JP2000322559A - 指紋画像データの画質調整方法及び装置 - Google Patents
指紋画像データの画質調整方法及び装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 センサ感度のばらつき及び指紋の生体的な相
違に起因する指紋画像データの濃度分布の変動をリアル
タイムに補正する。 【解決手段】 指紋画像を取得するために指紋を走査
し、該指紋を検知するセンサより入力される指紋画像デ
ータの濃度分布を補正することにより指紋画像の画質を
調整する指紋画像データの画質調整装置において、セン
サより入力される指紋画像の濃度の上限値を設定する第
１の設定手段（１０４、１０８）と、センサより入力さ
れる指紋画像の濃度の下限値を設定する第２の設定手段
（１０６、１１０）と、センサの出力を取り込み、第１
の設定手段及び第２の設定手段により設定された範囲内
で前記センサ出力をアナログ／ディジタル変換するアナ
ログ／ディジタル変換器１０２と、アナログ／ディジタ
ル変換器の出力を取り込み、該出力に基づいて指紋画像
の濃度分布を求める処理手段２０とを有する。
違に起因する指紋画像データの濃度分布の変動をリアル
タイムに補正する。 【解決手段】 指紋画像を取得するために指紋を走査
し、該指紋を検知するセンサより入力される指紋画像デ
ータの濃度分布を補正することにより指紋画像の画質を
調整する指紋画像データの画質調整装置において、セン
サより入力される指紋画像の濃度の上限値を設定する第
１の設定手段（１０４、１０８）と、センサより入力さ
れる指紋画像の濃度の下限値を設定する第２の設定手段
（１０６、１１０）と、センサの出力を取り込み、第１
の設定手段及び第２の設定手段により設定された範囲内
で前記センサ出力をアナログ／ディジタル変換するアナ
ログ／ディジタル変換器１０２と、アナログ／ディジタ
ル変換器の出力を取り込み、該出力に基づいて指紋画像
の濃度分布を求める処理手段２０とを有する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、指紋画像を取得す
るために指紋を走査し、該指紋を検知するセンサより入
力される指紋画像データの濃度分布を補正することによ
り指紋画像の画質を調整する指紋画像データの画質調整
方法及び装置に関する。
るために指紋を走査し、該指紋を検知するセンサより入
力される指紋画像データの濃度分布を補正することによ
り指紋画像の画質を調整する指紋画像データの画質調整
方法及び装置に関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】指紋照
合装置等において画像センサにより指紋画像を取り込
み、画像処理を行う場合に、画像センサより入力される
指紋画像データの濃度分布は、画像データの処理系の設
定を同一にしても画像センサの感度のばらつき、あるい
は指の生体的な相違により、変動する。この指紋画像デ
ータの濃度分布の変動は、指紋の特徴抽出等の画像処理
において悪影響を及ぼすために補正しておく必要があ
る。指紋画像データを画像センサから取得しこの指紋画
像データをディジタル化して指紋画像の画質を調整する
従来の指紋画像データの画質調整方法及び装置にあって
は、センサの感度及び指紋画像の濃淡バラツキをリアル
タイムに調整することはできなかった。
合装置等において画像センサにより指紋画像を取り込
み、画像処理を行う場合に、画像センサより入力される
指紋画像データの濃度分布は、画像データの処理系の設
定を同一にしても画像センサの感度のばらつき、あるい
は指の生体的な相違により、変動する。この指紋画像デ
ータの濃度分布の変動は、指紋の特徴抽出等の画像処理
において悪影響を及ぼすために補正しておく必要があ
る。指紋画像データを画像センサから取得しこの指紋画
像データをディジタル化して指紋画像の画質を調整する
従来の指紋画像データの画質調整方法及び装置にあって
は、センサの感度及び指紋画像の濃淡バラツキをリアル
タイムに調整することはできなかった。
【０００３】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、センサ感度のばらつき及び指紋の生体的な
相違に起因する指紋画像データの濃度分布の変動をリア
ルタイムに補正することができる指紋画像データの画質
調整方法及び装置を提供することを目的とする。
ものであり、センサ感度のばらつき及び指紋の生体的な
相違に起因する指紋画像データの濃度分布の変動をリア
ルタイムに補正することができる指紋画像データの画質
