JP2000321821A - 静電潜像現像用トナーとその製造方法及びそれを用いた画像形成方法 - Google Patents

静電潜像現像用トナーとその製造方法及びそれを用いた画像形成方法

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JP2000321821A
JP2000321821A JP13560699A JP13560699A JP2000321821A JP 2000321821 A JP2000321821 A JP 2000321821A JP 13560699 A JP13560699 A JP 13560699A JP 13560699 A JP13560699 A JP 13560699A JP 2000321821 A JP2000321821 A JP 2000321821A
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stirring
developing
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rotating shaft
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JP13560699A
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Hiroshi Yamazaki
弘 山崎
Akizo Shirase
明三 白勢
Masanori Kouno
誠式 河野
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 いわゆる重合法で造った、シャープな粒径分
布を持ち、トナー粒子間に性能のバラツキのない極めて
均一な特性を持つ静電潜像現像用トナーと、その製造方
法及びそれを用いた画像形成方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも重合性単量体を重合して得ら
れた樹脂粒子を融着させてなる静電潜像現像用トナーの
製造方法に於いて、該重合性単量体を重合して樹脂粒子
を得る工程が、攪拌槽中心部に回転軸を垂設し、この回
転軸に複数の攪拌翼を上下多段に配設すると共に、上下
隣接する攪拌翼の上段に位置する攪拌翼が下段に位置す
る攪拌翼に対して90度未満の交差角度で回転方向に先
行して配設されてなる攪拌翼を備えた攪拌槽を用いて行
われることを特徴とする静電潜像現像用トナーの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等に用いられる静電潜像現像用トナーとその製造方法、
及びそれを用いた画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真現像方式は種々の分野で
利用されている。例えばモノクロ複写機のみならず、コ
ンピュータの出力端末であるプリンタや、カラー複写
機、カラープリンタ等の分野での利用も広がってきてい
る。そしてこれらの利用が進むにつれ、ますますアウト
プットされる画像の品質に対する要求が高くなってい
る。
【0003】画像品質の向上のため、トナーを小粒径化
して画像の品質を向上させる提案は種々あり、列挙にい
とまがない。例えば、小粒径化に対応する技術としてい
わゆる重合法トナーが知られている。中でも特開昭63
−186253号公報等に示される樹脂粒子と着色剤粒
子とを接合させてなる重合法トナーの製造法は、粒子形
状を不定形化することが出来る技術である。
【0004】重合法トナーでは重合性単量体を水系媒体
などで重合することで調製するために、粒径分布をシャ
ープにすることができることや小粒径トナーを調製する
方法として好適なものであることは種々開示されてい
る。
【0005】しかし、重合法トナーでは重合時に重合性
単量体が水系媒体等に均一に分散されない場合には、大
きな凝集体が発生する問題がある。もし凝集体が発生す
ると、後工程では樹脂粒子として不必要なものが調製さ
れることとなり、重合法トナーの利点である粒径分布の
シャープさがなくなり、いわゆる分級工程などが必要と
なってしまう。
【0006】重合段階で重合性単量体を均一に水系媒体
などに分散する方法として界面活性剤などの分散助剤を
多く添加する方法もあげられるが、その場合には界面活
性剤を除去する工程が必要となり、生産に係わる負荷が
大きくなる。さらには排水処理上の問題等も加わり、自
然環境に対する悪影響が増大する欠点がある。
【0007】又、樹脂粒子を融着させてなるトナーは種
々開示されている。融着法で調製されたトナーは、その
形状を不定形化することができることや、粒径分布をシ
ャープにすることができる利点等を有しており、注目さ
れている技術である。しかし、その融着工程では、いわ
ゆる加熱や塩析等の利用で樹脂粒子の界面活性能を変化
させて凝集させたりすることが必要となるため、温度分
布や凝集剤の濃度分布等を一定に保つ必要がある。
【0008】このように重合法トナーでは種々の製造上
解決すべき問題点が残存しており、実用上満足できる製
造方法は見いだされていないのが現状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、静電
潜像現像用トナーをいわゆる重合法で造る時の上記問題
点をなくし、シャープな粒径分布を持ち、トナー粒子間
に性能のバラツキのない極めて均一な特性を持つ静電潜
像現像用トナーと、その製造方法及びそれを用いた画像
形成方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
の結果、重合性単量体を重合させ樹脂粒子を形成するる
段階での温度分布や媒体の流れ等を詳細に解析した結
果、ある特定の攪拌方式を採用することにより、上記問
題が解決できることを見いだした。すなわち、重合時の
攪拌を特定構造の攪拌翼を使用することで重合性単量体
の粗大粒子の発生や、いわゆるスケールの付着を防止す
ることができ、重合時の凝集体の発生を抑制することが
できることを見出し、本発明を完成するに至ったもので
ある。
【0011】又、樹脂粒子(重合体粒子)を融着させる
工程において、温度分布及び媒体の流れが大きく影響を
与えることを見いだし、その現象を詳細に解析すること
によって、ある特定の攪拌方式を採用することによっ
て、上記問題を解決することができることを見いだし
た。すなわち、樹脂粒子を融着させる段階で、特定の攪
拌翼の構成を有するものを使用することで融着後の粒子
(着色粒子)の特性を極めて均一にすることが出来るこ
とを見出したものである。
【0012】即ち、本発明の目的は、下記構成の何れか
を採ることにより達成される。
【0013】〔1〕 少なくとも重合性単量体を重合し
て得られた樹脂粒子を融着させてなる静電潜像現像用ト
ナーの製造方法に於いて、該重合性単量体を重合して樹
脂粒子を得る工程が、攪拌槽中心部に回転軸を垂設し、
この回転軸に複数の攪拌翼を上下多段に配設すると共
に、上下隣接する攪拌翼の上段に位置する攪拌翼が下段
に位置する攪拌翼に対して90度未満の交差角度で回転
方向に先行して配設されてなる攪拌翼を備えた攪拌槽を
用いて行われることを特徴とする静電潜像現像用トナー
の製造方法。
【0014】〔2〕 少なくとも重合性単量体を重合し
て得られた樹脂粒子を融着させる工程を有する静電潜像
現像用トナーの製造方法に於いて、該樹脂粒子を融着さ
せる工程が、攪拌槽中心部に回転軸を垂設し、この回転
軸に複数の攪拌翼を上下多段に配設すると共に、上下隣
接する攪拌翼の上段に位置する攪拌翼が下段に位置する
攪拌翼に対して90度未満の交差角度で、回転方向に先
行して配設された攪拌翼を備えた攪拌槽を用いることを
特徴とする静電潜像現像用トナーの製造方法。
【0015】〔3〕 樹脂粒子が攪拌槽中心部に回転軸
を垂設し、この回転軸に複数の攪拌翼を上下多段に配設
すると共に、上下隣接する攪拌翼の上段に位置する攪拌
翼が下段に位置する攪拌翼に対して90度未満の交差角
度で、回転方向に先行して配設されてなる攪拌翼を備え
た攪拌槽を用い、単量体を重合した樹脂粒子であること
を特徴とする静電潜像現像用トナーの製造方法。
【0016】〔4〕 少なくとも樹脂粒子を融着させて
得られる静電潜像現像用トナーに於いて、該樹脂粒子
が、攪拌槽中心部に回転軸を垂設し、この回転軸に複数
の攪拌翼を上下多段に配設するとともに、上下隣接する
攪拌翼の上段に位置する攪拌翼が下段に位置する攪拌翼
に対して90度未満の交差角度で、回転方向に先行して
配設されてなる攪拌翼を備えた攪拌槽を用いて得られた
ものであることを特徴とする静電潜像現像用トナー。
【0017】〔5〕 〔4〕記載の静電潜像現像用トナ
ーに於いて、該トナー粒子の体積平均粒径が3〜9μm
であり、該トナーの下記式で示される円形度の平均値が
0.85〜0.99の範囲内にあり、且つ円形度が0.
