が終了する
と、ステップ125でコンピュータ2402から求めた
補正値を画像形成装置2401にアップロードする。画
像形成装置2401では、ステップ126で得られた補
正値を不揮発RAM内に記憶する。
【0122】このようにRGB信号の補正値を前記コン
ピュータ(外部演算装置)2402により作成し、画像
形成装置2401に転送し、画像形成装置2401内の
不揮発RAM中に保持する。不揮発RAM中に記憶され
たRGB信号の補正値は、本体の電源投入直後にIPU
に転送され、IPU内のRAM中に保持される。IPU
内のRAM中に保持されたRGB信号の補正値は、AC
C実行時に使用される。
【0123】なお、上記の例では、インキなどで塗装さ
れたカラーパッチを用いたが、画像形成装置2401が
出力した塗りつぶされたトナーパッチを用いても良い。
【0124】また、前述の実施形態の他に、画像形成装
置2401をプリンタとして使用するために接続したプ
リンタコントローラ419を通じて、前記プリンタコン
トローラ419に接続したホストコンピュータ418か
らのデータ出力の際、あるいはプリンタ設定コマンドの
中に、上記の補正値を設定するコマンドを設けて、RG
B補正値を設定しても良い。
【0125】さらに、メモリーカードを使用できるよう
になっている場合には、メモリーカード内に、上記の補
正値を記憶させ、画像形成装置2401の使用時にデー
タを読み出せるようにしても良い。
【0126】このように本実施形態によれば、YMCK
トナーに対して、RGBの読み取り値もしくは、画像処
理パラメータを補正するための係数を記憶しておき、A
CC実行時もしくは画像形成時にACC階調パターンの
読み取り値もしくは、参照用の画像処理パラメータ前記
係数で補正するので、読み取り特性の機械差を補正し、
最適な画像出力を得ることができる。
【0127】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、補正係数を用いて参照データを補正することによ
り画像処理パラメータを設定するので、スキャナのCC
Dの分光特性のバラつきにより、ACC実行後に設定さ
れたYMCKの濃度が機械毎にばらつかず、良好なグレ
ーバランスを得ることができるように補正することがで
きる。また、画像の読取特性の機械差を考慮して画像処
理パラメータを設定することにより、読み取り特性の機
械差を補正し、最適な画像出力を得ることができる。
【0128】請求項2記載の発明によれば、パターンの
分光感度の異なる複数の読み取り信号の係数を設定する
手段を備えているので、スキャナのCCDの経時変化に
より、分光(透過)特性が変化した場合や、使用するY
MCKトナーの分光(反射)特性が変化した場合に、ス
キャナ信号もしくは参照用の画像処理パラメータを補正
する補正係数を必要に応じて入力することにより、常に
適正な値に画像を得ることができる。
【0129】請求項3記載の発明によれば、パターンの
分光感度の異なる複数の読み取り信号の補正係数を設定
する手段は操作部から入力する手段なので、スキャナの
CCDの経時変化により、分光透過特性が変化した場合
や、使用するYMCKトナーの分光反射特性が変化した
場合に、前記補正係数をサービスマンあるいはユーザ
が、適切な値を操作部から入力することにより、良好な
カラーバランス及び階調が得るためのYMCKの階調補
正テーブルをACC実行によって得ることができる。
【0130】請求項4記載の発明によれば、補正係数を
設定する手段を画像形成装置外に有するので、製品の組
立時などでは、機械毎に異なるCCDの分光感度のバラ
つきを補正するための補正係数を設定する製品外部の装
置と製品とをオンライン接続し、CCDの分光感度のバ
ラつきを補正するための補正係数を製品外部の装置で作
成し、迅速に製品に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像処理装置の画像処
理部の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る画像処理装置が適用さ
れる複写機の機械的構成を示す概略構成図である。
【図3】図2の複写機の電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図4】図2の複写機に適用されるLD書き込み系の構
成を示すブロック図である。
【図5】図1のMTFフィルタにおける適応型エッジ強
調回路の一例を示すブロック図である。
【図6】図5におけるエッジ量検出フィルタの一例とし
て副走査方向のエッジ検出フィルタを示す図である。
【図7】図5におけるエッジ量検出フィルタの一例とし