調整方法及び装置を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項１に記載の発明は、指紋画像を取得するために
指紋を走査し、該指紋を検知するセンサより入力される
指紋画像データの濃度分布を補正することにより指紋画
像の画質を調整する指紋画像データの画質調整方法にお
いて、前記センサより力される指紋画像の濃度の上限値
及び下限値を初期設定して最初の走査を行い、該最初の
走査により前記センサから入力された指紋画像の濃度分
布から背景平均レベル及び最少濃度レベルを算出し、前
記背景平均レベルを前記指紋画像の濃度の上限値とし、
かつ前記最少濃度レベルを指紋画像の濃度の下限値とし
て設定することにより２番目以降における指紋の走査に
より得られる指紋画像の濃度分布を補正することを特徴
とする。
に請求項１に記載の発明は、指紋画像を取得するために
指紋を走査し、該指紋を検知するセンサより入力される
指紋画像データの濃度分布を補正することにより指紋画
像の画質を調整する指紋画像データの画質調整方法にお
いて、前記センサより力される指紋画像の濃度の上限値
及び下限値を初期設定して最初の走査を行い、該最初の
走査により前記センサから入力された指紋画像の濃度分
布から背景平均レベル及び最少濃度レベルを算出し、前
記背景平均レベルを前記指紋画像の濃度の上限値とし、
かつ前記最少濃度レベルを指紋画像の濃度の下限値とし
て設定することにより２番目以降における指紋の走査に
より得られる指紋画像の濃度分布を補正することを特徴
とする。
【０００５】請求項１に記載の発明によれば、指紋画像
を取得するために指紋を走査し、該指紋を検知するセン
サより入力される指紋画像データの濃度分布を補正する
ことにより指紋画像の画質を調整する指紋画像データの
画質調整方法において、前記センサより入力される指紋
画像の濃度の上限値及び下限値を初期設定して最初の走
査を行い、該最初の走査により前記センサから入力され
た指紋画像の濃度分布から背景平均レベル及び最少濃度
レベルを算出し、前記背景平均レベルを前記指紋画像の
濃度の上限値とし、かつ前記最少濃度レベルを指紋画像
の濃度の下限値として設定することにより２番目以降に
おける指紋の走査により得られる指紋画像の濃度分布を
補正するようにしたので、指紋を検知するセンサの感度
のばらつき及び指紋の生体的な相違に起因する指紋画像
データの濃度分布の変動をリアルタイムに補正すること
ができる。
を取得するために指紋を走査し、該指紋を検知するセン
サより入力される指紋画像データの濃度分布を補正する
ことにより指紋画像の画質を調整する指紋画像データの
画質調整方法において、前記センサより入力される指紋
画像の濃度の上限値及び下限値を初期設定して最初の走
査を行い、該最初の走査により前記センサから入力され
た指紋画像の濃度分布から背景平均レベル及び最少濃度
レベルを算出し、前記背景平均レベルを前記指紋画像の
濃度の上限値とし、かつ前記最少濃度レベルを指紋画像
の濃度の下限値として設定することにより２番目以降に
おける指紋の走査により得られる指紋画像の濃度分布を
補正するようにしたので、指紋を検知するセンサの感度
のばらつき及び指紋の生体的な相違に起因する指紋画像
データの濃度分布の変動をリアルタイムに補正すること
ができる。
【０００６】また請求項２に記載の発明は、指紋画像を
取得するために指紋を走査し、該指紋を検知するセンサ
より入力される指紋画像データの濃度分布を補正するこ
とにより指紋画像の画質を調整する指紋画像データの画
質調整装置において、前記センサより入力される指紋画
像の濃度の上限値を設定する第１の設定手段と、前記セ
ンサより入力される指紋画像の濃度の下限値を設定する
第２の設定手段と、前記センサの出力を取り込み、前記
第１の設定手段及び第２の設定手段により設定された範
囲内で前記センサ出力をアナログ／ディジタル変換する
アナログ／ディジタル変換器と、前記アナログ／ディジ
タル変換器の出力を取り込み、該出力に基づいて指紋画
像の濃度分布を求める処理手段とを有することを特徴と
する。
取得するために指紋を走査し、該指紋を検知するセンサ
より入力される指紋画像データの濃度分布を補正するこ
とにより指紋画像の画質を調整する指紋画像データの画
質調整装置において、前記センサより入力される指紋画
像の濃度の上限値を設定する第１の設定手段と、前記セ
ンサより入力される指紋画像の濃度の下限値を設定する
第２の設定手段と、前記センサの出力を取り込み、前記
第１の設定手段及び第２の設定手段により設定された範
囲内で前記センサ出力をアナログ／ディジタル変換する
アナログ／ディジタル変換器と、前記アナログ／ディジ