85未満のトナー粒子が2個数%未満であることを特徴
とする静電潜像現像用トナー。
【0018】円形度=(円相当径から求めた円の周囲
長)/(粒子投影像の周囲長) 〔6〕 潜像形成体上に形成された静電潜像を、トナー
を含む現像剤により現像した後に画像支持体上に転写
し、定着部材によりトナーを画像支持体上に定着する画
像形成方法に於いて、該トナーが少なくとも重合工程を
経て調製された樹脂粒子を融着させてなるトナーであ
り、前記樹脂粒子が攪拌槽の中心部に回転軸を垂設し、
この回転軸に複数の攪拌翼を上下多段に配設するととも
に、上下隣接する攪拌翼の上段に位置する攪拌翼が下段
に位置する攪拌翼に対して90度未満の交差角度で、回
転方向に先行して配設されてなる攪拌翼を備えた攪拌槽
を用いて単量体を重合して得られた樹脂粒子であること
を特徴とする画像形成方法。
【0019】本発明者らは鋭意検討の結果、特定の攪拌
翼を使用することで、重合性単量体を重合させる段階で
の粒子の分布を均一にすることができ、大粒径の粒子の
成長を防止することができることを見いだした。この理
由としては明確では無いが、従来一般的に使用されてい
る図1(特開平7−292002:図5)に示される様
な攪拌槽の攪拌翼の構成が一段の場合には、攪拌槽内に
形成される媒体の流れが攪拌槽2の下部より上部への壁
面を伝って動く流れのみになる。そのため、従来では一
般的に攪拌槽に乱流形成部材9を配置することで乱流を
形成し、攪拌の効率を増加することがなされている。し
かし、この回転方向の流れのみが形成される場合には内
部の媒体の上面での流れが悪くなるとともに、壁面に沿
った流れの停滞があり、その結果温度分布が不均一にな
り、局部的に温度上昇が起こったりする問題がある。ま
た、重合段階でのラジカルの偏在などが起こり、重合反
応が不均一になりやすく、壁面での流れの停滞により、
重合粒子の合一などが発生することで大粒径の粒子の発
生などが起こりやすくなっている。
【0020】本発明者らは鋭意検討した結果、攪拌翼の
構成に着目し、媒体の流れを改善することでこの問題を
解決することができることを見いだしたものである。
【0021】本発明に用いることの出来る攪拌翼を備え
た攪拌槽について図を用いて説明する。図2は本発明の
攪拌翼を備えた攪拌槽の一例である。攪拌槽の外周部に
熱交換用のジャケット1を装着した縦型円筒状の攪拌槽
2内の中心部に回転軸3を垂設し、該回転軸3に攪拌槽
2の底面に近接させて配設された下段の攪拌翼4と、よ
り上段に配設された攪拌翼5がある。上段の攪拌翼5
は、下段に位置する攪拌翼4に対して回転方向に先行し
た交差角αをもって配設されている。本発明においては
交差角度αは90度(°)未満である。この交差角の下
限は特に限定されるものでは無いが、5°程度以上、好
ましくは10°以上あればよい。これを上面断面図で示
したのが図3である。もし3段以上の場合は、それぞれ
隣接している攪拌翼間で交差角αが90度未満であれば
よい。
【0022】この構成とすることで、上段に配設されて
いる攪拌翼によりまず媒体が攪拌され、下側への流れが
形成される。ついで、下段に配設された攪拌翼により、
上段の攪拌翼で形成された流れがさらに下方へ加速され
るとともにこの攪拌翼自体でも下方への流れが別途形成
され、全体として流れが加速されて進行するものと推定
される。この結果、壁面を伝った上部への媒体の流れが
早くなるとともに、上部での液面の停滞が無く、スムー
スに媒体が壁面から内部へ流れる構成となるものと推定
される。この流れにより、液面上部での媒体の流れの停
滞が無く、ラジカルが全体的に均一に存在し、さらに樹
脂粒子間の合体も発生せず、温度分布も均一になること
から、樹脂粒子間での分子量などの構成の相違が発生す
ることも押さえることができるものと推定される。
【0023】また、樹脂粒子を融着させる段階では、従
来の攪拌槽である図1の構成を使用した場合には、その
媒体の流れの停滞等が起こるために、後述する凝集剤の
偏在や温度分布の広がりなどが起こりやすく、樹脂粒子
の融着が不均一になりやすく、その結果、樹脂粒子の粒
子分布の増大や形状分布の増大が起こりやすい。
【0024】本発明者らの検討では、その凝集剤の偏在
や温度分布の広がりを防止するために、攪拌翼の構成を
種々検討した結果、本発明の攪拌翼の構成がその問題を
解消することができることを見いだしたものである。
【0025】この構成とすることで、上段に配設されて
いる攪拌翼によりまず媒体が攪拌され、下側への流れが
形成される。ついで、下段に配設された攪拌翼により、
上段の攪拌翼で形成された流れがさらに下方へ加速され
るとともにこの攪拌翼自体でも下方への流れが別途形成
され、全体として流れが加速されて進行するものと推定
される。この結果、壁面を伝った上部への媒体の流れが
早くなるとともに、上部での液面の停滞が無く、スムー
スに媒体が壁面から内部へ流れる構成となるものと推定
される。この流れにより、液面上部での媒体の流れの停
滞が無く、凝集剤の偏在や温度分布の広がりも防止さ
れ、樹脂粒子の融着を均一に進行させることができ、形
成されたトナーの形状や粒度分布を均一にすることがで
きるものである。
【0026】尚、図2及び3中、矢印は回転方向を、7
は上部材料投入口を8は下部材料投入口を表す。又、9
は攪拌を有効にするための乱流形成部材である。
【0027】ここにおいて攪拌翼の形状については、特
に限定はないが、方形板状のもの、翼の一部に切り欠き
のあるもの、中央部に一つ以上の中孔部分、いわゆるス
リットがあるものなどを使用することができる。これら
の例を図4に記載する。図4中(a)は攪拌翼の中孔部
6のないもの、(b)は中央に大きな中孔部があるも
の、(c)は横長の中孔部があるもの、(d)は縦長の
中孔部があるものである。又、これらは上段と下段で中
孔部が異なるものを用いても、同一のものを用いても良
く、一方に中孔部の無いものを使用してもよい。
【0028】また、この攪拌翼の構成として使用するこ
とができる好ましい構成の例を図5〜図9に示す。図5
は攪拌翼の端部に突起及び又は端部に折り曲げ部を有す
る構成、図6は下段の攪拌翼にスリットを有すると共に
端部に折り曲げと突起を有する構成、図7は下段の攪拌
翼4の端部に突起4′と折り曲げ部4″を有する構成、
図8は上段の攪拌翼に空隙があり下段の攪拌翼の端部に
折り曲げと突起を有する構成、図9は攪拌翼の構成が3
段である構成をそれぞれ示したものである。なお、攪拌
翼の端部に於ける折り曲げ部の角度は5〜45°程度が
好ましい。
【0029】これら折り曲げ部(4″又は5″)や上部
あるいは下部への突起(4′又は5′)、を有する構成
を持つ攪拌翼は、乱流を効果的に発生するものであり、
本発明の効果を得るために、有効なものである。
【0030】なお、上記の構成を有する上段と下段の攪
拌翼の間隙は特に限定されるものでは無いが、少なくと
も攪拌翼の間に間隙を有していることが好ましい。この
理由としては明確では無いが、その間隙を通じて媒体の
流れが形成されるため、攪拌効率が向上するもの考えら
れる。但し、間隙としては、静置状態での液面高さに対
して0.5〜50%の幅、好ましくは1〜30%の幅で
ある。
【0031】さらに、攪拌翼の大きさは特に限定される
ものでは無いが、全攪拌翼の高さの総和が静置状態での
液面高さの50%〜100%、好ましくは60%〜95
%である。
【0032】本発明のトナーは少なくとも樹脂(重合
体)と着色剤を含有するものであるが、必要に応じて定
着性改良剤である離型剤や荷電制御剤等を含有すること
もできる。さらに、上記樹脂と着色剤を主成分とするト
ナー粒子に対して無機微粒子や有機微粒子等で構成され
る外添剤を添加したものであってもよい。
【0033】本発明のトナーは、重合性単量体を重合さ
せて形成された樹脂粒子を必要に応じて定着性改良剤、
荷電制御剤、着色剤などとを融着させてなるトナーであ
る。この場合、必要な構成成分の添加剤の乳化液を加え
た液中にて単量体を乳化重合し、微粒の重合体粒子を製
造し、その後に、有機溶媒、凝集剤等を添加して融着す
る方法や、重合性単量体を重合させて形成された樹脂粒
子を融着させる際にトナーの構成に必要な離型剤や着色
剤などの分散液と混合し融着させて調製する方法や、重
合性単量体中に離型剤や着色剤などのトナー構成成分を
分散した上で乳化重合させ樹脂粒子を形成した後に融着
させる方法などがあげられる。