て主走査方向エッジ検出フィルタを示す図である。
【図8】図5におけるエッジ量検出フィルタの一例とし
て斜め方向のエッジ検出フィルタを示す図である。
【図9】図5におけるエッジ量検出フィルタの一例とし
て斜め方向のエッジ検出フィルタの他の例を示す図であ
る。
【図10】適応エッジ強調フィルタテーブルの例を示す
図である。
【図11】エリア加工の概念図である。
【図12】読み取り系の構成を示すブロック図である。
【図13】スキャナ光学系の機械的構成を示す模式図で
ある。
【図14】スキャナの白補正・黒補正の概念図である。
【図15】スキャナのサンプルホールドを示す図であ
る。
【図16】操作部全体を示す図である。
【図17】図16の操作部の液晶画面を示す図である。
【図18】図17でコピー使用時もしくはプリンタ使用
時に自動階調補正の実行を選択したときの操作部の液晶
画面を示す図である。
【図19】転写紙上の階調パターンを示す図である。
【図20】参照データと補正量との関係を示す補正値の
グラフである。
【図21】自動階調補正(ACC)の原理を説明する4元チ
ャートである。
【図22】自動階調補正の演算手順を示すフローチャー
トである。
【図23】機差補正値を入力するための液晶画面を示す
図である。
【図24】外部装置と画像形成装置の接続を示したシス
テム構成図である。
【図25】補正値の演算手順を示すフローチャートであ
る。
【図26】補正値の演算のために使用する原稿の一例を
示す図である。
【図27】パッチ読み取りの基準値とのずれ量を表す図
である。
【図28】CCDのブルーフィルタ分光透過特性のばら
つきを示す図である。
【符号の説明】
401 シェーディング補正部 402 スキャナ−γ変換部 403 画像メモリ 404 画像分離部 405 MTFフィルタ部 406 色変換UCR 407 変倍部 408 画像加工部 409 画像処理用プリンタγ部 410 階調処理部 411 インタフェース・セレクタ 412 画像形成用プリンタγ 413 プリンタ 414 ROM 415 CPU 416 RAM 417 システムコントローラ 418 コンピュータ 419 プリンタコントローラ 420 スキャナ 421,422 パターン生成部 423 エリア処理部 2401 画像形成装置 2402 コンピュータ(外部演算装置) 2403 カラーパッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C077 LL20 MM03 MM27 MP08 PP09 PP15 PP32 PP33 PP38 PP71 PP74 PQ20 PQ23 SS05 TT03 TT06 5C079 HB01 HB03 JA23 KA15 LA12 LB00 LB02 MA05 MA10 MA19 NA21 PA01 PA02 PA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を読み取り、分光感度の異なる複数
    の信号を出力する画像読み取り手段からの入力信号を処
    理して画像形成を行うための信号を出力する画像処理装
    置において、 画像書き込み手段が使用する複数の着色材を用いた階調
    パターンを発生する手段と、 前記画像読み取り手段の分光感度の異なる複数の信号の
    特性に基づいた補正係数を設定する手段と、 前記画像読み取り手段が読み込んだ前記階調パターンの
    読み取り信号と予め記憶されている参照データとに基づ
    いて作成されたパラメータを前記設定された補正係数を
    用いて補正することにより画像処理パラメータを設定す
    る手段と、を備えていることを特徴とする画像処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記パターンの分光感度の異なる複数の
    読み取り信号の係数を設定する手段を有することを特徴
    とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記パターンの分光感度の異なる複数の
    読み取り信号の補正係数を設定する手段は、操作部に設
    けられていることを特徴とする請求項1または2記載の
    画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記補正係数を設定する手段を装置外に
    有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1
    項に記載の画像処理装置。
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