タル変換器の出力を取り込み、該出力に基づいて指紋画
像の濃度分布を求める処理手段とを有することを特徴と
する。
【０００７】請求項３に記載の発明は、請求項２に記載
の指紋画像データの画質調整装置において、前記処理手
段は、前記指紋の最初の走査により前記センサから入力
された指紋画像の濃度分布から背景平均レベル及び最少
濃度レベルを算出し、前記背景平均レベルを前記指紋画
像の濃度の上限値とし、かつ前記最少濃度レベルを指紋
画像の濃度の下限値として前記第１、第２の設定手段に
与えることを特徴とする。
の指紋画像データの画質調整装置において、前記処理手
段は、前記指紋の最初の走査により前記センサから入力
された指紋画像の濃度分布から背景平均レベル及び最少
濃度レベルを算出し、前記背景平均レベルを前記指紋画
像の濃度の上限値とし、かつ前記最少濃度レベルを指紋
画像の濃度の下限値として前記第１、第２の設定手段に
与えることを特徴とする。
【０００８】請求項２、３に記載の発明によれば、指紋
を検知するセンサより入力される指紋画像の濃度の上限
値を設定する第１の設定手段と、前記センサより入力さ
れる指紋画像の濃度の下限値を設定する第２の設定手段
と、前記センサの出力を取り込み、前記第１の設定手段
及び第２の設定手段により設定された範囲内で前記セン
サ出力をアナログ／ディジタル変換するアナログ／ディ
ジタル変換器と、前記アナログ／ディジタル変換器の出
力を取り込み、該出力に基づいて指紋画像の濃度分布を
求める処理手段とを有するので、指紋を検知するセンサ
の感度のばらつき及び指紋の生体的な相違に起因する指
紋画像データの濃度分布の変動をリアルタイムに補正す
ることができる。
を検知するセンサより入力される指紋画像の濃度の上限
値を設定する第１の設定手段と、前記センサより入力さ
れる指紋画像の濃度の下限値を設定する第２の設定手段
と、前記センサの出力を取り込み、前記第１の設定手段
及び第２の設定手段により設定された範囲内で前記セン
サ出力をアナログ／ディジタル変換するアナログ／ディ
ジタル変換器と、前記アナログ／ディジタル変換器の出
力を取り込み、該出力に基づいて指紋画像の濃度分布を
求める処理手段とを有するので、指紋を検知するセンサ
の感度のばらつき及び指紋の生体的な相違に起因する指
紋画像データの濃度分布の変動をリアルタイムに補正す
ることができる。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して詳細に説明する。本発明の実施の形態に係る指
紋画像データの画質調整装置の構成を図１に示す。図１
において、本実施の形態に係る指紋画像データの画質調
整装置は、指紋を検知するセンサ１０と、センサ１２の
検知出力を取り込み、アナログ／ディジタル変換するア
ナログ／ディジタル(以下、Ａ／Ｄと記す。)変換処理部
１４と、Ａ／Ｄ変換処理部１４の出力を取り込み、この
出力に基づいて指紋画像の濃度分布を求める処理部２０
とを有する。
参照して詳細に説明する。本発明の実施の形態に係る指
紋画像データの画質調整装置の構成を図１に示す。図１
において、本実施の形態に係る指紋画像データの画質調
整装置は、指紋を検知するセンサ１０と、センサ１２の
検知出力を取り込み、アナログ／ディジタル変換するア
ナログ／ディジタル(以下、Ａ／Ｄと記す。)変換処理部
１４と、Ａ／Ｄ変換処理部１４の出力を取り込み、この
出力に基づいて指紋画像の濃度分布を求める処理部２０
とを有する。
【００１０】Ａ／Ｄ変換処理部１４は、処理部２０（例
えば、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ、Ｉ／Ｏからなるプログ
ラミング可能な小型プロッセサ）から指定された設定値
を記憶し、センサ１２から入力された指紋画像データで
あるアナログ信号を記憶された設定値に基づいて、Ａ／
Ｄ変換してデジタル化された指紋画像データを処理部２
０に出力する。点線で囲まれたブロック１０に示すよう
にセンサ１２とＡ／Ｄ変換処理部１４はＬＳＩ化され、
一体化されたデバイスとして構成されている。尚、処理
部２０は、本発明の処理手段に相当する。
えば、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ、Ｉ／Ｏからなるプログ
ラミング可能な小型プロッセサ）から指定された設定値
を記憶し、センサ１２から入力された指紋画像データで
あるアナログ信号を記憶された設定値に基づいて、Ａ／
Ｄ変換してデジタル化された指紋画像データを処理部２
０に出力する。点線で囲まれたブロック１０に示すよう
にセンサ１２とＡ／Ｄ変換処理部１４はＬＳＩ化され、