【0034】本発明のトナーを製造する方法は、特に上
述の様に限定されるものでは無いが、好適には特開平5
−265252号公報や特開平6−329947号公
報、特開平9−15904号公報に示す方法で粒子を形
成させた後、加熱処理する方法が好ましい。すなわち、
樹脂及び着色剤等より構成される微粒子を複数以上会合
させる方法、特に水中にてこれらを乳化剤を用いて分散
した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加え塩析させる
と同時に、形成された重合体自体のガラス転移点温度以
上で加熱融着させ、その粒子を含水状態のまま流動状態
で加熱乾燥する事により、本発明のトナーを形成するこ
とができる。尚、ここにおいて凝集剤と同時に水に対し
て無限溶解する有機溶媒を加えてもよい。
【0035】具体的には、樹脂を構成する重合性単量体
として使用されるものは、スチレン、o−メチルスチレ
ン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メ
チルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロ
スチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレ
ン、2,4−ジメチルスチレン、p−t−ブチルスチレ
ン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチ
レン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレ
ン、p−n−ドデシルスチレンの様なスチレンあるいは
スチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロ
ピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチ
ル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラ
ウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチル
アミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等の
メタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n
−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘ
キシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、
アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル誘導体、エ
チレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、
塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニ
ル、フッ化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピ
オン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニ
ルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエ
ーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビ
ニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケ
トン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドー
ル、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニ
ルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド
等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体がある。こ
れらビニル系単量体は単独あるいは組み合わせて使用す
ることができる。
【0036】また、樹脂を構成する重合性単量体として
イオン性解離基を有するものを組み合わせて用いること
がさらに好ましい。例えば、カルボキシル基、スルフォ
ン酸基、リン酸基等の置換基を単量体の構成基として有
するもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレ
イン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキル
エステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハ
ク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフ
ォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、
3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタク
リレート等があげられる。
【0037】さらに、ジビニルベンゼン、エチレングリ
コールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリ
レート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエ
チレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、
ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビ
ニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることもできる。
【0038】これら重合性単量体はラジカル重合開始剤
を用いて重合することができる。この場合、油溶性重合
開始剤としてはアゾイソブチロニトリル、ラウリルパー
オキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等が使用でき、
水溶性ラジカル重合開始剤としては、過硫酸カリウム、
過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプ
ロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸及びその塩、過酸
化水素等を挙げることができる。
【0039】本発明において優れた樹脂としては、ガラ
ス転移点が20〜90℃のものが好ましく、軟化点が8
0〜220℃のものが好ましい。ガラス転移点は示差熱
量分析方法で測定されるものであり、軟化点は高化式フ
ローテスターで測定することができる。さらに、これら
樹脂としてはゲルパーミエーションクロマトグラフィー
により測定される分子量が数平均分子量(Mn)で10
00〜100000、重量平均分子量(Mw)で200
0〜1000000のものが好ましい。さらに、分子量
分布として、Mw/Mnが1.5〜100、特に1.8
〜70のものが好ましい。
【0040】融着段階で使用される凝集剤としては特に
限定されるものでは無いが、金属塩から選択されるもの
が好適に使用される。具体的には、一価の金属として例
えばナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属
の塩、二価の金属として例えばカルシウム、マグネシウ
ム等のアルカリ土類の金属塩、マンガン、銅等の二価の
金属の塩、鉄、アルミニウム等の三価の金属の塩等があ
げられ、具体的な塩としては、塩化ナトリウム、塩化カ
リウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、硫
酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン等を挙げること
ができる。これらは組み合わせて使用してもよい。
【0041】これらの凝集剤は臨界凝集濃度以上添加す