一体化されたデバイスとして構成されている。尚、処理
部２０は、本発明の処理手段に相当する。
【００１１】次にＡ／Ｄ変換処理部１４の具体的構成を
図２に示す。Ａ／Ｄ変換処理部１４は、センサ１２の出
力を増幅する増幅器１００と、Ａ／Ｄ変換器１０２と、
Ａ／Ｄ変換器１０２にＡ／Ｄ変換時のディジタル値の上
限値を保持する上限レジスタ１０４と、Ａ／Ｄ変換時の
ディジタル値の下限値を保持する下限レジスタ１０６
と、上限レジスタ１０４に保持されているディジタル値
の上限値のデータをディジタル／アナログ（以下、Ｄ／
Ａと記す。）変換する上限Ｄ／Ａ変換器１０８と、下限
レジスタ１０６に保持されているディジタル値の下限値
のデータをＤ／Ａ変換する下限Ｄ／Ａ変換器１１０とを
有している。尚、上限レジスタ１０４及び上限Ｄ／Ａ変
換器１０８は本発明の第１の設定手段に、下限レジスタ
１０６及び下限Ｄ／Ａ変換器１１０は本発明の第２の設
定手段に、それぞれ相当する。
図２に示す。Ａ／Ｄ変換処理部１４は、センサ１２の出
力を増幅する増幅器１００と、Ａ／Ｄ変換器１０２と、
Ａ／Ｄ変換器１０２にＡ／Ｄ変換時のディジタル値の上
限値を保持する上限レジスタ１０４と、Ａ／Ｄ変換時の
ディジタル値の下限値を保持する下限レジスタ１０６
と、上限レジスタ１０４に保持されているディジタル値
の上限値のデータをディジタル／アナログ（以下、Ｄ／
Ａと記す。）変換する上限Ｄ／Ａ変換器１０８と、下限
レジスタ１０６に保持されているディジタル値の下限値
のデータをＤ／Ａ変換する下限Ｄ／Ａ変換器１１０とを
有している。尚、上限レジスタ１０４及び上限Ｄ／Ａ変
換器１０８は本発明の第１の設定手段に、下限レジスタ
１０６及び下限Ｄ／Ａ変換器１１０は本発明の第２の設
定手段に、それぞれ相当する。
【００１２】上記構成において、センサ１２から出力さ
れるアナログ信号（指紋画像データ）は増幅器１００で
増幅され、Ａ／Ｄ変換器１０２に入力される。一方、
上限レジスタ１０４、下限レジスタ１０６には、処理部
２０からアナログ信号をＡ／Ｄ変換する際の上限値、下
限値が与えられる。上限Ｄ／Ａ変換器１０８は上限レジ
スタ１０４に保持された上限値のデータをＤ／Ａ変換し
て、Ａ／Ｄ変換器１０２に設定する。
れるアナログ信号（指紋画像データ）は増幅器１００で
増幅され、Ａ／Ｄ変換器１０２に入力される。一方、
上限レジスタ１０４、下限レジスタ１０６には、処理部
２０からアナログ信号をＡ／Ｄ変換する際の上限値、下
限値が与えられる。上限Ｄ／Ａ変換器１０８は上限レジ
スタ１０４に保持された上限値のデータをＤ／Ａ変換し
て、Ａ／Ｄ変換器１０２に設定する。
【００１３】また下限Ｄ／Ａ変換器１１０は、下限レジ
スタ１０６に保持された下限値のデータをＤ／Ａ変換し
て、Ａ／Ｄ変換器１０２に設定する。Ａ／Ｄ変換器１０
２は、上限Ｄ／Ａ変換器１０８、下限Ｄ／Ａ変換器１１
０により設定された上限値２００と下限値２０２に基づ
いて、増幅器１００により増幅されたアナログ信号（指
紋画像データ）２０４をデジタル信号に変換する。例え
ば、デフォルト値として上限レジスタ１０４の内容は
「２５５」で下限レジスタ１０６の内容は「０」、上限
Ｄ／Ａ変換器１０８の出力は２Ｖ、下限Ｄ／Ａ変換器１
１０の出力は０Ｖとすると、Ａ／Ｄ変換器１０２に入力
されるアナログ信号２０４は、０〜２Ｖの範囲で信号レ
ベルに応じてディジタル値「０」から「２５５」の範囲
の値に変換される。
スタ１０６に保持された下限値のデータをＤ／Ａ変換し
て、Ａ／Ｄ変換器１０２に設定する。Ａ／Ｄ変換器１０
２は、上限Ｄ／Ａ変換器１０８、下限Ｄ／Ａ変換器１１
０により設定された上限値２００と下限値２０２に基づ
いて、増幅器１００により増幅されたアナログ信号（指
紋画像データ）２０４をデジタル信号に変換する。例え
ば、デフォルト値として上限レジスタ１０４の内容は
「２５５」で下限レジスタ１０６の内容は「０」、上限
Ｄ／Ａ変換器１０８の出力は２Ｖ、下限Ｄ／Ａ変換器１
１０の出力は０Ｖとすると、Ａ／Ｄ変換器１０２に入力
されるアナログ信号２０４は、０〜２Ｖの範囲で信号レ
ベルに応じてディジタル値「０」から「２５５」の範囲
の値に変換される。
【００１４】図１、２に示した本発明の実施の形態に係
る指紋画像データの画質調整装置の動作を図３乃至図６
を参照して具体的に説明する。図１に示したセンサの画
素数は、例えば３２０×３２０画素である。センサ１２
から出力される指紋画像データとしてのアナログ信号は
０Ｖから２Ｖになるように増幅器１００により適度に増
幅調整されて、Ａ／Ｄ変換器１０２に入力される。
る指紋画像データの画質調整装置の動作を図３乃至図６
を参照して具体的に説明する。図１に示したセンサの画
素数は、例えば３２０×３２０画素である。センサ１２
から出力される指紋画像データとしてのアナログ信号は
０Ｖから２Ｖになるように増幅器１００により適度に増
幅調整されて、Ａ／Ｄ変換器１０２に入力される。
【００１５】まず最初にプリ走査（最初の走査）を行う
ため、処理部２０からＡ／Ｄ変換のデフォルト値が上限
レジスタ１０４及び下限レジスタ１０６に供給される。
本実施の形態では、上限レジスタ１０４に上限値「２５
５」、下限レジスタ１０６に下限値「０」を供給する。
Ａ／Ｄ変換器１０２は、上限レジスタ１０４及び下限レ
ジスタ１０６により設定された上限値及び下限値に基づ
いて、センサ１２から増幅器１００を介して出力される
アナログ信号２０４をＡ／Ｄ変換し、処理部２０にて濃
度頻度分布（以下、ヒストグラフと記す。）を算出す
る。この結果、センサ１２の感度のバラツキにより、図
３に示すヒストグラフ３０１，３０２，３０３が得られ
る。
ため、処理部２０からＡ／Ｄ変換のデフォルト値が上限
レジスタ１０４及び下限レジスタ１０６に供給される。
本実施の形態では、上限レジスタ１０４に上限値「２５
５」、下限レジスタ１０６に下限値「０」を供給する。
Ａ／Ｄ変換器１０２は、上限レジスタ１０４及び下限レ
ジスタ１０６により設定された上限値及び下限値に基づ
いて、センサ１２から増幅器１００を介して出力される
アナログ信号２０４をＡ／Ｄ変換し、処理部２０にて濃
度頻度分布（以下、ヒストグラフと記す。）を算出す
る。この結果、センサ１２の感度のバラツキにより、図
３に示すヒストグラフ３０１，３０２，３０３が得られ
る。
【００１６】このようにＡ／Ｄ変換の設定値が同じであ
ると、同一の指紋画像でも異なるデータが得られ、その
後の指紋特徴処理に悪影響となる。一般的に、指紋画像
は隆線部と背景部からなり、大凡面積的には５０％強が
背景部で、その濃度レベル分布は平均レベルを中心にほ
ぼ正規分布している。隆線部のレベルは、生体的な相違
により指紋とセンサの密着度がいろいろ異なり、広い範
囲に分布して、図3及び図４に示すようなヒストグラフ
が得られる。
ると、同一の指紋画像でも異なるデータが得られ、その
後の指紋特徴処理に悪影響となる。一般的に、指紋画像
は隆線部と背景部からなり、大凡面積的には５０％強が
背景部で、その濃度レベル分布は平均レベルを中心にほ
ぼ正規分布している。隆線部のレベルは、生体的な相違
により指紋とセンサの密着度がいろいろ異なり、広い範
囲に分布して、図3及び図４に示すようなヒストグラフ
が得られる。
【００１７】しかし、本発明の実施の形態ではこのヒス
トグラフ３０１、３０２、３０３から各々の背景平均レ
ベル３０７、３０８、３０９及び最少濃度レベル３０
４、３０５、３０６を算出して、背景平均レベル３０
７、３０８、３０９を上限値、最少濃度レベル３０４、
３０５、３０６を下限値として、各々を上限レジスタ１
０４、下限レジスタ１０６に設定して、メイン走査を行
うことにより、図５に示すように上限値、下限値で正規
化されたデータを得ることができる。
トグラフ３０１、３０２、３０３から各々の背景平均レ
ベル３０７、３０８、３０９及び最少濃度レベル３０
４、３０５、３０６を算出して、背景平均レベル３０
７、３０８、３０９を上限値、最少濃度レベル３０４、
３０５、３０６を下限値として、各々を上限レジスタ１
０４、下限レジスタ１０６に設定して、メイン走査を行
うことにより、図５に示すように上限値、下限値で正規
化されたデータを得ることができる。
【００１８】図４に同一のセンサにおいて異なる指の指
紋から得られる指紋データの典型的なヒストグラフを示
す。同図において、グラフ４０１はコントラストの高い
指紋、グラフ４０２は普通のコントラストの指紋、グラ
フ４０３はコントラストの低い指紋のデータを表してい
る。この場合、同じ背景平均レベル４０７を上限値とし
て、グラフ４０１、４０２、４０３の最小濃度レベル４
０４、４０５、４０６を下限値として、各々を上限レジ
スタ１０４、下限レジスタ１０６に設定して、メイン走
査を行うことにより、図６に示すように上限値、下限値
で正規化された指紋画像の濃度頻度分布を示すデータを
得ることができる。
紋から得られる指紋データの典型的なヒストグラフを示
す。同図において、グラフ４０１はコントラストの高い
指紋、グラフ４０２は普通のコントラストの指紋、グラ
フ４０３はコントラストの低い指紋のデータを表してい
る。この場合、同じ背景平均レベル４０７を上限値とし
て、グラフ４０１、４０２、４０３の最小濃度レベル４
０４、４０５、４０６を下限値として、各々を上限レジ