ることが好ましい。この臨界凝集濃度とは、水性分散物
の安定性に関する指標であり、凝集剤を添加して凝集が
発生する濃度を示すものである。この臨界凝集濃度は、
乳化された成分及び分散剤自体によって大きく変化する
ものである。例えば、岡村誠三他著「高分子化学 1
7、601(1960)日本高分子学会編」等に記述さ
れており、詳細な臨界凝集濃度を求めることができる。
また、別な手法として、目的とする粒子分散液に所望の
塩を濃度変えて添加し、その分散液のζ(ゼータ)電位
を測定し、この値が変化する塩濃度を臨界凝集濃度とし
て求めることもできる。
【0042】本発明の凝集剤の添加量は、臨界凝集濃度
以上であればよいが、好ましくは臨界凝集濃度の1.2
倍以上、さらに好ましくは1.5倍以上添加することが
よい。
【0043】無限溶解する溶媒とは、すなわち水に対し
て無限溶解する溶媒を示し、この溶媒は、本発明に於い
ては形成された樹脂を溶解させないものが選択される。
具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、
イソプロパノール、t−ブタノール、メトキシエタノー
ル、ブトキシエタノール等のアルコール類、アセトニト
リル等のニトリル類、ジオキサン等のエーテル類をあげ
ることができる。特に、エタノール、プロパノール、イ
ソプロピルアルコールが好ましい。
【0044】この無限溶解する溶媒の添加量は、凝集剤
を添加した重合体含有分散液に対して1〜300体積%
が好ましい。
【0045】本発明のトナーに使用する着色剤としては
カーボンブラック、磁性体、染料、顔料等を任意に使用
することができ、カーボンブラックとしてはチャネルブ
ラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サ
ーマルブラック・ランプブラック等が使用される。磁性
体としては鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性金属、こ
れらの金属を含む合金、フェライト、マグネタイト等の
強磁性金属の化合物、強磁性金属を含まないが熱処理す
る事により強磁性を示す合金、例えばマンガン−銅−ア
ルミニウム、マンガン−銅−錫等のホイスラー合金と呼
ばれる種類の合金、二酸化クロム等を用いる事ができ
る。
【0046】染料としてはC.I.ソルベントレッド
1、同49、同52、同58、同63、同111、同1
22、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同7
7、同79、同81、同82、同93、同98、同10
3、同104、同112、同162、C.I.ソルベン
トブルー25、同36、同60、同70、同93、同9
5等を用いる事ができ、またこれらの混合物も用いる事
ができる。顔料としてはC.I.ピグメントレッド5、
同48:1、同53:1、同57:1、同122、同1
39、同144、同149、同166、同177、同1
78、同222、C.I.ピグメントオレンジ31、同
43、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同9
3、同94、同138、C.I.ピグメントグリーン
7、C.I.ピグメントブルー15:3、同60等を用
いる事ができ、これらの混合物も用いる事ができる。数
平均一次粒子径は種類により多様であるが、概ね10〜
200nm程度が好ましい。
【0047】着色剤の添加方法としては、乳化重合法で
調製した重合体粒子を、凝集剤を添加することで凝集さ
せる段階で添加し重合体を着色する方法や、単量体を重
合させる段階で着色剤を添加し、重合し、着色粒子とす
る方法等を使用することができる。なお、着色剤は重合
体を調製する段階で添加する場合はラジカル重合性を阻
害しない様に表面をカップリング剤等で処理して使用す
ることが好ましい。
【0048】さらに、定着性改良剤としての低分子量ポ
リプロピレン(数平均分子量=1500〜9000)や
低分子量ポリエチレン等を添加してもよい。
【0049】また、荷電制御剤としてアゾ系金属錯体、
4級アンモニウム塩等を用いてもよい。
【0050】又、本発明のトナーでは、外添剤として無
機微粒子や有機微粒子などの微粒子を添加して使用する
ことでより効果を発揮することができる。この理由とし
ては、前述に示した様に、外添剤の埋没や脱離を効果的
に抑制することができるため、その効果が顕著にでるも
のと推定される。
【0051】この無機微粒子としては、シリカ、チタニ
ア、アルミナ等の無機酸化物粒子の使用が好ましく、さ
らに、これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタ
ンカップリング剤等によって疎水化処理されていること
が好ましい。疎水化処理の程度としては特に限定される
ものでは無いが、メタノールウェッタビリティとして4
0〜95のものが好ましい。メタノールウェッタビリテ
ィとは、メタノールに対する濡れ性を評価するものであ
る。この方法は、内容量250mlのビーカー中に入れ
た蒸留水50mlに、測定対象の無機微粒子を0.2g
秤量し添加する。メタノールを先端が液体中に浸せきさ
れているビュレットから、ゆっくり攪拌した状態で無機
微粒子の全体が濡れるまでゆっくり滴下する。この無機
微粒子を完全に濡らすために必要なメタノールの量をa
(ml)とした場合に、下記式により疎水化度が算出さ
れる。
【0052】疎水化度={a/(a+50)}×100 この外添剤の添加量としては、トナー中に0.1〜5.
0重量%、好ましくは0.5〜4.0重量%である。ま
た、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用して
もよい。
【0053】本発明のトナーの粒径は、前述したごとく
体積平均粒径で3〜9μmのものが好ましい。この粒径
は、凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、さらには重合体
自体の組成によって制御することができる。また、トナ
ー粒子(着色粒子)の体積平均粒径は実際の測定におい
てはコールターカウンターTA−II或いはコールターマ
ルチサイザーで比較的容易に測定することが出来る。
【0054】本発明のトナーは、例えば磁性体を含有さ
せて一成分磁性トナーとして使用する場合、いわゆるキ
ャリアと混合して二成分現像剤として使用する場合、非
磁性トナーを単独で使用する場合等が考えられ、いずれ
も好適に使用することができるが、本発明ではキャリア
と混合して使用する二成分現像剤として使用することが
より好ましい。
【0055】二成分現像剤を構成するキャリアとしては
鉄、フェライト等の磁性材料粒子のみで構成される非被
覆キャリア、あるいは磁性材料粒子表面を樹脂等によっ
て被覆した樹脂被覆キャリアのいずれを使用してもよ
い。このキャリアの平均粒径は体積平均粒径で30〜1
50μmが好ましい。また、被覆するための樹脂として
は特に限定されるものでは無いが、例えばスチレン−ア
クリル樹脂やシリコーン樹脂を挙げることができる。
【0056】本発明のトナーの形状係数は、走査型電子
顕微鏡により500倍にトナー粒子を拡大した写真を撮
影し、ついでこの写真に基づいて「SCANNING
IMAGE ANALYSER」(日本電子社製)を使
用して写真画像の解析を行うものである。
【0057】本発明においては形状係数は、下記の円形
度として定義することが出来る。
【0058】円形度=(円相当径から求めた円の周囲
長)/(粒子投影像の周囲長) 本発明において、トナーの円形度の平均値が0.85〜
0.99の範囲内にあり、且つ円形度が0.85未満の
トナー粒子が2個数%未満である場合には、特に良い結
果を期待することが出来る。
【0059】円形度が0.85未満であると形状が不定
形化されるため、現像器内部の攪拌等によるストレスで
磨砕が発生し、キャリアや現像器への付着が発生し、耐
久性が低下する可能性があり、また、円形度が0.99
を越える場合には形状が球形化されるために、クリーニ
ング性が低下する可能性がある。
【0060】一方、円形度が0.85未満のトナーが2
個数%以上存在すると、磨砕されやすく、耐久性の低下
が引き起こされてしまうことがある。
【0061】更に、個数基準の標準偏差が0.05以下
であることが好ましい。標準偏差が0.05を越える場