スタ１０４、下限レジスタ１０６に設定して、メイン走
査を行うことにより、図６に示すように上限値、下限値
で正規化された指紋画像の濃度頻度分布を示すデータを
得ることができる。
【００１９】また指紋画像の濃度頻度分布における背景
平均レベルの算出は、電源が投入された初期化処理時に
指が画像センサ上に置かれていない状態下で検出するこ
とにより、より正確に行うことができ且つプリ走査の算
出処理時間を削減することができる。本実施の形態で
は、背景レベルを高いレベルとして説明したが、指紋画
像データとしてのアナログ信号の極性が本実施の形態と
反対の場合は、背景レベルを低いレベルとし、指紋画像
データとしてのアナログ信号を高いレベルに置き換える
ことができる。
平均レベルの算出は、電源が投入された初期化処理時に
指が画像センサ上に置かれていない状態下で検出するこ
とにより、より正確に行うことができ且つプリ走査の算
出処理時間を削減することができる。本実施の形態で
は、背景レベルを高いレベルとして説明したが、指紋画
像データとしてのアナログ信号の極性が本実施の形態と
反対の場合は、背景レベルを低いレベルとし、指紋画像
データとしてのアナログ信号を高いレベルに置き換える
ことができる。
【００２０】また、センサ１２としてＣＣＤセンサのビ
デオ回路のようにＡＧＣ（自動利得制御）回路により、
背景レベルを追従することができる場合は、上限値また
は下限値のみを設定するだけで同じ機能を実現すること
ができる。このようにして画像センサの感度のばらつき
及び指の生体的な相違による指紋画像データの変動を極
小に抑制して、且つ正規化できるので、指紋画像データ
の入力後の指紋特徴処理を精度良く、行うことができ
る。また、1回のプリ走査と簡単な演算処理により、指
紋画像データの濃度分布の最適なパラメータを設定する
ことができるので、画像処理を高速にリアルタイム処理
を行うのに適している。更に、本実施の形態に係る指紋
画像データの画質調整装置は回路構成が簡単であるの
で、ＬＳＩ化が可能である。
デオ回路のようにＡＧＣ（自動利得制御）回路により、
背景レベルを追従することができる場合は、上限値また
は下限値のみを設定するだけで同じ機能を実現すること
ができる。このようにして画像センサの感度のばらつき
及び指の生体的な相違による指紋画像データの変動を極
小に抑制して、且つ正規化できるので、指紋画像データ
の入力後の指紋特徴処理を精度良く、行うことができ
る。また、1回のプリ走査と簡単な演算処理により、指
紋画像データの濃度分布の最適なパラメータを設定する
ことができるので、画像処理を高速にリアルタイム処理
を行うのに適している。更に、本実施の形態に係る指紋
画像データの画質調整装置は回路構成が簡単であるの
で、ＬＳＩ化が可能である。
【００２１】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項１に記載
の発明によれば、指紋画像を取得するために指紋を走査
し、該指紋を検知するセンサより入力される指紋画像デ
ータの濃度分布を補正することにより指紋画像の画質を
調整する指紋画像データの画質調整方法において、前記
センサより入力される指紋画像の濃度の上限値及び下限
値を初期設定して最初の走査を行い、該最初の走査によ
り前記センサから入力された指紋画像の濃度分布から背
景平均レベル及び最少濃度レベルを算出し、前記背景平
均レベルを前記指紋画像の濃度の上限値とし、かつ前記
最少濃度レベルを指紋画像の濃度の下限値として設定す
ることにより２番目以降における指紋の走査により得ら
れる指紋画像の濃度分布を補正するようにしたので、指
紋を検知するセンサの感度のばらつき及び指紋の生体的
な相違に起因する指紋画像データの濃度分布の変動をリ
アルタイムに補正することができる。
の発明によれば、指紋画像を取得するために指紋を走査
し、該指紋を検知するセンサより入力される指紋画像デ
ータの濃度分布を補正することにより指紋画像の画質を
調整する指紋画像データの画質調整方法において、前記
センサより入力される指紋画像の濃度の上限値及び下限
値を初期設定して最初の走査を行い、該最初の走査によ
り前記センサから入力された指紋画像の濃度分布から背
景平均レベル及び最少濃度レベルを算出し、前記背景平
均レベルを前記指紋画像の濃度の上限値とし、かつ前記
最少濃度レベルを指紋画像の濃度の下限値として設定す
ることにより２番目以降における指紋の走査により得ら
れる指紋画像の濃度分布を補正するようにしたので、指
紋を検知するセンサの感度のばらつき及び指紋の生体的
な相違に起因する指紋画像データの濃度分布の変動をリ
アルタイムに補正することができる。