合には形状の分布が拡大しているために、現像性に分布
を生じ、選択現像が起こり、長期に渡る現像を安定化す
ることができない。いわゆるカブリや画像濃度の変化が
発生することが考えられる。
【0062】又、トナーの粒径はコールターマルチサイ
ザーで測定された体積平均粒径が3〜9μmのものが好
ましい。
【0063】本発明の構成を得るためには、特に重合法
で調製された粒子を乾燥する際に、粒子を気流中で加熱
乾燥する方法を採用することで、本発明の構成をよりよ
く達成することができる。
【0064】この理由は明確では無いが、過剰に水分が
存在した状態で気流中で加熱乾燥すること、極微小領域
で水分によって膨潤した部分が加熱されることで形状変
化が発生し、結果として形状が均一になっていくものと
推定される。この加熱を行う場合には、減率乾燥段階で
気流中加熱処理を行うことが好ましい。
【0065】この際に重合体粒子(樹脂粒子)に対して
10重量%以上水が存在していることがより好ましい。
この理由としては、気流中での加熱を行うため、粒子自
体が高い温度になってしまうと形状が球形化すること
や、表面の組成に変化が起こる等の問題を生じる場合が
あり、粒子自体が軟化するような高い温度にならないた
めにも水分を10重量%以上含有しているものを使用す
ることが好ましい。この方法では粒子自体が軟化する温
度までにする必要はなく、これにより形状の球形化自体
は促進されない。
【0066】なお、水分含有量の上限としては特に限定
されるものでは無いが、50重量%である。この程度の
量より水が多く存在している場合には、熱の伝達が不足
し、形状を均一化することが困難になることもある。
【0067】本発明で好ましく用いることが出来る気流
乾燥装置の例としては、いわゆるスプレードライ装置、
振動流動層乾燥機、高速流動乾燥機、フラッシュジェッ
トドライヤーなどがある。この場合、気流の温度として
は、30〜200℃がよい。
【0068】本発明のトナーが使用できる現像方式とし
ては特に限定されない。接触現像方式あるいは非接触現
像方式等に好適に使用することができる。特に本発明の
トナーは、高い帯電立ち上がり性を有していることか
ら、非接触現像方法や一成分現像方式等に有用である。
すなわち、非接触現像方法では現像電界の変化が大きい
ことから、微少な帯電の変化が大きく現像自体に作用す
る。しかし、本発明のトナーは帯電立ち上がり性が良い
ことから、帯電の変化が少なく、安定した帯電量を確保
することができるため、非接触現像方法でも安定した画
像を長期に渡って形成することができる。さらに、一成
分現像方式ではトナーに対して帯電付与を行うキャリア
等の部材が無いため、トナー自体として帯電立ち上がり
が早いことが望まれており、本発明のトナーはその帯電
立ち上がりが早いことから、有用である。
【0069】接触方式の現像としては、本発明のトナー
を有する現像剤の層厚は現像領域に於いて0.1〜8m
m、特に、0.4〜5mmであることが好ましい。ま
た、感光体と現像剤担持体との間隙は、0.1〜7m
m、特に、0.2〜4mmであることが好ましい。
【0070】又、非接触系現像方式としては、現像剤担
持体上に形成された現像剤層と感光体とが接触しないも
のであり、この現像方式を構成するために現像剤層は薄
層で形成されることが好ましい。この方法は現像剤担持
体表面の現像領域で20〜500μmの現像剤層を形成
させ、感光体と現像剤担持体との間隙が該現像剤層より
も大きい間隙を有するものである。この薄層形成は磁気
の力を使用する磁性ブレードや現像剤担持体表面に現像
剤層規制棒を押圧する方式等で形成される。さらに、ウ
レタンブレードや燐青銅板等を現像剤担持体表面に接触
させ現像剤層を規制する方法もある。押圧規制部材の押
圧力としては1〜15gf/mmが好適である。押圧力
が小さい場合には規制力が不足するために搬送が不安定
になりやすく、一方、押圧力が大きい場合には現像剤に
対するストレスが大きくなるため、現像剤の耐久性が低
下しやすい。好ましい範囲は3〜10gf/mmであ
る。現像剤担持体と感光体表面の間隙は現像剤層よりも
大きいことが必要である。さらに、現像に際して現像バ
イアスを付加する場合、直流成分のみ付与する方式でも
良いし、交流バイアスを印加する方式のいずれでも良
い。
【0071】現像剤担持体の大きさとしては直径が10
〜40mmのものが好適である。直径が小さい場合には
現像剤の混合が不足し、トナーに対して充分な帯電付与
を行うに充分な混合を確保することが困難となり、直径
が大きい場合には現像剤に対する遠心力が大きくなり、
トナーの飛散の問題を発生しやすい。
【0072】以下、非接触現像方式の一例を図10〜1
2を用いて説明する。
【0073】現像剤担持体としては内部に固定された磁
石を配置したスリーブで構成されており、そのスリーブ
が回転することによって現像剤(トナー)を現像領域に
搬送するものである。その材質としてはステンレス、ア
ルミが好ましい。特に好ましい例としてはアルミスリー
ブ表面に導電性カーボンを分散したフェノール樹脂を被
覆したものをあげることができる。
【0074】現像剤層規制部材はトナー層を現像剤担持
体上に均一に規制するためのもので、磁性を有する板状
のものや非磁性の板状のものを使用して現像剤担持体と
の間に一定の間隙を構成してトナー層を規制する方式、
あるいはウレタン等のゴム弾性を有する部材を現像剤担
持体に当接する方式、さらには燐青銅板などの弾性を有
する金属板を現像剤担持体に当接する方式などをあげる
ことができる。
【0075】現像剤層は現像剤担持体と静電潜像担持体
である感光体との間隙(a)よりも薄い層で現像剤担持
体に搬送されるのが好ましい。間隙(a)の好ましい範
囲は100〜500μmであり、現像剤層はこの間隙よ
りも薄く搬送され、概ね50〜300μmの層で搬送さ
れることが好ましい。
【0076】さらに、この現像剤担持体と感光体との間
には交番電界を印加することが好ましい。この交番電界
を印加することによってトナーを有効に飛翔させること
ができる。この交番電界の条件は、交流周波数fが20
0〜4,000Hzであり、交流電圧Vppが500〜
3,000Vであることが好ましい。この交番電界を使
用する場合にはトナーとして均一な帯電性と磁性を有し
ていることが必要である。すなわち、トナー間で磁性や
帯電性に分布を有している場合には交番電界による弱帯
電性トナーなどの引き戻し効果が相殺され、結果として
画質を向上する効果が低下する。本発明の様な水系媒体
中で融着させることで形成されたトナーが有する形状の
均一性や磁性の均一性によって画質をさらに向上するこ
とができるものである。
【0077】以下、本発明の画像形成方法の現像装置に
ついて具体的に説明する。
【0078】図10は本発明に係わる現像装置の構成断
面図である。
【0079】図10において、公知のプロセスにより形
成された静電潜像を担持する像担持体、例えば電子写真
感光体ドラム11は、矢印B方向に回転される。現像剤
担持体としての現像スリーブ18は、ホッパー13によ
って供給された磁性一成分現像剤としての磁性トナー1
4を担持して、矢印A方向に回転することにより、現像
スリーブ18と感光体ドラム11とが対向した現像領域
Dに磁性トナー14を搬送する。現像スリーブ18内に
は、磁性トナー14を現像スリーブ18上に磁気的に吸
引、保持するために、磁石15が配置されている。磁性
トナー14は現像スリーブ18との摩擦により、感光体
ドラム11上の静電潜像を現像可能な摩擦帯電電荷を得
る。
【0080】現像領域Dに搬送される磁性トナー14の
層厚を規制するために、強磁性金属からなる磁性ブレー
ド12が、現像スリーブ18の表面から100〜500
μmのギャップ幅を持って現像スリーブ18に臨むよう
に、ホッパー13から垂下されている。磁石15の磁極
N からの磁力線が磁性ブレード12に集中することに
より、現像スリーブ18上に磁性トナー14の薄層が形
成される。磁性ブレード12としては非磁性ブレードを
使用することもできる。
【0081】現像スリーブ18上に形成される磁性トナ
ー14の薄層の厚みは、現像領域Dにおいて現像スリー
ブ18と感光体ドラム11との間の最小間隙よりも更に
薄いものであることが好ましい。このようなトナー薄層
により静電潜像を現像する方式の現像装置、即ち非接触
現像型現像装置に、本発明は特に有効である。しかし、