【００２２】また請求項２、３に記載の発明によれば、
指紋を検知するセンサより入力される指紋画像の濃度の
上限値を設定する第１の設定手段と、前記センサより入
力される指紋画像の濃度の下限値を設定する第２の設定
手段と、前記センサの出力を取り込み、前記第１の設定
手段及び第２の設定手段により設定された範囲内で前記
センサ出力をアナログ／ディジタル変換するアナログ／
ディジタル変換器と、前記アナログ／ディジタル変換器
の出力を取り込み、該出力に基づいて指紋画像の濃度分
布を求める処理手段とを有するので、指紋を検知するセ
ンサの感度のばらつき及び指紋の生体的な相違に起因す
る指紋画像データの濃度分布の変動をリアルタイムに補
正することができる。
指紋を検知するセンサより入力される指紋画像の濃度の
上限値を設定する第１の設定手段と、前記センサより入
力される指紋画像の濃度の下限値を設定する第２の設定
手段と、前記センサの出力を取り込み、前記第１の設定
手段及び第２の設定手段により設定された範囲内で前記
センサ出力をアナログ／ディジタル変換するアナログ／
ディジタル変換器と、前記アナログ／ディジタル変換器
の出力を取り込み、該出力に基づいて指紋画像の濃度分
布を求める処理手段とを有するので、指紋を検知するセ
ンサの感度のばらつき及び指紋の生体的な相違に起因す
る指紋画像データの濃度分布の変動をリアルタイムに補
正することができる。
【図１】 本発明の実施の形態に係る指紋画像データの
画質調整装置の全体構成の概略を示すブロック図。
画質調整装置の全体構成の概略を示すブロック図。
【図２】 図１に示した指紋画像データの画質調整装置
におけるＡ／Ｄ変換処理部の具体的構成を示すブロック
図。
におけるＡ／Ｄ変換処理部の具体的構成を示すブロック
図。
【図３】 指紋画像データの濃度頻度分布の一例を示す
特性図。
特性図。
【図４】 指紋画像データの濃度頻度分布の他の例を示
す特性図。
す特性図。
【図５】 図３の濃度頻度分布特性を濃度の上限値及び
下限値により正規化して得られる特性図。
下限値により正規化して得られる特性図。
【図６】 図４の濃度頻度分布特性を濃度の上限値及び
下限値により正規化して得られる特性図。
下限値により正規化して得られる特性図。
１２ センサ １４ Ａ／Ｄ変換処理部 ２０ 処理部（処理手段） １００ 増幅器 １０２ Ａ／Ｄ変換器 １０４ 上限レジスタ（第１の設定手段） １０６ 下限レジスタ（第２の設定手段） １０８ 上限Ｄ／Ａ変換器（第１の設定手段） １１０ 下限Ｄ／Ａ変換器（第２の設定手段）
Claims (3)
- 【請求項１】 指紋画像を取得するために指紋を走査
し、該指紋を検知するセンサより入力される指紋画像デ
ータの濃度分布を補正することにより指紋画像の画質を
調整する指紋画像データの画質調整方法において、 前記センサより入力される指紋画像の濃度の上限値及び
下限値を初期設定して最初の走査を行い、該最初の走査
により前記センサから入力された指紋画像の濃度分布か
ら背景平均レベル及び最少濃度レベルを算出し、前記背
景平均レベルを前記指紋画像の濃度の上限値とし、かつ
前記最少濃度レベルを指紋画像の濃度の下限値として設
定することにより２番目以降における指紋の走査により
得られる指紋画像の濃度分布を補正することを特徴とす
る指紋画像データの画質調整方法。 - 【請求項２】 指紋画像を取得するために指紋を走査
し、該指紋を検知するセンサより入力される指紋画像デ
ータの濃度分布を補正することにより指紋画像の画質を
調整する指紋画像データの画質調整装置において、 前記センサより入力される指紋画像の濃度の上限値を設
定する第１の設定手段と、 前記センサより入力される指紋画像の濃度の下限値を設
定する第２の設定手段と、 前記センサの出力を取り込み、前記第１の設定手段及び
第２の設定手段により設定された範囲内で前記センサ出
力をアナログ／ディジタル変換するアナログ／ディジタ
ル変換器と、 前記アナログ／ディジタル変換器の出力を取り込み、該
出力に基づいて指紋画像の濃度分布を求める処理手段と
を有することを特徴とする指紋画像データの画質調整装
置。 - 【請求項３】 前記処理手段は、前記指紋の最初の走査
により前記センサから入力された指紋画像の濃度分布か
ら背景平均レベル及び最少濃度レベルを算出し、前記背
景平均レベルを前記指紋画像の濃度の上限値とし、かつ
前記最少濃度レベルを指紋画像の濃度の下限値として前
記第１、第２の設定手段に与えることを特徴とする請求
項２に記載の指紋画像データの画質調整装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11131979A JP2000322559A (ja) | 1999-05-12 | 1999-05-12 | 指紋画像データの画質調整方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11131979A JP2000322559A (ja) | 1999-05-12 | 1999-05-12 | 指紋画像データの画質調整方法及び装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000322559A true JP2000322559A (ja) | 2000-11-24 |
Family
ID=15070717
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11131979A Pending JP2000322559A (ja) | 1999-05-12 | 1999-05-12 | 指紋画像データの画質調整方法及び装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000322559A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004102481A1 (ja) * | 2003-05-15 | 2004-11-25 | Fujitsu Limited | 生体情報検出装置 |
| JP2004355566A (ja) * | 2003-05-30 | 2004-12-16 | Casio Comput Co Ltd | 画像処理装置、画像データ補正プログラム、指紋照合装置 |
| US6990219B2 (en) | 2000-12-15 | 2006-01-24 | Nippon Telegraph And Telephone Corporation | Image capturing method and apparatus and fingerprint collation method and apparatus |
| US7480397B2 (en) | 2003-04-18 | 2009-01-20 | Casio Computer Co., Ltd. | Fingerprint image reading apparatus |
| US10509944B2 (en) | 2017-02-24 | 2019-12-17 | Samsung Display Co., Ltd. | Method and device for recognizing fingerprint |
-
1999
- 1999-05-12 JP JP11131979A patent/JP2000322559A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6990219B2 (en) | 2000-12-15 | 2006-01-24 | Nippon Telegraph And Telephone Corporation | Image capturing method and apparatus and fingerprint collation method and apparatus |
| US7480397B2 (en) | 2003-04-18 | 2009-01-20 | Casio Computer Co., Ltd. | Fingerprint image reading apparatus |
| WO2004102481A1 (ja) * | 2003-05-15 | 2004-11-25 | Fujitsu Limited | 生体情報検出装置 |
| US7965874B2 (en) | 2003-05-15 | 2011-06-21 | Fujitsu Limited | Biological information detecting device |
| JP2004355566A (ja) * | 2003-05-30 | 2004-12-16 | Casio Comput Co Ltd | 画像処理装置、画像データ補正プログラム、指紋照合装置 |
| US10509944B2 (en) | 2017-02-24 | 2019-12-17 | Samsung Display Co., Ltd. | Method and device for recognizing fingerprint |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030225 |