現像領域においてトナー層の厚みが現像スリーブ18と
感光体ドラム11との間の最小間隙以上の厚みである現
像装置、即ち接触現像型現像装置にも、本発明は適用す
ることができる。
【0082】説明の煩雑を避けるため、以下の説明で
は、非接触現像型現像装置を例に採って行なう。
【0083】上記現像スリーブ18には、これに担持さ
れた磁性一成分現像剤である磁性トナー14のトナー層
から感光体ドラム11に向けて磁性トナー14を飛翔さ
せるために、電源19により現像バイアス電圧が印加さ
れる。この現像バイアス電圧として直流電圧を使用する
ときは、静電潜像画像部(磁性トナー14が付着して可
視化される領域)の電位と背景部の電位との間の値の電
圧が、現像スリーブ18に印加されることが好ましい。
一方、現像画像の濃度を高め或いは階調性を向上するた
めに、現像スリーブ18に交番バイアス電圧を印加し
て、現像領域Dに向きが交互に反転する振動電界を形成
してもよい。この場合、上記画像部の電位と背景部の電
位の間の値を有する直流電圧成分が重畳された交番バイ
アス電圧を現像スリーブ18に印加することが好まし
い。
【0084】又、高電位部と低電位部を有する静電潜像
の高電位部にトナーを付着させて可視化する所謂正規現
像では、静電潜像の極性と逆極性に帯電するトナーを使
用し、一方、静電潜像の低電位部にトナーを付着させて
可視化する所謂反転現像では、トナーは静電潜像の極性
と同極性に帯電するトナーを使用する。尚、高電位、低
電位というのは、絶対値による表現である。いずれにし
ても、磁性トナー14は現像スリーブ18との摩擦によ
り静電潜像を現像するための極性に帯電される。
【0085】図11は、本発明に係わる現像装置の他の
実施例を示す構成断面図、図12は本発明に係わる現像
装置の更に他の実施例を示す構成断面図である。
【0086】図11及び図12の現像装置では、現像ス
リーブ18上の磁性トナー14の層厚を規制する部材と
して、ウレタンゴム、シリコーンゴム等のゴム弾性を有
する材料、或いはリン青銅、ステンレス鋼等の金属弾性
を有する材料などの弾性板20を使用し、この弾性板2
0を図11の現像装置では現像スリーブ18に回転方向
と逆方向の姿勢で圧接させ、図12の現像装置では現像
スリーブ18に回転方向と同方向の姿勢で圧接させてい
ることが特徴である。このような現像装置では、現像ス
リーブ18上に更に薄いトナー層を形成することができ
る。図11及び図12の現像装置のその他の構成は図5
に示した現像装置と基本的に同じで、図11及び図12
において図10に付した符号と同一の符号は同一の部材
を示す。
【0087】上記のようにして現像スリーブ18上にト
ナー層を形成する図11、図12に示すような現像装置
は、磁性トナーを主成分とする磁性一成分現像剤を使用
するものに適している。いずれの場合も、弾性板20に
よりトナーを現像スリーブ18上に擦りつけるため、ト
ナーの摩擦帯電量も多くなり、画像濃度の向上が図られ
る。従って高質環境下でのトナーの帯電量不足に対処す
るのに適している。
【0088】さて、前記の現像スリーブ18は、スリー
ブ基体16の微細凹凸の設けられた表面、即ち粗面に、
少なくともグラファイト等の導電性微粒子を含有、分散
した樹脂被膜層17を形成してなっている。磁性トナー
14はこの樹脂被膜層17により、潜像を現像するため
の極性に摩擦帯電される。樹脂被膜層17の表面には含
有させたグラファイト等の微粒子が露出されている。グ
ラファイト等の導電性微粒子は磁性トナー14の帯電過
多分をリークさせ、又優れた固体潤滑性を有しているの
で、微粉トナーの現像スリーブ18への付着力を低下さ
せるのに役立っている。
【0089】トナー像を転写材に転写した後、感光体上
に残留したトナーはクリーニングにより除去され、感光
体は次のプロセスに繰り返し使用される。
【0090】本発明に於いてクリーニングする機構に関
しては特に限定されず、ブレードクリーニング方式、磁
気ブラシクリーニング方式、ファーブラシクリーニング
方式などの公知のクリーニング機構を任意に使用するこ
とができる。これらクリーニング機構として、好適なも
のはいわゆるクリーニングブレードを用いたブレードク
リーニング方式である。
【0091】本発明に使用される好適な定着方法は、熱
ロール定着方式があげられる。
【0092】この定着方式では、多くの場合表面にテト
ラフルオロエチレンやポリテトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロアルコキシビニルエーテル共重合体類等を被
覆した鉄やアルミニウム等で構成される金属シリンダー
内部に熱源を有する上ローラーとシリコーンゴム等で形
成された下ローラーとから形成されている。熱源として
は、線状のヒーターを有し、上ローラーの表面温度を1
20〜200℃程度に加熱するものが代表例である。定
着部に於いては上ローラーと下ローラー間に圧力を加
え、下ローラーを変形させ、いわゆるニップを形成す
る。ニップ幅としては1〜10mm、好ましくは1.5
〜7mmである。定着線速は40〜400mm/sec
が好ましい。ニップが狭い場合には熱を均一にトナーに
付与することができなくなり、定着のムラを発生する。
一方でニップ幅が広い場合には樹脂の溶融が促進され、
定着オフセットが過多となる問題を発生する。
【0093】定着クリーニングの機構を付与して使用し
てもよい。この方式としてはシリコーンオイルを定着の
上ローラーあるいはフィルムに供給する方式やシリコー
ンオイルを含浸したパッド、ローラー、ウェッブ等でク
リーニングする方法が使用できる。
【0094】
【実施例】次に本発明の態様を実施例にて更に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0095】(着色粒子製造法例1)n−ドデシル硫酸
ナトリウム0.90kgと純水10.0lを入れ攪拌溶
解する。この溶液に、リーガル330R(キャボット社
製カーボンブラック)1.20kgを徐々に加え、1時
間よく攪拌した後に、サンドグラインダー(媒体型分散
機)を用いて、20時間連続分散した。このものを「着
色剤分散液1」とする。また、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム0.055kgとイオン交換水4.0l
からなる溶液を「アニオン界面活性剤溶液A」とする。
【0096】ノニオン系界面活性剤0.014kgとイ
オン交換水4.0lからなる溶液を「ノニオン界面活性
剤溶液B」とする。過硫酸カリウム223.8gをイオ
ン交換水12.0lに溶解した溶液を「開始剤溶液C」
とする。
【0097】温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付
けた100lのGL(グラスライニング)反応釜に、W
AXエマルジョン(数平均分子量3000のポリプロピ
レンエマルジョン:数平均一次粒子径=120nm/固
形分濃度=29.9%)3.41kgと「アニオン界面
活性剤溶液A」全量と「ノニオン界面活性剤溶液B」全
量とを入れ、攪拌を開始する。攪拌翼の構成と攪拌翼の
角度及び全体の大きさを表1に示す様に種々に変更して
行った。次いで、イオン交換水44.0lを加える。
【0098】加熱を開始し液温度が75℃になったとこ
ろで、「開始剤溶液C」全量を滴下して加えた。その
後、液温度を75℃±1℃に制御しながら、スチレン1
2.1kgとアクリル酸n−ブチル2.88kgとメタ
クリル酸1.04kgとt−ドデシルメルカプタン54
8gとを滴下しながら投入する。滴下終了後、液温度を
80℃±1℃に上げて6時間加熱攪拌を行った。つい
で、液温度を40℃以下に冷却し攪拌を停止しポールフ
ィルターで濾過し、これを「ラテックス−A」とす
る。
【0099】なお、ラテックス−A中の樹脂粒子のガ
ラス転移温度は57℃、軟化点は121℃、分子量分布
は、重量平均分子量=1.27万、重量平均粒径は12
0nmであった。
【0100】また、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム0.055kgをイオン交換純水4.0lに溶解し
た溶液を「アニオン界面活性剤溶液D」とする。また、
ノニオン系界面活性剤0.014kgをイオン交換水
4.0lに溶解した溶液を「ノニオン界面活性剤溶液
E」とする。
【0101】過硫酸カリウム(関東化学社製)200.
7gをイオン交換水12.0lに溶解した溶液を「開始
剤溶液F」とする。
【0102】温度センサー、冷却管、窒素導入装置、櫛
形バッフルを付けた100lのGL反応釜(攪拌翼の構
成の詳細は表1参照)に、WAXエマルジョン(数平均
分子量3000のポリプロピレンエマルジョン:数平均
一次粒子径=120nm/固形分濃度 29.9%)
3.41kgと「アニオン界面活性剤溶液D」全量と
「ノニオン界面活性剤溶液E」全量とを入れ、攪拌を開
始する。次いで、イオン交換水44.0lを投入する。
加熱を開始し、液温度が70℃になったところで、「開
始剤溶液F」を添加する。ついで、スチレン11.0k
gとアクリル酸n−ブチル4.00kgとメタクリル酸
1.04kgとt−ドデシルメルカプタン9.02gと
をあらかじめ混合した溶液を滴下する。滴下終了後、液
温度を72℃±2℃に制御して、6時間加熱攪拌を行っ
た。さらに液温度を80℃±2℃に上げて12時間加熱
攪拌を行った。液温度を40℃以下に冷却し攪拌を停止
する。ポールフィルターで濾過し、この濾液を「ラテッ
クス−B」とした。
【0103】なお、ラテックス−B中の樹脂粒子のガ
ラス転移温度は58℃、軟化点は132℃、分子量分布
は、重量平均分子量=24.5万、重量平均粒径は11
0nmであった。
【0104】塩析剤としての塩化ナトリウム5.36k
gをイオン交換水20.0lに溶解した溶液を「塩化ナ
トリウム溶液G」とする。
【0105】フッ素系ノニオン界面活性剤1.00gを
イオン交換水1.00lに溶解した溶液を「ノニオン界
面活性剤溶液H」とする。
【0106】温度センサー、冷却管、窒素導入装置、1
00lのSUS反応釜(攪拌翼の構成を別表に示す)
に、上記で作製したラテックス−A=20.0kgと
ラテックス−B=5.2kgと着色剤分散液1=0.
4kgとイオン交換水20.0kgとを入れ攪拌する。
ついで40℃に加温し、塩化ナトリウム溶液G、イソプ
ロパノール(関東化学社製)6.00kg、ノニオン界
面活性剤溶液Hをこの順に添加する。その後、10分間
放置した後に昇温を開始し、液温度85℃まで60分で
昇温する。液温度85℃±2℃にて、6時間加熱攪拌
し、塩析/融着させる。その後、40℃以下に冷却し攪
拌を停止する。目開き45μmの篩いで濾過しこの濾液
を会合液とする。ついで、ヌッチェを用いて、会合液
よりウェットケーキ状の非球形状粒子を濾取した。そ
の後、イオン交換水により洗浄した。
【0107】この非球形状粒子をフラッシュジェットド
ライヤーを用いて吸気温度60℃にて乾燥させ、ついで
流動層乾燥機を用いて60℃の温度で乾燥させた。
【0108】上記のごとくして表1に記す着色粒子1〜
20を得た。
【0109】
【表1】
【0110】(着色粒子製造法例2)着色粒子製造法例
1に於いて、着色剤をカーボンブラックの代わりに磁性
粉(球形マグネタイト:数平均一次粒子径=210n
m)を30.0kg使用した他は同様にして着色粒子を
得た。
【0111】上記のごとくして表2に記す着色粒子21
〜40を得た。
【0112】
【表2】
【0113】以下に、得られた着色粒子の粒径などの物
性を示す。
【0114】
【表3】
【0115】
【表4】
【0116】上記着色粒子に対して下記に示す外添剤を
添加、ヘンシェルミキサーで混合してトナーを得た。な
お、添加量は着色粒子に対する重量%を示す。
【0117】
【表5】
【0118】
【表6】
【0119】*シリカA:数平均一次粒子径=12nm
/ヘキサメチルジシラザン処理/疎水化度=69 *シリカB:数平均一次粒子径=12nm/ジメチルシ
リコーンオイル処理/疎水化度=68 *シリカC:数平均一次粒子径=10nm/ジクロロジ
メチルシラン処理/疎水化度=59 *チタニアA:数平均一次粒子径=25nm/オクチル
トリメトキシシラン処理/疎水化度=64 *チタニアB:数平均一次粒子径=35nm/ヘキシル
トリメトキシシラン処理/疎水化度=68 *チタニアC:数平均一次粒子径=20nm/ステアリ
ン酸亜鉛処理/疎水化度=58 評価(接触現像方式:二成分現像) トナー1〜20の着色粒子に対して、シリコーン樹脂を
被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアと
混合してトナー濃度が7%の現像剤を調製した。
【0120】これら調製した現像剤を使用し、コニカ社
製デジタル複写機Konica7060を用い実写評価
を実施した。条件は下記に示す条件である。感光体とし
ては積層型有機感光体を使用した。
【0121】現像条件 DCバイアス ;−500V Dsd(感光体と現像スリーブ間距離);600μm 現像剤層規制 ;磁性H−Cut方式 現像剤層厚 ;700μm 現像スリーブ径;40mm 又、感光体に残留する未転写トナーは、厚さ3.0mm
のウレタンゴム製ブレードにてクリーニングする方法を
採用した。ブレードと感光体との間に形成された角度は
45°とした。
【0122】使用する画像支持体としては連量が55k
gの普通紙を使用し、横方向に画像を形成した。また、
画像形成条件としては高温高湿環境(33℃、85%R
H)の環境条件にて上記現像剤を用いて印字評価を実施
した。印字は1ドットの画像を2ドット間隔で形成した
ハーフトーン画像を使用し、連続で印字を行い、総数1
0万枚の印字を行った。10万枚後の画像に関して画像
欠陥の有無を目視にて判定した。判定基準は下記であ
る。
【0123】 ランクA:画像欠陥無し ランクB:0.5mm径以下の黒ポチがベタ白画像に5
個未満存在 ランクC:0.5mm径以下の黒ポチがベタ白画像に5
〜10個存在 ランクD:0.5mm径以上の黒ポチがベタ白画像に1
0個を超える個数存在 画質評価は、画像の濃度、カブリ濃度を比較した。画像
濃度はマクベス社製RD−918を使用し、絶対反射濃
度で比較した。カブリは紙の濃度を「0」とした相対反
射濃度で比較した。下記にその結果を示す。
【0124】
【表7】
【0125】なお、実施例9,12,14では反応終了
段階で形成されたと推定される大粒径の異物が混在して
おり、若干機内にトナー飛散が発生した。さらに、比較
例1,2,3でも同様の問題が発生した。
【0126】評価(非接触現像方式:磁性一成分現像) 前記着色粒子21〜40を用いて一成分磁性トナーとし
これを現像剤として使用し、コニカ社製デジタル複写機
Konica7050を改造し、磁性一成分現像方式に
変更して実写評価を実施した。条件は下記に示す条件で
ある。感光体としては積層型有機感光体を使用した。
【0127】帯電器;スコロトロン 帯電圧;感光体帯電電位(初期帯電電位)720V 現像条件 DCバイアス ;−500V ACバイアス :Vpp=1800V、周波数=20k
Hz Dsd(感光体と現像スリーブ間距離);600μm 現像剤層規制 ;磁性H−Cut方式 現像剤層厚 ;300μm 現像スリーブ径;40mm(表面に導電性カーボンブラ
ックを分散させたフェノール樹脂被覆有り) 又、感光体に残留する未転写トナーは、厚さ3.0mm
のウレタンゴム製ブレードにてクリーニングする方法を
採用した。ブレードと感光体との間に形成された角度は
45°とした。
【0128】使用する画像支持体としては連量が55k
gの普通紙を使用し、横方向に画像を形成した。また、
画像形成条件としては高温高湿環境(33℃、85%R
H)の環境条件にて上記現像剤を用いて印字評価を実施
した。印字は1ドットの画像を2ドット間隔で形成した
ハーフトーン画像を使用し、連続で印字を行い、総数1
0万枚の印字を行った。また、10万枚後の画像に関し
て画像欠陥の有無を目視にて判定した。判定基準は下記
である。
【0129】 ランクA:画像欠陥無し ランクB:0.5mm径以下の黒ポチがベタ白画像に5
個未満存在 ランクC:0.5mm径以下の黒ポチがベタ白画像に5
〜10個存在 ランクD:0.5mm径以上の黒ポチがベタ白画像に1
0個を超える個数存在 画質評価は、画像の濃度、カブリ濃度を比較した。画像
濃度はマクベス社製RD−918を使用し、絶対反射濃
度で比較した。カブリは紙の濃度を「0」とした相対反
射濃度で比較した。下記にその結果を示す。
【0130】
【表8】
【0131】なお、実施例23,28,30では反応終
了段階で形成されたと推定される大粒径の異物が混在し
ており、現像スリーブからのトナー搬送が軽微に阻害さ
れ、軽い白スジが5万枚以降で見られた。なお、比較例
4,5,6でも同様の現象が見られたが、2万枚以降で
発生した。
【0132】上記表7及び8の結果から明らかなごと
く、二成分現像においても磁性一成分現像においても、
本発明内のもののみが優れた特性を示すことがわかる。
【0133】
【発明の効果】本発明により、静電潜像現像用トナーを
いわゆる重合法で造る時の問題点をなくし、シャープな
粒径分布を持ち、トナー粒子間に性能のバラツキのない
極めて均一な特性を持つ静電潜像現像用トナーと、その
製造方法及びそれを用いた画像形成方法を提供すること
が出来る。これにより長期間の使用においても高画質で
画像上でのポチ故障等を生じず、安定した画像が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の攪拌翼を備えた攪拌槽の一例の斜視図。
【図2】本発明の攪拌翼を備えた攪拌槽の一例の斜視
図。
【図3】図2の上面断面図。
【図4】攪拌翼の形状の概要図。
【図5】本発明の攪拌翼を備えた攪拌槽の一例の斜視
図。
【図6】本発明の攪拌翼を備えた攪拌槽の一例の斜視
図。
【図7】本発明の攪拌翼を備えた攪拌槽の一例の斜視
図。
【図8】本発明の攪拌翼を備えた攪拌槽の一例の斜視
図。
【図9】本発明の攪拌翼を備えた攪拌槽の一例の斜視
図。
【図10】非接触現像装置の一例を示す概略図。
【図11】非接触現像装置の一例を示す概略図。
【図12】非接触現像装置の一例を示す概略図。
【図13】本発明外の攪拌翼を備えた攪拌槽(比較例
用)の一例の斜視図。
【符号の説明】
1 熱交換用のジャケット 2 攪拌槽 3 回転軸 4 下段の攪拌翼 5 上段の攪拌翼 6 中孔部 11 感光体ドラム 14 磁性トナー 15 磁石 19 電源 20 弾性板 D 現像領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H005 AA15 AB03 AB06 EA05 2H077 AD06 AD13 AD17 AD23 AD36 AE04 EA03 EA13 EA16 FA13 FA25 4G078 AA02 AB05 BA05 CA08 DA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも重合性単量体を重合して得ら
    れた樹脂粒子を融着させてなる静電潜像現像用トナーの
    製造方法に於いて、該重合性単量体を重合して樹脂粒子
    を得る工程が、攪拌槽中心部に回転軸を垂設し、この回
    転軸に複数の攪拌翼を上下多段に配設すると共に、上下
    隣接する攪拌翼の上段に位置する攪拌翼が下段に位置す
    る攪拌翼に対して90度未満の交差角度で回転方向に先
    行して配設されてなる攪拌翼を備えた攪拌槽を用いて行
    われることを特徴とする静電潜像現像用トナーの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 少なくとも重合性単量体を重合して得ら
    れた樹脂粒子を融着させる工程を有する静電潜像現像用
    トナーの製造方法に於いて、該樹脂粒子を融着させる工
    程が、攪拌槽中心部に回転軸を垂設し、この回転軸に複
    数の攪拌翼を上下多段に配設すると共に、上下隣接する
    攪拌翼の上段に位置する攪拌翼が下段に位置する攪拌翼
    に対して90度未満の交差角度で、回転方向に先行して
    配設された攪拌翼を備えた攪拌槽を用いることを特徴と
    する静電潜像現像用トナーの製造方法。
  3. 【請求項3】 樹脂粒子が攪拌槽中心部に回転軸を垂設
    し、この回転軸に複数の攪拌翼を上下多段に配設すると
    共に、上下隣接する攪拌翼の上段に位置する攪拌翼が下
    段に位置する攪拌翼に対して90度未満の交差角度で、
    回転方向に先行して配設されてなる攪拌翼を備えた攪拌
    槽を用い、単量体を重合した樹脂粒子であることを特徴
    とする静電潜像現像用トナーの製造方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも樹脂粒子を融着させて得られ
    る静電潜像現像用トナーに於いて、該樹脂粒子が、攪拌
    槽中心部に回転軸を垂設し、この回転軸に複数の攪拌翼
    を上下多段に配設するとともに、上下隣接する攪拌翼の
    上段に位置する攪拌翼が下段に位置する攪拌翼に対して
    90度未満の交差角度で、回転方向に先行して配設され
    てなる攪拌翼を備えた攪拌槽を用いて得られたものであ
    ることを特徴とする静電潜像現像用トナー。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の静電潜像現像用トナーに
    於いて、該トナー粒子の体積平均粒径が3〜9μmであ
    り、該トナーの下記式で示される円形度の平均値が0.
    85〜0.99の範囲内にあり、且つ円形度が0.85
    未満のトナー粒子が2個数%未満であることを特徴とす
    る静電潜像現像用トナー。 円形度=(円相当径から求めた円の周囲長)/(粒子投
    影像の周囲長)
  6. 【請求項6】 潜像形成体上に形成された静電潜像を、
    トナーを含む現像剤により現像した後に画像支持体上に
    転写し、定着部材によりトナーを画像支持体上に定着す
    る画像形成方法に於いて、該トナーが少なくとも重合工
    程を経て調製された樹脂粒子を融着させてなるトナーで
    あり、前記樹脂粒子が攪拌槽の中心部に回転軸を垂設
    し、この回転軸に複数の攪拌翼を上下多段に配設すると
    ともに、上下隣接する攪拌翼の上段に位置する攪拌翼が
    下段に位置する攪拌翼に対して90度未満の交差角度
    で、回転方向に先行して配設されてなる攪拌翼を備えた
    攪拌槽を用いて単量体を重合して得られた樹脂粒子であ
    ることを特徴とする画像形成方法。
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